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唯「あずにゃんが知らないおじさんと行ってしまった…」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:14:45.55 ID:X9f9TCnA0 [1/77]
大石「私、桜が丘署の大石と申します…中野梓さんですね?」
梓「はい…そうですけど」
大石「私、桜が丘署の大石と申します…中野梓さんですね?」
梓「はい…そうですけど」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:17:35.45 ID:X9f9TCnA0 [2/77]
梓「えっと…警察?の方…ですか?わ、私になにか?」
大石「鈴木純さんの事で」
梓「え、…純が何か?」
大石「 昨晩、鈴木純さんはお亡くなりになりました 」
梓「………え?」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:23:47.69 ID:X9f9TCnA0
梓「え?え?…純、純が…!そんな、うそです!!どうして!!」
大石「残念ですが」
梓「そんな、そん…な…」ヘタッ…
梓「ふっ…ふえぇ……ひっん」ポロポロ
大石「あまり大きな声で言えませんが、これが奇怪な事件でして」
梓「え…?」
大石「直接の死因は咽をかきむしっての事です」
梓「…?ヒック…なんですか、それ」
大石「自殺…ってことになるんですかね」
梓「そんな!純が自殺なんて!?」
大石「……と、それだけだったらそこでおしまいなんですが…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:28:15.19 ID:X9f9TCnA0
大石「実は鈴木さんの体には何者かに襲われた外傷がありまして」
梓「お、襲われた!?」
大石「なのでこれはれっきとした殺人事件なんですよ」
梓「そ、そんな…」
大石「……中野さんあなた、この学校の噂…ご存知ですか?」
梓(噂…)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:33:16.78 ID:X9f9TCnA0
数日前!部室!
バンッ
唯「あむ?」モグモグ
律「お~い!みんな~!面白いネタを仕入れてきたぞ~!」テッテッテ
澪「どうせまた、くだらないことだろ…」ヤレヤレ
梓「嫌な予感しかしないです…」
紬「私は聞きたいわ!りっちゃん!」
律「なんと!この学校に伝わるっ女生徒同士が永遠に結ばれる愛の伝説が…!!」
紬「うっひょおおおおお!!!」ガタッ
律「 ウソだ 」
紬「 … 」
・ ・ ・ ・ ・
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:37:31.28 ID:X9f9TCnA0
・ ・ ・ ・ ・
梓「な、なんですかそれ…」
律「だからー、この学校にも七不思議ってのがあるんだって!んでなんと、この軽音部にまつわる七不思議もある、と!」
唯「おお!七不思議!」
紬「私、少し知ってるわ!確か…男性のネクタイを鷲掴みにして階段の踊り場まで引きずる女。突然奇怪な歌とともに踊りだす曖昧3…」
律「まてまて!この際他はどうでもいい!!ずばり…お伝えするのはッ『亀様の呪い』!」
唯「…かめ?」
紬「なんだか可愛い感じね」
梓「ソレ…軽音部、関係あるんですか?」
律「まぁ聞きなさいな」
澪「…」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:43:24.76 ID:X9f9TCnA0
律「とあるコーラス部の子が、学際が終わった頃に、校舎にある亀の像を誤って壊してしまった…」
唯「いっぱいあるもんね~」
律「聞けよ。…次の日、なんとその子の親友が一人…行方不明になっていた…
なぜか、ふと昨日壊してしまった亀の像がその子の頭をよぎる…」
唯紬「ゴクリ」
律「彼女は自分の行動を理解できないまま、走って像のところに向かった。するとなんと、その像は綺麗に元通りになっていた!」
梓「ゴクリ…」
律「誰かが直したんだろうか?異様な寒気を感じたその子がその場を立ち去ろうとした瞬間…
背後から親友の声が聞こえた気がした……………彼女が声のほうへ振り向くと……」
律「亀の像が涙を流しながら…『助けてえええ!!!』」ガタッ
唯紬梓「うわあああああああ!!」ビクッ
澪「…」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:49:08.78 ID:X9f9TCnA0
律「とまあこんなところー、お隣さんに聞いたんだけどね~」
梓「まさか実際にそんな事があったわけじゃないですよね?」
律「まっさか~そんなのある訳ないだろー」
紬「でも、なんだか気味が悪いわ…」
唯「わたし亀様に御参りして帰ろ」
澪「…」
さわ子「その話、続きがあるのよ!」
律「うわぁ!さわちゃんいつのまに!」
さわ子「実はね…同じような事件がその後も起こっているのよ!」
唯「え!どういうこと、さわちゃん」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:56:22.55 ID:X9f9TCnA0
さわ子「最初の失踪事件の3年後に、卓球部の子がひとり学校から消えて行方不明に…」
律「またまた~さわちゃんは…」
さわ子「それだけじゃないの…またそれから3年後、今度は写真部の子がひとり…」
唯「こ、怖っ!」
梓「あ、あの…ちょっといいですか?律先輩」
さわ子「も~なによぉ!いいとこなのにぃ!」
梓「す、すみません…さっきの話、まつわるって…軽音部となにか関係があるんですか?」
紬「あれ?そう言われると…関連性はまったくないわね」
唯「ほんとだ、その子コーラス部でしょ?」
律「あれ?ほんとだwでもお隣さんはそう…」
さわ子「あるわよ」
唯律紬梓「え?」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:00:37.30 ID:X9f9TCnA0
さわ子「当時…そのコーラス部のメンバーは全部で5人だったのよ」
律「それって…」
さわ子「3年後の…卓球部も5人だったわ…」
紬「まさか…」
さわ子「次の3年目、写真部もその年は5人……その次の3年目にも似たようなことがあったんだけど、その書道部も…」
唯「ご、ごっ5人だったの…?」
さわ子「…」コクリ
唯律「ひっひえぇ~」
梓「ま、まさかそんなことって…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:06:00.98 ID:X9f9TCnA0
さわ子「当時…そのコーラス部のメンバーは全部で5人だったのよ」
律「それって…」
さわ子「3年後の…卓球部も5人だったわ…」
紬「まさか…」
さわ子「次の3年目、写真部もその年は5人……その次の3年目にも似たようなことがあったんだけど、その書道部も…」
唯「ご、ごっ5人だったの…?」
さわ子「…」コクリ
唯律「ひっひえぇ~」
梓「ま、まさかそんなことって…」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:09:34.94 ID:X9f9TCnA0
紬「でっでもでも、最初の話はその子の親友の話よね?部活のメンバーは関係ないし、それなら…」
唯「でも友達って事ならわたしたちだって…」
梓「や、やめてくださいよ唯先輩!」
さわ子「…ぷっ…あはは!な~んて、だーいじょうぶよ。冗談だから」
律「へ?じょうだん?」
さわ子「転校したり、家庭の事情だったりで学校から離れたのは本当らしいけど
まぁ、それは単なる偶然。たまたまよ、たまたま♪」
唯「な~んだ~…で、でも怖かったね」
紬「私トリハダたっちゃったわ…」
梓「そ、そうですね……もう!皆さんがやたら真面目に聞いてるから余計に…ね!澪せん・・・先輩!?」
澪「…」
律「 気絶しとる 」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:12:50.79 ID:X9f9TCnA0
唯「澪ちゃん!澪ちゃん!終わったよ~しっかりして~(><)」
澪「…(ハッ!)…き、聞いてた!ちゃんと聞いてたぞ!う、うんっなるほどなー実に興味深い話だったな!」キリッ
さわ「…ただね」
律「って、まだなんかあるのかよ!」
さわ子「あぁ…そうね、澪ちゃんがまた戻って来れなくなりそうだからもうやめましょう」
唯「まってよ~そんなふうに言ったら余計気になるよ~」
梓「そうですよ」
さわ子「……そう?あのね……最後の書道部の子………ねぇやっぱりやめない?
なんだかあたしまで気味悪くなってきたわよw」
唯「ん~さわちゃん!」
さわ「んーだからね、最後の書道部の子が学校辞めていなくなったのは…今からちょうど三年前なの」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:17:19.34 ID:X9f9TCnA0
唯「え?」
澪「…」
律「マジかよ…」
紬「それって…」
梓「じ、じゃぁ…」
さわ子「そう……次の3年後って言うのは 今 年 な の よ 」
#SS 『 ひぐらし! 』
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:22:38.89 ID:X9f9TCnA0
車内!
大石「落ち着きましかた?」
梓「すびばでん…ズズっ…あひがほうございまふ……」
大石「『犯人』……と、言ってもいいでしょう、おそらくは複数人」
梓「ま・・・まってください…さっきの噂を知っているかって…あれは」
大石「…この桜が丘高校から3年ごとに人が消える…」
梓「そんなことが関係あるって言うんですか!そんな馬鹿な話――」
大石「んふふ、『亀様』ですか……そうですね。ただ、現実に人は消え…亡くなってる方もいるんですよ」
梓「!?ほ、本当に…?でも聞いた話だと転校や、退学とか…」
大石「確かに。しかし皆さん全員そう遠くなく消息が途絶えているんです。場所や時期も様々ですがね」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:29:04.51 ID:X9f9TCnA0
大石「学校を学祭の後に離れる、ということだけでしたら思い出作りだなんだと一応こじつけることも出来るんですが…
その後、行方不明2名。死者2…いや今年で3名。ここまできますとねぇ」
梓「あの・・・な、なんで私に…そんな事を?」
大石「その事ですがね……あぁ『軽音部』の皆さんは、鈴木さんとは仲がよろしかったんですか?」
梓「え…そう、ですね…私は勿論、先輩たちも最近はよく…夏休みもいっしょにお祭りに…」
大石「そうですか…実はですね鈴木さん、亡くなる前日に軽音部の皆さんと会っているんですよ」
梓「…え!?わ、私知らないです!」
大石「そう、貴方以外の…軽音部員 『秋山澪』さん、『琴吹紬』さん、『田井中律』さん、『平沢唯』さん
町でそろって歩いているところが目撃されています。仲の良いお友達でしたら…まぁ不自然なことではないですかねぇ」
梓(でも、先輩たちと純が?憂は一緒じゃなかったのかな…)
キーンコーン
大石「時間ですか…なにか気づいたことがありましたら教えていただけますか?些細なことでも結構ですので」
梓「あの…この事、純のこと知ってるのは…」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:36:24.25 ID:X9f9TCnA0
大石「あぁ…いけません、そうでした。…今日このことを伝えたのは貴方だけです。
学校の皆さんには追って先生方から正式に知らされるでしょう」
梓「私だけ…」
大石「くれぐれも今日のことは、まだご内密に…」
梓「そんな…どうして!まさか、学校の生徒…先輩たちを疑っているんですか!?」
大石「正直なにもわかっていないんです、ですから…そう、とくに琴吹さんには…」
梓「ムギ…先輩?そ、それってどういう…」
大石「いえ、まぁこれはいいです、すみません。…こうしましょう
先輩方を変に怖がらせないようにナイショ」
梓「…」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:41:22.44 ID:X9f9TCnA0
大石「そういうことで」
梓「…わかりました」
トボトボ…
梓「…」
純(えへっあ~ずさ~♪)
純(ふ~んだ!うらやましくないも~ん!)
梓「…純……なんで…グスッ…ふっ…ふぇえ…ヒック……ヒック…ぇっ…」ポロポロ
梓(誰にも…言えない……こんなのやだぁ…)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:45:57.21 ID:X9f9TCnA0
翌日!放課後!
梓(あれ…お茶しながら寝ちゃってた…昨日は眠れなかったから…)
律「………で………から…………純…ち………」
唯「……よ……けど……………純…ゃん………れ…ら……ない……」
梓(…いま、純って……なにか話してる?よく聞こえない……私、こんな盗み聞きするみたいに…嫌な子)
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:49:32.22 ID:X9f9TCnA0
梓「…ぅ、う~ん…あれ、私寝ちゃってました…」
唯律「!」
紬「…」
澪「っ………どうしたんだ、夜更かしでもしてたのか?」
梓「そ、そんなとこです、すみません。練習始めましょうか」
紬「ごめんなさい!私今日用事があって~もうそろそろ帰らなきゃ」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:55:33.07 ID:X9f9TCnA0
梓「…す、すみません…私が居眠りをしてたから…」
紬「いいのよ、じゃあみんなごめんね…」
唯「うん♪ムギちゃんばいばーい」
澪「また明日な~」
梓「…」
律「さて、かく言うワタシも実は…」
梓「ぇ…律先輩も…帰っちゃうんですか?」
律「わるいわるい♪明日はミッチリやろうぜ、中野せーんぱい!」
梓「…しょうがないですね…じゃぁ今日はもう…」
澪「そうだな、解散にしようか」
唯「…」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 20:01:14.41 ID:X9f9TCnA0
家路!
律澪「じゃあな~」
唯「ばいば~い」
梓「…お疲れ様です…」
梓(どうしたんだろ…ムギ先輩も律先輩も…偶然?…それとも…)
テクテク
唯「あずにゃん」
梓「え、はい。なんですか?」
唯「今日元気なかったね、どうかした?」
梓「えっあ…いえ…ちょっと、体調が…その…」
唯「そうなの?ならいいけど…なにか悩み事ならオネエサンが相談に乗るよ!」(フンス)
梓「……………あの…」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:07:22.67 ID:X9f9TCnA0
梓「……ぁ、いえ…やっぱりいいです」
唯「なになに♪ダイジョーブどんとこーい!」
梓「……………このあいだ先輩たち…純と…」
唯「…」
梓「…あの……」
唯「…」
梓「…………………ゆ、唯先輩!みな…さんは…私に……」
唯「…」
梓「…な、何か隠し事してな――
唯「してないよ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:11:47.60 ID:X9f9TCnA0
梓「っ!…あの…あの……………う……うそ…です」
唯「してないよ」
梓「………」
唯「してないよ」
梓「っ…うそです!してますよっ!!」
唯「…」
梓「…っ」
唯「あずにゃん」
梓「え?」
唯「あずにゃんこそ…嘘や隠し事してないかな…」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:16:41.22 ID:X9f9TCnA0
梓「し、してないですよ!」
唯「嘘や隠し事してないかな」
梓「なんで、私が嘘なんか…」
唯「昨日部活中に先生に呼ばれてたけど…職員室にいなかったよね」
梓「!!」
唯「わたし見たよ。知らないおじさんとしゃべってるの…あれ誰?」
梓「し、知らない人ですよ……」
唯「ふ~ん、知らない人か…そんな人と何しゃべってたの?」
梓「み、皆さんとは…っ、ぜ、ぜんぜんっ関係ない話です!」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:27:22.37 ID:X9f9TCnA0
唯「…」
梓「…」
唯「―あはは♪そっか…そうだよね♪」
梓「そ、そうですよ…」
唯「嘘だッぁあ!!!!!!!!」
梓「っ!!!」ビクッ
梓「…っ…ハァ……ハァ!」ガクガク
唯「ね」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:28:43.52 ID:X9f9TCnA0
唯「……あずにゃんにもあるように…み~んなにあるんだよ、カ ク シ ゴ ト 。…ね」
梓「…っ」ガクガク
唯「もうだいぶ涼しいね♪帰ろ、あずにゃん♪」
梓「…」
梓(私の知ってる…唯先輩じゃ……ない……)
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:34:40.93 ID:X9f9TCnA0
中野宅!
ままにゃん「梓ー電話よー、芳文社さんですってー」
梓「?うん、いまいくー」
テッテッテ
梓「…もしもし」
大石「どーも、大石です」
梓「大石さん!」
大石「どうですか、その後」
梓(どうしよう…さっきのこと…)
梓「いえ…特には…」
大石「そうですか」
梓「あの、大石さんは…過去の事件については…お詳しいんですよね?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:38:33.91 ID:X9f9TCnA0
大石「と、いいますと?」
梓「あ、あの…大石さんのお話聞いて、なにか確信めいているというか…
大石さんは何か知ってて私にあんな話を…」
大石「…なるほど、そうですね。お話しておいたほうがいいのかもしれませんね」
梓「お願いします」
大石「最初の年の失踪の後、失踪した少女のお友達…像を壊したと言われている子ですね。
彼女、卒業後に自殺しているんです」
梓「!」
大石「そして次の年、失踪した少女の周りに妙な噂がありまして」
梓「噂?」
大石「どうやらその子、部活内で先輩方とうまくいっていなかったようで…
また、似たような噂が次の3年目、更に次の3年目にもありまして」
梓「いじめ…ですか?」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:42:38.15 ID:X9f9TCnA0
大石「んーどうなんでしょうね…後輩いじめ。いずれの子も、先輩4人と部活動を…」
梓「!ちょっと待ってください!…いなくなった生徒全員が、部活の後輩なんですか?」
大石「…ご存じなかったんですか?」
梓「はい…」
大石「失踪された方は全員が部活メンバー5人のうち…ただ一人の後輩だった…」
梓「!!」
梓(そんな…それって!)
大石「すみませんね、ご存知のことかと」
梓「え、でも…じ、じゃぁ今年は…」
大石「そうです、異例なんですよ。…ですから、私は貴方と接触したんです」
梓「そ、それじゃあ…」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:45:31.06 ID:X9f9TCnA0
大石「そうです。本来ならば、消えていたのは アナタ なんですよ。中野梓さん」
梓「!!」
大石「それがどうして、こうなのか……私はね、これが『亀様の呪い』だなんて思っていません
かといってすべての事件に関連性はないのか、それもわかりません」
梓「…」
大石「今年もまた一人この学校から消えた。ですがね、私はこれで終わりとは思えないんですよ」
梓「…………わ、たし……………………私に、大石さんが私にこのことを話したのは…!」
大石「そうです、まだ今年の事件が終わってないとしたら、次に危ないのは……」
梓「…」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:47:46.64 ID:X9f9TCnA0
ままにゃん「あずさーまだ電話してるのー?もうご飯よー」
梓「う、うーん!…あ、す、すみません…そろそろ!あの次は携帯に。…番号を…」
大石「…わかりました、では何かあったらまた、それじゃ。」
梓「…はい」
梓「ごめん、お母さん…子機…はい」
ままにゃん「…あれあの子は?平沢さんだっけ」
梓「………………え?」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:52:14.72 ID:X9f9TCnA0
梓「…なに?先輩が…って、え…?」
ままにゃん「せっかくだから夕飯一緒にと思って…帰っちゃったの?」
梓「…え…………………うっうん!ね、ねぇいつ来たかわかる…?」
ままにゃん「え?…えーっとお母さん帰ってきたときには靴あったわよねぇ?どうして?」
梓「う、ううん!別に!ね、なんで唯先輩だってわかったの?」
ままにゃん「え、さっきちらっと…」
梓「…」
梓(…唯先輩はずっといたの?どこに?)
(……大石さんとの電話を… キカレタ…? )
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:56:23.90 ID:X9f9TCnA0
翌朝!
梓「お母さん、ごめん。なんだか熱っぽくって…」
ままにゃん「珍しいわね~学祭の疲れが今頃きちゃったのかしら…」
梓「うん…。今日、休んでもいい?」
ままにゃん「そうね、そのかわり今日はしっかり寝て休んでなさい」
梓「…うん」
梓(先輩たちに会いたくなくて嘘ついちゃった…純のことも…唯先輩もなんだか昨日怖かったし)
梓(どういうことなんだろ…大石さんの言ってたこと…本当にただの偶然?
でもでも、あんな何年も前のこと…先輩たちが関係あるとは思えない…)
(それに…私は先輩たちといままで仲良く楽しく過ごしてきた!大好きな、先輩たちと…)
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:57:58.87 ID:X9f9TCnA0
梓(…そう思っているのは私だけだったら…)
梓(本当はわたしなんかいらなくて…)
梓(最初から4人がよくて)
梓(あとからずうずうしく私が入ってきて)
梓(本当はみんな私のこと疎ましく思ってて…)
梓(本当は!ワタシなんか消えてしまえって…!!?)
『 ソウダヨ 』
梓「……はっ!!!(ガバッ!)…はぁ…はぁ……ゆ…め……」
カチ カチ カチ…
梓「…ぅ…うぅ…ヒック」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:59:26.93 ID:X9f9TCnA0
梓「もうやだよぉ…どうして死んじゃったの?何があったっていうの……純…グス」
ピンポーン
梓「!」
ピンポーン
梓(…今、何時?お母さんいないのかな…)
テクテク…チラッ
梓(ぁ…………)オロオロ
…ガチャ
梓「っ…………唯先輩、ムギ先輩も…」
唯「やっほ~あずにゃん♪お見舞いに来たよー!」
紬「風邪、大丈夫?あずさちゃん」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:01:44.49 ID:X9f9TCnA0
梓「はい…なんとか」
紬「元気そうでよかったわ」
唯「うんうん♪」
紬「これ!今日みんなで食べたケーキ」
梓「ぁ…すみません」
唯「ばな~な♪バナナだよあずにゃんwww」ヒョイヒョイ
梓(いつもの唯先輩…お見舞いに来てくれただけなのに…私ったら…)
梓「あ、ありがとうございます///……あ、憂は、来てないんですか?」
唯「え~?だって憂は…」
紬「…唯ちゃんッ…!!!!!」
梓「ぃっ…!!!」ビクンッ
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:03:50.89 ID:X9f9TCnA0
梓「…っ」ビクビク
紬「憂ちゃんは用事よ」
梓「…そ、そうなんですか…」
唯「…そう」
紬「用事よ」
梓「…ぇ…ぁ…はい」ビクビク
紬「そうそう、これはまったく全然どうでもよくて本当になんでもない他愛もない話なんだけど…」
梓「…な、なんですか?」
紬「あずさちゃんは… 純ちゃん …今どうしてるか知ってる?」
梓「!!」
唯「…」
梓「ど、どうしてですか…?」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:06:41.71 ID:X9f9TCnA0
紬「ううん、別に。今どうしてるのかなーって、お見舞いには来たのかしら?」
梓「…し、しらないです……ウチにもきてませんっ…!」
唯「…ホントニ?」
梓「知らないですぅっ!!!」
紬「そう」
唯「…」
梓「…」ビクビク
紬「あ、ごめんね梓ちゃん、ほんとっなんでもないの!…唯ちゃんそろそろ私たちも…」
唯「ぁう~ん、あずにゃん分が足りないよ~う(><)」
紬「ほ~ら、もう唯ちゃんっ」
梓「………あの…わざわざ、ありがとうございました…」
唯「そうそう♪あずにゃん!」
梓「…なんですか」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:09:54.23 ID:X9f9TCnA0
唯「実はね、ケーキにちょっとスペシャルなアクセントを…♪」
梓「?」
紬「ぁ!ふふふっもう、言っちゃうの?唯ちゃんw」
唯「ううん、食べてからのお楽しみだよ♪ね、あずにゃん!」
梓「は、はぁ…」
紬「じゃあね、あずさちゃん♪」
梓「あ、はい」
唯「 あ ず に ゃ ん 」
梓「っ…はい…」
唯「アシタハ ガッコウ ヤスンジャ イ ヤ ダ ヨ 」
梓「…っ…!…」
バタン…
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:15:08.73 ID:X9f9TCnA0
梓(みんなは純のこと、なにも知らないはず…!どうしてあんなことを……本当はみんな、何があったか知っている!?
ぅ…なんか気持ち悪くなってきた…もうやだ……なにも考えたくない……)
梓「おなか…すいたな………」
ガサガサ
梓「可愛いケーキ…わざわざ持って来てくれたんだもん…コレ食べて、明日は学校いこう…」
梓(そうだよ、私が普通にしてれば明日からはいつもどおり…部室に行けばみんなが笑ってて…)
梓「…いつもどおり」
純(あずさー♪)
梓「…いつもどおり、いつもどおり、いつもどおり、いつもどおり、いつもどおり、いつもどおり…」
パク…モグモグ
梓「へ…へへっ…ぅ…ヒック…おいし…ぅっく……グスッ」
ガリッ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:18:17.28 ID:X9f9TCnA0
梓「ぃっ…!!……ぅん…何……なにか…」
梓(…………………針…)
梓「……は…はは………あははは…あはははははははは」
梓「もう!誰ですかぁ♪こんなイタズラ♪まったく唯先輩ですね、こんなことするのは♪
あっでも見たことありますコレぇ、律先輩が使ってたやつですぅ!
こんなぁ、ひどいじゃないですかぁ、血出ちゃいましたよぉ…こんなの…――」
梓(――こんなの飲み込んだら、どうなるかなんて…)
梓(どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?
どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうしてこんなこと?)
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:21:29.97 ID:X9f9TCnA0
( あ そうか 簡単だ )
ワタシナンカ 死 ネッテ オモッテルンダ
梓「い゙ぃぃや゙あ゙゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ガシャーン!!グシャッ!ベチャッ!!
梓「ひっ…ヒック…ぅぅうっ…ゔっ!…ゔぇ…うぇええっ…うげぇっ!!ぉえ゙っ…!!」ビチャビチャッ
・ ・ ・ ・ ・
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:24:18.76 ID:X9f9TCnA0
翌朝!
「おはよー」「おはよ」「おはよ~」
梓(帰りたい…けど、今日はもうやすめない…)
トボトボ
梓(…も、もういいんだあの人たちに近づかなければ…きっともう…)
梓(でも先輩たちが…私を…?…純も!?どうして?殺されなきゃいけない理由なんてないよね…)
梓(…でも、私の知らないところで皆は会ってた…私の知らない事があるのかな…
想像できないくらいの…純を、殺したいほどの理由が皆にはあって、それに気づいてしまったから、皆は私のことも…)
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:26:45.03 ID:X9f9TCnA0
梓(…ちがう。本当は…本当に消したいのは私で…純は『その事』を知ってしまって…)
梓(私のせい…なの?)
梓(大石さんが言ってた…ムギ先輩にはって…あれは…)
梓「ムギ先輩のおうちって………でも、そんなことって…」
憂「あずさちゃーん!」
梓「!」ビクッ!
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:31:04.11 ID:X9f9TCnA0
憂「あずさちゃん!おはよ!」テッテッテ
梓「…お、おはよう…」ビクビク
憂「昨日はごめんねぇ、お見舞い行けなくてー」
憂「お姉ちゃんがね、私がいないから梓ちゃんが寂しがってたって…///」
梓「う、うん…」
唯「あーずにゃん♪」ガバッ
梓「ひっ!!!!」ビクン!
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:32:09.56 ID:X9f9TCnA0
唯「よかった~もうだいじょーぶ?」ムギュー
憂「おねーちゃん、ダメだよ!あずさちゃん、まだ病み上がりなんだから~」
唯「ぅ~ん、ごめんごめん♪…そーだ……食 べ て く れ た ?」
梓「…」ガタガタ
唯「ケーキたべた?あずにゃん?」
梓「ぁ…あ、あの…昨日は食欲なくて…まだ…その」
唯「なんだ」
梓「っ……」ガタガタ
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:33:41.94 ID:X9f9TCnA0
放課後!
唯「あーずにゃん♪」
梓「…っ」ビク
唯「部活は?出れる?」
梓「…すみません、今日は帰ります…!」
唯「ん、そっかー…気をつけてね・・・?」
梓「……はい……………あ、あの唯先輩…」
唯「ん?」
梓「皆さんに伝えてもらいたい事が…」
唯「い~よ、なぁに?」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:34:55.80 ID:X9f9TCnA0
梓「私、何も知りませんし、知ってても誰にも何も言いません…だから…」
唯「???」
梓「…『大丈夫です』って…!」
唯「なに、言ってるの?あずにゃん…」
梓「それじゃ…」タッ
唯「あ、あずにゃん!」
梓(これでいい!これでいいんだ!これでっ…!助かるッ!)
・ ・ ・ ・ ・
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:37:13.71 ID:X9f9TCnA0
家路!
梓(もう…大丈夫だよね…)
ブロロ
梓「?」
ブロロロ
梓「こんな狭い道で、危ないな…」
ブロロロロロロロロ
梓「え?…うわあぁぁ!!」ドサッ
梓(何いまの!?轢かれるところだっ……っ!?)
梓「あはは…偶然だよね……だって…私、皆にちゃんと…」
唯「 あずにゃん 」
梓「ひっ!!」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:38:43.52 ID:X9f9TCnA0
梓「ゆ、唯先輩…な、なんで」
唯「う、うん…なんかあずにゃん、様子が変だったから心配で…どうしたの?転んじゃった?」
梓(なに…言ってるの…?貴方たちのせいで私は…!)
梓「…大丈夫ですから、私のことはもうほうっておいてください…」
唯「あ、あずにゃん…」
梓「…さっきの、皆さんに…ムギ先輩には伝えてくれたんですか?」ギリッ・・・
唯「え?…ぁ、ごめん。まだ…あ、でも――」
梓「 なんでですかぁッ!!!!! ちゃんとぉッ!伝えてくださいよぉお!!!!」
唯「っ!!?ご、ごめんっ!!あずにゃん…!」ビクビク
梓「もういいですから…早く行ってください…」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:41:31.64 ID:X9f9TCnA0
唯「い、一緒に帰ろ?」ビクビク
梓「…ッ…帰りません…」
唯「でも、ほらっ!もうすぐ――」
梓「いいからぁッ!!行ってくださいよッ!!!!」
唯「っ…」ジワッ
梓(……はっ!)
唯「…ご……ごべん゙…ね゙…ヒック」ポロポロ
ダッ!
梓「あっ…」
梓(泣いてた…唯先輩…)
梓「だ、だって…先輩たちが…だって…ぅ…うっ…」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:42:57.42 ID:X9f9TCnA0
中野宅!
梓「うっ…ヒック…!」
プルルルル
梓「……グスッ…あっもしもし!ヒック…大石さ…んですか!私…です、中野…!」
大石「あぁどうも、どうかされましたか?」
梓「あの…グスッ私、わかったん、です犯人…ぅっグスン!」
大石「本当ですか?いったい…」
梓「わ、私っ…ヒック…命を、ね、狙われてる…みたいでぇ!」
大石「中野さん、落ち着いて…!ゆっくりと…」
・ ・ ・ ・ ・ ・
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:46:56.61 ID:X9f9TCnA0
大石「…そうですか。その針はいま?」
梓「え?」
大石「証拠になります」
梓「ぁ!!す、すみません…すぐ捨ててしまって…」
大石「そうですか…ではその車のナンバーは見ましたか?」
梓「ナ、ナンバー………すみません、私…グスッ」
大石「しかたないですよ、普通の人なら気が動転してそれどこれではないですから…」
梓「私…これからどうすれば…もう、怖くて…」
ピンポーン
梓「あ、あのすみません、誰か来たみたいで…少し待っててもらえますか?」
大石「…わかりました、どうぞ」
梓(誰…)
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:48:36.49 ID:X9f9TCnA0
チラッ
梓「憂…」
ガチャ
憂「こんばんは、あずさちゃん…ぁ、どうしたの…泣いてたの?」
梓「ぁ…ううん、ちょっと、ね…へへ…」
唯「あずにゃん…」
梓「っ!」ビクン
憂「あのね、お姉ちゃんがね…あずさちゃんに謝りたいって…」
梓(あやまる!?なに?いまさら何を謝るっていうの?人を殺そうとして…殺しておいてっいまさら…!)
唯「あずにゃん、わたし…」
梓「帰ってください…」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:50:41.23 ID:X9f9TCnA0
唯「あずにゃん…あのね!」
梓「帰ってください!!」
唯「……あけてよ」
梓「っ!」
憂「 …開けてあげて あずさちゃん… 」
梓(ぅ…ぃ?)
唯「ねぇ…あけてよぉ…」ユラァ
梓「いっいやぁ!!嫌ですぅ!!」キィー…
ガチャン!!
梓「ひっ!!!」ビクッ
唯「あぁけてよおぉ!!!ねぇ、コレはずしてぇ!!あけてよおおおお!!!!」ガチャガチャガチャガチャ
梓「いやぁあああ!!!」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:52:47.54 ID:X9f9TCnA0
ギイイー!
グリュッ!!
唯「ぎゃああっ!!」
梓「っ!!」
ガチャ!!ガチャッ!!
憂「あずさちゃぁん!!!」ガッ
唯「いっ痛い…指が、痛いよおお…あずにゃん…お願いあけてぇ!!!」ギチギチ
憂「あずさちゃぁん!!!あずさちゃああん!!!」ガチャガチャ
梓「帰って!!帰ってぇえーー!!!」ガチャガチャ
ガチャン
梓「…はっ…はっ…」ガクガク
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:58:28.94 ID:X9f9TCnA0
梓(…はぁっ、…大石さん!)
梓「もしもし…っ」
大石「……もうよろしいんですか?」
梓「あ、あの!変なんです!!平沢唯さんっ!!」
大石「…どう変なんです?」
梓「いつもは…ちょっと変わっているけど優しい先輩でしたっ…でも
ここ数日、豹変したみたいに…急に………私、怖くて」
大石「……………実は、お話しようと思っていたことがありまして」
梓「な、なんですか」
大石「3年前に失踪された方のお友達に話を伺うことが出来たんですが…」
梓「!…それで!?」
大石「その方が失踪する少し前あたりから、どうも様子がおかしかったらしいんです」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:59:44.30 ID:X9f9TCnA0
梓「そ、それは、どんなふうにですか?」
大石「意味不明なことで怒ったり、急に叫びだしたり…と、いった具合です」
梓(似てる…!唯先輩とおんなじ…!?)
梓「か、関係あるんでしょうか…」
大石「どうですかね……それと琴吹さん」
梓「ムギ先輩…?」
大石「気をつけてください裏でいろいろやってるみたいです…探りを入れてみたんですが…これがまぁ…」
梓「い、色々って?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:02:48.57 ID:X9f9TCnA0
大石「琴吹さん、大きな会社をいくつも経営していまして…色々な方面にパイプを持ってらっしゃる」
梓(ムギ先輩の家ってやっぱりすごいんだ……そんな人にかかれば…私なんてすぐに…)
大石「中野さんがおっしゃられた車…それも、もしかすると…」
梓「…!!」ビクビク
大石「……とにかく、近いうちに軽音部の皆さんには事情聴取をお願いすることになるでしょう。
事はそれからです…もうしばらく辛抱してください…」
梓「………はい…」
・ ・ ・ ・ ・
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:04:46.37 ID:X9f9TCnA0
翌朝!
梓(ぁ!…憂、唯先輩…)
唯「…」
憂「あ、あずさちゃん…」
梓「…」タッ
憂「…ぁ……」
梓(もう誰も信用できない…いいんだ、これで…)
律「よっ♪あ~ずさ♪」
ガバッ
梓「ひっ!!」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:06:16.60 ID:X9f9TCnA0
ドンッ
律「ぁぃたっ」ドサッ!
梓「…」
律「いてて…たっく突き飛ばすことはないだろ~」
澪「お前がいきなり襲い掛かるからだろ!もう平気なのか、梓?」
紬「おはよう、あずさちゃん♪調子はどう?」
梓(どうして、みんなそうやって笑っていられるの…信じられない)
梓「…いでください…」
澪「ん?」
梓「私にぃッ!!もう構わないでください!!!」
ざわ…ざわ…
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:08:13.55 ID:X9f9TCnA0
紬「あ、あずさちゃん…どうしたの大きな声出して…みんな見てるわよ…」
澪「…どうしたんだ梓?律か!律が気に障ったのか?まったくコイツは――」
律「ごっごめんごめん、悪かったってー…」
梓「っ…!!」キッ
澪律紬「!」ビクン
律「ど、どうしたんだよ…あずさ」
梓「白々しい…もういいですよ、そういうの…わかってるくせに」
澪「あ、あずさ…?」
梓「貴方たちの『隠し事』のせいでこっちは散々ですよ!!今、皆の前で全部ばらしてあげましょうか!」
紬「…何を言っているの?」
梓「あれ、誰がやったんですか?…ケーキ…」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:10:07.85 ID:X9f9TCnA0
澪「ケーキ?」
梓「そうケーキ。体調悪い私のためにわざわざデリバリーありがとうございます…!死にそうなほど美味しかったですよ」
律「あ、あはは…あれは私と唯が…」
梓「なに笑ってるんですか………なにがおかしいんですかぁッ!!!」
律「!!」ビク
紬「あ、あずさちゃん…少し落ち着こう?」
梓「触るなあぁッ!!」バッ
澪「あず…」ビクビク
梓「あんた達なんか、もう仲間でもなんでもないッ!!!」
さわ子「どうしたの!こんなところで朝から何騒いでるの!貴方たちはぁー」
梓「っ…私は、純みたいに簡単に消されませんよ…」
澪律紬さわ子「!?」
さわ子「……待って!梓ちゃん!あなた鈴木さんの事何か知ってるの?あの子、ここ2~3日…あっ…梓ちゃん!」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:15:17.87 ID:X9f9TCnA0
・ ・ ・ ・ ・ ・
律「…なぁ、少し早いけど『計画』実行しちゃおうか…そうすれば」
澪「気が早いんじゃないか…」
紬「でも私も、そのほうがいいと思うの」
律「心配性だな澪は…、なぁーにすぐに私たちの日常は帰ってくるさ…いつもどおりの、な…」
唯「私達だけで始めちゃうの?」
律「しょうがないだろ…埋め合わせは後でするよ」
澪「わかったよ、じゃぁ…」
紬「うん、今夜…」
唯「うん………楽 し み だ ね 」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:18:42.60 ID:X9f9TCnA0
放課後!
梓(まっすぐ家に帰ろう…しばらくは学校も休もう…)
ザッ ザッ
梓「っ!?」
男1「気づかれたっ!」
梓「ひっ!!!」ダッ
男2「逃がすな!」
ザッザッザッ
梓「いやああああああ!!なんで!!どうして私ばっかりっ!!」
梓「っ…行き止まりっ!?やっいやあああああああ!!」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:21:51.83 ID:X9f9TCnA0
男3「おい!しっかり抑えとけ!早く脱がせろ!」
梓「いやあぁッ!!いやああああああ!!!」
梓(なんで!?どうして!?こんな目に私が会わなきゃいけないの!!?)
ビリビリッ
梓「やっ!!やだああああぁッ!!やめてぇ!!」
男1「おい、口押さえてるから!早くしろ!」
男2「わかってる、くぅ!」
チクッ
梓「ん゙ん゙んんんん!!!んむぅうう!!!」
梓(いやぁ!!何!!!熱いのがっ、体の中に!!!気持ち悪いぃ!!!)
梓「んっ!…んぅむ!っむ!っん!んぁ!」ビクッ…ビクンッビク
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:25:18.98 ID:X9f9TCnA0
ガバッ
梓「ここは…」
唯「あずにゃんのお部屋だよ」
梓「ゆ、唯先輩!!!?」
唯「あ、だめだよ!まだ横になってなきゃ~」
梓「どうしてっここに…!」
ガチャ
紬「あっ!良かった、目が覚めたのね」
梓「む、ムギ先輩…!!!!」
唯「あずにゃんはがんばりすぎたんだよ…もう、休もう?」
梓「……え」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:29:36.50 ID:X9f9TCnA0
唯「私たちの事、ず~っと気になって仕方なかったんだよね?」
紬「ごめんね、私がどうしてもって皆に言ったの」
梓「な、何を」ビクビク
唯「もう、とぼけちゃって… 本 当 は 全 部 知 っ て る ん だ よ ね ? 」
梓「はっ…っ…はぁ…ハァ…ハァ」ガクガク
紬「嫌な思いをさせちゃったわね… ゴ メ ン ネ ?」
梓「わ、…わたっ…し…」ブルブル
唯「今回の事ね…最初は純ちゃんが言い出したの」
梓「…え!?」ドクン
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:31:48.59 ID:X9f9TCnA0
紬「でも…ちょっとした手違いで…純ちゃんはここには来れないの…」
梓「純…が……ぇ…どうし…なん、で……?」
唯「私たちの勝手でね。…純ちゃんには悪いことしたかな~あずにゃんの驚く顔、見たがってたのに…ぐぅふふぅ…」
梓「そんな、なんで…純が……本当に…?……や、やっぱり目的は私…」
唯「 ソ ウ タ ゙ヨ 他 に 誰 が い る の ? 」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:34:31.73 ID:X9f9TCnA0
紬「待ち遠しかったわ…今日この日…」
梓「やっ…やめ…」ガクガク
唯「私 た ち が 今 こ ん な に 楽 し い 想 い が で き る の は、
全 部 あ ず に ゃ ん の お か げ な ん だ よ … 」
梓「ぅあああ゙…っぅ…うあああああ゙……」
り
あ と
が う
あ
ず に グシャ
「ぅ゙ゔあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あああああぁっああああっああああっあぁ!!
あああぁあ!!あああ!!!あぁあっあああっああああぁぁっあああ!!
ああぁああああああ!!あああ!!あああああ!!!!!!!!!」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:36:32.09 ID:X9f9TCnA0
(きっと、これは悪い夢で…明日になったら…また部室に皆で集まって…)
「うぇい゙!!」ジュグッ
「ぎぃい!!」バクチュッ
「はぁ゙あああ!」ジュブッ
(ムギ先輩が淹れてくれたお茶を飲みながら唯先輩と律先輩が楽しそうに笑ってて)
「…ぐぅ!!」ガッシュ
(澪先輩が呆れながらも一緒に笑っちゃってて…私は練習しようって…ぷりぷり怒ってて)
「くぇい゙!!」ブチャッ
(そう、これは夢…。きっと可愛いマスコットなんかが出てきて、夢は終わりですよーってそろそろ教えてくれる)
「まっ゙…あ゙ず!!!」グヂャッ
(あっ…マスコットならトンちゃんがいいなぁ…あぁでもスッポンもどきって鳴かないよなぁ…)
「うぁあ!!」ズブッ
(夢だし、いいよね。…うん……もうすぐこの夢は終わる……そう…)
「…ゃん………………」グチャッ!!
(…トンちゃんのなく頃に………)
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:38:08.41 ID:X9f9TCnA0
ピンポピンポピンピンピンポーン
律「おーいww開けてくれーwww」
澪「チャイム壊れるだろ…それにしてもどうしたんだろ、電気もつけないで…」
律「あ、開いてる…勝手に入るぞーw」
律「おーい、どし…」
澪「……………………え」
律「うわあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:39:37.49 ID:X9f9TCnA0
・ ・ ・ ・ ・ ・
男「大石さん、外線3です!」
大石「もしもし、中野さんですか!?今どこに!?」
梓「お゙お…いし…さ…わ゙…たし……わかっ…たん゙です…」
大石「中野さん!?どうしたんです!何があったんですか!?」
梓「最初…は、わ…しぃも゙…せんぱい…たち、が…犯人だと…でも…ちが…ぅのか、…も…」
「声が…聞こ、える…ですよ、さっき…からずーっと……ずーっと…」
大石「中野さん、アナタ…!!……(おい、医療班をまわせ…)」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:42:44.24 ID:X9f9TCnA0
ドサッ
梓(…もう、おしまい……みたいだね………純…憂……ごめんね…)
大石『…野さ…中……ん……っかり…!!』
(…皆のことが大好きで…)
(卒業まであと少し……だから少しでも長く一緒に楽しい思い出を、そう思ってたのに……)
(…自分のことしか考えないダメな私に、バチがあたったのかなぁ…)
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 23:20:59.39 ID:X9f9TCnA0
(最近お世話してなかったな…ゴメンネ……トン…ちゃ……)
(ど…ぅし、て…こんな…こ…とに……ムギ…せんぱ…ぃ…り…つせん…ぃ…みぉ…せ…ぱい…)
(…ゆ…ぃ…せ…ぱ…ぃ………わ…た…し……た…………ち………………の……………………)
梓「……………………………」
ひぐらし! 終 劇
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 23:49:07.35 ID:X9f9TCnA0 [77/77]
ぐだぐだで申し訳ない
梓「えっと…警察?の方…ですか?わ、私になにか?」
大石「鈴木純さんの事で」
梓「え、…純が何か?」
大石「 昨晩、鈴木純さんはお亡くなりになりました 」
梓「………え?」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:23:47.69 ID:X9f9TCnA0
梓「え?え?…純、純が…!そんな、うそです!!どうして!!」
大石「残念ですが」
梓「そんな、そん…な…」ヘタッ…
梓「ふっ…ふえぇ……ひっん」ポロポロ
大石「あまり大きな声で言えませんが、これが奇怪な事件でして」
梓「え…?」
大石「直接の死因は咽をかきむしっての事です」
梓「…?ヒック…なんですか、それ」
大石「自殺…ってことになるんですかね」
梓「そんな!純が自殺なんて!?」
大石「……と、それだけだったらそこでおしまいなんですが…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:28:15.19 ID:X9f9TCnA0
大石「実は鈴木さんの体には何者かに襲われた外傷がありまして」
梓「お、襲われた!?」
大石「なのでこれはれっきとした殺人事件なんですよ」
梓「そ、そんな…」
大石「……中野さんあなた、この学校の噂…ご存知ですか?」
梓(噂…)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:33:16.78 ID:X9f9TCnA0
数日前!部室!
バンッ
唯「あむ?」モグモグ
律「お~い!みんな~!面白いネタを仕入れてきたぞ~!」テッテッテ
澪「どうせまた、くだらないことだろ…」ヤレヤレ
梓「嫌な予感しかしないです…」
紬「私は聞きたいわ!りっちゃん!」
律「なんと!この学校に伝わるっ女生徒同士が永遠に結ばれる愛の伝説が…!!」
紬「うっひょおおおおお!!!」ガタッ
律「 ウソだ 」
紬「 … 」
・ ・ ・ ・ ・
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:37:31.28 ID:X9f9TCnA0
・ ・ ・ ・ ・
梓「な、なんですかそれ…」
律「だからー、この学校にも七不思議ってのがあるんだって!んでなんと、この軽音部にまつわる七不思議もある、と!」
唯「おお!七不思議!」
紬「私、少し知ってるわ!確か…男性のネクタイを鷲掴みにして階段の踊り場まで引きずる女。突然奇怪な歌とともに踊りだす曖昧3…」
律「まてまて!この際他はどうでもいい!!ずばり…お伝えするのはッ『亀様の呪い』!」
唯「…かめ?」
紬「なんだか可愛い感じね」
梓「ソレ…軽音部、関係あるんですか?」
律「まぁ聞きなさいな」
澪「…」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:43:24.76 ID:X9f9TCnA0
律「とあるコーラス部の子が、学際が終わった頃に、校舎にある亀の像を誤って壊してしまった…」
唯「いっぱいあるもんね~」
律「聞けよ。…次の日、なんとその子の親友が一人…行方不明になっていた…
なぜか、ふと昨日壊してしまった亀の像がその子の頭をよぎる…」
唯紬「ゴクリ」
律「彼女は自分の行動を理解できないまま、走って像のところに向かった。するとなんと、その像は綺麗に元通りになっていた!」
梓「ゴクリ…」
律「誰かが直したんだろうか?異様な寒気を感じたその子がその場を立ち去ろうとした瞬間…
背後から親友の声が聞こえた気がした……………彼女が声のほうへ振り向くと……」
律「亀の像が涙を流しながら…『助けてえええ!!!』」ガタッ
唯紬梓「うわあああああああ!!」ビクッ
澪「…」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:49:08.78 ID:X9f9TCnA0
律「とまあこんなところー、お隣さんに聞いたんだけどね~」
梓「まさか実際にそんな事があったわけじゃないですよね?」
律「まっさか~そんなのある訳ないだろー」
紬「でも、なんだか気味が悪いわ…」
唯「わたし亀様に御参りして帰ろ」
澪「…」
さわ子「その話、続きがあるのよ!」
律「うわぁ!さわちゃんいつのまに!」
さわ子「実はね…同じような事件がその後も起こっているのよ!」
唯「え!どういうこと、さわちゃん」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 18:56:22.55 ID:X9f9TCnA0
さわ子「最初の失踪事件の3年後に、卓球部の子がひとり学校から消えて行方不明に…」
律「またまた~さわちゃんは…」
さわ子「それだけじゃないの…またそれから3年後、今度は写真部の子がひとり…」
唯「こ、怖っ!」
梓「あ、あの…ちょっといいですか?律先輩」
さわ子「も~なによぉ!いいとこなのにぃ!」
梓「す、すみません…さっきの話、まつわるって…軽音部となにか関係があるんですか?」
紬「あれ?そう言われると…関連性はまったくないわね」
唯「ほんとだ、その子コーラス部でしょ?」
律「あれ?ほんとだwでもお隣さんはそう…」
さわ子「あるわよ」
唯律紬梓「え?」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:00:37.30 ID:X9f9TCnA0
さわ子「当時…そのコーラス部のメンバーは全部で5人だったのよ」
律「それって…」
さわ子「3年後の…卓球部も5人だったわ…」
紬「まさか…」
さわ子「次の3年目、写真部もその年は5人……その次の3年目にも似たようなことがあったんだけど、その書道部も…」
唯「ご、ごっ5人だったの…?」
さわ子「…」コクリ
唯律「ひっひえぇ~」
梓「ま、まさかそんなことって…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:06:00.98 ID:X9f9TCnA0
さわ子「当時…そのコーラス部のメンバーは全部で5人だったのよ」
律「それって…」
さわ子「3年後の…卓球部も5人だったわ…」
紬「まさか…」
さわ子「次の3年目、写真部もその年は5人……その次の3年目にも似たようなことがあったんだけど、その書道部も…」
唯「ご、ごっ5人だったの…?」
さわ子「…」コクリ
唯律「ひっひえぇ~」
梓「ま、まさかそんなことって…」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:09:34.94 ID:X9f9TCnA0
紬「でっでもでも、最初の話はその子の親友の話よね?部活のメンバーは関係ないし、それなら…」
唯「でも友達って事ならわたしたちだって…」
梓「や、やめてくださいよ唯先輩!」
さわ子「…ぷっ…あはは!な~んて、だーいじょうぶよ。冗談だから」
律「へ?じょうだん?」
さわ子「転校したり、家庭の事情だったりで学校から離れたのは本当らしいけど
まぁ、それは単なる偶然。たまたまよ、たまたま♪」
唯「な~んだ~…で、でも怖かったね」
紬「私トリハダたっちゃったわ…」
梓「そ、そうですね……もう!皆さんがやたら真面目に聞いてるから余計に…ね!澪せん・・・先輩!?」
澪「…」
律「 気絶しとる 」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:12:50.79 ID:X9f9TCnA0
唯「澪ちゃん!澪ちゃん!終わったよ~しっかりして~(><)」
澪「…(ハッ!)…き、聞いてた!ちゃんと聞いてたぞ!う、うんっなるほどなー実に興味深い話だったな!」キリッ
さわ「…ただね」
律「って、まだなんかあるのかよ!」
さわ子「あぁ…そうね、澪ちゃんがまた戻って来れなくなりそうだからもうやめましょう」
唯「まってよ~そんなふうに言ったら余計気になるよ~」
梓「そうですよ」
さわ子「……そう?あのね……最後の書道部の子………ねぇやっぱりやめない?
なんだかあたしまで気味悪くなってきたわよw」
唯「ん~さわちゃん!」
さわ「んーだからね、最後の書道部の子が学校辞めていなくなったのは…今からちょうど三年前なの」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:17:19.34 ID:X9f9TCnA0
唯「え?」
澪「…」
律「マジかよ…」
紬「それって…」
梓「じ、じゃぁ…」
さわ子「そう……次の3年後って言うのは 今 年 な の よ 」
#SS 『 ひぐらし! 』
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:22:38.89 ID:X9f9TCnA0
車内!
大石「落ち着きましかた?」
梓「すびばでん…ズズっ…あひがほうございまふ……」
大石「『犯人』……と、言ってもいいでしょう、おそらくは複数人」
梓「ま・・・まってください…さっきの噂を知っているかって…あれは」
大石「…この桜が丘高校から3年ごとに人が消える…」
梓「そんなことが関係あるって言うんですか!そんな馬鹿な話――」
大石「んふふ、『亀様』ですか……そうですね。ただ、現実に人は消え…亡くなってる方もいるんですよ」
梓「!?ほ、本当に…?でも聞いた話だと転校や、退学とか…」
大石「確かに。しかし皆さん全員そう遠くなく消息が途絶えているんです。場所や時期も様々ですがね」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:29:04.51 ID:X9f9TCnA0
大石「学校を学祭の後に離れる、ということだけでしたら思い出作りだなんだと一応こじつけることも出来るんですが…
その後、行方不明2名。死者2…いや今年で3名。ここまできますとねぇ」
梓「あの・・・な、なんで私に…そんな事を?」
大石「その事ですがね……あぁ『軽音部』の皆さんは、鈴木さんとは仲がよろしかったんですか?」
梓「え…そう、ですね…私は勿論、先輩たちも最近はよく…夏休みもいっしょにお祭りに…」
大石「そうですか…実はですね鈴木さん、亡くなる前日に軽音部の皆さんと会っているんですよ」
梓「…え!?わ、私知らないです!」
大石「そう、貴方以外の…軽音部員 『秋山澪』さん、『琴吹紬』さん、『田井中律』さん、『平沢唯』さん
町でそろって歩いているところが目撃されています。仲の良いお友達でしたら…まぁ不自然なことではないですかねぇ」
梓(でも、先輩たちと純が?憂は一緒じゃなかったのかな…)
キーンコーン
大石「時間ですか…なにか気づいたことがありましたら教えていただけますか?些細なことでも結構ですので」
梓「あの…この事、純のこと知ってるのは…」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:36:24.25 ID:X9f9TCnA0
大石「あぁ…いけません、そうでした。…今日このことを伝えたのは貴方だけです。
学校の皆さんには追って先生方から正式に知らされるでしょう」
梓「私だけ…」
大石「くれぐれも今日のことは、まだご内密に…」
梓「そんな…どうして!まさか、学校の生徒…先輩たちを疑っているんですか!?」
大石「正直なにもわかっていないんです、ですから…そう、とくに琴吹さんには…」
梓「ムギ…先輩?そ、それってどういう…」
大石「いえ、まぁこれはいいです、すみません。…こうしましょう
先輩方を変に怖がらせないようにナイショ」
梓「…」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:41:22.44 ID:X9f9TCnA0
大石「そういうことで」
梓「…わかりました」
トボトボ…
梓「…」
純(えへっあ~ずさ~♪)
純(ふ~んだ!うらやましくないも~ん!)
梓「…純……なんで…グスッ…ふっ…ふぇえ…ヒック……ヒック…ぇっ…」ポロポロ
梓(誰にも…言えない……こんなのやだぁ…)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:45:57.21 ID:X9f9TCnA0
翌日!放課後!
梓(あれ…お茶しながら寝ちゃってた…昨日は眠れなかったから…)
律「………で………から…………純…ち………」
唯「……よ……けど……………純…ゃん………れ…ら……ない……」
梓(…いま、純って……なにか話してる?よく聞こえない……私、こんな盗み聞きするみたいに…嫌な子)
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:49:32.22 ID:X9f9TCnA0
梓「…ぅ、う~ん…あれ、私寝ちゃってました…」
唯律「!」
紬「…」
澪「っ………どうしたんだ、夜更かしでもしてたのか?」
梓「そ、そんなとこです、すみません。練習始めましょうか」
紬「ごめんなさい!私今日用事があって~もうそろそろ帰らなきゃ」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 19:55:33.07 ID:X9f9TCnA0
梓「…す、すみません…私が居眠りをしてたから…」
紬「いいのよ、じゃあみんなごめんね…」
唯「うん♪ムギちゃんばいばーい」
澪「また明日な~」
梓「…」
律「さて、かく言うワタシも実は…」
梓「ぇ…律先輩も…帰っちゃうんですか?」
律「わるいわるい♪明日はミッチリやろうぜ、中野せーんぱい!」
梓「…しょうがないですね…じゃぁ今日はもう…」
澪「そうだな、解散にしようか」
唯「…」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 20:01:14.41 ID:X9f9TCnA0
家路!
律澪「じゃあな~」
唯「ばいば~い」
梓「…お疲れ様です…」
梓(どうしたんだろ…ムギ先輩も律先輩も…偶然?…それとも…)
テクテク
唯「あずにゃん」
梓「え、はい。なんですか?」
唯「今日元気なかったね、どうかした?」
梓「えっあ…いえ…ちょっと、体調が…その…」
唯「そうなの?ならいいけど…なにか悩み事ならオネエサンが相談に乗るよ!」(フンス)
梓「……………あの…」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:07:22.67 ID:X9f9TCnA0
梓「……ぁ、いえ…やっぱりいいです」
唯「なになに♪ダイジョーブどんとこーい!」
梓「……………このあいだ先輩たち…純と…」
唯「…」
梓「…あの……」
唯「…」
梓「…………………ゆ、唯先輩!みな…さんは…私に……」
唯「…」
梓「…な、何か隠し事してな――
唯「してないよ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:11:47.60 ID:X9f9TCnA0
梓「っ!…あの…あの……………う……うそ…です」
唯「してないよ」
梓「………」
唯「してないよ」
梓「っ…うそです!してますよっ!!」
唯「…」
梓「…っ」
唯「あずにゃん」
梓「え?」
唯「あずにゃんこそ…嘘や隠し事してないかな…」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:16:41.22 ID:X9f9TCnA0
梓「し、してないですよ!」
唯「嘘や隠し事してないかな」
梓「なんで、私が嘘なんか…」
唯「昨日部活中に先生に呼ばれてたけど…職員室にいなかったよね」
梓「!!」
唯「わたし見たよ。知らないおじさんとしゃべってるの…あれ誰?」
梓「し、知らない人ですよ……」
唯「ふ~ん、知らない人か…そんな人と何しゃべってたの?」
梓「み、皆さんとは…っ、ぜ、ぜんぜんっ関係ない話です!」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:27:22.37 ID:X9f9TCnA0
唯「…」
梓「…」
唯「―あはは♪そっか…そうだよね♪」
梓「そ、そうですよ…」
唯「嘘だッぁあ!!!!!!!!」
梓「っ!!!」ビクッ
梓「…っ…ハァ……ハァ!」ガクガク
唯「ね」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:28:43.52 ID:X9f9TCnA0
唯「……あずにゃんにもあるように…み~んなにあるんだよ、カ ク シ ゴ ト 。…ね」
梓「…っ」ガクガク
唯「もうだいぶ涼しいね♪帰ろ、あずにゃん♪」
梓「…」
梓(私の知ってる…唯先輩じゃ……ない……)
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:34:40.93 ID:X9f9TCnA0
中野宅!
ままにゃん「梓ー電話よー、芳文社さんですってー」
梓「?うん、いまいくー」
テッテッテ
梓「…もしもし」
大石「どーも、大石です」
梓「大石さん!」
大石「どうですか、その後」
梓(どうしよう…さっきのこと…)
梓「いえ…特には…」
大石「そうですか」
梓「あの、大石さんは…過去の事件については…お詳しいんですよね?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:38:33.91 ID:X9f9TCnA0
大石「と、いいますと?」
梓「あ、あの…大石さんのお話聞いて、なにか確信めいているというか…
大石さんは何か知ってて私にあんな話を…」
大石「…なるほど、そうですね。お話しておいたほうがいいのかもしれませんね」
梓「お願いします」
大石「最初の年の失踪の後、失踪した少女のお友達…像を壊したと言われている子ですね。
彼女、卒業後に自殺しているんです」
梓「!」
大石「そして次の年、失踪した少女の周りに妙な噂がありまして」
梓「噂?」
大石「どうやらその子、部活内で先輩方とうまくいっていなかったようで…
また、似たような噂が次の3年目、更に次の3年目にもありまして」
梓「いじめ…ですか?」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:42:38.15 ID:X9f9TCnA0
大石「んーどうなんでしょうね…後輩いじめ。いずれの子も、先輩4人と部活動を…」
梓「!ちょっと待ってください!…いなくなった生徒全員が、部活の後輩なんですか?」
大石「…ご存じなかったんですか?」
梓「はい…」
大石「失踪された方は全員が部活メンバー5人のうち…ただ一人の後輩だった…」
梓「!!」
梓(そんな…それって!)
大石「すみませんね、ご存知のことかと」
梓「え、でも…じ、じゃぁ今年は…」
大石「そうです、異例なんですよ。…ですから、私は貴方と接触したんです」
梓「そ、それじゃあ…」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:45:31.06 ID:X9f9TCnA0
大石「そうです。本来ならば、消えていたのは アナタ なんですよ。中野梓さん」
梓「!!」
大石「それがどうして、こうなのか……私はね、これが『亀様の呪い』だなんて思っていません
かといってすべての事件に関連性はないのか、それもわかりません」
梓「…」
大石「今年もまた一人この学校から消えた。ですがね、私はこれで終わりとは思えないんですよ」
梓「…………わ、たし……………………私に、大石さんが私にこのことを話したのは…!」
大石「そうです、まだ今年の事件が終わってないとしたら、次に危ないのは……」
梓「…」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:47:46.64 ID:X9f9TCnA0
ままにゃん「あずさーまだ電話してるのー?もうご飯よー」
梓「う、うーん!…あ、す、すみません…そろそろ!あの次は携帯に。…番号を…」
大石「…わかりました、では何かあったらまた、それじゃ。」
梓「…はい」
梓「ごめん、お母さん…子機…はい」
ままにゃん「…あれあの子は?平沢さんだっけ」
梓「………………え?」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:52:14.72 ID:X9f9TCnA0
梓「…なに?先輩が…って、え…?」
ままにゃん「せっかくだから夕飯一緒にと思って…帰っちゃったの?」
梓「…え…………………うっうん!ね、ねぇいつ来たかわかる…?」
ままにゃん「え?…えーっとお母さん帰ってきたときには靴あったわよねぇ?どうして?」
梓「う、ううん!別に!ね、なんで唯先輩だってわかったの?」
ままにゃん「え、さっきちらっと…」
梓「…」
梓(…唯先輩はずっといたの?どこに?)
(……大石さんとの電話を… キカレタ…? )
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:56:23.90 ID:X9f9TCnA0
翌朝!
梓「お母さん、ごめん。なんだか熱っぽくって…」
ままにゃん「珍しいわね~学祭の疲れが今頃きちゃったのかしら…」
梓「うん…。今日、休んでもいい?」
ままにゃん「そうね、そのかわり今日はしっかり寝て休んでなさい」
梓「…うん」
梓(先輩たちに会いたくなくて嘘ついちゃった…純のことも…唯先輩もなんだか昨日怖かったし)
梓(どういうことなんだろ…大石さんの言ってたこと…本当にただの偶然?
でもでも、あんな何年も前のこと…先輩たちが関係あるとは思えない…)
(それに…私は先輩たちといままで仲良く楽しく過ごしてきた!大好きな、先輩たちと…)
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:57:58.87 ID:X9f9TCnA0
梓(…そう思っているのは私だけだったら…)
梓(本当はわたしなんかいらなくて…)
梓(最初から4人がよくて)
梓(あとからずうずうしく私が入ってきて)
梓(本当はみんな私のこと疎ましく思ってて…)
梓(本当は!ワタシなんか消えてしまえって…!!?)
『 ソウダヨ 』
梓「……はっ!!!(ガバッ!)…はぁ…はぁ……ゆ…め……」
カチ カチ カチ…
梓「…ぅ…うぅ…ヒック」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:59:26.93 ID:X9f9TCnA0
梓「もうやだよぉ…どうして死んじゃったの?何があったっていうの……純…グス」
ピンポーン
梓「!」
ピンポーン
梓(…今、何時?お母さんいないのかな…)
テクテク…チラッ
梓(ぁ…………)オロオロ
…ガチャ
梓「っ…………唯先輩、ムギ先輩も…」
唯「やっほ~あずにゃん♪お見舞いに来たよー!」
紬「風邪、大丈夫?あずさちゃん」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:01:44.49 ID:X9f9TCnA0
梓「はい…なんとか」
紬「元気そうでよかったわ」
唯「うんうん♪」
紬「これ!今日みんなで食べたケーキ」
梓「ぁ…すみません」
唯「ばな~な♪バナナだよあずにゃんwww」ヒョイヒョイ
梓(いつもの唯先輩…お見舞いに来てくれただけなのに…私ったら…)
梓「あ、ありがとうございます///……あ、憂は、来てないんですか?」
唯「え~?だって憂は…」
紬「…唯ちゃんッ…!!!!!」
梓「ぃっ…!!!」ビクンッ
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:03:50.89 ID:X9f9TCnA0
梓「…っ」ビクビク
紬「憂ちゃんは用事よ」
梓「…そ、そうなんですか…」
唯「…そう」
紬「用事よ」
梓「…ぇ…ぁ…はい」ビクビク
紬「そうそう、これはまったく全然どうでもよくて本当になんでもない他愛もない話なんだけど…」
梓「…な、なんですか?」
紬「あずさちゃんは… 純ちゃん …今どうしてるか知ってる?」
梓「!!」
唯「…」
梓「ど、どうしてですか…?」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:06:41.71 ID:X9f9TCnA0
紬「ううん、別に。今どうしてるのかなーって、お見舞いには来たのかしら?」
梓「…し、しらないです……ウチにもきてませんっ…!」
唯「…ホントニ?」
梓「知らないですぅっ!!!」
紬「そう」
唯「…」
梓「…」ビクビク
紬「あ、ごめんね梓ちゃん、ほんとっなんでもないの!…唯ちゃんそろそろ私たちも…」
唯「ぁう~ん、あずにゃん分が足りないよ~う(><)」
紬「ほ~ら、もう唯ちゃんっ」
梓「………あの…わざわざ、ありがとうございました…」
唯「そうそう♪あずにゃん!」
梓「…なんですか」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:09:54.23 ID:X9f9TCnA0
唯「実はね、ケーキにちょっとスペシャルなアクセントを…♪」
梓「?」
紬「ぁ!ふふふっもう、言っちゃうの?唯ちゃんw」
唯「ううん、食べてからのお楽しみだよ♪ね、あずにゃん!」
梓「は、はぁ…」
紬「じゃあね、あずさちゃん♪」
梓「あ、はい」
唯「 あ ず に ゃ ん 」
梓「っ…はい…」
唯「アシタハ ガッコウ ヤスンジャ イ ヤ ダ ヨ 」
梓「…っ…!…」
バタン…
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:15:08.73 ID:X9f9TCnA0
梓(みんなは純のこと、なにも知らないはず…!どうしてあんなことを……本当はみんな、何があったか知っている!?
ぅ…なんか気持ち悪くなってきた…もうやだ……なにも考えたくない……)
梓「おなか…すいたな………」
ガサガサ
梓「可愛いケーキ…わざわざ持って来てくれたんだもん…コレ食べて、明日は学校いこう…」
梓(そうだよ、私が普通にしてれば明日からはいつもどおり…部室に行けばみんなが笑ってて…)
梓「…いつもどおり」
純(あずさー♪)
梓「…いつもどおり、いつもどおり、いつもどおり、いつもどおり、いつもどおり、いつもどおり…」
パク…モグモグ
梓「へ…へへっ…ぅ…ヒック…おいし…ぅっく……グスッ」
ガリッ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:18:17.28 ID:X9f9TCnA0
梓「ぃっ…!!……ぅん…何……なにか…」
梓(…………………針…)
梓「……は…はは………あははは…あはははははははは」
梓「もう!誰ですかぁ♪こんなイタズラ♪まったく唯先輩ですね、こんなことするのは♪
あっでも見たことありますコレぇ、律先輩が使ってたやつですぅ!
こんなぁ、ひどいじゃないですかぁ、血出ちゃいましたよぉ…こんなの…――」
梓(――こんなの飲み込んだら、どうなるかなんて…)
梓(どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?
どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうしてこんなこと?)
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:21:29.97 ID:X9f9TCnA0
( あ そうか 簡単だ )
ワタシナンカ 死 ネッテ オモッテルンダ
梓「い゙ぃぃや゙あ゙゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ガシャーン!!グシャッ!ベチャッ!!
梓「ひっ…ヒック…ぅぅうっ…ゔっ!…ゔぇ…うぇええっ…うげぇっ!!ぉえ゙っ…!!」ビチャビチャッ
・ ・ ・ ・ ・
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:24:18.76 ID:X9f9TCnA0
翌朝!
「おはよー」「おはよ」「おはよ~」
梓(帰りたい…けど、今日はもうやすめない…)
トボトボ
梓(…も、もういいんだあの人たちに近づかなければ…きっともう…)
梓(でも先輩たちが…私を…?…純も!?どうして?殺されなきゃいけない理由なんてないよね…)
梓(…でも、私の知らないところで皆は会ってた…私の知らない事があるのかな…
想像できないくらいの…純を、殺したいほどの理由が皆にはあって、それに気づいてしまったから、皆は私のことも…)
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:26:45.03 ID:X9f9TCnA0
梓(…ちがう。本当は…本当に消したいのは私で…純は『その事』を知ってしまって…)
梓(私のせい…なの?)
梓(大石さんが言ってた…ムギ先輩にはって…あれは…)
梓「ムギ先輩のおうちって………でも、そんなことって…」
憂「あずさちゃーん!」
梓「!」ビクッ!
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:31:04.11 ID:X9f9TCnA0
憂「あずさちゃん!おはよ!」テッテッテ
梓「…お、おはよう…」ビクビク
憂「昨日はごめんねぇ、お見舞い行けなくてー」
憂「お姉ちゃんがね、私がいないから梓ちゃんが寂しがってたって…///」
梓「う、うん…」
唯「あーずにゃん♪」ガバッ
梓「ひっ!!!!」ビクン!
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:32:09.56 ID:X9f9TCnA0
唯「よかった~もうだいじょーぶ?」ムギュー
憂「おねーちゃん、ダメだよ!あずさちゃん、まだ病み上がりなんだから~」
唯「ぅ~ん、ごめんごめん♪…そーだ……食 べ て く れ た ?」
梓「…」ガタガタ
唯「ケーキたべた?あずにゃん?」
梓「ぁ…あ、あの…昨日は食欲なくて…まだ…その」
唯「なんだ」
梓「っ……」ガタガタ
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:33:41.94 ID:X9f9TCnA0
放課後!
唯「あーずにゃん♪」
梓「…っ」ビク
唯「部活は?出れる?」
梓「…すみません、今日は帰ります…!」
唯「ん、そっかー…気をつけてね・・・?」
梓「……はい……………あ、あの唯先輩…」
唯「ん?」
梓「皆さんに伝えてもらいたい事が…」
唯「い~よ、なぁに?」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:34:55.80 ID:X9f9TCnA0
梓「私、何も知りませんし、知ってても誰にも何も言いません…だから…」
唯「???」
梓「…『大丈夫です』って…!」
唯「なに、言ってるの?あずにゃん…」
梓「それじゃ…」タッ
唯「あ、あずにゃん!」
梓(これでいい!これでいいんだ!これでっ…!助かるッ!)
・ ・ ・ ・ ・
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:37:13.71 ID:X9f9TCnA0
家路!
梓(もう…大丈夫だよね…)
ブロロ
梓「?」
ブロロロ
梓「こんな狭い道で、危ないな…」
ブロロロロロロロロ
梓「え?…うわあぁぁ!!」ドサッ
梓(何いまの!?轢かれるところだっ……っ!?)
梓「あはは…偶然だよね……だって…私、皆にちゃんと…」
唯「 あずにゃん 」
梓「ひっ!!」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:38:43.52 ID:X9f9TCnA0
梓「ゆ、唯先輩…な、なんで」
唯「う、うん…なんかあずにゃん、様子が変だったから心配で…どうしたの?転んじゃった?」
梓(なに…言ってるの…?貴方たちのせいで私は…!)
梓「…大丈夫ですから、私のことはもうほうっておいてください…」
唯「あ、あずにゃん…」
梓「…さっきの、皆さんに…ムギ先輩には伝えてくれたんですか?」ギリッ・・・
唯「え?…ぁ、ごめん。まだ…あ、でも――」
梓「 なんでですかぁッ!!!!! ちゃんとぉッ!伝えてくださいよぉお!!!!」
唯「っ!!?ご、ごめんっ!!あずにゃん…!」ビクビク
梓「もういいですから…早く行ってください…」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:41:31.64 ID:X9f9TCnA0
唯「い、一緒に帰ろ?」ビクビク
梓「…ッ…帰りません…」
唯「でも、ほらっ!もうすぐ――」
梓「いいからぁッ!!行ってくださいよッ!!!!」
唯「っ…」ジワッ
梓(……はっ!)
唯「…ご……ごべん゙…ね゙…ヒック」ポロポロ
ダッ!
梓「あっ…」
梓(泣いてた…唯先輩…)
梓「だ、だって…先輩たちが…だって…ぅ…うっ…」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:42:57.42 ID:X9f9TCnA0
中野宅!
梓「うっ…ヒック…!」
プルルルル
梓「……グスッ…あっもしもし!ヒック…大石さ…んですか!私…です、中野…!」
大石「あぁどうも、どうかされましたか?」
梓「あの…グスッ私、わかったん、です犯人…ぅっグスン!」
大石「本当ですか?いったい…」
梓「わ、私っ…ヒック…命を、ね、狙われてる…みたいでぇ!」
大石「中野さん、落ち着いて…!ゆっくりと…」
・ ・ ・ ・ ・ ・
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:46:56.61 ID:X9f9TCnA0
大石「…そうですか。その針はいま?」
梓「え?」
大石「証拠になります」
梓「ぁ!!す、すみません…すぐ捨ててしまって…」
大石「そうですか…ではその車のナンバーは見ましたか?」
梓「ナ、ナンバー………すみません、私…グスッ」
大石「しかたないですよ、普通の人なら気が動転してそれどこれではないですから…」
梓「私…これからどうすれば…もう、怖くて…」
ピンポーン
梓「あ、あのすみません、誰か来たみたいで…少し待っててもらえますか?」
大石「…わかりました、どうぞ」
梓(誰…)
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:48:36.49 ID:X9f9TCnA0
チラッ
梓「憂…」
ガチャ
憂「こんばんは、あずさちゃん…ぁ、どうしたの…泣いてたの?」
梓「ぁ…ううん、ちょっと、ね…へへ…」
唯「あずにゃん…」
梓「っ!」ビクン
憂「あのね、お姉ちゃんがね…あずさちゃんに謝りたいって…」
梓(あやまる!?なに?いまさら何を謝るっていうの?人を殺そうとして…殺しておいてっいまさら…!)
唯「あずにゃん、わたし…」
梓「帰ってください…」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:50:41.23 ID:X9f9TCnA0
唯「あずにゃん…あのね!」
梓「帰ってください!!」
唯「……あけてよ」
梓「っ!」
憂「 …開けてあげて あずさちゃん… 」
梓(ぅ…ぃ?)
唯「ねぇ…あけてよぉ…」ユラァ
梓「いっいやぁ!!嫌ですぅ!!」キィー…
ガチャン!!
梓「ひっ!!!」ビクッ
唯「あぁけてよおぉ!!!ねぇ、コレはずしてぇ!!あけてよおおおお!!!!」ガチャガチャガチャガチャ
梓「いやぁあああ!!!」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:52:47.54 ID:X9f9TCnA0
ギイイー!
グリュッ!!
唯「ぎゃああっ!!」
梓「っ!!」
ガチャ!!ガチャッ!!
憂「あずさちゃぁん!!!」ガッ
唯「いっ痛い…指が、痛いよおお…あずにゃん…お願いあけてぇ!!!」ギチギチ
憂「あずさちゃぁん!!!あずさちゃああん!!!」ガチャガチャ
梓「帰って!!帰ってぇえーー!!!」ガチャガチャ
ガチャン
梓「…はっ…はっ…」ガクガク
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:58:28.94 ID:X9f9TCnA0
梓(…はぁっ、…大石さん!)
梓「もしもし…っ」
大石「……もうよろしいんですか?」
梓「あ、あの!変なんです!!平沢唯さんっ!!」
大石「…どう変なんです?」
梓「いつもは…ちょっと変わっているけど優しい先輩でしたっ…でも
ここ数日、豹変したみたいに…急に………私、怖くて」
大石「……………実は、お話しようと思っていたことがありまして」
梓「な、なんですか」
大石「3年前に失踪された方のお友達に話を伺うことが出来たんですが…」
梓「!…それで!?」
大石「その方が失踪する少し前あたりから、どうも様子がおかしかったらしいんです」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:59:44.30 ID:X9f9TCnA0
梓「そ、それは、どんなふうにですか?」
大石「意味不明なことで怒ったり、急に叫びだしたり…と、いった具合です」
梓(似てる…!唯先輩とおんなじ…!?)
梓「か、関係あるんでしょうか…」
大石「どうですかね……それと琴吹さん」
梓「ムギ先輩…?」
大石「気をつけてください裏でいろいろやってるみたいです…探りを入れてみたんですが…これがまぁ…」
梓「い、色々って?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:02:48.57 ID:X9f9TCnA0
大石「琴吹さん、大きな会社をいくつも経営していまして…色々な方面にパイプを持ってらっしゃる」
梓(ムギ先輩の家ってやっぱりすごいんだ……そんな人にかかれば…私なんてすぐに…)
大石「中野さんがおっしゃられた車…それも、もしかすると…」
梓「…!!」ビクビク
大石「……とにかく、近いうちに軽音部の皆さんには事情聴取をお願いすることになるでしょう。
事はそれからです…もうしばらく辛抱してください…」
梓「………はい…」
・ ・ ・ ・ ・
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:04:46.37 ID:X9f9TCnA0
翌朝!
梓(ぁ!…憂、唯先輩…)
唯「…」
憂「あ、あずさちゃん…」
梓「…」タッ
憂「…ぁ……」
梓(もう誰も信用できない…いいんだ、これで…)
律「よっ♪あ~ずさ♪」
ガバッ
梓「ひっ!!」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:06:16.60 ID:X9f9TCnA0
ドンッ
律「ぁぃたっ」ドサッ!
梓「…」
律「いてて…たっく突き飛ばすことはないだろ~」
澪「お前がいきなり襲い掛かるからだろ!もう平気なのか、梓?」
紬「おはよう、あずさちゃん♪調子はどう?」
梓(どうして、みんなそうやって笑っていられるの…信じられない)
梓「…いでください…」
澪「ん?」
梓「私にぃッ!!もう構わないでください!!!」
ざわ…ざわ…
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:08:13.55 ID:X9f9TCnA0
紬「あ、あずさちゃん…どうしたの大きな声出して…みんな見てるわよ…」
澪「…どうしたんだ梓?律か!律が気に障ったのか?まったくコイツは――」
律「ごっごめんごめん、悪かったってー…」
梓「っ…!!」キッ
澪律紬「!」ビクン
律「ど、どうしたんだよ…あずさ」
梓「白々しい…もういいですよ、そういうの…わかってるくせに」
澪「あ、あずさ…?」
梓「貴方たちの『隠し事』のせいでこっちは散々ですよ!!今、皆の前で全部ばらしてあげましょうか!」
紬「…何を言っているの?」
梓「あれ、誰がやったんですか?…ケーキ…」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:10:07.85 ID:X9f9TCnA0
澪「ケーキ?」
梓「そうケーキ。体調悪い私のためにわざわざデリバリーありがとうございます…!死にそうなほど美味しかったですよ」
律「あ、あはは…あれは私と唯が…」
梓「なに笑ってるんですか………なにがおかしいんですかぁッ!!!」
律「!!」ビク
紬「あ、あずさちゃん…少し落ち着こう?」
梓「触るなあぁッ!!」バッ
澪「あず…」ビクビク
梓「あんた達なんか、もう仲間でもなんでもないッ!!!」
さわ子「どうしたの!こんなところで朝から何騒いでるの!貴方たちはぁー」
梓「っ…私は、純みたいに簡単に消されませんよ…」
澪律紬さわ子「!?」
さわ子「……待って!梓ちゃん!あなた鈴木さんの事何か知ってるの?あの子、ここ2~3日…あっ…梓ちゃん!」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:15:17.87 ID:X9f9TCnA0
・ ・ ・ ・ ・ ・
律「…なぁ、少し早いけど『計画』実行しちゃおうか…そうすれば」
澪「気が早いんじゃないか…」
紬「でも私も、そのほうがいいと思うの」
律「心配性だな澪は…、なぁーにすぐに私たちの日常は帰ってくるさ…いつもどおりの、な…」
唯「私達だけで始めちゃうの?」
律「しょうがないだろ…埋め合わせは後でするよ」
澪「わかったよ、じゃぁ…」
紬「うん、今夜…」
唯「うん………楽 し み だ ね 」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:18:42.60 ID:X9f9TCnA0
放課後!
梓(まっすぐ家に帰ろう…しばらくは学校も休もう…)
ザッ ザッ
梓「っ!?」
男1「気づかれたっ!」
梓「ひっ!!!」ダッ
男2「逃がすな!」
ザッザッザッ
梓「いやああああああ!!なんで!!どうして私ばっかりっ!!」
梓「っ…行き止まりっ!?やっいやあああああああ!!」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:21:51.83 ID:X9f9TCnA0
男3「おい!しっかり抑えとけ!早く脱がせろ!」
梓「いやあぁッ!!いやああああああ!!!」
梓(なんで!?どうして!?こんな目に私が会わなきゃいけないの!!?)
ビリビリッ
梓「やっ!!やだああああぁッ!!やめてぇ!!」
男1「おい、口押さえてるから!早くしろ!」
男2「わかってる、くぅ!」
チクッ
梓「ん゙ん゙んんんん!!!んむぅうう!!!」
梓(いやぁ!!何!!!熱いのがっ、体の中に!!!気持ち悪いぃ!!!)
梓「んっ!…んぅむ!っむ!っん!んぁ!」ビクッ…ビクンッビク
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:25:18.98 ID:X9f9TCnA0
ガバッ
梓「ここは…」
唯「あずにゃんのお部屋だよ」
梓「ゆ、唯先輩!!!?」
唯「あ、だめだよ!まだ横になってなきゃ~」
梓「どうしてっここに…!」
ガチャ
紬「あっ!良かった、目が覚めたのね」
梓「む、ムギ先輩…!!!!」
唯「あずにゃんはがんばりすぎたんだよ…もう、休もう?」
梓「……え」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:29:36.50 ID:X9f9TCnA0
唯「私たちの事、ず~っと気になって仕方なかったんだよね?」
紬「ごめんね、私がどうしてもって皆に言ったの」
梓「な、何を」ビクビク
唯「もう、とぼけちゃって… 本 当 は 全 部 知 っ て る ん だ よ ね ? 」
梓「はっ…っ…はぁ…ハァ…ハァ」ガクガク
紬「嫌な思いをさせちゃったわね… ゴ メ ン ネ ?」
梓「わ、…わたっ…し…」ブルブル
唯「今回の事ね…最初は純ちゃんが言い出したの」
梓「…え!?」ドクン
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:31:48.59 ID:X9f9TCnA0
紬「でも…ちょっとした手違いで…純ちゃんはここには来れないの…」
梓「純…が……ぇ…どうし…なん、で……?」
唯「私たちの勝手でね。…純ちゃんには悪いことしたかな~あずにゃんの驚く顔、見たがってたのに…ぐぅふふぅ…」
梓「そんな、なんで…純が……本当に…?……や、やっぱり目的は私…」
唯「 ソ ウ タ ゙ヨ 他 に 誰 が い る の ? 」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:34:31.73 ID:X9f9TCnA0
紬「待ち遠しかったわ…今日この日…」
梓「やっ…やめ…」ガクガク
唯「私 た ち が 今 こ ん な に 楽 し い 想 い が で き る の は、
全 部 あ ず に ゃ ん の お か げ な ん だ よ … 」
梓「ぅあああ゙…っぅ…うあああああ゙……」
り
あ と
が う
あ
ず に グシャ
「ぅ゙ゔあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あああああぁっああああっああああっあぁ!!
あああぁあ!!あああ!!!あぁあっあああっああああぁぁっあああ!!
ああぁああああああ!!あああ!!あああああ!!!!!!!!!」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:36:32.09 ID:X9f9TCnA0
(きっと、これは悪い夢で…明日になったら…また部室に皆で集まって…)
「うぇい゙!!」ジュグッ
「ぎぃい!!」バクチュッ
「はぁ゙あああ!」ジュブッ
(ムギ先輩が淹れてくれたお茶を飲みながら唯先輩と律先輩が楽しそうに笑ってて)
「…ぐぅ!!」ガッシュ
(澪先輩が呆れながらも一緒に笑っちゃってて…私は練習しようって…ぷりぷり怒ってて)
「くぇい゙!!」ブチャッ
(そう、これは夢…。きっと可愛いマスコットなんかが出てきて、夢は終わりですよーってそろそろ教えてくれる)
「まっ゙…あ゙ず!!!」グヂャッ
(あっ…マスコットならトンちゃんがいいなぁ…あぁでもスッポンもどきって鳴かないよなぁ…)
「うぁあ!!」ズブッ
(夢だし、いいよね。…うん……もうすぐこの夢は終わる……そう…)
「…ゃん………………」グチャッ!!
(…トンちゃんのなく頃に………)
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:38:08.41 ID:X9f9TCnA0
ピンポピンポピンピンピンポーン
律「おーいww開けてくれーwww」
澪「チャイム壊れるだろ…それにしてもどうしたんだろ、電気もつけないで…」
律「あ、開いてる…勝手に入るぞーw」
律「おーい、どし…」
澪「……………………え」
律「うわあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:39:37.49 ID:X9f9TCnA0
・ ・ ・ ・ ・ ・
男「大石さん、外線3です!」
大石「もしもし、中野さんですか!?今どこに!?」
梓「お゙お…いし…さ…わ゙…たし……わかっ…たん゙です…」
大石「中野さん!?どうしたんです!何があったんですか!?」
梓「最初…は、わ…しぃも゙…せんぱい…たち、が…犯人だと…でも…ちが…ぅのか、…も…」
「声が…聞こ、える…ですよ、さっき…からずーっと……ずーっと…」
大石「中野さん、アナタ…!!……(おい、医療班をまわせ…)」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:42:44.24 ID:X9f9TCnA0
ドサッ
梓(…もう、おしまい……みたいだね………純…憂……ごめんね…)
大石『…野さ…中……ん……っかり…!!』
(…皆のことが大好きで…)
(卒業まであと少し……だから少しでも長く一緒に楽しい思い出を、そう思ってたのに……)
(…自分のことしか考えないダメな私に、バチがあたったのかなぁ…)
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 23:20:59.39 ID:X9f9TCnA0
(最近お世話してなかったな…ゴメンネ……トン…ちゃ……)
(ど…ぅし、て…こんな…こ…とに……ムギ…せんぱ…ぃ…り…つせん…ぃ…みぉ…せ…ぱい…)
(…ゆ…ぃ…せ…ぱ…ぃ………わ…た…し……た…………ち………………の……………………)
梓「……………………………」
ひぐらし! 終 劇
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 23:49:07.35 ID:X9f9TCnA0 [77/77]
ぐだぐだで申し訳ない
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