2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

男「よし、死ぬか」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 14:55:05.86 ID:X3OUZfHxO [1/63]
男「さよなら現世」
ガタン(台を蹴る音)
―――
――


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 14:59:12.60 ID:X3OUZfHxO [2/63]
あの世

男「よし、さっそく生まれ変わるとしましょう」

女「やほ」

男「?」
男「どちらさま?」

女「いやぁ、私も死んじゃってさ」

男「いや、それは知ってるけど…」

女「あんた今すぐ生まれ変わるつもり?」

男「いえす」

女「じゃ私もそうしよ。せーの、でいくよ」

男「せ―のっ」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:01:10.86 ID:X3OUZfHxO
来世

赤子「ほぎゃあ!ほぎゃあ!」

助産婦「おめでとうございます!元気な男の子ですよ!」

―――
――


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:04:14.80 ID:X3OUZfHxO
10年後

男「…思い出した」

母「何を?」

男「ううん、なんでもない」

男(確か僕…いや、俺は首を吊って…)

男(うーん、他に誰かいた気が…)

母「早く引越しの準備始めなさいよ!明日から新しい小学校に行くんだから」

男「う、うん」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:07:06.34 ID:X3OUZfHxO
女「今日から小学5年生かぁ…」

女友「なんかもう高学年だよね!えっへん、偉いぞーって!」

女「そうだね」

女(うん…前世の記憶、覚えてる…指数関数とか小5にして余裕でできる)

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:10:51.44 ID:X3OUZfHxO
翌日

小学校

先生「今日から皆さんに新しいお友達ができんこともない」

女「どっちよ」

先生「入りたまえ」

男「ど、ども…」

クラスメイト(あ…なんだ…地味…もっとイケメン想像してたのにぃ…)ザワザワ

女「!!」

男「?…ッ!!」


先生「女の席の隣、空いてるな。よし、あそこに座れ」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:13:45.02 ID:X3OUZfHxO
男「し、失礼」

女「ど、どうぞ」

男(なんかこの子の雰囲気…どっかで…)

女(なんだろ…デジャブっていうのかな…この子、どこかで…)

男・女「あのっ…」

男「さ、先にどうぞ」

女「ううん、男くんから先に」

男「いえいえ」

女「いえいえ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:16:50.51 ID:X3OUZfHxO
女宅

女「今日は結局譲り合いで話できなかったなぁ…」

女「なんだろ…でもあの子、雰囲気が…」

ピンポーン!

女母「あ、ちょっと今手が離せないから、応対してくれるかしら!」

女「はいはい、どうせまた新聞の勧誘でしょ」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:23:31.94 ID:X3OUZfHxO
女「はーい」

男「あ、あのっお隣に引越して来ました。それで、つまらない物ですが…」

女「あ」

男「あ」

女「あんたは今日の…」

男「あららら」

女「…とりあえず、ありがとうございます。で、今日話したかった事っていうのは…」

男「あのさ…いや、こんな事言ったら…変に思うかも…やっぱりいいや」

女「なによ言いなさいよ」

男「だめ!絶対!!転校早々居場所失いたくない!」ダッ

女「あーあ」

女母「あらら、お隣さんね。あの子のご両親仕事漬けで大変らしいわよ?だから今日は一人で挨拶してるとか…」

女「なんでしってるの?」

女母「引越してくる前にご両親が先に挨拶まわってたのよ」

女「ふぅん」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:25:59.75 ID:X3OUZfHxO
男宅

男「ふぅ…なんとか終わった…」

男「今日も母さんと父さんは仕事か…昨日はいたのに…」

男「一足先に新居についたから、お金も貰ってるし、引越しソバ頼もっと」

ピンポーン

男「ん?」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:29:25.21 ID:X3OUZfHxO
男「やば…まだ挨拶してないとこがあったのか」

男「はーい」ガチャ

女「…」

男「あれ?」

女「引越しソバ、食べるでしょ?ほら」

男「え?いいの?」

女「母さんが作っただけだから。私はただ、持っていけ、って言われただけだからね」

男「ありがとう!」

女「それじゃあね」

男「え?」

女「なによ」

男「せっかくだからさ、一緒に食べない?何にもないけど…あははっ」

女「…仕方ないわね」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:33:42.17 ID:X3OUZfHxO
女「わ…ピッカピカ…」

男「一応改装したみたいだから」

男「…」ズズ…

男「美味しい」

女「そ」

男「こんな美味しいソバ食べたの久しぶりだなぁ。いつもはコンビニ弁当とかだから」

女「ご両親が仕事漬けって…あ、いや、ごめんなさい」

男「仕事漬けだなぁ。だから、本当に女さんの母さんはいい母さんだよ」

女「なっ」

男「食べる?」

女「…」
女「…」ズズ…

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:35:49.98 ID:X3OUZfHxO
―――

女「じゃ、そろそろ時間だから」

男「あ、うん。食器は洗って返すよ」

女「いい、いい」ヒョイ

男「あ」

女「じゃ、明日学校でね」

男「あ…うん、おやすみ」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:39:01.97 ID:X3OUZfHxO
半年後

女母「よし、そろそろかな…女ー!?男くん呼んできてー!!」

女「ああもう、はいはい」



ピンポーン

男「はい」ガチャ

女「夕飯の時間よ。うちで食べるんでしょ?」

男「なんか…いつも申し訳ありません」

女「その台詞、何ヶ月言ってるのよ」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:42:47.86 ID:X3OUZfHxO
女母「明日運動会?」

男「はい」

女母「あらあら、この子学級通信とかなかなか渡さないから、このバカ」ポカッ

女「痛い!」

女母「へぇ、じゃ、明日はお弁当頑張っちゃおうかな?もちろん男くんの分も」

男「いいんですか?」

女母「一人増えたところで大丈夫よ!」

男「ありがとうございます!あとご馳走様!」

女「いたぁ…」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:45:10.85 ID:X3OUZfHxO
翌日

ピンポーン

女「起きてるー?おいてくわよー!?寝坊すけー!」

男「起きてる起きてる」ガチャ

女「もう…」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:48:00.67 ID:X3OUZfHxO
大玉ころがし

女友「いけーーっ!赤ーーっ!!!そこじゃない!ああっ何してんのさ、バカァ!!」

女「…」

男「…」

女友「どうしたの?二人とも」

男「まぁ所詮…」ジト

女「小学校のお遊戯だから…」ジト

女友「なんかコワイよ二人とも!?すごく冷めてない!?」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:50:36.34 ID:X3OUZfHxO
閉会式

女友「あぁう…負けた…」

男「ふぅ…疲れた」

女「うーん、何か思いだせそ……」

女「あ!!」

女「あ、記憶違いだわ」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:55:16.41 ID:X3OUZfHxO
学校

先生「よし、円の面積の求め方を答えなさい、男」

男「半径の二乗×パ…3.14」

先生「二乗なんて言い方は先生好きじゃないなぁ。それにだなぁ」

クラスメイト「3.14?」

先生「ああ、それはより詳しいやり方だから、皆は普通に3でいいからな。それにしても男君はよく勉強しとるなぁ、はっはっは」

男「はは…」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:59:32.00 ID:X3OUZfHxO
桜の季節

男「一年が経つのは早い…」

女「おーい、今日から6年生よ!さっさと起きて!」ドンドン

男「あぁんわかりました!」ガチャ

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:01:45.78 ID:X3OUZfHxO
先生「今日からお前たちは最高学年だ」

先生「一年生の見本になるよう、しゃんとした6年生になりなさい」

女友「わぁ…あの先生チョー厳しいんだよねぇ…」

男「そうなの?」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:05:35.97 ID:X3OUZfHxO
女宅

女「ただいま」

女母「おかえりー」

女(前世かぁ…)
女(そういえば、小学校6年生の時期から、中学校までいじめられたっけ…)

女(まぁ、死んだ原因は多分それじゃないと思うけど)

女母「あ、ごはん出来てるから、男くんにも届けといて」

女「はいはい」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:08:55.38 ID:X3OUZfHxO
男宅

ドンドン

男「窓?なんだろ」

女「」ドンドン

男「わわっどうした」ガララッ

女「いつも玄関からじゃ面白くないから。よっと」

男「どこから用意したんだそのハシゴ…」

女「さ、食べよ」

男「いただきます。お世話になります」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:12:57.54 ID:X3OUZfHxO
女「来週修学旅行だねー」

男「あぁ、うん」

女「楽しみ?」

男「ん?」

女「初めての修学旅行」
女(私は違うけどね)

男「生まれて初めての修学旅行だからねぇ」
男(厳密に言うと生まれ変わって初めてって意味だけど、俺の場合)

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:16:34.01 ID:X3OUZfHxO
来週

男友「来たか」

男「来たなぁ」

男友「修学旅行いやっほう!!初めてぇ~のぉ~修学ぅ~旅行~~」

男「…」コホンッ

女友「やっほ~!!」

女「朝から元気ねぇ」

女友「海だよ!新しい水着買ったんだよ!?もう実は服の下に着てるんだぁー…」
女友「見る?」

女「いい、いい」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:19:58.40 ID:X3OUZfHxO
バス走行中

男「うっ…」

男友「どうした?」

男「酔った」

男友「マジか」

男「やばい…(前も確か酔い持ちだったっけ…」


女友「うぇぇ~…」

女「アンタも?」

女友「う~ん…」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:22:06.68 ID:X3OUZfHxO
現地

男友「よっしゃ!着いた!!」

男「地獄を巡ったのはこれで2回目か…」

女友「……」

女「ほら、着いたよ、起きて」

女友「もぉやだぁ…おうち帰りたいよぉ…」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:25:19.25 ID:X3OUZfHxO


女友「きゃっほーーーッ!!!」バッ

女「早っ!!」

男友「うぇーーい!!」ザバァン

男「おいおい」

男友「いいのか!?明日には帰るんだぞ!?楽しまなくていいのか!?」

男「ああ、そういえば小学校の修学旅行は1泊2日だったな」

女「男」

男「ん?」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:29:24.21 ID:X3OUZfHxO
女「あのさ…変なこと聞くけど」

男「なにさ」

女「ぜ…前世の記憶とか…ある?」

男「!!」

男「薮から棒にどうした」

女「ごめん、やっぱ今の無しで」

男「いや、あるけど」

女「!!」
女「じゃ、じゃあさ、あの…一緒に居たのは」

男「んー?あ!誰かいたわ!」

女「合言葉というか、最後にいった言葉は?」

男・女「『せーのっ』」

女「!」

男「!」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:31:49.13 ID:X3OUZfHxO
夕食時

女友「ん~?」

男友「どしたの?お前ら」

男「え?何が?wwww」

女「何か変?wwww」


男友「いや…テンション高…」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:37:29.05 ID:X3OUZfHxO

海岸

先生「さ、今から花火をするが、絶対に悪ふざけはするんじゃないぞ」

女友「花火~~私これ!」

男友「じゃ俺はこのドラゴン花火を手で持って」

先生「よし、お前は後で先生の部屋にこい」

男友「ジョークです」


男「……」ジジ…パチッ…

女「いきなり閃光花火って、小学生らしくないぞっ」

男「そう?だって煙たいじゃん」

女「もう一本ある?」

男「ん?」

女「閃光花火」

男「あぁ、はいよ」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:40:58.55 ID:X3OUZfHxO

部屋

男友「一度はやって見たかった」

男「なにを」

男友「いや枕投げでしょ」

男「えぇ~先生回ってくるじゃん」

男友「そのスリルがだなぁ」

男「やだよ、だってお前」
ボフッ

男友「どうした、男ならやりかえして見ろ!」

男「おやすみ」

男友「あ!このやろ!」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:44:07.17 ID:X3OUZfHxO
女子部屋

女友「一度はやって見たかった」

女「なにを」

女友「いわゆる恋バナ♪」

女「ふぅん」

女友「じゃ、第一の質問!好きな人は誰?」

女「いきなり根本を聞きますか…」

女友「だ~れ?」ズイッ

女「…」

女「いないよ」

女友「あーッ!嘘つきぃ!!コラ!寝るなーっ!」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:45:41.91 ID:X3OUZfHxO
翌朝

男「よく眠れた」

男友「頭いたい……」

男「寝たの?」

男友「寝たらお前…もったいないじゃん」

男「わからんでもない」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:48:05.72 ID:X3OUZfHxO
帰りのバス

男「俺酔いやすいからさ、席変わってもらうわ…」

男友「ああ」




女「で、ここに来たと」

男「悪いか」

女「仕方ないわね」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:51:09.59 ID:X3OUZfHxO
男宅

男「あぁ…疲れた…」

男「お土産買ってきたけど渡す相手がいないからなぁ」

男「ま、とりあえず寝よ。お休みっと」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:53:20.33 ID:X3OUZfHxO
男「ん?」

男「どこだここ…」

男「おい…何してんだよお前…やめろって」

男「おい!やめろ!!聞いてんのか!おい!!」


男「!!」ガバッ

チュンチュン

男「夢か…」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:56:44.58 ID:X3OUZfHxO
数ヶ月後

男「いやぁ、もう卒業式か…」

男「だんだん、前の俺が死んだ頃の年に近づいてるな…」

女「何歳で死んだの?」

男「厳密には覚えてないけど、多分10代」

女「あ、私も」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:00:52.43 ID:X3OUZfHxO
卒業式後

男友「うぅ…ひっく…」

女友「ふぇぇん…」

男「うん」

女「はい」

女「卒業式ってやっぱり皆こうなのかなぁ」

男「いや、それにしても泣く意味はあまりわからないなぁ、中学校の卒業式ならともかく」

女友「うう…」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:04:18.96 ID:X3OUZfHxO
中学校

男「うん」

男「中学校は懐かしいなぁ、入ってから半年経ったけど」

男友「おいwww次は性教育だぞwwwww」

女友「もう…ばかっ」

女「私もちょっと…そういうのは苦手かも…」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:06:28.14 ID:X3OUZfHxO
定期考査

男「…」サラサラ

女「…」サラサラ

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:07:25.02 ID:X3OUZfHxO
おわり

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:41:03.42 ID:X3OUZfHxO
男「バレンタインとか久しぶりだなぁ」

女「…何?欲しいの?」

男「くれるの?」

女「ほらっ」

男「おう!ありがとう」

男「一応幼馴染みって次元じゃないからなぁ」

女「それもそうだね」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:46:42.76 ID:X3OUZfHxO
女友「…男くん?」

男「ん?」

女友「はい、これ。義理だからね!!変な意味はないんだから!!勘違いしないで!義理なんだからー!!」タッタッタッタ

男「……」

女「やるじゃん」

男「う…うん…」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:54:01.39 ID:X3OUZfHxO
男宅

男「やれやれ」

男「いやーでもチョコ貰えたのは素直に嬉しい」

ガララ

女「やほ」

男「窓からは危ないよ」

女「いいの!あのさ…」

男「ん?」

女「女友ちゃんからもらったのって…本命?」

男「そんなわけないでしょ」
男「なんで?」

女「ううん、聞いただけ」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:01:00.17 ID:X3OUZfHxO
男「いよいよ中2か」

女「二回目の中2ってなんだか浪人したみたいね」

男「そうだな」

男友「……」

男「あ、お前クラスどこに」

男友「さわるな!」

男「!?」

男友「今…俺に触れると…クク…いや…ダメだ…こいつを…一般人を危険にさらすわけには…」

男「なんだ?」

女「知らない」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:07:43.28 ID:X3OUZfHxO
男「あ、とうとうクラス別になったな」

女「あら、ホントだ」

男「知ってる奴は…と、女友か」

女友「……!!(同じ、クラスだぁ…!!)」

男友「クラス…ふん、向こうの世界の強さの序列でいうクラスとはまた関係ないクラス…ククッ」

女「私、男友と同じクラスだ」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:15:10.14 ID:X3OUZfHxO
授業中

女友「……」カリカリカリカリ

男(be動詞とか…もういいよ…前置詞難しいからさ、そっちやろうぜ)カリカリ

女友「………」チラッ

女友(やっぱり男くん…頭いいんだ…あ、寝た!)

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:23:32.73 ID:X3OUZfHxO
グラグラグラ

男「ん?…お」

クラス「ウワー!キャー!」

女友「わわっ地震だ!!」

先生「まぁそんなに強い地震じゃないけど、一応机の下に非難を」


『俺の力がぁああああ!!!静まれ!静まってくれぇええ!!!』

『うるさい!黙って机の下に隠れなさい!』

『痛い!!』

男「なんか隣の教室から変なやりとりが聞こえるなぁ」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:30:42.47 ID:X3OUZfHxO
男宅

男「寝よ」

ガララ

女「やほ」

男「今日も来たのか」

女「今日、ここで寝ていい?」

男「お、おいおい」

女「母さんと喧嘩したの」

男「その精神年齢で?」

女「悪いか!」ボカッ

男「痛っ!」

女「男…お願い…」

男「ええい仕方ない!」

女「ありがと!」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:37:00.97 ID:X3OUZfHxO
女「ねぇ」

男「ん?」

女「なんで死んだの?」

男「…夢、叶えられなかったから」

女「何の?」

男「写真家」
男「ちょっとした事故でさ、失明しちゃって…」
男「溜め込んだ薬で…ははっ」

男「そういうお前は?」

女「…覚えてないの…」

男「…」

女「前の日常は普通に覚えてるのに、肝心なことが…」

男「まぁ、これからゆっくり思い出せ」

女「うん。」
女「写真家の夢、今度は叶うといいね」

男「そうだな」

126 名前:薬飲んだあと首吊ったのっ![] 投稿日:2010/08/14(土) 22:45:03.23 ID:X3OUZfHxO


男「寝違えた」

女「あらあら」

女「てっきり何か変なことされると思ったけど」

男「そんな魅力のないまないた体形に興奮はしない」

女「ちょっとは胸あるわ!」ボコ

男「痛い!」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:50:31.66 ID:X3OUZfHxO
学校

男「あぁ…疲れた」

男友「はぁ…悠久の朝か…」

男「なんか使い方間違ってね?」

女「ふぁ~あ」

女友「眠いよぉ~」

男友「そういえば、今日はお前ら二人とも男の家からでてきたよな。偶然通りかかったけど」

女友「え?」

男「ああ、こいつがいきなり泊めてとかいいだしてさ」

女友「!!!!!」

女友「そんな…!!」ダッ

女「もう…ばか…」

男「え?俺なんか悪いことした?」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:54:51.16 ID:X3OUZfHxO
授業中

女友「…」カリカリカリ

女友(そんな…嘘だよ…女ちゃんと男くんが…!いや、ただのお隣さんだから、それくらい普通に…)

女友(でも…でもぉ~~…)

パシッ

女友「ひゃんッ」

先生「早く黒板の問題を解きなさい!」

女友「は~い…」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:59:19.98 ID:X3OUZfHxO
放課後

女友「ねぇ、男くん」

男「ん?」

女友「き、今日ね…男くんの家にさ…泊まっていい?」

男「なっ…!!」

男「なんで?」

女友「う、うるさい!理由とか聞くなー!!!本当は女ちゃんの家に行くんだから!!男くんはただのお隣さんだからってだけだからー!!」

男「理屈がさっぱりわからん…」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:04:45.04 ID:X3OUZfHxO
男宅

男「ま、まぁ…どうぞ…」

女友「お邪魔しま~す」

男「あ、基本この家俺一人だから」

女友「!?」
女友「いや…あの…そういう心の準備は…私たちまだ中学生だし…」オロオロ

男「何を勘違いしてるのか知らんけど、女の家に行きたいんだったら、俺の部屋とハシゴで繋いであるからいつでもどうぞ」

女友「!」
女友(そ…そこまでの仲に…!)

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:09:09.23 ID:X3OUZfHxO
男「ほれ、晩メシ」

女友「わっ、これ、男くんが?」

男「うん、いつもお隣さんにご馳走になってちゃ悪いから、料理スキルを磨いた」

女友「いつも…食べに…!?」

男「ん?あぁ」

女友(なんか一言一言でショック受けるなぁ~)

男「あれ?まずかったかな」

女友「う、ううん!美味しいよ!!」

男「よかった」

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:13:34.58 ID:X3OUZfHxO
女友「ゲームとかしないタイプ?」

男「あぁ、よくやってたなぁ」

女友「男くんガリベンっぽいから持ってきたよ!!ゲーム!!」

男「お、マジか!じゃ、久しぶりに遊ぶか」

女友「うんっ!」

ガララ

女「やっ…ほ、ぉ…」

男「あ」

女友「!」

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:17:36.06 ID:X3OUZfHxO
女「えーっと」

女「あの」

女「その」

女「えっとですね」

女「あのーそのー」

女「お、お邪魔しました」

男「う、うん…」

女友「は…はい…」

ガララッピシャッ

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:24:38.01 ID:X3OUZfHxO
男「なんか…ヘンテコな雰囲気になったから…寝るか…」

女友「うん…」
女友「!!」

男「今度はなんだ」

女友「寝るって…ダメダメ!私達まだ中学生だよ!?まだ心の準備が」

男「おやすみー」

女友「きゃぁあっ」

女友「…でも…男くんなら…私…」

女友「その代わりちゃんとヒニンし…」

男「Zzz……」

女友「…………」

女友「バカヤロー…」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:29:52.88 ID:X3OUZfHxO
翌朝
登校中

男「いやぁ疲れがとれない」

女友「えへへ」ニコニコ

男友「あれ、女友やたら機嫌がいいけど」

女友「ナイショ♪」

男「大丈夫だって、中学生に手だすような趣味はないから誤解するなよ」ヒソヒソ

女「ふぅん…」

男「なんか冷たくない?」

女「べ~つにぃ」

男「なんか釈然としないなぁ…」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:38:08.95 ID:X3OUZfHxO
男「あーあ、体育祭ねぇ…」

女「…」

男「確かに小学校ほどアレじゃないけどさぁ」

男「10代後半+14歳で軽く精神年齢30を越えた俺たちにはどうもなぁ」

女「…」

男「聞いてる?」

女「…」プイッ

男「なんだよぉ」

158 名前:睡魔~に~は負けない[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:46:29.53 ID:r/rc1jMdO [1/33]
女「ほら、次はあんたが出るんでしょ」

男「やっと口を開いたと思えば」

女「行ってこい!ばか!」

男「痛い!押すなって!」



女「………」
女「この世界は…正解だったかも…」

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:52:00.86 ID:r/rc1jMdO [2/33]
男「あぁ、そういえば、全力で走ったことなかったなぁ…」

女(少しくらいかっこいいとこ見せてみろ!ばか…)

男「ちょっと今日は頑張ってみるか」



位置について!よーい!

パンッ

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:58:35.51 ID:r/rc1jMdO [4/33]
男「ぜぇ!ぜぇ!」

男「あれ?俺ってこんなに、動、けなかっハァッハァッ」


女「もう…まともに走ったことないからそうなんのよっ」

男…4人中



3位

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:07:58.25 ID:r/rc1jMdO [6/33]
男友「どうだ!これが速さ!いや疾さだ!この一位の俺こそが!ハハハハハッ!!」

男「ぜぇ…駄目んなったなぁ…俺…」

ザッ
女「ホラ、手」

男「お」

女「まったく…いつもジジ臭い考えで…一生懸命走った感想は?」

男「疲れた」

女「そういうのがジジ臭いの!」

女「でも…カッコよかったよ」ボソ

男「なんか言った?」

女「べ~つにぃ♪」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:15:42.60 ID:r/rc1jMdO [7/33]
男「もう…中3かぁ…」

女「受験か」

男「おい、前世の記憶…大丈夫か?」

女「うん、目立たないように今までところどころ間違えてたけど、全然覚えてるよ」

男「うーん…」


女友「あぁん、やだぁ!勉強漬けの毎日なんて嫌だよぉぉ!」

男友「俺…合格したら…結婚するんだ」

男「…」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:21:32.47 ID:r/rc1jMdO [8/33]
夏休み

ピンポーン

男「はーい」

女「よ」

男「なんだその浴衣姿」

女「ばか、今日は祭だぞっ」

男「ばかはお前だ、仮にも受験生だぞ?」

女「いいから来て」

男「?」

女「ね?」

男「…わかったよ…」

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:26:45.80 ID:r/rc1jMdO [9/33]


女「わー、久しぶり」

男「祭かぁ…」

女「ねね、金魚すくいやっていこ」

男「お前なぁ…」

女「いいじゃん、こういう時くらい子供になりたいの!」

男「はいはい、わかりました」

女「もちろん、花火も見るけどね」

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:33:07.50 ID:r/rc1jMdO [10/33]
女「ほら、急げ急げ」

男「おい引っ張るな」

女「花火いい場所とれなくなっちゃうよ」

男「ったく…」
――

ヒュルルル…バーンッ

男「おぉ…」

女「…っ…」

ヒュルルル…バーンッ

女「ぁ…ぁ…」

女「ごめん…ちょっと…人気がないとこに…」

男「おい、どうした」

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:35:26.56 ID:r/rc1jMdO [11/33]
女「はぁ…はぁ…」

男「おい、大丈夫か!これでも5回は吐いてるぞ」

女「はぁ…思い…だしたの…」

男「?」

女「ずっと…自分の死因だけが…ずっと…わからなかった……でも……花火……」

男「……」

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:37:35.52 ID:r/rc1jMdO [12/33]
男「とりあえず落ち着け、一旦息を整えろ」

女「はぁ…はぁ…」

女「私…監禁…されてた…」

男「…え?」

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:46:05.45 ID:r/rc1jMdO [13/33]
女「確か…今日みたいな祭りの時…私…あの時は…いつも一人で…うっ…」

男「やめろ、無理して思いださなくてもいい!」

女「それで…後ろから…いきなり…電気…スタンガン…?みたいなのされて」
女「車に乗せられて…中で変なこと色々されて…ゲホッゴホォッ」

男「やめろ!中止だ中止!」

女「聞いて…お願い…」

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:51:24.70 ID:r/rc1jMdO [14/33]
女「監禁…いや…誘拐…?わからないけど…変なことされたあと…車…走った…」

男「……」

女「目隠し…されて…体が揺れて…ドーンッ…」

男「!」

女「どこかに車がぶつかって…すごく…痛かったの……どんどん意識…消えて…」

女「花火の音が…聞こえたの」
女「私…見たかった…!最後に初めて!花火見たいなって思ったの…!だけど…だけど…!!」グスッ

女「うっ…う…うぅ…」

男「女…」

女「男…今回は、アンタがいてくれるから、安心だね…あははっ」グスッ

男「大丈夫。大丈夫だよ」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:56:31.60 ID:r/rc1jMdO [15/33]
女「今日はごめん…見苦しいとこ見せて…」

男「まったくだ」

女「……」

男「だから最後に口直しとして綺麗なもん見に行く」

女「え?」

男「花火、まだやってるだろ。見に行けるか?」

女「…うんっ」グスッ

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:01:46.28 ID:r/rc1jMdO [16/33]
正月

男「いやぁ、新年…か…。」

ピンポーン

男「まーたあいつか」

男「はーい」ガチャ


女友「…」ニコッ

男「あれ?」

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:05:00.97 ID:r/rc1jMdO [17/33]
女友「いや、私、ここでの正月は最後になるからさ」

男「なんで?」

女友「海外!!」

男「え?」

女友「いいでしょ!海外に引越し!」

男「そう…なのか…」

女友「だから、最後に、男くんとさ…」

男「初詣?」

女友「あたり!」

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:07:26.34 ID:r/rc1jMdO [18/33]
神社

女友「ねぇね!おみくじしていこ!」

男「お、いいねぇ。一回100円かぁ、こんな紙切れにねぇ…」

女友「ぶー、そんなこと言わないの!じゃ、私先にやるね!」


女友(男くんと…お願い…)

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:12:11.32 ID:r/rc1jMdO [19/33]
男「じゃ、次は俺か…」

男「お」

男「中吉とか微妙だなぁ…」

男「お前はなんだったの?」

女友「え?」

男「大吉とかさ、いろいろ」

女友「……」

女友「ヒミツ!!」

188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:17:05.62 ID:r/rc1jMdO [20/33]
一週間後
女友「なんか空港まで来てもらっちゃって…申し訳ないなぁ…」

男「何言ってんだ」

女「そうよ」

男友「……」

女友「それじゃ、そろそろ時間だからさ、いくね?」

男「あぁ、たまには手紙よこせよ」

女「元気でね」

男友「…………」

女友「うん…」グスッ
女友「皆…ありがとね!本当にありがとう!!」

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:19:40.24 ID:r/rc1jMdO [21/33]
男「今飛んだ飛行機か…」

女「うん」

男友「……ぅっ…ぅっ…」ガクンッ

男友「ぅ…ぉぉぉぉ……ぉぉ…」

男「男友……」

女「やっぱり…女友ちゃんのこと……」

男「…しばらくはそっとしとこうか」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:25:46.07 ID:r/rc1jMdO [22/33]
受験は終わり…高校生活、半年

男「やっとホームグラウンドだな」

女「うん…でもすごい留年した気分…」

男「まぁまぁ、事実では現役生だ、ちょっとだけアドバンテージを持ったな」

女「本当にちょっとだけだよね、ここまで来たら」

男「あぁ」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:30:55.25 ID:r/rc1jMdO [23/33]
男「うん…1年生の間はさ、まだおさらいモードだよ」

女「英語もまだ解ける…」

男「お前数学できたっけ?」

女「できるけど…あんた、英語できる?」

男「うん、まぁできるよ」

男・女「光が見えた!」

194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:38:02.67 ID:r/rc1jMdO [24/33]
男「へぇ…」

女「どうしたの?」

男「男友の奴、女友追いかけて海外行ったんだとよ」

女「へぇー熱いねぇー」

男「ま、いいじゃないの、青春で」

女「またジジ臭いこと言ってる」

女「あと3ヶ月で2年なんだから、勉強もそろそろしないとヤバイかもよ」

男「おっと、そうだった」

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:43:27.60 ID:r/rc1jMdO [25/33]
男「やれやれ、もう2年か…」

女「そろそろ進路のこと考えないとねー」

男「そのことなんだけどさ」

女「?」

男「俺、専門学校いくことにした」

女「あらま」

男「カメラマンのね」

女「だと思った」

男「お前は?」

女「うーん…まだ決めてないかなぁ」

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:02:44.53 ID:r/rc1jMdO [26/33]


202 名前:ありがつお[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:05:41.82 ID:r/rc1jMdO [27/33]
商店街

店員「おめでとうございまーす!」

男「」

男「旅行券ペアご招待だと…?」

―――
――

女「で、私なの?」

男「いや、軽い気持ちで引いたくじがまさか…」

女「ふぅん…」

女「仕方ないなぁ、行ってあげる!」

男「ありがと」

203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:07:56.64 ID:r/rc1jMdO [28/33]
旅館

男「ふぅ、ついた」

女「結構いいところだね」

男「まぁ…温泉でも入るわ」

女「はいよ」

205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:10:10.23 ID:r/rc1jMdO [29/33]
カポーン…

男「うお…広い…」
男「あぁ…癒されるなぁ……」


女湯

女「あったかーい…」

女「はぁ…疲れが根こそぎとれていくー」

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:12:31.23 ID:r/rc1jMdO [30/33]
部屋

男「ふーいい湯だった」

女「本当いい湯だった」

男「で…ご招待の分際でこんなに豪勢な料理とは…」

女「わ…」

男「なんか、もう、現世最高」

女「いただきます!てかこれは初めてかも…」

208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:22:31.66 ID:r/rc1jMdO [31/33]

女「あのさ」
男「ん?」
女「私のこと…どう思ってるの…?」

男「何がさ」

女「高校生だよ?高校生がさ、二人でこんなところ泊まって…その…」

男「おいおい、そんなこと意識するような人間だったっけ?」

女「違うわよ、ほら、死んだ時とだいたい同じ年齢だからさ…だから…」

男「いいたいことはわかるけど…今は駄目」

女「な、…別にしたいとか言ってるわけじゃ…」

女「でも…私は…とっとくから…」

男「……」

女「前は…無理矢理奪われちゃったけど…今回は…守ってみせるから。アンタの為にね」

男「うー…ん…」

男「じゃ、俺もそうしよう」
男「なんつー会話をしてるんだ俺達は」
女「だよね…ほんと…バカ…じゃ、おやすみ」

男「おやすみ」

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:27:55.25 ID:r/rc1jMdO [32/33]
高校 卒業式
男「ふぅ、これで高校生活も終わりか」

女「やっぱり…専門学校?」

男「そうだな。お前は?」

女「私は普通に大学いく」

男「何になるの?」

女「サポート」

男「?質問を変えよう、何学部だ?」

女「メディア情報みたいなのを扱ってるところ」

男「またそんなコアなところを」

女「いいでしょ!別に」

男「じゃ、これからは別の道だな」

女「うん」

男「ばいばい」

女「バイバイ」

おわり

212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:30:41.07 ID:r/rc1jMdO [33/33]
続きは社会人編で

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)