2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

上条「ここが…………はあ!?ここどこだ!?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/19(金) 20:27:30.72 ID:TuGBwa9V0
北高前

上条「ここどこだよ……」

ハルヒ「ん?何よあいつ。怪しいわね」

キョン「おいハルヒ、お前が世の中の不思議に飢えてるのはわかるけどな、
    見ず知らずの他校の生徒を見ていきなり「怪しい」なんてどういう了見だ?」

ハルヒ「むぅ……うっさい!私が怪しいと言ったら怪しいの!」

上条「む?なんだあいつら……怪しいな……」

上条「仕方ねえ……とりあえずそこの怪しいアベックにちょっと話を聞いてみるか……」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/19(金) 21:28:42.65 ID:1VbjrVfA0
古泉「涼宮さんの力がまったく通用しない人間が現れた!?」

長門「そう。今から数分前、その人間は忽然と現れた」

みくる「あのぅ……ほんの数分で涼宮さんの力が発動したんですか?」

長門「涼宮ハルヒの力は、ある意味、常に発動していると言っていい」

みくる「はえ?」

古泉「つまりですね。今のこの日常そのものに涼宮さんが満足しているのなら、
   世界を構成するすべての生き物や自然の動きは、すべて涼宮さんの願望の結果、そう動いているということになるんですよ」


みたいな感じになるんだろうか

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/19(金) 23:18:47.80 ID:rqT8uV+Q0
上条「突然土御門に拉致されたと思ったらこんなところに……不幸だ」

ハルヒ「学ランってあんたどこの誰よ、名乗りなさい」

キョン「なんでおまえはそんなに高圧的なんだ。落ち着けよ」

ハルヒ「落ち着けるわけないわ。きっとどこかの機関がSOS団に送り込んできた刺客よ」

キョン「やれやれ、また始まったか。……あぁそこの人、気にしないでください。いくぞハルヒ」

ハルヒ「行かないわ。あんた名前は? 何が目的?」

上条「ええと名前は上条当麻、目的は……何でしょうか?」

ハルヒ「へえ、さてはあんた記憶喪失ね? そうに違いないわ」

上条「(なんでばれた!?)えっ? いやそんな――」

キョン「そんなわけないだろ。いきなり知らない人に無茶苦茶言うな。行くぞ」クイッ

ハルヒ「あっ、ちょっ、引っ張るなキョン」スタスタ

上条「……いったいなんだったんだ?」





こんな感じ?

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/19(金) 23:33:36.19 ID:rqT8uV+Q0
???「上条さんですね」

上条「はぁ、そうですけど?」

古泉「始めまして、とある機関に属している古泉一樹と申します。話は土御門さんから聞いています」

上条「おお、それは助かった。で、私はなんでここにいるのでせうか?」

古泉「涼宮さんの力については土御門さんから聞いていますでしょうか?」

上条「スズミヤ? いや、いっさいなにも聞いてないんだけど」

古泉「さて、それでは詳しく説明しなければなりませんね。ついてきていただけますか?」

上条「まぁ、そうするしかないか。土御門の知り合いなら問題ないだろうし」

古泉「では行きましょう」





こんな感じなのか?


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/19(金) 23:44:58.49 ID:rqT8uV+Q0

とあるマンション

上条「でやたらがらんとした部屋に連れて来られたわけですが……」

古泉「ええ、とりあえずこちらの二人を紹介しておきましょう」

みくる「えぇと、朝比奈みくるって言いますぅ」

長門「……長門有希」

上条「はぁ、……上条当麻です」

古泉「そして先ほどの女性を覚えていますか? あの人が涼宮ハルヒです」

上条「で、その涼宮さんの力がなんとかって言ってたけど? ……まさか魔術師とか?」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/19(金) 23:57:40.08 ID:rqT8uV+Q0
古泉「魔術師、ですか? それは違いますね。あるいは近いと言えるかもしれませんが」

上条「ってことはやっぱり不思議な力があるってことなのか?」

古泉「そうですね。簡単に言うと、涼宮さんには願望を実現する能力があります」

上条「(願望を実現? いつかの錬金術師みたいだな……)そうか、それが?」

古泉「おや、あまり驚かれませんね? 慣れているのでしょうか?」

上条「んー、まぁ慣れてるっちゃ慣れてるかな。話を続けてくれ」

古泉「その涼宮さんの力によって集められたのが、我々というわけです」

みくる「えっと、信じてもらえないかもしれないけど……私はずっと未来から来たの」

上条「はっ? 未来?」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 00:03:15.00 ID:ZFFXdk0K0
古泉「まぁ驚かれるのももっともでしょうね。ですが真実です」

みくる「証拠とかは見せられないんだけど、未来人なの。信じてもらえないかな?」

上条「(未来か、学園都市でも確かにその分野の研究はあったな)……まぁとんでもないことだけど、ありえないことじゃないか」

みくる「よかった。それで簡単に言うと私は涼宮さんの力を探るためにこの時代にいるの」

上条「はぁ、さっきの願望実現能力ってやつか。ってことはそっちの、ええと長門さんって言ったか? 長門さんも同じか?」

長門「違う」

上条「(なんかやけにそっけないな)……そうなのか?」

長門「私は情報統合思念体によって創られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース」






どれだよ、どれなんだ、どれなんですか!

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 00:13:21.39 ID:ZFFXdk0K0
上条「は? ……えっ、えっとなんでせうか?」

長門「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース。あなたたちの言葉で言うなら宇宙人に該当する」

上条「は? 宇宙人? ……ええと、それはまじですか?」

長門「そう」

上条「(まさかこの人たちただの怪しい人なんじゃ?)ええと、宇宙人?」

長門「そう」

上条「で、未来人」

みくる「そうです」

上条「マジなの?」

古泉「まぁそう思われるのはもっともですが、全て真実です」

上条「ってことは、古泉って言ったか? お前もそうなのか?」




僕、だな。そんな気がする。

ときにへいさくうかんでーのぼくはーかげきーでしょーかー

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 00:24:38.50 ID:ZFFXdk0K0
古泉「お察しのとおりです。僕は超能力者と呼べばいいでしょうか」

上条「超能力者? まさか学園都市の人間なのか?」

古泉「いいえ、そうではありません。……あなたがたの考える超能力とは少し趣が違ったものですので」

上条「違う超能力?」

古泉「はい、我々の力は涼宮さんの能力専門の超能力、といえば少しはわかりやすいでしょうか」

上条「涼宮専門の能力? どういうことだ?」

古泉「そうですね。涼宮さんが力を使うのがわかったり、涼宮さんが創る閉鎖空間と呼ばれる空間に入ったりなどです」

上条「へぇ、何かわかったようなわからないような。確かに超能力ってのとは少し違うかな……それで?」

古泉「それで、とは?」

上条「いや、なんで上条さんがここに呼ばれているのか全くわからないんですが」





オマエラもう少し優しくしてくれてもいィンじゃねェかァ?

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 00:40:14.27 ID:ZFFXdk0K0
古泉「それなのですが、正直に言うと我々の中でも意見が分かれています」

上条「……いや、それはまとめてから呼んでほしかったな」

古泉「あなたの力は幻想殺し(イマジンブレイカー)とのことですが、詳しくお聞かせ願えますか」

上条「詳しくって言っても、この右手で触ればあらゆる異能の力を打ち消せるってものってだけだけど」

古泉「それは結果も打ち消せるものなのでしょうか?」

上条「結果? それはたとえばどんな?」

みくる「えっと、私たちみたいに未来からやってきた人は触れると元の時代に戻っちゃったりとか」

上条「は? ええと、どうなんだろう?」

古泉「では例えば、我々のうような宇宙人、未来人、超能力者が涼宮さんの力によって生み出されたとしたらどうでしょう?」

上条「それは……力がなくなるのか?」


43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 00:54:35.64 ID:ZFFXdk0K0
古泉「そうかも知れませんし、あるいは存在そのものが……」

上条「なるほど、危険だってことはわかった。……ひょっとして力を消したいのか?」

古泉「なかにはそう考えている人がいるという事実も否定できません」

上条「ならお前はどうなんだ?」

古泉「僕、ですか。そうですね、僕は今のこの空間が心地良いものだと感じていますから」

上条「そっか、朝比奈さんと長門さんは?」

みくる「えっと、私は力を消されると困っちゃいますぅ。それにここも楽しいし」

長門「私の仕事は涼宮ハルヒを観察すること」

上条「仕事、か。ならお前はどうしたいんだ?」





やばい、話がどんどん思いもよらない方向に……
どうしよう

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 01:04:00.73 ID:ZFFXdk0K0
長門「どう?」

上条「仕事ってのはいい。けど仕事だからってもしいやいやならやることはないだろ」

長門「……そう」

上条「お前がこいつらのようにここにいたいって言うんならそれでいい、けどそうじゃないってんなら無理してまですることじゃないだろ」

長門「情報統合思念体としては涼宮ハルヒの力は無理してでも観察すべきものと考える。そしてそれは私も。ただ、それだけではない」

上条「そうか、ならそれでいいんだろうな」

古泉「と、いうわけであなたの力をどうしようか、という話です」

上条「だな、結局何もすることはないように思えるんだが」

古泉「例えば……今の涼宮さんの力が何者かによってもたらされたものだとしたらどうでしょう?」

上条「それは、どういうことだ?」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 01:10:58.27 ID:ZFFXdk0K0
古泉「涼宮さんの力は今から三年ほど前に突然発生したものと考えられています。我々のように何者かに力を与えられたのかも知れません」

上条「つまり、涼宮の力を消せるかもしれないってことか?」

古泉「そのとおりです。ですが、もちろん全ての人がそれを望んでいるわけではありません」

上条「まぁ、今の話を聞く限りそうだろうな。……なら、肝心の涼宮の考えはどうなんだ?」

古泉「それについては言うのが遅れましたが……涼宮さんは自分の力についてはご存知ありません」

上条「は? なんだって? けどこんなにいろいろ起こってるのに」

古泉「そうです。巧妙に、とはいえませんが、なんとか隠してきました。ですから、我々の正体についても当然知りません」

上条「それは、なんで教えてやらないんだ? 問題でもあるのか?」

古泉「さて、世界がなんでも自分の思い通りになるということを知ることは、はたして良い事でしょうか」

上条「そう言われると、なるほど難しいな」


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 01:33:35.52 ID:ZFFXdk0K0
長門「涼宮ハルヒが自分の力を知ることは世界の崩壊にもつながりかねない」

みくる「知らなくてこれなのに、自覚しちゃったらと考えると少し怖いです」

古泉「と、いうわけでこれについてはみなさんの利害も一致しています」

上条「俺の知り合いにもそれに近い力を持ったやつがいたんだが、確かに制御には苦労している風だったな」

古泉「でしょうね。最悪の場合、意識した願望と無意識の願望、それと現実の境目がわからなくなるでしょう」

上条「ということは涼宮とは別に考えなきゃいけないってことか」ピンポーン

古泉「そういうことです。ということでもう一人呼んでおきました」

キョン「長門、俺だ」

上条「ん? だれだ?」

古泉「先ほどお会いしたでしょう? 涼宮さんと一緒にいた人です」

上条「んー、……ああ、キョンって呼ばれてたな」


52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 01:51:04.15 ID:ZFFXdk0K0
キョン「やっぱりみんな集まってるのか。……でそっちは、あー、さっき会ったか? いったい何者だ?」

上条「いちおうもう一度自己紹介しておこう。上条当麻だ。よろしくキョン」

キョン「…………まぁいい、よろしく上条」

上条「で、キョンもやっぱりなんかすごいのか?」

古泉「いえ、彼はいたって普通の人間です。僕たちのような秘密はありません」

キョン「ということはこいつもやっぱりハルヒの力で?」

古泉「いいえ。こちらは知り合いに呼んでもらった我々と違う種類の超能力者です」

キョン「違うって何が違うんだ?」

古泉「我々のような閉鎖空間についての能力ではなく、普通の超能力です?」

キョン「なんだそりゃ? スプーンを曲げたり、物を宙に浮かせたり、か?」

上条「いや、そういう普通のとも少し違うんだがな」

キョン「……まったくわからんぞ」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 02:21:25.73 ID:ZFFXdk0K0
古泉「彼の力は幻想殺し(イマジンブレイカー)といってあらゆる不思議な力を打ち消すものです」

上条「ああ、この右手で触れば異能の力なら何でも消せる。普通とは言えないな」

キョン「……それはまた変わった力だな。で、その力でどうするんだ?」

古泉「ええ、ひょっとすると涼宮さんの力を消すこともできるかもしれません」

キョン「なんだと、力そのものをか?」

古泉「はい、あくまで可能性なのでやってみなければどうなるかわかりませんが」

キョン「どうなるかわからないってことはお前たちにも影響があるんじゃないか?」

古泉「もちろん、その可能性もあります。我々の力のみが消えるか、存在まで消えるか、あるいは世界ごと消えるか」

キョン「なっ! 世界ごとだと?」

古泉「はい、以前言ったようにこの世界が涼宮さんが創り上げたもの、改変したものであった場合その可能性もありえます」

キョン「だったらそんなもの却下だ。わざわざ危険をおかすことはないだろう」

古泉「そうですね。何事もなければそれが望ましいのですが」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 02:36:07.29 ID:ZFFXdk0K0
キョン「どういうことだ? 何か起こっているのか?」

長門「涼宮ハルヒを中心に、力が世界を侵食し始めている」

キョン「長門? 侵食、ってなんだ?」

長門「目に見える異変は起こっていないが、涼宮ハルヒの力が徐々に広がりつつある」

キョン「……それは、まずいのか?」

長門「わからない。このような事態は初めて。ただし情報統合思念体としては危険を訴えている」

みくる「私も、規定事項としてはこんなこと聞いてなかったから心配で」

古泉「というわけで、このまま様子を見てみるか、あるいは一か八かこちらの彼の力にかけてみるか」

上条「えっ、そんな状況だったのか?」


56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 02:46:55.93 ID:ZFFXdk0K0
キョン「まぁ話はなんとなくだがわかった。……その場合ハルヒはどうなるんだ? 危険はないのか?」

古泉「当然、あなたとしてはそこが気になりますよね。もちろん確実なことは言えませんが、僕よりは安全かと」

キョン「長門はどう思う?」

長門「涼宮ハルヒに命の危険が及ぶような可能性は少ないと推測できる。しかしあくまで推測」

キョン「そうか、長門がそういうならそうなんだろうな。……やれやれ、どうするかな」

上条「あのさぁ、一つ聞きたいんだが、涼宮ハルヒとしては結局何を求めているんだ」

古泉「簡単に言うと、非日常ですね。このSOS団はそのために創られました」

上条「SOS団? なんだそりゃ」

キョン「……なんだ、説明していなかったのか?」



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 02:55:11.62 ID:ZFFXdk0K0
古泉「SOS団というのは涼宮さんが創った不思議を探して遊ぶサークルのようなものです。メンバーはここの4人と涼宮さんです」

キョン「宇宙人、未来人、超能力者を見つけ出して一緒に遊びたいんだとさ。笑えないジョークだろ?」

上条「確かにそれはすごいな。……あれ、キョンはどうしてそこに含まれているんだ?」

キョン「知らん、気が付いたら巻きこまれていた」

古泉「彼は涼宮さんにとっての鍵のような存在なのです。涼宮さんに選ばれた存在と言い換えてもいいでしょう」

上条「なんかよくわからないが、……大事な存在ってことでいいのか?」

キョン「おい、その言い方には多大に語弊があると思われるぞ」

古泉「おや、そうですか? だいたい合っているかと思いますが」

キョン「おいおい、勘弁してくれよ」


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 03:08:42.95 ID:ZFFXdk0K0
上条「おっと、話がそれたか。で、涼宮ハルヒはこれでも現状に満足していないって言うのか?」

キョン「まぁハルヒはこいつらが超能力者だのなんだのを全く知らんからな。結局SOS団を創っただけだ」

上条「なら、例えば古泉が超能力者だ、って教えてやったりするのはどうだ?」

キョン「……実は俺がもうやったが、全く信じてもらえなかった」

古泉「我々にはそれなりに大きな機関が付いていますので、他にも実行可能なものはたいていもう行ってますね。」

上条「そっか、ならつまるところこの右手を使うかどうかって話になるわけか」

古泉「そういうことです。さて、どうしますか。多数決、で決められる話でもありませんね」


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 03:18:38.35 ID:ZFFXdk0K0
キョン「俺としてはなるべく安全な方法がいいんだが、どうするのが安全かがいまいちわからんな」

みくる「私はこのまま放っておくのはちょっと怖いです。何か方法があるなら試してみたいです」

長門「情報統合思念体としては、涼宮ハルヒに対する干渉はなるべく控えるべきというのが結論」

キョン「そうか。……長門、おまえ個人としてはどう思う?」

長門「……わからない。しかし、涼宮ハルヒの力が消失した結果、私だけが消える可能性もある。それは少し怖い」

古泉「そうですね。……確かにそれもありえないとは言えませんか。やはり結論は出ませんね。あなたはどう思いますか?」

上条「え、俺か? お前たちで結論が出せないのに俺が言っていいのかわからないが、放っておくとそんなに危険なのか?」

キョン「……今までの経験上、俺としてはかなり危険なような気がしないでもない」







だめだ。みっくるんるんのセリフが少なすぎる……

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 03:25:37.52 ID:ZFFXdk0K0
上条「ちなみに時間的にはまだ余裕ありそうなのか?」

古泉「どうでしょうか。はっきりとはわかりませんが、長くても3日、短くて1日といったところでしょうか?」

キョン「なんだと!? それだけしかないのか?」

長門「正確には最長で3日後の午前0時、最短で明日の正午」

古泉「さて、どうにも厳しい状況ですね。どうしましょうか」

上条「あのさ、明日は休日だろ? 集まったりなんかするのか?」


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 03:33:59.97 ID:ZFFXdk0K0

キョン「ああ、明日は10時に駅前に集合ってことになっているが、来るのか?」

上条「ああ、ここで話していても埒があかなそうだ。直接涼宮ハルヒと話をしてみたい」

キョン「そうか。まぁ一理はあるな。話は進みそうもないし」

古泉「そうですね。ではあなたは僕のいとこで、僕のところに遊びに来ていたという設定でどうでしょう?」

上条「構わないが、その設定は必要なのか?」

古泉「ええ、なるべく余計なところで気を使いたくないもので」

上条「わかった。じゃあ明日はそういうことで頼む。……さて問題は今日どうするかだな」

キョン「なんだ泊まるところ決めていないのか? 一応近くにホテルはあるが」

上条「うぅ、貧乏学生の上条さんには暴食シスターの食費のせいでそんな余裕はないのです……」

キョン「よくわからんが、金がないということだな」


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 03:55:13.57 ID:ZFFXdk0K0
みくる「えっと、このまま長門さんの家に泊めさせてもらうっていうのはどうでしょう?」

上条「えっ、いや一人暮らしの女の子の家に泊まるのは紳士の上条さん的にどうなんでせうか?」

長門「……どう?」

キョン「なぜ俺を見る。正直どうかと思うが長門が嫌じゃないならいいんじゃないか? 危険なやつでもなさそうだし」

長門「……いい」

上条「おお、ありがとうございます。宇宙人の友達ができて上条さんは最高に幸せです」

古泉「では、僕が明日の朝ここに迎えに来ることにしましょう」

キョン「ああ、それがいいな」

古泉「ふふっ、あなたも遅れないように気をつけてくださいね」

キョン「……言われなくてもわかっている。非常事態だしな」

みくる「それじゃあ私も帰ります、さようなら。上条さんも。明日はよろしくお願いしますね」

キョン「ああ、どうなることやらわからんがよろしく頼む」

上条「ああ、わかった。やるだけやってみるよ。朝比奈さんもよろしく」


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 03:59:55.72 ID:ZFFXdk0K0
翌日、とある団活の集合場所

ハルヒ「遅い、キョン! 遅刻よ、罰金ね」

キョン「くっ、まだ時間まで20分あるぞ」

ハルヒ「何言ってんのよ。全員もう揃ってるでしょ」

キョン「揃ってはいるが、それは遅刻とは言わんだろ」

ハルヒ「言うのよ、SOS団では。だいたい何よ今さら。いつもそうでしょうが」

キョン「……なんでいつも俺のおごりになるんだよ」

ハルヒ「いつもあんたが一番遅いのが悪いんでしょうが」







>>64
そんな超ひどいことはできません
ですので物理的に超排除させてもらいます

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 04:10:48.66 ID:ZFFXdk0K0
古泉「どうですか? これがいつもの光景です」

上条「よくわからないが、仲はよさそうだな」

古泉「おっしゃるとおりです」

ハルヒ「じゃあ今日は上条くん入れて6人だから3人づつに別れるわよ」

キョン「まぁ、妥当だな」

上条「別れるって何するんだ?」

ハルヒ「あら、聞いてないの? 探すのよ」

上条「探す? 何を」

ハルヒ「宇宙人、未来人、超能力者、あるいはそれに準じたものよ」


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 04:21:02.55 ID:ZFFXdk0K0
上条「……うわっ、ほんとに本気なんですね……」

ハルヒ「ん? なんか言った?」

上条「いえいえ、上条さんは何も言ってませんよ」

ハルヒ「そう? ……ええと、私、キョン、上条くんと古泉くん、有希、みくるちゃんの組み合わせね」

キョン「……まぁそうなりそうな気はしたが」

上条「とりあえず涼宮ハルヒと同じということはラッキーでいいのか?」

キョン「そうだな。運の話ではないとは思うが」

ハルヒ「古泉くん、そっちは任せたわよ。ちゃんと探すのよ」

古泉「かしこまりました。きちんと探しておきます」

ハルヒ「よし、それじゃキョン、上条くん行くわよ」

キョン「へいへい、了解」

上条「あ、ああ、任せろ。よくわからないが」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 04:40:48.14 ID:ZFFXdk0K0
ハルヒ「じゃあ、まずはあっちのほうね」

上条「……なぁ、これって何してるんだ? ……」

キョン「……知らん、ぶっちゃけよくわからん……」

上条「……これで宇宙人が見つかると思ってるのか? ……」

キョン「……知らん。逆に聞くがどうすれば見つけられると思う? ……」

上条「……確かに、そういわれるとどうにも困るな……」

キョン「……だろ? それにこれは結果論だが、実際にこいつは宇宙人、未来人超能力者を引っ張ってきている……」

上条「……そうか。そう言われるとなんかすごいな……」

キョン「……だろ? それがこいつの恐ろしいところなんだ……」

上条「……けど本人としてはそれには気づけないんだよな……」

キョン「……ああ、まぁそれについては多少同情の余地があるといえるな……」




>>70
でも何やってんだろ、って気分になってきたじゃん
オチもぜんぜん決まりそうにないじゃん

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 04:53:20.44 ID:ZFFXdk0K0
上条「……そっか、だっていうんなら――」

ハルヒ「ちょっとあんたらなにコソコソやってんのよ。ちゃんと探してんの?」

キョン「心配するな。上条がいいアイデアがあるっていうからちょっと聞いてたんだ」

上条「えっ、なんですか、なんなんですか、なんなんでしょうその上条さんへの無茶振りは? 無理に決まってるでしょ」

ハルヒ「いいわ。上条くん聞いてあげる」

上条「ぎゃぁぁああ、聞いてくれてない。不幸だぁああ」

ハルヒ「ほら、どうしたの。早く言ってごらんなさい」

上条「うぅ……。宇宙人の好きそうな食べ物の店なんてどうでしょうか?」

ハルヒ「へぇ、あんた、宇宙人が何を好きか知ってるの?」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 05:02:50.02 ID:ZFFXdk0K0
上条「えっ? いや、それは、えっと、……カレーとか?」

キョン「えっ? すごいな、おまえ」

ハルヒ「そうね、確かに宇宙人もカレーは好きそうね。でも昼食には少し早いから却下ね」

上条「うぅ、よさげだったのにばっさり切られた」

キョン「気にするな。ハルヒにはいつものことだ」

ハルヒ「まぁそこそこのアイデアだったから上条くんはこれから準団員扱いにしてあげるわ」

上条「えぇっと、これは幸運なことなんでせうか?」

キョン「……どちらかというと不幸だ」

ハルヒ「ほらキョン、何ぶつぶつ言ってるの。そんなだとずっと雑用のままよ。私はちょっとあっちを見てくるわ」

キョン「へいへい、ちゃんと考えてるから心配するな」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 05:08:48.30 ID:ZFFXdk0K0
上条「ふーん、これはこれで楽しそうにやってるように見えるんだけどな」

キョン「……まぁ、な」

上条「それでも不満があるのか? 世界をどうこうしたいほどに?」

キョン「そう言われるとわからん、特に最近はそれほど不満そうな感じも出してはいないし」

上条「じゃあ一体なにが問題なんだろうな、今日はそれを取り除ければ、と思ってたんだが」

キョン「わからん。想像もつかん。あるいは……いや」

上条「なんかあるのか?」

キョン「いや、たいした話じゃない。……長門、朝比奈さん、古泉が宇宙人、未来人、超能力者なのはもうわかってるよな」

上条「ああ、最初はどうかと思ったが、こうなってみると信じなきゃいけない気がしてきた」

キョン「だけどな、ハルヒは一番最初はその3つに加えて異世界人とも言ってたんだ」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 05:17:35.62 ID:ZFFXdk0K0
上条「なるほど、異世界人か。……つまりどういうことだ」

キョン「いや、わからん。それだけだ」

上条「はぁ? なにか重大な情報かと期待に胸を膨らませたのにー」

キョン「だからたいした話じゃないと言っただろ」

ハルヒ「あんたたち、ちゃんと探してるの?」

キョン「わかってる、ちゃんとやってるよ」

上条「あのさ、一つ聞いていいか?」

ハルヒ「いいわ。なに?」

上条「宇宙人、未来人、超能力者をどうして探しているんだ?」

ハルヒ「だってその方が面白いでしょ」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 05:38:17.34 ID:ZFFXdk0K0
上条「面白い、か。……なるほど」

ハルヒ「何? なんか文句あるの?」

上条「いや、文句はない。けどそうだな――――例えば魔法使いを探してみたいとは思わないのか?」

ハルヒ「は? 魔法使い? うーん、それは考えたことないわね」

上条「そうか。いや、それならいいんだ」

ハルヒ「ふーん、まぁいいわ。――あら、もうこんな時間ね。いったん合流しましょうか」

キョン「……今の質問、何か意味があったのか?」

上条「あぁ、そうだな。少しわかってきたような気がする」

キョン「は? 魔法使いで、か?」

上条「魔法使いにはそれほど興味がなさそうだったからな」

キョン「それって重要なことなのか?」

上条「だと思う。確信ってほどじゃないけどな」

キョン「ふーん、まぁ何かわかったんなら良かったぜ」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 05:59:12.65 ID:ZFFXdk0K0
ハルヒ「古泉くんそっちはどうだった?」

古泉「申し訳ありませんが、何も手がかりは得られませんでした」

ハルヒ「ほんと? みくりちゃん、ちゃんと探した」

みくる「は、はい。頑張りましたけど……すいません」

ハルヒ「そ。まぁそんな日もあるでしょ。じゃあお昼にでもしましょうか。もちろんキョンのおごりで」

キョン「へいへい、だろうね。だと思ったよ。いつものとこか?」

ハルヒ「いいえ。今日は上条くんのアイデアを採用してカレー屋にするわ」

古泉「ほう、どうしてカレー屋さんなのですか?」

ハルヒ「上条くんが言うには、宇宙人はカレーが好きなんじゃないかってことよ。どう思う、古泉くん?」

古泉「それは良いかもしれませんね。さすがは当麻です」

ハルヒ「でしょ、有希はどう? カレー好き?」

長門「……割と」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 06:08:22.87 ID:ZFFXdk0K0
ハルヒ「じゃあ行きましょ。確か近くにあったわよね」

古泉「……ご存知だったのですか? ……」

上条「……ん? 何を? ……」

古泉「……宇宙人がカレーを好き、ということを、です……」

上条「えっ、マジなのか?」

古泉「……おや、知らなかったようですね。ええ、宇宙人というよりは長門さんが、ですかね……」

上条「……へぇ、そりゃ驚いた。……いや、待てよ」

古泉「……どうかしましたか……」

上条「いや、今日なんとなく思ったんだが、願望を実現するって言っても、なんでも思い通りってわけじゃなさそうだな」

古泉「確かにそうですね。おそらくは具体的なイメージある程度は必要なのではないかと」

上条「だよな。無意識下で思ったことまで全部実現しちまったらとんでもないことになってしまう」

古泉「でしょうね。だからこそ我々もなんとかやっていけているのでしょう」




とても疲れています。とミサカはエネルギー切れを訴えます

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 06:23:41.26 ID:ZFFXdk0K0
ハルヒ「ほら、二人何やってんの、入るわよ」

上条「お、おお。今行く」

ハルヒ「お金なら心配いらないわ。キョンのおごりだから」

キョン「……やれやれ。わかってるから何度も繰り返すな」

上条「いいのか?」

キョン「嫌だといいたいところだが、お前だけおごらないなんてことをするとどうも良くない事態になりそうでな。それに――」

上条「それに?」

キョン「いつもこうだから慣れてる」

上条「それはご愁傷様だな」

ハルヒ「それに、しても、むぐっ、たまには外でカレーもいいわね」

キョン「食べながら喋るな。慌てて食べるな」

ハルヒ「うっさい。いいのよ」


88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 06:32:32.66 ID:ZFFXdk0K0
古泉「そうですね。たまにはこうして食べるカレーも良いかと。当麻はどうですか?」

上条「ああ、基本的には自炊だからな。……なんせ外食をする金銭的余裕が」

みくる「へぇー、料理うまいんですか?」

上条「まぁ男としてはうまいんじゃないか? あんまり自炊なんかしないだろ?」

キョン「ああ、まったくしないな」

ハルヒ「ふーん、古泉くんはなんかお金持ちっぽい雰囲気があるのに上条くんはそうでもないのね」

上条「えっ、あ、こ、一樹のとこと違ってうちは基本的に放任だからかな。家が貧しいってわけじゃない。と思う」

ハルヒ「そうね。まぁそういうのは家によって違うか」

キョン「それで、昼からはどうするんだ。また二手に分かれるのか?」







一レスで何行まで入りますか? また一行は何文字まで入りますか? とミサカはクールに尋ねます

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 06:51:40.91 ID:ZFFXdk0K0
ハルヒ「そうね……午後は全員で行動しましょう」

キョン「それは構わないが、どうしてだ?」

ハルヒ「特に意味はないわ。そのほうがいいような気がするからよ」

キョン「そうかい。で、なにかあてはあるのか?」

ハルヒ「ないわ。それはこれから考えるわ。なんとしても今日中に宇宙人、未来人、超能力者を見つけ出すのよ!」

キョン「どうしておまえはそう無茶を言い出す」

ハルヒ「無茶じゃないわ。きっとなんとかなるはずよ」

キョン「といわれてもな、何もアイデアがないんじゃ――」







>>89
ありがとうございます////  とミサカは照れたふりで感謝します

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 07:03:39.12 ID:ZFFXdk0K0
上条「……なぁ、昨日の話だけど、俺に任せてもらってもいいか? ……」

キョン「……上条? ……」

古泉「……僕はいいですよ。どちらにしろ簡単には結論は出ないでしょうし……」

長門「……構わない……」

朝比奈「……わ、私も上条さんにお任せします……」

キョン「……上条……」

上条「……もちろんお前が嫌だっていうならまたの機会にする……」

キョン「…………わかった、お前を信じる……」

ハルヒ「何の話をしてるの? なにかいいアイデアでもあるの?」




>>94
ごめんなさい。実は。そろそろもう。終わりが近い。

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 07:34:15.35 ID:ZFFXdk0K0
上条「いや、アイデアとは違うな」

ハルヒ「じゃあなんの話?」

上条「涼宮、宇宙人、未来人、超能力者をなんとしても見つけ出すって言ったよな?」

ハルヒ「そうよ、それがどうしたの?」

上条「お前もう自分でも気が付いているんじゃないか? そんなもの見つからない、いや、見つからなくてもいいと思ってるってことに」

ハルヒ「そんなことないわ。ありえない」

上条「いや、間違いない。その証拠にお前は魔法使いには興味を示さなかったし、かつて言っていたはずの異世界人も探していない」

ハルヒ「はぁ? それがなんの証拠になるのよ」

上条「お前にはもう無意識下ではとっくにわかってるんだよ。長門さんが宇宙人、朝比奈さんが未来人、一樹、古泉が超能力者だってことに!」

ハルヒ「えっ? な、何を言っているのよ? そんなわけないでしょ?」


99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 07:48:38.20 ID:ZFFXdk0K0

上条「ああ、そうだ。そんなことはありえないかもしれない。確かに三人ともどこにでもいるような普通の人間なのかもしれない。
だけどそれでもおまえは長門さんを宇宙人、朝比奈さんを未来人、古泉を超能力者とみているんだ。あるいは理想に重ね合わせてるだけかもしれない。
でもおまえはこの三人についてそうだと意識もしちまってるんじゃないか?」

ハルヒ「どうしてそんな発想に至るのか全くわからないんだけど?」

上条「ああ、俺は言ったよな。宇宙人はカレーが好きなんじゃないか、って。そしてお前は尋ねたんだ。有希はどう、カレー好き? ってな。
長門さんにだけ聞いたんだ。無意識かもしれない。それでも確実に長門さんのことを宇宙人だと認めちまってるんだよ」

ハルヒ「そうね。もしかしたらそんなこともあるかもしれない。無意識かで有希と宇宙人を重ね合わせてるかもしれない。
で、それが何? だからって私が行動をやめる理由にはならないんだけど」

上条「それはどうかな。お前はもう長門さんを宇宙人だと思っちまってる。それが真実かどうかは別にして、だ。
だからお前は感じていたんじゃないのか? このSOS団で幸せを。あんなに楽しそうだったじゃないか。本当に不満なんかあったのか。
なかったはずだ。だったらいいじゃないか。お前が欲しかったものはもうここに全部あるんだ。認めろ。お前はこれ以上探さなくてもいいんだ。
宇宙人も、未来人も、超能力者も、そしてお前のことを受け止めてくれる普通の人間も」

ハルヒ「……だとしても今さらやめたくない。やめるわけにはいかない」

上条「ああ、そうか。なら無理にやめろとは言わない。ただお前は覚えておかなきゃいけない。自分はもう満たされているってことを。幸せだってことを。
自分のためにも、ここにいる仲間のためにも。でももし、お前がまだ不思議を求めなきゃ幸せになれないっていう思いに囚われているなら
―――――――――――まずはそのふざけた幻想をぶち殺す」スッ

ハルヒ「……上条くん?」パリン

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:05:12.67 ID:ZFFXdk0K0
とある普通の街中風景

上条「………………く、そ。……は? どうなってるんだ? ここは? おい、キョン! 長門さん! 朝比奈さん! 古泉! ……涼宮っ!
みんないない? なんだ? くそ、一体どうなっちまったんだ。何が起こったんだ!」

???「ごくろうさん、無事終わったようだな」

上条「……つち、み、かど?」

土御門「とりあえず予定通り終わらせてくれたようで何よりだ」

上条「予定? 土御門……土御門ォオオ!!」

土御門「そう吼えるなよ。なんにせよ最終的に選んだのはかみやんだろ?」

上条「くそっ! ……確かにそうだ。お前を責めるのは筋違いだ。だけど確証はあった。大丈夫だって。」

土御門「ほう、かみやんはどう考えたんだ?」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:10:53.98 ID:ZFFXdk0K0

上条「確かに世界そのものが涼宮に創られたものなら全て消えてしまう可能性があるってのは聞いた。だけど涼宮はそんなことしないはずだ。
あいつは世界を自分の思うように創ったりなんかしない。あの仲間たちだって、涼宮によって創られたはずがない。ただ涼宮に集められただけだ。決して幻想なんかじゃない」

土御門「……かみやん」

上条「だいたい涼宮はどうしたっていうんだ。あいつが創り出したってんならあいつ自身が消える意味なんてないだろっ! 違うか、土御門!」

土御門「……かみやん。くくっ、かみやんは勘違いしてるにゃー」

上条「…………は?」

土御門「別にあいつらは消滅したわけじゃないぜい。自分の世界に帰っただけぜよ」

上条「自分の世界? どういうことだ?」

土御門「かみやんはパラレルワールドってわかるか?」

上条「詳しくはないが、多少は」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:16:38.33 ID:ZFFXdk0K0
土御門「簡単に言うとパラレルワールドとは全然違うんだけど、そんな感じでもともとあいつらは別の世界の人間だ。
そしてかみやんの右手でここから追い出されてもともといた世界に帰っただけだにゃー」

上条「は? じゃああいつら無事なの?」

土御門「全然無事だぜい。……ただ、かみやんはもう会えないだろうがな」

上条「そっか、良かった。少し残念だけど、元気ならいいか。けど結局なにが起こったんだ?」

土御門「だいたいわかってるだろ? こっちの世界に来た涼宮の力が暴走し始めた。それをかみやんが止めた。それだけだにゃー」

上条「それだけ、か。あいつらうまくやってるかな」

土御門「なんだ、かみやんは自信ないのかにゃー」

上条「……そうだな。あいつらならやっていけるだろう」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:21:32.57 ID:ZFFXdk0K0
とある高校の部室風景

キョン「で?」

古泉「で? とは?」

キョン「結局なにが起きていたのかさっぱりわからなかったんだが。上条は一体どうなったんだ? 無事なのか」

古泉「まずは上条さんですが、彼はおそらく無事でしょう。そして、彼はおそらく異世界人です」

キョン「なんだと? 異世界から来たっていうのか?」

古泉「いえ、おそらくは異世界に行っていたのは我々のほうでしょう」

キョン「は? でも同じだったじゃないか?」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:29:08.26 ID:ZFFXdk0K0
古泉「僕も初めて体験なので詳しいことはわかりませんがそういうものなのでしょう。あるいは何者かの介入があった、なんてことも」

キョン「何者か? ハルヒ以外のってことか?」

古泉「どうでしょう? そんな気がするというだけですが。どうですか?」

長門「その推測は正しい。ただし何者か、方法も、目的も不明」

古泉「だ、そうです」

キョン「なるほどね。……で、どうしてハルヒにはその記憶がないんだ?」

古泉「それもわかりかねます。ですが完全に忘れているわけでもなさそうです」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:34:49.73 ID:ZFFXdk0K0
みくる「そうですね。ちょっと雰囲気も変わったような気がしま――」

ハルヒ「みんないるー」ドンッ

キョン「……どの雰囲気が変わってるんですか」

ハルヒ「さぁ、今日もみんなで今から出かけるわよー」

みくる「ふふっ、そんなこともないですよ」

ハルヒ「キョン、聞いてる!?」

キョン「なんだ?」

ハルヒ「あんた、どっか行きたいこと、やりたいことない?」

キョン「……は?」

みくる「……ねっ」








うぅ、お腹すいたんだよ。とうまー、とうまー

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:40:26.90 ID:ZFFXdk0K0
とある部屋の上下対面

???「ごくろうだったな」

土御門「それで、結局おまえの思い通りか? アレイスター?」

アレイスター「そうだ。涼宮ハルヒの能力は世界全てを塗りつぶすものだ。幻想創造(イマジンクリエイター)とでも名づけておこうか?」

土御門「幻想殺しと対にあるとでもいいたいのか?」

アレイスター「そうだ、面で世界を創る幻想創造に、点で世界を消す幻想殺し。両者は対極といえるだろう」

土御門「ほう、まぁお前がそういうならそうなのだろう。……だが涼宮の召喚に何の意味があった? 結局は幻想殺しが全てを無に帰したぞ」

アレイスター「そうでもない。今言ったように幻想創造は世界全てに及ぶ、だが一点だけ影響を受けない場所がある」


108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:47:10.36 ID:ZFFXdk0K0
土御門「確かに幻想殺しは影響を受けない。……それが?」

アレイスター「だからだ。その一点を塗りつぶすためだけに幻想創造は世界に影響を与え続ける」

土御門「なるほど、力の暴走はそのためか」

アレイスター「そうだ。そして、それだけの力を受ければこちらの世界にも影響は出る。幻想殺しに消される前にな」

土御門「そうか、それが狙いか」

アレイスター「そうだ。これにより様々なプランが先へ進む。アクセラレータも、ヒューズカザキリも。……そしてドラゴンも」




109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 08:49:30.58 ID:ZFFXdk0K0
土御門「そうか。アレイスター、勘違いしているようだから一つだけ言っておこう」

アレイスター「ほう、それは興味深いな」

土御門「ああ見えてな、涼宮ハルヒは意外と優しいんだよ。いや情が深いと言うべきか」

アレイスター「それがどうかしたか?」

土御門「それはいい。お前が勘違いしているのは涼宮の力だ。世界を塗りつぶす、だと? あれはそんな生易しいものじゃない。全てを塗りつぶす。
……つまりあいつには関係ないんだよ、この世界だのあの世界だの。どの世界だろうとあいつにとっては自分の世界だ。わかるか? ――――全てはすでに元通りだ」

アレイスター「……なるほど。そうか。確かにそれならば計算違いだろう。だがそうだな、何を失ったわけでもない」

土御門「その通りだ。……だがまぁお前のそんな顔が見れただけ俺の、いや、俺たちの勝ちだな」

111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/20(土) 08:56:52.35 ID:ZFFXdk0K0
とある普通の日常生活

???「とうまー、お腹すいたんだよー、もう頑張れないかも」

上条「いや、頑張れないもなにもインデックス、お前なにもがんばってないだろ。」

インデックス「む、こんなに頑張って空腹という苦難を耐えている敬虔なシスターをとうまは馬鹿にするんだね」

上条「ハッ、敬虔なシスター? どこにそんな人がいるのでしょうか? おや、見当たらないな」

インデックス「むー、とうまがやけにいじわるなんだよ。なんかおかしいんだよ」

上条「いやいや上条さんはいつでも紳士ですよ」

113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/20(土) 09:01:06.64 ID:ZFFXdk0K0
インデックス「違うもん。紳士はそんないじわるしないもん」

上条「なんだよ、せっかく外にご飯食べに行こうと思ったのに」

インデックス「やったー、さすがとうまは紳士の中の紳士なんだよ」

上条「なんという現金なシスター。それでもシスターか! ……でも俺の知り合いのシスターはこんな変なのばかり」

インデックス「私は普通よりちょっと食欲旺盛なだけのどちらかというといいシスターだと思うんだよ。お腹すいたんだよ」

上条「結局食欲が前に出まくりじゃねぇか。……まぁいっか。ならいくか」

インデックス「うん! で、何を食べさせてもらえるのかな?」






こンな最後の最後でさるってンじゃねェよォ、この三下ァァァァアアア


114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/20(土) 09:05:06.36 ID:ZFFXdk0K0
上条「ああ。……久しぶりにお店のカレーもいいかな、と」

インデックス「やったー、カレーだ、カレー食べ放題だ」

上条「だぁあああ、食べ放題じゃないですよ! そんな余裕はありません」

インデックス「うう、いいんだよ。勝手に食べるから。……あ、カレーと言えばとうまは知ってる?」

上条「俺がいいって言った分だけだからな! で、何を知ってるって?」

インデックス「うん、カレーってね。――――宇宙人の大好物なんだよ!」

                                          FIN






これで終わりなんだよ、ってミサカはミサカはわーいって喜んでみる

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/20(土) 09:08:09.87 ID:ZFFXdk0K0
これで終わりです
ss書いたの初めてなんで不安でいっぱいだったけどなんとか最後までいけました

もし見ていてくれた人いたならありがとう
ずっと見てくれていた人いたならすごいありがとう


うぅ、即興ってこんな時間のかかるものだと思わなかった…

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)