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サーナイト「人肌恋しい」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:30:48.81 ID:jy3c0WFj0 [2/30]
サーナイト「…………うーん……なんだか寝つけない」

「寝つきの良さに定評のある私が眠れないとは」

「お外はあんなに真っ暗だし、微かな眠気も確かに在るのだけど」

「眠れないというかなんというか……」

「人肌恋しい」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:33:04.17 ID:jy3c0WFj0 [3/30]
「なんだろうなあ、本当はすやすや眠りたいのに」

「何か物足りないと言うか」

「なんというか」

「…………。」

「……マスターはもう寝てるのかな」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:35:43.67 ID:jy3c0WFj0 [4/30]
「マースター?」

「……うわ、ぐっすりじゃないですか」

「こんにゃろめ、私はモンスターボールだというのに自分はふかふかベッドとは」

「マスターの風上にも置けませんね」

「……むう」

「なんか無性に腹が立ってきましたコレ」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:38:25.75 ID:jy3c0WFj0
「うりゃ」プニ

「うりうりうり」プニプニプニ

「……ふっ、ほっぺつんつんされても起きないとは……」

「マスターもまだまだ子供というわけですね」

「もしこれが毒突きだったらマスター死んでますよ」

「まあ私毒突き使えないんですがね」

「とりゃ」プニ

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:41:18.83 ID:jy3c0WFj0
「……うーん」

「私は眠れないのにマスターはぐっすり」

「この差はいったい……」

「…………。」

「……ベッドか」

「そのベッドがマスターの安眠を約束しているのですね」

「そうに違いない。私がそう言うのだからそうに決まっているのだ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:44:32.31 ID:jy3c0WFj0
「というわけで失礼しますね」

「よいしょ」

「…………あったかい」

「ほう、これは良いものですね」

「これほど暖かいのならそりゃあ気持ちよく眠れるってもんですよ」

「ここでマスターをベッドから追い出さないのは私の優しいところですな」

「ぬくぬく」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:47:45.87 ID:jy3c0WFj0
「しかし、こうして近くで見ると」

「マスターも結構可愛い顔してるじゃないですか」

「いつもは“行け!”とか“戻れ!”とか喧しいけれど」

「まるで別人みたいに可愛いですねえ」

「うりうり」プニプニ

「これがギャップ萌ですね」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:51:04.95 ID:jy3c0WFj0
「…………。」プニプニ

「……反応が無い」

「私一人でマスターをプニプニしてるだけって……」

「馬鹿みたいじゃないですか!」

「…………。」プニ

「どうせ寝てるのなら……もう少し大胆にしてもバレませんよね」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:54:02.58 ID:jy3c0WFj0
「例えば……」

「……抱きついてみたり?」

「…………。」

「じ、自分で言って恥ずかしい……///」

「むむむ……」チラッ

「…………このっこのっ!」プニプニ

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 22:57:13.72 ID:jy3c0WFj0
「そ、そういえばこのベッド……二人で入るにはちょっぴり狭いですね」

「もっとお互いにくっつかないと背中がはみ出てしまいます」

「だ、だ、だから仕方ないのです。不可抗力です」

「…………。」

「……起きませんように」ギュッ...

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:02:07.04 ID:jy3c0WFj0
「…………!」

「そういえば、マスターって小柄な方でしたね」

「まだ小さな子供なのに過酷な冒険に出て……」

「一緒に洞窟を探検したり火山に登ったり……」

「色々あったなあ……」

「…………。」ギュウッ...

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:06:40.81 ID:jy3c0WFj0
「しかし、冷静になってみると……」

「この状況、マスターが目を覚ましたら色々とマズいのでは」

「顔、近いし」

「息が顔にかかるレベルですよ」

「……うん、タガが外れる前に一旦撤収すべきですねコレは」

「それでは、一時撤退……」

「ひぁっ!?」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:09:19.69 ID:jy3c0WFj0
「マ、マスター……起きていらしたんですか」

「あ、私の胸の赤いのが当たって痛かったんですね」

「それは失礼しました」

「……え?なんでベッドに居るのかって?」

「……えー、あー……それは…アレですよ、アレがああしてこうなって……」

「あの…その……」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:12:14.30 ID:jy3c0WFj0
「ま、まあいいじゃないですか私の事は」

「ほらほら、そんなことより明日も早いんでしょう?」

「私もボールに戻りますから、マスターもお休みになられてください」

「ではでは、さよーなr」

「きゃん!」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:15:20.14 ID:jy3c0WFj0
「マ、マスター!?そんな、突然抱きつくなんて……!!」

「へ?これでおあいこ?」

「ちょっ……いつから起きてたんですか!?」

「ベッドに入って来た時から……?」

「な、な、な、な、なあああ!?」

「や、やだなあ!それならそうと早く言ってくださいよ!」

「恥ずかし……!」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:19:13.68 ID:jy3c0WFj0
「ああもう、顔真っ赤ですよ私……」

「えっ?ドキドキしてるですって?私が?」

「あ、こら、胸に耳を当てないでください!」

「うう……仕方ないでしょう」

「マスターのせいなんですからね……」

「私のせいではないのです。断じて!決して!」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:22:30.44 ID:jy3c0WFj0
「……そういう、マスターはどうなんですか!?」

「あー、今ギク!ってしましたね?」

「抵抗しても無駄ですよ、もう逃げられませんからね!」

「えいっ!」ピトッ

「…………うわぁ」

「ドキドキ、してますね……マスターも…」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:26:22.95 ID:jy3c0WFj0
「わ、私でドキドキしてくれているんですか……?」

「うん……って、頷かないでくださいよ恥ずかしい!」

「私が聞いたから?……そりゃ、そうですけど」

「…………。」

「……なんか、変な空気になっちゃいましたね」

「寝ましょ寝ましょ、もう寝ましょ!」

「気にしない気にしない!」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:29:21.68 ID:jy3c0WFj0
「…………。」

「…………。」

「……余計に眠れない」

「逆に、目が冴えてきた……」

「……マスター?」チラッ

「寝てるし……何この寝つきの良さ」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:32:41.60 ID:jy3c0WFj0
「なんなの……なんで寝れるのこの人……」

「さっきあれだけ心臓バックバクだったのに……」

「えっ、何?変に意識してたの私だけ?」

「ドキドキってアレ?寝起きドッキリ的なドキドキだったんですか?」

「うわぁ……」

「馬鹿か私は……私は馬鹿か……」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:34:57.43 ID:jy3c0WFj0
「…………。」

「……マスター?」

「マスター、本当は起きてるんでしょう?」

「寝たふりでしょう、それ。私には分かってるんですよ?」

「マースター?」

「…………。」

「……起きないとチューしちゃいますよー」ボソッ

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:37:11.69 ID:jy3c0WFj0
「…………。」

「……ごー、よーん、さーん、にーい……」

「……いーち」

「…………。」

「ぜ」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:41:12.45 ID:jy3c0WFj0
「おはようございます」

「やっぱり起きてたんですねーマスターったら」

「寝たふりなんてしちゃってぇ、このっこのっ」

「チューしてほしかったんですか?ん?ん?」

「駄目です。だーめーでーす」

「んふふ、そんな可愛い顔しても駄目ですよ」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:44:02.23 ID:jy3c0WFj0
「あはは、顔真っ赤ですよマスター」

「……え?私も?」

「いや、これはベッドが暑すぎるからですよ。ええ」

「私が本気でマスターにドキドキするわけないじゃないですか」

「さっきのは、マスターをからかってただけですって」

「嘘じゃありませんー。本当ですからー」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:47:13.21 ID:jy3c0WFj0
「分かったらさっさと寝ましょー?はいはい、もうおねむの時間で……」

「あ、ちょっ!な、泣かなくたっていいじゃないですか!」

「あ、えと、マ、マスター!マスター?」

「すみませんって!冗談です冗談!」

「だから泣きやんでくださいよー……」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:51:05.25 ID:jy3c0WFj0
「本当のことを言え?」

「ぇあ、ええー……い、言わなくたって、い、いいじゃないですか……」

「ああもう!分かりましたからその涙目やめてください!」

「……一回しか言いません、からね」

「す、す、す…………」

「す……」

「………………好き、です、よ」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:53:59.92 ID:jy3c0WFj0
「ううー……////」

「なんてことを言わせるんですかぁ……!」

「さっきと今ではテンションが違うんです!!」

「あーいやだ!あーやだ!」

「もう二度と言いません。何があろうと金輪際言いません」

「絶対言いません!!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:56:24.67 ID:jy3c0WFj0 [29/30]
「……ほら、マスターの番ですよ」

「何が?ですって?」

「もしかして、私にだけ言わせるつもりだったんですか?」

「そうはゼブライカの金隠し」

「世の中は平等に出来ているんです」

「私だけ言ってはいオシマイ、とはいかないのですよ」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 23:59:06.30 ID:jy3c0WFj0 [30/30]
「ほらほらぁ、はやくはやく!」

「言えないんですか?そうなんですか?」

「だったら早く言ってくださいよ。私を待たせないでください」

「…………。」

「…………ん」

「……ありがとうございます」

「なんか、こっちが照れくさいですね……」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/19(水) 00:02:52.96 ID:cdd4TvhO0 [1/3]
「ふぁぁ……」

「もうこんな時間……流石に眠くなってきましたね」

「寝ましょ寝ましょ、って、これ言うのも今夜で何回目ですかね」

「明日はいよいよチャンピオンロードに挑むんでしょう?」

「寝不足だー、なんて言ったって知りませんからね」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/19(水) 00:06:32.20 ID:cdd4TvhO0 [2/3]
「だったらハイ、お目目閉じてー、お休み!」

「……分かってますよ。頑張りましょうね」

「そのためにも、今はゆっくり休みましょう」

「大丈夫です。私たちならきっとやれます」

「ええ……それでは」


「……おやすみなさい、マスター」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/19(水) 00:08:33.18 ID:cdd4TvhO0 [3/3]
       ⊂ ⊂ヽ、  /)/)
          c、   `っ(  ヽ
        (   v)c、  `っ
          V''V  (   v)  / ̄`⊃
               V''V   |  ⊃
                   (   v)  ハ,,ハ
                     V''V  (・ω・ )
                          ⊂⊂ ヽ
                           >   )
                          (/(/         寝る
                                 <⌒/ヽ-、___
                               /<_/____/

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