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佐天「ストライクウィッチーズ?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 19:25:25.98 ID:eOx7BZLm0 [1/23]
とある皇国の輸送船内

佐天「ん……んん。あれ? あたし寝ちゃったのかな?」

佐天「ってか、ここ……どこ? 船の中?」

宮藤「あの~、すいません」

佐天「へ? どちら様で?」

宮藤「いえいえ、それはこっちの台詞なんですが」

佐天「……」

宮藤「ど、どうかしましたか?」

佐天(どうしてこの子、スカートを穿いていないんだろ?)

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 19:33:37.53 ID:eOx7BZLm0
坂本「どうした? 宮藤!」

宮藤「坂本さん!」

佐天(うわ! この人も……若くなさそうなのに)

坂本「ん? お前は誰だ?」

佐天「えっと……佐天 涙子って言います」

坂本「宮藤。お前の知り合いか?」

宮藤「いえ、今そこで倒れてたのを見つけただけです」

坂本「ふむ……怪しいな」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 19:43:47.59 ID:eOx7BZLm0
坂本「貴様、どうしてこの船にいる?」

佐天「怪しいも何も……あたしだってよく分からなくて」

坂本「よく分からない?」

佐天「はい、目が覚めたらここにいて……ここはどこなんですか?」

宮藤「えっと……一応、ここはロマーニャに向かう巡洋艦の上なんですけど」

佐天「じゅんようかん?」

坂本「そうだ。そして、お前はその軍艦の上にいる不審者になるわけだ」

佐天「あれ? もしかして……」

坂本「悪いが、素性が分からない以上、貴様を拘束させてもらう」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 19:50:07.23 ID:eOx7BZLm0
とある軍艦の一室

佐天(という訳で、何故か部屋に閉じ込められてしまいました)

佐天「それで……えっと……」

宮藤「宮藤 芳佳です」

佐天「宮藤さんはどうして一緒に?」

宮藤「坂本さんに監視をしてろって言われました」

佐天「はぁ……」

宮藤「ところで、佐天さんはどこから来たんですか?」

佐天「えっと……学園都市から来たんだけど」

宮藤「学園……都市?」

佐天「え? 学園都市を知らないの?」

宮藤「そんな場所、聞いたことがないんですけど……」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 19:56:48.49 ID:eOx7BZLm0
佐天「えっ? そんな……」

宮藤「あっ、でもネウロイが来てから情報規制とかもされたって聞きますし」

佐天「ねるろい?」

宮藤「えっ?」

佐天「えっ?」

宮藤「えっと……ネウロイですよ?」

佐天「ごめん、全然聞いたことが無いんだけど」

宮藤「……」

 一方、とある巡洋艦の通信室内

通信士官「坂本少佐! ロマーニャ第501統合戦闘航空団より電文です」

坂本「なんだと?」

坂本「……これは」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 20:10:26.29 ID:eOx7BZLm0
しばらく後、とある軍艦の1室

佐天「……ごめん。ちょっと混乱してる」

宮藤「わたしもです……」

佐天(これって、何だろ? あたしはネウロイとか知らないし、宮藤さんは学園都市を知らない)

佐天「平行世界?」

宮藤「なんですか? それ」

佐天「いやさ、SF小説なんかでよくある設定なんだけど……もしかしたらって思ってさ」

宮藤「??」

佐天「今まで二人が話したことが全然かみ合わないから、そんなのもあるのかなって……」

宮藤「確かに、今までのことを二人とも話しましたけど」

ガチャ

坂本「どのようなことか、私にも聞かせてもらうか」

宮藤「うわぁ! 坂本さん!」

坂本「佐天……と言ったな。この紙に書かれている名前に覚えはないか?」

佐天「え? あれ?……これって」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 20:21:14.14 ID:eOx7BZLm0
坂本「やはり、知り合いか……なら、話は早い」

宮藤「この人たちがどうかしたんですか?」

坂本「実は、ミーナから先ほど報告があった。3名、いや、佐天も含めると4名か」

宮藤「4名?」

坂本「ああ、各所で少女が突然出現したという報告だ」

佐天「ま、まさか……」

坂本「現在、近くにいた者たちが保護して、ロマーニャで合流する予定だそうだ」

宮藤「でも、どうしてですか?」

坂本「宮藤。それは、お前もよく分かっているだろう」

宮藤「あっ、そうか」

坂本「彼女達は、我々とは違う世界から来た可能性がある」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 20:30:42.33 ID:eOx7BZLm0
坂本「今、それぞれが向かっている……色々と問題も起こっているようだが」


 某日、ロマーニャ

ペリーヌ「あなたは! どうして! わたくしに! 喧嘩を売りますの!」

???「あんたが! 喧嘩を! 仕掛けてるんじゃない!」

リーネ「二人ともお願いだからやめてください~」

 某日、ジブラルタル上空

シャーりー「いやっほぉぉぉ!」

ルッキーニ「シャーりー! ゴーゴー!」

???「お、おおおおお願いですから安全運転でお願いしますぅぅぅぅ!」

 某日、スオムス

エイラ「早くいくぞ」

???「ああ、せっかく同志を見つけましたのに」

サーニャ「……」

エイラ「さ、サーニャは知らなくていい世界だからな!」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 20:44:50.61 ID:eOx7BZLm0
坂本「という訳だ。しばらくの間、私と宮藤がお前を保護することになる」

佐天「やっぱり……そうなりますよね。あの……」

坂本「ん? 何だ?」

佐天「あたし達、どうしてここに来ちゃったんでしょう?」

坂本「分からん。わたし達もこんな事は初めてだからな」

佐天「……そう……ですか」

宮藤「佐天さん……」

佐天「ってな訳で、短い間ですからよろしくおねがいしまーす」

宮藤「って、ええ! そんな簡単でいいんですか?」

佐天「いやさ、ここでクヨクヨしてたってしょうがないし、それに……宮藤さん達にも迷惑かけちゃうでしょ?」

佐天「それだったら、笑ってとりあえず前に向かったほうがいいかなって」

坂本「はっはっは! その心意気や良し!」

佐天「坂本さん」

坂本「こちらの方でも原因等は調べるつもりだ。だが、それまでは……」

坂本「君達を歓迎する」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 20:59:34.90 ID:eOx7BZLm0
宮藤「ようこそ! ストライクウィッチーズへ」


 こうして、あたし達4人は訳も分からない世界に迷い込んでしまったのです。

 その理由は、あたし達にも、宮藤さん達にも分かりません。

 でも、一つだけ思っていることがあります。

 未来予知とかそう言うのじゃないけど。

 きっと、もっと大きな事件に巻き込まれたんじゃないかって。

35 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 21:17:29.87 ID:eOx7BZLm0
(佐天発見より3日後、ロマーニャ第501戦闘航空団基地にて)

佐天「んん~、やっとついた!」

宮藤「船旅続きでしたからね」

佐天「服も潮風にやられちゃって大変だったよ」

宮藤「でも、本当によかったんですか?坂本さん」

坂本「仕方がないだろう。宮藤の予備ズボンだと小さすぎるのなら、わたしの予備をつかうしかないだろう」

佐天「あははは……」

佐天(水兵服の下は白いスクール水着ってどう見ても変態だよね)

佐天(というか、この世界の女の子の服って何でこんなんだろ?)

佐天(アニメだったら、絶対に監督が変態扱いされるよ)

宮藤「じゃあ、早く基地の中に……え?」

 その瞬間、芳佳の前に電撃が通り過ぎた

38 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 21:25:32.36 ID:eOx7BZLm0
宮藤「きゃああああああ!」

 転びそうになった芳佳の頭が佐天の胸に抱きかかえられる

佐天「だ、大丈夫! 宮藤さん」

宮藤「は、はい……大きくも無く小さくも無く程よい」

佐天「いや、何言ってるか分からないし。この電撃は……」

御坂「さ、佐天さん!」

佐天「御坂さん! 無事だったんですか!」

御坂「佐天さんこそ無事……そ、その格好」

佐天「あ、いや……これは……」

ペリーヌ「ちょっと! まだ勝負はついていませんわ、ビリb……あ!しょ、少佐!」

41 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 21:36:31.94 ID:eOx7BZLm0
御坂「あ、あんたねぇ……」

坂本「ペリーヌ、何をしたんだ?」佐天「御坂さん? 何かしたんですか」

ビリビリコンビ「む、向こうがわるいのよ(ですわ)!」

リーネ「二人とも……はぁ……」

宮藤「リーネちゃん。凄く疲れた顔してるよ」

佐天「まぁ、何があったかは大体想像がついたからね」

御坂「ううっ……」

佐天「御坂さん、あたしたちは一応客人なんですから」

???「そうですわよ、お姉さま」

宮藤「あれ? どこかから声が」

42 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 21:46:20.21 ID:eOx7BZLm0
???「わたくし達はエイラさん達にお世話になる立場。もう少し慎ましくしませんと」

???「ですが、そのような振る舞いをなさるお姉さまも素敵なのもまた事実」

リーネ「上です! ミコトさん!」

御坂「へっ?」

黒子「そのような魅力的なお姉さまに会えて、黒子は! 黒子は感激ですわぁぁぁぁ!」

御坂「はぶっ! く、黒子!」

黒子「ああ、久しぶりのお姉さまの香り……黒子は天にも昇る気分ですわ」

御坂「いいから離れろ!」

43 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 21:56:02.42 ID:eOx7BZLm0
 そのまま、はねのけられるが

白井「あぅ! ふっふっふ……今の黒子は止められませんわよ」

佐天「うわぁ、なんか変なスイッチが入っちゃってるよ」

白井「スオムス、ロマーニャ、扶桑のそれぞれの同志」

白井「そして、その同志達から学んだ心得とテクニックを身に着けたわたくしは、誰に求められませんわ~」

サーニャ「白井さん、御坂さんの上空3メートルにワープしました」

白井「おねえさまぁぁぁぁぁぁ!」

エイラ「ダメダ、アタルゾ」

白井「おねぇさ……「うわぁ! どいてくれぇぇぇ」……え?(ガン!)ひでぶっ!」

45 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 22:13:45.44 ID:eOx7BZLm0
サーニャ「白井さん、上空でシャーりーさんのストライカーと衝突しました」

宮藤「サーニャちゃん。淡々と解説しなくても」

御坂「って、黒子ぉぉぉ!」

黒子「お姉さまの為なら、黒子は……黒子は……ガクリ」

シャーリー「あー、大丈夫か?」

佐天「まぁ、白井さんなら大丈夫だと思いますが」

初春「らいじょうぶじゃありまへん……うぷっ」

佐天「初春! どうしたの、そんなに顔を青くして」

初春「シャーリーさんに運ばれてきたんですけど……うっ、吐きそう」

47 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 22:26:20.07 ID:eOx7BZLm0
ルッキーニ「飾利は酔っちゃったみたい」

初春「いわらいでくだはい。ルッキーニちゃん」

佐天「ああ~、なるほど、ご苦労様です。という訳で、弱ってる今こそ、初春の今日のパンツは……」

 スカッ

佐天「スカートを……穿いてないだと……」

初春「佐天さんも穿いてないじゃないですか……服を汚しちゃってリネットさんに借りたんです」

佐天「それじゃあ、スカートめくり出来ないじゃん」

初春「出来なくていいです!」

49 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 22:41:53.79 ID:eOx7BZLm0
ミーナ「はーい、あなた達。そこまでにして」

御坂「あっ、ミーナさん」

ミーナ「佐天さも揃ったことだし、一度顔合わせと今後について話し合いたいのだけど」

佐天「それは構いませんけど……(倒れている黒子を見る)」

ミーナ「ああ、白井さんね。仕方が無いわ。トゥルーデ、お願い」

ゲルト「まったく、仕方が無い」

 そして、ゲルトが担ぎ、ブリーフィングルームへ

 そこで、ストライクウィッチーズとレールガン組の顔合わせが行われた。

佐天「……です。よろしくお願いします」

ミーナ「さて、これで紹介は終わったわね。それでは、次は……」

50 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 22:54:38.43 ID:eOx7BZLm0
白井「なぜ、わたくし達がこの世界に来たか、ですわよね」

御坂「そうよね。そう言う能力者が学園都市にいるはずもないし」

シャーリー「そんな現象を起こすネウロイも聞いたことが無いしな」

ミーナ「それについても、今後調査していくわ。何かあり次第、連絡が入るはずよ」

坂本「ふむ、それについては今のところ手の打ちようも無いしな」

ペリーヌ「あと、もう一つ、気になることがありますわ」

坂本「何だ?ペリーヌ」

ペリーヌ「そこのビリb……じゃなくて御坂さん達の力についてですわ」

リーネ「そういえば、もう少しで芳佳ちゃんに当たるとこでしたよね。さっきから芳佳ちゃん、ボーっとしてますし」

宮藤(やっぱり、一番大きいのは佐天さんかぁ)

御坂「あれについては悪かったわよ!」

ゲルト「それは後で言及するとして、確かに変だ」

52 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 23:03:32.35 ID:eOx7BZLm0
ミーナ「どういう事?」

ペリーヌ「確かに、御坂さんはわたくしと似たような力を持っていますわ。でも、そこに魔力が介在していませんの」

ゲルト「実際にストライカーも何も反応が無かった」

エイラ「シライも力を持ってるな」

白井「ええ、テレポートを」

ルッキーニ「飾利も持ってるって言ってた! ピッツァもホカホカで便利!」

坂本「となると、佐天は?」

佐天「あたしはレベル0ですから、その……持ってません」

坂本「そうか……」

53 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 23:16:03.52 ID:eOx7BZLm0
ミーナ「あなた達もストライカーに反応しないの?」

白井「お姉さましか試していないので」

初春「でも、聞いた感じだと、多分反応しないような気がします。根本が違うような気がしますから」

ゲルト「ああ、あのよく分からない話か、ぱーそなるりありてぃとか」

エーリカ「そんな難しい話してもわかんないから、実際にやってみればいいのに」

ミーナ「そうね。もう一度やってみましょう。いい?」

白井「ええ、構いませんわよ。試す価値はあると思いますので」

エーリカ「(ヒソヒソ)ってか、トゥルーデ。あの真面目な子ってあのシライ?」

ゲルト「(ヒソヒソ)普段とのギャップが凄いな」

58 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 23:40:34.68 ID:eOx7BZLm0
 とある基地の格納庫

宮藤「そういえば、誰のストライカーを使うんですか?」

ミーナ「ああ、それなら大丈夫よ。この間、処分する予定だった別部隊のストライカーが数脚回してもらったから」

宮藤「……」

ペリーヌ「これですわね。少し大きいですけれど」

リーネ「これは、マートレットですね」

シャーリー「あれ?ワイルドキャットじゃないか?」

白井「どっちでも構いませんわ。それでは……」

59 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/04(水) 23:56:13.57 ID:eOx7BZLm0
白井「まず、わたくしが……」

 し~ん

シャーリー「反応なしだね」

佐天「じゃあ、次は初春! その頭にある自然パワーを使えばいけるはず!」

ルッキーニ「え? 飾利の頭の花って本物なの?」

佐天「そう、あれが実は初春の栄養源なんだよ。あれが枯れちゃうと、初春はそのまま永い眠りに……」

ルッキーニ「おお~。もしかしたら、飾利の本体はっ」

初春「佐天さん? ルッキーニちゃん。わたし、怒ってもいいですよね?」

ルッキーニ&佐天「ごめんなさい」

初春「ではっ、初春 飾利、いきます!」

 し~ん

シャーリー「反応なしだね」

60 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 00:07:52.25 ID:mGs5nXAJ0 [1/6]
初春「うう、何故かへこみます」

御坂「じゃあ、後は佐天さんね」

佐天「ええ、あたしはいいですよ。どうせレベル0ですから、動かないに決まってます」

 そう、あたしは無能力者だ。なにも出来ない。

佐天「じゃあ、そろそろさっきの部屋に戻りますか」

 御坂さんみたいな立派な人間にはなれない。

エーリカ「……ふふ~ん、トゥルーデ」

佐天「って、うわぁ! ゲルトルートさん!」

 あたしには能力という翼はない。白井さんや御坂さんのように大空を飛ぶことは出来ない



61 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 00:15:19.89 ID:mGs5nXAJ0 [2/6]
エーリカ「わたしの勘がなんか言ってるんだよね」

ゲルト「それに、お前がやらないと不公平だからな」

 だから……最初から諦めてた

佐天「うわぁっと!」

 能力開発は頑張ろうって決めたのに、この事は諦めてた。

佐天(へっ……何?この感覚)

初春「佐天さん! あ、頭の上に動物の耳が……」

 やっぱり、変わってなかった。この世界の空では……

シャーリー「え?エンジンが……」

 飛べる翼があったのに。

佐天「かかった!」


 この日、あたしはこの世界の翼を手に入れた。

 それは一夜の夢の時間。でも、確かに空への切符は手元にあったんだ

64 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 00:34:40.72 ID:mGs5nXAJ0 [3/6]
(某日、格納庫前滑走路)

シャーリー「それじゃあ、なるべく力を抜いて」

佐天「なんか、変な感覚だね」

リーネ「最初は誰だってそうですから」

シャーリー「それじゃあ……」

初春「佐天さん!」

佐天「何? 初春」

初春「その……怪我しないように気をつけてください」

佐天「大丈夫だって、シャーリーさんたちもいるし」

 そして、スロットルが上がる。それは飛ぶための合図。

佐天「いくよ!」

65 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 00:45:16.06 ID:mGs5nXAJ0 [4/6]
佐天(あっ、足が地面から離れてく)

 自分が重力の呪縛から逃れていく

佐天「あたし……飛んでるんだ! 自分の力で」

シャーリー「へぇ~、意外とやるね。でも、油断しちゃだめだよ」

佐天「分かってます」

佐天(確かに、落ちたりしたら大惨事だからね。慎重に……)

リーネ「慎重に高度を上げてください。落ちないことを第一に」

佐天「分かりました」

(同時刻 海岸)

初春「あっ、佐天さんが段々高度を上げていきますよ」

御坂「へぇ、なかなかやるわね」

67 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 00:57:03.88 ID:mGs5nXAJ0 [5/6]
ミーナ「でも、どうして佐天さんだけ飛べたのかしら?」

白井「さぁ? 元々、佐天さんだけに「魔力」があったか、演算をしないのが原因か、はたまた別の何かか。いくらでも考えられますわ」

宮藤「でも、佐天さん、すごく嬉しそうでしたよね」

初春「そうですよ。あんなに自信たっぷりで嬉しそうな佐天さん、久しぶりに見ました」

坂本「それが裏目に出なければいいがな」

初春「えっ?」

坂本「……」

 この飛行訓練も難なく終わる。

 私達は、それを疑っていませんでした。あの、サイレンが響くまでは

92 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 21:43:03.68 ID:/Ac+6Ns90 [2/13]
初春「な、なななな何ですか! このサイレンは!」

リーネ「そんな……ネウロイが?美緒」

坂本「ああ、分かった。緊急発進する」

初春「で、でも、佐天さんが……」

ミーナ「分かってるわ。シャーリーさんとリーネさんに……」

 とある上空の訓練地帯

佐天「な、何ですか! このサイレンは!」

シャーリー「嘘だろ。何でいきなりネウロイが。リーネ!」

リーネ「はい! 佐天さんは基地に戻ってください」

佐天「え? シャーリーさんとリーネさんは……」

(その時、それぞれが弾を装填する)

リーネ「とりあえず、ネウロイの足を止めます」

94 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 21:53:05.17 ID:/Ac+6Ns90 [3/13]
佐天「そんな! 二人だけで危ないよ! そうだ、あたしもウィッチなら」

シャーリー「やめとけ。素人が出る幕じゃないだろ」

佐天「でも、あたしだって」

シャーリー「じゃあ、お前、引き金を引いたことがあるのか?」

佐天「……!」

リーネ「しゃ、シャーリーさん!」

シャーリー「リーネ。いくよ」

リーネ「は、はい! 佐天さんもお気をつけて」

佐天「……」

95 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 22:00:16.21 ID:/Ac+6Ns90 [4/13]
(一分後)

リーネ「あの……シャーリーさん?」

シャーリー「ん? どうした?」

リーネ「あんな風に言わなくても……確かに佐天さんは」

シャーリー「バルクホルンっぽかった?」

リーネ「えっ?」

シャーリー「いや、あたしはこういうの苦手だからバルクホルンのまねをしてみたんだけど」

リーネ「そ、そうだったんですか……」

シャーリー「こういうのはあいつが似合うと思ってさ……って言ってると」

リーネ「前方にネウロイ発見」

シャーリー「じゃ、いくか!」

97 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 22:10:39.39 ID:/Ac+6Ns90 [5/13]
 遠くで閃光が見える。

 その閃光を見ながらあたしは自分の事を考える。

佐天「あっ! リーネさん!」

 遠くで見えるその姿は二人とも苦戦しているように見える。

佐天「あたしは……」

 やっぱり、駄目だ。 力はあるのに。

 何も出来ないなんて嫌だったから

佐天「そうだよ。あたしだって……あたしだって……」

 だから、再びスロットルを上げた。

 初めての「戦場」に向かって。

98 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 22:26:29.86 ID:/Ac+6Ns90 [6/13]
(同時刻・交戦地点)

シャーリー「なんだこのネウロイ。めちゃくちゃ硬いぞ」

 その瞬間、ネウロイが3つに分かれた。

リーネ「ネウロイが……」

シャーリー「分裂した!? このぉ!」

リーネ「援護します!」

 ライフルが火を噴くが、その弾はネウロイに当たらない。

シャーリー「抜かれた! リーネ!」

リーネ「えっ? きゃ!」

 赤い光線が彼女の体に届く前にシールドが展開される。だが……

シャーリー「リーネ! うしろ!」

リーネ「えっ?」

 もう一体のネウロイが彼女に反対側から攻撃する。その光は彼女を貫くように伸びていき、

リーネ「間に合わ……」

100 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 22:39:15.06 ID:/Ac+6Ns90 [7/13]
佐天「間に合えぇぇぇぇぇ!」

シャーリー「えっ?」

 そして、光と爆音が響き渡った。

(同時刻・増援隊)

宮藤「リーネちゃん! リーネちゃん!」

坂本「シャーリー! 応答しろ! 何だ今の爆発は!」

シャーリー『こちら、シャーロット=イェーガー! 少佐! リーネと佐天が!』

坂本「なんだと……どうした!」

シャーリー『宮藤を早く! 二人が……』

(同時刻・司令室)

初春「佐天さんは! 佐天さんはどうしたんですか!」

ミーナ「……」

101 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 23:01:49.93 ID:/Ac+6Ns90 [8/13]
(その数時間後・基地内)

佐天「……ん……んん……」

佐天(あれ? あたし、どうしたんだろ?)

佐天(リーネさんを助けようとして、突っ込んで行って……とりあえず、起きようかな)

佐天「痛っ! ……あ、あれ?」

佐天(なんだろ? 体中が包帯だらけで)

初春「さ、佐天さぁぁぁぁん!」

佐天「え? 初春? どうしたの。そんな鼻水と涙で顔をぐちゃぐちゃにして」

初春「だって~、だってぇ」

白井「無理も無いですわ。 もしかしたら死ぬところだったのですから」

御坂「ネウロイの攻撃でリーネさんの弾倉が爆発したのよ。で、佐天さんはその破片を浴びてね」

佐天「そうだ! リーネさんは!」

102 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 23:19:40.11 ID:/Ac+6Ns90 [9/13]
白井「ご安心を。彼女も命に別状はありませんわ」

御坂「今はシャーリーさんと宮藤さんが付き添いでいるわ」

佐天「よかった」

坂本「『よかった』じゃない!」

佐天「うわっ! 坂本さん」

坂本「なぜ、逃げなかった。 リーネ達には基地にすぐに帰還するように言われたはずだ」

佐天「え、確かにそうですけど」

坂本「それを無視した結果が今の状況だ。分かるか?」

佐天「でも……」

坂本「でもじゃない! もしかしたら命を落としていたかもしれないんだぞ!」

103 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 23:29:42.44 ID:/Ac+6Ns90 [10/13]
佐天「……」

坂本「いいか? ここは残念だが戦場だ。お前が正義感で出るような場所じゃない!」

佐天「そう、ですよね。あたし、また迷惑をかけちゃって」

坂本「そうだ、だから……」

御坂「あんたねぇ……」

坂本「ん? なんだ?」

御坂「さっきから聞いてりゃ、佐天さんを悪者扱いして、何様のつもり?」

御坂「リーネさんを助けようとした事のどこが悪いのよ!」

御坂「それに、リーネさんが軽症で済んだのは、佐天さんがリーネさんを突き飛ばしたからでしょ!」

坂本「なっ!」

御坂「結果も発端も、無事で済んだのに何でそんな言い方するのよ!」

坂本「なぜ、その事を……」

エーリカ「ごめん。わたしがばらしちゃった」

坂本「……ハルトマン」

105 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 23:46:55.16 ID:/Ac+6Ns90 [11/13]
白井「坂本少佐のおっしゃりたい事は分かりますが、もう少し言い方というものがありましてよ」

坂本「だが……」

ミーナ「はいはい、そこまでよ、美緒」

坂本「……ミーナ」

ミーナ「でも、私達の言いたいことも分かるわよね? 今回のことについて」

佐天「はい」

ミーナ「だから、再発防止のために佐天さん、あなたには……」

ミーナ「特別訓練を受けてもらいます」

佐天「……はい?」

ミーナ「最低限の判断し、最低限の戦闘行動を取ることが出来るようにしてもらいます」

佐天「はぃぃぃぃ!」

106 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 23:51:08.40 ID:/Ac+6Ns90 [12/13]
 大空への切符を手に入れたあたし。

 でも、その空の自由はあたしには重過ぎました。

 大丈夫なのかな? あたし



 ちなみに宮藤さんとリーネさん達がいた部屋では

リーネ「やぁ、芳佳ちゃん…」

 とか聞こえてきたとかこないとか。

107 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 23:53:52.10 ID:/Ac+6Ns90 [13/13]
という訳で、ここでお遊び安価

佐天さんを訓練するのは? ストパンメンバー限定で
>>108>>109

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 23:54:43.57 ID:Mzh40DmH0 [1/3]
エイラ

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/05(木) 23:55:15.61 ID:Mzh40DmH0 [2/3]
サーニャ


119 名前:以下、名無しにかわりましてエイラーニャがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 00:14:38.52 ID:eJO5/oxW0 [1/14]
(某日夕方・飛行場)

佐天「という訳で、よろしくお願いします!」

サーニャ「……」

エイラ「何で、わたし達なんだ?」

佐天「さぁ?」

エイラ「まぁ、いいか。とりあえず、飛んでから話をする」

(上空)

エイラ「まず、戦闘で重要なのは被弾をしないことだって、わたしは教わった」

エイラ「だから、被弾しない訓練をするからな」

佐天「被弾をしない訓練?」

122 名前:以下、名無しにかわりましてエイラーニャがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 00:25:43.82 ID:eJO5/oxW0 [2/14]
サーニャ「……(ガチャリ)」

佐天「あの~、サーニャちゃん、そのロケットランチャーみたいなのは」

サーニャ「……フリーガーハマー」

佐天「いや、そう言うんじゃなくて」

サーニャ「大丈夫。中身はダミーの弾だから」

佐天「いや、そう言う問題じゃないと思うんですけど」

エイラ「今から、サーニャが撃つからそれを避け続けろ。一応、わたしからもアドバイスはするから」

佐天「それにもう夜もちかくて空が暗くなってきてるのに」

サーニャ「それも訓練」

佐天「へっ?」

サーニャ「空は視界だけじゃない。風とか感覚とか、そう言うのも感じなきゃいけない」

125 名前:以下、名無しにかわりましてエイラーニャがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 00:41:56.96 ID:eJO5/oxW0 [3/14]
サーニャ「そう、エイラが言ってた」

エイラ「特に、佐天は戦うためじゃなくて生き残るために訓練するからなー」

佐天「……分かりました」

サーニャ「それじゃ、始める」

(同時刻・飛行場)

白井「始まりましたわね。しかし、あのお二人でよろしかったのですか?」

ゲルト「あの二人は夜間戦闘のエキスパートと被弾回避の達人。今の佐天には適任じゃないか?」

白井「まぁ、そう言われるのでしたら」

128 名前:以下、名無しにかわりましてエイラーニャがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 01:00:00.25 ID:eJO5/oxW0 [4/14]
(同時刻・上空)
サーニャ「……!(ドンッ)」

佐天「うわぁ!(ゴン)……いったぁぁぁ」

エイラ「もっと周りに気を配れヨー」

佐天「そんなこと言ったって……」

佐天(サーニャちゃんの狙いは正確。しかも、全方向から構わず撃ってくる)

佐天(そして視界は悪い。じゃあ、頼れるのは……心眼とか)

佐天(目をつぶって……意識を集中すれば!)

サーニャ「隙だらけ」

佐天「(ゴン)あいたぁ!」

エイラ「これは駄目カナ」

130 名前:以下、名無しにかわりましてエイラーニャがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 01:09:58.05 ID:eJO5/oxW0 [5/14]
(それから数十分後)

佐天「うわわっ!」

サーニャ「……また避けた? 3回に1回は外れてる」

エイラ「まぁ、これだけやってればナー」

(そう言うと、エイラがスオミに装填)

エイラ「じゃあ、そろそろあたしも撃つから、避けろヨ」

佐天「えっ、ちょっといきなり!」

佐天「って、下から! とりあえず上昇!」

サーニャ「えっ? こっちに? きゃっ!」

133 名前:以下、名無しにかわりましてエイラーニャがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 01:25:45.46 ID:eJO5/oxW0 [6/14]
 そのまま、サーニャの胸に衝突する

エイラ「サーニャ!……!!」

(その時、エイラの脳内にある光景がフラッシュバックする)

黒子「つまり、わたくしとお姉さまの愛には性の壁などないのですわ」

上官A「そっちの世界はそれが常識なのね。むしろ、同姓同士の方が絆が強いと」

兵士J「となると、(ピー)中尉を愛するのには性なんか」

兵士H「こら、そこのパスタ食い!」

(回想終了)

佐天「いたた、ごめん」

サーニャ「うん、大丈夫。……エイラ?」

エイラ「……さ、さ」

サーニャ・佐天「???」

エイラ「サーニャニテヲダスナー!!」

佐天「エイラさん? ってうわぁぁぁぁぁ!」

135 名前:JじゃなくGだ……orz[] 投稿日:2010/08/06(金) 01:34:29.32 ID:eJO5/oxW0 [7/14]
(そして、訓練終了時)

佐天「うう、痛い」

エイラ「ごめんナ。変な勘違いして」

佐天「ていうか、どんな勘違いをしたんですか?」

サーニャ「エイラ?」

エイラ「イヤ、ソノ……ゴニョゴニョ」

ミーナ「お疲れ様。それでどうだった?」

エイラ「あっ、その、一応は避ける事は教えたケド」

佐天「最後はほぼ実践状態でしたからね

136 名前:以下、名無しにかわりましてエイラーニャがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 01:44:27.54 ID:eJO5/oxW0 [8/14]
ゲルト「つまり、後は経験を積むしかないってことか」

エイラ「結局はそうなるナ」

白井「まぁ、一朝一夕で身についたら訓練なんて必要ありませんものね」

佐天「でも、あたし頑張りますから」

 エイラさんたちの訓練初日は終わった。

 やっぱりウィッチの皆さんは凄いと思い知らされた。

 あたしって、まだまだだな。

 でも、確実に前に進めてるのかな? 御坂さんみたいに、ハードルで立ち止まらず飛び越えようとしてるのかな?

191 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 23:20:40.75 ID:eJO5/oxW0 [11/14]
(訓練開始から数日後・格納庫内)

エイラ「よし、今日の訓練は終わりダナ」

佐天「はい、ありがとうございました。うう、今日も体が痛い」

シャーリー「でも、だいぶ上手くなったんじゃないか?」

佐天「でも、エイラさんの機関銃が避けられませんから」

シャーリー「まぁまぁ、気にすることないって」

宮藤「皆さん、ドラム缶風呂の用意が出来ましたよ」

シャーリー「おっ、じゃあ入るか!」

宮藤(今日はリーネちゃんと一緒に入りたいなぁ)

193 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 23:32:50.29 ID:eJO5/oxW0 [12/14]
※入浴シーンは座標移動により愛知版に飛ばされました

(そして、数十分後)

佐天「んん~、いいお湯だった!」

宮藤「……(やっぱり、リーネちゃんやシャーリーさんの方が大きかった)」

初春「あっ、佐天さん、食事の用意が出来ましたよ」

佐天「おっ! 今日は……あれ?ジャガイモばかりのような」

初春「ウルスラさんという方が、送ってきてくれたようで、久しぶりに張り切ってみました」

佐天「おっ! えらいね、初春。ご褒美として、頭の花に肥料を上げよう」

ルッキーニ(やっぱり、飾利の頭の花……)

佐天「あれ?そういえば、白井さんと御坂さんはどこいったんだろ?」

初春「さっき、ミーナさんに連れて行かれましたけど」

194 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 23:50:41.79 ID:eJO5/oxW0 [13/14]
(同時刻・上級士官室)

白井「それで? わたくし達にどのようなご用件ですの?」

御坂「まさか、元の世界に戻る方法が見つかったとか?」

ミーナ「……いいえ、違うわ」

白井「では、何でしょう?」

坂本「近年、ネウロイで気になってな」

白井「ネウロイが? ですが、それがわたくし達と何の関係が?」

ミーナ「ネウロイ、いいえ、正確にはネウロイに似た何かが各所で巣もなく突然出現すると言う報告が入ったの」

坂本「そして、もう一つ。そのネウロイもどきは何かを探しているような挙動をしていたという報告もある」

ミーナ「そして、重要なのは出現場所が限られているということ」

195 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/06(金) 23:57:24.95 ID:eJO5/oxW0 [14/14]
ミーナ「ロマーニャと扶桑の補給線上、ジブラルタル、スオムス、そして、このロマーニャ」

坂本「この場所に、覚えはないか?」

白井「……これは!」

御坂「私達の、出現した場所?」

坂本「そうだ。これが何を示すかはわからんが、少なくてもこの現象がお前達に関係があるんじゃないかと思ってな」

ミーナ「なにか、心当たりとかはあるかしら?」

白井「存じませんわ。でも、これがもし偶然というならば」

御坂「偶然の神様は、大安売りされているわね」

196 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 00:19:50.83 ID:xCoVvySo0 [1/5]
(同日・食堂)

佐天「ふぅ……食べた食べた」

シャーリー「いやあ、初春たちの料理は相変わらず美味いな」

ゲルト「リべりアン、お前はいつもそれだな」

佐天「あはは……」

初春「でも、楽しいですよね。こうやって、皆さんとお話できるのって」

佐天「うん、この世界にどうして来たのかわかんないけど、この時間だけは神様に感謝したいね」

初春「わたしもです。でも、この世界で一番よかったことは、別にありますよ?」

佐天「えっ? 何?」

197 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 00:41:16.97 ID:xCoVvySo0 [2/5]
初春「佐天さんですよ。ストライカーユニットを使ってからすごく生き生きしてます」

佐天「あー、確かに」

 レベルアッパー事件からずっと引いていた緒があった。

 無能力者としての劣等感。そして、それを事件にまで発展してしまった事実。

佐天「なんかさ、面白いんだよ。自分がどんどん新しい事を身に付けていくこと」

佐天「壁にぶち当たっても、そのハードルが超えられたときの達成感がさ」

初春「佐天さん……」

佐天「でも、その勇気をもらったのは、初春や御坂さんからなんだよ」

佐天「だから、初春には感謝してるよ」

199 名前:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 00:50:52.10 ID:xCoVvySo0 [3/5]
初春「佐天さん……」

佐天「初春」

エイラ(何ダ? この雰囲気……やっぱり、向こうの世界ッテ)

ルッキーニ「隙あり~」

佐天「うわぁ!」

(フニフニ)

宮藤「る、ルッキーニちゃん。いきなり、人の胸を揉んだらだめだよ!」

ルッキーニ「触りたかったんだもーん」

佐天「このぉ……やったなぁ!」

ルッキーニ「へへ~ん、捕まらないよー」

初春「さ、佐天さ~ん」

 こうやって、あたし達の日常は続いていく

 こんな日が永遠に続くのだろうか?

 でも、それでも悪くないような気がする。

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