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唯「百合って不潔で汚らわしいよね」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 20:48:45.63 ID:a/8QSmbsO [1/9]

梓「なんですか急に」

唯「だって女の子同士だよ?気持わるいじゃん!アタマおかしいんじゃない?」

律「なんかえらく拒絶するな。そこまで言うか?」

唯「なに?まさかりっちゃんそっちの人!?」ササッ

律「いやいや、それはないわ」

紬「…」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 21:56:25.18 ID:a/8QSmbsO [2/9]
紬「ふふふっ薬がよく効いてるみたいね」

紬「起きちゃうと困るし、とりあえず縛っとこうかしら」

ギュッ


唯「うっ…うぅん…」

紬「あぁ、唯ちゃんってばとってもいやらしいわ」ウットリ



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 22:06:57.77 ID:a/8QSmbsO

唯「う~ん…むにゃむにゃ…おかわり~」Zzz

紬「唯ちゃんってば、ほんとに可愛いわぁ」チュッ

唯「っん、あれ?私寝ちゃってた…えっ何これ…」

紬「あら、おはよう唯ちゃん♪」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 22:21:48.45 ID:a/8QSmbsO

唯「何なのこれ?ムギちゃんどうゆうこと!?」

紬「まあまあ、ただ私は唯にも知っておいて欲しいだけよ?」

唯「何言ってるの?ほどいてよ!はやく!!ほどいて!!」

紬「まあまあまあまあまあまあ、言ったでしょ?気持イイことしましょって」ニコニコ

唯「ワケわかんないよぅ…もうはや…うぷっ!!」

クチュ…ハム…レロ…

紬「ぷはぁ…ふふふっどお?気持よかった?大人のキスは?」

唯「なっ何するの!きもちいわけないでしょ!?変態!」



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 22:29:59.29 ID:a/8QSmbsO

紬「そう…お気に召さなかったかしら?結構自信あったんだけどなぁ」

唯「どうしてこんなことするの!?ほんと最低だよ、気持悪い!不潔!変態!」
紬「あらあら、そんなに褒めても愛液しかでないわよ」ニコリ

紬「唯ちゃんが悪いのよ?百合が不潔だなんて言うから」

紬「…だからね、実際女の子同士がどういうものか体験してもらおうかなって」

唯「ほ、ほんきなの?」

紬「えぇ♪」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 22:49:51.80 ID:a/8QSmbsO

紬「それじゃ、お洋服ぬぎましょ~ね~♪」プチプチ

唯「お願い…もうやめてよぅ…謝るから…」

紬「別に怒ってる訳じゃないのよ?あ、唯ちゃんのブラかわいい~」

唯「…見ないでよぅ」

紬「そう?折角かわいいのに…唯ちゃんたらせっかちさんね」プチン

唯「!?やっ!ブラ取らないで!」

紬「ふふふっ、お肌白くて綺麗。それにここも可愛いピンク色よ」

唯「…お願い、もう家に帰してよぅ…」ポロポロ



そろそろ玄海…

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 23:01:59.42 ID:a/8QSmbsO

ーーーーーーー

あずにゃんち!


梓「(はぁ…唯先輩、急にあんなこと言い出して…)」

梓「(そのくせムギ先輩とイチャイチャしちゃって…)」

梓「…」

梓「ああもうっ!」ボスンッ


~♪

梓「うわぁ!なんだ電話か…」



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 23:16:07.03 ID:a/8QSmbsO

梓「もしもし?憂どうかした?」

憂「うん…お姉ちゃんまだ帰らないんだけど、まだ部活やってるの?」

梓「あ、私今日途中で帰っちゃったから…。唯先輩の携帯は?」

憂「…なんども電話してるんだけど、電源入ってないみたいで…」

梓「そうなんだ…。ちょっと律先輩に聞いてみるよ」
憂「…ごめんね梓ちゃん」

梓「ううん、いいよ。じゃあ何か分かったらまた電話するね」

憂「うん…ありがとう」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 23:49:39.46 ID:a/8QSmbsO
梓「もう、唯先輩は世話が焼けますね」ハァ

梓「とりあえず律先輩に電話しよ」カチャ

プルルルル

律「はぁ~い、りっちゃんでございま~す♪」アハッ

梓「」キモッ

律「おい梓聞えてんぞコラ」

梓「そんなことより、まだ部活やってるんですか?」

律「うんにゃ?もうとっくに解散したぞ?どうかしたか?」

梓「いえ、まだ唯先輩が帰らないらしくて…」

律「あぁ、唯ならムギと部室に残ってたぞ」

梓「!?そ、そうですか…」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 00:20:22.51 ID:1BB4Z1cqO [1/5]

律「はぁん?さては梓、二人が気になるのか?」ニヤニヤ

梓「別になんでもありません!もう、憂が心配してるって言うのに…」

律「まあムギも一緒だし心配ないだろ」

梓「…はい。わざわざありがとうございました」

律「それより梓、明日覚えと」

梓「」ガチャ

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 01:01:41.06 ID:l5SYqlDLP [1/40]

梓「(唯先輩……)」

梓「(まだ学校にいるのかな?)」

梓「(ムギ先輩と何してるんだろう?)」

梓「……」

梓「なんでこんなに不安なんだろ……」


----


梓「(こんな時間に出歩くなんて良くないけど……)」

梓「(家でジッとしてなんか居られない)」

梓「唯先輩……」


ヒックヒック……


梓「! (すすり泣くような声が聞こえる)」

梓「あれは……唯先輩っ!!」 ダッ

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 01:10:35.81 ID:l5SYqlDLP [2/40]

唯「うう……うぇぇぇ……ヒック……」

梓「唯先輩! どうしたんですか!?」

唯「あ……あずにゃん……」ポロポロ

梓「大丈夫ですか? どこか痛いんですか?」

唯「……ううぅ…………わ、私……」

梓「怖がらなくても大丈夫ですよ。
  私は唯先輩を傷つけたりしませんから……」

唯「あ……あずにゃ~ん!」ギュッ

梓「(こんなに怯えて……。一体唯先輩の身に何が……?)」

唯「あずにゃんは……あずにゃんは百合じゃないよね!?」

梓「え?」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 01:17:36.07 ID:l5SYqlDLP [3/40]

唯「答えてよ! あずにゃんは百合じゃないよね!? ねぇ!!」

梓「(唯先輩……)」

梓「わ、私は……」

梓「……私は、百合ではありません……」

唯「よ、良かったぁ~!」ギュウウ……

梓「あっ……(抱きしめる力が強く……)」

唯「疑ってごめんね。あずにゃん」

梓「いえ……」

唯「……百合なんて人としてサイテーだよね!!」

梓「」ビクッ

梓「(……唯先輩に何があったんだろう……)」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 01:30:18.11 ID:l5SYqlDLP [4/40]

----

あずにゃんち!


梓「唯先輩、ココア入れてきました」

唯「ありがとう」

梓「憂には連絡しましたか?」

唯「うん。ちゃんと『あずにゃんちに泊まる』って言っておいたよ。
  でも、迷惑がかからないかって心配してた」

梓「今日は両親が居ませんから。
  唯先輩こそ大丈夫ですか?
  明日も学校ありますけど……」

唯「……」

梓「……先輩?」

唯「……」

唯「……学校……行きたくないなぁ……」

梓「……」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 01:39:31.04 ID:l5SYqlDLP [5/40]

梓「唯先輩……」

唯「なに? あずにゃん」

梓「……ムギ先輩と何かあったんですか?」

唯「……」

梓「唯先輩……」

唯「ごめん、シャワー借りてもいいかな?」

梓「あ、ハイ。……どうぞ」

唯「その名前を聞いたら、身体を洗いたくなっちゃった……」

唯「……汚らわしいなぁ……」

梓「……」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 01:50:23.00 ID:l5SYqlDLP [6/40]

----


ザァー……

梓「バスタオルと着替え、ここに置いておきますね」

唯『うん……』

梓「……ボディタオルは新しい物ですから。
  好きに使ってください」

唯『何から何までごめんね……』

梓「いえ、良いんです。
  何か困ったことがあれば呼んでください」

バタン


----


唯「……」 ゴシゴシ

唯「……気持ち悪い……。
  感触……思い出しちゃった……」

唯「ううぅ……」 ポロポロ……

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 02:05:35.77 ID:l5SYqlDLP [7/40]

----


梓「(あんなに怯えるなんて尋常じゃない……)」

梓「(やっぱり、ムギ先輩と何かあったのかな?)」

梓「(……それに……あそこまで百合を毛嫌いしてたなんて……)」

梓「はぁ……」

梓「(最初から唯先輩が百合嫌いだって知っていれば……)」

梓「(期待することなんて無かったのに……)」

梓「……」

梓「ダメだダメだ! 考えちゃダメだ!」

梓「(たとえ唯先輩がノーマルでも、私は……
   唯先輩の嫌がることをしない)」

梓「だって私は……唯先輩のことが……」


ガチャ

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 02:10:55.95 ID:l5SYqlDLP [8/40]

唯「あがったよ。あずにゃん」

梓「」ビクッ

唯「アレ? いま私の名前呼ばなかった?」

梓「い、いえ! 気のせいですよ! 気のせい!」 パタパタッ

唯「え~? ほんとにぃ~?」

梓「あの、唯先輩はベッド使ってください!
  私は床で寝ますから!」

唯「それは悪いよ~。こっちが泊めてもらってるのに~」

梓「あっ、気にしないでください! 私、床で寝るの好きなんです!」

唯「あずにゃんは変わった子だねぇ」

梓「唯先輩ほどじゃないです……」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 02:22:29.02 ID:l5SYqlDLP [9/40]

唯「私ってそんなに変わってるかなぁ?」

梓「はい。そこは自信持って良いと思いますよ」

唯「自分では結構普通だと思うんだけどな~」

梓「普通は簡単に人に抱きついたりしませんよ」

唯「アレはただのスキンシップだよぉ」

梓「唯先輩の中ではそうなんでしょうね」

唯「それに……もう簡単に抱きついたりはしないよ」

梓「!? どうしてですか?」

唯「他の人に百合と勘違いされたくないもん!」

梓「……そ、そうですか」

唯「……でも、あずにゃんなら良いかな?」

梓「え?」 ドキッ

唯「だって、あずにゃんは百合じゃないからね!」 フンスッ

梓「……あぅ……」 シュン

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 02:31:47.19 ID:l5SYqlDLP [10/40]

唯「えへへぇ~、あずにゃ~んっ!」 ギュ

梓「わぷっ! いきなり抱きつかないでください!」

唯「あずにゃんを抱いてると落ち着くよ~」

梓「わ、私は暑いだけですけどね」 ドキドキ

唯「私のせいでクーラー付けられなくてごめんねぇ」

梓「あっ、大丈夫です! 夜ですし! 扇風機で充分ですから!」

唯「でも、くっついてるとさすがに暑いね」

梓「そ、そうですね…… (ずっとこのままで居たい……)」

唯「だけど、もう少しだけこのままでいさせて……」

梓「……先輩……?」

唯「……ヒック……ヒック……」ポロポロ……

梓「(……唯先輩……泣いてる……)」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 02:54:32.84 ID:l5SYqlDLP [11/40]

----

梓「電気消しますね」

唯「うん」


パチッ


梓「……」

梓「(結局、私は泣いている唯先輩を慰めることもできず)」

梓「(泣き止むまで抱きつかれているだけだった)」

梓「(私は唯先輩に何をしてあげられるのだろう……)」

梓「(今はただ、傍にいることしかできない)」

梓「(私は無力だ……)」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 03:19:52.52 ID:l5SYqlDLP [12/40]

----

梓「ゆ~い~せんぱ~い! 朝ですよ~!」

唯「ふぇ……あっ、あずにゃんだっ!」

梓「おはようございます。唯先輩」

唯「おはよーあずにゃん!」

梓「朝ごはん出来てますから。
  顔洗ってきてください」

唯「うーぃー」

梓「ちょっと待ってください。寝ぐせができてますよ」

唯「それくらい自分で直せるよぉ~」

梓「嘘ですね。どうせいつも憂に直してもらってるんでしょう?」

唯「うぐっ、するどいねぇあずにゃん……」

梓「ホラ、動かないでください」サッサッ

唯「うひひぃ、くすぐったいよぉ~」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 03:54:28.71 ID:l5SYqlDLP [13/40]

----

唯「あずにゃんはパン派なんだねぇ」

梓「いえ、ごはんの時もありますよ。
  特に決まってないです」

唯「いちごジャムをたっぷりぬって~っと♪」

梓「付けすぎですよ。太りますよ?」

唯「私は太らない体質だから大丈夫~」

梓「……虫歯になりますよ?」

唯「ぬうっ、こしゃくなあずにゃんめぇ……えいっ!」

梓「ああー! 私のパンに勝手にジャムを塗らないでください!
  ……バター塗ってあったのに……」

唯「バターといちごジャムも結構合うんだよ~」

梓「そんなわけ無いじゃないですか……」モグモグ

梓「あ……美味しい!」

梓「(でもカロリー高そう……)」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 04:17:51.24 ID:l5SYqlDLP [14/40]

梓「それで、学校はどうするつもりですか?
  今日はお休みするんですか?」

唯「……」

梓「私は唯先輩が行きたくないというのなら、それでも良いと思います。
  でも……」

梓「休めばそれだけ授業も受けられないし、みんなだって心配しますよ?」

唯「そんなことくらいわかってるよぉ……」

梓「…… (学校の話題を振っただけで、こんなに落ち込むなんて)」

梓「そのことを秤にかけても、行きたくないということですね?」

唯「……うん」

梓「分かりました。
  じゃあ、ゆっくり身体を休めてください」

唯「うん……」

梓「(休む原因は精神的なものなんだろうけど……
   こう言うしか無いよね)」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 04:27:57.65 ID:l5SYqlDLP [15/40]

----

ぶしつ!


バーンッ

律「梓~、先輩を呼び出すとはいい度胸だなぁ~!
  昨日の恨みハラサデオクベキカ~!」 シャー

梓「律先輩……」

律「ん~? どうした暗い顔して~」

梓「実は唯先輩の様子がおかしくて……」

律「唯が?」

梓「はい。昨晩、泣きながら帰宅しているところを見かけて、
  ひとまず私の家へ連れ帰ったんですが……」

律「まあっ! 中野さんったらダイタ~ン!」

梓「茶化さないでください!」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 04:44:24.24 ID:l5SYqlDLP [16/40]

梓「その後も急に泣き出したり、学校へ行きたくないって言い出したり……」

律「むむっ、確かにそれは唯らしくないな。
  一体何が原因なんだ?」

梓「おそらく昨日私が帰ったあとで、ムギ先輩と何かあったんじゃないかと思います」

律「ムギと? ケンカでもしたのかな?」

梓「それは分かりませんけど……」

律「あの唯と温厚なムギがケンカをするとは考えにくいが……」

梓「でも、昨日の部活の時から唯先輩の様子が少し変でしたよね」

律「そういえばテンションがおかしかったな。
  なんか妙なこと言ってたし」

梓「律先輩はほかに何か気づいたことありませんか?」

律「他に……? そうだなぁ……
  あ、そういえば!」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 04:51:41.47 ID:l5SYqlDLP [17/40]

梓「なんですか!?」

律「いや……でも関係ないかも知れないし……」

梓「どんな些細なことでも良いですから言ってください!」

律「あ、ああ、実は昨日のティータイムの時に……
  ムギが唯のお茶に何か入れてたような気がするんだ……」

梓「何を入れてたかは分かりませんか?」

律「そこまでは分からないが、なんか白い粉っぽいやつ。
  最初は砂糖かと思ったけど、別に入れてたしな」

梓「見てたなら止めてくださいよ! 怪しいじゃないですか!!」

律「いや、だって……そんな重要な事とは思わなかったし……」

梓「(ムギ先輩は唯先輩に一服盛ったんだ。
  ひょっとして、唯先輩が落ち込んでいた理由って……)」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 04:59:21.88 ID:l5SYqlDLP [18/40]

----

ゆいんち!


憂「お姉ちゃん、大丈夫?」

唯「うん、平気だよぉ~」

憂「学校が終わったらすぐ帰ってくるから。
  ゆっくり休んでてね?」

唯「ありがと~うい~」

憂「じゃあ、私は学校に行くね!
  お昼は冷蔵庫に入れてあるから!」

唯「いってらっしゃーい」


唯「はぁ……憂には具合が悪いって嘘ついちゃった……」

唯「でもずっと休んでるわけにも行かないし……」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 05:05:04.33 ID:l5SYqlDLP [19/40]


ミンナガダイスキ エイエンゾッコール♪

唯「メールだ。誰からだろう……」

唯「…………え? ムギ……ちゃん……」


----------------------------------------------------

From:ムギちゃん
Sub:No title

もし唯ちゃんが休んだら、梓ちゃんと遊んじゃおうかしら♪

----------------------------------------------------

唯「あっ……あっ……」

唯「……そんな……ことって……」

唯「あずにゃん……!!」

唯「あずにゃんは私が守らなきゃ!!」


ダッ!!

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 08:19:12.04 ID:l5SYqlDLP [20/40]

----

きょうしつ!


唯「はぁ……はぁ……」

紬「あら、おはよう唯ちゃん♪」

唯「約束通り来たんだから、あずにゃんに手を出すのはやめて!」

紬「うふふっ、それは唯ちゃん次第ね」

唯「……いったい何が望みなの?」

紬「さぁね」

唯「ふざけないで!」

ざわっ……

紬「あまり大きな声を出さないで。昨日のこと、知られたくないでしょ?」

唯「……卑怯者っ!」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 08:36:43.79 ID:l5SYqlDLP [21/40]

紬「私は別に唯ちゃんを脅したい訳じゃないのよ」

唯「恥知らず……! どの口でそんなことを……!」

紬「ふふっ、唯ちゃんからそんなセリフを聞けるなんて思わなかったわ」

唯「私だって……、ムギちゃんにこんなこと言いたくなかったよ……」

紬「けれど、本音でぶつかり合わなければ、相互理解など出来ないわ」

唯「親しい間柄でも、知らない方が良い事はあるよ……」

紬「唯ちゃんは臆病なのね」

唯「私をおちょくって楽しいの!?」

紬「私はいつも楽しいわ♪」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 08:38:42.71 ID:l5SYqlDLP [22/40]

唯「ムギちゃんのことが分からないよ……」

紬「分からないなら理解する努力をすればいいのよ」

唯「またあんなことするの?」

紬「必要なら何度でも……ね」

唯「私はそんなのイヤ!!」


キーンコーンカーンコーン♪


紬「あら、チャイムが鳴っちゃった」

唯「……」

紬「昼休みに体育倉庫へ来て」 ボソッ

唯「」 ゾクッ



律「なんだ? 唯の奴、ちゃんと来てるじゃないか」

律「一応、梓にメール入れとくか」

律「『唯来てるぞ』……っと」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 08:50:56.15 ID:l5SYqlDLP [23/40]

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From:田井中 律
Sub:Re:

唯来てるぞヾ(`ε´)ノ

----------------------------------------------------


梓「……えっ?」

憂「どうしたの梓ちゃん」

梓「憂、唯先輩は今日お休みだよね?」

憂「うん。具合が悪いって言ってたから、
  家で休んでると思うけど……」

梓「でも律先輩から唯先輩が出席してるってメールがあったんだ」

憂「ちゃんと寝てないとダメなのに~。
  それとも、体調良くなったのかな?」

梓「……」

梓「(なんか嫌な予感がする……)」

梓「(律先輩に『唯先輩から目を離さないでください』ってメールしておこう)」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 11:46:45.13 ID:l5SYqlDLP [24/40]

梓「(放課後、ムギ先輩に昨日のことを問いただしてみよう)」

梓「(唯先輩に薬を使って何をしたのか)」

梓「(その内容によっては、私……)」

梓「(ムギ先輩を絶対に許さない)」


----


律「目を離すなって言われてもなぁ」

澪「どうした律?」

律「なんでもございませんわ。オホホ」

澪「なに言ってんだコイツ……」

律「自分でもそう思った……」

澪「そうか……」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 11:50:53.60 ID:l5SYqlDLP [25/40]

唯「」ガタッ



律「おっ? 唯が席を立ったぞ」 コソコソ

澪「何やってんだオマエ」

律「息吸って吐いてる」

澪「わーおもしろーい。ハラワタ一回転」

律「ああもう、澪の相手なんかしてる暇ないんだよ!」

澪「暇だらけに見えるが……」

律「とにかく邪魔すんなよ!」

澪「律がつめたい……」 ポロポロ

律「泣くなよ……」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 12:04:39.74 ID:l5SYqlDLP [26/40]

唯「」 スタスタ



律「ふむ、トイレに入っただけか」

澪「唯をストーキングしてどうするんだ?」

律「うるせーなー。心配なんだよー」

澪「唯なら大丈夫だよ」

律「何か知ってるのか?」

澪「ちゃんと一人でも用を足せるさ」

律「澪に期待した私が馬鹿だったよ……」

澪「そうか……」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 12:17:27.36 ID:l5SYqlDLP [27/40]

----------------------------------------------------

From:田井中 律
Sub:りっちゃんの定時報告☆

唯はトイレに行きまちた(*ノ∀ノ)イヤン

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梓「……」

憂「梓ちゃん、疲れた顔してどうしたの?」

梓「ううん、何でもない」

梓「(人選ミスったかな……。澪先輩の方が良かったかも……)」


純「二人とも、お昼はどうするの?」

憂「私はお弁当だよ~」

梓「私は購買でパンを買う」

純「私も購買なんだ~。一緒に買いに行こう!」

梓「うん」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 19:28:46.54 ID:l5SYqlDLP [28/40]

----

きょうしつ!


唯「……」



律「今のところ動きはナシか……」

澪「おい律、ごはん食べないのか?」

律「ちゃんと食べるよ! お母さんかオマエは!」



唯「」 ガタッ



律「! 動くか……?」 ササッ

澪「またストーキングするのかよ……」

律「なんとでも言えー!」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 19:34:08.20 ID:l5SYqlDLP [29/40]

唯「」 スタスタ



律「」 コソコソ

澪「なんだこれ……」


和「ちょっと律、待ちなさい!」

律「なんだよ和~?」

和「講堂の使用届け、また出し忘れてるでしょ」

律「あっ……」

澪「りぃ~つぅ~!」

和「ほら、用紙あげるから。ちゃんと書いて出してね」

律「すみましぇん……」

律「……って、唯はどこいった!?」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 19:56:35.51 ID:l5SYqlDLP [30/40]

----

たいいくそうこ!


紬「待ってたわ、唯ちゃん……」

唯「……」

紬「さぁ、このお茶を飲んで。唯ちゃんのために入れたの」

唯「……飲みたくない」

紬「じゃあ、梓ちゃんに飲んでもらおうかな」

唯「どうして!?」

紬「だって唯ちゃんが言うこと聞いてくれないんだもん」

唯「……あずにゃんにも『飲まないで』って言う……」

紬「あら、私はそれでも構わないわよ」

唯「……」

紬「でも、無理矢理飲まされたら可哀想よね。
  梓ちゃんはちっちゃいから、抵抗できないだろうし……」

唯「……飲みます……飲ませてください」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 20:19:07.82 ID:l5SYqlDLP [31/40]

唯「」 ゴクゴク

紬「美味しい?」

唯「……美味しく飲めるような気分じゃないよ……」

紬「そうね。紅茶を飲むときって、誰とどんな状況で飲むかも大事よね」

唯「……」

紬「だから、放課後に皆で飲む紅茶は格別の味だったわ」

唯「……」

紬「唯ちゃんは……どうして百合が嫌いなの?」

唯「どうしてって……それが普通だよ。女の子同士なんておかしいよ」

紬「そうかしら? でも唯ちゃんは平気で女の子に抱きつくじゃない」

唯「あ、あれは……ただのスキンシップで……」

紬「梓ちゃんにキスしようとしたくせに……」

唯「……」

紬「あれもただのスキンシップなの?」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 20:28:27.31 ID:l5SYqlDLP [32/40]

紬「あのとき唯ちゃんは冗談のフリしてけど、アレって本気だったんでしょ?」

唯「ち、ちがうよぉ……」

紬「でも梓ちゃんに抵抗されて、ちょっと泣きそうになってたわよね?」

唯「……」

紬「唯ちゃんって、女の子好きの変態さんなのね♪」

唯「ちがうよ……ちがうよ……」 ポロポロ……

紬「昨日、唯ちゃんが『百合が不潔』なんて言い出したのは……」

紬「梓ちゃんに嫌われたくなかったからでしょ?」

唯「……」 ポロポロ……

紬「梓ちゃんが百合じゃないって分かったから、自分も百合じゃないってアピールをしたのよね」

唯「もうやめてよ……ムギちゃん……」 ポロポロ……

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 20:42:54.61 ID:l5SYqlDLP [33/40]

紬「大丈夫よ唯ちゃん……」

唯「……」

紬「唯ちゃんには私が居るわ」

唯「……」

紬「私なら、唯ちゃんを拒んだりしない……。
  唯ちゃんを受け入れてあげる」

唯「……イヤ」

紬「どうして嫌なの?」

唯「どうしてもイヤ!!」

紬「そう……」

唯「……」

紬「なら、身体に覚えさせてあげる♪」

唯「イヤ……! こっちへ来ないで……!」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:16:18.78 ID:l5SYqlDLP [34/40]

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こうばい!


純「かつサンドゲット~♪」

梓「私は何にしようかなぁ」

ヴヴヴヴ……

梓「あっ、律先輩からメールだ」


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From:田井中 律
Sub:Re:

ごめん 見失った(T∇T )

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梓「」

梓「……っ!!」 ダッ

純「梓! どこへ行くの!?」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:02:16.22 ID:l5SYqlDLP [35/40]

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梓「一体どこに……携帯もつながらない……!」

梓「唯先輩……! ゆい先輩……っ!」

梓「どこに居るんですか!?」


律「おい、梓っ!」

梓「律先輩……! 唯先輩は?」

律「分からない。さっきから探してるんだけど……。
  でも澪と和にも頼んだし、きっとすぐに見つかるよ」

梓「……」

さわ子「どうしたの二人とも?」

梓「さわ子先生! 唯先輩を見かけませんでしたか!?」

さわ子「唯ちゃん? さあ、見てないわね」

梓「そんな……」

さわ子「ムギちゃんなら、職員室で見かけたけど」

梓「本当ですか!?」

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:04:56.63 ID:l5SYqlDLP [36/40]

さわ子「ええ、カギを返しに来たって言ってたわ」

梓「カギ……? どこのカギですか!?」

さわ子「えーっと……カギとしか言ってなかったから、よく分からないわ」

梓「(少なくともカギをかけられるような場所にいるってこと……?)」

律「梓、手分けしてさがすぞ!」

梓「はい」

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:22:59.42 ID:l5SYqlDLP [37/40]

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たいいくそうこ


紬「梓ちゃんのことは諦めたほうがいいわよ」

唯「……んぅ……やぁ……そんなところ触らないで……」

紬「私と一緒に居たほうが気持ちいいわよ」

唯「やめてよ……ムギちゃんやめて……」 ビクビクッ

紬「ウソ。悦んでるくせに♪」

唯「……ちがっ……んっ……」 ピクッ

紬「梓ちゃんは唯ちゃんのこと、ただの先輩としか思ってないのよ」

唯「…………うっ……」

紬「それなのに、唯ちゃんが変な目で見てるって分かったら……」

唯「……」

紬「梓ちゃんはきっと、唯ちゃんのこと嫌いになっちゃうね♪」

唯「……あ……あずにゃぁん……」 ポロポロ……

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:42:47.43 ID:l5SYqlDLP [38/40]

紬「唯ちゃんは梓ちゃんに嫌われたくないよね?」

唯「……うん……」 ポロポロ……

紬「ならどうすればいいと思う?」

唯「……」

唯「……あずにゃんのこと……諦めるよ……」

紬「そう……」

唯「……ううぅ……」 ポロポロ……

紬「可哀想な唯ちゃん。私が慰めてあげる」

唯「……うあああぁぁ……」 ポロポロ……

紬「大丈夫よ。私が傍にいてあげるから」 ギュッ

唯「…………ムギちゃん……」

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:48:32.18 ID:l5SYqlDLP [39/40]

ドンドン! ドンドン!


紬「……!」

唯「……?」


ドンドン! ドンドン!

梓『唯先輩……!! そこに居ますか!?』


唯「あ……」

唯「……あずにゃん!!」


梓『唯先輩っ!! 居るんですね!? 開けてください』


唯「あずにゃん! あずにゃん!!」

紬「……待って唯ちゃん!!」

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:56:13.32 ID:l5SYqlDLP [40/40]

紬「さっき言ったでしょう? 梓ちゃんのことは諦めるって!」

唯「うん……。あずにゃんのことは諦めるよ……」

紬「だったら、開けちゃダメよ!!」

唯「でも……私はムギちゃんの思い通りにはならない!!」

紬「どうして……!?」

唯「だって、あずにゃんがそこに居るから!!」

紬「……」

唯「……私を呼んでるから!!」


ガチャッ


梓「唯先輩!!」

唯「あずにゃん!!」

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:11:34.88 ID:DuV5hZFGP [1/16]

梓「唯先輩……大丈夫ですか?」

唯「うん。私は平気だよ」

梓「どうしてこんなところに居たんですか?」

唯「ムギちゃんと……お話してたんだぁ」

梓「顔赤いですよ? 熱でもあるんですか?」

唯「うん。あるかもしれないね」

梓「じゃあ、保健室へ行きましょう?」

唯「そうだねぇ~」



紬「あーあ……」

紬「ちょっと本気だったんだけどなぁ……くすんっ」

紬「……さて、次はりっちゃんと澪ちゃんのどちらにしようかな♪」

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:29:08.87 ID:DuV5hZFGP [2/16]

----

ほけんしつ!


梓「保健の先生、居ないみたいですね」

唯「二人きりだね、梓!」 キリッ

梓「はいはい。馬鹿なこと言ってないで横になってください」

唯「ああん、あずにゃんのいけずぅ……」

梓「子供じゃないんですから。シャンとしてください」

唯「ぶーぶー」

梓「ブタさんですかアナタは……」

唯「ブヒブヒ♪」

梓「……もう反応しませんよ?」

唯「トホホ……」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:37:11.21 ID:DuV5hZFGP [3/16]

梓「お昼ごはんは食べましたか?」

唯「まだ食べてないよー」

梓「じゃあ、何か買ってきましょうか?」

唯「ええー? いいよ~そこまでしなくても~」

梓「そ、そうですか?」

唯「あずにゃんこそ、お昼は食べたの?」

梓「まだですけど……あっ! 唯先輩! 一緒に食べませんか!?」

唯「食欲ないからあとで食べるよ~」

梓「そうですか……」

唯「じゃ、あずにゃんはそろそろ教室へ戻ったほうがいいよ」

梓「え? でも、まだお昼休みはありますし……」

唯「お昼食べる時間なくなるよ?」

梓「……そうですね」

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:47:30.44 ID:DuV5hZFGP [4/16]

梓「それでは、また様子を見に来ますから。
  おとなしく寝ててくださいね?」

唯「りょーかいであります!」

梓「唯先輩、おやすみなさい」

唯「うん……おやすみ、あずにゃん」


----


梓「(いつもの……唯先輩だよね?)」

梓「(あ、そういえば律先輩に連絡するの忘れてた)」

梓「(『唯先輩見つかりました。今保健室に居ます』……っと)」

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:01:57.01 ID:DuV5hZFGP [5/16]

純「あずさ~!! おっそーい! もう食べる時間ないよー?」

憂「どうしたの梓ちゃん?」

梓「ちょっと唯先輩を保健室まで連れに行ってたんだ」

憂「お姉ちゃん?」

梓「うん。唯先輩、熱があったみたいで……」

憂「やっぱりムリしてたんだ……。もう、しょうがないなぁ」

純「はぁ~、唯先輩が羨ましいなぁ」

梓「なんで?」

純「だって、梓と憂の二人に世話されてるんだもん」

梓「べつに世話してるわけじゃないよ」

憂「それくらい妹だから普通だよー」

純「ぜったい普通じゃないと思うけどなぁ。むしろ逆?」

梓「まあ、唯先輩だからね」

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:09:23.55 ID:DuV5hZFGP [6/16]

憂「そうだ! 純ちゃんもお姉ちゃんのお世話をすればいいんだよ!」

純「えっ? 何その逆転の発想」

憂「そうすれば、どうしてお姉ちゃんがお世話されるのか分かるよ!」

純「理屈は合ってる……」

梓「どうするの純……」

純「えっ? なんで梓に睨まれてるの?」

梓「べつに睨んでませんけど」

純「嘘だ~! 眉間にシワ寄ってた!」

梓「大体、睨む理由がないもん」

純「唯先輩が取られると思ったりして~?」

梓「ないない」

憂「お姉ちゃんは物じゃないよ!」

167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:41:54.17 ID:DuV5hZFGP [7/16]

純「私は唯先輩みたいになるのは諦めるよ。スタートラインからして違うし」

憂「そうだよ。純ちゃんは純ちゃんだよ」

純「その言葉、もう少し早く言って欲しかったなぁ」


梓「(唯先輩、ちゃんと寝てるかな)」

梓「(……唯先輩……)」


----


唯「……」

唯「あずにゃん……」

唯「……」

唯「もう抱きついたりしないから……」

唯「私のこと、嫌いにならないでね……」

唯「……」

唯「……あずにゃん……」 ポロポロ……

218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 19:33:48.97 ID:DuV5hZFGP [8/16]

----

律「おーっす! 唯~、具合大丈夫かー?」

澪「寝てたらどうするんだよバカ」

律「あっ、そっか」

唯「……ん……? りっちゃんと澪ちゃん?」

澪「ああゴメン、起こしちゃったか?」

唯「ううん、平気だよ」

律「なぁ唯」

唯「なに? りっちゃん」

律「ムギと何かあったのか?」

唯「……!」

律「梓が心配してたぞー」

唯「……なにもなかったよ」

221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 19:46:19.76 ID:DuV5hZFGP [9/16]

律「まあ何もなければいいんだけどな」

澪「唯、具合は大丈夫か?」

唯「まだちょっと……」

澪「じゃあ、六限はお休みするか」

唯「うん。そうするね」


タッタッタ……

憂「お姉ちゃん、大丈夫~?」

梓「唯先輩、ちゃんと寝てますかー?」

純「ハァ……ハァ……走るの早いよ二人とも……」


唯「憂! あずにゃん!」

純「……」

憂「お姉ちゃん、ジュース買ってきたよー」

梓「私はパンを買ってきました。お腹が空いてたら食べてください」

唯「わあ、ありがと!」

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 19:55:23.74 ID:DuV5hZFGP [10/16]

律「唯の周りはいつも賑やかだな」 ニコニコ

澪「律の周りは騒がしいけどな」 ニコニコ

律「澪の周りは寂しいよな」 ニコニコ

澪「律のオデコも寂しいだろ」 ニコニコ

律「澪に言われたくないんだけど」 ニコニコ

澪「やんのかコラ」 ニコニコ

純「なにこれこわい」

憂「ほらっ、飲んで! 飲んでお姉ちゃん!」

唯「自分で飲めるよぉ~」

梓「(むっ!) 唯先輩! アンパンですよアンパン! 食べてください!」

唯「自分で食べられるよぉ~」

純「なにこれもこわい」

225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 20:22:57.96 ID:DuV5hZFGP [11/16]

澪「そろそろ休み時間も終わるし、教室に戻るぞ」

律「そうだな! 唯、しっかり休んどけよ~!」

唯「うん、頑張って休むよ!」

澪「頑張るものなのか?」

憂「お姉ちゃん、私達ももう行くから」

梓「また放課後来ますね」

純「お疲れ様でした~」

唯「うん、またね!」



唯「はぁ……」

唯「……ごろごろ~……」

唯「……」

230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 20:53:37.65 ID:DuV5hZFGP [12/16]

----

ほうかご!


ガラッ

憂「お姉ちゃん、来たよー」

梓「唯せんぱ~い」


唯「……」 ...zzzZZ

梓「唯先輩、寝てるね」

憂「お姉ちゃんの寝顔かわいい!」

梓「騒いじゃダメだよ」

憂「そうだね。静かにしないと……」

唯「……」 ...zzzZZ

梓「変な顔」 クスッ

憂「お姉ちゃんは変な顔じゃないよ!」

梓「憂、しずかに」

233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 21:48:47.78 ID:DuV5hZFGP [13/16]

憂「……熟睡してるみたい」

梓「当分起きないかもね」

憂「う~ん、どうしよう。お夕飯の買い物しないといけないんだけど……」

梓「じゃあ、私が唯先輩のこと看てるよ」

憂「ありがとう梓ちゃん。でも部活の方は大丈夫?」

梓「平気平気。心配しないで」

憂「それじゃ、お願いするね」

梓「うん」

唯「……」 ...zzzZZ

235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 22:13:36.51 ID:DuV5hZFGP [14/16]

----

梓「(唯先輩……)」

梓「(唯先輩は、百合が嫌いなんですよね)」

梓「(でも私は……)」

梓「(唯先輩……)」

梓「(見てるだけならいいですよね?)」

梓「(私は先輩の傍に居られるだけで幸せです)」


唯「……あずにゃん……」

梓「」 ビクッ

梓「唯先輩……?」

唯「……」 ...zzzZZ

梓「……寝言か」

236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 22:21:21.58 ID:DuV5hZFGP [15/16]

梓「唯先輩、今どんな夢を見てるんですか?」

唯「……」 ...zzzZZ

梓「私と一緒にいる夢ですか?」

唯「……」 ...zzzZZ

梓「もしそうなら、嬉しいです……」

唯「……」 ...zzzZZ

梓「唯先輩……」

唯「……ん~、あずにゃん♪」 ...zzzZZ

梓「…………唯先輩、幸せそう」

唯「~~~♪」 ...zzzZZ

梓「私も今、幸せです」

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 23:59:29.17 ID:DuV5hZFGP [16/16]

梓「……」

梓「……」

梓「……あぁ、カミサマお願い」

梓「二人だけのDream Timeください」

唯「……ん~、むにゃ……」

梓「あっ」

唯「……あれ、あずにゃん?」

梓「唯先輩、起こしてすみません」

唯「んーん、だいじょうぶ~」

梓「もう放課後ですよ」

唯「あれぇ、全然記憶がないや」

梓「寝てたんだから当然ですよ」

唯「いやぁ、なんかいい夢見てた気がするんだけどなぁ」

梓「そ、そうですか?」

249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 00:07:41.22 ID:uS0zWix3P [1/26]

唯「ん~~? ねえ、あずにゃん、どんな夢だっけ?」

梓「私に聞かれても分かりませんよ」

唯「それもそうか~」

梓「具合はもう平気ですか?」

唯「うん、よく寝たって感じだよ」

梓「そりゃ、ぐっすり寝てましたからね」

唯「さてと、部活いかなきゃ」

梓「今日は部活休みだそうです」

唯「ええー? なしてー?」

梓「唯先輩の調子が悪いからと、ムギ先輩が早退したという理由です」

唯「……ムギちゃんが?」

梓「はい」

唯「……」

251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 00:17:04.02 ID:uS0zWix3P [2/26]

梓「あの……」

唯「じゃあ早く帰ろうよ」

梓「はい。そうですね」

唯「教室からカバン取ってこなきゃ」

梓「カバンなら律先輩が詰めてくれました。これです」

唯「おおぉ~、ありがたやありがたや」

梓「唯先輩、結構汗かいてますね」

唯「ああ、暑かったからねぇ。寝汗かいちゃった」

梓「拭いてあげますよ」

唯「い、いいよぉそこまでしなくて……」 ドキ

梓「じっとしててください」

唯「ああぅ……イヤン♪」

梓「へ、変な声出さないでください!」

253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 00:27:18.72 ID:uS0zWix3P [3/26]

唯「あはは、くすぐったいよぉあずにゃん」

梓「すこし我慢しててください」

唯「ああ……これも我慢しなきゃいけないんだ……」

梓「そんなに我慢出来ないですか?」

唯「……うん……もう限界……」

梓「まあ、大体拭けましたし、服の中とかは自分でやってください」

唯「……そういう意味じゃないんだけどなぁ」 ブツブツ

梓「何か言いましたか?」

唯「いひぇ! な、なにも!」

梓「? 変な先輩……」

唯「そういえばさ~」

梓「なんですか?」

唯「あずにゃんさっき『ふわふわ時間』歌ってなかった?」

梓「……気のせいじゃないですかね?」

255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 00:38:46.19 ID:uS0zWix3P [4/26]

唯「気のせいかなぁ?」

梓「はい。気のせいです」

唯「あっ……!」

梓「どうかしましたか?」

唯「さっき見てた夢の内容思い出した!」

梓「どんな夢だったんですか?」

唯「そ、それは言えないなぁ~」

梓「どうしてですか?」

唯「どうしてでも!」

梓「……」

梓「夢の中に、私は出てきましたか?」

唯「エ、エスパーっ!?」

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 00:50:02.77 ID:uS0zWix3P [5/26]

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唯「夕日がきれいだね」

梓「そうですね」

唯「……」

梓「……」

唯「ねえ、あずにゃん」

梓「なんですか?」

唯「……」

唯「さっきの夢の話だけどさ」

梓「はい……」

唯「夢の中に、あずにゃんが出てきたよ」

梓「……そうですか」

唯「うん……」

261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 01:04:07.06 ID:uS0zWix3P [6/26]

梓「夢の中でも、私に抱きついたりしたんですか?」

唯「……うん」

梓「唯先輩らしいですね」

唯「でも、もう……あずにゃんに抱きついたりはしないよ」

梓「え? ど、どうしてですか?」

唯「だって、あずにゃんも迷惑でしょ?」

唯「百合と勘違いされたら……」

梓「……」

梓「そ、それは、迷惑ですけど……」

唯「……そ、そうだよねぇ……うん……」

梓「唯先輩に抱きつかれるのは、嫌じゃないですよ」

唯「ふぇ?」

262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 01:07:53.34 ID:uS0zWix3P [7/26]

梓「ほ、ほら、百合と勘違いされるのと、抱きつかれるのは別の問題じゃないですか!」

唯「う、うん……そうだよね!」

梓「それに、唯先輩は言ってたじゃないですか。私に抱きつくと落ち着くって!」

唯「あ、うん……」

梓「百合と勘違いされなければ、べつに良いんじゃないですか?」

唯「そ、そっか……」

梓「だから大丈夫ですよ!」

唯「うん! そうだね!」

梓「(ちょっと必死すぎたかな……?)」

264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 01:33:12.25 ID:uS0zWix3P [8/26]

梓「唯先輩……」

唯「なぁに、あずにゃん」

梓「あそこに居るの、憂ですよね?」

唯「あっ、ほんとだ!」


憂「お姉ちゃんと梓ちゃんだー!」

梓「買い物終わったの?」

憂「うん。梓ちゃんのおかげでね!」

梓「大量だね」

唯「憂~、袋ひとつ持つよ~」

憂「ありがとーお姉ちゃん」

梓「晩ご飯は何作るの?」

憂「カレーにしようかなぁって思ってて。
  あ、そうだ! 梓ちゃん今日うちに来ない?」

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 01:42:31.16 ID:uS0zWix3P [9/26]

梓「え?」

憂「いまお父さんとお母さん居ないんでしょう? うちも今居ないんだー。
  一緒に御飯食べようよ」

梓「そうだけど、でも……」

憂「それに昨日はお姉ちゃんを泊めてもらったし、今日はうちに泊まっちゃえば?」

梓「……良いのかな?」

憂「うん! 私は平気だよ!」

梓「唯先輩も大丈夫ですか?」

唯「ひゃい!」

梓「顔が赤いですけど、まだ熱あるんですか?」

唯「ゆ、夕日のせいだよ~!」

271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 02:12:12.68 ID:uS0zWix3P [10/26]

----

ゆいんち!


憂「さあ、あがってあがって」

梓「お邪魔します」

唯「お邪魔されます!」

梓「おかしいですよ、それ」

憂「梓ちゃんは邪魔じゃないよ!」

梓「う、うん。ありがとう憂」

唯「うーいー、あいすー」

憂「ご飯食べてからね」

梓「憂も大変だね」

憂「そんなことないよ?」

273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 02:22:21.23 ID:uS0zWix3P [11/26]

憂「じゃあ私、カレー作るから」

梓「私も手伝おうか?」

憂「ううん、慣れてるから大丈夫」

唯「あずにゃんはこっちだよ!」

梓「わっ、引っ張らないでください!」

唯「ほらほら、はやくぅ~!」

梓「自分で歩きますよ……」


唯「ほら、ここが私の部屋だよ」

梓「はい、知ってます……」

唯「制服汚れると困るから、私の服貸してあげるね~」

梓「あ、ありがとうございます」

梓「(唯先輩の服……)」 ドキドキ

唯「『トレンディ』Tシャツで良い?」

梓「無地のシャツでお願いします」

274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 02:39:35.35 ID:uS0zWix3P [12/26]

唯「じゃあコレなんかどうかな?」

梓「はい。それで良いです」

唯「着替え手伝ってあげようか?」

梓「私は子供じゃないです」

唯「冗談だよぉ~」

梓「わかってますけど……」

唯「……」 ジー

梓「……あの……」

唯「なぁに? あずにゃん」

梓「いくら同性といえど、そんなに凝視されると着替えづらいんですが……」

唯「ハッ! ゴ、ゴメンよ!!」 バッ

梓「いや、べつに後ろ向かなくても……普通にしててもらえれば……」

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 02:49:36.38 ID:uS0zWix3P [13/26]

シュルシュル……

梓「着替え終わりましたよ」

唯「私も着替えるね」

梓「はい。どうぞ」

唯「……」

梓「……」

唯「……」 カァァァ……

梓「……着替えないんですか?」

唯「あ、あずにゃんのエッチ!」

梓「なんなんですか、もう……」

唯「き、着替えるよ! 着替えるからね!」

梓「……? (唯先輩、どうしちゃったんだろう?)」

278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 03:23:08.11 ID:uS0zWix3P [14/26]

----

憂「カレーできたよー!」

コトッ

梓「うわぁ、美味しそう!」

唯「さすが憂だね!」

憂「熱いから気をつけてね」

唯「うん! いただきまーす!」

梓「いただきます」

憂「はい、どうぞ~」

パクパクッ

梓「美味しい!」

唯「ふっふ~ん!」

梓「なんで唯先輩が得意げなんですか」

唯「憂は私の妹ですから!」

280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 03:35:00.03 ID:uS0zWix3P [15/26]

憂「私はお姉ちゃんの妹だよ!」

唯「ういー!」

憂「おねえちゃん!」

梓「相変わらず仲がいいですね」

憂「梓ちゃんも仲良しだよ!」

梓「うん。そうだね」

唯「あずにゃ~ん!」

梓「だ、抱きつかないでください!」

唯「えぇー!? さっきは良いって言ってたのにぃー!」

梓「食事中ですから……」 ドキドキ

憂「お姉ちゃんと梓ちゃんも仲良しだね!」

307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 15:45:25.57 ID:uS0zWix3P [16/26]

ぱくぱくもぐもぐ……

唯「ごちそうさまー」

梓「ご馳走様でした」

憂「お粗末さまでした」

唯「ういー」

憂「うん、持ってくるね!」

梓「? なにを?」

唯「アイスだよ~」

梓「アレだけで分かる憂ってすごい……」

憂「もってきたよー」

唯「あいす! あいす!」

憂「はい、梓ちゃんの分」

梓「ありがとう。憂」

320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 18:37:03.05 ID:uS0zWix3P [17/26]

唯「あずにゃんのは何味?」

梓「ストロベリー味です」

唯「ひとくち食べさせて~♪」 パクッ

梓「はわわ…… (か、間接キスだ……)」 カァァァ

唯「どうしたのあずにゃん?」

梓「いひぇ!? なななんでもないです!」

唯「あっ……」

唯「……」 カァァァ


憂「……お姉ちゃん、アイス溶けちゃうよ?」

唯「た、食べるよ!」 パクパク!

憂「そんなに早く食べたら頭キーンってなるよ!」

唯「ううっ……!」 キーン

憂「ほらぁ!」

梓「(唯先輩と間接キス……唯先輩と間接キス……)」 ドキドキ

322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 19:03:00.27 ID:uS0zWix3P [18/26]

梓「(意識してるって思われたら変な子だと思われちゃうよね……)」

梓「(早く食べないと……)」

梓「」 パクパク

梓「(唯先輩と間接キスしちゃった……)」 ドキドキ

唯「……」 ドキドキ


憂「お風呂沸かしてあるから、二人とも入ってきてー」

唯「」

梓「」

憂「私は洗い物してるから、順番決めて入っちゃって」

梓「(ああ、バラバラに入るのか……)」

唯「なんだ、別々か~……」

梓「え?」

唯「ハッ!? なんでもないよ!」

330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 21:51:27.86 ID:uS0zWix3P [19/26]

梓「じゃあ、唯先輩お先にどうぞ」

唯「あ…………うん……」

梓「入らないんですか?」

唯「ううん。ちゃんと入るよ」

梓「(待ってる間にギターの練習でもしてようかな)」

梓「(ギターは唯先輩の部屋だっけ)」

梓「唯先輩、ギター取ってきてもいいですか?」

唯「うん。勝手に入っていいよー」

331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:00:41.22 ID:uS0zWix3P [20/26]

----

唯「……」

唯「諦めるって決めたはずなのに……」

唯「あずにゃんと一緒にいると、身体が勝手に動いちゃうよ……」

唯「あずにゃん……」

唯「……」

唯「なんでなんだろ……」

唯「今までは平気だったのに……」

唯「やっぱり、ムギちゃんに言われたからかな……」

唯「……」

唯「……あんなに可愛いなんて卑怯だよ」

唯「我慢出来ないよ……」

唯「あずにゃん……」

唯「……」

唯「……はぁ……」

332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:10:28.78 ID:uS0zWix3P [21/26]

----

梓「(唯先輩の部屋……)」

梓「(唯先輩の匂いがする)」

梓「(唯先輩……)」

梓「……」

梓「(! 机の上に写真が)」

梓「(私と唯先輩が写ってる……)」

梓「(飾っててくれたんだ……嬉しい)」

梓「……」

梓「(勝手にジロジロ見るの、良くないよね)」

梓「(はやくギター取って出ていこう)」

梓「(……名残惜しいけど)」

333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:23:05.49 ID:uS0zWix3P [22/26]

----

~~~♪

梓「……ふぅ」

憂「梓ちゃん上手だね~」

梓「どうなんだろう。自分ではよく分かんない」

憂「あずさちゃんはどうしてギターを弾くの?」

梓「……やっぱり、好きだからかな」

憂「そっかぁ」

梓「ギターが好きだから。音楽が好きだから。軽音部が好きだから……」

憂「……」

憂「お姉ちゃん、毎日楽しそうに軽音部のこと話してるよ」

梓「……」

憂「特に、梓ちゃんのことを話すときは、とっても楽しそう」

梓「……そ、そうなんだ」

334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:40:38.19 ID:uS0zWix3P [23/26]

憂「梓ちゃん、これからもお姉ちゃんのことよろしくね」

梓「うん……」

憂「お姉ちゃんもきっと、梓ちゃんが側にいると嬉しいと思うから」

梓「……」

憂「私もお姉ちゃんが嬉しいと幸せだよ」

梓「憂……」


唯「上がったよ~」

憂「じゃあ、次はあずさちゃんだね」

梓「うん。入ってくる」

唯「ういーあいすー」

憂「お姉ちゃん、食べ過ぎだよ!」

339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:57:14.15 ID:uS0zWix3P [24/26]

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梓「お風呂上がりました」

唯「湯上りにゃんだね~」

梓「なんですかそれ」

唯「湯上りのあずにゃんもかわいいね」

梓「……」 カァァァ

憂「今日は三人で寝ようね!」

唯「うん!」

341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:59:23.07 ID:uS0zWix3P [25/26]

憂「じゃあ私もお風呂入ってくるね」

唯「いってらっしゃ~い」

梓「……」


梓「唯先輩」

唯「なぁに? あずにゃん」

梓「一緒に練習しませんか?」

唯「いいよ~」

梓「ギター持ってきてください」

唯「私の部屋でしようよ」

梓「……そうですね」

342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/17(火) 00:03:11.85 ID:uS0zWix3P [26/26]

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唯「ここが私の部屋だよ」

梓「はい。知ってます」

唯「今夜は寝かせないぞ。子猫ちゃん!」

梓「一人でどうぞ……」

唯「ん~、いけずぅ~!」 ギュッ

梓「あっ…… (また抱きつかれた……)」

唯「……ねえ、あずにゃん……」

梓「……なんですか? 唯先輩」

唯「今は食事中じゃないから、抱きついててもいいんだよね……?」

梓「…………はい」

343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/17(火) 00:09:59.76 ID:p/ATTIyrP [1/5]

梓「……」

唯「……」

梓「(……私の心臓の音、跳ねるように響いてる……)」

梓「(唯先輩に聞こえたらどうしよう……)」

梓「……」

唯「……」

梓「(唯先輩……)」

梓「(……ずっとこうしていられたらいいのに……)」


梓「……」

唯「……」

梓「……練習、しないんですか?」

唯「…………もう少し……」

梓「……」

梓「(……もう少ししたら終わりなの……?)」

344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/17(火) 00:15:42.43 ID:p/ATTIyrP [2/5]

梓「……」

唯「……」

唯「……あずにゃん……」

梓「……はい」

唯「……この前……私があずにゃんに……」

唯「チューしようとした時のこと、覚えてる……?」

梓「……はい」

唯「……ゴメンね。あんなことしようとして……」

梓「……」

唯「嫌だったよね。気持ち悪かったよね……」

唯「本当にごめんね…………」

梓「唯先輩……」

345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/17(火) 00:20:44.66 ID:p/ATTIyrP [3/5]

梓「……私は……」

唯「……」

梓「(私は何を言おうとしてるんだろう……)」

梓「みんなの前で、冗談半分でキスされたくなかったんです」

梓「(唯先輩に嫌われるかも知れないのに……)」

梓「……するときは真面目に……」

唯「……」

梓「……」

唯「ねえ……」

梓「……はい」

唯「……」

唯「マジメに……キスしてみない?」

梓「……」

梓「…………唯先輩が望むなら」

347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/17(火) 00:25:00.31 ID:p/ATTIyrP [4/5]

唯「……はやくしないと、憂がきちゃうよ」

梓「唯先輩、落ち着いてください……」

唯「……あずにゃん……私、もう我慢出来ないんだよ……」

梓「……私も、もう我慢できません……」

唯「眼を閉じて……」

梓「……はい」



唯「……」

梓「……」

唯「ねえ、あずにゃん」

梓「なんですか?」

唯「今、どんな気分?」

梓「……」

梓「……とても、幸せです」

唯「私もだよ……」

350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/17(火) 00:28:40.07 ID:p/ATTIyrP [5/5]

唯「……あずにゃん」

梓「なんですか? 唯先輩」

唯「私はあずにゃんのこと、大好きだよ」

梓「……私も、唯先輩のことが大好きです」

唯「……」

梓「……」

唯「……私達、一緒だね」

梓「はい……」

唯「これからもずっと……」

梓「はい。ずっと一緒です」



憂「よかったね、お姉ちゃん」



おわり


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