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男「そこの空き地で妖精を捕まえてきた」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:16:18.77 ID:FSxMVUL60 [1/53]
女「で、リンクよろしく空きビンに詰めてきたのね」

男「これがなかなか苦労したんだ」

女「飛び回る妖精をビンに詰めるのはそりゃ大変よね」

男「じゃなくて、最近空きビンなんてめったに落ちてないじゃん?」

女「昔から空きビンなんて落ちてなかったけどね」

男「で、しょうがないからイチゴジャム買って、全部食ってから妖精詰めたんだよ」

女「こいつは仕事帰りに何をやってるんだか」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:23:41.88 ID:FSxMVUL60 [2/53]
妖精「! ! !」

女「ん? なんか暴れはじめたよ」

男「どうした? なにが欲しいんだ?」

妖精「!!!!」

女「口ぱくぱくしてるし」

男「くぅ、言語の壁はでかいぜ…」

妖精「…!…!……!」

女「あれ?お前さ、これ…」

男「あぁ! なんか妖精の顔が赤くなったり青くなったりしてる!」

妖精「・・・」

女「このビン、空気穴なくね?」

男「あぁ、酸欠か」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:27:27.69 ID:FSxMVUL60
妖精「はぁ、はぁ、はぁ」

男「おぉ 外に出したら生き返ったぞ」

女「死にかけてたけど、死んじゃいなかったよ」

妖精「! ! !」

男「いてっ、なにすんだよ」

女「怒ってるんでしょ、死にかけたんだし」

男「馬鹿にしやがって・・・ 俺が本気だしたらてめぇなんかオナホールに

女「やめなさい」

男「オナh

妖精「!」

男「目、目つぶしは反則だろ…」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:32:19.63 ID:FSxMVUL60
女「で、どうするつもりなの?」

男「どうすると言われてもな… 僕は結婚したいと思ってるが、君の親御さんを説得するのはなかなか大変で」

女「うん、それも大事だけどね、今はほら、目の前の妖精をね、どうするかってね」

男「あぁ」

女「あなた飼うの?」

男「まさか、今まで金魚すら飼ったことないんだぜおれ」

女「え」

男「頼んだぜ!」キラッ

女「無駄に星飛ばしてんじゃねぇよ」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:35:59.68 ID:FSxMVUL60
女「もといた場所に捨ててらっしゃい!」

男「この、ひとでなし!」

女「なんとでも言いな」

男「鬼!悪魔!閻魔大王!」

女「ふん」

男「貧にゅ

女「え?」

男「いや、なんでもないッス」

妖精「・・・」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:38:31.84 ID:FSxMVUL60
男「いや、でも可哀そうじゃん、捨ててきたら」

女「つーかお前が勝手に連れてきただけじゃね?」

妖精「ゆーん」

男「ほら、コイツもここが気に入ったみたいだし」

女「・・・」

妖精「じー」

女「・・・」

妖精「じー」

女(ちょ、ちょっと…かわいい、かも)

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:41:07.30 ID:FSxMVUL60
女「わかったわよ、飼いましょ」

男「さすがお前はわかる女だぜ」

女「ただし、あなたもちゃんと世話をするのよ?」

男「わかってるよ、餌やったりするし」

女「うん、わかればよろしい」

妖精「・・・」

男「・・・」

女「・・・」

男「で、なに食うの?」

女「も、もやしとか?」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:45:13.32 ID:FSxMVUL60
女「ほら!食べなさい!ほらほら!」

妖精「! ! !」

男「やめろよ、嫌がってるじゃないか…」

女「だってこの子なにも食べないじゃない」

男「もやしもダメ、きゅうりもダメ」

女「ラスクもダメ、ハトサブレもダメ」

男「オクラもダメ、白菜もダメ」

女「うなぎパイもダメ、ひよこ饅頭もダメ。じゃなに食べさせればいいのよ」

男「お前の餌チョイスに問題がある気がするが」

女「妖精ってお菓子食べそうだし。つーかお前だって野菜ばっかじゃねぇか、しかも地味なの」

男「お、俺の好きな野菜を地味とか言うな!」

妖精「ぶーん」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:48:22.87 ID:FSxMVUL60
男「まぁ、なんか元気に飛び回ってるし、問題ないんじゃないか」

女「そうね」

男「俺もう疲れたから寝るよ」

女「そうね」

男「妖精捕まえるのって意外と体力使うんだぜ?」

女「そうね」

男「おまえ、俺のはなし聞いてないじゃん」

女「うっるさいわねー いま巣作ってんのよ」

男「なんだかんだノリ気じゃねぇかお前」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:53:16.75 ID:FSxMVUL60
女「はい! 完成!」

男「ただのティシューの塊じゃねぇか」

女「失礼ね、テッシュの保温性と肌触りの良さを舐めちゃだめよ」

男「こんなところで寝るかね、ただのティシューだし…」

女「寝るわよ、つーか寝かすわよ」

男「ティシューだぜ?」

女「妖精ちゃーん、おいで、ベッド作ったわよ!」

男「妖精はティシューじゃ寝ないよ…」

女「なに?『ティシュー』に突っ込んで欲しいの?」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:57:15.70 ID:FSxMVUL60
女「あれー 妖精どこいったー?」

男「おい、もうあそこで寝ようとしてるぞ」

女「あれ、ダメよ。そこは私のベッドよ」

妖精「くいくい」

男「なんかジェスチャーしてる」

女「ふむふむ『ワタシ、ココ』」

妖精「ちょいちょい」

女「『アナタ、アッチ』」

男「あっち?」

ティシューの巣「・・・」

女「きー! 馬鹿にしやがって!」

男「お、落ちつけよ…相手は妖精だぜ?」

妖精「すやすや」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:01:13.72 ID:FSxMVUL60
男「あー よく寝た」

妖精「ゆーん! くるくる」

男「おぉ、お前もよく寝れたみたいだな」

妖精「! !」

男「そうかそうか、人間のベッドは柔らかいもんな」

女「・・・」

男「おぉ、おはよう」

女「…おはよう」

男「どうした?全身ティシューまみれで」

女「むきー!」

妖精「ひー」

男「やめろ!相手は妖精だぞ!」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:04:34.92 ID:FSxMVUL60
男「俺は仕事行ってくるけど、仲良くするんだぞ」

女「善処します」

男「絶対しろよ、絶対に善処しろよ?」

女「良いからほら、遅刻するわよ」

男「…いってきます」

女「・・・さて」

妖精「・・・」

女「待ちなさい! お仕置きよ!」

妖精「あたふた!」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:08:15.51 ID:FSxMVUL60
女「まてー! こら!」

妖精「びゅーん」

女「くっ、今度はこっちか!」

妖精「くるっ」

女「やぁ! とぉ! そこだ!」

妖精「ひゅん ひゅん」

女「でりぁぁぁ!」

妖精「・・・ひらり」

女「…と、見せかけてコッチだ!」

妖精「!」

女「隙ありっ!」

妖精「するっ」

女「くぅ、おしいっ」




男「あいつら、仲良くやってるかなー」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:13:06.12 ID:FSxMVUL60
女「はぁ、はぁ」

妖精「はぁ、はぁ」

女「・・・・くっ」グラリ

妖精「・・・」パタッ

女「へっ、なかなか、やるな、あんた」

妖精「・・・!」b

女「お互い様、ってか。ふふっ」

妖精「ふふふっ」

女「ふふっ、ははははっ!」

妖精「ふふっ」

女「ほら」

妖精「?」

女「握手だよ、知らないの?」

妖精「!」チュ

女(あ、かわいい・・・)

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:15:39.92 ID:FSxMVUL60
男「ただいまー」

女「きゃっきゃっ」

男「ただいまー」

妖精「うふふ」

男「ただいまー」

女「うふふ」

男「ただいまー」

妖精「きゃっきゃっ」

男「うん、仲良くなったみたいで良かったな。うん」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:20:10.29 ID:FSxMVUL60
男「あれ、お前ら一緒に寝るの?」

女「なに、また私にテッシュの塊で寝ろっていうの?」

男「そうじゃないけどさ、つーか自分でティシューの塊って言ってるし」

女「それにこの子、触ってて気づいたことがあるんだけどね」

男「実はヌルヌルしてるとか?」

女「いや、いいや」

男「え、なんでよ、気になるじゃん」

女「いいよ、ヌルヌルしてるってことで」

男「そうか、お前ヌルヌルしてたんだな」

妖精「・・・」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:27:50.44 ID:FSxMVUL60
男「んー 良く寝たなー」

女「おはよう、朝ごはんできてるよ」

男「え? あれ?」

女「なによ、早く食べちゃってよ」

男「え?ほんとに?ほんとに朝ごはん出来てるの?」

女「はい、ごはんに味噌汁にサラダ」

男「お前の手作りの朝ごはんを食べるなんて何年ぶりだろうか…」

女「ちょっと失礼じゃなくって?」

妖精「くるくる」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:32:30.01 ID:FSxMVUL60
男「もぐもぐ」

女「じゃ、わたしもうひと眠りしてくるから」

男「お、おう、わざわざ朝飯作るために起きてくれたの?」

女「すやすや」

男「寝付くのはえーな」

妖精「ゆーん」

男「もぐもぐ」

男「ぱくぱく」

男「ずずー」

男「あいつ、こんなに料理美味かったっけ?」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:35:46.50 ID:FSxMVUL60
男「じゃ、行ってくるよ」

女「いってらっさい」

男「朝飯、ありがとな。美味かったよ、お前料理上達した?」

女「寝ぼけたこと言ってないでさっさと仕事に行く」

男「お、おぉ。行ってきます」

女「ふわぁー なんか今日はいつも以上にぐっすり寝れた気がする」

妖精「ぶーん」

女「はいはい、後で遊んであげるから」

女「食器片付けて…って、あいつ朝からこんなに飯作って食ったのかよ、元気だな」

妖精「くるくる」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:40:21.67 ID:FSxMVUL60
女「暇だなー」

女「ドラクエでもやろうかな」

女「おい、妖精どこいった」

女「なんでこう、忙しい時はまとわりついてくるくせに」

女「暇な時はどっか行っちゃうんだよ」

女「妖精さーん、でておいでー」

女「・・・」

妖精「びゅーん」

女「おぉ、どこ行ってたのよ」

妖精「! ! !」

女「はいはい。あんた口汚れてるじゃない、どこでなに食ってきたのよ、もー」

妖精「!!!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:42:39.39 ID:FSxMVUL60
女「ほら、口拭いてあげるからこっちおいで」

妖精「!」

女「なんか元気になってるし… ほら、じっとして!」

妖精「・・・」

女「ふきふき」

妖精「・・・」

女「…ん? この子、歯が…」

妖精「びゅーん!」

女「まぁ、気のせいよね」

妖精「くるくる」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:48:24.14 ID:FSxMVUL60
男「ただいまー」

女「おかえりー」

妖精「くるくる」

男「おー、お前も元気にしてたみたいだな」

女「晩御飯出来てるから、早く食べちゃってね」

男「なんか、最近妙にやさしくないか? 欲しいもんでもあんのか?」

女「そうとう失礼なセリフよ、それ」

男「いや、だってお前いままではさ…」

女「わたしちょっと寝るから、さっさと食べちゃってね」

男「お、おう」

男「もぐもぐ」

妖精「くるくる」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:05:40.22 ID:FSxMVUL60
男「なになに?『妖精と遊ぼう?』」

妖精「ゆーん」

男「ふむふむ」

妖精「・・・」

男「・・・」

妖精「・・・」

男「…妖精ちゃん、ちょっとこっちおいで」

妖精「いやいや!」

男「大丈夫、なにもしないから…」

妖精「ひー!」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:08:43.66 ID:FSxMVUL60
男「良いからこっち来

女「なに晒しとんじゃボケー!」

男「ぐあ! だから、眼つぶしはやめて…」

女「あんた、いま妖精になにしようとしたの!」

妖精「ぶるぶる」

男「いや、ちょっと、あれ、試してみようかなーっと」

女「あれ?」

男「http://grogrogro.x.fc2.com/yousei/ep03/01.html」

女「よりによってそこチョイスするとは…」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:11:30.37 ID:FSxMVUL60
女「そんなことより、なに食べてるのよ、わたしにも分けなさい」

男「え、うん」

女「もぐもぐ、美味しいわねー この野菜炒め!」

男「うん、すごく良く出来てるな」

女「どこで買ってきたの?こんな美味しい惣菜」

男「え?」

女「え?」

妖精「くるくる」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:14:33.22 ID:FSxMVUL60
男「え?これどっかで買ってきたの?」

女「知らないわよ、あんたが食べてたんでしょ」

男「ん?んん?」

女「それにしても美味しいわねー」モグモグ

男「ま、いっか。うまいし」モグモグ

妖精「くるくる」

妖精「ゆーん」

妖精「くるっ」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:18:14.18 ID:FSxMVUL60
男「すやすや」

女「ねぇ、きみ、人間の言葉わかるの?」

妖精「?」

女「なんとなくはわかるみたいね」

妖精「!」

女「うーん、あったかいわね」

妖精「・・・」

女「あったかいって言うか、なんか安心するのよね、抱きしめてると」

妖精「! ! !」

女「ま、こんなこと鈍感な男に言ってもわからないだろうどね」

男「っくしょん!」

妖精「・・・」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:20:19.11 ID:FSxMVUL60
男「あー 良く寝た」

男「ふむ、良い匂いだ」

男「おぉ、また豪華な朝食が用意してある!」

男「がつがつ」

男「もぐもぐ」

男「ずずー」

男「あれ?あいつはまだ寝てんのか?」

男「ま、いっか。行ってきます」

女「ぐーぐー」

妖精「くるくる」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:21:52.22 ID:FSxMVUL60
女「ふぁ、ちょっと寝すぎちゃった」

女「もうこんな時間かー」

女「つーか、最近あいつ朝飯よく食うよな」

女「ま、健康的だしいっか」

妖精「ゆーん」

女「はいはい、後で遊んであげるから」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:26:29.43 ID:FSxMVUL60
妖精「きゃっきゃ」

女「うふふ」

妖精「きゃきゃっ」

女「ぐるるるるるー」

妖精「?」

女「…そりゃ腹も減るわな、昼過ぎまで遊んでたら」

女「なんか食うか…」

女「トマトあったし、切って食おうっと」トントン

妖精「びゅーん」

女「あ、危ないわよ、包丁の近く飛んだら」

妖精「くるくる」

女「あ、ちょっと  サク

女「いたっ! ったく、あぶなっかしいわねー もー」

妖精「じー」

女「あー あー 血出てきてるし、いてーなもう」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:28:35.00 ID:FSxMVUL60
女「ばんそうこうばんそうこう っと」

妖精「じー」

女「どこだっけな、ばんそうこう」

妖精「!」

女「なによもう! この怪我治してくれるっていうの?」

妖精「かぷっ」

女「いたっ!」

妖精「ちゅーちゅー」

女「え?」

妖精「ごくごく・・・っぷっはぁ!」

女「ビール飲んだ後のオヤジみたいな顔になってる」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:31:13.32 ID:FSxMVUL60
妖精「・・・・」

女「この子、ずっっっと餌食べないからおかしいと思ってたけど、もしかして…」

妖精「カッー ペッ」

女「あ! わたしの血吐きやがった!」

妖精「・・・」

女「なによ、わたしの血じゃ不満だっていうの?」

妖精「・・・」

女「人の血勝手に飲んどいて失礼よ!」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:34:21.57 ID:FSxMVUL60
男「ただいまー」

女「ぐーぐー」

男「また寝てるし」

妖精「くるくる」

男「なんか今日はやけに妖精が元気だ」

妖精「びゅーん」

男「もぐもぐ」

男「ぱくぱく」

男「・・・」

男「そういえば、最近肉食ってねぇなぁ…」

妖精「ゆーん」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:39:13.79 ID:FSxMVUL60
女「ん、あれ、昼寝しちゃったのかな」

男「おい、肉が食いたいぞ」

女「食えば良いじゃん」

男「お前が最近作ってくれるのはありがたいが、野菜ばっかじゃないか」

女「え?」

男「野菜も好きだけどさ、たまには肉も食いたいよ」

女「あぁ」

男「うん」

女「いや、だめよ」

男「なんでよ」

女「血がドロドロになっちゃうわよ」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:48:55.05 ID:FSxMVUL60
男「いや、血って…」

女「良いから、食べ終わったら風呂入って歯磨きして宿題して寝なさい」

男「はーいおかあさ じゃなかった」

妖精「くるくる」

女「・・・」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:51:37.25 ID:FSxMVUL60
男「すやすや」

妖精「・・・」

女「ねぇ、そういうことなんでしょ?」

妖精「?」

女「やっぱり女だったらイイ男の血が欲しいわよね」

妖精「??」

女「それにどうせなら、健康的でサラサラな血が良いわ」

妖精「?」

女「まかせといて!」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 14:55:53.93 ID:FSxMVUL60
男「あー おはよう」

女「おはよう、朝ごはん出来てるよ」

男「うん、いただきます」モグモグ

女「・・・」

男「・・・」

女「なに?」

男「…いや、いつもと味が違うなって」

女「やっぱり駄目だったか」

男「え? なんの話?」

妖精「ぶーん」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 15:37:10.27 ID:FSxMVUL60
男「じゃぁいってきます」

女「いってらっさい」

女「・・・」

妖精「・・・」

女「やっぱりキミが作ってくれないとダメみたい」

妖精「?」

女「いつもキミが作ってくれたんじゃないの?」

妖精「??」

女「だってわたしご飯作ってる時の記憶ないもん」

妖精「ぶーん」

女「あ、どこ行くのよ、もう」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 15:39:25.46 ID:FSxMVUL60
女「ひまだなー」

女「昼間は妖精ちゃんはどこに行ってるのかしら」

女「今度追跡してみようかしら」

女「・・・」

女「だめだ、絶対めんどくさいよ」

妖精「ひゅーん」

女「あ、おかえりー」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 15:41:27.22 ID:FSxMVUL60
女「やっぱり口元が汚れてる…」

妖精「!」

女「そして元気になってる…」

妖精「! ! !」

女「はいはい、口拭くからじっとしてる」

妖精「・・・」フキフキ

女「…やっぱりこれ、血、よね」

妖精「くるくる」

84 名前:sage[] 投稿日:2010/09/07(火) 15:56:42.82 ID:FSxMVUL60
男「え? 血?」

女「うん、血」

男「血を、なんだって?」

女「うん、ちょうだい」

男「え? ていうか、なにこの超展開」

女「なんかね、めんどくさくなってきちゃったの」

男「それは…言っちゃダメだろ」

女「こまけぇこたぁ良いんだよ、さっさと血をよこせ!」

男「うぎゃ! やめろ!眼はやめろ!」

妖精「ちゅーちゅー」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/07(火) 15:59:02.96 ID:FSxMVUL60
女「うわ、はずかし」

男「なにがだよ! ちょっと妖精とめろ!」

妖精「ちゅーちゅー」

女「いっぱいお飲み。その人お酒も飲まないし、健康的だから美味しいでしょう」

妖精「ごくごく」

男「・・・」

女「新鮮なうちに飲み干さないとね」

妖精「ごくごく

妖精「ごくごく」

妖精「・・・っぷはぁ!」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/07(火) 23:03:41.33 ID:FSxMVUL60
>>95
男「ガッ」

妖精「!」

女「じっとしてなさいよ、血吸えないでしょ」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:06:26.96 ID:FSxMVUL60
男「・・・」

妖精「ちゅーちゅー」

妖精「ごくごく」

妖精「ちゅー」

女「美味しそうに飲むわねー」

妖精「っぷはぁ!」

女「よし、たくさん飲んだわね」

妖精「!」

男「・・・」

女「さて、どうしましょうか」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:08:30.69 ID:FSxMVUL60
女「気絶してるだけ?」ツンツン

男「・・・」

妖精「ぶーん」

女「おーい、起きろ!」

男「…はっ! おっぱいは!?」

女「ここにはない」

男「なんだ、夢か…」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:10:21.08 ID:FSxMVUL60
男「んー なんだか頭がボーッとするなぁ」

女「しばらくじっとしてなさい、ちょっと抜きすぎたのよ」

男「抜き・・・ えっ? 抜き過ぎたの?おれ?」

女「えぇ」

男「だ、誰が抜いたの?」

妖精「!」

男「…ゴクリ」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:12:35.08 ID:FSxMVUL60
女「だからほら、早く寝ちゃいなさい」

男「ちょっと待って!抜いてもらったトコ覚えてないんだよ!」

女「別に楽しいトコじゃないわよ」

男「いやいや、今後のオカズにもなるし、詳細を教えてくれないか!」

女「うっさいねろ」

妖精「ゆーん」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:14:36.81 ID:FSxMVUL60
男「ぐーぐー」

妖精「くるくる」

女「男の血を飲むとホント元気になるわねー」

妖精「びゅーん」

女「うん、これで餌の問題は解決できたわね」

男「うーん…うーん…」

女「頑張ってね、あなた」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:17:46.55 ID:FSxMVUL60
妖精「ちゅーちゅー」

男「ん… んー…」

妖精「ごくごく」

男「あれ、おはよう」

妖精「ぷはぁ!」

女「おはよう、顔洗ってらっしゃいな」

男「おぉ」

女「シーツ洗わなきゃ」

妖精「ぶーん」

女「おい、血吸うのは良いけどよ、シーツ汚すなよ」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:21:36.16 ID:FSxMVUL60
男「なぁ。最近さ、仕事中に貧血で倒れるんだ」

女「鉄分が足んねぇんだよ、圧倒的に」

男「鉄分ってなにから摂取すんの?モロヘイヤとか?」

女「鉄分って言うぐらいだから鉄からでしょ」

男「うーん、砂鉄でも食うか… とりあえず行ってくるわ」

女「いってらっさい」

妖精「くるくる」

女「最近一回で吸う量が増えてきてる気がする…」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:24:36.26 ID:FSxMVUL60
女「男一人の身体じゃ足りなくなってるのかな?」

妖精「ぶーん」

女「そういえばちょっと大きくなってるしね」

女「新しい餌確保しないとなー」

チャイム「ぴんぽーん」

妖精「!」

女「敵襲!?」

チャイム「宅配便でーす」

女「はーい、いまでまーす」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 23:28:36.36 ID:FSxMVUL60
にいちゃん「ここにハンコを…(あ、このねぇちゃんタイプだわ)」

女「はいはーい(ふむ、若いし、血の気多そうね)」

妖精「?」

女「…ねぇ、おにぃさん? ちょっと、あがってかない?」

おにぃさん「え、いや、それは…(え?まさかのwwwこれなんてエロゲwwwww)」

女「暑かっただろうし、お茶でも…」

おにぃさん「んー じゃ、すみません。お言葉に甘え

妖精「ちゅーちゅー」

妖精「ごくごく」

妖精「ごくごく」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 11:36:01.82 ID:4bFYDMkS0 [1/13]
女「ごくろーさまー」

にいちゃん「…ん? あれ、はい…」

女「それじゃ!」

にいちゃん「あ、はい… ん?おれいま部屋上がったよな?」

にいちゃん「えーっと、sneg状態になったよね?気のせいだったっけ?」

にいちゃん「あー だめだ、頭クラクラする。もう良いや、仕事戻ろう…」


妖精「! ! !」

女「うん、元気になったわねー」

女「頑張って最後まで書き切らないとね」

妖精「?」

女「こっちの話よ」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 11:43:25.23 ID:4bFYDMkS0 [2/13]
男「ただいまー」

女「おかえり、ご飯出来てるわよ」

男「おぉ、美味そうだな。今回も野菜しかないけど」

女「あんたベジタリアンでしょ」

男「そうだっけ?」モグモグ

女「どちらにしろ今日からベジタリアンよ」

男「『今日からベジタリアン』…」モグモグ

女「フレーズ気に入ってんじゃねぇよ、わたし寝るから」

男「あれ、お前食わねぇの?…って、もう寝てるし」モグモグ

妖精「くるくる」

妖精「カプッ」

男「・・・」

妖精「ちゅーちゅー」

妖精「ごくごく」

妖精「ごくごく」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 11:52:05.24 ID:4bFYDMkS0 [3/13]
男「う、ん…朝か?身体が重い…」

女「おはよ、どう?起きられそう?」

男「うーん…ちょっと厳しい…」

女「そう、じゃぁ今日は一日寝てなさい」

男「あー、うん…でも俺なんで倒れたの?」

女「さぁ?働きすぎじゃない?」

男「過労か…オマエラも見習えよ…」

妖精「ひゅーん」

女「うーん、一回の食事で倒れるようになってしまったか」

妖精「!」

女「食い意地ばっかり張りやがって」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 11:59:58.16 ID:4bFYDMkS0 [4/13]
男「ぐーぐー」

妖精「カプッ」

女「こら、やめなさい」

妖精「~~~!」

女「いま吸ったらマジで死ぬわよコイツ」

妖精「・・・」

女「憎たらしい顔しやがって、このやろう」

妖精「!」

女「いたっ! 殴ったね!」

妖精「ぶーん」

女「…しょうがないなぁ、お隣さん、いるかなぁ?」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 12:06:21.47 ID:4bFYDMkS0 [5/13]
女「すみませーん」

お隣さん「はい、なんでしょう」

女「宇都宮の実家から餃子がしこたま届きまして…」

お隣さん「餃子、ですか…」

女「えぇ、うちじゃ食べきれないので、良かったらどうぞ」

お隣さん「そうですか、でしたら少しだk

妖精「カプッ」

妖精「ごくごく」

妖精「ごくごく」

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 12:09:47.33 ID:4bFYDMkS0 [6/13]
お隣さん「…ハッ!」

お隣さん「あれ?昼寝しちゃったんだっけ?」

お隣さん「…なんだか、ニンニク臭いし」

お隣さん「うわぁ! なんだよこの餃子の山は!!」

お隣さん「わーわー!いつのまに餃子!」


妖精「くるくる」

女「ふふっ、いっぱい飲んだわね」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 12:14:13.12 ID:4bFYDMkS0 [7/13]
男「うぅ、ハラ減ったよー」

女「食欲はあるのね」

男「何か作ってくれー」

女「ちょっと待ってね、いま妖精ちゃんが作ってくれるから」

男「…妖精?まぁ、なんでも、良いか…」

妖精「びゅーん」

女「はい、出来たわよ。食べられる?」

男「うん、美味いなこりゃ」モグモグ

女「そう、よかった」

妖精「くるくる」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 12:16:16.54 ID:4bFYDMkS0 [8/13]
妖精「カプッ」

男「!」

妖精「ちゅーちゅー」

妖精「ごくごく」

男「ぐーぐー」

女「だめだな、飯食わせたとたんに血吸うからな。キリがねぇや」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 12:23:04.83 ID:4bFYDMkS0 [9/13]
妖精「ごくごく」

妖精「ごくごくごく」

妖精「ごくごくごくごくごく」

妖精「ごくごくごくごくごくごくごくごくごく」

妖精「ごっくん」

男「びくん」

女「あれ?」

妖精「ぷっはぁ!」

男「・・・」

女「えーっと、なんかいつもと様子が違うし…」

男「・・・」

女「おーい、おきろー」

妖精「! ! !」

女「眼開けたまま寝るとは、器用なやつだな」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 12:28:07.19 ID:4bFYDMkS0 [10/13]
女「・・・」

妖精「ぶーん」

男「・・・」

女「・・・」

妖精「ゆーん」

男「・・・」

女「…ねぇ、いい加減起きてよ」

男「・・・」

妖精「くるくる」

女「・・・」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 12:32:13.28 ID:4bFYDMkS0 [11/13]
妖精「!」

女「あぁ、おなか空いたのね。でもだめよ、そこの男は死んでるから血が出ないのよ」

男「・・・」

妖精「びゅーん…」

女「あ、どこ行くの!妖精ちゃん!」

女「…行っちゃった」

女「・・・」

男「・・・」

ドア「ドンドン!すみませーん!ドンドン!」

女「ひっ! だれ?!」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/08(水) 12:39:53.57 ID:4bFYDMkS0 [12/13]
アナウンサ「今日午後4時ごろ、都内のアパートの一室で男性の遺体が発見されました」

アナ「男性は全身の血が抜けており、失血死したものと思われます」

アナ「遺体発見時には、同じ部屋にかなり衰弱した女性も保護されました」

アナ「警察は、女性が詳しい事情を知っているものとみて聴取を進めていますが」

アナ「女性は『妖精さんが血を飲んでいた』などと供述しており」

アナ「精神鑑定を行う方向です」




女「違うわ!わたしじゃない!妖精さんが飲んだのよ!お願い信じて!」

刑事「こんなおとぎ話はもうおわりだよ」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/08(水) 12:41:44.66 ID:4bFYDMkS0 [13/13]
途中何度も投げました

やっつけで申し訳ないですが、もう終わります。

今度はちゃんとオチまで考えてから立てたいと思いました。

おわり。


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