スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
男「世界中の幼女から愛される能力?」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:06:52.96 ID:McNvEqDyO [1/68]
女「へえ……アンタが噂の」
男「知らされたのはガキの頃だけどな……」
女「本当に世界中からなの?」
男「ああ、テレビ越しの映像は勿論。電話越しの音声、はたまた新聞記事で俺の名前を視認しただけで惚れられるらしい」
女「ふぅん……それって戦争の役に立つの?」
男「質問攻めだな……わからないけど立たないと思う」
女「はあ」
女「で、私の同年代の友達にまでモテてるワケは?」
男「俺が産まれた時からある能力だからな。俺が有名になったのはガキの頃だし……その時俺のことを知ったタメの女はそのとき幼女だろ?」
女「なるほどね」
女「……で、なんで日本人のアンタがこの国にいるのよ」
男「追い出されたんだよ……言わせんな、はずかしい」
女「へえ……アンタが噂の」
男「知らされたのはガキの頃だけどな……」
女「本当に世界中からなの?」
男「ああ、テレビ越しの映像は勿論。電話越しの音声、はたまた新聞記事で俺の名前を視認しただけで惚れられるらしい」
女「ふぅん……それって戦争の役に立つの?」
男「質問攻めだな……わからないけど立たないと思う」
女「はあ」
女「で、私の同年代の友達にまでモテてるワケは?」
男「俺が産まれた時からある能力だからな。俺が有名になったのはガキの頃だし……その時俺のことを知ったタメの女はそのとき幼女だろ?」
女「なるほどね」
女「……で、なんで日本人のアンタがこの国にいるのよ」
男「追い出されたんだよ……言わせんな、はずかしい」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:15:32.56 ID:McNvEqDyO
女「世界は戦争中じゃない?」
男「そうだな……俺の産まれた国じゃあ法も変わって良質な武器を造りまくりだぞ」
女「めんどいのよアンタの国……超能力者が少ないクセにやたら軍事力が高くて。」
男「戦争が始まったのは10年近く前だからな……俺の能力が発見されたのが今だったら確実に殺処分だ」
男「で、」
男「初めて会ったんだが君も超能力者なんだろう?」
女「はーい、皆に嫌われる雷女でござい。」ビリビリ
男「……強いのか?」
女「試してみる?」ニッ
ビリビリ
男「……やめとく」ハァ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:27:47.54 ID:McNvEqDyO
男「……で、俺は外国語がからっきしなんだが言葉が通じるのは例の子の力なんだろう?」
女「そうね、たしか基地に従事してるから連れて来てあげるわ」
男「いや、いい。」
女「?どうして??ま、ちょっと待ってなさい」
――…
幼女「……?」
男「ほう、この子が」
女「そう。全世界語翻訳人間である幼女ちゃん」
女「能力は言わずもがな存在するだけで世界中の言葉が自動的に翻訳されるわ」
男「ホンヤクコンニャクみたいな子だな……」
男「でもよくそういった能力だと把握出来たな」
女「なに言ってるのよ、アンタんとこの国が開発したんじゃない。くぐってる間超能力を無効化するゲート。」
男「さすがもの作りの国だな」
女「なに威張ってるのよ」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:38:21.79 ID:McNvEqDyO
女「この子の能力は重宝するけど……」
女「それに比べてアンタのは。」ハァ
男「なんだよ……」
幼女「女さん」
女「ん?」
幼女「この人……は?」
女「ああ、ただのロリコンだから気にしないで。一度顔合わせくらいしといた方が良いと思ってね」
幼女「そう、ですか……」
男「あっ」
女「どうしたの?」
男「放送の時間だから行ってくる」
女「なんの放送よ」
男「本当、なにも知らないんだな……」
男「日に一度、俺の声を世界中に届ける放送。」
男「上から言われてやってるけどめんどいんだコレが」
男「じゃあ」
タッタッタ
女「世界中にアイツの声…」
女「……げ、えげつない事するわねこの国も」
幼女「……?」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:50:49.77 ID:McNvEqDyO
【基地内・訓練所】
男「暇だな……」
?『あら男じゃない』
男「おう、姉ちゃん」
双子姉「その言い方やめなさい。私がアナタの姉みたいだから」
男「はあ。で、調子は良いのか?」
双子姉「まあ、ぼちぼちね。」
双子姉「今は象を3秒以内に動かなくさせる練習中」
男「さすが毒姉妹の強い方…おっかねえ」
双子姉「あら、あの子の方が強いわよ?」
男「そうか?」
?『あっ!男!!』
男「噂をすればだな」
双子妹「な、なによ!アンタの能力のせいなんだからね!アタシ自身は別にアンタのこと好きでもなんでも…」
男「そんな話してないぞ」ハァ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:58:58.56 ID:McNvEqDyO
男「じゃあ、俺はこの変で…」
双子妹「待ちなさいよっ!」
ガシッ
男「!ばかっお前が触ったら……」
双子妹「能力のONOFFくらいできるわよ、誰かさんと違ってね」
男「わるかったな。」
双子妹「まあ、いいわ」
双子妹「その、暇だから少し話し相手になりなさいよ」
男「なんでお前は普段から命令口調なんだよ」
双子妹「アンタの変な能力を受けた慰謝料よ慰謝料!」
双子妹「ほらっこっちでお茶でも飲みながらお菓子つまんでお話するの!」
ズルズル
男「だーっちくしょう!」ズルズル
双子姉「はは……ご苦労さま」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:09:23.35 ID:McNvEqDyO
【某日】
ウゥー!!
男「サイレン?」
女「久しぶりの戦闘かしら」
放送『今からイギリス戦線への行進隊員を報告する』
放送『女、……に、……』
女「げ」
男「女の子が"げ"とか言うもんじゃないぞ」アセ
女「だって……行ったら死ぬじゃない」
男「強いんだろ?」
女「世界的にみたらそこそこ」
女「第一、向こうも隠し玉がいるでしょうに」
女「ウチでいう毒姉妹の妹の方みたいな」
男「ああ、そういやアイツの能力は極秘だったな」
女「他にも何人かいるけど……こぞって変人ばっかだし」
男「はは、笑えるな」
放送『最後に……男。以上の隊員が…』
男「……笑えねえ」ハァ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:20:14.11 ID:McNvEqDyO
【輸送車内】
ガタンゴトン
男「馴れないな、戦地に赴くこの感じ」
後輩女「大丈夫、先輩は私が護りますから」エヘン
男「ありがとうな……本当、お前だよりだよ。情けない話だが」
後輩女「いやいや先輩の護衛任務は特Aですから。私の自慢ですよ」ニコ
男「そう言ってもらえると助かるよ」
後輩女「で、今度の作戦は?」
男「いつも通り。俺と君をバカの能力で飛ばして、敵本陣に突入した後適当にアレして退散。と」
後輩女「なるほど……いつも通り生存確率は半々ですね」
男「お前がいればほぼ無敵なんだけどな」
後輩女「中には幼女ちゃんみたいな私の能力でも防げない干渉能力を持った超能力者もいるかもしれないですから」ニッ
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:29:22.68 ID:McNvEqDyO
ドッカーン!!
ビューン!!
男「……相変わらず地獄絵図だな」
後輩女「そうですね…」
後輩女「あっ、幼なじみさん個人奮闘してますよ」
男「アイツはほっといても無双するだろ……軍もアイツだよりすぎ。」
後輩女「はは……そう言わずに」
男「じゃあもう一度作戦の確認」
男「突入した後、俺が敵基地内を暴音メガホンで美声を披露。」
後輩女「別に歌う必要はないんですけどね」ハハ
男「あとは戦況が傾いたら脱出。以上」
後輩女「作戦って言えませんね」
後輩女「あっツッコミます」
男「え?」
男「うぉおおぉおお!?」
ドカーンッッッ!!
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:37:07.71 ID:McNvEqDyO
孤軍奮闘だた
男「おっとぉ……」パラ
後輩女「大丈夫ですか?」
男「まあ、君のバリアがあるからな」
後輩女「正確にはバリアとは違いますけどね」ハハ
男「それじゃあいきますか」スチャ
男「ぼえ~♪」
ゴーン♪
後輩女「相変わらずジャイアンですね」
男「おお覚えたかジャイアン」
後輩女「音痴って意味ですよね…って、先輩が教えてくれたんじゃないですか。」
男「そうだったか」
男「ぼえ~♪」
後輩女「拡声器を使っても相手が耳詮的なもので音声を遮断していたら……」
男「そうなら向こうは自分らで連絡とるのも一苦労だろ?撹乱、撹乱」
?『……』
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:51:47.93 ID:McNvEqDyO
男「……にしても」
男「どこだここは?目標の部屋と大分違うぞ…適当にトばしやがって」
後輩女「まあまあ、基地内に入れただけでも良しとしましょう。」
後輩女「でも毎回思うんですが」
男「どうした?」
後輩女「先輩とこの任務に着くようになってからコレといった戦果をあげられた記憶がないんですよねー」
男「まあ、いくら若い超能力者が戦場に投入されているからといって女の子にカチ合う可能性も低いからな」
男「まあ、陽動係として戦力の分断も兼ねるってことで。」
キンキン
後輩女「……さっきから滅茶苦茶撃たれてますからね」ハハ
後輩女「……あ」
男「ん、どうした?」
後輩女「……いました、年はおよそ10、女の子です」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 06:04:56.43 ID:McNvEqDyO
男「あんな小さい子を連れてくるなよ……」
後輩女「力は身の丈に合わない大きさかもしれないですけど」
男「おーい、そこの女の子!」
?幼女「……?」
後輩女「聞こえていないのでは?」
後輩女「あの耳に付けている機械を外させる必要が…」
男「ないな。」
男「音声を出していたのは隠れている場合を想定してだし、姿を見られたならもう能力は効いていると思うな…」
後輩女「……軽く鬼畜ですね」ハハ
男「でも俺の能力は知っているはずだし……」
後輩女「それを受けても打破出来る自信があるって事ですね」
男「あの子の周りに何人か防護役がいるから……戦闘系かな」
?幼女「……」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 06:18:09.07 ID:McNvEqDyO
キンキン
後輩女「弾の無駄ですよー」
男「緊張感の無い事を言うなあ」
後輩女「緊迫する必要がないので。」
男「本当、信頼安心の無敵防御能力だな」
後輩女「ほぼ、無敵です」
後輩女「能力看破系の能力者がいる確率は99%無いですけど」ニコ
男「……敵じゃなくて良かったよ」
男「よし、とりあえず話もしたいしあの子の耳詮らしきものを外してみるか」
スタスタ
男「どうも」
?幼女「……」
男「ちょっとコレ外すね」
スチャ…
?幼女「あ……」
パーン!!
後輩女「!??」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 06:34:20.81 ID:McNvEqDyO
男「どうした!?」
後輩女「私の能力が…先輩が言うところのバリアが破られました!」
後輩女「早くその子から離れてください!!」
男「ちぃっ!」
ギュッ
男「??」
?幼女「……」ギュ
後輩女「先輩!!」
ガシャン!!
――…
男「……で、捕まってしまったと」
見張り「……」
男「……」ハァ
男「あの時降りてきたのは能力妨害のゲートだろ?」
見張り「……」
男「たく、俺なんか見張り付けなくてもこの縄だけで身動きとれないっつーの」
男「……あ」
?幼女「……あの…」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 06:54:57.85 ID:McNvEqDyO
男「君か」
男「いや驚いたよ、すごいねどんな能力なんだい?」
?幼女「わたしより弱いのうりょくをむこうかするの。」タジ
男「?どうしてそんな顔をしてるんだ??」
?幼女「……わたしのせいでおにいさんが…」
男「なぁに気にするな」
男「死ぬのが少し早くなっただけさ」
?幼女「ぁ……」
?幼女「ごめ…なさい……」グス
男「泣かないでくれよ…」
男「(言葉を選ぶべきだったな)」
男「(でももうすぐ死ぬしなぁ)」
見張り「おい、言葉を選べ」
男「おっ、やっと話したか」
見張り「……うるさい」
見張り「その子…その方はお前が気安く話しかけれるような人ではない。」
男「……なんだ。君、偉いところの娘さんなのか」
?幼女「……ちょっとだけ…」グス
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 07:16:46.72 ID:McNvEqDyO
男「まあ偉いとこの子でも子供にはちがいないな」ニコ
ナデ
?幼女「ん……」
見張り「おい手を触れるな!」
男「だから俺は無害だっつってるだろ!」
男「……それにそんな大事なら他に見張りを付けろよ…部屋にこの三人しかいないってどういうことだよ」
見張り「私一人で十分だからだ」
男「はいはい」
?幼女「わたしがおねがいしたの…」
男「君が?」
?幼女「わるい人じゃないかみたいって」
男「じゃあ、君の判断しだいでは…」
見張り「死刑は免れんな」
男「……」ニコ
見張り「笑うな気持ち悪い」
?幼女「でも……お父さんにたのんだらっ」
見張り「死罪です。」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 08:13:21.64 ID:McNvEqDyO
男「しかし……どうしたもんか」
周りを見渡すに広さのない四方の部屋に、唯一の出入口であるドアが一つ。あとは窓も付いておらず脱出の路も無いようだ。
男「あとは誰かが助けに来てくれるか…」
男「……いや、俺一人のために軍が動くとも思えない」
見張り「うるさいぞ黙れ」
男「おいおい死ぬ直前くらい口をきかせたって文句はないだろう」
男「……で、どんな刑になるんだ?絞首刑あたりか??」
見張り「納得いかないが、お前はそれなりに名のある超能力者だからな」
見張り「我が国に攻め込んだ者の末路として見せしめに残虐の限りを尽かされるだろう」
男「勘弁してくれよ…というか」チラ
?幼女「……っ」グス
男「アンタがこの子泣かせてる件について」
見張り「あっいや今のは……申しわけありません」タジ
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 08:31:02.99 ID:McNvEqDyO
男「君、名前は?」
見張り「私は… 男「アンタじゃねえよ」
?幼女「わたし?ええと――…〇〇〇」
男「なるほどじゃあ〇」
バキッ!!
男「痛っ!?」
見張り「気安く名前を呼ぶな」
男「なんだよ……口の中切ったろ、手加減しろよ本当」ポタ
男「じゃあ髪の色そのまま金髪幼女って呼ぶよ」
金髪幼女「うん…あの、口から血がでてる」グス
男「ん?ああこれくらい大丈…」
ドーンッッッ!!
大丈夫、と言い切る直前に真横の壁が物凄い衝撃によって粉微塵に炎焼した。
大きく空いた穴、さこから一つの人影が現れ、姿を見せる。
幼なじみ女『男!無事か!?』
男「幼なじみ女……」ポタ
幼なじみ女「……血、か?そこのやつらがやったんだな…」
幼なじみ女『……殺してやる…』メラ
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 08:49:20.89 ID:McNvEqDyO
突如現れた青色の髪をした女の手は、それとは正反対に真っ赤な炎をその手に燃やしている。
青髪女「お前か……」メラ
見張り「……じ、自分は軍内でも最高能力の防護力を…」
青髪女「そうか、死ね」ユラ
男「おい青髪女!!」
金髪幼女「やめて!」
バッ
男「おいばかっ…!!」
青髪女「男を傷つけたのなら子供だろうが容赦しない!」
バッ
男「やめろっ!!」ダダッ
パーン!!
青髪女「!?」
青髪女「私の炎が……?」
男「っ…そうか……そういえば超能力を打ち消す能力だったな…」タラ
シリアスな事書いてるけど後にただのハーレムSSになるというのは皆が知ってること。
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 09:01:19.80 ID:McNvEqDyO
――…
男「お前な…この子じゃなかったら死んでたぞ」
青髪女「殺す気でいったんだ……それにこれは戦争だ、殺らないと殺られる」
男「お前な……」ハァ
青髪女「なに、触らなければ能力は使えるんだ。あの子の上天井を破壊して瓦礫を落とせば…」
見張り「調子に乗るな!自分がいる限り指一本…」
青髪女「たったさっき触れたワケだが。」
見張り「くっ……」
男「どっちが悪役だよ…」
男「……怪我はない?」
金髪幼女「……はい…」
男「よかった」ホッ
金髪幼女「!……うん」ドキドキ
青髪女「男、外は完全に制圧した。後は軍に任せて私達は戻るぞ」
男「あ、ああ」
金髪幼女「……」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 11:37:09.40 ID:McNvEqDyO
金髪幼女「……」
ギュッ
男「?」
金髪幼女「……」ドキドキ
男「……もしよかったら君も…」ギュ
味方隊員A『いました!男、青髪女!共に無事です!!』
味方隊員B『情報にあった能力看破を有するとおぼしき敵幼女も確認、別に一人敵兵も…』
味方隊員C『身柄を拘束し、処分の決定を待ちます!』
ガシッ!!
金髪幼女「きゃっ!」パッ
男「おい、乱暴にするな!!」
見張り「幼女様!!」
ガシッ
味方隊員C『敵兵2名の身柄を確保』
青髪女「……ご苦労、私達は本陣へ帰還する」
男「おい!やめろって……ッッ!!」
青髪女「……」ハァ
ダンッ!!
男の首に、手刀が降り下ろされ…
……男は…そのまま、意識を落とした。
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 11:47:53.36 ID:McNvEqDyO
【本国・基地内】
男「……」
青髪女「どうだ?まだ痛むか??」シャリ
青髪女「いまリンゴを剥いてやるからな」シャリシャリ…
青髪女「それにしても、後輩女と別れていたとはいえ…男が怪我をするのはこれが初めて、か」
青髪女「アイツらめ……」
男「……」
青髪女「男、お前も悔しいだろうが…」
男「お前のせいだよ!」
青髪女「……おや」
男「"おや"じゃない!本当なら口の中を切った程度で済んだのに」
男「加減を知らない手刀で軍病院に入院だ!!」
青髪女「それだけ元気なら退院も近いなっ」ニコ
男「……はあ」ガク
男「でも、あいつらはどうなったんだろう……」
青髪女「聞いてなかったのか?」
青髪女『先日、二人は死罪を受けたぞ』シャリ
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 12:01:52.84 ID:McNvEqDyO
男「ッッ!?」
青髪女「まあ…仕方ない、な。これも戦争だ」
青髪女「善悪なんてどこにも…」
ガシッ!!
青髪女「!?」
男「おい……」
男「あの二人が死んだ…?」
青髪女「……まだ手刀の影響が出ているのか?ものわかりが悪いな」
青髪女「今頃敵国にも証拠の写真が送られている頃だろう」シャリ
青髪女「ほら、ウサギさんが出来 男「ふざけるなっ!!」
青髪女「……」
男「あの見張りだって俺に危害…は、女の子を守るために仕方なく、だ」
男「それに……」
男「金髪幼女は、まだ小さい女の子だぞ?それを…」
青髪女「……どうやら私は説明下手らしい。後の事は部屋の外にいる後輩女に任せるとするよ」ガタッ
青髪女「いいぞ、入ってこい」
ガチャ…
男「!」
?『……あの、その…』
金髪幼女『……また、会えてうれしいな』ニコ
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 12:14:05.81 ID:McNvEqDyO
金髪幼女「……」ドキ
ギュッ
男「どうして……」
ガチャ
後輩女「失礼しまーす…」
後輩女「幼なじみさんからあった通り、私から説明をさせてもらいます」ニコ
男「……」ギュ…
後輩女「外で聞いていたら口下手ってレベルじゃなく口ジャイアンでしたので」
後輩女「まず、お二方は先日亡くなりました」
男「……だが、いまここに…」
後輩女「そう、今ここにいる彼女は…勿論、あの彼女です」
後輩女「私の能力をパーンと破ってくれちゃった、ね」ニコ
金髪幼女「?……うんっ」
後輩女「……嫌みですよー」アセ
コホン
後輩女「けど、死んだのは書類上のうえで、です」
男「書類上……」
後輩女「まあ、敵方も死罪の報告を簡単に信用するとも思えませんが」ハハ
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 12:24:43.60 ID:McNvEqDyO
男「見張りは……」
後輩女「あの人にもこちらで働いてもらいます」
後輩女「はじめは抵抗があったようですが…」
後輩女「"金髪幼女ちゃんがこの国で幸せに生きていくため"と説得したところ渋々納得を。」ハハ
男「……よかった」
ギュ
金髪幼女「?」
男「本当、よかった……」
ナデ
金髪幼女「ん……」クシクシ
後輩女「では、治療の時間らしいので私たちはこの変で……」
後輩女「ほら、アナタが引っ付いていたら治療が妨害されてしまいますよー」
ガシ
ズルズル
金髪幼女「あのっ」
男「?」
金髪幼女「また、あとで!」フリフリ
男「……ああ、また、後でな」フリ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 12:46:26.41 ID:McNvEqDyO
【基地内・食堂】
男「退院して初めてのまともな食事だな……」
男「いただきまーす」
幼女「いただきます…」ペコ
男「……ん?」
幼女「……お久しぶりです」
男「君は……言語翻訳の」
男「いつも食堂かい?」パク
幼女「いえ…男さんの姿が見えたので」
幼女「普段は自室で食事をとります」パクリ
男「思っていたより大人びているんだな」モグ
幼女「大人、ですか?」パク
幼女「ありがとうございます……」キュウ
男「?ああ、こちらこそ…?」
男「そうだ」
幼女「?」
男「食事が終えたら基地内を歩かないか?」
男「あまり知らないだろ?子供一人じゃ入れない場所もあるし」ニッ
幼女「子供……ですか…」ムゥ
幼女「わかりました、探検楽しみです」ワク
男「(やっぱり子供だな…)」ハハ
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:05:19.37 ID:McNvEqDyO
【基地内・訓練所】
訓練所の中には、よくある重量上げの機材やランニングマシンなどがあるトレーニングルーム。
各能力者が能力を発揮出来るよう調整された30部屋近くの能力者用トレーニングルームがある。
あとは申しわけ程度に設置された休憩所だ。飲み物や軽食はここで摂れる。
幼女「ほぇー…」
男「広いだろ、能力者用の部屋には危険だから近づかないように」
幼女「はいっ」メモ
男「なんだ、メモをとることでもないんじゃないか?」
幼女「はは…忘れた時のために」カキ
男「子供らしくないなぁ」フッ
男「よし、じゃあ俺の友達を何人か紹介して…」
『あら、男じゃない。ひ、暇ならアタシとお茶しなさいよっ!』
男「……声だけで誰かわかるな」ハァ
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:21:35.17 ID:McNvEqDyO
双子妹「最近新しいメニューにが加わってね…って」
双子妹「幼女ちゃんじゃない……どうしたの?珍しい」
幼女「双子妹さんも…メディカルチェック以外で合うのは初めてですね」ペコ
男「メディカルチェック?ああ、あの特別な能力者だけが受ける……」
双子妹「まあ、メディカルチェックなんて能力の副作用がある超能力者だけが受けるものだし」
双子妹「それより新メニュー… 男「わるい、いま幼女に基地案内してるからまた今度な」
双子妹「うっ…」チラ
幼女「……?」
双子妹「……それじゃあ、仕方ないわね」ハァ
双子妹「じゃあ終わったら新メニューね!忘れないでよっ!」
男「おう、約束だ」
スッ
幼女「?なんですかそれは??」
双子妹「ああ"指きりげんまん"っていう男の国にある約束したっていう証の行動よ」
双子妹「約束を破ったら拳骨万回っていう意味」
幼女「げんこつを……万回…」サー
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:35:50.55 ID:McNvEqDyO
男「そうだな……幼女と同年代の子もいるぞ」
幼女「わたしと、ですか?」
男「ああ、しかし少々正確に難ありでな」
幼女「大丈夫ですっ紹介してください!」
男「おっ元気一杯だな」
男「(基地内にいると同世代の友達も出来ないよな…)」
――…
男「紹介するよ、彼女が通称"矢印"の…」
矢印幼女『来てくれたんだねっ男!』うはー
能力者用ルームの一室。細長い長方形の部屋最奥に男と矢印。遠く離れた入り口に幼女が立っている。
幼女「男さーん、入り口から先に進めないんですがーっ」
男「矢印は人の動きを制限出来るんだ……なぜか俺以外は近づけさせないが」
男「なあ、幼女をここまで入れてあげてくれないか」
矢印幼女「嫌。超いやっ」ニッ
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:45:34.50 ID:McNvEqDyO
男「(先に矢印に会わせたのは失敗だったか……)」
男「んじゃ帰るな」ニコ
ズルズル
男「……っ」
幼女「男さーん!むしろ入り口から離れてます~」
男「おいおい矢印、困るんだが」
矢印幼女「なんでー?もう少しくらい遊ぼうよ!」
男「……だったら」
男「幼女を部屋の半分まで来させたら高い高いしてやる」
矢印幼女「!たかいたかい…っ」
男「ここまで来させたらハグだ」
矢印幼女「は、はぐ……っ!」カアァ
矢印幼女「そんな…ハグだなんて……」プシュー
幼女「あれ?体が……動かせる」クイクイ
タッタッタ
幼女「どうしました?」
男「いや……なにか知らんが」
矢印幼女「……」キュー
男「顔を真っ赤にしてぶっ倒れた」
幼女「人っ!人を呼んでこないと!!」アタフタ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:52:33.14 ID:McNvEqDyO
――…
男「矢印とはまた今度、な」
幼女「はい……身体に異常は無いみたいで安心しました」フゥ
男「ええと……まだ他にもいるけど」
幼女「そうですね、時間も無いですしあともう一人紹介いただけたら…」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:59:08.46 ID:McNvEqDyO
――…
男「矢印とはまた今度、な」
幼女「はい……身体に異常は無いみたいで安心しました」フゥ
男「ええと……まだ他にもいるけど」
幼女「そうですね、時間も無いですしあともう一人紹介いただけたら…」
男「そうだな……」
男「そうだっ最近仲間になった子がいるんだ」ニッ
幼女「最近……ですか?」
男「ああ、たしか同い年だったはずだぞ」ニコ
――…
金髪幼女「おにいさんっ!」ダキッ
男「おっ元気にしてたか?」
金髪幼女「うんっ」パアァ
金髪幼女「ん?」
幼女「は、はじめまして……」ドキドキ
金髪幼女「はじめましてっ」ニコ
男「(はじめからココに来ておけば良かったんだな)」ハァ
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 14:10:18.84 ID:McNvEqDyO
男「会話が成り立ってるってことは…」
男「金髪幼女の妨害能力より、幼女の翻訳能力の方が力が上ってことだな」
幼女「あなたが……イギリス戦での戦利品」
金髪幼女「せんりひん?」
男「ああ、一応敵国から奪った戦果としての扱いだから……」
男「今は仲間だからな」ニコ
金髪幼女「……うん」
男「(まだ受け入れるには時間がかかるかな)」
男「そういえば見張りはどこに?」
金髪幼女「見張りさんは基地の人によばれていないの」
ギュッ
男「そうか」ニッ
幼女「……?」
幼女「あの……それは」
男「?これか??」ギュ
男「お決まりみたいなものだな」ハハ
幼女「そ、そうですか……」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 14:17:39.45 ID:McNvEqDyO
金髪幼女「今日はなにしにきたの?」ハグ
男「そうだな……幼女を紹介したし、そろそろ帰るかなー」タカイタカーイ
金髪幼女「かえっちゃうの?」キャッキャ
イチャイチャ
幼女「……」ムゥ
男「?どうした」
男「ああ、そうか」ニコ
ダキッ
幼女「きゃっ」フワッ
男「ほらたかいたかーいっ」
幼女「ぁっ……ちょっと、わたし高いところは……」アッアッ
男「そうなのか?」ブーン
幼女「ぁっちょっと……これ、だめ…」キュー
幼女「……はあはあ」ピク
金髪幼女「幼女ちゃーん」ツンツン
男「やり過ぎたかもな…すまんっ」アセ
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 14:25:11.15 ID:McNvEqDyO
幼女「……んっ」パチ
幼女「ここは……?」
男「気づいたか?」フゥ
男「いま君の部屋に向かって歩いているところだよ」
幼女「そう、ですか」
幼女「今日は色々疲れました……」
男「そうだな、色んなところに連れ回しちゃったからな」
幼女「でも……楽しかったです」ニコ
男「そうか、そう言ってもらえると俺も嬉しいよ」ニコッ
男「まあ後はゆっくりして…」
青髪女『なんだ、男じゃないか。今お前の部屋に向かっていたところだ』ニコ
男「……すまん幼女」
男「あと少しだけやかましいのに付き合ってくれ……」ハァ
幼女「……男さんも大変ですね」ハハ
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:00:37.46 ID:McNvEqDyO
青髪女「して、その腕に抱えているのは……」
男「知ってるだろ?この子のおかげで俺たちも会話が成立してるんだ」
青髪女「あまり見ないからな…ふむ」ジー
幼女「あの……」タジ
青髪女「いやすまん、珍しいものを見るとついな」
幼女「……」ドキ
青髪女「なるほど、中々……」スッ
幼女「っ……」パクパク
男「おい緊張してるだろ…ただでさえ疲れてるんだ」
青髪女「……うん」
青髪女「妨害よりは見所がありそうだ」
男「妨害って……金髪幼女のことか?」
青髪女「ああ、先に部屋で待ってるよ」
スタスタ
男「なんの見所だよ……」ハァ
男「わるかったな、変なのが来る前にさっさと帰ろう」
幼女「綺麗な方ですね……」ポー
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:11:53.29 ID:McNvEqDyO
男「それじゃあ」
幼女「はい、今日はありがとうございました」ペコ
男「よし。また今度機会があれば色々と回ろうね」ナデ
幼女「はい……探検楽しみです」グッ
男「夕飯は?」
幼女「部屋で摂ります」
男「ちゃんと寝る前には歯を磨くんだぞ」
幼女「わかってます。もう大人ですから」エヘン
男「よーしよし」
男「またね」フリ
幼女「はい、また」フリフリ
――…
青髪女「男ー腹が空いた」
男「……食堂に行け」
青髪女「持ってきてくれないか、どうも気だるくてな」
青髪女「あと歯磨きも代わりにしてくれ」
男「どっちが大人かわからないな……」ハァ
青髪女「ん?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:23:42.67 ID:McNvEqDyO
男「美味かったな……」
青髪女「ああ、文句無しだ」
青髪女「よし、次は歯磨きだな」アー
男「なんだそのアホ面は」
青髪女「酷いな」アー
男「歯磨きくらい自分でやれよ……」
青髪女「もうダメ、一歩も歩けない」イー
男「……」ハァ
男「仕方ないなあ 女『仕方ないワケあるか!!』
ドーンッ!!
男「おう、女」
女「相変わらずイチャツいて……」ビリビリ
男「なんだよ……歯を磨くだけ…というかまず放電をやめろ」アセ
青髪女「なんだ、ピンチか男」メラメラ
男「お前のせいでな。というか放炎やめろ」
ピンポーンパンポーン
放送『青髪班…青髪班。至急、指令室に来られたし』
男「おっ……次は一体なんだ?」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:35:12.38 ID:McNvEqDyO
【基地内・指令室】
ボス『青髪班の諸君に集まってもらったのはまあ、大した件でもない』
女「相変わらず威厳の無い事」ハァ
男「いい加減姿を見せろよ……シルエットしかわからん」
後輩女「声も変声器を使用していて……聞き取りづらいですね」
青髪女「ボス、一人足りません」
ボス『ああ……転移君の事か』
男「あの馬鹿遅刻かよ」
女「仕方ないわよ、こればっかりは本人が成りたくてなった頭じゃないし」
後輩女「転移さん色々言われてますね……」ハハ
ボス『後から来ると思うが……』
転移女『なんの話ですかー?』
男「うおっ!?」
女「いつもいつも唐突ね……驚くじゃない」
後輩女「こんばんわ転移女さん」ニコ
青髪女「青髪班、全員揃いました」
ボス『まあ……見ればわかるがな』ハァ
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:42:55.39 ID:McNvEqDyO
ボス『率直に言うと、韓国に向かって欲しい。』
青髪女「韓国……ですか」
ボス『ああ、あそことの親睦を深めるためにな……韓国で式典があるらしい』
ボス『そこで我が国代表の超能力者として、私が受け持つ班からは君たちを推したいと思ってな』
青髪女「なるほど。了解しました」
男「いや待てよ」
男「すぐ隣に日本があるだろ?……安全面は大丈夫なのか??」
ボス『………………ああ』
男「間を置くなよ!不安になるだろうが!!」
後輩女「まあまあ一応上司ですし言葉遣いには気を付けた方が……」
ボス『そうだ、一応上司だぞ私は。』
ボス『危険な任務に身を投じさせるならそれなりの力を持った班である必要があるからな』
男「危険なんじゃねえか!……なんか頭痛くなってきた」ハァ
転移女「韓国旅行か~楽しみだなーっ!」キャッキャ
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:51:10.39 ID:McNvEqDyO
ボス『それに』
男「?」
ボス『向こうの超能力者とは仲良くな。厄介事には気をつけてくれ』
女「超能力者って……大概変人じゃない」
男「俺らは良くても……」チラ
青髪女「韓国の能力者か……一度手合わせをしたいな」
男「ほらボス、さっそく不穏な事言ってるヤツがいますよ」
ボス『ああ、言い忘れてたが式典では超能力を披露する機会があるから、適当な催し物を決めておいてくれ』
男「おいおい……」
男「話は変わるが、一班5人なんて少ないのこの班くらいだぞ……なんとか人員増やせないのか?」
男「ほら、最近入った能力看破の……あれをウチにスカウトしたい。」
ボス『ダメだ。お前の能力で面倒な事になると困るからな』
男「ならんならん」
ボス『韓国は超能力者人口が多いし、向こうで好きなガキ能力者でもスカウトしてこい』
男「なんでガキ前提なんだよ……」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 17:03:01.91 ID:McNvEqDyO
ボス『そういう事だ。よろしく頼む』
ブツッ
男「待ってくれ!……暗幕越しどころか射影映像だったのかよ」ハァ
後輩女「でも良いじゃないですか。たまには戦場以外に行く任務も」ニコ
男「……すまない、なにかあったら頼むな」
後輩女「りょうかいですっ」ニッ
女「じゃあ部屋に戻って支度をしないと……」
青髪女「それなら私も男の部屋に戻って支度を…」
女「なんで男の部屋でアンタの支度が可能なのよ」
青髪女「?衣類や装備はアソコに置いてあるからな」
女「だからどうしてそんなものが置いてあるのよっ」バチバチ
男「エキサイトするなよ……やるなら他でやってくれ」
転移女「先に韓国行ってるね~♪」シュン
女「……あの子韓国のどこに行けばいいか知ってるのかしら」
男「馬鹿だ馬鹿」ハァ
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 17:34:31.41 ID:McNvEqDyO
【翌日・輸送車内】
ガタンゴトン
男「目的地にはいつ頃到着するんだ?」
後輩女「あと4、5時間というところですね」
男「それまで暇だなあ」
ガチャ…
窓を開けて外の様子を伺うと、既に市街地には入っているようで、子ども達が楽しそうにボール遊びをしているのが見てわかる。
道なりに先を見ていくと……
……お姫様が苛められていた。
男「はあ!?」
青髪女「どうしたっ?」
男「いや……そうだな、あと200mほど走ったところで車を停止するよう運転手に伝えてくれ」
青髪女「了解した」スッ
再び窓から外の様子を伺うが、やはり先ほどと同じで……金髪碧眼で豪奢なドレスに身をつつんだおよそアジア人には見えない女の子が数多の群衆からモノを投じられていた。
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 17:45:01.98 ID:McNvEqDyO
キキィッ
ザッ
男「おいお前ら!」
ザワ…ザワ…
韓国モブA「なんだ?」
男「それはこっちの台詞なんだが……」コホン
男「すまない、今の状況を説明してくれないか?」
韓国モブB「アンタは友好国の……大した事ない、同胞ならアンタもあの女に石でも投げてやりな」
男「説明になってないぞ」タラ
男「とにかく、今すぐアレをやめるんだ!」
韓国モブA「なんでだ?なんの権利があってそんな事が言えるんだ」
男「(話にならないな)」
ダダッ
男「やめろっ!!」サッ
?姫『ぁ……』
韓国モブC「なんだ!お前は日本人を庇うのか!?」
男「にほん、じん……?」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 17:53:45.79 ID:McNvEqDyO
男「すまない、君……は日本人なのか?」
?姫「……」コク
男「そうなのか……じゃあ話は変わるな」スッ
?姫「っ……?」
男「お前ら、次にこの子に手を出したやつから捕まえていくぞ」クイッ
韓国モブA「だからなんの権利があって…」ブンッ
?姫「きゃっ!?」
ブンッ…
モブ共『石が跳ね返った……!?』
後輩女「あのー…とりあえず保護しましたけど」ハハ
男「バッチリだ。問題ない」
韓国D『そいつは我らの仲間を5億人も殺したあの日本人だぞ!?』
女「5億人も殺されたら韓国人は根絶やしなんてレベルじゃなく崩壊してると思うんだけど……ツッコんでいいの?」
男「いやツッコむだけ損だな」ハァ
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 18:07:56.54 ID:McNvEqDyO
韓国モブA『先生を呼んでこい!』
韓国D『はいっ』
タッタッタ
男「お前らのやっていることは条約、並びに人権法に引っ掛かる」
韓国モブA「日本人に人権があるとでも!?笑わせるっ」
韓国モブE「私知ってるわ!治外法権よ!!アタシたちの勝手でしょっ!!」
男「治外法権はむしろこっちにあるんだが……国際条約に反してるお前らは第三国である俺たちにもしょっぴく権利があるのさ」
韓国モブB「お前ら超能力者の祖は我々韓国人……逆らうとはなんという厚顔無恥!」
女「たしか初めて超能力者が出たのって…」
スッ
男「言ったろ、ツッコむだけ損だって」
韓国モブD『先生を連れてきたぞー!!』
韓国先生「なんだガキじゃねえか……」ポキポキ
青髪女「……なんだやる気か」メラ
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 18:13:40.89 ID:McNvEqDyO
すみません急用が入りまして、投下はpm8時頃になります。
この後は色々エピソードがあって長くなる予定ですが、残っていたら続き書きます。
いってきます。
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 19:53:22.61 ID:McNvEqDyO
韓国先生「優男が一人に後は女が三人……俺が出る幕でもねえな」ハッ
韓国モブA「しかし先生、やつらとて紛いなりにも超能力者。我々では勝ち目がありません!」
韓国先生「で、相手の能力は?」
韓国人B「あの細っちい女が物を跳ね返す?力だと思います!」
韓国人C「青髪の女は手から炎が出てるからたぶん炎使い!」
韓国D「残りの男と女はまだわかりません!」
韓国D「おそらく回復役かと!」
女「どうしてわからないのに回復役だって言っちゃうかな?」バチバチ…
韓国D「あ!自分の言った通りあの女は電気使いです!」
女「……あれ?アタシの頭がおかしいの??なにかが狂ってるんだけど」
男「敵ながら見事すぎるな。」
韓国先生「超能力者か……そうなら話は別だ。もう少し敵の情報が欲しいな、また日を改めて来い!その時は存分に相手をしてやる!!」
パカラッパカラ…
男「……いなくなったぞお前らの先生…」
韓国モブA「まさか先生がいないのに我らに手を出すなど卑怯な事はするまい?」クク
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 20:04:22.50 ID:McNvEqDyO
男「……わかった、お前らに危害は加えない」
韓国モブA「始めから大人しくしてれば良いものの……」
韓国モブA「わかったらさっさと去ね!」
男「この子はウチが保護をする」
韓国モブA『なにを勝手な!』スッ
男「危害は加えないと言ったが……」
男「そっちが俺たちに危害を加えてくるなら自己防衛に出させてもらう」パキポキ
韓国モブA「くっ……」
韓国モブA「勝手にしろ!!」
男「よーし…じゃあ姫さん、車に乗った乗った」
男「立てるか?」スッ
?姫「は……はい」スッ…
男「あっ」
男「そういえば時間の方は……」タラ
後輩女「あと5時間……ギリギリですね」ニコッ
男「……」ニコッ
男「すまん急いで全員乗車!即発進んんん!!!」アセ
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 20:19:39.93 ID:McNvEqDyO
ガタンゴトン…
男「なんとか間に合いそうだな……」ホッ
男「……ん?」
青髪女「……」ジー
?姫「ぁの……その」タジ
青髪女「……」スッ
?姫「っ……」ピキ
青髪女「……ふむ、翻訳幼女に劣らずの素質だ」
男「だからなんだよソレ…」ハァ
男「困ってるだろ、とりあえず話もあるし離れたらどうだ。」
青髪女「本当に……日本人か?」
?姫「っ!」
男「……確かに見た目は違うかもしれないが…」
?姫「……確かに、ワタシには日本人の血は4分の1しか入っていません…」
?姫「けれどワタシは、ワタシの心は日本人のそれそのものです!」キリッ
青髪女「……そうか」フッ
青髪女「わるかったな勘違いをした」
?姫「あ、いえ……べつに、謝ってもらうほどじゃ…」タジ
男「(謝ってる方が偉そうなんだよな……)」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 20:33:04.81 ID:McNvEqDyO
男「……まあ」ポリ
男「もしよければどうしてあんな状況になったのか教えてもらえると嬉しいんだけど」
?姫「……勿論、助けていただいた恩が皆さんにはありますので、説明ならさせてもらいます…」
?姫「実は、私自身超能力者で……」
男「!そうだったのか…」
男「……それならさっきやり返したりだって出来たんじゃ?」
?姫「いえ、やり返すだなんて……それに、そういう能力でもないので…」
後輩女「今日は私たちと同じで任務かなにかで来たんですか?」
後輩女「超能力披露のアレに出る予定だったのでは?」
?姫「あの……任務、といいますか…たしかにお仕事での韓国訪問でしたが」
?姫「一応、一国の代表として……」タジ
女「……まじ?」
男「さっきのヤツら、それこそ姫さんの国の治外法権で殺られるぞ……」アセ
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 20:43:11.15 ID:McNvEqDyO
?姫「それで、この国のSPが旅路の護衛に着いてくださったのですが……」
男「護衛が着いたのならどうして?」
?姫「なぜか護送車から捨てられまして…」
男「は?」
女「……笑うところじゃ…ないわよね」
後輩女「捨てられたとはどういう風に……?」
?姫「こう…担ぎ上げられて、窓からポイって」
(ポイッの動作)
?姫「そして"きゃっ"と言ったらその声を聞いて人が集まってきて……」
男「そんな小さい音に反応してワラワラと集まるって…虫かっ」
青髪女「どうして彼らは日本人だと?」
?姫「護送車のSPが"そいつはにほんじんだー!"と申されて……」
男「いやいや……一国の姫様だろ?なんの恨みがあってそんな…」
青髪女「恨みならあるんだろう……タカ派なんてそんなものだ」フッ
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 21:16:24.68 ID:McNvEqDyO
男「話を聞くにクォーターなんだろうが……」
男「どうして日本人である必要があるんだ?外国出の、それもお姫様が」
?姫「祖母が日本人で……超能力が発見される前までは我が国でも信頼され、国民にも愛されていました」
?姫「勿論、ワタシは今でも尊敬していますし、祖父は今でも彼女を愛し続けています」
?姫「ところが戦争が始まると一転、日本出身の祖母は国民から避難され……今は日本で暮らさざるをえない状況下にいます」
青髪女「個の人間が持つ信用なんて群贅の前では無きに等しい。」
?姫「……」
?姫「国民は間違っていますっ日本とは今まで仲良くやっていけていたのに…」
?姫「今でも、祖母からは手紙が来ます。信用のおける方を経由してるので間違いなく祖母が書いた手紙です」
?姫「それを読んで、私は…幼き頃から慕った日本を、祖母から受け継いだ日本人の血が私の中で色濃く残っていると……」
男「……青髪…」
青髪女「ああ、間違いない…」
青髪女「……洗脳されているな」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 21:25:56.04 ID:McNvEqDyO
男「……」
青髪女「だが、彼女の言っている事が本当だという可能性も勿論ある」
後輩女「でも洗脳を受けている人間特有のサインがありません。」
青髪女「おそらく超能力を受けているか…」
青髪女「……妨害を連れてきていれば一発で判明したんだが」
男「けど……」チラ
女「姫様って歳はいくつ?アタシとタメくらいかな」
?姫「ええと……」ボソ
女「げ、……小学生じゃない。6、7歳くらいサバ読んでるでしょ間違いなく」
?姫「いえ、そのようなことは……」アセ
男「本当だった方が良いな」ハァ
青髪女「勿論だ。」
青髪女「ほら、もう見えてきたぞ」
男「?」
男「ああ……ここが、今回の任務場か」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 21:52:36.39 ID:McNvEqDyO
男「これは……壮観だな」
遠くから見ても、目線を80度近く上げないとその全貌が見えない大きな城であった。
童話に出てくる白塗りの綺麗なモノではなく、壁は灰色で塗装は剥げ、幾層にも重ねられた箱に申しわけ程度に乗せた三角形の屋根。見えない者にはおよそ城には見えないだろう。
男「デカイな……」
後輩女「元々は首都の古城を改築したものらしいですが…これはまた……」ホエー
青髪女「お姫様はこれからどうする?」
?姫「そうですね……」
女「今日の事を言うの?」
?姫「それは……考えて決めます。友好ために来たので、一部の過激派の方々に利用されるのは悩みますし」
青髪女「私たちは姫様の身を引き渡し次第退散させてもらう。」
?姫「本当、なんとお礼を言っていいか……」
男「そんな畏まらなくていい。また機会があれば話でもしよう」
?姫「はいっ!」ニコ
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:06:11.04 ID:McNvEqDyO
【城内・貴賓用待合室】】
外国SP『姫様!!』
?姫「……心配をかけました」
外国SP「韓国SPから話は聞いております」
外国SP「他国の超能力者に連れ去られたと聞いた後全力で捜索したのですが……」
男「(……話が違うな)」ボソ
女「(まあ…本当の事を言うワケもないでしょ)」ハァ
外国SP「そいつらは……」
?姫「ああ、紹介します。私を助けて 外国SP「捕らえろ!!話にあった誘拐犯だ!!!」
男「は?」
女「えぇっ?」
後輩女「……なるほどそう来ましたか」フゥ
青髪女「悪いが自衛させてもらうぞ……少々キツいが我慢しろ」メラ…
キーーーン
青髪女「!?」メ…
後輩女「これは……まさか、能力妨害ゲート…」
男「おい……洒落にならないな」タラ
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:19:41.25 ID:McNvEqDyO
――…
男「痛っ……マジで殴りやがったアイツら」
後輩女「○☆△●」
男「……あ?」
後輩女「○☆△●(さすがに幼女ちゃんの力も効かない……みたいですね)」
後輩女「(それにしても……妨害ゲートは部屋のドアサイズを作るのでさえ数十億はかかるはずなのに…)」
後輩女「(一室丸々だなんて…この国の国家予算じゃキツキツだろうなあ……)」ハハ
女「○☆△●(こんな時になにを笑ってるのよっ)」アセ
青髪女『まずはこの部屋から出る方法を考えるぞ』
男「ああ…部屋から出たらお前や女の能力で……って、ん?」
女「なんでアンタは翻訳が効いてるのよ?」
青髪女「ああ、翻訳は効いていない」
青髪女「ただお前らの国の言葉で話してるだけだ」
後輩女「……なにげに凄いですね」ハハ
男「後輩女が何を言ってるかわからないが、おそらく褒めてるんだろう」ハハ
女「だーっみんなして緊張感無さすぎよ!もうっ!」
青髪女「私か女が室外に出られたらクリアだ。この部屋を端から壊していく」
男「淡々と進めるんだなお前は……」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:40:08.88 ID:McNvEqDyO
広くない室内に、見張りは10人。
出入口であるドア前に二人。
中央で無線を聞いているのが四人。
そして、青髪班それぞれの前に一人ずつ立っている。
青髪女「さっきは人が多かったからな……この人数ならノして脱出出来るか…?」
男「見張りが目の前にいるのに堂々と作戦会議とは。」
青髪女「ゲート内にいるこいつらも翻訳が効いていないからな。それに私達の言葉もわからないみたいだ」
男「なんか少し間抜けだなソレ」
女「肉弾戦なんて出来るのは青髪くらいじゃない……さすがに10人相手はキツいでしょ」
女「騒ぎになったらきっと部屋の外にいるやつらも入ってくるだろうし……」
後輩女「お姫様が説明してくれると良いんですけどね」
青髪女「可能性は低いな……あれから20分は経つが未だにアクションが無いところを見るに説明を聞き入れてもらえないか…」
青髪女「説明を止めたか。」
男「今回ばかりは壁を壊して助けに来る仲間も望めないしな…」
男「言ってて気づいたけど基本他力本願なんだな、俺」ハァ
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:51:33.75 ID:McNvEqDyO
男「詰んだか……な」
青髪女「今すぐ煮たり焼いたりはしないさ。必ずこの部屋からは出すはずだ」
青髪女「その時は妨害用の手錠が手に装着させられているだろうがな」
後輩女「もう……ここは…」
青髪女「なにか良い案があるのか?」
後輩女「……色仕掛けしか…」ゴク
男「!」ブッ
男「真面目な顔付きでなにを言ってるんだ……」
男「それに色仕掛けなんて青髪しか出来ないだろうし……それなら肉弾戦の方と一緒だぞ。」
後輩女「……むっ、失礼ですね」
女「この顔は馬鹿にしてる顔ね」イラ
室外SP『おい!?なんだ!!』『ぐはぁっ!』『どこから跳んでき……ガハッ!?』
室内見張り「どうした!なにが起こっている!?」
男「騒がしいな……なにかあったのか?」
青髪女「後輩女」
青髪女「……色仕掛けはしなくて済みそうだぞ」ニッ
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:02:24.49 ID:McNvEqDyO
青髪班が捕らえられている部屋の外では、次々にSP達が倒れていっていた。
理由はどこから跳んでくるかわからない石。
ある者は顔に拳大の石が高速で衝突し、またある者は突然体内に石が出現するというのだから大惨事だ。
その現場から遠く離れた位置、天井に備えられたシャンデリアの上に人影が、あった。
転移女「ふう~あらかた片付いたかな?」
転移女「先に城内に入っていたのは良いけど……皆来たと思ったら捕まっちゃうんだもんな~」
転移女「手頃な石を集めてくるのも時間が掛かったし…」
転移女「まっ皆の事だから仲間である私の助けを信じて待っていたに違いない!♪」
転移女「皆が部屋のどこにいるかわからないから直接部屋を壊すなんて出来ないし…」
転移女「ドアならやっちゃっても大丈夫だよね?うん大丈夫だっ」ニコッ
そう言い終えた瞬間。青髪班が捕らえられている部屋に、巨大なシャンデレラが打ち付けられた。
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:15:00.36 ID:McNvEqDyO
>>133
青髪が同時翻訳している。
ドッカーン、やらドガガガガーンやらの音の表記では記しづらい轟音が部屋中に轟いた。
男「うっせえ……」キーン
女「しゃ、シャンデレラ…?どうしてこんな物が……」
後輩女「はて……あっ」
三人「馬鹿!!(転位さん!)」
青髪女「あの位置にいなくて良かったな」ハハハ
男「軽く引くぞ……」
女「うわ…部屋の外で倒れているSP……グロ」オエ
後輩女「まあ冷たい言い方ですが、殺らねば殺られるということで。」
青髪女「殺してはいないようだがな」
『みんな~っ!!』
男「今はあの声が天使の声に聞こえるな…」
女「今まで勘違いしてたのかもね」ニコッ
次の瞬間、ドア側の壁全てが轟音と共に砕け散った。
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:24:02.20 ID:McNvEqDyO
シュタッ!!
転位「みんなー!大丈夫!?」
男「痛え……腹に瓦礫が…」
女「あれ?もしかしたら右腕折れたかも」
後輩女「ははは……私は奇跡的に無事でした」
青髪女「助かったよ転位。よくやった」ナデナデ
転位女「まあ皆の助けを呼ぶ声が聞こえたからねっ♪」
男「誰が助けを呼んだんだよ……」
女「知らないわよ…もしこの中の誰かだったら今すぐ○すわ」
後輩女「あっ、言葉通じてますね」ニコ
青髪女「ゲート自体が機能を果たせる形を失ったからな」
後輩女「先輩っもうバリア張りましたから大丈夫ですよ」ニコッ
男「今からじゃ限りなく遅いし大丈夫じゃないぞ……治癒能力は無いんだもんな」
転位女「あ、そういえば式典始まってるよ?」
男「よ、よし……行くか」
女「こんな状況でも任務なんて…泣けてくるわね」プラーン
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:27:36.56 ID:McNvEqDyO [67/68]
続きは次の長期休暇の時に1レス目からまとめて載せますね。
ありがとうございました。おやすみなさい ノシ
139 名前: ◆0f/9jKtPus [] 投稿日:2010/08/16(月) 23:31:58.18 ID:McNvEqDyO [68/68]
なにか違和感があると思ったらシャンデリアェ……
女「世界は戦争中じゃない?」
男「そうだな……俺の産まれた国じゃあ法も変わって良質な武器を造りまくりだぞ」
女「めんどいのよアンタの国……超能力者が少ないクセにやたら軍事力が高くて。」
男「戦争が始まったのは10年近く前だからな……俺の能力が発見されたのが今だったら確実に殺処分だ」
男「で、」
男「初めて会ったんだが君も超能力者なんだろう?」
女「はーい、皆に嫌われる雷女でござい。」ビリビリ
男「……強いのか?」
女「試してみる?」ニッ
ビリビリ
男「……やめとく」ハァ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:27:47.54 ID:McNvEqDyO
男「……で、俺は外国語がからっきしなんだが言葉が通じるのは例の子の力なんだろう?」
女「そうね、たしか基地に従事してるから連れて来てあげるわ」
男「いや、いい。」
女「?どうして??ま、ちょっと待ってなさい」
――…
幼女「……?」
男「ほう、この子が」
女「そう。全世界語翻訳人間である幼女ちゃん」
女「能力は言わずもがな存在するだけで世界中の言葉が自動的に翻訳されるわ」
男「ホンヤクコンニャクみたいな子だな……」
男「でもよくそういった能力だと把握出来たな」
女「なに言ってるのよ、アンタんとこの国が開発したんじゃない。くぐってる間超能力を無効化するゲート。」
男「さすがもの作りの国だな」
女「なに威張ってるのよ」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:38:21.79 ID:McNvEqDyO
女「この子の能力は重宝するけど……」
女「それに比べてアンタのは。」ハァ
男「なんだよ……」
幼女「女さん」
女「ん?」
幼女「この人……は?」
女「ああ、ただのロリコンだから気にしないで。一度顔合わせくらいしといた方が良いと思ってね」
幼女「そう、ですか……」
男「あっ」
女「どうしたの?」
男「放送の時間だから行ってくる」
女「なんの放送よ」
男「本当、なにも知らないんだな……」
男「日に一度、俺の声を世界中に届ける放送。」
男「上から言われてやってるけどめんどいんだコレが」
男「じゃあ」
タッタッタ
女「世界中にアイツの声…」
女「……げ、えげつない事するわねこの国も」
幼女「……?」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:50:49.77 ID:McNvEqDyO
【基地内・訓練所】
男「暇だな……」
?『あら男じゃない』
男「おう、姉ちゃん」
双子姉「その言い方やめなさい。私がアナタの姉みたいだから」
男「はあ。で、調子は良いのか?」
双子姉「まあ、ぼちぼちね。」
双子姉「今は象を3秒以内に動かなくさせる練習中」
男「さすが毒姉妹の強い方…おっかねえ」
双子姉「あら、あの子の方が強いわよ?」
男「そうか?」
?『あっ!男!!』
男「噂をすればだな」
双子妹「な、なによ!アンタの能力のせいなんだからね!アタシ自身は別にアンタのこと好きでもなんでも…」
男「そんな話してないぞ」ハァ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 04:58:58.56 ID:McNvEqDyO
男「じゃあ、俺はこの変で…」
双子妹「待ちなさいよっ!」
ガシッ
男「!ばかっお前が触ったら……」
双子妹「能力のONOFFくらいできるわよ、誰かさんと違ってね」
男「わるかったな。」
双子妹「まあ、いいわ」
双子妹「その、暇だから少し話し相手になりなさいよ」
男「なんでお前は普段から命令口調なんだよ」
双子妹「アンタの変な能力を受けた慰謝料よ慰謝料!」
双子妹「ほらっこっちでお茶でも飲みながらお菓子つまんでお話するの!」
ズルズル
男「だーっちくしょう!」ズルズル
双子姉「はは……ご苦労さま」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:09:23.35 ID:McNvEqDyO
【某日】
ウゥー!!
男「サイレン?」
女「久しぶりの戦闘かしら」
放送『今からイギリス戦線への行進隊員を報告する』
放送『女、……に、……』
女「げ」
男「女の子が"げ"とか言うもんじゃないぞ」アセ
女「だって……行ったら死ぬじゃない」
男「強いんだろ?」
女「世界的にみたらそこそこ」
女「第一、向こうも隠し玉がいるでしょうに」
女「ウチでいう毒姉妹の妹の方みたいな」
男「ああ、そういやアイツの能力は極秘だったな」
女「他にも何人かいるけど……こぞって変人ばっかだし」
男「はは、笑えるな」
放送『最後に……男。以上の隊員が…』
男「……笑えねえ」ハァ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:20:14.11 ID:McNvEqDyO
【輸送車内】
ガタンゴトン
男「馴れないな、戦地に赴くこの感じ」
後輩女「大丈夫、先輩は私が護りますから」エヘン
男「ありがとうな……本当、お前だよりだよ。情けない話だが」
後輩女「いやいや先輩の護衛任務は特Aですから。私の自慢ですよ」ニコ
男「そう言ってもらえると助かるよ」
後輩女「で、今度の作戦は?」
男「いつも通り。俺と君をバカの能力で飛ばして、敵本陣に突入した後適当にアレして退散。と」
後輩女「なるほど……いつも通り生存確率は半々ですね」
男「お前がいればほぼ無敵なんだけどな」
後輩女「中には幼女ちゃんみたいな私の能力でも防げない干渉能力を持った超能力者もいるかもしれないですから」ニッ
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:29:22.68 ID:McNvEqDyO
ドッカーン!!
ビューン!!
男「……相変わらず地獄絵図だな」
後輩女「そうですね…」
後輩女「あっ、幼なじみさん個人奮闘してますよ」
男「アイツはほっといても無双するだろ……軍もアイツだよりすぎ。」
後輩女「はは……そう言わずに」
男「じゃあもう一度作戦の確認」
男「突入した後、俺が敵基地内を暴音メガホンで美声を披露。」
後輩女「別に歌う必要はないんですけどね」ハハ
男「あとは戦況が傾いたら脱出。以上」
後輩女「作戦って言えませんね」
後輩女「あっツッコミます」
男「え?」
男「うぉおおぉおお!?」
ドカーンッッッ!!
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:37:07.71 ID:McNvEqDyO
孤軍奮闘だた
男「おっとぉ……」パラ
後輩女「大丈夫ですか?」
男「まあ、君のバリアがあるからな」
後輩女「正確にはバリアとは違いますけどね」ハハ
男「それじゃあいきますか」スチャ
男「ぼえ~♪」
ゴーン♪
後輩女「相変わらずジャイアンですね」
男「おお覚えたかジャイアン」
後輩女「音痴って意味ですよね…って、先輩が教えてくれたんじゃないですか。」
男「そうだったか」
男「ぼえ~♪」
後輩女「拡声器を使っても相手が耳詮的なもので音声を遮断していたら……」
男「そうなら向こうは自分らで連絡とるのも一苦労だろ?撹乱、撹乱」
?『……』
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 05:51:47.93 ID:McNvEqDyO
男「……にしても」
男「どこだここは?目標の部屋と大分違うぞ…適当にトばしやがって」
後輩女「まあまあ、基地内に入れただけでも良しとしましょう。」
後輩女「でも毎回思うんですが」
男「どうした?」
後輩女「先輩とこの任務に着くようになってからコレといった戦果をあげられた記憶がないんですよねー」
男「まあ、いくら若い超能力者が戦場に投入されているからといって女の子にカチ合う可能性も低いからな」
男「まあ、陽動係として戦力の分断も兼ねるってことで。」
キンキン
後輩女「……さっきから滅茶苦茶撃たれてますからね」ハハ
後輩女「……あ」
男「ん、どうした?」
後輩女「……いました、年はおよそ10、女の子です」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 06:04:56.43 ID:McNvEqDyO
男「あんな小さい子を連れてくるなよ……」
後輩女「力は身の丈に合わない大きさかもしれないですけど」
男「おーい、そこの女の子!」
?幼女「……?」
後輩女「聞こえていないのでは?」
後輩女「あの耳に付けている機械を外させる必要が…」
男「ないな。」
男「音声を出していたのは隠れている場合を想定してだし、姿を見られたならもう能力は効いていると思うな…」
後輩女「……軽く鬼畜ですね」ハハ
男「でも俺の能力は知っているはずだし……」
後輩女「それを受けても打破出来る自信があるって事ですね」
男「あの子の周りに何人か防護役がいるから……戦闘系かな」
?幼女「……」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 06:18:09.07 ID:McNvEqDyO
キンキン
後輩女「弾の無駄ですよー」
男「緊張感の無い事を言うなあ」
後輩女「緊迫する必要がないので。」
男「本当、信頼安心の無敵防御能力だな」
後輩女「ほぼ、無敵です」
後輩女「能力看破系の能力者がいる確率は99%無いですけど」ニコ
男「……敵じゃなくて良かったよ」
男「よし、とりあえず話もしたいしあの子の耳詮らしきものを外してみるか」
スタスタ
男「どうも」
?幼女「……」
男「ちょっとコレ外すね」
スチャ…
?幼女「あ……」
パーン!!
後輩女「!??」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 06:34:20.81 ID:McNvEqDyO
男「どうした!?」
後輩女「私の能力が…先輩が言うところのバリアが破られました!」
後輩女「早くその子から離れてください!!」
男「ちぃっ!」
ギュッ
男「??」
?幼女「……」ギュ
後輩女「先輩!!」
ガシャン!!
――…
男「……で、捕まってしまったと」
見張り「……」
男「……」ハァ
男「あの時降りてきたのは能力妨害のゲートだろ?」
見張り「……」
男「たく、俺なんか見張り付けなくてもこの縄だけで身動きとれないっつーの」
男「……あ」
?幼女「……あの…」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 06:54:57.85 ID:McNvEqDyO
男「君か」
男「いや驚いたよ、すごいねどんな能力なんだい?」
?幼女「わたしより弱いのうりょくをむこうかするの。」タジ
男「?どうしてそんな顔をしてるんだ??」
?幼女「……わたしのせいでおにいさんが…」
男「なぁに気にするな」
男「死ぬのが少し早くなっただけさ」
?幼女「ぁ……」
?幼女「ごめ…なさい……」グス
男「泣かないでくれよ…」
男「(言葉を選ぶべきだったな)」
男「(でももうすぐ死ぬしなぁ)」
見張り「おい、言葉を選べ」
男「おっ、やっと話したか」
見張り「……うるさい」
見張り「その子…その方はお前が気安く話しかけれるような人ではない。」
男「……なんだ。君、偉いところの娘さんなのか」
?幼女「……ちょっとだけ…」グス
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 07:16:46.72 ID:McNvEqDyO
男「まあ偉いとこの子でも子供にはちがいないな」ニコ
ナデ
?幼女「ん……」
見張り「おい手を触れるな!」
男「だから俺は無害だっつってるだろ!」
男「……それにそんな大事なら他に見張りを付けろよ…部屋にこの三人しかいないってどういうことだよ」
見張り「私一人で十分だからだ」
男「はいはい」
?幼女「わたしがおねがいしたの…」
男「君が?」
?幼女「わるい人じゃないかみたいって」
男「じゃあ、君の判断しだいでは…」
見張り「死刑は免れんな」
男「……」ニコ
見張り「笑うな気持ち悪い」
?幼女「でも……お父さんにたのんだらっ」
見張り「死罪です。」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 08:13:21.64 ID:McNvEqDyO
男「しかし……どうしたもんか」
周りを見渡すに広さのない四方の部屋に、唯一の出入口であるドアが一つ。あとは窓も付いておらず脱出の路も無いようだ。
男「あとは誰かが助けに来てくれるか…」
男「……いや、俺一人のために軍が動くとも思えない」
見張り「うるさいぞ黙れ」
男「おいおい死ぬ直前くらい口をきかせたって文句はないだろう」
男「……で、どんな刑になるんだ?絞首刑あたりか??」
見張り「納得いかないが、お前はそれなりに名のある超能力者だからな」
見張り「我が国に攻め込んだ者の末路として見せしめに残虐の限りを尽かされるだろう」
男「勘弁してくれよ…というか」チラ
?幼女「……っ」グス
男「アンタがこの子泣かせてる件について」
見張り「あっいや今のは……申しわけありません」タジ
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 08:31:02.99 ID:McNvEqDyO
男「君、名前は?」
見張り「私は… 男「アンタじゃねえよ」
?幼女「わたし?ええと――…〇〇〇」
男「なるほどじゃあ〇」
バキッ!!
男「痛っ!?」
見張り「気安く名前を呼ぶな」
男「なんだよ……口の中切ったろ、手加減しろよ本当」ポタ
男「じゃあ髪の色そのまま金髪幼女って呼ぶよ」
金髪幼女「うん…あの、口から血がでてる」グス
男「ん?ああこれくらい大丈…」
ドーンッッッ!!
大丈夫、と言い切る直前に真横の壁が物凄い衝撃によって粉微塵に炎焼した。
大きく空いた穴、さこから一つの人影が現れ、姿を見せる。
幼なじみ女『男!無事か!?』
男「幼なじみ女……」ポタ
幼なじみ女「……血、か?そこのやつらがやったんだな…」
幼なじみ女『……殺してやる…』メラ
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 08:49:20.89 ID:McNvEqDyO
突如現れた青色の髪をした女の手は、それとは正反対に真っ赤な炎をその手に燃やしている。
青髪女「お前か……」メラ
見張り「……じ、自分は軍内でも最高能力の防護力を…」
青髪女「そうか、死ね」ユラ
男「おい青髪女!!」
金髪幼女「やめて!」
バッ
男「おいばかっ…!!」
青髪女「男を傷つけたのなら子供だろうが容赦しない!」
バッ
男「やめろっ!!」ダダッ
パーン!!
青髪女「!?」
青髪女「私の炎が……?」
男「っ…そうか……そういえば超能力を打ち消す能力だったな…」タラ
シリアスな事書いてるけど後にただのハーレムSSになるというのは皆が知ってること。
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 09:01:19.80 ID:McNvEqDyO
――…
男「お前な…この子じゃなかったら死んでたぞ」
青髪女「殺す気でいったんだ……それにこれは戦争だ、殺らないと殺られる」
男「お前な……」ハァ
青髪女「なに、触らなければ能力は使えるんだ。あの子の上天井を破壊して瓦礫を落とせば…」
見張り「調子に乗るな!自分がいる限り指一本…」
青髪女「たったさっき触れたワケだが。」
見張り「くっ……」
男「どっちが悪役だよ…」
男「……怪我はない?」
金髪幼女「……はい…」
男「よかった」ホッ
金髪幼女「!……うん」ドキドキ
青髪女「男、外は完全に制圧した。後は軍に任せて私達は戻るぞ」
男「あ、ああ」
金髪幼女「……」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 11:37:09.40 ID:McNvEqDyO
金髪幼女「……」
ギュッ
男「?」
金髪幼女「……」ドキドキ
男「……もしよかったら君も…」ギュ
味方隊員A『いました!男、青髪女!共に無事です!!』
味方隊員B『情報にあった能力看破を有するとおぼしき敵幼女も確認、別に一人敵兵も…』
味方隊員C『身柄を拘束し、処分の決定を待ちます!』
ガシッ!!
金髪幼女「きゃっ!」パッ
男「おい、乱暴にするな!!」
見張り「幼女様!!」
ガシッ
味方隊員C『敵兵2名の身柄を確保』
青髪女「……ご苦労、私達は本陣へ帰還する」
男「おい!やめろって……ッッ!!」
青髪女「……」ハァ
ダンッ!!
男の首に、手刀が降り下ろされ…
……男は…そのまま、意識を落とした。
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 11:47:53.36 ID:McNvEqDyO
【本国・基地内】
男「……」
青髪女「どうだ?まだ痛むか??」シャリ
青髪女「いまリンゴを剥いてやるからな」シャリシャリ…
青髪女「それにしても、後輩女と別れていたとはいえ…男が怪我をするのはこれが初めて、か」
青髪女「アイツらめ……」
男「……」
青髪女「男、お前も悔しいだろうが…」
男「お前のせいだよ!」
青髪女「……おや」
男「"おや"じゃない!本当なら口の中を切った程度で済んだのに」
男「加減を知らない手刀で軍病院に入院だ!!」
青髪女「それだけ元気なら退院も近いなっ」ニコ
男「……はあ」ガク
男「でも、あいつらはどうなったんだろう……」
青髪女「聞いてなかったのか?」
青髪女『先日、二人は死罪を受けたぞ』シャリ
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 12:01:52.84 ID:McNvEqDyO
男「ッッ!?」
青髪女「まあ…仕方ない、な。これも戦争だ」
青髪女「善悪なんてどこにも…」
ガシッ!!
青髪女「!?」
男「おい……」
男「あの二人が死んだ…?」
青髪女「……まだ手刀の影響が出ているのか?ものわかりが悪いな」
青髪女「今頃敵国にも証拠の写真が送られている頃だろう」シャリ
青髪女「ほら、ウサギさんが出来 男「ふざけるなっ!!」
青髪女「……」
男「あの見張りだって俺に危害…は、女の子を守るために仕方なく、だ」
男「それに……」
男「金髪幼女は、まだ小さい女の子だぞ?それを…」
青髪女「……どうやら私は説明下手らしい。後の事は部屋の外にいる後輩女に任せるとするよ」ガタッ
青髪女「いいぞ、入ってこい」
ガチャ…
男「!」
?『……あの、その…』
金髪幼女『……また、会えてうれしいな』ニコ
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 12:14:05.81 ID:McNvEqDyO
金髪幼女「……」ドキ
ギュッ
男「どうして……」
ガチャ
後輩女「失礼しまーす…」
後輩女「幼なじみさんからあった通り、私から説明をさせてもらいます」ニコ
男「……」ギュ…
後輩女「外で聞いていたら口下手ってレベルじゃなく口ジャイアンでしたので」
後輩女「まず、お二方は先日亡くなりました」
男「……だが、いまここに…」
後輩女「そう、今ここにいる彼女は…勿論、あの彼女です」
後輩女「私の能力をパーンと破ってくれちゃった、ね」ニコ
金髪幼女「?……うんっ」
後輩女「……嫌みですよー」アセ
コホン
後輩女「けど、死んだのは書類上のうえで、です」
男「書類上……」
後輩女「まあ、敵方も死罪の報告を簡単に信用するとも思えませんが」ハハ
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 12:24:43.60 ID:McNvEqDyO
男「見張りは……」
後輩女「あの人にもこちらで働いてもらいます」
後輩女「はじめは抵抗があったようですが…」
後輩女「"金髪幼女ちゃんがこの国で幸せに生きていくため"と説得したところ渋々納得を。」ハハ
男「……よかった」
ギュ
金髪幼女「?」
男「本当、よかった……」
ナデ
金髪幼女「ん……」クシクシ
後輩女「では、治療の時間らしいので私たちはこの変で……」
後輩女「ほら、アナタが引っ付いていたら治療が妨害されてしまいますよー」
ガシ
ズルズル
金髪幼女「あのっ」
男「?」
金髪幼女「また、あとで!」フリフリ
男「……ああ、また、後でな」フリ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 12:46:26.41 ID:McNvEqDyO
【基地内・食堂】
男「退院して初めてのまともな食事だな……」
男「いただきまーす」
幼女「いただきます…」ペコ
男「……ん?」
幼女「……お久しぶりです」
男「君は……言語翻訳の」
男「いつも食堂かい?」パク
幼女「いえ…男さんの姿が見えたので」
幼女「普段は自室で食事をとります」パクリ
男「思っていたより大人びているんだな」モグ
幼女「大人、ですか?」パク
幼女「ありがとうございます……」キュウ
男「?ああ、こちらこそ…?」
男「そうだ」
幼女「?」
男「食事が終えたら基地内を歩かないか?」
男「あまり知らないだろ?子供一人じゃ入れない場所もあるし」ニッ
幼女「子供……ですか…」ムゥ
幼女「わかりました、探検楽しみです」ワク
男「(やっぱり子供だな…)」ハハ
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:05:19.37 ID:McNvEqDyO
【基地内・訓練所】
訓練所の中には、よくある重量上げの機材やランニングマシンなどがあるトレーニングルーム。
各能力者が能力を発揮出来るよう調整された30部屋近くの能力者用トレーニングルームがある。
あとは申しわけ程度に設置された休憩所だ。飲み物や軽食はここで摂れる。
幼女「ほぇー…」
男「広いだろ、能力者用の部屋には危険だから近づかないように」
幼女「はいっ」メモ
男「なんだ、メモをとることでもないんじゃないか?」
幼女「はは…忘れた時のために」カキ
男「子供らしくないなぁ」フッ
男「よし、じゃあ俺の友達を何人か紹介して…」
『あら、男じゃない。ひ、暇ならアタシとお茶しなさいよっ!』
男「……声だけで誰かわかるな」ハァ
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:21:35.17 ID:McNvEqDyO
双子妹「最近新しいメニューにが加わってね…って」
双子妹「幼女ちゃんじゃない……どうしたの?珍しい」
幼女「双子妹さんも…メディカルチェック以外で合うのは初めてですね」ペコ
男「メディカルチェック?ああ、あの特別な能力者だけが受ける……」
双子妹「まあ、メディカルチェックなんて能力の副作用がある超能力者だけが受けるものだし」
双子妹「それより新メニュー… 男「わるい、いま幼女に基地案内してるからまた今度な」
双子妹「うっ…」チラ
幼女「……?」
双子妹「……それじゃあ、仕方ないわね」ハァ
双子妹「じゃあ終わったら新メニューね!忘れないでよっ!」
男「おう、約束だ」
スッ
幼女「?なんですかそれは??」
双子妹「ああ"指きりげんまん"っていう男の国にある約束したっていう証の行動よ」
双子妹「約束を破ったら拳骨万回っていう意味」
幼女「げんこつを……万回…」サー
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:35:50.55 ID:McNvEqDyO
男「そうだな……幼女と同年代の子もいるぞ」
幼女「わたしと、ですか?」
男「ああ、しかし少々正確に難ありでな」
幼女「大丈夫ですっ紹介してください!」
男「おっ元気一杯だな」
男「(基地内にいると同世代の友達も出来ないよな…)」
――…
男「紹介するよ、彼女が通称"矢印"の…」
矢印幼女『来てくれたんだねっ男!』うはー
能力者用ルームの一室。細長い長方形の部屋最奥に男と矢印。遠く離れた入り口に幼女が立っている。
幼女「男さーん、入り口から先に進めないんですがーっ」
男「矢印は人の動きを制限出来るんだ……なぜか俺以外は近づけさせないが」
男「なあ、幼女をここまで入れてあげてくれないか」
矢印幼女「嫌。超いやっ」ニッ
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:45:34.50 ID:McNvEqDyO
男「(先に矢印に会わせたのは失敗だったか……)」
男「んじゃ帰るな」ニコ
ズルズル
男「……っ」
幼女「男さーん!むしろ入り口から離れてます~」
男「おいおい矢印、困るんだが」
矢印幼女「なんでー?もう少しくらい遊ぼうよ!」
男「……だったら」
男「幼女を部屋の半分まで来させたら高い高いしてやる」
矢印幼女「!たかいたかい…っ」
男「ここまで来させたらハグだ」
矢印幼女「は、はぐ……っ!」カアァ
矢印幼女「そんな…ハグだなんて……」プシュー
幼女「あれ?体が……動かせる」クイクイ
タッタッタ
幼女「どうしました?」
男「いや……なにか知らんが」
矢印幼女「……」キュー
男「顔を真っ赤にしてぶっ倒れた」
幼女「人っ!人を呼んでこないと!!」アタフタ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:52:33.14 ID:McNvEqDyO
――…
男「矢印とはまた今度、な」
幼女「はい……身体に異常は無いみたいで安心しました」フゥ
男「ええと……まだ他にもいるけど」
幼女「そうですね、時間も無いですしあともう一人紹介いただけたら…」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 13:59:08.46 ID:McNvEqDyO
――…
男「矢印とはまた今度、な」
幼女「はい……身体に異常は無いみたいで安心しました」フゥ
男「ええと……まだ他にもいるけど」
幼女「そうですね、時間も無いですしあともう一人紹介いただけたら…」
男「そうだな……」
男「そうだっ最近仲間になった子がいるんだ」ニッ
幼女「最近……ですか?」
男「ああ、たしか同い年だったはずだぞ」ニコ
――…
金髪幼女「おにいさんっ!」ダキッ
男「おっ元気にしてたか?」
金髪幼女「うんっ」パアァ
金髪幼女「ん?」
幼女「は、はじめまして……」ドキドキ
金髪幼女「はじめましてっ」ニコ
男「(はじめからココに来ておけば良かったんだな)」ハァ
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 14:10:18.84 ID:McNvEqDyO
男「会話が成り立ってるってことは…」
男「金髪幼女の妨害能力より、幼女の翻訳能力の方が力が上ってことだな」
幼女「あなたが……イギリス戦での戦利品」
金髪幼女「せんりひん?」
男「ああ、一応敵国から奪った戦果としての扱いだから……」
男「今は仲間だからな」ニコ
金髪幼女「……うん」
男「(まだ受け入れるには時間がかかるかな)」
男「そういえば見張りはどこに?」
金髪幼女「見張りさんは基地の人によばれていないの」
ギュッ
男「そうか」ニッ
幼女「……?」
幼女「あの……それは」
男「?これか??」ギュ
男「お決まりみたいなものだな」ハハ
幼女「そ、そうですか……」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 14:17:39.45 ID:McNvEqDyO
金髪幼女「今日はなにしにきたの?」ハグ
男「そうだな……幼女を紹介したし、そろそろ帰るかなー」タカイタカーイ
金髪幼女「かえっちゃうの?」キャッキャ
イチャイチャ
幼女「……」ムゥ
男「?どうした」
男「ああ、そうか」ニコ
ダキッ
幼女「きゃっ」フワッ
男「ほらたかいたかーいっ」
幼女「ぁっ……ちょっと、わたし高いところは……」アッアッ
男「そうなのか?」ブーン
幼女「ぁっちょっと……これ、だめ…」キュー
幼女「……はあはあ」ピク
金髪幼女「幼女ちゃーん」ツンツン
男「やり過ぎたかもな…すまんっ」アセ
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 14:25:11.15 ID:McNvEqDyO
幼女「……んっ」パチ
幼女「ここは……?」
男「気づいたか?」フゥ
男「いま君の部屋に向かって歩いているところだよ」
幼女「そう、ですか」
幼女「今日は色々疲れました……」
男「そうだな、色んなところに連れ回しちゃったからな」
幼女「でも……楽しかったです」ニコ
男「そうか、そう言ってもらえると俺も嬉しいよ」ニコッ
男「まあ後はゆっくりして…」
青髪女『なんだ、男じゃないか。今お前の部屋に向かっていたところだ』ニコ
男「……すまん幼女」
男「あと少しだけやかましいのに付き合ってくれ……」ハァ
幼女「……男さんも大変ですね」ハハ
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:00:37.46 ID:McNvEqDyO
青髪女「して、その腕に抱えているのは……」
男「知ってるだろ?この子のおかげで俺たちも会話が成立してるんだ」
青髪女「あまり見ないからな…ふむ」ジー
幼女「あの……」タジ
青髪女「いやすまん、珍しいものを見るとついな」
幼女「……」ドキ
青髪女「なるほど、中々……」スッ
幼女「っ……」パクパク
男「おい緊張してるだろ…ただでさえ疲れてるんだ」
青髪女「……うん」
青髪女「妨害よりは見所がありそうだ」
男「妨害って……金髪幼女のことか?」
青髪女「ああ、先に部屋で待ってるよ」
スタスタ
男「なんの見所だよ……」ハァ
男「わるかったな、変なのが来る前にさっさと帰ろう」
幼女「綺麗な方ですね……」ポー
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:11:53.29 ID:McNvEqDyO
男「それじゃあ」
幼女「はい、今日はありがとうございました」ペコ
男「よし。また今度機会があれば色々と回ろうね」ナデ
幼女「はい……探検楽しみです」グッ
男「夕飯は?」
幼女「部屋で摂ります」
男「ちゃんと寝る前には歯を磨くんだぞ」
幼女「わかってます。もう大人ですから」エヘン
男「よーしよし」
男「またね」フリ
幼女「はい、また」フリフリ
――…
青髪女「男ー腹が空いた」
男「……食堂に行け」
青髪女「持ってきてくれないか、どうも気だるくてな」
青髪女「あと歯磨きも代わりにしてくれ」
男「どっちが大人かわからないな……」ハァ
青髪女「ん?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:23:42.67 ID:McNvEqDyO
男「美味かったな……」
青髪女「ああ、文句無しだ」
青髪女「よし、次は歯磨きだな」アー
男「なんだそのアホ面は」
青髪女「酷いな」アー
男「歯磨きくらい自分でやれよ……」
青髪女「もうダメ、一歩も歩けない」イー
男「……」ハァ
男「仕方ないなあ 女『仕方ないワケあるか!!』
ドーンッ!!
男「おう、女」
女「相変わらずイチャツいて……」ビリビリ
男「なんだよ……歯を磨くだけ…というかまず放電をやめろ」アセ
青髪女「なんだ、ピンチか男」メラメラ
男「お前のせいでな。というか放炎やめろ」
ピンポーンパンポーン
放送『青髪班…青髪班。至急、指令室に来られたし』
男「おっ……次は一体なんだ?」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:35:12.38 ID:McNvEqDyO
【基地内・指令室】
ボス『青髪班の諸君に集まってもらったのはまあ、大した件でもない』
女「相変わらず威厳の無い事」ハァ
男「いい加減姿を見せろよ……シルエットしかわからん」
後輩女「声も変声器を使用していて……聞き取りづらいですね」
青髪女「ボス、一人足りません」
ボス『ああ……転移君の事か』
男「あの馬鹿遅刻かよ」
女「仕方ないわよ、こればっかりは本人が成りたくてなった頭じゃないし」
後輩女「転移さん色々言われてますね……」ハハ
ボス『後から来ると思うが……』
転移女『なんの話ですかー?』
男「うおっ!?」
女「いつもいつも唐突ね……驚くじゃない」
後輩女「こんばんわ転移女さん」ニコ
青髪女「青髪班、全員揃いました」
ボス『まあ……見ればわかるがな』ハァ
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:42:55.39 ID:McNvEqDyO
ボス『率直に言うと、韓国に向かって欲しい。』
青髪女「韓国……ですか」
ボス『ああ、あそことの親睦を深めるためにな……韓国で式典があるらしい』
ボス『そこで我が国代表の超能力者として、私が受け持つ班からは君たちを推したいと思ってな』
青髪女「なるほど。了解しました」
男「いや待てよ」
男「すぐ隣に日本があるだろ?……安全面は大丈夫なのか??」
ボス『………………ああ』
男「間を置くなよ!不安になるだろうが!!」
後輩女「まあまあ一応上司ですし言葉遣いには気を付けた方が……」
ボス『そうだ、一応上司だぞ私は。』
ボス『危険な任務に身を投じさせるならそれなりの力を持った班である必要があるからな』
男「危険なんじゃねえか!……なんか頭痛くなってきた」ハァ
転移女「韓国旅行か~楽しみだなーっ!」キャッキャ
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 16:51:10.39 ID:McNvEqDyO
ボス『それに』
男「?」
ボス『向こうの超能力者とは仲良くな。厄介事には気をつけてくれ』
女「超能力者って……大概変人じゃない」
男「俺らは良くても……」チラ
青髪女「韓国の能力者か……一度手合わせをしたいな」
男「ほらボス、さっそく不穏な事言ってるヤツがいますよ」
ボス『ああ、言い忘れてたが式典では超能力を披露する機会があるから、適当な催し物を決めておいてくれ』
男「おいおい……」
男「話は変わるが、一班5人なんて少ないのこの班くらいだぞ……なんとか人員増やせないのか?」
男「ほら、最近入った能力看破の……あれをウチにスカウトしたい。」
ボス『ダメだ。お前の能力で面倒な事になると困るからな』
男「ならんならん」
ボス『韓国は超能力者人口が多いし、向こうで好きなガキ能力者でもスカウトしてこい』
男「なんでガキ前提なんだよ……」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 17:03:01.91 ID:McNvEqDyO
ボス『そういう事だ。よろしく頼む』
ブツッ
男「待ってくれ!……暗幕越しどころか射影映像だったのかよ」ハァ
後輩女「でも良いじゃないですか。たまには戦場以外に行く任務も」ニコ
男「……すまない、なにかあったら頼むな」
後輩女「りょうかいですっ」ニッ
女「じゃあ部屋に戻って支度をしないと……」
青髪女「それなら私も男の部屋に戻って支度を…」
女「なんで男の部屋でアンタの支度が可能なのよ」
青髪女「?衣類や装備はアソコに置いてあるからな」
女「だからどうしてそんなものが置いてあるのよっ」バチバチ
男「エキサイトするなよ……やるなら他でやってくれ」
転移女「先に韓国行ってるね~♪」シュン
女「……あの子韓国のどこに行けばいいか知ってるのかしら」
男「馬鹿だ馬鹿」ハァ
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 17:34:31.41 ID:McNvEqDyO
【翌日・輸送車内】
ガタンゴトン
男「目的地にはいつ頃到着するんだ?」
後輩女「あと4、5時間というところですね」
男「それまで暇だなあ」
ガチャ…
窓を開けて外の様子を伺うと、既に市街地には入っているようで、子ども達が楽しそうにボール遊びをしているのが見てわかる。
道なりに先を見ていくと……
……お姫様が苛められていた。
男「はあ!?」
青髪女「どうしたっ?」
男「いや……そうだな、あと200mほど走ったところで車を停止するよう運転手に伝えてくれ」
青髪女「了解した」スッ
再び窓から外の様子を伺うが、やはり先ほどと同じで……金髪碧眼で豪奢なドレスに身をつつんだおよそアジア人には見えない女の子が数多の群衆からモノを投じられていた。
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 17:45:01.98 ID:McNvEqDyO
キキィッ
ザッ
男「おいお前ら!」
ザワ…ザワ…
韓国モブA「なんだ?」
男「それはこっちの台詞なんだが……」コホン
男「すまない、今の状況を説明してくれないか?」
韓国モブB「アンタは友好国の……大した事ない、同胞ならアンタもあの女に石でも投げてやりな」
男「説明になってないぞ」タラ
男「とにかく、今すぐアレをやめるんだ!」
韓国モブA「なんでだ?なんの権利があってそんな事が言えるんだ」
男「(話にならないな)」
ダダッ
男「やめろっ!!」サッ
?姫『ぁ……』
韓国モブC「なんだ!お前は日本人を庇うのか!?」
男「にほん、じん……?」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 17:53:45.79 ID:McNvEqDyO
男「すまない、君……は日本人なのか?」
?姫「……」コク
男「そうなのか……じゃあ話は変わるな」スッ
?姫「っ……?」
男「お前ら、次にこの子に手を出したやつから捕まえていくぞ」クイッ
韓国モブA「だからなんの権利があって…」ブンッ
?姫「きゃっ!?」
ブンッ…
モブ共『石が跳ね返った……!?』
後輩女「あのー…とりあえず保護しましたけど」ハハ
男「バッチリだ。問題ない」
韓国D『そいつは我らの仲間を5億人も殺したあの日本人だぞ!?』
女「5億人も殺されたら韓国人は根絶やしなんてレベルじゃなく崩壊してると思うんだけど……ツッコんでいいの?」
男「いやツッコむだけ損だな」ハァ
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 18:07:56.54 ID:McNvEqDyO
韓国モブA『先生を呼んでこい!』
韓国D『はいっ』
タッタッタ
男「お前らのやっていることは条約、並びに人権法に引っ掛かる」
韓国モブA「日本人に人権があるとでも!?笑わせるっ」
韓国モブE「私知ってるわ!治外法権よ!!アタシたちの勝手でしょっ!!」
男「治外法権はむしろこっちにあるんだが……国際条約に反してるお前らは第三国である俺たちにもしょっぴく権利があるのさ」
韓国モブB「お前ら超能力者の祖は我々韓国人……逆らうとはなんという厚顔無恥!」
女「たしか初めて超能力者が出たのって…」
スッ
男「言ったろ、ツッコむだけ損だって」
韓国モブD『先生を連れてきたぞー!!』
韓国先生「なんだガキじゃねえか……」ポキポキ
青髪女「……なんだやる気か」メラ
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 18:13:40.89 ID:McNvEqDyO
すみません急用が入りまして、投下はpm8時頃になります。
この後は色々エピソードがあって長くなる予定ですが、残っていたら続き書きます。
いってきます。
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 19:53:22.61 ID:McNvEqDyO
韓国先生「優男が一人に後は女が三人……俺が出る幕でもねえな」ハッ
韓国モブA「しかし先生、やつらとて紛いなりにも超能力者。我々では勝ち目がありません!」
韓国先生「で、相手の能力は?」
韓国人B「あの細っちい女が物を跳ね返す?力だと思います!」
韓国人C「青髪の女は手から炎が出てるからたぶん炎使い!」
韓国D「残りの男と女はまだわかりません!」
韓国D「おそらく回復役かと!」
女「どうしてわからないのに回復役だって言っちゃうかな?」バチバチ…
韓国D「あ!自分の言った通りあの女は電気使いです!」
女「……あれ?アタシの頭がおかしいの??なにかが狂ってるんだけど」
男「敵ながら見事すぎるな。」
韓国先生「超能力者か……そうなら話は別だ。もう少し敵の情報が欲しいな、また日を改めて来い!その時は存分に相手をしてやる!!」
パカラッパカラ…
男「……いなくなったぞお前らの先生…」
韓国モブA「まさか先生がいないのに我らに手を出すなど卑怯な事はするまい?」クク
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 20:04:22.50 ID:McNvEqDyO
男「……わかった、お前らに危害は加えない」
韓国モブA「始めから大人しくしてれば良いものの……」
韓国モブA「わかったらさっさと去ね!」
男「この子はウチが保護をする」
韓国モブA『なにを勝手な!』スッ
男「危害は加えないと言ったが……」
男「そっちが俺たちに危害を加えてくるなら自己防衛に出させてもらう」パキポキ
韓国モブA「くっ……」
韓国モブA「勝手にしろ!!」
男「よーし…じゃあ姫さん、車に乗った乗った」
男「立てるか?」スッ
?姫「は……はい」スッ…
男「あっ」
男「そういえば時間の方は……」タラ
後輩女「あと5時間……ギリギリですね」ニコッ
男「……」ニコッ
男「すまん急いで全員乗車!即発進んんん!!!」アセ
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 20:19:39.93 ID:McNvEqDyO
ガタンゴトン…
男「なんとか間に合いそうだな……」ホッ
男「……ん?」
青髪女「……」ジー
?姫「ぁの……その」タジ
青髪女「……」スッ
?姫「っ……」ピキ
青髪女「……ふむ、翻訳幼女に劣らずの素質だ」
男「だからなんだよソレ…」ハァ
男「困ってるだろ、とりあえず話もあるし離れたらどうだ。」
青髪女「本当に……日本人か?」
?姫「っ!」
男「……確かに見た目は違うかもしれないが…」
?姫「……確かに、ワタシには日本人の血は4分の1しか入っていません…」
?姫「けれどワタシは、ワタシの心は日本人のそれそのものです!」キリッ
青髪女「……そうか」フッ
青髪女「わるかったな勘違いをした」
?姫「あ、いえ……べつに、謝ってもらうほどじゃ…」タジ
男「(謝ってる方が偉そうなんだよな……)」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 20:33:04.81 ID:McNvEqDyO
男「……まあ」ポリ
男「もしよければどうしてあんな状況になったのか教えてもらえると嬉しいんだけど」
?姫「……勿論、助けていただいた恩が皆さんにはありますので、説明ならさせてもらいます…」
?姫「実は、私自身超能力者で……」
男「!そうだったのか…」
男「……それならさっきやり返したりだって出来たんじゃ?」
?姫「いえ、やり返すだなんて……それに、そういう能力でもないので…」
後輩女「今日は私たちと同じで任務かなにかで来たんですか?」
後輩女「超能力披露のアレに出る予定だったのでは?」
?姫「あの……任務、といいますか…たしかにお仕事での韓国訪問でしたが」
?姫「一応、一国の代表として……」タジ
女「……まじ?」
男「さっきのヤツら、それこそ姫さんの国の治外法権で殺られるぞ……」アセ
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 20:43:11.15 ID:McNvEqDyO
?姫「それで、この国のSPが旅路の護衛に着いてくださったのですが……」
男「護衛が着いたのならどうして?」
?姫「なぜか護送車から捨てられまして…」
男「は?」
女「……笑うところじゃ…ないわよね」
後輩女「捨てられたとはどういう風に……?」
?姫「こう…担ぎ上げられて、窓からポイって」
(ポイッの動作)
?姫「そして"きゃっ"と言ったらその声を聞いて人が集まってきて……」
男「そんな小さい音に反応してワラワラと集まるって…虫かっ」
青髪女「どうして彼らは日本人だと?」
?姫「護送車のSPが"そいつはにほんじんだー!"と申されて……」
男「いやいや……一国の姫様だろ?なんの恨みがあってそんな…」
青髪女「恨みならあるんだろう……タカ派なんてそんなものだ」フッ
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 21:16:24.68 ID:McNvEqDyO
男「話を聞くにクォーターなんだろうが……」
男「どうして日本人である必要があるんだ?外国出の、それもお姫様が」
?姫「祖母が日本人で……超能力が発見される前までは我が国でも信頼され、国民にも愛されていました」
?姫「勿論、ワタシは今でも尊敬していますし、祖父は今でも彼女を愛し続けています」
?姫「ところが戦争が始まると一転、日本出身の祖母は国民から避難され……今は日本で暮らさざるをえない状況下にいます」
青髪女「個の人間が持つ信用なんて群贅の前では無きに等しい。」
?姫「……」
?姫「国民は間違っていますっ日本とは今まで仲良くやっていけていたのに…」
?姫「今でも、祖母からは手紙が来ます。信用のおける方を経由してるので間違いなく祖母が書いた手紙です」
?姫「それを読んで、私は…幼き頃から慕った日本を、祖母から受け継いだ日本人の血が私の中で色濃く残っていると……」
男「……青髪…」
青髪女「ああ、間違いない…」
青髪女「……洗脳されているな」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 21:25:56.04 ID:McNvEqDyO
男「……」
青髪女「だが、彼女の言っている事が本当だという可能性も勿論ある」
後輩女「でも洗脳を受けている人間特有のサインがありません。」
青髪女「おそらく超能力を受けているか…」
青髪女「……妨害を連れてきていれば一発で判明したんだが」
男「けど……」チラ
女「姫様って歳はいくつ?アタシとタメくらいかな」
?姫「ええと……」ボソ
女「げ、……小学生じゃない。6、7歳くらいサバ読んでるでしょ間違いなく」
?姫「いえ、そのようなことは……」アセ
男「本当だった方が良いな」ハァ
青髪女「勿論だ。」
青髪女「ほら、もう見えてきたぞ」
男「?」
男「ああ……ここが、今回の任務場か」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 21:52:36.39 ID:McNvEqDyO
男「これは……壮観だな」
遠くから見ても、目線を80度近く上げないとその全貌が見えない大きな城であった。
童話に出てくる白塗りの綺麗なモノではなく、壁は灰色で塗装は剥げ、幾層にも重ねられた箱に申しわけ程度に乗せた三角形の屋根。見えない者にはおよそ城には見えないだろう。
男「デカイな……」
後輩女「元々は首都の古城を改築したものらしいですが…これはまた……」ホエー
青髪女「お姫様はこれからどうする?」
?姫「そうですね……」
女「今日の事を言うの?」
?姫「それは……考えて決めます。友好ために来たので、一部の過激派の方々に利用されるのは悩みますし」
青髪女「私たちは姫様の身を引き渡し次第退散させてもらう。」
?姫「本当、なんとお礼を言っていいか……」
男「そんな畏まらなくていい。また機会があれば話でもしよう」
?姫「はいっ!」ニコ
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:06:11.04 ID:McNvEqDyO
【城内・貴賓用待合室】】
外国SP『姫様!!』
?姫「……心配をかけました」
外国SP「韓国SPから話は聞いております」
外国SP「他国の超能力者に連れ去られたと聞いた後全力で捜索したのですが……」
男「(……話が違うな)」ボソ
女「(まあ…本当の事を言うワケもないでしょ)」ハァ
外国SP「そいつらは……」
?姫「ああ、紹介します。私を助けて 外国SP「捕らえろ!!話にあった誘拐犯だ!!!」
男「は?」
女「えぇっ?」
後輩女「……なるほどそう来ましたか」フゥ
青髪女「悪いが自衛させてもらうぞ……少々キツいが我慢しろ」メラ…
キーーーン
青髪女「!?」メ…
後輩女「これは……まさか、能力妨害ゲート…」
男「おい……洒落にならないな」タラ
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:19:41.25 ID:McNvEqDyO
――…
男「痛っ……マジで殴りやがったアイツら」
後輩女「○☆△●」
男「……あ?」
後輩女「○☆△●(さすがに幼女ちゃんの力も効かない……みたいですね)」
後輩女「(それにしても……妨害ゲートは部屋のドアサイズを作るのでさえ数十億はかかるはずなのに…)」
後輩女「(一室丸々だなんて…この国の国家予算じゃキツキツだろうなあ……)」ハハ
女「○☆△●(こんな時になにを笑ってるのよっ)」アセ
青髪女『まずはこの部屋から出る方法を考えるぞ』
男「ああ…部屋から出たらお前や女の能力で……って、ん?」
女「なんでアンタは翻訳が効いてるのよ?」
青髪女「ああ、翻訳は効いていない」
青髪女「ただお前らの国の言葉で話してるだけだ」
後輩女「……なにげに凄いですね」ハハ
男「後輩女が何を言ってるかわからないが、おそらく褒めてるんだろう」ハハ
女「だーっみんなして緊張感無さすぎよ!もうっ!」
青髪女「私か女が室外に出られたらクリアだ。この部屋を端から壊していく」
男「淡々と進めるんだなお前は……」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:40:08.88 ID:McNvEqDyO
広くない室内に、見張りは10人。
出入口であるドア前に二人。
中央で無線を聞いているのが四人。
そして、青髪班それぞれの前に一人ずつ立っている。
青髪女「さっきは人が多かったからな……この人数ならノして脱出出来るか…?」
男「見張りが目の前にいるのに堂々と作戦会議とは。」
青髪女「ゲート内にいるこいつらも翻訳が効いていないからな。それに私達の言葉もわからないみたいだ」
男「なんか少し間抜けだなソレ」
女「肉弾戦なんて出来るのは青髪くらいじゃない……さすがに10人相手はキツいでしょ」
女「騒ぎになったらきっと部屋の外にいるやつらも入ってくるだろうし……」
後輩女「お姫様が説明してくれると良いんですけどね」
青髪女「可能性は低いな……あれから20分は経つが未だにアクションが無いところを見るに説明を聞き入れてもらえないか…」
青髪女「説明を止めたか。」
男「今回ばかりは壁を壊して助けに来る仲間も望めないしな…」
男「言ってて気づいたけど基本他力本願なんだな、俺」ハァ
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 22:51:33.75 ID:McNvEqDyO
男「詰んだか……な」
青髪女「今すぐ煮たり焼いたりはしないさ。必ずこの部屋からは出すはずだ」
青髪女「その時は妨害用の手錠が手に装着させられているだろうがな」
後輩女「もう……ここは…」
青髪女「なにか良い案があるのか?」
後輩女「……色仕掛けしか…」ゴク
男「!」ブッ
男「真面目な顔付きでなにを言ってるんだ……」
男「それに色仕掛けなんて青髪しか出来ないだろうし……それなら肉弾戦の方と一緒だぞ。」
後輩女「……むっ、失礼ですね」
女「この顔は馬鹿にしてる顔ね」イラ
室外SP『おい!?なんだ!!』『ぐはぁっ!』『どこから跳んでき……ガハッ!?』
室内見張り「どうした!なにが起こっている!?」
男「騒がしいな……なにかあったのか?」
青髪女「後輩女」
青髪女「……色仕掛けはしなくて済みそうだぞ」ニッ
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:02:24.49 ID:McNvEqDyO
青髪班が捕らえられている部屋の外では、次々にSP達が倒れていっていた。
理由はどこから跳んでくるかわからない石。
ある者は顔に拳大の石が高速で衝突し、またある者は突然体内に石が出現するというのだから大惨事だ。
その現場から遠く離れた位置、天井に備えられたシャンデリアの上に人影が、あった。
転移女「ふう~あらかた片付いたかな?」
転移女「先に城内に入っていたのは良いけど……皆来たと思ったら捕まっちゃうんだもんな~」
転移女「手頃な石を集めてくるのも時間が掛かったし…」
転移女「まっ皆の事だから仲間である私の助けを信じて待っていたに違いない!♪」
転移女「皆が部屋のどこにいるかわからないから直接部屋を壊すなんて出来ないし…」
転移女「ドアならやっちゃっても大丈夫だよね?うん大丈夫だっ」ニコッ
そう言い終えた瞬間。青髪班が捕らえられている部屋に、巨大なシャンデレラが打ち付けられた。
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:15:00.36 ID:McNvEqDyO
>>133
青髪が同時翻訳している。
ドッカーン、やらドガガガガーンやらの音の表記では記しづらい轟音が部屋中に轟いた。
男「うっせえ……」キーン
女「しゃ、シャンデレラ…?どうしてこんな物が……」
後輩女「はて……あっ」
三人「馬鹿!!(転位さん!)」
青髪女「あの位置にいなくて良かったな」ハハハ
男「軽く引くぞ……」
女「うわ…部屋の外で倒れているSP……グロ」オエ
後輩女「まあ冷たい言い方ですが、殺らねば殺られるということで。」
青髪女「殺してはいないようだがな」
『みんな~っ!!』
男「今はあの声が天使の声に聞こえるな…」
女「今まで勘違いしてたのかもね」ニコッ
次の瞬間、ドア側の壁全てが轟音と共に砕け散った。
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:24:02.20 ID:McNvEqDyO
シュタッ!!
転位「みんなー!大丈夫!?」
男「痛え……腹に瓦礫が…」
女「あれ?もしかしたら右腕折れたかも」
後輩女「ははは……私は奇跡的に無事でした」
青髪女「助かったよ転位。よくやった」ナデナデ
転位女「まあ皆の助けを呼ぶ声が聞こえたからねっ♪」
男「誰が助けを呼んだんだよ……」
女「知らないわよ…もしこの中の誰かだったら今すぐ○すわ」
後輩女「あっ、言葉通じてますね」ニコ
青髪女「ゲート自体が機能を果たせる形を失ったからな」
後輩女「先輩っもうバリア張りましたから大丈夫ですよ」ニコッ
男「今からじゃ限りなく遅いし大丈夫じゃないぞ……治癒能力は無いんだもんな」
転位女「あ、そういえば式典始まってるよ?」
男「よ、よし……行くか」
女「こんな状況でも任務なんて…泣けてくるわね」プラーン
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/16(月) 23:27:36.56 ID:McNvEqDyO [67/68]
続きは次の長期休暇の時に1レス目からまとめて載せますね。
ありがとうございました。おやすみなさい ノシ
139 名前: ◆0f/9jKtPus [] 投稿日:2010/08/16(月) 23:31:58.18 ID:McNvEqDyO [68/68]
なにか違和感があると思ったらシャンデリアェ……
<<梓「平沢姉妹のペットになるんだ」 | ホーム | 純「澪先輩を好きな気持ちなら誰にも負けないんだから!」>>
コメント
コメントの投稿
トラックバック
| ホーム |