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夜神粧裕「たまには、コンソメ味食べてみよっかな」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 21:55:28.95 ID:f862nhIT0 [1/17]
ライト「え……?」

粧裕 「ちょっと何驚いてるのお兄ちゃんw」

ライト(お、落ち着け…おそらくこのリビングも、監視カメラと盗聴器で筒抜けなんだ…)
   「あぁいや、粧裕はコンソメ味嫌いじゃなかったかと思って」

粧裕 「そうなんだけどさ、流河旱樹がCMやり始めて、なんかおいしそうだなぁなんて…ハハ」

ライト(くっ…なにもこんな時期に……仕方ない、ここは冷静に…)
   「はは、まったくミーハーだな、粧裕は。でも、あれは受験勉強の夜食なんだ。」

粧裕 「えー、ケチー」

ライト「明日また買ってきてやるよ…」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 21:57:41.50 ID:f862nhIT0 [2/17]
粧裕 「……………………」ニヤリ

ガバッ!ダダッ!

ライト「!?」

粧裕 「へっへー頂きー♪」

ライト「ば…やめろ!開けるな!!」

粧裕 「わはは、もう遅いわー!」

ベリベリッ!!

ライト(なっ…この馬鹿………!!)

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 21:59:45.00 ID:f862nhIT0 [3/17]
粧裕 「いーじゃん全部食べるわけじゃないんだか…あれ?」

ライト「さ、粧裕、それ返し

粧裕 「ぎゃっ、なにこれぇ!液晶テレビ!?と…鉛筆?あっ、なんか紙切れも入ってる!」

ライト(馬鹿が!!くそっ…なんとか誤魔化せ!僕ならできる!)

~モニタールーム~

L   「……いつも息子さんはああいうポテチを?」

総一郎「さぁ…。」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:02:36.52 ID:f862nhIT0
ライト(ここで焦ってひったくれば怪しまれる…かといってデスノートの切れ端を粧裕が触

粧裕 「やだっ、もしかしてこれ、大当たり!?紙になんか書いてあるかも!」

ライト(カンガエテルヒマガナイマッテマッ

粧裕 「当選おめでとうございまーすなんて…ってきゃあああああああ!!」

リューク「あ~あ、いつもの長すぎる独白がアダになったなあライトw」

ライト(黙れ死神…僕はまだ諦めちゃいない…!)
   「ど、どうした、粧裕!?」

粧裕 「なにコレ…この…ばけものぉ……」

リューク(げっ、この娘泣きそう…)
    「俺は死神リュークだ。安心しろ、俺はお前に何もしない。」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:06:24.23 ID:f862nhIT0
粧裕 「死…神…?」

ライト「死神!?なにを言っているんだ粧裕!」
   (頼む黙れリューク!ああー面倒くさいぃぃぃ!!面倒くさすぎる展開だ…!)

粧裕 (お兄ちゃんには見えていない…?でもさっきこの死神、確かにお兄ちゃんに話しかけた…
    わたしが突然、幻覚をみるなんていう可能性より…そう、おそらくこれは実在する死神!
    そんなものの存在を認めろと言うの!?でも、そう考えるのが今は一番論理的…!
    だとしたらお兄ちゃんは見えないフリをしている…なぜ?そういえばさっきからなんだか
    顔が必死…!ポテチを取られたくらいで必死になるってギャグだと思ったけど、考えてみれば
    お兄ちゃんはそんなにユーモアのセンスがある人ではない…
    隠しているんだ…死神の存在…そしてリュークの言葉から、二人の付き合いは短くはない
    ことは確実!死神と共にする行動といえば…魂を吸い取る………そう、殺人!とくれば…)

   「キラは夜神月」

ライト「え?」

~モニタールーム~

L   「え?」

総一郎「え?」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:09:21.44 ID:f862nhIT0
粧裕 「そんな…お兄ちゃんがキラだったなんて…」

ライト(何…?……何っ!?何!?しばらく硬直してたと思ったら、コイツ一体何を…!?)
   「な、なんて事だ…粧裕が錯乱しているっ!きゅ、救急車を…救急車を呼ばないと……!」

粧裕 (ポテチのCMでは液晶テレビの事なんか何も言ってなかった…それにそんなもの、外から
    触ればすぐに解ってしまう。これはキャンペーンなんかじゃない、お兄ちゃんの工作!
    なぜそんな事を?とにかく確実なのは、鉛筆と紙切れ、液晶テレビを人目につかせたく
    なかった…。キラが人目につかせたくないもの、それは殺人の道具!
    そういえばリンド=L=テイラーの生放送では、Lは殺されななかった…おそらくキラは
    殺人に顔と名前が必要!そうか、だから液晶テレビが…いや、しかし人目につかないという
    だけなら、わざわざこんな工作は不要のはず…考えられる理由は………監視カメラ!!
    そうか…もう警察…いやおそらくLの捜査は、そこまで進んでいる……)

ライト「…粧裕?………粧裕~。」

リューク「俺にはお前が錯乱してるように見えるぜ、ライト。」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:14:12.37 ID:f862nhIT0
粧裕 (液晶テレビは標的の顔と名前を確認するため。となると鉛筆と…いや、おそらくあの
    紙きれ、あれこそ殺人の道具!キラの持つ情報は顔と名前だけだから、どちらかを
    あの紙切れに鉛筆で書く…すると書かれた者が死ぬ!殺人紙切れ!!
    しかし似顔絵を描くと死ぬなんて、あまりに無理がある…となると、顔を認識している
    者の名前を書くことが殺しの条件!)

ライト「粧裕、大丈夫かっ!返事をしてくれっ!」
   (コイツ絶対いま余計なこと考えてる!すごく嫌な予感する!)

粧裕 (だけどキラの犠牲者の全てをあの紙切れにかくなどとても…
    そういえば罫線が引いてあった…そうか、おそらくあれはノートの一部!)

   「殺人ノート…!」

ライト「あぁぁぁー!ほら言わんこっちゃない!!」

リューク「ちょ、声出てるぞライト!」ゲラゲラ

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:17:07.46 ID:f862nhIT0
粧裕 (ここでお兄ちゃんを追いつめる方法はひとつ…だけど死神に殺されれば元も子もない…
    いや、死神はおそらく単なる傍観者。お前になにもしないと言ったのは嘘じゃないよう
    だし、嘘ならとっくに殺されてるはず……ここはやるしかない)

   「お兄ちゃん………いいえ、キラ!」

ライト(もうやだ…逃げたい……)
   「粧裕…さっきからおかしいぞ。一体どうし」

粧裕 「観念しなさい!どう言い逃れられるというの!?」

ライト(くそっ!監視カメラさえなければすぐにでも消してや……いや、粧裕が死んだりしたら
    僕への疑いはより深まる…コイツそれを計算済みで…?まて、落ち着くんだ。
    なんとかうまく切り抜けられるはずだ……考えろ!)

   「……粧裕、かわいそうに、きっと疲れているんだな。」


リューク「会話の遅い兄妹だな…」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:20:54.24 ID:f862nhIT0
ライト「粧裕が何を考えたのかわからないが、その液晶テレビは、深夜番組をみるためなんだ。」

粧裕 「………?」

ライト「仕方がないから白状するよ。僕は受験勉強はもう充分だと踏んで、大好きな深夜番組
    を毎晩みていたんだ。だけど、下らない深夜バラエティが大好きなんて僕には
    恥ずべき事なんだよ、粧裕。だからこっそり観て、母さんが急に部屋に入ってきても
    カモフラージュできるように、ポテチに細工しておいたんだ。そう丁度今日からね!
    気に入ったギャグは忘れないようにすぐにメモして、大学で披露する…
    僕は新生活の人気者になる!」

粧裕 (………それは少し、苦しすぎる……!)

リューク(え、それはさすがに苦しいだろライト)

~モニタールーム~

L   「苦しい言いわけですね。」

総一郎「矛盾だらけで見苦しいな。」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:24:53.47 ID:f862nhIT0
ライト(こうして恥ずかしい秘密を打ち明けられることで、大抵の人間は満足する…
    もしまだ疑われていたって、証拠を押さえられない限りキラは捕まらない…勝った!)

粧裕 「あと横棒二本。」

ライト「ヨコボー?」

粧裕 「書き終える…お兄ちゃんの名前。この紙切れに。」

ライト「!!」

粧裕 「あと一本…。」

ライト「わ…わわ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ボカッ!!

粧裕 「くっ…!」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:29:46.04 ID:f862nhIT0
ライト「ふざけるなーっ!!何をやってる!?」

粧裕 「やはり…キラは夜神月。」

ライト「………ふふっ……ふははははははは!!
    ははははっ!はははははは!はは…オッ……ゲホッ………んはははは!!はは!
    そうだ僕がキラだ。」

~モニタールーム~

L   「夜神さん!残念ですが私の推理によれば、ライトくんがキラである可能性は100%です。
    凶器は名前を書かれれば死ぬ、殺人ノート!!史上最悪の殺人兵器です(キリッ」

総一郎「推理って、粧裕の受け売りじゃな

L   「ライトくんを確保します。捜査本部の者全員をご自宅に向かわせてください。」


119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:33:38.22 ID:f862nhIT0
ライト「お前のせいだぞ、粧裕……!」

粧裕 「………」

ライト「お前のせいで新世界は………犯罪のない、心の優しいものだけの世界は消える!
    わかるか!?全ての人間の希望を、世界の希望をお前は絶ったんだ!」

粧裕 「世界の希望…?」

ライト「そうだ…これがどれだけ罪深いことかわかっているのか!?
    ………………だがまだ遅くはない。策はある。償え粧裕!まだ間に合う!
    お前はリュークとある取引をするんだ!そして

粧裕 「笑わせるなっ…」

ライト「!?」

リューク「!?」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:36:48.91 ID:f862nhIT0
粧裕 「世界の希望などではない…それは、お前の希望だ。」

ライト「……!」

粧裕 「同定するな!………それに、償うのはお前の方だ!」

リューク「ウホッ!言うねー」

粧裕 「お前はさっき私が名前を書きそうになったとき、えも言われぬ恐怖…戦慄を
    感じたはずだ…だから殴ってでも私を止めたのだろう?
    死のノート…デスノートとでも呼ぼうか…これを手に入れたただの人間が、なぜその恐怖を、
    人に与える権利がある…。死にたくないという純粋な本能を無視する権限が、自分にあると
    なぜ考える…?」

ライト「……なにを知った風なクチを…!」

粧裕 「されて嫌なことは人にするな…それは、ただの子供をしつけるための文句じゃない。
    その本当の意味がわからないうちは、お兄ちゃんもまだまだ……」

ピーポーピーポーピーポー………

粧裕 「子供って事なんだよ……」

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:40:11.87 ID:f862nhIT0
ピーポーピ ブツッ…… パーポーパーポー

ドタドタドタッ……

総一郎「ライトっ………!お前をっ………!たい

L   「逮捕します!」

ガチャリ!ガチャリ!

リューク「…ライト、意外に早かったが、お前はもう終わりだな。」

ライト「ちくしょう…殺す…みんな殺してやる…!」

リューク「聞こえちゃいないか?まぁとにかく、最初の約束通り、お前の名をノートに書くぜ…」

粧裕 「させるかっ!」

ボウッ!!

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:43:19.13 ID:f862nhIT0
リューク「うわっ、油断した!あ、俺のノートが!燃えちまったっ!」

粧裕 「他のノート、切れ端も、既にジェバンニが燃やしてくれた。」

リューク「おい、お前、これはさすがに怒るぞ。」

粧裕 「すまないな、リューク。死神にまで、人間の考えのもと説教する気はない。
    だがお兄ちゃんを殺すことは、妹として止めた。許せ。」

リューク「あぁ~あ、面倒くさいことしてくれるなあ。まったく。
     いったん死神界に戻るしかねぇか………。じゃあな、けっこう、おもしろかったぜ。」

バサッバサッ……

粧裕 「死神か…もう降りてくるなよな……」

幸子 「ただいま~……ってこれ一体なんの騒ぎ!?」

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 22:46:11.31 ID:f862nhIT0 [16/17]
粧裕 「こうしてキラ事件は幕を閉じた。
    未成年であるお兄ちゃんが、どう法に裁かれるのかはわからない。
    私にできる事は二つしかない。ただ待つことと、ただ信じること。

    お兄ちゃんはいつか、純粋な悪も、純粋な正義も、空想の中にしかないということに気づくだろう。
    キラは正義でも悪でもあり、だからそこ自分は戦わねばならなかったのだということに。
    そして、いかに勝つかではなく、いかに戦わねばならない状況を回避するかが、私たちの課題であることに。
    世の中を一気に良くしようとすれば、必ず失敗する。
    キラはそのことを、身を持って世界に示したのだった。」

幸子 「『のだった。』じゃないわよ粧裕!買い物に行ってる間に何があったの、説明しなさい!」


L   「完!!」

261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/06(日) 23:06:31.57 ID:f862nhIT0 [17/17]
初SSでなんとなく緊張したが概ね喜んでもらえたようで何より
書きながらってのは自分には無理だと踏んで、全部書いてから修正しつつ投稿したので、飽きたからあの展開なのではないw
支援ありがとう!
さらば

コメント

No title

なんじゃそりゃwwwwww

これはひどいwww
だけど、前々から俺も思ってたよ。ポテチのトリックは苦しいしな。監視が無い外で犯罪者の顔と名前を携帯で調べて、自分が勉強してる時間に殺すよう操作した方が簡単じゃね?

No title

ポテチで隠して殺してたのは、勉強中に報道された犯罪者を殺すことでキラじゃないってアピールしてたんだろ

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