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番外個体「ミサカはただ…」

147 名前:番外個体「ミサカはただ…」[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:23:52.74 ID:Kl19EwAO [5/14]
さっきのは>>145でした、ごめんなさい
ちょい、番外さんかませっぽいから苦手な人は逃げなさって!









-------


「番外個体ってば、来るなら一言教えてくれれば良かったのにって、ミサカはミサカは不満を漏らしてみる」

「…どう、して」

「ミサカもこの人と特訓して、レベル4ぐらいにはなったから、あなたの電磁波を感知出来るんだよってミサカはミサカは誇らしげに言ってみる」

「そうじゃなくて…、」

「ああ、まだこの人ご覧の通り寝てるから起こさないで良いかなってミサカはミサカは聞いてみたり」

違う、と唇は動いたものの、掠れた声のせいで少女には届かなかったらしい。


「とりあえずコーヒーで良いねってミサカはミサカは自問自答」

上体を起こし、台所へ向かう打ち止めを番外個体は化け物を見るかのような目つきで辿った。



148 名前:番外個体「ミサカはただ…」[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:25:47.25 ID:Kl19EwAO [6/14]





「…ら、最終、信号…」

「うん?どうしたの?」

「そ…の傷、そのカッコ…、あなた…」

その14歳ぐらいの少女は、所々ボタンの外れた男物のシャツとハイソックス一枚。
同じ遺伝子の番外個体にもなまめかしいと思わせる格好だった。

それだけだったら。



「顔は控えめにねって言ったんだけどね、つてミサカはミサカはがっつきすぎってあの人に呆れてみたり」


顔にはガーゼ、左手と右の太ももにはそれぞれ包帯が巻いてある。

鎖骨には、鬱血痕がひとつ、ふたつ、みっつ。


149 名前:番外個体「ミサカはただ…」[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:27:40.86 ID:Kl19EwAO [7/14]





「それは、あの馬鹿に…?」

「うん、ご名答。あれ?マグカップが見あたらないぞとミサカはミサカは…」

「なんで、平然としてんの…」

痛々しい姿の少女を直視出来ず、番外個体は下を向き犬歯を思い切りかみ合わせた。ぎり、とすり合わせた音は暗い部屋に響く。

「こういうのルーティンだし、あの人の能力ですぐ治っちゃうからかなあってミサカはミサカは推測してみたり。

あっ!マグカップ割っちゃったんだったー、どうしよっかなあ…。ミサカのマグカップで良い?ってミサカはミサカは確認してみる」


ルーティン?

番外個体は学習装置を埋め込まれた頭で何回も何回も考える。最終信号の言葉を何度も何度も反芻する。



150 名前:番外個体「ミサカはただ…」[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:29:52.50 ID:Kl19EwAO [8/14]





(この行為は日々起きてて、包帯を巻くようなことも最終信号自身は容認してる?)

理解できる言葉に直すと、一層この部屋の澱んだものが膨れ上がって、彼女をじわじわとなぶっているような感覚に襲われる。

「あなた達は、どういう関係なの」

自分の声があまりにも平坦で、そのことにゾッとしながら、最終信号が保護者と被保護者に決まってると答えることを待っていた。


それは、妖艶な笑み。


「見て分からない?」




151 名前:番外個体「ミサカはただ…」[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:32:00.24 ID:Kl19EwAO [9/14]





「…あなたが、やたら傷ついてることぐらいかな?」

「うーん、認めたくないのかな、ってミサカはミサカは察してみる」

「…何をだよ」

「じゃあミサカはミサカは逆に番外個体に質問してみる」

「……」

「ミサカとこの人は、昨夜一体何をしていたでしょうかっ?」

まだ、あどけなさの残るその笑みが怖い。自分は底のない沼に入ってしまったのだろうかと、どうしようもなく錯覚させる。

「……知るか」

「じゃあミサカはお答えするね」

そして、最終信号の唇が動く。


「----」





152 名前:番外個体「ミサカはただ…」[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:34:32.13 ID:Kl19EwAO [10/14]



-----


「…お前は、朝からうるせェンだよ」

「あっ!あなた起きるの遅くない?ってミサカはミサカは指摘してみる」

「うるせェ…今日は休日だろォ…」

「だけど、さっきまで番外個体も来てたんだよ?ってミサカはミサカは報告をしてみたり」

「…居ねェじゃねェか」

「だから過去形なんだってば、ってミサカはミサカは言ったはず!」

「何の用だって?」

「さあ?すぐ帰っちゃったから分かんないやってミサカはミサカは答えてみる」

彼女の笑みに引っかかる物を感じながらも一方通行は何も言わなかった。




153 名前:番外個体「ミサカはただ…」[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:39:01.02 ID:Kl19EwAO [11/14]




「そォかよ…」

「ねえ、あなた」

「…何だ」

「番外個体にミサカ達のこと馬鹿正直に答えちゃった」

「あー、めンどくせェ」

「とは言いつつ抱き寄せるなんてまんざらでもないわけ?ってミサカはミサカは微笑んでみる」

「どうだろうなァ」

「番外個体ってば驚いてたなあってミサカはミサカは思い出してみる」

「知るか」

「どうして?」


「……別に、お前が居れば良いンだよ」

「…朝からでれるねえってミサカはミサカは幸せ度数が飛躍的に上昇してるのを感じてみたり」

「そォですかァ」

「ミサカもあなたが居ればそれで良いんだよって番外個体にごめんって思いつつ甘えてみる」

「…それ着替えろよ」

「良いのかなってミサカはミサカは上目づかい」

「……お前、悪女すぎだろ」

「引っかかる方も引っかかる方だよってミサカはミサカは…、また押し倒されたし」





154 名前:番外個体「ミサカはただ…」[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:40:52.62 ID:Kl19EwAO [12/14]




とあるカフェにて


「うぐっうぐっ」

「あー、落ち着け落ち着け」

「みっ、ミサカはただ…。

ロシア名物のスター○ンのポストカードを渡しに行こうと思っただけなのにぃっ!」ウワーン

「お土産のセンスも含めどんまいじゃん、番外個体」

「ちくしょー!マセガキとロリコンめぇぇえっ…!!見せつけやがって…えぐえぐっ…」

「頑張れじゃん」キラキラ

「ヨミカワぁぁあ…っ」

「はいはい」





155 名前:おわり[] 投稿日:2010/12/05(日) 23:44:04.67 ID:Kl19EwAO [13/14]
お付き合いいただきありがとうございました。
最後は素敵すぎるヨミカワーストに影響された結果です、ニヤニヤさせていただきました、事後ですみません!

自分でも微塵もエロくなくて吹いた、奴ら健全すぎるのかもしれない、また他の人のに期待してるねっ☆☆

Tag : とあるSS総合スレ

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