2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

憂「君の手が・・・あたたかい」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 03:35:18.25 ID:TsRApGnr0 [1/21]
数年前

唯「あ・・・あれ?」

律「よっしゃ!受かった!」

澪「あ・・・あった!よかった・・・」

紬「わたしも!」

律「唯は・・・」

唯「・・・・・・」

律澪紬「え?」



私のお姉ちゃんはけいおん部でただ一人第一志望の女子大に落ちてしまった

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 03:36:36.83 ID:TsRApGnr0
唯「・・・・・・ただいま」

憂「お、おかえり・・・」

唯「・・・・・・」

憂「ど、どうだった?」

唯「・・・・・・だめ」

憂「そうなんだ・・・・・・」

私はお姉ちゃんを何とか励まそうとしたけど・・・・・・

憂「だ、だいじょうぶだよ。ほ、ほら他に受かってる大学もあるんでしょ?」

唯「・・・・・・だめ」

憂「それじゃあ浪人するとか・・・」

唯「・・・・・・」


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 03:37:30.68 ID:TsRApGnr0
憂「そ、そうなったら私たち同級生ってことだね?アハハハ・・・・・・」

唯「笑うな・・・」

憂「え?」

唯「笑うなー!!!!!!!!!!!!!!!!」

ブスッ!グチャ!

憂「ギャー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

お姉ちゃんの指が私の両目に食い込み眼球をつぶしてしまった


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 03:39:15.98 ID:TsRApGnr0
憂「痛いよ!お姉ちゃん!」

唯「ハァハァ・・・」

憂「お姉ちゃん・・・」

唯「わ、私は・・・・・・」

唯「なんてことを・・・」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 03:40:14.97 ID:TsRApGnr0
私の目は完全に失明してしまった。それからしばらくして両親が帰ってきて
私の世話をしてくれるようになった。でも私には失明してしまったことよりも
お姉ちゃんが笑わなくなったことのほうが悲しいと思った。お姉ちゃんはあれ
以来自分の部屋の椅子に一日中座っているだけのようだ。時々声をかけても、

唯「憂ごめんなさい」

しかいってくれない。


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 03:40:54.34 ID:TsRApGnr0
私は決心した。お姉ちゃんに笑ってもらおうと。そしてまた昔のような仲の良い姉妹に戻ろうと。

憂「お姉ちゃん見て!」

唯「・・・・・・」

憂「なわとび!」

唯「なわとび・・・」

憂「いくよ!」シュ!シュ!シュ!

唯「・・・」

憂「二重飛び!」シュシュ!シュシュ!

唯「・・・」

憂「あや飛び」シュ!シュ!シュ!

唯「・・・」

憂「交差飛び」シュ!シュ!シュ!


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 03:41:25.25 ID:TsRApGnr0
唯「・・・」

憂「ハァハァ・・・あっ!」ステン!

憂「いたたたた」

唯「クスッ・・・」

憂(いま笑った・・・確かに笑ってくれた)

それからというもの私はお姉ちゃんを喜ばせようと体を鍛え続けた。


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 03:42:22.89 ID:TsRApGnr0
憂「腕立ていくよ!1!2!3!」

唯「・・・」

わたしにできるのは

憂「スクワット!」

唯「・・・」

こんなことだけ


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:47:15.84 ID:TsRApGnr0
憂「腹筋!」

唯「・・・」

お姉ちゃん

憂「10082!10083!10084!」

唯「・・・」

昔みたいに

憂「ほらおねえちゃん今日から百キロのバーベルだよ!」

唯「・・・」

あの笑顔を見せて・・・


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:48:19.96 ID:TsRApGnr0
それから何年もたった。お姉ちゃんは以前のように戻ることなく天国へと旅立った。

お姉ちゃんがなくなったとき・・・私の体は・・・完成していた・・・・・・

憂「オーネーチャーン!!!!!!!!!!」

強い肉体と引き換えに・・・・・・私は涙を失った


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:49:08.60 ID:TsRApGnr0
憂「その後私は居場所を求めてプロレスの世界に入った」

グレート梓「なるほど、そういうことがあったのか・・・」

憂「そう、私はあなたとは違う!あなたは絶対に私に勝てない!」

グレート梓「いや、勝つのは私だ」

憂「完璧に捉えられている状態だと説得力ないな」ギュ!

グレート梓「くっ!覚悟が違うのは・・・お前だけじゃねえ!」


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:50:06.27 ID:TsRApGnr0
三年生になったばかりの頃

新聞部「ジャズ研新部長となった感想はどうですか」

純「まあ、伝統を引き継いでがんばっていきたいですね」

新聞部「ところで後ろで鈴木さんの肩をたたいている人は誰ですか?」

梓(当時グレートではなかった)「・・・・・・」



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:51:18.90 ID:TsRApGnr0
純「ああこいつか。放課後なんちゃらってあったでしょ?あれの生き残り・・・いや死にぞこないかな」

新聞部「ああ軽音部の・・・」

純「でメンバーほとんど引退しちゃったから廃部になっちゃったんだよね」

新聞部「ほう」

純「で、親友の私が拾ってやったってわけだ」

新聞部「なるほど」

梓(当時グレートではなかった)「・・・この屈辱は・・・百倍にして・・・」

純「ああん?なんかいったか!」ボコッ!

梓(当時グレートではなかった)「・・・・・・すみません」

新聞部「・・・」

純「ははは、教育教育いわゆる愛の鞭ってやつ」

新聞部「は、ははは・・・」

梓(当時グレートではなかった)「・・・・・・」


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:52:10.63 ID:TsRApGnr0
トイレ

純「ふぅ、すっきりした」

梓(当時グレートではなかった)「・・・・・・」

純「なんだ、お前もトイレか」

梓(当時グレートではなかった)「・・・・・・」ギュ!!(純のくくっている髪をつかんだ音)

純「な、なんだ!いきなり私の髪を!は、はなせ!」

梓(当時グレートではなかった)「・・・・・・」ギュ!ギュ!

純「やめろー!!」ブチッ!ジョロジョロ・・・(失禁した音)


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:53:15.91 ID:TsRApGnr0
純「・・・・・・」

純「髪の毛引き抜かれた・・・新部長」

純「おしっこ漏らした・・・新部長」

純「軽音部より弱い・・・新部長」

純「今更どの面下げて生きていられる!!」グサ!


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:54:22.06 ID:TsRApGnr0
次の校内新聞

「新部長死す!!」

グレート梓(たった今なったばかりの)「ははは!!!」


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:55:27.52 ID:TsRApGnr0
グレート梓「ということがあったのさ」

憂「なるほど。だからといって今の状態を覆すなど・・・ぐわ!」

グレート梓「ヘヘヘ・・・」

憂「腕ではなくツインテールを使って首を・・・」

グレート梓「憂!てめえの負けだ」

憂「うう・・」バタッ!ジョロロロロ

カンカンカーン!


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:56:12.11 ID:TsRApGnr0
憂「梓」

グレート梓「何だ憂」

憂「すばらしい戦いだった」

グレート梓「ああ・・・っておいおまえ・・・泣いてるぜ・・・」

憂「えっそんなはずは・・・あのとき失ったはずの涙が・・・今になって・・・ひっくひっく」

グレート梓「泣けよ・・・思いっきり」

憂「ウワーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!」

憂は何時間も泣き続け・・・泣き終わった後グレート梓に告げた

憂「私をお姉ちゃんのところに連れて行ってくれ」


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:58:03.36 ID:TsRApGnr0
グレート梓「おーい準備できたか?」

和「本気でやるのか?」

グレート梓「だってこいつが言ってんだぜ」

憂「早くお姉ちゃんのところへ・・・」

グレート梓「わかったよ・・・おら!」ギュ!

憂「・・・」

グレート梓「憂・・・憂・・・」ポロポロ・・・

憂「・・・」

グレート梓「なんかいってくれよ!!!!!!!!!!!」

憂「梓・・・」

憂「君の手が・・・あたたかい」

グレート梓「うおー!!!!!!!!!!!!!!!」バキッ!


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 07:58:45.49 ID:TsRApGnr0 [20/21]
梓「夢か」

梓「みんな元気にやってるかな。やってるよね」

梓はそうつぶやきながら思い出の部員集合写真、そして純の髪の毛を眺めながら思い出に浸るのであった。




27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 08:00:27.83 ID:TsRApGnr0 [21/21]
これで終わりです
餓狼伝のSSは初めてでしたが何とか書ききれてよかったです
感想なんかをもらえたら幸いです

コメント

まんますぎるだろ

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)