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憂「家出します」Aルート
憂「家出します」基本+Bルート
の別ルートです
の別ルートです
334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:55:11.37 ID:j7lw6bIRP
A:置手紙の日にちを守る
いや、ダメだ。置手紙に3日と書いたのだからちゃんと守らなければ。
私がお姉ちゃんを裏切ってしまったら、元も子もなくなってしまうではないか。
憂「ありがとうございます。でも3日で帰ると置手紙に書いたので…」
憂「一日だけ、誰かのお家にお世話になれれば大丈夫です」
律「んーそっかー。残念だなぁ」
澪「まぁ約束は守らないとな」
紬「じゃあ私の家に来る?」
憂「えっ、いいんですか?」
律「えー、なんか憂ちゃんだけずるいぞ!私だってムギの家行ったことないのに」
紬「じゃありっちゃんもどう?」
律「本当に?!やったー!」
澪「お前がよろこんでどうする!」
335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:58:09.56 ID:j7lw6bIRP
紬「何なら澪ちゃんも来ていいのよ?」
澪「えっ?!いいのか?」
律「自分だってよろこんでんじゃん…」ボソッ
澪「う、うるさい///」
律「じゃあ梓も呼んでムギん家でお泊り会しよーぜー!」
澪「唯にはちょっと申し訳ない気もするが…」
律「憂ちゃん、梓に連絡とってもらっていい?」
憂「わかりました」
紬「あぁ…お泊り会。なんて甘美な響きなの…。私の夢が、またひとつ叶った…」
律澪「」
340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:01:45.01 ID:j7lw6bIRP
というわけで、紬さんの家で軽音部の方々とお泊り会を開くことになりました。
紬「じゃあ私と憂ちゃんは先に行って待ってるから」
律「わかった。唯とご飯食べたあとまた連絡するよ!」
紬「それじゃあ憂ちゃん。行きましょうか」
憂「はい、お世話になります」
・・・・・・
唯「ごめーん、遅くなっちゃって…。あれ、ムギちゃんは?」
澪「あ、あぁ。なんか急用を思い出したって言って帰ったぞ!」
律「う、うんうん!」
唯「なんで2人ともちょっとうれしそうなの?何かあった?」
律「へっ?そ、そそそそんなことはないぞ!な、澪?」
澪「も、もも…もろちんだ!」
唯(澪ちゃん下ネタ…?)
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:04:30.39 ID:j7lw6bIRP
紬さんの家に向かう途中、梓ちゃんに連絡した。
梓ちゃんもすごく楽しみにしているようだ。
そんなに紬さんの家ってすごいのかな…。
紬「もしもし、斉藤?いま駅に着いたんだけど、お迎えいいかしら?」
・・・・・・
斉藤「おまたせいたしました」
ガチャ
紬「さ、乗って憂ちゃん」
私たちの前に止まったのはリムジンだった。
紬「あ、今日はお友達がたくさん泊まりに来るから盛大にもてなしてね」
斉藤「かしこまりました」
憂「」
私は考えるのをやめた。
343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:07:56.58 ID:j7lw6bIRP
憂「うわぁ…」
紬さんの家は家というより屋敷といった方が正しかった。
家に入ると何人もの使いの人たちが迎えてくれた。
紬「ごめんなさいね、ちょっと散らかってるかも知れないけど」
憂「ここ…紬さんの部屋ですか?」
紬「そうよ、何か変かしら?」
何畳?いやこの場合は何LDK?
とにかく紬さんの部屋だけは大きかった。
普通の家庭のリビングでもこれだけの広さはない。
紬「お茶持ってくるから待っててね」
345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:11:40.48 ID:j7lw6bIRP
紬さんとお茶を飲んで雑談していた。
しばらくして律さんと澪さんと梓ちゃんも来た。
梓「り、リムジンなんて乗ったことなかったです…」
澪「私、赤絨毯初めて歩いた…」
律「ここは天国か何かですか?」
紬「んもう、大げさよみんな」
みんな私と同じようなリアクションだった。
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:14:59.14 ID:j7lw6bIRP
律「これだけ大きいと家の中で鬼ごっことか出来そうだな」
梓「絶対捕まらなそうですけどね…」
紬「……それ」
律「へっ?」
紬「それ…すごくいいわぁ……」
澪「おいおい…」
紬「やりましょう、鬼ごっこ!」
憂「い、家の中でですか?」
紬「もちろんよ!こんなこと、今しか出来ないじゃない!」
359 名前:またさるった。[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:37:33.22 ID:j7lw6bIRP
ひょんなことから私たちは紬さんの家…
ではなく屋敷で鬼ごっこをすることになりました。
律「じゃあ範囲はこの屋敷の中な」
紬「はいみんな。これつけて」
梓「何ですか?これ」
紬「発信器よ」
澪「なんでこんなもの持ってるんだ…」
紬「こうやって鬼の発信器が近づくと」
ピピピピピピピピ
憂「わっ、すごい!他の発信器が共鳴してる」
紬「これで鬼が近くにいることがわかるわ」
澪「なるほど、スリルあって楽しそうだな」
362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:43:04.15 ID:j7lw6bIRP
梓「じゃあ、最初の鬼は誰にしますか?」
紬「はい!私がやります!」
律「ルールは増え鬼な。どんどん鬼が増えていくゲームだ」
梓「つまり、生き残れば生き残るほど地獄が待ってるってことですね…」
律「ムギが3分数えたらゲームスタート。それじゃ、散れっ!」
だっ
【3分後】
紬「さて、一人ひとりじっくり追い詰めてあげるわぁ…」
364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:47:08.97 ID:j7lw6bIRP
【澪・律】
律「そ、それにしても広いなここは…」
澪「あぁ。でもこれだけ広いなら逆に隠れてやり過ごせそうだな」
ピピッ… ピピッ…
澪「えっ?」
ピピピピピピピピ
澪「うわあああ!もう鳴ってる?!」
律「わ、私のもだ!近くにいるのか?!」
澪「み、見当たらないぞ。どこだ?!」
ぬっ
紬「澪ちゃんつかまえた♪」
365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:50:31.83 ID:j7lw6bIRP
澪「なん…だと…?」
律「こんなところに抜け道が…」
紬「なにいってるの澪ちゃん、ここは私の家よ?」
紬「さて、りっちゃんも捕まりましょうか」
律「すまん!澪!!」ドビュン
澪「あっ!律!!この裏切りものぉぉぉ!!」
366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:53:53.17 ID:j7lw6bIRP
【憂・梓】
憂「なんか向こうの方が騒がしいね」
梓「何かあったのかな…」
brrrr
梓「はい。あ、澪先輩。どうしたんですか?」
澪『もしもし、梓か?さっそく律が捕まった!』
梓「えっ?律先輩が?!」
澪『あぁ、どうやらこの家には抜け道がいくつかあるらしい』
梓「そうなんですか…」
澪『単独より複数で行動した方がよさそうだ。今から梓のところに行く。一緒に行動しよう」
梓「はい、わかりました。場所はあとで連絡します!」
ピッ
368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:57:54.88 ID:j7lw6bIRP
憂「澪さん何だって?」
梓「一緒に行動しようって。この屋敷、抜け道がいくつかあるみたい」
澪さんの誘いに私は違和感を覚えた。
この場合は複数ではなく単独で行動し、機動性を重視すべきではないか。
ましてやこれは増え鬼だ。一人が犠牲になって場合に他の人も道連れになる可能性がある。
私は少し警戒心を強めた。
梓「紬さんの部屋の前にいます…っと」
369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:59:43.25 ID:j7lw6bIRP
澪「おーい!梓、憂ちゃん!」
梓「あ、澪先輩!」
ピピッ、ピピピピピピピ
憂「は、発信器が鳴ってる!」
梓「近くにムギ先輩が?!」
紬さんは私たちの後ろにいた。
見つけて追いかけてくる。
紬「2人とも、逃がさないわよぉ…」じゅるり
梓「憂!早く澪先輩のところに逃げよう」
憂「う、うん…」
澪「・・・・・・」にやり
372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 18:01:21.05 ID:j7lw6bIRP
梓「澪先輩!後ろからムギ先輩が来てます、早く逃げましょう!」
澪「……ふふ」
ガシッ
澪「梓、捕まえた」
梓「えっ?」
澪「悪いな梓、私はもう鬼なんだ」
梓「そ、そんな…。憂!逃げて」
澪「逃がすか…ってあれ?いない」
紬「抜け道を見つけた様ね」
澪「さすがだな、やはり憂ちゃんは一筋縄じゃ行かないか…」
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 18:03:37.80 ID:j7lw6bIRP
私は近くに抜け道を見つけたのでそこから逃げた。
なんとか難は免れた。梓ちゃんごめん。
…が紬さんに先回りされ、あっけなく捕まった。
最後に残ったのは律さんだった。
律さんは全員で挟み込んで捕まえることにした。
とりわけ澪さんは張り切っていた。
澪「さあ、観念しろ律」
律「あーっ!後ろに幽霊が!!」
澪「ひいぃぃっ!」がばっ
律「チャンス!」だっ
がしっ
律「ありゃ?」
梓「その手が通用するのは澪先輩だけです」
律「ちくしょう…」
澪「見えない聞こえない見えない聞こえない」
紬「第一回戦、終了ね」
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 18:06:06.13 ID:j7lw6bIRP
・・・・・・
鬼ごっこを何回かやったあと缶けりをした。もちろん発信器付きで。
用意された缶は紬さんの屋敷にあった外国の高価な飲み物の空き缶だった。
蹴るのにすごく抵抗のある缶だった。
高校生にもなってまさかこんなことをするとは思わなかった。
みんな全力で楽しんでいた。あぁ、これが軽音部なのか。
お姉ちゃんが少しうらやましかった。
律「はぁ…はぁ…。も、もう無理…」
澪「つ、つっかれた…」
梓「広すぎですよ、この屋敷…」
憂「あぁ~楽しかったぁ」
律「憂ちゃん大健闘だったよな」
梓「憂、運動神経もいいですから…」
紬「それじゃあ汗もかいたし、お風呂に入りましょうか」
澪「なんで息ひとつ乱れてないんだムギは…」
417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:12:28.72 ID:qLDPNmeQP [2/28]
【お風呂】
律「で、でけぇ…」
紬「普段は大浴場は使ってないんだけどね、みんなが来るってことだから開放したの」
梓「ライオンの口からお湯が出てる…」
澪「いったい何者なんだムギは…」
律「あれ、憂ちゃんは?」
憂「・・・・・・」
憂「・・・・・・」ちらっ
梓「うっ…」
梓(わ、私を警戒している?!)
419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:15:08.41 ID:qLDPNmeQP [3/28]
澪「どうしたんだ憂ちゃん、さっきから梓の方ばっか見てるみたいだけど」
憂「昨日梓ちゃんの家に泊まったとき…い、一緒にお風呂に入ったんですけど」
憂「そ、その時、梓ちゃんに…む、胸をいっぱい揉まれて…」
澪「えっ」
紬「まぁ」
律「梓。お前、おっぱい星人だったのか」
420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:18:38.00 ID:qLDPNmeQP [4/28]
梓「ち、違います!誤解です!」
憂「・・・・・・」うるうる
梓「ご、ごめんね憂?大丈夫だから、こっちおいでよ」
憂「・・・・・・」ささっ
澪「ゆ、憂ちゃん?」
梓(あ、あからさまに避けられている…)
梓(にしても、ムギ先輩や澪先輩は憂よりも大きいな…)
梓(特に澪さん。何カップぐらいあるんだろう)
梓(それに比べて律先輩は…)ちらっ
梓「…ぷっ!」
律「おい中野、今私の胸を見て笑っただろ。なぁ、笑っただろ」
422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:21:41.74 ID:qLDPNmeQP [5/28]
梓「そ、そんなことありませんよ!…ぷぷっ」
律「お前だって私と大して変わらんだろ!」
梓「私はこれからまだまだ大きくなりますもん!まだ16だし」
律「もう18になる私には可能性はないって言いたいのか!」
梓「ふっ…」
律「ぢ、ぢぐじょー!やい澪!お前がそんなにでかいからいけないんだぞ、私によこせ!」
むにゅう
澪「ひぃぃ///や、やめろ馬鹿律!!!」
梓(よし、私もこの混乱に乗じて…)
むにゅ
澪「あ、梓?!」
律「おい何してんだ中野!澪から離れろ!」
梓「先輩こそ離れてください!この乳は私のものです!!」
423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:22:40.33 ID:qLDPNmeQP [6/28]
またミスった。
澪さん→澪先輩
426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:25:33.75 ID:qLDPNmeQP [7/28]
澪「んんっ…///」
澪「お、おい2人とも。は、恥ずかしいからやめてくれ…っ///」
律「えーい!離れろといっているんだ中野!」どんっ
梓「きゃあっ!」
もみっ
紬「あら!」
梓「む、ムギ先輩?す…すいません!」
紬「私のでよかったら、いくらでも触っていいのよ?」
梓「えっ…?」
梓「じゃ、じゃあ…失礼しますっ!」
もみもみ
もみもみ
紬「あっ…」
427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:28:50.12 ID:qLDPNmeQP [8/28]
梓「ムギ先輩の、とってもやわらかいです」
紬「そう?それはよかったわ」
紬「で、でもちょっと激しい…かも…」
憂「・・・・・・」
もうわけがわからなかった。
律さんが澪さんの胸を揉み、
梓ちゃんが律さんの胸を揉んでいた。
この場にお姉ちゃんがいたらいったいどうなっていたのだろうか。
どうすればいいのかわからなかったので、
とりあえず私も近くにいた澪さんの胸を揉むことにした。
むにゅ
憂(うわ、おっきぃ…)
428 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:30:05.12 ID:qLDPNmeQP [9/28]
ちげぇぇだろおぉぉぉがぁぁぁぁ!!!
あずにゃんが揉んだのはムギのおっぱいだろおがぁぁぁぁ!!!!
431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:33:04.14 ID:qLDPNmeQP [10/28]
【食堂】
澪「さて、食事のときぐらいはおとなしくしろよ2人とも」
律「はい…」
梓「すびばせん…」
あのあと律さんと梓ちゃんは澪さんからゲンコツをくらっていた。
紬「あ、お食事が来たわよ」
ガラガラ
澪「ワ、ワゴン…?」
ワゴンと一緒にたくさんの料理が運ばれてきた。
どれも普通に生活していたら食べることはないであろう料理ばかりだった。
律「これ、あとでお金とられたりとかしないよな…」
梓「なんかバチが当たりそうです」
憂「す、すごい…」
紬「さ、いただきましょう」
433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:37:19.74 ID:qLDPNmeQP [11/28]
「いただきまーす!」
・・・・・・
たくさん動いて私たちはお腹が空いていた。
とはいえこんな量の料理をたいらげることも出来るわけなく、
どれも中途半端に残ってしまった。
梓「もう、お腹いっぱいです…」
律「なんかさわちゃんとか和とかみんな呼べばよかったな」
澪「確かに」
紬「じゃあまた今度、みんなも呼んでパーティーしましょ」
憂(お姉ちゃんにも食べさせてあげたかったなぁ)
438 名前:さるった[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:53:15.30 ID:qLDPNmeQP [12/28]
食事が終わったあと、花火をした。
これも紬さんが事前に用意したらしく、
すごい量とバリエーションの花火だった。
律「くらえ!炸裂ロケット花火!」
ヒューン…パン
澪「馬鹿!危ないだろ!」
律「なにいってんだ、花火はスリルを味わうもんだろ!ほらもう一発」ヒューン
澪「ひぃぃ」
梓「先輩たち危ないからこっち来ないでくださいね」
律「ふっふ~ん。ほれ梓!くらえ、ねずみ花火じゃ」
シャアアアア…
梓「きゃああああ!!!」
律「あっはっはっはっは!おもしれー!」
紬「あらあら」
憂(なんで笑っていられるんだろう…)
441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:02:35.87 ID:qLDPNmeQP [13/28]
花火を終え、紬さんの部屋で人生ゲームをした。
この人生ゲームは律さんが家から持参したものだ。
とりわけ紬さんは人生ゲームといったものをしたことがなかったらしく、
とても物珍しそうに遊んでいた。
澪「あっ、また子どもが…」
梓「これで4人目ですね」
律「あらあら澪さんたら、お盛んなこって!」
澪「う、うるさい!」
紬「やった!カジノで大当たりよ!」
律「ムギはゲームでも億万長者か…」
442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:05:59.77 ID:qLDPNmeQP [14/28]
人生ゲームをやり終えた頃にはすでに12時近くになっていた。
律「なーんかいっぱい遊んで疲れちゃったな」
梓「そうですね、ふあぁ…」
澪「そろそろ寝ようか」
紬「今度は唯ちゃんも誘って、みんなでお泊りしましょう」
本当に楽しかった。
布団に入ってからも、話が止まらなかった。
部活の話、学校の話、ここにはいないお姉ちゃんの話。いろんなお話をした。
なんだか家出したことがバカバカしく思えた。
だって、お姉ちゃんはこんなに素敵な人たちと毎日を過ごしているんだもの。
寂しくなんかなくなった。お姉ちゃんは今を精一杯楽しんでいる。
私はそんなお姉ちゃんを見ているだけで幸せなんだ。
445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:11:41.46 ID:qLDPNmeQP [15/28]
梓「憂、どうかしたの?」
澪「話が盛り上がりすぎちゃったかな、ごめんな?」
憂「いえ、今日は本当にありがとうございました」
憂「お姉ちゃんを、これからもよろしくお願いします」
律「なんだなんだ改まって?」
紬「私たちはずっと一緒よ。もちろん、憂ちゃんもさわ子先生も和ちゃんも。みんな私たちの大切な人だもの」
あったかい人たちだった。
みんなが魅かれる理由がわかったかもしれない。
446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:14:30.29 ID:qLDPNmeQP [16/28]
【家出3日目】
紬「それじゃ斉藤。みんなを家まで送り届けてね」
斉藤「おまかせください」
梓「お邪魔しました」
律「そんじゃまたなー」
澪「また明日、学校で」
憂「お世話になりました」
紬「唯ちゃんにもよろしくね」
私たちは紬さんの家をあとにした。
448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:17:19.37 ID:qLDPNmeQP [17/28]
【ゆいとういの家】
憂「さて」
3日ぶりの我が家だ。
お姉ちゃんはどうしているかな?
私は玄関のドアを開けた。
ガチャ
憂「ただいまー!」
しーん…
452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:21:27.69 ID:qLDPNmeQP [18/28]
憂(寝てるのかな?)
私は靴を脱ぎリビングに向かった。
リビングではお姉ちゃんがソファの上でうずくまっていた。
電気もつけず、食事も食べかけだった。
憂「お姉ちゃん」
唯「…憂?」
憂「ただいま、いま帰っ――」
ぎゅっ
唯「ういっ!!!」
憂「きゃっ」
454 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:24:14.59 ID:qLDPNmeQP [19/28]
お姉ちゃんは私に抱きついてきた。
あまりの勢いに押し倒されそうになった。
唯「憂のばか!ばかばかばか!」
憂「…お姉ちゃん」
唯「何の連絡もしないで…。心配したんだからねっ?」
唯「憂になにかあったら、私どうしようかと…」ぽろぽろ
お姉ちゃんは泣いていた。私は悪い子だ。
大好きな人をこんなにも泣かせてしまったのだから。
憂「ごめんね…。ごめんね、お姉ちゃん」ぽろぽろ
459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:27:42.41 ID:qLDPNmeQP [20/28]
私も泣いた。自分の愚かさに。
こんなに愛されていることに気づかなかった浅はかな自分に。
唯「憂。いったいどこで何をしていたの?」
私は正直にすべてを話すことにした。
・・・・・・
唯「そっか、そういうことだったんだ…」
憂「うん、ごめんね?お姉ちゃん」
唯「・・・・・・」ぷいっ
憂「お姉ちゃん?」
唯「…もう憂なんて知らない!」
憂「えっ…?」
460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:30:16.41 ID:qLDPNmeQP [21/28]
お姉ちゃんは急にそっぽを向いた。
憂「お姉ちゃん、怒ってる…?」
唯「当たり前だよ!憂のばか!!」
お姉ちゃんが怒るのも当然だと思った。
構ってもらえなかったという単純な理由で家出し、
ここまで心配をかけたのだから。
唯「どうして…」
唯「どうして!ムギちゃんの家に私も呼んでくれなかったの?!」
憂「え?」
462 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:34:16.32 ID:qLDPNmeQP [22/28]
唯「私だってムギちゃんの家で鬼ごっことか花火とかしたかった!」
唯「私だけ仲間外れにしてみんなで楽しんだなんてひどい!!」
憂「………ぷふっ」
唯「なにがおかしいの!憂!」
私は思わず吹き出してしまった。
おかしいに決まってる。
お姉ちゃんが怒っていたのは家出の理由ではなく、
紬さんの家でのお泊り会に参加出来なかったことだったからだ。
その答えがあまりにもお姉ちゃんらしくて、我慢出来なかった。
463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:37:38.00 ID:qLDPNmeQP [23/28]
唯「本当に怒ったんだからね!もう憂とはしばらく口もきかないんだから!」
憂「お姉ちゃん?」
唯「・・・・・・」
お姉ちゃんは私に背を向けたまま黙っている。
どうやら本当に口をきかないつもりらしい。
私は買い物袋からあるものを出した。
本当は仲直りのために用意したものなんだけど、
まさかこんな形で使うことになるとは。
憂「ねぇお姉ちゃん、私アイス買ってきたんだけど…」
唯「・・・・・・」ぴくっ
466 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:41:01.60 ID:qLDPNmeQP [24/28]
アイスの単語に反応したらしい。
お姉ちゃんは振り返らないよう必死に我慢していた。
憂「今日買ってきたアイス、高くてすごくおいしいやつなんだ」
唯「・・・・・・」ぷるぷる
お姉ちゃんが震えている。
もうひと押しだ。
憂「お姉ちゃんが何もしゃべってくれないなら、私一人で食べちゃおうかなぁー…」
唯「・・・・・・」ぴきーん
468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:44:43.98 ID:qLDPNmeQP [25/28]
お姉ちゃんは硬直した。
どうやらとどめをさされたようだ。
唯「……………憂。アイス」
憂「・・・・・・」
私はわざと聞こえない振りをした。
唯「あ゛~~~い゛~~~す゛ぅ~~~!!!!」
がばっ
憂「きゃっ!」
お姉ちゃんは私の足にしがみついてきた。
唯「ういぃぃ~、アイスアイスアイス~!!」
471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:47:30.10 ID:qLDPNmeQP [26/28]
お姉ちゃんとこのやりとりをするのは久しぶりだった。
いつもならすぐにアイスをあげるんだけど、
今日はほんの少しだけ、いじわるをした。
久しぶりのこのかわいさをもう少し見ていたいと思ったからだ。
憂「お姉ちゃんが何も反応してくれないみたいだし、溶ける前に一人で食べちゃうか…」
唯「えっ…?わたしいるよ?!ここにいるよ、憂!」
私はお姉ちゃんを無視してキッチンに向かって歩き始めた。
お姉ちゃんは私の足にずるずると引きずられていた。
唯「憂…。ういぃぃ…」しゅん
とうとう諦めたのか、私の足から離れてソファに向かってしまった。
ソファで丸くなり小さくアイスアイスとつぶやいていた。
そんなお姉ちゃんがかわいくて愛しくてどうしようもなかった。
476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:50:54.76 ID:qLDPNmeQP [27/28]
もうこのくらいでいいかな。
ちょっとお姉ちゃんがかわいそうになってきた。
私はアイスをもってお姉ちゃんの元に向かった。
とんとん
憂「お姉ちゃん」
唯「…?」ぐすっ
おねえちゃんは半べそをかいていた。
憂「アイス、食べよ?」
唯「……うんっ!!」ぱぁぁ
お姉ちゃんは途端に元気になった。
もう、お姉ちゃんったら…。
480 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:54:12.02 ID:qLDPNmeQP [28/28]
机の上にはラクトアイスとスプーン。
今日はちょっぴり奮発していいアイスを買ったから、ひとつだけ。
唯「お、おいしそう~…!」
憂「仲直りの印に私が最初の一口を食べさせてあげる」
唯「えぇ、いいよう自分で食べられるから」
お姉ちゃんはうずうずしていた。
早く食べたくて仕方ないのだろう。
私はそれをなだめるように言った。
憂「いいから。はいお姉ちゃん、目を瞑ってあーんして?」
唯「んん~っ。あぁー…」
憂「ふふっ」
ちゅっ
唯「えっ?」
憂「大好きだよ、お姉ちゃん」
お わ り
A:置手紙の日にちを守る
いや、ダメだ。置手紙に3日と書いたのだからちゃんと守らなければ。
私がお姉ちゃんを裏切ってしまったら、元も子もなくなってしまうではないか。
憂「ありがとうございます。でも3日で帰ると置手紙に書いたので…」
憂「一日だけ、誰かのお家にお世話になれれば大丈夫です」
律「んーそっかー。残念だなぁ」
澪「まぁ約束は守らないとな」
紬「じゃあ私の家に来る?」
憂「えっ、いいんですか?」
律「えー、なんか憂ちゃんだけずるいぞ!私だってムギの家行ったことないのに」
紬「じゃありっちゃんもどう?」
律「本当に?!やったー!」
澪「お前がよろこんでどうする!」
335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 16:58:09.56 ID:j7lw6bIRP
紬「何なら澪ちゃんも来ていいのよ?」
澪「えっ?!いいのか?」
律「自分だってよろこんでんじゃん…」ボソッ
澪「う、うるさい///」
律「じゃあ梓も呼んでムギん家でお泊り会しよーぜー!」
澪「唯にはちょっと申し訳ない気もするが…」
律「憂ちゃん、梓に連絡とってもらっていい?」
憂「わかりました」
紬「あぁ…お泊り会。なんて甘美な響きなの…。私の夢が、またひとつ叶った…」
律澪「」
340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:01:45.01 ID:j7lw6bIRP
というわけで、紬さんの家で軽音部の方々とお泊り会を開くことになりました。
紬「じゃあ私と憂ちゃんは先に行って待ってるから」
律「わかった。唯とご飯食べたあとまた連絡するよ!」
紬「それじゃあ憂ちゃん。行きましょうか」
憂「はい、お世話になります」
・・・・・・
唯「ごめーん、遅くなっちゃって…。あれ、ムギちゃんは?」
澪「あ、あぁ。なんか急用を思い出したって言って帰ったぞ!」
律「う、うんうん!」
唯「なんで2人ともちょっとうれしそうなの?何かあった?」
律「へっ?そ、そそそそんなことはないぞ!な、澪?」
澪「も、もも…もろちんだ!」
唯(澪ちゃん下ネタ…?)
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:04:30.39 ID:j7lw6bIRP
紬さんの家に向かう途中、梓ちゃんに連絡した。
梓ちゃんもすごく楽しみにしているようだ。
そんなに紬さんの家ってすごいのかな…。
紬「もしもし、斉藤?いま駅に着いたんだけど、お迎えいいかしら?」
・・・・・・
斉藤「おまたせいたしました」
ガチャ
紬「さ、乗って憂ちゃん」
私たちの前に止まったのはリムジンだった。
紬「あ、今日はお友達がたくさん泊まりに来るから盛大にもてなしてね」
斉藤「かしこまりました」
憂「」
私は考えるのをやめた。
343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:07:56.58 ID:j7lw6bIRP
憂「うわぁ…」
紬さんの家は家というより屋敷といった方が正しかった。
家に入ると何人もの使いの人たちが迎えてくれた。
紬「ごめんなさいね、ちょっと散らかってるかも知れないけど」
憂「ここ…紬さんの部屋ですか?」
紬「そうよ、何か変かしら?」
何畳?いやこの場合は何LDK?
とにかく紬さんの部屋だけは大きかった。
普通の家庭のリビングでもこれだけの広さはない。
紬「お茶持ってくるから待っててね」
345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:11:40.48 ID:j7lw6bIRP
紬さんとお茶を飲んで雑談していた。
しばらくして律さんと澪さんと梓ちゃんも来た。
梓「り、リムジンなんて乗ったことなかったです…」
澪「私、赤絨毯初めて歩いた…」
律「ここは天国か何かですか?」
紬「んもう、大げさよみんな」
みんな私と同じようなリアクションだった。
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:14:59.14 ID:j7lw6bIRP
律「これだけ大きいと家の中で鬼ごっことか出来そうだな」
梓「絶対捕まらなそうですけどね…」
紬「……それ」
律「へっ?」
紬「それ…すごくいいわぁ……」
澪「おいおい…」
紬「やりましょう、鬼ごっこ!」
憂「い、家の中でですか?」
紬「もちろんよ!こんなこと、今しか出来ないじゃない!」
359 名前:またさるった。[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:37:33.22 ID:j7lw6bIRP
ひょんなことから私たちは紬さんの家…
ではなく屋敷で鬼ごっこをすることになりました。
律「じゃあ範囲はこの屋敷の中な」
紬「はいみんな。これつけて」
梓「何ですか?これ」
紬「発信器よ」
澪「なんでこんなもの持ってるんだ…」
紬「こうやって鬼の発信器が近づくと」
ピピピピピピピピ
憂「わっ、すごい!他の発信器が共鳴してる」
紬「これで鬼が近くにいることがわかるわ」
澪「なるほど、スリルあって楽しそうだな」
362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:43:04.15 ID:j7lw6bIRP
梓「じゃあ、最初の鬼は誰にしますか?」
紬「はい!私がやります!」
律「ルールは増え鬼な。どんどん鬼が増えていくゲームだ」
梓「つまり、生き残れば生き残るほど地獄が待ってるってことですね…」
律「ムギが3分数えたらゲームスタート。それじゃ、散れっ!」
だっ
【3分後】
紬「さて、一人ひとりじっくり追い詰めてあげるわぁ…」
364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:47:08.97 ID:j7lw6bIRP
【澪・律】
律「そ、それにしても広いなここは…」
澪「あぁ。でもこれだけ広いなら逆に隠れてやり過ごせそうだな」
ピピッ… ピピッ…
澪「えっ?」
ピピピピピピピピ
澪「うわあああ!もう鳴ってる?!」
律「わ、私のもだ!近くにいるのか?!」
澪「み、見当たらないぞ。どこだ?!」
ぬっ
紬「澪ちゃんつかまえた♪」
365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:50:31.83 ID:j7lw6bIRP
澪「なん…だと…?」
律「こんなところに抜け道が…」
紬「なにいってるの澪ちゃん、ここは私の家よ?」
紬「さて、りっちゃんも捕まりましょうか」
律「すまん!澪!!」ドビュン
澪「あっ!律!!この裏切りものぉぉぉ!!」
366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:53:53.17 ID:j7lw6bIRP
【憂・梓】
憂「なんか向こうの方が騒がしいね」
梓「何かあったのかな…」
brrrr
梓「はい。あ、澪先輩。どうしたんですか?」
澪『もしもし、梓か?さっそく律が捕まった!』
梓「えっ?律先輩が?!」
澪『あぁ、どうやらこの家には抜け道がいくつかあるらしい』
梓「そうなんですか…」
澪『単独より複数で行動した方がよさそうだ。今から梓のところに行く。一緒に行動しよう」
梓「はい、わかりました。場所はあとで連絡します!」
ピッ
368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:57:54.88 ID:j7lw6bIRP
憂「澪さん何だって?」
梓「一緒に行動しようって。この屋敷、抜け道がいくつかあるみたい」
澪さんの誘いに私は違和感を覚えた。
この場合は複数ではなく単独で行動し、機動性を重視すべきではないか。
ましてやこれは増え鬼だ。一人が犠牲になって場合に他の人も道連れになる可能性がある。
私は少し警戒心を強めた。
梓「紬さんの部屋の前にいます…っと」
369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 17:59:43.25 ID:j7lw6bIRP
澪「おーい!梓、憂ちゃん!」
梓「あ、澪先輩!」
ピピッ、ピピピピピピピ
憂「は、発信器が鳴ってる!」
梓「近くにムギ先輩が?!」
紬さんは私たちの後ろにいた。
見つけて追いかけてくる。
紬「2人とも、逃がさないわよぉ…」じゅるり
梓「憂!早く澪先輩のところに逃げよう」
憂「う、うん…」
澪「・・・・・・」にやり
372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 18:01:21.05 ID:j7lw6bIRP
梓「澪先輩!後ろからムギ先輩が来てます、早く逃げましょう!」
澪「……ふふ」
ガシッ
澪「梓、捕まえた」
梓「えっ?」
澪「悪いな梓、私はもう鬼なんだ」
梓「そ、そんな…。憂!逃げて」
澪「逃がすか…ってあれ?いない」
紬「抜け道を見つけた様ね」
澪「さすがだな、やはり憂ちゃんは一筋縄じゃ行かないか…」
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 18:03:37.80 ID:j7lw6bIRP
私は近くに抜け道を見つけたのでそこから逃げた。
なんとか難は免れた。梓ちゃんごめん。
…が紬さんに先回りされ、あっけなく捕まった。
最後に残ったのは律さんだった。
律さんは全員で挟み込んで捕まえることにした。
とりわけ澪さんは張り切っていた。
澪「さあ、観念しろ律」
律「あーっ!後ろに幽霊が!!」
澪「ひいぃぃっ!」がばっ
律「チャンス!」だっ
がしっ
律「ありゃ?」
梓「その手が通用するのは澪先輩だけです」
律「ちくしょう…」
澪「見えない聞こえない見えない聞こえない」
紬「第一回戦、終了ね」
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/14(土) 18:06:06.13 ID:j7lw6bIRP
・・・・・・
鬼ごっこを何回かやったあと缶けりをした。もちろん発信器付きで。
用意された缶は紬さんの屋敷にあった外国の高価な飲み物の空き缶だった。
蹴るのにすごく抵抗のある缶だった。
高校生にもなってまさかこんなことをするとは思わなかった。
みんな全力で楽しんでいた。あぁ、これが軽音部なのか。
お姉ちゃんが少しうらやましかった。
律「はぁ…はぁ…。も、もう無理…」
澪「つ、つっかれた…」
梓「広すぎですよ、この屋敷…」
憂「あぁ~楽しかったぁ」
律「憂ちゃん大健闘だったよな」
梓「憂、運動神経もいいですから…」
紬「それじゃあ汗もかいたし、お風呂に入りましょうか」
澪「なんで息ひとつ乱れてないんだムギは…」
417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:12:28.72 ID:qLDPNmeQP [2/28]
【お風呂】
律「で、でけぇ…」
紬「普段は大浴場は使ってないんだけどね、みんなが来るってことだから開放したの」
梓「ライオンの口からお湯が出てる…」
澪「いったい何者なんだムギは…」
律「あれ、憂ちゃんは?」
憂「・・・・・・」
憂「・・・・・・」ちらっ
梓「うっ…」
梓(わ、私を警戒している?!)
419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:15:08.41 ID:qLDPNmeQP [3/28]
澪「どうしたんだ憂ちゃん、さっきから梓の方ばっか見てるみたいだけど」
憂「昨日梓ちゃんの家に泊まったとき…い、一緒にお風呂に入ったんですけど」
憂「そ、その時、梓ちゃんに…む、胸をいっぱい揉まれて…」
澪「えっ」
紬「まぁ」
律「梓。お前、おっぱい星人だったのか」
420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:18:38.00 ID:qLDPNmeQP [4/28]
梓「ち、違います!誤解です!」
憂「・・・・・・」うるうる
梓「ご、ごめんね憂?大丈夫だから、こっちおいでよ」
憂「・・・・・・」ささっ
澪「ゆ、憂ちゃん?」
梓(あ、あからさまに避けられている…)
梓(にしても、ムギ先輩や澪先輩は憂よりも大きいな…)
梓(特に澪さん。何カップぐらいあるんだろう)
梓(それに比べて律先輩は…)ちらっ
梓「…ぷっ!」
律「おい中野、今私の胸を見て笑っただろ。なぁ、笑っただろ」
422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:21:41.74 ID:qLDPNmeQP [5/28]
梓「そ、そんなことありませんよ!…ぷぷっ」
律「お前だって私と大して変わらんだろ!」
梓「私はこれからまだまだ大きくなりますもん!まだ16だし」
律「もう18になる私には可能性はないって言いたいのか!」
梓「ふっ…」
律「ぢ、ぢぐじょー!やい澪!お前がそんなにでかいからいけないんだぞ、私によこせ!」
むにゅう
澪「ひぃぃ///や、やめろ馬鹿律!!!」
梓(よし、私もこの混乱に乗じて…)
むにゅ
澪「あ、梓?!」
律「おい何してんだ中野!澪から離れろ!」
梓「先輩こそ離れてください!この乳は私のものです!!」
423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:22:40.33 ID:qLDPNmeQP [6/28]
またミスった。
澪さん→澪先輩
426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:25:33.75 ID:qLDPNmeQP [7/28]
澪「んんっ…///」
澪「お、おい2人とも。は、恥ずかしいからやめてくれ…っ///」
律「えーい!離れろといっているんだ中野!」どんっ
梓「きゃあっ!」
もみっ
紬「あら!」
梓「む、ムギ先輩?す…すいません!」
紬「私のでよかったら、いくらでも触っていいのよ?」
梓「えっ…?」
梓「じゃ、じゃあ…失礼しますっ!」
もみもみ
もみもみ
紬「あっ…」
427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:28:50.12 ID:qLDPNmeQP [8/28]
梓「ムギ先輩の、とってもやわらかいです」
紬「そう?それはよかったわ」
紬「で、でもちょっと激しい…かも…」
憂「・・・・・・」
もうわけがわからなかった。
律さんが澪さんの胸を揉み、
梓ちゃんが律さんの胸を揉んでいた。
この場にお姉ちゃんがいたらいったいどうなっていたのだろうか。
どうすればいいのかわからなかったので、
とりあえず私も近くにいた澪さんの胸を揉むことにした。
むにゅ
憂(うわ、おっきぃ…)
428 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:30:05.12 ID:qLDPNmeQP [9/28]
ちげぇぇだろおぉぉぉがぁぁぁぁ!!!
あずにゃんが揉んだのはムギのおっぱいだろおがぁぁぁぁ!!!!
431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:33:04.14 ID:qLDPNmeQP [10/28]
【食堂】
澪「さて、食事のときぐらいはおとなしくしろよ2人とも」
律「はい…」
梓「すびばせん…」
あのあと律さんと梓ちゃんは澪さんからゲンコツをくらっていた。
紬「あ、お食事が来たわよ」
ガラガラ
澪「ワ、ワゴン…?」
ワゴンと一緒にたくさんの料理が運ばれてきた。
どれも普通に生活していたら食べることはないであろう料理ばかりだった。
律「これ、あとでお金とられたりとかしないよな…」
梓「なんかバチが当たりそうです」
憂「す、すごい…」
紬「さ、いただきましょう」
433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:37:19.74 ID:qLDPNmeQP [11/28]
「いただきまーす!」
・・・・・・
たくさん動いて私たちはお腹が空いていた。
とはいえこんな量の料理をたいらげることも出来るわけなく、
どれも中途半端に残ってしまった。
梓「もう、お腹いっぱいです…」
律「なんかさわちゃんとか和とかみんな呼べばよかったな」
澪「確かに」
紬「じゃあまた今度、みんなも呼んでパーティーしましょ」
憂(お姉ちゃんにも食べさせてあげたかったなぁ)
438 名前:さるった[] 投稿日:2010/08/15(日) 02:53:15.30 ID:qLDPNmeQP [12/28]
食事が終わったあと、花火をした。
これも紬さんが事前に用意したらしく、
すごい量とバリエーションの花火だった。
律「くらえ!炸裂ロケット花火!」
ヒューン…パン
澪「馬鹿!危ないだろ!」
律「なにいってんだ、花火はスリルを味わうもんだろ!ほらもう一発」ヒューン
澪「ひぃぃ」
梓「先輩たち危ないからこっち来ないでくださいね」
律「ふっふ~ん。ほれ梓!くらえ、ねずみ花火じゃ」
シャアアアア…
梓「きゃああああ!!!」
律「あっはっはっはっは!おもしれー!」
紬「あらあら」
憂(なんで笑っていられるんだろう…)
441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:02:35.87 ID:qLDPNmeQP [13/28]
花火を終え、紬さんの部屋で人生ゲームをした。
この人生ゲームは律さんが家から持参したものだ。
とりわけ紬さんは人生ゲームといったものをしたことがなかったらしく、
とても物珍しそうに遊んでいた。
澪「あっ、また子どもが…」
梓「これで4人目ですね」
律「あらあら澪さんたら、お盛んなこって!」
澪「う、うるさい!」
紬「やった!カジノで大当たりよ!」
律「ムギはゲームでも億万長者か…」
442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:05:59.77 ID:qLDPNmeQP [14/28]
人生ゲームをやり終えた頃にはすでに12時近くになっていた。
律「なーんかいっぱい遊んで疲れちゃったな」
梓「そうですね、ふあぁ…」
澪「そろそろ寝ようか」
紬「今度は唯ちゃんも誘って、みんなでお泊りしましょう」
本当に楽しかった。
布団に入ってからも、話が止まらなかった。
部活の話、学校の話、ここにはいないお姉ちゃんの話。いろんなお話をした。
なんだか家出したことがバカバカしく思えた。
だって、お姉ちゃんはこんなに素敵な人たちと毎日を過ごしているんだもの。
寂しくなんかなくなった。お姉ちゃんは今を精一杯楽しんでいる。
私はそんなお姉ちゃんを見ているだけで幸せなんだ。
445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:11:41.46 ID:qLDPNmeQP [15/28]
梓「憂、どうかしたの?」
澪「話が盛り上がりすぎちゃったかな、ごめんな?」
憂「いえ、今日は本当にありがとうございました」
憂「お姉ちゃんを、これからもよろしくお願いします」
律「なんだなんだ改まって?」
紬「私たちはずっと一緒よ。もちろん、憂ちゃんもさわ子先生も和ちゃんも。みんな私たちの大切な人だもの」
あったかい人たちだった。
みんなが魅かれる理由がわかったかもしれない。
446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:14:30.29 ID:qLDPNmeQP [16/28]
【家出3日目】
紬「それじゃ斉藤。みんなを家まで送り届けてね」
斉藤「おまかせください」
梓「お邪魔しました」
律「そんじゃまたなー」
澪「また明日、学校で」
憂「お世話になりました」
紬「唯ちゃんにもよろしくね」
私たちは紬さんの家をあとにした。
448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:17:19.37 ID:qLDPNmeQP [17/28]
【ゆいとういの家】
憂「さて」
3日ぶりの我が家だ。
お姉ちゃんはどうしているかな?
私は玄関のドアを開けた。
ガチャ
憂「ただいまー!」
しーん…
452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:21:27.69 ID:qLDPNmeQP [18/28]
憂(寝てるのかな?)
私は靴を脱ぎリビングに向かった。
リビングではお姉ちゃんがソファの上でうずくまっていた。
電気もつけず、食事も食べかけだった。
憂「お姉ちゃん」
唯「…憂?」
憂「ただいま、いま帰っ――」
ぎゅっ
唯「ういっ!!!」
憂「きゃっ」
454 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:24:14.59 ID:qLDPNmeQP [19/28]
お姉ちゃんは私に抱きついてきた。
あまりの勢いに押し倒されそうになった。
唯「憂のばか!ばかばかばか!」
憂「…お姉ちゃん」
唯「何の連絡もしないで…。心配したんだからねっ?」
唯「憂になにかあったら、私どうしようかと…」ぽろぽろ
お姉ちゃんは泣いていた。私は悪い子だ。
大好きな人をこんなにも泣かせてしまったのだから。
憂「ごめんね…。ごめんね、お姉ちゃん」ぽろぽろ
459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:27:42.41 ID:qLDPNmeQP [20/28]
私も泣いた。自分の愚かさに。
こんなに愛されていることに気づかなかった浅はかな自分に。
唯「憂。いったいどこで何をしていたの?」
私は正直にすべてを話すことにした。
・・・・・・
唯「そっか、そういうことだったんだ…」
憂「うん、ごめんね?お姉ちゃん」
唯「・・・・・・」ぷいっ
憂「お姉ちゃん?」
唯「…もう憂なんて知らない!」
憂「えっ…?」
460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:30:16.41 ID:qLDPNmeQP [21/28]
お姉ちゃんは急にそっぽを向いた。
憂「お姉ちゃん、怒ってる…?」
唯「当たり前だよ!憂のばか!!」
お姉ちゃんが怒るのも当然だと思った。
構ってもらえなかったという単純な理由で家出し、
ここまで心配をかけたのだから。
唯「どうして…」
唯「どうして!ムギちゃんの家に私も呼んでくれなかったの?!」
憂「え?」
462 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:34:16.32 ID:qLDPNmeQP [22/28]
唯「私だってムギちゃんの家で鬼ごっことか花火とかしたかった!」
唯「私だけ仲間外れにしてみんなで楽しんだなんてひどい!!」
憂「………ぷふっ」
唯「なにがおかしいの!憂!」
私は思わず吹き出してしまった。
おかしいに決まってる。
お姉ちゃんが怒っていたのは家出の理由ではなく、
紬さんの家でのお泊り会に参加出来なかったことだったからだ。
その答えがあまりにもお姉ちゃんらしくて、我慢出来なかった。
463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:37:38.00 ID:qLDPNmeQP [23/28]
唯「本当に怒ったんだからね!もう憂とはしばらく口もきかないんだから!」
憂「お姉ちゃん?」
唯「・・・・・・」
お姉ちゃんは私に背を向けたまま黙っている。
どうやら本当に口をきかないつもりらしい。
私は買い物袋からあるものを出した。
本当は仲直りのために用意したものなんだけど、
まさかこんな形で使うことになるとは。
憂「ねぇお姉ちゃん、私アイス買ってきたんだけど…」
唯「・・・・・・」ぴくっ
466 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:41:01.60 ID:qLDPNmeQP [24/28]
アイスの単語に反応したらしい。
お姉ちゃんは振り返らないよう必死に我慢していた。
憂「今日買ってきたアイス、高くてすごくおいしいやつなんだ」
唯「・・・・・・」ぷるぷる
お姉ちゃんが震えている。
もうひと押しだ。
憂「お姉ちゃんが何もしゃべってくれないなら、私一人で食べちゃおうかなぁー…」
唯「・・・・・・」ぴきーん
468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:44:43.98 ID:qLDPNmeQP [25/28]
お姉ちゃんは硬直した。
どうやらとどめをさされたようだ。
唯「……………憂。アイス」
憂「・・・・・・」
私はわざと聞こえない振りをした。
唯「あ゛~~~い゛~~~す゛ぅ~~~!!!!」
がばっ
憂「きゃっ!」
お姉ちゃんは私の足にしがみついてきた。
唯「ういぃぃ~、アイスアイスアイス~!!」
471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:47:30.10 ID:qLDPNmeQP [26/28]
お姉ちゃんとこのやりとりをするのは久しぶりだった。
いつもならすぐにアイスをあげるんだけど、
今日はほんの少しだけ、いじわるをした。
久しぶりのこのかわいさをもう少し見ていたいと思ったからだ。
憂「お姉ちゃんが何も反応してくれないみたいだし、溶ける前に一人で食べちゃうか…」
唯「えっ…?わたしいるよ?!ここにいるよ、憂!」
私はお姉ちゃんを無視してキッチンに向かって歩き始めた。
お姉ちゃんは私の足にずるずると引きずられていた。
唯「憂…。ういぃぃ…」しゅん
とうとう諦めたのか、私の足から離れてソファに向かってしまった。
ソファで丸くなり小さくアイスアイスとつぶやいていた。
そんなお姉ちゃんがかわいくて愛しくてどうしようもなかった。
476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:50:54.76 ID:qLDPNmeQP [27/28]
もうこのくらいでいいかな。
ちょっとお姉ちゃんがかわいそうになってきた。
私はアイスをもってお姉ちゃんの元に向かった。
とんとん
憂「お姉ちゃん」
唯「…?」ぐすっ
おねえちゃんは半べそをかいていた。
憂「アイス、食べよ?」
唯「……うんっ!!」ぱぁぁ
お姉ちゃんは途端に元気になった。
もう、お姉ちゃんったら…。
480 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/15(日) 03:54:12.02 ID:qLDPNmeQP [28/28]
机の上にはラクトアイスとスプーン。
今日はちょっぴり奮発していいアイスを買ったから、ひとつだけ。
唯「お、おいしそう~…!」
憂「仲直りの印に私が最初の一口を食べさせてあげる」
唯「えぇ、いいよう自分で食べられるから」
お姉ちゃんはうずうずしていた。
早く食べたくて仕方ないのだろう。
私はそれをなだめるように言った。
憂「いいから。はいお姉ちゃん、目を瞑ってあーんして?」
唯「んん~っ。あぁー…」
憂「ふふっ」
ちゅっ
唯「えっ?」
憂「大好きだよ、お姉ちゃん」
お わ り
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