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男「よし、死ぬか」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 14:55:05.86 ID:X3OUZfHxO [1/63]
男「さよなら現世」
ガタン(台を蹴る音)
―――
――
―
男「さよなら現世」
ガタン(台を蹴る音)
―――
――
―
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 14:59:12.60 ID:X3OUZfHxO [2/63]
あの世
男「よし、さっそく生まれ変わるとしましょう」
女「やほ」
男「?」
男「どちらさま?」
女「いやぁ、私も死んじゃってさ」
男「いや、それは知ってるけど…」
女「あんた今すぐ生まれ変わるつもり?」
男「いえす」
女「じゃ私もそうしよ。せーの、でいくよ」
男「せ―のっ」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:01:10.86 ID:X3OUZfHxO
来世
赤子「ほぎゃあ!ほぎゃあ!」
助産婦「おめでとうございます!元気な男の子ですよ!」
―――
――
―
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:04:14.80 ID:X3OUZfHxO
10年後
男「…思い出した」
母「何を?」
男「ううん、なんでもない」
男(確か僕…いや、俺は首を吊って…)
男(うーん、他に誰かいた気が…)
母「早く引越しの準備始めなさいよ!明日から新しい小学校に行くんだから」
男「う、うん」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:07:06.34 ID:X3OUZfHxO
女「今日から小学5年生かぁ…」
女友「なんかもう高学年だよね!えっへん、偉いぞーって!」
女「そうだね」
女(うん…前世の記憶、覚えてる…指数関数とか小5にして余裕でできる)
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:10:51.44 ID:X3OUZfHxO
翌日
小学校
先生「今日から皆さんに新しいお友達ができんこともない」
女「どっちよ」
先生「入りたまえ」
男「ど、ども…」
クラスメイト(あ…なんだ…地味…もっとイケメン想像してたのにぃ…)ザワザワ
女「!!」
男「?…ッ!!」
先生「女の席の隣、空いてるな。よし、あそこに座れ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:13:45.02 ID:X3OUZfHxO
男「し、失礼」
女「ど、どうぞ」
男(なんかこの子の雰囲気…どっかで…)
女(なんだろ…デジャブっていうのかな…この子、どこかで…)
男・女「あのっ…」
男「さ、先にどうぞ」
女「ううん、男くんから先に」
男「いえいえ」
女「いえいえ」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:16:50.51 ID:X3OUZfHxO
女宅
女「今日は結局譲り合いで話できなかったなぁ…」
女「なんだろ…でもあの子、雰囲気が…」
ピンポーン!
女母「あ、ちょっと今手が離せないから、応対してくれるかしら!」
女「はいはい、どうせまた新聞の勧誘でしょ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:23:31.94 ID:X3OUZfHxO
女「はーい」
男「あ、あのっお隣に引越して来ました。それで、つまらない物ですが…」
女「あ」
男「あ」
女「あんたは今日の…」
男「あららら」
女「…とりあえず、ありがとうございます。で、今日話したかった事っていうのは…」
男「あのさ…いや、こんな事言ったら…変に思うかも…やっぱりいいや」
女「なによ言いなさいよ」
男「だめ!絶対!!転校早々居場所失いたくない!」ダッ
女「あーあ」
女母「あらら、お隣さんね。あの子のご両親仕事漬けで大変らしいわよ?だから今日は一人で挨拶してるとか…」
女「なんでしってるの?」
女母「引越してくる前にご両親が先に挨拶まわってたのよ」
女「ふぅん」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:25:59.75 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「ふぅ…なんとか終わった…」
男「今日も母さんと父さんは仕事か…昨日はいたのに…」
男「一足先に新居についたから、お金も貰ってるし、引越しソバ頼もっと」
ピンポーン
男「ん?」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:29:25.21 ID:X3OUZfHxO
男「やば…まだ挨拶してないとこがあったのか」
男「はーい」ガチャ
女「…」
男「あれ?」
女「引越しソバ、食べるでしょ?ほら」
男「え?いいの?」
女「母さんが作っただけだから。私はただ、持っていけ、って言われただけだからね」
男「ありがとう!」
女「それじゃあね」
男「え?」
女「なによ」
男「せっかくだからさ、一緒に食べない?何にもないけど…あははっ」
女「…仕方ないわね」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:33:42.17 ID:X3OUZfHxO
女「わ…ピッカピカ…」
男「一応改装したみたいだから」
男「…」ズズ…
男「美味しい」
女「そ」
男「こんな美味しいソバ食べたの久しぶりだなぁ。いつもはコンビニ弁当とかだから」
女「ご両親が仕事漬けって…あ、いや、ごめんなさい」
男「仕事漬けだなぁ。だから、本当に女さんの母さんはいい母さんだよ」
女「なっ」
男「食べる?」
女「…」
女「…」ズズ…
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:35:49.98 ID:X3OUZfHxO
―――
女「じゃ、そろそろ時間だから」
男「あ、うん。食器は洗って返すよ」
女「いい、いい」ヒョイ
男「あ」
女「じゃ、明日学校でね」
男「あ…うん、おやすみ」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:39:01.97 ID:X3OUZfHxO
半年後
女母「よし、そろそろかな…女ー!?男くん呼んできてー!!」
女「ああもう、はいはい」
ピンポーン
男「はい」ガチャ
女「夕飯の時間よ。うちで食べるんでしょ?」
男「なんか…いつも申し訳ありません」
女「その台詞、何ヶ月言ってるのよ」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:42:47.86 ID:X3OUZfHxO
女母「明日運動会?」
男「はい」
女母「あらあら、この子学級通信とかなかなか渡さないから、このバカ」ポカッ
女「痛い!」
女母「へぇ、じゃ、明日はお弁当頑張っちゃおうかな?もちろん男くんの分も」
男「いいんですか?」
女母「一人増えたところで大丈夫よ!」
男「ありがとうございます!あとご馳走様!」
女「いたぁ…」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:45:10.85 ID:X3OUZfHxO
翌日
ピンポーン
女「起きてるー?おいてくわよー!?寝坊すけー!」
男「起きてる起きてる」ガチャ
女「もう…」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:48:00.67 ID:X3OUZfHxO
大玉ころがし
女友「いけーーっ!赤ーーっ!!!そこじゃない!ああっ何してんのさ、バカァ!!」
女「…」
男「…」
女友「どうしたの?二人とも」
男「まぁ所詮…」ジト
女「小学校のお遊戯だから…」ジト
女友「なんかコワイよ二人とも!?すごく冷めてない!?」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:50:36.34 ID:X3OUZfHxO
閉会式
女友「あぁう…負けた…」
男「ふぅ…疲れた」
女「うーん、何か思いだせそ……」
女「あ!!」
女「あ、記憶違いだわ」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:55:16.41 ID:X3OUZfHxO
学校
先生「よし、円の面積の求め方を答えなさい、男」
男「半径の二乗×パ…3.14」
先生「二乗なんて言い方は先生好きじゃないなぁ。それにだなぁ」
クラスメイト「3.14?」
先生「ああ、それはより詳しいやり方だから、皆は普通に3でいいからな。それにしても男君はよく勉強しとるなぁ、はっはっは」
男「はは…」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:59:32.00 ID:X3OUZfHxO
桜の季節
男「一年が経つのは早い…」
女「おーい、今日から6年生よ!さっさと起きて!」ドンドン
男「あぁんわかりました!」ガチャ
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:01:45.78 ID:X3OUZfHxO
先生「今日からお前たちは最高学年だ」
先生「一年生の見本になるよう、しゃんとした6年生になりなさい」
女友「わぁ…あの先生チョー厳しいんだよねぇ…」
男「そうなの?」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:05:35.97 ID:X3OUZfHxO
女宅
女「ただいま」
女母「おかえりー」
女(前世かぁ…)
女(そういえば、小学校6年生の時期から、中学校までいじめられたっけ…)
女(まぁ、死んだ原因は多分それじゃないと思うけど)
女母「あ、ごはん出来てるから、男くんにも届けといて」
女「はいはい」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:08:55.38 ID:X3OUZfHxO
男宅
ドンドン
男「窓?なんだろ」
女「」ドンドン
男「わわっどうした」ガララッ
女「いつも玄関からじゃ面白くないから。よっと」
男「どこから用意したんだそのハシゴ…」
女「さ、食べよ」
男「いただきます。お世話になります」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:12:57.54 ID:X3OUZfHxO
女「来週修学旅行だねー」
男「あぁ、うん」
女「楽しみ?」
男「ん?」
女「初めての修学旅行」
女(私は違うけどね)
男「生まれて初めての修学旅行だからねぇ」
男(厳密に言うと生まれ変わって初めてって意味だけど、俺の場合)
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:16:34.01 ID:X3OUZfHxO
来週
男友「来たか」
男「来たなぁ」
男友「修学旅行いやっほう!!初めてぇ~のぉ~修学ぅ~旅行~~」
男「…」コホンッ
女友「やっほ~!!」
女「朝から元気ねぇ」
女友「海だよ!新しい水着買ったんだよ!?もう実は服の下に着てるんだぁー…」
女友「見る?」
女「いい、いい」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:19:58.40 ID:X3OUZfHxO
バス走行中
男「うっ…」
男友「どうした?」
男「酔った」
男友「マジか」
男「やばい…(前も確か酔い持ちだったっけ…」
女友「うぇぇ~…」
女「アンタも?」
女友「う~ん…」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:22:06.68 ID:X3OUZfHxO
現地
男友「よっしゃ!着いた!!」
男「地獄を巡ったのはこれで2回目か…」
女友「……」
女「ほら、着いたよ、起きて」
女友「もぉやだぁ…おうち帰りたいよぉ…」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:25:19.25 ID:X3OUZfHxO
海
女友「きゃっほーーーッ!!!」バッ
女「早っ!!」
男友「うぇーーい!!」ザバァン
男「おいおい」
男友「いいのか!?明日には帰るんだぞ!?楽しまなくていいのか!?」
男「ああ、そういえば小学校の修学旅行は1泊2日だったな」
女「男」
男「ん?」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:29:24.21 ID:X3OUZfHxO
女「あのさ…変なこと聞くけど」
男「なにさ」
女「ぜ…前世の記憶とか…ある?」
男「!!」
男「薮から棒にどうした」
女「ごめん、やっぱ今の無しで」
男「いや、あるけど」
女「!!」
女「じゃ、じゃあさ、あの…一緒に居たのは」
男「んー?あ!誰かいたわ!」
女「合言葉というか、最後にいった言葉は?」
男・女「『せーのっ』」
女「!」
男「!」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:31:49.13 ID:X3OUZfHxO
夕食時
女友「ん~?」
男友「どしたの?お前ら」
男「え?何が?wwww」
女「何か変?wwww」
男友「いや…テンション高…」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:37:29.05 ID:X3OUZfHxO
夜
海岸
先生「さ、今から花火をするが、絶対に悪ふざけはするんじゃないぞ」
女友「花火~~私これ!」
男友「じゃ俺はこのドラゴン花火を手で持って」
先生「よし、お前は後で先生の部屋にこい」
男友「ジョークです」
男「……」ジジ…パチッ…
女「いきなり閃光花火って、小学生らしくないぞっ」
男「そう?だって煙たいじゃん」
女「もう一本ある?」
男「ん?」
女「閃光花火」
男「あぁ、はいよ」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:40:58.55 ID:X3OUZfHxO
夜
部屋
男友「一度はやって見たかった」
男「なにを」
男友「いや枕投げでしょ」
男「えぇ~先生回ってくるじゃん」
男友「そのスリルがだなぁ」
男「やだよ、だってお前」
ボフッ
男友「どうした、男ならやりかえして見ろ!」
男「おやすみ」
男友「あ!このやろ!」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:44:07.17 ID:X3OUZfHxO
女子部屋
女友「一度はやって見たかった」
女「なにを」
女友「いわゆる恋バナ♪」
女「ふぅん」
女友「じゃ、第一の質問!好きな人は誰?」
女「いきなり根本を聞きますか…」
女友「だ~れ?」ズイッ
女「…」
女「いないよ」
女友「あーッ!嘘つきぃ!!コラ!寝るなーっ!」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:45:41.91 ID:X3OUZfHxO
翌朝
男「よく眠れた」
男友「頭いたい……」
男「寝たの?」
男友「寝たらお前…もったいないじゃん」
男「わからんでもない」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:48:05.72 ID:X3OUZfHxO
帰りのバス
男「俺酔いやすいからさ、席変わってもらうわ…」
男友「ああ」
女「で、ここに来たと」
男「悪いか」
女「仕方ないわね」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:51:09.59 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「あぁ…疲れた…」
男「お土産買ってきたけど渡す相手がいないからなぁ」
男「ま、とりあえず寝よ。お休みっと」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:53:20.33 ID:X3OUZfHxO
男「ん?」
男「どこだここ…」
男「おい…何してんだよお前…やめろって」
男「おい!やめろ!!聞いてんのか!おい!!」
男「!!」ガバッ
チュンチュン
男「夢か…」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:56:44.58 ID:X3OUZfHxO
数ヶ月後
男「いやぁ、もう卒業式か…」
男「だんだん、前の俺が死んだ頃の年に近づいてるな…」
女「何歳で死んだの?」
男「厳密には覚えてないけど、多分10代」
女「あ、私も」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:00:52.43 ID:X3OUZfHxO
卒業式後
男友「うぅ…ひっく…」
女友「ふぇぇん…」
男「うん」
女「はい」
女「卒業式ってやっぱり皆こうなのかなぁ」
男「いや、それにしても泣く意味はあまりわからないなぁ、中学校の卒業式ならともかく」
女友「うう…」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:04:18.96 ID:X3OUZfHxO
中学校
男「うん」
男「中学校は懐かしいなぁ、入ってから半年経ったけど」
男友「おいwww次は性教育だぞwwwww」
女友「もう…ばかっ」
女「私もちょっと…そういうのは苦手かも…」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:06:28.14 ID:X3OUZfHxO
定期考査
男「…」サラサラ
女「…」サラサラ
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:07:25.02 ID:X3OUZfHxO
おわり
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:41:03.42 ID:X3OUZfHxO
男「バレンタインとか久しぶりだなぁ」
女「…何?欲しいの?」
男「くれるの?」
女「ほらっ」
男「おう!ありがとう」
男「一応幼馴染みって次元じゃないからなぁ」
女「それもそうだね」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:46:42.76 ID:X3OUZfHxO
女友「…男くん?」
男「ん?」
女友「はい、これ。義理だからね!!変な意味はないんだから!!勘違いしないで!義理なんだからー!!」タッタッタッタ
男「……」
女「やるじゃん」
男「う…うん…」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:54:01.39 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「やれやれ」
男「いやーでもチョコ貰えたのは素直に嬉しい」
ガララ
女「やほ」
男「窓からは危ないよ」
女「いいの!あのさ…」
男「ん?」
女「女友ちゃんからもらったのって…本命?」
男「そんなわけないでしょ」
男「なんで?」
女「ううん、聞いただけ」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:01:00.17 ID:X3OUZfHxO
男「いよいよ中2か」
女「二回目の中2ってなんだか浪人したみたいね」
男「そうだな」
男友「……」
男「あ、お前クラスどこに」
男友「さわるな!」
男「!?」
男友「今…俺に触れると…クク…いや…ダメだ…こいつを…一般人を危険にさらすわけには…」
男「なんだ?」
女「知らない」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:07:43.28 ID:X3OUZfHxO
男「あ、とうとうクラス別になったな」
女「あら、ホントだ」
男「知ってる奴は…と、女友か」
女友「……!!(同じ、クラスだぁ…!!)」
男友「クラス…ふん、向こうの世界の強さの序列でいうクラスとはまた関係ないクラス…ククッ」
女「私、男友と同じクラスだ」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:15:10.14 ID:X3OUZfHxO
授業中
女友「……」カリカリカリカリ
男(be動詞とか…もういいよ…前置詞難しいからさ、そっちやろうぜ)カリカリ
女友「………」チラッ
女友(やっぱり男くん…頭いいんだ…あ、寝た!)
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:23:32.73 ID:X3OUZfHxO
グラグラグラ
男「ん?…お」
クラス「ウワー!キャー!」
女友「わわっ地震だ!!」
先生「まぁそんなに強い地震じゃないけど、一応机の下に非難を」
『俺の力がぁああああ!!!静まれ!静まってくれぇええ!!!』
『うるさい!黙って机の下に隠れなさい!』
『痛い!!』
男「なんか隣の教室から変なやりとりが聞こえるなぁ」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:30:42.47 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「寝よ」
ガララ
女「やほ」
男「今日も来たのか」
女「今日、ここで寝ていい?」
男「お、おいおい」
女「母さんと喧嘩したの」
男「その精神年齢で?」
女「悪いか!」ボカッ
男「痛っ!」
女「男…お願い…」
男「ええい仕方ない!」
女「ありがと!」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:37:00.97 ID:X3OUZfHxO
女「ねぇ」
男「ん?」
女「なんで死んだの?」
男「…夢、叶えられなかったから」
女「何の?」
男「写真家」
男「ちょっとした事故でさ、失明しちゃって…」
男「溜め込んだ薬で…ははっ」
男「そういうお前は?」
女「…覚えてないの…」
男「…」
女「前の日常は普通に覚えてるのに、肝心なことが…」
男「まぁ、これからゆっくり思い出せ」
女「うん。」
女「写真家の夢、今度は叶うといいね」
男「そうだな」
126 名前:薬飲んだあと首吊ったのっ![] 投稿日:2010/08/14(土) 22:45:03.23 ID:X3OUZfHxO
朝
男「寝違えた」
女「あらあら」
女「てっきり何か変なことされると思ったけど」
男「そんな魅力のないまないた体形に興奮はしない」
女「ちょっとは胸あるわ!」ボコ
男「痛い!」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:50:31.66 ID:X3OUZfHxO
学校
男「あぁ…疲れた」
男友「はぁ…悠久の朝か…」
男「なんか使い方間違ってね?」
女「ふぁ~あ」
女友「眠いよぉ~」
男友「そういえば、今日はお前ら二人とも男の家からでてきたよな。偶然通りかかったけど」
女友「え?」
男「ああ、こいつがいきなり泊めてとかいいだしてさ」
女友「!!!!!」
女友「そんな…!!」ダッ
女「もう…ばか…」
男「え?俺なんか悪いことした?」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:54:51.16 ID:X3OUZfHxO
授業中
女友「…」カリカリカリ
女友(そんな…嘘だよ…女ちゃんと男くんが…!いや、ただのお隣さんだから、それくらい普通に…)
女友(でも…でもぉ~~…)
パシッ
女友「ひゃんッ」
先生「早く黒板の問題を解きなさい!」
女友「は~い…」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:59:19.98 ID:X3OUZfHxO
放課後
女友「ねぇ、男くん」
男「ん?」
女友「き、今日ね…男くんの家にさ…泊まっていい?」
男「なっ…!!」
男「なんで?」
女友「う、うるさい!理由とか聞くなー!!!本当は女ちゃんの家に行くんだから!!男くんはただのお隣さんだからってだけだからー!!」
男「理屈がさっぱりわからん…」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:04:45.04 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「ま、まぁ…どうぞ…」
女友「お邪魔しま~す」
男「あ、基本この家俺一人だから」
女友「!?」
女友「いや…あの…そういう心の準備は…私たちまだ中学生だし…」オロオロ
男「何を勘違いしてるのか知らんけど、女の家に行きたいんだったら、俺の部屋とハシゴで繋いであるからいつでもどうぞ」
女友「!」
女友(そ…そこまでの仲に…!)
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:09:09.23 ID:X3OUZfHxO
男「ほれ、晩メシ」
女友「わっ、これ、男くんが?」
男「うん、いつもお隣さんにご馳走になってちゃ悪いから、料理スキルを磨いた」
女友「いつも…食べに…!?」
男「ん?あぁ」
女友(なんか一言一言でショック受けるなぁ~)
男「あれ?まずかったかな」
女友「う、ううん!美味しいよ!!」
男「よかった」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:13:34.58 ID:X3OUZfHxO
女友「ゲームとかしないタイプ?」
男「あぁ、よくやってたなぁ」
女友「男くんガリベンっぽいから持ってきたよ!!ゲーム!!」
男「お、マジか!じゃ、久しぶりに遊ぶか」
女友「うんっ!」
ガララ
女「やっ…ほ、ぉ…」
男「あ」
女友「!」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:17:36.06 ID:X3OUZfHxO
女「えーっと」
女「あの」
女「その」
女「えっとですね」
女「あのーそのー」
女「お、お邪魔しました」
男「う、うん…」
女友「は…はい…」
ガララッピシャッ
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:24:38.01 ID:X3OUZfHxO
男「なんか…ヘンテコな雰囲気になったから…寝るか…」
女友「うん…」
女友「!!」
男「今度はなんだ」
女友「寝るって…ダメダメ!私達まだ中学生だよ!?まだ心の準備が」
男「おやすみー」
女友「きゃぁあっ」
女友「…でも…男くんなら…私…」
女友「その代わりちゃんとヒニンし…」
男「Zzz……」
女友「…………」
女友「バカヤロー…」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:29:52.88 ID:X3OUZfHxO
翌朝
登校中
男「いやぁ疲れがとれない」
女友「えへへ」ニコニコ
男友「あれ、女友やたら機嫌がいいけど」
女友「ナイショ♪」
男「大丈夫だって、中学生に手だすような趣味はないから誤解するなよ」ヒソヒソ
女「ふぅん…」
男「なんか冷たくない?」
女「べ~つにぃ」
男「なんか釈然としないなぁ…」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:38:08.95 ID:X3OUZfHxO
男「あーあ、体育祭ねぇ…」
女「…」
男「確かに小学校ほどアレじゃないけどさぁ」
男「10代後半+14歳で軽く精神年齢30を越えた俺たちにはどうもなぁ」
女「…」
男「聞いてる?」
女「…」プイッ
男「なんだよぉ」
158 名前:睡魔~に~は負けない[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:46:29.53 ID:r/rc1jMdO [1/33]
女「ほら、次はあんたが出るんでしょ」
男「やっと口を開いたと思えば」
女「行ってこい!ばか!」
男「痛い!押すなって!」
女「………」
女「この世界は…正解だったかも…」
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:52:00.86 ID:r/rc1jMdO [2/33]
男「あぁ、そういえば、全力で走ったことなかったなぁ…」
女(少しくらいかっこいいとこ見せてみろ!ばか…)
男「ちょっと今日は頑張ってみるか」
位置について!よーい!
パンッ
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:58:35.51 ID:r/rc1jMdO [4/33]
男「ぜぇ!ぜぇ!」
男「あれ?俺ってこんなに、動、けなかっハァッハァッ」
女「もう…まともに走ったことないからそうなんのよっ」
男…4人中
3位
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:07:58.25 ID:r/rc1jMdO [6/33]
男友「どうだ!これが速さ!いや疾さだ!この一位の俺こそが!ハハハハハッ!!」
男「ぜぇ…駄目んなったなぁ…俺…」
ザッ
女「ホラ、手」
男「お」
女「まったく…いつもジジ臭い考えで…一生懸命走った感想は?」
男「疲れた」
女「そういうのがジジ臭いの!」
女「でも…カッコよかったよ」ボソ
男「なんか言った?」
女「べ~つにぃ♪」
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:15:42.60 ID:r/rc1jMdO [7/33]
男「もう…中3かぁ…」
女「受験か」
男「おい、前世の記憶…大丈夫か?」
女「うん、目立たないように今までところどころ間違えてたけど、全然覚えてるよ」
男「うーん…」
女友「あぁん、やだぁ!勉強漬けの毎日なんて嫌だよぉぉ!」
男友「俺…合格したら…結婚するんだ」
男「…」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:21:32.47 ID:r/rc1jMdO [8/33]
夏休み
ピンポーン
男「はーい」
女「よ」
男「なんだその浴衣姿」
女「ばか、今日は祭だぞっ」
男「ばかはお前だ、仮にも受験生だぞ?」
女「いいから来て」
男「?」
女「ね?」
男「…わかったよ…」
173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:26:45.80 ID:r/rc1jMdO [9/33]
祭
女「わー、久しぶり」
男「祭かぁ…」
女「ねね、金魚すくいやっていこ」
男「お前なぁ…」
女「いいじゃん、こういう時くらい子供になりたいの!」
男「はいはい、わかりました」
女「もちろん、花火も見るけどね」
176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:33:07.50 ID:r/rc1jMdO [10/33]
女「ほら、急げ急げ」
男「おい引っ張るな」
女「花火いい場所とれなくなっちゃうよ」
男「ったく…」
――
―
ヒュルルル…バーンッ
男「おぉ…」
女「…っ…」
ヒュルルル…バーンッ
女「ぁ…ぁ…」
女「ごめん…ちょっと…人気がないとこに…」
男「おい、どうした」
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:35:26.56 ID:r/rc1jMdO [11/33]
女「はぁ…はぁ…」
男「おい、大丈夫か!これでも5回は吐いてるぞ」
女「はぁ…思い…だしたの…」
男「?」
女「ずっと…自分の死因だけが…ずっと…わからなかった……でも……花火……」
男「……」
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:37:35.52 ID:r/rc1jMdO [12/33]
男「とりあえず落ち着け、一旦息を整えろ」
女「はぁ…はぁ…」
女「私…監禁…されてた…」
男「…え?」
179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:46:05.45 ID:r/rc1jMdO [13/33]
女「確か…今日みたいな祭りの時…私…あの時は…いつも一人で…うっ…」
男「やめろ、無理して思いださなくてもいい!」
女「それで…後ろから…いきなり…電気…スタンガン…?みたいなのされて」
女「車に乗せられて…中で変なこと色々されて…ゲホッゴホォッ」
男「やめろ!中止だ中止!」
女「聞いて…お願い…」
181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:51:24.70 ID:r/rc1jMdO [14/33]
女「監禁…いや…誘拐…?わからないけど…変なことされたあと…車…走った…」
男「……」
女「目隠し…されて…体が揺れて…ドーンッ…」
男「!」
女「どこかに車がぶつかって…すごく…痛かったの……どんどん意識…消えて…」
女「花火の音が…聞こえたの」
女「私…見たかった…!最後に初めて!花火見たいなって思ったの…!だけど…だけど…!!」グスッ
女「うっ…う…うぅ…」
男「女…」
女「男…今回は、アンタがいてくれるから、安心だね…あははっ」グスッ
男「大丈夫。大丈夫だよ」
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:56:31.60 ID:r/rc1jMdO [15/33]
女「今日はごめん…見苦しいとこ見せて…」
男「まったくだ」
女「……」
男「だから最後に口直しとして綺麗なもん見に行く」
女「え?」
男「花火、まだやってるだろ。見に行けるか?」
女「…うんっ」グスッ
184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:01:46.28 ID:r/rc1jMdO [16/33]
正月
男「いやぁ、新年…か…。」
ピンポーン
男「まーたあいつか」
男「はーい」ガチャ
女友「…」ニコッ
男「あれ?」
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:05:00.97 ID:r/rc1jMdO [17/33]
女友「いや、私、ここでの正月は最後になるからさ」
男「なんで?」
女友「海外!!」
男「え?」
女友「いいでしょ!海外に引越し!」
男「そう…なのか…」
女友「だから、最後に、男くんとさ…」
男「初詣?」
女友「あたり!」
186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:07:26.34 ID:r/rc1jMdO [18/33]
神社
女友「ねぇね!おみくじしていこ!」
男「お、いいねぇ。一回100円かぁ、こんな紙切れにねぇ…」
女友「ぶー、そんなこと言わないの!じゃ、私先にやるね!」
女友(男くんと…お願い…)
187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:12:11.32 ID:r/rc1jMdO [19/33]
男「じゃ、次は俺か…」
男「お」
男「中吉とか微妙だなぁ…」
男「お前はなんだったの?」
女友「え?」
男「大吉とかさ、いろいろ」
女友「……」
女友「ヒミツ!!」
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:17:05.62 ID:r/rc1jMdO [20/33]
一週間後
女友「なんか空港まで来てもらっちゃって…申し訳ないなぁ…」
男「何言ってんだ」
女「そうよ」
男友「……」
女友「それじゃ、そろそろ時間だからさ、いくね?」
男「あぁ、たまには手紙よこせよ」
女「元気でね」
男友「…………」
女友「うん…」グスッ
女友「皆…ありがとね!本当にありがとう!!」
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:19:40.24 ID:r/rc1jMdO [21/33]
男「今飛んだ飛行機か…」
女「うん」
男友「……ぅっ…ぅっ…」ガクンッ
男友「ぅ…ぉぉぉぉ……ぉぉ…」
男「男友……」
女「やっぱり…女友ちゃんのこと……」
男「…しばらくはそっとしとこうか」
191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:25:46.07 ID:r/rc1jMdO [22/33]
受験は終わり…高校生活、半年
男「やっとホームグラウンドだな」
女「うん…でもすごい留年した気分…」
男「まぁまぁ、事実では現役生だ、ちょっとだけアドバンテージを持ったな」
女「本当にちょっとだけだよね、ここまで来たら」
男「あぁ」
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:30:55.25 ID:r/rc1jMdO [23/33]
男「うん…1年生の間はさ、まだおさらいモードだよ」
女「英語もまだ解ける…」
男「お前数学できたっけ?」
女「できるけど…あんた、英語できる?」
男「うん、まぁできるよ」
男・女「光が見えた!」
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:38:02.67 ID:r/rc1jMdO [24/33]
男「へぇ…」
女「どうしたの?」
男「男友の奴、女友追いかけて海外行ったんだとよ」
女「へぇー熱いねぇー」
男「ま、いいじゃないの、青春で」
女「またジジ臭いこと言ってる」
女「あと3ヶ月で2年なんだから、勉強もそろそろしないとヤバイかもよ」
男「おっと、そうだった」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:43:27.60 ID:r/rc1jMdO [25/33]
男「やれやれ、もう2年か…」
女「そろそろ進路のこと考えないとねー」
男「そのことなんだけどさ」
女「?」
男「俺、専門学校いくことにした」
女「あらま」
男「カメラマンのね」
女「だと思った」
男「お前は?」
女「うーん…まだ決めてないかなぁ」
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:02:44.53 ID:r/rc1jMdO [26/33]
た
202 名前:ありがつお[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:05:41.82 ID:r/rc1jMdO [27/33]
商店街
店員「おめでとうございまーす!」
男「」
男「旅行券ペアご招待だと…?」
―――
――
―
女「で、私なの?」
男「いや、軽い気持ちで引いたくじがまさか…」
女「ふぅん…」
女「仕方ないなぁ、行ってあげる!」
男「ありがと」
203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:07:56.64 ID:r/rc1jMdO [28/33]
旅館
男「ふぅ、ついた」
女「結構いいところだね」
男「まぁ…温泉でも入るわ」
女「はいよ」
205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:10:10.23 ID:r/rc1jMdO [29/33]
カポーン…
男「うお…広い…」
男「あぁ…癒されるなぁ……」
女湯
女「あったかーい…」
女「はぁ…疲れが根こそぎとれていくー」
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:12:31.23 ID:r/rc1jMdO [30/33]
部屋
男「ふーいい湯だった」
女「本当いい湯だった」
男「で…ご招待の分際でこんなに豪勢な料理とは…」
女「わ…」
男「なんか、もう、現世最高」
女「いただきます!てかこれは初めてかも…」
208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:22:31.66 ID:r/rc1jMdO [31/33]
夜
女「あのさ」
男「ん?」
女「私のこと…どう思ってるの…?」
男「何がさ」
女「高校生だよ?高校生がさ、二人でこんなところ泊まって…その…」
男「おいおい、そんなこと意識するような人間だったっけ?」
女「違うわよ、ほら、死んだ時とだいたい同じ年齢だからさ…だから…」
男「いいたいことはわかるけど…今は駄目」
女「な、…別にしたいとか言ってるわけじゃ…」
女「でも…私は…とっとくから…」
男「……」
女「前は…無理矢理奪われちゃったけど…今回は…守ってみせるから。アンタの為にね」
男「うー…ん…」
男「じゃ、俺もそうしよう」
男「なんつー会話をしてるんだ俺達は」
女「だよね…ほんと…バカ…じゃ、おやすみ」
男「おやすみ」
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:27:55.25 ID:r/rc1jMdO [32/33]
高校 卒業式
男「ふぅ、これで高校生活も終わりか」
女「やっぱり…専門学校?」
男「そうだな。お前は?」
女「私は普通に大学いく」
男「何になるの?」
女「サポート」
男「?質問を変えよう、何学部だ?」
女「メディア情報みたいなのを扱ってるところ」
男「またそんなコアなところを」
女「いいでしょ!別に」
男「じゃ、これからは別の道だな」
女「うん」
男「ばいばい」
女「バイバイ」
おわり
212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:30:41.07 ID:r/rc1jMdO [33/33]
続きは社会人編で
あの世
男「よし、さっそく生まれ変わるとしましょう」
女「やほ」
男「?」
男「どちらさま?」
女「いやぁ、私も死んじゃってさ」
男「いや、それは知ってるけど…」
女「あんた今すぐ生まれ変わるつもり?」
男「いえす」
女「じゃ私もそうしよ。せーの、でいくよ」
男「せ―のっ」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:01:10.86 ID:X3OUZfHxO
来世
赤子「ほぎゃあ!ほぎゃあ!」
助産婦「おめでとうございます!元気な男の子ですよ!」
―――
――
―
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:04:14.80 ID:X3OUZfHxO
10年後
男「…思い出した」
母「何を?」
男「ううん、なんでもない」
男(確か僕…いや、俺は首を吊って…)
男(うーん、他に誰かいた気が…)
母「早く引越しの準備始めなさいよ!明日から新しい小学校に行くんだから」
男「う、うん」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:07:06.34 ID:X3OUZfHxO
女「今日から小学5年生かぁ…」
女友「なんかもう高学年だよね!えっへん、偉いぞーって!」
女「そうだね」
女(うん…前世の記憶、覚えてる…指数関数とか小5にして余裕でできる)
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:10:51.44 ID:X3OUZfHxO
翌日
小学校
先生「今日から皆さんに新しいお友達ができんこともない」
女「どっちよ」
先生「入りたまえ」
男「ど、ども…」
クラスメイト(あ…なんだ…地味…もっとイケメン想像してたのにぃ…)ザワザワ
女「!!」
男「?…ッ!!」
先生「女の席の隣、空いてるな。よし、あそこに座れ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:13:45.02 ID:X3OUZfHxO
男「し、失礼」
女「ど、どうぞ」
男(なんかこの子の雰囲気…どっかで…)
女(なんだろ…デジャブっていうのかな…この子、どこかで…)
男・女「あのっ…」
男「さ、先にどうぞ」
女「ううん、男くんから先に」
男「いえいえ」
女「いえいえ」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:16:50.51 ID:X3OUZfHxO
女宅
女「今日は結局譲り合いで話できなかったなぁ…」
女「なんだろ…でもあの子、雰囲気が…」
ピンポーン!
女母「あ、ちょっと今手が離せないから、応対してくれるかしら!」
女「はいはい、どうせまた新聞の勧誘でしょ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:23:31.94 ID:X3OUZfHxO
女「はーい」
男「あ、あのっお隣に引越して来ました。それで、つまらない物ですが…」
女「あ」
男「あ」
女「あんたは今日の…」
男「あららら」
女「…とりあえず、ありがとうございます。で、今日話したかった事っていうのは…」
男「あのさ…いや、こんな事言ったら…変に思うかも…やっぱりいいや」
女「なによ言いなさいよ」
男「だめ!絶対!!転校早々居場所失いたくない!」ダッ
女「あーあ」
女母「あらら、お隣さんね。あの子のご両親仕事漬けで大変らしいわよ?だから今日は一人で挨拶してるとか…」
女「なんでしってるの?」
女母「引越してくる前にご両親が先に挨拶まわってたのよ」
女「ふぅん」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:25:59.75 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「ふぅ…なんとか終わった…」
男「今日も母さんと父さんは仕事か…昨日はいたのに…」
男「一足先に新居についたから、お金も貰ってるし、引越しソバ頼もっと」
ピンポーン
男「ん?」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:29:25.21 ID:X3OUZfHxO
男「やば…まだ挨拶してないとこがあったのか」
男「はーい」ガチャ
女「…」
男「あれ?」
女「引越しソバ、食べるでしょ?ほら」
男「え?いいの?」
女「母さんが作っただけだから。私はただ、持っていけ、って言われただけだからね」
男「ありがとう!」
女「それじゃあね」
男「え?」
女「なによ」
男「せっかくだからさ、一緒に食べない?何にもないけど…あははっ」
女「…仕方ないわね」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:33:42.17 ID:X3OUZfHxO
女「わ…ピッカピカ…」
男「一応改装したみたいだから」
男「…」ズズ…
男「美味しい」
女「そ」
男「こんな美味しいソバ食べたの久しぶりだなぁ。いつもはコンビニ弁当とかだから」
女「ご両親が仕事漬けって…あ、いや、ごめんなさい」
男「仕事漬けだなぁ。だから、本当に女さんの母さんはいい母さんだよ」
女「なっ」
男「食べる?」
女「…」
女「…」ズズ…
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:35:49.98 ID:X3OUZfHxO
―――
女「じゃ、そろそろ時間だから」
男「あ、うん。食器は洗って返すよ」
女「いい、いい」ヒョイ
男「あ」
女「じゃ、明日学校でね」
男「あ…うん、おやすみ」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:39:01.97 ID:X3OUZfHxO
半年後
女母「よし、そろそろかな…女ー!?男くん呼んできてー!!」
女「ああもう、はいはい」
ピンポーン
男「はい」ガチャ
女「夕飯の時間よ。うちで食べるんでしょ?」
男「なんか…いつも申し訳ありません」
女「その台詞、何ヶ月言ってるのよ」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:42:47.86 ID:X3OUZfHxO
女母「明日運動会?」
男「はい」
女母「あらあら、この子学級通信とかなかなか渡さないから、このバカ」ポカッ
女「痛い!」
女母「へぇ、じゃ、明日はお弁当頑張っちゃおうかな?もちろん男くんの分も」
男「いいんですか?」
女母「一人増えたところで大丈夫よ!」
男「ありがとうございます!あとご馳走様!」
女「いたぁ…」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:45:10.85 ID:X3OUZfHxO
翌日
ピンポーン
女「起きてるー?おいてくわよー!?寝坊すけー!」
男「起きてる起きてる」ガチャ
女「もう…」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:48:00.67 ID:X3OUZfHxO
大玉ころがし
女友「いけーーっ!赤ーーっ!!!そこじゃない!ああっ何してんのさ、バカァ!!」
女「…」
男「…」
女友「どうしたの?二人とも」
男「まぁ所詮…」ジト
女「小学校のお遊戯だから…」ジト
女友「なんかコワイよ二人とも!?すごく冷めてない!?」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:50:36.34 ID:X3OUZfHxO
閉会式
女友「あぁう…負けた…」
男「ふぅ…疲れた」
女「うーん、何か思いだせそ……」
女「あ!!」
女「あ、記憶違いだわ」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:55:16.41 ID:X3OUZfHxO
学校
先生「よし、円の面積の求め方を答えなさい、男」
男「半径の二乗×パ…3.14」
先生「二乗なんて言い方は先生好きじゃないなぁ。それにだなぁ」
クラスメイト「3.14?」
先生「ああ、それはより詳しいやり方だから、皆は普通に3でいいからな。それにしても男君はよく勉強しとるなぁ、はっはっは」
男「はは…」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 15:59:32.00 ID:X3OUZfHxO
桜の季節
男「一年が経つのは早い…」
女「おーい、今日から6年生よ!さっさと起きて!」ドンドン
男「あぁんわかりました!」ガチャ
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:01:45.78 ID:X3OUZfHxO
先生「今日からお前たちは最高学年だ」
先生「一年生の見本になるよう、しゃんとした6年生になりなさい」
女友「わぁ…あの先生チョー厳しいんだよねぇ…」
男「そうなの?」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:05:35.97 ID:X3OUZfHxO
女宅
女「ただいま」
女母「おかえりー」
女(前世かぁ…)
女(そういえば、小学校6年生の時期から、中学校までいじめられたっけ…)
女(まぁ、死んだ原因は多分それじゃないと思うけど)
女母「あ、ごはん出来てるから、男くんにも届けといて」
女「はいはい」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:08:55.38 ID:X3OUZfHxO
男宅
ドンドン
男「窓?なんだろ」
女「」ドンドン
男「わわっどうした」ガララッ
女「いつも玄関からじゃ面白くないから。よっと」
男「どこから用意したんだそのハシゴ…」
女「さ、食べよ」
男「いただきます。お世話になります」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:12:57.54 ID:X3OUZfHxO
女「来週修学旅行だねー」
男「あぁ、うん」
女「楽しみ?」
男「ん?」
女「初めての修学旅行」
女(私は違うけどね)
男「生まれて初めての修学旅行だからねぇ」
男(厳密に言うと生まれ変わって初めてって意味だけど、俺の場合)
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:16:34.01 ID:X3OUZfHxO
来週
男友「来たか」
男「来たなぁ」
男友「修学旅行いやっほう!!初めてぇ~のぉ~修学ぅ~旅行~~」
男「…」コホンッ
女友「やっほ~!!」
女「朝から元気ねぇ」
女友「海だよ!新しい水着買ったんだよ!?もう実は服の下に着てるんだぁー…」
女友「見る?」
女「いい、いい」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:19:58.40 ID:X3OUZfHxO
バス走行中
男「うっ…」
男友「どうした?」
男「酔った」
男友「マジか」
男「やばい…(前も確か酔い持ちだったっけ…」
女友「うぇぇ~…」
女「アンタも?」
女友「う~ん…」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:22:06.68 ID:X3OUZfHxO
現地
男友「よっしゃ!着いた!!」
男「地獄を巡ったのはこれで2回目か…」
女友「……」
女「ほら、着いたよ、起きて」
女友「もぉやだぁ…おうち帰りたいよぉ…」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:25:19.25 ID:X3OUZfHxO
海
女友「きゃっほーーーッ!!!」バッ
女「早っ!!」
男友「うぇーーい!!」ザバァン
男「おいおい」
男友「いいのか!?明日には帰るんだぞ!?楽しまなくていいのか!?」
男「ああ、そういえば小学校の修学旅行は1泊2日だったな」
女「男」
男「ん?」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:29:24.21 ID:X3OUZfHxO
女「あのさ…変なこと聞くけど」
男「なにさ」
女「ぜ…前世の記憶とか…ある?」
男「!!」
男「薮から棒にどうした」
女「ごめん、やっぱ今の無しで」
男「いや、あるけど」
女「!!」
女「じゃ、じゃあさ、あの…一緒に居たのは」
男「んー?あ!誰かいたわ!」
女「合言葉というか、最後にいった言葉は?」
男・女「『せーのっ』」
女「!」
男「!」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:31:49.13 ID:X3OUZfHxO
夕食時
女友「ん~?」
男友「どしたの?お前ら」
男「え?何が?wwww」
女「何か変?wwww」
男友「いや…テンション高…」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:37:29.05 ID:X3OUZfHxO
夜
海岸
先生「さ、今から花火をするが、絶対に悪ふざけはするんじゃないぞ」
女友「花火~~私これ!」
男友「じゃ俺はこのドラゴン花火を手で持って」
先生「よし、お前は後で先生の部屋にこい」
男友「ジョークです」
男「……」ジジ…パチッ…
女「いきなり閃光花火って、小学生らしくないぞっ」
男「そう?だって煙たいじゃん」
女「もう一本ある?」
男「ん?」
女「閃光花火」
男「あぁ、はいよ」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:40:58.55 ID:X3OUZfHxO
夜
部屋
男友「一度はやって見たかった」
男「なにを」
男友「いや枕投げでしょ」
男「えぇ~先生回ってくるじゃん」
男友「そのスリルがだなぁ」
男「やだよ、だってお前」
ボフッ
男友「どうした、男ならやりかえして見ろ!」
男「おやすみ」
男友「あ!このやろ!」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:44:07.17 ID:X3OUZfHxO
女子部屋
女友「一度はやって見たかった」
女「なにを」
女友「いわゆる恋バナ♪」
女「ふぅん」
女友「じゃ、第一の質問!好きな人は誰?」
女「いきなり根本を聞きますか…」
女友「だ~れ?」ズイッ
女「…」
女「いないよ」
女友「あーッ!嘘つきぃ!!コラ!寝るなーっ!」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:45:41.91 ID:X3OUZfHxO
翌朝
男「よく眠れた」
男友「頭いたい……」
男「寝たの?」
男友「寝たらお前…もったいないじゃん」
男「わからんでもない」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:48:05.72 ID:X3OUZfHxO
帰りのバス
男「俺酔いやすいからさ、席変わってもらうわ…」
男友「ああ」
女「で、ここに来たと」
男「悪いか」
女「仕方ないわね」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:51:09.59 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「あぁ…疲れた…」
男「お土産買ってきたけど渡す相手がいないからなぁ」
男「ま、とりあえず寝よ。お休みっと」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:53:20.33 ID:X3OUZfHxO
男「ん?」
男「どこだここ…」
男「おい…何してんだよお前…やめろって」
男「おい!やめろ!!聞いてんのか!おい!!」
男「!!」ガバッ
チュンチュン
男「夢か…」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:56:44.58 ID:X3OUZfHxO
数ヶ月後
男「いやぁ、もう卒業式か…」
男「だんだん、前の俺が死んだ頃の年に近づいてるな…」
女「何歳で死んだの?」
男「厳密には覚えてないけど、多分10代」
女「あ、私も」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:00:52.43 ID:X3OUZfHxO
卒業式後
男友「うぅ…ひっく…」
女友「ふぇぇん…」
男「うん」
女「はい」
女「卒業式ってやっぱり皆こうなのかなぁ」
男「いや、それにしても泣く意味はあまりわからないなぁ、中学校の卒業式ならともかく」
女友「うう…」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:04:18.96 ID:X3OUZfHxO
中学校
男「うん」
男「中学校は懐かしいなぁ、入ってから半年経ったけど」
男友「おいwww次は性教育だぞwwwww」
女友「もう…ばかっ」
女「私もちょっと…そういうのは苦手かも…」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:06:28.14 ID:X3OUZfHxO
定期考査
男「…」サラサラ
女「…」サラサラ
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:07:25.02 ID:X3OUZfHxO
おわり
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:41:03.42 ID:X3OUZfHxO
男「バレンタインとか久しぶりだなぁ」
女「…何?欲しいの?」
男「くれるの?」
女「ほらっ」
男「おう!ありがとう」
男「一応幼馴染みって次元じゃないからなぁ」
女「それもそうだね」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:46:42.76 ID:X3OUZfHxO
女友「…男くん?」
男「ん?」
女友「はい、これ。義理だからね!!変な意味はないんだから!!勘違いしないで!義理なんだからー!!」タッタッタッタ
男「……」
女「やるじゃん」
男「う…うん…」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 21:54:01.39 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「やれやれ」
男「いやーでもチョコ貰えたのは素直に嬉しい」
ガララ
女「やほ」
男「窓からは危ないよ」
女「いいの!あのさ…」
男「ん?」
女「女友ちゃんからもらったのって…本命?」
男「そんなわけないでしょ」
男「なんで?」
女「ううん、聞いただけ」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:01:00.17 ID:X3OUZfHxO
男「いよいよ中2か」
女「二回目の中2ってなんだか浪人したみたいね」
男「そうだな」
男友「……」
男「あ、お前クラスどこに」
男友「さわるな!」
男「!?」
男友「今…俺に触れると…クク…いや…ダメだ…こいつを…一般人を危険にさらすわけには…」
男「なんだ?」
女「知らない」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:07:43.28 ID:X3OUZfHxO
男「あ、とうとうクラス別になったな」
女「あら、ホントだ」
男「知ってる奴は…と、女友か」
女友「……!!(同じ、クラスだぁ…!!)」
男友「クラス…ふん、向こうの世界の強さの序列でいうクラスとはまた関係ないクラス…ククッ」
女「私、男友と同じクラスだ」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:15:10.14 ID:X3OUZfHxO
授業中
女友「……」カリカリカリカリ
男(be動詞とか…もういいよ…前置詞難しいからさ、そっちやろうぜ)カリカリ
女友「………」チラッ
女友(やっぱり男くん…頭いいんだ…あ、寝た!)
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:23:32.73 ID:X3OUZfHxO
グラグラグラ
男「ん?…お」
クラス「ウワー!キャー!」
女友「わわっ地震だ!!」
先生「まぁそんなに強い地震じゃないけど、一応机の下に非難を」
『俺の力がぁああああ!!!静まれ!静まってくれぇええ!!!』
『うるさい!黙って机の下に隠れなさい!』
『痛い!!』
男「なんか隣の教室から変なやりとりが聞こえるなぁ」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:30:42.47 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「寝よ」
ガララ
女「やほ」
男「今日も来たのか」
女「今日、ここで寝ていい?」
男「お、おいおい」
女「母さんと喧嘩したの」
男「その精神年齢で?」
女「悪いか!」ボカッ
男「痛っ!」
女「男…お願い…」
男「ええい仕方ない!」
女「ありがと!」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:37:00.97 ID:X3OUZfHxO
女「ねぇ」
男「ん?」
女「なんで死んだの?」
男「…夢、叶えられなかったから」
女「何の?」
男「写真家」
男「ちょっとした事故でさ、失明しちゃって…」
男「溜め込んだ薬で…ははっ」
男「そういうお前は?」
女「…覚えてないの…」
男「…」
女「前の日常は普通に覚えてるのに、肝心なことが…」
男「まぁ、これからゆっくり思い出せ」
女「うん。」
女「写真家の夢、今度は叶うといいね」
男「そうだな」
126 名前:薬飲んだあと首吊ったのっ![] 投稿日:2010/08/14(土) 22:45:03.23 ID:X3OUZfHxO
朝
男「寝違えた」
女「あらあら」
女「てっきり何か変なことされると思ったけど」
男「そんな魅力のないまないた体形に興奮はしない」
女「ちょっとは胸あるわ!」ボコ
男「痛い!」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:50:31.66 ID:X3OUZfHxO
学校
男「あぁ…疲れた」
男友「はぁ…悠久の朝か…」
男「なんか使い方間違ってね?」
女「ふぁ~あ」
女友「眠いよぉ~」
男友「そういえば、今日はお前ら二人とも男の家からでてきたよな。偶然通りかかったけど」
女友「え?」
男「ああ、こいつがいきなり泊めてとかいいだしてさ」
女友「!!!!!」
女友「そんな…!!」ダッ
女「もう…ばか…」
男「え?俺なんか悪いことした?」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:54:51.16 ID:X3OUZfHxO
授業中
女友「…」カリカリカリ
女友(そんな…嘘だよ…女ちゃんと男くんが…!いや、ただのお隣さんだから、それくらい普通に…)
女友(でも…でもぉ~~…)
パシッ
女友「ひゃんッ」
先生「早く黒板の問題を解きなさい!」
女友「は~い…」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 22:59:19.98 ID:X3OUZfHxO
放課後
女友「ねぇ、男くん」
男「ん?」
女友「き、今日ね…男くんの家にさ…泊まっていい?」
男「なっ…!!」
男「なんで?」
女友「う、うるさい!理由とか聞くなー!!!本当は女ちゃんの家に行くんだから!!男くんはただのお隣さんだからってだけだからー!!」
男「理屈がさっぱりわからん…」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:04:45.04 ID:X3OUZfHxO
男宅
男「ま、まぁ…どうぞ…」
女友「お邪魔しま~す」
男「あ、基本この家俺一人だから」
女友「!?」
女友「いや…あの…そういう心の準備は…私たちまだ中学生だし…」オロオロ
男「何を勘違いしてるのか知らんけど、女の家に行きたいんだったら、俺の部屋とハシゴで繋いであるからいつでもどうぞ」
女友「!」
女友(そ…そこまでの仲に…!)
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:09:09.23 ID:X3OUZfHxO
男「ほれ、晩メシ」
女友「わっ、これ、男くんが?」
男「うん、いつもお隣さんにご馳走になってちゃ悪いから、料理スキルを磨いた」
女友「いつも…食べに…!?」
男「ん?あぁ」
女友(なんか一言一言でショック受けるなぁ~)
男「あれ?まずかったかな」
女友「う、ううん!美味しいよ!!」
男「よかった」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:13:34.58 ID:X3OUZfHxO
女友「ゲームとかしないタイプ?」
男「あぁ、よくやってたなぁ」
女友「男くんガリベンっぽいから持ってきたよ!!ゲーム!!」
男「お、マジか!じゃ、久しぶりに遊ぶか」
女友「うんっ!」
ガララ
女「やっ…ほ、ぉ…」
男「あ」
女友「!」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:17:36.06 ID:X3OUZfHxO
女「えーっと」
女「あの」
女「その」
女「えっとですね」
女「あのーそのー」
女「お、お邪魔しました」
男「う、うん…」
女友「は…はい…」
ガララッピシャッ
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:24:38.01 ID:X3OUZfHxO
男「なんか…ヘンテコな雰囲気になったから…寝るか…」
女友「うん…」
女友「!!」
男「今度はなんだ」
女友「寝るって…ダメダメ!私達まだ中学生だよ!?まだ心の準備が」
男「おやすみー」
女友「きゃぁあっ」
女友「…でも…男くんなら…私…」
女友「その代わりちゃんとヒニンし…」
男「Zzz……」
女友「…………」
女友「バカヤロー…」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:29:52.88 ID:X3OUZfHxO
翌朝
登校中
男「いやぁ疲れがとれない」
女友「えへへ」ニコニコ
男友「あれ、女友やたら機嫌がいいけど」
女友「ナイショ♪」
男「大丈夫だって、中学生に手だすような趣味はないから誤解するなよ」ヒソヒソ
女「ふぅん…」
男「なんか冷たくない?」
女「べ~つにぃ」
男「なんか釈然としないなぁ…」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 23:38:08.95 ID:X3OUZfHxO
男「あーあ、体育祭ねぇ…」
女「…」
男「確かに小学校ほどアレじゃないけどさぁ」
男「10代後半+14歳で軽く精神年齢30を越えた俺たちにはどうもなぁ」
女「…」
男「聞いてる?」
女「…」プイッ
男「なんだよぉ」
158 名前:睡魔~に~は負けない[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:46:29.53 ID:r/rc1jMdO [1/33]
女「ほら、次はあんたが出るんでしょ」
男「やっと口を開いたと思えば」
女「行ってこい!ばか!」
男「痛い!押すなって!」
女「………」
女「この世界は…正解だったかも…」
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:52:00.86 ID:r/rc1jMdO [2/33]
男「あぁ、そういえば、全力で走ったことなかったなぁ…」
女(少しくらいかっこいいとこ見せてみろ!ばか…)
男「ちょっと今日は頑張ってみるか」
位置について!よーい!
パンッ
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 00:58:35.51 ID:r/rc1jMdO [4/33]
男「ぜぇ!ぜぇ!」
男「あれ?俺ってこんなに、動、けなかっハァッハァッ」
女「もう…まともに走ったことないからそうなんのよっ」
男…4人中
3位
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:07:58.25 ID:r/rc1jMdO [6/33]
男友「どうだ!これが速さ!いや疾さだ!この一位の俺こそが!ハハハハハッ!!」
男「ぜぇ…駄目んなったなぁ…俺…」
ザッ
女「ホラ、手」
男「お」
女「まったく…いつもジジ臭い考えで…一生懸命走った感想は?」
男「疲れた」
女「そういうのがジジ臭いの!」
女「でも…カッコよかったよ」ボソ
男「なんか言った?」
女「べ~つにぃ♪」
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:15:42.60 ID:r/rc1jMdO [7/33]
男「もう…中3かぁ…」
女「受験か」
男「おい、前世の記憶…大丈夫か?」
女「うん、目立たないように今までところどころ間違えてたけど、全然覚えてるよ」
男「うーん…」
女友「あぁん、やだぁ!勉強漬けの毎日なんて嫌だよぉぉ!」
男友「俺…合格したら…結婚するんだ」
男「…」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:21:32.47 ID:r/rc1jMdO [8/33]
夏休み
ピンポーン
男「はーい」
女「よ」
男「なんだその浴衣姿」
女「ばか、今日は祭だぞっ」
男「ばかはお前だ、仮にも受験生だぞ?」
女「いいから来て」
男「?」
女「ね?」
男「…わかったよ…」
173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:26:45.80 ID:r/rc1jMdO [9/33]
祭
女「わー、久しぶり」
男「祭かぁ…」
女「ねね、金魚すくいやっていこ」
男「お前なぁ…」
女「いいじゃん、こういう時くらい子供になりたいの!」
男「はいはい、わかりました」
女「もちろん、花火も見るけどね」
176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:33:07.50 ID:r/rc1jMdO [10/33]
女「ほら、急げ急げ」
男「おい引っ張るな」
女「花火いい場所とれなくなっちゃうよ」
男「ったく…」
――
―
ヒュルルル…バーンッ
男「おぉ…」
女「…っ…」
ヒュルルル…バーンッ
女「ぁ…ぁ…」
女「ごめん…ちょっと…人気がないとこに…」
男「おい、どうした」
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:35:26.56 ID:r/rc1jMdO [11/33]
女「はぁ…はぁ…」
男「おい、大丈夫か!これでも5回は吐いてるぞ」
女「はぁ…思い…だしたの…」
男「?」
女「ずっと…自分の死因だけが…ずっと…わからなかった……でも……花火……」
男「……」
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:37:35.52 ID:r/rc1jMdO [12/33]
男「とりあえず落ち着け、一旦息を整えろ」
女「はぁ…はぁ…」
女「私…監禁…されてた…」
男「…え?」
179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:46:05.45 ID:r/rc1jMdO [13/33]
女「確か…今日みたいな祭りの時…私…あの時は…いつも一人で…うっ…」
男「やめろ、無理して思いださなくてもいい!」
女「それで…後ろから…いきなり…電気…スタンガン…?みたいなのされて」
女「車に乗せられて…中で変なこと色々されて…ゲホッゴホォッ」
男「やめろ!中止だ中止!」
女「聞いて…お願い…」
181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:51:24.70 ID:r/rc1jMdO [14/33]
女「監禁…いや…誘拐…?わからないけど…変なことされたあと…車…走った…」
男「……」
女「目隠し…されて…体が揺れて…ドーンッ…」
男「!」
女「どこかに車がぶつかって…すごく…痛かったの……どんどん意識…消えて…」
女「花火の音が…聞こえたの」
女「私…見たかった…!最後に初めて!花火見たいなって思ったの…!だけど…だけど…!!」グスッ
女「うっ…う…うぅ…」
男「女…」
女「男…今回は、アンタがいてくれるから、安心だね…あははっ」グスッ
男「大丈夫。大丈夫だよ」
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 01:56:31.60 ID:r/rc1jMdO [15/33]
女「今日はごめん…見苦しいとこ見せて…」
男「まったくだ」
女「……」
男「だから最後に口直しとして綺麗なもん見に行く」
女「え?」
男「花火、まだやってるだろ。見に行けるか?」
女「…うんっ」グスッ
184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:01:46.28 ID:r/rc1jMdO [16/33]
正月
男「いやぁ、新年…か…。」
ピンポーン
男「まーたあいつか」
男「はーい」ガチャ
女友「…」ニコッ
男「あれ?」
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:05:00.97 ID:r/rc1jMdO [17/33]
女友「いや、私、ここでの正月は最後になるからさ」
男「なんで?」
女友「海外!!」
男「え?」
女友「いいでしょ!海外に引越し!」
男「そう…なのか…」
女友「だから、最後に、男くんとさ…」
男「初詣?」
女友「あたり!」
186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:07:26.34 ID:r/rc1jMdO [18/33]
神社
女友「ねぇね!おみくじしていこ!」
男「お、いいねぇ。一回100円かぁ、こんな紙切れにねぇ…」
女友「ぶー、そんなこと言わないの!じゃ、私先にやるね!」
女友(男くんと…お願い…)
187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:12:11.32 ID:r/rc1jMdO [19/33]
男「じゃ、次は俺か…」
男「お」
男「中吉とか微妙だなぁ…」
男「お前はなんだったの?」
女友「え?」
男「大吉とかさ、いろいろ」
女友「……」
女友「ヒミツ!!」
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:17:05.62 ID:r/rc1jMdO [20/33]
一週間後
女友「なんか空港まで来てもらっちゃって…申し訳ないなぁ…」
男「何言ってんだ」
女「そうよ」
男友「……」
女友「それじゃ、そろそろ時間だからさ、いくね?」
男「あぁ、たまには手紙よこせよ」
女「元気でね」
男友「…………」
女友「うん…」グスッ
女友「皆…ありがとね!本当にありがとう!!」
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:19:40.24 ID:r/rc1jMdO [21/33]
男「今飛んだ飛行機か…」
女「うん」
男友「……ぅっ…ぅっ…」ガクンッ
男友「ぅ…ぉぉぉぉ……ぉぉ…」
男「男友……」
女「やっぱり…女友ちゃんのこと……」
男「…しばらくはそっとしとこうか」
191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:25:46.07 ID:r/rc1jMdO [22/33]
受験は終わり…高校生活、半年
男「やっとホームグラウンドだな」
女「うん…でもすごい留年した気分…」
男「まぁまぁ、事実では現役生だ、ちょっとだけアドバンテージを持ったな」
女「本当にちょっとだけだよね、ここまで来たら」
男「あぁ」
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:30:55.25 ID:r/rc1jMdO [23/33]
男「うん…1年生の間はさ、まだおさらいモードだよ」
女「英語もまだ解ける…」
男「お前数学できたっけ?」
女「できるけど…あんた、英語できる?」
男「うん、まぁできるよ」
男・女「光が見えた!」
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:38:02.67 ID:r/rc1jMdO [24/33]
男「へぇ…」
女「どうしたの?」
男「男友の奴、女友追いかけて海外行ったんだとよ」
女「へぇー熱いねぇー」
男「ま、いいじゃないの、青春で」
女「またジジ臭いこと言ってる」
女「あと3ヶ月で2年なんだから、勉強もそろそろしないとヤバイかもよ」
男「おっと、そうだった」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:43:27.60 ID:r/rc1jMdO [25/33]
男「やれやれ、もう2年か…」
女「そろそろ進路のこと考えないとねー」
男「そのことなんだけどさ」
女「?」
男「俺、専門学校いくことにした」
女「あらま」
男「カメラマンのね」
女「だと思った」
男「お前は?」
女「うーん…まだ決めてないかなぁ」
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:02:44.53 ID:r/rc1jMdO [26/33]
た
202 名前:ありがつお[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:05:41.82 ID:r/rc1jMdO [27/33]
商店街
店員「おめでとうございまーす!」
男「」
男「旅行券ペアご招待だと…?」
―――
――
―
女「で、私なの?」
男「いや、軽い気持ちで引いたくじがまさか…」
女「ふぅん…」
女「仕方ないなぁ、行ってあげる!」
男「ありがと」
203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:07:56.64 ID:r/rc1jMdO [28/33]
旅館
男「ふぅ、ついた」
女「結構いいところだね」
男「まぁ…温泉でも入るわ」
女「はいよ」
205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:10:10.23 ID:r/rc1jMdO [29/33]
カポーン…
男「うお…広い…」
男「あぁ…癒されるなぁ……」
女湯
女「あったかーい…」
女「はぁ…疲れが根こそぎとれていくー」
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:12:31.23 ID:r/rc1jMdO [30/33]
部屋
男「ふーいい湯だった」
女「本当いい湯だった」
男「で…ご招待の分際でこんなに豪勢な料理とは…」
女「わ…」
男「なんか、もう、現世最高」
女「いただきます!てかこれは初めてかも…」
208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:22:31.66 ID:r/rc1jMdO [31/33]
夜
女「あのさ」
男「ん?」
女「私のこと…どう思ってるの…?」
男「何がさ」
女「高校生だよ?高校生がさ、二人でこんなところ泊まって…その…」
男「おいおい、そんなこと意識するような人間だったっけ?」
女「違うわよ、ほら、死んだ時とだいたい同じ年齢だからさ…だから…」
男「いいたいことはわかるけど…今は駄目」
女「な、…別にしたいとか言ってるわけじゃ…」
女「でも…私は…とっとくから…」
男「……」
女「前は…無理矢理奪われちゃったけど…今回は…守ってみせるから。アンタの為にね」
男「うー…ん…」
男「じゃ、俺もそうしよう」
男「なんつー会話をしてるんだ俺達は」
女「だよね…ほんと…バカ…じゃ、おやすみ」
男「おやすみ」
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:27:55.25 ID:r/rc1jMdO [32/33]
高校 卒業式
男「ふぅ、これで高校生活も終わりか」
女「やっぱり…専門学校?」
男「そうだな。お前は?」
女「私は普通に大学いく」
男「何になるの?」
女「サポート」
男「?質問を変えよう、何学部だ?」
女「メディア情報みたいなのを扱ってるところ」
男「またそんなコアなところを」
女「いいでしょ!別に」
男「じゃ、これからは別の道だな」
女「うん」
男「ばいばい」
女「バイバイ」
おわり
212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:30:41.07 ID:r/rc1jMdO [33/33]
続きは社会人編で
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