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唯「レイプされた」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:39:58.57 ID:slFJAqO+0 [1/61]
憂「え!?」
唯「痛かったよぉ…」
憂「え!?」
唯「痛かったよぉ…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:41:41.18 ID:slFJAqO+0 [2/61]
憂「だ、誰に襲われたの…?」
唯「あずにゃん」
憂「」シュン
唯「うお、ういが消えた」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:45:04.54 ID:slFJAqO+0 [3/61]
[あずにゃんの家]
梓「まったく……唯先輩はだめなんだから」
憂「そお?」
梓「そうだよ!だって真面目に練習し……って、ええええ!?」
憂「どうしたの?」
梓「う、う、うい、いつの間にうちに来たの」
憂「やだなー梓ちゃん、さっきからいたよ」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:49:01.71 ID:slFJAqO+0
梓「うそ、だって……うぐ!?」
憂「梓ちゃん?どうしたの?」ニコ
梓「う、憂……お腹が……熱い」
憂「あれ?包丁が刺さってるよ?」
梓「ぁ……ぁ……」
憂「抜いてあげるね~」
梓「…」コクコク
憂「あれ~…抜けないや」グリグリ
梓「」ドタッ
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:51:41.16 ID:slFJAqO+0
憂「あーあ…」ピッピッ
唯『もしもしうい~?』
憂「うん、わたしだよ。お姉ちゃん、始末できたよ」
唯『おー、仕事早いね!じゃあ戻ってきて~』
憂「はーい!!」ピッ
憂「さてと……」
憂「バルサン焚いておこ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:54:01.14 ID:slFJAqO+0
[ゆいのいえ]
唯「お、うい、おかえり~」
憂「えへへ、ただいまぁ」
唯「ってうい~、あずにゃんの首ぶら下げてこないでよ」
憂「あっ…そうだね、ごめん」ポイッ
唯「それに匂いがキツいよ……ファブリーズ撒いておこうかな」
憂「うん!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:56:17.65 ID:slFJAqO+0
唯「それっ」バシャ
憂「うっ……げほっげほっ」
唯「ういも消毒しないとね~」バシャバシャ
憂「お姉ちゃん、原液はやめてよ……こほこほ」
唯「大丈夫大丈夫~、あ、うい、こっちおいで」
憂「?」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:59:17.97 ID:slFJAqO+0
唯「新しい動力が完成したの」
憂「わぁ!綺麗!」
唯「水素電池なんだけどね、これで200年は持つよ」
憂「すごい…」
唯「えへへ、だから今の電池は処分するよ」
憂「じゃあ一回電源切るね?」
唯「うん」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:03:45.25 ID:slFJAqO+0
『system shutdown ....... done.』
憂「」シューン
唯「よし、電池の交換をしよう」
唯「動力は心臓のところに入ってるんだよね~」
唯「ドライバーで回して~」パカ
唯「よし、取り替えよう」クルクル
唯「…」カチャカチャ
唯「できたぁ」パカ
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:07:09.52 ID:slFJAqO+0
唯「あとはポニテを引っ張って…」クイッ
憂「」シューン…
憂「…あ」
唯「おはよ、うい」
憂「おはよー、お姉ちゃん」
唯「無事に終わったよ」
憂「えへへ、ありがとう」
唯「どお?」
憂「うーん、なんか身体が軽くなった気がする」
唯「従来比150%大きくなってるからね~」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:08:58.49 ID:slFJAqO+0
憂「あ、お姉ちゃん、梓ちゃんちの後始末どうする?」
唯「あー、そっか~」
憂「消しておいた方がいいかも」
唯「確かに。じゃあこの電池持ってっていいよ~」
憂「わかった!じゃあ行って来るね!」
唯「ほーい」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:12:00.77 ID:slFJAqO+0
[あずにゃんの家]
憂「電池をセットして…」
憂「…ちょっと威力大きすぎるかなぁ」
憂「ま、大丈夫だよね」
憂「よっと」ピッピッ
唯『あ、うい~?設置できた~?』
憂「うん!」
唯『じゃあ起爆させるから戻ってきて~』
憂「はーい」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:14:39.99 ID:slFJAqO+0
[ゆいのいえ]
唯「おかえり~」
憂「ただいま」
唯「テレビつけたよ、どこが一番早く中継してくれるかなぁ」
憂「ねー」
唯「じゃあ起爆させるよ」
憂「うん」
唯「3,2,1」ポチ
ドーン!!
憂「…」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:08:12.32 ID:slFJAqO+0
ブワッ
唯「わ、わ」
憂「お姉ちゃん、私の影に」
唯「うん」
ドドドドドドドド
唯「ういー!!家が崩れる」
憂「お姉ちゃん私に掴まって!」
唯「うんっ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:12:08.87 ID:slFJAqO+0
憂「…」シュタッ
唯「おぉ……」
憂「…お姉ちゃん」
唯「うん……威力が大きすぎた」
とみ「誰かー!!助けてー!!」
唯「おばあちゃん!!」
憂「お姉ちゃん、ここで待ってて!」
唯「待って!うい」
憂「必ず戻るよ」シュタッ
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:15:53.75 ID:slFJAqO+0
唯「ういー!!頑張れー!」
澪「…」スッ
唯「澪ちゃん!?いつの間に」
澪「来い、唯」ヒョイ
唯「んああっ、持ち上げないで」
澪「大人しくしろっ」バンッ
唯「痛い……う、ういーー!!助けてー!!」
澪「…」バシッ
唯「」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:13:12.26 ID:slFJAqO+0
―――――――――――――
唯「…はっ、ここは?」
律「唯」
唯「りっちゃん!」
律「…唯も連れてこられたみたいだな」
唯「澪ちゃんに?」
律「そうなんだよ。澪のやつすごい力で」
唯「そうそう!澪ちゃん殴ってきた!」
律「一体どうなってるんだよ…」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:17:09.71 ID:slFJAqO+0
ガラッ
澪「2人とも起きたな」
律「おい澪!この檻から出せよ!!」
澪「はは、律、いい気味だ」
律「なんだと!?」
唯「澪ちゃん…」
澪「お前らはじきに処分される。せいぜい来世の幸福を祈ってな」
律「澪…?」
唯「澪ちゃん!!」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:19:39.78 ID:slFJAqO+0
澪「ばいばい、律、唯」
ガラッ
律「くそ…どうなってるんだいったい」
唯「…今の、澪ちゃん、だよね」
律「どっからみても澪だろ」
唯「…」
律「と、とりあえずどうにかしてここから出ないと!」
唯「うん…」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:23:40.28 ID:slFJAqO+0
律「とはいうもののこの鉄格子じゃあなあ…」
唯「…」
律「…ムギと梓は無事かな」
唯「え」
律「…」ニヤ
唯「…そ、そういえばここに来る前に爆発があったよね」
律「あったな…。なんだったんだ?梓の家の方からだった気がしたけど」
唯「わかんない…」
律「いったい何がどうなってるんだ…くそ…」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:26:56.26 ID:slFJAqO+0
唯「…大丈夫だよ」
律「なにが大丈夫なんだよ」
唯「ういが助けに来てくれる」
律「…憂ちゃんか」ポチ
唯「うんっ!絶対に!」
律「はは、でもさすがの憂ちゃんでもなぁ」
唯「いや、ういならきっと…」
ガラッ
澪「時間だ」
唯「…」ゴクリ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:29:09.96 ID:slFJAqO+0
澪「ふふ…」
律「…」
唯「や、やだ」
澪「…律、お前からだ。処分だ」
律「ひっ」
唯「りっちゃん!」
澪「こっちに来な、律」
律「だ、誰が行くか!バカ!」
澪「唯、代わりに来るか?」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:32:09.93 ID:slFJAqO+0
唯「えっ…と」
律「う…」
澪「3分間待ってやる。どっちが先に…」
律「…わたしだ!」
唯「りっちゃん!?」
澪「ふふ、律らしい」
律「(唯、すぐに助けに来てくれ、お願いだから)」
唯「(う、うん…!絶対)」
澪「よし、来い律」
律「くそ…」
唯「りっちゃん…」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:35:11.66 ID:slFJAqO+0
「ぎゃああああああああああ」
「大人しくしろっ!!」バシン!
「あああああああああ…」
「…」
唯「…」ゾクッ
唯「うい、早く…」
唯「あ」
唯「…」
唯「携帯が通じる…」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:39:28.60 ID:slFJAqO+0
――――――――――――――――――――――――――
憂「おばあちゃん大丈夫?」ヨイショ
とみ「憂ちゃん…本当に本当にありがとうね」
憂「ううん、これくらい。おばあちゃん、早く安全なところに」
とみ「うんうん。わたしはもう大丈夫だから、憂ちゃんは早くお姉ちゃんのところに」
憂「うん…じゃ、また後でね!」シュタッ
とみ「と…飛んだ…」
憂「…お姉ちゃん大丈夫かな」
憂「早くお姉ちゃんと一緒に逃げないと」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:41:23.15 ID:slFJAqO+0
憂「お姉ちゃ~ん!!」
憂「あれ…?」
憂「お姉ちゃ~ん!?」
憂「お姉ちゃんがいない…」
憂「そんな…まさか」
携帯「ぶーぶーぶー」
憂「お姉ちゃんから!?」ピ
憂「もしもしお姉ちゃん!?」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:44:10.79 ID:slFJAqO+0
唯『うい…早く来て』
憂「お姉ちゃん今どこにいるの!?」
唯『分からないの…』
憂「そんな…」
唯『早く…りっちゃんが殺されちゃう…』
憂「律さんが…?」
唯『次はわたしみたい…うい、はやくきて…』グス
憂「う、うん!!待ってて」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:53:20.57 ID:slFJAqO+0
憂「…」ピピピピ
『tracing the call ....... 』ピピピ
『 .......... detected the object. 』ピピー
憂「…見つけた」
憂「お姉ちゃんが搭載してくれた逆探知機能、ここで役に立つなんてね」
憂「ここから北西に2km…」シュタッ
憂「待っててねお姉ちゃん…」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:55:11.09 ID:slFJAqO+0
―――――――――――――――――――――
唯「…」
唯「…悲鳴が消えた」
ガラッ
澪「唯?」
唯「ひっ」ビクッ
澪「飲み物持ってきたぞ」
唯「…」
澪「ほら、飲んでリラックスしなよ。もうすぐ始まるから」
唯「…赤くて鉄の匂い」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:57:56.53 ID:slFJAqO+0
澪「あ、ほら、お菓子も」
唯「ひぃぃぃ…」
澪「ほら、眼球。ぷりぷりしてておいしいかも…よ」
唯「や、やぁぁ…」
澪「あ、それ飲み干したら解放してやるよ」
唯「これって」
澪「律100%使用」
唯「おえっ…」ゲロゲロ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:01:59.55 ID:slFJAqO+0
澪「汚ね…」
唯「…ごほっ…許じで…」
澪「…許すも何も」
唯「お願いだがら…」ゴホッ
澪「…」
唯「澪ちゃん…」
澪「…」
唯「何でもするから…出してください」
澪「だめ」
唯「…」グスン
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:03:56.07 ID:slFJAqO+0
澪「飲み干せばいいだけの話…」
ピピピピピピピ
澪「お、来たか」
唯「?」
澪「唯、処分は後だ、そこで怯えて待ってな」
ピシャン!
唯「……」
唯「…うい助けて」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:07:06.05 ID:slFJAqO+0
――――――――――――――――――――
憂「この辺だったはず…」
律「はぁ…はぁ…」
憂「律さん!?」
律「憂…ちゃん……」
憂「大丈夫ですか!?」
律「それより…唯を早く……」
憂「え…」
律「この中だ……早く唯を助けて…」
憂「はいっ!」タッタッタ…
律「ふふふ…」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:14:30.52 ID:slFJAqO+0
******
憂「お姉ちゃ~~ん!!」
唯「ういーー!!」
憂「あ!!お姉ちゃん!」
唯「ういー!!早くここから出してー」
憂「檻!?ちょっと待ってね…」ピピピ
『 transform .... -> arm : chain saw 』ピー
憂「…よしっ」ウィーン
唯「早く…」
憂「待ってね…」キュイーン
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:18:06.27 ID:slFJAqO+0
唯「ありがと、うい…助けにきてくれて」
憂「もちろんだよ…。大丈夫?お姉ちゃん」
唯「うん……で、でもりっちゃんが」
憂「律さんならさっき見たよ。お姉ちゃんがこっちにいるって教えてくれて」
唯「うそ…じゃあこれは……」
唯「!!」憂「?」
唯「ういっ!!」
ドスッ
憂「うっ…」
澪「遅かったな」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:40:42.95 ID:slFJAqO+0
唯「うい!!」
憂「く…!」ヌキッ
澪「…やはり憂ちゃんもサイボーグだったか」
憂「正確にはアンドロイド、Ultimate dIffencer of お姉ちゃん model 0222ですっ」ドカッ
澪「ぐっ……平沢システムズの最高傑作と言われたあの」
憂「お姉ちゃんを傷つける人は誰であろうと抹殺します!」
澪「…それはどうかな」ピピピ…
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:45:01.77 ID:slFJAqO+0
唯「ま、まさか澪ちゃんもアンドロイドだなんて」
律「ふふ、唯ちゃんおはよ♪」
唯「りっちゃん!?」
律「…澪、さっさと決着をつけろ」
澪「おう!」
唯「え!?」
律「…わたしの演技はどうだった?w」
唯「うそ…そんな」
律「おらぁ!」バンッ
唯「きゃぁ!」
憂「お姉ちゃん!!」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:49:00.92 ID:slFJAqO+0
澪「憂ちゃんのあいては私だよ」ヒューン
憂「く…」ヨケッ
どーん!!
唯「ぁ…ぁ……」
律「唯、死ぬ前に面白い話をしてやろう」
唯「…」
律「これは今から数年後の話だ…」
――――――――
――――――――――――――――
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:00:36.50 ID:slFJAqO+0
元来親しい友達がこれといっていなかった私は、退屈で無為な毎日を過ごしていた。
が、ある日、気づいたんだ。
私が人工知能を持ったロボットを作ってそいつと友達になればいいと。
私は来る日も来る日も猛勉強をして、ついに完成させた。
人工知能だ。
私はあまりの嬉しさに、毎日こいつと話したさ。
それが失敗だったのかもしれないけどな。
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:01:36.98 ID:slFJAqO+0
*****
律「人工知能、仮称はMIO、です」
記者「どのように使えそうですか?」
律「医療用、介護用……皆さんの役に立つものになればと思います」
記者「公開はいつごろに…」
律「まだ未定ですが、近いうちに驚くべきものを発表したいと」
「おー!」パチパチパチ
でも私は、従来のロボットから脱した、まるで人間のようなロボット、
アンドロイドを作ろうと決めていたんだ。こいつに人工知能を持たせたら…
そう考えるだけで、私は休みもとらずに研究を続けることができた。
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:07:16.84 ID:slFJAqO+0
しかし実験はなかなかうまくいかなかった。
外見はまるでフランケンシュタイン博士の作った怪物のようにしかならない。
私のセンスでは無理なのか、なんて考えているところで唯が現れたんだ。
*****
唯「私も流行に乗って人工知能を作ってみました!」
記者「同じようなものが次々に開発されていますが、今回のされたもののの優位性は」
唯「ふふんっ、発表します!最初で最後の私のアンドロイド、ゆいです!」バッ
ゆい「みなさんこんにちは」
「あれは人間じゃないのか…」「どういうことだ…」
唯「えへん」
私は信じられなかった。こんな柔らかそうな女がロボットを作りあげたということに。
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:13:06.06 ID:slFJAqO+0
1位にならなくちゃいけない。2位じゃだめだった。
幸い彼女のアンドロイドは人工知能としての能力が不十分だった。
ここで私が最高のアンドロイドを発表すれば。私は焦った。
よりリアルな人型にするために、死体をもらってきて、皮膚を貼って…。
近いうちに彼女が改良版のアンドロイドを発表すると聞いて、
なんとしてでもその前に完成させないといけなかった。
この世界ではみんな1位のことしか見ないから。
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:18:12.75 ID:slFJAqO+0
******
律「アンドロイドを発表します」
記者「経緯を教えてください」
律「前回は実態を持たない人工知能を作成したので、それを載せたアンドロイドをということで」
記者「アンドロイドは平沢氏も発表されていますが」
律「違いは人工知能の高さです。人間のような感情、表情も豊かです」
記者「アンドロイドはどのように製造されたのですか」
律「それは機密ですが、今から見ていただくものに驚かれることでしょう」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:23:41.59 ID:slFJAqO+0
律「アンドロイド、MIO、です」バッ
MIO「こ、こんにちは…//」
記者「…」パシャッパシャ
記者「…これは何に使用できると」
律「前回の会見でも申しました通り、使い方は自由でみなさんの役に立てればと」
記者「…」ゴホッ
律「あれ…?」
やはり駄目だったんだ。醜悪すぎる。フランケンシュタインの再来、とか。
マスコミは騒ぎ立て始めた。死体を弄んでる、とか、ネクロフィリア、とか、
根も葉もない噂も立ち始めて、私は研究をやめた。止めざるを得なかった。
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:28:21.66 ID:slFJAqO+0
******
唯「進化したアンドロイドYUIです!」
「おおー!」パチパチパチ
唯「今回は頭もよくなりました!ね、YUI」
YUI「うん!唯ちゃん!」
記者「おー!」パシャッパシャ
私のものに比べて彼女のアンドロイドは容姿端麗で、性格も親しみやすくて、
広く受け入れられたようだった。
それもあって彼女は巨大財閥の琴吹家の援助も受けて、開発を加速させていた。
知能としては私のMIOの方が勝っているのに…。悔しかった私はある賭けに出た。
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:38:16.03 ID:slFJAqO+0
律「20億円…で、どうだ」
梓「…」
梓「…やりましょう」
そう、彼女の開発グループにいた中野を買収したんだ。
中野は言われたとおりに研究データを持ち去って私のもとに届けてくれた。
でも、彼女は、平沢システムズは、その失態を隠していたようだった。
いや、中野を信じていたのか?
…そのせいもあってか、結局アンドロイドYUIの量産化はできなかったみたいだよ。
私はせっかく作り上げたMIO―たとえその容貌が醜悪でも、人間の心をもっていて
優しいMIOを、必ず美しいアンドロイドにしてあげたかった。私の汚名も返上したかった。
奪った研究データをもとに、MIOに新しい姿を与える。私はそう決意した。
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:46:31.56 ID:slFJAqO+0
―――――――――――――――
―――――――
唯「…」
律「へっ、その結果、だよ」
唯「あずにゃんだった、やっぱりそうだった」
律「どうだ?自分の部下に裏切られた気分は」
唯「信じたくなかったけど、そうだと分かったから、殺したよ」
律「ああ、だから私も動かざるを得なかった。唯」グイッ
唯「うぅ…」
律「そしてあの知能……」
憂「お姉ちゃん…!」
律「…私のものを盗んだんだろう、唯!?」
唯「違うっ…私が自分で」
律「嘘をつくなっ!」バシ!
唯「うぅ…」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:53:20.39 ID:slFJAqO+0
律「…その後は悲惨だった。唯の発表の後じゃ見向きもされなかった」
唯「…」
律「パクりとか、偽造品とか…!MIOは綺麗で優しくて頭もよくて!それなのに!」
唯「実際にパクり、だしね」
律「うるさぁい!!人工知能だ!全てのルーツは私にあるんだっ!」
唯「…」
律「…澪!!早くそいつを殺せ!!破壊しろ!!」
澪「お、おう…」
憂「くぅ…」
律「…それから考えたのは過去の破壊だ。気を見計らって殺すつもりだった」
唯「…」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:09:31.85 ID:slFJAqO+0
律「しかしまさか唯から動くとは思わなかった…が、こんな形で決着がつけられるとも思わなかった」
唯「ふふ、そうだね」
律「なんで笑うんだ」
唯「だって、わたし、決着なんていらないし」
律「…」
唯「それに別にいいかなーって」
律「こいつぅ…」グリ
憂「お姉ちゃん!!」
律「澪!!とどめだ!!早く!!」
澪「りょ、了解」
『 transform .... -> arm : Phased Plasma Canon 』ピピー
澪「…放出」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/24(金) 22:23:41.41 ID:slFJAqO+0
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__.∠ -―`<ヽ :`ヽ
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91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:24:44.20 ID:slFJAqO+0
唯「りっちゃん、ういは水素電池を搭載しててね…」
律「…!」
唯「えへへ…離さないよぉ」ぎゅ
律「くっ…」
スゥー…
憂「…」
澪「…あれ?」
律「…なんで」
唯「ふっふっふ」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:27:19.55 ID:slFJAqO+0
律「澪…どうしてやめたんだ」
澪「分からない…」
憂「お姉ちゃんっ!!」ばっ
唯「んー大丈夫だよぉ、うい」
律「くそぉ…」
澪「…」
唯「りっちゃん、パクりはダメだよ」
律「…?」
唯「焦ってたんだねぇ~」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:34:55.07 ID:slFJAqO+0
律「何を言って」
唯「仕様書1127ページの真ん中あたり」
律「?」
唯「『※使用機の破損、もしくは命令者を生命の危険にさらすと考えられる武装は稼働しない』、だよ」
律「…」
唯「わたし、武器をもって死んじゃうロボットなんてみたくないから」
澪「…」
唯「それにういのことが大好きだからね」
憂「お姉ちゃん…!」
唯「ういー!」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:43:31.55 ID:slFJAqO+0
律「ならどうして武装機能なんて」
唯「あくまで「自衛」用だよ。私のことを狙う人が出るって気がしたし。それにプラズマキャノンは私はつけてないよ」
律「…あ…あ」
唯「私のシステムを中途半端に流用したのがいけなかったね、りっちゃん」
律「……私の負け…なのか」
澪「律…!」
律「…」
澪「…律ってば」
律「うわああ!!」ダッ
澪「律!!待って」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:46:40.01 ID:slFJAqO+0
律「待てよ……それは嘘だ」
唯「?」
律「お前ら梓を殺しただろ!インチキ言いやがって!!お見通しなんだよ!!」
唯「あー…」
律「澪…こいつらは平気で嘘をついて私たちを殺そうと」
澪「それは違うよ、律」
律「…澪!?」
唯「だって、あずにゃんを消せばこんなことにはならなかったから」
律「…残念だったな、唯」
唯「ふぇ?」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:53:45.58 ID:slFJAqO+0
律「梓がいなければ、私がこうやってMIOを連れて唯の前に立ってることは無かった、そうだろ?」
唯「…」
律「梓がデータを私に寄越さなければ、私は醜いMIOと一緒に朽ち果てていたと!?ばーか!!甘いんだよ!」
憂「…」ギロッ
律「梓が殺されても澪はここにいる!それが!!」
唯「…」
律「私がいずれ自力で澪を完成させられたという証拠!」
律「唯が量産化に失敗したという証拠!私を悔やんでいるという証拠!」
唯「…」
律「どうだ、澪?騙されるな!?こいつらはなぁ」澪「律!もういいよ!」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:57:40.19 ID:slFJAqO+0
律「…澪?」
澪「こんなの嫌だ!そんな律は見たくないっ!」
律「な、何を言ってるんだ!?澪!命令だ!あいつらを殺せ!」
澪「…」
律「澪!」
澪「律、私は嬉しかった」
律「な、なんだよ」
澪「自分を作ってくれて……綺麗にしてくれて」
律「だから澪」
澪「いいんだ!」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:02:54.24 ID:slFJAqO+0
澪「律…分かったんだ」
律「何が分かったんだよ澪」
澪「憂ちゃん……」
憂「はい…」
唯「へへ~…」
律「澪!?どうした?」
警察『君たちは包囲されている!!大人しく投降しなさい!!』
澪「…律、終わりだ」
律「はぁ?なんだよ警察ごとき」
唯「くるくる~っと」カチャカチャ
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:15:02.94 ID:slFJAqO+0
憂「ふ~…」ピピー 『 ALTERNATE POWER 』 ≪補助電源≫
唯「憂大丈夫?」
憂「うん…でもあんまりもたないかも」
唯「うん」
律「な、何をするつもり」
唯「綺麗でしょお、これがういの動力だったの」
ピピー ピピー
澪「…」
律「おい」
唯「開発者同士、一緒にいこう」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:18:05.25 ID:slFJAqO+0
律「いや…いやだぁあああ」ダッ
澪「律」がしっ
律「うわぁ!!離せっ!!離せよ!」
澪「いいんだよ律、ずっと一緒だから」
律「機械のくせに!!ばかっ!!離せよ!!」
澪「……唯、頼む」
唯「いっくよー…」
憂「お姉ちゃんっ…」ギュ
唯「えい!!」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/24(金) 23:56:03.57 ID:slFJAqO+0 [61/61]
おわ
憂「だ、誰に襲われたの…?」
唯「あずにゃん」
憂「」シュン
唯「うお、ういが消えた」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:45:04.54 ID:slFJAqO+0 [3/61]
[あずにゃんの家]
梓「まったく……唯先輩はだめなんだから」
憂「そお?」
梓「そうだよ!だって真面目に練習し……って、ええええ!?」
憂「どうしたの?」
梓「う、う、うい、いつの間にうちに来たの」
憂「やだなー梓ちゃん、さっきからいたよ」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:49:01.71 ID:slFJAqO+0
梓「うそ、だって……うぐ!?」
憂「梓ちゃん?どうしたの?」ニコ
梓「う、憂……お腹が……熱い」
憂「あれ?包丁が刺さってるよ?」
梓「ぁ……ぁ……」
憂「抜いてあげるね~」
梓「…」コクコク
憂「あれ~…抜けないや」グリグリ
梓「」ドタッ
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:51:41.16 ID:slFJAqO+0
憂「あーあ…」ピッピッ
唯『もしもしうい~?』
憂「うん、わたしだよ。お姉ちゃん、始末できたよ」
唯『おー、仕事早いね!じゃあ戻ってきて~』
憂「はーい!!」ピッ
憂「さてと……」
憂「バルサン焚いておこ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:54:01.14 ID:slFJAqO+0
[ゆいのいえ]
唯「お、うい、おかえり~」
憂「えへへ、ただいまぁ」
唯「ってうい~、あずにゃんの首ぶら下げてこないでよ」
憂「あっ…そうだね、ごめん」ポイッ
唯「それに匂いがキツいよ……ファブリーズ撒いておこうかな」
憂「うん!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:56:17.65 ID:slFJAqO+0
唯「それっ」バシャ
憂「うっ……げほっげほっ」
唯「ういも消毒しないとね~」バシャバシャ
憂「お姉ちゃん、原液はやめてよ……こほこほ」
唯「大丈夫大丈夫~、あ、うい、こっちおいで」
憂「?」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:59:17.97 ID:slFJAqO+0
唯「新しい動力が完成したの」
憂「わぁ!綺麗!」
唯「水素電池なんだけどね、これで200年は持つよ」
憂「すごい…」
唯「えへへ、だから今の電池は処分するよ」
憂「じゃあ一回電源切るね?」
唯「うん」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:03:45.25 ID:slFJAqO+0
『system shutdown ....... done.』
憂「」シューン
唯「よし、電池の交換をしよう」
唯「動力は心臓のところに入ってるんだよね~」
唯「ドライバーで回して~」パカ
唯「よし、取り替えよう」クルクル
唯「…」カチャカチャ
唯「できたぁ」パカ
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:07:09.52 ID:slFJAqO+0
唯「あとはポニテを引っ張って…」クイッ
憂「」シューン…
憂「…あ」
唯「おはよ、うい」
憂「おはよー、お姉ちゃん」
唯「無事に終わったよ」
憂「えへへ、ありがとう」
唯「どお?」
憂「うーん、なんか身体が軽くなった気がする」
唯「従来比150%大きくなってるからね~」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:08:58.49 ID:slFJAqO+0
憂「あ、お姉ちゃん、梓ちゃんちの後始末どうする?」
唯「あー、そっか~」
憂「消しておいた方がいいかも」
唯「確かに。じゃあこの電池持ってっていいよ~」
憂「わかった!じゃあ行って来るね!」
唯「ほーい」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:12:00.77 ID:slFJAqO+0
[あずにゃんの家]
憂「電池をセットして…」
憂「…ちょっと威力大きすぎるかなぁ」
憂「ま、大丈夫だよね」
憂「よっと」ピッピッ
唯『あ、うい~?設置できた~?』
憂「うん!」
唯『じゃあ起爆させるから戻ってきて~』
憂「はーい」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:14:39.99 ID:slFJAqO+0
[ゆいのいえ]
唯「おかえり~」
憂「ただいま」
唯「テレビつけたよ、どこが一番早く中継してくれるかなぁ」
憂「ねー」
唯「じゃあ起爆させるよ」
憂「うん」
唯「3,2,1」ポチ
ドーン!!
憂「…」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:08:12.32 ID:slFJAqO+0
ブワッ
唯「わ、わ」
憂「お姉ちゃん、私の影に」
唯「うん」
ドドドドドドドド
唯「ういー!!家が崩れる」
憂「お姉ちゃん私に掴まって!」
唯「うんっ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:12:08.87 ID:slFJAqO+0
憂「…」シュタッ
唯「おぉ……」
憂「…お姉ちゃん」
唯「うん……威力が大きすぎた」
とみ「誰かー!!助けてー!!」
唯「おばあちゃん!!」
憂「お姉ちゃん、ここで待ってて!」
唯「待って!うい」
憂「必ず戻るよ」シュタッ
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:15:53.75 ID:slFJAqO+0
唯「ういー!!頑張れー!」
澪「…」スッ
唯「澪ちゃん!?いつの間に」
澪「来い、唯」ヒョイ
唯「んああっ、持ち上げないで」
澪「大人しくしろっ」バンッ
唯「痛い……う、ういーー!!助けてー!!」
澪「…」バシッ
唯「」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:13:12.26 ID:slFJAqO+0
―――――――――――――
唯「…はっ、ここは?」
律「唯」
唯「りっちゃん!」
律「…唯も連れてこられたみたいだな」
唯「澪ちゃんに?」
律「そうなんだよ。澪のやつすごい力で」
唯「そうそう!澪ちゃん殴ってきた!」
律「一体どうなってるんだよ…」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:17:09.71 ID:slFJAqO+0
ガラッ
澪「2人とも起きたな」
律「おい澪!この檻から出せよ!!」
澪「はは、律、いい気味だ」
律「なんだと!?」
唯「澪ちゃん…」
澪「お前らはじきに処分される。せいぜい来世の幸福を祈ってな」
律「澪…?」
唯「澪ちゃん!!」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:19:39.78 ID:slFJAqO+0
澪「ばいばい、律、唯」
ガラッ
律「くそ…どうなってるんだいったい」
唯「…今の、澪ちゃん、だよね」
律「どっからみても澪だろ」
唯「…」
律「と、とりあえずどうにかしてここから出ないと!」
唯「うん…」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:23:40.28 ID:slFJAqO+0
律「とはいうもののこの鉄格子じゃあなあ…」
唯「…」
律「…ムギと梓は無事かな」
唯「え」
律「…」ニヤ
唯「…そ、そういえばここに来る前に爆発があったよね」
律「あったな…。なんだったんだ?梓の家の方からだった気がしたけど」
唯「わかんない…」
律「いったい何がどうなってるんだ…くそ…」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:26:56.26 ID:slFJAqO+0
唯「…大丈夫だよ」
律「なにが大丈夫なんだよ」
唯「ういが助けに来てくれる」
律「…憂ちゃんか」ポチ
唯「うんっ!絶対に!」
律「はは、でもさすがの憂ちゃんでもなぁ」
唯「いや、ういならきっと…」
ガラッ
澪「時間だ」
唯「…」ゴクリ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:29:09.96 ID:slFJAqO+0
澪「ふふ…」
律「…」
唯「や、やだ」
澪「…律、お前からだ。処分だ」
律「ひっ」
唯「りっちゃん!」
澪「こっちに来な、律」
律「だ、誰が行くか!バカ!」
澪「唯、代わりに来るか?」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:32:09.93 ID:slFJAqO+0
唯「えっ…と」
律「う…」
澪「3分間待ってやる。どっちが先に…」
律「…わたしだ!」
唯「りっちゃん!?」
澪「ふふ、律らしい」
律「(唯、すぐに助けに来てくれ、お願いだから)」
唯「(う、うん…!絶対)」
澪「よし、来い律」
律「くそ…」
唯「りっちゃん…」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:35:11.66 ID:slFJAqO+0
「ぎゃああああああああああ」
「大人しくしろっ!!」バシン!
「あああああああああ…」
「…」
唯「…」ゾクッ
唯「うい、早く…」
唯「あ」
唯「…」
唯「携帯が通じる…」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:39:28.60 ID:slFJAqO+0
――――――――――――――――――――――――――
憂「おばあちゃん大丈夫?」ヨイショ
とみ「憂ちゃん…本当に本当にありがとうね」
憂「ううん、これくらい。おばあちゃん、早く安全なところに」
とみ「うんうん。わたしはもう大丈夫だから、憂ちゃんは早くお姉ちゃんのところに」
憂「うん…じゃ、また後でね!」シュタッ
とみ「と…飛んだ…」
憂「…お姉ちゃん大丈夫かな」
憂「早くお姉ちゃんと一緒に逃げないと」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:41:23.15 ID:slFJAqO+0
憂「お姉ちゃ~ん!!」
憂「あれ…?」
憂「お姉ちゃ~ん!?」
憂「お姉ちゃんがいない…」
憂「そんな…まさか」
携帯「ぶーぶーぶー」
憂「お姉ちゃんから!?」ピ
憂「もしもしお姉ちゃん!?」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:44:10.79 ID:slFJAqO+0
唯『うい…早く来て』
憂「お姉ちゃん今どこにいるの!?」
唯『分からないの…』
憂「そんな…」
唯『早く…りっちゃんが殺されちゃう…』
憂「律さんが…?」
唯『次はわたしみたい…うい、はやくきて…』グス
憂「う、うん!!待ってて」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:53:20.57 ID:slFJAqO+0
憂「…」ピピピピ
『tracing the call ....... 』ピピピ
『 .......... detected the object. 』ピピー
憂「…見つけた」
憂「お姉ちゃんが搭載してくれた逆探知機能、ここで役に立つなんてね」
憂「ここから北西に2km…」シュタッ
憂「待っててねお姉ちゃん…」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:55:11.09 ID:slFJAqO+0
―――――――――――――――――――――
唯「…」
唯「…悲鳴が消えた」
ガラッ
澪「唯?」
唯「ひっ」ビクッ
澪「飲み物持ってきたぞ」
唯「…」
澪「ほら、飲んでリラックスしなよ。もうすぐ始まるから」
唯「…赤くて鉄の匂い」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:57:56.53 ID:slFJAqO+0
澪「あ、ほら、お菓子も」
唯「ひぃぃぃ…」
澪「ほら、眼球。ぷりぷりしてておいしいかも…よ」
唯「や、やぁぁ…」
澪「あ、それ飲み干したら解放してやるよ」
唯「これって」
澪「律100%使用」
唯「おえっ…」ゲロゲロ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:01:59.55 ID:slFJAqO+0
澪「汚ね…」
唯「…ごほっ…許じで…」
澪「…許すも何も」
唯「お願いだがら…」ゴホッ
澪「…」
唯「澪ちゃん…」
澪「…」
唯「何でもするから…出してください」
澪「だめ」
唯「…」グスン
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:03:56.07 ID:slFJAqO+0
澪「飲み干せばいいだけの話…」
ピピピピピピピ
澪「お、来たか」
唯「?」
澪「唯、処分は後だ、そこで怯えて待ってな」
ピシャン!
唯「……」
唯「…うい助けて」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:07:06.05 ID:slFJAqO+0
――――――――――――――――――――
憂「この辺だったはず…」
律「はぁ…はぁ…」
憂「律さん!?」
律「憂…ちゃん……」
憂「大丈夫ですか!?」
律「それより…唯を早く……」
憂「え…」
律「この中だ……早く唯を助けて…」
憂「はいっ!」タッタッタ…
律「ふふふ…」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:14:30.52 ID:slFJAqO+0
******
憂「お姉ちゃ~~ん!!」
唯「ういーー!!」
憂「あ!!お姉ちゃん!」
唯「ういー!!早くここから出してー」
憂「檻!?ちょっと待ってね…」ピピピ
『 transform .... -> arm : chain saw 』ピー
憂「…よしっ」ウィーン
唯「早く…」
憂「待ってね…」キュイーン
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:18:06.27 ID:slFJAqO+0
唯「ありがと、うい…助けにきてくれて」
憂「もちろんだよ…。大丈夫?お姉ちゃん」
唯「うん……で、でもりっちゃんが」
憂「律さんならさっき見たよ。お姉ちゃんがこっちにいるって教えてくれて」
唯「うそ…じゃあこれは……」
唯「!!」憂「?」
唯「ういっ!!」
ドスッ
憂「うっ…」
澪「遅かったな」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:40:42.95 ID:slFJAqO+0
唯「うい!!」
憂「く…!」ヌキッ
澪「…やはり憂ちゃんもサイボーグだったか」
憂「正確にはアンドロイド、Ultimate dIffencer of お姉ちゃん model 0222ですっ」ドカッ
澪「ぐっ……平沢システムズの最高傑作と言われたあの」
憂「お姉ちゃんを傷つける人は誰であろうと抹殺します!」
澪「…それはどうかな」ピピピ…
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:45:01.77 ID:slFJAqO+0
唯「ま、まさか澪ちゃんもアンドロイドだなんて」
律「ふふ、唯ちゃんおはよ♪」
唯「りっちゃん!?」
律「…澪、さっさと決着をつけろ」
澪「おう!」
唯「え!?」
律「…わたしの演技はどうだった?w」
唯「うそ…そんな」
律「おらぁ!」バンッ
唯「きゃぁ!」
憂「お姉ちゃん!!」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:49:00.92 ID:slFJAqO+0
澪「憂ちゃんのあいては私だよ」ヒューン
憂「く…」ヨケッ
どーん!!
唯「ぁ…ぁ……」
律「唯、死ぬ前に面白い話をしてやろう」
唯「…」
律「これは今から数年後の話だ…」
――――――――
――――――――――――――――
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:00:36.50 ID:slFJAqO+0
元来親しい友達がこれといっていなかった私は、退屈で無為な毎日を過ごしていた。
が、ある日、気づいたんだ。
私が人工知能を持ったロボットを作ってそいつと友達になればいいと。
私は来る日も来る日も猛勉強をして、ついに完成させた。
人工知能だ。
私はあまりの嬉しさに、毎日こいつと話したさ。
それが失敗だったのかもしれないけどな。
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:01:36.98 ID:slFJAqO+0
*****
律「人工知能、仮称はMIO、です」
記者「どのように使えそうですか?」
律「医療用、介護用……皆さんの役に立つものになればと思います」
記者「公開はいつごろに…」
律「まだ未定ですが、近いうちに驚くべきものを発表したいと」
「おー!」パチパチパチ
でも私は、従来のロボットから脱した、まるで人間のようなロボット、
アンドロイドを作ろうと決めていたんだ。こいつに人工知能を持たせたら…
そう考えるだけで、私は休みもとらずに研究を続けることができた。
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:07:16.84 ID:slFJAqO+0
しかし実験はなかなかうまくいかなかった。
外見はまるでフランケンシュタイン博士の作った怪物のようにしかならない。
私のセンスでは無理なのか、なんて考えているところで唯が現れたんだ。
*****
唯「私も流行に乗って人工知能を作ってみました!」
記者「同じようなものが次々に開発されていますが、今回のされたもののの優位性は」
唯「ふふんっ、発表します!最初で最後の私のアンドロイド、ゆいです!」バッ
ゆい「みなさんこんにちは」
「あれは人間じゃないのか…」「どういうことだ…」
唯「えへん」
私は信じられなかった。こんな柔らかそうな女がロボットを作りあげたということに。
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:13:06.06 ID:slFJAqO+0
1位にならなくちゃいけない。2位じゃだめだった。
幸い彼女のアンドロイドは人工知能としての能力が不十分だった。
ここで私が最高のアンドロイドを発表すれば。私は焦った。
よりリアルな人型にするために、死体をもらってきて、皮膚を貼って…。
近いうちに彼女が改良版のアンドロイドを発表すると聞いて、
なんとしてでもその前に完成させないといけなかった。
この世界ではみんな1位のことしか見ないから。
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:18:12.75 ID:slFJAqO+0
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律「アンドロイドを発表します」
記者「経緯を教えてください」
律「前回は実態を持たない人工知能を作成したので、それを載せたアンドロイドをということで」
記者「アンドロイドは平沢氏も発表されていますが」
律「違いは人工知能の高さです。人間のような感情、表情も豊かです」
記者「アンドロイドはどのように製造されたのですか」
律「それは機密ですが、今から見ていただくものに驚かれることでしょう」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:23:41.59 ID:slFJAqO+0
律「アンドロイド、MIO、です」バッ
MIO「こ、こんにちは…//」
記者「…」パシャッパシャ
記者「…これは何に使用できると」
律「前回の会見でも申しました通り、使い方は自由でみなさんの役に立てればと」
記者「…」ゴホッ
律「あれ…?」
やはり駄目だったんだ。醜悪すぎる。フランケンシュタインの再来、とか。
マスコミは騒ぎ立て始めた。死体を弄んでる、とか、ネクロフィリア、とか、
根も葉もない噂も立ち始めて、私は研究をやめた。止めざるを得なかった。
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:28:21.66 ID:slFJAqO+0
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唯「進化したアンドロイドYUIです!」
「おおー!」パチパチパチ
唯「今回は頭もよくなりました!ね、YUI」
YUI「うん!唯ちゃん!」
記者「おー!」パシャッパシャ
私のものに比べて彼女のアンドロイドは容姿端麗で、性格も親しみやすくて、
広く受け入れられたようだった。
それもあって彼女は巨大財閥の琴吹家の援助も受けて、開発を加速させていた。
知能としては私のMIOの方が勝っているのに…。悔しかった私はある賭けに出た。
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:38:16.03 ID:slFJAqO+0
律「20億円…で、どうだ」
梓「…」
梓「…やりましょう」
そう、彼女の開発グループにいた中野を買収したんだ。
中野は言われたとおりに研究データを持ち去って私のもとに届けてくれた。
でも、彼女は、平沢システムズは、その失態を隠していたようだった。
いや、中野を信じていたのか?
…そのせいもあってか、結局アンドロイドYUIの量産化はできなかったみたいだよ。
私はせっかく作り上げたMIO―たとえその容貌が醜悪でも、人間の心をもっていて
優しいMIOを、必ず美しいアンドロイドにしてあげたかった。私の汚名も返上したかった。
奪った研究データをもとに、MIOに新しい姿を与える。私はそう決意した。
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:46:31.56 ID:slFJAqO+0
―――――――――――――――
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唯「…」
律「へっ、その結果、だよ」
唯「あずにゃんだった、やっぱりそうだった」
律「どうだ?自分の部下に裏切られた気分は」
唯「信じたくなかったけど、そうだと分かったから、殺したよ」
律「ああ、だから私も動かざるを得なかった。唯」グイッ
唯「うぅ…」
律「そしてあの知能……」
憂「お姉ちゃん…!」
律「…私のものを盗んだんだろう、唯!?」
唯「違うっ…私が自分で」
律「嘘をつくなっ!」バシ!
唯「うぅ…」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:53:20.39 ID:slFJAqO+0
律「…その後は悲惨だった。唯の発表の後じゃ見向きもされなかった」
唯「…」
律「パクりとか、偽造品とか…!MIOは綺麗で優しくて頭もよくて!それなのに!」
唯「実際にパクり、だしね」
律「うるさぁい!!人工知能だ!全てのルーツは私にあるんだっ!」
唯「…」
律「…澪!!早くそいつを殺せ!!破壊しろ!!」
澪「お、おう…」
憂「くぅ…」
律「…それから考えたのは過去の破壊だ。気を見計らって殺すつもりだった」
唯「…」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:09:31.85 ID:slFJAqO+0
律「しかしまさか唯から動くとは思わなかった…が、こんな形で決着がつけられるとも思わなかった」
唯「ふふ、そうだね」
律「なんで笑うんだ」
唯「だって、わたし、決着なんていらないし」
律「…」
唯「それに別にいいかなーって」
律「こいつぅ…」グリ
憂「お姉ちゃん!!」
律「澪!!とどめだ!!早く!!」
澪「りょ、了解」
『 transform .... -> arm : Phased Plasma Canon 』ピピー
澪「…放出」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/24(金) 22:23:41.41 ID:slFJAqO+0
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ー=ニ;¨ : : : : :/ : : : : : :\`丶:\
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ヽハ : ! `¨ ` ー'レヘ;ノ,ノ
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レ7 / } / }_j V /|
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91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:24:44.20 ID:slFJAqO+0
唯「りっちゃん、ういは水素電池を搭載しててね…」
律「…!」
唯「えへへ…離さないよぉ」ぎゅ
律「くっ…」
スゥー…
憂「…」
澪「…あれ?」
律「…なんで」
唯「ふっふっふ」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:27:19.55 ID:slFJAqO+0
律「澪…どうしてやめたんだ」
澪「分からない…」
憂「お姉ちゃんっ!!」ばっ
唯「んー大丈夫だよぉ、うい」
律「くそぉ…」
澪「…」
唯「りっちゃん、パクりはダメだよ」
律「…?」
唯「焦ってたんだねぇ~」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:34:55.07 ID:slFJAqO+0
律「何を言って」
唯「仕様書1127ページの真ん中あたり」
律「?」
唯「『※使用機の破損、もしくは命令者を生命の危険にさらすと考えられる武装は稼働しない』、だよ」
律「…」
唯「わたし、武器をもって死んじゃうロボットなんてみたくないから」
澪「…」
唯「それにういのことが大好きだからね」
憂「お姉ちゃん…!」
唯「ういー!」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:43:31.55 ID:slFJAqO+0
律「ならどうして武装機能なんて」
唯「あくまで「自衛」用だよ。私のことを狙う人が出るって気がしたし。それにプラズマキャノンは私はつけてないよ」
律「…あ…あ」
唯「私のシステムを中途半端に流用したのがいけなかったね、りっちゃん」
律「……私の負け…なのか」
澪「律…!」
律「…」
澪「…律ってば」
律「うわああ!!」ダッ
澪「律!!待って」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:46:40.01 ID:slFJAqO+0
律「待てよ……それは嘘だ」
唯「?」
律「お前ら梓を殺しただろ!インチキ言いやがって!!お見通しなんだよ!!」
唯「あー…」
律「澪…こいつらは平気で嘘をついて私たちを殺そうと」
澪「それは違うよ、律」
律「…澪!?」
唯「だって、あずにゃんを消せばこんなことにはならなかったから」
律「…残念だったな、唯」
唯「ふぇ?」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:53:45.58 ID:slFJAqO+0
律「梓がいなければ、私がこうやってMIOを連れて唯の前に立ってることは無かった、そうだろ?」
唯「…」
律「梓がデータを私に寄越さなければ、私は醜いMIOと一緒に朽ち果てていたと!?ばーか!!甘いんだよ!」
憂「…」ギロッ
律「梓が殺されても澪はここにいる!それが!!」
唯「…」
律「私がいずれ自力で澪を完成させられたという証拠!」
律「唯が量産化に失敗したという証拠!私を悔やんでいるという証拠!」
唯「…」
律「どうだ、澪?騙されるな!?こいつらはなぁ」澪「律!もういいよ!」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:57:40.19 ID:slFJAqO+0
律「…澪?」
澪「こんなの嫌だ!そんな律は見たくないっ!」
律「な、何を言ってるんだ!?澪!命令だ!あいつらを殺せ!」
澪「…」
律「澪!」
澪「律、私は嬉しかった」
律「な、なんだよ」
澪「自分を作ってくれて……綺麗にしてくれて」
律「だから澪」
澪「いいんだ!」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:02:54.24 ID:slFJAqO+0
澪「律…分かったんだ」
律「何が分かったんだよ澪」
澪「憂ちゃん……」
憂「はい…」
唯「へへ~…」
律「澪!?どうした?」
警察『君たちは包囲されている!!大人しく投降しなさい!!』
澪「…律、終わりだ」
律「はぁ?なんだよ警察ごとき」
唯「くるくる~っと」カチャカチャ
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:15:02.94 ID:slFJAqO+0
憂「ふ~…」ピピー 『 ALTERNATE POWER 』 ≪補助電源≫
唯「憂大丈夫?」
憂「うん…でもあんまりもたないかも」
唯「うん」
律「な、何をするつもり」
唯「綺麗でしょお、これがういの動力だったの」
ピピー ピピー
澪「…」
律「おい」
唯「開発者同士、一緒にいこう」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:18:05.25 ID:slFJAqO+0
律「いや…いやだぁあああ」ダッ
澪「律」がしっ
律「うわぁ!!離せっ!!離せよ!」
澪「いいんだよ律、ずっと一緒だから」
律「機械のくせに!!ばかっ!!離せよ!!」
澪「……唯、頼む」
唯「いっくよー…」
憂「お姉ちゃんっ…」ギュ
唯「えい!!」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/24(金) 23:56:03.57 ID:slFJAqO+0 [61/61]
おわ
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