スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
律「いつから友達じゃなくなったんだろう」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:11:34.48 ID:rHkApMrx0 [2/9]
突然、おかしな衝動に襲われた。
すぐそこにある長くてきれいな黒髪に。
白くて柔らかなその肌に。
濡れた赤い唇に。
触れたい。
伸ばしかけた手を、自分の中に残っている理性を総動員して止める。
突然、おかしな衝動に襲われた。
すぐそこにある長くてきれいな黒髪に。
白くて柔らかなその肌に。
濡れた赤い唇に。
触れたい。
伸ばしかけた手を、自分の中に残っている理性を総動員して止める。
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:13:00.60 ID:rHkApMrx0
まただ。
澪と一緒に過ごす夜は、必ずこんなふうになってしまう。
どれだけ必死に自分を保とうとしたって。
「りつ……?」
名前を呼ばれて。
「したいの?」
寝起きのぼんやりした表情で。
「良いよ」
そう言って微笑まれたら。
私は澪に手を伸ばさざるを得なくなる。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:15:14.41 ID:rHkApMrx0
同性に、澪に欲情していた。
澪の身体に触れることが好きだった。
澪も私を拒まないでいてくれた。
だけどお互い、こんなことおかしいんだってわかってた。
「いつから友達じゃなくなったんだろう……」
事が終わると、私は必ずそう言って澪に背中を向けた。
澪はただ、「わかんない」と答え、私の背中をその長い指でなぞってゆく。
「ただ……」
澪が何を言おうとしてるのか、わかっていた。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:17:05.47 ID:rHkApMrx0
もう終わりにしよっか、こんな関係。
澪がそう言えば、私はそうだなと頷ける。
頷いて、友達に戻ろうと言えばいい。
だけどいつも澪は、「ただ……」と声を発したきり、何も言わない。
弱虫でへタレな私は、だから何も言えない。
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:19:06.41 ID:rHkApMrx0
澪が私の背中に寄り添うようにして、そのまま、夜がふけていく。
好きだとか、そんな愛のコトバなんて、何もない。
ただ私たちは、無言で重なり合うだけ。
初めはそれだけで満足だった。
今だって満足だと思ってる。
だけど、こんな関係になってしまってから、心にぽっかり空いた穴は、
いくら澪と行為を繰り返したって塞がらない。
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:25:09.29 ID:rHkApMrx0
私は何を求めているんだろう。
最初はただ、悪戯のつもりで始めた。
いつのまにかお互い本気でその行為をするようになった。
何度も何度もそれを繰り返すうちに、澪の身体を求めるようになった。
煙草や薬の依存性と同じなんだと思う。
私は、澪の身体に依存している。
たぶん、澪だってそう。
澪だって、私の身体に依存している。
だから私たちは行為を繰り返す。
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:31:08.81 ID:rHkApMrx0
身体は満足していた。
なのに心はまだ満たされなかった。
満たすどころか、もっともっとと求めるようになった。
人間の欲求はいつまでも続くと聞いたことがある。
まさにその通りだった。
私は今、澪の身体が欲しいんじゃなく、澪の心が欲しい。
澪に触れたいんじゃなく、澪の心に触れたい。
もっともっと、求められたい。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:45:27.77 ID:rHkApMrx0
だけど私たちは、きっともう、戻れないから、私は何も言わない。
澪もきっと、そうなんだと思う。
私たちは戻れない。
澪の、私の心が在る場所へ、戻ることなんて出来ない。
ただ、快感という名の海で、私たちは溺れるしかない。
何も気付かない振りをして、溺れ続けるしかない。
朝の光が、後ろで眠ってしまったらしい澪を照らした。
私は寝返りを打つと、澪を見た。澪が微かに身動ぎした。
その幸せそうな顔を見て、何となく澪で弄んでみたくなった。
まだこんな関係じゃなかった頃、二人でじゃれ合っていたときのように。
だから私は、「おはよう」の代わりに、「愛してる」と囁いてみる。
ゆっくりと目を開けた澪は、居心地悪そうに「バカ律」と小さな声で言うと、
私に朝の口付けを寄越してくれた。
終わる。
まただ。
澪と一緒に過ごす夜は、必ずこんなふうになってしまう。
どれだけ必死に自分を保とうとしたって。
「りつ……?」
名前を呼ばれて。
「したいの?」
寝起きのぼんやりした表情で。
「良いよ」
そう言って微笑まれたら。
私は澪に手を伸ばさざるを得なくなる。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:15:14.41 ID:rHkApMrx0
同性に、澪に欲情していた。
澪の身体に触れることが好きだった。
澪も私を拒まないでいてくれた。
だけどお互い、こんなことおかしいんだってわかってた。
「いつから友達じゃなくなったんだろう……」
事が終わると、私は必ずそう言って澪に背中を向けた。
澪はただ、「わかんない」と答え、私の背中をその長い指でなぞってゆく。
「ただ……」
澪が何を言おうとしてるのか、わかっていた。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:17:05.47 ID:rHkApMrx0
もう終わりにしよっか、こんな関係。
澪がそう言えば、私はそうだなと頷ける。
頷いて、友達に戻ろうと言えばいい。
だけどいつも澪は、「ただ……」と声を発したきり、何も言わない。
弱虫でへタレな私は、だから何も言えない。
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:19:06.41 ID:rHkApMrx0
澪が私の背中に寄り添うようにして、そのまま、夜がふけていく。
好きだとか、そんな愛のコトバなんて、何もない。
ただ私たちは、無言で重なり合うだけ。
初めはそれだけで満足だった。
今だって満足だと思ってる。
だけど、こんな関係になってしまってから、心にぽっかり空いた穴は、
いくら澪と行為を繰り返したって塞がらない。
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:25:09.29 ID:rHkApMrx0
私は何を求めているんだろう。
最初はただ、悪戯のつもりで始めた。
いつのまにかお互い本気でその行為をするようになった。
何度も何度もそれを繰り返すうちに、澪の身体を求めるようになった。
煙草や薬の依存性と同じなんだと思う。
私は、澪の身体に依存している。
たぶん、澪だってそう。
澪だって、私の身体に依存している。
だから私たちは行為を繰り返す。
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:31:08.81 ID:rHkApMrx0
身体は満足していた。
なのに心はまだ満たされなかった。
満たすどころか、もっともっとと求めるようになった。
人間の欲求はいつまでも続くと聞いたことがある。
まさにその通りだった。
私は今、澪の身体が欲しいんじゃなく、澪の心が欲しい。
澪に触れたいんじゃなく、澪の心に触れたい。
もっともっと、求められたい。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/22(金) 15:45:27.77 ID:rHkApMrx0
だけど私たちは、きっともう、戻れないから、私は何も言わない。
澪もきっと、そうなんだと思う。
私たちは戻れない。
澪の、私の心が在る場所へ、戻ることなんて出来ない。
ただ、快感という名の海で、私たちは溺れるしかない。
何も気付かない振りをして、溺れ続けるしかない。
朝の光が、後ろで眠ってしまったらしい澪を照らした。
私は寝返りを打つと、澪を見た。澪が微かに身動ぎした。
その幸せそうな顔を見て、何となく澪で弄んでみたくなった。
まだこんな関係じゃなかった頃、二人でじゃれ合っていたときのように。
だから私は、「おはよう」の代わりに、「愛してる」と囁いてみる。
ゆっくりと目を開けた澪は、居心地悪そうに「バカ律」と小さな声で言うと、
私に朝の口付けを寄越してくれた。
終わる。
<<唯「みんなでチャットしようよ!」 | ホーム | 生天目「声優界で一番可愛いのは麻美子だよね!?」>>
コメント
コメントの投稿
トラックバック
| ホーム |