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キョン「…神殺し?」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:47:37.44 ID:LOrl6b6S0 [1/65]
キョン「…神殺し?」
古泉「えぇ、我々はそう呼んでいます」
キョン「俺にはなんのことやらさっぱりだが」
古泉「機関の者が、涼宮さんを『神』と呼んでいるのはご存知ですよね?」
キョン「あぁ、前にお前から聞いたからな…っておいまさか」
古泉「お察しの通り、『神殺し』とは涼宮さんを殺害することです」
キョン「…なんの冗談だそれは」
古泉「誤解なさらないでくださいよ?別に機関が実行するわけではありませんから」
キョン「…神殺し?」
古泉「えぇ、我々はそう呼んでいます」
キョン「俺にはなんのことやらさっぱりだが」
古泉「機関の者が、涼宮さんを『神』と呼んでいるのはご存知ですよね?」
キョン「あぁ、前にお前から聞いたからな…っておいまさか」
古泉「お察しの通り、『神殺し』とは涼宮さんを殺害することです」
キョン「…なんの冗談だそれは」
古泉「誤解なさらないでくださいよ?別に機関が実行するわけではありませんから」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:53:19.79 ID:LOrl6b6S0 [2/65]
キョン「なんだそうなのか…驚かせやがって」
古泉「ですが、近々『神殺し』が行われる…つまり、涼宮さんが殺害されるのは間違いないようです」
キョン「…機関とやらの調査の結果、か?」
古泉「いえいえ、今回機関は直接的には関わっていません」
キョン「じゃあどこからの情報なんだよ」
古泉「機関と昔から友好関係にある、占い師の方の意見です」
キョン「…は?占い?」
古泉「えぇ、そうです」
キョン「はは、悪いな古泉、俺は占いとか信じてないんだ」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:58:37.78 ID:LOrl6b6S0
古泉「…それはなぜですか?」
キョン「なぜと言われてもな…占いなんて当たるわけないだろう」
古泉「占いというのは、予言…つまり、予言の能力を持つ超能力者のようなものです」
キョン「…」
古泉「超能力者は存在しませんか?」
キョン「…残念だが、するな」
古泉「残念ですか、これは手厳しい」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:03:46.80 ID:LOrl6b6S0
キョン「わかった、百歩譲って占いは受け入れるとしよう」
古泉「ありがとうございます」
キョン「それで、その占い師さんとやらの当たる確率はどんなもんなんだ?」
古泉「これは聞いた話ですが、今のところ100%らしいです」
キョン「…100%!?」
古泉「機関も、過去何度か占いをお願いしていたのですが、それらは全て的中したそうです」
キョン「つまり…ハルヒが殺されるのはほぼ確定ってことなのか…」
古泉「…そういうことになりますね」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:08:55.50 ID:LOrl6b6S0
キョン「…なんで今まで黙っていたんだ」
古泉「それは…その…」
キョン「なんだよ、今更何言われても驚かない自信はあるぞ?」
古泉「実は…詳細は一切わからないんですよ」
キョン「…?」
古泉「涼宮さんが殺害されるのは間違いないみたいですが」
古泉「いつ、どこで、どのようにして、等…一切わからないのです」
キョン「なんだそりゃ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:13:55.50 ID:LOrl6b6S0
古泉「ですから、お話すべきかどうか迷っていたのです」
キョン「ってことは…もしかしたら今日死ぬかもしれないし、50年後に死ぬかもしれないってことか」
古泉「そうなります」
キョン「役に立たない占いだな…」
古泉「的中率は100%なんですけどね…」
キョン「人間は誰だっていつしか死ぬもんだ」
古泉「おっしゃる通りです」
キョン「いつ死ぬかわからないなんて、案外寿命かなんかじゃないのか?」
古泉「いえ、あくまでも涼宮さんは…殺害されるんです」
キョン「そうか…」
古泉「…はい」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:18:55.37 ID:LOrl6b6S0
キョン「それで…その話を俺にして…どうしようって言うんだ?」
古泉「そうですね…出来ることなら、この占いを防ぎたいと考えています」
キョン「あぁ、なるほど…つまり、団長さんをお守りしろってことか」
古泉「いつどこでどのように殺害されるのかわからない以上、出来るだけ離れずに…が理想です」
キョン「あまり無茶なことを言わないでくれ…」
古泉「えぇ、当然僕たちはまだ高校生という身分です」
古泉「いくら本人同士が四六時中離れずにいようとしても、世間が許してくれないでしょう」
キョン「そもそも俺とハルヒはそんな間柄じゃない」
古泉「でしたら、そのような間柄になってしまってはいかがですか?」
キョン「なっ…」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:23:55.08 ID:LOrl6b6S0
古泉「差し出がましいとは思いますが…あなたは涼宮さんに好意を抱いてますよね」
キョン「そ、そんなわけないだろう」
古泉「おや?違うのですか?」
キョン「あ、あたりまえだ!」
古泉「失礼…私はそう思っていたもので」
古泉「それに、涼宮さんもあなたに好意を抱いているようでしたので」
キョン「なに?ハルヒが俺を?それこそありえないだろう」
古泉「あなたのそういうところが、きっと女性の心を惹きよせるんでしょうね」
キョン「言っている意味がわからん」
古泉「気になさらないでください」
キョン「そういわれてもな」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:29:01.46 ID:LOrl6b6S0
古泉「とにかく、あなたが望みさえすれば涼宮さんとお付き合いすることは簡単だと思いますよ」
キョン「なんか話がズレてる気がするんだが」
古泉「いえいえ、そんなことはありません」
キョン「…ならいいんだが」
古泉「それでは、今日はこれで…夜分遅くに失礼しました」
キョン「あぁ、気にするな…じゃあまた明日学校でな」
古泉「はい、おやすみなさいませ」
ピッ
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:35:15.90 ID:LOrl6b6S0
…
はぁ…
ハルヒが俺に好意を抱いてる?
はは、そんなわけあるかよ
俺だって別にハルヒのことなんて…
…
…
ハルヒが殺される…か
まいったな…
…
…寝るか
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:02:01.78 ID:LOrl6b6S0
翌日、部室にて
ガラガラ
ハルヒ「やっほー!…ってあれ?有希だけ?」
長門「…」コク
ハルヒ「なによみんな遅いわね」
キョン「良いからとっとと中に入れって」
ハルヒ「わかってるわよ!いちいちうるさいわね!」
キョン「へいへい、すいませんね」
ガラガラ ピシャ
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:06:30.34 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「ふぅー…しかし今日もあっついわねぇ」
キョン「そりゃ7月だからな」
ハルヒ「あんたって、なんでそんな当り前の返事しか出来ないのよ」
キョン「いたって平凡な人間だからな」
ハルヒ「つまんないわねぇ」
キョン「面白く回答してやろうか?」
ハルヒ「出来るの?ならやってみなさいよ」
キョン「そうだな…今日も暑いって話だよな?」
ハルヒ「そうよ」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:07:59.28 ID:LOrl6b6S0
キョン「今日は…何日だったか覚えてるか?」
ハルヒ「8月25日でしょ」
キョン「そう…8月25日だ…」
ハルヒ「それがなんなのよ」
キョン「それがな、ちょうど今から13年前の8月25日に、ちょっとした事件があったんだよ」
ハルヒ「事件?」
キョン「あぁ…ひどい事件がな」
ハルヒ「もしかして…殺人事件、とか?」
キョン「あぁ、その通りだ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:09:25.77 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「ちょっと待ちなさいよ、その事件とこの暑さとどう関係があるのよ」
キョン「いいから黙って聞けって」
ハルヒ「…しょうがないわね、つまらなかったらお仕置きよ」
キョン「…で、続きだが…」
キョン「当時、殺されたのは3歳になったばかりの男の子だったんだ」
キョン「その殺され方がまたひどいもんでな…時間をかけてじわじわと殺されたらしいんだ」
キョン「死なないように最低限の水分と食料は与えながら、ちょっとずつ痛みを与え続け…」
ハルヒ「ちょっと、そこ必要?」
キョン「あぁ、すまん、省略する」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:09:56.08 ID:LOrl6b6S0
キョン「で、犯人は意外とあっさり特定されたんだ」
ハルヒ「へぇ、どんなやつよ?」
キョン「近くの高校に通う女子高生だったんだと」
ハルヒ「高校生!?」
キョン「あぁ、そうだ」
ハルヒ「13年前って言うと…今だと28~32歳ってとこかしら」
キョン「そうだな、生きていればそうなるのかもな」
ハルヒ「…生きてないの?」
キョン「それがな、事件発生直前辺りから、その女子高生は行方不明になってたらしいんだ」
ハルヒ「まさか…」
キョン「あぁ、今でも捕まってないらしい」
ハルヒ「そうなの…」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:10:28.85 ID:LOrl6b6S0
キョン「それから1ヶ月くらい経ってからな」
キョン「その男の子の両親が自殺したんだ」
ハルヒ「…」
キョン「可愛い一人息子を殺されて、生きていく希望をなくしたらしい」
ハルヒ「…」
キョン「で…それからな…」
キョン「近くの高校では、夜な夜な犯人を捜しまわる両親の姿が目撃されているそうだ」
ハルヒ「え?だ、だって、自殺したんでしょ!?」
キョン「そうだ…つまり、幽霊ってやつだな」
ハルヒ「ば、ばかばかしい」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:11:55.66 ID:LOrl6b6S0
キョン「そうか?あぁ、そうだ、一つ言い忘れてたんだ」
ハルヒ「な、なによ」
キョン「その事件の犯人な、北高に通ってたらしいぞ?」
ハルヒ「北高って…ここ!?」
キョン「あぁ、ここだ」
ハルヒ「そ、そんなの聞いたことないわよ!?」
キョン「まぁ、あまり有名な話ではないからな」
ハルヒ「う、嘘よね?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:12:25.91 ID:LOrl6b6S0
キョン「お前が信じようが信じまいが、今でも両親は校舎を徘徊してるんだろうな」
ハルヒ「……」
キョン「犯人を探して…今も…あぁ、ちょうどこの部屋の前あたりにいるんじゃないか?」
ハルヒ「……っ」
キョン「もしかしたら今まさにそこの扉を開けようとしていr」
ガラガラガラ!
ハルヒ「っっっ!?!?!?きゃあああああああ!!」
キョン「!!!!!?!?!?」ビクッ
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:13:13.05 ID:LOrl6b6S0
古泉「すいません、遅くなりま……どうかしましたか?」
キョン「なんだ、古泉か…ナイスタイミング過ぎるぞ」
古泉「はぁ…おっしゃっている意味がよくわかりませんが」
キョン「まぁ、気にするな」
古泉「それで、涼宮さんはなぜ隅っこで震えてらっしゃるのでしょうか」
キョン「そうだな、間違いなくお前のせいだな」
古泉「…よくわかりませんが、謝るべきなのですかね」
キョン「あぁ、謝っておかないと後が怖いぞ」
古泉「あの…涼宮さん?」
ハルヒ「私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない」
古泉「…あのー?」
ハルヒ「私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない」
古泉「…困りましたね」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:14:20.66 ID:LOrl6b6S0
キョン「あー、ハルヒ…すまんがさっきの話な、全部作り話だぞ?」
ハルヒ「私じゃない私じゃない私じゃ………はぁ!?!?!」
キョン「だからさっきの事件の話、全部嘘だって」
ハルヒ「………」
キョン「ほら、お前があまりにも暑い暑い言うからさ、少しは冷やしてやろうかと思ってな」
ハルヒ「………」
キョン「結構、涼しくなっただろう?」
ハルヒ「………」ガシッ
キョン「おいおい、椅子はさすがに危ないと思うぞ俺は、はは」
ハルヒ「…こ…の……バカキョン!!!!!」ブンッ
キョン「うわっ」
ガシャーン!!!
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:15:09.90 ID:LOrl6b6S0
キョン「お前…ためらいもなく椅子を投げんなよ…」
ハルヒ「うるっさいわね!あんたがくだらない嘘言うからいけないんでしょ!!」
キョン「お前のためを思って、面白おかしくかつ涼しくなるような話をしてやったんじゃないか」
ハルヒ「面白おかしいのは望んでたけど、別に涼しくしてほしいなんて私は言ってないじゃない!」
キョン「!!!!」
ハルヒ「!!!!!!!」
古泉「…これはまた…いきなりにぎやかですね」
長門「…」ペラッ
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:15:41.05 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
ハルヒ「まったく…もう…バカキョン…ぶつぶつ」
古泉「ふぅ…ようやく落ち着きましたか」
キョン「あぁ…朝日奈さんが来てくれたおかげだな」
みくる「部室に来たらお二人が怒鳴り合ってるので、びっくりしましたよぉ」
キョン「はは、すいません…けど、いつものことでしょう?」
みくる「ふふ、そうですね」
キョン(…それより古泉)ヒソヒソ
古泉(?どうしました?)ヒソヒソ
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:16:13.50 ID:LOrl6b6S0
キョン(昨日の話なんだがな…)ヒソヒソ
古泉(はい)ヒソヒソ
キョン(長門や朝日奈さんには伝わってるのか?)ヒソヒソ
古泉(いえ、今のところはあなただけです)ヒソヒソ
キョン(なんか…まずいのか?)ヒソヒソ
古泉(いえ、お二人でしたら構いませんよ)ヒソヒソ
キョン(そうか…じゃあ後で話しておくか)ヒソヒソ
古泉(そうですね)ヒソヒソ
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:16:46.17 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「なにを二人でコソコソ話してるのよ」
キョン「男同士の話だ」
古泉「えぇ、二人の友情を確かめ合ってました」
ハルヒ「なによそれ、気持ち悪いわね…」
キョン「あぁ、古泉、今の発言は俺も気持ち悪いと思った」
古泉「ひどいですね…」
ハルヒ「まぁいいわ、私、今日ちょっと用事があるからもう帰るわね」
キョン「そうなのか?珍しい」
ハルヒ「じゃあね、後は頼んだわよ」
ガラガラ ピシャ
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:17:33.33 ID:LOrl6b6S0
キョン「…なんだか都合の良過ぎる展開だな」
古泉「まぁ、そういうこともありますよ」
キョン「そうだな…さて、長門と朝日奈さん、ちょっと話が」
…
…
…
みくる「…信じられません」
キョン「ですよね、俺もそう思います」
長門「…」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:18:24.51 ID:LOrl6b6S0
古泉「みなさん信じがたいとは思いますが、信頼に足る情報です」
みくる「…念のため、上層部には伝えておきます」
長門「私も情報統合思念体への報告は行っておく」
古泉「それで、防ぐにはどうすればいいと思いますか?」
みくる「そうですね~…やはり、監視の目を増やすしかないんじゃないでしょうか」
長門「…」
古泉「そうですね…機関の人間も同じ考えのようです」
みくる「それと…出来るだけ事情を知ってる人間が、そばにいてあげることですかね」
古泉「…と、言いますと?」
みくる「一番簡単なのは…キョン君が、涼宮さんと恋仲になってしまうことです!」
キョン「…朝日奈さん?」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:18:58.95 ID:LOrl6b6S0
みくる「そうすれば、四六時中一緒にいてもま~ったく問題ありませんっ」
キョン「いや、あの、聞いてますかー?」
古泉「やはりそうですよね…というわけで、がんばってください」
キョン「待て待て待て待て、俺はやるなんて一言も言ってないぞ!」
古泉「そうは言っても、涼宮さんの命がかかってるんですよ?」
キョン「…」
みくる「そうですよぉ!がんばりましょうよ!」
キョン「…長門は…どう思う?」
長門「有効な策ではあると思う」
キョン「そうか…」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:19:31.94 ID:LOrl6b6S0
キョン「…」
古泉「…」
みくる「…キョン君」
長門「…」
キョン「…わかりました、やってみます」
みくる「あは」
古泉「んっふ、協力は惜しみませんよ」
長門「…」
…
…
…
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:20:02.96 ID:LOrl6b6S0
~キョン宅~
…
キョン(…ハルヒと付き合う、か)
キョン(正直まったく考えてなかったぞ)
キョン(まったく、とんでもない話になってきやがった)
キョン(そもそもそう上手くいくもんかよ)
キョン(………)
キョン(ま、上手くいかなくても問題はない…か)
キョン(………)
キョン(上手くいったらいったで…)
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:20:34.40 ID:LOrl6b6S0
…
……
………
~SOS団部室(放課後)~
みくる「今日はちょっと用があるので、先に帰りますね」
ハルヒ「あら?そうなの?気をつけてねー」
みくる「はい、失礼しますね」
ガラガラ … ピシャ
ハルヒ「ふぅ…それにしても、結局古泉くんは来なかったわね…団長に無断で休むなんて…」
キョン「どうせ急なバイトかなんかだろ?それより、ハルヒ」
ハルヒ「ん?なに?」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:21:12.05 ID:LOrl6b6S0
キョン「今日この後時間あるか?」
ハルヒ「今日?まぁ、今日はこれといって…」
キョン「じゃ、ちょっと付き合ってくれ」
ハルヒ「え…ど、どこによ」
キョン「どこにと言うか…ちょっと話があるから時間をくれってことだ」
ハルヒ「わ、わかったわ…しょうがないわねぇ」
長門「…」
キョン(はぁ…これでいいんだよな?古泉)
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:22:10.97 ID:LOrl6b6S0
~数時間前~
キョン「あー、やっとメシの時間だな」
ハルヒ「あんたお腹の音どうにかなんないの?うるさくて授業に集中出来なかったわよ」
キョン「こればっかりは俺の意志でもどうにもならん」
古泉「失礼します、ちょっとよろしいですか?」
ハルヒ「あら、古泉くん、どうしたの?」
古泉「いえ、ちょっと彼にお話が…」
キョン「ん?なんかあったのか?」
古泉「ちょっと来ていただけますか?」
キョン「あぁ、別に構わないが…メシを食う時間がもらえるなら」
古泉「すぐ済みますので」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:22:42.17 ID:LOrl6b6S0
…
…
キョン「で、なんだ?わざわざこんなとこまで連れてきて」
古泉「いえ、昨日の話なんですけどね…」
キョン「昨日の?…もしかして、俺とハルヒをくっつける作戦でも練ってきたのか?」
古泉「話が早くて助かります」
キョン「冗談だったんだがな…」
古泉「で、早速で申し訳ないのですが…今日の放課後、涼宮さんを誘って下さい」
キョン「…誘う?デートにか?それはちょっといきなり過ぎるだろう」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:23:13.16 ID:LOrl6b6S0
古泉「いえいえ、そういうわけではなく…話がある、といった程度で結構です」
キョン「それはそれでずいぶん意味深な申し出になりそうだがな…」
古泉「それはもう、涼宮さんに意識させるための申し出ですので」
キョン「…わかったよ、やればいいんだろ」
古泉「ありがとうございます」
キョン「で?それからどうすんだ?まさか昨日の今日でもう告白でもしろってのか?」
古泉「そうですね…そうしていただけると、話が早くて助かるのですが」
キョン「断る」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:23:45.47 ID:LOrl6b6S0
古泉「えぇ、そうおっしゃると思っていました」
キョン「ってことはなにか考えてあるんだな?」
古泉「そうですね、僕の話でもしておいてください」
キョン「は?お前の話?」
古泉「そうです」
キョン「なんの意味があるんだ、それ」
古泉「いえ、極端な話…話題なんてなんでもいいんです」
キョン「言っている意味がわからない」
古泉「あくまでも、涼宮さんにあなたを意識させるのが今回の目的ですので」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:24:17.54 ID:LOrl6b6S0
キョン「お前の考えだと、ハルヒは俺に惚れてるんじゃなかったのか?」
古泉「えぇ…ですが、彼女自身がそれに気付いてない可能性もあります」
キョン「それを気付かせる、と?」
古泉「そうなれば良い程度に考えています」
キョン「そう上手くいくもんかね…」
古泉「まぁ、上手くいってもいかなくても、特に害はない作戦ですから」
キョン「それはそうだが…」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:24:49.51 ID:LOrl6b6S0
…
……
………
ハルヒ「で…有希も帰ったけど…どうするの?場所変える?」
キョン「あぁ、いや、ここでいい」
ハルヒ「そ、そう…」
キョン「あぁ…」
ハルヒ「…」
キョン「…」
ハルヒ「ちょ、ちょっと、早く話なさいよ」
キョン「あ、あぁ、すまない…実はな…」
ハルヒ「…」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:25:20.76 ID:LOrl6b6S0
キョン「古泉のことなんだがな…」
ハルヒ「…え?」
キョン「ほら、最近良く古泉と話してるだろ?俺」
ハルヒ「あ、あぁ、そ、そうね」
キョン「ちょっとした相談を受けてたんだがな…」
キョン「俺にはちょっといい打開策が思いつかなくてな」
キョン「で、お前にも考えてもらおうと思って」
ハルヒ「な、なによ、そういうことなのね」
キョン「あぁ、で…その内容ってのがな------」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:25:55.83 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
キョン「すっかり暗くなっちまったな」
ハルヒ「そうね、案外話し込んでたものね」
キョン「けど、助かったよ、ありがとなハルヒ」
ハルヒ「あら?素直にお礼を言うなんてあんたにしては珍しいわね」
キョン「おいおい、俺をなんだと思ってんだよ」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:26:27.17 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「ま、団員が困ってたら助けるのは団長の務めなんだから、気にしなくていいわよ」
キョン「さようでございますか、さすがは団長様でございます」
ハルヒ「む…なんか馬鹿にしたような口調ね」
キョン「いえいえ、決してそんなことはありませんよーっと」
ハルヒ「ぜーったい馬鹿にしてるわよね?」
キョン「さて、今日の晩メシは何かなぁ」
ハルヒ「あ!ちょっとバカキョン!無視すんじゃないわよ!」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:26:58.99 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
キョン「…ってな感じだったんだが、これでいいのか?」
古泉『えぇ、充分かと』
キョン「で、これからどうすりゃいいんだ?」
古泉『とりあえず、あなたはししばらく何もしなくて結構ですよ』
キョン「ん?どういうことだ?」
古泉『少々古典的な手ではありますが、朝日奈さんに一つお願いをしてありますので』
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:27:36.18 ID:LOrl6b6S0
キョン「へぇ、どんな?」
古泉『いえ、少々涼宮さんにお話をしていただくだけですよ』
キョン「その内容が知りたいんだが…その言い方だと、俺に教える気はないんだろうな」
古泉『さすが、わかっていらっしゃる』
キョン「褒められてる気がしないが…そういうことなら俺はもう寝るぞ、今日は疲れた」
古泉『えぇ、お疲れさまでした』
キョン「じゃあな」
古泉『はい、おやすみなさい』
ピッ
キョン(…なにやってんだかな、俺は)
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:28:33.54 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
~翌日、昼~
ハルヒ「キョン、ちょっといい?」
キョン「ん?なんだ」
ハルヒ「今日の帰り、時間あるかしら?話があるんだけど…」
キョン「なんだ、今日はお前の番か」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:29:06.18 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「そんなのはどうでもいいから、大丈夫なの?」
キョン「まぁ…特に予定はないが」
ハルヒ「じゃ、じゃあ団活が終わったら教室で待ってなさいね」
キョン「なんだ?そのまま部室で話せば良いじゃないか」
ハルヒ「う、うるさいわね…わかったの!?」
キョン「へいへい、わかりましたよ」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:29:36.86 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
キョン(話…ねぇ)
キョン(朝日奈さんに何を吹きこまれたんだか…)
ハルヒ「…キョン?」
キョン「ん?おう、来たか」
ハルヒ「えぇ、き、来たわよ」
キョン「で、なんだ?話ってのは」
ハルヒ「…み、みくるちゃんに聞いたんだけどね」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:30:09.95 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「あ、あんたに…その…好きな人がいるって」
キョン(…どういう話になってんだよ古泉)
ハルヒ「でね…その…それが私だって聞いたのよ」
キョン(ぶっっっっ)
ハルヒ「…だ、団員同士の恋愛なんてマズいじゃない?」
ハルヒ「だ、だから…あんたに事実なのかどうか確認しておこうかなって…」
キョン「…」
ハルヒ「ちょ、ちょっと!なんとか言いなさいよ!」
キョン(…ったく、古泉のやろう…)
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:30:43.72 ID:LOrl6b6S0
キョン「…あぁ、事実だ」
ハルヒ「…え?」
キョン「朝日奈さんが言ったのは事実だ…俺はハルヒ、お前が好きだ」
ハルヒ「…え?」
キョン「おいおい、思考停止してるぞ」
ハルヒ「…もう一回……もう一回ちゃんと言って」
キョン「ったく…しょうがないな…」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:32:52.81 ID:LOrl6b6S0
キョン「俺は涼宮ハルヒのことが好きだ」
ハルヒ「…」
キョン「世界中の誰よりも、お前のことを愛してる」
ハルヒ「ず、随分陳腐な台詞ね…」
キョン「どう言われても構わないさ」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:33:44.38 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「わ、私は…」
キョン「…」
ハルヒ「私…は…私……も……」
キョン(…あぁ……なんか…めんどくさくなってきたな…)
ハルヒ「私も…キョンのことが」
キョン(もう…いいか)
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:01:17.79 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「私もキョンのことがね…」
キョン「あぁ、その先は別に言わなくてもいい」
ハルヒ「え…で、でも…ちゃんと言っておきたいじゃない」
キョン「いや、そうじゃなくてな…別にお前の気持ちは関係ないんだ」
ハルヒ「…え?」
キョン「重要なのは、俺が涼宮ハルヒを愛している」
キョン「誰にも渡したくない、俺だけのものにしてしまいたい」
キョン「ってことだけだ」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:01:48.79 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「意味が…わからないわ」
キョン「そうだな…ハルヒ、お前が俺を好きだと言ってくれる」
キョン「そして世間一般的な恋人になって、結婚して…幸せな家庭を築いたとする」
キョン「けどな、ハルヒ」
キョン「お前が生きている以上」
キョン「この先、お前は俺以外の」
キョン「他の奴のものになる可能性を秘めているんだ」
ハルヒ「…キョ、キョン?」
キョン「例えそれがどんなに低い可能性でも」
キョン「ゼロじゃあないんだ」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:02:24.83 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン…ど、どうしたのよ」
キョン「だったら、な」
キョン「だったらいっそ、殺してしまえばいいじゃないか」
ハルヒ「…っ!?」
キョン「そうすれば、涼宮ハルヒは一生俺だけのものになるんだ」
キョン「他の誰に奪われることも無い…一生俺だけの涼宮ハルヒに…」
ハルヒ「ふ…ふざけないでよ!」
キョン「え?ハルヒ、お前俺がふざけてると思ってるのか?」
ハルヒ「あ、当り前じゃない!悪ふざけし過ぎよ!」
キョン「はは、そうだな…そう思われるよな」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:02:56.61 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「今日はもう帰るわ」
キョン「まぁ、待てよハルヒ」
ハルヒ「な、なによ!」
キョン「いや、悪ふざけなんかじゃないってことを証明しようかとな」
ハルヒ「っ…ちょ、ちょっと…こっち来ないでよ」
キョン「馬鹿言うな、近付かなきゃ証明出来ないだろう」
ハルヒ「い…いや…ちょっと…やめてよ…」
キョン「大丈夫、すぐ済むから安心しろ」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:03:34.33 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「いや…いやよ……こんなのキョンじゃない…これは夢よ…」
キョン「すまんが、現実だ」
ハルヒ「嘘よ…嘘よ嘘よ嘘よ…」
キョン「暴れないでくれよ?ちょっと色々と面倒なことになりそうだからな」
ギュッ
ハルヒ「ガッ…グッ……ッ………」
キョン「はは、細い首だなハルヒ…綺麗だぞ」
ハルヒ「ッッッッ……ッ……」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:04:07.95 ID:LOrl6b6S0
キョン「もうちょっとだ…もうちょっとでお前は俺のものになるんだ…」
ハルヒ「……ッ………ッッッ……」
バシッ
キョン「痛っ!」
ドサッ
古泉「さすがに、そろそろ止めに入らせてもらいます」
キョン「あぁ…なんだ、やっぱりいたのか、古泉」
ハルヒ「…………古泉…くん?」
ガクン
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:05:00.93 ID:LOrl6b6S0
古泉「もちろんいますとも…あなたなら、わかっていたでしょう?」
キョン「はは、そうだな…わかってたさ」
古泉「…今回ばかりは、占いを当てるわけにはいかないですからね」
キョン「お前にその話をされた時はかなり驚いたけどな」
古泉「まさか…あなたが、とは…」
キョン「はは、いつも冷静な古泉でもさすがに驚いたか」
古泉「えぇ…まさか本当にあなたがこのような行動に出るとは」
キョン「まぁ、そりゃ驚くよな…こんな身近な人間が…………なんだって?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:05:34.50 ID:LOrl6b6S0
古泉「信じたくはなかったですけどね、あなたが涼宮さんを殺すなんて占いは」
キョン「…ああ…なんだよ…全部バレてたってわけか」
古泉「えぇ…詳細がわからないというのは、申し訳ありませんが嘘です」
キョン「日時も場所も犯人も、目星がついてたってわけか…」
古泉「…いえ、日時や場所などは、実際占いの結果には出ていませんでしたが…実行犯は…」
キョン「…あぁ…ってことは、ここ最近のお前の行動も…」
古泉「はい…あなたと…涼宮さんを近づけて……」
古泉「占われた未来を僕の目の届く範囲で意図的に発生させ…」
古泉「…事前に防ぐためです」
キョン「…なるほど…な」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:06:07.54 ID:LOrl6b6S0
古泉「…諦めていただけませんか?」
キョン「ハルヒを殺すことを…か?」
古泉「えぇ、もちろん」
キョン「そうだなぁ…ところで古泉」
古泉「…なんです?」
キョン「機関の人間も今来てるのか?」
古泉「いえ、独断での行動なので…まぁ、監視の目はあるとは思いますが」
キョン「なるほどな…随分不用心だな」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:06:42.47 ID:LOrl6b6S0
古泉「明日には、大量に機関の人員が配置されますよ」
キョン「独断で行動するには、今日が最後のチャンスだったってわけか…」
古泉「えぇ、まぁ…そういうことになりますね」
キョン「じゃあ、お前1人なのか?」
みくる「…私がいます」
キョン「あぁ…朝比奈さん…はは、どうも」
みくる「…」
古泉「…長門さんは……」
キョン「来てない…だろ?」
古泉「…えぇ」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:07:14.68 ID:LOrl6b6S0
キョン「いや、ちょっと違うな…」
古泉「…え?」
キョン「長門は来てる」
古泉「…来てるんですか?」
みくる「え?…いえ、私は見ていませんが」
キョン「そりゃそうですよ…」
キョン「だって、長門はこっち側なんですから」
サクッ
みくる「…え?」
ドサッ
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:07:50.03 ID:LOrl6b6S0
古泉「…な……朝比奈さん!?」
キョン「遅かったな、長門」
長門「…思ったより、監視の目があった」
キョン「あぁ、古泉のトコのか…」
古泉「朝比奈さん!しっかりして下さい!朝比奈さん!」
長門「朝比奈みくるからはもう生体反応を感じない」
古泉「…っ!…くっ……」
長門「そして、古泉一樹…あなたからも」
古泉「…え?」
ズル ボトッ
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:08:22.31 ID:LOrl6b6S0
キョン「すごいな…いつの間に斬ったんだ」
長門「私と古泉一樹がすれ違う時」
キョン「…古泉の首、教壇の上にでも飾っておくか?」
長門「ユニーク」
キョン「はは…っと、冗談はさておき…」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:08:55.09 ID:LOrl6b6S0
キョン「お待たせ、ハルヒ…」
キョン「って言っても、気絶してたんだっけ」
キョン「邪魔者はいなくなったし、これでやっと俺のものだな」
キョン「ハルヒ……綺麗だ」
キョン「…ハルヒ、愛してるよ」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/08/25(水) 14:51:59.86 ID:LOrl6b6S0 [65/65]
あ、ごめん
おわり
暑くてムシャクシャしてやった
キョン「なんだそうなのか…驚かせやがって」
古泉「ですが、近々『神殺し』が行われる…つまり、涼宮さんが殺害されるのは間違いないようです」
キョン「…機関とやらの調査の結果、か?」
古泉「いえいえ、今回機関は直接的には関わっていません」
キョン「じゃあどこからの情報なんだよ」
古泉「機関と昔から友好関係にある、占い師の方の意見です」
キョン「…は?占い?」
古泉「えぇ、そうです」
キョン「はは、悪いな古泉、俺は占いとか信じてないんだ」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:58:37.78 ID:LOrl6b6S0
古泉「…それはなぜですか?」
キョン「なぜと言われてもな…占いなんて当たるわけないだろう」
古泉「占いというのは、予言…つまり、予言の能力を持つ超能力者のようなものです」
キョン「…」
古泉「超能力者は存在しませんか?」
キョン「…残念だが、するな」
古泉「残念ですか、これは手厳しい」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:03:46.80 ID:LOrl6b6S0
キョン「わかった、百歩譲って占いは受け入れるとしよう」
古泉「ありがとうございます」
キョン「それで、その占い師さんとやらの当たる確率はどんなもんなんだ?」
古泉「これは聞いた話ですが、今のところ100%らしいです」
キョン「…100%!?」
古泉「機関も、過去何度か占いをお願いしていたのですが、それらは全て的中したそうです」
キョン「つまり…ハルヒが殺されるのはほぼ確定ってことなのか…」
古泉「…そういうことになりますね」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:08:55.50 ID:LOrl6b6S0
キョン「…なんで今まで黙っていたんだ」
古泉「それは…その…」
キョン「なんだよ、今更何言われても驚かない自信はあるぞ?」
古泉「実は…詳細は一切わからないんですよ」
キョン「…?」
古泉「涼宮さんが殺害されるのは間違いないみたいですが」
古泉「いつ、どこで、どのようにして、等…一切わからないのです」
キョン「なんだそりゃ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:13:55.50 ID:LOrl6b6S0
古泉「ですから、お話すべきかどうか迷っていたのです」
キョン「ってことは…もしかしたら今日死ぬかもしれないし、50年後に死ぬかもしれないってことか」
古泉「そうなります」
キョン「役に立たない占いだな…」
古泉「的中率は100%なんですけどね…」
キョン「人間は誰だっていつしか死ぬもんだ」
古泉「おっしゃる通りです」
キョン「いつ死ぬかわからないなんて、案外寿命かなんかじゃないのか?」
古泉「いえ、あくまでも涼宮さんは…殺害されるんです」
キョン「そうか…」
古泉「…はい」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:18:55.37 ID:LOrl6b6S0
キョン「それで…その話を俺にして…どうしようって言うんだ?」
古泉「そうですね…出来ることなら、この占いを防ぎたいと考えています」
キョン「あぁ、なるほど…つまり、団長さんをお守りしろってことか」
古泉「いつどこでどのように殺害されるのかわからない以上、出来るだけ離れずに…が理想です」
キョン「あまり無茶なことを言わないでくれ…」
古泉「えぇ、当然僕たちはまだ高校生という身分です」
古泉「いくら本人同士が四六時中離れずにいようとしても、世間が許してくれないでしょう」
キョン「そもそも俺とハルヒはそんな間柄じゃない」
古泉「でしたら、そのような間柄になってしまってはいかがですか?」
キョン「なっ…」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:23:55.08 ID:LOrl6b6S0
古泉「差し出がましいとは思いますが…あなたは涼宮さんに好意を抱いてますよね」
キョン「そ、そんなわけないだろう」
古泉「おや?違うのですか?」
キョン「あ、あたりまえだ!」
古泉「失礼…私はそう思っていたもので」
古泉「それに、涼宮さんもあなたに好意を抱いているようでしたので」
キョン「なに?ハルヒが俺を?それこそありえないだろう」
古泉「あなたのそういうところが、きっと女性の心を惹きよせるんでしょうね」
キョン「言っている意味がわからん」
古泉「気になさらないでください」
キョン「そういわれてもな」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:29:01.46 ID:LOrl6b6S0
古泉「とにかく、あなたが望みさえすれば涼宮さんとお付き合いすることは簡単だと思いますよ」
キョン「なんか話がズレてる気がするんだが」
古泉「いえいえ、そんなことはありません」
キョン「…ならいいんだが」
古泉「それでは、今日はこれで…夜分遅くに失礼しました」
キョン「あぁ、気にするな…じゃあまた明日学校でな」
古泉「はい、おやすみなさいませ」
ピッ
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:35:15.90 ID:LOrl6b6S0
…
はぁ…
ハルヒが俺に好意を抱いてる?
はは、そんなわけあるかよ
俺だって別にハルヒのことなんて…
…
…
ハルヒが殺される…か
まいったな…
…
…寝るか
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:02:01.78 ID:LOrl6b6S0
翌日、部室にて
ガラガラ
ハルヒ「やっほー!…ってあれ?有希だけ?」
長門「…」コク
ハルヒ「なによみんな遅いわね」
キョン「良いからとっとと中に入れって」
ハルヒ「わかってるわよ!いちいちうるさいわね!」
キョン「へいへい、すいませんね」
ガラガラ ピシャ
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:06:30.34 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「ふぅー…しかし今日もあっついわねぇ」
キョン「そりゃ7月だからな」
ハルヒ「あんたって、なんでそんな当り前の返事しか出来ないのよ」
キョン「いたって平凡な人間だからな」
ハルヒ「つまんないわねぇ」
キョン「面白く回答してやろうか?」
ハルヒ「出来るの?ならやってみなさいよ」
キョン「そうだな…今日も暑いって話だよな?」
ハルヒ「そうよ」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:07:59.28 ID:LOrl6b6S0
キョン「今日は…何日だったか覚えてるか?」
ハルヒ「8月25日でしょ」
キョン「そう…8月25日だ…」
ハルヒ「それがなんなのよ」
キョン「それがな、ちょうど今から13年前の8月25日に、ちょっとした事件があったんだよ」
ハルヒ「事件?」
キョン「あぁ…ひどい事件がな」
ハルヒ「もしかして…殺人事件、とか?」
キョン「あぁ、その通りだ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:09:25.77 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「ちょっと待ちなさいよ、その事件とこの暑さとどう関係があるのよ」
キョン「いいから黙って聞けって」
ハルヒ「…しょうがないわね、つまらなかったらお仕置きよ」
キョン「…で、続きだが…」
キョン「当時、殺されたのは3歳になったばかりの男の子だったんだ」
キョン「その殺され方がまたひどいもんでな…時間をかけてじわじわと殺されたらしいんだ」
キョン「死なないように最低限の水分と食料は与えながら、ちょっとずつ痛みを与え続け…」
ハルヒ「ちょっと、そこ必要?」
キョン「あぁ、すまん、省略する」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:09:56.08 ID:LOrl6b6S0
キョン「で、犯人は意外とあっさり特定されたんだ」
ハルヒ「へぇ、どんなやつよ?」
キョン「近くの高校に通う女子高生だったんだと」
ハルヒ「高校生!?」
キョン「あぁ、そうだ」
ハルヒ「13年前って言うと…今だと28~32歳ってとこかしら」
キョン「そうだな、生きていればそうなるのかもな」
ハルヒ「…生きてないの?」
キョン「それがな、事件発生直前辺りから、その女子高生は行方不明になってたらしいんだ」
ハルヒ「まさか…」
キョン「あぁ、今でも捕まってないらしい」
ハルヒ「そうなの…」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:10:28.85 ID:LOrl6b6S0
キョン「それから1ヶ月くらい経ってからな」
キョン「その男の子の両親が自殺したんだ」
ハルヒ「…」
キョン「可愛い一人息子を殺されて、生きていく希望をなくしたらしい」
ハルヒ「…」
キョン「で…それからな…」
キョン「近くの高校では、夜な夜な犯人を捜しまわる両親の姿が目撃されているそうだ」
ハルヒ「え?だ、だって、自殺したんでしょ!?」
キョン「そうだ…つまり、幽霊ってやつだな」
ハルヒ「ば、ばかばかしい」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:11:55.66 ID:LOrl6b6S0
キョン「そうか?あぁ、そうだ、一つ言い忘れてたんだ」
ハルヒ「な、なによ」
キョン「その事件の犯人な、北高に通ってたらしいぞ?」
ハルヒ「北高って…ここ!?」
キョン「あぁ、ここだ」
ハルヒ「そ、そんなの聞いたことないわよ!?」
キョン「まぁ、あまり有名な話ではないからな」
ハルヒ「う、嘘よね?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:12:25.91 ID:LOrl6b6S0
キョン「お前が信じようが信じまいが、今でも両親は校舎を徘徊してるんだろうな」
ハルヒ「……」
キョン「犯人を探して…今も…あぁ、ちょうどこの部屋の前あたりにいるんじゃないか?」
ハルヒ「……っ」
キョン「もしかしたら今まさにそこの扉を開けようとしていr」
ガラガラガラ!
ハルヒ「っっっ!?!?!?きゃあああああああ!!」
キョン「!!!!!?!?!?」ビクッ
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:13:13.05 ID:LOrl6b6S0
古泉「すいません、遅くなりま……どうかしましたか?」
キョン「なんだ、古泉か…ナイスタイミング過ぎるぞ」
古泉「はぁ…おっしゃっている意味がよくわかりませんが」
キョン「まぁ、気にするな」
古泉「それで、涼宮さんはなぜ隅っこで震えてらっしゃるのでしょうか」
キョン「そうだな、間違いなくお前のせいだな」
古泉「…よくわかりませんが、謝るべきなのですかね」
キョン「あぁ、謝っておかないと後が怖いぞ」
古泉「あの…涼宮さん?」
ハルヒ「私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない」
古泉「…あのー?」
ハルヒ「私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない」
古泉「…困りましたね」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:14:20.66 ID:LOrl6b6S0
キョン「あー、ハルヒ…すまんがさっきの話な、全部作り話だぞ?」
ハルヒ「私じゃない私じゃない私じゃ………はぁ!?!?!」
キョン「だからさっきの事件の話、全部嘘だって」
ハルヒ「………」
キョン「ほら、お前があまりにも暑い暑い言うからさ、少しは冷やしてやろうかと思ってな」
ハルヒ「………」
キョン「結構、涼しくなっただろう?」
ハルヒ「………」ガシッ
キョン「おいおい、椅子はさすがに危ないと思うぞ俺は、はは」
ハルヒ「…こ…の……バカキョン!!!!!」ブンッ
キョン「うわっ」
ガシャーン!!!
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:15:09.90 ID:LOrl6b6S0
キョン「お前…ためらいもなく椅子を投げんなよ…」
ハルヒ「うるっさいわね!あんたがくだらない嘘言うからいけないんでしょ!!」
キョン「お前のためを思って、面白おかしくかつ涼しくなるような話をしてやったんじゃないか」
ハルヒ「面白おかしいのは望んでたけど、別に涼しくしてほしいなんて私は言ってないじゃない!」
キョン「!!!!」
ハルヒ「!!!!!!!」
古泉「…これはまた…いきなりにぎやかですね」
長門「…」ペラッ
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:15:41.05 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
ハルヒ「まったく…もう…バカキョン…ぶつぶつ」
古泉「ふぅ…ようやく落ち着きましたか」
キョン「あぁ…朝日奈さんが来てくれたおかげだな」
みくる「部室に来たらお二人が怒鳴り合ってるので、びっくりしましたよぉ」
キョン「はは、すいません…けど、いつものことでしょう?」
みくる「ふふ、そうですね」
キョン(…それより古泉)ヒソヒソ
古泉(?どうしました?)ヒソヒソ
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:16:13.50 ID:LOrl6b6S0
キョン(昨日の話なんだがな…)ヒソヒソ
古泉(はい)ヒソヒソ
キョン(長門や朝日奈さんには伝わってるのか?)ヒソヒソ
古泉(いえ、今のところはあなただけです)ヒソヒソ
キョン(なんか…まずいのか?)ヒソヒソ
古泉(いえ、お二人でしたら構いませんよ)ヒソヒソ
キョン(そうか…じゃあ後で話しておくか)ヒソヒソ
古泉(そうですね)ヒソヒソ
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:16:46.17 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「なにを二人でコソコソ話してるのよ」
キョン「男同士の話だ」
古泉「えぇ、二人の友情を確かめ合ってました」
ハルヒ「なによそれ、気持ち悪いわね…」
キョン「あぁ、古泉、今の発言は俺も気持ち悪いと思った」
古泉「ひどいですね…」
ハルヒ「まぁいいわ、私、今日ちょっと用事があるからもう帰るわね」
キョン「そうなのか?珍しい」
ハルヒ「じゃあね、後は頼んだわよ」
ガラガラ ピシャ
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:17:33.33 ID:LOrl6b6S0
キョン「…なんだか都合の良過ぎる展開だな」
古泉「まぁ、そういうこともありますよ」
キョン「そうだな…さて、長門と朝日奈さん、ちょっと話が」
…
…
…
みくる「…信じられません」
キョン「ですよね、俺もそう思います」
長門「…」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:18:24.51 ID:LOrl6b6S0
古泉「みなさん信じがたいとは思いますが、信頼に足る情報です」
みくる「…念のため、上層部には伝えておきます」
長門「私も情報統合思念体への報告は行っておく」
古泉「それで、防ぐにはどうすればいいと思いますか?」
みくる「そうですね~…やはり、監視の目を増やすしかないんじゃないでしょうか」
長門「…」
古泉「そうですね…機関の人間も同じ考えのようです」
みくる「それと…出来るだけ事情を知ってる人間が、そばにいてあげることですかね」
古泉「…と、言いますと?」
みくる「一番簡単なのは…キョン君が、涼宮さんと恋仲になってしまうことです!」
キョン「…朝日奈さん?」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:18:58.95 ID:LOrl6b6S0
みくる「そうすれば、四六時中一緒にいてもま~ったく問題ありませんっ」
キョン「いや、あの、聞いてますかー?」
古泉「やはりそうですよね…というわけで、がんばってください」
キョン「待て待て待て待て、俺はやるなんて一言も言ってないぞ!」
古泉「そうは言っても、涼宮さんの命がかかってるんですよ?」
キョン「…」
みくる「そうですよぉ!がんばりましょうよ!」
キョン「…長門は…どう思う?」
長門「有効な策ではあると思う」
キョン「そうか…」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:19:31.94 ID:LOrl6b6S0
キョン「…」
古泉「…」
みくる「…キョン君」
長門「…」
キョン「…わかりました、やってみます」
みくる「あは」
古泉「んっふ、協力は惜しみませんよ」
長門「…」
…
…
…
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:20:02.96 ID:LOrl6b6S0
~キョン宅~
…
キョン(…ハルヒと付き合う、か)
キョン(正直まったく考えてなかったぞ)
キョン(まったく、とんでもない話になってきやがった)
キョン(そもそもそう上手くいくもんかよ)
キョン(………)
キョン(ま、上手くいかなくても問題はない…か)
キョン(………)
キョン(上手くいったらいったで…)
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:20:34.40 ID:LOrl6b6S0
…
……
………
~SOS団部室(放課後)~
みくる「今日はちょっと用があるので、先に帰りますね」
ハルヒ「あら?そうなの?気をつけてねー」
みくる「はい、失礼しますね」
ガラガラ … ピシャ
ハルヒ「ふぅ…それにしても、結局古泉くんは来なかったわね…団長に無断で休むなんて…」
キョン「どうせ急なバイトかなんかだろ?それより、ハルヒ」
ハルヒ「ん?なに?」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:21:12.05 ID:LOrl6b6S0
キョン「今日この後時間あるか?」
ハルヒ「今日?まぁ、今日はこれといって…」
キョン「じゃ、ちょっと付き合ってくれ」
ハルヒ「え…ど、どこによ」
キョン「どこにと言うか…ちょっと話があるから時間をくれってことだ」
ハルヒ「わ、わかったわ…しょうがないわねぇ」
長門「…」
キョン(はぁ…これでいいんだよな?古泉)
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:22:10.97 ID:LOrl6b6S0
~数時間前~
キョン「あー、やっとメシの時間だな」
ハルヒ「あんたお腹の音どうにかなんないの?うるさくて授業に集中出来なかったわよ」
キョン「こればっかりは俺の意志でもどうにもならん」
古泉「失礼します、ちょっとよろしいですか?」
ハルヒ「あら、古泉くん、どうしたの?」
古泉「いえ、ちょっと彼にお話が…」
キョン「ん?なんかあったのか?」
古泉「ちょっと来ていただけますか?」
キョン「あぁ、別に構わないが…メシを食う時間がもらえるなら」
古泉「すぐ済みますので」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:22:42.17 ID:LOrl6b6S0
…
…
キョン「で、なんだ?わざわざこんなとこまで連れてきて」
古泉「いえ、昨日の話なんですけどね…」
キョン「昨日の?…もしかして、俺とハルヒをくっつける作戦でも練ってきたのか?」
古泉「話が早くて助かります」
キョン「冗談だったんだがな…」
古泉「で、早速で申し訳ないのですが…今日の放課後、涼宮さんを誘って下さい」
キョン「…誘う?デートにか?それはちょっといきなり過ぎるだろう」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:23:13.16 ID:LOrl6b6S0
古泉「いえいえ、そういうわけではなく…話がある、といった程度で結構です」
キョン「それはそれでずいぶん意味深な申し出になりそうだがな…」
古泉「それはもう、涼宮さんに意識させるための申し出ですので」
キョン「…わかったよ、やればいいんだろ」
古泉「ありがとうございます」
キョン「で?それからどうすんだ?まさか昨日の今日でもう告白でもしろってのか?」
古泉「そうですね…そうしていただけると、話が早くて助かるのですが」
キョン「断る」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:23:45.47 ID:LOrl6b6S0
古泉「えぇ、そうおっしゃると思っていました」
キョン「ってことはなにか考えてあるんだな?」
古泉「そうですね、僕の話でもしておいてください」
キョン「は?お前の話?」
古泉「そうです」
キョン「なんの意味があるんだ、それ」
古泉「いえ、極端な話…話題なんてなんでもいいんです」
キョン「言っている意味がわからない」
古泉「あくまでも、涼宮さんにあなたを意識させるのが今回の目的ですので」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:24:17.54 ID:LOrl6b6S0
キョン「お前の考えだと、ハルヒは俺に惚れてるんじゃなかったのか?」
古泉「えぇ…ですが、彼女自身がそれに気付いてない可能性もあります」
キョン「それを気付かせる、と?」
古泉「そうなれば良い程度に考えています」
キョン「そう上手くいくもんかね…」
古泉「まぁ、上手くいってもいかなくても、特に害はない作戦ですから」
キョン「それはそうだが…」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:24:49.51 ID:LOrl6b6S0
…
……
………
ハルヒ「で…有希も帰ったけど…どうするの?場所変える?」
キョン「あぁ、いや、ここでいい」
ハルヒ「そ、そう…」
キョン「あぁ…」
ハルヒ「…」
キョン「…」
ハルヒ「ちょ、ちょっと、早く話なさいよ」
キョン「あ、あぁ、すまない…実はな…」
ハルヒ「…」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:25:20.76 ID:LOrl6b6S0
キョン「古泉のことなんだがな…」
ハルヒ「…え?」
キョン「ほら、最近良く古泉と話してるだろ?俺」
ハルヒ「あ、あぁ、そ、そうね」
キョン「ちょっとした相談を受けてたんだがな…」
キョン「俺にはちょっといい打開策が思いつかなくてな」
キョン「で、お前にも考えてもらおうと思って」
ハルヒ「な、なによ、そういうことなのね」
キョン「あぁ、で…その内容ってのがな------」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:25:55.83 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
キョン「すっかり暗くなっちまったな」
ハルヒ「そうね、案外話し込んでたものね」
キョン「けど、助かったよ、ありがとなハルヒ」
ハルヒ「あら?素直にお礼を言うなんてあんたにしては珍しいわね」
キョン「おいおい、俺をなんだと思ってんだよ」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:26:27.17 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「ま、団員が困ってたら助けるのは団長の務めなんだから、気にしなくていいわよ」
キョン「さようでございますか、さすがは団長様でございます」
ハルヒ「む…なんか馬鹿にしたような口調ね」
キョン「いえいえ、決してそんなことはありませんよーっと」
ハルヒ「ぜーったい馬鹿にしてるわよね?」
キョン「さて、今日の晩メシは何かなぁ」
ハルヒ「あ!ちょっとバカキョン!無視すんじゃないわよ!」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:26:58.99 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
キョン「…ってな感じだったんだが、これでいいのか?」
古泉『えぇ、充分かと』
キョン「で、これからどうすりゃいいんだ?」
古泉『とりあえず、あなたはししばらく何もしなくて結構ですよ』
キョン「ん?どういうことだ?」
古泉『少々古典的な手ではありますが、朝日奈さんに一つお願いをしてありますので』
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:27:36.18 ID:LOrl6b6S0
キョン「へぇ、どんな?」
古泉『いえ、少々涼宮さんにお話をしていただくだけですよ』
キョン「その内容が知りたいんだが…その言い方だと、俺に教える気はないんだろうな」
古泉『さすが、わかっていらっしゃる』
キョン「褒められてる気がしないが…そういうことなら俺はもう寝るぞ、今日は疲れた」
古泉『えぇ、お疲れさまでした』
キョン「じゃあな」
古泉『はい、おやすみなさい』
ピッ
キョン(…なにやってんだかな、俺は)
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:28:33.54 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
~翌日、昼~
ハルヒ「キョン、ちょっといい?」
キョン「ん?なんだ」
ハルヒ「今日の帰り、時間あるかしら?話があるんだけど…」
キョン「なんだ、今日はお前の番か」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:29:06.18 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「そんなのはどうでもいいから、大丈夫なの?」
キョン「まぁ…特に予定はないが」
ハルヒ「じゃ、じゃあ団活が終わったら教室で待ってなさいね」
キョン「なんだ?そのまま部室で話せば良いじゃないか」
ハルヒ「う、うるさいわね…わかったの!?」
キョン「へいへい、わかりましたよ」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:29:36.86 ID:LOrl6b6S0
…
…
…
キョン(話…ねぇ)
キョン(朝日奈さんに何を吹きこまれたんだか…)
ハルヒ「…キョン?」
キョン「ん?おう、来たか」
ハルヒ「えぇ、き、来たわよ」
キョン「で、なんだ?話ってのは」
ハルヒ「…み、みくるちゃんに聞いたんだけどね」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:30:09.95 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「あ、あんたに…その…好きな人がいるって」
キョン(…どういう話になってんだよ古泉)
ハルヒ「でね…その…それが私だって聞いたのよ」
キョン(ぶっっっっ)
ハルヒ「…だ、団員同士の恋愛なんてマズいじゃない?」
ハルヒ「だ、だから…あんたに事実なのかどうか確認しておこうかなって…」
キョン「…」
ハルヒ「ちょ、ちょっと!なんとか言いなさいよ!」
キョン(…ったく、古泉のやろう…)
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:30:43.72 ID:LOrl6b6S0
キョン「…あぁ、事実だ」
ハルヒ「…え?」
キョン「朝日奈さんが言ったのは事実だ…俺はハルヒ、お前が好きだ」
ハルヒ「…え?」
キョン「おいおい、思考停止してるぞ」
ハルヒ「…もう一回……もう一回ちゃんと言って」
キョン「ったく…しょうがないな…」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:32:52.81 ID:LOrl6b6S0
キョン「俺は涼宮ハルヒのことが好きだ」
ハルヒ「…」
キョン「世界中の誰よりも、お前のことを愛してる」
ハルヒ「ず、随分陳腐な台詞ね…」
キョン「どう言われても構わないさ」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:33:44.38 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「わ、私は…」
キョン「…」
ハルヒ「私…は…私……も……」
キョン(…あぁ……なんか…めんどくさくなってきたな…)
ハルヒ「私も…キョンのことが」
キョン(もう…いいか)
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:01:17.79 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「私もキョンのことがね…」
キョン「あぁ、その先は別に言わなくてもいい」
ハルヒ「え…で、でも…ちゃんと言っておきたいじゃない」
キョン「いや、そうじゃなくてな…別にお前の気持ちは関係ないんだ」
ハルヒ「…え?」
キョン「重要なのは、俺が涼宮ハルヒを愛している」
キョン「誰にも渡したくない、俺だけのものにしてしまいたい」
キョン「ってことだけだ」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:01:48.79 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「意味が…わからないわ」
キョン「そうだな…ハルヒ、お前が俺を好きだと言ってくれる」
キョン「そして世間一般的な恋人になって、結婚して…幸せな家庭を築いたとする」
キョン「けどな、ハルヒ」
キョン「お前が生きている以上」
キョン「この先、お前は俺以外の」
キョン「他の奴のものになる可能性を秘めているんだ」
ハルヒ「…キョ、キョン?」
キョン「例えそれがどんなに低い可能性でも」
キョン「ゼロじゃあないんだ」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:02:24.83 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン…ど、どうしたのよ」
キョン「だったら、な」
キョン「だったらいっそ、殺してしまえばいいじゃないか」
ハルヒ「…っ!?」
キョン「そうすれば、涼宮ハルヒは一生俺だけのものになるんだ」
キョン「他の誰に奪われることも無い…一生俺だけの涼宮ハルヒに…」
ハルヒ「ふ…ふざけないでよ!」
キョン「え?ハルヒ、お前俺がふざけてると思ってるのか?」
ハルヒ「あ、当り前じゃない!悪ふざけし過ぎよ!」
キョン「はは、そうだな…そう思われるよな」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:02:56.61 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「今日はもう帰るわ」
キョン「まぁ、待てよハルヒ」
ハルヒ「な、なによ!」
キョン「いや、悪ふざけなんかじゃないってことを証明しようかとな」
ハルヒ「っ…ちょ、ちょっと…こっち来ないでよ」
キョン「馬鹿言うな、近付かなきゃ証明出来ないだろう」
ハルヒ「い…いや…ちょっと…やめてよ…」
キョン「大丈夫、すぐ済むから安心しろ」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:03:34.33 ID:LOrl6b6S0
ハルヒ「いや…いやよ……こんなのキョンじゃない…これは夢よ…」
キョン「すまんが、現実だ」
ハルヒ「嘘よ…嘘よ嘘よ嘘よ…」
キョン「暴れないでくれよ?ちょっと色々と面倒なことになりそうだからな」
ギュッ
ハルヒ「ガッ…グッ……ッ………」
キョン「はは、細い首だなハルヒ…綺麗だぞ」
ハルヒ「ッッッッ……ッ……」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:04:07.95 ID:LOrl6b6S0
キョン「もうちょっとだ…もうちょっとでお前は俺のものになるんだ…」
ハルヒ「……ッ………ッッッ……」
バシッ
キョン「痛っ!」
ドサッ
古泉「さすがに、そろそろ止めに入らせてもらいます」
キョン「あぁ…なんだ、やっぱりいたのか、古泉」
ハルヒ「…………古泉…くん?」
ガクン
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:05:00.93 ID:LOrl6b6S0
古泉「もちろんいますとも…あなたなら、わかっていたでしょう?」
キョン「はは、そうだな…わかってたさ」
古泉「…今回ばかりは、占いを当てるわけにはいかないですからね」
キョン「お前にその話をされた時はかなり驚いたけどな」
古泉「まさか…あなたが、とは…」
キョン「はは、いつも冷静な古泉でもさすがに驚いたか」
古泉「えぇ…まさか本当にあなたがこのような行動に出るとは」
キョン「まぁ、そりゃ驚くよな…こんな身近な人間が…………なんだって?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:05:34.50 ID:LOrl6b6S0
古泉「信じたくはなかったですけどね、あなたが涼宮さんを殺すなんて占いは」
キョン「…ああ…なんだよ…全部バレてたってわけか」
古泉「えぇ…詳細がわからないというのは、申し訳ありませんが嘘です」
キョン「日時も場所も犯人も、目星がついてたってわけか…」
古泉「…いえ、日時や場所などは、実際占いの結果には出ていませんでしたが…実行犯は…」
キョン「…あぁ…ってことは、ここ最近のお前の行動も…」
古泉「はい…あなたと…涼宮さんを近づけて……」
古泉「占われた未来を僕の目の届く範囲で意図的に発生させ…」
古泉「…事前に防ぐためです」
キョン「…なるほど…な」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:06:07.54 ID:LOrl6b6S0
古泉「…諦めていただけませんか?」
キョン「ハルヒを殺すことを…か?」
古泉「えぇ、もちろん」
キョン「そうだなぁ…ところで古泉」
古泉「…なんです?」
キョン「機関の人間も今来てるのか?」
古泉「いえ、独断での行動なので…まぁ、監視の目はあるとは思いますが」
キョン「なるほどな…随分不用心だな」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:06:42.47 ID:LOrl6b6S0
古泉「明日には、大量に機関の人員が配置されますよ」
キョン「独断で行動するには、今日が最後のチャンスだったってわけか…」
古泉「えぇ、まぁ…そういうことになりますね」
キョン「じゃあ、お前1人なのか?」
みくる「…私がいます」
キョン「あぁ…朝比奈さん…はは、どうも」
みくる「…」
古泉「…長門さんは……」
キョン「来てない…だろ?」
古泉「…えぇ」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:07:14.68 ID:LOrl6b6S0
キョン「いや、ちょっと違うな…」
古泉「…え?」
キョン「長門は来てる」
古泉「…来てるんですか?」
みくる「え?…いえ、私は見ていませんが」
キョン「そりゃそうですよ…」
キョン「だって、長門はこっち側なんですから」
サクッ
みくる「…え?」
ドサッ
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:07:50.03 ID:LOrl6b6S0
古泉「…な……朝比奈さん!?」
キョン「遅かったな、長門」
長門「…思ったより、監視の目があった」
キョン「あぁ、古泉のトコのか…」
古泉「朝比奈さん!しっかりして下さい!朝比奈さん!」
長門「朝比奈みくるからはもう生体反応を感じない」
古泉「…っ!…くっ……」
長門「そして、古泉一樹…あなたからも」
古泉「…え?」
ズル ボトッ
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:08:22.31 ID:LOrl6b6S0
キョン「すごいな…いつの間に斬ったんだ」
長門「私と古泉一樹がすれ違う時」
キョン「…古泉の首、教壇の上にでも飾っておくか?」
長門「ユニーク」
キョン「はは…っと、冗談はさておき…」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:08:55.09 ID:LOrl6b6S0
キョン「お待たせ、ハルヒ…」
キョン「って言っても、気絶してたんだっけ」
キョン「邪魔者はいなくなったし、これでやっと俺のものだな」
キョン「ハルヒ……綺麗だ」
キョン「…ハルヒ、愛してるよ」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/08/25(水) 14:51:59.86 ID:LOrl6b6S0 [65/65]
あ、ごめん
おわり
暑くてムシャクシャしてやった
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