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美琴「ツンツンしすぎなのかな…」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:06:32.26 ID:bPmEax8H0
ある日
寮内にて
美琴「はあ…」
黒子「どうしたんですの、お姉さま?さっきからため息ばかりつい
て?なにか悩みごとですの?」
美琴「え?あ、ああ…なんでもないわ…」
黒子「…?」
美琴「(はあ…来週の日曜日…アイツを映画に誘う計画をたてたものの…
私ってなんかいつも、アイツに会う度に憎まれ口ばっか言ってる
気がするわ…)」
美琴「(今のまんまじゃ、到底無理よね…映画に誘うなんて…もっと
素直にならないと…)」
ある日
寮内にて
美琴「はあ…」
黒子「どうしたんですの、お姉さま?さっきからため息ばかりつい
て?なにか悩みごとですの?」
美琴「え?あ、ああ…なんでもないわ…」
黒子「…?」
美琴「(はあ…来週の日曜日…アイツを映画に誘う計画をたてたものの…
私ってなんかいつも、アイツに会う度に憎まれ口ばっか言ってる
気がするわ…)」
美琴「(今のまんまじゃ、到底無理よね…映画に誘うなんて…もっと
素直にならないと…)」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:10:07.98 ID:bPmEax8H0
美琴「(…そういえば昔、漫画かなんかで流行ったわよね。気になってる人に
素直になれなくて、きつくあたっちゃう人のこと…
なんだったかしら…たしか、『ツンデレ』とかいったっけ…?なんか、
それ、私みたい…)」
美琴「(い、いや…違うわ…確か、『ツンデレ』は好きな人にキツクあたるだけじゃ
なくて、ときどき素直になるのよね…そう…『デレ』があるのよ、そういえば!
…それに比べて私は、アイツに『デレ』なんか全然したことない…
『ツン』ばっかりのような気がする…)」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:12:12.06 ID:bPmEax8H0
美琴「ツンツンしすぎなのかな…」
黒子「え?今、何かおっしゃいました、お姉さま?」
美琴「え!な、なんでもないわ!それより、もう寝るわよ!明日も学校なんだから!」
黒子「え、ええ…わかりましたわ…?」
美琴「(とにかく!明日の放課後、アイツに会って映画を誘うときには、
『ツン』は禁止!もっと素直に会話するようにしよう!そう!
もっと『デレ』を出せば、アイツをデートに誘うくらい、簡単
なんだから!)」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:15:46.43 ID:bPmEax8H0
次の日の放課後
とある公園
上条「よーし学校も終わったし、早速、晩御飯の食材を買いにいかないと…
って、ん?…あの自販機の前にいるのは…」
美琴「……」
上条「……げえ…み、御坂…」
美琴「(来たわね…よし…今から『ツン』は禁止よ禁止…もっと素直に…『デレ』
なきゃ…『デレ』…『デレ』…)」
上条「な、なんだよお前、待ち伏せしてたのかよ、もしかして、また何かたく
らんでるんじゃないだろうな!」
美琴「イラッ」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:17:50.54 ID:bPmEax8H0
美琴「ま、待ち伏せって何よ!何で私がアンタなんかを待ち伏せしなきゃなん
ないのよ!はん!なんでアンタなんか!うぬぼれるんじゃ…
…はっ!!」
上条「…?」
美琴「(し…しまった…また会った早々、憎まれ口をたたいてしまった…
『ツン』してしまったわ…や、やばい…こんなんじゃ、映画に誘う
なんて無理だわ…もっと素直に…もっと『デレ』ないと…)」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:21:46.15 ID:bPmEax8H0
美琴「…あ、あ、あはは…じ、実はそうなのよー…アンタを待ってたのよ…
じ、実はアンタに話があって…」
上条「話?なんだよ??」
美琴「え、えっと!ま、まあ、立ち話もなんだし、あ、あそこのベンチに腰掛
けては、話しましょうか!ね、ねっ!!か、上条さん?」
上条「か、上条さん…??」
美琴「(や、やばい…今、言葉遣いがおかしかったわ、私…違う違う、話し方は
いつもどおりでいいのよ…『デレ』って難しいのね…ど、どうしようか
しら…『デレ』、『デレ』…)」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:24:29.65 ID:bPmEax8H0
美琴「あ!そ、そうだ、アンタ!喉渇いてるでしょ?私がジュースおごってあ
げる!ジュース!アンタ、『いちごおでん』でいいわよね!?わ、私は
何にしよっかな~」
上条「え、い、いや…あの…」
美琴「はい『いちごおでん』!ほら、それじゃあベンチに…」
上条「お、おいなんか…今日お前、様子がおかしくないか…?どっか体の調子
でも…」
美琴「いいから!!!とっととベンチに腰掛けろって言ってんでしょうがぁぁ!!!
人の話聞けやコラァァァァァァーーーー!!!!!!」
上条「は、はいぃぃぃ!!!」
美琴「はっ!(ま…また『ツン』してしまった…私ってやつは…駄目だわ…
もっとデレないと…『デレ』…『デレ』…)」
※今更ですが、この美琴はツンデレの意味がよく分かっていません。
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:30:09.91 ID:bPmEax8H0
(公園のベンチに腰掛ける二人)
美琴「…………」
上条「…………」
美琴「…………」
上条「…あ、あの御坂さん…?」
美琴「…………」
上条「(ど、どうしちゃったんだ…御坂のやつ…な、なにか考え事してる
みたいだけど…なんで、このタイミングで…)」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:33:44.55 ID:bPmEax8H0
美琴「(やっぱ駄目だわ…コイツと話してると、どうも素直になれない…絶対
に『ツン』してしまうわ…けど…そ、それはもう一夕一朝で直るモン
でもないし…
あ!も、もしかしたら、なまじ『ツン』しないように無理するから、
逆にそれがアダになって、『デレ』しにくいのかもしれないわね…)」ぶつぶつ…
美琴「(そうよ!今からは、無理に『ツン』しないようにするのはやめよう!!
けど…普段より『ツン』の頻度を減らす努力はしないと映画なんて到底
誘えないわ…!!
そうね…『ツン』の頻度は3回中1回くらいにしよう!3回中2回で『デレ』
すれば、十分よね!)」ぶつぶつ…
上条「(…御坂のやつ、さっきから、なに一人でぶつぶつ言ってんだ…?)」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:36:19.20 ID:bPmEax8H0
美琴「(つまり、『ツン』→『デレ』→『デレ』→『ツン』→『デレ』→『デレ』
のサイクルで会話を続ければいいのよ!いや、むしろその方が全部『デレ』
するよりも、バランスがとれていいのかも…!!!)」
上条「お、おい、御坂!お前いったい…」
美琴「え?あ、ああ、ごめんごめん、ちょ、ちょっと考え事してて…ってあれ?」
上条「ん?なんだよ…?」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:44:14.48 ID:bPmEax8H0
美琴「よく見たら、アンタ!せっかく私が買ってあげたジュース、全然飲んで
ないじゃない!?さっさと飲みなさいよ!!」
上条「い、いやあ、そうなんだけど…急に、お前が俺にモノくれるなんて、な
んだか裏がありそうで……もしかして、これは罠で、このジュースの中に毒でも」
美琴「入ってるわけないでしょうがァアアアアアアアア!!!!誰が、買って
やったと思ってんのよ!!!いいから、とっとと飲めコラァァァァァ!!!!!!」ぐいいっ!!
上条「お、おい!!!ちょ、ちょっと無理やり飲まそうと…う、うぐぐぐ…
ぶはあ!!げほっ!げほっ!…」
美琴「はっ!!(い、言ってるそばから『ツン』してしまった…ああ、もう!
私ってやつは…!!)」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:48:16.25 ID:bPmEax8H0
美琴「(あ、そうだ!!だ、だから、ここで『デレ』して帳尻を合わせればいい
んだ…ええっと、今、一回『ツン』したから…さっきの考えでいくと…そうだ
…あと2回連続して『デレ』すればバランスがとれるはず…!!)」
美琴「(け、けど…2回も『デレ』するなんて…一体何をすれば…)」
上条「ごほっ!ごほっ!ったく何なんだよ急に…ほら…吐き出したジュースで
俺の制服がびしょびしょになっちまったじゃねーか!」
美琴「(あ、そ、そうだわ!!)」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:54:36.99 ID:bPmEax8H0
美琴「あ、ああ~ご、ごめん、ごめんね、け、けど、ほら。私、ハンカチあるから
これで吹いてあげるわね…も、もう…ホント、ドジなんだから…///」
上条「い、いや、これは、元はと言えばお前が…」
美琴「ほ、ほら、きれいになった。これでいいでしょ?」
上条「え、あ、ああ…ありがとう…?」
美琴「(よし!これで一回『デレ』たわ!け、けど、あと一回はどうしようかしら…)」
上条「あの~御坂さん…??」
美琴「(ええっと、ええーーーっと…そ、そうだわ!!)」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 01:00:24.70 ID:bPmEax8H0
美琴「あ、アンタ!!」
上条「は、はい!?」
美琴「…きょ、きょ、今日の髪型、な、なかなかイケてるじゃない…なんか、いつもより、
髪がピンピンで…わ、私はいいと思うわよ…////」
上条「え?あ、は、はあ…どうも…」
美琴「………/////」
上条「………え、あ、あの…?」
上条「(そ、それで、終わり…?)」
美琴「(…よし、ちょ、ちょっと強引だったけど、『デレ』したわ!これでとり
あえずはチャラね!)」
上条「(な、な、なんなんだ一体…)」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 01:06:38.34 ID:bPmEax8H0
美琴「(それで…一体、どうやって映画に誘おう…や、やばい…誘う時のセリフ
なんて全然考えてなかったわ…どうしよう…緊張してきた)」
美琴「(そうだ!とりあえず、世間話でもして精神を落ち着かせよう!)
……ああ~、そ、そういえば、今日はいい天気ね…」
上条「い、いや、御坂、そんなことより、早くお前の話というのを聞きたい
んだけ…へぶう!!!」バシィ!!
美琴「せ、せ、せっかく人が世間話でもして緊張をほぐそうとしてんのに、
何、もう本題に移ろうとしてんのよ、この馬鹿ぁぁ!!ちょ、ちょっとは空気
読みなさいよね!!!!」
上条「え、いや、な、殴ることないだろ!?そ、それに緊張って…!??なに
がなんだか…」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:10:51.01 ID:bPmEax8H0
美琴「あーーーもーーー!!うるっさいわね!!だ・か・ら!!わ、私と今度の日曜日、
映画に行きなさいって、言ってるのよ!!!この馬鹿!!!」
上条「え、映画?????」
美琴「(や、やばい!!つい、い、勢いで言ってしまった!!は、早く後に続
くセリフを考えないと…!!)」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:18:06.02 ID:bPmEax8H0
美琴「え、あ、ああ、うん…そ、そうよ、そうなのよ…映画…こ、ここ今度、
『恋愛☆ぱらだいす』っていう恋愛モノの映画があって…、その、い、行きたい
んだけど…
ひ、一人で見るのは恥ずかしいし…け、けど黒子とか…初春さんも佐天さんも
…よ、用事があるらしくて…」
美琴「わ、わわ私、ほ、ホントは女の子と見たいのよ、アンタとなんか嫌なん
だけど……け、けど!あ、アンタが暇っていうのなら…仕方ないから、べ、別
にアンタと二人っきりで、みみ見てあげてもいいわよ?ほんと、仕方ないわね
…アンタって…」
上条「も、もしもし御坂さん?…なんか途中から、ものすごーく、上から目線
の口調になってるんですけど…」
美琴「(あああーーーー!な、なんで肝心なところで『ツン』がでるのよ!!
せ、せめて、誘う場面くらい素直に話せないの!!??)」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:23:27.38 ID:bPmEax8H0
上条「…けど、まあ、いいぜ?映画くらい。」
美琴「ほ、ほんと!!!??」
上条「ああ。その日は暇だしな」
美琴「そうなんだ…(やった!やったわ!!ついに誘えた!!!
なんだ!『ツン』しても誘えるものなのね!!
…はっ!!け、けど、そういえば…)」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:28:13.45 ID:bPmEax8H0
美琴「(わ、私…今の映画に誘うくだりで何回も連続して『ツン』してしまった
気がする…やばい…『ツン』→『デレ』→『デレ』のサイクルが乱れてしまったわ…)」
美琴「(どうしよう…あ、そうだ!今からさらに連続して『デレ』しまくって、
帳尻あわせればいいのね!!け、けど、何回『デレ』すればいいんだっけ…!!?)」
上条「お、おい御坂…?(また、黙りはじめたぞ…?)」
美琴「ご、御免!!ちょっと今黙ってて!!け、計算中だから!!!」
上条「け、計算中ってなんだよ!??」
美琴「ええっと、まず、さっき連続して『ツン』した回数は……ぶん殴った分
が一回と…誘うときの上から目線のセリフで2回とすると…ぶつぶつ…」
美琴、現在計算中…
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:37:10.71 ID:bPmEax8H0
美琴「(そうだわ!!2回連続『ツン』したってことは…この後、4回連続で『デレ』
すれば、帳尻があうってことね!!……って4回もおぉぉ!!?)」
美琴「(む、無理よ、無理無理!!だ、だってさっき、2回連続『デレ』でも苦
労したのに…!!4回連続なんて無理だわ…ああもう…な、なんか急にめんどく
さくなってきたわ…!!)」
上条「………」
美琴「………(4回…4回…)」
上条「………あの」
美琴「………(4、4、4…)」
上条「あの、み、御」
美琴「あ!そ、そうだわ、アンタ!喉渇いたでしょ!!?ジュースおごってあげ
るわ!!飲めるわよね、4本くらい!!」
上条「そんなに飲めるかぁ!!!!」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:45:22.55 ID:bPmEax8H0
上条「…ま、まあいーや、…俺、もう帰るぞ?晩飯も用意しないといけないし…」
美琴「あ!ちょ、ちょっと!」
上条「大丈夫、約束は忘れてねーから。じゃあ、日曜日の12時に映画館前な。」
美琴「あ、ああ、うん…」
上条「それじゃーなー」
美琴「(け、結局、今日『ツン』した分を巻き返せなかった…け、けど、まあ、
今度の日曜日のデートで巻き返せばいいわよね…)」
美琴「(な、なんか、2人っきりのデート中なら…わたし、もっとアイツに素直
になれる気がするし…『デレ』できる気がするわ…
…それで…もし、本当に上手くいけば…
…今度の日曜日に、想いを伝えられるかも…)」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:53:35.32 ID:bPmEax8H0
日曜日 映画デート当日
映画館前にて
美琴「おっそいわねー」
美琴「(全く、こっちは待ち合わせ時間の30分前から来てるっていうのに
アイツと来たら…
…いや、いけないわ…こんなことでイライラしてたら…今日は素直になるってき
めたんだから…!!…ってあ!来たみたいだわ!!)」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:56:55.03 ID:bPmEax8H0
上条「ああ、ごめんごめん、御坂!おくれちまって!!待ったか!?」
美琴「い、いいいいや全然待ってなんか…」
ぞろぞろ…
禁書「ねー、とーま。ホントにその『映画』ってやつは、とーまの家にある
『テレビ』ってやつより何倍もでかいの?」
小萌「まさか、上条ちゃんが映画を誘ってくれるなんて、先生は感激なのです~」
姫神「楽しみだわ。映画。」
美琴「」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:03:24.45 ID:bPmEax8H0
美琴「…あああああああアンタ…そ、そ、その連中は……!!??」
上条「え?ああ、お前、この間言ってただろ?『本当は女の子と映画を見たい』
って。だから、俺と2人で見るよりも、知り合いの女の子を何人か誘ったほう
がいいかなって…」
美琴「死ねえぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
バリバリバリバリバリィィィィィ!!!!!!!!!!!
上条「どわああああああ!!!!!」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:09:00.37 ID:bPmEax8H0
上条「…って、な、なにすんだよ、御坂!?急に電撃なんかあびせやがって!!!」
美琴「うるさい!!!!ほんっっっっっとアンタってやつは、空気読めないの
ね!!!!いつもいつもいつも!!!!!!
どうやったら、そんな発想が思い浮かぶわけ!一回、その脳みその中、覗いて
みたいわ!!」
上条「な、なんだよ、その言い方!!人がせっかく良かれと思って…!!」
美琴「なにが、良かれと思ってよ、この馬鹿!!信じられない!!
…も、もういい!私帰る!!!!」
上条「え…ちょ…おい!ど、どこ行くんだよ!!ほんとに帰っちゃうの
か!?…おい!御坂……!」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:16:32.28 ID:bPmEax8H0
その後…
とある公園
美琴「はあ……」
美琴「せっかく上手く言ってたと思ったのに…あの馬鹿…なんで、あんなに空
気が読めないわけ…??」
美琴「………」
美琴「…いや、違う…ホントに悪いのは私だ…この間、一番肝心な誘うところ
で『ツン』してしまって、『ホントは女の子と見たい』とか、変なこと言って
しまったから…アイツは私に気をつかっただけなんだ…」
美琴「何よ…結局、元々は、私の『ツン』が原因じゃない…
…な、なんで、私ってこんなに素直になれないわけ…?なんでこんなにツンツンな
のよ…」
上条「おーい、御坂ー!」
美琴「!!アイツ!(追っかけてきてくれたの!?)」
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:23:55.31 ID:bPmEax8H0
上条「はあ…はあ…こんなところにいたのか…」
美琴「アンタ…」
美琴「(わざわざ来てくれたんだ…私のために…!!
…よ、よし、あやまろう!さっき、怒って電撃あびせたこと…!!)」
美琴「(ごめん、急に怒っちゃって、電撃あびせてごめんって…
…言うのよ!美琴!!)」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:28:37.09 ID:bPmEax8H0
美琴「…な、なんの用よ、なんの!!も、もう私、アンタなんかに用事なんて
ないんだけど!!!」
美琴「(あ、あれ…?)」
上条「よ、用事なんかないって…。お、お前、映画はどうするんだよ!!お前が
誘ってきたんだろ!?」
美琴「はん!そんなモン中止よ中止!!!やっぱりアンタと見るなんて恥ずか
しくてやってらんなくなったのよ!!」
美琴「(ちょ、ちょっと…なんでここでまた『ツン』が
でてくるのよ…??あやまらなきゃいけないのに…!!)」
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:35:43.06 ID:bPmEax8H0
上条「は、はあ!何言ってんだよお前!!人がせっかく、忙しい時間を割いてお前の
頼みを聞いてやったのに!!」
美琴「なにが忙しい時間、よ!!!この間は暇、って言ってたくせに!!
(やめて!)
それに何よ、仕方ないから付き合ってやるか、みたいな上から目線の口
調は!!誰に口聞いてんのよ!!!
(これ以上『ツン』するのはやめなきゃ…!!)」
上条「な!?だ、誰が、上から目線だよ、誰が!!普段、上から目線なのはお
前だろ!!」
美琴「な、なんですって!?な、なによ!!こ、こっちだって、元々アンタな
んかと映画なんて行きたくなかったんだから!!
誰が、アンタみたいに空気読めない奴と…この…馬鹿ぁ!!!!
(……ああ…もう…な、なんで、私…)」
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:42:16.51 ID:bPmEax8H0
上条「お、お前!!黙って聞いてりゃ調子に乗りやがって!!そっちこそ、い
いかげんに……!!!!
……って御坂……?」
ぽろっぽろっ…
美琴「ぐす…ぐす…も、も、もうアンタなんか嫌いよ…は、はやく、ど、…どっか
…い、い、行きなさいよ…!!!」
美琴「(信じられない…わ、私ってどこまでツンツンしてんの??なんで、少しも
素直になれないの…??)」
美琴「(最低だわ…私)」
上条「御坂…」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:46:46.47 ID:bPmEax8H0
上条「御坂……そ、その…」
美琴「な、なによ…ぐす…ぐす…ま、まだ、な、なにか、いい足りないわけ…」
上条「その、ごめん…いいすぎた…その、そこまでお前が傷ついてるなんて…」
美琴「…え?」
上条「色々、ひどいこと言ってごめん…あやまるよ…許してくれるか…?」
美琴「(コイツ……もともと、わ、悪いのは私なのに……)」
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:51:05.22 ID:bPmEax8H0
美琴「……………」
上条「……………」
美琴「…あ」
美琴「…あ!あの!!」
美琴「わ、私のほうこそ…ごめん…きゅ、急に怒って電撃浴びせたりして…
ほんと…ごめん」
上条「御坂…ああ…もういいんだ…」
美琴「(あ、謝れた!!な、なんとか謝れたわ、私、今…!!)」
美琴「……そ、それとあの、じ、実は、こないだ…『映画を女の子と見たい』
っていったの…アレ…うそなんだ…ほんとは…ほんとは…」
美琴「(…な、なんか今なら素直になれる気がする!!
今よ!あ、『ホントはアンタと一緒に見たいのよ!!』って、ほら、今言うのよ!!)」
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:59:06.35 ID:bPmEax8H0
上条「…ほんとは…?」
美琴「お、女の子じゃなくて……お、お、男の子、と一緒に見たかったの!!
だってほら!『恋愛☆ぱらだいす』は恋愛モノだし!!
(ああーーー!もう!!なんでそこ、はっきり、言えないのよ!!)」
上条「そ、そうか!だから怒ったのか…俺が、知り合いの女をたくさん呼んだから…」
美琴「う、うん…けど、ごめん…私が悪かったわ…はっきりいわなかったから…
アンタの知り合いにも迷惑かけちゃったみたいだし…」
上条「いや…俺の方こそごめんな御坂」
美琴「(…一応、私が怒った理由は理解したみたい…)」
美琴「(…それにしても)」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:04:42.31 ID:bPmEax8H0
美琴「(…そうか…コイツはこういう奴なんだ…私なんかより
ずっと自分の気持ちに素直で…言動や行動にも全然嘘がない…)」
美琴「(…全然、ツンツンしてないんだ…私と違って)」
上条「…そうだ、御坂!来週の日曜日暇か!?」
美琴「え、ええ!?なんでよ!?」
上条「だって、今日はもう、映画の上映はじまったし、見れないだろ?だから、
来週の日曜日にもう一回見に行こうぜ!!」
美琴「え!い、い、いいの!?」
上条「ああ、仕切りなおしだ!」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:08:34.01 ID:bPmEax8H0
上条「あ、そうだ!…それと、御坂…別にお詫びってわけじゃないんだが…
これ…お前にやるよ…」
美琴「え!?こ、これ!ゲコ太のストラップ!!な、なんでアンタがこんなものを…」
上条「いや、この間、スーパーのくじ引きで当ててさ…けど、俺はいらないから、
前々からお前にやろうと思ってて、今日、もって来てたんだよ。
…別に、今、お前の機嫌をとろうと思って渡すわけじゃねえぞ!!元々、今日、
あげようと思ってたんだから…」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:12:47.71 ID:bPmEax8H0
美琴「…………」
上条「い、いや…別に全然、大したものじゃないんだけど…」
美琴「う、ううん、ありがとう…本当に嬉しい…い、一生大事にするわ…」
上条「い、一生!?いや、そこまでしなくてもいいけど……っていうか御坂、
なんかお前…さっきから、いつもと雰囲気違うな…
なんていうか、いつもみたいな毒がないし、素直っていうか…」
美琴「え、ええ!?そ、そそ、そんなこと…!!!」
美琴「(い、いや、でも、確かに…私、さっきから、すごく自分の気持ちを素直に
言えてる…いつもより全然、ツンツンしてないわ…)」
上条「…普段から、これくらい素直ならいいのに…」ぼそっ
美琴「…え?」
上条「い、いや…なんでもない…」
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:19:57.27 ID:bPmEax8H0
上条「まあ、いーや。色々ごめんな。今日のところは、もう帰るけど…
……また、来週の日曜日に映画館でな」
美琴「う、うん。ばいばい…////」
美琴「(今日は結局、デートできなかったけど…今日一日で、私ずいぶん素直に
なれた気がする…アイツに会ってからの前半はツンツンしまくったけど…後半
はデレまくってたわよね…?)」
美琴「少しはツンツン、直ったのかしら…」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:25:58.51 ID:bPmEax8H0
それから…次の週の日曜日
映画館前にて
美琴「おっそいわねー」
美琴「(全く、こっちは待ち合わせ時間の30分前から来てるっていうのに
アイツと来たら…
…いや、いけないわ…もうツンツンは駄目!…今日はデレデレ!!『ツン』
とのバランスなんか、もう考えない!とにかく、デレデレしまくるってきめ
たんだから!よーし!気合いれるわよぉ!
…って、あ!来たみたいだわ!!)」
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:31:23.91 ID:bPmEax8H0
上条「ああ、ごめんごめん、御坂!おくれちまって!!待ったか!?」
美琴「い、いいいいや全然待ってなんか…」
ぞろぞろ…
土御門「いやーー、カミやんなんかと映画なんか、気が乗らなかったけど、ま
さか、こんな可愛い子がついてくるなんて、びっくりだにゃー」
青髪ピアス「確かに。常盤台中学のお嬢様と知り合いだなんて、ホント、尊敬
するで、カミやん!」
海原「お久しぶりです、御坂さん。いやあ、一緒に映画だなんて、光栄です」
美琴「」
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:37:55.70 ID:bPmEax8H0
上条「ほら、御坂!上条さんは今日こそしっかり学習してきたぜ!!お前が、
ホントは男の子と映画が見たいっていうから、知り合いの男の子を…」
美琴「ふ、ふふふ………」
パリッパリッ…
上条「……って…み、御坂さん…?」
土御門「お、おい、カミやん…なんか…空が暗くなってきたんだが…」
青髪ピアス「きゅ、急に空に雷雲が立ち込めてきてるんやけど…」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:42:59.69 ID:bPmEax8H0
上条「お、おい…御坂…じょ、冗談だよ…な?な、なんでフルパワーっぽいんだ、
お前…おい…」
美琴「…ふふ…だってしょうがないじゃない…先週の日曜日、あんなに『デレ』
しちゃったんだから…今日、思いっきり『ツン』しないと、帳尻が会わないでし
ょ?…ねええ??」
バリバリバリバリイイ!!!!
上条「ひ、ひいいい!!!!な、なんだよ、それ、『デレ』とか『ツン』とか…!!
全然意味分かんないですけど…!!」
美琴「あーーら、わかんなくたっていいわよ…だって、どーーせ、アンタは今から
この世からいなくなるんだからねえええええーーーーーー!!!!!!!」
上条「ちょ…そ、それ、完全に悪役のセリフ…!!」
美琴「死ねえェェェェぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーー!!!!!」
ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!
上条「ぎゃあああーーーーーーーーーーふ、不幸だあああーーーーー!!!!!!!!!」
おしまい
美琴「(…そういえば昔、漫画かなんかで流行ったわよね。気になってる人に
素直になれなくて、きつくあたっちゃう人のこと…
なんだったかしら…たしか、『ツンデレ』とかいったっけ…?なんか、
それ、私みたい…)」
美琴「(い、いや…違うわ…確か、『ツンデレ』は好きな人にキツクあたるだけじゃ
なくて、ときどき素直になるのよね…そう…『デレ』があるのよ、そういえば!
…それに比べて私は、アイツに『デレ』なんか全然したことない…
『ツン』ばっかりのような気がする…)」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:12:12.06 ID:bPmEax8H0
美琴「ツンツンしすぎなのかな…」
黒子「え?今、何かおっしゃいました、お姉さま?」
美琴「え!な、なんでもないわ!それより、もう寝るわよ!明日も学校なんだから!」
黒子「え、ええ…わかりましたわ…?」
美琴「(とにかく!明日の放課後、アイツに会って映画を誘うときには、
『ツン』は禁止!もっと素直に会話するようにしよう!そう!
もっと『デレ』を出せば、アイツをデートに誘うくらい、簡単
なんだから!)」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:15:46.43 ID:bPmEax8H0
次の日の放課後
とある公園
上条「よーし学校も終わったし、早速、晩御飯の食材を買いにいかないと…
って、ん?…あの自販機の前にいるのは…」
美琴「……」
上条「……げえ…み、御坂…」
美琴「(来たわね…よし…今から『ツン』は禁止よ禁止…もっと素直に…『デレ』
なきゃ…『デレ』…『デレ』…)」
上条「な、なんだよお前、待ち伏せしてたのかよ、もしかして、また何かたく
らんでるんじゃないだろうな!」
美琴「イラッ」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:17:50.54 ID:bPmEax8H0
美琴「ま、待ち伏せって何よ!何で私がアンタなんかを待ち伏せしなきゃなん
ないのよ!はん!なんでアンタなんか!うぬぼれるんじゃ…
…はっ!!」
上条「…?」
美琴「(し…しまった…また会った早々、憎まれ口をたたいてしまった…
『ツン』してしまったわ…や、やばい…こんなんじゃ、映画に誘う
なんて無理だわ…もっと素直に…もっと『デレ』ないと…)」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:21:46.15 ID:bPmEax8H0
美琴「…あ、あ、あはは…じ、実はそうなのよー…アンタを待ってたのよ…
じ、実はアンタに話があって…」
上条「話?なんだよ??」
美琴「え、えっと!ま、まあ、立ち話もなんだし、あ、あそこのベンチに腰掛
けては、話しましょうか!ね、ねっ!!か、上条さん?」
上条「か、上条さん…??」
美琴「(や、やばい…今、言葉遣いがおかしかったわ、私…違う違う、話し方は
いつもどおりでいいのよ…『デレ』って難しいのね…ど、どうしようか
しら…『デレ』、『デレ』…)」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:24:29.65 ID:bPmEax8H0
美琴「あ!そ、そうだ、アンタ!喉渇いてるでしょ?私がジュースおごってあ
げる!ジュース!アンタ、『いちごおでん』でいいわよね!?わ、私は
何にしよっかな~」
上条「え、い、いや…あの…」
美琴「はい『いちごおでん』!ほら、それじゃあベンチに…」
上条「お、おいなんか…今日お前、様子がおかしくないか…?どっか体の調子
でも…」
美琴「いいから!!!とっととベンチに腰掛けろって言ってんでしょうがぁぁ!!!
人の話聞けやコラァァァァァァーーーー!!!!!!」
上条「は、はいぃぃぃ!!!」
美琴「はっ!(ま…また『ツン』してしまった…私ってやつは…駄目だわ…
もっとデレないと…『デレ』…『デレ』…)」
※今更ですが、この美琴はツンデレの意味がよく分かっていません。
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:30:09.91 ID:bPmEax8H0
(公園のベンチに腰掛ける二人)
美琴「…………」
上条「…………」
美琴「…………」
上条「…あ、あの御坂さん…?」
美琴「…………」
上条「(ど、どうしちゃったんだ…御坂のやつ…な、なにか考え事してる
みたいだけど…なんで、このタイミングで…)」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:33:44.55 ID:bPmEax8H0
美琴「(やっぱ駄目だわ…コイツと話してると、どうも素直になれない…絶対
に『ツン』してしまうわ…けど…そ、それはもう一夕一朝で直るモン
でもないし…
あ!も、もしかしたら、なまじ『ツン』しないように無理するから、
逆にそれがアダになって、『デレ』しにくいのかもしれないわね…)」ぶつぶつ…
美琴「(そうよ!今からは、無理に『ツン』しないようにするのはやめよう!!
けど…普段より『ツン』の頻度を減らす努力はしないと映画なんて到底
誘えないわ…!!
そうね…『ツン』の頻度は3回中1回くらいにしよう!3回中2回で『デレ』
すれば、十分よね!)」ぶつぶつ…
上条「(…御坂のやつ、さっきから、なに一人でぶつぶつ言ってんだ…?)」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:36:19.20 ID:bPmEax8H0
美琴「(つまり、『ツン』→『デレ』→『デレ』→『ツン』→『デレ』→『デレ』
のサイクルで会話を続ければいいのよ!いや、むしろその方が全部『デレ』
するよりも、バランスがとれていいのかも…!!!)」
上条「お、おい、御坂!お前いったい…」
美琴「え?あ、ああ、ごめんごめん、ちょ、ちょっと考え事してて…ってあれ?」
上条「ん?なんだよ…?」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:44:14.48 ID:bPmEax8H0
美琴「よく見たら、アンタ!せっかく私が買ってあげたジュース、全然飲んで
ないじゃない!?さっさと飲みなさいよ!!」
上条「い、いやあ、そうなんだけど…急に、お前が俺にモノくれるなんて、な
んだか裏がありそうで……もしかして、これは罠で、このジュースの中に毒でも」
美琴「入ってるわけないでしょうがァアアアアアアアア!!!!誰が、買って
やったと思ってんのよ!!!いいから、とっとと飲めコラァァァァァ!!!!!!」ぐいいっ!!
上条「お、おい!!!ちょ、ちょっと無理やり飲まそうと…う、うぐぐぐ…
ぶはあ!!げほっ!げほっ!…」
美琴「はっ!!(い、言ってるそばから『ツン』してしまった…ああ、もう!
私ってやつは…!!)」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:48:16.25 ID:bPmEax8H0
美琴「(あ、そうだ!!だ、だから、ここで『デレ』して帳尻を合わせればいい
んだ…ええっと、今、一回『ツン』したから…さっきの考えでいくと…そうだ
…あと2回連続して『デレ』すればバランスがとれるはず…!!)」
美琴「(け、けど…2回も『デレ』するなんて…一体何をすれば…)」
上条「ごほっ!ごほっ!ったく何なんだよ急に…ほら…吐き出したジュースで
俺の制服がびしょびしょになっちまったじゃねーか!」
美琴「(あ、そ、そうだわ!!)」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 00:54:36.99 ID:bPmEax8H0
美琴「あ、ああ~ご、ごめん、ごめんね、け、けど、ほら。私、ハンカチあるから
これで吹いてあげるわね…も、もう…ホント、ドジなんだから…///」
上条「い、いや、これは、元はと言えばお前が…」
美琴「ほ、ほら、きれいになった。これでいいでしょ?」
上条「え、あ、ああ…ありがとう…?」
美琴「(よし!これで一回『デレ』たわ!け、けど、あと一回はどうしようかしら…)」
上条「あの~御坂さん…??」
美琴「(ええっと、ええーーーっと…そ、そうだわ!!)」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 01:00:24.70 ID:bPmEax8H0
美琴「あ、アンタ!!」
上条「は、はい!?」
美琴「…きょ、きょ、今日の髪型、な、なかなかイケてるじゃない…なんか、いつもより、
髪がピンピンで…わ、私はいいと思うわよ…////」
上条「え?あ、は、はあ…どうも…」
美琴「………/////」
上条「………え、あ、あの…?」
上条「(そ、それで、終わり…?)」
美琴「(…よし、ちょ、ちょっと強引だったけど、『デレ』したわ!これでとり
あえずはチャラね!)」
上条「(な、な、なんなんだ一体…)」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/18(木) 01:06:38.34 ID:bPmEax8H0
美琴「(それで…一体、どうやって映画に誘おう…や、やばい…誘う時のセリフ
なんて全然考えてなかったわ…どうしよう…緊張してきた)」
美琴「(そうだ!とりあえず、世間話でもして精神を落ち着かせよう!)
……ああ~、そ、そういえば、今日はいい天気ね…」
上条「い、いや、御坂、そんなことより、早くお前の話というのを聞きたい
んだけ…へぶう!!!」バシィ!!
美琴「せ、せ、せっかく人が世間話でもして緊張をほぐそうとしてんのに、
何、もう本題に移ろうとしてんのよ、この馬鹿ぁぁ!!ちょ、ちょっとは空気
読みなさいよね!!!!」
上条「え、いや、な、殴ることないだろ!?そ、それに緊張って…!??なに
がなんだか…」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:10:51.01 ID:bPmEax8H0
美琴「あーーーもーーー!!うるっさいわね!!だ・か・ら!!わ、私と今度の日曜日、
映画に行きなさいって、言ってるのよ!!!この馬鹿!!!」
上条「え、映画?????」
美琴「(や、やばい!!つい、い、勢いで言ってしまった!!は、早く後に続
くセリフを考えないと…!!)」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:18:06.02 ID:bPmEax8H0
美琴「え、あ、ああ、うん…そ、そうよ、そうなのよ…映画…こ、ここ今度、
『恋愛☆ぱらだいす』っていう恋愛モノの映画があって…、その、い、行きたい
んだけど…
ひ、一人で見るのは恥ずかしいし…け、けど黒子とか…初春さんも佐天さんも
…よ、用事があるらしくて…」
美琴「わ、わわ私、ほ、ホントは女の子と見たいのよ、アンタとなんか嫌なん
だけど……け、けど!あ、アンタが暇っていうのなら…仕方ないから、べ、別
にアンタと二人っきりで、みみ見てあげてもいいわよ?ほんと、仕方ないわね
…アンタって…」
上条「も、もしもし御坂さん?…なんか途中から、ものすごーく、上から目線
の口調になってるんですけど…」
美琴「(あああーーーー!な、なんで肝心なところで『ツン』がでるのよ!!
せ、せめて、誘う場面くらい素直に話せないの!!??)」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:23:27.38 ID:bPmEax8H0
上条「…けど、まあ、いいぜ?映画くらい。」
美琴「ほ、ほんと!!!??」
上条「ああ。その日は暇だしな」
美琴「そうなんだ…(やった!やったわ!!ついに誘えた!!!
なんだ!『ツン』しても誘えるものなのね!!
…はっ!!け、けど、そういえば…)」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:28:13.45 ID:bPmEax8H0
美琴「(わ、私…今の映画に誘うくだりで何回も連続して『ツン』してしまった
気がする…やばい…『ツン』→『デレ』→『デレ』のサイクルが乱れてしまったわ…)」
美琴「(どうしよう…あ、そうだ!今からさらに連続して『デレ』しまくって、
帳尻あわせればいいのね!!け、けど、何回『デレ』すればいいんだっけ…!!?)」
上条「お、おい御坂…?(また、黙りはじめたぞ…?)」
美琴「ご、御免!!ちょっと今黙ってて!!け、計算中だから!!!」
上条「け、計算中ってなんだよ!??」
美琴「ええっと、まず、さっき連続して『ツン』した回数は……ぶん殴った分
が一回と…誘うときの上から目線のセリフで2回とすると…ぶつぶつ…」
美琴、現在計算中…
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:37:10.71 ID:bPmEax8H0
美琴「(そうだわ!!2回連続『ツン』したってことは…この後、4回連続で『デレ』
すれば、帳尻があうってことね!!……って4回もおぉぉ!!?)」
美琴「(む、無理よ、無理無理!!だ、だってさっき、2回連続『デレ』でも苦
労したのに…!!4回連続なんて無理だわ…ああもう…な、なんか急にめんどく
さくなってきたわ…!!)」
上条「………」
美琴「………(4回…4回…)」
上条「………あの」
美琴「………(4、4、4…)」
上条「あの、み、御」
美琴「あ!そ、そうだわ、アンタ!喉渇いたでしょ!!?ジュースおごってあげ
るわ!!飲めるわよね、4本くらい!!」
上条「そんなに飲めるかぁ!!!!」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:45:22.55 ID:bPmEax8H0
上条「…ま、まあいーや、…俺、もう帰るぞ?晩飯も用意しないといけないし…」
美琴「あ!ちょ、ちょっと!」
上条「大丈夫、約束は忘れてねーから。じゃあ、日曜日の12時に映画館前な。」
美琴「あ、ああ、うん…」
上条「それじゃーなー」
美琴「(け、結局、今日『ツン』した分を巻き返せなかった…け、けど、まあ、
今度の日曜日のデートで巻き返せばいいわよね…)」
美琴「(な、なんか、2人っきりのデート中なら…わたし、もっとアイツに素直
になれる気がするし…『デレ』できる気がするわ…
…それで…もし、本当に上手くいけば…
…今度の日曜日に、想いを伝えられるかも…)」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:53:35.32 ID:bPmEax8H0
日曜日 映画デート当日
映画館前にて
美琴「おっそいわねー」
美琴「(全く、こっちは待ち合わせ時間の30分前から来てるっていうのに
アイツと来たら…
…いや、いけないわ…こんなことでイライラしてたら…今日は素直になるってき
めたんだから…!!…ってあ!来たみたいだわ!!)」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 01:56:55.03 ID:bPmEax8H0
上条「ああ、ごめんごめん、御坂!おくれちまって!!待ったか!?」
美琴「い、いいいいや全然待ってなんか…」
ぞろぞろ…
禁書「ねー、とーま。ホントにその『映画』ってやつは、とーまの家にある
『テレビ』ってやつより何倍もでかいの?」
小萌「まさか、上条ちゃんが映画を誘ってくれるなんて、先生は感激なのです~」
姫神「楽しみだわ。映画。」
美琴「」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:03:24.45 ID:bPmEax8H0
美琴「…あああああああアンタ…そ、そ、その連中は……!!??」
上条「え?ああ、お前、この間言ってただろ?『本当は女の子と映画を見たい』
って。だから、俺と2人で見るよりも、知り合いの女の子を何人か誘ったほう
がいいかなって…」
美琴「死ねえぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
バリバリバリバリバリィィィィィ!!!!!!!!!!!
上条「どわああああああ!!!!!」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:09:00.37 ID:bPmEax8H0
上条「…って、な、なにすんだよ、御坂!?急に電撃なんかあびせやがって!!!」
美琴「うるさい!!!!ほんっっっっっとアンタってやつは、空気読めないの
ね!!!!いつもいつもいつも!!!!!!
どうやったら、そんな発想が思い浮かぶわけ!一回、その脳みその中、覗いて
みたいわ!!」
上条「な、なんだよ、その言い方!!人がせっかく良かれと思って…!!」
美琴「なにが、良かれと思ってよ、この馬鹿!!信じられない!!
…も、もういい!私帰る!!!!」
上条「え…ちょ…おい!ど、どこ行くんだよ!!ほんとに帰っちゃうの
か!?…おい!御坂……!」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:16:32.28 ID:bPmEax8H0
その後…
とある公園
美琴「はあ……」
美琴「せっかく上手く言ってたと思ったのに…あの馬鹿…なんで、あんなに空
気が読めないわけ…??」
美琴「………」
美琴「…いや、違う…ホントに悪いのは私だ…この間、一番肝心な誘うところ
で『ツン』してしまって、『ホントは女の子と見たい』とか、変なこと言って
しまったから…アイツは私に気をつかっただけなんだ…」
美琴「何よ…結局、元々は、私の『ツン』が原因じゃない…
…な、なんで、私ってこんなに素直になれないわけ…?なんでこんなにツンツンな
のよ…」
上条「おーい、御坂ー!」
美琴「!!アイツ!(追っかけてきてくれたの!?)」
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:23:55.31 ID:bPmEax8H0
上条「はあ…はあ…こんなところにいたのか…」
美琴「アンタ…」
美琴「(わざわざ来てくれたんだ…私のために…!!
…よ、よし、あやまろう!さっき、怒って電撃あびせたこと…!!)」
美琴「(ごめん、急に怒っちゃって、電撃あびせてごめんって…
…言うのよ!美琴!!)」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:28:37.09 ID:bPmEax8H0
美琴「…な、なんの用よ、なんの!!も、もう私、アンタなんかに用事なんて
ないんだけど!!!」
美琴「(あ、あれ…?)」
上条「よ、用事なんかないって…。お、お前、映画はどうするんだよ!!お前が
誘ってきたんだろ!?」
美琴「はん!そんなモン中止よ中止!!!やっぱりアンタと見るなんて恥ずか
しくてやってらんなくなったのよ!!」
美琴「(ちょ、ちょっと…なんでここでまた『ツン』が
でてくるのよ…??あやまらなきゃいけないのに…!!)」
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:35:43.06 ID:bPmEax8H0
上条「は、はあ!何言ってんだよお前!!人がせっかく、忙しい時間を割いてお前の
頼みを聞いてやったのに!!」
美琴「なにが忙しい時間、よ!!!この間は暇、って言ってたくせに!!
(やめて!)
それに何よ、仕方ないから付き合ってやるか、みたいな上から目線の口
調は!!誰に口聞いてんのよ!!!
(これ以上『ツン』するのはやめなきゃ…!!)」
上条「な!?だ、誰が、上から目線だよ、誰が!!普段、上から目線なのはお
前だろ!!」
美琴「な、なんですって!?な、なによ!!こ、こっちだって、元々アンタな
んかと映画なんて行きたくなかったんだから!!
誰が、アンタみたいに空気読めない奴と…この…馬鹿ぁ!!!!
(……ああ…もう…な、なんで、私…)」
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:42:16.51 ID:bPmEax8H0
上条「お、お前!!黙って聞いてりゃ調子に乗りやがって!!そっちこそ、い
いかげんに……!!!!
……って御坂……?」
ぽろっぽろっ…
美琴「ぐす…ぐす…も、も、もうアンタなんか嫌いよ…は、はやく、ど、…どっか
…い、い、行きなさいよ…!!!」
美琴「(信じられない…わ、私ってどこまでツンツンしてんの??なんで、少しも
素直になれないの…??)」
美琴「(最低だわ…私)」
上条「御坂…」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:46:46.47 ID:bPmEax8H0
上条「御坂……そ、その…」
美琴「な、なによ…ぐす…ぐす…ま、まだ、な、なにか、いい足りないわけ…」
上条「その、ごめん…いいすぎた…その、そこまでお前が傷ついてるなんて…」
美琴「…え?」
上条「色々、ひどいこと言ってごめん…あやまるよ…許してくれるか…?」
美琴「(コイツ……もともと、わ、悪いのは私なのに……)」
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:51:05.22 ID:bPmEax8H0
美琴「……………」
上条「……………」
美琴「…あ」
美琴「…あ!あの!!」
美琴「わ、私のほうこそ…ごめん…きゅ、急に怒って電撃浴びせたりして…
ほんと…ごめん」
上条「御坂…ああ…もういいんだ…」
美琴「(あ、謝れた!!な、なんとか謝れたわ、私、今…!!)」
美琴「……そ、それとあの、じ、実は、こないだ…『映画を女の子と見たい』
っていったの…アレ…うそなんだ…ほんとは…ほんとは…」
美琴「(…な、なんか今なら素直になれる気がする!!
今よ!あ、『ホントはアンタと一緒に見たいのよ!!』って、ほら、今言うのよ!!)」
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 02:59:06.35 ID:bPmEax8H0
上条「…ほんとは…?」
美琴「お、女の子じゃなくて……お、お、男の子、と一緒に見たかったの!!
だってほら!『恋愛☆ぱらだいす』は恋愛モノだし!!
(ああーーー!もう!!なんでそこ、はっきり、言えないのよ!!)」
上条「そ、そうか!だから怒ったのか…俺が、知り合いの女をたくさん呼んだから…」
美琴「う、うん…けど、ごめん…私が悪かったわ…はっきりいわなかったから…
アンタの知り合いにも迷惑かけちゃったみたいだし…」
上条「いや…俺の方こそごめんな御坂」
美琴「(…一応、私が怒った理由は理解したみたい…)」
美琴「(…それにしても)」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:04:42.31 ID:bPmEax8H0
美琴「(…そうか…コイツはこういう奴なんだ…私なんかより
ずっと自分の気持ちに素直で…言動や行動にも全然嘘がない…)」
美琴「(…全然、ツンツンしてないんだ…私と違って)」
上条「…そうだ、御坂!来週の日曜日暇か!?」
美琴「え、ええ!?なんでよ!?」
上条「だって、今日はもう、映画の上映はじまったし、見れないだろ?だから、
来週の日曜日にもう一回見に行こうぜ!!」
美琴「え!い、い、いいの!?」
上条「ああ、仕切りなおしだ!」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:08:34.01 ID:bPmEax8H0
上条「あ、そうだ!…それと、御坂…別にお詫びってわけじゃないんだが…
これ…お前にやるよ…」
美琴「え!?こ、これ!ゲコ太のストラップ!!な、なんでアンタがこんなものを…」
上条「いや、この間、スーパーのくじ引きで当ててさ…けど、俺はいらないから、
前々からお前にやろうと思ってて、今日、もって来てたんだよ。
…別に、今、お前の機嫌をとろうと思って渡すわけじゃねえぞ!!元々、今日、
あげようと思ってたんだから…」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:12:47.71 ID:bPmEax8H0
美琴「…………」
上条「い、いや…別に全然、大したものじゃないんだけど…」
美琴「う、ううん、ありがとう…本当に嬉しい…い、一生大事にするわ…」
上条「い、一生!?いや、そこまでしなくてもいいけど……っていうか御坂、
なんかお前…さっきから、いつもと雰囲気違うな…
なんていうか、いつもみたいな毒がないし、素直っていうか…」
美琴「え、ええ!?そ、そそ、そんなこと…!!!」
美琴「(い、いや、でも、確かに…私、さっきから、すごく自分の気持ちを素直に
言えてる…いつもより全然、ツンツンしてないわ…)」
上条「…普段から、これくらい素直ならいいのに…」ぼそっ
美琴「…え?」
上条「い、いや…なんでもない…」
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:19:57.27 ID:bPmEax8H0
上条「まあ、いーや。色々ごめんな。今日のところは、もう帰るけど…
……また、来週の日曜日に映画館でな」
美琴「う、うん。ばいばい…////」
美琴「(今日は結局、デートできなかったけど…今日一日で、私ずいぶん素直に
なれた気がする…アイツに会ってからの前半はツンツンしまくったけど…後半
はデレまくってたわよね…?)」
美琴「少しはツンツン、直ったのかしら…」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:25:58.51 ID:bPmEax8H0
それから…次の週の日曜日
映画館前にて
美琴「おっそいわねー」
美琴「(全く、こっちは待ち合わせ時間の30分前から来てるっていうのに
アイツと来たら…
…いや、いけないわ…もうツンツンは駄目!…今日はデレデレ!!『ツン』
とのバランスなんか、もう考えない!とにかく、デレデレしまくるってきめ
たんだから!よーし!気合いれるわよぉ!
…って、あ!来たみたいだわ!!)」
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:31:23.91 ID:bPmEax8H0
上条「ああ、ごめんごめん、御坂!おくれちまって!!待ったか!?」
美琴「い、いいいいや全然待ってなんか…」
ぞろぞろ…
土御門「いやーー、カミやんなんかと映画なんか、気が乗らなかったけど、ま
さか、こんな可愛い子がついてくるなんて、びっくりだにゃー」
青髪ピアス「確かに。常盤台中学のお嬢様と知り合いだなんて、ホント、尊敬
するで、カミやん!」
海原「お久しぶりです、御坂さん。いやあ、一緒に映画だなんて、光栄です」
美琴「」
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:37:55.70 ID:bPmEax8H0
上条「ほら、御坂!上条さんは今日こそしっかり学習してきたぜ!!お前が、
ホントは男の子と映画が見たいっていうから、知り合いの男の子を…」
美琴「ふ、ふふふ………」
パリッパリッ…
上条「……って…み、御坂さん…?」
土御門「お、おい、カミやん…なんか…空が暗くなってきたんだが…」
青髪ピアス「きゅ、急に空に雷雲が立ち込めてきてるんやけど…」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/18(木) 03:42:59.69 ID:bPmEax8H0
上条「お、おい…御坂…じょ、冗談だよ…な?な、なんでフルパワーっぽいんだ、
お前…おい…」
美琴「…ふふ…だってしょうがないじゃない…先週の日曜日、あんなに『デレ』
しちゃったんだから…今日、思いっきり『ツン』しないと、帳尻が会わないでし
ょ?…ねええ??」
バリバリバリバリイイ!!!!
上条「ひ、ひいいい!!!!な、なんだよ、それ、『デレ』とか『ツン』とか…!!
全然意味分かんないですけど…!!」
美琴「あーーら、わかんなくたっていいわよ…だって、どーーせ、アンタは今から
この世からいなくなるんだからねえええええーーーーーー!!!!!!!」
上条「ちょ…そ、それ、完全に悪役のセリフ…!!」
美琴「死ねえェェェェぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーー!!!!!」
ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!
上条「ぎゃあああーーーーーーーーーーふ、不幸だあああーーーーー!!!!!!!!!」
おしまい
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