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妹「雪!?おい雪だぜ!!」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 10:39:39.18 ID:RzcTUzbG0 [1/49]
『12月 朝』

妹「おい兄貴!雪が降ってるぜ!雪だぜ!ひゃっはー!!」

兄「…うー……、雪くらいで大騒ぎするなよ」

弟「そうだよ妹、僕と兄さんはもう少し寝ていたいから静かにお願い」

妹「バカ言うな!雪っつったらな!子供のロマンだぞ!
   お前らそんな事も知らないのか!!」

弟「雪ではしゃぐのは幼稚園児までだよ」

兄「弟、妹は頭脳は幼稚園児なんだ、察してやれ」

妹「さぁ行くぞ!兄貴!!雪合戦だ!!外に出ろ!!」

兄「人の話聞けよ……」

弟「…僕は寝てていいのかな」

妹「駄目だ、お前はオレと一緒に来い」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 10:44:49.96 ID:RzcTUzbG0
『庭』

妹「じゃあオレと弟VS兄貴って事で構わないな!?」

兄「ああ、構わん、大人の力を存分に味わうがいいぞ、ガキども」

弟「兄さん…、ねえ…せっかくの休みだしやっぱり寝ましょう」

兄「悪いな巻き添えにしちまって
   だが妹のテンションが上がってる時は大人しく従っとくしか手はない」

妹「よっしゃ!いくぜ!弟!!」

弟「…分かったよ妹、なるべく早く終わらせようね」

妹「任せとけ!!」

兄「じゃあいくぜ!食らえ!!雪球剛速球!!」

妹「ならこっちもいくぜ!弟ガード!!」

弟「え」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 10:49:52.27 ID:RzcTUzbG0
兄「ああ!!」

『ドシャァアッ!』

妹「……ふっ、これぞ『弟ガード』!」

弟「……痛い、兄さん思いっきり顔に命中しましたよ……」

兄「おい妹!!それ卑怯じゃないか!?弟に謝れ!!」

妹「投げたのは兄貴じゃねーか、バーカ」

兄「……」

妹「隙が出来たぜ!食らえ!!石入りレボリューション!!」

兄「石入り!?」

『ドゴォォンッ!!』

兄「がふっ!!」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 10:53:36.63 ID:RzcTUzbG0
弟「に…兄さん?大丈夫ですか!?」

兄「…ちょ……脳みそ出た…これ脳みそ出た…80%の確立で……」

妹「マジ!?見たい!見たい!見せて!見せろ!!」

兄「いや…駄目だ…子供には刺激が強すぎる……」

弟「安心して下さい、そう簡単に脳みそは出ません、血なら出てますが」

妹「え!?脳みそ出てないのか!?ふざけんな騙しやがって!!」

弟「でも血が出てるしここは安静にしといた方が……」

妹「石入りレボリューション!!」

『ドゴォンッ!!』

兄「っ……!!」

『どさっ』

弟「妹!兄さんが気絶した!!すぐにベッドに運ぶんだ!!」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 10:58:59.40 ID:RzcTUzbG0
妹「いや、オレ達の勝ちで終わりでいいだろ、楽しくなかったなーっと」

弟(お……鬼……)

妹「じゃあオレは先に部屋入ってるんで、運びたかったら勝手に運んで来い」

弟「ええ…?手伝ってよ、妹の方が力、強いじゃないか」

妹「ったく、分かったよ」

弟「じゃあ頼んだよ、非力な我は寄らぬが吉か(裏声)」

妹「いや手伝えよ」

弟「僕はもう寝ないといけないから」

妹「おい」

弟「……ごめん」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:04:45.20 ID:RzcTUzbG0
『数分後』

妹「……まだ起きねーのかな、兄貴は」

弟「妹ー、朝ごはんの準備が出来たよ」

妹「ああ、今行く」

弟「兄さんは?」

妹「もうしばらく起きないと思う」

弟「そう……、せっかく兄さんの分まで用意したのに」

妹「オレが食おうか?」

弟「いや、兄さんが起きるまで待つよ」

妹「ふーん……」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:10:33.68 ID:RzcTUzbG0
弟「…じゃあいただきます」

妹「いただきまーすっと!」

弟「……」

妹「もぐもぐ」

弟「どう?美味しい?」

妹「何言ってんだよ、美味いに決まってるだろ」

弟「そうか…、なら良かった」

妹「お前は食わないのか?」

弟「僕は兄さんと一緒に食べるからね」

妹「そろそろお前も兄離れしたらどうなんだ…いや、兄離れにはまだまだ早いか」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:15:50.94 ID:RzcTUzbG0
弟「……はぁ、せっかくの料理が冷めちゃうよ……」

妹「だったらさっさと食べりゃいいのに」

弟「だから僕は兄さんと……」

『ガタッ』

妹「ん?」

弟「あっ!兄さん!おはようございます!気絶してたんですよ?」

弟「そうか…俺はたしか妹に……」

妹「……」

弟「妹、ごめんなさいは?」

妹「…悪かった」

兄「よし!いい子だ!さて朝ごはんでも食うか!」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:21:31.97 ID:RzcTUzbG0
弟「今日の朝ごはんは卵焼きですよ」

兄「普通だな」

弟「何事も普通が一番です」

兄「そんなもんかな」

弟「そんなもんですよ」


『数分後』

兄「ごちそうさま」

弟「はい、おそまつさまでした」

妹「じゃあ雪合戦の続き……」

兄「しねーよ!?」

妹「……わ…分かったよ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:27:57.65 ID:RzcTUzbG0
弟「じゃあ何して遊びましょうか」

妹「格ゲーやろうぜ!負けたら交代で!!」

兄「ああ、ゲームの中の対戦なら俺は一向に構わないぞ、弟もいいな?」

弟「え?あ、はい」

妹「じゃあやるぞー!相手と同じキャラ使うの禁止な!!」

弟「妹っていつもそうだよね」

妹「被るの嫌いなんだよ」

弟「それは知ってるよ」

兄「ああ、俺も知ってる」

妹「知ってるんだ……」

兄「…さて、じゃあ始めるか!弟と妹からでいいぞ!」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:34:03.00 ID:RzcTUzbG0
TV音『三…二…一…レディー……ファイッ!!』

妹「ファイナルブラスター!!」

弟「ただの強パンチじゃないか」

妹「名前の無い技の技名はオレが決める!!」

弟「好きだね、そういうの」

妹「技名考えるのは子供のロマンだぞ!!」

弟「それなら雪ではしゃぐのとどっちのロマンが上なんだい?」

妹「難しいところだな……」

弟「あはは」

妹「笑うな!とにかくロマンなんだよ!どっちも!!」

兄(会話に入れない……)

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:40:25.71 ID:RzcTUzbG0
弟「あ、必殺技ゲージ溜まった」

妹「こいよ、必殺技」

弟「そのつもりだよ、食らえ!僕の必殺技!!」

妹「効くか!ガード!!」

弟「と、見せかけてガード崩し」

妹「え!?」

弟「はい、必殺技」

『ドグシャァア!!』

妹「ちょ……」

弟「トドメっと」

『バキッ!!』

TV音『KO!!』

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:46:59.84 ID:RzcTUzbG0
妹「……ありかよそんなの」

弟「これも戦法の一つだよ」

兄「じゃあ次は俺と弟だな」

弟「負けませんよ、兄さん」

兄「ああ、じゃあ俺このキャラで」

弟「じゃあ僕はまたこれで」

『カチッ』

TV音『三…二…一…レディー……ファイッ!!』

兄「とう!」

弟「はぁっ!!」

『ガキィンッ!!』

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 11:54:52.74 ID:RzcTUzbG0
TV音『ドスッ!バキッ!ドゴォ!!』

妹(…何だこの勝負)

弟「はぁ…はぁ…、やるじゃないですか兄さん」

兄「ふふ……、お前もな」

妹(…何だこの会話)

弟「ですがそろそろキメさせてもらいますよ!超奥義!!」

兄「それならこっちも!!」

TV音『ドッギャアアアアンッ!!』

妹(…何だコレ)

兄「……勝ったのは?」

弟「……兄さんみたいですね」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:00:48.21 ID:RzcTUzbG0
兄「よし、じゃあお前と妹交代だな」

妹「…いや、もういいや」

兄「んー?何だよつまんねーの」

妹「だって…ほら……な?」

弟「?じゃあ何する?妹」

妹「ちょっと友達の家行ってくる、そっちの方が面白そうだし」

弟「あっ、妹友さんの家?僕もついてくよ」

兄「ふむ…、俺も兄として一応挨拶しとかないとな……」

妹「…お前らは格ゲーでもやってろよ」

兄「細かい事はいいんだよ」

弟「分かったらほら!早く行こうよ!」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:06:12.61 ID:RzcTUzbG0
妹「……っち!」

兄「あれ?今舌打ちした?」

妹「したぜ?したが文句あるか?ん?」

兄「…いや、文句は無いけど……」

妹「じゃあいいんだ」

弟「妹友さんの家ってどっちだっけ」

妹「…そんな事も知らずについてくって言ったのか」

兄「気にするなよ」

弟「そうだよ」

妹「……お前らと話してるとすごいイライラしてくる」

兄「それは気のせいだ」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:11:45.09 ID:RzcTUzbG0
妹「……」


『妹友の家』

妹「インターホン鳴らすぞー」

弟「うん」

兄「おう」

『ピンポーン』

妹「……」

『ガチャ』

妹友「はい……あ!妹ちゃん!遊びに来たの?」

妹「そのつもりだ」

妹友「弟君もいらっしゃい……って、後ろの人は?もしかしてお兄さん?」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:16:37.23 ID:RzcTUzbG0
妹「ああ、兄貴だ、ほら自己紹介しろ」

兄「ああ、妹の兄です、いつも妹がお世話になってるようで……」

妹友「いやいや、こっちがお世話になってるくらいですよ」

兄「え?そうなのか?」

妹友「私、よくいじめられるんですが…その度、妹ちゃんに助けられて……」

弟「へぇ、やるじゃないか、妹」

妹友「少し前も私がいじめられてた時、妹ちゃんがその
    DQN君っていうんですが…、その子の前歯と奥歯を折っちゃって…」

兄「……」

妹友「それで校長室行きですよ、笑えちゃいますよね」

妹「……笑い事じゃないんだが、こっちとしては」

妹友「えへっ☆」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:22:50.49 ID:RzcTUzbG0
妹「まあいい、上がっていいか?寒くて仕方ない」

妹友「あっ、そうですね、弟君とお兄さんもどうぞ」

弟「助かります」

兄「お邪魔しまーす」

妹「兄貴!何で家の人間より先に家に入ってんの!?」

妹友「お兄さんは面白い方ですね」

妹「そうでもねーよ、こっちとしては引き取ってほしいくらいだ」

兄「むしろお前を引き取ってほしいよ」

妹「!てめっ……!!」

弟「ああ!妹友さん!止めるの手伝ってください!!」

妹「は…放せ……!」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:28:14.48 ID:RzcTUzbG0
『リビング』

妹「さて、来てみたがする事が無いな」

妹友「勉強教えてあげようか?」

妹「いや、つまらないのはやだ」

妹友「むぅ……」

弟「じゃあ妹友さん、僕とクッキーでも作りませんか?
  作り方は僕が教えますから」

妹も「ほんと!?ありがとう!材料なら持ってるから!」

弟「元気がいいですね、じゃあ作って兄さんと妹にプレゼントしましょう」

妹友「おー!」

妹「それお前らが暇じゃなくなっただけじゃねーか!!」

兄「落ち着け、妹」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:34:17.20 ID:RzcTUzbG0
『数分後』

兄「あ、戻ってきた」

妹「足が痺れて動けないんだが」

弟「あと数分で出来上がりますから」

妹友「妹ちゃんは何で正座して待ってるの…?」

妹「何となく……」

妹友「何となくか……」

兄「じゃあ出来るまで何して遊ぶ?」

妹友「家には特に何もないからなぁ…でも外は寒いし……」

妹「……足が……!」

兄「…ふぅ、しばらく暇だな」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:40:03.83 ID:RzcTUzbG0
妹友「拳銃ならあるけど」

弟「何でこの家にそんな物が!?」

妹友「秘密」

弟「すごく気になるんですが……」

妹「足……、あ、動いた」

兄「ところでこの家ゲームは無いのかい?」

妹友「はい…、私は常に勉強してますから……」

兄「偉いな」

弟「……」

妹「足が動いたぞー!ひゃっはー!!」

妹友「そうでもないと親に怒られますから……
    だからさっき弟君がクッキーの作り方を教えてくれてる時
    とても楽しかったんですよ」

兄「…弟、いい事したな」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:46:47.50 ID:RzcTUzbG0
弟「……ふふ」

妹「足が動いたぜー!痺れから治ったー!!ひゃっほーい!!」

兄「お前、うるさい」

『ガツンッ』

妹「うぐっ」

兄「……よーし!じゃあ次は俺が絵の上達方法について教えてやる!!」

弟「これでも兄さんは美術の高校に通ってるんですよ」

兄「丁度スケッチブックも持ってきたしな」

妹友「皆さん……」

妹「殴られた……マジ殴られた……」

兄「自業自得だ」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:52:57.78 ID:RzcTUzbG0
妹友「…すごい!お兄さん本当に絵が上手いんですね!!」

兄「絵はだな……、まずここが……」

『チーンッ』

妹友「あっ…クッキー……」

弟「僕が取ってきますよ」

妹友「あ…ありがとう弟君」

弟「そのくらいいいですよ」

兄「…おい!妹!!」

妹「殴られた……、畜生……」

兄「まずは妹友ちゃんと四コマ対決でもしてみろ!俺が採点するから!!」

妹「殴られたんだけど……不愉快なんだけどマジで……」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 12:58:21.89 ID:RzcTUzbG0
『四コマ対決』

弟「クッキー持ってきましたよー」

兄「ああ、そこに置いといてくれ」

弟「はい」

兄「じゃあ四コマ対決!制限時間は二十分!スタート!!」

妹「てめーこの野郎!!」

『ドゴォッ!!』

兄「ぐほぁ!」

弟「に…兄さん!?妹!何やってるの!?」

妹「仕返し、えっと制限時間は二十分だったよな」

妹友「そ…そうだけど……」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 17:00:11.79 ID:RzcTUzbG0
妹「じゃあいくぜー!!しゅばばばばっ!!」

妹友「妹ちゃん描くの早っ!?」

『五分後』

妹「完成だぜ!流石オレ!!」

弟「見せて、兄さんは今倒れてるから僕が採点するよ」

妹「おう!!」

弟「……」

妹「……?」

弟「何か…まぁ…いいんじゃない?斬新で」

妹「だろ?だろ?」

弟(……何さっきの四コマ……)

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 17:07:25.32 ID:RzcTUzbG0
『十七分後』

妹友「で…出来ました……」

弟「どれどれ?」

妹友「……」

弟「…うん、初めてにしては上出来じゃないかな」

妹友「え!やったぁ!!」

弟「さて…、じゃあ採点の方だけど……」

妹「……」

妹友「……」

弟「妹、二十点、妹友ちゃん、六十点って所かな」

妹「ぐふっ、ちょっと待てよ!オレ二十点っておかしくね!?」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 17:14:17.10 ID:RzcTUzbG0
弟「だって仕方ないじゃないか、本当の事なんだから」

妹「でもさぁ……」

弟「情けで十点あげても三十点差だよ」

妹「オレにも見せてみろ!!妹友のをよ!!」

『ばっ』

弟「ああっ!」

妹「……」

弟「……ね?」

妹「…完敗だ」

弟「ね?」

兄「何だ何だ俺にも見せてくれ」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 17:22:22.09 ID:RzcTUzbG0
兄「……」

妹「……」

妹友「……」

兄「…これは妹友ちゃんの方が圧倒的にいいな」

妹「……」

妹友「…何かごめんね、妹ちゃん」

妹「情けなんていらん!!」

『ドカッ!』

妹友「痛っ……」

兄「!?何やってんだよ妹!いくら妹友ちゃんに負けたからって……」

妹「…ごめん、つい反射神経で」

兄「反射神経って……」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 17:28:44.21 ID:RzcTUzbG0
弟「とりあえず次は妹の番だね」

妹「え?何が?」

弟「僕はクッキーの作り方、兄さんは絵の描き方を教えたじゃないか
  残ってるのは妹だけだよ」

兄「ああ、それもそうだな」

妹「兄貴は特に何もしてないような……」

弟「え?兄さん、妹、さっき何か言った?」

兄「ワタシ、ニホン語、ワカリマセーン」

妹「この野郎……」

兄「まあいいじゃないか、お前も何か教えてやれよ」

妹「しゃーないな、じゃあ雪合戦の必勝法を……」

弟「やっぱいいよ、妹」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 17:34:40.39 ID:RzcTUzbG0
妹「じゃあそろそろ帰るか、する事したし」

弟「そうかな、もう少し遊んでいこうよ」

妹友「今日は家族がいないから…もう少し遊ぼう、妹ちゃん」

妹「仕方ねーな」

兄「よし!じゃあ何して遊ぶ!?」

妹「雪合s」

弟「雪だるまでも作りませんか?ゲームも無いですし」

兄「それもいいな、そうするか!」

妹「……」

妹友「じゃあ私、先に外行ってますね」

兄「おう、すぐ行くからな」

弟「雪だるまかー、久しぶりだなあ」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 21:03:04.36 ID:RzcTUzbG0
弟「でも石、入れるじゃないか、妹」

妹「そっちの方が緊張感出ねーか?」

兄「出るか、あほ」

妹「誰にもこの緊張感が分かってもらえないとは……」

妹友「拳銃でやれば緊張感抜群ですよ」

妹「怖っ!?」

弟「君!可愛い顔してそう言うのやめてくれませんか!?」

妹友「ご…ごめんなさい」

弟「いや…、本当にやらなければいいんですけど……」

妹友(結構本気だったんだけど……)

兄「おい!胴体作らないのか!お前ら!」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 21:09:24.14 ID:RzcTUzbG0
弟「あ…、そうでしたね」

兄「ったく……俺一人で作れっつーのか?ん?」

妹「それもいいな」

兄「ざけんな!!雪だるまは皆で作るから楽しいんだろうが!!」

妹「キレるなよ、分かったって」

兄「よし、じゃあ胴体組と顔組に分かれよう、そうした方が早く出来る気がする」

妹「じゃあオレと妹友で顔作るからお前と弟で胴体作ってくれよ」

弟「分かった、じゃあ作りましょうか兄さん」

兄「ああ、完成が楽しみだ」

妹「そういう事だ、妹友、いいな?」

妹友「うん!」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 21:16:41.70 ID:RzcTUzbG0
妹「…しかしなぁ、雪だるまって二人組みに分けて作るもんなのか?」

弟「何でこっちを見ていうんだい?」

妹「いや、何となくだよ、何となく」

弟「何となくか……まぁ気にしなくていいんじゃない?」

妹「だが二人組って時には地獄を体験させられるんだぜ、人によって」

兄「何でこっちを見て言うんだよ!」

妹「いや、何となくだよ、何となく」

兄「何となくか……まぁ気にしなくていいと思うぞ」

妹「しかしなぁ……」

妹友「妹ちゃん!顔出来てきたよ!」

妹「うお!丸!?お前意外と器用だな!!」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 21:24:11.85 ID:RzcTUzbG0
妹友「えへへー、そう?」

妹「それに比べてオレのは……はぁ」

妹友「まぁくっつければ同じだって!!」

妹「ああ……、そうだな」


『十分後』

兄「出来たー!巨大雪だるま!!」

弟「昼から大迫力ですね」

妹「あとは木の棒やらバケツやらをくっつければ完成だ!」

弟「じゃあ妹、バケツ持ってきてよ」

妹「任されたぜ!!」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 21:30:27.51 ID:RzcTUzbG0
『三分後』

妹「バケツ持ってきたぞー!!」

弟「流石妹、仕事が早い」

妹「じゃあかぶせるぞー」

弟「お願い」

妹「おらっ!!」

『ドッシャァアアアン!!……ガラガラガラ…』

弟「……」

妹友「な……」

兄「何してんだお前ええええええ!!

妹「やっちまった……」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 21:37:20.83 ID:RzcTUzbG0
『二十分後』

兄「何とか作り直せた……」

弟「もう仕上げは僕がやりますよ……、妹は引っ込んでて」

妹「つまんねーの」

弟「えっと…バケツバケツ……あ、あった」

『コトッ……』

兄「あとは木の棒なんだが……」

妹友「拳銃ならありますが」

弟「もうそれでいいですよ」

『ぐさっ』

兄「……今度こそ完成だな」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 21:45:21.53 ID:RzcTUzbG0
弟「記念写真撮ろうよ、記念写真」

兄「誰が撮るんだ?」

妹「この『撮影の王者』と呼ばれたオレを呼んだか?」

兄「呼んでないけど……まぁいいか、お前で」

妹友「じゃあ家からカメラ持ってくるね」

兄「ああ」


『二分後』

妹友「持って来ましたー」

妹「よし貸してみろ」

妹友「うん、頼んだよ妹ちゃん」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 21:53:12.13 ID:RzcTUzbG0
妹「じゃあ撮るぞー、弟、もっと近寄れ」

弟「こう?」

妹「あー、そんな感じ、で、兄は手前に出るな、だるまが見えん」

兄「あー、はいはい」

妹「よし、いくぜ、せーのっ!」

『パシャッ』

弟「…どう?綺麗に撮れた?」

妹「……いやいやいや、これは見ない方がいい」

兄「何でだよ」

妹「兄貴はちょっと来い」

兄「……?」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 22:00:42.06 ID:RzcTUzbG0
妹「ほら」

兄「……!!」

弟「?どうかしたんですか?兄さん?」

兄「心霊写真やで……これは……しかも俺の後ろに……」

弟「え!?」

妹「とりあえず今日現像して明日、寺に持ってく、いいな」

弟「……」

兄「…よし」

弟「それより何で僕は見ちゃいけないんだい?」

妹「呪われる犠牲者はなるべく少ないほうがいい」

弟「そういう事……」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 22:07:55.64 ID:RzcTUzbG0
妹「…というわけで写真を現像してきた」

兄「こう見るとさらに怖く見えるな」

妹「現像してもらった時、「ふざけんなこんな写真持ってくんな」って言われた」

兄「そりゃあそうだろうな」

弟(どんな写真なんだろう……)

兄「まあというわけだ、妹友ちゃん、俺達は帰るぜ」

妹友「うん、またね、妹ちゃん」

妹「おう、じゃあな」

兄「…そういえば俺の友達に寺生まれの人がいたな」

妹「へぇ、その人にあたってみるか、名前は?」

兄「谷川だ、皆からはTさんって呼ばれてる」

妹「Tさんねぇ……」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 22:14:50.23 ID:RzcTUzbG0
『家』

弟「……」

妹「さっきから弟が家の中うろうろしてて気持ち悪いんだが」

弟「だって気になるじゃないか!心霊写真!!」

妹「ああ…、その事か」

兄「どうしても見たいなら見るか?」

弟「え?いいんですか?」

兄「いいか?妹」

妹「もう勝手にしろ」

兄「じゃあ、ほら、弟」

弟「……なるほど、たしかに心霊写真ですね」

妹「だろ?」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 22:21:26.03 ID:RzcTUzbG0
弟「じゃあこれを兄さんの友達のTさんに渡すんですね」

兄「ああ、そういう事になるな」

弟「僕もついていっていいですか?挨拶もかねて」

兄「構わんぞ」

弟「やった!ありがとう兄さん!!」

兄「妹も来るんだろ?撮った張本人だし」

妹「ああ、面倒くさいが仕方ねえ」

弟「あー…お寺かあ、楽しみだなぁ」

妹「そんな楽しみか?」

弟「うん!寺生まれの人ってあんまり会えないからね!
  しかも兄さんの友達なんて!」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 22:28:09.92 ID:RzcTUzbG0
妹「お前、本当兄貴大好きだな」

弟「そうかな、兄弟ってそんなもんじゃない?」

妹「オレも兄妹だけどそんなに兄貴は好きじゃないな」

弟「……」

兄「まぁそこら辺はいいじゃねーか、何かして遊ぼうぜ」

妹「…兄弟といえば親はどこ行ったんだ?」

兄「ヒント:このSSに親は出ない」

妹「……なるほど」

弟「じゃあ僕は昼ごはん作ってくるから、何がいい?」

妹「オムライス!!」

兄「じゃあオムライスで」

弟「分かりました、少々待ってて下さいね」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/10(金) 22:29:37.77 ID:RzcTUzbG0 [49/49]
さて、ネタが尽きてきたので今日のところはこれで終わりにします
お疲れ様でした

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