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唯「臭い、不潔、近寄らないで」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:44:15.77 ID:YUeBAJ+4O [1/18]
憂「お姉ちゃん。私ね、聡くんと付き合ってるの」
唯「へぇー」
唯「……へ?」
憂「聡くんのことは知ってるよね?」
唯「う、うん」
憂「恋人が欲しいなぁって律さんに相談したら、弟を紹介してやるって言われてね」
憂「それで……付き合うことになったんだ」
唯「い、いつから……」
憂「2ヶ月くらい前かなぁ」
唯「……なにか、そういうことはしたの?」
憂「実はね、昨日……」
憂「お姉ちゃん。私ね、聡くんと付き合ってるの」
唯「へぇー」
唯「……へ?」
憂「聡くんのことは知ってるよね?」
唯「う、うん」
憂「恋人が欲しいなぁって律さんに相談したら、弟を紹介してやるって言われてね」
憂「それで……付き合うことになったんだ」
唯「い、いつから……」
憂「2ヶ月くらい前かなぁ」
唯「……なにか、そういうことはしたの?」
憂「実はね、昨日……」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:47:09.97 ID:YUeBAJ+4O
憂「えっち、しちゃった」
唯「うっわ……」
憂「でも、ちゃんとゴムとかしたからね?」
唯「……」
唯「汚い……」
憂「そんな風に言わないでよ、お姉ちゃん」
唯「うるさいなぁ……話しかけないでよ」
憂「……」
唯「何? じゃあこのお夕飯のハンバーグはさ」
唯「きったない男の手とかアレとか握った手で作ったんだ」
唯「……最低だよ憂。そんな人間だと思わなかった」
憂「けど、手も体もちゃんと洗ったし……」
唯「そういう問題じゃ……う、うろぇっ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:50:03.97 ID:YUeBAJ+4O
憂「だ、大丈夫お姉ちゃん!?」
唯「近付かないで!」
憂「っ!」
唯「けがらわしいよ憂! こんりんざい私に触らないで!」
唯「見損なったよ……男と付き合うなんて」
憂「だって」
唯「喋るな!!」
唯「私に声をかけない、私の物に触らない、私の視界に入らない」
唯「出来ないなら出ていって。臭いんだよ」
憂「……わかった」
憂「できるように頑張るね」
唯「全くほんとに……ペッ」
唯「私、コンビニでご飯買ってくるから。あと明日からご飯用意しないでね」
憂「……うん」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:53:09.68 ID:YUeBAJ+4O
――――
唯「あー気分悪い……」
唯「……」
唯「わかってるんだよ、私だって」
唯「本当に気持ち悪いのは私のほうだって……」
唯「……」
唯「だけど……」
唯「なんにも言わないで、勝手に男と付き合って……そのうえ、ぇ」
唯「う、いっの……ばかぁ……」
唯「ひっ、ふ……ううぅ」
唯「……っ、はあぁー」
唯「……」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:56:01.69 ID:YUeBAJ+4O
唯「肉まんふたつください」
唯「あ、はい」
唯「どうも」
唯「はぁー。ほっかほかぁ」
律「だなぁ」
唯「……私の肉まん」
律「まぁ良いじゃん」
唯「105円と言い換えてもいいよね」
律「なんか飲む?」
唯「午後ティー」
唯「ミルクだよ」
律「おっけ」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:59:01.91 ID:YUeBAJ+4O
唯「……」
唯「おいし……」
唯「う、げほっ」
唯「はぁ……はふっ」
唯「……んぐっ、んっ」
唯「……はぁっ」
律「ほい」
唯「紙パック……」
律「105円って言ったろ」
唯「そうだね。っよいしょ、と」
唯「ちゅうー」
律「肉まんもう食ったのか」
唯「うん」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:02:03.59 ID:YUeBAJ+4O
唯「あ」
唯「こんばんは、りっちゃん」
律「あぁ、おっす」
唯「こんな時間にどうしたの?」
律「なに、ちょっとな……」
律「夜の散歩だよ」
唯「澪ちゃんがやりそうなことだね」
律「実際やってるけどな、澪」
律「唯こそどうした?」
唯「私は」
唯「ちょっと、憂が出かけてて、ご飯がねっ」
唯「無くって……」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:05:17.18 ID:YUeBAJ+4O
唯「はああぁーっ……」
律「うん……」
唯「……りっちゃんさぁ」
唯「なんであんなことしたの?」
律「……ただ、できることをしただけだよ」
律「最終的には、それが憂ちゃんの意志だったんじゃないのかな」
唯「自分は関係ないって?」
律「私はただ、聡の名前を出しただけだしな」
律「そっから先は、憂ちゃんの気持ちなんだろうよ」
唯「……」
唯「そっか」
律「唯さ、泣いてただろ」
唯「ちょっとね」
律「いや、びえんびえん」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:09:03.18 ID:YUeBAJ+4O
律「目が真っ赤だ」
唯「ブレーキランプだよ」
律「なら、赤くしちゃだめじゃないか?」
唯「どうかな」
唯「ほんとはアクセル全開で飛ばしたいけど」
唯「信号は赤なんだと思う」
唯「だって二人も人が通ってるもん」
律「そうだなぁ」
律「じゃ、信号が青だったらどうするんだ?」
唯「……」
律「ぷっぷー」
唯「進む、かな」
唯「青になったなら、だけど」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:12:05.71 ID:YUeBAJ+4O
律「ほほぉう」
律「わかった」
唯「……ちゅー」
唯「ごくん」
律「リッター210円」
律「高いなぁ」
唯「でも、よく走れそう」
唯「なんかありがとね」
律「なぁに」
律「唯の気持ちがそうだってんなら」
律「私は平等に機会をやりたいだけだよ」
唯「平等、かなぁ」
律「あぁ。しごく平等だ」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:15:01.41 ID:YUeBAJ+4O
律「アンフェアな部分があるとしたら」
律「唯は何も知らないってことかな」
唯「私は何も知らない?」
唯「どういうこと?」
律「さてな。それを知るために、走るんじゃないか?」
律「ぷっぷっぷー」
唯「後ろからクラクションが鳴ってるね」
律「きっと青信号なんだよ」
唯「そうなのかな」
唯「ううん、そうだよね」
唯「じゃあ、また明日」
律「あぁ。車に気をつけてゆっくり帰れよ」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:18:05.22 ID:YUeBAJ+4O
――――
唯「ただいまー」
唯「たーだいーまー」
唯「……あ、そうか」
唯「対向車線じゃすれ違うしね」
唯「……ここらへんまでにしとこうかな」
唯「うんしょ、うんしょ……」
唯「憂の部屋って遠いなぁ」
唯「さてと……」
唯「すぅー、ふぅー」
唯「うい、いるー?」
唯「……」
唯「あけて、ういー」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:21:01.89 ID:YUeBAJ+4O
唯「ういー?」
唯「ん、あれっ」
唯「くのっ、このっ」
唯「うぅー……」
唯「……」
唯「しょうがないな」
唯「姉の特権、部屋の合鍵」
唯「あなたには助けられてばっかりですよ、ほんとに」
唯「よし、開いた」
憂「っ……」
唯「……」
唯「いま、何隠したの?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:24:06.26 ID:YUeBAJ+4O
憂「……」
唯「喋っていいから」
憂「……なんでもない、よ?」
唯「携帯だね。充電のコード出ちゃってるよ」
憂「あう……」
唯「誰と電話してたの?」
憂「それは……その」
唯「ふんっ」
憂「ああっ」
唯「最新は着信履歴、りっちゃんからか」
唯「ちょっと前にはりっちゃんに発信もしてるね」
憂「う、うん。ちょっとね」
唯「ちょっと?」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:27:05.64 ID:YUeBAJ+4O
憂「……ううん、ちょっとじゃないや」
唯「だよね」
唯「よかった」
憂「……もしかして」
憂「律さんから、ぜんぶ聞いた?」
唯「ううん、なんにも」
憂「そっか……」
憂「私は、ぜんぶ聞いちゃったんだ」
憂「ずるいかな、私」
唯「うん、すごくずるい」
唯「私はいま、すごくすごく不安なのに」
唯「憂にはこれから私が言う言葉、わかってるんだね」
憂「そうだね。……ごめんなさい」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:30:07.03 ID:YUeBAJ+4O
唯「いいよ」
唯「抱きしめてくれたらね」
憂「……ん」
憂「はい」
唯「……あったかい」
唯「ねぇ、憂。いいかな」
憂「うん。いいよ……」
唯「……聡くんと別れて」
唯「私のものになって」
憂「あとのお願いはいいけど」
憂「一つ目は、きけない」
憂「だって……私は聡くんと付き合ってないもん」
憂「そもそも、会ったこともないんだ」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:33:05.53 ID:YUeBAJ+4O
唯「……なぁんだ」
唯「つまり、作戦だったんだね」
憂「うん。律さんと手を組んでね」
憂「予想以上にお姉ちゃんが怒っちゃって、すごく焦ったけど」
唯「怒ったんじゃないよ。嫉妬したんだ」
唯「私の方が、ずっとずっと憂を欲しかったのにっ」
唯「くやしくて憎くて、私」
憂「お姉ちゃん、ちょっと苦しいよ……」
唯「あ、ごめん……」
憂「……それで?」
唯「うん」
唯「だけど、りっちゃんに励ましてもらって」
唯「私は、聡くんから憂を奪うって決めたんだ」
唯「そしたらこのオチだもん」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:36:32.99 ID:YUeBAJ+4O
憂「えへへ……ごめんね」
唯「ううん、いいんだよ憂」
唯「大好きだもん」
唯「うい、お返事きかせて」
憂「……」
唯「あ」
憂「ちゅ」
唯「……」
憂「言葉にするのは難しそうだったから……」
憂「……これで」
唯「うい……」
唯「……うん、伝わったよ」
おわり。
憂「えっち、しちゃった」
唯「うっわ……」
憂「でも、ちゃんとゴムとかしたからね?」
唯「……」
唯「汚い……」
憂「そんな風に言わないでよ、お姉ちゃん」
唯「うるさいなぁ……話しかけないでよ」
憂「……」
唯「何? じゃあこのお夕飯のハンバーグはさ」
唯「きったない男の手とかアレとか握った手で作ったんだ」
唯「……最低だよ憂。そんな人間だと思わなかった」
憂「けど、手も体もちゃんと洗ったし……」
唯「そういう問題じゃ……う、うろぇっ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:50:03.97 ID:YUeBAJ+4O
憂「だ、大丈夫お姉ちゃん!?」
唯「近付かないで!」
憂「っ!」
唯「けがらわしいよ憂! こんりんざい私に触らないで!」
唯「見損なったよ……男と付き合うなんて」
憂「だって」
唯「喋るな!!」
唯「私に声をかけない、私の物に触らない、私の視界に入らない」
唯「出来ないなら出ていって。臭いんだよ」
憂「……わかった」
憂「できるように頑張るね」
唯「全くほんとに……ペッ」
唯「私、コンビニでご飯買ってくるから。あと明日からご飯用意しないでね」
憂「……うん」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:53:09.68 ID:YUeBAJ+4O
――――
唯「あー気分悪い……」
唯「……」
唯「わかってるんだよ、私だって」
唯「本当に気持ち悪いのは私のほうだって……」
唯「……」
唯「だけど……」
唯「なんにも言わないで、勝手に男と付き合って……そのうえ、ぇ」
唯「う、いっの……ばかぁ……」
唯「ひっ、ふ……ううぅ」
唯「……っ、はあぁー」
唯「……」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:56:01.69 ID:YUeBAJ+4O
唯「肉まんふたつください」
唯「あ、はい」
唯「どうも」
唯「はぁー。ほっかほかぁ」
律「だなぁ」
唯「……私の肉まん」
律「まぁ良いじゃん」
唯「105円と言い換えてもいいよね」
律「なんか飲む?」
唯「午後ティー」
唯「ミルクだよ」
律「おっけ」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 11:59:01.91 ID:YUeBAJ+4O
唯「……」
唯「おいし……」
唯「う、げほっ」
唯「はぁ……はふっ」
唯「……んぐっ、んっ」
唯「……はぁっ」
律「ほい」
唯「紙パック……」
律「105円って言ったろ」
唯「そうだね。っよいしょ、と」
唯「ちゅうー」
律「肉まんもう食ったのか」
唯「うん」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:02:03.59 ID:YUeBAJ+4O
唯「あ」
唯「こんばんは、りっちゃん」
律「あぁ、おっす」
唯「こんな時間にどうしたの?」
律「なに、ちょっとな……」
律「夜の散歩だよ」
唯「澪ちゃんがやりそうなことだね」
律「実際やってるけどな、澪」
律「唯こそどうした?」
唯「私は」
唯「ちょっと、憂が出かけてて、ご飯がねっ」
唯「無くって……」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:05:17.18 ID:YUeBAJ+4O
唯「はああぁーっ……」
律「うん……」
唯「……りっちゃんさぁ」
唯「なんであんなことしたの?」
律「……ただ、できることをしただけだよ」
律「最終的には、それが憂ちゃんの意志だったんじゃないのかな」
唯「自分は関係ないって?」
律「私はただ、聡の名前を出しただけだしな」
律「そっから先は、憂ちゃんの気持ちなんだろうよ」
唯「……」
唯「そっか」
律「唯さ、泣いてただろ」
唯「ちょっとね」
律「いや、びえんびえん」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:09:03.18 ID:YUeBAJ+4O
律「目が真っ赤だ」
唯「ブレーキランプだよ」
律「なら、赤くしちゃだめじゃないか?」
唯「どうかな」
唯「ほんとはアクセル全開で飛ばしたいけど」
唯「信号は赤なんだと思う」
唯「だって二人も人が通ってるもん」
律「そうだなぁ」
律「じゃ、信号が青だったらどうするんだ?」
唯「……」
律「ぷっぷー」
唯「進む、かな」
唯「青になったなら、だけど」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:12:05.71 ID:YUeBAJ+4O
律「ほほぉう」
律「わかった」
唯「……ちゅー」
唯「ごくん」
律「リッター210円」
律「高いなぁ」
唯「でも、よく走れそう」
唯「なんかありがとね」
律「なぁに」
律「唯の気持ちがそうだってんなら」
律「私は平等に機会をやりたいだけだよ」
唯「平等、かなぁ」
律「あぁ。しごく平等だ」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:15:01.41 ID:YUeBAJ+4O
律「アンフェアな部分があるとしたら」
律「唯は何も知らないってことかな」
唯「私は何も知らない?」
唯「どういうこと?」
律「さてな。それを知るために、走るんじゃないか?」
律「ぷっぷっぷー」
唯「後ろからクラクションが鳴ってるね」
律「きっと青信号なんだよ」
唯「そうなのかな」
唯「ううん、そうだよね」
唯「じゃあ、また明日」
律「あぁ。車に気をつけてゆっくり帰れよ」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:18:05.22 ID:YUeBAJ+4O
――――
唯「ただいまー」
唯「たーだいーまー」
唯「……あ、そうか」
唯「対向車線じゃすれ違うしね」
唯「……ここらへんまでにしとこうかな」
唯「うんしょ、うんしょ……」
唯「憂の部屋って遠いなぁ」
唯「さてと……」
唯「すぅー、ふぅー」
唯「うい、いるー?」
唯「……」
唯「あけて、ういー」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:21:01.89 ID:YUeBAJ+4O
唯「ういー?」
唯「ん、あれっ」
唯「くのっ、このっ」
唯「うぅー……」
唯「……」
唯「しょうがないな」
唯「姉の特権、部屋の合鍵」
唯「あなたには助けられてばっかりですよ、ほんとに」
唯「よし、開いた」
憂「っ……」
唯「……」
唯「いま、何隠したの?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:24:06.26 ID:YUeBAJ+4O
憂「……」
唯「喋っていいから」
憂「……なんでもない、よ?」
唯「携帯だね。充電のコード出ちゃってるよ」
憂「あう……」
唯「誰と電話してたの?」
憂「それは……その」
唯「ふんっ」
憂「ああっ」
唯「最新は着信履歴、りっちゃんからか」
唯「ちょっと前にはりっちゃんに発信もしてるね」
憂「う、うん。ちょっとね」
唯「ちょっと?」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:27:05.64 ID:YUeBAJ+4O
憂「……ううん、ちょっとじゃないや」
唯「だよね」
唯「よかった」
憂「……もしかして」
憂「律さんから、ぜんぶ聞いた?」
唯「ううん、なんにも」
憂「そっか……」
憂「私は、ぜんぶ聞いちゃったんだ」
憂「ずるいかな、私」
唯「うん、すごくずるい」
唯「私はいま、すごくすごく不安なのに」
唯「憂にはこれから私が言う言葉、わかってるんだね」
憂「そうだね。……ごめんなさい」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:30:07.03 ID:YUeBAJ+4O
唯「いいよ」
唯「抱きしめてくれたらね」
憂「……ん」
憂「はい」
唯「……あったかい」
唯「ねぇ、憂。いいかな」
憂「うん。いいよ……」
唯「……聡くんと別れて」
唯「私のものになって」
憂「あとのお願いはいいけど」
憂「一つ目は、きけない」
憂「だって……私は聡くんと付き合ってないもん」
憂「そもそも、会ったこともないんだ」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:33:05.53 ID:YUeBAJ+4O
唯「……なぁんだ」
唯「つまり、作戦だったんだね」
憂「うん。律さんと手を組んでね」
憂「予想以上にお姉ちゃんが怒っちゃって、すごく焦ったけど」
唯「怒ったんじゃないよ。嫉妬したんだ」
唯「私の方が、ずっとずっと憂を欲しかったのにっ」
唯「くやしくて憎くて、私」
憂「お姉ちゃん、ちょっと苦しいよ……」
唯「あ、ごめん……」
憂「……それで?」
唯「うん」
唯「だけど、りっちゃんに励ましてもらって」
唯「私は、聡くんから憂を奪うって決めたんだ」
唯「そしたらこのオチだもん」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/26(日) 12:36:32.99 ID:YUeBAJ+4O
憂「えへへ……ごめんね」
唯「ううん、いいんだよ憂」
唯「大好きだもん」
唯「うい、お返事きかせて」
憂「……」
唯「あ」
憂「ちゅ」
唯「……」
憂「言葉にするのは難しそうだったから……」
憂「……これで」
唯「うい……」
唯「……うん、伝わったよ」
おわり。
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