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紬「あら、ネコ耳♪」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:06:19.18 ID:vHxivu//P [1/46]
放課後、軽音部部室
唯「・・・良い物見つけたよ」
律「なんだ?クッキーの余りでもあったのか?」
唯「これこれ」
紬「あら、ネコ耳♪」
澪「私は付けないからな」
律「なんだよ。ネコ耳の澪を抱いて、もふもふしたかったのに」
澪(早まったっ)
放課後、軽音部部室
唯「・・・良い物見つけたよ」
律「なんだ?クッキーの余りでもあったのか?」
唯「これこれ」
紬「あら、ネコ耳♪」
澪「私は付けないからな」
律「なんだよ。ネコ耳の澪を抱いて、もふもふしたかったのに」
澪(早まったっ)
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:07:33.28 ID:vHxivu//P [2/46]
紬「これは、梓ちゃんの物じゃなくて」
律「案外私って線もあるんじゃないのか」
唯「でもこれを付けたら、りっちゃん本体はどこに行っちゃうの?」
律「・・・私はカチューシャじゃないんだよ。そういえば唯は、こういうの付けないな」
唯「私は素材が良いから、何も付けなくても勝手に輝いちゃうんだよ」
澪「自分で言うな」 ぽふっ
律、紬「あはは」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:08:35.50 ID:vHxivu//P [3/46]
梓「済みません。遅れました・・・。付けませんからね」
律「察しが良いな。だが、もう遅い」
紬「うふふ、捕まえた♪」 がばっ
梓「ちょ、ちょっと。ムギ先輩」
紬「梓ちゃんって小さくって柔らかくて、抱き心地が最高ね♪」
梓(ムギ先輩は、匂いが最高ですね♪) くんか、くんか
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:09:36.08 ID:vHxivu//P
唯「では、そーちゃくっ」 かぱっ
梓「は、はぅっ」
律「おー。やっぱり梓は、ネコ耳が良く似合うな」
澪「それって、褒め言葉なのか?」
律「当然だろ。梓、にゃーだ。にゃー」 しゃかしゃか
梓「やりませんよ、そんな事」
律「にゃー、にゃー。にゃーっ」 しゃかしゃか
梓「止めて下さいよ、もう」
澪(可愛いから、もっとやれ)
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:10:39.23 ID:vHxivu//P
梓「もう、取りますからね・・・。あれ」
紬「もしかして、取れないとか?」
梓「髪の毛が絡まってて。・・・どうしましょうか」
唯「一体化したのかも知れないね。あずにゃんとネコ耳が」
紬「それって、お互いが惹かれあったって事かしら」
唯「多分、そうだと思う。私はそう信じてるよ」
紬「なるほど。そんな事って、本当にあるのねー♪」
律「そろそろ突っ込んでも良いかな、二人とも」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:11:43.61 ID:vHxivu//P
澪「帽子もあるけど、結局取らないと駄目だからな。少し髪を切るか?」
梓「えっ?」 びくっ
唯「私が・・・」
梓「唯先輩以外でお願いします」
唯「あずにゃん、しどいよ」
梓「だ、だって唯先輩、絶対失敗しそうですもん」
澪「私も、ちょっと自信無いな」
律「やっぱ順当に、ここはムギだろ」
紬「お任せあれー♪」 じゃきじゃき
律「いやいや。それ、裁ちバサミだから」
紬「冗談でーす♪」 にやり
律「それを持ったまま笑うなよ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:12:45.67 ID:vHxivu//P
澪「絡まってる部分を切るだけだから、髪型には影響しないだろ」
紬「それにハサミより、カミソリの方が良いのかしら?」
唯「なんだか、変な汗が出てきたよ」
梓「どうして唯先輩が」
唯「私、こういうの苦手なんだよね。しゅっ、て切っちゃいそうで。しゅっ、て」
澪「マジで止めろ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:13:47.37 ID:vHxivu//P
梓「なんだか私も、変な汗が」
紬「大丈夫?りっちゃん、梓ちゃんが動かないように押さえてて」
律「しゃーないな。ほれ」 きゅっ
梓「ちょっと。律先輩、抱きつき過ぎです」
律「良いやないか、良いやないか。乙女の柔肌は気持ち良いのー」 すりすり
梓「どこの時代劇ですか、それ」 くすっ
紬「・・・ちょっと緊張が解れたみたいね」
唯「さすがりっちゃん」
澪(梓、チェンジ、チェンジ。チェイングッ)
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:14:53.97 ID:vHxivu//P
紬「じゃ、行くわね」 すーっ
律「大丈夫か、梓」
梓「私が何かする訳でも無いですからね」
律「急にクールだな。しかしお前、細いなー」
梓「あまり自覚はありませんけど」
律「私も、少し痩せた方が良いのかな」
梓(律先輩は良い匂いがするんだから、もう十分ですよ♪) くんか、くんか
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:15:54.40 ID:vHxivu//P
紬「・・・こんな感じかしら」 すっ
唯「あ、取れた」
梓「ありがとうございます。ムギ先輩。・・・それと一応、律先輩」
律「可愛くない奴め」
紬「うふふ♪」
律「さて、このネコ耳はどうするよ」
唯「髪の毛が絡まるなら、使わない方が良いのかな」
律「逆に、敢えて使う手もあるぞ」
唯「ほほぅ。では、誰に」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:16:55.81 ID:vHxivu//P
さわ子「・・・私、今日はアイスティーでお願い。・・・どうかした?」
唯「あり?」
律「無いな」
さわ子「なんの話よ」
律「ネコ耳があるんだけど、誰に付けようかって話をしてたんだ」
さわ子「私だって、まだまだあるでしょ」
律「そういう、マニアックな趣味の人もいるかもな。だははーっ」
さわ子「マジックでヒゲ描くぞ、デコッパチ」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:17:58.53 ID:vHxivu//P
律「あー、ひどい目に遭った」
澪「自業自得だ。とにかくそのネコ耳は、しまうなり捨てるなりしろ」
律「澪は付けないのか」
澪「取れなくなったら困るだろ。それと、私には似合わない」
唯「そかな。澪ちゃんも、結構良いと思うけどな」
澪「何も良くないし、取れなくなったら困る。大体どの部分が引っかかったんだ」
紬「カチューシャの、この辺かしら」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:19:14.76 ID:vHxivu//P
澪「別におかしい所はないな。……付けてみても、全然」 かぱっ
紬「え?」
澪「え?」
律「突っ込んだ方が良いのか慰めた方が良いのか、ゆっくり考えてくれ」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:20:19.04 ID:vHxivu//P
澪「す、すぐに取る。・・・あれ?」
唯「やっぱり、可愛いよね」
紬「うんうん♪」
澪「笑ってる場合じゃないんだ。紬、早く切ってくれ」
律「その前に、にゃーだ。にゃー」 しゃかしゃか
澪「どうして」
律「田井中律、一生のお願い。本当、この通り」 がばっ
澪「・・・にゃ、にゃー」 しゃかしゃか
律「あ、ごめん。顔伏せて、見てなかった」
澪「しゃーっ」 がりがり
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:22:31.51 ID:vHxivu//P
唯「やっぱりカミソリの出番だね。今度こそ私が・・・」
澪「ム・ギ。た・の・む」
唯「ぶー。澪ちゃんのいけず」
澪「しゅっ、てなったら嫌だろ。目の前でそんなのは見たくないし、唯に危ない真似はさせられない」
唯「澪ちゃん♪」
紬「そういう事なら、私に任せて。梓ちゃん、、澪ちゃんをお願い」
梓「は、はい。澪先輩、絶対暴れないで下さいよ」
律「なんなら、私が押さえてやるか?」
梓「いえ、それには及びません」
澪(おろろーん)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:25:42.66 ID:vHxivu//P
紬「澪ちゃん、じっとしててね」
澪「や、優しく頼む」
紬「うふふ♪お姉さんに任せなさい♪」
澪「う、うん。お、お願い♪」
梓(なんか変な雰囲気だし。澪先輩、良い匂いだし♪) くんか、くんか
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:28:08.07 ID:vHxivu//P
唯「澪ちゃん達、茶碗蒸しみたいだね」
律「・・・ああ、百合根って事か」
唯「え?ほかほか温かいって事だよ」
律「痛いっ。穢れた自分の心が痛いっ」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:30:40.77 ID:vHxivu//P
紬「・・・こうかしら」 すっ
澪「だ、大丈夫か?」
紬「ちょっと動かしてみるわね・・・。痛くない?」
澪「全然」
紬「良かった。えいっ」 かぱっ
澪「た、助かったー。ムギ、ありがとう。それと、梓も」
紬「うふふ♪」
律「あー、もふもふするの忘れてた」
澪(なんてこったっ)
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:32:38.85 ID:vHxivu//P
梓「でもさすがに、もう捨てた方が良いですね」
律「呪いのネコ耳になってきたもんな」
唯「教会じゃないと外せないとか?」
梓「そうなると、ムギ先輩が牧師さん。いや、シスターですか」
唯「ありがたや、ありがたや。ムギ様、ありがたやー」
律「くっ。突っ込みたいが、意外に間違ってない」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:34:44.38 ID:vHxivu//P
紬「・・・」 じー
梓「ムギ先輩、どうかしました?」
律「おい、悪い事考えて無いか?」
紬「え?」
澪「落ち着けよ、ムギ。良いからそれを置け」
梓「ゆっくり、ゆっくりです。ムギ先輩」
紬「・・・みんな、ごめんなさいっ」 かぱっ
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:37:02.44 ID:vHxivu//P
律「あちゃー、結局付けちゃったか」
澪「ムギーッ」
紬「ご、ごめんなさい。で、でも。なんだか、楽しそうだったから」
梓「楽し、そう?」
紬「楽しく無かった?」
梓「そう言われると。ねえ、澪先輩」
澪「私に振るな。まあ、楽しく無かった訳でも無くも無いというか」
唯「私は分かるなー、ムギちゃんの気持ち」
紬「ありがとうー、唯ちゃん」 きゅっ
澪「全く、唯は甘いんだから」
律「まあまあ。とにかく、ネコ耳を取るぞ」
梓「で、誰が取りますか?」
紬「え?」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:39:13.60 ID:vHxivu//P
唯「僭越ながら平沢唯。私が是非とも立候補致します」 びしっ
律「よし、平沢隊員に任せたっ」
唯「はっ。平沢唯、全力で頑張りますっ」 びしっ
紬「ええっ」 びくっ
唯「うふふ。お姉さんが、優しくしてあげる♪」 じゃきじゃき
紬「ご、ごめんなさーいっ。お母様、ごめんなさーいっ。紬が、紬が間違っておりましたーっ」 びくびくっ
唯「ムギちゃんは、どうして謝ってるのかなー♪これから、楽しい事が始まるんだよー♪うふふふふふ♪」 じゃきじゃき
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:41:15.62 ID:vHxivu//P
澪「ムギ。冗談だよ、冗談。ほら、律も謝れ」
律「わりー、わりー。ちょっとからかっただけだよ
紬「わ、私こそごめんなさい。つい、調子に乗っちゃって」 しゅん
律「もう、ムギはやっぱり可愛いなー」 撫で撫で
紬「全くだ」 撫で撫で
梓「よしよし、です」 撫で撫で
唯「で、私は誰が慰めてくれるのかな・・・」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:43:28.93 ID:vHxivu//P
律「わりー、わりー。まずは、髪の具合を見てみるか」
澪「さらっさらだなー」
梓(良い匂いだなー♪) くんか、くんか
律「やっぱ、良いトリートメント使ってんの?」
紬「え?市販の物を、普通に使ってるだけよ」
澪「だったら、手入れが行き届いてるのか?
律「お手伝いさんが、あれこれやってくれるとか」
紬「そんな。普通に自分で洗って、自分で乾かしてるから」
律「ふーん、それでこの髪かー」
梓(ふーん、それでこの匂いかー♪) くんか、くんか
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:45:28.56 ID:vHxivu//P
唯「私が突っ込んで良いのかな、さすがに」
律「あはは。わりー、わりー。・・・えーと、絡まってるけど取れそうじゃないか?」
澪「切るにはもったいないような髪だしな」
梓(良い匂いですしね♪) くんか、くんか
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:47:36.87 ID:vHxivu//P
律「私は左をやるから、澪は右で。梓は後ろを頼む」
唯「じゃ、私が前で」
紬「みんな、ごめんなさい」 しゅん
律「良いって、良いって。でもこうしてると、お嬢様に仕える侍女達みたいだな」
澪「まあ、実際そうなんだろ」
唯「そかな。私はいつも憂に、こうしてもらってるよ」
律「・・・そこはせめて、お前が憂ちゃんにやってやれ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:49:45.07 ID:vHxivu//P
律「ここをこっちに通してと。・・・ふぅ、なんとか解けたな」
梓「昇天ペガサス盛りになった時は、どうしようかと思いましたけどね」
紬「ありがとう、みんな。・・・それに、ごめんなさい」 しゅん
澪「ムギ、もう良いって。人間、たまには羽目を外したくなる時もあるさ」
紬「澪ちゃん♪」
梓「年中羽目を外してる人もいますけどね」
唯「もう。あずにゃんはすぐそういう事言うんだから」
梓「自覚してるなら、改めて下さい」
律「全くだぜ」
澪「お前もだ、デコッパチ」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:52:02.46 ID:vHxivu//P
紬「それで、このネコ耳はどうする?やっぱり捨てた方が良いのかしら」
梓「もったいないけど、ここまで来ると危ないですからね。髪の毛をばっさり切るような事になったら大変ですし」
澪「だったら、最後に律で試してみるか」
律「この野郎。いっそ半分に折って、他の人も使えないようにしようぜ」
唯「その前に、私が使ってみるよ」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:54:20.11 ID:vHxivu//P
梓「・・・今までの流れ、見てました?」
唯「勿論。みんなが使ったなら、私が使わないって事は無いんじゃない?」
梓「無いんじゃないって事は無いんじゃないんですか」
唯「無いんじゃないって事は無いんじゃないって事は、無いんじゃないって私は思うんだけどな」
律「そういう、訳の分からない会話も、無いんじゃない?」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:56:30.59 ID:vHxivu//P
唯「とにかく私、付けるから」 かぱっ
律「わっ。こいつ、本当に付けやがった」
澪「怖い物知らずだな」
紬「でも、ちょっと恰好良いかも」
梓「付けたのは、ネコ耳ですけどね」
唯「あずにゃんー。にゃーん、にゃーん」 すりすり
梓「ちょっ、ちょっと。唯先輩」
唯「にゃん?」
梓(この笑顔が。この匂いが私を惑わせる♪) くんか、くんか
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:58:30.07 ID:vHxivu//P
唯「どう、どう?にゃー、にゃー。にゃにゃにゃにゃー」 しゃかしゃか
律「どうと言われても、なあ」
澪「まあ、なんだろう」
紬「あまり普段と変わらないというか、なんというか」
梓「結局唯先輩のキャラが強すぎて、ネコ耳のインパクトが薄れてるんですよね」
唯「華のある美少女って、罪だよねー♪」
律「イラッとするが、結構否定出来ん」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:00:50.11 ID:vHxivu//P
唯「だったら、外そっと」 すっ
澪「・・・簡単に外れたな」
紬「唯ちゃん、何かやった?」
唯「内緒。ただ、髪の長さも関係してるかも知れないね」
梓「確かに私達3人とも、髪が長いですし」
唯「あー、なんかつまんないなー」
律「仕方ない。これだけはやりたくなかったんだが」
澪(出るか、出てしまうのか。あれが、ついに出てしまうのか♪)
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:03:28.07 ID:vHxivu//P
唯「嫌な予感がするんだけど」
律「ふふふっ。そういうお前には、これをお見舞いしてくれるわ」 すっ、かぱっ
梓「あ、律先輩が唯先輩の頭の上にっ」
律「真顔で言うな」
唯「おでこはー。おでこは駄目ーっ。おでこを出すなど、人としてあってはならんのですーっ」
律「悪かったな、おい」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:05:31.58 ID:vHxivu//P
紬「でもおでこを出した唯ちゃんも、すごい可愛いわよ♪」
唯「逆に前髪を垂らすと、律先輩の印象は大分変わりますね」
紬「唯ちゃんがシンプルな美少女なら、りっちゃんはワイルドな美少女かしら」
律「止めろよ、おい」 てれてれ
澪(本当の事を言われて、何を照れる理由があるっ)
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:07:33.95 ID:vHxivu//P
唯「とにかくこれは却下。おでこを出すなど、女子としてのたしなみに欠けるのです」 すっ
梓「唯先輩が言っても、説得力に欠けるんですけどね」
律「ちぇー。だったら、私がネコ耳を付けてみようかな」
澪「外れなくなっても知らないぞ」
律「唯も言ってただろ。みんなが付けて、自分が付けない理由は無いって」
紬「りっちゃん。悪い事は言わないから、止めた方が良いわよ」
律「良いじゃん、良いじゃん。私も髪が短いから、すぐに取れるって」 かぱっ
唯「あーっ。りっちゃん、違うって。私は付けたんじゃなくて・・・」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:09:43.35 ID:vHxivu//P
律「どうだ。似合うか。にゃー、にゃー、にゃー。なんてなー」 しゃかしゃか
梓「それで、ネコ耳は外れますか」
律「何だよ、ノリが悪いな。こんなのすぐに・・・。あれ?」
澪「おい」
律「待て、待てって。今すぐ外すから・・・。あれ?」 たらー
紬「りっちゃん、やっぱり外れない?」
律「おかしいな。・・・ちょっと、マジでやばいかも」 あせあせ
唯「あのさ。私本当は付けたんじゃなくて、指を間に挟んでたんだよね」
律「それって、どういう事?言ってる意味が、全然分かんないっていうかー」 あせあせ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:12:01.14 ID:vHxivu//P
澪「おい、律。・・・律ってば」
律「ちぇ。みんな帰れ帰れ。どうせ自得自得だよ。ああ、帰れ帰れ」
紬「りっちゃん」
唯「りっちゃーん」
梓「律先輩」
律「私はこんなの付けてても、全然平気なんだよ。良いから、みんなもう帰れよ」
澪「全く。・・・みんな、早く帰ろう」 ぱたん
唯、紬、梓「う、うん」 ぱたん
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:13:59.58 ID:vHxivu//P
律「・・・本当に帰るのかよ、全く。で、どうすれば良いんだよ」
しーん
律「返事も無しか、当たり前だけど。取りあえず、一人遊びしてみるか。・・・にゃー」 しゃかしゃか
しーん
律「無限大に虚しいな。でもって、どうやって帰れば良いんだ?帽子を被るか、タオルでも巻くか。なあ、澪」
しーん
律「返事がある訳無いか。はは、はは。あはは・・・」
しーん
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:16:01.84 ID:vHxivu//P
律「なんだよもう。・・・やっぱり、外れないし」
しーん
律「唯ー、ムギ-、梓ー。なんとかしてくれー。澪ーっ」
しーん
律「・・・一人で叫んでても仕方ないか。暗くなった後で、こっそり帰ろう」
しーん
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:18:08.42 ID:vHxivu//P
律「本当、一人で何やってるんだろ」
カチャ
澪「どうして一人なんだ
律「見ての通りだろ。みんな帰って・・・。どあっ、どうしてここに?」
澪「どうしてだと思う」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:20:16.11 ID:vHxivu//P
律「どうしてって、それは」
唯「ふむふむ♪」
律「ここは軽音部だし」
紬「そうそう♪」
律「私達は、軽音部の部員だし」
梓「うんうん♪」
律「だから、その。あの。えーと」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:22:29.78 ID:vHxivu//P
唯「私達が、りっちゃんを見捨てて帰る訳が無いよ」
律「唯・・・」
紬「って、澪ちゃんがずーっと言ってました♪」
澪「ム、ムギッ。私は別にその。何も冗談なんだから、そう真剣にならなくても・・・。というか、つまりはそういう事だ」
梓「こういう律先輩も、新鮮で良いですけどね」
律「ど、どういうのがだよ」
梓「言って良いんですか?」
律「駄目っ」
澪「全く」 くすくす
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:24:24.81 ID:vHxivu//P
律「とにかく、その。えーと。・・・どうも、申し訳ありませんでしたっ」 がばっ
紬「まあまあ♪まずは、そこに座って」
梓「解き甲斐がありそうですね」
澪「それと、これ」
律「ああ、カチューシャ」
澪「これがないと、やっぱり律じゃないからな」
律「澪・・・」
澪「さっさと解いて、さっさと帰るぞ」 ぽふっ
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:26:35.52 ID:vHxivu//P
唯「・・・ここを、こう通して」
梓「こっちに引っ張って、と。……どうですか?」
律「……取れるかも」 すっ
紬「最後はやっぱり、カチューシャを付けないと♪」 かぱっ
律「あ、ありがとう」
澪「礼なんて必要無いだろ、私達には」
唯「そうそう。さっきもりっちゃんが言ってたじゃない」
紬「私達は、軽音部の部員なんだからって」
梓「そういう事です」
律「お前ら・・・」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:29:30.14 ID:vHxivu//P [45/46]
澪「さて、どうする」 ぽふっ
律「どうするって、その」
澪「私達は軽音部で、お前はなんなんだ?」
律「ああ、そうだな。みんな、帰るぞ。・・・部長の私に付いてこいっ」
澪、紬、梓、唯「おーっ」
終わり
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:31:27.08 ID:vHxivu//P [46/46]
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
特にこれといった内容はなく、テーマとしては「やっぱり律澪」ですね。
紬「これは、梓ちゃんの物じゃなくて」
律「案外私って線もあるんじゃないのか」
唯「でもこれを付けたら、りっちゃん本体はどこに行っちゃうの?」
律「・・・私はカチューシャじゃないんだよ。そういえば唯は、こういうの付けないな」
唯「私は素材が良いから、何も付けなくても勝手に輝いちゃうんだよ」
澪「自分で言うな」 ぽふっ
律、紬「あはは」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:08:35.50 ID:vHxivu//P [3/46]
梓「済みません。遅れました・・・。付けませんからね」
律「察しが良いな。だが、もう遅い」
紬「うふふ、捕まえた♪」 がばっ
梓「ちょ、ちょっと。ムギ先輩」
紬「梓ちゃんって小さくって柔らかくて、抱き心地が最高ね♪」
梓(ムギ先輩は、匂いが最高ですね♪) くんか、くんか
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:09:36.08 ID:vHxivu//P
唯「では、そーちゃくっ」 かぱっ
梓「は、はぅっ」
律「おー。やっぱり梓は、ネコ耳が良く似合うな」
澪「それって、褒め言葉なのか?」
律「当然だろ。梓、にゃーだ。にゃー」 しゃかしゃか
梓「やりませんよ、そんな事」
律「にゃー、にゃー。にゃーっ」 しゃかしゃか
梓「止めて下さいよ、もう」
澪(可愛いから、もっとやれ)
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:10:39.23 ID:vHxivu//P
梓「もう、取りますからね・・・。あれ」
紬「もしかして、取れないとか?」
梓「髪の毛が絡まってて。・・・どうしましょうか」
唯「一体化したのかも知れないね。あずにゃんとネコ耳が」
紬「それって、お互いが惹かれあったって事かしら」
唯「多分、そうだと思う。私はそう信じてるよ」
紬「なるほど。そんな事って、本当にあるのねー♪」
律「そろそろ突っ込んでも良いかな、二人とも」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:11:43.61 ID:vHxivu//P
澪「帽子もあるけど、結局取らないと駄目だからな。少し髪を切るか?」
梓「えっ?」 びくっ
唯「私が・・・」
梓「唯先輩以外でお願いします」
唯「あずにゃん、しどいよ」
梓「だ、だって唯先輩、絶対失敗しそうですもん」
澪「私も、ちょっと自信無いな」
律「やっぱ順当に、ここはムギだろ」
紬「お任せあれー♪」 じゃきじゃき
律「いやいや。それ、裁ちバサミだから」
紬「冗談でーす♪」 にやり
律「それを持ったまま笑うなよ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:12:45.67 ID:vHxivu//P
澪「絡まってる部分を切るだけだから、髪型には影響しないだろ」
紬「それにハサミより、カミソリの方が良いのかしら?」
唯「なんだか、変な汗が出てきたよ」
梓「どうして唯先輩が」
唯「私、こういうの苦手なんだよね。しゅっ、て切っちゃいそうで。しゅっ、て」
澪「マジで止めろ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:13:47.37 ID:vHxivu//P
梓「なんだか私も、変な汗が」
紬「大丈夫?りっちゃん、梓ちゃんが動かないように押さえてて」
律「しゃーないな。ほれ」 きゅっ
梓「ちょっと。律先輩、抱きつき過ぎです」
律「良いやないか、良いやないか。乙女の柔肌は気持ち良いのー」 すりすり
梓「どこの時代劇ですか、それ」 くすっ
紬「・・・ちょっと緊張が解れたみたいね」
唯「さすがりっちゃん」
澪(梓、チェンジ、チェンジ。チェイングッ)
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:14:53.97 ID:vHxivu//P
紬「じゃ、行くわね」 すーっ
律「大丈夫か、梓」
梓「私が何かする訳でも無いですからね」
律「急にクールだな。しかしお前、細いなー」
梓「あまり自覚はありませんけど」
律「私も、少し痩せた方が良いのかな」
梓(律先輩は良い匂いがするんだから、もう十分ですよ♪) くんか、くんか
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:15:54.40 ID:vHxivu//P
紬「・・・こんな感じかしら」 すっ
唯「あ、取れた」
梓「ありがとうございます。ムギ先輩。・・・それと一応、律先輩」
律「可愛くない奴め」
紬「うふふ♪」
律「さて、このネコ耳はどうするよ」
唯「髪の毛が絡まるなら、使わない方が良いのかな」
律「逆に、敢えて使う手もあるぞ」
唯「ほほぅ。では、誰に」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:16:55.81 ID:vHxivu//P
さわ子「・・・私、今日はアイスティーでお願い。・・・どうかした?」
唯「あり?」
律「無いな」
さわ子「なんの話よ」
律「ネコ耳があるんだけど、誰に付けようかって話をしてたんだ」
さわ子「私だって、まだまだあるでしょ」
律「そういう、マニアックな趣味の人もいるかもな。だははーっ」
さわ子「マジックでヒゲ描くぞ、デコッパチ」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:17:58.53 ID:vHxivu//P
律「あー、ひどい目に遭った」
澪「自業自得だ。とにかくそのネコ耳は、しまうなり捨てるなりしろ」
律「澪は付けないのか」
澪「取れなくなったら困るだろ。それと、私には似合わない」
唯「そかな。澪ちゃんも、結構良いと思うけどな」
澪「何も良くないし、取れなくなったら困る。大体どの部分が引っかかったんだ」
紬「カチューシャの、この辺かしら」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:19:14.76 ID:vHxivu//P
澪「別におかしい所はないな。……付けてみても、全然」 かぱっ
紬「え?」
澪「え?」
律「突っ込んだ方が良いのか慰めた方が良いのか、ゆっくり考えてくれ」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:20:19.04 ID:vHxivu//P
澪「す、すぐに取る。・・・あれ?」
唯「やっぱり、可愛いよね」
紬「うんうん♪」
澪「笑ってる場合じゃないんだ。紬、早く切ってくれ」
律「その前に、にゃーだ。にゃー」 しゃかしゃか
澪「どうして」
律「田井中律、一生のお願い。本当、この通り」 がばっ
澪「・・・にゃ、にゃー」 しゃかしゃか
律「あ、ごめん。顔伏せて、見てなかった」
澪「しゃーっ」 がりがり
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:22:31.51 ID:vHxivu//P
唯「やっぱりカミソリの出番だね。今度こそ私が・・・」
澪「ム・ギ。た・の・む」
唯「ぶー。澪ちゃんのいけず」
澪「しゅっ、てなったら嫌だろ。目の前でそんなのは見たくないし、唯に危ない真似はさせられない」
唯「澪ちゃん♪」
紬「そういう事なら、私に任せて。梓ちゃん、、澪ちゃんをお願い」
梓「は、はい。澪先輩、絶対暴れないで下さいよ」
律「なんなら、私が押さえてやるか?」
梓「いえ、それには及びません」
澪(おろろーん)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:25:42.66 ID:vHxivu//P
紬「澪ちゃん、じっとしててね」
澪「や、優しく頼む」
紬「うふふ♪お姉さんに任せなさい♪」
澪「う、うん。お、お願い♪」
梓(なんか変な雰囲気だし。澪先輩、良い匂いだし♪) くんか、くんか
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:28:08.07 ID:vHxivu//P
唯「澪ちゃん達、茶碗蒸しみたいだね」
律「・・・ああ、百合根って事か」
唯「え?ほかほか温かいって事だよ」
律「痛いっ。穢れた自分の心が痛いっ」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:30:40.77 ID:vHxivu//P
紬「・・・こうかしら」 すっ
澪「だ、大丈夫か?」
紬「ちょっと動かしてみるわね・・・。痛くない?」
澪「全然」
紬「良かった。えいっ」 かぱっ
澪「た、助かったー。ムギ、ありがとう。それと、梓も」
紬「うふふ♪」
律「あー、もふもふするの忘れてた」
澪(なんてこったっ)
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:32:38.85 ID:vHxivu//P
梓「でもさすがに、もう捨てた方が良いですね」
律「呪いのネコ耳になってきたもんな」
唯「教会じゃないと外せないとか?」
梓「そうなると、ムギ先輩が牧師さん。いや、シスターですか」
唯「ありがたや、ありがたや。ムギ様、ありがたやー」
律「くっ。突っ込みたいが、意外に間違ってない」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:34:44.38 ID:vHxivu//P
紬「・・・」 じー
梓「ムギ先輩、どうかしました?」
律「おい、悪い事考えて無いか?」
紬「え?」
澪「落ち着けよ、ムギ。良いからそれを置け」
梓「ゆっくり、ゆっくりです。ムギ先輩」
紬「・・・みんな、ごめんなさいっ」 かぱっ
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:37:02.44 ID:vHxivu//P
律「あちゃー、結局付けちゃったか」
澪「ムギーッ」
紬「ご、ごめんなさい。で、でも。なんだか、楽しそうだったから」
梓「楽し、そう?」
紬「楽しく無かった?」
梓「そう言われると。ねえ、澪先輩」
澪「私に振るな。まあ、楽しく無かった訳でも無くも無いというか」
唯「私は分かるなー、ムギちゃんの気持ち」
紬「ありがとうー、唯ちゃん」 きゅっ
澪「全く、唯は甘いんだから」
律「まあまあ。とにかく、ネコ耳を取るぞ」
梓「で、誰が取りますか?」
紬「え?」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:39:13.60 ID:vHxivu//P
唯「僭越ながら平沢唯。私が是非とも立候補致します」 びしっ
律「よし、平沢隊員に任せたっ」
唯「はっ。平沢唯、全力で頑張りますっ」 びしっ
紬「ええっ」 びくっ
唯「うふふ。お姉さんが、優しくしてあげる♪」 じゃきじゃき
紬「ご、ごめんなさーいっ。お母様、ごめんなさーいっ。紬が、紬が間違っておりましたーっ」 びくびくっ
唯「ムギちゃんは、どうして謝ってるのかなー♪これから、楽しい事が始まるんだよー♪うふふふふふ♪」 じゃきじゃき
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:41:15.62 ID:vHxivu//P
澪「ムギ。冗談だよ、冗談。ほら、律も謝れ」
律「わりー、わりー。ちょっとからかっただけだよ
紬「わ、私こそごめんなさい。つい、調子に乗っちゃって」 しゅん
律「もう、ムギはやっぱり可愛いなー」 撫で撫で
紬「全くだ」 撫で撫で
梓「よしよし、です」 撫で撫で
唯「で、私は誰が慰めてくれるのかな・・・」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:43:28.93 ID:vHxivu//P
律「わりー、わりー。まずは、髪の具合を見てみるか」
澪「さらっさらだなー」
梓(良い匂いだなー♪) くんか、くんか
律「やっぱ、良いトリートメント使ってんの?」
紬「え?市販の物を、普通に使ってるだけよ」
澪「だったら、手入れが行き届いてるのか?
律「お手伝いさんが、あれこれやってくれるとか」
紬「そんな。普通に自分で洗って、自分で乾かしてるから」
律「ふーん、それでこの髪かー」
梓(ふーん、それでこの匂いかー♪) くんか、くんか
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:45:28.56 ID:vHxivu//P
唯「私が突っ込んで良いのかな、さすがに」
律「あはは。わりー、わりー。・・・えーと、絡まってるけど取れそうじゃないか?」
澪「切るにはもったいないような髪だしな」
梓(良い匂いですしね♪) くんか、くんか
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:47:36.87 ID:vHxivu//P
律「私は左をやるから、澪は右で。梓は後ろを頼む」
唯「じゃ、私が前で」
紬「みんな、ごめんなさい」 しゅん
律「良いって、良いって。でもこうしてると、お嬢様に仕える侍女達みたいだな」
澪「まあ、実際そうなんだろ」
唯「そかな。私はいつも憂に、こうしてもらってるよ」
律「・・・そこはせめて、お前が憂ちゃんにやってやれ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:49:45.07 ID:vHxivu//P
律「ここをこっちに通してと。・・・ふぅ、なんとか解けたな」
梓「昇天ペガサス盛りになった時は、どうしようかと思いましたけどね」
紬「ありがとう、みんな。・・・それに、ごめんなさい」 しゅん
澪「ムギ、もう良いって。人間、たまには羽目を外したくなる時もあるさ」
紬「澪ちゃん♪」
梓「年中羽目を外してる人もいますけどね」
唯「もう。あずにゃんはすぐそういう事言うんだから」
梓「自覚してるなら、改めて下さい」
律「全くだぜ」
澪「お前もだ、デコッパチ」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:52:02.46 ID:vHxivu//P
紬「それで、このネコ耳はどうする?やっぱり捨てた方が良いのかしら」
梓「もったいないけど、ここまで来ると危ないですからね。髪の毛をばっさり切るような事になったら大変ですし」
澪「だったら、最後に律で試してみるか」
律「この野郎。いっそ半分に折って、他の人も使えないようにしようぜ」
唯「その前に、私が使ってみるよ」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:54:20.11 ID:vHxivu//P
梓「・・・今までの流れ、見てました?」
唯「勿論。みんなが使ったなら、私が使わないって事は無いんじゃない?」
梓「無いんじゃないって事は無いんじゃないんですか」
唯「無いんじゃないって事は無いんじゃないって事は、無いんじゃないって私は思うんだけどな」
律「そういう、訳の分からない会話も、無いんじゃない?」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:56:30.59 ID:vHxivu//P
唯「とにかく私、付けるから」 かぱっ
律「わっ。こいつ、本当に付けやがった」
澪「怖い物知らずだな」
紬「でも、ちょっと恰好良いかも」
梓「付けたのは、ネコ耳ですけどね」
唯「あずにゃんー。にゃーん、にゃーん」 すりすり
梓「ちょっ、ちょっと。唯先輩」
唯「にゃん?」
梓(この笑顔が。この匂いが私を惑わせる♪) くんか、くんか
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 14:58:30.07 ID:vHxivu//P
唯「どう、どう?にゃー、にゃー。にゃにゃにゃにゃー」 しゃかしゃか
律「どうと言われても、なあ」
澪「まあ、なんだろう」
紬「あまり普段と変わらないというか、なんというか」
梓「結局唯先輩のキャラが強すぎて、ネコ耳のインパクトが薄れてるんですよね」
唯「華のある美少女って、罪だよねー♪」
律「イラッとするが、結構否定出来ん」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:00:50.11 ID:vHxivu//P
唯「だったら、外そっと」 すっ
澪「・・・簡単に外れたな」
紬「唯ちゃん、何かやった?」
唯「内緒。ただ、髪の長さも関係してるかも知れないね」
梓「確かに私達3人とも、髪が長いですし」
唯「あー、なんかつまんないなー」
律「仕方ない。これだけはやりたくなかったんだが」
澪(出るか、出てしまうのか。あれが、ついに出てしまうのか♪)
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:03:28.07 ID:vHxivu//P
唯「嫌な予感がするんだけど」
律「ふふふっ。そういうお前には、これをお見舞いしてくれるわ」 すっ、かぱっ
梓「あ、律先輩が唯先輩の頭の上にっ」
律「真顔で言うな」
唯「おでこはー。おでこは駄目ーっ。おでこを出すなど、人としてあってはならんのですーっ」
律「悪かったな、おい」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:05:31.58 ID:vHxivu//P
紬「でもおでこを出した唯ちゃんも、すごい可愛いわよ♪」
唯「逆に前髪を垂らすと、律先輩の印象は大分変わりますね」
紬「唯ちゃんがシンプルな美少女なら、りっちゃんはワイルドな美少女かしら」
律「止めろよ、おい」 てれてれ
澪(本当の事を言われて、何を照れる理由があるっ)
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:07:33.95 ID:vHxivu//P
唯「とにかくこれは却下。おでこを出すなど、女子としてのたしなみに欠けるのです」 すっ
梓「唯先輩が言っても、説得力に欠けるんですけどね」
律「ちぇー。だったら、私がネコ耳を付けてみようかな」
澪「外れなくなっても知らないぞ」
律「唯も言ってただろ。みんなが付けて、自分が付けない理由は無いって」
紬「りっちゃん。悪い事は言わないから、止めた方が良いわよ」
律「良いじゃん、良いじゃん。私も髪が短いから、すぐに取れるって」 かぱっ
唯「あーっ。りっちゃん、違うって。私は付けたんじゃなくて・・・」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:09:43.35 ID:vHxivu//P
律「どうだ。似合うか。にゃー、にゃー、にゃー。なんてなー」 しゃかしゃか
梓「それで、ネコ耳は外れますか」
律「何だよ、ノリが悪いな。こんなのすぐに・・・。あれ?」
澪「おい」
律「待て、待てって。今すぐ外すから・・・。あれ?」 たらー
紬「りっちゃん、やっぱり外れない?」
律「おかしいな。・・・ちょっと、マジでやばいかも」 あせあせ
唯「あのさ。私本当は付けたんじゃなくて、指を間に挟んでたんだよね」
律「それって、どういう事?言ってる意味が、全然分かんないっていうかー」 あせあせ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:12:01.14 ID:vHxivu//P
澪「おい、律。・・・律ってば」
律「ちぇ。みんな帰れ帰れ。どうせ自得自得だよ。ああ、帰れ帰れ」
紬「りっちゃん」
唯「りっちゃーん」
梓「律先輩」
律「私はこんなの付けてても、全然平気なんだよ。良いから、みんなもう帰れよ」
澪「全く。・・・みんな、早く帰ろう」 ぱたん
唯、紬、梓「う、うん」 ぱたん
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:13:59.58 ID:vHxivu//P
律「・・・本当に帰るのかよ、全く。で、どうすれば良いんだよ」
しーん
律「返事も無しか、当たり前だけど。取りあえず、一人遊びしてみるか。・・・にゃー」 しゃかしゃか
しーん
律「無限大に虚しいな。でもって、どうやって帰れば良いんだ?帽子を被るか、タオルでも巻くか。なあ、澪」
しーん
律「返事がある訳無いか。はは、はは。あはは・・・」
しーん
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:16:01.84 ID:vHxivu//P
律「なんだよもう。・・・やっぱり、外れないし」
しーん
律「唯ー、ムギ-、梓ー。なんとかしてくれー。澪ーっ」
しーん
律「・・・一人で叫んでても仕方ないか。暗くなった後で、こっそり帰ろう」
しーん
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:18:08.42 ID:vHxivu//P
律「本当、一人で何やってるんだろ」
カチャ
澪「どうして一人なんだ
律「見ての通りだろ。みんな帰って・・・。どあっ、どうしてここに?」
澪「どうしてだと思う」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:20:16.11 ID:vHxivu//P
律「どうしてって、それは」
唯「ふむふむ♪」
律「ここは軽音部だし」
紬「そうそう♪」
律「私達は、軽音部の部員だし」
梓「うんうん♪」
律「だから、その。あの。えーと」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:22:29.78 ID:vHxivu//P
唯「私達が、りっちゃんを見捨てて帰る訳が無いよ」
律「唯・・・」
紬「って、澪ちゃんがずーっと言ってました♪」
澪「ム、ムギッ。私は別にその。何も冗談なんだから、そう真剣にならなくても・・・。というか、つまりはそういう事だ」
梓「こういう律先輩も、新鮮で良いですけどね」
律「ど、どういうのがだよ」
梓「言って良いんですか?」
律「駄目っ」
澪「全く」 くすくす
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:24:24.81 ID:vHxivu//P
律「とにかく、その。えーと。・・・どうも、申し訳ありませんでしたっ」 がばっ
紬「まあまあ♪まずは、そこに座って」
梓「解き甲斐がありそうですね」
澪「それと、これ」
律「ああ、カチューシャ」
澪「これがないと、やっぱり律じゃないからな」
律「澪・・・」
澪「さっさと解いて、さっさと帰るぞ」 ぽふっ
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:26:35.52 ID:vHxivu//P
唯「・・・ここを、こう通して」
梓「こっちに引っ張って、と。……どうですか?」
律「……取れるかも」 すっ
紬「最後はやっぱり、カチューシャを付けないと♪」 かぱっ
律「あ、ありがとう」
澪「礼なんて必要無いだろ、私達には」
唯「そうそう。さっきもりっちゃんが言ってたじゃない」
紬「私達は、軽音部の部員なんだからって」
梓「そういう事です」
律「お前ら・・・」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:29:30.14 ID:vHxivu//P [45/46]
澪「さて、どうする」 ぽふっ
律「どうするって、その」
澪「私達は軽音部で、お前はなんなんだ?」
律「ああ、そうだな。みんな、帰るぞ。・・・部長の私に付いてこいっ」
澪、紬、梓、唯「おーっ」
終わり
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/14(日) 15:31:27.08 ID:vHxivu//P [46/46]
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
特にこれといった内容はなく、テーマとしては「やっぱり律澪」ですね。
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