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唯「憂の好きな人・・・?誰だろう、気になるなぁ」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:04:14.14 ID:iXH4uoW90 [1/51]
憂「梓ちゃん」
梓「ん?」
憂「実はね・・・」ゴニョゴニョ
梓「・・・え?」
・・・・・・
唯「憂の好きな人・・・?誰だろう、気になるなぁ」
梓「だいぶ前からいるみたいですよ」
唯「そうなんだ・・・全然知らなかった」
梓「唯先輩はどんな人だと思います?」
唯「うーん、憂の好きな人かぁ・・・」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:08:09.50 ID:iXH4uoW90
唯「完璧な人・・・かなぁ?」
梓「完璧・・・どうしてですか?」
唯「だって憂は料理も家事も勉強も何でもできるんだよ!」
唯「だから、その憂よりすごい人が好きなのかなぁって」
梓「なるほど・・・」
梓「でも、そういう何でも出来ちゃう人って案外、出来ない人を好きになったりするらしいですよ」
唯「そうなんだぁ!」
梓「唯先輩はどんな人が好きなんですか?」
唯「んー・・・何でも出来ちゃう人がいいなぁ」
梓「だと思いました」
唯「え?どして?」
梓「唯先輩はそういう人と一緒じゃないとダメな気がします」キッパリ
唯「ちょっと失礼だよあずにゃんっ」プンプン
唯「・・・でも合ってるかも」
梓「やっぱりですか」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:12:52.92 ID:iXH4uoW90
唯「・・・そっかぁ、憂に好きな人が・・・」
梓「・・・どうしました?」
唯「ううん、何でもない」
唯「ちょっとびっくりしただけだよ」
梓「そうですか・・・ってもうこんな時間」
唯「あ・・・早く帰らないと憂に怒られちゃうよぉ」
梓「お母さんみたいですね」フフッ
唯「そうかもー」エヘヘ
梓「じゃぁまた明日です」
唯「またね、あずにゃん」
・・・・・・
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:14:45.27 ID:iXH4uoW90
―帰り道―
唯(唯に好きな人が・・・)
唯(ついに出来ちゃったんだね・・・)
唯(私は・・・私は・・・)
唯(ずっと前から好きな人がいるのに)
唯(それなのに憂は・・・)
唯(今ごろ、しかも別の人・・・)
唯(・・・)グスッ
憂「お姉ちゃん!?」
唯「え?・・・憂」
憂「どうしたの!?目がすっごく赤いよ?」
唯「え・・・あ、ちょっと眠くてあくびしちゃった」
憂「なぁんだ・・・びっくりしたぁ」
憂「お姉ちゃんにもしもの事があったら私生きてられないよぉ」
唯「大げさだよぉ」エヘヘ
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:18:13.92 ID:iXH4uoW90
唯「・・・あ、買い物いってたんだね」
憂「うん、今日はカレーだよぉ」
唯「おぉっ!マシュマロは」
憂「めっ」
唯「むぅー」
憂「でもマシュマロは買ってあるよ、ご飯の後で食べよ♪」
唯「わぁぁぁい」パァァ
憂「じゃぁ一緒に帰ろっ」
唯「うんっ」
・・・・・・
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:20:34.10 ID:iXH4uoW90
―帰宅―
憂「今から作るから待っててね、お姉ちゃん」
唯「がんばって憂!」
憂「お姉ちゃんのために一生懸命作るね!」
唯「ありがとぉ」エヘヘ
・・・・・・
唯(憂はいつだってそう)
唯(私が泣いてたら誰よりも先に心配してくれる)
唯(私の食べたいものも全部わかってる)
唯(どんなときでも『お姉ちゃんのために』って言ってくれる)
唯(それで・・・)
唯(『大好き』って言ってくれる)
唯(そんな憂にも・・・好きな人が)
唯(ダメだ、こんな事考えてたらまた泣いちゃうよ)
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:23:43.57 ID:iXH4uoW90
唯(憂の前で泣くなんてダメ)
唯(この事は忘れなきゃ・・・)
憂「お姉ちゃん、そろそろ出来るよー」
唯「あ、お皿出すね!」
憂「ありがとぉ、お姉ちゃん」
唯「んー、いいかおりー」
憂「マシュマロは入ってないけど、うまくできたよ」
唯「ごっはん♪ごっはん♪」
憂「・・・っと、完成~♪」
唯「おぉっ、いつもながらおいしそうですなぁ」
憂「えへへ」
唯「それではっ」
唯憂「いただきまーす」
・・・・・・
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:28:45.89 ID:iXH4uoW90
―唯の部屋―
唯「・・・はぁ」
唯(今日も憂の料理はおいしかったなぁ)
唯(作ってもらうのが当たり前みたいになってるけど、いつも感謝してるよ)
唯(ずっと私と一緒にいてくれると思ってた)
唯(でも・・・好きな人が出来たらそういうわけにもいかないよね)
唯(・・・またこんな事考えてる)
唯(ダメだなぁ・・・私)
唯(憂の・・・好きな・・・)
唯(・・・!)
唯(そういえば、好きな人って誰なんだろう・・・)
唯(あずにゃんは知ってるっぽい言い方だったし・・・聞いてみよっと)
唯『あずにゃん、起きてる?さっき言ってた憂の好きな人の事だけど・・・何か知ってる?』カチカチ
ピッ
唯(返事・・・ちょっと怖いなぁ)
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:34:58.03 ID:iXH4uoW90
ピロリン♪
唯(あ・・・)
パカッ
あずにゃん『それは憂に誰にも言わないって約束で聞いたので・・・唯先輩でも教えられないですっ』
唯(・・・そう・・・だよね)ピッ
唯(あれ、まだ続きが)
あずにゃん『でも、唯先輩なら憂に聞けばすぐ教えてくれるんじゃないですか?』
唯(直接・・・かぁ)
唯(怖くて聞けないよぉそんな事)
唯『そっかぁ、変な事聞いてごめんね、ありがとうあずにゃん』カチカチ
ピッ
唯(いつか相手がわかっちゃうんだろうなぁ・・・)
唯(どうせなら直接聞いちゃったほうが・・・)
唯(どうしよ・・・)
・・・・・・
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:39:21.16 ID:iXH4uoW90
―憂の部屋―
ピロリン♪
憂(梓ちゃんかな・・・?)
パカッ
梓ちゃん『唯先輩メールして来たよ、憂の好きな人が気になってるみたい』
憂(やっぱり梓ちゃんかぁ、お姉ちゃん反応してくれたんだぁ)フフッ
憂『梓ちゃん、こんな事頼んでごめんね・・・本当にありがとう!』カチカチ
ピッ
憂(お姉ちゃんが気になってるって事は・・・)
憂(このままうまくいけば・・・)
憂(ちょっと悪い事してる気分だけど、たまには良いよね・・・?)
ピロリン♪
梓ちゃん『いいよ、最初はびっくりしたけど応援してるからね!それで、次はどんな事するの?』
憂(梓ちゃんに話せてよかった・・・本当にありがとう、梓ちゃん)
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:48:23.30 ID:iXH4uoW90
憂『梓ちゃんのおかげで私に好きな人がいるって事になったから、次はお姉ちゃんが私に直接聞いてくるまで様子見する事にするね』カチカチ
ピッ
憂(お姉ちゃん・・・積極的に来てくれるかなぁ?)
憂(もし来てくれなかったら・・・)
憂(私に好きな人がいるって事になって、そのまま終わっちゃう・・・)
憂(突然思いついた事だったから深く考えてなかったけど・・・)
憂(何とかなる・・・よね?)
ピロリン♪
梓ちゃん『わかったー、なるべく唯先輩が憂に直接聞くように説得してみるね!自然に自然に!』
憂(梓ちゃん・・・何かすごいなぁ)
憂『ありがとう、今頼れるのは梓ちゃんだけだよ・・・本当にありがとね!』カチカチ
ピッ
憂(梓ちゃんが一生懸命してくれてるし・・・)
憂(絶対成功させよう!)
・・・・・・
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:49:16.63 ID:iXH4uoW90
―学校―
律「じゃぁ今日はこれで終わりなー」
澪「またお茶しただけ・・・」
紬「おつかれさま♪」
唯「今日もおいしかったねーあずにゃん」ベタベタ
梓「もうっ、べたべたしないでください!」
唯「ぶーぶー」
梓「唯先輩、今日も話があるので残ってくれませんか?」コソッ
唯「おぉっ、あずにゃんと2人きり・・・良い良い」コソッ
律「おし、帰るかー」
唯「はいっ!りっちゃん隊員!」
唯「今日も用事があって一緒に帰れないであります!」
律「今日もか・・・唯の用事っていったい何なんだ?」
唯「内緒ぉー、ねーあずにゃん」
梓「ちょっ、私にふらないでください!」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:55:53.76 ID:iXH4uoW90
律「ほほぅ、唯と梓がねぇ」ニヤニヤ
梓「ちちち、違います!」
澪「こら、あんまりからかうな」
紬「あらあらまぁまぁ」
律「まぁいいや、ごゆっくりー♪」ニヤニヤ
澪「またな、2人とも」
紬「また明日♪」
梓「はい、また明日です!」
唯「ばいばいみんなー」
バタンッ
唯「お話ってなぁに?あずにゃん」
唯「もしかして愛の告白!?」
梓「冗談は置いといてください」
唯「ちょっと本気だったのにぃ」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:59:53.70 ID:iXH4uoW90
梓「昨日の話です、教えてくれました?好きな人」
唯「え・・・ううん」
梓「教えてくれなかったんですか?」
唯「・・・まだ聞いてないの」
梓「・・・聞かないんですか?」
唯「・・・」
梓「・・・」
梓「ゆ」
唯「あ」
唯梓「!?」
梓「あ、すいません・・・唯先輩どうぞ」
唯「えぇっ、あずにゃんから言いなよぉ」
梓「・・・わかりました」
梓「唯先輩はどうして聞かなかったですか・・・?」
唯「・・・何か・・・恥ずかしいっていうか・・・」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:05:46.83 ID:iXH4uoW90
梓「姉妹じゃないですか、普通ですよ、きっと」
唯「そうなのかなぁ・・・」
梓「そうですよ!それで唯先輩は何て言おうとしたんです?」
唯「えっと・・・」
唯「あずにゃんは、憂の好きな人知ってるんだよね」
梓「はい」
唯「その人ってあずにゃんの知り合い?」
梓「・・・そうですね」
唯「・・・そっかぁ」
唯「もしかして・・・私も知ってる?」
梓「・・・えぇ、まぁ」
唯「そう・・・なんだ」
唯「私の知ってる人かぁ・・・」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:09:31.98 ID:iXH4uoW90
唯(・・・あれ?)
唯(私もあずにゃんも憂も知ってる男の人って・・・)
唯(先生とかしかいないよね・・・)
唯(あとは・・・りっちゃんの弟とか?)
唯(でも憂とは直接会ったことない・・・はず)
唯(もしかして・・・)
唯(女の子!?)
梓「・・・唯先輩?」
唯「ふぇっ?」
梓「どうしました?ぼーっとして・・・」
唯「・・・あ、ごめん」
唯「・・・ねぇあずにゃん」
梓「はい」
唯「その好きな人聞いて・・・びっくりした?」
梓「・・・そうですね」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:11:36.07 ID:iXH4uoW90
唯「そっかぁ・・・」
梓「私が言えるのはここまでです、後は憂に聞いてください」
唯「わかった、色々教えてくれてありがとうあずにゃん」
梓「いえいえ」
梓「・・・でも」
唯「?」
梓「どうしてそんなに憂の好きな人が気になるんですか?」
唯「っ!?」
唯「そそそそ、それは・・・ああ、姉として知っておきたいというか」シドロモドロ
梓「・・・そうですかぁ」フフッ
唯「ほ、本当だよ!?嘘じゃないよ!?」
梓「はいはい、わかりました」
梓「教えてくれるといいですね、好きな人」
唯「・・・うん」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:16:39.14 ID:iXH4uoW90
唯「そういえばあずにゃん」
梓「はい?」
唯「あずにゃんは好きな人いないの?」
梓「わ、私ですか!?」
梓「い、いますけど・・・」
唯「おぉっ、誰?」
梓「・・・誰にも言いませんか?」
唯「言わない!こう見えても口は堅いんだよ!」フンス
梓「・・・実は」ゴニョゴニョ
唯「・・・え?」
・・・・・・
梓(ごめんね、憂・・・)
・・・・・・
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:26:30.43 ID:iXH4uoW90
―夜、平沢家―
唯「・・・と、言うわけで」
梓「付き合うことに・・・なっちゃいました」
憂「・・・え?」ポロッ
カランッ
唯「あ、おたま落としちゃダメだよー憂」
唯「いやぁ、それにしてもダメ元で告白したらOKだなんてびっくりしたよぉ」
梓「わ、私のほうがびっくりです!」
憂「あ、あ、あ・・・」ブルブル
梓「う、憂?どうしたの?」
唯「憂!?大丈夫?」
憂「だ、大丈夫・・・」
憂「ちょっとトイレ・・・いってくるね」
憂「火見てて・・・」ダダッ
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:33:38.27 ID:iXH4uoW90
唯「あ・・・」
梓「・・・」
唯「すごくびっくりしてたけど、良かったのかなぁ?」
梓「・・・たぶん大丈夫ですよ」
唯「そっかぁ・・・でも心配だなぁ」
梓「せ、責任は私が取ります!」
唯「・・・わかった、あずにゃんを信じるね」
梓「ありがとうございます」
・・・・・・
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:35:17.60 ID:iXH4uoW90
―トイレ―
憂(どういう事・・・?)
憂(お姉ちゃんと梓ちゃんが・・・)
憂(しかもお姉ちゃんが告白したって・・・)
憂(お姉ちゃんは梓ちゃんが好きだったの・・・?)
憂(ずっと私の事が好きだって・・・)グス
憂(そうだって・・・思ってたのに)ポロポロ
憂(お姉ちゃん・・・どうして?どうして・・・?)ポロポロ
憂(私じゃダメなの・・・?)ポロポロ
憂(お姉ちゃん・・・)ポロポロ
憂(・・・)
憂(お姉ちゃんは・・・梓ちゃんが好き)
憂(梓ちゃんは協力してくれてたけど・・・)
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:39:35.58 ID:iXH4uoW90
憂(そう、だよね・・・お姉ちゃんに告白されたんだから裏切ったわけじゃない)
憂(お姉ちゃんが梓ちゃんの事を好きになっただけだよ)
憂(お姉ちゃんも梓ちゃんも悪くない)
憂(悪いのは・・・全部・・・私)
憂(・・・)
憂(早く出ないと怪しまれちゃう・・・よね)グスッ
憂(笑顔、笑顔)
バタン
唯「あ、憂ー」
唯「大丈夫?」
憂「え?何ともないよ、お姉ちゃん」
唯「よかったぁ、顔色悪かったからびっくりしたよぉ」
梓「・・・」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:45:47.22 ID:iXH4uoW90
憂「あ、梓ちゃん」
憂「ご飯食べてく?」ニコッ
梓「・・・いいの?」
憂「もちろん、ねーお姉ちゃん」
唯「もちろん!」
梓「じゃぁ・・・いただきます」
憂「もうちょっとで出来るから待っててね」
唯「うんー」
憂「♪」グツグツ
唯「あずにゃんの言ったとおり、大丈夫そうだね」ヒソヒソ
梓「そうみたい・・・ですね」ヒソヒソ
唯「最初はどうなるかと思ったよぉ・・・これならいけるね!」ヒソヒソ
梓「はい、大丈夫です・・・きっと」ヒソヒソ
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:49:57.84 ID:iXH4uoW90
憂「できたよー!」
唯「おぉっ、今日は豪華だねぇー」
憂「お姉ちゃんと梓ちゃんが付き合った記念だもん、豪華にしないとね♪」
唯「じゃぁ毎日付き合う!」
憂「それじゃダメでしょっ」
唯「むぅーっ」
梓「・・・ありがと憂」
憂「ほらほら、2人とも食べて」
唯「それでは・・・」
唯憂梓「いただきます」
・・・・・・
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:52:03.37 ID:iXH4uoW90
―憂の部屋―
憂「ふぅ」
憂(・・・)
憂(あれ・・・)ポロッ
憂(何だろう・・・一息ついたら・・・)ポロポロ
憂(お姉ちゃんの事・・・考えたら・・・)ポロポロ
憂「うわぁぁぁぁん」ボロボロ
・・・・・・
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:56:32.80 ID:iXH4uoW90
―唯の部屋―
唯「うーん・・・」
唯(こんな事して・・・本当に良かったのかなぁ)
唯(でも、あずにゃんの気持ちには手助けしてあげたいし・・・)
唯(なんか悪い事してるみたい)
唯(・・・)
唯(私が悪者になれば・・・みんなは幸せになれるかな?)
唯(あずにゃんも・・・憂も・・・)
憂『うわぁぁぁぁん』
唯「う、憂!?」
ドタドタ
ガチャッ
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:00:06.29 ID:iXH4uoW90
唯「憂!?どうしたの!?」
憂「お、ねえ、ちゃっ」ポロポロ
憂「何で、もな、いのぉっ」ポロポロ
唯「何でもないことないでしょ!?そんなにいっぱい泣いて・・・」
憂「やっぁ、見ちゃだ、めだよぉ」ポロポロ
唯「憂・・・」
唯「ダメだよ、憂」ギュッ
憂「・・・おねえちゃん」グスッ
唯「憂が泣いてると私も悲しいんだよ?」
唯「憂が泣いてると私は心配なんだよ?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:01:55.89 ID:iXH4uoW90
唯「憂が泣いてると・・・」
唯「私まで・・・泣いちゃいそうになる」ズルッ
唯「だから・・・泣かないで」
憂「・・・」コクッ
ギュッ
唯「よしよし」ナデナデ
・・・・・・
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:04:42.31 ID:iXH4uoW90
唯「・・・落ち着いた?」
憂「うん」
唯「大丈夫?」
憂「うん」
唯「・・・よかったぁ」
憂「ごめんね、お姉ちゃん」
唯「ううん、憂が大丈夫ならいいよ」
唯「でも・・・どうして泣いて・・・」
憂「・・・」
憂「ごめんなさい・・・それはお姉ちゃんにも・・・言えないんだ」
唯「・・・そっかぁ」
唯「うん、わかった」
唯「でも・・・なるべく泣かないで、ね?」
憂「うん・・・」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:06:20.70 ID:iXH4uoW90
憂「お姉ちゃん」
憂「今日は・・・一緒に寝たいな」
唯「え」ドキッ
憂「あ・・・ダメだよね、お姉ちゃんは梓ちゃんと・・・」
唯「・・・ううん、いいよ」
唯「憂がそうしたいなら、一緒に寝よ」
憂「うんっ」
ゴソゴソ
唯「おやすみ、憂」
憂「おやすみなさい、お姉ちゃん」
・・・・・・
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:09:37.79 ID:iXH4uoW90
憂「・・・」スースー
唯(すぐ寝ちゃった)
唯(憂と寝るの久しぶりだなぁ・・・)
唯(あの頃はこんな感情無かったよね)
唯(ドキドキもしなくて・・・普通に・・・)
唯(いつからこうなっちゃったんだろう・・・)
唯(・・・考えてもわかんないや)
唯(寝よ)
・・・・・・
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:11:02.68 ID:iXH4uoW90
―朝―
憂「ん・・・」
憂「朝、かぁ」
唯「・・・」スースー
憂「あ、お姉ちゃん」
憂「・・・ありがとう」
唯「んんぅ・・・」スースー
憂「さて、朝ごはん朝ごはん」
・・・・・・
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:13:30.94 ID:iXH4uoW90
―学校―
律「さて、今日はこれで終わりー」
澪「また練習を・・・」
唯「あ、今日も」
律「はいはい、どうせ梓といちゃいちゃするんだろ?」
梓(!)
唯「えへへ、ばれましたかぁ」
梓「ち、違いますってば!いい加減にしてください!」
紬「いいわねぇ唯ちゃん」
律「んじゃ、また明日なー」
バタン
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:16:38.98 ID:iXH4uoW90
唯「ごめんねあずにゃん、急に」
梓「いいですよ」
唯「憂の事なんだけど・・・」
梓「・・・はい」
唯「昨日ね、泣いてたんだ」
梓「・・・」
唯「原因は・・・教えてくれなかった」
梓「すいません・・・きっと私の」
唯「ううん」
唯「憂は大丈夫って言ってたよ」
唯「だからあずにゃんは悪くない」
梓「唯先輩・・・」
唯「でも私ね、憂の泣き顔見るのは辛くって・・・」
梓「・・・」
ガチャッ
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:20:49.89 ID:iXH4uoW90
憂「梓ちゃん、いる?」
梓(!?)
憂「・・・あ、邪魔しちゃったかな」
唯「あ、憂・・・どうしたの?」
憂「ちょっと梓ちゃんに用事があって・・・律さんたちが外にいたから、もう終わったのかなぁって」
梓「どうしたの?」
憂「えっと」
憂「お姉ちゃんの事、よろしくねって言いたくて」
唯梓「!?」
憂「お姉ちゃんは甘えん坊さんだから、いっぱい遊んであげてほしいの」
唯「憂ぃ・・・なんか恥ずかしいよぉ」
憂「大事なことだから、ちゃんと聞いてね」
憂「それで、お姉ちゃんの好きな食べ物はマシュマロでね」
憂「あと、お姉ちゃんの・・・」
・・・・・・
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:25:25.63 ID:iXH4uoW90
憂「・・・これくらいかな」
梓「・・・」
憂「全部はできないと思うけど・・・なるべくお姉ちゃんのために色々してほしくて・・・なんかごめんね」
唯「すごく恥ずかしい・・・」
梓「・・・そっか」
梓「憂は本当に唯先輩が好きなんだね」
唯憂「!?」
憂「梓ちゃ、それ・・・」
梓「ごめんなさい」ポロッ
唯「え?え?どうしたの?」オロオロ
梓「ごめんなさい・・・ごめんなさい」ポロポロ
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:34:49.81 ID:iXH4uoW90
憂「梓ちゃん・・・どうして泣いてるの?」
梓「ぜんぶ、わたし、が、わるいの」ポロポロ
梓「わた、しが、ういのこ、とすき、だからっ」ポロポロ
憂「え!?」
唯「あずにゃん・・・」
憂「それ・・・どういう・・・」
憂「梓ちゃんはお姉ちゃんと付き合って・・・」
唯「憂、ごめん」
憂「お姉ちゃん?」
唯「それは私が・・・」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:40:08.56 ID:iXH4uoW90
―回想―
唯「そういえばあずにゃん」
梓「はい?」
唯「あずにゃんは好きな人いないの?」
梓「わ、私ですか!?」
梓「い、いますけど・・・」
唯「おぉっ、誰?」
梓「・・・誰にも言いませんか?」
唯「言わない!こう見えても口は堅いんだよ!」フンス
梓「・・・実は」ゴニョゴニョ
唯「・・・え?」
唯「憂が・・・好き?」
唯(あずにゃんも・・・!?)
梓「はい・・・」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:43:01.79 ID:iXH4uoW90
唯「冗談じゃ・・・」
梓「本気です」
唯「でも憂には好きな人がいるって」
梓「それが問題なんです・・・」
梓「憂の事好きで好きでずっと想ってたんですけど・・・」
梓「好きな人がいるって聞いて、私どうしたらいいか」
唯「あずにゃん・・・」
唯(あずにゃんも本気なんだぁ・・・)
唯(私も本気だけど・・・)
唯(私は姉妹・・・絶対に叶わないよね)
唯(・・・憂が幸せになるなら・・・!)
唯「じゃぁ、憂があずにゃんに惚れればいいんだよ!」フンス
梓「それはたぶん無理ですよ、第一どうやればいいんですか?」
唯「うーん・・・」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:46:21.55 ID:iXH4uoW90
唯「あ、そうだ」
唯「この前ドラマで見たんだけどね」
唯「仲のいい人や大事な人は、いつも近くの存在だから自分の気持ちに気づかないんだって」
唯「だから、他の人と仲良くしてたら気になっちゃって恋になるらしいよ!」
梓「そんなにうまくいきますか?」
唯「憂はああ見えても寂しがりだからね、きっと大丈夫だよ!」
梓「うーん・・・でもどうやるんですか?」
唯「・・・あずにゃんが私と付き合うとか!」
梓「!?」
唯「そしたら憂がやきもちやいて・・・あずにゃんの大切さに気づくかも」
梓「でもダメだったら・・・」
唯「その時は冗談でしたって言えばいいんだよっ!」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:50:28.64 ID:iXH4uoW90
梓(憂が好きなのは唯先輩・・・)
梓(唯先輩が私と付き合ってるって事になったら・・・)
梓(唯先輩の事はあきらめる・・・かな?)
梓(唯先輩から告白したことにすれば・・・まだ私に可能性が・・・)
梓(でもこんな事・・・)
梓(・・・それでも憂が・・・)
梓「・・・わかりました」
梓「でも、こんな事してもらっていいんですか?」
梓(唯先輩も憂が好きなはずなのに・・・)
唯「もちろんだよ!あずにゃんのためなら!」
梓「唯先輩・・・ありがとうございますっ!」ダキッ
唯「おぉ、あずにゃんのほうから抱きついてくるなんて・・・協力する甲斐がありますなぁ」
・・・・・・
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:56:53.97 ID:iXH4uoW90
唯「というわけで・・・」
唯「私が全部した事なの」
唯「だからあずにゃんは」
梓「唯先輩は何も悪くありません!」
梓「私のために・・・私なんかのために・・・」ポロポロ
梓「私が全部・・・全部・・・」ポロポロ
憂「梓ちゃん・・・」
唯「憂、あずにゃんは悪くないんだよ」
唯「だから怒らないであげて」
憂「・・・怒らないよ、お姉ちゃん」
梓「憂・・・」
憂「誰かを好きになったら、それくらいしちゃうよ」
憂「私だって・・・同じようなこと・・・」
憂「お姉ちゃんの事想うと、止まらなくて・・・」
唯「え?」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:01:04.60 ID:iXH4uoW90
唯「どういう・・・こと?」
梓「憂、それ」
憂「いいの」
憂「元はといえば、私があんな事頼んだから・・・」
唯「憂・・・?」
憂「あのね」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:03:15.40 ID:iXH4uoW90
―回想―
憂「梓ちゃん」
梓「ん?」
憂「実はね・・・」ゴニョゴニョ
梓「・・・え?」
梓「唯先輩が・・・好き?」
憂「うん」
梓「それは私も」
憂「ううん」
憂「その好きじゃなくって・・・」
憂「恋人とかの好き」
梓「えぇ!?」
梓「本気・・・なの?」
憂「うん、本気」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:04:45.30 ID:iXH4uoW90
梓「そっか・・・そうなんだ」
梓(気づいてたけど・・・いきなり言われると・・・)
梓「でも何でいきなり?」
憂「こんな事誰にも言えないから・・・でも誰かに言いたくて」
憂「梓ちゃんなら・・・何でも言えるから」
梓「憂・・・」
憂「お姉ちゃんも、たぶん私の事好きなんだと思う」
憂「でもそれは、恋人の愛じゃなくて姉妹愛」
憂「だから、少しでも恋人の愛に近づきたくて・・・」
憂「それでね、梓ちゃんに協力してほしくって」
梓「協力・・・」
憂「うん、いきなりごめんね」
梓(好きな人の恋の応援なんて・・・複雑だなぁ)
梓(でも、憂が幸せになるなら・・・!)
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:06:03.97 ID:iXH4uoW90
梓「いいよ、何すれば良いの?」
憂「んっとね、この前ドラマでやってたんだけど・・・」
憂「お姉ちゃんの嫉妬心を揺さぶれば、恋人の愛に近づくかなぁって」
梓「・・・うまくいく?」
憂「きっと大丈夫だよ!」
梓「うーん・・・まぁやってみるよ、それで私は何すればいいの?」
憂「私に好きな人がいるって事にして、お姉ちゃんの反応を見てほしいの」
梓「なるほど」
憂「あ、もちろん好きな人は誰かって言わないでね」
梓「わかった」
憂「ごめんね、変なこと頼んで」
梓「憂のためだから、任せといて!」
憂「梓ちゃん・・・ありがとう」
・・・・・・
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:08:25.05 ID:iXH4uoW90
唯「・・・」
憂「お姉ちゃん・・・ごめんなさい」
憂「どうしてもお姉ちゃんに振り向いてほしくて・・・」
憂「お姉ちゃんに好きって・・・恋人として好きって言ってもらいたくて」ポロッ
憂「梓ちゃんまで巻き込んで・・・悪いのは全部・・・」ポロポロ
憂「わたし、なんだよっ・・・」ポロポロ
唯「憂・・・」
憂「ごめんな、さい、おねえちゃ、あずさちゃ・・・」ポロポロ
梓「憂も悪くないよ、私が変にややこしくしたから・・・」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:11:57.91 ID:iXH4uoW90
唯「・・・2人とも悪くないよ」
憂梓「・・・」
唯「2人とも、好きな人のことを思ってしたことなんでしょ?」
唯「じゃぁ誰も悪くないよ」
唯「悪い人なんかどこにもいない」
唯「だから・・・もう泣かないで・・・」ウルッ
憂「お姉ちゃん・・・」グスッ
梓「唯先輩・・・」グスッ
・・・・・・
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:13:45.55 ID:iXH4uoW90
梓「・・・私、行きますね」
唯「え、でも」
梓「いいんです」
梓「憂が唯先輩の事を好きだって言うのはずっと知ってました」
梓「そして、唯先輩の気持ちも・・・」
唯「・・・あずにゃん」
梓「もう半分諦めてましたから、大丈夫です」
梓「これで完全に諦めが付きますから」
梓「最後のわがまま言っちゃっただけです」
唯「・・・ごめんね」
憂「・・・」
梓「それじゃ私行きますね、また明日です」
唯「うん、またね、あずにゃん」
憂「また・・・ね」
バタン
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:14:49.99 ID:iXH4uoW90
唯憂「・・・」
憂「梓ちゃんが言ってた・・・お姉ちゃんの気持ち・・・って」
唯「・・・うん」
唯「いい機会だから、言っちゃうね」
唯「私、憂のことが・・・」
唯「好き」
憂「・・・お姉ちゃん」ウルッ
唯「ダメ、泣いちゃダメだよ」
憂「・・・うん」
唯「憂は私の事どう思ってるか・・・聞かせて?」
憂「・・・」コクッ
憂「実はね・・・」
・・・・・・
おわり
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:25:38.71 ID:iXH4uoW90 [51/51]
このSSは
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/03(日) 01:31:13.61 ID:y4w8nLOl0
唯「憂の好きな人?・・誰だろう・・・気になる・・・」
というスレタイ発想をもらって書きました
発想をくれた ID:y4w8nLOl0ありがとう!
読んでくれた人ありがとう!
憂「梓ちゃん」
梓「ん?」
憂「実はね・・・」ゴニョゴニョ
梓「・・・え?」
・・・・・・
唯「憂の好きな人・・・?誰だろう、気になるなぁ」
梓「だいぶ前からいるみたいですよ」
唯「そうなんだ・・・全然知らなかった」
梓「唯先輩はどんな人だと思います?」
唯「うーん、憂の好きな人かぁ・・・」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:08:09.50 ID:iXH4uoW90
唯「完璧な人・・・かなぁ?」
梓「完璧・・・どうしてですか?」
唯「だって憂は料理も家事も勉強も何でもできるんだよ!」
唯「だから、その憂よりすごい人が好きなのかなぁって」
梓「なるほど・・・」
梓「でも、そういう何でも出来ちゃう人って案外、出来ない人を好きになったりするらしいですよ」
唯「そうなんだぁ!」
梓「唯先輩はどんな人が好きなんですか?」
唯「んー・・・何でも出来ちゃう人がいいなぁ」
梓「だと思いました」
唯「え?どして?」
梓「唯先輩はそういう人と一緒じゃないとダメな気がします」キッパリ
唯「ちょっと失礼だよあずにゃんっ」プンプン
唯「・・・でも合ってるかも」
梓「やっぱりですか」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:12:52.92 ID:iXH4uoW90
唯「・・・そっかぁ、憂に好きな人が・・・」
梓「・・・どうしました?」
唯「ううん、何でもない」
唯「ちょっとびっくりしただけだよ」
梓「そうですか・・・ってもうこんな時間」
唯「あ・・・早く帰らないと憂に怒られちゃうよぉ」
梓「お母さんみたいですね」フフッ
唯「そうかもー」エヘヘ
梓「じゃぁまた明日です」
唯「またね、あずにゃん」
・・・・・・
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:14:45.27 ID:iXH4uoW90
―帰り道―
唯(唯に好きな人が・・・)
唯(ついに出来ちゃったんだね・・・)
唯(私は・・・私は・・・)
唯(ずっと前から好きな人がいるのに)
唯(それなのに憂は・・・)
唯(今ごろ、しかも別の人・・・)
唯(・・・)グスッ
憂「お姉ちゃん!?」
唯「え?・・・憂」
憂「どうしたの!?目がすっごく赤いよ?」
唯「え・・・あ、ちょっと眠くてあくびしちゃった」
憂「なぁんだ・・・びっくりしたぁ」
憂「お姉ちゃんにもしもの事があったら私生きてられないよぉ」
唯「大げさだよぉ」エヘヘ
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:18:13.92 ID:iXH4uoW90
唯「・・・あ、買い物いってたんだね」
憂「うん、今日はカレーだよぉ」
唯「おぉっ!マシュマロは」
憂「めっ」
唯「むぅー」
憂「でもマシュマロは買ってあるよ、ご飯の後で食べよ♪」
唯「わぁぁぁい」パァァ
憂「じゃぁ一緒に帰ろっ」
唯「うんっ」
・・・・・・
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:20:34.10 ID:iXH4uoW90
―帰宅―
憂「今から作るから待っててね、お姉ちゃん」
唯「がんばって憂!」
憂「お姉ちゃんのために一生懸命作るね!」
唯「ありがとぉ」エヘヘ
・・・・・・
唯(憂はいつだってそう)
唯(私が泣いてたら誰よりも先に心配してくれる)
唯(私の食べたいものも全部わかってる)
唯(どんなときでも『お姉ちゃんのために』って言ってくれる)
唯(それで・・・)
唯(『大好き』って言ってくれる)
唯(そんな憂にも・・・好きな人が)
唯(ダメだ、こんな事考えてたらまた泣いちゃうよ)
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:23:43.57 ID:iXH4uoW90
唯(憂の前で泣くなんてダメ)
唯(この事は忘れなきゃ・・・)
憂「お姉ちゃん、そろそろ出来るよー」
唯「あ、お皿出すね!」
憂「ありがとぉ、お姉ちゃん」
唯「んー、いいかおりー」
憂「マシュマロは入ってないけど、うまくできたよ」
唯「ごっはん♪ごっはん♪」
憂「・・・っと、完成~♪」
唯「おぉっ、いつもながらおいしそうですなぁ」
憂「えへへ」
唯「それではっ」
唯憂「いただきまーす」
・・・・・・
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:28:45.89 ID:iXH4uoW90
―唯の部屋―
唯「・・・はぁ」
唯(今日も憂の料理はおいしかったなぁ)
唯(作ってもらうのが当たり前みたいになってるけど、いつも感謝してるよ)
唯(ずっと私と一緒にいてくれると思ってた)
唯(でも・・・好きな人が出来たらそういうわけにもいかないよね)
唯(・・・またこんな事考えてる)
唯(ダメだなぁ・・・私)
唯(憂の・・・好きな・・・)
唯(・・・!)
唯(そういえば、好きな人って誰なんだろう・・・)
唯(あずにゃんは知ってるっぽい言い方だったし・・・聞いてみよっと)
唯『あずにゃん、起きてる?さっき言ってた憂の好きな人の事だけど・・・何か知ってる?』カチカチ
ピッ
唯(返事・・・ちょっと怖いなぁ)
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:34:58.03 ID:iXH4uoW90
ピロリン♪
唯(あ・・・)
パカッ
あずにゃん『それは憂に誰にも言わないって約束で聞いたので・・・唯先輩でも教えられないですっ』
唯(・・・そう・・・だよね)ピッ
唯(あれ、まだ続きが)
あずにゃん『でも、唯先輩なら憂に聞けばすぐ教えてくれるんじゃないですか?』
唯(直接・・・かぁ)
唯(怖くて聞けないよぉそんな事)
唯『そっかぁ、変な事聞いてごめんね、ありがとうあずにゃん』カチカチ
ピッ
唯(いつか相手がわかっちゃうんだろうなぁ・・・)
唯(どうせなら直接聞いちゃったほうが・・・)
唯(どうしよ・・・)
・・・・・・
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:39:21.16 ID:iXH4uoW90
―憂の部屋―
ピロリン♪
憂(梓ちゃんかな・・・?)
パカッ
梓ちゃん『唯先輩メールして来たよ、憂の好きな人が気になってるみたい』
憂(やっぱり梓ちゃんかぁ、お姉ちゃん反応してくれたんだぁ)フフッ
憂『梓ちゃん、こんな事頼んでごめんね・・・本当にありがとう!』カチカチ
ピッ
憂(お姉ちゃんが気になってるって事は・・・)
憂(このままうまくいけば・・・)
憂(ちょっと悪い事してる気分だけど、たまには良いよね・・・?)
ピロリン♪
梓ちゃん『いいよ、最初はびっくりしたけど応援してるからね!それで、次はどんな事するの?』
憂(梓ちゃんに話せてよかった・・・本当にありがとう、梓ちゃん)
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:48:23.30 ID:iXH4uoW90
憂『梓ちゃんのおかげで私に好きな人がいるって事になったから、次はお姉ちゃんが私に直接聞いてくるまで様子見する事にするね』カチカチ
ピッ
憂(お姉ちゃん・・・積極的に来てくれるかなぁ?)
憂(もし来てくれなかったら・・・)
憂(私に好きな人がいるって事になって、そのまま終わっちゃう・・・)
憂(突然思いついた事だったから深く考えてなかったけど・・・)
憂(何とかなる・・・よね?)
ピロリン♪
梓ちゃん『わかったー、なるべく唯先輩が憂に直接聞くように説得してみるね!自然に自然に!』
憂(梓ちゃん・・・何かすごいなぁ)
憂『ありがとう、今頼れるのは梓ちゃんだけだよ・・・本当にありがとね!』カチカチ
ピッ
憂(梓ちゃんが一生懸命してくれてるし・・・)
憂(絶対成功させよう!)
・・・・・・
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:49:16.63 ID:iXH4uoW90
―学校―
律「じゃぁ今日はこれで終わりなー」
澪「またお茶しただけ・・・」
紬「おつかれさま♪」
唯「今日もおいしかったねーあずにゃん」ベタベタ
梓「もうっ、べたべたしないでください!」
唯「ぶーぶー」
梓「唯先輩、今日も話があるので残ってくれませんか?」コソッ
唯「おぉっ、あずにゃんと2人きり・・・良い良い」コソッ
律「おし、帰るかー」
唯「はいっ!りっちゃん隊員!」
唯「今日も用事があって一緒に帰れないであります!」
律「今日もか・・・唯の用事っていったい何なんだ?」
唯「内緒ぉー、ねーあずにゃん」
梓「ちょっ、私にふらないでください!」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:55:53.76 ID:iXH4uoW90
律「ほほぅ、唯と梓がねぇ」ニヤニヤ
梓「ちちち、違います!」
澪「こら、あんまりからかうな」
紬「あらあらまぁまぁ」
律「まぁいいや、ごゆっくりー♪」ニヤニヤ
澪「またな、2人とも」
紬「また明日♪」
梓「はい、また明日です!」
唯「ばいばいみんなー」
バタンッ
唯「お話ってなぁに?あずにゃん」
唯「もしかして愛の告白!?」
梓「冗談は置いといてください」
唯「ちょっと本気だったのにぃ」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:59:53.70 ID:iXH4uoW90
梓「昨日の話です、教えてくれました?好きな人」
唯「え・・・ううん」
梓「教えてくれなかったんですか?」
唯「・・・まだ聞いてないの」
梓「・・・聞かないんですか?」
唯「・・・」
梓「・・・」
梓「ゆ」
唯「あ」
唯梓「!?」
梓「あ、すいません・・・唯先輩どうぞ」
唯「えぇっ、あずにゃんから言いなよぉ」
梓「・・・わかりました」
梓「唯先輩はどうして聞かなかったですか・・・?」
唯「・・・何か・・・恥ずかしいっていうか・・・」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:05:46.83 ID:iXH4uoW90
梓「姉妹じゃないですか、普通ですよ、きっと」
唯「そうなのかなぁ・・・」
梓「そうですよ!それで唯先輩は何て言おうとしたんです?」
唯「えっと・・・」
唯「あずにゃんは、憂の好きな人知ってるんだよね」
梓「はい」
唯「その人ってあずにゃんの知り合い?」
梓「・・・そうですね」
唯「・・・そっかぁ」
唯「もしかして・・・私も知ってる?」
梓「・・・えぇ、まぁ」
唯「そう・・・なんだ」
唯「私の知ってる人かぁ・・・」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:09:31.98 ID:iXH4uoW90
唯(・・・あれ?)
唯(私もあずにゃんも憂も知ってる男の人って・・・)
唯(先生とかしかいないよね・・・)
唯(あとは・・・りっちゃんの弟とか?)
唯(でも憂とは直接会ったことない・・・はず)
唯(もしかして・・・)
唯(女の子!?)
梓「・・・唯先輩?」
唯「ふぇっ?」
梓「どうしました?ぼーっとして・・・」
唯「・・・あ、ごめん」
唯「・・・ねぇあずにゃん」
梓「はい」
唯「その好きな人聞いて・・・びっくりした?」
梓「・・・そうですね」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:11:36.07 ID:iXH4uoW90
唯「そっかぁ・・・」
梓「私が言えるのはここまでです、後は憂に聞いてください」
唯「わかった、色々教えてくれてありがとうあずにゃん」
梓「いえいえ」
梓「・・・でも」
唯「?」
梓「どうしてそんなに憂の好きな人が気になるんですか?」
唯「っ!?」
唯「そそそそ、それは・・・ああ、姉として知っておきたいというか」シドロモドロ
梓「・・・そうですかぁ」フフッ
唯「ほ、本当だよ!?嘘じゃないよ!?」
梓「はいはい、わかりました」
梓「教えてくれるといいですね、好きな人」
唯「・・・うん」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:16:39.14 ID:iXH4uoW90
唯「そういえばあずにゃん」
梓「はい?」
唯「あずにゃんは好きな人いないの?」
梓「わ、私ですか!?」
梓「い、いますけど・・・」
唯「おぉっ、誰?」
梓「・・・誰にも言いませんか?」
唯「言わない!こう見えても口は堅いんだよ!」フンス
梓「・・・実は」ゴニョゴニョ
唯「・・・え?」
・・・・・・
梓(ごめんね、憂・・・)
・・・・・・
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:26:30.43 ID:iXH4uoW90
―夜、平沢家―
唯「・・・と、言うわけで」
梓「付き合うことに・・・なっちゃいました」
憂「・・・え?」ポロッ
カランッ
唯「あ、おたま落としちゃダメだよー憂」
唯「いやぁ、それにしてもダメ元で告白したらOKだなんてびっくりしたよぉ」
梓「わ、私のほうがびっくりです!」
憂「あ、あ、あ・・・」ブルブル
梓「う、憂?どうしたの?」
唯「憂!?大丈夫?」
憂「だ、大丈夫・・・」
憂「ちょっとトイレ・・・いってくるね」
憂「火見てて・・・」ダダッ
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:33:38.27 ID:iXH4uoW90
唯「あ・・・」
梓「・・・」
唯「すごくびっくりしてたけど、良かったのかなぁ?」
梓「・・・たぶん大丈夫ですよ」
唯「そっかぁ・・・でも心配だなぁ」
梓「せ、責任は私が取ります!」
唯「・・・わかった、あずにゃんを信じるね」
梓「ありがとうございます」
・・・・・・
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:35:17.60 ID:iXH4uoW90
―トイレ―
憂(どういう事・・・?)
憂(お姉ちゃんと梓ちゃんが・・・)
憂(しかもお姉ちゃんが告白したって・・・)
憂(お姉ちゃんは梓ちゃんが好きだったの・・・?)
憂(ずっと私の事が好きだって・・・)グス
憂(そうだって・・・思ってたのに)ポロポロ
憂(お姉ちゃん・・・どうして?どうして・・・?)ポロポロ
憂(私じゃダメなの・・・?)ポロポロ
憂(お姉ちゃん・・・)ポロポロ
憂(・・・)
憂(お姉ちゃんは・・・梓ちゃんが好き)
憂(梓ちゃんは協力してくれてたけど・・・)
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:39:35.58 ID:iXH4uoW90
憂(そう、だよね・・・お姉ちゃんに告白されたんだから裏切ったわけじゃない)
憂(お姉ちゃんが梓ちゃんの事を好きになっただけだよ)
憂(お姉ちゃんも梓ちゃんも悪くない)
憂(悪いのは・・・全部・・・私)
憂(・・・)
憂(早く出ないと怪しまれちゃう・・・よね)グスッ
憂(笑顔、笑顔)
バタン
唯「あ、憂ー」
唯「大丈夫?」
憂「え?何ともないよ、お姉ちゃん」
唯「よかったぁ、顔色悪かったからびっくりしたよぉ」
梓「・・・」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:45:47.22 ID:iXH4uoW90
憂「あ、梓ちゃん」
憂「ご飯食べてく?」ニコッ
梓「・・・いいの?」
憂「もちろん、ねーお姉ちゃん」
唯「もちろん!」
梓「じゃぁ・・・いただきます」
憂「もうちょっとで出来るから待っててね」
唯「うんー」
憂「♪」グツグツ
唯「あずにゃんの言ったとおり、大丈夫そうだね」ヒソヒソ
梓「そうみたい・・・ですね」ヒソヒソ
唯「最初はどうなるかと思ったよぉ・・・これならいけるね!」ヒソヒソ
梓「はい、大丈夫です・・・きっと」ヒソヒソ
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:49:57.84 ID:iXH4uoW90
憂「できたよー!」
唯「おぉっ、今日は豪華だねぇー」
憂「お姉ちゃんと梓ちゃんが付き合った記念だもん、豪華にしないとね♪」
唯「じゃぁ毎日付き合う!」
憂「それじゃダメでしょっ」
唯「むぅーっ」
梓「・・・ありがと憂」
憂「ほらほら、2人とも食べて」
唯「それでは・・・」
唯憂梓「いただきます」
・・・・・・
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:52:03.37 ID:iXH4uoW90
―憂の部屋―
憂「ふぅ」
憂(・・・)
憂(あれ・・・)ポロッ
憂(何だろう・・・一息ついたら・・・)ポロポロ
憂(お姉ちゃんの事・・・考えたら・・・)ポロポロ
憂「うわぁぁぁぁん」ボロボロ
・・・・・・
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:56:32.80 ID:iXH4uoW90
―唯の部屋―
唯「うーん・・・」
唯(こんな事して・・・本当に良かったのかなぁ)
唯(でも、あずにゃんの気持ちには手助けしてあげたいし・・・)
唯(なんか悪い事してるみたい)
唯(・・・)
唯(私が悪者になれば・・・みんなは幸せになれるかな?)
唯(あずにゃんも・・・憂も・・・)
憂『うわぁぁぁぁん』
唯「う、憂!?」
ドタドタ
ガチャッ
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:00:06.29 ID:iXH4uoW90
唯「憂!?どうしたの!?」
憂「お、ねえ、ちゃっ」ポロポロ
憂「何で、もな、いのぉっ」ポロポロ
唯「何でもないことないでしょ!?そんなにいっぱい泣いて・・・」
憂「やっぁ、見ちゃだ、めだよぉ」ポロポロ
唯「憂・・・」
唯「ダメだよ、憂」ギュッ
憂「・・・おねえちゃん」グスッ
唯「憂が泣いてると私も悲しいんだよ?」
唯「憂が泣いてると私は心配なんだよ?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:01:55.89 ID:iXH4uoW90
唯「憂が泣いてると・・・」
唯「私まで・・・泣いちゃいそうになる」ズルッ
唯「だから・・・泣かないで」
憂「・・・」コクッ
ギュッ
唯「よしよし」ナデナデ
・・・・・・
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:04:42.31 ID:iXH4uoW90
唯「・・・落ち着いた?」
憂「うん」
唯「大丈夫?」
憂「うん」
唯「・・・よかったぁ」
憂「ごめんね、お姉ちゃん」
唯「ううん、憂が大丈夫ならいいよ」
唯「でも・・・どうして泣いて・・・」
憂「・・・」
憂「ごめんなさい・・・それはお姉ちゃんにも・・・言えないんだ」
唯「・・・そっかぁ」
唯「うん、わかった」
唯「でも・・・なるべく泣かないで、ね?」
憂「うん・・・」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:06:20.70 ID:iXH4uoW90
憂「お姉ちゃん」
憂「今日は・・・一緒に寝たいな」
唯「え」ドキッ
憂「あ・・・ダメだよね、お姉ちゃんは梓ちゃんと・・・」
唯「・・・ううん、いいよ」
唯「憂がそうしたいなら、一緒に寝よ」
憂「うんっ」
ゴソゴソ
唯「おやすみ、憂」
憂「おやすみなさい、お姉ちゃん」
・・・・・・
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:09:37.79 ID:iXH4uoW90
憂「・・・」スースー
唯(すぐ寝ちゃった)
唯(憂と寝るの久しぶりだなぁ・・・)
唯(あの頃はこんな感情無かったよね)
唯(ドキドキもしなくて・・・普通に・・・)
唯(いつからこうなっちゃったんだろう・・・)
唯(・・・考えてもわかんないや)
唯(寝よ)
・・・・・・
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:11:02.68 ID:iXH4uoW90
―朝―
憂「ん・・・」
憂「朝、かぁ」
唯「・・・」スースー
憂「あ、お姉ちゃん」
憂「・・・ありがとう」
唯「んんぅ・・・」スースー
憂「さて、朝ごはん朝ごはん」
・・・・・・
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:13:30.94 ID:iXH4uoW90
―学校―
律「さて、今日はこれで終わりー」
澪「また練習を・・・」
唯「あ、今日も」
律「はいはい、どうせ梓といちゃいちゃするんだろ?」
梓(!)
唯「えへへ、ばれましたかぁ」
梓「ち、違いますってば!いい加減にしてください!」
紬「いいわねぇ唯ちゃん」
律「んじゃ、また明日なー」
バタン
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:16:38.98 ID:iXH4uoW90
唯「ごめんねあずにゃん、急に」
梓「いいですよ」
唯「憂の事なんだけど・・・」
梓「・・・はい」
唯「昨日ね、泣いてたんだ」
梓「・・・」
唯「原因は・・・教えてくれなかった」
梓「すいません・・・きっと私の」
唯「ううん」
唯「憂は大丈夫って言ってたよ」
唯「だからあずにゃんは悪くない」
梓「唯先輩・・・」
唯「でも私ね、憂の泣き顔見るのは辛くって・・・」
梓「・・・」
ガチャッ
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:20:49.89 ID:iXH4uoW90
憂「梓ちゃん、いる?」
梓(!?)
憂「・・・あ、邪魔しちゃったかな」
唯「あ、憂・・・どうしたの?」
憂「ちょっと梓ちゃんに用事があって・・・律さんたちが外にいたから、もう終わったのかなぁって」
梓「どうしたの?」
憂「えっと」
憂「お姉ちゃんの事、よろしくねって言いたくて」
唯梓「!?」
憂「お姉ちゃんは甘えん坊さんだから、いっぱい遊んであげてほしいの」
唯「憂ぃ・・・なんか恥ずかしいよぉ」
憂「大事なことだから、ちゃんと聞いてね」
憂「それで、お姉ちゃんの好きな食べ物はマシュマロでね」
憂「あと、お姉ちゃんの・・・」
・・・・・・
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:25:25.63 ID:iXH4uoW90
憂「・・・これくらいかな」
梓「・・・」
憂「全部はできないと思うけど・・・なるべくお姉ちゃんのために色々してほしくて・・・なんかごめんね」
唯「すごく恥ずかしい・・・」
梓「・・・そっか」
梓「憂は本当に唯先輩が好きなんだね」
唯憂「!?」
憂「梓ちゃ、それ・・・」
梓「ごめんなさい」ポロッ
唯「え?え?どうしたの?」オロオロ
梓「ごめんなさい・・・ごめんなさい」ポロポロ
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:34:49.81 ID:iXH4uoW90
憂「梓ちゃん・・・どうして泣いてるの?」
梓「ぜんぶ、わたし、が、わるいの」ポロポロ
梓「わた、しが、ういのこ、とすき、だからっ」ポロポロ
憂「え!?」
唯「あずにゃん・・・」
憂「それ・・・どういう・・・」
憂「梓ちゃんはお姉ちゃんと付き合って・・・」
唯「憂、ごめん」
憂「お姉ちゃん?」
唯「それは私が・・・」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:40:08.56 ID:iXH4uoW90
―回想―
唯「そういえばあずにゃん」
梓「はい?」
唯「あずにゃんは好きな人いないの?」
梓「わ、私ですか!?」
梓「い、いますけど・・・」
唯「おぉっ、誰?」
梓「・・・誰にも言いませんか?」
唯「言わない!こう見えても口は堅いんだよ!」フンス
梓「・・・実は」ゴニョゴニョ
唯「・・・え?」
唯「憂が・・・好き?」
唯(あずにゃんも・・・!?)
梓「はい・・・」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:43:01.79 ID:iXH4uoW90
唯「冗談じゃ・・・」
梓「本気です」
唯「でも憂には好きな人がいるって」
梓「それが問題なんです・・・」
梓「憂の事好きで好きでずっと想ってたんですけど・・・」
梓「好きな人がいるって聞いて、私どうしたらいいか」
唯「あずにゃん・・・」
唯(あずにゃんも本気なんだぁ・・・)
唯(私も本気だけど・・・)
唯(私は姉妹・・・絶対に叶わないよね)
唯(・・・憂が幸せになるなら・・・!)
唯「じゃぁ、憂があずにゃんに惚れればいいんだよ!」フンス
梓「それはたぶん無理ですよ、第一どうやればいいんですか?」
唯「うーん・・・」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:46:21.55 ID:iXH4uoW90
唯「あ、そうだ」
唯「この前ドラマで見たんだけどね」
唯「仲のいい人や大事な人は、いつも近くの存在だから自分の気持ちに気づかないんだって」
唯「だから、他の人と仲良くしてたら気になっちゃって恋になるらしいよ!」
梓「そんなにうまくいきますか?」
唯「憂はああ見えても寂しがりだからね、きっと大丈夫だよ!」
梓「うーん・・・でもどうやるんですか?」
唯「・・・あずにゃんが私と付き合うとか!」
梓「!?」
唯「そしたら憂がやきもちやいて・・・あずにゃんの大切さに気づくかも」
梓「でもダメだったら・・・」
唯「その時は冗談でしたって言えばいいんだよっ!」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:50:28.64 ID:iXH4uoW90
梓(憂が好きなのは唯先輩・・・)
梓(唯先輩が私と付き合ってるって事になったら・・・)
梓(唯先輩の事はあきらめる・・・かな?)
梓(唯先輩から告白したことにすれば・・・まだ私に可能性が・・・)
梓(でもこんな事・・・)
梓(・・・それでも憂が・・・)
梓「・・・わかりました」
梓「でも、こんな事してもらっていいんですか?」
梓(唯先輩も憂が好きなはずなのに・・・)
唯「もちろんだよ!あずにゃんのためなら!」
梓「唯先輩・・・ありがとうございますっ!」ダキッ
唯「おぉ、あずにゃんのほうから抱きついてくるなんて・・・協力する甲斐がありますなぁ」
・・・・・・
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:56:53.97 ID:iXH4uoW90
唯「というわけで・・・」
唯「私が全部した事なの」
唯「だからあずにゃんは」
梓「唯先輩は何も悪くありません!」
梓「私のために・・・私なんかのために・・・」ポロポロ
梓「私が全部・・・全部・・・」ポロポロ
憂「梓ちゃん・・・」
唯「憂、あずにゃんは悪くないんだよ」
唯「だから怒らないであげて」
憂「・・・怒らないよ、お姉ちゃん」
梓「憂・・・」
憂「誰かを好きになったら、それくらいしちゃうよ」
憂「私だって・・・同じようなこと・・・」
憂「お姉ちゃんの事想うと、止まらなくて・・・」
唯「え?」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:01:04.60 ID:iXH4uoW90
唯「どういう・・・こと?」
梓「憂、それ」
憂「いいの」
憂「元はといえば、私があんな事頼んだから・・・」
唯「憂・・・?」
憂「あのね」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:03:15.40 ID:iXH4uoW90
―回想―
憂「梓ちゃん」
梓「ん?」
憂「実はね・・・」ゴニョゴニョ
梓「・・・え?」
梓「唯先輩が・・・好き?」
憂「うん」
梓「それは私も」
憂「ううん」
憂「その好きじゃなくって・・・」
憂「恋人とかの好き」
梓「えぇ!?」
梓「本気・・・なの?」
憂「うん、本気」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:04:45.30 ID:iXH4uoW90
梓「そっか・・・そうなんだ」
梓(気づいてたけど・・・いきなり言われると・・・)
梓「でも何でいきなり?」
憂「こんな事誰にも言えないから・・・でも誰かに言いたくて」
憂「梓ちゃんなら・・・何でも言えるから」
梓「憂・・・」
憂「お姉ちゃんも、たぶん私の事好きなんだと思う」
憂「でもそれは、恋人の愛じゃなくて姉妹愛」
憂「だから、少しでも恋人の愛に近づきたくて・・・」
憂「それでね、梓ちゃんに協力してほしくって」
梓「協力・・・」
憂「うん、いきなりごめんね」
梓(好きな人の恋の応援なんて・・・複雑だなぁ)
梓(でも、憂が幸せになるなら・・・!)
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:06:03.97 ID:iXH4uoW90
梓「いいよ、何すれば良いの?」
憂「んっとね、この前ドラマでやってたんだけど・・・」
憂「お姉ちゃんの嫉妬心を揺さぶれば、恋人の愛に近づくかなぁって」
梓「・・・うまくいく?」
憂「きっと大丈夫だよ!」
梓「うーん・・・まぁやってみるよ、それで私は何すればいいの?」
憂「私に好きな人がいるって事にして、お姉ちゃんの反応を見てほしいの」
梓「なるほど」
憂「あ、もちろん好きな人は誰かって言わないでね」
梓「わかった」
憂「ごめんね、変なこと頼んで」
梓「憂のためだから、任せといて!」
憂「梓ちゃん・・・ありがとう」
・・・・・・
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:08:25.05 ID:iXH4uoW90
唯「・・・」
憂「お姉ちゃん・・・ごめんなさい」
憂「どうしてもお姉ちゃんに振り向いてほしくて・・・」
憂「お姉ちゃんに好きって・・・恋人として好きって言ってもらいたくて」ポロッ
憂「梓ちゃんまで巻き込んで・・・悪いのは全部・・・」ポロポロ
憂「わたし、なんだよっ・・・」ポロポロ
唯「憂・・・」
憂「ごめんな、さい、おねえちゃ、あずさちゃ・・・」ポロポロ
梓「憂も悪くないよ、私が変にややこしくしたから・・・」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:11:57.91 ID:iXH4uoW90
唯「・・・2人とも悪くないよ」
憂梓「・・・」
唯「2人とも、好きな人のことを思ってしたことなんでしょ?」
唯「じゃぁ誰も悪くないよ」
唯「悪い人なんかどこにもいない」
唯「だから・・・もう泣かないで・・・」ウルッ
憂「お姉ちゃん・・・」グスッ
梓「唯先輩・・・」グスッ
・・・・・・
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:13:45.55 ID:iXH4uoW90
梓「・・・私、行きますね」
唯「え、でも」
梓「いいんです」
梓「憂が唯先輩の事を好きだって言うのはずっと知ってました」
梓「そして、唯先輩の気持ちも・・・」
唯「・・・あずにゃん」
梓「もう半分諦めてましたから、大丈夫です」
梓「これで完全に諦めが付きますから」
梓「最後のわがまま言っちゃっただけです」
唯「・・・ごめんね」
憂「・・・」
梓「それじゃ私行きますね、また明日です」
唯「うん、またね、あずにゃん」
憂「また・・・ね」
バタン
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:14:49.99 ID:iXH4uoW90
唯憂「・・・」
憂「梓ちゃんが言ってた・・・お姉ちゃんの気持ち・・・って」
唯「・・・うん」
唯「いい機会だから、言っちゃうね」
唯「私、憂のことが・・・」
唯「好き」
憂「・・・お姉ちゃん」ウルッ
唯「ダメ、泣いちゃダメだよ」
憂「・・・うん」
唯「憂は私の事どう思ってるか・・・聞かせて?」
憂「・・・」コクッ
憂「実はね・・・」
・・・・・・
おわり
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:25:38.71 ID:iXH4uoW90 [51/51]
このSSは
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/03(日) 01:31:13.61 ID:y4w8nLOl0
唯「憂の好きな人?・・誰だろう・・・気になる・・・」
というスレタイ発想をもらって書きました
発想をくれた ID:y4w8nLOl0ありがとう!
読んでくれた人ありがとう!
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