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御坂美鈴「美琴、あなたの新しいお父さんよ」 当麻「お、おう……」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/06(水) 22:49:20.60 ID:+U5qap0B0
上条「だいたいこんな夜中にプリンを食いたいなどと太っても知らんぞ、ってなんだ?」

溜息を吐きながら歩いていた当麻の視線の先に怪しい影が。
と言っても別にコートに裸と言う所謂変態とかソッチの方面のあやしいではなく。
具体的に言うと上条の前方三メートルほどのところにうーうー唸るうつ伏せの女性の酔っ払いがいるだけだ。
酔っ払い。そう、ただの酔っ払いだ。と上条は自分に言い聞かせその横を通り過ぎようとした。

酔っ払いまでの距離三メートル。
今気付いたがどこかで聞いたような声で唸っている……気がする。

酔っ払いまでの距離二メートル。よくよく見るとどこかで見た気がしないでも……ない。

酔っ払いまでの距離一メートル。寝言だろうか誰かの名前を言っている(しかも顔見知りの)気がする。

酔っ払いの直ぐ横、距離零メートル。まるで上条に己の正体を明かすかのように寝返りをして親切にも顔を見せてくれた。

上条「あー……不幸の予感」

酔っ払いの女性の顔を見てどんよりとした溜息をしてこれから先の未来を幻視する。その彼の足元には、

美鈴「うみゅぅ、レポート終わったよぉ美琴ちゃぁん……」

幸せそうに寝言を言う外見だけなら女子大生に見える一児の母(状態異常:酔い)がいるだけだった。

61 名前:まあいいや投下しちゃうぜ![sage] 投稿日:2010/01/07(木) 18:48:25.23 ID:w5LwVPhh0
>>18の続きから

上条当麻は考える。今、自分の目の前には二つの選択肢がある。
一つは見なかったことにして急ぎコンビニに向かい少女の怒りを静めるアイテム―プリンを手に入れる道。
一つは目の前の酔っ払いを助け起こし介抱。その後プリンを買って世界新に挑むかのごとき走りで家に戻る道。
前者を選んだ場合、インデックスの怒りを抑えることは出来るだろう(それでも多分帰ったら一噛みぐらいはあるかも知れない)。
だが後者を選んだ場合は考えるだけでも恐ろしい。おそらくは帰った瞬間「遅い!」と問答無用の一噛み。
理由を聞いてさらに一噛み。そして「プリンご馳走様でした!」と最後の一噛みが待っているに違いない。
急ごう、と上条は足を

上条「大丈夫ですか?御坂さん」

止め、屈んで酔っ払い―御坂美鈴を助け起こした。見捨てていくなんて選択肢は最初から選ぶつもりは無い。
顔見知りだと言うこともある。しかしそれ以上に上条当麻という人物はお人好しなのだ。
だから例え絡み癖のある酔っ払いだろうがなんだろうが受け止めて介抱するしかないのだ。
急いで介抱してさっさとこのまま自宅に帰ってもらうなりホテルに行ってもらうなりしてもらうつもりだ。

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 18:51:10.30 ID:w5LwVPhh0
大体この人は前にも同じようなシチュエーションで命を狙われているのである。
見捨てるわけにはいかない。

美鈴「んー?あれー?ここどこぉー?」

上条に上半身だけ起こされた美鈴は視線を泳がせて辺りを見回す。
お酒のにおいが漂ってきて前回と同様酔っているというのが解る。
と、美鈴が上条の存在を確認し、

美鈴「あー、かみじょうくんだー」

非常に怪しい言葉遣いを披露してくれた。

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 18:57:08.97 ID:w5LwVPhh0
上条「……本当に大丈夫ですか?」
美鈴「な~に~?この美鈴しゃんが酔っているとでも~?」

思いっきり酔ってますよね。そう喉のところまで出掛かったがなんとか堪えた。
こういう手合いは指摘したとしても否定するに決まっているからだ。

美鈴「……あれ~ここホテルじゃないの~」

おっかしーなー、携帯でタクシー呼んだはずなのにー。と周囲の状況に気付いた美鈴が舟をこぎながら言う。
どうやら美鈴はこの場所をホテルと勘違いしていたようだ。
上条はこのままここで介抱してから移動させるべきか、はたまた携帯でタクシーを呼んでホテルに向かってもらうか考える。
だがこの酔っ払いは悪戯っ子っぽい顔をすると。

美鈴「おりゃー、二度目の年下げっとぉ」

と抱きついてきた。

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 19:05:08.99 ID:w5LwVPhh0
またかよ!?と前回背骨が軋むぐらいの抱擁を思い出し慌てて引き剥がそうと美鈴の肩を掴む。
掴むが、剥がれない。がっちりと背中側に回った手を組んで完璧にキマッてしまっている。
不幸中の幸いと言えばいいのか前回のように万力で絞められる感じではなくただ単に抱きつかれているだけだった。
大人の女性特有の柔らかさ、特に胸に押し当てられている物体の所為で否が応でも感じてしまう。
その感触に上条は焦る。

上条「ちょ、御坂さん」
美鈴「あー、あったかいなぁ」

上条の胸に顔をうずめて幸せそうに美鈴は呟く。上条は突き飛ばすわけにもいかずただ空中で手をばたつかせることしか出来なかった。


66 名前:もしかして誰もいないのか?[] 投稿日:2010/01/07(木) 19:13:52.53 ID:w5LwVPhh0
ところで上条は基本的に不幸体質だ。それは自他共に認める事実である。
そんな体質の人物を不幸が見逃してくれるだろうか。

上条「御坂さんヤバイ!いや御坂さんがやばいんじゃなくてこの状態での予想しうる未来はっ!」

そう、こんなところをも誰かに見られたらどうなるか。しかもソレが顔見知りだったら。
もしかしたら雷撃を食らうかもしれないし、はたまた噛み付かれるかもしれない。
上条は美鈴の肩に置いている手に力をこめて離そうとする。だがいつも欠かさず運動をしているのは伊達じゃないのか。
酔っているはずなのに美鈴は剥がれない。こうなると上条は焦りだす。今の自分は残り時間のわからない時限爆弾と一緒にいるようなものだ。
一刻も早く目の前の酔っ払いを引き剥がさないと不幸(ばくだん)が爆発

「なんやろないったい。いけすかんカップルが抱きおうとると思ったら知り合いだった時のこの気持ち……嫉妬?」
上条「青髪ピアス!?」

してしまったようだ。声のしたほうを見れば青髪の見知った顔が立っていた。
予想していた未来だが、これは案外不発だったかもしれない。

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 19:25:18.90 ID:w5LwVPhh0
青髪ピアスは立っていた。目の前にいるバカップル(彼視点)を視界に納めながら。
彼が今抱いている気持ちはなんだろうか。嫉妬?怒り?多分どちらでもない。これは呆れた、というものだろう。
なぜこのような感情が、それは目の前の男は彼の友人である上条当麻だからだ。彼という男はいつも不幸で、しかし何かと女運だけはある。
だからこうして目の前で大人の女性に抱きつかれ胸に顔を頬擦りされていたとしても不思議ではない。
青髪ピアスは笑顔で上条に言う。

青ピ「わかっとる、わかっとるがな。どうせ酔って寝込んでいた大学生助けとったんやろ」
青ピ「んでも予想以上に酔っていて立たせよ思うたら足が縺れて抱き合う形になった、ちがうか?」
青ピ「しっかしなーんでカミやんだけそないラッキーな目にあうんやろな、一発殴らせろ」
上条「マシンガンのように喋り続けて弁解の余地も与えないで殴ろうとするな!」

振り上げられる拳を止めるべく上条は説明を開始した。


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 19:29:53.55 ID:w5LwVPhh0
青ピ「つまりなんや。その酔っている大学生は顔見知りで酒癖が悪くて一児の母で美人で胸が大きい人で、
 さっき見つけたら抱きつかれて放してくれなくて困っている、と?」
上条「そうそうって胸のことは一言も触れてないよな、オイ!」
美鈴「ちなみにぃおっぱいは91センチでーす」

美人と言われて気を良くしたのか美鈴は上条に胸を押し付けるようにしていらぬ情報をくれた。
押し付けられたほうは引き剥がそうと力をこめるがあれやそれが当たったり女性の柔らかさを感じてしまい逆に硬直してしまったようだ。


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 19:32:54.94 ID:w5LwVPhh0
青髪ピアスは一度美鈴のほうを見る。外見は明らかに女子大生。上に言っても二十台中頃にしか見えない。

青ピ「しっかしこの見た目で親やとはなぁ。幼稚園ぐらいなんか?」
上条「違う。お前も以前見たことあるだろ」
青ピ「?」
上条「夏休みの最終日に俺にタックルしてきたやついただろ?あいつの親だよ」
青ピ「ああ!あの常盤台の!」

と、夏休み最後の火のことを思い出してハッとなりもう一度美鈴を見る。
上条は言った、常盤台の生徒がこの女性の娘だと。つまりこのどう見ても二十台にしかみえない女性に13,4歳の子供がいる、と。
嘘だ、と叫びそうになるが彼は自分の担任の顔を思い浮かべて止まった。
あの人に比べたら美鈴など驚くに値しないのだから。


72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 19:35:33.50 ID:w5LwVPhh0
自分を冷静に戻してくれた担任に心の中で敬礼し、青髪ピアスは笑みを浮かべ

青ピ「てことはあれなんか。カミやんは禁断の親子丼の扉を開いたわけか」
上条「なんでそうなる!?」
青ピ「せやかてこの状況はそういう流れしかあらへんやろ。お母さん美人やし」
上条「そんなふざけた幻想とっとと捨てちまえ!」
美鈴「お、美人って褒められちゃった」

今にも殴りかかりそうな勢いで叫ぶ上条。
しかし目の前の青髪ピアス(幻想)を殴り倒すにはいまだに抱きついている美鈴(現実)はあまりに重かった。

上条「って、御坂さんもいい加減離れてください!」
美鈴「えーでもここ暖かくて気持ちいいしぃ。もうちょっとこうさせろコノヤロー」
上条「酔っ払いに抱きつかれても上条さんはぜんっぜん嬉しくありません!」
美鈴「お、言ったなぁ。そんなこと言われちゃ何が何でも放してやらねぇぞ」
上条「はなれろぉ!」
美鈴「まけるかー」


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 19:39:16.66 ID:w5LwVPhh0
上条は美鈴の肩を掴み力の限り引き剥がそうとする。
しかし美鈴も上条の背中のほうに回している手に力をこめて抵抗する。
その力は酔っている女性のものとは思えないほど強く、互いに一歩も退かないものだった。
青髪ピアス暫くその様子をは見ていたがおもむろに口を開ける。

青ピ「あーカミやん、そこら辺にしといたほうがええで」
上条「いーや何が何でも放れてやる!」
青ピ「いや、でもな―」

青髪ピアスは見ていた。彼らがもみあっているさまを。
青髪ピアスは見ていた。始めのうちはじゃれ合いが楽しかったんだろう笑顔の美鈴の眉間に皺がよっていくところを。
青髪ピアスは予想した。これから目の前の友人に降りかかる不幸な未来(オチ)を。
そして、

青ピ「酔うてる奴をそない興奮させて動かしたら―」
美鈴「う゛っ!」
上条「い゛!?」
青ピ「あーあ遅かったか」
上条「ふ、不幸だぁぁぁぁあああああああああああ」

その未来は確定した現在となった。

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 19:40:57.61 ID:w5LwVPhh0
上条「なんでこうなるんだよ」
青ピ「そりゃカミやんがカミやんやからやろ」
美鈴「すーすー」

現在、上条は寮に帰るために来た道を青髪ピアスとともに戻っているところだ。
美鈴はと言うと出すものを出して楽になったのかそのまま眠ってしまったため今は上条の背中を堪能している。

青ピ「でもまあ即断で自分とこで介抱するて決めるとは流石カミやんやな」
上条「お前が引き取ってもいいんだぞ」
青ピ「流石にゲロくさい酔っ払いは攻略対象外ちゃう?」
上条「引き取りたくないと素直にいえないのか」


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/07(木) 19:45:51.01 ID:w5LwVPhh0
青ピ「まあ、そない状態やったら間違いも起きへんやろ」

それだけ言って青髪ピアスとは分かれ自分の部屋を目指す。
上条も自分の部屋へと足を進めるが、

上条「間違いも起きないだろう、か」

その足取りは重い。まるで死刑台に向かう死刑囚のように。
暫く歩き顔を上げる。そこには自分の苗字が書かれた表札があった。

上条「それよりも今の上条さんとしてはこの扉を開けるのは非常に怖いのですが」
美鈴「うーん、むにゃむにゃ」

中には確実にお腹を空かせた一匹の魔獣がいるはずだ。
しかし上条の手にキーアイテムであるプリンはなく、お持ち帰りは女性のみ。
そして思う。このような状態を果たして中にいる魔獣が見たらどういう行動にでるか、と。

150 名前:短いけど切りのいいところだから投下[sage] 投稿日:2010/01/08(金) 23:43:29.83 ID:RKvcHATy0
>>76の続きから

イン「もう!なんでとうまはプリンを買いに行くだけで女の人を連れてくるの!?」
上条「それはわたくしめとしても予想外の事態でしてっていでででで!?」

あれから玄関の扉を開け上条が帰宅。
リビングからまだ不機嫌な顔を覗かせたインデックスの第一声は「おかえり」でも「遅かったね」でもなかった。
ただ一言「イタダキマス」だけだった。その際上条も「何を?」とは聞かなかった。直後に悲鳴が上がったのはいうまでも無い。
そして今、汚れた服を着替え美鈴(因みにこちらも洋服が汚れてしまったのでインデックスに任せて着替えさせた)を
ベッドに寝かせて事情を説明していたのだが、現在進行形で頭に噛み付かれていて何か言おうものなら万力のように締め付けてくるのだ。

イン「それでどうするの?」
上条「どうするったって、今日は泊めるしかないだろ」
イン「でもベッドは一つしかないんだよ」


151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/08(金) 23:47:13.17 ID:RKvcHATy0
インデックスの言うとおり今現在この部屋にあるベッドは美鈴によって占拠されている。
だが詰めれば小柄なインデックスが寝られるだけのスペースは確保できるはずだ。

上条「?何か問題でもあるのか?」
イン「それじゃあ私はどこで寝るわけ!?」

インデックスが言うには「流石にあれだけ酒気を纏った奴と寝られるか!」と言うことらしい。
確かに今の美鈴と一緒に寝たら明日の朝には二日酔いのように頭が痛くなりそうである。
因みにスフィンクスに至っては洗面所から持ってきたタオルで台所スペースに寝床の作成中という状態だ。
そのスフィンクスは上条が見ているのに気付いたのか「あ、自分今日ここで寝ますんで気にしないでください」とでも言いたげな顔をこちらに向けた。
そして肝心のベッドの上には上条のTシャツ(割と大きめ、サイズ的には下着が見えるかどうか。つまりふとももは丸見え)を着ている酔っ払いが一名。


153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/08(金) 23:51:13.68 ID:RKvcHATy0
とまあこのような状態で確かにインデックスの言い分もわかるがそうなると残された道は一つしかない。

上条「そりゃお前が床で寝るしかないんじゃないか?」
イン「今日のとうま私の扱い酷いかも」
上条「そんなこと言ったってインデックスは居候で御坂さんは一応お客さんだろ」

それでも不服なのかまだ何か言いたそうにしている。
が、抗議の声が発せられることは無かった。
なぜなら、

美鈴「うりゃー、五月蝿いから起きちゃったぞーへっへっへ」
イン「うわぁ!?」

いつの間にか起きだした美鈴がインデックスに後ろから抱きついたからだ。

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/08(金) 23:56:46.01 ID:RKvcHATy0
そしてそのまま胡坐をかいてその上にインデックスを座らせ後ろから抱きしめる。
その際チラッとあるものが見えそうになるが上条は顔を赤くして視線を天井へと向ける。

上条「うわぁ起きちゃったよこの人」

あのまま静かに寝ていてくれればいいものを。と、まだ一騒動起きそうだとうんざりした声を上げてしまう。
美鈴はインデックスの頭を撫でていたがそんな上条のその言葉を聴いてちょっと不機嫌な顔をして、

美鈴「なんだとぉ文句でもあんのか。こうしちゃうぞぉ」
イン「な!?どこさわって、ひゃん」

インデックスのことをくすぐり始めた。

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:02:24.98 ID:RKvcHATy0
インデックスを人質にでも取ったつもりなのだろうか嬉々としてくすぐっている。
しかし、くすぐられているほうは堪ったもんじゃないらしく(恐らく酒臭いのが嫌なのだろう)少し涙目で助けを求めてきている。
しかし上条当麻は動かない。なぜなら自分が目標となりたくないからだ。
その間にも脇やらお腹やら首筋やらを擽られるインデックス。
そんな彼女を見て上条は心の中で黙祷し自分の寝る準備を開始しようと立ち上がるが

美鈴「ここか?ここがいいのか?」
イン「や、そこは、あ」

調子に乗り出した美鈴がインデックスの×××や○○○に狙いを定め始めた。

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:09:28.79 ID:G0Zmavir0
その瞬間上条は自分でも驚くくらいの速度で二人の間に割って入りインデックスを抱え美鈴の間合いから退避した。
助け出されたインデックスの服は乱れ、顔は赤に染まり呼吸はかなり乱れていた。
危なくあともう少しで少年誌に載せられないような描写に突入することだったがなんとか免れたようだ。

イン「はぁはぁ」
上条「大丈夫かインデックス」
イン「見てるだけって……酷いかも」
上条「その、ごめん」
美鈴「あー楽しかった」

インデックスの体に満足したのか美鈴は台所スペースへと移動する。
その時冷蔵庫の近くにタオルの巣を作っていたスフィンクスは『なんでこっちくるんだよ!』と一目散に風呂場へと逃げていった。


159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:11:17.15 ID:G0Zmavir0
美鈴「うーん、のど渇いたー」
上条「勝手に人の家の冷蔵庫漁ってるし」
美鈴「んー?あれーないぞー」
上条「あれ?ジュースはあったはずなんだが」
美鈴「いやビール」
上条「あるわけないだろ!ってかまだ飲む気なのか!?」
美鈴「高校生なんだし隠れて飲んでたりしてると思ったのに」
上条「高校生だから飲みません!」
美鈴「固いなー。……本当にないの?」
上条「お酒は二十歳になってから!」
美鈴「ちぇ」

諦めたのか美鈴は冷蔵庫の中にあったジュースを取り出す。


160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:14:55.64 ID:G0Zmavir0
その自分勝手というか他人を振り回す目の前の人物の姿にいつも自分に突っかかってくる少女のことを思い出す。

上条「なんつーかやっぱ親子だな、扱いが難しいって点は」

今頃はあいつもおとなしく寝てるのかなー、と窓の外を見る。
そして思う、なんでこの親子というか自分の周りにはちょっとおかしな女性ばかりが集まるんだろうか、と。

美鈴「かーみじょーくん」
上条「なんですか、って!?」

首に腕を回されるやいなや美鈴の顔がいきなり自分の顔の横に。
何事だと思ったら一瞬なにかが光り音が鳴る。
その発生源は携帯、恐らくは写真でも撮ったのだろう。

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:17:07.81 ID:G0Zmavir0
上条「なんで写真!?」
美鈴「えーと、上条君の家にきましたー記念?」

「ほらうまく写ってるわよ」と画面を見せてくる。
そしてなにやら操作をして「これでよし」と携帯を閉じ己のバッグへとしまう。

上条「なんなんですかいったい」
美鈴「ん?なんでそんな顔してるのよぉ。私じゃ不服だっていうのかー?」
上条「い、いや~そういうわけじゃなくってですね」
美鈴「じゃあどういうわけなのよぉ……あ、もしかして」

美鈴はからかう様な笑みを浮かべる。

美鈴「ロリコン?」
上条「完全否定!」

上条はケラケラと笑う美鈴を見て酷い疲労感を感じた。

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:18:51.05 ID:G0Zmavir0
上条「もう寝よ」

美鈴なら放っておいても勝手に寝るだろう、上条は立ち上がり己の寝室として使っている風呂場のほうに向かう。

美鈴「あれ、上条君どこ行くの」
上条「どこって風呂場ですよ」
美鈴「なんでよ?」
上条「寝るためですよ、いつもそこで寝てますから。御坂さんはそこのベッドで寝てください」
美鈴「………」

美鈴はなにやら考え込む素振りを見せる。
しかしいい加減この酔っ払いから開放されたい上条は無視して足を進めようとするが、

美鈴「よし!一緒に寝るか!」
上条「え!?」

美鈴の変な提案に思わず足を止めてしまう。

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:20:16.36 ID:G0Zmavir0
上条「何でそうなるんですか!」
美鈴「だってここ上条君の家でしょ。家主をそんなところに寝かせるわけには行かないわよー」

そういうと後ろから上条の腰に抱きつく。「へっへっへーもうはなさねえぞ」とグイグイ引っ張る。
そしてベッドへとジワリジワリと近寄ってしまう。

上条「は、放してください!」
美鈴「うるへーおとなしく美鈴さんの抱き枕になりなさい」
上条「もしかしてそれが目的!?」

「それだったら別に自分じゃなくても、そうだ代わりにインデックを」と先ほどまでシスターが居たはずの場所を見るがその姿はどこにも無かった。
「あれ?どこいった?」と部屋の中を見回すとその姿を見つけた。

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:22:11.88 ID:G0Zmavir0
たった今上条が向かおうとしていた扉のところで申し訳なさそうな顔だけを覗かせている。
そしてインデックスはただ一言だけ。

イン「とうま頑張って」

さっき見捨てられたことへの仕返しだろうか、白いシスターはそれだけを言うと静かに『上条当麻の寝室』のドアを閉めて鍵をかけた。
見捨てられた。その事実を上条が認識すると同時に美鈴の「うおりゃぁ!」と言う声と共にその体はベッドの上へと投げ込まれた。

上条「~~~!?」

ゴスッという鈍い音がして上条の視界に星が飛ぶ。ベッドに放り込まれた際に頭を壁にぶつけたのだ。

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:23:47.86 ID:G0Zmavir0
当然ながら頭を抱えてベッドの上で悶える。するといきなり視界が闇に覆われた。
「え?」と思って上条は視線を電気のスイッチのあるほうへと向けると。

美鈴「おやすみなさーい」

今まさに倒れこんでくる美鈴の姿があった。
「ぐへぇ」と声を漏らす。その一瞬の隙をつかれて頭を抱えられてしまう。
自然、上条の顔は美鈴の胸へと埋もれてしまった。もがく上条。しかしもがけばもがくほど色々と感じてしまう。
柔らかいやら酒臭いやら暖かいやら頭が痛いやら、どうしようもない状態だ。
だがそんな暴れる上条がお気に召さないのか。

美鈴「静かにする!」
上条「ガッ!?」

米神に一撃。ただそれだけで上条の意識は刈り取られた。
おとなしくなった上条に満足したのか美鈴は上条の頭を抱えなおすと足を上条の足に絡ませて眠りについた。

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:28:29.01 ID:G0Zmavir0
とりあえず投下完了
上条さん美鈴さんの抱き枕として一夜を過ごす
その間に何があったかは・・・皆の想像で補ってくれ

続きは今からせっせと書き溜めてきますのでお待ちください


言っとくけどこれ以降もえっちぃのは期待すんなよ
書けないんだよ俺は

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