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上条「何してるんだ?」一方通行「…かくれンぼ」 ジンギスカン編

447 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:00:20.37 ID:M374NuTS0
すまん鍋ネタまだ全然考えてないんだ
暇つぶしに通行止め投下しとく

 風呂上りの打ち止めは無防備だ。
 いつだって彼女は開放的で無防備な状態だが、風呂上りは普段の比ではない。
 一方通行は頬を上気させている打ち止めを見て顔をしかめた。
 彼女の髪の毛は、おそらくタオルで拭かずにそのまま脱衣室からでてきたらしく、毛先からぼたぼたと水滴が落ちている。
 打ち止めの肩やら足元やらにたまっていくその水滴をじっと見つめていた一方通行は、はあとため息をつくと立ち上がった。

「オイクソガキ、来い」
「え? なんでちょっと怒ってるの? って、ミサカはミサカは首を傾げてみる」
「いいから来いっつってンだよ」

 洗面台に向かう一方通行の後をぺたぺたと打ち止めは追う。
 ろくに拭かなかったのは髪だけではなく、体も同様のようだ。
 足音にまじっている水音を不快に思いつつも、一方通行は無言を貫き通した。
 洗面台のコンセントにドライヤーを差し込む。
 あ、と打ち止めが小さく声を出し逃げ出そうとしたが、一方通行は許さない。
 がしりと彼女の腰に腕をまわすと、そのまま体をつかまえて、彼はドライヤーの電源を入れた。

448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:01:58.45 ID:M374NuTS0
「こ、これは自然乾燥してるからドライヤーはいらないんだけどって、ミサカはミサカは」
「大人しくしてろ。焦がされてェかァ?」
「……いやですって、ミサカはミサカは横暴なあなたに全面降伏……」

 打ち止めは髪をドライヤーで乾かすという行為そのものをひどく嫌っている。
 それが子ども特有のものなのか、彼女特有のものなのかは一方通行にはわからない。
 彼が自身の子ども時代を思い返してみても、ベクトル操作で余計な水分を弾き飛ばしていた記憶しかないのだ。
 もちろん、そんなことを目の前の少女ができるはずもないから、面倒だろうな、とは思う。
 髪に温風をあてると、嫌がっていた打ち止めは気持ち良さそうに目を細める。
 その様子が自分を信頼しきっているなによりの表れであるように思えて、一方通行は一度手を止めそうになった。
 誤魔化すように指を彼女の髪に絡める。
 するするとした指通りは、心地よかった。

「あなたの指は気持ちいいねって、ミサカはミサカはちょっと喜んでみる!」
「アァ?」
「ドライヤーは嫌いだけど、あなたの手は好きなのってミサカはミサカはさりげなさを装って告白してみたりー」
「全然さりげなくねェよ。こンな手のどこがいいンだか」

449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:02:52.59 ID:M374NuTS0
 自分の体は細いし、白い。
 一方通行はそのことを気にしてはいないが、どこがいいものか、と思う。
 あなたの髪も大好き、と打ち止めは告白を続け、うれしそうに笑っている。
 鏡越しに彼女の顔を見ていると、仏頂面の自分まで見えてしまって、一方通行は舌打ちをした。
 この髪だって、誇れるものではない。
 紫外線を反射しているがゆえの、色素のない髪は真っ白でとても目立つ。
 こんな髪より、打ち止めの茶色い髪のほうがよっぽど綺麗で、触りたくもなるだろう。

「ねえ、触ってもいい? って、ミサカはミサカはあなたを信じて許可を求めてみたり!」
「……好きにしろォ」

 打ち止めが必死に手を伸ばしてくる。
 しかし、その腕は短すぎて一方通行の髪には届かない。
 彼も彼女に頭を差し出すつもりはないので、黙ってドライヤーを動かし続けている。
 お互いに沈黙を守ったままで、したいことをしている状況だった。
 打ち止めの髪はそう長くない、一方通行が満遍なく彼女の髪を乾かしていくのにあまり時間はかからなかった。
 最後の締めに髪をわしゃわしゃと掻き乱してやると、そちらに気を取られた打ち止めが手を伸ばしてくるのをやめた。
 タオルで肩の水分を拭きとって、それから髪を手櫛で整えようとしている打ち止めにヘアブラシを手渡す。

451 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:04:18.90 ID:M374NuTS0
「体、拭かねェと風邪引くぞ」
「んー……面倒だなあってミサカはミサカは放置してみる」

 髪を乾かす前は肌にはりついていた青いキャミソールも、今は少し乾いたらしく透けていない。
 ふと視線を廊下に向けると、転々と打ち止めが歩いてきた足跡がついている。
 足も満足に拭いてこなかったンだっけか、と一方通行は呟き、その場にしゃがみこんだ。
 突然しゃがみこんだ一方通行を不思議そうに見た打ち止めは、彼が足に指を這わせた瞬間、びくりと体をふるわせた。

「あなたはなにしてるの……って、ミサカはミサカはっ」
「オマエ、足の裏拭いてねェだろ」

 打ち止めが言い終える前に一蹴すると、一方通行は彼女の足を軽く持ち上げ、足の裏をゆっくりとタオルで拭き始める。
 くすぐったい、と身をよじってみても、バランスを崩しかけて倒れるのがオチだ。

452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:06:15.13 ID:M374NuTS0
 打ち止めはなんとか耐えた。
 そんな彼女の葛藤に気づきもしない一方通行は、どういうわけか丹念に足の裏を拭く。
 片足が終わったら、当然のように彼は残りの足も手で掴んだ。
 自分で拭く、と声に出した打ち止めは、下から見上げてきた一方通行の目を見てひるんでしまった。
 なぜか、ものすごく本気の目をしている。

「これは俺がやる。オマエは上脱いで拭き直せェ」 
 
 これは、所謂「火がついた」状態なんだろうか、と打ち止めはキャミソールを脱ぎながら考えた。
 この晩、ミサカネットワークを通じて全妹達に「一方通行は職人気質である」という情報と、
 「足の裏にこだわりがあるらしい」という情報が行き渡ったが、一方通行は知る由もない。
 翌日も彼が言ったことなどすっかり忘れて風呂上りに体を拭かず、ぺたぺたとテレビに向かう打ち止め。
 そしてそれを見て同じようにため息をつく一方通行の姿を保護者二人は笑って見守っていたのである。


書き溜めてくる

454 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:19:52.88 ID:M374NuTS0
スーパー

一方通行「……クソガキ、オマエ何探してンだァ?」

打ち止め「ジンギスカンってどこに置いてあるのかなってミサカはミサカはお肉のコーナーを行ったり来たり!」

一方通行「こンな普通のスーパーに並ンでるよォなモンじゃねェだろ、ジンギスカンは」

打ち止め「え、そうなの? ってミサカはミサカは衝撃の一言に愕然としちゃう」

一方通行「そもそも、羊肉なンざこの学園都市で誰が食うってンだ」

打ち止め「えー! でもでも、みんなできっとジンギスカン鍋やるんでしょってミサカはミサカは期待してるのに!」

一方通行「あれァその場のノリとテンションに身を任せただけであって、そンな予定は今後一切ねェ」

ジン♪ジン♪ジンギスカーンッ
コラ、ワカッタカラウタウノヤメナサイ
ジン♪ジン♪ジンギスカーンッ

一方通行(ま、さかなァ……)

457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:26:01.94 ID:M374NuTS0
打ち止め「どうしたの? そんなに急いでコーヒー根こそぎカゴにつっこんじゃって。
     ってミサカはミサカはあなたの冷や汗を見つめてみる」

一方通行「うっせェンですよォ。イイからさっさとお菓子選ンでカゴ入れろ。レジ前集合だ」

打ち止め「あなたはお菓子いらないの? ってミサカはミサカは知ってるけど一応訊いてみたり」

一方通行「いらねェよ。いいかァ、あの5番レジだぞ。あそこ集合で」

ジン♪ジン♪ジンギスカーンッ
ダカラー、ハズカシイカラヤメロヨ!
ジン♪ジン♪ジンギスカーンッ

一方通行(来ンな来ンなよ来ないで来ないでくださいお願いし)

上条「って、あれ? 一方通行じゃん! おーい」

一方通行「……神は死ンだァ!」

460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:31:45.07 ID:M374NuTS0
インデックス「あー、ジンギス!」

打ち止め「カーンッ! ってミサカはミサカはシスターさんとハイターッチ!」パーン

一方通行「……オマエら何しに来たンですかァ」

上条「いや、普通に買出しだけど、って何だそのカゴ!? 缶コーヒーとヤンヤンつけボーばっかじゃねえか!」

一方通行「ガキが最近そのパンダ気に入ってンだよ」

上条「上条さんはむしろ大量の缶コーヒーを心配してるんですが」

インデックス「ねーとうまー、いつ鍋やるのかな? 哀れな子羊はいつ食べることができるのかな?」

一方通行「……、……」

上条「……、……」

打ち止め「あ、そうだ。18264号呼んじゃおっか? ってミサカはミサカはさくっと提案してみる」

インデックス「短髪はいらないけどジンギスカンは食べたいかも」

464 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:38:50.77 ID:M374NuTS0
一方通行「だいたい、今から呼んだって今日は無理だろォが」

上条「おっ、なら18264号が来たらいいってことだよな」

一方通行「……オマエはなンでそォ嬉しそォな顔してンだァ」

上条(食費浮くからなーとは言えないキレられる)

インデックス「あくせられーた、早くジンギス!」

打ち止め「イエス! ユー、カーンッ! ってミサカもミサカも拳をつきあげてみる!」

一方通行「だからンなことしたって全ッ然可愛くないンですよォ!」

上条「じゃあ明日やるってことで、ビリビリ達にも伝えとくよ」

一方通行「……たしかに奢るっつったけどよォ、本当にジンギスカンパーリィが開かれるたァ……」

打ち止め(案外乗り気なんじゃないかなってミサカはミサカは安心してみたり)


467 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:44:55.80 ID:M374NuTS0
北欧出身なんだが上条と鍋パする

1 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka18264
うらやましいだろ?
悔しかったらお前らも北欧出身名乗れよwww

2 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka12581
アイルランド(笑)

3 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka13907
北欧は個性(笑)

4 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20000
ていうかその鍋パ、セロリ主催だろ

5 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14510
>>1譲れいや譲ってくださいお願いします

6 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
誰か14510なんとかしろ、もう限界だ

7 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20000
セロリたんと闇鍋してゼリーを必死に箸で掴もうとするセロリたんを激写した…


あれ?
もしかして運営も同じこと考えてるあbbbbbb

468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 11:53:48.29 ID:M374NuTS0
御坂妹「お久しぶりですね、とミサカは今回の鍋パの出資者に一礼します」

一方通行「……おゥ、長旅ご苦労だったなァ」

御坂妹「あなたに労われてもちっとも嬉しくないのですが、約一名本気で狂喜しているミサカもいます」

一方通行「はァ?」

打ち止め「まあまあそんなどうでもいい話はさておき! ってミサカはミサカはとりあえず話題を切り替えてみる」

一方通行「でェ、行くンだろ? 三下ン家によォ」

御坂妹「ええ、そのためにわざわざ来日したのです、とミサカは頼まれた品を一方通行に渡します」

一方通行「……待てェ、これ本当にただの羊じゃねェか! せめてジンギスカンに加工されたやつ持ってきやがれってンですよォ!」

御坂妹「ですが、上位個体からはただ『羊持ってこい』としか通達されませんでした。ミサカは全然悪くないと開き直ります」

一方通行(この羊一頭を持参して北欧から来たンだよなァ……?)

473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 12:04:00.63 ID:M374NuTS0
打ち止め「……重いなら一緒に持とうか? ってミサカはミサカは羊を引きずって歩くあなたに手を差し出してみる」

一方通行「いい、いらねェ。見た目はがっしりしてるが引きずるとそうでもねェよ」ズーリズリ

御坂妹「後ろから見てると爆笑ものですとミサカは極めて客観的に一方通行を馬鹿にします」

一方通行「オマエが持ってきたンですよォ! ってあああやっぱり重ェ!!」ウオリャッ バシッ

打ち止め「あ、投げた羊が華麗に宙を舞って……」

ヒューン
ドンッ

美琴「きゃぁっ、何これぇ……って、羊!? しかも死んでる!」

御坂妹「オリジナルに当たりそうになってうまいこと電撃で死にましたね、とミサカは説明します」

一方通行「……オイ、ちょっと待て。オマエあの羊死んでたよなァ最初から。
     まさか麻酔かなンかで意識不明の羊を担いでいたわけじゃァねェよなァ」

御坂妹「黙秘権を行使しますとミサカは」

一方通行「どォォオりで妙に生暖かい気がしてたンだよォ! オマエよく入国できたなァ!」

御坂妹「死んでたらもっと重いはずですし引きずりやすくてよかったじゃねえかうっせえなこのセロリ、とミサカは声に出してみます」

一方通行「そォいう問題じゃねェ! 羊の気持ちも考えろォ! 痛いだろォが! 足とかひづめとか!」

476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 12:11:15.70 ID:M374NuTS0
美琴「あっ、一方通行!」ズーリズリ

一方通行(たしかに傍から見たらオカシイっつゥか変人だなァ)

打ち止め「わーいお姉様ーってミサカはミサカは駆け寄ってみる!」

美琴「うわっと。アンタこれ、もしかしなくても羊よね」

一方通行「あァ、紛れもなく羊だ。数分前までしっかり呼吸してた羊だァ」

美琴「え?」

御坂妹「さすがはオリジナル、ショック死させることで羊を調理しやすくしたんですね。
    とミサカはちょっと皮肉を込めてみます」

美琴「ちょっ、……まさか」

一方通行「さっきまでは生きてた。ンで、重いからぶン投げたらオマエのとこに落ちて、電撃喰らって死ンだ」

美琴「そ、そんな……! 私……!」

一方通行「いやァすげェな。さすがのオレももう少し生かしてやるつもりだったンだが、いやほんとすげェよ。
     羊に痛みを感じさせる前に死なすとは恐れ入るぜェ」

打ち止め(そもそも死んでるって思ってたんじゃ、ってミサカはミサカは思ったけどあなたの名誉のために口を閉ざす)

479 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 12:19:04.21 ID:M374NuTS0
美琴「まあ、死なせたものはしょうがないわよね」ズーリズリ

一方通行「いずれ捌く前にゃァ殺さなきゃならねェしな」

打ち止め「羊さん、どことなく安らかな顔をしてるよってミサカはミサカは安堵してみたり」

御坂妹「当たり前でしょう。お昼寝中の羊達から一番鈍くさそうな羊を選んでぶすりと麻酔をかけて運んできたんですから、とミサカは自分の手際のよさを誇ります」

美琴「アンタそれ立派な犯罪じゃないの!」

一方通行「ったく、どォいう教育してンですかァ? 姉の顔が見てみてェ……あァ、そォでした、姉は今その羊を殺したンでしたねェ」

美琴「……う……っ」

一方通行「しかもその羊を引きずってるンですよねェ。いやァ偉いなァ、妹の不始末は姉がしっかり片付けるンですねェ。感心感心」

美琴「……アンタねぇぇえ! それ以上言ったら」ビリビリ

打ち止め「お姉様、あのツインテールの後輩さんはこないの? ってミサカはミサカは話題を中断させて訊ねてみる」

482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 12:25:57.76 ID:M374NuTS0
美琴「ああ、黒子ならあとから来るのよ。ジャッジメントの仕事があるらしいから」ズーリズリ

一方通行「後輩はジャッジメントなのに先輩は羊殺しに勤しむ、と。いやァ参った、御見それしますよォ」

打ち止め(なんだかすごく楽しそうだけど、ってミサカはミサカはあなたが生来のサディストだって実感)

美琴「アンタいつかその減らず口ぶっ叩いてやる……あー重い」ズーリズリ

御坂妹「あ、そろそろ上条当麻の寮です、とミサカは案内人としての役目を全うします」

一方通行「……オイ、超電磁砲」

美琴「なによ」ズーリズリ

一方通行「その羊返せ。オレのモンだ」

美琴「はァ?」

一方通行「オレのだから返せっつってンだァ、第三位には理解できませンかァ?」

打ち止め(素直に持ってあげるって言えないあなたをミサカはミサカは応援するよ!)

490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 12:34:26.84 ID:M374NuTS0
>>485
俺も書いててそう思った


一方通行「……、……」ズーリズリ

打ち止め「ねえねえ、エレベーター使う? ってミサカはミサカはボタンを押す直前に訊いてみたり」

美琴「まあ、なんとかその羊込みで乗れるわね」

御坂妹「もっとも、一方通行ならベクトル操作で軽々と階段を駆け上がることも可能ですけど、とミサカは挑戦的な眼差しで見つめてみます」

一方通行「……オマエらはエレベーターで行け。オレは後から階段で颯爽と駆け上がってやンよォ」

打ち止め「そう? じゃ先に行ってるねってミサカはミサカはボタンを押してみる!」

ウィーン
ピンポン

美琴「待たせないでさっさと来なさいよ!」

御坂妹「羊の肉質が悪くなるのは避けたいですから、とミサカは冷静に言ってのけます」

一方通行「あーあーわかってますよォ! だから早く行けェ!」

492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 12:39:39.67 ID:M374NuTS0
一方通行「……行ったなァ」

ドスン

一方通行「お、けっこうこの羊座り心地いいじゃねェか」

一方通行「あのガキの目の前で捌くのは教育上よくねェだろォし、三下ン家のジンギスシスターも解体ショーはさすがに免疫ねェだろ……」

一方通行「かと言って、この場で捌いたら間違いなく殺人現場……いや、殺羊現場になっちまう……」

一方通行「どーォすっかなァ、このままだと鮮度落ちるぜェ」


黒子「あら? 第一位じゃございませんの」

一方通行「あ、ツインテジャッジメント」

496 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 12:45:55.08 ID:M374NuTS0
黒子「その羊はジンギスカン用の、ですわよね」

一方通行「あァ。つっても、このままじゃどうしよォもねェし、捌かなきゃなンねェンだけどよォ」

黒子「……小さいお姉様の前ではできませんわねえ」

一方通行「だろォ? ここでやっても三下に迷惑かけンだろォし、けどここまで引きずってきた超電磁砲の努力も汲みてェし」

黒子(こんなに人を気遣える方だったのでしょうか)

一方通行「せっかくジンギスジンギスって楽しみにしてやがったガキもいるしなァ」

黒子「! そうですわ。私の空間移動で、捌けるような場所にお連れすればいいのでございましょう?」

一方通行「あ、それ名案かもしンねェ」


腹へってきた
ジンギスカン食いてーよ

499 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 12:50:23.86 ID:M374NuTS0
上条「おー、よく来たな」

美琴「べつに、アンタに会いたかったわけじゃないのよ? ただジンギスカンをちょっと食べたいだけで」

インデックス「ジンギス?」

打ち止め「カーンッ! そういえばあの人遅いなあってミサカはミサカは心配してみる」

御坂妹「もしかしたら階段でへばってるかもしれませんが、まあなんとかなるでしょう生命力ゴキブリ並みに強そうだし。
    とミサカは彼の生命力の高さを評価します」

上条「一方通行がジンギスカン担当なのか?」

打ち止め「というか、羊担当って感じかなってミサカはミサカは思い返してみる」

インデックス「迷える子羊はぜーんぶ食べちゃうんだよ!」


すまん腹減ったからなんか食ってくる

505 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 13:12:54.54 ID:M374NuTS0
黒子「では、どこにお連れすえばよろしいんですの?」

一方通行「……公園」

黒子「公園、ですか?」

一方通行「砂場があって、人気の少ねェ公園」

黒子「はあ……」


公園

一方通行「空間移動ってなァ便利だなァ」

黒子「私、これでもレベル4ですの。そんじょそこらのテレポーターとは訳が違いますわ」

一方通行「オレ、これでもレベル5だからよォ。そんじょそこらのアクセラレータとは訳が違ェ」

黒子「……、……」

一方通行「張り合いたかったンだよォ! 悪ィか!」

黒子「いいえ、悪いとは言いませんの。ただ子どもっぽ」

一方通行「さァァアて! シープをざっくざくに解体してやンぜェェエ!」

509 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 13:18:48.27 ID:M374NuTS0
一方通行「待てよ、血液の噴出を最小限におさえるのは可能だが……」

黒子「どうかなさいました?」

一方通行「あァ、緊急事態だ。とンでもねェことに気づいちまった」

黒子「とんでもないこと、とは……!?」

一方通行「これは羊だ。シープだ。sheepだ」

黒子「ええ(わざわざ英語に直す必要がどこに)」

一方通行「このオレ、一方通行はいまだかつて羊に触れたことがねェ。今触れたけどなァ」

黒子「つまり……?」




一方通行「魚と人間の捌き方なら知ってンだが、羊は皆目見当もつかねェ!」

513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 13:29:02.24 ID:M374NuTS0
黒子「なん……ですって……?」

一方通行「べつにオレ北海道出身とかでもねェし、日常に羊が深く関わってくるような生活は送ってねェし、そもそも羊ってどう捌くンだァ?」

黒子「わ、私に訊かれても、ジンギスカンはあまり食べませんの」

一方通行「ジンギスカンパーリィで使う部位とかよォ、全部使えンのかァ? 地球に優しい肉なンですかァジンギスカンはァ!」

黒子(これが学園都市最強の方……ジンギスカンひとつでここまでハイになれてしまうなんて、さすがですわね……!)

一方通行「ってェことで、ツインテメント」

黒子「一番重要なジャッジが抜けてますわ!」

一方通行「運ンでもらってすまねェが、もっかい三下の寮ンとこまで空間移動してくンねェか」

516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 13:36:19.95 ID:M374NuTS0
黒子(無駄すぎますわ……)

一方通行「あー、けどここで皮くらいは剥いでおいたほォがいいのかァ? 皮なら人間と同じレベルで剥げるだろォし」

黒子(しかもこれ全部本気で言ってるんですの……?)

一方通行「ちょっと毛深くて毛が天然パーマな人間だと思えばイケる……うン、イケる」

黒子(いくら天然パーマでもここまで毛深くてウール100%な人間がどこにいますの!?)

一方通行「つゥかこの角みたいなやつかっけェな……首から上剥製にしてやっかなァ」

黒子(バイソンでもないのに!? こんなどこにでもいそうな羊を剥製にして飾る気ですの!?)

一方通行「でもなァ、魚みてェに目玉に栄養素たっぷりだったらクソガキに食わしてやンねェと……」

黒子「それはおやめになってぇ!」

522 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 13:46:27.40 ID:M374NuTS0
>>517
参考になった


一方通行「――! 今、なンか舞い降りたぜェ」

黒子(レベル5はみなさんネジがおかしいのでしょうか)

一方通行「祈り? は省略。頚動脈を切るンだなァ。よっと」ブシャア

黒子「きゃー! いきなり!? いきなりですの!?」

一方通行「こォいうのは思い切り良くいかねェとなダメなンですよォ! で、次は肉と皮ねェ……はン! 楽勝楽勝ォ」スパッ

黒子「て、手馴れてますわ……」

一方通行「皮は売る? オイ、ツインテメント、買うかァ」

黒子「いりませんの!」

一方通行「まァオマエ、エチオピア人には見えねェしなァ。ンで次は……木に吊るすゥ?
     あ、ちょうどいいところにブランコみっけ」

黒子「子供達の公園が……血に染め上げられていきますの……!」

529 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 13:54:00.57 ID:M374NuTS0
一方通行「まァずは腹に切れ込み、っとォ!」スパパッ

黒子(見たくない見たくない見たくない)

一方通行「お次は……関節を切断ねェ。エチオピア人じゃねェがこォいうのは得意中の得意ってモンだァ」スパッスパッボキッ

黒子(今なんか折った音が)

一方通行「背骨の周りの肉は落とす。ふン、剥製にはできねェが仕方ねェな」ズッズッ

黒子(音が生々しい!)

一方通行「ラストは内臓ですかァ……たまに盗賊がペットに宝石食わせて逃げるってェ話があるよなァ……」ズリュ

黒子「……、……」

一方通行「べつにもしかしたら宝石が内臓にあるンじゃねェかとかそンな期待は微塵もしてねェぞ!」

黒子(してたんですわね)

535 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 14:01:28.15 ID:M374NuTS0
一方通行「ンでェ? エチオピア人は内臓も綺麗に食べつくす……。
     まァ量は少ねェし、食う権利も捌いたオレにあるらしいけどよォ」

黒子(見たくない聞きたくない早く寮に行きたい)

一方通行「クソガキも食いてェだろォし、仕方がねェから譲ってやっかァ」

黒子「べつに食べたいとは思わないような気がしますの」

一方通行「いや、でも病みつきになるらしいぜェ」

黒子「はあ……」

一方通行「あとはこれでもか! ってェくらいに洗うか。オイ、オマエもそっちの右半身洗えや」

黒子「血なまぐさいんですの!」

一方通行「大丈夫だろォ。最近の若者はよくがり勉狩りとかしてっし、
     公園がちょっと血なまぐさくなったくらいじゃジャッジメントも来ねェよ」

黒子「ジャッジメントならここにいますわ!」

一方通行「自ら提案して運ンできたやつが何を言うンですかァ? あ、ついでに手ェ洗お」

540 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 14:07:54.18 ID:M374NuTS0
水飲み場

一方通行「レモン汁あるかァ」ジャージャー

黒子「常時レモン汁を携えている方がいたらお目にかかりたいですわね」ジャージャー

一方通行「しゃーねェ、ちょうど備え付けてあったレモン石鹸で洗うかァ」キュッキュッ

黒子「それはちょっと……いかがかと思うのですけれど」

一方通行「レモンに変わりはねェだろォ。うわっ、つるつるしてらァ」チュルン

黒子「どうしてネットからわざわざ出して使うんですの!?」

一方通行「あ? 出さずに使えってのかァ? オレの手がネットで赤く腫れあがったらどォすンだよォ」

黒子「あなたは女子高生ですの!?」

一方通行「オイ、まずい。この石鹸に血がついちまったァ」

黒子(もうやだ帰りたい)

549 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 14:15:15.23 ID:M374NuTS0
羊だったものはピカピカになりました

一方通行「……ふゥ」

黒子「なんですの、その達成感に満ち溢れた顔は」

一方通行「初めてにしちゃァ、なかなかだったぜェ」

黒子「失礼ですが、まだあなたにはすることが残っていますわ」

一方通行「あン? 羊も捌いたし肉も洗ったし手も洗ったし石鹸も洗いなおしたしネットにつめたし、他になンもねェだろォが」

黒子「血が飛び散っているブランコは、どうするおつもりですの?」

一方通行「!」

黒子「子供達が笑顔で使うべき公園をこんな血なまぐさい場所にしておいてお帰りになる、なんてことはありませんわよね?」

一方通行(たしかに、ここはガキが遊ぶ場所……血を見てテンションが上がるガキだけとは限らねェ……ペイントですとも言えねェ……)

一方通行「わかった。この公園はオレが責任を持って綺麗にする。だからツインテメント、頼みがあらァ」

黒子「はい?」



一方通行「雑巾買ってこい」

557 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 14:25:13.60 ID:M374NuTS0
黒子「……は?」

一方通行「だから雑巾」

黒子「いえ、清掃ロボに任せてもいいのではないかと思うんですの」

一方通行「それじゃダメだろォがァ!」

黒子「ひっ」

一方通行「オマエはなァンにもわかっちゃいねェ!
     いいかァ、後始末ってェのはきっちり最後まで他人の力を借りずに行うもンだァ!
     この公園をこれから使うガキの笑顔を思い浮かべながら……っ、丹精込めて、精一杯雑巾で汚れを落としていくンだよォ!」

黒子「……! 私が、間違っていましたわ! あなたが正しい、ジャッジする必要もありませんの!」

一方通行「わかってもらえて嬉しいぜェツインテメント。そォと決まりゃァとりあえずコンビニで……」

ウィーン
ウィーン
カシャー
ピカピカ

黒子「……、……」

一方通行「……よし、帰ンぞ」

564 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 14:33:04.90 ID:M374NuTS0
上条「にしても、遅くないか? もう5時過ぎたぞ」

美琴「そうね……まあいいじゃない! 一方通行だっていろいろあるわよ」

打ち止め「でもさすがに1時間以上経ってるし、あの人に何かあったんじゃないかなってミサカはミサカはあの人を案じてみる」

ピンポーン

インデックス「子羊のにおいなんだよ!」ダダダッ

上条「あ、インデックス! 待てって!」

ガチャ

黒子「お姉様ぁああ! 黒子、ただいま生還しましたわー!」

一方通行「よォ三下。遅くなったがジンギスカン様のご到着だぜェ!」

インデックス「ジンギスーッ!!」

御坂妹「一方通行の機嫌が格段に良くなってますが、わざと面倒をかけさせるために生きた羊を盗んできたのは失敗でした、とミサカは悔しがってみます」

566 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 14:45:20.50 ID:M374NuTS0
一方通行「さァ、ジンギスカンパーリィを愉快に素敵に始めよォじゃねェか」

上条「そのことなんだけどさ」

一方通行「あン?」

打ち止め「あなたが来ないからみんなでジンギスカン鍋について調べてみたんだけどって、ミサカはミサカはメモを見せてみたり」

一方通行「……『調理には専用の鍋である、鉄の浅い鋳物製のジンギスカン鍋が必要』……?」

美琴「まあ、ホットプレートでも代用できるわ。でも、このバカの家にあるホットプレートが使い物になんないのよね」

インデックス「そのせいでホットケーキも最近食べてないんだよ」

御坂妹「そこで、ふたりが来たら買出しに行こうぜ、という流れになっていました、とミサカは話をまとめます」

黒子「あら」

一方通行「……待て待て待てェ、今回のパーリィにかかる費用はオレが出すンだよなァ」

打ち止め「そうみたいだねってミサカはミサカは超同意!」

一方通行「ってェことはだ。オレが三下ン家のホットプレートもしくはジンギスカン鍋も買わなきゃならねェと」

上条「いやー、ごめんな。ほんと助かる」

567 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 14:56:26.69 ID:M374NuTS0
人数多くなると一方さん落ち着いちゃうな


一方通行「なァンでオレがオマエの調理機器まで買わなきゃならないンですかァ! いくらなンでもそれはねェ! それはねェよ!」

上条「うん。俺もそう思う。でも我慢してくれ一方通行」

一方通行「なンでだよ」

上条「……一方通行に鍋買ってほしいやつ手ー挙げてー」

美琴「はーい」サッ
打ち止め「はいはーい」サッ
御坂妹ー「はい」サッ
インデックス「うんっ」サッ
黒子「是非に」サッ
上条「ごめんな!」サッ

一方通行(こいつらグルかァ……!!)

一方通行「多数決はよくねェ、少数派の意見も取り上げろォ!」

美琴「6対1という圧倒的な票差を受けてなお立ち上がる、その勇気だけは認めてあげるわ」

御坂妹「しかし、決定事項は覆せませんし覆しません、とミサカはきっぱり告げます」

一方通行「オマエらァ……!」

577 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 15:05:28.79 ID:M374NuTS0
移動中

一方通行(いざとなったらヤンヤンつけボーはしばらく禁止だなァ)

上条「ところでさ、ジンギスカン鍋って野菜も必要だよな」

黒子「たしかに、肉だけでは味気ないですの」

美琴「じゃあそれもアンタが出すのね、一方通行」

一方通行「……ハイハイハイハイわっかりましたよォ! 好きなだけ使え!」

ポン

御坂妹「ハイは一回ですよ、とお母さんっぽく口を挟みながら、ミサカは投げ出された財布を遠慮なく開けます」

インデックス「うわあ……とうまのお財布では見たことのない光景が広がってるんだよ」

上条「うっひょおおおお! なにこれ全部使っていいんですか一方通行さん!」

一方通行「好きにしろォ。札で分厚くて持ち歩きに不便だったからちょうどいいぜ」

打ち止め(ちょっと負け惜しみ言ってるね、ってミサカはミサカはあなたの隣にくっついてみる)


一方さんは借金あるのに財布は潤ってるって信じてる
まあ信じてるだけだけどな

586 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 15:15:11.64 ID:M374NuTS0
上条「さて、スーパーについたわけですが」

美琴「ジンギスカン鍋を買う人と、野菜その他を買う人で分けたほうがいいわね」

黒子「ではっ、お姉様と私、小さいお姉様とふたりめのお姉様はお野菜グループで」

一方通行「つまり女全員だろォ」

上条「えーっと、じゃあ上条さんと一方通行はもう少し先のニトリに行ってきます」

美琴「あ、……その、……」

一方通行「……いや、オレの代わりにオマエが三下と行けよ。超電磁砲」

美琴「!」

上条「え、なんで?」

一方通行「オマエ、不幸体質なンだろォ? ンなやつと一緒に行きたくねェよ」

打ち止め「もう、口が悪いなあってミサカはミサカは足に抱きついてみる!」

一方通行「あン!?」

589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 15:21:29.79 ID:M374NuTS0
インデックス「……完全に忘れられたんだよ」

一方通行「ア? ンだよ、オマエ歌ってねェから気づかなかったろォが」

黒子(本当に忘れていましたの……)

御坂妹「まあいいじゃないですかうるさくないし、とミサカはつばを吐き出す真似をしてみます」

一方通行「オマエほんと口悪くねェか」

打ち止め「これも個性だよってミサカはミサカはちょっとフォローしつつ、あなたをお菓子売り場に引っ張っちゃう!」

一方通行「言っとくけどなァ、ヤンヤンは一日一箱までだぞォ」

黒子「まるでお母さんですわ……でも嬉々として羊を捌くお母さんは遠慮したいですの」

インデックス「ジン♪ジン♪ジンギスカーンッ!」

一方通行「あーもォオマエがいンのはわかった! わかったから叫ぶンじゃねェ!」

591 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 15:31:26.77 ID:M374NuTS0
一方通行「野菜、野菜……何を選べばいいンだァ?」

黒子「にんじん、たまねぎ、きゃべつ、ぴーまん、もや」

一方通行「チッ」

黒子(なぜ今舌打ちを)

御坂妹「セロリはいりませんか、とミサカはにやつく頬をおさえながら言ってみます」

一方通行「い、ら、ね、ェ!」

インデックス「もやしって何パック買うのかなー?
       もっやし♪もっやし♪もっやっし~」

一方通行「オマエそれ以上もやし連呼したらジンギスカンなしだからなァ」

打ち止め「さすがに被害妄想じゃないかなってミサカはミサカはヤンヤンを買い占めてみたり」

595 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 15:37:25.91 ID:M374NuTS0
ニトリっぽいところ

上条「……ジンギスカン鍋ってこれか?」

美琴「そっ、そのようだ!」

上条(そのようだ?)

美琴(しまったつい変なことを……私のバカ!)

上条「ま、いっか。これ買っていこう」

美琴「ホットプレートじゃなくていいわけ?」

上条「いや、これ使って洗ったら一方通行にあげようと思ってるんだよな。うちにあったって使わないし」

美琴(あいつん家にあっても使わないような気がするわ)

上条「よし! じゃあ会計行くか」

美琴「え、ええ。で、アンタお金は?」


上条「しまった、御坂妹が財布握ってるんだったああああああ!!!」

596 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 15:45:27.54 ID:M374NuTS0
>>593
http://www.meiji.co.jp/catalog/sweets/kids/yanyanchoco/
うまいぞ、食って損はない


御坂妹「……一方通行、ミスを犯してしまいました、とミサカは財布を見つめながら言ってみます」

一方通行「あ? ミス? ……もしかしてあいつら、金なしでニトリっぽいところに行ったってのかァ!?」

黒子「まあ、いざとなったらお姉様が払って後からあなたに請求すればいいのですけれど。
   (あの類人猿といるときのお姉様にそこまでの判断ができるかどうか)」

打ち止め「あーあー、とりあえずレジに行ってから考えよーってミサカはミサカはうまい棒のバラエティパックもカゴに入れてみる」

一方通行「オマエ、ヤンヤン何十箱買ってンだァ? もし他に食いたいガキがいても買えねェだろォが! 返してこい!」

打ち止め「えーひどいよミサカだっていっぱい食べたいのに! ってミサカはミサカは拗ねてみたり!」

一方通行「全部返してこいとは言わねェ、半分もありゃ十分だろォ!」

インデックス「一日一箱じゃないんだよー」

599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 15:59:38.43 ID:M374NuTS0
上条「女の子に出させるなんて……」

美琴「ま、まあ仕方ないわよ。あとでちゃんと一方通行に請求するから」

上条「ビリビリ、お前ほんと金持ちだったんだな……」

美琴「えっ? そんな大したことないけど」

上条「いや、大したことあるよ。こんろとセットで8000円以上したってのにポーンと買っちまうもんな」

美琴「えっとぉ……」

上条「ありがとう。あの場でお前が出してくれなきゃ俺、捕まるとこだったからさ」

美琴(言ってることは情けないのに……! なんで顔が見れないの!?)


インデックス「とうまめぇええ……また女の子ひっかけてぇぇえ」
一方通行「ジンギスシスターは黙ってろォ。あれはいい雰囲気ってェやつだろォが」
黒子「お姉様が幸せなら構わないのですが、ちょっと類人猿がヘタレすぎるんですの」
打ち止め「ねえねえ、ミサカもああいう雰囲気味わいたいなってミサカはミサカはあなたに頼み込んでみる!」
一方通行「あァン!? ガキにゃまだ早ェ!」
御坂妹(というか前回のかくれんぼのラストはあれより甘かったですとミサカは思い出して吐き気を催しました)

602 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 16:08:39.74 ID:M374NuTS0
美琴「ほっ、ほらぁ! 早く戻らないと羊の新鮮さが失われるわよ!」

上条「ん、それもそうだな。ビリビリ、そのジンギスカンセットは俺が持つよ」

美琴「え……」

上条「お前に持たせるわけにいかないだろ?」

美琴「もっ、持てるわよこれくら」

サッ

上条「俺にかっこつけさせてくれよ。な?」


インデックス「……、……」
一方通行「アー、こりゃ超電磁砲がオチるわけだァ」
打ち止め「でもあなたも紳士的だよねってミサカはミサカはスーパーの袋を両手に携えているあなたに微笑んでみたり!」
御坂妹(オリジナルと感覚共有してええええとミサカはありったけの思いをどうにか隠します)
黒子「はぁあん! 今の驚いたお姉様可愛すぎますのー!」
インデックス「甘い雰囲気なんて、食べられないんだからいらないんだよ」

614 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 16:23:34.47 ID:M374NuTS0
美琴「……、……」

上条「……、……」

美琴(会話がない……い、いつもはどんな会話してたんだっけ)

上条(ちゃんと野菜買えたかなあ、インデックスのやつ迷惑かけてないよなあ)


御坂妹「まったく会話がありません、とミサカはつまらなそうに口を尖らせてみます」
インデックス「とうまはまったくこっちに気づかないんだよ」
黒子「あの類人猿、お姉様が案外奥手だと知っての狼藉ですの!?」
打ち止め「なんていうか、お姉様がちょっともじもじしてるねってミサカはミサカは複雑な気持ちになってみる」
一方通行「あァ、ありゃ惚れた弱みだなァ。会話しよォにもネタがねェンだろ」

615 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 16:28:54.21 ID:M374NuTS0
美琴「……、……」

上条「……、……」

美琴「ね、ねえ!」

上条「ん?」

美琴「そ、そろそろ一方通行達に連絡とってみたら!?」

上条「え、でも買ったら家に戻るって言ってたよな」

美琴「……、……」

上条「……、……」


インデックス「また沈黙なんだよ」
一方通行「オレをダシにしてまで会話しよォとしたその心意気、無駄だったなァ」
打ち止め「あの人は行いが紳士なのに気遣いがまるでなってないねってミサカはミサカはお姉様を哀れんでみる」
黒子「お姉様、もっと漫画とかの話題もあるでしょうに……」
御坂妹(鈍すぎるのも考え物です、とミサカは今後に不安を覚えます)

616 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 16:34:31.55 ID:M374NuTS0
一方通行「らちがあかねェ。作戦Bだ」

黒子「作戦B、とは?」

一方通行「空気を読んだオレが後押ししてやったにも関わらず、あの超電磁砲と三下は進まねェ」

打ち止め「べつに誰も頼んでないのにほっとけないあなたが好き! ってミサカはミサカは愛の告白!」

一方通行「黙れガキ。いいですかァ、ああいうもどかしい感じのは見てるこっちがいらいらして破壊衝動抑えンのに必死なンですよォ!」

御坂妹「でも、オリジナルよりミサカのほうが行動力があるんだから応援するならこっちを頼みたいもんだ、とミサカは提案してみます」

インデックス「ていうか今のふたりの後を追いかけてしげみに隠れてる構図が作戦Aだったなんて知らなかったんだよ」

623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 16:43:17.03 ID:M374NuTS0
>>617>>621
くそっうらやましい
俺だって食いたいけど近くのスーパーで売ってないんだぞ


美琴「……、ねえ」

上条「なんだ?」

美琴「後ろ、うるさくない?

上条「そうか? 別に悪意とかは感じないぞ」



インデックス「短髪がキョロキョロしてるんだよ」
一方通行「畜生、考えてみたらオレが悪人に徹してふたりに絡みに行ったところで正しい構図すぎてまったく意味がねェ……」
打ち止め「もともとあなたはそういう役回りだもんねってミサカはミサカはなぐさめてみる」
御坂妹「そもそも一方通行は悪人に徹する前に悪人だろpgrとミサカは根底を指摘します」
黒子「(ひどい言われようですの)
   何はともあれ、作戦Bこと『ミサカミジョウvs謎のチンピラ~お姉様を守れ!~』は失敗ですわね」

627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 16:54:12.06 ID:M374NuTS0
美琴(警戒してるうちに着いちゃった)

上条「あいつらまだ帰ってきてないんだな」ガチャリ


一方通行「……、考えてみりゃァ、悪党のオレがなァに人の恋路を助けよォとしてンだって話ですよォ」

打ち止め「でもでも、あなたと尾行ごっこは楽しかったよってミサカはミサカはヤンヤンを食べ歩きしながら言ってみたり」

インデックス「あー、それ食べたいんだよ!」

黒子「仕方ありませんの。ひとまず私達も戻りましょう」

御坂妹「不成功に終わって嬉しいような残念なような、とミサカは複雑な気持ちを持て余します」

一方通行「アー、やべェ。テンション一気に下がった。萎えに萎えちまったァ」

630 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 17:14:33.80 ID:M374NuTS0
すまんちょっと用事できた
ついでにヤンヤンさがしてくる
落としてくれてかまわない

646 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 19:25:43.80 ID:M374NuTS0
やっぱヤンヤンうめえわ


上条家ドア前

インデックス「早くジンギスりたいんだよー」

一方通行「……待てェ」

黒子「?」

一方通行「オレ達は何か大事なことを忘れてねェかァ?」

御坂妹「そんなことはありません意味深な表情浮かべてんじゃねえよ、とミサカは冷たく切り捨てます」

打ち止め「……あ。そうだ、この人数分の飲み物はきっと上条家にないんじゃないかなってミサカはミサカは思いついたよ」

一方通行「あァ。それに間違いなくブラックコーヒーもねェはずだァ」

インデックス「そんな苦いものとうまは飲んだりしないんだよ」

黒子「ジンギスカンもあって、お野菜もあって、飲み物がないというのは厳しいですわ」

一方通行「それに今考えたンだが、おそらく白米的炭水化物も圧倒的に足りねェ……!」

650 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 19:33:08.95 ID:M374NuTS0
御坂妹「正直言ってじゃがいもとかでもよくね? 白米じゃなくてよくね? とミサカは北欧の食事を提案します」

一方通行「オレはブラックコーヒーさえありゃァいいンだよ。けど、他の連中が困るだろォが」

打ち止め「ここ最近ですっかり丸くなったあなたにミサカはミサカは手を伸ばして頭をなでなでしてみる」

一方通行「あーうっとォしい、届かねェくせに伸ばすな」

インデックス「じゃあなんでわざわざしゃがんであげてるんだよー」

黒子「小さいお姉様は第一位にとても懐いていらっしゃるのですね」

打ち止め「うんっ! この人はミサカの大切な人だもんってミサカはミサカはあなたの首に腕をまわしちゃう!」

一方通行「うォ……ぐ……っ」

御坂妹(苦しいなら苦しいと言えばいいのに甘やかしすぎだろjk、とミサカはセロリを再確認しました)


上条「あいつら遅いなー」

美琴「そそそ、そう、ね!(ふたりっきりふたりっきりふたりっきり)」

657 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 19:44:35.65 ID:M374NuTS0
>>655
MNWの皆さんお疲れ様です!


黒子「来る場所がコンビニってどうなんですの」

一方通行「うっせェ。今さらスーパー行くのだりィしレンジでチンできるメシなら手軽だろォ」

打ち止め「レンジが壊れてたらお姉様になんとかしてもらえばいいしねってミサカはミサカは他人ならぬ身内任せっ」

御坂妹「一方通行、缶コーヒーを買い占めるつもりですかとミサカは大人気ない大人買いに呆れてみます」

一方通行「買い占めじゃねェ。欲しい分取ったら偶然在庫が切れただけだァ」

インデックス「あくせられーた! この中華まん全部欲しいんだよ!」

一方通行「ア? 食える分だけ買えやジンギスシスター」

インデックス「ぜーんぶ食べられるんだよ! だから買って買って!」

打ち止め「じゃあじゃあ、ミサカはこっちのチロルチョコ全部買ってほしいなってミサカはミサカはおねだりしてみる!」

一方通行「シスターはともかく、オマエは安上がりだなァオイ……」

665 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 19:50:21.48 ID:M374NuTS0
インデックス「つぶあんおいしいんだよー」

打ち止め「きなこチョコってけっこう成功してるかもってミサカはミサカはあなたにもあげる!」

一方通行「いらねェ。そっちの妹かツインテメントにあげろ」

御坂妹「くれるのなら無難にミルクが欲しいです、とミサカは上位個体に頼みます」

黒子「私は遠慮しておきますの。すぐにジンギスカンを食べなければなりませんし」

一方通行「だとよォ、暴飲暴食シスターさン?」

インデックス「へ? へんふはへはへふんはほ!」

打ち止め「カーンッ! 何を言ってるのか全然わかんないやってミサカはミサカは意味もなく拳をつきあげてみたり」

一方通行「……アー、ぜ、ん、ぶ、た、べ、ら、れ、る、ん、だ、よ?」

インデックス「せいかーい! あくせられーたって頭いいかも!」

黒子「一応第一位ですし、頭はいいと思いますの」

御坂妹「頭の良さと賢さは違うけどなwwwwwとミサカは遠回しに一方通行を侮辱してみます」

一方通行「直球で馬鹿にしてンだろォがよ! そのチロルチョコミルク返すかとっとと食えェ!」

669 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 20:01:21.22 ID:M374NuTS0
一方通行「本当に全種類食い尽くしやがったァ……」

インデックス「シスターは嘘なんかつかないんだよ!」

打ち止め「豚角煮まんはちょっと分けて欲しかったなってミサカはミサカはシスターさんの独占欲に完敗」

御坂妹「しかもこれからジンギスカンですから、相当でかい胃袋ですね、とミサカはブラックホール説を提唱します」

黒子「……そういえば、お姉様とあの類人猿を部屋に閉じ込めたっきりでしたの! こうしてはいられませんわ!」

一方通行「誰も閉じ込めちゃァいねェし、三下は鈍いし、何も起こってねェと思うンですけどォ」

黒子「いいえ! そっちの展開ではありませんの! 起こっているとしたら……」

一方通行「?」

御坂妹「家庭電化製品の無能力化です、とミサカはオリジナルの短気っぷりを思い出してあーあ、なっさけねー、と呟きます」

インデックス「レンジでチンしないとご飯が食べられないんだよ……」

一方通行「短気ってなァ考えモンだなァ」

打ち止め(あなたに言われたくはないと思うなってミサカはミサカは心の中に本音を閉まっておくね)

677 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 20:18:59.39 ID:M374NuTS0
>>671
18264号だな まあ適当だけどwww
北欧育ちだから正直なんじゃね?


一方通行「入るぜェ」

打ち止め「ミサカがインターホンを押す係ーってミサカはミサカはジャンプしてプッシュ!」

ピンポーン

一方通行「……、あン?」

黒子「おかしいですわね……」

打ち止め「もーいっかい! ってミサカはミサカは二度目の挑戦!」

ピンポーン

御坂妹「……出てきませんね、とミサカは首をかしげてみます」

680 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 20:20:55.74 ID:M374NuTS0
今ジンギスカンについて調べてたらタレとかしみこませるの時間かかりそうだな
一方さんのベクトル操作でなんとかならんもんか



打ち止め「ラストチャーンス、ミサカはミサカは」

一方通行「だァーもォ! めンどくせェなァ! オレがやってやらァ!」

ピピピピピンピンピンピンピンポーンピンポーン

黒子「……速すぎますわ!」

インデックス「目にもとまらぬ速さでの連打だったんだよ!」

一方通行「これで出てこねェなら実力行使で」

ガチャ

美琴「あ、アンタ達、遅いのよぉ」ボロッ

黒子「お姉様……? なぜそんなに疲れ果てていらっしゃるの……?」

687 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 20:25:44.76 ID:M374NuTS0
>>683
全部書けばいいじゃない!!!!!


上条「……、……」


御坂「へんじがない ただのしかばねのようだ とミサカは上条当麻を揺すってみますが応答がありません」

一方通行「どうしてこォなったァ?」

美琴「アンタ達が遅いから! ほら、その、ジンギスカンも鮮度落ちちゃうし、ちょっとふたりで食べようかってなって」

インデックス「ずっるーい! みんながコンビニで飲み物とか選んでる間にずるいんだよ!」

一方通行「オマエはただ中華まん制覇してただけだろォ。ンで?」

美琴「とりあえず、左半身を適当に切って、味見がてらってこのバカが軽く料理して食べたの」

黒子(左半身? ということは、私の担当ではありませんの)

打ち止め「そしたらそしたら? ってミサカはミサカは続きを促してみる!」

美琴「いきなりのたうち回って、『なんか妙に清潔なにおいが……』とか言い残して倒れたのよ」

黒子「!」

一方通行「?」

697 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 20:31:45.05 ID:M374NuTS0
黒子「思い出してくださいませ! 私は水洗いで済ませましたが、あなたはたしか備え付けの……」

一方通行「レモン石鹸……? いやでもあれはなァ、オレが善意で行ったことだしィ」

御坂妹「よくわかりませんが、捌きたての生肉をレモン石鹸で洗っていいわけがねえだろとミサカは一般論をとうとうと述べてみます」

一方通行「嘘だろォ? すげェいい香りしてたンだぜ? 本物より爽やかな香りのイエローレモンソープだぜェ?」

打ち止め「まさか、捌いた羊をレモン石鹸で洗ったの? ってミサカはミサカは信じたくないけど訊いてみたり……」

一方通行「おゥ。普通に洗った。すり込ませるつもりで気合入れてゴシゴシ洗った」

美琴「じゃあアンタのせいでこのバカは失神したんじゃない!」

一方通行「知るかァ! レモン石鹸のせいであってオレのせいじゃねェ!」

黒子「あなたが死なせたようなものではありま……ん? お姉様、ちょっとよろしくて?」

美琴「な、なによ」

黒子「この類人猿、右手以外の全身が軽く焼け焦げていませんの?」

美琴「……、……」

712 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 20:49:24.85 ID:M374NuTS0
禁書DEサッカーとか真剣に読みたいんだが誰か本気で立てろよ


一方通行「オイオイ、いくらイエローレモンソープ略してイレソがめちゃくちゃ効いたとしてもよォ、こいつの体をこォも焼き焦がすことはできねェなァ」

美琴「……、……」

一方通行「この場にいるやつでよォ、こいつを焼き焦がしちまえるくれェの電撃を出せるっつったら」

打ち止め「お姉様しかいないなあってミサカはミサカはためらいがちに肯定してみる」

御坂妹「どうやら上条当麻の死因はレモン石鹸による弱体化およびオリジナルから発せられた電撃、とみて間違いないようですね。
    とミサカは警視庁ばりの捜査能力を見せつけます」

黒子「お姉様……」

美琴「し、仕方ないじゃない! だってこいついくら話しかけても『ジン……ジン……ジンギ……ス』しか言わないんだもん!
   せめて最後まで言いなさいよ! ていうか私はこいつを蘇生させるために体に電流を流し込んだのよ!」

一方通行「犯行動機はわかった。だが、結果は結果だ。
     上条当麻はオマエの電気によって死に至り、オマエは第一発見者でありながら加害者でもあるンだよォ!」

バァン!!

打ち止め「あ、一方通行警部……机を叩きすぎですってミサカはミサカは場の流れに便乗してみたり」

717 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 20:55:01.75 ID:M374NuTS0
一方通行「御坂美琴――レベル5であり学園都市第三位として築かれた地位も落ちたモンだなァ?」

美琴「だから私は好きで殺したんじゃな……いやあのバカのことは嫌いじゃなくていやでも好きでもなくてだけどそのっ」

御坂妹「電撃は人を殺すためにあるんじゃない、と北欧のことわざにはありませんがミサカはそう思います」

黒子「ちょっと待ったですの! お姉様は善意で、むしろ好意でやったことです! まだ執行猶予のチャンスはありますわ!」

美琴「く、黒子ぉ……」

一方通行「ハイハイハイハイッ、お涙頂戴のご都合展開なンざ見飽きてンだよォ! オマエの行為が故意か恋かなンてこの際どォでもいい!
     ただ! 言えるのはァ! オレのレモン石鹸を使った羊洗いは間違っちゃいねェってことだけだァ!」


インデックス「とうまー、死んだことになってるんだよー、起きてー」ツンツン

上条「……うう……い、インデックス?」

インデックス「とうまの死因を巡って法廷で言い争われてるんだよー」

上条「まだ上条さんは死んでないんですが……不幸だ……」

724 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 21:03:43.10 ID:M374NuTS0
数分後

上条「警部も被告もそこに正座しろっ!」

一方通行「へィへィ」

美琴「……はい」

上条「人を勝手に殺すんじゃない! 俺は気絶してただけだしちょっと電流はきつかったけど結果オーライだろ!」

一方通行「すみませンでしたァー」

美琴「……ごめんなさい」

御坂妹「普通はレモン石鹸って食べたら死にかけると思うんですが、とミサカは上条当麻の運の強さに驚きます」

黒子「まあ、丸々飲み込んだわけではありませんし、洗う過程でちょっとすり込んだ程度ですからなんとか生きているのでしょう」

打ち止め「何気なく正当化しようとしてたけど、一番たちが悪いのはあの人だよねってミサカはミサカは肩を落としてみる」

インデックス「とうまー! そんなことよりごーはーんー!」

上条「そんなことじゃないっ!」

730 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 21:12:48.20 ID:M374NuTS0
インデックス「哀れな子羊が干からびちゃうんだよ!」

上条「あ、そういえばさ。ジンギスカンってたれとかしみこませるんだよな?」

御坂妹「北欧では適当にかっ喰らっていた記憶しかありませんが、どうやらそのようですね、とミサカは同意します」

黒子「となると、今から……は無理ですわねぇ」

打ち止め「そんなことないよ、あなたならできるもんねってミサカはミサカは信じてみる!」

一方通行「……、……」

美琴「……、……」

上条「……ああ、えっと、正座もうやめていいぞ」

一方通行「アー痺れたァ! アー痛かったァ! アー感覚ねェ!」

美琴「アンタねぇ! あのバカに石鹸食わせたっていう自覚あるの!? 反省の色が見えないんだけど!」

一方通行「だって反省なンざしてねェもン。反省するくれェなら最初っからやるンじゃねェ、ってなァ」

上条(かっこいいこと言ってるようでただ詭弁並べてるだけじゃねえかこいつ)

736 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 21:23:30.14 ID:M374NuTS0
一方通行「ンでェ? 打ち止め、オマエ何頼ンでたっけかァ」

打ち止め「羊肉にたれをしみこませるの! 普通は一時間以上かかるけど、あなたなら数秒で終わるんじゃないかなってミサカはミサカは超期待!」

黒子「ちなみにたれはこちらにありますの」

上条「うちでしみこませて、また明日集合でもいいんだけどな……」チラ

インデックス「べっ、べつに食べたりしないんだよ!? ちゃんと明日まで取っとくんだよ!」

美琴「……不安ねぇ」

御坂妹「北欧からわざわざ手間暇かけて持ってきたこちらの身にもなっていただきたい!
    とミサカは暗に今ここでさっさとたれ注入しろよと命じます」

一方通行「できねェこたァねェけど、見てて楽しくもねェぞ」

打ち止め「え、そうなの? 注射みたいにやるんじゃないの? ってミサカはミサカは当てが外れてびっくりしてみる」

上条「こう、どぎゃーばぎゃーぶしゅー、みたいにやるのか?」

一方通行「いンや、じゅるるるるーどぴゅるるるーしゃきーン、ってェ感じだなァ」

黒子(解体ショーを見たあとでは何も怖くないですわ……)

739 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 21:51:24.30 ID:M374NuTS0
一方通行「ハーイ、一方通行の3分クッキングゥー」

パチパチパチ

一方通行「用意するもンはー、肉ゥー、たれェー、ベクトル操作の能力ゥー、以上です」

上条「度胸と気合いはいりませんかー?」

一方通行「度胸は羊を軽く捌ける度胸があればいいですよォ」

美琴「電気はいりませんかー?」

一方通行「まったくいりませんねェ、不必要なんですよォ」

黒子「お姉様はいませんかー?」

一方通行「オマエの隣にいやがりますよォ」

御坂妹「セロリはいりませんかー?」

一方通行「ハイそれ以上言ったらたれを目に流し込みますよォ」

インデックス「試食係はいりませんかー?」

一方通行「すぐに鍋にするンでいりませんねェ」

打ち止め「助手っていうかアシスタントはいりませんかー?」

一方通行「危ないから下がっててくださいよォ」

748 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 22:00:11.92 ID:M374NuTS0
一方通行「えー、まずは肉に触ります」

ペタ

一方通行「ハイここでたれの登場ですよォ。このたれはべつにじっくりことこと作ってもいねェありあわせのたれですよォ」

上条「ありあわせなりにがんばったのを認めてほしいです」

一方通行「ハイよくできましたァ上条くン。ではこのたれをうまいこと羊に注入しますよォ」

シュパパパパパッ

美琴「せんせー、速すぎて何やってるのかわかりませーん」

一方通行「たれを演算してるンで話しかけないでくださーい」

シュパパパッ
ドュルルルルッ
シャキーン
プシュンッ

御坂妹「今どさくさにまぎれてたれが飛んできたんですがー」

一方通行「気のせいですねー気にしないほォがいいですよォ」

757 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 22:06:52.22 ID:M374NuTS0
パッパッ

一方通行「ハーイじゃァ今から皆さん目ェつむってくださいよォー」

一同「えー見たいでーす」

一方通行「昔話の鶴の恩返しを思い出してみたらいいンじゃないでしょうかァー」

打ち止め「どうしても見たいんですけどってミサカはミサカは言ってみまーす」

一方通行「じゃァ一方通行ちゃンだけ開眼許可出しときますねェ」

黒子「あんまりですのー」

一方通行「それ以外の皆さん早く目ェ閉じねェとたれ飛ばしちゃいますよォー」

御坂妹「だからさっきわざと飛ばしたんですよねー?」

一方通行「北欧追い返されたいンですかァー」

ビュルルルルッ
ドゥルルルルッ
ジャッキーン
ティロリロリンッ

一方通行「ハイ、こちら出来上がりになりまーす」

一同「おおーっ」パチパチパチ

763 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 22:15:47.52 ID:M374NuTS0
上条「なんとなく一方通行がうまいことたれを浸透させてたな!」

一方通行「まァオレにとっちゃ朝飯前ってことだァ」

打ち止め「あなた本当にすごいのねってミサカはミサカは貴重な目撃者として太鼓判を押してみたり!」

美琴「何が起こってるのかまったくわからなかったけど、たしかにしみこんだわねぇ」

黒子「何か得体の知れない空気が漂っていたような気もしましたけれど、気のせいでしたわね」

インデックス「わーい! とうまとうま、はやく鍋の準備をするんだよ!」

御坂妹「……、……」

上条「どした? 妹」

御坂妹「……、……」

一方通行「ちょっとオレの神業に意識飛ンでるだけだろォ」

御坂妹(……咄嗟にゴーグルをしたので二度目は避けられましたが、この恩は絶対忘れねえ死ねセロリ、とミサカはたれの強力さを身にしみて実感しました)


ちょっと風呂行ってくるわ
つうかフットサルで一方さんのターンくるよな!!!!!
やべえ超楽しみ!!!!!

775 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 22:53:22.40 ID:M374NuTS0
上条「はい、コンロと鍋でーす」

一方通行「ンだァ? ホットプレート買わなかったのかよ」

上条「ああ、これ使ったら洗ってお前にあげるからさ。
   上条さん家にあってもインデックスにねだられてまたジンギスカンやるはめになっちまうし」

打ち止め「やったあ! これで我が家はいつでもジンギスカンなのねってミサカはミサカは跳びはねてみる!」

一方通行「あってももォ二度とやらねェ」

黒子「では早速、点火しますの」

ボッ

インデックス「早く食べたいんだよーおなかすいたー!」

御坂妹「ついさっき中華まんを7種類ほど制覇していませんでしたか、とミサカは気味悪くなりつつ訊ねます」

美琴「食べすぎじゃないの……?」

インデックス「序の口、腹二分目なんだよ」

780 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 22:59:32.98 ID:M374NuTS0
一方通行「油ァ、ねェのか」

上条「待ってろ。今探してくる」

ゴソゴソ

美琴「……油塗ったあとって、何するんだっけ」

黒子「野菜ですわ。買ってきたもや」

一方通行「チッ」

黒子(ついに声に出して舌打ちですの!?)

打ち止め「買ってきた野菜を丸ごと鍋に入れちゃうんだよねってミサカはミサカは確認してみる」

御坂妹「はい。そのあとは面倒なので言いませんが、まあ要するに鍋を最大限に活用してうまいことなんやかんやするのです。
    とミサカは説明を丸投げにします」

インデックス「この鍋普通のと勝手が違うんだよ」

一方通行「使いかたは説明書見りゃァわかる。だから手ェ出すな、火傷しても知りませンよォ」


上条「油あったぞー」

783 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 23:09:37.66 ID:M374NuTS0
上条「油を塗る、っと」ヌリヌリ

美琴「ねえ、気づいたんだけどご飯ないわよね」

黒子「あらお姉様! ちゃあんと黒子達が買って参りましたのよ?」

美琴「え?」

打ち止め「この人が足りないって気づいて、だからさっきコンビニに寄ってきたのってミサカはミサカは教えてみたりっ」

一方通行「いちいち言うンじゃねェ……」

御坂妹「この家の電子レンジは使えますか、とミサカは簡易白米パックを手にしながらあたりを見回します」

上条「ああ、大丈夫。ちゃんと使えるぜ」

チンッ

インデックス「その7パック、全部食べてもいいのかな?」

一方通行「オマエの胃袋が怖ェ」

785 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 23:16:50.75 ID:M374NuTS0
打ち止め「野菜に火が通ってきたよってミサカはミサカは実況中継!」

一方通行「あーホラ、そンなに身ィ乗り出すンじゃねェよ。水分飛んできやがりますよォ」

美琴「そろそろ肉も入れていいよね?」

黒子「ええ。そういえば、お皿やお箸はございませんの?」

上条「皿と箸はあるよ、ちょっと待ってろ」

ゴソゴソ

御坂妹「鍋といえば、鍋将軍なる人物が遠い昔には世に憚っていたとミサカは聞いています」

一方通行「それ誰から聞いたンですかァ?」

御坂妹「実を言うと、ちょっと憧れてましたとミサカは心中を告白してみます」

打ち止め「鍋将軍って鍋を取り仕切る人じゃなかったかなってミサカはミサカは思い出してみる」

インデックス「私がやるんだよ! 哀れな子羊達の生死与奪は私のものなんだよ!」

一方通行「シスターが怖ェことさっきから抜かしてンじゃねェよォォオ!」

791 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 23:23:59.29 ID:M374NuTS0
上条「全員分あったぞー。はい」

美琴「……紙コップに紙皿、当然のごとく割り箸」

上条「何か文句でも?」

美琴「……な」

一方通行「ある」

美琴「!?」

一方通行「クソガキは前に一度割り箸のとげが指にささって大変なことになった。オマエはそこらへン考慮して箸をチョイスしろォ」

上条「いや、俺打ち止めと暮らしてないからそこまでわかんないだろ普通」

一方通行「ついでに言うと、割り箸は地球に優しくねェ。洗って何度でも使える竹箸に変えろ」

御坂妹「一端のエコロジスト気取りかよセロリのくせに、とミサカは正直に馬鹿にします」

インデックス「北欧出身は正直すぎるんだよ」

打ち止め「ていうか、過去の失敗を他人に語られると恥ずかしいのねってミサカはミサカは赤面してみたり」

802 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 23:32:04.23 ID:M374NuTS0
上条「上条さん家の鍋ルールは弱肉強食です」

一方通行「あン?」

インデックス「取れなかったやつはそいつが悪いんだよ」

打ち止め「……自分で取らないと肉がなくなるってこと? すごくシビアだねってミサカはミサカは現実に恐怖してみる」

美琴「そういうことなら負けるわけにはいかないわねぇ……!」

黒子「お姉様が本気になられるのなら、この黒子微力ながら手助けいたしますわ!」

御坂妹(上条当麻は全力、ブラックホールシスターは超全力、オリジナルとジャッジメントは協力関係。
    ――あのセロリはきっと上位個体にせっせと取ってやるのでしょうとミサカは戦況を観察します)

御坂妹「ミサカの名を背負う北欧出身として、ここは負けられません! とミサカは目に炎を灯してみせます」

打ち止め「みんな本気なんだねってミサカはミサカは鍋の奥深さを知りましたっ!」

815 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 23:42:58.14 ID:M374NuTS0
一方通行(やつら本気の……ハンターの目ェしてやがる。かくれンぼ以来だぜェ)

一方通行(だが打ち止めのためにも負けるわけにはいかねェ。オレはジンギスカンなンざどォでもいいが、こいつは風呂場で歌うくらいに食いたがってた)

一方通行(風呂場であのジンギスカンのリズムを口ずさみながら髪も洗ってた。口ン中にお湯が入ってた)

一方通行(この勝負――第一位の一方通行が頂いたァッ!!!)

御坂妹「それでは、無事に鍋奉行に任じられた北欧出身検体番号18264号のミサカが合図をさせていただきます、とミサカは頭をさげます」

インデックス「いつでもいいんだよ!」

美琴「ていうかこれもやし多すぎない?」

黒子「それがジンギスカン鍋ですの」

上条「おうよ、準備はとっくに出来てるからな!」

御坂妹「時刻は6時をまわったところ。
    上条当麻の寮にて、かつてないほどに熱いジンギスカンバトルが繰り広げられようとしていた――彼らをこうも突き動かすものは!?
    シスターの腹は一体どこまで底なしなのか!? このバトルの勝者は学園都市最強・一方通行か!?
    それとも最高の電撃使い・御坂美琴か!? 不幸だ不幸だと言ってるわりにフラグ立ちまくりなレベル0・上条当麻か!? 
    ツインテールをなびかせ今日も戦うジャッジメント・白井黒子か!? それともそれともっ、ダークホース・MNWの上位個体で運営様の打ち止めか!
    ちなみに18264号は実況をさせていただきます!」

打ち止め「ノリノリすぎない? ってミサカはミサカはちょっと引いてみたり」

823 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 23:49:13.80 ID:M374NuTS0
御坂妹「ジンギスカンバトル、レディー……」

一方通行「ちょっと待ったァ!」

インデックス「なんなんだよあくせられーた!」

一方通行「ジンギスカンバトル、だとなンか戦闘っぽいからだめだ。ジンギスカンパーリィに変えろォ!」

上条「お前さっきから文句多いな! パーリィでもバトルでもいいからもう上条さんは食べたいんです!」

御坂妹「……ジンギスカンパーリィ、レディー……」

ゴクリ

御坂妹「ゴーッ! とミサカはゴングを鳴らすふりをします」

インデックス「ジンギスジンギスジンギスーーーッ!!!」

上条「久しぶりの肉ーーーっ!!!」

美琴(なにこいつらこわい)
黒子(正直勝てる気がまったくしませんの)
打ち止め(形相が怖いってミサカはミサカはあの人を見て、……!)

一方通行「は……ひゃはははははッ! いいねェいいねェ、そォこなきゃ面白くねェ! 
     目が血走ってるくらいの獣相手じゃなきゃ、このオレは熱くなれねェよォォオ!!!」

831 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/22(月) 23:55:49.04 ID:M374NuTS0
お前らジンギスカンについて語るから腹へってきただろ!


御坂妹「おーっとォ! やはり一番先に箸をつけたのはシスター! 暴飲暴食シスターだぁああ!
    次に肉を口に運んだのは上条当麻! 見事な箸さばき! 見事な箸さばきだぁああ!
    おっとここで戦意を失った三人は静かにもやしを食べ始めた……いや待て!
    一方通行の箸に肉が引き寄せられていく! これはまさかベクトル操作!?
    次々に皿に取り分けていく一方通行! 食べないから早い! めちゃくちゃ早い!」

一方通行「ン。食え」

打ち止め「わーいやったーってミサカはミサカは喜んじゃう!」

インデックス「あーあれずるい! 努力なしで肉を勝ち取ってるんだよ!」

上条「言っておくが上条さんはあんな甘い真似しませんよ!」

御坂妹「一方通行早い早い早いッ! 瞬時に取り分け瞬時に打ち止めに渡している!
    シスターも負けじと箸を使い、っていつの間にかフォークに切り替えている! ぶっ刺して即口の中! これは反則だぁあー!
    出遅れた上条、何のこれしきと日本人らしさを失わぬ箸さばき! 美しい! 美しいぞ上条当麻ー!」

843 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:03:40.75 ID:ppFPyGDD0
美琴「次元が違うのよ、次元が」
黒子「あんな目つき、私にもできませんの」
打ち止め「はい、ふたりとも。あの人がいっぱいくれるから分けてあげるねってミサカはミサカは提供します!」

御坂妹「白熱してきた! 戦いはすでに佳境を迎えているーっ!
    一方通行の箸に肉がひっつく! まるで磁石! ジンギスカンを吸い寄せる男・一方通行ー!
    シスターの口は熱さ知らずか!? 次々に彼女の口に放りこまれる羊であったもの! 彷徨える子羊を救済するつもりなどこれっぽっちもなさそうだぁあ!
    しかし上条が一番奮闘している! 上条大奮闘! さっきからご飯と絶妙なバランスで食べている上条! 箸さばきに一寸の無駄もないーっ!」

一方通行「オイ実況、オマエもちったァ食え」

御坂妹「……え、いいんですか、さっきまで散々馬鹿にしてたんですけど、とミサカは常時のテンションに戻って訊ねます

一方通行「あァ、つゥか打ち止めの皿から適当にもらってけ」

インデックス「あくせられーたが実況にかまってるうちに食べるんだよ!」

上条「ぐおっふ!! やべ、のどつまった……!」

御坂妹「おおお!? ここで上条まさかのリタイアか!? 水を要求している! 水が欲しいらしいです!」

美琴「水ぅ? ……武蔵野牛乳しかないわねぇ」

上条「それでいい! それでいいからくれ!」

851 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:09:52.34 ID:ppFPyGDD0
御坂妹「肉ももうなくなりかけている! 一方通行が少し疲れたように汗をぬぐったー! って落ち着け20000号お前うるさい!
    シスターの食欲はとどまるところを知らない! 食う食う食う! 早い早い早いっ! もうシスターじゃないだろ!
    上条が牛乳を飲み干す! うまそうに飲む男です、っとあああー! 肉がない! ラストジンギスカンはシスターの手にぃい!
    だがまだもやしを始めとした野菜が鍋には控えている! 栄養バランスを考え当初から打ち止めに与えていたセロ……一方通行!
    シスターはもやしをまるで麺類を食べるかのように食している! おそろしい女です!
    上条はもやしを食べつつこっそりたれをご飯にかけている! これはうまい! さすがです!」

一方通行「オラ、オマエも野菜食え」

御坂妹「あ、はい、どうも。とミサカはやはり素に戻って礼を言います」

インデックス「もやしがあとちょっとなんだよ!」

上条「たれうめえ……」

打ち止め「すごく楽しそうではあるんだけど、常人が立ち入れない争いだなあってミサカはミサカは嘆息してみる」
美琴「なんか一方通行の思わぬ一面を垣間見た気分だわ」
黒子「あのシスターは本当に人間ですの?」

858 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:16:09.88 ID:ppFPyGDD0
インデックス「あ、もやしの下にジンギスカンが残ってるんだよ!」

一方通行「ンだとォ!? 渡さねェ!」

上条「俺だってまだ食い足りねえんだよ!」

インデックス「食べちゃうもんねー、……うぐ、ああああ!!!」パタリ

御坂妹「なんということでしょう! シスターがラストのラストでぱたりと倒れました! 一体何が起こったというのか!
    唖然とする一方通行そして上条当麻! 両人の手も止まっている!
    その隙をついて残ったもやしを食べる三人! あ、ミサカにもくれるんですか、ありがとうございます。とミサカは感謝します」

上条「おい、インデックス! インデックスって! 返事しろよ!」

インデックス「……なんだか、すごく……清潔な香りがしたんだよ……」

一方通行「ま、まさか、イレソに冒された左半身が混入してたってのかァ!?
     いや、でもあれはもう使えないからって台所に置いておいたはずじゃァ……」

美琴「誰があの兵器を中に入れたっていうの……」

黒子「私達ではありませんのよ」



上条「え、マジで? あれ使っちゃだめな肉だったのか?」

865 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:21:11.36 ID:ppFPyGDD0
御坂妹「……、……」

美琴「……、……」

黒子「……、……」

打ち止め「……、……」

一方通行「……、……」

上条「な、なんだよ……ちょっと爽やかな香りがするだけの普通の肉だと思って箸とかの準備のときに持ってきちゃったじゃないですか」

一方通行「たしかにオマエは話を聞いていなかったかもしれない。だが、オマエの犯した罪は計り知れない!」

上条「え? いやでも俺生きてるし、インデックスって死にそうにないし」

一方通行「だからと言って! オマエがここであのシスターをイレソに冒されたジンギスカンで殺しちまったら!
     オレの責任問題に繋がるじゃねェかァァア!!!」

美琴「それにレモン石鹸だし、アンタみたいなバカなともかく、あの子体が小さいから本当に命を落としかね……」




インデックス「げふっ。あーおいしかった。ごちそうさまなんだよ」

871 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:26:16.43 ID:ppFPyGDD0
御坂妹「……、……」

美琴「……、……」

黒子「……、……」

打ち止め「……、……」

一方通行「……、……」

上条「……、……」

インデックス「どうしたのーとうま。怖い顔なんだよ」

上条「おっまえ……俺らの心配してた時間返せええええ!」

一方通行「まァ大方そいつは生きてンじゃねェかと思ってたぜオレァ」

872 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:28:00.85 ID:ppFPyGDD0
インデックス「私が子羊とレモンのタッグごときにやられたりはしないんだよ」

御坂妹「それに、いくらイレソがすり込まれていたとは言え、鍋に入っているので火も通っています」

打ち止め「他にも混入してたと思うけど、誰も苦しんでないしねってミサカはミサカは笑っちゃった!」

一方通行「イレソは正しかったンだなァ」

インデックス「さすがにちょっと食べすぎたかなー、って思ったけどそうでもないんだよ」

上条「ああそうだよな、そういうやつだよなお前は! 生きててよかったよもう!」ギュウ

美琴「ちょっとあれ羨ましいかも」

黒子「レモン石鹸でも食べてみたら抱きしめてもらえますの」

美琴「そんな勇気ないわよ」

黒子「でもあれ、けっこうきつく抱きしめられてますわ」

876 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:33:07.55 ID:ppFPyGDD0
美琴「あ、そろそろ寮監に怒られるわね」

黒子「では皆さん、またお会いできたらそのときはよろしくですの」

打ち止め「またねーお姉様とツインテールさん! ってミサカはミサカは空間移動を見送ってみる!」

一方通行「やっぱあれ便利だよなァ」


上条「じゃーなー一方通行」

一方通行「おゥ。またなンかあったら呼べよ」

インデックス「今度は牛肉がいいんだよ」

打ち止め「あの人にちゃんと頼んでおくね! ってミサカはミサカは松坂牛を約束します!」

一方通行「買、わ、ね、ェ、よ!」

御坂妹「ところでミサカは今回も行く場所がありません」

打ち止め「ウチ来る!? ってミサカはミサカはテンション高めに言ってみるー!」

一方通行「どォせ行く当てねェならウチしかねェだろォがよ。行くぞ」

882 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:39:41.09 ID:ppFPyGDD0
一方通行「ジンギスカンパーリィ、ねェ……こンなモンかァ」

打ち止め「今日は楽しかったけど、あなたは羊とどこに行ってたの? ってミサカはミサカと訊いてみる」

一方通行「ア? ……公園」

打ち止め「そこで解体したの? ていうかミサカ達に見せないようにひとりで残ったのねってミサカはミサカは今気づいたから言ってみた!」

一方通行「違ェ。オマエがいたら邪魔で解体できねェだろォが。そンだけだ」

打ち止め「ねえねえ、またあのメンバーで遊びたいなってミサカはミサカは欲求を素直に伝えてみます」

一方通行「ふン……言うだけならタダだぜェ」

884 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:42:08.42 ID:ppFPyGDD0
上条「もしもし、一方通行? 俺俺」

一方通行「そンな詐欺はもォ流行ってませンよォ」

上条「上条当麻ですけど! あのさ、明後日暇か?」

一方通行「知らねェ」

上条「暇なんだな! じゃあ明後日公園集合で、あ、打ち止めも連れてこいよ!」

一方通行「……ハイ?」

上条「缶けりしようぜ!」


end

886 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/23(火) 00:43:27.21 ID:ppFPyGDD0
ということで無事に終わりました
保守してくれてみんなありがとう
最後早足になったのは眠いからだすまない

おやすみ!
夢に一方さんがでてきますように!

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