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美琴「答えなさい、アンタは誰?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:33:22.03 ID:ozuSZC4A0
たったら書くんだよ!

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:34:47.58 ID:ozuSZC4A0

「―――ごほっ、げほ…っ、なん、なのよ…」

「調子はどうだ?」

「…さ、最悪に決まってるでしょ、げほっげほ」

「? 何を言っているんだ?」

「…あんた誰よ? って、ここはどこ…え?」


「調整がうまくいかなかったのか…。もう一度聞くぞxxxxxx 調子はどうだ?」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:36:46.30 ID:ozuSZC4A0



―――路地裏―――



「うげぇ…はぁ、はぁ…」

『もう一度聞くぞxxxxxx 調子はどうだ?』

「うぅ!?」ビチャビチャ

「……はぁ、はぁ…………げほっ」

「なん、なのよ…。っく………はぁ、はぁ」

「……っ……おち、つけ…」

「……そんな、ばかなことは、ありえ…ない……」

「…おちつけ、わたし。わたしは…みさか、みこと。…そうよ、常盤台エースの超電磁砲、御坂美琴よ」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:37:56.47 ID:ozuSZC4A0

「はは、エースなんて自分で言っちゃうなんて、黒子のこと言えないわね……」

「うん、大丈夫…。もう平気―――でも、ないか」

「わけわかんない連中を電撃でぶっ倒してきたのはいいけど、服がなぁ…」

「そこらにあるのをパクってきたけど、これじゃまるで手術前の患者ね…」

「…こんなときは、黒子の能力が欲しくなるわ」

「流石にこの格好でうろつくのはまずいわよね…、携帯もないしどうしようかな……」

長髪の不良「へー、こんな時間にこんな所でナニしてるのかなあ?」


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:38:45.35 ID:ozuSZC4A0

「え?」

短髪の不良「おいおい、なんて格好だよ。どんなプレイしてんの?」

「はぁ?」

筋肉質な不良「どうでもいいだろそんなこと。なあ、俺たちと遊ばね?」

短髪の不良「ばっか、俺たちみたいなクズと遊んでくれるわけないだろ」

長髪の不良「そりゃ、そうだな。じゃあ拉致るか、拉致決定な」

不良達「ばっか、あんまり怖がらせるようなこと言うなよ」

「はぁー」


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:39:59.29 ID:ozuSZC4A0

「え?」

短髪の不良「おいおい、なんて格好だよ。どんなプレイしてんの?」

「はぁ?」

筋肉質な不良「どうでもいいだろそんなこと。なあ、俺たちと遊ばね?」

短髪の不良「ばっか、俺たちみたいなクズと遊んでくれるわけないだろ」

長髪の不良「そりゃ、そうだな。じゃあ拉致るか、拉致決定な」

不良達「ばっか、あんまり怖がらせるようなこと言うなよ」

「はぁー」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:41:27.40 ID:ozuSZC4A0


~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「んー、センスないわねー。ま、仕方ないか」

「っと、知り合いはいないと思うけど帽子を被って完璧、ね」

「さすがにこの時間に寮に戻るわけにはいかないわよねえ…」

「漫喫でも行こっかな、拝借ついでにお金ももらったことだし」

「よし、そうしよ。そうと決まったらとっとと行きますか」



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:42:41.71 ID:ozuSZC4A0


「あ゛ー、徹夜で漫画を読んでしまった…。あと一冊あと一冊で気がつけば朝…バカかわたし」

「こんなことが黒子にばれたらまた説教ね…はぁ、学校どうしよう」

「8時過ぎか、こっそり戻って学校に行けなくもないけど……眠たすぎて無理、無理ね…」

(…寮に戻って寝とこうかなぁ)

眼鏡の店員「ありがとうございましたー」

(うー、少しくらい寝とけばよかったかも)



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:44:11.25 ID:ozuSZC4A0


~~~~~~~~~~~~~~~~


「やば…本気で眠くなってきた……」

「お、御坂いも……ビリビリか。…朝っぱらからその奇抜な格好は何かの罰ゲームか?」

「…アンタか………」

「おう、ってずいぶん眠そうだな。徹夜でマラソンでもしてたのか?」

「うるさいわねぇ、漫喫で徹夜したのよ」

「はぁ? 何してるんだお前」

「わたしが聞きたいくらいよ。昨日から意味不明なんだから……ふぁ」

「おいおいおいおい、って寄りかかるな! ここで寝るな! お前も学校あるだろ!?」

「無理」スピー

「って、俺は学校があるんだよぉおおおおおお不幸だぁあああああああああああああああああ!!!」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:46:35.25 ID:ozuSZC4A0


―――上条宅―――



「んぁ、………あれ?」

「ここは………あ、え?」

「あ、あいつに会ったまでは覚えてるわね…。それから……あは、あはははは」

「こりゃ黒子にばれたら説教どころじゃすまないかも…」

「まあ、仕方ないか。…ってことは、ここはあいつの家?」

「おーい、…居ないの? ちょっと、起きたわよ! わたしが悪かったわよ居るんでしょ!?」

「…居ないみたいね。ん? 書置き?」

「………………か、紙っ切れでも一言多いっつーの!!」バチバチバチ

「っと、やば。…今ので壊れてたりしないわよね?」

「と、時計が動いてるし大丈夫よね? ははははは、はぁ。…まだお昼前、か」



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:50:04.94 ID:ozuSZC4A0


「ふーん、これがあいつの部屋かあ。せまいところねえ…」

「…えへ、えへへへ―――ってなんでわたしがにやけるのよ!」

「別にわたしはあいつのことなんを何とも思ってないんだから!」

「って、自分に突っ込みいれるとか…、昨日からなんかひとり言多いわねわたし」

「あーもー! どうしたっていうのよ!!」

「―――はぁ、帰ろ」

「一応世話になったわけだし、あいつには今度缶ジュースでも奢ってやればいっか」

「助かったわ、っと。これで、いっか」

「鍵…は、仕方ないよね」バタン



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:51:23.88 ID:ozuSZC4A0


―――常盤台寮・御坂・白井の部屋―――



「ふぅー、やっぱ黒子の能力は便利ね。部屋に戻るのにこんなに疲れるなんて……(寮館にみつからなくて本当によかった…)」ドサ

「あー、さっきまで寝てたのにまた眠たくなってきた…」

「やっぱこのベッドが最高だわ、あいつのベッド硬かったし(…いい匂いだったけど)」

「あ。服、これを黒子に見つかる前に処分しとかなきゃいけないんだけど………ん?」

「あれ? カバンが無いわね? って、制服もないじゃない!」

「黒子の奴また――――」




24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:53:19.83 ID:ozuSZC4A0


女性徒の声「xxxxxx! xxxxxxxxxxxxxxx!! 」

女性徒の声「xxxx xxxxxxx xxxxxxxxxxxxxxxxxx」



「え…、なに、これ」



女性徒の声「xxxxxxxxxxxxx!! 」

女性徒の声「xxxx! xxxxxxx! 」




「冗談、でしょ?」




29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:55:09.76 ID:ozuSZC4A0


美琴「ひっついてんじゃないわよ! 離れろって言ってんでしょ!!」

白井「いやーん。お姉さまったら、照れなくてもいいじゃありませんか」



「」



美琴「せっかく早く終ったのに、何で1年のあんたまでここにいるのよ!」

白井「えー、それはもちろんお姉さまへの愛のなせる技ですわ!!」バタン

美琴「なわけ…ん? なんで私たちの部屋のドアが―――――え?」

白井「!?」



「……あんた、誰?」



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:56:01.12 ID:ozuSZC4A0


美琴「え…」


「誰だって、聞いてんのよぉっ!!!!!」バチバチバチ


美琴「――ッ!?」

白井「!?」


「…はぁ、はぁ」


美琴「アンタ…」

白井「…(お姉さまが二人? …どういう―――ッ!!)」バチィ

美琴「黒子! っく…」チリチリ

白井「お姉さま!」


「……」バチバチ




36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:57:32.65 ID:ozuSZC4A0


美琴「…何だか知らないけどねえ、私の身内に手をだしてただと済むと思ってんじゃないわよ!!」バチバチバチ


「ッ!? ―――っくぅ…」


美琴「…」チリチリ


「……っ…」


美琴「…答えなさい、アンタは誰? (妹達じゃない、あの実験は凍結したはず。でも、こいつはなに? なんなのよ一体)」

白井「お、お姉さま! …あ、あちらの方は」

美琴「黙って!」

白井「」ビク

美琴「…お願い黒子、黙ってて」

白井「は、い…」


「…………けんな」



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 19:58:52.66 ID:ozuSZC4A0


美琴「なにを…」


「ふざけんじゃないって、言ってんのよっ!!!!」バチバチバチバチ


美琴「ッ! 舐めんじゃないわよっ!!!!!」バチバチバチバチバチ


「…くぅ」バチバチバチ


美琴「私は、超電磁砲の御坂美琴よっ!!!!」バチバチバチバチバチ


「―――ッ!? ぐぅ、っああああああああああああああ!!」バチィ


美琴「はぁ、はぁ……」

白井「……っ」

美琴「…もう一度、聞くわよ? アンタは誰?」


「わた、しは……みさか、みこと。みさか……みこと、よっ…くっ……っひ……」



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:00:02.95 ID:ozuSZC4A0


美琴「!? ア、アンタまさか…」

白井「すみません、お姉さま! 黒子はもう…(あんなお姉さまを、見ていられない!!)」

美琴「黒子!!」


白井「お姉さま、大丈夫ですか? お気を、たしかに」

「くろ、こ…?」

白井「はい、黒子です。お姉さまの黒子です」

「わたし……こわい、よぅ…」

白井「お、お姉さま……」



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:00:47.58 ID:ozuSZC4A0


寮館「御坂ーーッ!!!! 寮内での能力の使用は禁じていると言っているだろう!!!!!」


美琴「りょ、寮館!? こんなときに―――」

白井「お姉さま!?」

「…………ごめん、ね…」ダッ 

白井「お、お待ちください、お姉さまっ!!!」

「」

白井「お姉さま―――ッ!?」

美琴「ダメよ!」

白井「離してください!!」

美琴「離さない!! ダメよ、絶対に離さないんだから…」

白井「お姉さま、行かせて下さい。だって、あの方も……ひっく……おねえ、さま…なんですよ」



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:01:42.19 ID:ozuSZC4A0



「はは、はははははは」

「そりゃ、そうよね。最初から…おかしいと思ってたわ」

「能力だって、勝てるわけ、ないじゃん…」

「わたしは……偽者なん、だから…………っひ…」

「……………ふぇ……えぐ………ひっく……」

「……だれか………たす、けてよ……」




43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:02:42.21 ID:ozuSZC4A0


インデックス「もうっ! とうまのばか!!」テクテク

インデックス「お昼ごはん用意しといて欲しいんだよ!!」グギュルー 

インデックス「う゛、お金もないし空腹で死んじゃう……」ギュルギュルー

インデックス「幻覚がー、幻覚が見えるんだよー」ギュルギュルギュルギュル

インデックス「ああ、カレーもやし炒めハンバーバーもやし炒めチャーハンもやし炒め冷やし中華に短髪…」ギュルギュルギュルギュルギュル

インデックス「もやしの割合がおおい幻覚なんだよ……短髪?」

インデックス「短髪はきっと美味しくないんだよ。でも一応知り合いだし案外ごはんをくれるかも……って」

インデックス「短髪っ!!」

「…え」

インデックス「お腹減ったんだよ、ごはんくれると嬉しいなぁ」ガッシ

「え…ちょ、ちょっと!」

インデックス「ごーはーん」ギュルギュルギュル

「離、して………って、離せって言ってるでしょうゴルァアアアア!!!!」バチバチバチ

インデックス「きゅぅ……」ピクピク


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:04:04.11 ID:ozuSZC4A0



―――ファミレス―――



インデックス「美味しいんだよ! 生きてるって素晴らしいんだよ!」バクバクバク

「…」

インデックス「ああ、迷える子羊は今たしかに主の愛にふれています……」バクバクバク

「はぁ、しゃべるか食べるかどっちかにしなさいよ…(なにやってんだろわたし…)」

インデックス「んく、あれ? 食べないの?」

「……食欲が、ないのよ(ばっかみたい…)」

インデックス「そうなの? 美味しいよ?」

「…」



46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:04:52.12 ID:ozuSZC4A0


インデックス「ごっちそうさまー!」

「よくもまあ、あれだけ食べたわね……」

インデックス「生存のコツ、生きる糧だからね! サバイバルを舐めちゃいけないんだよ!
         食べれるときに食べとかないと餓死しちゃんだよ!!」

「はぁ、あんたの境遇を想像すると………ッ」

インデックス「?」

「な、なんでもないわ」

インデックス「あなたはこれからどうするの?」

「え? これ…から………(どうするんだろ……わたしは……わた、し?)」

インデックス「そうだよ?」

「…っ………わたし、は……」



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:05:53.45 ID:ozuSZC4A0

インデックス「ごめんね…」

「……え?」

インデックス「ずるいこと言ってごめんね。今度はわたしが、あなたを助ける番なんだよ」

「なん、で……」

インデックス「シスターを舐めたらダメなんだよ?」

「あんた…わたしのこと…」

インデックス「事情はわからない、けど、きっと力になれるから」

「…っ………」

インデックス「わたしじゃ、ダメかな?」



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:06:58.76 ID:ozuSZC4A0


  『答えなさい、アンタは誰?』

「……っひ……………こわ、いの……」

  『…もう一度、聞くわよ? アンタは誰?』

「………っ………たす、けて………」

  『私は、超電磁砲の御坂美琴よっ!!!!』

「たす、けてよ………っ…………ひっく……」

インデックス「うん、お安いごようなんだよ」



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:10:35.09 ID:ozuSZC4A0


―――上条宅―――



インデックス「落ちついた?」

「…ぐす……」コク

インデックス「うん、大丈夫。ゆっくりでいいから」ギュ

「………っ…」

インデックス「心配ないよ、わたしが守ってあげるから。美味しいごはんをくれたお礼なんだよ」

「……ばか、結局そこなんじゃない…」

インデックス「ごはんは大切だよ?」

「…そのネタは、もういいわよ」

インデックス「ふふん、元気出てきたかな?」

「もうちょっと、このままで、いさせて……」ギュ

インデックス「あなたが満足するまで、こうしているよ」ナデナデ



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:11:25.51 ID:ozuSZC4A0


「…」

「…あんたさ、ほんとうにシスターだったのね」

インデックス「む、それはひどい侮辱かも。あなたもそうやってとうまみたいにわたしをバカにするんだね! むきー!」

「ごめんごめん」クスクス

インデックス「むぅ」

「あんたの言うとうまって、あいつのことだったのね」

インデックス「とうまはとうまなんだよ。お人よしの甲斐性なしだけど、とっても頼りになるよ」

「……そうね。ねえ、一つ聞いていい?」

インデックス「ん?」

「―――あいつと、一緒に住んでるの?」ギリギリ



51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:14:12.34 ID:ozuSZC4A0


インデックス「酷い、背中がとっても痛いんだよ…」ヒリヒリ

「ふんっ」

インデックス「もう、大丈夫かな?」ポンポン

「…あんたには、どう見える?」

インデックス「まだ難しい、かな?」

「なにそれ」

インデックス「シスターの勘なんだよ」

「……ねえ、わたしのこと、どうして短髪って呼ばないの?」ギュ

インデックス「どうして、かな」

「…」

インデックス「うーん、たぶんこれもシスターの勘だね!」

「…」



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 20:15:46.33 ID:ozuSZC4A0

インデックス「あはは。あのね、聞いて」ナデナデ

「…」

インデックス「たぶんね、そろそろとうまが帰ってくると思うんだよ」ナデナデ

「…っ」

インデックス「なんとなく、だけどね。思ったから聞くよ? いま、とうまと会っても大丈夫?」ナデナデ

「…(朝会ったとき、あいつは知らなかった。たぶん、今も知らないはず…でも)」

「…っ」

インデックス「…」

「…(もし、あいつにも同じことを言われたら、わたしは…)」



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:01:35.14 ID:ozuSZC4A0



  「インデックス!!」


「――ッ」ビク

インデックス「と、とうま!?」

上条「インデックス居るのか!? ここに女の子が寝て…どわっ」

美琴「勝手に入るわよっ!」ダッ

「―ッ」

インデックス「え?」

上条「おい御坂! って、まさか本当に…」



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:03:35.23 ID:ozuSZC4A0


  『答えなさい、アンタは誰?』


「―――ぃゃ」ギュ

インデックス「…」

美琴「その子を、渡して」

上条「ちょ、ちょっと待て! どういうことか説明しろよ!!」

美琴「アンタは黙ってて!!」バチィ

上条「―ッ」パリィ

美琴「…アンタも、いい加減わかってるはずよ?」

「…やめ、て………」

インデックス「…大丈夫、大丈夫だよ」ナデナデ

「…っ」

インデックス「ごめんね、ちょっと待っててね」



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:05:24.65 ID:ozuSZC4A0

美琴「…それは、なんのつもり?」

インデックス「この子はわたしの友達、友達を傷つけることは許さないんだよ」

美琴「へぇ? どう許さないのか教えてもらえる?」バチィ

上条「御坂!」

美琴「なに、よ。アンタまで邪魔する気ッ!?」

上条「そうじゃない、まずは説明しろ! いまのお前は焦りすぎてる」

美琴「そんなこと…」

上条「また、一人で突っ走ってるんだよ…」

美琴「……っ、ごめん」

上条「あー、そっちの子…」

「――ッ」ビク

インデックス「とうま、今はそっとしておいてあげて」ギュ

上条「…ああ、わかった」



60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:07:46.43 ID:ozuSZC4A0


~~~~~~~~~~~~~


美琴「…」

上条「事情はわかった…、次は…」チラリ

「…」ギュ

インデックス「…」ナデナデ

上条「…(説明しろ、なんて言えるわけないよなあ)」

美琴「……っ、事情なんて、もうどうでもいいじゃない。いまここにあることが全てよ」

上条「そんな簡単な話じゃないだろう」

美琴「じゃあ、どうするのよ? いつまでもこうしとくわけっ!?」

インデックス「やめて!」

美琴「―ッ」

上条「インデックス…」

インデックス「時間を、あげて。いまは気持ちを整理する時間が必要なの」



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:15:54.01 ID:ozuSZC4A0


美琴「…っ、時間ならたっぷりあげたでしょ!?」

上条「やめろ! お前がいま混乱してるのは分かる。でもそれじゃあ八つ当たりだ」

美琴「なん、なのよっ。また、何が始まるのよ……っ……」

上条「御坂」

美琴「なに、よ…」

上条「上条さんには大したことできねーけどさ、ちょっとくらいなら力になれるから。
    一人でなんでもしようとするな。お前は一人じゃないんだから」

美琴「…っ」

上条「今日はもう帰って寝ろ。寝て起きたらすこしはすっきりするだろ?」

美琴「……わかった、わよ」

上条「よし! じゃあちょっとこいつを送ってくるから。インデックス、その子を頼む」

インデックス「うん、気をつけてね。とうま」

上条「おう!」ガチャン



64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:23:00.34 ID:ozuSZC4A0


「…」

インデックス「…」ナデナデ

「…ごめん、なさい」

インデックス「? どうして?」ナデナデ

「……わた、しは…」

インデックス「あなたはわたしの友達。それだけだよ」ナデナデ

「…でも…見た、でしょ? わたしは………」

インデックス「ダメだよ? 自分をいじめても何も解決しないんだよ」

「……だって、………ひっ………わた、し…………」

インデックス「…いいんだよ」ナデナデ

「…っ………ひっく…………」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:33:15.79 ID:ozuSZC4A0


~~~~~~~~~~~~


御坂妹「おや、こんな遅くにマラソンですか? 精がでますね、とミサカは健康志向のあなたにエールを送ります」

上条「御坂、妹?」

御坂妹「あなたがどのような認識でその名で呼んでいるのか不明ですが、そのように呼ばれたのはミサカだけです
     つまり、その呼び名はミサカ個体を特定する名称であると、ミサカは結論付けます」

上条「悪い、今はそういう問答に付き合える気分じゃねーんだ」

御坂妹「場を和ますためのウェットにとんだ会話と認識してもらえば結構ですと、余裕のないあなたに伝えます」

上条「…はぁ、そうだな。俺も、正直頭がどうにかなりそうだ」

御坂妹「今現在、お姉さまが置かれている状況はある程度知っていますと、ミサカは正直に言います」

上条「…おまえらは、あの子のこと何か知らないのか?」



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:40:00.73 ID:ozuSZC4A0


御坂妹「残念ながら詳細は不明です」

上条「…」

御坂妹「はっきりしていることは、あのお姉さまの記憶を持つ個体はNWに繋がれていない。それだけですと、ミサカは告白します」

御坂妹「ただ…」

上条「ただ、なんだ?」

御坂妹「MNWを統べる管理人、打ち止め。ミサカたちの上位個体は何かを知っているかもしれません
     そもそも、いまミサカの持っている情報はすべて上位個体から発信されたものです」

上条「じゃあ…」

御坂妹「残念ながら、上位個体はNWとの接続を切断しているようなのでと、ミサカは肩を落とします」

上条「はぁ、厳しいな…」



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:48:03.93 ID:ozuSZC4A0


「なによあのバカ、帰ってこないじゃない……助かるけどさ」

インデックス「…」スースー

「…」

インデックス「…」スースー

「……ありがとう。きっとわたし、頑張れるから」

インデックス「…」スースー

「……」

インデックス「…」スースー

「じゃあね…」

「」ガチャン



73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 21:54:11.82 ID:ozuSZC4A0


  「……ックス…」

  「…デックス…」

  「インデックス!」
 
インデックス「ふぇ? …っあ! わたし寝ちゃってた!?」

上条「おう、たっぷり寝てやがりましたよ…。はぁ、あの子どっか行っちゃったみたいだな…」

インデックス「ええ!? ちょ、なに落ち着いてるんだよとうま!! っていうか帰ってくるの遅いんだよ!!」ガブリ

上条「ちょ、いてーよインデックス!! …悪かったって、御坂妹と会って話してたら遅くなっちまった…」

インデックス「とうま! あの子はね、あの子は…」

上条「わかってる、なんて…簡単には言えねえよな…」

インデックス「探しに行くんだよ! 今すぐ探しに…ぐぇっ。って、何をするのとうま!!」

上条「お前はここにいろ。もしかしたら戻ってくるかもしれないだろ?」

インデックス「で、でも…」

上条「上条さんのお願い…だめか?」



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:04:03.85 ID:ozuSZC4A0


インデックス「うー、…はぁ。とうまは言い出したらきかないからね。あの子のことを頼むんだよ」

上条「おう!」

インデックス「とうま、短髪が戸惑ってるのはわかるんだよ。でも、あの子はもっと戸惑ってるし、困ってる」

上条「…」

インデックス「あの子には、帰る場所がないんだよ」

上条「…」

インデックス「あの子を、助けてあげて…」

上条「ああ、任せとけ」

インデックス「…」ガチャン

インデックス「頼むんだよ、とうま…」



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:07:08.51 ID:ozuSZC4A0


―――研究施設―――



「…」コツコツ

「…(昨日の今日で、戻ってくるなんて思ってもいないでしょうね)」カツン

「……っ…」


背の高い警備員「? 今音が聞こえたような…」

詰め所の警備員『どうした? なにかあったか?』

背の高い警備員「…そっちは異常あるか?」

詰め所の警備員『あるわけないだろ、そもそもこんな廃棄寸前の施設に誰がくるんだよ』


「…」


背の高い警備員「そりゃそーだよな。実験対象には逃げられるし。用済みだよなここはもう」カツンカツン

詰め所の警備員『ったく冗談じゃねえぜ、俺たちのせいにされてもな』



76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:09:14.51 ID:ozuSZC4A0


背の高い警備員「このまま見つからないようじゃ、近いうちに廃棄が決定するかもな」カツンカツン

詰め所の警備員『願ったりだぜ、ここは陰気くさくて息が詰まる』


「…」


背の高い警備員「xxxxxxxxx xxxxxxxxxxx」


「…(実験対象ね…わたしの、ことかな……っ…)」ギュ

「…っ…」

「…」

「…このフロアの下、か」ピピ

「…ここね」カシュ





77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:12:36.98 ID:ozuSZC4A0


―――最下層―――



「…」ピピ

「…っ、……」ピピ ピピ

「………」ピ

「…なに、これ」

「うそ、でしょ?」ピピ

「…」ピピ

「……っく…」

「くっくっくっ」ピピ




78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:14:02.72 ID:ozuSZC4A0


「あはっ、あはははっ!!」

「あははははははははははははははっ!! 」

「け、傑作じゃない。なによこれ、あははははははははっ!!!」

「13回、13回もこんなバカげたことやってたのね。くっ、あっはははははははは!!!」ピピ

「発狂? 自殺未遂4回? 全然失敗ばっかじゃないっ!!」

「第8回目の実験において被験者が突如覚醒し脱走するが
警備員に取り押さえられ再度学習装置に戻される。くっ、まぬけねー」ピピ

「実験を繰り返すたびに被験者の覚醒が早まり、同時によりオリジナルに近づく? はっ! 全っ然勝てなかったわよ」

「予測演算では繰り返し行えば、オリジナルに近づくと思われるが、固体の調整が間に合わず
20回ほどで破棄することとなる。よりオリジナルに近づけるためには一定の期間をおき慎重に…」

「うふふふふふふ、あは、あははははははははははははははっ!!」



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:17:13.89 ID:ozuSZC4A0

「オリジナルにするのに100回以上繰り返す必要があるのに、20回じゃ全然ダメじゃん。面白すぎだわ、最っ高ね」ピピ

「そもそも、実験を20回するまえに逃げちゃってるわよ? こいつら学習力なさすぎじゃない、くふふ」

「えー、なになに、本実験には、進化法で使用済みとされ廃棄の決定した妹達、検体番号9982号を使用することとする、か
へー、再利用なのね、わたし。ナンバーは9982か。死因は…、うわ。圧死?」

9982「あー、でも死んでないから生きてるのよね。くふふふふふふふ」

9982「しっかしちょっと中途半端で嫌ね。どうせなら10000とかが良かったのに…あーあ」

9982「―――で、なに? そこのあんたもこの傑作小説を読みにきたの?」



    「…ンなもン読んで悦にいる趣味はねェ、生憎と荷物をとりにきただけだ」カツン



9982「あら? へー、ふーん。こんなところで会うなんて、すっごい奇遇ね、一方通行 
    でもそれ、面白くないわよ。殺しそこなった妹達の生き残りを片付けにきたんじゃないの?」  



80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:18:28.48 ID:ozuSZC4A0


一方通行「…ケッ、死にてェンなら今すぐ殺してやンぜ? 死に損ないの欠陥電気」 

9982「くふ、くふふふふふふ。ダメ、それじゃあ全然ダメよ一方通行」

一方通行「…」

9982「さっきね、わたしもNWに繋がるのかなーって試してみたら、結構簡単に繋がったのよ
    なんでもっと早く気付かなかったのかな? ま、どーでもいいんだけどね」
 
一方通行「…」 

9982「なにあんた、実験に否定的でしたって? 妹達の懇願の言葉を待っていた?」

一方通行「…」

9982「ちょっと待って、なにこれ? 打ち止め? 笑わせないでよ、あはは!! あはははははははははっ!!!」 

一方通行「…」

9982「あんた、一万人も殺しといていまさら人助け? その相手がよりにもよって妹達
    しかも、その結果が能力制限? …ぷ、あははははははははっ!!!!!!!」

一方通行「…」

9982「わたしに負けず劣らずの傑作よ? くふふふふ。あは、あはははははははははははっ!!!!」



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:21:12.96 ID:ozuSZC4A0


一方通行「そうかい、愉快に素敵に笑って満足したンだろォ。さくっと死ンじまえよオマエ
       生憎と明日は予定が詰まっててなァ。あのクソガキに連れられてお買い物ってわけだァ」

9982「は?」

一方通行「まったく、この俺があンなクソチビに引っ張りまわされるなンてな
       それでなくても、ここ数日くだらねェ探し物だぜ? 見つからねェからこのクソ暗い中でも
       眼を皿にしてだ、勘弁しろよって話だろォ」

9982「…」

一方通行「そォいうわけで、クソ退屈な進化法が終っちまったのに案外忙しいンだよ
       オマエの言うとおり、制限時間のあるショボイ超能力者になっちまったンだが
       まァ、欠陥電気を片付けるだけならすぐ終る」

9982「……っ……んな」

一方通行「あン? まだ喋り足りないのか? おいおい勘弁してくれよ。こっちは杖つきの障害者だぜェ?
       社会的弱者は労われよ、このまま突っ立ってるのは肩がこってしょうがねェんだ。ゴミ掃除くらいさっさと終りたいンだよォ」



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:22:44.06 ID:ozuSZC4A0


9982「ふ、ふっざけんじゃ、ないわよッ!!!」

一方通行「はァ?」

9982「あんた、いまさら普通の人ぶろうってわけ? はっ、全っ然笑えないわよそれ」

一方通行「ナニ言ってやがンだオマエ、普通? どこにそンなもンが転がってンだァ?  愉快すぎンぞ欠陥電気
       まさかオマエ、自分が普通だったとか間抜けたこと言いだすンじゃねェよなァ?」

9982「はぁ? あんたよりはよっぽど」

一方通行「キャハハハッ!! ナンだよおい。まさかのまさかのそのまさかってやつですかァ?
       どう捉えたらオマエが俺より普通に見えるンだァ?」

9982「1万人も殺しといてよく言えるわね。わたしは普通に―――ッ」

一方通行「そりゃ超電磁砲のことだろうがァ、欠陥電気。オマエは俺がレベル6に進化するために造られた
       実験材料だろうがァ、死ぬために造られた出来損ないのクローンよりは、俺の方がよっぽど普通だろォ?」

9982「……っ……ぐ」



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 22:24:42.87 ID:ozuSZC4A0


一方通行「もう終りにしようぜェ? いい加減疲れたわ。細かいことは気にすンなよ、どうせすぐにくたばるんだしよォ。
       それに、あと7回実験したら破棄だったンだろ? 欠陥電気さンよォ」カチ

9982「ぅあああああああああああああああっ!!!!!!」バチバチバチバチ

一方通行「学習能力のねェ奴だなァ、そンなンじゃあ俺に傷一つつけれねェぞ?」

9982「―ッ!? がぁっ!!!」バチィ

一方通行「あァ? てンでダメだなオマエ」

9982「っ――な、なめんなぁッ!!!!」

一方通行「おいおい、接近戦ですかァ?」

9982「っ! っがぁ………ぐぅ」

一方通行「…ダメだオマエ、全然面白くねェわ。こんなことなら実験で戦ったときの……あァ、そういやそうだ
       そうそう、思い出したぜェ。悪ィなァ、なにせ1万人だ。忘れちまっても無理はねェよなァ」

9982「…はぁ、はぁ……なにを」



88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:04:21.88 ID:ozuSZC4A0


一方通行「オマエあれだ、9982といえば、列車にぶっ潰された奴だろォ? そンでそのあと超電磁砲が来たときの」

9982「―ッ!?」

一方通行「しっかし、あれでどうやって生きてたのか激しく気になるンだがなァ」

9982「」

一方通行「なンだ、よかったじゃねェか。わざわざ突っかかってきたときの奴でよォ
       いや、そうじゃねェか? それもそうだわなァ、ああそうだな、生きててよかったじゃねェか
       超電磁砲のやつもきっと浮かばれるぜェ?」

9982「……ぁ……ぁぁっ…」ガク

一方通行「まァ、すぐ死ンじまうンだがなァ。今度はどうやって殺してほしいよ? 前と同じじゃ芸がねェし
       そうだな、血液逆流とかいってみっかァ? 穴って穴から血が吹き出て面白しれェんだよアレ」

9982「…わた、しが…………あの子?」

一方通行「全身の皮を剥ぐのもいいなァ、何気にまだ試したことねェんだわ。第1号ってのもいいだろ?」

9982「なによ、それ………全然、笑えないわよ……」

一方通行「あァ、細切れにするのもイイかもなァ。一体なンの肉かも分からねェくらいぐちゃぐちゃにしてよォ」

9982「……っ…」



89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:06:28.26 ID:ozuSZC4A0


一方通行「…」

9982「…」

一方通行「…」

9982「…わたしさ、実験が始まるまえに、あの子に会ったの」

一方通行「…」

9982「ふふ、クローンなんて死ぬほど驚いたけど、間抜けな奴で拍子抜けしちゃった」

一方通行「…」

9982「それでさ、別れるときにあの子に、バッジをあげたの」

一方通行「…」

9982「あの子、わたしがあげたバッジ……気に入ってくれたの、かな?」



90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:07:10.68 ID:ozuSZC4A0


一方通行「…知るわけねェだろ」

9982「…それも、そうね……」

一方通行「…」

カランカラン

9982「―ッ」ギュ

一方通行「…」

9982「……っ…」

一方通行「…冥土の土産だ、とっとけ」

9982「…」コクリ




一方通行「じゃァな」






93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:12:37.45 ID:ozuSZC4A0


御坂妹「おや、こんな遅くにマラソンですか? 精がでますねと、ミサカは健康志向のあなたにエールを送ります」

上条「全然笑えねーよ。進展はあったのか?」

御坂妹「またもミサカ渾身のギャグをスルーかよと、ミサカは不満をとなえます」

上条「ああはいはい、面白かったですよー。上条さん大爆笑。これでいいか?」

御坂妹「少々不満が残りますが、まあいいでしょう」

上条「…」

御坂妹「今から約1時間まえに、検体番号9982号とのNWが切断されました、とミサカは正直に答えます」

上条「え? 繋がってなかったんだろ?」

御坂妹「NWが接続されたのは、切断される10分程前です。たった10分ではありますが
      確かに9982号はNWに繋がっていましたと、ミサカは伏目がちに言葉をこぼします」

上条「…」



95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:17:00.61 ID:ozuSZC4A0


御坂妹「その後、上位個体がNWに復帰し、お姉さまの記憶をもつ個体はもう探す必要がないと…」

上条「―っ」

御坂妹「恐らくあの個体は…、とミサカは言葉を濁します」

上条「なん、だよそれ…」

御坂妹「その可能性が高いと、ミサカは結論付けます…」

上条「…なにが、任せとけ、だよ。気前のいいこと言っといて、この様かよ…っ」

御坂妹「…」


上条「…っ……ちくしょぉ…」






100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:31:36.94 ID:ozuSZC4A0
これでとりあえず終り

正直心が折れそうだったが支援助かったぜ
軽く後日談投下するわ


102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:35:56.81 ID:ozuSZC4A0


終わってねえェ!!

始まってすらいねェ!!

ちっとぐらい長いプロローグで、

絶望してンじゃねェぞォ三下ァ!!



103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:37:18.58 ID:ozuSZC4A0


(わたしは、誰なんだろう)

(検体番号9982号のミサカ?)

(超電磁砲の御坂美琴?)

(どもうしっくりこない、わたしは誰?)ピピッ ピピッ

(わたしは―――)ピピッ ピピッ

(……っ、って)ピピッ ピピッ

「うっさいのよっ!!!!」ソゲブ

「はぁ、はぁ、…朝っぱらからうるさいのよ。ゆっくり寝れや…って、へ?」

打ち止め「うぅーん…。もぅー朝からテンション高すぎ、ってミサカはミサカは…くぅー」



105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:38:20.79 ID:ozuSZC4A0


「はぁ!? え? ちょ、わたしは死んだはずじゃぁ…」

打ち止め「いやぁ、一方通行そんな激しく…」スピー

「ちょ、なんて夢みてんのよこの幼女。っていうか、起きろおっ!!!!!!」

一方通行「…うるせェぞ欠陥電気。マジで勘弁しろ、オマエ運ぶのに俺がどれだけ…くぅー」

「って、寝るんじゃないわよっ!!!」

打ち止め「あぅー、ちょっとほんとに朝から飛ばしすぎ、ってミサカはミサカは……」スピー

「こ、こいつらぁ、起きろっつってんのよゴラァアアアアアアアッ!!!!!!」



106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:40:20.03 ID:ozuSZC4A0


「なんで朝からカップ麺なのよ…」

一方通行「いちいち文句の多いヤロウだなァ。これしかねェんだから仕方ねェだろォが。いらねェなら食うな」

打ち止め「それは無理じゃないかなー、ってミサカはミサカはすきっ腹事情を分析してみたり。あんだけお腹が鳴ってたらね…」

「う、うるさいわね! 昨日からろくに食べてなかったんだから仕方ないでしょ!」

一方通行「…(黙って食えねェのかよ…)」

「…なんか美味しくないんだけど。賞味期限とか大丈夫なのこれ…」

一方通行「…おい、オマエケンカ売ってンだな? 売ってンだろ? 売ってンだよなァあァ!?」

打ち止め「んー、それはまだ舌が慣れてないからじゃないかな? ってミサカはミサカは予測してみる」

「? どういうこと?」



111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/22(月) 23:58:37.22 ID:ozuSZC4A0


打ち止め「超電磁砲の記憶の味と、生まれたばかりのあなたの味覚がまだ上手にリンクしてないんじゃないかな
       ってミサカはミサカは地雷原かもしれない話題を突き進んでみたり」

「ああ、そういうこと」ズルズル

打ち止め「……(え? なんかほんとうに軽く流してるけどどういうこと?)」

一方通行「…(はァ? 俺が知るわけねェだろうが。NWで繋がってンだからオマエの方が詳しいだろ)」

「…(変わった味するけど、それはそれで楽しむか)」ズルズル

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/23(火) 00:00:02.74 ID:GqfJF6nj0

「はぁー、なんか久しぶりに食べた気がするわ」

打ち止め「…(これ、突っ込んでいいのかな? 全然久しぶりどころか、初めてですよって…)」

一方通行「…(いちいちこっちに振ンな)」

「で、聞きたいんだけどさ」

打ち止め「え? ああ、はい…ってミサカはミサカは正座してみたり」

「なんでわたし生きてるの? っていうかなんで殺さなかったの?」

一方通行「死にたいンなら今すぐ送ってやンぜ?」カチ

打ち止め「もう! あなたのツンデレはミサカだけのもの、ってミサカはミサカは自爆的な自己主張をして…きゃー」

一方通行「クソガキ!!!」グリグリグリグリ

打ち止め「きゃー、いたーい…って、ちょ、まじほんといたいんですが……」

「ツン…なに?」

一方通行「なンでもねェよっ!!!」


>>110
イエス

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/23(火) 00:01:55.40 ID:GqfJF6nj0


~~~~~~~~~~~~~~~



一方通行「…最初に言っただろォが、俺は荷物をとりにいったンだよ」

「はあ? 荷物って……はっ、わたしのことッ!?」

一方通行「チッ、ほんとうるせェヤロウだな。速達で送り返すぞ欠陥電気
       もっともオマエのいた施設は、不幸にも木っ端微塵にぶっ潰れたンだが」

「え…」

一方通行「まァ安心しろ、送り主不明、配達先不明で一応屋根つきの倉庫暮らしができンだからなァ
       欠陥電気にゃ贅沢すぎる待遇だろ」

「…」

打ち止め「それで、あなたはこれからどうする? ってミサカはミサカはフライング気味に核心をついてみたり」

「えーっと、どう、するって、言われてもね……」ポリポリ

打ち止め「質問を変えるね、あなたには2つ選択肢があるんだよ、ってミサカはミサカは言ってみる」

「…」



116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/23(火) 00:04:25.84 ID:GqfJF6nj0

打ち止め「現状維持と記憶消去。ただ、どちら選んでもあなたは妹達として生きていかなければならない
       あなたは超電磁砲の記憶を持っているけれど、決して超電磁砲にはなれない、ってミサカはミサカは念を押す」

「…」

打ち止め「…ミサカ個人としては、記憶消去を勧める、ってミサカはミサカはちからなく呟いてみる
       超電磁砲の記憶をもったまま生きるのは、きっととっても辛いことだと思うから…」

「…意外ね」

打ち止め「え?」

「てっきり、どうなるにしろ問答無用かと思っていたんだけど」

打ち止め「…今は、施設の閉鎖が決定してあなたの存在は宙に浮いている状態なんだよ、ってミサカは現状を述べてみる
       はっきり言って、今のあなたはとても危うい立場であることには違いがない、ってミサカは…」

「この後も、それがずっとまかり通るか分からないってことね」

打ち止め「そうだよ、ってミサカはミサカは己のちからのなさに嘆いてみたり…。ごめんなさい…ミサカたちじゃ、力になれない…」


117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/23(火) 00:06:25.27 ID:GqfJF6nj0

「…バカね」ギュ

打ち止め「ふぇ」

「一緒にいてくれるだけで、すっごく助かる事だってあるんだから」ナデナデ

打ち止め「…うぅ、嬉しいけど、ミサカは上位固体としての威厳がまったくないみたいで…
       ってミサカはミサカは下位固体の静かな下克上に恐怖してみたり」

「…下克上なんて、しないわよ」

一方通行「ンで、どォするンだァ? 欠陥電気。さっさと決めやがれ」

「それってすぐ決めなきゃダメなの?」

打ち止め「え? 別にいますぐ」

一方通行「ったりめェだろうがァ。消去すンならさっさと学習装置にそのいかれた頭突っ込ンどけ
        現状維持すンなら、とっとと箱詰めされやがれ。消えろっつってンだよ、目障りンなんだよオマエ」


119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/23(火) 00:11:34.15 ID:GqfJF6nj0

打ち止め「はぁ、そうやってすぐ、冷たいこと言うんだから…」

「あ、大丈夫よ。慣れたから。どうするかは、おいおい決めるわ」

打ち止め「早いにこしたことはないけど、あなたがそれでいいって言うならミサカも賛成
       ってミサカはミサカは問題棚上げで食後のアイスを食べてみたり」

一方通行「無視すンじゃねェっ!!!!」

「あ、寮には戻れないし。当分はここに居させてもらうから。シャワー借りるねー」

打ち止め「どうぞー、ってミサカはミサカはアイスの甘さに舌鼓! ちょーおいしー!!」

一方通行「」




normal end               



124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/23(火) 00:15:06.85 ID:GqfJF6nj0
ここまで

とりあえず、エンドとする
彼女の問題はまだ山積み、やることなすことたくさんあるわけで
続きを書いたらまたスレ立てするんでよろしく

名前がないのは、まーそれなりに意味があるかもしれん












みろよこれ、信じられないだろ。一方さんvs上条先生の善悪逆にするバトル書くはずだったんだぜ?

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/23(火) 00:16:49.19 ID:EUumxrMe0
そんな描写には何一つ気付かなかったわwww

スレ立てるならわかりやすい名前にしてくれよっ

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/23(火) 01:23:49.00 ID:GqfJF6nj0
>>125
次は一方さん使って立てるわ

コメント

No title

これの続きってないの?

No title

自己完結した
一方通行「帰ンぞ 欠陥電気」
の前スレですね?

No title

答えなさい、アンタは誰?

帰ンぞ

帰ンぞ、欠陥電気

まだリアルタイムで製作速報でやってる
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1270052377/l50

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