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夏美「冬樹、ついでに『恋空』買ってきて」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 11:52:22.76 ID:cs5ra1uM0 [1/35]
冬樹「ネット上で酷評だらけの?」

夏美「あの感動大作が?」

冬樹「自伝の体をなしているのにもかかわらず、描写に現実味がないらしいね」

夏美「ネットの情報を鵜呑みにしないでよ、読んでみないと解らないでしょ」

冬樹「ちなみにどんな話?」

夏美「恋人と永遠の別れを経験した女の子が、人間として成長するっていうような」


ケロロ「げろげろ、いいこと聞いたであります」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 11:55:21.85 ID:cs5ra1uM0 [2/35]
N「みなさん、本読んでますか」

N「そんなことには露ほどの興味も持たず、今日も作戦会議にいそしむ面々なので、ありました」


ケロロ「今までの意見を総合して」

「本を出版して、ネット上で賞賛の嵐作戦」

ケロロ「どっすか」

タママ「もうそれでいいっす」

ギロロ「案が無いよりましだ、早く実行せんか」

ドロロ「拙者は 

モア「はーいっ!」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 11:57:31.67 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「はいっ、モア殿」

モア「モア、すっごい作戦を考えちゃいましたぁ!」

タママ「決まりかけてたのにぃ・・・この女」

モア「えっと作戦名は、こっかにハルマゲドン!ていうか、単純明快ぃ?」

ケロロ「モア殿の代名詞ともいえる、ハルマゲドンを冠したでありますか」

タママ「こっかに、って・・・意味がわからないですぅ」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 11:59:41.94 ID:cs5ra1uM0
モア「まずは、各国の機密情報をメディアに公開しますっ」

ケロロ「機密を、どーやって手に入れるわけ?」

モア「クルルさんが、一晩でやります!」

ケロロ「そーいやぁ、カレー曹長といえば昔は、国連議長的なものをやっていたよーな」

タママ「あぁ、各方面への人脈を、フルに活用するってぇー訳すね、おめぇがやるんじゃねぇのかぁぁぁ」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:02:01.99 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「われわれは、何をするでありますか」

タママ「踊るアホウを見ているだけじゃ、侵略完了とはいえないっすねー、っはは」

ケロロ「一緒に踊るであります!」

タママ「レインボーブリッジ、封鎖できませんですぅ」

モア「いつもどおりの生活をしていてください!」

ケロロ「げろ?」

モア「おじ様が議長になるよう、クルルさんに仕組んでもらいますからっ!」

ギロロ「議長といえば、事実上ペコポンのトップ!」

モア「そして、裏から各国のメディアに働きかけ、事態を収めるんです!」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:04:48.62 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「ヒーローとして颯爽と現れ、ピンチを救うのでありますな!」

タママ「ぬぅー、非の打ち所のない完璧な作戦ですぅ」

ケロロ「でかしたであります!」

モア「喜んでいただけるなんて、がんばって考えた甲斐がありました!」

ドロロ「断固として反対でござる!」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:05:53.86 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「わ!」

タママ「え!」

ドロロ「それでは、政府に対する不満から暴動がおきるでござろう」

モア「少なからず、あるかもしれないですねぇ」

ドロロ「そのせいで・・・関係の無いペコポン人が傷つくかもしれない・・・そんな作戦、もってのほかでござるな!」


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:08:40.07 ID:cs5ra1uM0

ケロロ「つか、ドロロいつからいたのよ」

ドロロ「拙者は、会議開始から一度も動いていないでござる」

ケロロ「あいかわらず、影薄いのね」

ドロロ「ひ」

かち

タママ「あー」

ドロロ「ひどいよひどいよひどいよ

ケロロ「なんか意見あるー?」

タママ「この作戦、バーモントカレー曹長以外、なんにもしないですぅ」

クルル「りんごとはちみつ!」

タママ「作戦が完了するのを、指をくわえて見てるだけだなんて、僕はおもしろくないですぅ」

モア「やること、沢山ありますから、他のみなさんも忙しくなりますよ!」

タママ「だーれがー、おめーに答えろって」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:10:00.78 ID:cs5ra1uM0
モア「うわーんっ」

タママ「それに、転覆した各国政権を、元に戻す方法って、あるんですかねぇ」

ケロロ「鉄仮面の下は、監督責任?」

タママ「住民が混乱状態で、統治が大変だなんて、そんなペコポンなら要らないですぅ」

ケロロ「なるほど、貴重な意見であります」

ギロロ「しかし、一応侵略は達成できるというわけか、いいだろう」

ドロロ「せ、拙者は

ケロロ「つうわけで!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:13:30.17 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「今回の作戦は、これに決っっっ定ぃ!であります!」

ドロロ「っそんな・・・」

ケロロ「カレー曹長、飛び切りかっこいいメカの作成、できるでありますか」

クルル「昼飯食ってる間に仕上げてやるよぉ」

ケロロ「よっ小隊の頭脳担当!」

ギロロ「そもそも、ケロン軍たるもの、作戦準備段階で後れを取るようではいかん。俺が若い頃」

クルル「三行で」

ケロロ「つ訳で!メカ完成まで、いったん休憩、であります」

クルル「遠くのほうまで徘徊しにいったあげく、海保に捕まるんじゃねーぜ、おっさん」

ギロロ「まだボケる年などではないわ!」

クルル「横須賀海軍カレー食いてぇレトルトでいいから」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:14:55.32 ID:cs5ra1uM0
タママ「軍曹さーんvvvv出来上がるまで、一緒にー遊ぶですぅvvv」

ケロロ「我輩、ちょーっとやることがあるんで」

タママ「それって、僕より重要なんですかぁ?」

ケロロ「タママ二等が、いろいろやらかしちゃったせいで溜まった書類の、片付けであります」

タママ「終わるまでー待ってるですぅvv」

ケロロ「手伝ってくれるとありがたいのでありますが」

モア「お・じ・さ・まvvvvvvvvvv今日が、ペコポンでいう何の日か、しってますか??」

ケロロ「祝日でありましたな、でも、いったい何の日でありますか?」

モア「実は、「いいおっさんの日」なんですよ!」

11月03日
1103
い い お さん
いいおっさん

ケロロ「ずん?」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:16:58.88 ID:cs5ra1uM0
11月03日てことで

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:19:08.40 ID:cs5ra1uM0
モア「モアは思ったんです、このいいおっさんとは、おじさまのことですよね!」

タママ「赤は?青は?」

モア「誰がなんと言おうと、おじさまの日です!ですから今日一日、モアがおそばについて、言うことを何っっでも聞きます!」

タママ「この女ぁぁぁぁ!」

モア「てゆーかー、滅私奉公?」

ケロロ「え、じゃあ掃除洗濯皿洗いとか、書類への捺印とか本部への定時連絡とかアレもアレも全部しないでモア殿に任せちゃって、その間に、がんぷらつくりとかして・・・・」

モア「はぁい、ぜーんぶモアがやります!」

タママ「まちやがれです」

ケロロ「げろ」

タママ「軍曹さんの代わりを、今日一日務めるのは、僕、僕ですぅ!お前は靴磨きでもしてるですぅ」

タママ(僕を出し抜いて軍曹さんに媚びをうるなんて、そうはさせないですぅ!)

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:19:50.12 ID:cs5ra1uM0
♪わん、つぅ、わんつぅすりぃふぉおーピッ


ケロロ「けろけろ?」

クルル『まさお、Jリーグカレーよ』

ケロロ「メカは完成したでありますか」

クルル『それどころじゃねー、やばいみてーだぜ』

ケロロ「げろ?」

クルル『敵性宇宙人だ』

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:21:54.75 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「はいはい、宇宙人ね」

クルル『あと一時間くれーで基地に来襲だな』

ケロロ「引き続き詳細を解析するでありますよ」

ピッ


ケロロ「宇宙人のお出ましであります」

タママ「また、ヴァイパーですかぁ」

ケロロ「こくまろカレーがヤバイとか言ってたし、結構な大群で、来ちゃってるのかもしんないでありますな」







モア「・・・」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:24:23.61 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「クルル曹長、詳細よろしく」

クルル「ヒト型宇宙人、数は一体、この基地に向かい落下中、事前通告なし」

ギロロ「基地だと、狙いは俺たちというわけか」

ドロロ「地球に何用か存ぜぬでござるが、侵略だけはさせぬでござる!」

ケロロ「え、ヴァイパーごときに、熱くなりすぎでありますよ」

クルル「そんな事言っていていいのかぁ?これが、対象を衛星で捉えた映像だぜ」

ケロロ「・・・」

クルル「くーくくく」



ケロロ「え、シャッコー」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:26:08.18 ID:cs5ra1uM0
タママ「射っ子ー?」

クルル「モビルスーツだな」

タママ「ケロロロボを使うですぅ」

ギロロ「修理中だ」

ケロロ「対象は今、何処にいるでありますか」

クルル「大気圏突入間近ってところだ」

ケロロ「地球墜落前に、破壊するであります」

タママ「でも、ロボは」

ケロロ「生身で、戦うでありますよ」

ギロロ「ふん。いい運動になるな」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:27:33.95 ID:cs5ra1uM0
タママ「こちとらビームサーベルも無いのに、勝てますかねぇ」

ドロロ「やってみないと、わからないでござる」

ケロロ「モア殿とクルル曹長は、基地からの援護をするであります」



モア「・・・」



ケロロ「モア殿、季節外れの蚊でも探しているでありますか」

タママ「っは、ざまみろですぅ」

モア「おじさま、生きて、帰ってきてくださいっ!」

ケロロ「もちろんであります。帰ってきたら、モア殿の入れた、おいしいお茶を飲むでありますよ」

クルル「くーくくく」

タママ「んどりゃあこの女」

ケロロてなわけで、「小隊出動!」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:28:58.92 ID:cs5ra1uM0
上空

タママ「西澤タワーの5倍はあるですぅ」

ドロロ「ここは市街地の真上ゆえ、戦闘は危険でござる」

ケロロ「あーもうっわかってるよ!なんとか、西澤邸内にある砂漠へ、誘導するであります。ギロロ伍長、ドロロ兵長」

ドロロ「やってみるでござる」

ギロロ「まかせろ」

ケロロ「我輩とタママ二等は、西澤邸へ先回りするであります」

タママ「軍曹さんと一緒すかぁ?若干不安は残りますがまあいいですぅ、了解ですぅ」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:29:53.71 ID:cs5ra1uM0
基地

モア「予備含むすべてのコンピュータが、外部からの干渉を受けています!てゆーかぁ、四面楚歌?」

クルル「ち」

モア「基地内への侵入者、発見しました!」

クルル「こんなときにかよ」

モア「下に、もぐって行きます!」

クルル「俺様の追跡から、逃げられると思うなよぉ」

かたかた

クルル「おいおい、地下に、熱源反応だと?」

モア「クルルさん!基地の地下です!」

クルル「あぁ?」

モア「すべてのアクセスが、地下あたりにある巨大サーバからであることを、確認しました!」

クルル「やーめた」

モア「え!?モアは、どうしたら」

クルル「ハッカーの相手でも、してな」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:33:56.10 ID:cs5ra1uM0
少し後 基地

冬樹「軍曹、居る?」

モア「ここには、居ません」

夏美「ははん、あのロボットを操縦してるわけね」

冬樹「町に居るあのロボットって、また軍曹の仕業なの?」

夏美「道路が封鎖されちゃって、何処にもいけないのよ」

モア「違います、あれは、宇宙人です」

夏美「え?」

冬樹「軍曹の持ってるガンプラみたいな形だから、てっきり軍曹の仕業だと思った」

夏美「なんでもいいから、どうにかして」

ケロロ「げろーーー」

ギロロ「おじーちゃーん」

どかん

夏美「ボケガエルっ、ギロロ」

冬樹「大丈夫、一体どうしたの」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:35:45.41 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「げろ!どうか命だけはー!」

夏美「おちつきなさい」

冬樹「ここには、軍曹の敵は居ないよ」

どん

ケロロ「けろー!勘弁してつかぁさいでありまーー!」

どしん

冬樹「何か来る!一体、何があったの軍曹」

ケロロ「それが、タママ二等、あ、そういえばあとドロロ兵長が―

どしんどしん

ケロロ「あいつと戦って、捕まって」

どしんどしんどしん

ケロロ「跡形も無く、消えてしまったであります」

どしん

冬樹「止まった」

がしゃーんがしゃーん

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:39:46.27 ID:cs5ra1uM0
基地の地下

クルル「この俺様が気がつかないとは」

ぴーぴー
めーる が とどきました

クルル「覗き最低、なんていってるけど、他人の携帯をためらいも無く開いて、勝手にメールを見る」

かち

クルル「それが俺様、でッす!えー、なになに任務の報告は迅速に行われたし―?」

「回収には、シャッコーを派遣・・・」「ラボにて蓄積されたデータを解析後、初期化して再配備・・・」「ペコポン人の記憶消去を確認した後、基地まで帰還・・・」

クルル「なんだこりゃ?おい、地下の基地で見つけたメールを、転送するから準備を

ばきゅーんばきゅーん

クルル「お」

ぼかーん

クルル「ちょ、今のでめがねめがね、めがねわれた」

?「・・・見つけた」

クルル「カレーはやっぱりハウスだね」

ぼかーん

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:41:00.16 ID:cs5ra1uM0
しばらく後、基地の地下

モア「よかった、皆さん、無事ですね」

冬樹「モアちゃんは、ひどい怪我をしているじゃないか。早く、手当てしないと」

夏美「でも、ここはどこ」

モア「基地のそのまた下の、最下層です」

冬樹「こんなところ、あったんだ」

モア「たまたまさっき、ここを知ったので、隠れさせてもらいました、てゆーか、緊急避難っ?」

冬樹「助かったよ、ありがとう」

ケロロ「まったく我輩のあずかり知らんところで、こんなもんに予算を使い込んで!」

モア「モアも、知りませんでした」

冬樹「てことは、軍曹が作ったんじゃ、ないんだ」

ケロロ「ハイテクな機械に、大きな画面。こんなもの、我輩には必要ないであります」

冬樹「言われてみれば、ここはまるで、第二の基地みたいだね」

ケロロ「こんな場所を無断で作ると言えば、アイツしか居ないであります」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:46:10.18 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「おや?こんなところに、パソコンであります」

冬樹「見てみようよ」

『宇宙生命体観測レーダー:侵略者の着地地点がわかる』

ケロロ「これ以外には、めぼしいものは無いでありますな」

冬樹「何か意味があるんだよ、このレーダー」

ケロロ「ただのいたずらでありますよ」

冬樹「メールで、聞いて見ようか」

夏美「遊んでないで、出口を見つけなさいよ」

モア「今は、ここに居たほうが、安全じゃないでしょうか」

冬樹「だめだよ、手当てするには、上にいかないと」

モア「それでは、そこの青いスクリーンに、手のひらをかざしてください」

ぶおおおおぉん

冬樹「わ、エレベーターが出た」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:47:18.78 ID:cs5ra1uM0
夏美「ねぇ、モアちゃん」

モア「はい!」

夏美「ここの場所を知らなかったってことは、来るのは初めてなのよね」

モア「・・・」

夏美「そもそも、出入り口を、なんで知ってるの?」

モア「・・・」

モア「ごめんなさい。モアは、この基地の存在を知っていたんです」

ケロロ「報告を、怠ったでありますか」

モア「最初に見つけたときには、報告をするつもりでした」

ケロロ「つもり、でありますか」

モア「この基地を作った人や、目的を探っているうちに、知ってしまったんです」

ケロロ「なにを、でありますか」

モア「今日、えらい軍人が地球に来て、おじさまたち小隊を、強制帰還させること、です」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:48:20.76 ID:cs5ra1uM0
ケロロ「な!なんでぇ!我輩、なんにも―本部に夏美殿の使用済み下着と間違えて冬樹殿のものを送ったことはあったけど―悪いこと、してないで、あります!」

夏美「え?なに?」

モア「モアは、彼らが来る前に、地球侵略を完了していればいい、そう思ったんです!」

ケロロ「それで、あの完璧な作戦を思いついたのでありますか」

モア「その作戦も、もう実行できなくなりました」

ケロロ「我輩がペコポンに再度配属された際には、どどんと実行するでありますよ」

モア「・・・」

ケロロ「きっとすぐ戻ってこられるでありますから、それまで基地の留守番を命じるであります、モア殿」

モア「・・・あの、モアは、もうひとつ、隠していることがあります」

冬樹「隠していること?」

モア「おじさま、こちらへきてください」

ケロロ「モアどの、なに、を」

モア「はるまげどん、1京分の1っ」

ケロロ「が・・・ま」

冬樹「軍曹!」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:49:21.13 ID:cs5ra1uM0
冬樹「軍曹!」




ケロロ「げろ?なんともないであります」

冬樹「ほんとうに?」

夏美「あんた、どうやって喋ってるのよ」

冬樹「“ほとんど 首なし ニック”のようだ」



モア「おじさまたちは、機械だから、アタマが取れても動くんです」

ケロロ「キカイ?」

モア「おじさまたちが回収されたら、きっと、解体されてしまいます」

ケロロ「・・・げぇろぉ!解体ぃ!」

夏美「私達としては、さっさと解体でも何でもしてもらえると、助かるんだけど」

モア「きっと、次に出会うときには、今のおじさまではない、別の人なんです」

夏美「え、そんな」

モア「だから、そうならないよう、モアが守ります!」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:50:32.29 ID:cs5ra1uM0
どーん

冬樹「来た!」

ケロロ「げろーーぉ!」

夏美「ボケガエルっ!」

モア「おじさまを、はなしてくださぁぁぁい!」

どかぁん

モア「く!」

どかぁん

モア「いたっ!」

ケロロ「・・・西の空に明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んでゆく。それが、我輩であります」

どかぁん

ケロロ「さよならであります」






モア「人間であろうとキカイであろうと、おじさまはおじさまに変わりありません!」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:51:16.42 ID:cs5ra1uM0
はるまげどん、

一万分の一ぃ!




ケロロ「・・・」

モア「おじさま、たすかったんですね、よかった」

夏美「今、クルルを呼ぶから」

モア「彼は、もう」

夏美「なんてこと」

モア「なつみ、さん、」

夏美「じっとしてて、血がとまらないの」

モア「あの、これ」

夏美「モアちゃん・・・」

モア「ルシファースピアを、夏美さんに渡したいんです」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:52:07.00 ID:cs5ra1uM0
夏美「もらうから、だからもう」

ケロロ「モアどの」

冬樹「しっかりして!目を覚まして!」



モア「・・・」



冬樹「そんな」

夏美「冬樹、スピアを持って」

冬樹「うん」

夏美「まだ、息があるわ」

ケロロ「・・・」

夏美「ボケガエル、ギロロは、頼んだわよ」

ケロロ「・・・」

夏美「モアちゃんは、私が担ぐ」

ケロロ「・・・」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:53:00.65 ID:cs5ra1uM0
ぴこんぴこん

夏美「宇宙生命体観測レーダーが、ものすごい反応だわ」

冬樹「宇宙人を示す丸の数が、3・・・5・・・7・・・11・・・増えていく」

夏美「こんな状態じゃ、出られないわ」



ケロロ「夏美殿」



夏美「なによ」

ケロロ「これ、ギロロがつけているベルトであります」

夏美「ソレが、どうしたの」

ケロロ「持っておいてほしいであります」

夏美「唐突に、何を言い出すのよ」

ぺた

冬樹「軍曹、これは」

ケロロ「冬樹殿、ケロンスター、貸してあげるであります」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:54:15.94 ID:cs5ra1uM0
夏美「アンタ、何を考えているのよ」

ケロロ「これは、軍と我輩との問題であります。ペコポン人をまきぞえにできないでありますよ」

冬樹「軍曹、待って」

ケロロ「必ず取り戻しに来るでありますから、なくさないでほしいであります」

冬樹「軍曹、待って」

ケロロ「必ず取り戻しに来るでありますから、なくさないでほしいであります」

夏美「アンタ一人で行って、どうにかなる相手じゃないでしょう」

ケロロ「我輩の代わりに、モア殿へ謝っておいてほしいであります」

夏美「聞きなさいよ」

ケロロ「行かないと、奥東京が壊滅するでありますから」

夏美「本当に、そうするしかないの」

ケロロ「もう、さよならであります」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/11/16(火) 12:55:50.32 ID:cs5ra1uM0 [34/35]
しばらくして後、どこか

N「実験体、五体の回収は滞りなく、完了しました」

?「さっさと、解体にとりかかれ」

N「これで、良かったのでしょうか」

?「役に立たない侵略兵器を、そのままにしておいて良い、と言うの?」

N「まだ、見守っていくべきだったのでは」

?「うっとうしい!さっさと行け」

N「了解しました」

47 名前: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ [] 投稿日:2010/11/16(火) 12:57:22.02 ID:cs5ra1uM0 [35/35]

           O 。
                 , ─ヽ
________    /,/\ヾ\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_   __((´∀`\ )< というお話だったのサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/'''  )ヽ  \_________
||__|        | | \´-`) / 丿/
|_|_| 从.从从  | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
|_|_|///ヽヾ\  /   ::::::::::::ゝ/||
────────(~~ヽ::::::::::::|/        = 完 =

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