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憂「あーめあーめふーれふーれ」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/12(日) 19:58:31.88 ID:R/EIMZXm0 [1/31]
――ザーザーザー……
憂「お姉ちゃんこっちだよっ。早く~」コッチコッチ
唯「まってーー、ういー」タタタ
――ザーザーザー……
憂「お姉ちゃんこっちだよっ。早く~」コッチコッチ
唯「まってーー、ういー」タタタ
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:03:34.34 ID:R/EIMZXm0 [2/31]
はい、雨が降ってきました。夕立でしょうか。
お姉ちゃんと一緒に買い物に行った帰りに降ってきました。
公園のベンチで雨宿りです。
ベンチに付いている大きな傘が雨を防いでくれます。
お姉ちゃんの方を見ると、息を少し荒くして手でパタパタと扇いでいます。
お姉ちゃんは途中で転んでしまったので、少し服や体が汚れていました。
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:05:27.61 ID:R/EIMZXm0
憂「お姉ちゃん大丈夫?」
唯「うん、平気だよー」
憂「結構走ったもんね」
憂「ベンチに座ろう?」
唯「うん!」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:08:28.27 ID:R/EIMZXm0
唯「もーやんなっちゃうね。急に降り出してさ」
憂「だね~。服が濡れちゃったよ髪の毛も」
唯「憂、髪の毛額に張り付いてるよ」クスクス
憂「え?本当?やだっ」
唯「ほら、憂こっちおいで」
憂「うん」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:11:25.20 ID:R/EIMZXm0
お姉ちゃんはハンカチで額を優しく拭いてくれました。
流れで頬や首回りも拭いてくれました。
うなじは――ちょっとくすぐったいですね。
唯「よし、拭いたよー」
憂「ありがとう、お姉ちゃん」
唯「ん~リボンとろっか。こっちも拭いてあげる」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:16:11.97 ID:R/EIMZXm0
お姉ちゃんがリボンをほどいてくれました。
微かにしっとりと湿った髪が首もとに纏わり付きます。
唯「憂の髪は雨の匂いと、憂の匂いがするね」
お姉ちゃんは髪の毛を優しく拭きながらそう言ってきました。
憂「もう……恥ずかしいよ」
唯「ごめんごめん、でもなんかいい匂いなんだもん」
憂「そうかな……?」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:19:22.96 ID:R/EIMZXm0
唯「うん、甘いよー」スンスン
憂「やーっ!、嗅がないでよぉ」
唯「ちょっとくらい、いいではないかー」ヘヘヘ
憂「少し汗かいてるからダーメっ」
唯「憂の汗は甘いんだね!」
憂「お姉ちゃんじゃないんだから……」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:22:16.57 ID:R/EIMZXm0
唯「じゃあ、ぎゅってしていい?」
憂「……うん、いいよ?」
唯「やったー。ではお言葉に甘えて」ギューッ
憂「んっ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:25:16.67 ID:R/EIMZXm0
唯「やわらかーい。いいにおーい」ギューギュー
憂「お姉ちゃんもいい匂いするよ」
唯「そうかな~?」
憂「うん。それに少し土の匂いするね」
唯「土?転んだ時に付いちゃったかな」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:28:08.50 ID:R/EIMZXm0
憂「今度私が拭いてあげるね」
唯「おお、ありがとー」
憂「まず髪の毛だね~」
お姉ちゃんはベンチの上で正座になり
両手を膝の上にちょこんと乗せてます。
準備オッケーだからどうぞ!って感じですね。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:33:17.04 ID:R/EIMZXm0
憂「ふふ、じゃあ拭いちゃうよ~」
唯「ほーい」
憂「お姉ちゃんドロだらけだよ」
唯「いやあ面目ない」
少し顔を朱くするお姉ちゃん。
お姉ちゃんの顔を見るだけで優しい気持ちになれます。
髪の毛を拭いている間
凝視されているので少しだけ恥ずかしいですね。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:37:34.48 ID:R/EIMZXm0
憂「お姉ちゃん首を拭くから髪、結んでおくね」
唯「うん!」
お姉ちゃんの背中に回って
私のリボンで髪を結んであげました。
どうせだから私と同じポニーテールです。
憂「はい、完成」
唯「あ、これ憂と同じポニーテールだね?!」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[>>14うん] 投稿日:2010/09/12(日) 20:40:15.98 ID:R/EIMZXm0
憂「そうだよ~似合ってるよ」
唯「えへへ、憂と同じ、憂と同じ!」
憂「そうだねー」ニコ
唯「ねー」ニコ
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:43:14.81 ID:R/EIMZXm0
結構拭いてあげましたが、ドロの跡は消えませんでした。
憂「結構汚れているから、帰ったらお風呂入ったほうがいいね」
唯「うん、そうしよっかな」
憂「帰ったら準備するからね~」
唯「うん、ありがとねー」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:48:41.12 ID:R/EIMZXm0
――ザーザーザー……
雨は止みません。
ただただ、ザーザーっと音を出し続けていました。
お姉ちゃんは薄っすら口を開けて空を見上げています。
私は横でお姉ちゃんを眺めていました。
お姉ちゃんはふらふら頭を揺らしているので
ポニーテールも同様にゆらゆら揺れています。
その小さなポニーテールに目から離せませんでした。
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:50:39.48 ID:R/EIMZXm0
唯「雨、止まないねー」
憂「うん、帰れないね」
唯「うん、憂のご飯食べれないよー」
憂「大丈夫だよ。そのうち止むから」
唯「あめーやめーー!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:54:09.54 ID:R/EIMZXm0
憂「お姉ちゃん、アイス食べる?ただ待つのもアレだしね」
唯「お、食べる食べるー」
唯「憂も食べよーよ」
憂「食べるよ~」
唯「外で食べるとなんか味が違って感じるよねー」
憂「そうだね~新鮮な感じだよ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:57:27.13 ID:R/EIMZXm0
お姉ちゃんは足をブラブラさせてアイスを食べました。
お姉ちゃんの一挙一動がとてもかわいらしいので目が離せません。
憂「お姉ちゃん、アイス美味しい~?」
唯「もっちろん!憂と一緒に食べてるしねー」
憂「よかったあ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:59:36.47 ID:R/EIMZXm0
唯「前、家に居たときもこんなに雨が降ってたよね」
憂「うん、リビングでお姉ちゃんと居たね」
憂「お姉ちゃん、ギー太と練習してたよ」
唯「あーそうだったあ。ギー太持ってくればここでも弾けたなぁ」
憂「ギー太大きいから大変だよ~」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:04:21.85 ID:R/EIMZXm0
唯「うーん、いい子なんだけどなぁ」
唯「重いのが玉にキズだね」
唯「ダイエットさせたいよ」
憂「ふふ、お姉ちゃんがギー太支えられるくらい強くならなくっちゃ」
唯「毎日持ってるからね、強くなるよ!」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:09:44.85 ID:R/EIMZXm0
――ザーザーザー……
アイスも食べ終わり、気がつくとお姉ちゃんと寄り添う形になっていました。
少し胸がドキドキとするけれど
ほんのりと髪から漂うシャンプーの甘い匂いと
雨に濡れたコンクリートの独特の匂いが、私を落ち着かせてくれました。
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:14:02.39 ID:R/EIMZXm0
そのまま雨が止むまでぼうっとしていましたが
耳を澄ますとお姉ちゃんが何かを呟いていました。
憂「お姉ちゃん、何を歌っているの?」
唯「雨の歌だよー」
憂「雨?」
唯「ほら、前一緒に歌ったじゃん」
憂「ああ、あめふりだね」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:18:56.50 ID:R/EIMZXm0
唯「雨の日は歌いたくなるもんだよ」
憂「楽しくなるもんね」
唯「よーっしそれじゃあ一緒に歌おうーー!」
憂「うん!」
唯「ギー太が居ないからアカペラだよー」
憂「私、手拍子するね」
唯「うん!頼んだー」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:25:20.87 ID:R/EIMZXm0
――パチ パチ パチ パチ
唯「あーめあーめ ふーれふーれ かーあさーんがー」
唯憂「じゃーのめーで おーむかーい うーれしーいなー」
唯憂「ピッチピッチ チャップチャップ ランランラーン」
唯憂「あーめあーめ ふーれふーれ かーあさーんがー」
唯憂「じゃーのめーで おーむかーい うーれしいなー」
唯憂「ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン」
唯憂「ピッチピッチ チャップチャップ ランランラーーン」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:28:27.03 ID:R/EIMZXm0
唯「……ふ……ふふ」
憂「えへへ……」
唯「あはははははは」
憂「あはあはははは」
唯「もー憂、笑わないでよー」アハハ
憂「お姉ちゃんから笑ってきたよ~」クスクス
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:32:50.83 ID:R/EIMZXm0
そのまま二人して一頻り笑いあいました。
笑いが収まる頃には私達はまた肩を寄せ合っていました。
そして、ふと気が付けば雨も止み、空はすっかり晴れ上がっています。
憂「お姉ちゃん、ほら晴れてるよ」
唯「うん、キレイだねー」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:35:18.75 ID:R/EIMZXm0
唯「やったー帰れるよおーー!」ダッ!
憂「あっ」
唯「雨上がりさいこーー」
唯「お、虹発見!」ビシッ!
憂「あ、本当だぁ。綺麗だね」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:38:54.83 ID:R/EIMZXm0
唯「そう言えば、虹の足元にはお宝が眠っているみたいだよー」
唯「お宝って何かなー、アイスいっぱいあるかな。今なら探せるかも!!」
憂「ここからだと相当遠くになるよ」
憂「それにアイスならここにいっぱいあるよ~」
唯「そうだった!憂はお宝いっぱい持ってるねぇー。いい子いい子」ナデナデ
憂「うん……!」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:42:18.54 ID:R/EIMZXm0
唯「よーしアイスもいいけど、憂のご飯食べに帰るぞーー」
憂「うん!張り切って作っちゃうよ~~」
唯「今日はハンバーグ?オムライス?」
憂「ん~出来てからのお楽しみ!」
唯「ちぇっ。いいもん憂のご飯は何でも美味しいから」
憂「今日もお姉ちゃんの好きな物だからね」
唯「さっすがういーー!」ギュ!
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:45:15.18 ID:R/EIMZXm0
唯「そうと分かれば早く帰ろう!」
憂「うん、慌てちゃダメだよ」
唯「分かってるよー」
憂「はい、お姉ちゃん、手」スッ
唯「うん!」ギュ!
憂「えへへ」ギュ!
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:47:22.35 ID:R/EIMZXm0
雨宿りの短い時間は
私達をいつも以上に幸せな気持ちにしてくれました。
今度お姉ちゃんと一緒に買い物行くときは
雨が降っても大丈夫なように
折りたたみ傘を一本持っていこうと思います。
おしまい
はい、雨が降ってきました。夕立でしょうか。
お姉ちゃんと一緒に買い物に行った帰りに降ってきました。
公園のベンチで雨宿りです。
ベンチに付いている大きな傘が雨を防いでくれます。
お姉ちゃんの方を見ると、息を少し荒くして手でパタパタと扇いでいます。
お姉ちゃんは途中で転んでしまったので、少し服や体が汚れていました。
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:05:27.61 ID:R/EIMZXm0
憂「お姉ちゃん大丈夫?」
唯「うん、平気だよー」
憂「結構走ったもんね」
憂「ベンチに座ろう?」
唯「うん!」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:08:28.27 ID:R/EIMZXm0
唯「もーやんなっちゃうね。急に降り出してさ」
憂「だね~。服が濡れちゃったよ髪の毛も」
唯「憂、髪の毛額に張り付いてるよ」クスクス
憂「え?本当?やだっ」
唯「ほら、憂こっちおいで」
憂「うん」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:11:25.20 ID:R/EIMZXm0
お姉ちゃんはハンカチで額を優しく拭いてくれました。
流れで頬や首回りも拭いてくれました。
うなじは――ちょっとくすぐったいですね。
唯「よし、拭いたよー」
憂「ありがとう、お姉ちゃん」
唯「ん~リボンとろっか。こっちも拭いてあげる」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:16:11.97 ID:R/EIMZXm0
お姉ちゃんがリボンをほどいてくれました。
微かにしっとりと湿った髪が首もとに纏わり付きます。
唯「憂の髪は雨の匂いと、憂の匂いがするね」
お姉ちゃんは髪の毛を優しく拭きながらそう言ってきました。
憂「もう……恥ずかしいよ」
唯「ごめんごめん、でもなんかいい匂いなんだもん」
憂「そうかな……?」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:19:22.96 ID:R/EIMZXm0
唯「うん、甘いよー」スンスン
憂「やーっ!、嗅がないでよぉ」
唯「ちょっとくらい、いいではないかー」ヘヘヘ
憂「少し汗かいてるからダーメっ」
唯「憂の汗は甘いんだね!」
憂「お姉ちゃんじゃないんだから……」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:22:16.57 ID:R/EIMZXm0
唯「じゃあ、ぎゅってしていい?」
憂「……うん、いいよ?」
唯「やったー。ではお言葉に甘えて」ギューッ
憂「んっ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:25:16.67 ID:R/EIMZXm0
唯「やわらかーい。いいにおーい」ギューギュー
憂「お姉ちゃんもいい匂いするよ」
唯「そうかな~?」
憂「うん。それに少し土の匂いするね」
唯「土?転んだ時に付いちゃったかな」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:28:08.50 ID:R/EIMZXm0
憂「今度私が拭いてあげるね」
唯「おお、ありがとー」
憂「まず髪の毛だね~」
お姉ちゃんはベンチの上で正座になり
両手を膝の上にちょこんと乗せてます。
準備オッケーだからどうぞ!って感じですね。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:33:17.04 ID:R/EIMZXm0
憂「ふふ、じゃあ拭いちゃうよ~」
唯「ほーい」
憂「お姉ちゃんドロだらけだよ」
唯「いやあ面目ない」
少し顔を朱くするお姉ちゃん。
お姉ちゃんの顔を見るだけで優しい気持ちになれます。
髪の毛を拭いている間
凝視されているので少しだけ恥ずかしいですね。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:37:34.48 ID:R/EIMZXm0
憂「お姉ちゃん首を拭くから髪、結んでおくね」
唯「うん!」
お姉ちゃんの背中に回って
私のリボンで髪を結んであげました。
どうせだから私と同じポニーテールです。
憂「はい、完成」
唯「あ、これ憂と同じポニーテールだね?!」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[>>14うん] 投稿日:2010/09/12(日) 20:40:15.98 ID:R/EIMZXm0
憂「そうだよ~似合ってるよ」
唯「えへへ、憂と同じ、憂と同じ!」
憂「そうだねー」ニコ
唯「ねー」ニコ
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:43:14.81 ID:R/EIMZXm0
結構拭いてあげましたが、ドロの跡は消えませんでした。
憂「結構汚れているから、帰ったらお風呂入ったほうがいいね」
唯「うん、そうしよっかな」
憂「帰ったら準備するからね~」
唯「うん、ありがとねー」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:48:41.12 ID:R/EIMZXm0
――ザーザーザー……
雨は止みません。
ただただ、ザーザーっと音を出し続けていました。
お姉ちゃんは薄っすら口を開けて空を見上げています。
私は横でお姉ちゃんを眺めていました。
お姉ちゃんはふらふら頭を揺らしているので
ポニーテールも同様にゆらゆら揺れています。
その小さなポニーテールに目から離せませんでした。
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:50:39.48 ID:R/EIMZXm0
唯「雨、止まないねー」
憂「うん、帰れないね」
唯「うん、憂のご飯食べれないよー」
憂「大丈夫だよ。そのうち止むから」
唯「あめーやめーー!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:54:09.54 ID:R/EIMZXm0
憂「お姉ちゃん、アイス食べる?ただ待つのもアレだしね」
唯「お、食べる食べるー」
唯「憂も食べよーよ」
憂「食べるよ~」
唯「外で食べるとなんか味が違って感じるよねー」
憂「そうだね~新鮮な感じだよ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:57:27.13 ID:R/EIMZXm0
お姉ちゃんは足をブラブラさせてアイスを食べました。
お姉ちゃんの一挙一動がとてもかわいらしいので目が離せません。
憂「お姉ちゃん、アイス美味しい~?」
唯「もっちろん!憂と一緒に食べてるしねー」
憂「よかったあ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 20:59:36.47 ID:R/EIMZXm0
唯「前、家に居たときもこんなに雨が降ってたよね」
憂「うん、リビングでお姉ちゃんと居たね」
憂「お姉ちゃん、ギー太と練習してたよ」
唯「あーそうだったあ。ギー太持ってくればここでも弾けたなぁ」
憂「ギー太大きいから大変だよ~」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:04:21.85 ID:R/EIMZXm0
唯「うーん、いい子なんだけどなぁ」
唯「重いのが玉にキズだね」
唯「ダイエットさせたいよ」
憂「ふふ、お姉ちゃんがギー太支えられるくらい強くならなくっちゃ」
唯「毎日持ってるからね、強くなるよ!」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:09:44.85 ID:R/EIMZXm0
――ザーザーザー……
アイスも食べ終わり、気がつくとお姉ちゃんと寄り添う形になっていました。
少し胸がドキドキとするけれど
ほんのりと髪から漂うシャンプーの甘い匂いと
雨に濡れたコンクリートの独特の匂いが、私を落ち着かせてくれました。
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:14:02.39 ID:R/EIMZXm0
そのまま雨が止むまでぼうっとしていましたが
耳を澄ますとお姉ちゃんが何かを呟いていました。
憂「お姉ちゃん、何を歌っているの?」
唯「雨の歌だよー」
憂「雨?」
唯「ほら、前一緒に歌ったじゃん」
憂「ああ、あめふりだね」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:18:56.50 ID:R/EIMZXm0
唯「雨の日は歌いたくなるもんだよ」
憂「楽しくなるもんね」
唯「よーっしそれじゃあ一緒に歌おうーー!」
憂「うん!」
唯「ギー太が居ないからアカペラだよー」
憂「私、手拍子するね」
唯「うん!頼んだー」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:25:20.87 ID:R/EIMZXm0
――パチ パチ パチ パチ
唯「あーめあーめ ふーれふーれ かーあさーんがー」
唯憂「じゃーのめーで おーむかーい うーれしーいなー」
唯憂「ピッチピッチ チャップチャップ ランランラーン」
唯憂「あーめあーめ ふーれふーれ かーあさーんがー」
唯憂「じゃーのめーで おーむかーい うーれしいなー」
唯憂「ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン」
唯憂「ピッチピッチ チャップチャップ ランランラーーン」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:28:27.03 ID:R/EIMZXm0
唯「……ふ……ふふ」
憂「えへへ……」
唯「あはははははは」
憂「あはあはははは」
唯「もー憂、笑わないでよー」アハハ
憂「お姉ちゃんから笑ってきたよ~」クスクス
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:32:50.83 ID:R/EIMZXm0
そのまま二人して一頻り笑いあいました。
笑いが収まる頃には私達はまた肩を寄せ合っていました。
そして、ふと気が付けば雨も止み、空はすっかり晴れ上がっています。
憂「お姉ちゃん、ほら晴れてるよ」
唯「うん、キレイだねー」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:35:18.75 ID:R/EIMZXm0
唯「やったー帰れるよおーー!」ダッ!
憂「あっ」
唯「雨上がりさいこーー」
唯「お、虹発見!」ビシッ!
憂「あ、本当だぁ。綺麗だね」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:38:54.83 ID:R/EIMZXm0
唯「そう言えば、虹の足元にはお宝が眠っているみたいだよー」
唯「お宝って何かなー、アイスいっぱいあるかな。今なら探せるかも!!」
憂「ここからだと相当遠くになるよ」
憂「それにアイスならここにいっぱいあるよ~」
唯「そうだった!憂はお宝いっぱい持ってるねぇー。いい子いい子」ナデナデ
憂「うん……!」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:42:18.54 ID:R/EIMZXm0
唯「よーしアイスもいいけど、憂のご飯食べに帰るぞーー」
憂「うん!張り切って作っちゃうよ~~」
唯「今日はハンバーグ?オムライス?」
憂「ん~出来てからのお楽しみ!」
唯「ちぇっ。いいもん憂のご飯は何でも美味しいから」
憂「今日もお姉ちゃんの好きな物だからね」
唯「さっすがういーー!」ギュ!
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:45:15.18 ID:R/EIMZXm0
唯「そうと分かれば早く帰ろう!」
憂「うん、慌てちゃダメだよ」
唯「分かってるよー」
憂「はい、お姉ちゃん、手」スッ
唯「うん!」ギュ!
憂「えへへ」ギュ!
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/12(日) 21:47:22.35 ID:R/EIMZXm0
雨宿りの短い時間は
私達をいつも以上に幸せな気持ちにしてくれました。
今度お姉ちゃんと一緒に買い物行くときは
雨が降っても大丈夫なように
折りたたみ傘を一本持っていこうと思います。
おしまい
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