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妹「お兄ちゃん、腹筋しy……あ、あれ?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 02:21:34.45 ID:BxxdPRZW0 [1/25]
妹「よし、今日こそは、お兄ちゃんに腹筋の素晴らしさを教えてやるぞっ」


がちゃり

妹「お兄ちゃん、腹筋しy……あ、あれ?」

兄「ぐあああああああああああああああああああああ!!!」

妹「お兄ちゃんの腹筋が!!」

妹「大量のカラスに!」

妹「啄ばまれている!!!!!!!!!1」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 02:24:10.22 ID:BxxdPRZW0 [2/25]
兄「くっそおおおおおおおおおおおおお!!」

兄の強靭な腹筋を以ってしても、大量のカラスは振り払えずにいた。

妹「お兄ちゃんっ!」

兄「くっ、くるな!!! お前のようなおいしそうな腹筋を持っている子がきたら……
  この腹筋カラスの餌食に……ぐっ」

妹「おにいちゃああああああああん!!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 02:29:24.82 ID:BxxdPRZW0 [3/25]
烏「フフフ、この男の腹直筋は蜜の味がするぜ……カァーカァー」

鳥「お前の七つの子も喜ぶな……」

烏「や、やめろよ、照れるだろう……////」


兄「ざ、雑談はやめて俺をもっと真剣に食えーーーーーー!!」

妹「おにいちゃああああああん!!!!?」

兄「いまだ妹!! はやくこの部屋から逃げろ!!!! こいつらが俺の腹筋の魅力に夢中なうちに!!!」

妹「あいわかった!!!!」 だだっ


 妹は部屋を、そして家を裸足で飛び出した。
 彼女は泣いていた。
 もうあの兄とともに腹筋ができなくなってしまったことを嘆いているのだ。
 あの、大好きだった兄と……。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 02:33:49.38 ID:BxxdPRZW0
兄「糞っ……あいつ、うまく逃げることができたかな……?」

 薄れ行く腹筋と兄は、妹を心配していた。
 昔から運動不足だった自分をよく腹筋に誘ってくれた妹。
 可愛い妹。
 最近は妹に隠れて一人で腹筋をしていたのだ。
 だが、鍛えられた腹筋が、まさか腹筋カラスの目に停まってしまうとは……。

兄「しかし、腹筋カラスのお目に留まれる腹筋なんだ……っ
  俺の腹筋よ、お前はそれはそれで本望だろうよ……ッ!!」

烏「へへ、いいこというじゃないかあんちゃん」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 02:39:53.71 ID:BxxdPRZW0
一方妹は――。

妹「はぁはぁ……」

妹「ここまで逃げ切れば大丈夫かな」

妹「くそっ! なんでお父さん(全日本腹筋協会理事長)が強化合宿の時に限って連中が……」

妹「そうだ、ここはとりあえずお母さんに相談しよう」


 妹はそういうと、自らの腹にそっと手を当てた。
 そう、何を隠そう、彼女の腹直筋は三年前の事故により失われ、
 現在は母親の細胞から培養された腹筋を移植し、使っているのだ。
 彼女にとっては、己が腹筋は母親の分身と言ってもいい。

妹「ど、どうしようお母さん……」

腹筋「まさか腹筋カラスが……。お兄ちゃんはもう助からないだろう」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 02:43:21.77 ID:BxxdPRZW0
腹筋「しかし妙だ……・。腹筋カラスの生息地は東京が阿佐ヶ谷のはず。
    どうしてこんな愛知県名古屋市昭和区にあらわれるんだ………」

妹「た、確かに妙だわ……」


男「そこの少女! 何者だ!!」

妹「!?」

男「一体誰とさっきから喋っている! こんな夜中に! 怪しいぞ!!」

妹「す、すいません!!!」

腹筋「まって! 私は腹筋よ!」

男「腹筋が喋るわけあるか! ちょっとこっちこい!!」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 02:49:20.85 ID:BxxdPRZW0
 男は少女の腹筋を見て驚愕した。
 ――なんと美しい腹筋なのだろう。
 ジェットリーを彷彿とさせるしなやかな腹筋は、華奢な少女の腹部を優しく守るように覆い、
 そして少女どくとくの柔らかな皮下脂肪感を携えていた。
 皮膚はまるでシルクのように滑らかに月明かりを反射し、
 まるで腹筋が彼女という大切な人を守る、美しき高貴なナイトのように……、
 男には彼女の腹筋がそう見えて仕方が無かった。

男「こ、これはもっと調べる必要が在るな。
  触るぞ…………、うおおおおおおおおおおお、触診!!」

妹「ひぁっ」

 男が夜風に冷えた手を添えると、彼女はぴくりと身を引いた。
 一瞬のふれあいの中で、男は全てを悟った。
 このような素晴らしい腹筋を以ってしても、彼女は少女であるのだ……と。
 当の少女は両の眼にうっすらと涙を携えて、ふるふると男の手を見ていた。

男「素晴らしい……、この腹筋はまさか……」

腹筋「そう。私だ」

男「やはりあなただったのか……」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 02:57:19.57 ID:BxxdPRZW0
男「三年前、ソマリアぶりだな」

腹筋「あのときは私の本体が世話になった」

男「じゃあこの娘は……」

腹筋「そう、あのときの娘さ。
   あのとき……、デルタフォースが拾った一人の遺児……」

妹「え? わたし、お母さんの本当の子じゃなかったの?」

腹筋「実はそうなんだ」

妹「じゃあおにいちゃんは……」

腹筋「それは正真正銘、私の子宮に着床して私の腹筋で育てた子だ……」


 そのとき妹は理解した。
 この兄妹の間にあったある種の絆の正体をである。
 あれはまさしく、近親間には抱くはずの無い感情――、すなわち愛であった。

 なんどか兄妹で過ちをおかしそうになり、
 時には体を重ねようとしたこともあったが、
 今、全ての謎が解けたのだ。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 03:03:38.13 ID:BxxdPRZW0
 途端、妹は途轍もなく兄をいとおしく感じた。
 あのまま兄を、下種で最も下等である腹筋妖怪の腹筋カラスに食わせるべきではない。

 そう脳裏に浮かんだ瞬間、彼女の足はすでに家の方へと向かっていた。

足「向かうぜ!」

妹「お兄ちゃん……、いや、私のお兄ちゃんを助けないと!!!」

腹筋「危険だ!! カラスは私を狙ってくる! つまりそれはお前も……」

妹「でも、お兄ちゃんを……!!」

腹筋「くっ、……これが腹愛(ラヴ)というのか……!?」

妹「多分」


男「フフフ……、かかったな」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 03:16:30.90 ID:BxxdPRZW0
妹「おにいちゃん!!」

カラス「ふふふ、お前の兄は肉片一把も残らぬ程に食いつぶしてやっTOWER」

妹「おにいちゃああああああああん!!」

カラス「しかし馬鹿な娘だ……。わざわざ我々のところに戻ってくるなど……」

腹筋「何!?」

カラス「知らなかったのか? この娘の類稀なる腹筋スキルは、わが一族の血縁だと」

妹「そ、そんな……、私が腹筋妖怪の血を引いていただなんて……」

カラス「さあ、もう一度他人の腹筋の味を思い出せ……。
    よく鍛え上げられた腹直筋は、まるでカナダのメープルシロップのような芳香だぞ」

妹「ちがう! お兄ちゃんの腹筋はそんな匂いじゃない! もっと汗臭くて酸味が鼻をつくんだ!!」

腹筋「糞っ、戦闘は避けられないか。いくぞ妹、合体だ!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 03:24:21.79 ID:BxxdPRZW0
妹「が、合体!?」

カラス「させるか!!」 ばき

腹筋「しまった!!」 はらり


 腹筋カラスの放った一撃は綺麗に妹の腹部に当たり、
 彼女の母親の腹筋をはぎとったのである。


カラス「ふふふ、腹筋をはいでしまったら我々の勝利も同然。
   おまえはただの力なき小娘だ」

妹「くっ……」

カラス「さあさあ、」

 そのとき、妹の機転のよさが咄嗟に発揮された。
 彼女はものすごい勢いで腹筋を始めたのだ。

妹「うおおおおおおおお!!」

カラス「何!? 今からものすごい腹筋によって、一時的に体をパンプアップさせる気か!?」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 03:40:20.99 ID:BxxdPRZW0
 10余分後……。
 家は焦土と化していた。

妹「はあ……はあ……」

妹「何もかも……、何もかも失ってしまった……」



 一方そのころアメリカでは。

大統領「……ついに腹筋兵器が覚醒したか……」

科学者「これは非常にまずい。冷戦の再来だ」

大統領「つまり冷戦も、実は腹筋派と背筋派の代理戦争に過ぎなかったのか……。
     マッスル妖怪たちめ、我々人類をどこまで愚弄する気だ!!!」

科学者「こうなってしまえば、あの腹筋娘を消すしか方法が……」

大統領「ないというのか……」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 03:55:34.67 ID:BxxdPRZW0
男「大統領閣下」

大統領「おお、昭和区担当のCIA職員。状況は?」

男「日本時間にてついさっき、あの娘は我を忘れて北上中」

大統領「向かう先は?」

男「……厚木です」

大統領「くそっ……デルタフォースを出撃させろ」

男「駄目です。スクエアフォースと共に中近東にて腹筋交戦中です」

大統領「ならば、地獄のペンタゴンフォースだ。彼らならなんとかしてくれるだろう……」


 一方その頃

兄「こ、ここは……」

神「目覚めたかね」

兄「俺は死んだのか……?」

神「そう、君は一度死んだ。そしてここは天上腹直聖殿界」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 04:01:26.18 ID:BxxdPRZW0
神「あなたは生前、腹筋至上信仰がとても篤かった。我々はあなたにものすごく感謝している。
  なので、あなたに第二の腹筋、基、第二の生を与えようと思うのだ」

兄「それって……」

神「そう、つまり妹とは本当に他人になれる。結婚を視野に入れた付き合いさえできるのだ」

兄「やってくれ! 俺に禁じられた腹筋転生術を!」

神「おう」




妹「あ、流れ星」

妹「綺麗だなァ」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 04:04:58.35 ID:BxxdPRZW0
五角形「うおおおおおおおおお!!」

妹「!? 流れ星かと思ったら!」

五角形「我々はペンタゴンフォース空挺部隊。お前の命を奪いにきた」

妹「くっ」

五角形「厚木に向かっているようだが、何故だ!?」

妹「知っているぞ。母から聞かされていた。……冷戦の真実を」

五角形「なんだと?」

妹「この世界はより上位の次元、天界の腹筋派と背筋派の抗争に巻き込まれていることに!」

五角形「それがどうしたというのだ」

妹「そして厚木に、この戦争を終わらせる秘密兵器があるということも知っている!」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 04:15:04.21 ID:BxxdPRZW0
 少し歴史的な話をしよう。

 古くから、天界のジムには二つの派閥があったとされる。
 腹筋派と、背筋派である。
 彼らはどちらの筋肉がより優れているか、それを戦争という最も筋肉を使う場で争い、しのぎを削っていた。

 そして、彼らは異なる二つのイデオロギーを持っていた。
 共産主義と、資本主義である。

 その二つの勢力が地球の戦争に繋がる大きなきっかけが、ヤルタ会談である。
 アメリカは、共産圏との戦後の分割処理において、多くの不信感を抱いていた。
 それもそのはず、ソ連軍兵士は背筋運動を主に行っていたのである。
 アメリカはやむなく腹筋派と結託することになるのだが、
 世界情勢はやがてデタントを歩み始め、天上界の腹筋派・背筋派は徐々にその「死のトレーナー」としての側面を急速に失っていく。

 そこで登場したのが、1992年設立の「全日本腹筋協会」である。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 04:28:48.89 ID:BxxdPRZW0
 ただ、背筋派はその設立を「駐軍」として非難した。

 なぜなら、日本はそれまで確かにアメリカなど腹筋派の同盟国ではあったが、腹筋派というわけではなかった。
 寧ろ風土的には、背筋派と腹筋派の折衷であり、中立の立場を守っていたのだ。
 これは日本人の触らぬ神に祟り無し精神から来ていたのかもしれない、と後の歴史家は語っている。

 さて、背筋派は当時日本政府に接近しており、時の首相も背筋を愛していた。

 そこで、背筋派はどうしても日本を防衛上の理由で腹筋派に渡すためにはいかず、
 腹筋派の組織が「トレーナー」という私設軍を配備しようとしているのを非難したのだ。

 だが、腹筋派と背筋派の抗争は、最早冷戦の終結した地球上では不必要……時代遅れなものだった。
 世界世論は天上界との関係を断絶すべきという意見が多数を占め始めていた。

 その頃、天上界のトレーナーの残党は「筋肉妖怪」として賊となり人々を襲うこともあり、
 徐々に天上界への不信感が世界で募り始めていたのだ。
 世界は、腹VS背ではなく、人類VS筋肉妖怪の構図へと変容しようとしていた。

 筋肉妖怪は世界中で突発的に人類をあおり、内紛を起こす。
 ソマリア、ユーゴスラビア……。犠牲となった人類はかず知れない。


 そこでアメリカはひそかに、厚木に核爆弾を輸送したのだ。
 天上界の筋肉聖人たちを、一網打尽にするために。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 04:40:02.82 ID:BxxdPRZW0
五角形「真実を知りながらも、どうして厚木へ!!」

妹「お兄ちゃんと約束したの……」

妹「天界から連絡が入ったの。お兄ちゃんを復活させてくれるって!!」

五角形「お前の兄一人の命を救うために、全人類を再び戦火に巻き込むつもりか!」

妹「でも……っ! 私にはお兄ちゃんさえ居れば世界なんて……」

五角形「馬鹿野郎! お前が良くても俺には家族が……」

妹「私はその家族を全て失ったんだ!!」

 妹は涙していた。
 そして、涙を拭い、その勢いで腹筋をパンプアップさせた。
 ペンタゴンフォースの隊員は目を見張った。
 これが”血”の力か……と。


妹「どけえええええええええええ!!」

五角形「くそっ……!!」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 05:10:12.35 ID:BxxdPRZW0
妹「くらえ!」

 妹は右ストレートを隊員めがけて振りかぶるが、
 隊員とて伊達に軍人ではない。
 妹の右手を振り払うと、そのまま押し倒した。

妹「きゃあっ」

五角形「なんだ、こうされると急にしおらしくなるな」

妹「な、何をする気……?」

五角形「気丈に振舞っちゃあいるが、震えてるぜ」

妹「っ!」

五角形「死ね!」

 隊員が妹の喉目掛けてナイフを突き立てようとしたそのときである。

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 22:24:49.78 ID:BxxdPRZW0
背筋「させるか」 ガキン!

隊員「ぬぅ!」

妹「は、背筋さーーーーーーん!!!」

背筋「すまんな、娘よ……」

妹「そ、その声はお父さ……」

背筋「すまん娘……。これからはおまえ自身の背筋を使って、胸を張って生きろ……」

妹「そ、そんな……背筋がお父さんだったなんて……」

五角形「ま、まさかこの背筋……聞いたことがあるぜ。ソマリアの悪魔の娘の伝説を……」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[>>97ちがうよ。] 投稿日:2010/11/12(金) 22:51:31.99 ID:BxxdPRZW0
 曰く、その少女は天性の筋肉適正を持っていたという。
 それに危機感を持った時の全日本腹筋委員会は、日本一の腹筋と背筋を彼女に移植したのだ――。
 彼女の筋肉の封印とするために。

妹「おとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおうさあああああああああああああいあn!!!!」

背筋「さらばだ! 妹よ。私は反ミオグロビンを放出して奴の筋肉を対消滅させてやる!!」

五角形「させるか!」

背筋「くそ!!」

 そのとき、背筋の筋繊維が隊員の腕を絡めたとった。

妹「きゃあああああっ」

 まばゆい光が一筋の筋肉と二人を包んだ。

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 22:59:30.76 ID:BxxdPRZW0
隊員「や、やめろおおおおおお!! と、溶け……、筋肉が溶けるうううううううううああああああ!!」

 隊員の体が徐々にどろどろと蕩けていく。

隊員「や、やm……、死にたく……、グボッ」

背筋「さらばだ……娘よ……ッ! 私の本体によろs……しくな……!」

隊員「く、くそ………おかあs…………!!」 ビクビク



妹「はぁ……はぁ……。終わった……?」

妹「とりあえず厚木を目指して……核兵器を奪わないと……」

妹「そうして私は……名古屋市天白区を破壊してやるんだ……!!」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/12(金) 23:23:28.19 ID:BxxdPRZW0 [25/25]
妹「ここが厚木か……」

軍人「ヘイユーストップ」

妹「オ……オーウ プリーズ・ニュークリアー」

軍人「どうして核爆弾を狙うのだ?」

妹「え、いや……、天白区を破壊したいから……」

軍人「天白区に何があるというのだ?」

妹「兄の命を奪った腹筋カラスはどうやら昭和区から天白区に移動したみたいなんです」

軍人「じゃあ我々軍に任せるんだな。一般人の出る幕じゃない」

妹「で、でも………」クラッ

軍人「……ど、どうした!? は、背筋がかなり衰弱しているじゃないか!」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[やばい 飽きそう] 投稿日:2010/11/13(土) 01:38:41.83 ID:P3fCWeQc0 [1/4]
そうして医務室に妹は運ばれたのだ。

軍人「大丈夫か?
   どうしてそこまでして世界を恨むのだ……」

妹「家族を……、腹筋に殺されたんだ……」

軍人「そうか……、実は私もそうなんだ」

妹「え?」

軍人「腹筋妖怪にソマリアで妹と生き別れるし……」

妹「な、なに?」

軍人「いや、なんでもない。わかった。俺も君の作戦に加担しよう」

妹「どうして? 私一人で……」

軍人「いや、俺はこの軍の体制に嫌気が差してたんだ」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/13(土) 04:22:11.36 ID:P3fCWeQc0 [2/4]
管制塔「どうした? そこのラプター! 応答しなさい! 離陸許可は出ていないぞ!」


妹「いいんですか? こんなことまでして……」

軍人「いいのさ。それより急な加速が起きるから吐かないように注意しろよ」

軍人「テイクアウト!!」


管制塔「あいつら、核爆弾をお持ち帰りする気か!!」

管制塔「くそっ、全機発進! あの腹筋ラプターを撃墜するんだ!!」

ラプターたち「うおおおおおおおお!! 合法的に殺人ができるぜえええええええええええええ!!!」 ぶーんん


軍人「追っ手か……。仕方が無い。一度成層圏を離脱して、月をスイングバイし天白区に向かうぞ!!」

妹「ごくり……」

軍人「つかまってろよ……!!」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/13(土) 04:31:28.22 ID:P3fCWeQc0 [3/4]
軍人「おい、気絶している暇はないぞ!」

妹「……へ?」

軍人「第一宇宙速度を抜けるGに耐え切れなくて、気絶していたんだ。
    外を見てみろ……」

妹「わぁ……」


 彼女が見たもの。
 それはまことに美しき青い星、地球であった。
 60億の人類が住まう、宇宙を旅する巨大な船。
 自然の産んだ究極の芸術。
 見るもの全てを、涙させる――。


妹「綺麗……」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/13(土) 04:33:47.35 ID:P3fCWeQc0 [4/4]
軍人「どうした? 苦しいのか?」

妹「…なに?」

軍人「いや、泣いているようだからさ。大丈夫ならいいが」

妹「わたし……、泣いているの?」

妹「……ぐすっ おにいちゃんっ……」

妹「………この戦いが終わったら、すぐに会えるよね……」

軍人「……そうだな…………、ん?」 はらり

軍人「……ははっ 俺もまだ涙がのこっていたのか」

妹「?」

軍人「なんでもない。さて、月を迂回したら直ぐに敵と鉢合わせる。準備はいいか?」

妹「……うんっ!」


ここでスレ落ち

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愛は感じた

アンタは何がしたいんだwwwww

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