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律「いじめないで…」
閲覧注意
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:24:15.93 ID:MnJz2E1AO [2/33]
バチバチバチバチ…
律「や、やめくれ!ムギ!死んじゃうよ!!」
紬「ウフフフフ」
「りっちゃんのおでこにスタンガン当ててみたかったのー」
スタンガンを手に持ちゆっくり近づいてくる紬。穏やかな笑顔だ。
夕日で真っ赤になった音楽準備室には紬と私しかいない。
どうして…どうしてこうなった…!
…………
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:24:15.93 ID:MnJz2E1AO [2/33]
バチバチバチバチ…
律「や、やめくれ!ムギ!死んじゃうよ!!」
紬「ウフフフフ」
「りっちゃんのおでこにスタンガン当ててみたかったのー」
スタンガンを手に持ちゆっくり近づいてくる紬。穏やかな笑顔だ。
夕日で真っ赤になった音楽準備室には紬と私しかいない。
どうして…どうしてこうなった…!
…………
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:27:08.38 ID:MnJz2E1AO
唯「えい!あずにゃんにくすぐり攻撃」
梓「うにゃ!」ビクビク
「なにするですか!」
唯「あずにゃんビクッとしたーおもしろーい!」
紬「あらー面白そう!」
唯「ムギちゃんもやってみなよ~」
梓「ちょっと!やめてください!」ピシッ
梓は伸ばしてきた紬の手を平手打ちで払う。
紬「いた!」
律「お~い、梓ぁ暴力はダメだぞ?」ニヒヒ
梓「律先輩!部長なら止めてくださいよ!」
律「部員どうしのスキンシップだろ?なんでダメなんだよ~」
紬「い、いいのよ律ちゃん?梓ちゃんも嫌がってるし…」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:27:49.00 ID:MnJz2E1AO
律「ダメダメ、ムギもこういうスキンシップを今のうちにやっとかないと!」
梓「じゃあ、律先輩がくすぐられれば良いじゃないですか!」
律「え?私か?」
唯「ほかーく!」ガシッ
律「ゆ、唯!?」
後ずさりする律を唯が後ろからホールドする。
梓「ムギ先輩やっちゃってください!」ガシッ
更に梓が足を掴む。
紬「それじゃあ遠慮なく~」サワサワ
律「ウヒャ、うひゃひゃ!やめろ~!」
「み、澪!ボーっとしてないで助けろ!ひぃ~」
澪「自業自得」
紬「おもしろーい!りっちゃんビクビクしてる!」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:29:37.07 ID:MnJz2E1AO
唯「お腹だけじゃなくて脇も面白いよ!」ガバッ
唯が律の腕を上げて万歳のポーズにする。
紬「こうかな?えいえい!」コチョコチョ
律「ぎゃあ!あひ~!」ビクビク
激しく反応した律は、バランスを崩して倒れる。
そこにすかさず紬が馬乗りになり執拗にくすぐり続ける。
紬「えいえい!ウフフフ」
律「あひ!ひ!…ぜぇ…ぜぇ…もうやめ…息が…」ピクッピクッ
紬「あはは、ごめんなさい。」ピタッ
律は紬の下でぜぇぜぇ息をする。顔は真っ赤だ。
律「はぁ…はぁ…もう良いだろどいてくれ…」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:32:37.59 ID:MnJz2E1AO
梓「か・ら・の?」
紬「第二次コチョコチョ戦争よ!えーい!」コチョコチョ
律「うひゃひゃ!イヤー!」ビクビク
澪「お、おいおい…もうやめとけよ…」
さすがに見かねた澪が紬の肩に手を置き制止する。
紬「ふん!ふん!」コチョコチョ
律「くぁ…!あぃひ!…ぜぇ…あひひ!」ビクビク
しかし、紬は全く澪に注意を払わず、律をくすぐり続ける。
澪「ムギ?」
唯「ムギちゃんコチョコチョにハマっちゃったみたいだね!」クスクス
梓「目覚めましたね。何かに」ニヤニヤ
律「死ぬ~!」ビクビク
……
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:36:46.09 ID:MnJz2E1AO
律「はぁはぁ…くっそ…」
悪態をつきながら、乱れた着衣を直す。
梓「あはは!たまにはこういうのも良いですね!」
「ざまぁみろです!あははは!」
紬「りっちゃん色っぽい…」ポー
紬はうっとりしながら携帯で律を撮る
紬「ウフフフフ…」
澪「む、ムギ…」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:39:22.27 ID:MnJz2E1AO
数日後!
放課後の教室!
唯「ねー!りっちゃん起きて!」ユサユサ
律「うーん…」
澪「まったく…こいつ徹夜でゲームしたんだよ」
「こりゃ、起きないぞ」
梓「起きるです!部活サボるつもりですか!」グニー
梓は意地悪そうな笑みを浮かべながら、律のほっぺたをつねる。
律「あひ~…」
梓「あはは!あひ~だって!」
律「先輩で遊ぶなよ~…あとちょっと寝たら行くからそっとしといてくれ…」
澪「しょうがないな…行こう。ムギも部室で待ってるし。」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:41:07.48 ID:MnJz2E1AO
1時間後!
澪「律のやつまだ起きてこないみたいだな…携帯も出ないぞ」
「あとちょっとって言ってたよな?」
紬「私が起こしてきますわ~」ウフフフ
澪「ああ、頼んだよ」
梓「あ、紬先輩!これあげます!」
部室を出ようとする紬に梓が何かを渡し、コソコソと話す。
紬「まぁ!使ってみるわね!」
梓「やっちゃってください!」
二人とも表情が意地悪い。
律「スー…スー…」
机に突っ伏して幸せそうに眠る少女に、満面の笑みを浮かべながら近づくもう一人の少女。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:41:53.19 ID:MnJz2E1AO
紬「りっちゃーん?いつまで寝てるのー?」
向かいの席に座って、優しく声をかける紬。
律「スー…」
しかし、律は反応しない。
紬「もぉー!りっちゃん起きて!」グニー
梓がやったように、律のほっぺたをつねる。
律「うぅー…」
紬(やわらかーい!)パァァ
律「あとちょっと…寝さして…」
紬「もう!あとちょっとって言って1時間も寝たじゃない」クスクス
「梓ちゃん練習したがってるよ?」
律「う~ん、ハイハイ…スー…」
紬(ふふ、また寝ちゃった。もうちょっとほっぺた触ってよ~)
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:43:37.23 ID:MnJz2E1AO
プニプニ
紬(本当に柔らかくて可愛いわぁ)
律「も~、ほっぺた触るなぁ…」パシッ
律は重たい動作で紬の手を払う。
紬(あーん、もうちょっと触りたいのに…あ、そうだ携帯で写真撮ろうかな)ゴソゴソ
取り出した携帯には、2センチほどの小さな四角い箱が挟まってた。
紬(あ、そうだ。梓ちゃんからもらったこれを使おう!)
「ねぇねぇ、りっちゃん起きて~。最終通告よ?」ニヤー
律「スヤスヤ」
紬「しょうがないなぁ。ウフフフ、私もこんなことしたくないのになぁ。」
「ウフフフ」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:44:49.64 ID:MnJz2E1AO
紬はそーっと四角い箱から出ている線を律の額に近づける。
ボタンを押すとカチッという音とともに、火花が出る。
律「あち!」ガタっ
紬「わぁ!起きた~」パァァ
律「!?今なにやった!」
紬「ウフフ、こうやったの!」カチ
額をおさえる律の腕に、もう一度火花が走る。
律「うひぁ!何だよそれ!」
紬「ライターの着火装置よ~。梓ちゃんからもらったの!」
「ねぇ、もっとやっていい?」グググ
起きた律の頭を強引にまた机に突っ伏させる。
律「ヒッ!やめろぉ!」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:48:28.23 ID:MnJz2E1AO
紬「えい!」カチ
律の耳に着火装置を押しつけボタンを押す。梓が耳にはかなりきくと言っていた。
律「ぎゃああ!」ビクっ
紬「わお!効果抜群ね!」
「えいえいえい!」カチカチカチ
律「あ!ぎゃ!ひぃ!」ビクビク
紬「あはは!耳がぴくぴくしてるよ?」
律「分かった!起きるからやめてくれ!」
紬「梓ちゃんはうなじも面白いって言ってたなぁ」
律「ばか!やめろ!」ググ
律は自分の頭を押さえつける紬の手を必死に押し返そうとする。
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:51:49.50 ID:MnJz2E1AO
紬「私力持ちなの~」
律は全く押し返すことができない。
紬「りっちゃんのうなじも可愛いわぁ」
「えい!」カチ
律「ぎゃひ!」ビク
紬「今度は首がぴくってなった!」パァァ
律「い、いい加減にしろ!」ガシ
怒った律は紬の持つ着火装置を掴むと、思いっきり床に投げつける。
カシャーン
床に叩きつけられた四角い箱は割れてしまった。
紬「あ!梓ちゃんにもらったものなのに…」
律「ご、ごめん…」
紬「ううん、良いのよ。私もやりすぎちゃった。」
「りっちゃんて優しいねウフフ」
律「ふぅ…部室行くか。変なもの渡した梓をぶんなぐってやる」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:54:20.09 ID:MnJz2E1AO
数日後
梓「…」ゴソゴソ
紬が放課後部室に行くと既に梓が居た。
こちらに気づかないようだ。夢中で何かをいじっている。
紬「梓ちゃん?」
梓「!」ビクっ
「あぁ、ムギ先輩。ちょうど良いところに」二ヤー
紬「なぁーに?悪い顔してるわよ?」二ヤー
梓「実は部室でこんなものを見つけてしまったんですよ」
紬「これって手錠?」
梓「はい!プラスチックのおもちゃですけど結構頑丈ですよ。」
「これで律先輩をこらしめるです!」
紬「なんで?」
梓「この前、あの人私のこと殴りやがったからです!」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:56:50.83 ID:MnJz2E1AO
紬「あれは痛そうだったわね」クスクス
梓「笑い事じゃないです!実行犯はムギ先輩なのに…」
紬「あの着火装置は面白かったわぁ」
梓「それよりも!ムギ先輩。この手錠で律先輩をやっつけるですよ!」
紬「それでどうやるの?」
梓「それはですね…」コソ
律「おぃーっす」バン
「って、まだ誰も来てないのか」
つまんなそうな顔で律は部室に入っていく。
自分の席に座ると、何かが机についているのを発見する。
律「なんだこれ?手錠?」
手錠の片方の輪が机に付けられているのだ。
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:58:07.35 ID:MnJz2E1AO
もう片方が使ってくれと言わんばかりにプラプラ揺れている。
律「…」ソワソワ
「タイホー!」
律はもう片方の輪を自分の手首にはめる。
律「なーんてな!」ハハハ
「あれ?これ抜けないぞ?」グイグイ
そのころ
梓「あ、唯先輩、澪先輩今日は部室がなんかの点検で使えないみたいですよ?」
澪「じゃあ今日は部活無しかー。律は?」
梓「律先輩はゲームやるって言ってすぐ帰っちゃいましたよ。」
唯「りっちゃんゲームと私たちどっちが大切なの?」プンプン
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:10:49.18 ID:MnJz2E1AO
梓「まったくですよね!ムギ先輩も用事があるらしいので、今日は3人で帰りましょう」
澪「そうするかー」
梓「あ、家に電話かけてきます!」
梓はにやにやしながら携帯を開き、紬に電話をかける。
梓「ムギ先輩。こっちはうまく誘導できました。」
紬「了解!こっちも計画を実行するわ!」
ガチャ
紬「遅れてごめんなさーい」
律「お、おう…」
紬「どうしたの?りっちゃん」
律は机に拘束された左手を見せる。
律「なんか、手錠がかかっててノリでやったら取れなくなった…」
紬「なんで取れなくなるって考えなかったの?」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:23:13.51 ID:MnJz2E1AO
律「うぅ不覚だった…」
紬「馬鹿律!」ポカ
律「いて!…え!?」
紬「うふふ、一回やってみたかったのー」律「そんなぁ~」
紬「馬鹿なことするりっちゃんが悪いのよ?」
律「そ、そうだけど…ムギに殴られるとびっくりする…」
紬「そうなの?」
律「うん…ちょっと…」
紬「えい!」ポカ
律「ひぃ!」ビク
紬「あはは!りっちゃん澪ちゃんみたい!」クスクス
律「おい!やめろよ!」
紬「ウフフ怒っちゃった。安心して?手錠の鍵は梓ちゃんが持ってるわ」
律「この手錠はあのゴキブリのおもちゃか!クソ!はめられた!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:28:50.71 ID:MnJz2E1AO
紬「こら!クソなんて言っちゃだめよ!」バシッ!
律「ぎゃ!」
「ちょ、もう殴るのやめてよ!本当に痛いって!クソって言わないから!」ブルブル
紬「ウフフお利口さんね」サスサス
紬は律の頭を優しくなでる。
律(なんか今日のムギ怖い…早くみんな来ないかな)ブルブル
紬「それじゃあ、梓ちゃんが来るまでお茶しましょ?」
律「うん…」
鼻歌を歌いながら紅茶を入れる紬。
不安そうな表情でそれを見つめる律。
紬「♪」ザー
律「!」
(い、今紅茶になんか粉入れたぞ…)
紬「さぁできたわ。召し上がれ」ニコ
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:33:27.31 ID:MnJz2E1AO
律「ム、ムギ!今何か入れなかったか?」
紬「? 何も入れてないわよ?」
律「嘘だろ!なんか粉入れたじゃん!怪しいよ!」
紬「なに?私の紅茶が飲めないのかしら?」
律の後ろに回り込む。
律「いや…そうじゃなくて…」
紬「じゃあ召し上がれ♪」ニコ
律「おう…」
律は若干青ざめた表情で紅茶を見つめる。
紬「はやく」グッ
そう言って紬は律の肩を掴む。
律は意を決した顔で一口紅茶を飲む。
律「! なんか変な味がするぞ!」
「ぬるいし…」
紬「まずい?」ギュー
肩を掴む力が強くなる。
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:38:16.62 ID:MnJz2E1AO
律「い、痛い!飲む!飲むから肩掴まないでよ!」
一気に紅茶を飲み干す律。
紬「よしよし」ニコ
律「ご、ごちそうしゃまでした」
紬「あはは、りっちゃんいまかんだでしょ?」
律「紬が怖がらせるからだよ…」
「で、梓はいつくるんだよ…」
紬「ちょっと電話してみるわ」ピピ
紬「梓ちゃん?作戦失敗よ」
梓「え!?」
紬「あの手錠すぐ壊れちゃって、りっちゃん帰っちゃった…」
梓「そうですか…それじゃあ今日はこのまま帰ります」
紬「残念ねぇ」ピ
携帯を閉じ、ニヤーと笑う紬。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:49:49.72 ID:MnJz2E1AO
紬「お待たせりっちゃん。梓ちゃんあと30分ぐらいで来るってー」
律「さ、30分!?」
紬「どうしたの?」
律「は、早くできないのか?」モジモジ
紬「どうしたの?モジモジしちゃって」クスクス
律「な、なんでもないよ…」モジモジ
紬「ふーん」
(そろそろ薬が効いてきたかな。おしっこにいきたくなっちゃう薬)クスクス
律「なにニヤニヤしてるんだよ…」
「てか他の奴らどこ行ったんだ…」
紬「みんな用事あるんだって。今日は二人っきりね。うふふ」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:56:00.12 ID:MnJz2E1AO
20分後
律「はぁはぁ…」プルプル
紬「どうしたの?具合悪いの?」
律「な、なんでもない…」
紬「うそ。だって顔青いよ?」
律「なんでも無いって…」
(あと10分あと10分…)
紬「あー、隠し事はダメよー?」
「隠し事する悪い子にはこうだ!」コチョコチョ
律「わぁ!い、今はやめろ!」バシ
焦った律は空いてる手で紬のお腹を叩く
紬「きゃ!」
「もう!何するの!お返し!」ドゴッ
紬は律の膀胱のあたりをグーで殴る
律「ぐぁ!……ご、ごめん…」プルプル
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:03:20.74 ID:MnJz2E1AO
紬「分かればいいのよ」ニコ
「それじゃあ続きを♪」コチョコチョ
律「ひやぁ!ダメ!漏れちゃう!」ビクビク
紬「漏れちゃう?」ピタ
律「うぅ…おしっこ漏れそうなんだ…」
「だからあんまり刺激しないで…」
紬「まぁ!それは大変ね!」
(ふふ、効いてる効いてる)
律「早く梓来てくれないかな…」
さらに20分後
律「もう限界だよぅ…」ガタガタ
「梓ぁ…」
紬「あ、梓ちゃんやっぱり今日来れないみたい!」
律「!!」
「じゃ、じゃあこの手錠どうするんだよ!」
「漏れちゃうよぉ!」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:14:13.69 ID:MnJz2E1AO
紬「ノコギリ持ってくるわね!それなら切れそう!」ダッ
律「た、頼んだ…」
10分後
そこにはウキウキと部室をのぞく紬がいた。
律は真っ青な顔で耐えている。
紬(りっちゃんファイト!)クスクス
しかし、律はもう限界を越えているようだ。
律「はぁ…はぁ…あぅ!」ビク
「もぉだめぇ!」ビクビク
律の座るイスの下に水溜まりができていく。
ガチャ
紬「わぁ!漏らしちゃったの?」
律「ム、ムギ…遅いよぉ」グスグス
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:21:50.66 ID:MnJz2E1AO
紬「あーあ、これはみんなに報告しないと」カシャカシャ
律「な、携帯で撮らないでくれよ!」
紬「なんで?」
律「こんなのみんなに見られたらもう軽音部に出られないよ…」
紬「だよねー」クスクス
「大丈夫よぉ私の言うことをきいてくれたらこの写真は出さないから」
「今すぐにはお願いしないから安心して!」
律「分かった…言うこときくから…」
「なんで…なんでムギはこんな意地悪するんだよぅ…」
紬「だってりっちゃんの苦しそうな顔ってすっごく可愛いんだもの」
「ゾクゾクするのー」
律(ム、ムギじゃないよ…こんなの…)
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:25:44.99 ID:MnJz2E1AO
翌日の放課後!
律「クッソー昨日はエラいめにあったな…」
「ムギが来たらぶったたいて携帯から写真を消してやる!」
「それにしてもみんな遅いな…」
……
律「ムギ!昨日はよくも!」バシーン
紬「きゃあ!」
律「この!この!」バキドカ!
キーボード「お嬢様を殴るな!」
律「ひっ!紬のキーボードが喋った!」
キーボード「グガオオオ」
律「うわぁぁぁ!」
……
律「はっ夢か…」
部室にはまだ誰もいない。
紬のキーボードに近づく。
律「こんなものが動くはず無いよな…」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:32:44.04 ID:MnJz2E1AO
紬「私のキーボードになんか用?」
律「うわ!」
突然現れた紬に驚き派手に転ぶ律。
律「いてて…」
膝をすりむいてしまった。
紬「大丈夫!?」
律「え?うん…」
(優しいムギだ…)
紬「いま消毒するからじっとしててね?」
律「ありがとう」
紬は律の傷口に顔を近づけると、おもむろに口を付ける。
律「いた!ムギ!?」
紬「ん~?」シャブシャブ
律「いたたた!何で傷口しゃぶってんだよ!」
「頭どけろ!」グググ
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:37:59.03 ID:MnJz2E1AO
強引に紬の頭をどけようとする律。
パッと紬が口を離す。立ち上がってキッと律を見つめる。
律「な、何だよ…」
紬「えい!」ドカーン
律「おわぁ!」
律を思いっきり突き飛ばし、倒れた律に馬乗りになって携帯の画面を見せる。
紬「ねぇ!昨日のこと忘れた!?」
大声で叫ぶ紬に律はヒッと声をあげひるむ。
律「わ、忘れてないよ…」
紬「じゃあ何で抵抗するの!!」バシ
律の胸を平手で叩く
律「ひっ!ごめん!抵抗しないから!」
紬「次やぶったらただじゃおかないから!分かった!?」バシ
もう一回叩く。
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:45:07.52 ID:MnJz2E1AO
律「分かったよぅ…だから怒らないでよ…」グス
紬「うふふふ」
泣きそうな律を見つめながら、また傷口の方に顔を近づける。
紬「じゅるじゅる」
律「!…くぅ!」ビクッ
紬「動かないで!」ギュゥ
律の太股に爪を食い込ませる。
律「うぅー!痛いよぅ…」
(何でこんなときにだれもこないんだよぅ…)
紬「ふふ」シャブシャブ
律「はぁ…はぁ…」
律は目を堅く閉じて耐えている。呼吸は荒い。
紬(あぁ…この顔サイコーだわ…痛いの苦手なのね)クスクス
(噛んだらどうなるかな?)
ガリッ
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:56:14.03 ID:MnJz2E1AO
律「あぁあぁぁ!」ビクビク
紬「こら!」ギュギュウ
さらに爪を食い込ませる。血がにじみ始めている。
続けて傷口を犬歯でぐりぐりと噛む。
律「かはぁ…!…はぁ…くっ!うぅ」グス
紬「泣いたって無駄よ」クスクス
「ガブガブ」
律「あうぅ…!」
(誰か助けて…!)
ガチャ
紬「!」サッ
澪「? 律、寝っ転がってなにしてるんだ?」
律「いや…あの…」
(た、助かった…)
紬「りっちゃんたら転んじゃったのよ~」
澪「まったく律は不注意なやつだなぁ」
「髪もグシャグシャだぞ?」
律「うん…」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:02:28.29 ID:MnJz2E1AO [33/33]
紬「バラしたらこっちも画像晒すから」ボソ
律「…」ブルブル
澪「なに震えてるんだ?」
律「な、なんでもない…」
起きあがる律の足を澪が見る。
澪の顔が青くなる。
律「澪?」
澪「律!血出てるぞ!ばかー!!」ピュー
ダッシュで部室を出て行く澪。
律「あぁ!待って!」
紬「第二ラウンド~カーン!」クスクス
律「うわぁぁん!!」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:10:38.97 ID:gDo0CuPIO [1/46]
律の家!
律「はぁ…ムギが最近怖いよ…」
紬に付けられた爪の後を撫でながら呟く。
ムギが暴力を振るってくるのがたまらなく怖い。
澪が殴ってくるのとはぜんぜん違う。
精神的にズキッと来る。
いつもは優しいムギが怖い顔をして怒ってくるのだ。
律「うぅ…優しくしてよぉ…」
しかし、暴力を受けているときのことを思い出すと少し、興奮してしまう…
無意識に右手が下腹部に伸びていく…
律「ッハ! な、なに興奮してるんだ、私!」
頭を抱える。
律「もうやだよぉ!私が壊れちゃうよぉ!」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:19:04.03 ID:gDo0CuPIO [2/46]
数日後…
紬「ねぇねぇりっちゃん!」
律「ひぃ!」
紬「りっちゃんびっくりしすぎ~」クスクス
律(毎日みんなが見てないところで殴ったり噛まれたりされたら誰だってこうなるよ…)
紬「ねぇねぇ今日は昼休みに部室に来て!」
律「わ、分かった…」
(やだやだ!次は何をする気なんだよぉ…)
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:27:42.70 ID:gDo0CuPIO [3/46]
昼休み…
ギィギィ
律(うぅ…部室にあがる階段が怖く感じる…)
「…ッハ…はぁはぁ…息がうまくできない…」
扉の前に立つ
律「…」ガタガタガタ
(怖くて扉が開けられない…)
ガチャ
中から扉が開けられた。
律「ひぃ!」
紬「いらっしゃ~い」ニコ
「さ、入って入って」
律「うん…」
紬は軽やかな足取りでソファーの所までいくと優雅な動作で座る。
ポンポン
隣に座れ、という感じにソファーを叩く。
紬はニコニコしている。
律(こ、ここでノロノロするとまた殴られそうだ…)
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:34:22.25 ID:gDo0CuPIO [4/46]
律は頷くと、堅い動作で紬の隣に座る。
紬「うふふ。緊張してるわね」ニコ
律「そ、そんなことないよ…」
律は苦笑いのような笑みをなんとか作る。
紬「りっちゃんぶん補給!」ダキッ
律「!」ビクッ
突然律に抱きつく紬。
満面の笑みで抱きつく紬とは相対的に、律は顔面蒼白、目を見開いて下を見たままだ。
口は辛うじて半笑いの形を作っている。
紬「りっちゃんかた~い」クスクス
「もっとこっち来て?」
律「な、殴らない?噛まない?」ビクビク
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:38:38.06 ID:gDo0CuPIO [5/46]
紬「だいじょおぶよぉ♪」
「最近りっちゃんお利口さんだからね」ニコ
「今日も抵抗しないわよね?」
律「う、うん」コクコク
律は何度も頷く。犬がしっぽを振るように。
そして、紬の方へ体を預けて密着する。
律「ムギのいうこと聞くよ…」
紬「うふふ、エラいエラい」ニコニコ
ゆっくりと律の頭を撫でる。
律(ムギの体温かい…)
紬「それじゃあ、今日も放課後ね」パッ
さっと律から離れてソファから立つ紬。
笑顔で手を振りながら部室を出て行く。
律「あ…」
「もうちょっと撫でてもらいたかったな…」ボソ
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:45:38.14 ID:gDo0CuPIO [6/46]
紬「なに?なにか言った?」クスクス
部室の扉からヒョコっと顔を出して紬が言う。
律「な、なんでもないよ!」
紬「うふふ。律ちゃんお顔真っ赤よ?」クスクス
「じゃね♪」
バタン
扉が閉まって、階段を降りていく音が消えると、やっと律は体の力を抜く。
律「何がもっと撫でてだよぉ…飼い慣らされてるじゃん…」
またも頭を抱える律であった。
しかし、その後紬は律に今まで以上に優しくなり、
時々律に抱きついたり、撫でたりするようになった。
こんなスキンシップは二人の秘密だった。
そんな生活が数日続いた。
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:59:55.16 ID:gDo0CuPIO [7/46]
律「最近優しいムギが戻ってきてうれしいなぁ」
「抵抗しなかったらあんなに優しいんだなぁ」
「ムギに撫でられるとちょっとドキドキする…梓の気持ちが分かるかもしれないな…」
放課後!
ガチャ
律「おいーっす」
「あ、ムギ…」
部室には紬が一人でぽつんと立っている。
紬「こんにちは」ニコ
「今日のりっちゃんぶん補給」ダキ
「よしよし」サスサス
律「えへへ」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:05:54.04 ID:gDo0CuPIO [8/46]
紬「りっちゃん最近本当にお利口さんね」ニコニコ
「だから、今日は面白いもの持ってきたの」ニコニコ
律「そ、そうなんだ…」
(な、なんかいやな予感がするよ…)
紬「ジャーン!」バチバチバチバチ
「これは何でしょう?」ニコ
派手な火花を走らせながら音をあげる黒い機械。
律「ム、ムギしゃん…?」
紬「答えて!!…これは何でしょう?」ニコ
律「す、スタンガンです…」ガタガタ
紬「正解!これで何をするでしょう?」バチバチバチ
律の目にジワーっと涙が浮かぶ。
律「い、いじめるの…?」
紬「うん!」ニコ
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:20:01.10 ID:gDo0CuPIO [9/46]
涙目で後ずさりする律。ゆっくりと近づく紬。
律「し、死んじゃうよぉ」グスグス
紬「こらこら、泣かないの」クスクス
「えい!」
律「うわぁ!」
額めがけてつっこんでくるスタンガンをとっさに避ける。
バチバチバチバチ…
律「や、やめくれ!ムギ!死んじゃうよ!!」
紬「ウフフフフ」
「りっちゃんのおでこにスタンガン当ててみたかったのー」
スタンガンを手に持ちゆっくり近づいてくる紬。穏やかな笑顔だ。
夕日で真っ赤になった音楽準備室には紬と私しかいない。
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:27:11.12 ID:gDo0CuPIO [10/46]
紬「えい!」
次は避けられなかった。
本能的につきだした右手の手のひらに思いっきりスタンガンが食い込む。
バシィッ!
律「ぎゃああ!」ビクビク
あまりの衝撃にその場にへたり込む。
紬「うふふ、威力最小なのにりっちゃん弱いわぁ」クスクス
律「やめて!お願い!」ガクガク
震えながらその場に土下座する律。
紬「こら!抵抗しちゃダメでしょ!?」バシン
土下座する律の背中に思いっきり平手打ちをする。
律「ぐぅ!ム、ムギー…」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:33:29.34 ID:gDo0CuPIO [11/46]
紬「もー!言うこと聞かないなら威力最大にするよ?」
「琴吹家の技術班に作らせた特別製だからショックで本当に死んじゃうかも~」クスクス
「琴吹の吹はウェポンの吹!」ニコ
律「分かった!言うこと聞くから!」ガタガタ
紬「ウフフ。良い子ね。どこにやってほしい?」
律「え?どこって…」
紬「5、4、3」
律「!? ま、待って!」
紬「早く!どこにスタンガン当ててほしいの!!」
スタンガンの調節つまみに手をかける紬
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:42:46.30 ID:gDo0CuPIO [12/46]
律「ひぃ!お、お腹!お腹にお願いします!」
紬「お腹ね?了解でーす♪」サッ
笑顔で敬礼をする紬。ここ最近で一番楽しそうだ。
紬「早くお腹出してよ~」
律「はい…」
律は震えながらシャツをまくり上げる。
紬「可愛いおへそ~」クスクス
「写真撮っちゃお♪」カシャ
律「…」ガタガタ
紬「じゃあ行きますわよ?」ニヤー
「えい!」
バシィ!
律「あぎゃ!…ぐぅ」ドサッ
シャツをまくり上げたまま仰向けに倒れる律。
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:54:39.35 ID:gDo0CuPIO [13/46]
紬「わぁ!腹筋がビクビク動いてる!」
「ねぇ、いつまで寝てるの?立って?」
律は目を閉じたまま激しく息をしている。
紬「聞いてるの?おい!」バシ
律の頬を平手打ちする。
律「ひぃ!」ビク
紬「ねぇねぇりっちゃん。あと何回やってほしい?」
律「え?」
紬「だ・か・ら!あと何回スタンガンもらいたのかな?りっちゃん?」ニコ
律「もうやだぁ!怖いよぉ!」
紬「違うでしょ!?お姉さん威力最大にしちゃうぞ~?」ニヤニヤ
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:01:54.73 ID:gDo0CuPIO [14/46]
律「い、一回…」
紬「はぁ?」
律「に、二回!二回お願いします!」
紬「…」ジー
律「さ、しゃんかい!三回やってよぉ…」ガタガタ
紬「三回!りっちゃん欲張りね!」クスクス
律「うぅ…」ガタガタ
震えながら立ち上がる律。お腹はまだビクビク動いている。
紬「じゃあいっくよ~ん♪」
「えい!やぁ!とお!」バシバシバシ
三回連続で律のお腹に電撃が走る。
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:12:24.64 ID:gDo0CuPIO [15/46]
律「んぅ…!…ぐぅ!!…おげぇぇ!」ボトボト
衝撃に耐えきれずその場で盛大に吐いてしまう。
紬「あははは!最高よ!りっちゃんグッジョブ!!」
倒れ込み、自分の吐瀉物の中に両膝をつく。
律「けほっ…けほっ…はぁはぁ」
「ム、ムギ…ごめんなさい…吐いちゃった…」ガタガタ
紬「うふふ、良いのよ?一緒に掃除しましょうね?」
律「うん…」ガタガタ
紬「良い子ね。よしよし」サスサス
……
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:22:25.74 ID:gDo0CuPIO [16/46]
紬「はい、りっちゃん紅茶どうぞ」
律「あ、ありがとうございます…」
紬「いえいえ~♪」ニコ
ガチャ
澪梓唯「…」
律「あ!みんな遅いぞー!どこ行ってたんだ!」
澪「どこいってたも何もなぁ…」
梓「律先輩また生徒会の書類出さなかったから、私たちが怒られてたんです!」
律「え?聞いてな…」
紬「あらあら」二ヤー
澪「言い訳するな!」グッ
律「ひぃぃ!」ガタガタ
澪が毎度おなじみの殴るモーションをした途端、
おびえてイスから転げ落ちる律。
ガタガタ震えている。
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:26:46.80 ID:gDo0CuPIO [17/46]
澪「り、律?」
律「ご、ごめんなしゃいー!」ガタガタ
梓「プークスクス」
澪「笑うな梓」ガチン
梓「いで!」
澪「律!ごめんな?殴らないよ?」サスサス
心配そうに律の頭を撫でる澪。
澪「大丈夫か?」
律「だ、だ、大丈夫」ビクッ
(こんなことしたらバレちゃう!)
梓「だ、だ、大丈夫www」
唯「ちょっと!あずにゃん!」
律「き、今日は帰るよ…」フラ
澪「送っていくよ!」
律「いい…」
律はふらふらと一人で部室を出て行った。
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:35:43.07 ID:gDo0CuPIO [18/46]
家に帰るとベッドに飛び込み叫ぶ。
律「あああああ!!!」
「壊れちゃった壊れちゃったよぉ!」
「うわぁぁん!」
姉の叫び声を聞いた弟があわてて部屋に入ってくる。
聡「姉ちゃん!?大丈夫!?」
律「来るなぁ!出て行けぇ!」
弟に枕を投げつけ罵倒する姉。
聡「ご、ごめん!」サッ
聡はびっくりして部屋を出て行く。
律「うぅ…ごめん聡…」グスグス
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:47:43.91 ID:gDo0CuPIO [19/46]
翌日…
律「もうムギのこと信じられないよぅ」ガタガタ
「今日はムギと二人だけになりませんように…」
祈って部室の扉を開ける。
部室には紬と和がいた。楽しげに話している。
少しホッとする律。しかし…
紬「あ、りっちゃん!今ちょうどりっちゃんのこと話してたの!」
律「え?」
和「ふ~ん確かに良いわねぇ」
律「な、何が?」
紬「和ちゃんもね!りっちゃん虐めたら楽しそうだって」
和「いっつも迷惑かかってるしね」クスクス
紬「だって♪りっちゃん!」ニコ
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:55:44.41 ID:gDo0CuPIO [20/46]
一気に足が震える
律「い、いやだぁぁ!」ガタガタ
和「!?」
律「和も虐めるの?やだよぉ!怖いよぉ…」グスグス
和「ちょww冗談よ!」
「意外と冗談通じない子なのね…」
「ふぅ…生徒会行ってくるわ」スタスタ
律「…」ガタガタ
紬「あーあ」
「せっかく和ちゃんが珍しく冗談言ったのに」ジー
律「バカ!ムギが言わせると冗談に聞こえないよ!」
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 03:11:54.22 ID:gDo0CuPIO [21/46]
紬「ばか?」ニコー
律「ご、ごめんなさい!」ビク
紬「も~またお仕置きかな?」ゴソゴソ
バッグから何かを取り出そうとしている。
律にはそれが何か分かる。
しかし、足がすくんで一歩も動けない。
紬「ねぇりっちゃん?」
「スタンガンとスタンガンじゃないほうどっちが良い?」ゴソゴソ
律「す、スタンガンじゃない方」ビクビク
紬「あはは、そっか!りっちゃんスタンガンじゃないほうが良いんだ!」ニコ
律「な、なんだよぉ…」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 03:18:24.45 ID:gDo0CuPIO [22/46]
紬「じゃあそこに寝て?」
律「何をするの!?教えて!!」
紬「そこに寝ろぉ!!!」
律「ヒッ」
律はおびえながらその場に仰向けになる。
そして、上から紬が律の両腕を両膝で押さえ込むように馬乗りになる。
紬は律の顔をのぞき込み目を細めて笑う。
紬「りっちゃん、怖いよーって顔してるよ?」クスクス
律「怖いよぉ…もう許してよぉ」ボロボロ
紬「だーめ♪りっちゃん涙が似合ってるわ」ニコ
「えい!」ギュウ
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 03:26:38.11 ID:gDo0CuPIO [23/46]
ミシミシミシ
紬は体重をかけて律の首を絞める。
声すら出せず、為すすべの無い律はブルブル震えるだけだ。
紬「あははは!あははは!」
律「~!」ビクビク
紬「うふふ」パッ
さっと手を離す紬。
律「ごほっ!はぁ!はぁ!はぁ!」
紬「りっちゃんくるしい?」
律「苦…しいよぉ」
目から涙が溢れる。
律「生きるのが苦しいよぉ」ボロボロ
「もう…殺してくれよ…」ヒック、エグ
紬「うふふ♪じゃあそうしてあげる♪」ギュウ
律(もう、壊れちゃったんだから…どうでもいいや…)
だんだんと視界が暗くなっていく…
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:00:01.28 ID:gDo0CuPIO [25/46]
と、その時
ガン!
勢いよく紬のキーボードが倒れてきて紬の頭に直撃する。
紬は失神し、倒れ込む。
キーボード「律殿大丈夫でありますか!」
キーボードが人型に変形し駆け寄ってくる。
律「……」ボー
キーボード「すいません!紬お嬢様が自分で歯止めをかけるのを待っていたのですが…」
「琴吹家は代々こういう趣向の血でして、紬お嬢様にもその血が流れているのでしょう…」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:02:28.96 ID:gDo0CuPIO [26/46]
キーボード 「今後は私が意識誘導をかけて、対象をずらすのでご安心ください!」
「あ、ちなみに私は紬お嬢様の護衛を担当しているTRITON Extreme 76と言います」
「ま、紬お嬢様はキーボードにAIが搭載されているなんて知りませんがね」
「それではおねむりください…」
キーボードの青い光が激しく揺れる
意識がだんだん薄れていく…
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:05:30.32 ID:gDo0CuPIO [27/46]
「…ちゃん!…りっちゃん!」
っは!ここは?
紬「りっちゃん!?りっちゃん大丈夫?」
気づくと紬が律を必死で揺さぶっていた。
律「ひぃ!」ビク
紬に驚き壁際まで退く。
紬「ごめんなさい!りっちゃん、私…」
「私、大切な友達にひどいことしてた!」ボロボロ
涙を流しながら謝る紬。
律「ムギ…」
紬「私…軽音部やめる…」
「りっちゃんにこんな酷いことしちゃって、居続けられないよ…」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:13:12.56 ID:gDo0CuPIO [28/46]
律「ム、ムギ!そんなこと言うなよ!」
「私、ムギの優しいところ大好きだよ!」
「これから優しくしてくれるなら…ずっと一緒に軽音部やっていこ?」
紬「りっちゃん!」ボロボロ
「うわぁ~ん!ごめんなさ~い!」ダキ
律「ふふ、ムギに抱きつかれると温かいな」ナデナデ
TRITON Extreme 76(うわぁ…律殿はDVとか抜け出せないタイプだな…)
紬「ほんとにごめんね?りっちゃん」
「これからは大切じゃない人を虐めるよ」「うふふふ」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:19:06.14 ID:gDo0CuPIO [29/46]
数日後!
梓「こんにちは~」
「って誰もいないか」
部室には人影がない。かに見えた。
梓「あれ?奥で誰か震えてる?」
「あの~?」
??「ひ!」ビク
梓「あれ?純じゃん!どうしたの?」
純「な、何でもない何でもない!」
梓「!? 大丈夫?口切ってるよ!?」
純「うわぁーん!!」
純は泣き叫びながら部室を出て行く
梓「行っちゃった…」
「ぷっ!純は変わってるなぁwww」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:27:41.66 ID:gDo0CuPIO [30/46]
そのころ、律の家
澪「なぁ律、この前すっごくおびえてたろ?」
「どうしたんだ?」
律「いや!あれは別に何でもないよ!」
澪「嘘だ!なんか隠してるだろ?」ドン
澪は律を壁に押しつける。
そして、顔をぐーっと近づける。
整った顔が急に間近に来て赤面する律。
律「え!あの!?」ビク
(な、なんかすごい似てる…怖いムギに…!)
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:30:00.34 ID:gDo0CuPIO [31/46]
澪「隠し事する子はお仕置きだぞ!」
律「へ!?」
そう言って澪は律のパンツの中に手を入れる。
律「ちょ!」ビクン
(み、澪は性的な方か!?)
ヌル
澪「なんだ、もう濡れてるじゃないか!」 「こういうの好きなのか?」
律「ち、違うんだ!これは!」
澪「律!!」
律「ひっ!」
澪「正直に言え…好きか嫌いか」
「いやならやめる…」
律「…」
「す…好きです、澪しゃま…」
おしまい
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:45:48.87 ID:gDo0CuPIO [34/46]
TORITON「京都上空!」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:49:04.96 ID:gDo0CuPIO [35/46]
梓「先輩たちが修学旅行でいないと部室が寂しいなぁ…」
「あれ?ムギ先輩のキーボードが無い」
私はTRITON Extreme76。
今日は紬お嬢様の修学旅行中の護衛のため。
京都の上空から監視している。
TORITON「本部!緊急事態発生!緊急事態発生!」
隊長「どうした!」
TORITON「紬お嬢様のお泊まりになる旅館の枕が枕投げに不適と判明した!」
「ぺしゃぺしゃで全然コシが無い!」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:52:01.59 ID:gDo0CuPIO [36/46]
本部「なにぃ!それではお嬢様の夢が叶わないではないか!」
「至急京都分遣隊を送る!時間はどのくらいあるんだ!?」
TORITON「紬お嬢様がご飯を食べ終わって、お風呂からあがるまでの時間は1時間半ほどだ!急いでくれ!」
1時間半後
京都分遣隊隊員「ぜぇぜぇ…」
紬「えぇーい!」スパン!
京都分遣隊隊員「ふふ、紬お嬢様の笑顔のためならサビ残だろうが、緊急召集だろうが…」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 05:01:07.87 ID:gDo0CuPIO [37/46]
TORITON「本部!非常事態発生!」
隊長「どうした!」
TORITON「紬お嬢様ご一行が道に迷った!」
「至急道案内を!」
隊長「よし分かった!」
隊員「社長より入電!『本人に任せなさい』とのことです!」
隊長「ぐぬぬ。大幅に行動が制限されるな…」
TORITON「本部!」
隊長「どうした!」
TORITON「紬お嬢様ご一行が和班と接触!導いています!」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 05:08:20.44 ID:gDo0CuPIO [38/46]
隊長「おぉ…和殿が天使に見える…」
TORITON「緊急事態発生!和班も道に迷っています!」
隊長「あのクソメガネがー!」
隊員「唯様が梓様に電話をかけています!」
隊長「よし!TORITONその電話をジャックして梓殿になりすまして道案内するんだ!」
TORITON「了解!」
隊員「電話切れました!」
TORITON「はえぇよwww」
TORITON「本部!このままでは夕飯に間に合いません!」
隊長「なにぃ!お腹ぺこぺこな上に先生に怒られてしまうじゃないか!」
TORITON「ど、どうすれば!?」
隊長「神よ!仏よ!」
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 05:11:36.56 ID:gDo0CuPIO [39/46]
1時間後
紬「ご飯間に合って良かったね!」
唯「うん!」
隊長「神は存在した!」
隊員「社長より入電!『いちいち騒ぐな』とのことです!」
TORITON「ま、平和で何よりってことですね。それでは京都上空からの連絡切ります。」
ブツッ
おまけおしまい
唯「えい!あずにゃんにくすぐり攻撃」
梓「うにゃ!」ビクビク
「なにするですか!」
唯「あずにゃんビクッとしたーおもしろーい!」
紬「あらー面白そう!」
唯「ムギちゃんもやってみなよ~」
梓「ちょっと!やめてください!」ピシッ
梓は伸ばしてきた紬の手を平手打ちで払う。
紬「いた!」
律「お~い、梓ぁ暴力はダメだぞ?」ニヒヒ
梓「律先輩!部長なら止めてくださいよ!」
律「部員どうしのスキンシップだろ?なんでダメなんだよ~」
紬「い、いいのよ律ちゃん?梓ちゃんも嫌がってるし…」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:27:49.00 ID:MnJz2E1AO
律「ダメダメ、ムギもこういうスキンシップを今のうちにやっとかないと!」
梓「じゃあ、律先輩がくすぐられれば良いじゃないですか!」
律「え?私か?」
唯「ほかーく!」ガシッ
律「ゆ、唯!?」
後ずさりする律を唯が後ろからホールドする。
梓「ムギ先輩やっちゃってください!」ガシッ
更に梓が足を掴む。
紬「それじゃあ遠慮なく~」サワサワ
律「ウヒャ、うひゃひゃ!やめろ~!」
「み、澪!ボーっとしてないで助けろ!ひぃ~」
澪「自業自得」
紬「おもしろーい!りっちゃんビクビクしてる!」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:29:37.07 ID:MnJz2E1AO
唯「お腹だけじゃなくて脇も面白いよ!」ガバッ
唯が律の腕を上げて万歳のポーズにする。
紬「こうかな?えいえい!」コチョコチョ
律「ぎゃあ!あひ~!」ビクビク
激しく反応した律は、バランスを崩して倒れる。
そこにすかさず紬が馬乗りになり執拗にくすぐり続ける。
紬「えいえい!ウフフフ」
律「あひ!ひ!…ぜぇ…ぜぇ…もうやめ…息が…」ピクッピクッ
紬「あはは、ごめんなさい。」ピタッ
律は紬の下でぜぇぜぇ息をする。顔は真っ赤だ。
律「はぁ…はぁ…もう良いだろどいてくれ…」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:32:37.59 ID:MnJz2E1AO
梓「か・ら・の?」
紬「第二次コチョコチョ戦争よ!えーい!」コチョコチョ
律「うひゃひゃ!イヤー!」ビクビク
澪「お、おいおい…もうやめとけよ…」
さすがに見かねた澪が紬の肩に手を置き制止する。
紬「ふん!ふん!」コチョコチョ
律「くぁ…!あぃひ!…ぜぇ…あひひ!」ビクビク
しかし、紬は全く澪に注意を払わず、律をくすぐり続ける。
澪「ムギ?」
唯「ムギちゃんコチョコチョにハマっちゃったみたいだね!」クスクス
梓「目覚めましたね。何かに」ニヤニヤ
律「死ぬ~!」ビクビク
……
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:36:46.09 ID:MnJz2E1AO
律「はぁはぁ…くっそ…」
悪態をつきながら、乱れた着衣を直す。
梓「あはは!たまにはこういうのも良いですね!」
「ざまぁみろです!あははは!」
紬「りっちゃん色っぽい…」ポー
紬はうっとりしながら携帯で律を撮る
紬「ウフフフフ…」
澪「む、ムギ…」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:39:22.27 ID:MnJz2E1AO
数日後!
放課後の教室!
唯「ねー!りっちゃん起きて!」ユサユサ
律「うーん…」
澪「まったく…こいつ徹夜でゲームしたんだよ」
「こりゃ、起きないぞ」
梓「起きるです!部活サボるつもりですか!」グニー
梓は意地悪そうな笑みを浮かべながら、律のほっぺたをつねる。
律「あひ~…」
梓「あはは!あひ~だって!」
律「先輩で遊ぶなよ~…あとちょっと寝たら行くからそっとしといてくれ…」
澪「しょうがないな…行こう。ムギも部室で待ってるし。」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:41:07.48 ID:MnJz2E1AO
1時間後!
澪「律のやつまだ起きてこないみたいだな…携帯も出ないぞ」
「あとちょっとって言ってたよな?」
紬「私が起こしてきますわ~」ウフフフ
澪「ああ、頼んだよ」
梓「あ、紬先輩!これあげます!」
部室を出ようとする紬に梓が何かを渡し、コソコソと話す。
紬「まぁ!使ってみるわね!」
梓「やっちゃってください!」
二人とも表情が意地悪い。
律「スー…スー…」
机に突っ伏して幸せそうに眠る少女に、満面の笑みを浮かべながら近づくもう一人の少女。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:41:53.19 ID:MnJz2E1AO
紬「りっちゃーん?いつまで寝てるのー?」
向かいの席に座って、優しく声をかける紬。
律「スー…」
しかし、律は反応しない。
紬「もぉー!りっちゃん起きて!」グニー
梓がやったように、律のほっぺたをつねる。
律「うぅー…」
紬(やわらかーい!)パァァ
律「あとちょっと…寝さして…」
紬「もう!あとちょっとって言って1時間も寝たじゃない」クスクス
「梓ちゃん練習したがってるよ?」
律「う~ん、ハイハイ…スー…」
紬(ふふ、また寝ちゃった。もうちょっとほっぺた触ってよ~)
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:43:37.23 ID:MnJz2E1AO
プニプニ
紬(本当に柔らかくて可愛いわぁ)
律「も~、ほっぺた触るなぁ…」パシッ
律は重たい動作で紬の手を払う。
紬(あーん、もうちょっと触りたいのに…あ、そうだ携帯で写真撮ろうかな)ゴソゴソ
取り出した携帯には、2センチほどの小さな四角い箱が挟まってた。
紬(あ、そうだ。梓ちゃんからもらったこれを使おう!)
「ねぇねぇ、りっちゃん起きて~。最終通告よ?」ニヤー
律「スヤスヤ」
紬「しょうがないなぁ。ウフフフ、私もこんなことしたくないのになぁ。」
「ウフフフ」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:44:49.64 ID:MnJz2E1AO
紬はそーっと四角い箱から出ている線を律の額に近づける。
ボタンを押すとカチッという音とともに、火花が出る。
律「あち!」ガタっ
紬「わぁ!起きた~」パァァ
律「!?今なにやった!」
紬「ウフフ、こうやったの!」カチ
額をおさえる律の腕に、もう一度火花が走る。
律「うひぁ!何だよそれ!」
紬「ライターの着火装置よ~。梓ちゃんからもらったの!」
「ねぇ、もっとやっていい?」グググ
起きた律の頭を強引にまた机に突っ伏させる。
律「ヒッ!やめろぉ!」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:48:28.23 ID:MnJz2E1AO
紬「えい!」カチ
律の耳に着火装置を押しつけボタンを押す。梓が耳にはかなりきくと言っていた。
律「ぎゃああ!」ビクっ
紬「わお!効果抜群ね!」
「えいえいえい!」カチカチカチ
律「あ!ぎゃ!ひぃ!」ビクビク
紬「あはは!耳がぴくぴくしてるよ?」
律「分かった!起きるからやめてくれ!」
紬「梓ちゃんはうなじも面白いって言ってたなぁ」
律「ばか!やめろ!」ググ
律は自分の頭を押さえつける紬の手を必死に押し返そうとする。
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:51:49.50 ID:MnJz2E1AO
紬「私力持ちなの~」
律は全く押し返すことができない。
紬「りっちゃんのうなじも可愛いわぁ」
「えい!」カチ
律「ぎゃひ!」ビク
紬「今度は首がぴくってなった!」パァァ
律「い、いい加減にしろ!」ガシ
怒った律は紬の持つ着火装置を掴むと、思いっきり床に投げつける。
カシャーン
床に叩きつけられた四角い箱は割れてしまった。
紬「あ!梓ちゃんにもらったものなのに…」
律「ご、ごめん…」
紬「ううん、良いのよ。私もやりすぎちゃった。」
「りっちゃんて優しいねウフフ」
律「ふぅ…部室行くか。変なもの渡した梓をぶんなぐってやる」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:54:20.09 ID:MnJz2E1AO
数日後
梓「…」ゴソゴソ
紬が放課後部室に行くと既に梓が居た。
こちらに気づかないようだ。夢中で何かをいじっている。
紬「梓ちゃん?」
梓「!」ビクっ
「あぁ、ムギ先輩。ちょうど良いところに」二ヤー
紬「なぁーに?悪い顔してるわよ?」二ヤー
梓「実は部室でこんなものを見つけてしまったんですよ」
紬「これって手錠?」
梓「はい!プラスチックのおもちゃですけど結構頑丈ですよ。」
「これで律先輩をこらしめるです!」
紬「なんで?」
梓「この前、あの人私のこと殴りやがったからです!」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:56:50.83 ID:MnJz2E1AO
紬「あれは痛そうだったわね」クスクス
梓「笑い事じゃないです!実行犯はムギ先輩なのに…」
紬「あの着火装置は面白かったわぁ」
梓「それよりも!ムギ先輩。この手錠で律先輩をやっつけるですよ!」
紬「それでどうやるの?」
梓「それはですね…」コソ
律「おぃーっす」バン
「って、まだ誰も来てないのか」
つまんなそうな顔で律は部室に入っていく。
自分の席に座ると、何かが机についているのを発見する。
律「なんだこれ?手錠?」
手錠の片方の輪が机に付けられているのだ。
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 21:58:07.35 ID:MnJz2E1AO
もう片方が使ってくれと言わんばかりにプラプラ揺れている。
律「…」ソワソワ
「タイホー!」
律はもう片方の輪を自分の手首にはめる。
律「なーんてな!」ハハハ
「あれ?これ抜けないぞ?」グイグイ
そのころ
梓「あ、唯先輩、澪先輩今日は部室がなんかの点検で使えないみたいですよ?」
澪「じゃあ今日は部活無しかー。律は?」
梓「律先輩はゲームやるって言ってすぐ帰っちゃいましたよ。」
唯「りっちゃんゲームと私たちどっちが大切なの?」プンプン
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:10:49.18 ID:MnJz2E1AO
梓「まったくですよね!ムギ先輩も用事があるらしいので、今日は3人で帰りましょう」
澪「そうするかー」
梓「あ、家に電話かけてきます!」
梓はにやにやしながら携帯を開き、紬に電話をかける。
梓「ムギ先輩。こっちはうまく誘導できました。」
紬「了解!こっちも計画を実行するわ!」
ガチャ
紬「遅れてごめんなさーい」
律「お、おう…」
紬「どうしたの?りっちゃん」
律は机に拘束された左手を見せる。
律「なんか、手錠がかかっててノリでやったら取れなくなった…」
紬「なんで取れなくなるって考えなかったの?」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:23:13.51 ID:MnJz2E1AO
律「うぅ不覚だった…」
紬「馬鹿律!」ポカ
律「いて!…え!?」
紬「うふふ、一回やってみたかったのー」律「そんなぁ~」
紬「馬鹿なことするりっちゃんが悪いのよ?」
律「そ、そうだけど…ムギに殴られるとびっくりする…」
紬「そうなの?」
律「うん…ちょっと…」
紬「えい!」ポカ
律「ひぃ!」ビク
紬「あはは!りっちゃん澪ちゃんみたい!」クスクス
律「おい!やめろよ!」
紬「ウフフ怒っちゃった。安心して?手錠の鍵は梓ちゃんが持ってるわ」
律「この手錠はあのゴキブリのおもちゃか!クソ!はめられた!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:28:50.71 ID:MnJz2E1AO
紬「こら!クソなんて言っちゃだめよ!」バシッ!
律「ぎゃ!」
「ちょ、もう殴るのやめてよ!本当に痛いって!クソって言わないから!」ブルブル
紬「ウフフお利口さんね」サスサス
紬は律の頭を優しくなでる。
律(なんか今日のムギ怖い…早くみんな来ないかな)ブルブル
紬「それじゃあ、梓ちゃんが来るまでお茶しましょ?」
律「うん…」
鼻歌を歌いながら紅茶を入れる紬。
不安そうな表情でそれを見つめる律。
紬「♪」ザー
律「!」
(い、今紅茶になんか粉入れたぞ…)
紬「さぁできたわ。召し上がれ」ニコ
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:33:27.31 ID:MnJz2E1AO
律「ム、ムギ!今何か入れなかったか?」
紬「? 何も入れてないわよ?」
律「嘘だろ!なんか粉入れたじゃん!怪しいよ!」
紬「なに?私の紅茶が飲めないのかしら?」
律の後ろに回り込む。
律「いや…そうじゃなくて…」
紬「じゃあ召し上がれ♪」ニコ
律「おう…」
律は若干青ざめた表情で紅茶を見つめる。
紬「はやく」グッ
そう言って紬は律の肩を掴む。
律は意を決した顔で一口紅茶を飲む。
律「! なんか変な味がするぞ!」
「ぬるいし…」
紬「まずい?」ギュー
肩を掴む力が強くなる。
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:38:16.62 ID:MnJz2E1AO
律「い、痛い!飲む!飲むから肩掴まないでよ!」
一気に紅茶を飲み干す律。
紬「よしよし」ニコ
律「ご、ごちそうしゃまでした」
紬「あはは、りっちゃんいまかんだでしょ?」
律「紬が怖がらせるからだよ…」
「で、梓はいつくるんだよ…」
紬「ちょっと電話してみるわ」ピピ
紬「梓ちゃん?作戦失敗よ」
梓「え!?」
紬「あの手錠すぐ壊れちゃって、りっちゃん帰っちゃった…」
梓「そうですか…それじゃあ今日はこのまま帰ります」
紬「残念ねぇ」ピ
携帯を閉じ、ニヤーと笑う紬。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:49:49.72 ID:MnJz2E1AO
紬「お待たせりっちゃん。梓ちゃんあと30分ぐらいで来るってー」
律「さ、30分!?」
紬「どうしたの?」
律「は、早くできないのか?」モジモジ
紬「どうしたの?モジモジしちゃって」クスクス
律「な、なんでもないよ…」モジモジ
紬「ふーん」
(そろそろ薬が効いてきたかな。おしっこにいきたくなっちゃう薬)クスクス
律「なにニヤニヤしてるんだよ…」
「てか他の奴らどこ行ったんだ…」
紬「みんな用事あるんだって。今日は二人っきりね。うふふ」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 22:56:00.12 ID:MnJz2E1AO
20分後
律「はぁはぁ…」プルプル
紬「どうしたの?具合悪いの?」
律「な、なんでもない…」
紬「うそ。だって顔青いよ?」
律「なんでも無いって…」
(あと10分あと10分…)
紬「あー、隠し事はダメよー?」
「隠し事する悪い子にはこうだ!」コチョコチョ
律「わぁ!い、今はやめろ!」バシ
焦った律は空いてる手で紬のお腹を叩く
紬「きゃ!」
「もう!何するの!お返し!」ドゴッ
紬は律の膀胱のあたりをグーで殴る
律「ぐぁ!……ご、ごめん…」プルプル
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:03:20.74 ID:MnJz2E1AO
紬「分かればいいのよ」ニコ
「それじゃあ続きを♪」コチョコチョ
律「ひやぁ!ダメ!漏れちゃう!」ビクビク
紬「漏れちゃう?」ピタ
律「うぅ…おしっこ漏れそうなんだ…」
「だからあんまり刺激しないで…」
紬「まぁ!それは大変ね!」
(ふふ、効いてる効いてる)
律「早く梓来てくれないかな…」
さらに20分後
律「もう限界だよぅ…」ガタガタ
「梓ぁ…」
紬「あ、梓ちゃんやっぱり今日来れないみたい!」
律「!!」
「じゃ、じゃあこの手錠どうするんだよ!」
「漏れちゃうよぉ!」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:14:13.69 ID:MnJz2E1AO
紬「ノコギリ持ってくるわね!それなら切れそう!」ダッ
律「た、頼んだ…」
10分後
そこにはウキウキと部室をのぞく紬がいた。
律は真っ青な顔で耐えている。
紬(りっちゃんファイト!)クスクス
しかし、律はもう限界を越えているようだ。
律「はぁ…はぁ…あぅ!」ビク
「もぉだめぇ!」ビクビク
律の座るイスの下に水溜まりができていく。
ガチャ
紬「わぁ!漏らしちゃったの?」
律「ム、ムギ…遅いよぉ」グスグス
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:21:50.66 ID:MnJz2E1AO
紬「あーあ、これはみんなに報告しないと」カシャカシャ
律「な、携帯で撮らないでくれよ!」
紬「なんで?」
律「こんなのみんなに見られたらもう軽音部に出られないよ…」
紬「だよねー」クスクス
「大丈夫よぉ私の言うことをきいてくれたらこの写真は出さないから」
「今すぐにはお願いしないから安心して!」
律「分かった…言うこときくから…」
「なんで…なんでムギはこんな意地悪するんだよぅ…」
紬「だってりっちゃんの苦しそうな顔ってすっごく可愛いんだもの」
「ゾクゾクするのー」
律(ム、ムギじゃないよ…こんなの…)
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:25:44.99 ID:MnJz2E1AO
翌日の放課後!
律「クッソー昨日はエラいめにあったな…」
「ムギが来たらぶったたいて携帯から写真を消してやる!」
「それにしてもみんな遅いな…」
……
律「ムギ!昨日はよくも!」バシーン
紬「きゃあ!」
律「この!この!」バキドカ!
キーボード「お嬢様を殴るな!」
律「ひっ!紬のキーボードが喋った!」
キーボード「グガオオオ」
律「うわぁぁぁ!」
……
律「はっ夢か…」
部室にはまだ誰もいない。
紬のキーボードに近づく。
律「こんなものが動くはず無いよな…」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:32:44.04 ID:MnJz2E1AO
紬「私のキーボードになんか用?」
律「うわ!」
突然現れた紬に驚き派手に転ぶ律。
律「いてて…」
膝をすりむいてしまった。
紬「大丈夫!?」
律「え?うん…」
(優しいムギだ…)
紬「いま消毒するからじっとしててね?」
律「ありがとう」
紬は律の傷口に顔を近づけると、おもむろに口を付ける。
律「いた!ムギ!?」
紬「ん~?」シャブシャブ
律「いたたた!何で傷口しゃぶってんだよ!」
「頭どけろ!」グググ
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:37:59.03 ID:MnJz2E1AO
強引に紬の頭をどけようとする律。
パッと紬が口を離す。立ち上がってキッと律を見つめる。
律「な、何だよ…」
紬「えい!」ドカーン
律「おわぁ!」
律を思いっきり突き飛ばし、倒れた律に馬乗りになって携帯の画面を見せる。
紬「ねぇ!昨日のこと忘れた!?」
大声で叫ぶ紬に律はヒッと声をあげひるむ。
律「わ、忘れてないよ…」
紬「じゃあ何で抵抗するの!!」バシ
律の胸を平手で叩く
律「ひっ!ごめん!抵抗しないから!」
紬「次やぶったらただじゃおかないから!分かった!?」バシ
もう一回叩く。
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:45:07.52 ID:MnJz2E1AO
律「分かったよぅ…だから怒らないでよ…」グス
紬「うふふふ」
泣きそうな律を見つめながら、また傷口の方に顔を近づける。
紬「じゅるじゅる」
律「!…くぅ!」ビクッ
紬「動かないで!」ギュゥ
律の太股に爪を食い込ませる。
律「うぅー!痛いよぅ…」
(何でこんなときにだれもこないんだよぅ…)
紬「ふふ」シャブシャブ
律「はぁ…はぁ…」
律は目を堅く閉じて耐えている。呼吸は荒い。
紬(あぁ…この顔サイコーだわ…痛いの苦手なのね)クスクス
(噛んだらどうなるかな?)
ガリッ
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 23:56:14.03 ID:MnJz2E1AO
律「あぁあぁぁ!」ビクビク
紬「こら!」ギュギュウ
さらに爪を食い込ませる。血がにじみ始めている。
続けて傷口を犬歯でぐりぐりと噛む。
律「かはぁ…!…はぁ…くっ!うぅ」グス
紬「泣いたって無駄よ」クスクス
「ガブガブ」
律「あうぅ…!」
(誰か助けて…!)
ガチャ
紬「!」サッ
澪「? 律、寝っ転がってなにしてるんだ?」
律「いや…あの…」
(た、助かった…)
紬「りっちゃんたら転んじゃったのよ~」
澪「まったく律は不注意なやつだなぁ」
「髪もグシャグシャだぞ?」
律「うん…」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:02:28.29 ID:MnJz2E1AO [33/33]
紬「バラしたらこっちも画像晒すから」ボソ
律「…」ブルブル
澪「なに震えてるんだ?」
律「な、なんでもない…」
起きあがる律の足を澪が見る。
澪の顔が青くなる。
律「澪?」
澪「律!血出てるぞ!ばかー!!」ピュー
ダッシュで部室を出て行く澪。
律「あぁ!待って!」
紬「第二ラウンド~カーン!」クスクス
律「うわぁぁん!!」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:10:38.97 ID:gDo0CuPIO [1/46]
律の家!
律「はぁ…ムギが最近怖いよ…」
紬に付けられた爪の後を撫でながら呟く。
ムギが暴力を振るってくるのがたまらなく怖い。
澪が殴ってくるのとはぜんぜん違う。
精神的にズキッと来る。
いつもは優しいムギが怖い顔をして怒ってくるのだ。
律「うぅ…優しくしてよぉ…」
しかし、暴力を受けているときのことを思い出すと少し、興奮してしまう…
無意識に右手が下腹部に伸びていく…
律「ッハ! な、なに興奮してるんだ、私!」
頭を抱える。
律「もうやだよぉ!私が壊れちゃうよぉ!」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:19:04.03 ID:gDo0CuPIO [2/46]
数日後…
紬「ねぇねぇりっちゃん!」
律「ひぃ!」
紬「りっちゃんびっくりしすぎ~」クスクス
律(毎日みんなが見てないところで殴ったり噛まれたりされたら誰だってこうなるよ…)
紬「ねぇねぇ今日は昼休みに部室に来て!」
律「わ、分かった…」
(やだやだ!次は何をする気なんだよぉ…)
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:27:42.70 ID:gDo0CuPIO [3/46]
昼休み…
ギィギィ
律(うぅ…部室にあがる階段が怖く感じる…)
「…ッハ…はぁはぁ…息がうまくできない…」
扉の前に立つ
律「…」ガタガタガタ
(怖くて扉が開けられない…)
ガチャ
中から扉が開けられた。
律「ひぃ!」
紬「いらっしゃ~い」ニコ
「さ、入って入って」
律「うん…」
紬は軽やかな足取りでソファーの所までいくと優雅な動作で座る。
ポンポン
隣に座れ、という感じにソファーを叩く。
紬はニコニコしている。
律(こ、ここでノロノロするとまた殴られそうだ…)
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:34:22.25 ID:gDo0CuPIO [4/46]
律は頷くと、堅い動作で紬の隣に座る。
紬「うふふ。緊張してるわね」ニコ
律「そ、そんなことないよ…」
律は苦笑いのような笑みをなんとか作る。
紬「りっちゃんぶん補給!」ダキッ
律「!」ビクッ
突然律に抱きつく紬。
満面の笑みで抱きつく紬とは相対的に、律は顔面蒼白、目を見開いて下を見たままだ。
口は辛うじて半笑いの形を作っている。
紬「りっちゃんかた~い」クスクス
「もっとこっち来て?」
律「な、殴らない?噛まない?」ビクビク
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:38:38.06 ID:gDo0CuPIO [5/46]
紬「だいじょおぶよぉ♪」
「最近りっちゃんお利口さんだからね」ニコ
「今日も抵抗しないわよね?」
律「う、うん」コクコク
律は何度も頷く。犬がしっぽを振るように。
そして、紬の方へ体を預けて密着する。
律「ムギのいうこと聞くよ…」
紬「うふふ、エラいエラい」ニコニコ
ゆっくりと律の頭を撫でる。
律(ムギの体温かい…)
紬「それじゃあ、今日も放課後ね」パッ
さっと律から離れてソファから立つ紬。
笑顔で手を振りながら部室を出て行く。
律「あ…」
「もうちょっと撫でてもらいたかったな…」ボソ
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:45:38.14 ID:gDo0CuPIO [6/46]
紬「なに?なにか言った?」クスクス
部室の扉からヒョコっと顔を出して紬が言う。
律「な、なんでもないよ!」
紬「うふふ。律ちゃんお顔真っ赤よ?」クスクス
「じゃね♪」
バタン
扉が閉まって、階段を降りていく音が消えると、やっと律は体の力を抜く。
律「何がもっと撫でてだよぉ…飼い慣らされてるじゃん…」
またも頭を抱える律であった。
しかし、その後紬は律に今まで以上に優しくなり、
時々律に抱きついたり、撫でたりするようになった。
こんなスキンシップは二人の秘密だった。
そんな生活が数日続いた。
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 00:59:55.16 ID:gDo0CuPIO [7/46]
律「最近優しいムギが戻ってきてうれしいなぁ」
「抵抗しなかったらあんなに優しいんだなぁ」
「ムギに撫でられるとちょっとドキドキする…梓の気持ちが分かるかもしれないな…」
放課後!
ガチャ
律「おいーっす」
「あ、ムギ…」
部室には紬が一人でぽつんと立っている。
紬「こんにちは」ニコ
「今日のりっちゃんぶん補給」ダキ
「よしよし」サスサス
律「えへへ」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:05:54.04 ID:gDo0CuPIO [8/46]
紬「りっちゃん最近本当にお利口さんね」ニコニコ
「だから、今日は面白いもの持ってきたの」ニコニコ
律「そ、そうなんだ…」
(な、なんかいやな予感がするよ…)
紬「ジャーン!」バチバチバチバチ
「これは何でしょう?」ニコ
派手な火花を走らせながら音をあげる黒い機械。
律「ム、ムギしゃん…?」
紬「答えて!!…これは何でしょう?」ニコ
律「す、スタンガンです…」ガタガタ
紬「正解!これで何をするでしょう?」バチバチバチ
律の目にジワーっと涙が浮かぶ。
律「い、いじめるの…?」
紬「うん!」ニコ
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:20:01.10 ID:gDo0CuPIO [9/46]
涙目で後ずさりする律。ゆっくりと近づく紬。
律「し、死んじゃうよぉ」グスグス
紬「こらこら、泣かないの」クスクス
「えい!」
律「うわぁ!」
額めがけてつっこんでくるスタンガンをとっさに避ける。
バチバチバチバチ…
律「や、やめくれ!ムギ!死んじゃうよ!!」
紬「ウフフフフ」
「りっちゃんのおでこにスタンガン当ててみたかったのー」
スタンガンを手に持ちゆっくり近づいてくる紬。穏やかな笑顔だ。
夕日で真っ赤になった音楽準備室には紬と私しかいない。
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:27:11.12 ID:gDo0CuPIO [10/46]
紬「えい!」
次は避けられなかった。
本能的につきだした右手の手のひらに思いっきりスタンガンが食い込む。
バシィッ!
律「ぎゃああ!」ビクビク
あまりの衝撃にその場にへたり込む。
紬「うふふ、威力最小なのにりっちゃん弱いわぁ」クスクス
律「やめて!お願い!」ガクガク
震えながらその場に土下座する律。
紬「こら!抵抗しちゃダメでしょ!?」バシン
土下座する律の背中に思いっきり平手打ちをする。
律「ぐぅ!ム、ムギー…」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:33:29.34 ID:gDo0CuPIO [11/46]
紬「もー!言うこと聞かないなら威力最大にするよ?」
「琴吹家の技術班に作らせた特別製だからショックで本当に死んじゃうかも~」クスクス
「琴吹の吹はウェポンの吹!」ニコ
律「分かった!言うこと聞くから!」ガタガタ
紬「ウフフ。良い子ね。どこにやってほしい?」
律「え?どこって…」
紬「5、4、3」
律「!? ま、待って!」
紬「早く!どこにスタンガン当ててほしいの!!」
スタンガンの調節つまみに手をかける紬
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:42:46.30 ID:gDo0CuPIO [12/46]
律「ひぃ!お、お腹!お腹にお願いします!」
紬「お腹ね?了解でーす♪」サッ
笑顔で敬礼をする紬。ここ最近で一番楽しそうだ。
紬「早くお腹出してよ~」
律「はい…」
律は震えながらシャツをまくり上げる。
紬「可愛いおへそ~」クスクス
「写真撮っちゃお♪」カシャ
律「…」ガタガタ
紬「じゃあ行きますわよ?」ニヤー
「えい!」
バシィ!
律「あぎゃ!…ぐぅ」ドサッ
シャツをまくり上げたまま仰向けに倒れる律。
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 01:54:39.35 ID:gDo0CuPIO [13/46]
紬「わぁ!腹筋がビクビク動いてる!」
「ねぇ、いつまで寝てるの?立って?」
律は目を閉じたまま激しく息をしている。
紬「聞いてるの?おい!」バシ
律の頬を平手打ちする。
律「ひぃ!」ビク
紬「ねぇねぇりっちゃん。あと何回やってほしい?」
律「え?」
紬「だ・か・ら!あと何回スタンガンもらいたのかな?りっちゃん?」ニコ
律「もうやだぁ!怖いよぉ!」
紬「違うでしょ!?お姉さん威力最大にしちゃうぞ~?」ニヤニヤ
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:01:54.73 ID:gDo0CuPIO [14/46]
律「い、一回…」
紬「はぁ?」
律「に、二回!二回お願いします!」
紬「…」ジー
律「さ、しゃんかい!三回やってよぉ…」ガタガタ
紬「三回!りっちゃん欲張りね!」クスクス
律「うぅ…」ガタガタ
震えながら立ち上がる律。お腹はまだビクビク動いている。
紬「じゃあいっくよ~ん♪」
「えい!やぁ!とお!」バシバシバシ
三回連続で律のお腹に電撃が走る。
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:12:24.64 ID:gDo0CuPIO [15/46]
律「んぅ…!…ぐぅ!!…おげぇぇ!」ボトボト
衝撃に耐えきれずその場で盛大に吐いてしまう。
紬「あははは!最高よ!りっちゃんグッジョブ!!」
倒れ込み、自分の吐瀉物の中に両膝をつく。
律「けほっ…けほっ…はぁはぁ」
「ム、ムギ…ごめんなさい…吐いちゃった…」ガタガタ
紬「うふふ、良いのよ?一緒に掃除しましょうね?」
律「うん…」ガタガタ
紬「良い子ね。よしよし」サスサス
……
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:22:25.74 ID:gDo0CuPIO [16/46]
紬「はい、りっちゃん紅茶どうぞ」
律「あ、ありがとうございます…」
紬「いえいえ~♪」ニコ
ガチャ
澪梓唯「…」
律「あ!みんな遅いぞー!どこ行ってたんだ!」
澪「どこいってたも何もなぁ…」
梓「律先輩また生徒会の書類出さなかったから、私たちが怒られてたんです!」
律「え?聞いてな…」
紬「あらあら」二ヤー
澪「言い訳するな!」グッ
律「ひぃぃ!」ガタガタ
澪が毎度おなじみの殴るモーションをした途端、
おびえてイスから転げ落ちる律。
ガタガタ震えている。
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:26:46.80 ID:gDo0CuPIO [17/46]
澪「り、律?」
律「ご、ごめんなしゃいー!」ガタガタ
梓「プークスクス」
澪「笑うな梓」ガチン
梓「いで!」
澪「律!ごめんな?殴らないよ?」サスサス
心配そうに律の頭を撫でる澪。
澪「大丈夫か?」
律「だ、だ、大丈夫」ビクッ
(こんなことしたらバレちゃう!)
梓「だ、だ、大丈夫www」
唯「ちょっと!あずにゃん!」
律「き、今日は帰るよ…」フラ
澪「送っていくよ!」
律「いい…」
律はふらふらと一人で部室を出て行った。
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:35:43.07 ID:gDo0CuPIO [18/46]
家に帰るとベッドに飛び込み叫ぶ。
律「あああああ!!!」
「壊れちゃった壊れちゃったよぉ!」
「うわぁぁん!」
姉の叫び声を聞いた弟があわてて部屋に入ってくる。
聡「姉ちゃん!?大丈夫!?」
律「来るなぁ!出て行けぇ!」
弟に枕を投げつけ罵倒する姉。
聡「ご、ごめん!」サッ
聡はびっくりして部屋を出て行く。
律「うぅ…ごめん聡…」グスグス
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:47:43.91 ID:gDo0CuPIO [19/46]
翌日…
律「もうムギのこと信じられないよぅ」ガタガタ
「今日はムギと二人だけになりませんように…」
祈って部室の扉を開ける。
部室には紬と和がいた。楽しげに話している。
少しホッとする律。しかし…
紬「あ、りっちゃん!今ちょうどりっちゃんのこと話してたの!」
律「え?」
和「ふ~ん確かに良いわねぇ」
律「な、何が?」
紬「和ちゃんもね!りっちゃん虐めたら楽しそうだって」
和「いっつも迷惑かかってるしね」クスクス
紬「だって♪りっちゃん!」ニコ
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 02:55:44.41 ID:gDo0CuPIO [20/46]
一気に足が震える
律「い、いやだぁぁ!」ガタガタ
和「!?」
律「和も虐めるの?やだよぉ!怖いよぉ…」グスグス
和「ちょww冗談よ!」
「意外と冗談通じない子なのね…」
「ふぅ…生徒会行ってくるわ」スタスタ
律「…」ガタガタ
紬「あーあ」
「せっかく和ちゃんが珍しく冗談言ったのに」ジー
律「バカ!ムギが言わせると冗談に聞こえないよ!」
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 03:11:54.22 ID:gDo0CuPIO [21/46]
紬「ばか?」ニコー
律「ご、ごめんなさい!」ビク
紬「も~またお仕置きかな?」ゴソゴソ
バッグから何かを取り出そうとしている。
律にはそれが何か分かる。
しかし、足がすくんで一歩も動けない。
紬「ねぇりっちゃん?」
「スタンガンとスタンガンじゃないほうどっちが良い?」ゴソゴソ
律「す、スタンガンじゃない方」ビクビク
紬「あはは、そっか!りっちゃんスタンガンじゃないほうが良いんだ!」ニコ
律「な、なんだよぉ…」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 03:18:24.45 ID:gDo0CuPIO [22/46]
紬「じゃあそこに寝て?」
律「何をするの!?教えて!!」
紬「そこに寝ろぉ!!!」
律「ヒッ」
律はおびえながらその場に仰向けになる。
そして、上から紬が律の両腕を両膝で押さえ込むように馬乗りになる。
紬は律の顔をのぞき込み目を細めて笑う。
紬「りっちゃん、怖いよーって顔してるよ?」クスクス
律「怖いよぉ…もう許してよぉ」ボロボロ
紬「だーめ♪りっちゃん涙が似合ってるわ」ニコ
「えい!」ギュウ
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 03:26:38.11 ID:gDo0CuPIO [23/46]
ミシミシミシ
紬は体重をかけて律の首を絞める。
声すら出せず、為すすべの無い律はブルブル震えるだけだ。
紬「あははは!あははは!」
律「~!」ビクビク
紬「うふふ」パッ
さっと手を離す紬。
律「ごほっ!はぁ!はぁ!はぁ!」
紬「りっちゃんくるしい?」
律「苦…しいよぉ」
目から涙が溢れる。
律「生きるのが苦しいよぉ」ボロボロ
「もう…殺してくれよ…」ヒック、エグ
紬「うふふ♪じゃあそうしてあげる♪」ギュウ
律(もう、壊れちゃったんだから…どうでもいいや…)
だんだんと視界が暗くなっていく…
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:00:01.28 ID:gDo0CuPIO [25/46]
と、その時
ガン!
勢いよく紬のキーボードが倒れてきて紬の頭に直撃する。
紬は失神し、倒れ込む。
キーボード「律殿大丈夫でありますか!」
キーボードが人型に変形し駆け寄ってくる。
律「……」ボー
キーボード「すいません!紬お嬢様が自分で歯止めをかけるのを待っていたのですが…」
「琴吹家は代々こういう趣向の血でして、紬お嬢様にもその血が流れているのでしょう…」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:02:28.96 ID:gDo0CuPIO [26/46]
キーボード 「今後は私が意識誘導をかけて、対象をずらすのでご安心ください!」
「あ、ちなみに私は紬お嬢様の護衛を担当しているTRITON Extreme 76と言います」
「ま、紬お嬢様はキーボードにAIが搭載されているなんて知りませんがね」
「それではおねむりください…」
キーボードの青い光が激しく揺れる
意識がだんだん薄れていく…
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:05:30.32 ID:gDo0CuPIO [27/46]
「…ちゃん!…りっちゃん!」
っは!ここは?
紬「りっちゃん!?りっちゃん大丈夫?」
気づくと紬が律を必死で揺さぶっていた。
律「ひぃ!」ビク
紬に驚き壁際まで退く。
紬「ごめんなさい!りっちゃん、私…」
「私、大切な友達にひどいことしてた!」ボロボロ
涙を流しながら謝る紬。
律「ムギ…」
紬「私…軽音部やめる…」
「りっちゃんにこんな酷いことしちゃって、居続けられないよ…」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:13:12.56 ID:gDo0CuPIO [28/46]
律「ム、ムギ!そんなこと言うなよ!」
「私、ムギの優しいところ大好きだよ!」
「これから優しくしてくれるなら…ずっと一緒に軽音部やっていこ?」
紬「りっちゃん!」ボロボロ
「うわぁ~ん!ごめんなさ~い!」ダキ
律「ふふ、ムギに抱きつかれると温かいな」ナデナデ
TRITON Extreme 76(うわぁ…律殿はDVとか抜け出せないタイプだな…)
紬「ほんとにごめんね?りっちゃん」
「これからは大切じゃない人を虐めるよ」「うふふふ」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:19:06.14 ID:gDo0CuPIO [29/46]
数日後!
梓「こんにちは~」
「って誰もいないか」
部室には人影がない。かに見えた。
梓「あれ?奥で誰か震えてる?」
「あの~?」
??「ひ!」ビク
梓「あれ?純じゃん!どうしたの?」
純「な、何でもない何でもない!」
梓「!? 大丈夫?口切ってるよ!?」
純「うわぁーん!!」
純は泣き叫びながら部室を出て行く
梓「行っちゃった…」
「ぷっ!純は変わってるなぁwww」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:27:41.66 ID:gDo0CuPIO [30/46]
そのころ、律の家
澪「なぁ律、この前すっごくおびえてたろ?」
「どうしたんだ?」
律「いや!あれは別に何でもないよ!」
澪「嘘だ!なんか隠してるだろ?」ドン
澪は律を壁に押しつける。
そして、顔をぐーっと近づける。
整った顔が急に間近に来て赤面する律。
律「え!あの!?」ビク
(な、なんかすごい似てる…怖いムギに…!)
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:30:00.34 ID:gDo0CuPIO [31/46]
澪「隠し事する子はお仕置きだぞ!」
律「へ!?」
そう言って澪は律のパンツの中に手を入れる。
律「ちょ!」ビクン
(み、澪は性的な方か!?)
ヌル
澪「なんだ、もう濡れてるじゃないか!」 「こういうの好きなのか?」
律「ち、違うんだ!これは!」
澪「律!!」
律「ひっ!」
澪「正直に言え…好きか嫌いか」
「いやならやめる…」
律「…」
「す…好きです、澪しゃま…」
おしまい
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:45:48.87 ID:gDo0CuPIO [34/46]
TORITON「京都上空!」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:49:04.96 ID:gDo0CuPIO [35/46]
梓「先輩たちが修学旅行でいないと部室が寂しいなぁ…」
「あれ?ムギ先輩のキーボードが無い」
私はTRITON Extreme76。
今日は紬お嬢様の修学旅行中の護衛のため。
京都の上空から監視している。
TORITON「本部!緊急事態発生!緊急事態発生!」
隊長「どうした!」
TORITON「紬お嬢様のお泊まりになる旅館の枕が枕投げに不適と判明した!」
「ぺしゃぺしゃで全然コシが無い!」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 04:52:01.59 ID:gDo0CuPIO [36/46]
本部「なにぃ!それではお嬢様の夢が叶わないではないか!」
「至急京都分遣隊を送る!時間はどのくらいあるんだ!?」
TORITON「紬お嬢様がご飯を食べ終わって、お風呂からあがるまでの時間は1時間半ほどだ!急いでくれ!」
1時間半後
京都分遣隊隊員「ぜぇぜぇ…」
紬「えぇーい!」スパン!
京都分遣隊隊員「ふふ、紬お嬢様の笑顔のためならサビ残だろうが、緊急召集だろうが…」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 05:01:07.87 ID:gDo0CuPIO [37/46]
TORITON「本部!非常事態発生!」
隊長「どうした!」
TORITON「紬お嬢様ご一行が道に迷った!」
「至急道案内を!」
隊長「よし分かった!」
隊員「社長より入電!『本人に任せなさい』とのことです!」
隊長「ぐぬぬ。大幅に行動が制限されるな…」
TORITON「本部!」
隊長「どうした!」
TORITON「紬お嬢様ご一行が和班と接触!導いています!」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 05:08:20.44 ID:gDo0CuPIO [38/46]
隊長「おぉ…和殿が天使に見える…」
TORITON「緊急事態発生!和班も道に迷っています!」
隊長「あのクソメガネがー!」
隊員「唯様が梓様に電話をかけています!」
隊長「よし!TORITONその電話をジャックして梓殿になりすまして道案内するんだ!」
TORITON「了解!」
隊員「電話切れました!」
TORITON「はえぇよwww」
TORITON「本部!このままでは夕飯に間に合いません!」
隊長「なにぃ!お腹ぺこぺこな上に先生に怒られてしまうじゃないか!」
TORITON「ど、どうすれば!?」
隊長「神よ!仏よ!」
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/27(月) 05:11:36.56 ID:gDo0CuPIO [39/46]
1時間後
紬「ご飯間に合って良かったね!」
唯「うん!」
隊長「神は存在した!」
隊員「社長より入電!『いちいち騒ぐな』とのことです!」
TORITON「ま、平和で何よりってことですね。それでは京都上空からの連絡切ります。」
ブツッ
おまけおしまい
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