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唯「今日は家族でご飯食べに行くんだー」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:29:09.23 ID:VFbH420D0
唯「だからクレープ食べにいけないんだぁ」
澪「そっか。それじゃあ、仕方ないな」
律「普段、唯んちって親いないんだっけ」
唯「うん。仕事で出かけたり、二人で旅行に行ってるから。
今日も会うの久しぶりなんだー」
唯「だからクレープ食べにいけないんだぁ」
澪「そっか。それじゃあ、仕方ないな」
律「普段、唯んちって親いないんだっけ」
唯「うん。仕事で出かけたり、二人で旅行に行ってるから。
今日も会うの久しぶりなんだー」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:33:12.15 ID:VFbH420D0
紬「家族との団欒は大切だと思うわ」
梓「唯先輩のお父さんって何やってるんですか?」
唯「んーよくわかんない。なんか、いっつもパソコンいじったり、変なスーツ着て体操したりしてるよ」
律「ジムのインストラクターとか?」
唯「運動はあんまりしないかなぁ。ご飯もそんなに食べないし。あ、メール」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:37:27.21 ID:VFbH420D0
fromおとうさん
ダラーっとしながら帰宅を待っている。
別に急かしてるとかではない。
唯「わっ、もう帰ってきてる! ごめんね、みんな! もう私行くね!」
澪「また明日ー」
律「報告は今度なー」
紬「楽しんできてねー」
梓「お疲れ様ですー」
唯「ばいばーい! もっと遅くなるって言ってたくせにも~。ふんすっ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:43:07.73 ID:VFbH420D0
澪「唯の親かぁ。どんな感じなんだろうな」
律「うーん、憂ちゃんはよく出来た子だから、親のほうは唯そのまんまとか?」
唯父『あははは~』
唯母『うふふふ~』
唯父『あははは? あはは~ははは?』
唯母『うふふー。うふふうふふふー!』
澪「シュールな……家族風景だな」
梓「でも、今も二人で旅行に行くなんて、仲のいい両親ですね」
紬「唯ちゃん、もうお家に着いた頃かしら……」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:47:04.84 ID:VFbH420D0
唯「ただいまー」
憂「あ、お姉ちゃんおかえり! もうお父さんたち帰ってきてるよ」
唯「うん。さっきメール来た。7時ごろって言ってたよね」
憂「お父さん、はやくお姉ちゃんに会いたかったみたいよ?」
唯「そうかなぁ」
憂「あ、お母さん今お風呂入ってるから。お父さんは部屋でちょっと仕事してるー」
唯「うん」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:52:28.83 ID:VFbH420D0
唯「おとーさーん。おかえりー」
父「……」
唯「なにこれ? 新しい仕事?」
父「……」カチカチ
唯「あんまりパソコンの画面に近いと、目が悪くなっちゃうよー」
父「……」カチカチ(F5連打)
唯「えーと、なになに……ヒwiヒヒ……er?」
『ただいま帰国した。日本は寒い。これから食事をする』
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:58:22.14 ID:VFbH420D0
唯「ねえねえ、これって2ちゃんねるってやつ?」
父「……これで業務を終了にする」
唯「ねえねえ、そういえば今日どこに食べに行くの?」
父「ごきげんよう、娘。父は5時間ほど前に成田につき、3時間前に帰宅した」
唯「あ、今日はイタリアンがいいなー!」
父「唯も憂も変わらないようで結構。私はさっきまで仕事の都合上、有象無象に近況報告をしていたのだ」
唯「あ! デザートは絶対クレープがあるところでね!」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:03:45.73 ID:VFbH420D0
父「お前にはもっと遅く帰ると言ったかもしれないが、急遽早い便に乗ることになったのだ。
別にはやく帰りたかったとかじゃないから。違うから」
唯「なんか、また変な機械が増えてる……」
父「別に家族サービスに努める父を気取ろうとしたわけじゃない」
唯「このタルボちゃん、まだ使ってるのー?」
父「だから! 私はそういうキャラじゃないから! もう出かける準備が出来てるハズもない!」
唯「ちょっと小腹がすいたよう」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:09:15.94 ID:VFbH420D0
唯「お母さんおかえりー」
母「ただいま、唯さん」
唯「お父さん、またロボット作ってるよー?」
母「ロボットではなくて、YA○AHA様から頂いた機材を分解して……」
憂「お姉ちゃん、まだロボットだと思ってる……お父さんの仕事は……」
父「では出かけようと思う。女たちの化ける時間にかまける暇などない」
憂「お父さん、ホント女の人嫌いだよねぇ」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:15:15.29 ID:VFbH420D0
憂「今度の旅行はどうだった?」
父「どうということはない。私はヘリコプターを飛ばしていた」
母「知り合いの方から、高級レストランの招待券を頂いたんです」
父「もう少し操作性が必要だ。あのままでは客席に飛ばせない」
憂「またそんなこと考えてる……お客さんに嫌われちゃったら、お父さん仕事なくなっちゃうよ!」
父「だからイヤになる。今度は水鉄砲をあいつらにかけてやるからな」
唯「おなかすいたー」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:21:48.23 ID:VFbH420D0
唯「あ、そうだー。お父さん、昔の仕事はどうなったの?」
父「今、ようやく娘と疎通できた気がする」
憂「二人とも、話聞かないから……」
父「還元作業もかなり進んだといっていい。しかし、有象無象にヌカ喜びをさせるだけだと、ふと思うこともある」
唯「そりっでええーー♪」
父「……とりあえずは外へ♪」
憂「(機嫌よさそう)」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:29:31.71 ID:VFbH420D0
レストラン到着
唯「おお~……」
憂「すごーい」
父「まるでバブル時代のように無駄に派手な装飾……うんざりさせられる」
憂「こんなすごい所で今日はお食事するの!?」
父「体に必要な分だけ摂取すればいい話。別に場所の良し悪しはない」
唯「ねえねえ、はやく入ろうよ~」グイグイ
父「……娘の感触は快いが、あまり成長を感じられない……」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:37:50.18 ID:VFbH420D0
母「コースでいいかしら」
憂「ここはお母さんたち、大人にまかせまーす」
唯「お父さん、最近わたし音楽やってるんだよ」
父「……地は避けられない。ん? あ、違う血だ」
唯「それでね、わたしギターなんだぁ」
父「禁じられた遊びは弾けるようになった?」
唯「なにそれ?」
父「最初は誰もが通る曲らしいが」
唯「ふぅん。あ! 最近ね! "シンス・アイヴ・ビーン・ラヴィング・ユー"弾けるようになったよ!」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:39:30.30 ID:VFbH420D0
苦しくなってきたかそうでないかといえば
どちらかというと苦しくなってきた
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:43:21.39 ID:VFbH420D0
ヒラサワはあまり知らんがそれでもいいのか
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:49:08.19 ID:VFbH420D0
需要は確認した
しばらく席を外す
生姜紅茶を淹れなくてはならない
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 18:46:39.15 ID:VFbH420D0
ここの住人は需要という言葉に過敏に反応するらしい
もう一度書いてみよう。需要
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 18:51:33.69 ID:VFbH420D0
母「前菜がきましたよ、平沢さん」
憂「お母さん、相変わらず苗字で呼ぶんだ……」
唯「はやくメインこないかなぁ」モグモグ
父「物事は順序が大事だ」モグモグ
憂「おいしそうに食べてるじゃん」
父「生姜紅茶ほしい」モグモグ
唯「アイスほしい」モグモグ
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 18:57:42.32 ID:VFbH420D0
父「ときに唯」
唯「ほい?」
父「家を空けてる間になにか変わったことはあった?」
唯「んーコードだっけ? 覚えてもすぐ忘れちゃう」
父「ふむ……覚えなければいいんじゃないかな」
唯「でも、ライブで弾けなくなったら困るよ」
父「録音したものを流せばいい」
唯「あ、そっかぁ!! お父さん頭いいー!」
憂「えー……」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:01:57.04 ID:VFbH420D0
母「憂さんはどう?」
憂「うーん、高校生になってから急に勉強が難しくなって……ついていくのが大変だよ」
父「勉強しなければいいんじゃないかな」
唯「遊べばいいんじゃないかな」
憂「それじゃ落第しちゃうでしょっ! も~二人ともマジメ聞いてよ」
唯「あぅ……私はそうしてるのに」
父「父もそうしてるのに……」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:06:06.73 ID:VFbH420D0
母「メインディッシュがきましたよ」
憂「うわぁ、お肉やわらか~い」
唯「おいしいよ~」モグモグ
父「……」
唯「お父さん、食べないの?」
父「父は肉を好まない」
憂「そういえば、お父さんベジタリアンだったね」
唯「じゃあ、私食べてあげよっか」
父「ソースだけ残しなさい。パンを浸して食べるから」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:12:42.90 ID:VFbH420D0
母「太りにくいからって、食べすぎもよくないわ」
唯「大丈夫だよ~」モグモグ
父「唯の成長を促進するために、むしろもっと食べさせるべきだ。
今日、帰宅して憂を始めは唯だと私は思ったぞ」
憂「まぁ、顔はよく似てるって言われるけど」
父「身体の具合から見て、憂のほうが姉だと認識してしまったよ。前回確認したときより、格段にボリュームが増えているだろう」
憂「ちょっと! セクハラしないでよ!」
父「それに比べて唯。父は少し残念な思いだ」
唯「ふえ?」ムグムグ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:18:37.12 ID:VFbH420D0
父「近年は未成熟なものが需要があるらしい。そう需要があるらしい。
もちろん憂の肉体にも需要はあるだろうが、唯のような肉体のほうが求められているということだ。
しかし、私はそんな世間の需要をあえて否定したい。需要」
憂「お父さん、一気に気持ち悪いキャラになってるよ……」
唯「お父さんの分も食べ終わっちゃった」ペロリ
父「巨か貧か、それが問題だ。こういうわけだ。私は前者を取る需要」
母「平沢さん、日本語が変です」
父「それをいうなら、君の昔の歌だってそうだろう。
なぜ、好き好き大好きなのに、殺すと脅されなければならんのだ」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:25:00.38 ID:VFbH420D0
唯「デザートまだー?」チンチン
父「今の音を聴いたかな?」
憂「え?」
父「唯、もう一度今の動作を繰り返しなさい」
唯「デザートまだー?」チンチン
父「そう、これだよ」
憂「えっと……ちょっとわかんないかな」
父「唯は食器で音を出したにすぎないのに、まるで局部を表現しているような音だったろう?
音楽の可能性はこういうところか広がっていくのだよ」
憂「もう! いいかげんにしないと怒るよ!」
唯「デザートまだー?」チンチン
憂「お姉ちゃんもっ!」
父「え? 何を怒ってるの憂?」
憂「だからー……チン……とかっ!」
父「え? なに? 珍? 今日は珍な食事じゃないよ? ん?」
憂「ウザイ!!」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:31:25.53 ID:VFbH420D0
父「ここでさりげなく愛用カメラを取り出してみる」
憂「あっ、そういえば、お父さん写真に凝ってるよね」
父「今のは言葉のアヤ。愛用なんかしてない。今すぐ窓から投げ捨ててもいい」
憂「わかってるから」
父「ホントだよっ! 本業が儲からないから、今のうちに撮りためて、いつかまとめて出版しようなんて考えてねえよっ!」
唯「お父さんは計画的だねっ」
父「お前らの写真のフォルダなんかねえよっ!」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:38:25.90 ID:VFbH420D0
唯「わぁい、デザートだ~」
憂「あ、ケーキだねっ」
唯「……今日はクレープが食べたかったなぁ」
父「娘の落ち込んだ表情をカメラにおさめてみる」カシャッ
唯「ケーキもいいけど……」
父「唯、私の過去作を知っているだろう。2D OR NOT 2Dだ。
私は目の前のものが絶対とは限らないと説いてきたつもりだ」
唯「……」
父「さぁ、よく見てごらん。このケーキ、実はクレープに見えないかい?」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:43:43.42 ID:VFbH420D0
唯「おお……なっ、なんだかクレープに見えてきましたっ! お父さん!」
父「そうだよ、クレープだよ。おいしい、おいしいクレープだよ」カシャッ
唯「ふおおー! イチゴにキウイにスイカにチョコレートがのってるぅ!」
父「その通り。実は1日5個限定の超貴重なスイーツだよ」
唯「たっ、食べてもいいんでしょうかっ、お父さん!」
父「いいよ、いいよ、食べてもいいよ」カシャッ
唯「いっ、いただきまーすっ!」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:48:07.29 ID:VFbH420D0
唯「モグモグ……うーん! なんだかスポンジのような感触のスイカです! お父さん!」
父「だって、唯が食べてるのふつーのケーキじゃん」
唯「えっ? あ……ほんとうだ……」ショボン
父「やーい、やーい、ひっかかってやんのー」
唯「うっ、ううーううー」ポカポカ
父「娘のパンチなんてきかねーよー」カシャッカシャッ
憂「泣き顔撮ってる……」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:51:56.88 ID:VFbH420D0
帰宅
唯「……」ムスーン
憂「お姉ちゃん、お父さんも悪気が……あったけど、お父さんなりの愛情表現だったんだよ」
唯「もう口きかないっ」
父「……」
母「平沢さん、どちらへ?」
父「部屋……」
唯「ふんすっ」
憂「お父さん……」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:55:08.25 ID:VFbH420D0
父「……」カチカチ
タイトル:娘に嫌われたんだけど、質問ある? 新規スレッド作成
名前: E-mail:
うはwwwwwwwwからかったら口きいてwwwwwwwwくれないwwwwwww
メシウマ
父「一生利用することはないと思ってたが……」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:57:45.59 ID:VFbH420D0
父「……ハァ……ハァ」プルプル
憂「お父さん」
父「!」
憂「あのー」
父「なにかな?」
憂「ほら、お姉ちゃん」
唯「うぅ……」
父「……」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 20:01:07.29 ID:VFbH420D0
唯「……お、お父さん」
父「うん……」
唯「こ、これ……」
父「……これは?」
唯「バレンタインの……もうホワイトデーだけど」
父「……」
唯「おかえりなさい、お父さん。いつもお疲れ様。今日は久々に会えて嬉しかった」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 20:03:58.68 ID:VFbH420D0
父『ありがとう。ちょっと……一人にしてくれないか』
唯「……怒ってるのかな」
憂「まさか! だって、お父さん、お姉ちゃんのこと大好きだもん!」
父「……」カチカチ
『プレゼントをもらった。思わず、泣く』
父「……憂は、くれないのか……」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 20:06:24.27 ID:VFbH420D0
べつのひ!
父「それでは、また出かけるから」
母「留守はよろしくね」
憂「うん! 二人とも気をつけてね!」
父「……」
唯「お父さん!」
父「うん?」
唯「……いってらっしゃい!」
父「……カメラを、しまわなければよかった」
おわり
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 20:12:33.65 ID:VFbH420D0
あまり関係がないな、とヒラサワは溜息をついてみる
紬「家族との団欒は大切だと思うわ」
梓「唯先輩のお父さんって何やってるんですか?」
唯「んーよくわかんない。なんか、いっつもパソコンいじったり、変なスーツ着て体操したりしてるよ」
律「ジムのインストラクターとか?」
唯「運動はあんまりしないかなぁ。ご飯もそんなに食べないし。あ、メール」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:37:27.21 ID:VFbH420D0
fromおとうさん
ダラーっとしながら帰宅を待っている。
別に急かしてるとかではない。
唯「わっ、もう帰ってきてる! ごめんね、みんな! もう私行くね!」
澪「また明日ー」
律「報告は今度なー」
紬「楽しんできてねー」
梓「お疲れ様ですー」
唯「ばいばーい! もっと遅くなるって言ってたくせにも~。ふんすっ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:43:07.73 ID:VFbH420D0
澪「唯の親かぁ。どんな感じなんだろうな」
律「うーん、憂ちゃんはよく出来た子だから、親のほうは唯そのまんまとか?」
唯父『あははは~』
唯母『うふふふ~』
唯父『あははは? あはは~ははは?』
唯母『うふふー。うふふうふふふー!』
澪「シュールな……家族風景だな」
梓「でも、今も二人で旅行に行くなんて、仲のいい両親ですね」
紬「唯ちゃん、もうお家に着いた頃かしら……」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:47:04.84 ID:VFbH420D0
唯「ただいまー」
憂「あ、お姉ちゃんおかえり! もうお父さんたち帰ってきてるよ」
唯「うん。さっきメール来た。7時ごろって言ってたよね」
憂「お父さん、はやくお姉ちゃんに会いたかったみたいよ?」
唯「そうかなぁ」
憂「あ、お母さん今お風呂入ってるから。お父さんは部屋でちょっと仕事してるー」
唯「うん」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:52:28.83 ID:VFbH420D0
唯「おとーさーん。おかえりー」
父「……」
唯「なにこれ? 新しい仕事?」
父「……」カチカチ
唯「あんまりパソコンの画面に近いと、目が悪くなっちゃうよー」
父「……」カチカチ(F5連打)
唯「えーと、なになに……ヒwiヒヒ……er?」
『ただいま帰国した。日本は寒い。これから食事をする』
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 16:58:22.14 ID:VFbH420D0
唯「ねえねえ、これって2ちゃんねるってやつ?」
父「……これで業務を終了にする」
唯「ねえねえ、そういえば今日どこに食べに行くの?」
父「ごきげんよう、娘。父は5時間ほど前に成田につき、3時間前に帰宅した」
唯「あ、今日はイタリアンがいいなー!」
父「唯も憂も変わらないようで結構。私はさっきまで仕事の都合上、有象無象に近況報告をしていたのだ」
唯「あ! デザートは絶対クレープがあるところでね!」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:03:45.73 ID:VFbH420D0
父「お前にはもっと遅く帰ると言ったかもしれないが、急遽早い便に乗ることになったのだ。
別にはやく帰りたかったとかじゃないから。違うから」
唯「なんか、また変な機械が増えてる……」
父「別に家族サービスに努める父を気取ろうとしたわけじゃない」
唯「このタルボちゃん、まだ使ってるのー?」
父「だから! 私はそういうキャラじゃないから! もう出かける準備が出来てるハズもない!」
唯「ちょっと小腹がすいたよう」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:09:15.94 ID:VFbH420D0
唯「お母さんおかえりー」
母「ただいま、唯さん」
唯「お父さん、またロボット作ってるよー?」
母「ロボットではなくて、YA○AHA様から頂いた機材を分解して……」
憂「お姉ちゃん、まだロボットだと思ってる……お父さんの仕事は……」
父「では出かけようと思う。女たちの化ける時間にかまける暇などない」
憂「お父さん、ホント女の人嫌いだよねぇ」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:15:15.29 ID:VFbH420D0
憂「今度の旅行はどうだった?」
父「どうということはない。私はヘリコプターを飛ばしていた」
母「知り合いの方から、高級レストランの招待券を頂いたんです」
父「もう少し操作性が必要だ。あのままでは客席に飛ばせない」
憂「またそんなこと考えてる……お客さんに嫌われちゃったら、お父さん仕事なくなっちゃうよ!」
父「だからイヤになる。今度は水鉄砲をあいつらにかけてやるからな」
唯「おなかすいたー」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:21:48.23 ID:VFbH420D0
唯「あ、そうだー。お父さん、昔の仕事はどうなったの?」
父「今、ようやく娘と疎通できた気がする」
憂「二人とも、話聞かないから……」
父「還元作業もかなり進んだといっていい。しかし、有象無象にヌカ喜びをさせるだけだと、ふと思うこともある」
唯「そりっでええーー♪」
父「……とりあえずは外へ♪」
憂「(機嫌よさそう)」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:29:31.71 ID:VFbH420D0
レストラン到着
唯「おお~……」
憂「すごーい」
父「まるでバブル時代のように無駄に派手な装飾……うんざりさせられる」
憂「こんなすごい所で今日はお食事するの!?」
父「体に必要な分だけ摂取すればいい話。別に場所の良し悪しはない」
唯「ねえねえ、はやく入ろうよ~」グイグイ
父「……娘の感触は快いが、あまり成長を感じられない……」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:37:50.18 ID:VFbH420D0
母「コースでいいかしら」
憂「ここはお母さんたち、大人にまかせまーす」
唯「お父さん、最近わたし音楽やってるんだよ」
父「……地は避けられない。ん? あ、違う血だ」
唯「それでね、わたしギターなんだぁ」
父「禁じられた遊びは弾けるようになった?」
唯「なにそれ?」
父「最初は誰もが通る曲らしいが」
唯「ふぅん。あ! 最近ね! "シンス・アイヴ・ビーン・ラヴィング・ユー"弾けるようになったよ!」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:39:30.30 ID:VFbH420D0
苦しくなってきたかそうでないかといえば
どちらかというと苦しくなってきた
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:43:21.39 ID:VFbH420D0
ヒラサワはあまり知らんがそれでもいいのか
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 17:49:08.19 ID:VFbH420D0
需要は確認した
しばらく席を外す
生姜紅茶を淹れなくてはならない
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 18:46:39.15 ID:VFbH420D0
ここの住人は需要という言葉に過敏に反応するらしい
もう一度書いてみよう。需要
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 18:51:33.69 ID:VFbH420D0
母「前菜がきましたよ、平沢さん」
憂「お母さん、相変わらず苗字で呼ぶんだ……」
唯「はやくメインこないかなぁ」モグモグ
父「物事は順序が大事だ」モグモグ
憂「おいしそうに食べてるじゃん」
父「生姜紅茶ほしい」モグモグ
唯「アイスほしい」モグモグ
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 18:57:42.32 ID:VFbH420D0
父「ときに唯」
唯「ほい?」
父「家を空けてる間になにか変わったことはあった?」
唯「んーコードだっけ? 覚えてもすぐ忘れちゃう」
父「ふむ……覚えなければいいんじゃないかな」
唯「でも、ライブで弾けなくなったら困るよ」
父「録音したものを流せばいい」
唯「あ、そっかぁ!! お父さん頭いいー!」
憂「えー……」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:01:57.04 ID:VFbH420D0
母「憂さんはどう?」
憂「うーん、高校生になってから急に勉強が難しくなって……ついていくのが大変だよ」
父「勉強しなければいいんじゃないかな」
唯「遊べばいいんじゃないかな」
憂「それじゃ落第しちゃうでしょっ! も~二人ともマジメ聞いてよ」
唯「あぅ……私はそうしてるのに」
父「父もそうしてるのに……」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:06:06.73 ID:VFbH420D0
母「メインディッシュがきましたよ」
憂「うわぁ、お肉やわらか~い」
唯「おいしいよ~」モグモグ
父「……」
唯「お父さん、食べないの?」
父「父は肉を好まない」
憂「そういえば、お父さんベジタリアンだったね」
唯「じゃあ、私食べてあげよっか」
父「ソースだけ残しなさい。パンを浸して食べるから」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:12:42.90 ID:VFbH420D0
母「太りにくいからって、食べすぎもよくないわ」
唯「大丈夫だよ~」モグモグ
父「唯の成長を促進するために、むしろもっと食べさせるべきだ。
今日、帰宅して憂を始めは唯だと私は思ったぞ」
憂「まぁ、顔はよく似てるって言われるけど」
父「身体の具合から見て、憂のほうが姉だと認識してしまったよ。前回確認したときより、格段にボリュームが増えているだろう」
憂「ちょっと! セクハラしないでよ!」
父「それに比べて唯。父は少し残念な思いだ」
唯「ふえ?」ムグムグ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:18:37.12 ID:VFbH420D0
父「近年は未成熟なものが需要があるらしい。そう需要があるらしい。
もちろん憂の肉体にも需要はあるだろうが、唯のような肉体のほうが求められているということだ。
しかし、私はそんな世間の需要をあえて否定したい。需要」
憂「お父さん、一気に気持ち悪いキャラになってるよ……」
唯「お父さんの分も食べ終わっちゃった」ペロリ
父「巨か貧か、それが問題だ。こういうわけだ。私は前者を取る需要」
母「平沢さん、日本語が変です」
父「それをいうなら、君の昔の歌だってそうだろう。
なぜ、好き好き大好きなのに、殺すと脅されなければならんのだ」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:25:00.38 ID:VFbH420D0
唯「デザートまだー?」チンチン
父「今の音を聴いたかな?」
憂「え?」
父「唯、もう一度今の動作を繰り返しなさい」
唯「デザートまだー?」チンチン
父「そう、これだよ」
憂「えっと……ちょっとわかんないかな」
父「唯は食器で音を出したにすぎないのに、まるで局部を表現しているような音だったろう?
音楽の可能性はこういうところか広がっていくのだよ」
憂「もう! いいかげんにしないと怒るよ!」
唯「デザートまだー?」チンチン
憂「お姉ちゃんもっ!」
父「え? 何を怒ってるの憂?」
憂「だからー……チン……とかっ!」
父「え? なに? 珍? 今日は珍な食事じゃないよ? ん?」
憂「ウザイ!!」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:31:25.53 ID:VFbH420D0
父「ここでさりげなく愛用カメラを取り出してみる」
憂「あっ、そういえば、お父さん写真に凝ってるよね」
父「今のは言葉のアヤ。愛用なんかしてない。今すぐ窓から投げ捨ててもいい」
憂「わかってるから」
父「ホントだよっ! 本業が儲からないから、今のうちに撮りためて、いつかまとめて出版しようなんて考えてねえよっ!」
唯「お父さんは計画的だねっ」
父「お前らの写真のフォルダなんかねえよっ!」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:38:25.90 ID:VFbH420D0
唯「わぁい、デザートだ~」
憂「あ、ケーキだねっ」
唯「……今日はクレープが食べたかったなぁ」
父「娘の落ち込んだ表情をカメラにおさめてみる」カシャッ
唯「ケーキもいいけど……」
父「唯、私の過去作を知っているだろう。2D OR NOT 2Dだ。
私は目の前のものが絶対とは限らないと説いてきたつもりだ」
唯「……」
父「さぁ、よく見てごらん。このケーキ、実はクレープに見えないかい?」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:43:43.42 ID:VFbH420D0
唯「おお……なっ、なんだかクレープに見えてきましたっ! お父さん!」
父「そうだよ、クレープだよ。おいしい、おいしいクレープだよ」カシャッ
唯「ふおおー! イチゴにキウイにスイカにチョコレートがのってるぅ!」
父「その通り。実は1日5個限定の超貴重なスイーツだよ」
唯「たっ、食べてもいいんでしょうかっ、お父さん!」
父「いいよ、いいよ、食べてもいいよ」カシャッ
唯「いっ、いただきまーすっ!」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:48:07.29 ID:VFbH420D0
唯「モグモグ……うーん! なんだかスポンジのような感触のスイカです! お父さん!」
父「だって、唯が食べてるのふつーのケーキじゃん」
唯「えっ? あ……ほんとうだ……」ショボン
父「やーい、やーい、ひっかかってやんのー」
唯「うっ、ううーううー」ポカポカ
父「娘のパンチなんてきかねーよー」カシャッカシャッ
憂「泣き顔撮ってる……」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:51:56.88 ID:VFbH420D0
帰宅
唯「……」ムスーン
憂「お姉ちゃん、お父さんも悪気が……あったけど、お父さんなりの愛情表現だったんだよ」
唯「もう口きかないっ」
父「……」
母「平沢さん、どちらへ?」
父「部屋……」
唯「ふんすっ」
憂「お父さん……」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:55:08.25 ID:VFbH420D0
父「……」カチカチ
タイトル:娘に嫌われたんだけど、質問ある? 新規スレッド作成
名前: E-mail:
うはwwwwwwwwからかったら口きいてwwwwwwwwくれないwwwwwww
メシウマ
父「一生利用することはないと思ってたが……」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 19:57:45.59 ID:VFbH420D0
父「……ハァ……ハァ」プルプル
憂「お父さん」
父「!」
憂「あのー」
父「なにかな?」
憂「ほら、お姉ちゃん」
唯「うぅ……」
父「……」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 20:01:07.29 ID:VFbH420D0
唯「……お、お父さん」
父「うん……」
唯「こ、これ……」
父「……これは?」
唯「バレンタインの……もうホワイトデーだけど」
父「……」
唯「おかえりなさい、お父さん。いつもお疲れ様。今日は久々に会えて嬉しかった」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 20:03:58.68 ID:VFbH420D0
父『ありがとう。ちょっと……一人にしてくれないか』
唯「……怒ってるのかな」
憂「まさか! だって、お父さん、お姉ちゃんのこと大好きだもん!」
父「……」カチカチ
『プレゼントをもらった。思わず、泣く』
父「……憂は、くれないのか……」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 20:06:24.27 ID:VFbH420D0
べつのひ!
父「それでは、また出かけるから」
母「留守はよろしくね」
憂「うん! 二人とも気をつけてね!」
父「……」
唯「お父さん!」
父「うん?」
唯「……いってらっしゃい!」
父「……カメラを、しまわなければよかった」
おわり
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/14(日) 20:12:33.65 ID:VFbH420D0
あまり関係がないな、とヒラサワは溜息をついてみる
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