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律「けいおんで百合妄想してる奴きめえwwww死ねよwwww」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 22:30:09.57 ID:FYSbFAnJ0 [1/15]
律「おーい、部活行こうぜ」
唯「ごっめぇーん、今日彼氏とデートなんだぁー」
紬「私も今日は久々に彼と会う約束してるのー」
唯「おー、じゃあ今日はお熱い一日になりそうですなぁー」
紬「もーっ、からかわないでぇー」
律「……」
律「おーい、部活行こうぜ」
唯「ごっめぇーん、今日彼氏とデートなんだぁー」
紬「私も今日は久々に彼と会う約束してるのー」
唯「おー、じゃあ今日はお熱い一日になりそうですなぁー」
紬「もーっ、からかわないでぇー」
律「……」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 22:35:07.99 ID:FYSbFAnJ0 [2/15]
音楽室。
ガチャ
律「ちーっす」
澪「……」
律「あ、澪。もう来てたのか」
澪「……」
律「唯とムギは休むってさ。
彼氏とデートなんだってよ」
澪「……」
律「おい、聞いてんのかよ」
澪「……」
律「無視すんなよ、おい」
澪「うるさいな、今彼氏とデート中なんだから黙ってて」
律「あん?」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 22:41:19.54 ID:FYSbFAnJ0
律「何だよデート中って。携帯見てるだけじゃん」
澪「テレビ電話だよテレビ電話。
今彼がいる場所が写ってんの。
ふたり一緒にいられないときはいつもこうやって
同じ空間を共有してるんだ……」
律「電話代かかって大変じゃねそれ」
澪「はあー……
あのなあ、愛の前にそんなケチくさいこと言ってどうするんだ。
愛しあう二人がいつも一緒にいられる。
それはお金には代えがたいものだろう」
律「ああ、そう……私にゃついていけんわ」
澪「まー律には彼氏がいないからな」
律「あ?」
澪「いない、じゃなくて『できたことがない』だったな。
あーあ可哀想に……
17歳の女子高生が恋愛の楽しさを知らないなんて、
青春の7割を損してるんじゃないか?」
律「……」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 22:52:15.15 ID:FYSbFAnJ0
律「ば……馬鹿なこと言うなよ。
恋愛にうつつを抜かして部活すっぽかすくらいなら
彼氏なんかできなくていいからな」
澪「彼氏がいなくてもお前練習サボるだろ」
律「それとこれとは別だっ。
唯やムギなんて部室にすら来なくなったじゃねーか」
澪「ま、唯は付き合い始めて1ヶ月目だし、
今が一番楽しい時期なんだろ。
大目に見てやれよ、それくらい」
律「ムギはどうなんだよ」
澪「ムギの彼氏はいいとこのお坊ちゃんだろ。
家同士の事情も色々あるんだ。
許してやれよ、それくらい」
律「じゃあお前はどうなんだよ……」
澪「私はいつでも一緒にいようねって、
お互いのことを最優先にしようね、って
付き合い始めるときに約束したんだ」
律「じゃあ軽音部<彼氏ってことか?」
澪「そうなるな」
律「そうなるなじゃねーよ!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:00:34.50 ID:FYSbFAnJ0
澪「律も彼氏作ればいーのに」
律「馬鹿、彼氏なんて要らねーよ」
澪「彼氏なんて作れない、の間違いじゃないのか」
律「はあー?
お前、彼氏できてから性格悪くなったな!
なんだよ、大人の余裕って奴かよ!
非処女様は違いますねー!」
澪「まだそういうことはしてないよ。
結婚初夜のために取ってあるんだ」
律「きーっ!
なんだよそれ余計腹立つわ!
とっととヤルことヤッちまって性病だの中絶だの
裏青春を存分に味わっちまえばいいんだ!」
澪「なんだ裏青春って……初めて聞いたぞ」
律「うるせー!
彼氏居るからって余裕こきやがって!」
澪「律も彼氏作ればいいって言ってるのに。
髪の毛可愛くして服装もおしゃれにして
性格矯正してちょっと整形したらすぐ出来るだろ」
律「今現在の私を全否定したな!?」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:05:11.58 ID:FYSbFAnJ0
律「だいたいお前おかしいよ。
今までは男と話せないくらいだったのに
いつのまに彼氏なんて作りやがったんだ」
澪「通ってる学習塾で、ちょっとね。
大学生の人なんだけど、ぶっちゃけ一目惚れだったんだ」
律「はあ」
澪「でも私は律が言うように男の人と話せない。
好きな人となればなおさらだ」
律「ひい」
澪「だからいつも遠くから見つめるだけだった。
でもある日のことだった、彼が私に話しかけてきてくれたんだ」
律「ふう」
澪「実は彼も私のことを好きだったらしいんだ。
で、その告白を受けて付き合ったってわけ」
律「へえ」
澪「まさに運命だよな、言葉も何も交わさずに両思いになってたなんて。
彼は私の王子様……いや、ご主人様」
律「なんか変な趣味に目覚めてないか」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:08:16.52 ID:FYSbFAnJ0
澪「私にだって彼氏できたんだから、
律にもきっと多分もしかしたら万が一できるかも知れないよ」
律「だから彼氏なんかいらねっつーの。
ふざけやがって、何が彼氏だ」
澪「ふーん、勿体無いな……
こんなに楽しいのに」
律「私には軽音部より楽しいコトなんてねえよ!」
澪「……」
律「もう帰る。
明日はちゃんと練習するからな」
澪「唯やムギが来ないと」
律「引っ張ってでも連れてくる!
お前もちゃんと来いよ!」
澪「分かったよ、ばいばい」
律「ああ、ばいばい」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:14:49.36 ID:FYSbFAnJ0
帰り道。
律「まったく唯もムギも、それに澪まで……」
律「男と遊ぶなんてなにが良いんだか」
律「ちょっと前までは男のオの字も言わなかったのに」
律「やっぱみんな人並みに恋愛に興味とかあったんだな」
律「そりゃそーだなー、女子高生だもんなぁ」
律「恋愛に興味ないほうが異端だよな」
律「いや、それでも私は軽音部のほうが大事だっ。
友情のほうを優先するっ」
律「軽音部も友情もないがしろにして
男に走ったアイツら3人はサイテーの糞野郎だっ」
律「男なんて死ねーっ、
男なんていなくなっちまえーっ」
「あのー、ちょっといいかな」
律「あ? なんすか」
超絶イケメン「おさいふ、落としたよ」ニコッ
律「えっ……」ドッキーン
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:20:39.99 ID:FYSbFAnJ0
超絶イケメン「ん? これ……君の財布だよね」
律「えっ、あ、あ、はいっ!
あああアリアリありあ、いやえっとありがとうござイマス!」
超絶イケメン「田井中律ちゃんか……かわいい名前だね」
律「えっ、あっ、財布に名前……」
超絶イケメン「名前だけじゃない、君自身もとっても可愛いな……
ねえ、せっかくお近づきになったんだし、連絡先教えてくれないかな」
律「えれっれっれれっれれえ連絡先でございましゅか!?
ちょちょちょちょちょと待ってくあだあい!」
超絶イケメン「ふふっ、何をそんなに慌てているの?
僕は何処にも行かないから落ち着いて、律」
律「は、はっひーん!」
超絶イケメン「じゃあメールアドレスを交換しようか。
いつでも送ってきてくれていいからね……
律のメールならすぐに返信するから」
律「あああああああああああああああいいいいいいうえええええおおおおお」
超絶イケメン「じゃあ、また会おう。
気をつけて帰るんだよ、律」
律「ああああああいいいううううううううううええおおおおおおおおおおおおおお」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:27:42.25 ID:FYSbFAnJ0
律「いいいいいいまの人超かっこよかったあ!」
律「テレビに出てる俳優とかアイドルとかより何倍も!
あああああああんなイケメン実在したんだあああああ」
律「しかもメールアドレスまでもらっちまった!!!
これはもしかしてフラグ立ってる状態!?」
律「どっどど どどうど どどうど どどうしよう、
なんてメール送ったらいいんだ……」
「あ、すみません」
律「あ? なんすか」
壮絶イケメン「道をお尋ねしたいのですが……よろしいでしょうか」ニコッ
律「えっ……」ズッキューン
壮絶イケメン「ヒウンアイスのお店を探していまして」
律「そっそそそおそれんらころ道まっちゅぐ行けばいいよのさ」
壮絶イケメン「ありがとうございます、助かりました。
あの、よろしければお礼をしたいのですが今は時間がありません……
ですのでまた後日お会いしたく思いますので連絡先を……」
律「うええええええええええええええ」
壮絶イケメン「あと、あなたに……恋をしてしまいましたので」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:33:51.69 ID:FYSbFAnJ0
律「ぎゃあああああああああああああああああ
二人も連続でイケメンと知り合いになってしまった!」
律「二度あることは三度ある!
まさかもう一人イケメンが現れたりして……」
「ねえねえ君、ちょっといい?」
律「はあい!」
凄絶イケメン「最近なにか悩んでることとかないかな?
僕でよかったら話聞くよ!」
律「ひいいい!」バッキューン!
凄絶イケメン「君くらいの歳なら悩みの一つや二つあるでしょ?
でも安心して、君の悩みは大いなる宇宙意思の働きによって
たちどころに解決できるから」
律「ううううう宇宙意思ですか!?」
凄絶イケメン「そう、人の意識の根源を支配する宇宙意思、
僕たちはそれに逆から働きかける方法を教えているんだ。
これは僕らの教祖アイナーマ真光が悟ったものなんだけど
興味があるならメールで説明してあげるから連絡先を教えてくれないかい?」
律「おおおお教えます教えます!!!」
凄絶イケメン「ありがとう。そして今僕にも悩みができてしまったよ。
宇宙意思でも解決できない恋の悩みが、ね……」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:38:49.03 ID:FYSbFAnJ0
田井中家。
律「まさか私が3人もイケメンと知り合えるなんて……」
律「澪にはああ言っちゃったけど……
恋愛ってすげーいいものなんだな……」
律「あんなイケメンが私だけに微笑みかけてくれて……
あんなイケメンが私だけに声をかけてくれて……
あんなイケメンだけが……」
ガチャ
聡「ねーちゃん、何ブツブツ言ってんの?
うるせーんだけど」
律「……」
聡「なんだよ、人の顔ジロジロ見て」
律「いや……
哀れだな、お前は……主に顔が」
聡「はぁ!?」
律「そんな顔じゃ恋愛できないな……
裏青春を謳歌することになるぞ、気をつけろ」
聡「余計なお世話だよ! 死ね!」
律「はあ、モテない奴は心が狭いな……」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:43:24.51 ID:FYSbFAnJ0
翌朝。
母「律ー、お友達が迎えに来てくれてるわよー」
ガチャ
律「友達? 澪かな?」
超絶イケメン「やあ、おはよう律」
壮絶イケメン「おはようございます、律さん……
学校まで送ってさしあげますよ」
凄絶イケメン「おはよ、りっちゃん!」
律「な、なななんあなんあなんで私の家を?」
超絶イケメン「忘れたのかい? 昨日メールで教えてくれたじゃないか」
律「あ、そうだったな……
あははは、昨日メールが楽しすぎて浮かれてて、
全然覚えてないや」
壮絶イケメン「光栄ですね、私とのメールをそこまで楽しんでいただけたとは」
凄絶イケメン「バーロー、俺とのメールが一番楽しかったに決まってんだろ?
そうだろー、りっちゃん」
超絶イケメン「いや、俺のメールだろ、律?」
律(3人のイケメンが私をめぐって争ってるううう気持ちいいいいい)
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:54:18.26 ID:FYSbFAnJ0
超絶イケメン「かばん持ってあげるよ、律」
壮絶イケメン「肩車してあげますよ、律さん」
凄絶イケメン「人払いしてやるよ、りっちゃん」
律(ああ、快感……恋愛って楽しいなあ……
こりゃ病みつきになるわ、唯たちの気持ちもわかる)
超絶イケメン「律、放課後空いてるか?
俺と一緒にスカイアローブリッジで
沈みゆく夕日を眺めながらグァバジュースを飲まないかい?」
壮絶イケメン「律さん、放課後は私と一緒に
豊崎市の美術館に行きませんか?
ちょうどドメニコ・ヴェネツィアーノ展が開催されているんです」
凄絶イケメン「りっちゃん、放課後暇ならさ、
俺と映画行かないか? その後はゲーセン行ってさ、
カラオケとかボーリングもいいな!」
律「えーえへっへへ、どーしよかなぁー。
まー放課後は超ウルトラ暇だけどさー、
部活もやってないけどさー」
超絶イケメン「じゃあ俺と一緒に」
壮絶イケメン「いや私と」
凄絶イケメン「俺とだってばー」
律「えひひひひ」
44 名前: ◆TFozq5NxFU [] 投稿日:2010/11/21(日) 23:59:36.43 ID:FYSbFAnJ0 [15/15]
学校。
「ミンナオハヨー」
「オハヨー」
「シュクダイヤッター?」
「ネムーイ」
律(ふふふふ……
この有象無象のクラスメイトたち、内何人に彼氏がいるのかな……
いやただの彼氏じゃない、
超絶に壮絶に凄絶にイケメンな彼氏……
そんなのが3人もいるなんてのは私くらいだろうなハハハハハ)
唯「あー、りっちゃん、おっぱいよー」
紬「おはようりっちゃん」
律「ああ、おはよう、私今日部活行かねえわ」
唯「そうなの? なんで?」
律「まーいいじゃないか。
お前らだって彼氏とデートで部活行かないんだろ」
紬「あー……そのことなんだけど」
45 名前: ◆TFozq5NxFU [] 投稿日:2010/11/22(月) 00:04:53.67 ID:4Zm8zNJf0 [1/10]
律「何?」
唯「あのね、りっちゃん……
私たち、彼氏が居たのって……うそなの」
律「あえっ?」
紬「今まで嘘ついててごめんなさい、りっちゃん」
律「な、なんでそんな嘘を?」
唯「私たちみんなに彼氏が出来れば、
りっちゃんも影響されて彼氏を作るかな……って思って」
紬「そうしたら、諦められるかなって」
律「諦めるって、何を……?」
唯「りっちゃんのことだよ」
律「はいぃ?」
紬「今まで黙ってたけど……もう限界なの!!
私、りっちゃんのことが好き!」
唯「私もりっちゃんが好き、大好き!」
律「あああああああいいいいいいいうううううえええええおおおおおおおおおおおお」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:11:33.28 ID:4Zm8zNJf0 [2/10]
唯「ごめん、りっちゃん……
今まで彼氏自慢したり部活に行かなかったり、
悲しい思いをさせちゃって」
紬「でも私たちも切なくて、とっても苦しかった……
好きな人がこんなに近くにいるのに結ばれない……
だって私たちは女どうしなんですもの」
唯「あと澪ちゃんも。
澪ちゃんもりっちゃんのことが大好きで、
りっちゃんの気を引くために彼氏がいるって嘘ついて……」
律「はあ……」
唯「でもりっちゃんさえ良かったら……
私たちと付き合って欲しい」
紬「私も、お願い……」
律(ハハハ……なんだこりゃ、モテ期って奴か?
まあ唯たちの気持ちも嬉しいけど)
律「ごめんな、実は私、彼氏ができたんだ、昨日!」
唯「えっ!?」
律「というわけでお前たちとは付き合えない!
いやーすまんな、はははは」
紬「えっ」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:18:55.68 ID:4Zm8zNJf0 [3/10]
律「ほら、これが写真!
マジでイケメンだろ、羨ましいか? あははは」
唯「……」
律「てゆーか女どうしで付き合うっておかしくね!?
レズビアンってやつだろ、気持ち悪いよ」
紬「……」
律「やっぱおんなに生まれたからには
イケメンと付き合わなきゃな!
そして突き合わなきゃ!! あははは」
唯「……」
律「あ、今のダジャレ分かった?
彼氏持ち必殺のアダルトだじゃれだよ~ん」
紬「……」
律「つーわけで!
お前ら二人とは付き合えない!
今日は私はデートだから部活に行かない!
そういうことで一つよろしく^^」
唯「あ……うん」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:24:52.16 ID:4Zm8zNJf0 [4/10]
放課後、音楽室。
ガチャ
律「よう澪ー」
澪「なんだ、ごきげんだな。今日は部活ヤルのか」
律「やらないよーん。私もう帰るから」
澪「はあ? 昨日あんだけ言ってたくせに……」
律「それより澪、まだテレビ電話やってんのか?
架空の彼氏相手に?」
澪「架空? なんのことだよ」
律「唯たちに聞いたぞー。
彼氏がいるなんて嘘だったんだってな!」
澪「え、ああ、その話か。
あいつらのこと許してやって欲しい」
律「おう、許してやるよ。
にしても彼氏がいたなんて嘘、なんでつくかねえ」
澪「いや、逆だよ」
律「え?」
澪「彼氏がいない、っていうのが嘘」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:28:55.72 ID:4Zm8zNJf0 [5/10]
律「どういうこと?」
澪「あいつら彼氏彼氏で部活動をおろそかにして、
律とも疎遠な感じになっちゃってただろ?
だから反省して律と仲直りしようとしてたんだよ。
彼氏なんかいなかったってことにして」
律「……」
澪「唯やムギに告白されたろ?
まああれも冗談でさ。
告白されて慌てふためく律を見て
和やかな空気の中で仲直りしようという……」
律「……」
澪「その調子だと、仲直りできたみたいだな。
よかったよかった」
律「……」
澪「私もこれからはちゃんと部活に……」
律「わあああああああ!!!」
澪「ど、どうした!?」
ガチャ
唯「……」
紬「あ、田井中さんだ」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:32:41.35 ID:4Zm8zNJf0 [6/10]
律「た、田井中さん……?」
唯「田井中さん、なぜこんなところにいるの?」
紬「彼氏とデートするんじゃなかったの?」
澪「え、律に彼氏?」
唯「できたらしいよ、彼氏」
紬「私たちよりも彼氏のほうが大事なんですって」
律「なっ……
何いってんだ、先に友達より彼氏優先したのはそっちだろ!?」
唯「あーあ、イケメンと付き合ってるからって調子乗って……」
紬「やだやだ、自分のほうが私たちより上だと思ってるわ」
律「ふざけんな! なんだよそれ!
ええい、もういい!
私は彼氏のとこに行く!
お前らなんかもう知らん!」
唯「いってらー」
紬「もう帰って来ないでー」
澪「???」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:40:45.07 ID:4Zm8zNJf0 [7/10]
校門前。
律「あっ、みんな……!」
超絶イケメン「……」
凄絶イケメン「……」
壮絶イケメン「……」
梓「律先輩、遅かったですね」
律「あ、梓!?」
梓「やれやれ、友情よりも男を取りましたか……失望ですよ」
律「なんだと?
てゆーかそれは唯たちが先に」
梓「唯先輩たちは反省して律先輩に謝ろうとしました!
それを律先輩が拒んだんじゃないですか」
律「あんな告白で謝られるって分かるかーっ!!」
梓「悲しいですね……
大事なモノが見えていないって。
じゃあ行きましょうか、イケメン三人衆の皆さん」
律「おいちょっとまて、それは私の彼氏……!」
梓「彼氏ぃ?
律先輩みたいな不細工に彼氏ができると思ったら大間違いですよ」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:46:23.03 ID:4Zm8zNJf0 [8/10]
律「なっ……」
梓「教祖アイナーマ真光もおっしゃっています。
ほんとうに大事なものだけを見極めよ、と……
デッカー・アイナーマ」
超絶イケメン「デッカー・アイナーマ」
壮絶イケメン「デッカー・アイナーマ」
凄絶イケメン「デッカー・アイナーマ」
律「お前ら、グルだったのかっ!」
梓「さようなら、律先輩。
あなたのような人がいる部活にはいられません」
律「わ、私はどうしたら……」
梓「知りませんよ。
まあ部活には戻れないでしょうし、
彼氏もいなくなっちゃうし……
レズにでも走ったらどうですか?」
律「レズ?」
梓「人の心の隙間を埋められるのは愛だけですから」
律「愛、か……」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:50:32.15 ID:4Zm8zNJf0 [9/10]
その後。
和「律、レズに走ったんだって?」
律「けいおんで百合妄想してる奴きめえwwww死ねよwwww」
和「そうね。妄想だけじゃ本質を見極めることはできない。
実際に体験してみなければ何も分からないわ。
だから律、私と付き合いましょう」
律「ああ、もろちんOKだ」
和「うふふ」
律「あはは」
おわり
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:51:12.26 ID:4Zm8zNJf0 [10/10]
眠いので終わる
デッカー・アイナーマ
音楽室。
ガチャ
律「ちーっす」
澪「……」
律「あ、澪。もう来てたのか」
澪「……」
律「唯とムギは休むってさ。
彼氏とデートなんだってよ」
澪「……」
律「おい、聞いてんのかよ」
澪「……」
律「無視すんなよ、おい」
澪「うるさいな、今彼氏とデート中なんだから黙ってて」
律「あん?」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 22:41:19.54 ID:FYSbFAnJ0
律「何だよデート中って。携帯見てるだけじゃん」
澪「テレビ電話だよテレビ電話。
今彼がいる場所が写ってんの。
ふたり一緒にいられないときはいつもこうやって
同じ空間を共有してるんだ……」
律「電話代かかって大変じゃねそれ」
澪「はあー……
あのなあ、愛の前にそんなケチくさいこと言ってどうするんだ。
愛しあう二人がいつも一緒にいられる。
それはお金には代えがたいものだろう」
律「ああ、そう……私にゃついていけんわ」
澪「まー律には彼氏がいないからな」
律「あ?」
澪「いない、じゃなくて『できたことがない』だったな。
あーあ可哀想に……
17歳の女子高生が恋愛の楽しさを知らないなんて、
青春の7割を損してるんじゃないか?」
律「……」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 22:52:15.15 ID:FYSbFAnJ0
律「ば……馬鹿なこと言うなよ。
恋愛にうつつを抜かして部活すっぽかすくらいなら
彼氏なんかできなくていいからな」
澪「彼氏がいなくてもお前練習サボるだろ」
律「それとこれとは別だっ。
唯やムギなんて部室にすら来なくなったじゃねーか」
澪「ま、唯は付き合い始めて1ヶ月目だし、
今が一番楽しい時期なんだろ。
大目に見てやれよ、それくらい」
律「ムギはどうなんだよ」
澪「ムギの彼氏はいいとこのお坊ちゃんだろ。
家同士の事情も色々あるんだ。
許してやれよ、それくらい」
律「じゃあお前はどうなんだよ……」
澪「私はいつでも一緒にいようねって、
お互いのことを最優先にしようね、って
付き合い始めるときに約束したんだ」
律「じゃあ軽音部<彼氏ってことか?」
澪「そうなるな」
律「そうなるなじゃねーよ!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:00:34.50 ID:FYSbFAnJ0
澪「律も彼氏作ればいーのに」
律「馬鹿、彼氏なんて要らねーよ」
澪「彼氏なんて作れない、の間違いじゃないのか」
律「はあー?
お前、彼氏できてから性格悪くなったな!
なんだよ、大人の余裕って奴かよ!
非処女様は違いますねー!」
澪「まだそういうことはしてないよ。
結婚初夜のために取ってあるんだ」
律「きーっ!
なんだよそれ余計腹立つわ!
とっととヤルことヤッちまって性病だの中絶だの
裏青春を存分に味わっちまえばいいんだ!」
澪「なんだ裏青春って……初めて聞いたぞ」
律「うるせー!
彼氏居るからって余裕こきやがって!」
澪「律も彼氏作ればいいって言ってるのに。
髪の毛可愛くして服装もおしゃれにして
性格矯正してちょっと整形したらすぐ出来るだろ」
律「今現在の私を全否定したな!?」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:05:11.58 ID:FYSbFAnJ0
律「だいたいお前おかしいよ。
今までは男と話せないくらいだったのに
いつのまに彼氏なんて作りやがったんだ」
澪「通ってる学習塾で、ちょっとね。
大学生の人なんだけど、ぶっちゃけ一目惚れだったんだ」
律「はあ」
澪「でも私は律が言うように男の人と話せない。
好きな人となればなおさらだ」
律「ひい」
澪「だからいつも遠くから見つめるだけだった。
でもある日のことだった、彼が私に話しかけてきてくれたんだ」
律「ふう」
澪「実は彼も私のことを好きだったらしいんだ。
で、その告白を受けて付き合ったってわけ」
律「へえ」
澪「まさに運命だよな、言葉も何も交わさずに両思いになってたなんて。
彼は私の王子様……いや、ご主人様」
律「なんか変な趣味に目覚めてないか」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:08:16.52 ID:FYSbFAnJ0
澪「私にだって彼氏できたんだから、
律にもきっと多分もしかしたら万が一できるかも知れないよ」
律「だから彼氏なんかいらねっつーの。
ふざけやがって、何が彼氏だ」
澪「ふーん、勿体無いな……
こんなに楽しいのに」
律「私には軽音部より楽しいコトなんてねえよ!」
澪「……」
律「もう帰る。
明日はちゃんと練習するからな」
澪「唯やムギが来ないと」
律「引っ張ってでも連れてくる!
お前もちゃんと来いよ!」
澪「分かったよ、ばいばい」
律「ああ、ばいばい」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:14:49.36 ID:FYSbFAnJ0
帰り道。
律「まったく唯もムギも、それに澪まで……」
律「男と遊ぶなんてなにが良いんだか」
律「ちょっと前までは男のオの字も言わなかったのに」
律「やっぱみんな人並みに恋愛に興味とかあったんだな」
律「そりゃそーだなー、女子高生だもんなぁ」
律「恋愛に興味ないほうが異端だよな」
律「いや、それでも私は軽音部のほうが大事だっ。
友情のほうを優先するっ」
律「軽音部も友情もないがしろにして
男に走ったアイツら3人はサイテーの糞野郎だっ」
律「男なんて死ねーっ、
男なんていなくなっちまえーっ」
「あのー、ちょっといいかな」
律「あ? なんすか」
超絶イケメン「おさいふ、落としたよ」ニコッ
律「えっ……」ドッキーン
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:20:39.99 ID:FYSbFAnJ0
超絶イケメン「ん? これ……君の財布だよね」
律「えっ、あ、あ、はいっ!
あああアリアリありあ、いやえっとありがとうござイマス!」
超絶イケメン「田井中律ちゃんか……かわいい名前だね」
律「えっ、あっ、財布に名前……」
超絶イケメン「名前だけじゃない、君自身もとっても可愛いな……
ねえ、せっかくお近づきになったんだし、連絡先教えてくれないかな」
律「えれっれっれれっれれえ連絡先でございましゅか!?
ちょちょちょちょちょと待ってくあだあい!」
超絶イケメン「ふふっ、何をそんなに慌てているの?
僕は何処にも行かないから落ち着いて、律」
律「は、はっひーん!」
超絶イケメン「じゃあメールアドレスを交換しようか。
いつでも送ってきてくれていいからね……
律のメールならすぐに返信するから」
律「あああああああああああああああいいいいいいうえええええおおおおお」
超絶イケメン「じゃあ、また会おう。
気をつけて帰るんだよ、律」
律「ああああああいいいううううううううううええおおおおおおおおおおおおおお」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:27:42.25 ID:FYSbFAnJ0
律「いいいいいいまの人超かっこよかったあ!」
律「テレビに出てる俳優とかアイドルとかより何倍も!
あああああああんなイケメン実在したんだあああああ」
律「しかもメールアドレスまでもらっちまった!!!
これはもしかしてフラグ立ってる状態!?」
律「どっどど どどうど どどうど どどうしよう、
なんてメール送ったらいいんだ……」
「あ、すみません」
律「あ? なんすか」
壮絶イケメン「道をお尋ねしたいのですが……よろしいでしょうか」ニコッ
律「えっ……」ズッキューン
壮絶イケメン「ヒウンアイスのお店を探していまして」
律「そっそそそおそれんらころ道まっちゅぐ行けばいいよのさ」
壮絶イケメン「ありがとうございます、助かりました。
あの、よろしければお礼をしたいのですが今は時間がありません……
ですのでまた後日お会いしたく思いますので連絡先を……」
律「うええええええええええええええ」
壮絶イケメン「あと、あなたに……恋をしてしまいましたので」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:33:51.69 ID:FYSbFAnJ0
律「ぎゃあああああああああああああああああ
二人も連続でイケメンと知り合いになってしまった!」
律「二度あることは三度ある!
まさかもう一人イケメンが現れたりして……」
「ねえねえ君、ちょっといい?」
律「はあい!」
凄絶イケメン「最近なにか悩んでることとかないかな?
僕でよかったら話聞くよ!」
律「ひいいい!」バッキューン!
凄絶イケメン「君くらいの歳なら悩みの一つや二つあるでしょ?
でも安心して、君の悩みは大いなる宇宙意思の働きによって
たちどころに解決できるから」
律「ううううう宇宙意思ですか!?」
凄絶イケメン「そう、人の意識の根源を支配する宇宙意思、
僕たちはそれに逆から働きかける方法を教えているんだ。
これは僕らの教祖アイナーマ真光が悟ったものなんだけど
興味があるならメールで説明してあげるから連絡先を教えてくれないかい?」
律「おおおお教えます教えます!!!」
凄絶イケメン「ありがとう。そして今僕にも悩みができてしまったよ。
宇宙意思でも解決できない恋の悩みが、ね……」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:38:49.03 ID:FYSbFAnJ0
田井中家。
律「まさか私が3人もイケメンと知り合えるなんて……」
律「澪にはああ言っちゃったけど……
恋愛ってすげーいいものなんだな……」
律「あんなイケメンが私だけに微笑みかけてくれて……
あんなイケメンが私だけに声をかけてくれて……
あんなイケメンだけが……」
ガチャ
聡「ねーちゃん、何ブツブツ言ってんの?
うるせーんだけど」
律「……」
聡「なんだよ、人の顔ジロジロ見て」
律「いや……
哀れだな、お前は……主に顔が」
聡「はぁ!?」
律「そんな顔じゃ恋愛できないな……
裏青春を謳歌することになるぞ、気をつけろ」
聡「余計なお世話だよ! 死ね!」
律「はあ、モテない奴は心が狭いな……」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:43:24.51 ID:FYSbFAnJ0
翌朝。
母「律ー、お友達が迎えに来てくれてるわよー」
ガチャ
律「友達? 澪かな?」
超絶イケメン「やあ、おはよう律」
壮絶イケメン「おはようございます、律さん……
学校まで送ってさしあげますよ」
凄絶イケメン「おはよ、りっちゃん!」
律「な、なななんあなんあなんで私の家を?」
超絶イケメン「忘れたのかい? 昨日メールで教えてくれたじゃないか」
律「あ、そうだったな……
あははは、昨日メールが楽しすぎて浮かれてて、
全然覚えてないや」
壮絶イケメン「光栄ですね、私とのメールをそこまで楽しんでいただけたとは」
凄絶イケメン「バーロー、俺とのメールが一番楽しかったに決まってんだろ?
そうだろー、りっちゃん」
超絶イケメン「いや、俺のメールだろ、律?」
律(3人のイケメンが私をめぐって争ってるううう気持ちいいいいい)
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 23:54:18.26 ID:FYSbFAnJ0
超絶イケメン「かばん持ってあげるよ、律」
壮絶イケメン「肩車してあげますよ、律さん」
凄絶イケメン「人払いしてやるよ、りっちゃん」
律(ああ、快感……恋愛って楽しいなあ……
こりゃ病みつきになるわ、唯たちの気持ちもわかる)
超絶イケメン「律、放課後空いてるか?
俺と一緒にスカイアローブリッジで
沈みゆく夕日を眺めながらグァバジュースを飲まないかい?」
壮絶イケメン「律さん、放課後は私と一緒に
豊崎市の美術館に行きませんか?
ちょうどドメニコ・ヴェネツィアーノ展が開催されているんです」
凄絶イケメン「りっちゃん、放課後暇ならさ、
俺と映画行かないか? その後はゲーセン行ってさ、
カラオケとかボーリングもいいな!」
律「えーえへっへへ、どーしよかなぁー。
まー放課後は超ウルトラ暇だけどさー、
部活もやってないけどさー」
超絶イケメン「じゃあ俺と一緒に」
壮絶イケメン「いや私と」
凄絶イケメン「俺とだってばー」
律「えひひひひ」
44 名前: ◆TFozq5NxFU [] 投稿日:2010/11/21(日) 23:59:36.43 ID:FYSbFAnJ0 [15/15]
学校。
「ミンナオハヨー」
「オハヨー」
「シュクダイヤッター?」
「ネムーイ」
律(ふふふふ……
この有象無象のクラスメイトたち、内何人に彼氏がいるのかな……
いやただの彼氏じゃない、
超絶に壮絶に凄絶にイケメンな彼氏……
そんなのが3人もいるなんてのは私くらいだろうなハハハハハ)
唯「あー、りっちゃん、おっぱいよー」
紬「おはようりっちゃん」
律「ああ、おはよう、私今日部活行かねえわ」
唯「そうなの? なんで?」
律「まーいいじゃないか。
お前らだって彼氏とデートで部活行かないんだろ」
紬「あー……そのことなんだけど」
45 名前: ◆TFozq5NxFU [] 投稿日:2010/11/22(月) 00:04:53.67 ID:4Zm8zNJf0 [1/10]
律「何?」
唯「あのね、りっちゃん……
私たち、彼氏が居たのって……うそなの」
律「あえっ?」
紬「今まで嘘ついててごめんなさい、りっちゃん」
律「な、なんでそんな嘘を?」
唯「私たちみんなに彼氏が出来れば、
りっちゃんも影響されて彼氏を作るかな……って思って」
紬「そうしたら、諦められるかなって」
律「諦めるって、何を……?」
唯「りっちゃんのことだよ」
律「はいぃ?」
紬「今まで黙ってたけど……もう限界なの!!
私、りっちゃんのことが好き!」
唯「私もりっちゃんが好き、大好き!」
律「あああああああいいいいいいいうううううえええええおおおおおおおおおおおお」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:11:33.28 ID:4Zm8zNJf0 [2/10]
唯「ごめん、りっちゃん……
今まで彼氏自慢したり部活に行かなかったり、
悲しい思いをさせちゃって」
紬「でも私たちも切なくて、とっても苦しかった……
好きな人がこんなに近くにいるのに結ばれない……
だって私たちは女どうしなんですもの」
唯「あと澪ちゃんも。
澪ちゃんもりっちゃんのことが大好きで、
りっちゃんの気を引くために彼氏がいるって嘘ついて……」
律「はあ……」
唯「でもりっちゃんさえ良かったら……
私たちと付き合って欲しい」
紬「私も、お願い……」
律(ハハハ……なんだこりゃ、モテ期って奴か?
まあ唯たちの気持ちも嬉しいけど)
律「ごめんな、実は私、彼氏ができたんだ、昨日!」
唯「えっ!?」
律「というわけでお前たちとは付き合えない!
いやーすまんな、はははは」
紬「えっ」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:18:55.68 ID:4Zm8zNJf0 [3/10]
律「ほら、これが写真!
マジでイケメンだろ、羨ましいか? あははは」
唯「……」
律「てゆーか女どうしで付き合うっておかしくね!?
レズビアンってやつだろ、気持ち悪いよ」
紬「……」
律「やっぱおんなに生まれたからには
イケメンと付き合わなきゃな!
そして突き合わなきゃ!! あははは」
唯「……」
律「あ、今のダジャレ分かった?
彼氏持ち必殺のアダルトだじゃれだよ~ん」
紬「……」
律「つーわけで!
お前ら二人とは付き合えない!
今日は私はデートだから部活に行かない!
そういうことで一つよろしく^^」
唯「あ……うん」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:24:52.16 ID:4Zm8zNJf0 [4/10]
放課後、音楽室。
ガチャ
律「よう澪ー」
澪「なんだ、ごきげんだな。今日は部活ヤルのか」
律「やらないよーん。私もう帰るから」
澪「はあ? 昨日あんだけ言ってたくせに……」
律「それより澪、まだテレビ電話やってんのか?
架空の彼氏相手に?」
澪「架空? なんのことだよ」
律「唯たちに聞いたぞー。
彼氏がいるなんて嘘だったんだってな!」
澪「え、ああ、その話か。
あいつらのこと許してやって欲しい」
律「おう、許してやるよ。
にしても彼氏がいたなんて嘘、なんでつくかねえ」
澪「いや、逆だよ」
律「え?」
澪「彼氏がいない、っていうのが嘘」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:28:55.72 ID:4Zm8zNJf0 [5/10]
律「どういうこと?」
澪「あいつら彼氏彼氏で部活動をおろそかにして、
律とも疎遠な感じになっちゃってただろ?
だから反省して律と仲直りしようとしてたんだよ。
彼氏なんかいなかったってことにして」
律「……」
澪「唯やムギに告白されたろ?
まああれも冗談でさ。
告白されて慌てふためく律を見て
和やかな空気の中で仲直りしようという……」
律「……」
澪「その調子だと、仲直りできたみたいだな。
よかったよかった」
律「……」
澪「私もこれからはちゃんと部活に……」
律「わあああああああ!!!」
澪「ど、どうした!?」
ガチャ
唯「……」
紬「あ、田井中さんだ」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:32:41.35 ID:4Zm8zNJf0 [6/10]
律「た、田井中さん……?」
唯「田井中さん、なぜこんなところにいるの?」
紬「彼氏とデートするんじゃなかったの?」
澪「え、律に彼氏?」
唯「できたらしいよ、彼氏」
紬「私たちよりも彼氏のほうが大事なんですって」
律「なっ……
何いってんだ、先に友達より彼氏優先したのはそっちだろ!?」
唯「あーあ、イケメンと付き合ってるからって調子乗って……」
紬「やだやだ、自分のほうが私たちより上だと思ってるわ」
律「ふざけんな! なんだよそれ!
ええい、もういい!
私は彼氏のとこに行く!
お前らなんかもう知らん!」
唯「いってらー」
紬「もう帰って来ないでー」
澪「???」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:40:45.07 ID:4Zm8zNJf0 [7/10]
校門前。
律「あっ、みんな……!」
超絶イケメン「……」
凄絶イケメン「……」
壮絶イケメン「……」
梓「律先輩、遅かったですね」
律「あ、梓!?」
梓「やれやれ、友情よりも男を取りましたか……失望ですよ」
律「なんだと?
てゆーかそれは唯たちが先に」
梓「唯先輩たちは反省して律先輩に謝ろうとしました!
それを律先輩が拒んだんじゃないですか」
律「あんな告白で謝られるって分かるかーっ!!」
梓「悲しいですね……
大事なモノが見えていないって。
じゃあ行きましょうか、イケメン三人衆の皆さん」
律「おいちょっとまて、それは私の彼氏……!」
梓「彼氏ぃ?
律先輩みたいな不細工に彼氏ができると思ったら大間違いですよ」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:46:23.03 ID:4Zm8zNJf0 [8/10]
律「なっ……」
梓「教祖アイナーマ真光もおっしゃっています。
ほんとうに大事なものだけを見極めよ、と……
デッカー・アイナーマ」
超絶イケメン「デッカー・アイナーマ」
壮絶イケメン「デッカー・アイナーマ」
凄絶イケメン「デッカー・アイナーマ」
律「お前ら、グルだったのかっ!」
梓「さようなら、律先輩。
あなたのような人がいる部活にはいられません」
律「わ、私はどうしたら……」
梓「知りませんよ。
まあ部活には戻れないでしょうし、
彼氏もいなくなっちゃうし……
レズにでも走ったらどうですか?」
律「レズ?」
梓「人の心の隙間を埋められるのは愛だけですから」
律「愛、か……」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:50:32.15 ID:4Zm8zNJf0 [9/10]
その後。
和「律、レズに走ったんだって?」
律「けいおんで百合妄想してる奴きめえwwww死ねよwwww」
和「そうね。妄想だけじゃ本質を見極めることはできない。
実際に体験してみなければ何も分からないわ。
だから律、私と付き合いましょう」
律「ああ、もろちんOKだ」
和「うふふ」
律「あはは」
おわり
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 00:51:12.26 ID:4Zm8zNJf0 [10/10]
眠いので終わる
デッカー・アイナーマ
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