スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
魔王「勇者なんかギッタギタのメッタメタだ!」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 00:47:16.74 ID:N5MI+HQv0
勇者「じゃあ、やってみろよ」
魔王「ふはは! よくきたな! 勇者よ!」
勇者「えいっ」
魔王「いた!」
勇者「えいえい!」
魔王「いたた!」
勇者「えーい」
魔王「いいかげんやめろー!」
勇者「じゃあ、やってみろよ」
魔王「ふはは! よくきたな! 勇者よ!」
勇者「えいっ」
魔王「いた!」
勇者「えいえい!」
魔王「いたた!」
勇者「えーい」
魔王「いいかげんやめろー!」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 00:52:06.91 ID:N5MI+HQv0
勇者「というか、お前、なんでこんなところに?」
魔王「…お前、私を忘れたのか?」
勇者「というか、夢に出てくるなよ…」
魔王「むむぅ…私がそんなに嫌いか!?」
勇者「嫌いじゃないけども…」
魔王「歯切れが悪い! どうせゆーしゃは私のこと嫌いなんだー!」
勇者「嫌いなんて言ってないだろ」
魔王「ほ、ほんとか!?」
勇者「どちらかと言えば、好きだ」
魔王「…」カァァ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 00:56:58.79 ID:N5MI+HQv0
魔王「ゆ、夢の中でそんなこと言われても…」
勇者「ああ、現実のお前には届かないだろうな」
魔王「うぅ...お前なんかに可愛いと言われても嬉しくないわ!」
勇者「そうか。なら、もう言わない」
魔王「えっ!?」
勇者「もーう言わなーい」
魔王「えっ!? えっ!? えっ!?」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 00:59:56.51 ID:N5MI+HQv0
魔王「うわぁぁん!」ガバッ
勇者「おう、おはよー」
魔王「あれ!? あれ!?」
勇者「どうしたんだ? そんな顔して」
魔王「さっきの、私の夢だったのか…」
勇者「? なにわけわかんねーこと言ってんだ?」
魔王「な、なんでもないわ!」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:03:10.71 ID:N5MI+HQv0
魔王「…たぶんみんなが思ってることを言うぞ」
勇者「なんだよ突然」
魔王「なんでお前と私が一緒にいるのだ!?」
勇者「は? みんなって誰だよ!」
魔王「知らん! でも、これは言っておかんといけないと思うのだ!」
勇者「魔王の城に行った俺が、お前の事を魔王だと思わずに連れて帰ってきたからだろ?」
魔王「む、むぅ…たしかそうだったな」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:07:01.40 ID:N5MI+HQv0
勇者「まあ、とりあえず、おはよう」
魔王「お、おはよう」
勇者「そろそろ盗賊も帰ってくるころだろう」
魔王「む、あいつはなにをしているのだ?」
勇者「水を汲みにいってる。もちろん、綺麗な水をな」
魔王「そ、そうか! まあ、私の口に合う水は少ないがな!」
勇者「お前に合わない水の方が少ないだろ」
魔王「う、うるさい! バカ!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:16:07.67 ID:N5MI+HQv0
コンコン
勇者「ん? 盗賊か? ノックなんてしなくていいのに…」
ガチャ
勇者「盗賊…ノックはしなくていいんだぞー」
?「あ…あの…」
勇者「ん? お前誰だ?」
遊び人「遊び人だ! 遊び人! ったく、てめぇ、俺のこと忘れちまったのかよ?」
勇者「え!? 遊び人か!? お前、随分変わったな…」
遊び人「は、はぁ? ど、ど、どこが?」
勇者「なんか、うん。女らしくなったな。あとは口調をどうにかしないと…」
魔王(こいつ…勇者とは一体どんな関係だ?)
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:20:06.72 ID:N5MI+HQv0
遊び人「べ、別にぜ、全然変わってねぇよ!」
勇者「いや、髪の手入れとかめちゃくちゃ綺麗になってるし、いつもの酒臭くない」
遊び人「う、うるせー」カァァ
魔王「むむ…」
遊び人「ん? こいつがお前の言ってた…?」
魔王「! 私は全知全能の魔王様だ!」
遊び人「ふーん。で、勇者、ちょっと話があるんだけど」
魔王「ふーんだけで終わり!?」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:26:14.26 ID:N5MI+HQv0
勇者「俺にか? なんだよ、言ってみろ」
遊び人「今度…あの…祭が、あるんだ」
勇者「ああ、あるな」
遊び人「だから…一緒に…行け…ねえかな?」
魔王(バカめ! そんなお祭、お前とは絶対に行かない!)
魔王「残念! ゆーしゃは私t…」
勇者「ああ、いいぜ。なんにも予定なかったし」
魔王「」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:48:38.72 ID:N5MI+HQv0
魔王「え…勇者?」
遊び人「そ、そうか。な、なら、また、今度、来るから…その時に時間教えるぜ」
勇者「おう」
遊び人「じゃ、じゃあな!」
勇者「おーじゃなー」
盗賊「…」ガーン
勇者「おお、おかえり、盗賊」
魔王「…」ガーン
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:51:20.60 ID:N5MI+HQv0
勇者「ん? お前らどうしたんだ?」
盗賊「どうしたも…こうしたもない」
魔王「お前は鬼だ!」
勇者「?」
魔王「もう嫌いだ!」
勇者「俺は、お前に嫌いと言われるのが一番傷つくんだぞ!」
魔王「ふん! 私はお前以上に、今傷ついているわ!」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:55:51.06 ID:N5MI+HQv0
勇者「盗賊も元気ないな、どした?」
盗賊「勇者…あなたは、本当にひどい人」
勇者「?」
魔王「うわーーん! こいつバカだー!」
勇者「お前にバカなんて言われたくない!」
魔王「うるさーい! 死ねー!」
MPが足りません。
魔王「なんでいっつも出ないんだ!?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:58:21.73 ID:N5MI+HQv0
勇者「MP0のお前にはなにもできないぞ」
魔王「で、出るもん! いっぱい出るもん!」
勇者「お前が雷以外のもん出したことあるのかよ?」
魔王「あ、あるもん…い、いっぱいあるもん!」
勇者「あーもーなんでお前らこんなに怒ってるんだよ!?」
盗賊「本当に…わからないの?」
勇者「ああ、さっぱりわかんねー!」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:01:02.85 ID:N5MI+HQv0
>>20
できれば違うものと…
って、無理だよなぁ。無理だよねぇ。
すまん、理由は書きたかったから、ってだけです。
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:05:32.19 ID:N5MI+HQv0
盗賊「…祭、一緒に行っちゃダメ?」
勇者「ああ、すまん。遊び人と行くから、お前ら二人で行ってくれ」
魔王「四人で行けばいいだろ!」
勇者「あいつとお前らは面識ないだろ? それに、あいつは…」
魔王「ん?」
勇者「幼馴染なんだ」
魔王「おさななじみ?」
勇者「子供の頃からずっと仲良くてな。まあ、積もる話もあるのさ」
盗賊「幼馴染…勝てない」グスッ
勇者「? 何に勝てないんだ?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:17:02.26 ID:N5MI+HQv0
勇者「とにかくだ。俺はお前らとは行かない。わかったな?」
魔王「…ふん! 別に、お前と行けないから悲しいなんてこと、ないから別にいいもん!」
勇者「そうなのかー、俺はお前と行けなくて残念だぜ?」
魔王「な、な、な…!」カァァ
勇者「ま、とりあえず、お前らも二人で楽しめよー!」
コンコン
勇者「む? 誰だ?」
ガチャ
勇者「はいはーいどなた?」
?「僕だよ」
勇者「ん…お前は…剣士か」
剣士「やあ、勇者くん。君は今日もたくましいね」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:20:44.37 ID:N5MI+HQv0
勇者「剣士こそ、今日もかわいいぞ」
剣士「ぼ、僕は男だぞ! 可愛いなんて、言われたくない!」
魔王「む、なんじゃその小娘は?」
剣士「男だ! 僕を女の子扱いしないでくれ!」
盗賊「でも…可愛い」
剣士「あ! と、盗賊さん…」モジモジ
勇者「…ほう…お前…」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:25:01.13 ID:N5MI+HQv0
勇者「剣士、お前、盗賊のことが好きなのか?」
剣士「ゆ、勇者くん…!」
盗賊「…?」
勇者「しかし、お前にはちょっと大人すぎるんじゃないか?」
剣士「ぼ、僕は、確かに身長は低いけれど、君と同い年だ!」
勇者「こんな可愛くて小さい子が俺と同い年ぃ? まあ、そうなんだけども」
剣士「勇者くん、彼女は祭の日、空いているのかい?」
勇者「ああ? うーん。まあ、たぶん」
剣士「そうか! 良かった…」
勇者(こいつ…可愛い!)
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:30:38.08 ID:N5MI+HQv0
剣士「あ、あの…盗賊さん!」
盗賊「!…なに?」
剣士「あ、えーっと…今度の…えっと、お祭…一緒に、い、行きませんか!」
盗賊「あ…えっと……」モジモジ
勇者「行ってやれよ、盗賊」
魔王「! 私は!?」
勇者「一人でも祭は行けるだろ?」
魔王「うぅ…」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:38:34.31 ID:N5MI+HQv0
盗賊「そ、それじゃあ…い、行く」
剣士「そ、そうですか!」(や、やったぁ…!)
勇者「よかったなー剣士ー!」
剣士「やりましたー! …って、なんで腕を広げているんですか?」
勇者「え? 抱きついてこないの?」
剣士「だから僕は男ですってば!」
魔王(私はいらない子私はいらない子私はいらない子私はいらない子私はいらない子…)
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:44:20.60 ID:N5MI+HQv0
今現在見てる人いる?
今日の朝書くのに備えて寝たいのだが…ある程度いるようならまだすこし書くけど…。
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:49:14.84 ID:N5MI+HQv0
じゃあ、あとちょっとだけ書いたら、明日に備えて寝ます。
自分勝手ですんません。
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:55:08.83 ID:N5MI+HQv0
勇者「まぁ、魔王、元気出せよ。な?」
魔王「どうせ、お前は心の底では私のことが嫌いなのだろう?」
勇者「気に病むなよ、それに、そんなこと思ってないからな」
剣士「えっと、日時は…」
勇者「あー盗賊めー! 剣士と一緒なんて羨ましい!」
剣士「だから僕は男だと行っているでしょう!」
魔王「うわー! もう、やだー!」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:59:09.26 ID:N5MI+HQv0
夜
勇者「ふーそろそろ寝るか」
盗賊「…」ドキドキ
勇者「ん? なんかドキドキしてるみたいだな」
盗賊「あなた以外の人と、でかけるのは…初めてだから」
勇者「ふーん、そうなのか。盗賊は綺麗だから、モテると思うんだけどなぁ」
盗賊「も、モテなくてもいい……というか、モテたくない」
勇者「え?」
盗賊「…私は一人に、愛されれば…それでいい」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 03:03:16.98 ID:N5MI+HQv0
勇者「ははっ、盗賊らしいな」
盗賊「そ、そうかな…?」
勇者「いつか見つかればいいな!」
盗賊「……そうだね」
勇者「?」
魔王「盗賊、あとバカ、おやすみ」
勇者「俺のことさりげなくバカと言っただろう!?」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 03:08:51.19 ID:N5MI+HQv0
魔王「え? お前のことなんか呼んでない!」
勇者「じゃあ、バカは誰だよ!?」
魔王「さあ?」
勇者「しらばっくれるなー!」
魔王「うわっ!? ふひっ、あははっは! くしゅぐりはだめぇ~! きゃははははは!」
勇者「うりゃうりゃうりゃ!」
魔王「うひひひひ! ら、らめぇ! くしゅぐったいぃ!」
勇者「バカって誰のことか言ってみろ!」
魔王「正直にいったりゃはははは、ゆ、ゆ、ゆ、許してくれる?」
勇者「もちろん!」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 03:12:56.69 ID:N5MI+HQv0
魔王「ゆーしゃのことですぅははははは!」
勇者「やっぱ俺のことだったのか! おしおきだぁ!」
魔王「くひゃひゃひゃひゃひゃ! う、うそつきー!」
勇者「うるせー! どりゃどりゃ!」
盗賊「…も、もう夜だから…近所迷惑だよ」
勇者「あ、ああ、そうだな」
魔王「はぁ…はぁ…うぅぅぅ…お前は最低だ!」
勇者「どこが?」
魔王「全部だ!」
勇者「…」シュン
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 03:13:44.99 ID:N5MI+HQv0
脇腹がwww死ぬwww
申し訳ありませんが、落ちます。本当に申し訳ない!
なんか質問あったら保守りながらどんどん言ってください!
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:21:23.67 ID:N5MI+HQv0
魔王「そ、そんなに落ち込むことはないだろう!?」
勇者「あーいや…別に…落ち込んでねーよ…」
魔王「わ、わかりやすすぎるだろう!」
勇者「…おやすみ」
魔王「…ゆーしゃ!」
勇者「ん?」
魔王「ベッド、ちょっと空いてるから、来たいなら……き、来ても…良いぞ」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:26:00.61 ID:N5MI+HQv0
勇者「いいのか!?」
魔王(うお!? 意外と喜ぶ!?)
魔王「い、いいぞ…そのかわり、変なことするなよ?」
勇者「もちろん!」
盗賊(…いいなぁ)
勇者「よいしょ…」
魔王「…」カァァ
魔王(と、となり…に、ゆ、ゆ、ゆーしゃが!)
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:30:50.39 ID:N5MI+HQv0
勇者「おやすみー…」ギュッ
魔王「ふにゃ!? な、なぜ、だ、抱きしめる…!?」
勇者「…ぐーぐー」
魔王「うわわわわわ…!!」カァァ
魔王「…あったかい」
魔王「……ゆー…しゃ…」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:46:38.35 ID:N5MI+HQv0
勇者「…ふわっ…むにゃむにゃ…」
勇者「…お、魔王…」
魔王「スースー…」
勇者「…綺麗な肌してるな……」
盗賊「おはよう、勇者」
勇者「お、盗賊。おはよう」
盗賊「今日は、勇者の大好きな…」
勇者「おお! 美味そうだな! おい、魔王、おきr…」
盗賊「待って」
勇者「ん? どうした?」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:51:59.89 ID:N5MI+HQv0
盗賊「ちょっと…お話がある」
勇者「ん? ああ、わかった」
盗賊「…あの……どの、服を着て行けば…いいの?」
勇者「え? どこに?」
盗賊「あの…お、お祭に…」
勇者「あーそういうことか。んじゃ、今度買いに行くか」
盗賊「う、うん」
勇者「って言っても、俺全然女の服わからねぇからなぁ。誰かわかるやつ、呼ぶか」
盗賊「い、いい…勇者だけで、いい」
勇者「そ、そうか。わかった」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:56:28.08 ID:N5MI+HQv0
勇者「魔王、起きろー」
魔王「むにゃ…あ、…おはよ、ゆーしゃ」
勇者「よだれ拭けよ」
魔王「よ、よだれなんて…」ゴシゴシ
勇者「もう飯の準備できてるから、早く食えよ」
魔王「う、うん」
盗賊「えっと、これは魔王が食べたがってた…」
魔王「むおお! これは美味そうだぁ!」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:01:09.40 ID:N5MI+HQv0
勇者「ふふ…最近は素直になっちゃって、可愛いやつだなぁ」
魔王「ふ、ふん! 私は、まだ昨日のこと、許してないからな」
勇者「あ、盗賊、水くれる?」
魔王「私の話を聞けー!」パクパク
勇者「育ち盛りか? よく食べるなー」
魔王「そんなに早く食べてないもん!」パクパク
勇者「はい、ペロリと完食。いつも通りだな」
魔王「うな!? か、体が勝手に!」
70 名前:過疎りすぎ吹いたw[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:08:56.67 ID:N5MI+HQv0
コンコン
勇者「ん? 遊び人か?」
勇者「はーい今でますよー」
ガチャ
姫「勇者様ー!」ギュッ
勇者「ぬおっ!? ひ、姫様っ」
姫「勇者様…ご無沙汰しておりましたぁ…」
勇者「そ、そういえば、最近会ってませんでしたね…で、きょ、今日はなんでここに?」
勇者(この人…めんどくさい!)
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:12:20.69 ID:N5MI+HQv0
姫「実はぁ…今度、お祭があるでしょう?」
勇者「は、はぁ。ありますね」
姫「ですからぁ…勇者様とご一緒させていただこうと思いましてぇ…」
勇者(なんで語尾伸びてるんだろ)
勇者「ああ、でも、すいません。俺、すでに行く人決めちゃってて!」
姫「えっ!? そ、そうなんですか!?」
勇者「はい。すいません」
姫「ふぅん…だ、誰なのですか…?」
勇者「遊び人です」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:19:55.13 ID:N5MI+HQv0
姫「あ、遊び人…? ふ、ふふふ…おーっほっほっほ!」
勇者「?」
姫「そんな下等職のものと、勇者様が一緒になっては、勇者様まで汚染されてしまいますわよ?」
魔王(こいつ…!)
姫「ただでさえ、勇者様には魔王がいるのですから…」
魔王「うるさい! お前よりましだ!」
勇者「魔王! 抑えろって!」
姫「さらに、物を盗む非道の盗賊まで…勇者様は随分と心の広い方なのですわね…」
盗賊「ど、どういうこと…?」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:31:38.80 ID:N5MI+HQv0
姫「あなた達のような人たちと勇者様は、相容れないのですわよ」
盗賊「…」
姫「物を盗む盗賊…、人を脅かす魔王…、勇者様が心のお広い方でなければ、あなた達なんて、とっくにこの城下町から出ているところですわ!」
盗賊「!」ダッ
勇者「と、盗賊!?」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:35:14.56 ID:N5MI+HQv0
勇者「姫様!」
姫「はースッキリしましたわ…。それでは、勇者様、さようならぁ♪」
勇者「…あの人…」
勇者「ま、魔王、気にしなくても、いいからな?」
魔王「…」グスッ
勇者「魔王?」
魔王「ゆーしゃ…私は……いらない…子なのか?」グスグス
魔王「私は…今でも…ダメな、やつなのか…?」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:56:34.00 ID:N5MI+HQv0
勇者「そんなこと、あるわけないだろ?」
勇者「俺は嫌なことは嫌って、すぐに言うからさ。お前が嫌なら、とっくに言ってるぜ」
魔王「ゆーしゃ…」
勇者「魔王、とりあえず、食い終わったら、台所のところに皿入れといてくれ」
魔王「う、うむ…」
勇者「盗賊を探しに行ってくる。待ってろよ?」
魔王「う、うむ!」
勇者「とりあえず、その涙も、どうかしとけよ?」
魔王「大丈夫だ! じ、じつは泣いてなかったもん!」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:12:31.28 ID:N5MI+HQv0
勇者「…おーい盗賊ー!」
盗賊「…」
勇者「よかった。すぐに見つかって…」
盗賊「もう、いい」
勇者「え?」
盗賊「そんな…無理、しなくていい」
勇者「無理って…なにがだよ?」
盗賊「…勇者は、私を…」
勇者「お前もそんなこと言うのかよ!」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:14:29.70 ID:N5MI+HQv0
盗賊「っ」ビクッ
勇者「俺は、お前のことも、魔王のことも、そんな酷いと全然思ってない!」
勇者「俺は、逆に、まだそんなこと思われるのかと思って、俺が…悲しくなる…」
盗賊「あ、な、泣かないで…」
勇者「…盗賊。俺は、お前と出会えてよかったと思う」
勇者「だから、そんなこと、言わないでくれよ」
盗賊「うん…ごめん…なさい」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:26:20.62 ID:N5MI+HQv0
勇者「あ、そうだ。このまま、服買いに行くか」
盗賊「う、うん」
勇者「でも、買うの迷うだろうなぁ」
盗賊「な、なんで…?」
勇者「お前に合う服って、いっぱいありそうだからな」
盗賊「そ、そうか…な」カァァ
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:28:07.35 ID:N5MI+HQv0
>>86
たいしたもんじゃないからまとめには載らないさw
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:39:50.82 ID:N5MI+HQv0
勇者「うーむ…こうやってみると、女の子の服ってのはたくさんあるんだな」
盗賊「ちょっと…待ってて…」
勇者「ん? あ、ああ」
「…ざわ…ざわ…」
勇者「ん?」
「勇者さんが…女物の服を…」ザワザワ
勇者「! …と、盗賊! どこだ!?」
勇者「おお、ここにいたか…!」
盗賊「っ!」
勇者「俺ひとりにされると困るぞ…って、なに持ってるんだ?」
盗賊「あ、ああ…こ、これは…」
勇者「ブラジャーか。それにしても、でかいな」
盗賊(は。恥ずかしい…)カァァ
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:47:53.38 ID:N5MI+HQv0
勇者「俺にはわからないから、待っててって言ったのか」
盗賊「…」コクリ
勇者「確かに、俺の家には無いな。って、あったら怖いな」
盗賊「…これ…まだ買ったこと、なかったから…」
勇者「そうなのか? じゃあ、今、つけてないのか?」
盗賊「…」カァァ コクッ
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:01:14.57 ID:N5MI+HQv0
勇者「ふーん。まあ、誰かさんと違って、大きいもんな」
魔王「へっくちっ!」
盗賊「そ、そんなに…お、大きく…ない」カァァ
勇者「え、えっと…俺も、恥ずかしいから、終わったら、教えてくれ」
盗賊「う、うん…ごめんね」
勇者「いいよいいよ、気にすんな」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:17:05.60 ID:N5MI+HQv0
勇者「ふぅ…外に出ておくか」
勇者「ん? 遊び人じゃねぇか」
遊び人「のわっ!? なんで、お前がここに…」
勇者「え、いやな、盗賊の買い物についてきたのさ」
遊び人「あ、ああ…そうだったのか。びっくりさせんなよな!」
勇者「お前も何か買うのか? お前には無縁だと思っていたけど」
遊び人「ふ、ふざけんな! こんな小綺麗なとこで服なんか買わねぇっつの!」
勇者「そうか。似合うと思うんだがなぁ」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:24:43.78 ID:N5MI+HQv0
遊び人「っけ! 俺にはこういう、男物の方がいいっつの!」
勇者「んー、そうは思わねぇな」
遊び人「な、なんでだよ…?」
勇者「俺はお前のことを子供のころから、女として見てなかったのが悪いのかもしれないな」
勇者「でも、最近のお前は、だんだんと女らしくなってると思うんだ」
遊び人「へ、変なこと言うんじゃねぇよ! ざっけんな!」
勇者「わりぃわりぃ、でも、その口調だけはやめろよ。可愛くねぇ」
遊び人「だから可愛くなくていいんだよ!」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:37:57.22 ID:N5MI+HQv0
勇者「…そりゃ残念」
盗賊「お、おまたせ…」
勇者「おう、じゃあな、遊び人」
遊び人「へいへい…」
遊び人(あいつらがいるんじゃ、中に入れねーじゃねーか…)
遊び人(でも…ここにしか女物置いてないし…)
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:43:43.12 ID:N5MI+HQv0
勇者「さて、盗賊はどんな服がいいんだ?」
盗賊「…恥ずかしくない、服」
勇者「じゃあこれは?」
盗賊「へ、へそが出てる…から…」
勇者「じゃあこれ」
盗賊「二の腕が…恥ずかしい」
勇者「じゃあこれは!?」
盗賊「横から…胸が見える」
勇者(お前の今着てる服もそんな感じなんだがな…)
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:47:51.52 ID:N5MI+HQv0
勇者「…ん、これ…」
盗賊「なに…?」
勇者「これ、すっごくいい。着てみてくれないか!?」
盗賊「え…う、うん」
勇者「きっと、似合うと思う」
盗賊「う、うん」シャッ
勇者(くぅ…また一人になっちまった…! 恥ずかしい!)
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 14:01:36.97 ID:N5MI+HQv0
シャー
盗賊「…ど、どう?」
勇者「…うむ。似合ってる」
盗賊「……あ、あまり、ジロジロ…見ないで」
勇者「ああ、すまん。それでいいのか?」
盗賊「…」コク
勇者「わかった、買ってくるよ」
盗賊「…ありがと…」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 14:09:40.37 ID:N5MI+HQv0
えっと…飯食ってきます。
あと、質問なんだけど、前回のやつ見てない人で、意味がわからないところある?
あったら言っといてくれ。あとで答えるから。
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 14:35:12.60 ID:N5MI+HQv0
ただいま。過疎ってるけど、気にしない。
>>103
>>104の言ってるマインドポイントでいいと思う。すっげぇしっくりくる。
まあ、言ってしまえばMP0の方が可愛いからです。
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 14:55:53.57 ID:N5MI+HQv0
「ありがとうございましたー」
勇者「これで、祭は大丈夫だな」
盗賊「う、うん…」
勇者「さて、帰るか」
盗賊「ゆ、勇者は買わないの?」
勇者「ああ、別に、買うものもないし」
盗賊「そ、そうか…うん、だったら、帰ろ」
勇者「おう」
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:05:08.44 ID:N5MI+HQv0
魔王「…遅い!」
魔王「なんで私を置いていくのだ…! 許せん…」バチバチ
魔王「…べ、別に、待ってるわけじゃないけどな!」
魔王「…それでも、遅い!」
魔王「…ふぇ…早く、帰ってこいよぉ…」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:13:42.37 ID:N5MI+HQv0
勇者「ただいまー」
魔王「どこほっつき歩いてたんだ! バカ!」
勇者「おーすまんすまん。なんで泣いてるんだ?」
魔王「ゴシゴシ…泣いてないってさっきも言っただろう! その紙袋はなんだ?」
勇者「ああ、これは盗賊の服。買ってやったんだよ」
魔王「…」プイッ
勇者「? なんでそんな顔するんだ?」
魔王「ふんっ、なんでもないわ!」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:18:11.32 ID:N5MI+HQv0
勇者「ああ、魔王。これ」
魔王「なんだそれは?」
勇者「リボンだ。お前に似合うと思ってさ」
魔王「!! わ、私に…か!?」
勇者「おう」
魔王「え…へへ……」
魔王「ま、まあ、もらってやる! ありがたく思え!」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:26:10.88 ID:N5MI+HQv0
魔王「へへ…へへへへへ…」
盗賊「…嬉しい?」
魔王「! な! そんな訳ないだろ!? 全然嬉しくない!」
勇者「明日は祭だな~楽しみだ」
魔王「遊び人と二人だからか?」ムスッ
勇者「俺は昔っから(祭が)好きだからさ」
魔王「!! (遊び人のことが)好きなのか…?」
勇者「うん。めちゃくちゃ」
魔王「!!!」
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:31:52.71 ID:N5MI+HQv0
魔王「そうか…そうだったのか…」
勇者「? 普通のことじゃないか?」
魔王「普通のこと…だったのか…」
勇者「大丈夫か? お前? お前も好きな感じだと思ったのに…」
魔王「好きではないわ!」
勇者「そうなのか」
魔王「うわーん! この優柔不断男ー!」
MPが足りません。
魔王「…」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:37:03.68 ID:N5MI+HQv0
勇者「盗賊、そろそろ飯か?」
盗賊「う、うん。…はいっ」
勇者「おう。いただきまーす」
魔王「…」
勇者「なんだ? 食わないのか? 美味いぞ?」
魔王「いい、食欲がない」
勇者「そうか。気持ち悪かったりしたら、言えよ?」
魔王「…ふん」
勇者「…」パクパク
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:40:36.65 ID:N5MI+HQv0
魔王「もう、寝る」
勇者「え、ちょっと待てよ」
魔王「うるさい!」バシッ
勇者「…なんだよ…あいつ」
勇者「…あいつの分も、食うか」
盗賊「わ、私も手伝う」
勇者「おう。でもま、明日は祭だし、早めに寝た方がいいかもな」
盗賊「う、うん…そうだね」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:52:01.02 ID:N5MI+HQv0
次の日、昼ごろ
コンコン
剣士「と、盗賊さん! お、お、お迎えに参りました!!」
盗賊「あ…こ、こんにちわ…」
剣士「それでは行きましょう!」
盗賊「う、うん…」
勇者(こうやって見たら、姉妹みたいだな…)
勇者「魔王、そろそろ遊び人が来ると思うけど、お前も一緒に行くか?」
魔王「え、いいのか?」
勇者「さすがに一人残していくのも、可哀相だと思って」
魔王「! 同情などされたくないわ! 私は一人で行く!」プイッ
勇者「…そっか」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 16:51:37.42 ID:N5MI+HQv0
すまん、でかけます。
すぐに戻れるかわからないけど…
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 21:51:23.39 ID:N5MI+HQv0
保守ありがとう。
なんかね、前回と同じ展開で本当にすみませんね…。
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 22:20:38.26 ID:N5MI+HQv0
コンコン
勇者「お、きたきた」
ガチャ
遊び人「…よお」
勇者「……」
遊び人「な、なんだよ…」
勇者「あ、いや……」
遊び人「文句あるなら言えよ!」
勇者「いや…お前…こんなに……可愛いかった…のか」
遊び人「…へ、変なこと言うんじゃねえよ! ったく、早く行くぞっ…!」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 22:30:02.23 ID:N5MI+HQv0
勇者「お、おう。じゃあな、魔王」
魔王「う、うむ…」
魔王(あ、あやつ…なぜあんなに綺麗に…!?)
魔王「このままじゃ…ゆーしゃが…取られちゃう…」
勇者「さーって、どこ行くか?」
遊び人「…お前の行きたいとこで、いいぜ」
勇者「? いいのか?」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 22:36:27.21 ID:N5MI+HQv0
遊び人「なんども言わせるなよ、俺は別に行きたいところねぇから」
勇者「俺も特に目星つけてないぜ」
遊び人「…」
勇者「…」
遊び人「とりあえず歩くぞ」
勇者「おう」
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 22:45:56.60 ID:N5MI+HQv0
勇者「はぁ…」
遊び人「なんだよ、その溜息は…」
勇者「ああ、なんかさ、お前変わらねぇなと思って」
遊び人「そうか?」
勇者「俺より男っぽいところとか、まったくな」
遊び人「…うぜー」
勇者「でもよ、今のお前は、最高に可愛いぜ」
遊び人「…やめろよ…恥ずい」
勇者「あとは性格だなー」
遊び人「んだと!? このやろう!」
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:05:12.76 ID:N5MI+HQv0
勇者「ははは! 怒るなって!」
遊び人「てめぇがうぜーこと言うからだろーが!」
勇者「その言葉遣い、やめろって」
遊び人「……いきなり俺の口調が変わったら…おめぇは笑うだろ?」
勇者「…そうかもな」
遊び人(だからいやなんだよ…)
勇者「でも、それは変なことじゃないさ」
勇者「俺はそっちの方がいいと思う。それに、やらないで後悔するよりは、やって後悔した方がいいだろ?」
遊び人「…」
勇者「昔から、お前が言ってたことじゃねぇか」
遊び人「…勇者……」
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:10:23.78 ID:N5MI+HQv0
勇者「お、ここ、わたあめ売ってるぞ」
遊び人「そ、そうだな」
勇者「買ってやるよ、ちょっと待ってろ」
遊び人「あ…」
勇者「おまたせ。ほいっ」
遊び人「って、お前一つしか買ってきてねぇじゃねえか」
勇者「俺はいらねぇからさ」
遊び人「…そうか…」ハムッ
勇者「わたあめ食うと、あー祭来たんだなって、思えるよな」
遊び人「…ん」
勇者「?」
遊び人「一口なら…やるよ」
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:16:55.41 ID:N5MI+HQv0
勇者「いや、いいよ」
遊び人「一口やるって言ってんだろ! 食え!」
勇者「わ、わかった」ハムッ
遊び人「…」
勇者「うん、甘い」
遊び人「そ、そりゃあわたあめだからな。甘いに決まってんだろ!」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:22:59.88 ID:N5MI+HQv0
勇者「よーし! テンション上がってきた! どんどん行くぞ!」ギュッ
遊び人「うわっ! ま、待てよ!」
勇者「ん?」
遊び人「きょ、今日はミニスカなんだぞ! あんまし早く行けねぇよ!」
勇者「あ、ああ…そうか。いつものお前と一緒にいるつもりだった」
遊び人「てめぇが言ったくせになんだよそりゃ!」
勇者「わりぃわりぃ。じゃあ、行こうぜ」ギュッ
遊び人「…お、おう」カァァ
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:31:58.27 ID:N5MI+HQv0
魔王(ゆーしゃめ…イチャイチャしおって…!)
魔王「って、私はなにをしているんだ! 私は祭を楽しみに来たんだぞ!」
魔王「なんでゆーしゃのことばっかり考えているんだ!」
魔王「あいつはあやつのことが好きなのだから、イチャイチャして、当然ではないか…!」
魔王「そうだそうだ! それに、私だって、好きなやつがいるではないか!」
魔王「……はぁ……」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:00:47.16 ID:FaxjPTvc0
勇者「お、金魚すくいか」
遊び人「金魚か…可愛いかも」
勇者「お、お前、飼えるのか?」
遊び人「どうせ家に帰っても一人だしな。飼えるには飼えるけど…」
「お、そこのカップル! やっていかないかい?」
遊び人「か、カップル!?」
勇者「おじさん! じゃあ一回!」
「おお、彼氏ぃ、彼女にいいところ見せてやんなっ!」
勇者「おう!」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:06:03.26 ID:FaxjPTvc0
勇者「どりゃあ!」
「おお!」
勇者「ぬおりゃ!」
「こりゃすごい!」
勇者「どり…うわーーーー破けたーーー!」
「すごいよ彼氏! 30匹は捕っちゃったよ!?」
勇者「いやーこれも愛のちかr…」
遊び人「変なこと言うんじゃねえ!」
勇者「ふぐ…ナイスパンチ…」
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:11:33.08 ID:FaxjPTvc0
勇者「さすがに30匹もいらないと思ったから、1匹にしてもらったぜ」
遊び人「…」ツーン
勇者「…どうしたんだよ?」
遊び人「お前と俺はカップルじゃねぇ!」
勇者「ああ、そんなことか」
遊び人「そんなこと? なにがそんなことなんだよ!?」
勇者「今日だけカップルでも、いいじゃねえか」
遊び人「///」
勇者「今日くらい楽しもうぜ? な?」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:22:38.20 ID:FaxjPTvc0
勇者「あと、ほい、これ」
遊び人「あ、金魚…」
勇者「おう、俺ん家は危険人物がいるからさ、飼うのは無理だな」
遊び人「そうなのか…」
勇者「うおっ…にしても…だんだん混んできたな…!」
遊び人「そ、そうだな…うわっ!」
勇者「! 遊び人!」ガシッ
遊び人「あっ…」カァァ
勇者「ふう、大丈夫か?」
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:29:22.92 ID:FaxjPTvc0
遊び人「…勇者…」
勇者「ん?」
遊び人「…ついて来て、くれるか?」
勇者「おう、いいぜ」
遊び人「…ついてこい」ギュッ
勇者「ん、おう」
魔王「ん? …どこに行くつもりだ…?」
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:34:50.19 ID:FaxjPTvc0
遊び人「…」
勇者「ここは…」
遊び人「…昔、俺たちがいっつも二人で行ってた…場所だ」
勇者「ああ…そういえば、そうだな。…懐かしい」
遊び人「ま、まあ、座ろうぜ」
勇者「おう」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:37:46.37 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
遊び人「…」ドギマギ
勇者「…」
遊び人「…」ドギマギ
勇者「…あ」
遊び人「んあっ!? なんだよっ!?」ドキドキ
勇者「星が、綺麗だ」
遊び人「え? …ほんとだ」
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:46:04.27 ID:FaxjPTvc0
勇者「子供の頃ってさ、こういう星とかに興味持ってなかったよな」
遊び人「…」
勇者「…遊び人?」
遊び人「うえっ!? なんだよ?」
勇者「あ、見入ってたのか」
遊び人「わ、悪いかよ!? …綺麗だから…さ」
勇者「…はは、やっぱり遊び人も女なんだな」
遊び人「んだと!?」
勇者「ははは! 照れるな照れるな」
遊び人「て、照れてねぇよ…」
169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:53:08.82 ID:FaxjPTvc0
遊び人「俺…さ」
勇者「ん?」
遊び人「昔から、親、いなかっただろ?」
遊び人「町の人達は結構優しくしてくれたから、寂しくなかった」
遊び人「友達も普通に接してくれたし、俺は満足だった」
遊び人「それでも、友達みんなが帰るとき、俺はひとりぼっちだった」
勇者「…」
遊び人「でも、お前がいてくれた。お前も、俺とおんなじだったから」
遊び人「…夜遅くまで、遊んでも、お前はいっつも側にいてくれた。ずっと、ずっとずっと」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 01:00:54.88 ID:FaxjPTvc0
遊び人「でも、俺とお前は、まったく違うところがあった」
遊び人「勇者の血を受け継いでいること…お前は、俺の遠い存在になっちまった」
勇者「そ、それは…」
遊び人「それを知ってからは、お前とは、あんまり話さなくなったよな」
勇者「…」
遊び人「俺は、お前が俺と一緒にいちゃいけないんだって、思ったんだ」
遊び人「ただの子供と、勇者が遊ぶなんて、変なことだって」
遊び人「…そしたら、こんな遊んでばっかりになっちまった」
遊び人「…お前が旅立ったことも、知らずにな」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 01:12:19.11 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
遊び人「もしかしたら、お前以外に、ちゃんとした友達なんてやつは、いなかったのかもな」
勇者「…」
遊び人「お前が旅立ったことを聞いて、スッキリした。けど…」
遊び人「……なんか、ぽっかり、気持ちの中に穴ができたんだ」
遊び人「なんなんだろうな…これ…胸が、痛くなる…気持ち」
遊び人「…本当に、なんなんだろうな?」
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 01:43:27.70 ID:FaxjPTvc0
勇者「遊び人」
ギュッ
遊び人「…」
勇者「俺は、ここにいるから」
勇者「…お前のぽっかり開いちまった穴…埋めてやるから」
勇者「…だから…もっと俺に、甘えていいんだぞ?」
遊び人「…勇者」
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 01:53:51.06 ID:FaxjPTvc0
本格的に過疎ったなw
こっからはsage進行で行くわ。
ageてんの恥ずかしくなってきたから…。
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 01:57:48.04 ID:FaxjPTvc0
魔王「…」ガサッ
勇者(ん? 今、音が…)
遊び人「勇者…」
勇者「ん? なんだ?」
遊び人「…俺は昔から、オマエのことが…」
勇者「…?」
遊び人「好き…なんだ」
勇者「…へえ、そうだったのか」
遊び人「…変だとか、思わないのか?」
176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:02:30.29 ID:FaxjPTvc0
勇者「? 全然」
遊び人「…よかった…笑われると、思ってたから」
勇者「その心配してるところが笑えるぜ」
遊び人「…うう…」カァァ
勇者「!」
勇者「…遊び人」
遊び人「な、なに?」
勇者(なんだよ…)
勇者(遊び人が…こんなに可愛く見えるなんて…)
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:06:00.32 ID:FaxjPTvc0
遊び人「…勇者……」スッ
勇者「…」
遊び人「…」
勇者「…」
遊び人「…」
勇者(唇が、微かに震えてる…)
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:09:47.23 ID:FaxjPTvc0
遊び人「もう…いじわる」
勇者「え?」
遊び人「…女が目を閉じて待ってるのに…ほんとにお前は…」
勇者「?」
遊び人「もういいよ…」
勇者「よくわかんないけど、悪かった」
遊び人「もういいって…そのかわり…」
遊び人「もう一回、抱いて」
勇者「…おう」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:14:14.85 ID:FaxjPTvc0
>>179
恥ずかしいからやめいw
見てる人だけに見ていただければそれでいいんだよ…
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:17:23.38 ID:FaxjPTvc0
盗賊「ただいま…」
魔王「…」
盗賊「…? 魔王?」
魔王「お、おかえ、り。盗賊」
盗賊「どうしたの?」
魔王「な、んでも、な、ない」
盗賊「…変。何かあったでしょう」
魔王「わ、たしのことはいいかっら…、今日はとうぞ、く、ど、うだったの?」
183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:23:37.17 ID:FaxjPTvc0
盗賊「…今日は、面白かった」
魔王「そ、そう。よ、かったね」
盗賊「…剣士ちゃん…すっごく可愛かった」
魔王「は、はは…あ、やつは男じゃ、ぞ……」
盗賊「…うん、それでも、私より女の子っぽいの」
魔王「あ、やつにき、きいた、らかな、しくなるかもし、れんぞ」
184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:27:37.74 ID:FaxjPTvc0
勇者「ただいまー」
魔王「!!」
盗賊「…あ、おかえりなさい」
勇者「おお、盗賊、どうやら楽しんだみたいだな」
盗賊「う、うん…」
魔王「さて、私は、ね、るよ」
勇者「ん? そうか」
魔王「…おやす、み」
勇者「おやすみー」
盗賊「…おやすみなさい」
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:30:11.86 ID:FaxjPTvc0
>>181
どの魔王スレかわからん…
187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:37:52.76 ID:FaxjPTvc0
魔王「…」
勇者「盗賊、今日はどうだった?」
盗賊「…そんなことより、勇者」
勇者「ん?」
盗賊「魔王の様子が、おかしい」
勇者「そうだったか?」
盗賊「…さっきも、なんだか喋り方が変だった」
勇者「眠かったんじゃないか? 俺たちの事、待っててくれたんだろ」
盗賊(…そうだったらいいけど…)
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:42:04.20 ID:FaxjPTvc0
>>186
ああ、あれかw
あれは面白かったなw
でも残念ながらあんなに天才的な物は俺には書けん。人違いだ。
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:00:42.68 ID:FaxjPTvc0
勇者「ふわぁぁ…」
盗賊「…おつかれ?」
勇者「おう……」
勇者「…」
盗賊「か、風邪、ひいちゃうよ…」
勇者「…」
盗賊「寝ちゃった…?」
勇者「…」
盗賊(とりあえず、毛布かけて…っと)
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:10:41.44 ID:FaxjPTvc0
盗賊「…」
勇者「…」
盗賊「…ふわぁふ…」
盗賊「…おやすみ、勇者」
盗賊「…」
196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:15:03.48 ID:FaxjPTvc0
コンコン
勇者「…ふわぁ?」
コンコン
勇者「…なんだよ…こんな朝っぱらに…」
コンコン ガチャ
勇者「誰だよ…いきなり入ってくるな…」
剣士「勇者さん! 大変です!」
勇者「ん? 剣士か」
197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:23:09.96 ID:FaxjPTvc0
剣士「早く、城に来て下さい!」
勇者「! なにかあったのか?」
剣士「はい、詳しくは城でお話します」
勇者「わかった。盗賊、起きろ」
盗賊「…んん?」
勇者「俺はこれからすこし、出てかけるから、魔王は起きるまで起こしに行かなくていいぞ」
盗賊「…なんで?」
勇者「昨日は遅くまで待っててくれたからさ。な?」
盗賊「…わかった」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:27:49.24 ID:FaxjPTvc0
城
王「よく来てくれたな! 勇者よ」
勇者「はっ…。で、どういたしましたか?」
王「うむ…実はな、西に、大きな洞窟があるだろう?」
勇者「ああ、あそこですか」
王「どうやらあそこに、ドラゴンが住み着いたようでな」
勇者「ドラゴン…?」
王「お前の力をあまり借りたくなかったので、すこし様子を見ていたのだが…」
勇者「な、なぜですか?」
王「お前には、ずいぶんと助けられているからな」
勇者「王様、その言葉は嬉しいですが、俺は結構退屈してるんです。だから、そのような事が会ったら是非呼んでください」
王「…そうか。わかった。これからはそうしよう」
199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:28:36.79 ID:FaxjPTvc0
>>198訂正。
×どういたしましたか?
○どうなさいましたか?
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 03:31:15.48 ID:FaxjPTvc0
よし、そろそろageよう。
脇腹も痛くなってきたことだし…。
201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 03:38:27.11 ID:FaxjPTvc0
王「それでは、勇者に命ずる。西の洞窟におもむき、ドラゴンを退治せよ」
勇者「了解しました」
剣士「王様! 私もついていっていいでしょうか?」
勇者「剣士…」
王「だめだ」
剣士「なぜですか!?」
王「女子供はダメだ」
剣士「男ですよ!」
202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 03:41:33.38 ID:FaxjPTvc0
勇者「と、いうわけで西の洞窟に行くことになった」
盗賊「…そう」
勇者「まあ、そんなに遅くならないけど、三日は家を空けるかもな」
盗賊「…」
勇者「ま、心配するな。って、それにしても、あいつはまだ起きてないのか?」
盗賊「…」コクリ
勇者「そうか…けっこう疲れてたんだな」
203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 03:49:02.37 ID:FaxjPTvc0
あーあ。
脇腹の猛攻撃始まった。
寝ます。
たぶん過疎ってるからこのまま落ちます。
本当に、変にシリーズ化とかしちゃってごめんなさい。
225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:22:32.53 ID:FaxjPTvc0
保守、ありがとう。
あ、支援かな?
脇腹が痛くなるのは昔からだから気にせんでくれ。
しかし、投下中になると人が少なくなるのはなぜだろう
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:25:06.83 ID:FaxjPTvc0
勇者「まあ、気が済むまで眠らせてやってくれ。祭の時は、悪いことしちまったし」
盗賊「…うん」
勇者「それじゃあ、行ってくる」
盗賊「…あ、行って…らっしゃい」
勇者(ちゃっちゃと帰って、魔王に謝らないとな…)
盗賊「…ご飯の、支度…しとかないと」
230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:30:09.09 ID:FaxjPTvc0
盗賊「…魔王…?」
盗賊「もう…お昼になっちゃうよ?」
盗賊「…」
盗賊「…本当に、おつかれなの?」
盗賊「…返事、返してくれ…ないんだね」
231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:31:55.23 ID:FaxjPTvc0
>>227
ああ、そうか! だからか!
>>228
まとめてくれたところは、たしかあったはず。
>>229
起きてると痛くなるから、多分持病だけど、すごくまずいものじゃないとは思う。
232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:35:11.26 ID:FaxjPTvc0
盗賊「…ご飯作って、待ってるからね」
盗賊「…魔王の大好きなの、作るからね」
盗賊「…」
盗賊「…」
コンコン
盗賊「!」ビクッ
コンコン
盗賊「…」ゴクリ
ガチャ
遊び人「やっほー…って、勇者は?」
盗賊「…行った」
遊び人「え?」
盗賊「西の洞窟…に、行った」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 13:54:14.23 ID:FaxjPTvc0
遊び人(あいつ…また私になにも言わず…)
盗賊「…?」
遊び人「そうか、ありがとう」
盗賊「…昨日は、どう、でしたか?」
遊び人「え? 昨日?」
盗賊「…昨日、勇者とは…どうでしたか?」
遊び人「…」カァァ
遊び人「べ、別にたいしたことはなかったよ、うん」
237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 13:57:42.19 ID:FaxjPTvc0
盗賊(口調が…前と違う)
遊び人「それじゃあ」
盗賊「…さようなら」
ガチャ バタン
盗賊「…ふぅ」
盗賊「…勇者……早く、帰ってきてね」
238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:06:12.82 ID:FaxjPTvc0
勇者「それにしても、俺ひとりでドラゴンはきついかもしれないな…」
勇者(だからといって剣士を連れて行くのも、なんだしなぁ…)
勇者「女の子に戦わせるなんて、ひどいこと、できねぇし」
剣士「もしかして、僕のこと、勇者さんも女だと思ってませんか?」
勇者「おう、剣士」
剣士「僕は男ですからね!?」
勇者「じゃあ、証拠を見せてくれよ。今のお前はただの可愛い美少女だぞ」
剣士「可愛くないです! 僕は全然可愛くないですぅ!」
239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:13:41.07 ID:FaxjPTvc0
勇者「はっはっは。そうかそうか」
剣士「うぅ…」プクー
勇者「剣士、お前はこの町を守らないといけないんだ。そのおかげで、俺は安心して洞窟にいける」
剣士「…勇者さん」
勇者「お前は男なんだろ? 守れるもんは、なにがなんでも守れ」
剣士「…わかりました!」
勇者「んじゃあ、頼んだぜ、剣士」
剣士「勇者さんも、ちゃんと退治しなかったら、ひどいんですからね!!」
勇者「…」(可愛い…)
240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:18:37.50 ID:FaxjPTvc0
「おお、勇者さん! 今から出発ですか?」
勇者「はい、ちょっと家空けるんで、よろしくお願いします」
「勇者さんの家は可愛い子がいるからなぁ、あぶないよな!」
勇者「ははは、それじゃあ、行ってきます」
「行ってらっしゃーい!」
「お土産よろしくねー」
「ドラゴンの爪は美容に効果が…」
勇者「はーい行ってきまーす」
遊び人「待て!」
241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:23:11.20 ID:FaxjPTvc0
勇者「ん? 遊び人か」
遊び人「はぁはぁ…」
勇者「わりぃ、また少しだけ、ここから離れちまう」
遊び人「…また、私になにも言わずに…行こうとしたのか?」
勇者「ん、ああ、悪かった。急な用事だったんでな」
遊び人「…そうか…。早く、帰ってこいよ」
勇者「おう」
遊び人「…あと、勇者」
勇者「ん?」
チュッ
遊び人「帰ってこなかったら、ぶっ殺す」
勇者「…おう」
242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:43:39.10 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
勇者「久々の一人旅…だな」
勇者「そして、久々の野宿…か」
勇者「洞窟まで半日かかるからなぁ…」
勇者「ま、洞窟に入れば、ドラゴンは大きいだろうから、すぐにでも見つかるだろ」
?「…ちょっとそこのお兄ちゃん!」
勇者「ん?」
244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:55:07.75 ID:FaxjPTvc0
?「悪いんやけど、お金ちょっとばかし貸してくれへんかな?」
勇者「ん? なんだチビ」
?「チビとはなんや! しばくぞ!」
勇者「…まずは名乗れよ」
?「ウチは、武闘家や! 金を貸してくれへんかな?」
勇者「初対面のやつにそうですかって金を貸せるか!」
女武闘家(以下、武闘家)「ほう? そんなことゆうてえーんかな?」
245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:00:20.06 ID:FaxjPTvc0
>>243
姫様→勇者様に憧れから
魔王→初めての友達
盗賊→優しいから
って、感じで。
246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:15:46.95 ID:FaxjPTvc0
武闘家「せいけんづきー!」
勇者「のわっ!? いきなりなにしやがる!」
武闘家「とびひざげりー!」
勇者「あぶねぇ!」
武闘家「きゅうしょづきー!」
勇者「それは女の子がやっちゃだめだろ!」
武闘家「うるさいお兄ちゃんやなー、金貸してくれたらなにもせえへんよ」
248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:26:44.26 ID:FaxjPTvc0
勇者「俺はお前に関わりたくなかった!」
武闘家「なんやてー! こんな可愛い子に声かけられたのにその言い草はなんや!」
勇者「うるせー! とりあえず殴ってくるな!」
武闘家「ウチがほしぃんは金だけや! はよ金貸してーな!」
勇者「お前絶対に返さねぇだろ! それは貸すんじゃなくてとるって言うんだ!」
武闘家「人聞き悪いことゆわんといてーな! せいけんづき!」
勇者「ぬおっ! やめろってマジで!」
武闘家「にしても、お兄ちゃん結構動きええな! ウチの攻撃避けるなんて。褒めたるわ!」
250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:31:40.85 ID:FaxjPTvc0
武闘家「でも、これならどうや?」
勇者「!」
武闘家「ばくれつけん!」
勇者「ぬお!」ドガガッ
武闘家「ほれ、これで終いや! ヒップアタック!」
勇者「! くっそ!」
武闘家「ひゃうぅ!?」
勇者「…ん?」
武闘家「お、お尻…触らんといてぇな……」カァァ
勇者「あ、つい、手で防いじまった!」
251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:39:37.35 ID:FaxjPTvc0
武闘家「へえ! あんたが勇者さんなんか!」
勇者「知ってるのか?」
武闘家「当たり前や。どこ行ってもよく聞く名前やで」
勇者「ふーん。まあ、悪い気はしないけどな」
武闘家「まさか、これからどっかいくつもりやったん?」
勇者「まあな」
武闘家「連れてってーな」
勇者「ダメだ」
武闘家「なんで?」
勇者「女の子には危険すぎるからだ」
252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:44:10.40 ID:FaxjPTvc0
武闘家「ふーんまあええけど」
勇者「…じゃあな」
武闘家「お尻触られたこと、みんなに言いふらすからな」
勇者「!」
武闘家「勇者はたちまちエロ勇者や! なはは!」
勇者「…」
勇者(魔王「やっぱり変態だったのか!」 盗賊「…変態」)
勇者「や、やめろ! それだけは…」
武闘家「なら、連れてってくれる? それやったら別にええけど?」
勇者「…ちっ…わかったよ」
253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:59:43.15 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
武闘家「~♪」
勇者「お前、金出せって言うのかと思ってたんだけどな」
武闘家「もしかしたら、約束破るかもしれへんやろ? それやったら」
武闘家「お金取られた挙句、噂もたったら、お兄ちゃんもいややろ?」
勇者「…けっこうちゃんとしてるんだな」
武闘家「そうか? あいがとぉな」
254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:04:46.71 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
武闘家「どうしたん? 浮かない顔して」
勇者「いや、お前に怪我でもあったら、どうしようかと思ってな…」
武闘家「ははは! ウチも馬鹿にされたもんやなぁ」
武闘家「大丈夫や! ウチは結構やるほうやで?」
勇者「…まぁ、度胸はあるよな」
255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:14:20.83 ID:FaxjPTvc0
武闘家「ここが、その、洞窟か?」
勇者「おう」
勇者(やっぱり変わってねぇなぁ…)
グゥゥゥゥゥ…
勇者(前言撤回。なんだ、あの唸り声…)
武闘家「さっそく入ろうや!」
勇者「バカ。もう夜遅い。中が相当暗くなっちまうから、早朝に入るぞ」
武闘家「え? じゃあどうするん?」
勇者「寝る」
武闘家「ここで!? アホはお前やで!」
勇者「野宿もできねーでついてくるなよ!」
257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:20:35.66 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…わかったわ、あんたの魂胆が」
勇者「あん?」
武闘家「ウチが可愛いからって、おいしくいただこうと思ってるんやろ!?」
勇者「思ってねぇよ! なんでお前を食わなきゃいけないんだよ!」
武闘家「さっきのお尻モミモミで全部わかってもーたわ!」
勇者「揉んでねーよ!」
武闘家「いーやお兄ちゃん、揉んでたわ。あんなに揉みしだかれるとは思わんかったわ!」
勇者「言いがかりだろそれ!!」
258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:28:44.94 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…でも、こんな地べたに寝るのはいやや」
勇者「…じゃあ、これでいいか?」
武闘家「?」
勇者「俺の服の上だったら、眠れるだろ?」
武闘家「おお、お兄ちゃん、いい子やな~」
勇者「…うっせー、早く眠れ」
武闘家「はいはい、おやすみぃ、お兄ちゃん」
勇者「…おやすみ」
259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:34:50.06 ID:FaxjPTvc0
武闘家「ほら、はよおきぃ、お兄ちゃん!」
勇者「ん? ふぐっ!?」
武闘家「ひゃん! 次は前かいなー!」
勇者「お前、なんで俺の顔に…!!」
武闘家「もう、お兄ちゃんエロの塊やんか!」
勇者「さっきのはお前が悪い!」
武闘家「でもまぁ、ええやん! もうウチら、仲間やろ?」
勇者「親しき仲にも礼儀ありっつー言葉があるんだぞ?」
武闘家「もう、ウチらは下もわかりあってる仲やろぉ?」
勇者「意味わかんねーこと言ってんじゃねぇよ!!」
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:37:26.50 ID:FaxjPTvc0
>>260
ソノツモリデス。
264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:49:36.41 ID:FaxjPTvc0
武闘家「そんな怒らんといてーなぁ、怖いわー」
勇者「怒らせてるのはお前だろ!」
武闘家「ほな、そろそろ行こか?」
勇者「…ああ、そうだな」
武闘家「…」
勇者「…?」
265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:53:17.48 ID:FaxjPTvc0
勇者(いきなり真面目な顔に…)
武闘家「! お兄ちゃんあぶない!」
勇者「えっ?」ドン
武闘家「ふぅ、あぶなかったなぁ。もうすこしで死んでたで」
勇者「お、おう…ありがとう」
武闘家「…礼なんか、ええよ」
勇者「…」
268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:23:34.33 ID:FaxjPTvc0
勇者「ふう、結構奥まで来たな」
武闘家「…そやな」
勇者「腹、減ってないか?」
武闘家「大丈夫や、ちょいと小腹が空いてるくらい」
勇者「減ってんじゃねぇか」
武闘家「はは、普通のツッコミやな」
勇者「…」
269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:26:45.01 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…ん?」
勇者「どうした?」
武闘家「なんか、来とる…!!」
勇者「!!」
ドゴォォォォン…
勇者「くっそ! 早速おでましかよ!」
武闘家「ど、ドラゴン…?」
「くっくっく…久々の人間か…」
勇者「っへ、喋れるのか。利口なこった」
武闘家「おい、ドラゴン!」
勇者「?」
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:34:01.34 ID:FaxjPTvc0
武闘家「ウチの…家族をどうした!」
「…貴様は…?」
武闘家「東村の武闘家だ! 忘れたとはゆわせへんで!」
「…ああ、あの時の…」
「くく…どうやら我から運良く逃げたようだな…ノコノコとあらわれよって…」
武闘家「質問に答えんかい!」
勇者「…」
武闘家「ウチの…家族をどうしたんや!」
「悪いが、貴様らのような下等生物の顔をいちいち覚えておくほど、無駄なことはしないのだよ」
武闘家「え…?」
「連れてきた者はずべて、我が頂いたよ…」
武闘家「…そ、そんな…」
271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:48:53.68 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…許さへん」
「む?」
武闘家「オマエのこと、絶対許さへん!」
「…貴様に何ができる?」
武闘家「うるさい! うおーーー!」
勇者「バカ! いきなり突っ込むな…!」
武闘家「はぁ!」ドス
武闘家「たぁ!」ドス
武闘家「はぁぁぁ!」ドスドス
「…なにをしている?」
武闘家(き、きいてへん!?)
ドゴッ
武闘家「がっ…はぁ!」
勇者「畜生!」
273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:54:05.46 ID:FaxjPTvc0
勇者「大丈夫か!? 武闘家っ」
「…貴様は……ふむ…」
勇者「…なんだよ?」
「勇者…か?」
勇者「…魔物にまで知れわたってるとはな…」
「くく…出来損ないは元気にしておるか?」
勇者「…?」
「あの、雷の出来損ないだ」
勇者「!!」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:06:10.37 ID:FaxjPTvc0
「噂は聞いておる…あの出来損ないとお前は、仲良くしているそうだな…」
勇者「…お前……」
「くく…あやつは既に、魔王ではない」
勇者「…だろうな」
「人間と手を組んだ挙句、貴様を復活させ…」
「…そうか、貴様を殺せば、やつはここにくる…か」
勇者「…根拠でもあるのかよ?」
「まあ、我が手を出さんでも、そろそろ終わるかもしれぬがな…」
勇者「…お前の行ってること、1ミリもわかんねぇ」
276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:11:49.25 ID:FaxjPTvc0
「…そうか」
勇者(…待っとけよ、武闘家、こいつを、すぐにぶっ倒してやるから)
「ならば…特別に教えてやろう」
勇者「…」
ポワァァン
勇者「…なんだよ、その、水晶は」
「覗いてみろ」
勇者「…」
魔王<はぁはぁ…>
勇者「! 魔王!?」
魔王<くっそ…まだ追いかけてくるか…!>
277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:16:56.83 ID:FaxjPTvc0
勇者「あ、あいつは…昨日、眠ってて…」
勇者(まさか、あいつ、寝るって言いながら…!?)
「殺されるのも時間の問題だろうなぁ…」
魔王<くぅ! 貴様らなど!>
<MPが足りません。>
魔王<くぅう! こんな時まで…!!>
勇者「ふざけるな! こいつがなにをしたって言うんだよ!?」
「人間界に、魔界の者が住み着くことなど、あってはならないのだよ」
勇者「お前もだろうが!」
「我は住み着いているのではない。この人間界を滅ぼすために、君臨しているのだ」
278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:23:46.35 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
「くく…早く我を倒さんと…あやつのところには行けぬぞ?」
武闘家「…ゆ、勇者…」
勇者「武闘家、喋らなくていい。すぐに、決着つけるから」
武闘家「…」
勇者「今は眠っとけ…
武闘家「…」コクッ
勇者「…またせたな」
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:28:31.93 ID:FaxjPTvc0
「…ほう、死ぬ覚悟はできたのか?」
勇者「…」
「…ぬ? なぜ剣をしまう?」
勇者「もう、終わったからだよ」
「…? ふははははっはははは! なにをわけのわからんことを…!」
勇者「…」
「…んん? んんんんんん!?」
勇者「まだ、気づいてないのか?」
「んぐぅうう!? ぐはぁぁぁっぁああああああ!!」
勇者「…たいしたことねぇなぁ…ドラゴン」
282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:57:43.64 ID:FaxjPTvc0
「き、貴様…何をした?」
勇者「こっちは急いでんだ。お前に説明する時間だって惜しい」
「く…そぉ…」
武闘家「…ん?」
勇者「おお、気がついたか?」
武闘家「…」
勇者「どうした?」
武闘家「なんでウチはお兄ちゃんにお姫様抱っこされてるん?」
勇者「そりゃお前が眠ってたからさ」
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:22:59.54 ID:FaxjPTvc0
武闘家「お尻、また触ってるん?」
勇者「仕方ないだろ」
武闘家「乙女の尻を仕方なく触るとはなんやねん!」
勇者「うお! 落ち着けって!」
武闘家「許せへんわ! 考えられへん!」
勇者「こっちのが走りやすいんだよ!」
285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:28:26.20 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…うぅ」カァァ
勇者「? 熱でも出したか?」
武闘家「アホ! はよ走らんかい!」
勇者「お、おう」
武闘家「…って、どこ行くつもりなん?」
勇者「お前を近くの町に送り届けるつもりだ」
武闘家「なんで!? なんでなん!?」
勇者「怪我してるからだ」
武闘家「! こんな傷、全然大丈夫や!」
勇者「大丈夫なもんか。ドラゴンは俺がぶっ倒したから、お前はもう気がすんだだろ?」
武闘家「でも、このまま町に入ったら、現在進行形で尻触ってることになるで?」
勇者「…それでも、いいさ」
武闘家「なんや、エロエロゆわれたいんか? 変態やんか!」
勇者「俺のことより、お前のほうが心配だからな」
武闘家「え…」カァァ
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:34:54.09 ID:FaxjPTvc0
武闘家「なに変なことゆーとんねん!」
勇者「俺とお前はもう、仲間なんだろ?」
武闘家「っ…」
勇者「それに、なんだっけ? 下もわかりあってる仲、なんだろ?」
武闘家「…! エロいことゆーな!」バシッ
勇者「ぐはっ! いきなり殴るな!」
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:40:40.39 ID:FaxjPTvc0
勇者「武闘家、お前はきっとすごいやつになるぜ」
武闘家「は? いきなりなんなん?」
勇者「パンチに迷いがない。すげえしっかりしてる」
武闘家「お、おだててもなにも出えへんよ?」
勇者「率直な意見だ。ほら、ついたぜ」
武闘家「え…」
勇者「とりあえず宿に入ろう」
武闘家「いやや!」
勇者「は?」
武闘家「このままでええ!」
勇者「なにわけわかんねーこと行ってんだよ?」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:46:22.09 ID:FaxjPTvc0
武闘家「お兄ちゃん、ウチを置いてどっか行こうと思ってるんやろ?」
勇者「まあな」
武闘家「それやったらこのままでええわ。ずっとお兄ちゃんにお姫様抱っこされとく!」
勇者「だから、何意味わかんねぇこといってんだよ?」
武闘家「お兄ちゃんと離れたくないってゆーてるんや!」
勇者「はぁ!? 俺だってお前と離れたくねぇよ」
武闘家「ほんま!?」
勇者「友達になったやつの別れるのは、さびしいもんだからな」
武闘家「やろ? やろ? そうやろ?」
293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:57:42.00 ID:FaxjPTvc0
勇者「でも、お前にはすぐに、再会できる気がする」
武闘家「!」
勇者「だから、少しの間、さよならだ」
武闘家「そんな、いやや! お兄ちゃんが死んだら、もう会えへんやろ!?」
勇者「死なねぇよ。なんだったら落ち着いたら、すぐにでもお前のところに来てやるさ」
武闘家「いやや! 離れたくない!」
勇者「わがまま言うなよっ…」
武闘家「お兄ちゃんと離れたくない!」
勇者「なんでそんなに…」
武闘家「だって、死んだお兄ちゃんが、そう言って…結局帰ってこうへんかったもん!」
勇者「!」
298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:03:18.73 ID:FaxjPTvc0
>>296
一気に死にたくなった…
301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:09:36.46 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…お兄ちゃん」
勇者「…わかった。でも、お前の体に異常が出たら、すぐに町に戻す。いいな?」
武闘家「うん!」
勇者「素直でよろしい。よし、じゃあ行くぞ!」
勇者(無事でいてくれ…魔王!)
304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:20:55.94 ID:FaxjPTvc0
魔王「ぐわっ!」
魔王「はぁ…はぁ…貴様ら、何故私を襲う!?」
「メイレイダ」
魔王「だ、誰のだ!」
「…」
魔王「答えろ! がはっ…」
308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:42:15.24 ID:FaxjPTvc0
魔王「…」
「…ソロソロオワリダナ」
魔王「は、離せ!」
「…ツレテイケ」
魔王「どこに…連れて行くつもりだ!」
「…コノセカイニハモウ、モドレナイダロウ」
「ムノクウカンダ」
魔王「むの…くうかん!? やめろ! あそこはいやだ!」
「ウルサイ」
ゴスッ
魔王「…」
314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:54:29.54 ID:FaxjPTvc0
「…ホントウニコイツガマオウナノカ?」
「アタリマエダ」
「シカシ、ワレワレヨリチイサイゾ」
「ソレニ、ワレワレヨリヨワイ」
「エムピーモゼロダシ」
「…イイカラハコベ。ワレワレハドンナメイレイデアロウトスイコウシナケレバナラナイノダ」
「…リョウカイ」
320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:03:53.24 ID:FaxjPTvc0
勇者(あの水晶では、どこかの森だったはず…)
武闘家「なに探してるん?」
勇者「人探しだ」
武闘家「人?」
勇者「ああ。大事な人だ」
武闘家「ウチが力になれればえーんけどな」
勇者「なぁに、お前がいるだけで力になるさ」
武闘家「嬉しいことゆーてくれるやん! お兄ちゃん!」
323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:12:58.41 ID:FaxjPTvc0
「ソレデハ、ハジメルゾ」
「イエッサー」
「…ムゥン」
ボヤァン…
「…ココニホウリコメバイインダナ?」
「ウム。シカシ、カナシイコトダナ」
「ナゼダ? ナニガカナシイ?」
「コノヨウナコムスメヲムノクウカンニシュウヨウスルコトガ、ダ」
「コムスメデハナイ。コイツハマオウダ」
「ワカッテハイルガ…」
「ヨシ、ジュンビガデキタ。ホウリコムゾ」
「イエッサー」
325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:25:08.01 ID:FaxjPTvc0
魔王「ん……」
魔王「…ここは?」
魔王「!! いやだ…いやだ…!!」
魔王「無の…空間……」
魔王「私はまた…ここに…いやぁぁあああああああああああああ!!!!!!!!!」
魔王「出して! 出して! 出して! 出して! 出して! 出して! 出して!」
326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:30:02.75 ID:FaxjPTvc0
魔王「いやだ! いやだ! 出して!」
魔王「寂しい! 苦しい!」
魔王「ああああああああ……ああぁぁぁぁ…」
魔王「…死にたい…死にたい…死にたい…」
魔王「いやだ…寂しいよぅ……」
327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:36:39.21 ID:FaxjPTvc0
勇者「ん…? なんだ、あの魔物は…?」
武闘家「ここらへんではあんま見かけへんやつやな」
勇者「しかも、相当な数だな…」
「…ヨシ、ソロソロツギノメイレイヲスイコウスルゾ」
「ツギハユウシャノトウバツカ…マオウガコノザマジャ、ユウシャモラクショウダロウ」
勇者「…! 今…魔王って…」
329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:47:20.04 ID:FaxjPTvc0
「…フム、ユウシャイメージインプットカンリョウ」
「イマカラコウドウニハイル」
勇者「おい」
「?」
勇者「魔王はどこだ?」
「ユウシャ、ハッケン」シュッ
勇者「!」
330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 22:02:11.27 ID:FaxjPTvc0
勇者「ぐわっ!」
武闘家「きゃっ!」
勇者「す、すまん、武闘家! いきなりなにしやがる…!」
「…ユウシャヲカクニン」
勇者「のわっ! やめろ!」
シューン
勇者「がっ…!」
武闘家「お兄ちゃん!」
337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 22:36:09.02 ID:FaxjPTvc0
魔王「…」
ポワァン…
魔王「! …これは…?」
勇者<遊び人待てよー!>
魔王「…! ゆーしゃ…!」
勇者<え? 魔王がどこかに行った?>
魔王「…」
勇者<あんなやつどうでもいいだろ~!>
魔王「…!!!!!!!」
341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:07:38.52 ID:FaxjPTvc0
魔王「う、うそだろ…?」
勇者<あいつがいなくなって清々するぜ>
魔王「…あ、あああ…」
勇者<俺は昔からあいつがいなくなりゃどれだけ幸せだろうって思ってたぜ>
魔王「ゆ、ゆーしゃはそんなこと言わない!!」
勇者<なに言ってんだよ>
魔王「!」
勇者<これが俺の本音だ>
魔王「そ、そんな…違う…違う…ちがうぅぅぅうぅ……」
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:15:02.61 ID:FaxjPTvc0
勇者<毎日お前の相手する身にもなってみろよ>
勇者<めんどくせぇしわがままだし>
勇者<キレると雷出しやがって…>
勇者<いつもはMP0のくせに魔法使おうとして>
勇者<毎回毎回つまんねぇんだよ>
魔王「あ、あ…あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:21:12.26 ID:FaxjPTvc0
勇者「がぁ! て…めぇら…」
「…ハイジョ」
「ハイジョ…」
勇者(やべえ…数が多すぎる…!)
「ム…」
勇者「?」
「…メイレイヘンコウ、メイレイヘンコウ」
勇者「!! な、なにしやがる…!?」
「ユウシャヲムノクウカンヘムノクウカンヘ」
武闘家「お、お兄ちゃんをどないすんねん!」
「…フンッ」
勇者「は、離せ!」
349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:23:54.41 ID:FaxjPTvc0
ボヤァン
「ヨシ、イケ」
勇者「うおっ!? ぬわぁぁぁぁぁ!!!!!」
武闘家「お、お兄ちゃん!?」
勇者「…ん……」
勇者「こ、ここは…?」
351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:32:16.28 ID:FaxjPTvc0
勇者「…ん?」
魔王「」
勇者「魔王!」ダッ
魔王「…」
勇者「よかった…無事だったんだな…」
勇者「それにしても、ここ…どこだ?」
ザスッ
勇者「…え?」
ドサッ
勇者「…ま、魔王…どうし…て」
魔王「あーーっひゃっひゃっひゃっひゃ!!!!! どうしてだって!? 当たり前だろうが!」
魔王「私は世界を、滅ぼすのさ!!」
358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:44:29.17 ID:FaxjPTvc0
勇者「…お前…どうした…グフッ!」
魔王「なぁ、勇者ぁ? 踏まれると気持ちいいのか? ああん?」
勇者「やめろ…やめてくれ…」
魔王「やめて欲しいのか…? やめないけどなっ」
勇者「ふぐっ! ぐわぁ!!」
魔王「ああ、気持ちいい…もっといたぶってやるぅ…ふふふ…」
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:33:37.23 ID:1uirbXzz0
勇者「魔王…お前…変態だったのか…!」
魔王「ふむ…変態…ではないな、これは」グリッ
勇者「ぐわぁ!」
魔王「…お前、本当に勇者か? まだ全力ではない気がするのだが…」
勇者「…っへ…お前に本気なんて、もったいねーよ」
魔王「…ふふふ、戯言を言うな!」
バチチッ
勇者「ぬわぁぁぁ!!」
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:37:07.56 ID:1uirbXzz0
魔王「…ふん」
勇者「おいおい…お前こそ、本気じゃねぇんじゃねえの?」
魔王「ほう、まだ喋る余裕があるか…」
バチッ
勇者「ぐわっ!」
魔王「…ふん、口程にもない」
勇者「っへ…まだまだ…」
魔王「…さすがは勇者…と、言っておこう」
375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:40:35.10 ID:1uirbXzz0
勇者「…ちっ」
勇者(どんなに魔王が変わっちまっても…殺すことなんてできねぇ…)
魔王「なら、これでどうだ…?」
バチバチバチッ!
勇者「ぐ、ぁぁあああああああああ!!!!」
勇者「…」シュゥゥゥ…
魔王「…はぁ、はぁ…これで、私の勝ちだ…」
376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:47:06.20 ID:1uirbXzz0
勇者「…お、い……」
魔王「!! なんで…なぜまだ…!」
勇者「…やっぱり……お前は…魔王…なんだな…」
魔王「な、なにをわけのわからんこと言っている!! 食らえっ!」
バチチバチィ
勇者「…ぐっ…!」
魔王「くそ…なぜだ…」
魔王(なぜ、本気を出せない!?)
377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:54:24.25 ID:1uirbXzz0
勇者「魔王…お前、俺のこと…殺せねぇんだろ…?」
魔王「! うるさいうるさい! そんなこと、あるはずがないだろう!」
バリバリバリッ
勇者「がぁぁ!!! …まだ、まだだ…」
魔王「貴様…いいかげんに…」
勇者「お前じゃ俺を殺せねぇ…」
魔王「うるさい!」バチバチバチバチ! ドンガラガシャーン
勇者「…それは、マジでやばいかもな…」
魔王「ふ、ふふふ…これで、終りだ!」
379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:02:49.68 ID:1uirbXzz0
勇者「…魔王」
魔王「…?」
勇者「助けることできなくて、ごめんな」
魔王「はぁ? 私を助ける? 何をバカなことを言っているのだ」
勇者「…はは……今のお前にはそう思われても当たり前か…」
魔王「まあ、周りには私しかいない。最後の言葉は私にしか伝わらんからな」
魔王「さらばだ、勇者よ!」
MPが足りません。
380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:13:26.44 ID:1uirbXzz0
魔王「…ふ」
勇者「へへ…やっぱり…な」
魔王「ふぇぇ…ゆーしゃーーーー!!」
勇者「よしよし、怖かったな。よしよし」
魔王「うわーーーん! ごめんなさい!」
勇者「気にするなって…」
382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:27:59.51 ID:1uirbXzz0
魔王「…ぐすっ…えぐっ…」
勇者「…魔王…ここは…どこなんだ?」
魔王「ここは…無の空間だ」
勇者「? なんだそりゃ?」
魔王「…この空間には、何もないのだ。この通り、真っ暗で、なにもないのだ」
384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:44:20.43 ID:1uirbXzz0
勇者「…そうか…あと、一つ、いいか?」
魔王「なんだ?」
勇者「なんでそんなに俺にしがみついてるんだ?」
魔王「…怖い…から」
勇者「え?」
魔王「私は…生まれた時から、ここにいたから…寂しい気持ちに…なるんだ」
勇者「…そうか」
385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:59:44.62 ID:1uirbXzz0
勇者「魔王」
魔王「な、なんだ?」
勇者「ここでだから言っておくけどな」
魔王「…」
勇者「俺はお前が好きだ」
勇者「だから、お前がどこに行こうが、俺は探し出す」
勇者「迷惑な男かもしれないけど」
勇者「俺は、お前が好きなんだ。この気持ちは誰にも負けない」
勇者「…祭だって、お前と行きたかった」
魔王「…!」
勇者「まあ、正直に言えば…誘うの、恥ずかしかったんだ」
387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:11:50.27 ID:1uirbXzz0
勇者「……と、とりあえずここから抜けだそう!」
魔王「…ゆーしゃ」
勇者「な、なんだ?」
魔王「今の勇者の言葉…嬉しかったぞ」
勇者「そ、そうか?」
魔王「だから…私は頑張る!」
バチバチバチバチ
勇者「うお!?」
魔王「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
勇者「おお…! 空間が…!」
388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:15:10.24 ID:1uirbXzz0
魔王「…ふははははっははは!!!! これが本当の…私の実力だ!」
勇者「すげえ、すげえよ魔王!」
「コ、コレハイッタイ!?」
魔王「む! さっきはよくもやってくれたな…!」
「ソウインカカレー!」
魔王「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!」
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチッ
「…」プシュー
勇者「おお! 一発!!」
魔王「ふふ…や、やった…!」
390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:18:57.64 ID:1uirbXzz0
勇者「魔王!」
魔王「ゆーしゃ…!」
武闘家「お兄ちゃーん!」
勇者「ぬおわっ! 武闘家!」
武闘家「お兄ちゃん! ウチさみしかったんやでー! もう、離さへんもん!」
魔王「…!!! ゆ~しゃ~?」バチバチバチ
勇者「ま、待て! これは…!」
魔王「問答無用!」
MPが足りません。
魔王「うわーん! 結局こうなのかーーー!!」
THE END
393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:22:38.21 ID:1uirbXzz0
もう、二度とシリーズ化なんて…!
とかいいながら、また戻ってくるかもしれないけど。
その時はまた、よろしくな。
それにしても長く続いた魔王シリーズも、これでおしまいです。
ネタも無くなったのでw ね。
これから見てた人、前回のから見てた人も、本当にありがとうございました。
またどこかで会いましょ~
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:24:41.80 ID:1uirbXzz0
最後は本当にごめんなさいw
いろんなこと放り投げた感が否めないので、後日談書かせていただきます。
本当に、ほんのちょっとだから、期待しないでね?
395 名前:おまけ[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:28:26.58 ID:1uirbXzz0
剣士「あ、あの! 盗賊さん…!」
盗賊「は、はい…?」
剣士「ぼ、僕は…あ、あなたのことを、死んでも、守りましゅ!」
盗賊「…」
剣士(噛んじゃったー!)
盗賊「…クスクス」
剣士「…?」
盗賊「…嬉しい」
剣士「ほ、ほんとですか!?」
盗賊「…」コクリ
剣士「え、えへへ…」
盗賊(可愛い…)
396 名前:おまけ[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:30:58.11 ID:1uirbXzz0
勇者「…」
武闘家「…お兄ちゃんから離れんかい!」
魔王「お前こそ、ゆーしゃから離れろ!」
勇者「あ、あのなぁ…お前ら…」
魔王・武闘家「なに!? なんや!?」
勇者「いや、なんでもない…」
武闘家「お兄ちゃん! ウチな、大きくなったら、お兄ちゃんのお嫁さんになるわ!」
魔王「なにを言う! 私は既にゆーしゃとキスをするほどの仲で…」
武闘家「ふーん! ウチなんて下もよーわかっとる仲じゃ!」
勇者(…やれやれ)
397 名前:おまけ[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:33:05.40 ID:1uirbXzz0
賢者「…むぅ」
賢者「今回はまったく出れんかったのう…」
戦士「そうですねぇ…」
賢者「いつか私だって、勇者を…!」
戦士「そうですねぇ…」
賢者「それより、戦士よ、私になぜバニーガールを着せるのじゃ?」
戦士「とってもお似合いですよぉ! 賢者様ー!」
賢者「…むむぅ…」
THE END
398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:34:28.15 ID:1uirbXzz0
そして誰もいなくなった…てわけか。
本当にどうもありがとう。
んじゃ、さいならー
勇者「というか、お前、なんでこんなところに?」
魔王「…お前、私を忘れたのか?」
勇者「というか、夢に出てくるなよ…」
魔王「むむぅ…私がそんなに嫌いか!?」
勇者「嫌いじゃないけども…」
魔王「歯切れが悪い! どうせゆーしゃは私のこと嫌いなんだー!」
勇者「嫌いなんて言ってないだろ」
魔王「ほ、ほんとか!?」
勇者「どちらかと言えば、好きだ」
魔王「…」カァァ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 00:56:58.79 ID:N5MI+HQv0
魔王「ゆ、夢の中でそんなこと言われても…」
勇者「ああ、現実のお前には届かないだろうな」
魔王「うぅ...お前なんかに可愛いと言われても嬉しくないわ!」
勇者「そうか。なら、もう言わない」
魔王「えっ!?」
勇者「もーう言わなーい」
魔王「えっ!? えっ!? えっ!?」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 00:59:56.51 ID:N5MI+HQv0
魔王「うわぁぁん!」ガバッ
勇者「おう、おはよー」
魔王「あれ!? あれ!?」
勇者「どうしたんだ? そんな顔して」
魔王「さっきの、私の夢だったのか…」
勇者「? なにわけわかんねーこと言ってんだ?」
魔王「な、なんでもないわ!」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:03:10.71 ID:N5MI+HQv0
魔王「…たぶんみんなが思ってることを言うぞ」
勇者「なんだよ突然」
魔王「なんでお前と私が一緒にいるのだ!?」
勇者「は? みんなって誰だよ!」
魔王「知らん! でも、これは言っておかんといけないと思うのだ!」
勇者「魔王の城に行った俺が、お前の事を魔王だと思わずに連れて帰ってきたからだろ?」
魔王「む、むぅ…たしかそうだったな」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:07:01.40 ID:N5MI+HQv0
勇者「まあ、とりあえず、おはよう」
魔王「お、おはよう」
勇者「そろそろ盗賊も帰ってくるころだろう」
魔王「む、あいつはなにをしているのだ?」
勇者「水を汲みにいってる。もちろん、綺麗な水をな」
魔王「そ、そうか! まあ、私の口に合う水は少ないがな!」
勇者「お前に合わない水の方が少ないだろ」
魔王「う、うるさい! バカ!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:16:07.67 ID:N5MI+HQv0
コンコン
勇者「ん? 盗賊か? ノックなんてしなくていいのに…」
ガチャ
勇者「盗賊…ノックはしなくていいんだぞー」
?「あ…あの…」
勇者「ん? お前誰だ?」
遊び人「遊び人だ! 遊び人! ったく、てめぇ、俺のこと忘れちまったのかよ?」
勇者「え!? 遊び人か!? お前、随分変わったな…」
遊び人「は、はぁ? ど、ど、どこが?」
勇者「なんか、うん。女らしくなったな。あとは口調をどうにかしないと…」
魔王(こいつ…勇者とは一体どんな関係だ?)
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:20:06.72 ID:N5MI+HQv0
遊び人「べ、別にぜ、全然変わってねぇよ!」
勇者「いや、髪の手入れとかめちゃくちゃ綺麗になってるし、いつもの酒臭くない」
遊び人「う、うるせー」カァァ
魔王「むむ…」
遊び人「ん? こいつがお前の言ってた…?」
魔王「! 私は全知全能の魔王様だ!」
遊び人「ふーん。で、勇者、ちょっと話があるんだけど」
魔王「ふーんだけで終わり!?」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:26:14.26 ID:N5MI+HQv0
勇者「俺にか? なんだよ、言ってみろ」
遊び人「今度…あの…祭が、あるんだ」
勇者「ああ、あるな」
遊び人「だから…一緒に…行け…ねえかな?」
魔王(バカめ! そんなお祭、お前とは絶対に行かない!)
魔王「残念! ゆーしゃは私t…」
勇者「ああ、いいぜ。なんにも予定なかったし」
魔王「」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:48:38.72 ID:N5MI+HQv0
魔王「え…勇者?」
遊び人「そ、そうか。な、なら、また、今度、来るから…その時に時間教えるぜ」
勇者「おう」
遊び人「じゃ、じゃあな!」
勇者「おーじゃなー」
盗賊「…」ガーン
勇者「おお、おかえり、盗賊」
魔王「…」ガーン
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:51:20.60 ID:N5MI+HQv0
勇者「ん? お前らどうしたんだ?」
盗賊「どうしたも…こうしたもない」
魔王「お前は鬼だ!」
勇者「?」
魔王「もう嫌いだ!」
勇者「俺は、お前に嫌いと言われるのが一番傷つくんだぞ!」
魔王「ふん! 私はお前以上に、今傷ついているわ!」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:55:51.06 ID:N5MI+HQv0
勇者「盗賊も元気ないな、どした?」
盗賊「勇者…あなたは、本当にひどい人」
勇者「?」
魔王「うわーーん! こいつバカだー!」
勇者「お前にバカなんて言われたくない!」
魔王「うるさーい! 死ねー!」
MPが足りません。
魔王「なんでいっつも出ないんだ!?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 01:58:21.73 ID:N5MI+HQv0
勇者「MP0のお前にはなにもできないぞ」
魔王「で、出るもん! いっぱい出るもん!」
勇者「お前が雷以外のもん出したことあるのかよ?」
魔王「あ、あるもん…い、いっぱいあるもん!」
勇者「あーもーなんでお前らこんなに怒ってるんだよ!?」
盗賊「本当に…わからないの?」
勇者「ああ、さっぱりわかんねー!」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:01:02.85 ID:N5MI+HQv0
>>20
できれば違うものと…
って、無理だよなぁ。無理だよねぇ。
すまん、理由は書きたかったから、ってだけです。
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:05:32.19 ID:N5MI+HQv0
盗賊「…祭、一緒に行っちゃダメ?」
勇者「ああ、すまん。遊び人と行くから、お前ら二人で行ってくれ」
魔王「四人で行けばいいだろ!」
勇者「あいつとお前らは面識ないだろ? それに、あいつは…」
魔王「ん?」
勇者「幼馴染なんだ」
魔王「おさななじみ?」
勇者「子供の頃からずっと仲良くてな。まあ、積もる話もあるのさ」
盗賊「幼馴染…勝てない」グスッ
勇者「? 何に勝てないんだ?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:17:02.26 ID:N5MI+HQv0
勇者「とにかくだ。俺はお前らとは行かない。わかったな?」
魔王「…ふん! 別に、お前と行けないから悲しいなんてこと、ないから別にいいもん!」
勇者「そうなのかー、俺はお前と行けなくて残念だぜ?」
魔王「な、な、な…!」カァァ
勇者「ま、とりあえず、お前らも二人で楽しめよー!」
コンコン
勇者「む? 誰だ?」
ガチャ
勇者「はいはーいどなた?」
?「僕だよ」
勇者「ん…お前は…剣士か」
剣士「やあ、勇者くん。君は今日もたくましいね」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:20:44.37 ID:N5MI+HQv0
勇者「剣士こそ、今日もかわいいぞ」
剣士「ぼ、僕は男だぞ! 可愛いなんて、言われたくない!」
魔王「む、なんじゃその小娘は?」
剣士「男だ! 僕を女の子扱いしないでくれ!」
盗賊「でも…可愛い」
剣士「あ! と、盗賊さん…」モジモジ
勇者「…ほう…お前…」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:25:01.13 ID:N5MI+HQv0
勇者「剣士、お前、盗賊のことが好きなのか?」
剣士「ゆ、勇者くん…!」
盗賊「…?」
勇者「しかし、お前にはちょっと大人すぎるんじゃないか?」
剣士「ぼ、僕は、確かに身長は低いけれど、君と同い年だ!」
勇者「こんな可愛くて小さい子が俺と同い年ぃ? まあ、そうなんだけども」
剣士「勇者くん、彼女は祭の日、空いているのかい?」
勇者「ああ? うーん。まあ、たぶん」
剣士「そうか! 良かった…」
勇者(こいつ…可愛い!)
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:30:38.08 ID:N5MI+HQv0
剣士「あ、あの…盗賊さん!」
盗賊「!…なに?」
剣士「あ、えーっと…今度の…えっと、お祭…一緒に、い、行きませんか!」
盗賊「あ…えっと……」モジモジ
勇者「行ってやれよ、盗賊」
魔王「! 私は!?」
勇者「一人でも祭は行けるだろ?」
魔王「うぅ…」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:38:34.31 ID:N5MI+HQv0
盗賊「そ、それじゃあ…い、行く」
剣士「そ、そうですか!」(や、やったぁ…!)
勇者「よかったなー剣士ー!」
剣士「やりましたー! …って、なんで腕を広げているんですか?」
勇者「え? 抱きついてこないの?」
剣士「だから僕は男ですってば!」
魔王(私はいらない子私はいらない子私はいらない子私はいらない子私はいらない子…)
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:44:20.60 ID:N5MI+HQv0
今現在見てる人いる?
今日の朝書くのに備えて寝たいのだが…ある程度いるようならまだすこし書くけど…。
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:49:14.84 ID:N5MI+HQv0
じゃあ、あとちょっとだけ書いたら、明日に備えて寝ます。
自分勝手ですんません。
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:55:08.83 ID:N5MI+HQv0
勇者「まぁ、魔王、元気出せよ。な?」
魔王「どうせ、お前は心の底では私のことが嫌いなのだろう?」
勇者「気に病むなよ、それに、そんなこと思ってないからな」
剣士「えっと、日時は…」
勇者「あー盗賊めー! 剣士と一緒なんて羨ましい!」
剣士「だから僕は男だと行っているでしょう!」
魔王「うわー! もう、やだー!」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 02:59:09.26 ID:N5MI+HQv0
夜
勇者「ふーそろそろ寝るか」
盗賊「…」ドキドキ
勇者「ん? なんかドキドキしてるみたいだな」
盗賊「あなた以外の人と、でかけるのは…初めてだから」
勇者「ふーん、そうなのか。盗賊は綺麗だから、モテると思うんだけどなぁ」
盗賊「も、モテなくてもいい……というか、モテたくない」
勇者「え?」
盗賊「…私は一人に、愛されれば…それでいい」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 03:03:16.98 ID:N5MI+HQv0
勇者「ははっ、盗賊らしいな」
盗賊「そ、そうかな…?」
勇者「いつか見つかればいいな!」
盗賊「……そうだね」
勇者「?」
魔王「盗賊、あとバカ、おやすみ」
勇者「俺のことさりげなくバカと言っただろう!?」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 03:08:51.19 ID:N5MI+HQv0
魔王「え? お前のことなんか呼んでない!」
勇者「じゃあ、バカは誰だよ!?」
魔王「さあ?」
勇者「しらばっくれるなー!」
魔王「うわっ!? ふひっ、あははっは! くしゅぐりはだめぇ~! きゃははははは!」
勇者「うりゃうりゃうりゃ!」
魔王「うひひひひ! ら、らめぇ! くしゅぐったいぃ!」
勇者「バカって誰のことか言ってみろ!」
魔王「正直にいったりゃはははは、ゆ、ゆ、ゆ、許してくれる?」
勇者「もちろん!」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 03:12:56.69 ID:N5MI+HQv0
魔王「ゆーしゃのことですぅははははは!」
勇者「やっぱ俺のことだったのか! おしおきだぁ!」
魔王「くひゃひゃひゃひゃひゃ! う、うそつきー!」
勇者「うるせー! どりゃどりゃ!」
盗賊「…も、もう夜だから…近所迷惑だよ」
勇者「あ、ああ、そうだな」
魔王「はぁ…はぁ…うぅぅぅ…お前は最低だ!」
勇者「どこが?」
魔王「全部だ!」
勇者「…」シュン
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 03:13:44.99 ID:N5MI+HQv0
脇腹がwww死ぬwww
申し訳ありませんが、落ちます。本当に申し訳ない!
なんか質問あったら保守りながらどんどん言ってください!
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:21:23.67 ID:N5MI+HQv0
魔王「そ、そんなに落ち込むことはないだろう!?」
勇者「あーいや…別に…落ち込んでねーよ…」
魔王「わ、わかりやすすぎるだろう!」
勇者「…おやすみ」
魔王「…ゆーしゃ!」
勇者「ん?」
魔王「ベッド、ちょっと空いてるから、来たいなら……き、来ても…良いぞ」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:26:00.61 ID:N5MI+HQv0
勇者「いいのか!?」
魔王(うお!? 意外と喜ぶ!?)
魔王「い、いいぞ…そのかわり、変なことするなよ?」
勇者「もちろん!」
盗賊(…いいなぁ)
勇者「よいしょ…」
魔王「…」カァァ
魔王(と、となり…に、ゆ、ゆ、ゆーしゃが!)
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:30:50.39 ID:N5MI+HQv0
勇者「おやすみー…」ギュッ
魔王「ふにゃ!? な、なぜ、だ、抱きしめる…!?」
勇者「…ぐーぐー」
魔王「うわわわわわ…!!」カァァ
魔王「…あったかい」
魔王「……ゆー…しゃ…」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:46:38.35 ID:N5MI+HQv0
勇者「…ふわっ…むにゃむにゃ…」
勇者「…お、魔王…」
魔王「スースー…」
勇者「…綺麗な肌してるな……」
盗賊「おはよう、勇者」
勇者「お、盗賊。おはよう」
盗賊「今日は、勇者の大好きな…」
勇者「おお! 美味そうだな! おい、魔王、おきr…」
盗賊「待って」
勇者「ん? どうした?」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:51:59.89 ID:N5MI+HQv0
盗賊「ちょっと…お話がある」
勇者「ん? ああ、わかった」
盗賊「…あの……どの、服を着て行けば…いいの?」
勇者「え? どこに?」
盗賊「あの…お、お祭に…」
勇者「あーそういうことか。んじゃ、今度買いに行くか」
盗賊「う、うん」
勇者「って言っても、俺全然女の服わからねぇからなぁ。誰かわかるやつ、呼ぶか」
盗賊「い、いい…勇者だけで、いい」
勇者「そ、そうか。わかった」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 10:56:28.08 ID:N5MI+HQv0
勇者「魔王、起きろー」
魔王「むにゃ…あ、…おはよ、ゆーしゃ」
勇者「よだれ拭けよ」
魔王「よ、よだれなんて…」ゴシゴシ
勇者「もう飯の準備できてるから、早く食えよ」
魔王「う、うん」
盗賊「えっと、これは魔王が食べたがってた…」
魔王「むおお! これは美味そうだぁ!」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:01:09.40 ID:N5MI+HQv0
勇者「ふふ…最近は素直になっちゃって、可愛いやつだなぁ」
魔王「ふ、ふん! 私は、まだ昨日のこと、許してないからな」
勇者「あ、盗賊、水くれる?」
魔王「私の話を聞けー!」パクパク
勇者「育ち盛りか? よく食べるなー」
魔王「そんなに早く食べてないもん!」パクパク
勇者「はい、ペロリと完食。いつも通りだな」
魔王「うな!? か、体が勝手に!」
70 名前:過疎りすぎ吹いたw[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:08:56.67 ID:N5MI+HQv0
コンコン
勇者「ん? 遊び人か?」
勇者「はーい今でますよー」
ガチャ
姫「勇者様ー!」ギュッ
勇者「ぬおっ!? ひ、姫様っ」
姫「勇者様…ご無沙汰しておりましたぁ…」
勇者「そ、そういえば、最近会ってませんでしたね…で、きょ、今日はなんでここに?」
勇者(この人…めんどくさい!)
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:12:20.69 ID:N5MI+HQv0
姫「実はぁ…今度、お祭があるでしょう?」
勇者「は、はぁ。ありますね」
姫「ですからぁ…勇者様とご一緒させていただこうと思いましてぇ…」
勇者(なんで語尾伸びてるんだろ)
勇者「ああ、でも、すいません。俺、すでに行く人決めちゃってて!」
姫「えっ!? そ、そうなんですか!?」
勇者「はい。すいません」
姫「ふぅん…だ、誰なのですか…?」
勇者「遊び人です」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:19:55.13 ID:N5MI+HQv0
姫「あ、遊び人…? ふ、ふふふ…おーっほっほっほ!」
勇者「?」
姫「そんな下等職のものと、勇者様が一緒になっては、勇者様まで汚染されてしまいますわよ?」
魔王(こいつ…!)
姫「ただでさえ、勇者様には魔王がいるのですから…」
魔王「うるさい! お前よりましだ!」
勇者「魔王! 抑えろって!」
姫「さらに、物を盗む非道の盗賊まで…勇者様は随分と心の広い方なのですわね…」
盗賊「ど、どういうこと…?」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:31:38.80 ID:N5MI+HQv0
姫「あなた達のような人たちと勇者様は、相容れないのですわよ」
盗賊「…」
姫「物を盗む盗賊…、人を脅かす魔王…、勇者様が心のお広い方でなければ、あなた達なんて、とっくにこの城下町から出ているところですわ!」
盗賊「!」ダッ
勇者「と、盗賊!?」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:35:14.56 ID:N5MI+HQv0
勇者「姫様!」
姫「はースッキリしましたわ…。それでは、勇者様、さようならぁ♪」
勇者「…あの人…」
勇者「ま、魔王、気にしなくても、いいからな?」
魔王「…」グスッ
勇者「魔王?」
魔王「ゆーしゃ…私は……いらない…子なのか?」グスグス
魔王「私は…今でも…ダメな、やつなのか…?」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 11:56:34.00 ID:N5MI+HQv0
勇者「そんなこと、あるわけないだろ?」
勇者「俺は嫌なことは嫌って、すぐに言うからさ。お前が嫌なら、とっくに言ってるぜ」
魔王「ゆーしゃ…」
勇者「魔王、とりあえず、食い終わったら、台所のところに皿入れといてくれ」
魔王「う、うむ…」
勇者「盗賊を探しに行ってくる。待ってろよ?」
魔王「う、うむ!」
勇者「とりあえず、その涙も、どうかしとけよ?」
魔王「大丈夫だ! じ、じつは泣いてなかったもん!」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:12:31.28 ID:N5MI+HQv0
勇者「…おーい盗賊ー!」
盗賊「…」
勇者「よかった。すぐに見つかって…」
盗賊「もう、いい」
勇者「え?」
盗賊「そんな…無理、しなくていい」
勇者「無理って…なにがだよ?」
盗賊「…勇者は、私を…」
勇者「お前もそんなこと言うのかよ!」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:14:29.70 ID:N5MI+HQv0
盗賊「っ」ビクッ
勇者「俺は、お前のことも、魔王のことも、そんな酷いと全然思ってない!」
勇者「俺は、逆に、まだそんなこと思われるのかと思って、俺が…悲しくなる…」
盗賊「あ、な、泣かないで…」
勇者「…盗賊。俺は、お前と出会えてよかったと思う」
勇者「だから、そんなこと、言わないでくれよ」
盗賊「うん…ごめん…なさい」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:26:20.62 ID:N5MI+HQv0
勇者「あ、そうだ。このまま、服買いに行くか」
盗賊「う、うん」
勇者「でも、買うの迷うだろうなぁ」
盗賊「な、なんで…?」
勇者「お前に合う服って、いっぱいありそうだからな」
盗賊「そ、そうか…な」カァァ
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:28:07.35 ID:N5MI+HQv0
>>86
たいしたもんじゃないからまとめには載らないさw
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:39:50.82 ID:N5MI+HQv0
勇者「うーむ…こうやってみると、女の子の服ってのはたくさんあるんだな」
盗賊「ちょっと…待ってて…」
勇者「ん? あ、ああ」
「…ざわ…ざわ…」
勇者「ん?」
「勇者さんが…女物の服を…」ザワザワ
勇者「! …と、盗賊! どこだ!?」
勇者「おお、ここにいたか…!」
盗賊「っ!」
勇者「俺ひとりにされると困るぞ…って、なに持ってるんだ?」
盗賊「あ、ああ…こ、これは…」
勇者「ブラジャーか。それにしても、でかいな」
盗賊(は。恥ずかしい…)カァァ
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 12:47:53.38 ID:N5MI+HQv0
勇者「俺にはわからないから、待っててって言ったのか」
盗賊「…」コクリ
勇者「確かに、俺の家には無いな。って、あったら怖いな」
盗賊「…これ…まだ買ったこと、なかったから…」
勇者「そうなのか? じゃあ、今、つけてないのか?」
盗賊「…」カァァ コクッ
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:01:14.57 ID:N5MI+HQv0
勇者「ふーん。まあ、誰かさんと違って、大きいもんな」
魔王「へっくちっ!」
盗賊「そ、そんなに…お、大きく…ない」カァァ
勇者「え、えっと…俺も、恥ずかしいから、終わったら、教えてくれ」
盗賊「う、うん…ごめんね」
勇者「いいよいいよ、気にすんな」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:17:05.60 ID:N5MI+HQv0
勇者「ふぅ…外に出ておくか」
勇者「ん? 遊び人じゃねぇか」
遊び人「のわっ!? なんで、お前がここに…」
勇者「え、いやな、盗賊の買い物についてきたのさ」
遊び人「あ、ああ…そうだったのか。びっくりさせんなよな!」
勇者「お前も何か買うのか? お前には無縁だと思っていたけど」
遊び人「ふ、ふざけんな! こんな小綺麗なとこで服なんか買わねぇっつの!」
勇者「そうか。似合うと思うんだがなぁ」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:24:43.78 ID:N5MI+HQv0
遊び人「っけ! 俺にはこういう、男物の方がいいっつの!」
勇者「んー、そうは思わねぇな」
遊び人「な、なんでだよ…?」
勇者「俺はお前のことを子供のころから、女として見てなかったのが悪いのかもしれないな」
勇者「でも、最近のお前は、だんだんと女らしくなってると思うんだ」
遊び人「へ、変なこと言うんじゃねぇよ! ざっけんな!」
勇者「わりぃわりぃ、でも、その口調だけはやめろよ。可愛くねぇ」
遊び人「だから可愛くなくていいんだよ!」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:37:57.22 ID:N5MI+HQv0
勇者「…そりゃ残念」
盗賊「お、おまたせ…」
勇者「おう、じゃあな、遊び人」
遊び人「へいへい…」
遊び人(あいつらがいるんじゃ、中に入れねーじゃねーか…)
遊び人(でも…ここにしか女物置いてないし…)
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:43:43.12 ID:N5MI+HQv0
勇者「さて、盗賊はどんな服がいいんだ?」
盗賊「…恥ずかしくない、服」
勇者「じゃあこれは?」
盗賊「へ、へそが出てる…から…」
勇者「じゃあこれ」
盗賊「二の腕が…恥ずかしい」
勇者「じゃあこれは!?」
盗賊「横から…胸が見える」
勇者(お前の今着てる服もそんな感じなんだがな…)
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 13:47:51.52 ID:N5MI+HQv0
勇者「…ん、これ…」
盗賊「なに…?」
勇者「これ、すっごくいい。着てみてくれないか!?」
盗賊「え…う、うん」
勇者「きっと、似合うと思う」
盗賊「う、うん」シャッ
勇者(くぅ…また一人になっちまった…! 恥ずかしい!)
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 14:01:36.97 ID:N5MI+HQv0
シャー
盗賊「…ど、どう?」
勇者「…うむ。似合ってる」
盗賊「……あ、あまり、ジロジロ…見ないで」
勇者「ああ、すまん。それでいいのか?」
盗賊「…」コク
勇者「わかった、買ってくるよ」
盗賊「…ありがと…」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 14:09:40.37 ID:N5MI+HQv0
えっと…飯食ってきます。
あと、質問なんだけど、前回のやつ見てない人で、意味がわからないところある?
あったら言っといてくれ。あとで答えるから。
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 14:35:12.60 ID:N5MI+HQv0
ただいま。過疎ってるけど、気にしない。
>>103
>>104の言ってるマインドポイントでいいと思う。すっげぇしっくりくる。
まあ、言ってしまえばMP0の方が可愛いからです。
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 14:55:53.57 ID:N5MI+HQv0
「ありがとうございましたー」
勇者「これで、祭は大丈夫だな」
盗賊「う、うん…」
勇者「さて、帰るか」
盗賊「ゆ、勇者は買わないの?」
勇者「ああ、別に、買うものもないし」
盗賊「そ、そうか…うん、だったら、帰ろ」
勇者「おう」
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:05:08.44 ID:N5MI+HQv0
魔王「…遅い!」
魔王「なんで私を置いていくのだ…! 許せん…」バチバチ
魔王「…べ、別に、待ってるわけじゃないけどな!」
魔王「…それでも、遅い!」
魔王「…ふぇ…早く、帰ってこいよぉ…」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:13:42.37 ID:N5MI+HQv0
勇者「ただいまー」
魔王「どこほっつき歩いてたんだ! バカ!」
勇者「おーすまんすまん。なんで泣いてるんだ?」
魔王「ゴシゴシ…泣いてないってさっきも言っただろう! その紙袋はなんだ?」
勇者「ああ、これは盗賊の服。買ってやったんだよ」
魔王「…」プイッ
勇者「? なんでそんな顔するんだ?」
魔王「ふんっ、なんでもないわ!」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:18:11.32 ID:N5MI+HQv0
勇者「ああ、魔王。これ」
魔王「なんだそれは?」
勇者「リボンだ。お前に似合うと思ってさ」
魔王「!! わ、私に…か!?」
勇者「おう」
魔王「え…へへ……」
魔王「ま、まあ、もらってやる! ありがたく思え!」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:26:10.88 ID:N5MI+HQv0
魔王「へへ…へへへへへ…」
盗賊「…嬉しい?」
魔王「! な! そんな訳ないだろ!? 全然嬉しくない!」
勇者「明日は祭だな~楽しみだ」
魔王「遊び人と二人だからか?」ムスッ
勇者「俺は昔っから(祭が)好きだからさ」
魔王「!! (遊び人のことが)好きなのか…?」
勇者「うん。めちゃくちゃ」
魔王「!!!」
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:31:52.71 ID:N5MI+HQv0
魔王「そうか…そうだったのか…」
勇者「? 普通のことじゃないか?」
魔王「普通のこと…だったのか…」
勇者「大丈夫か? お前? お前も好きな感じだと思ったのに…」
魔王「好きではないわ!」
勇者「そうなのか」
魔王「うわーん! この優柔不断男ー!」
MPが足りません。
魔王「…」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:37:03.68 ID:N5MI+HQv0
勇者「盗賊、そろそろ飯か?」
盗賊「う、うん。…はいっ」
勇者「おう。いただきまーす」
魔王「…」
勇者「なんだ? 食わないのか? 美味いぞ?」
魔王「いい、食欲がない」
勇者「そうか。気持ち悪かったりしたら、言えよ?」
魔王「…ふん」
勇者「…」パクパク
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:40:36.65 ID:N5MI+HQv0
魔王「もう、寝る」
勇者「え、ちょっと待てよ」
魔王「うるさい!」バシッ
勇者「…なんだよ…あいつ」
勇者「…あいつの分も、食うか」
盗賊「わ、私も手伝う」
勇者「おう。でもま、明日は祭だし、早めに寝た方がいいかもな」
盗賊「う、うん…そうだね」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 15:52:01.02 ID:N5MI+HQv0
次の日、昼ごろ
コンコン
剣士「と、盗賊さん! お、お、お迎えに参りました!!」
盗賊「あ…こ、こんにちわ…」
剣士「それでは行きましょう!」
盗賊「う、うん…」
勇者(こうやって見たら、姉妹みたいだな…)
勇者「魔王、そろそろ遊び人が来ると思うけど、お前も一緒に行くか?」
魔王「え、いいのか?」
勇者「さすがに一人残していくのも、可哀相だと思って」
魔王「! 同情などされたくないわ! 私は一人で行く!」プイッ
勇者「…そっか」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 16:51:37.42 ID:N5MI+HQv0
すまん、でかけます。
すぐに戻れるかわからないけど…
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 21:51:23.39 ID:N5MI+HQv0
保守ありがとう。
なんかね、前回と同じ展開で本当にすみませんね…。
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 22:20:38.26 ID:N5MI+HQv0
コンコン
勇者「お、きたきた」
ガチャ
遊び人「…よお」
勇者「……」
遊び人「な、なんだよ…」
勇者「あ、いや……」
遊び人「文句あるなら言えよ!」
勇者「いや…お前…こんなに……可愛いかった…のか」
遊び人「…へ、変なこと言うんじゃねえよ! ったく、早く行くぞっ…!」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 22:30:02.23 ID:N5MI+HQv0
勇者「お、おう。じゃあな、魔王」
魔王「う、うむ…」
魔王(あ、あやつ…なぜあんなに綺麗に…!?)
魔王「このままじゃ…ゆーしゃが…取られちゃう…」
勇者「さーって、どこ行くか?」
遊び人「…お前の行きたいとこで、いいぜ」
勇者「? いいのか?」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 22:36:27.21 ID:N5MI+HQv0
遊び人「なんども言わせるなよ、俺は別に行きたいところねぇから」
勇者「俺も特に目星つけてないぜ」
遊び人「…」
勇者「…」
遊び人「とりあえず歩くぞ」
勇者「おう」
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 22:45:56.60 ID:N5MI+HQv0
勇者「はぁ…」
遊び人「なんだよ、その溜息は…」
勇者「ああ、なんかさ、お前変わらねぇなと思って」
遊び人「そうか?」
勇者「俺より男っぽいところとか、まったくな」
遊び人「…うぜー」
勇者「でもよ、今のお前は、最高に可愛いぜ」
遊び人「…やめろよ…恥ずい」
勇者「あとは性格だなー」
遊び人「んだと!? このやろう!」
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:05:12.76 ID:N5MI+HQv0
勇者「ははは! 怒るなって!」
遊び人「てめぇがうぜーこと言うからだろーが!」
勇者「その言葉遣い、やめろって」
遊び人「……いきなり俺の口調が変わったら…おめぇは笑うだろ?」
勇者「…そうかもな」
遊び人(だからいやなんだよ…)
勇者「でも、それは変なことじゃないさ」
勇者「俺はそっちの方がいいと思う。それに、やらないで後悔するよりは、やって後悔した方がいいだろ?」
遊び人「…」
勇者「昔から、お前が言ってたことじゃねぇか」
遊び人「…勇者……」
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:10:23.78 ID:N5MI+HQv0
勇者「お、ここ、わたあめ売ってるぞ」
遊び人「そ、そうだな」
勇者「買ってやるよ、ちょっと待ってろ」
遊び人「あ…」
勇者「おまたせ。ほいっ」
遊び人「って、お前一つしか買ってきてねぇじゃねえか」
勇者「俺はいらねぇからさ」
遊び人「…そうか…」ハムッ
勇者「わたあめ食うと、あー祭来たんだなって、思えるよな」
遊び人「…ん」
勇者「?」
遊び人「一口なら…やるよ」
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:16:55.41 ID:N5MI+HQv0
勇者「いや、いいよ」
遊び人「一口やるって言ってんだろ! 食え!」
勇者「わ、わかった」ハムッ
遊び人「…」
勇者「うん、甘い」
遊び人「そ、そりゃあわたあめだからな。甘いに決まってんだろ!」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:22:59.88 ID:N5MI+HQv0
勇者「よーし! テンション上がってきた! どんどん行くぞ!」ギュッ
遊び人「うわっ! ま、待てよ!」
勇者「ん?」
遊び人「きょ、今日はミニスカなんだぞ! あんまし早く行けねぇよ!」
勇者「あ、ああ…そうか。いつものお前と一緒にいるつもりだった」
遊び人「てめぇが言ったくせになんだよそりゃ!」
勇者「わりぃわりぃ。じゃあ、行こうぜ」ギュッ
遊び人「…お、おう」カァァ
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/27(土) 23:31:58.27 ID:N5MI+HQv0
魔王(ゆーしゃめ…イチャイチャしおって…!)
魔王「って、私はなにをしているんだ! 私は祭を楽しみに来たんだぞ!」
魔王「なんでゆーしゃのことばっかり考えているんだ!」
魔王「あいつはあやつのことが好きなのだから、イチャイチャして、当然ではないか…!」
魔王「そうだそうだ! それに、私だって、好きなやつがいるではないか!」
魔王「……はぁ……」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:00:47.16 ID:FaxjPTvc0
勇者「お、金魚すくいか」
遊び人「金魚か…可愛いかも」
勇者「お、お前、飼えるのか?」
遊び人「どうせ家に帰っても一人だしな。飼えるには飼えるけど…」
「お、そこのカップル! やっていかないかい?」
遊び人「か、カップル!?」
勇者「おじさん! じゃあ一回!」
「おお、彼氏ぃ、彼女にいいところ見せてやんなっ!」
勇者「おう!」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:06:03.26 ID:FaxjPTvc0
勇者「どりゃあ!」
「おお!」
勇者「ぬおりゃ!」
「こりゃすごい!」
勇者「どり…うわーーーー破けたーーー!」
「すごいよ彼氏! 30匹は捕っちゃったよ!?」
勇者「いやーこれも愛のちかr…」
遊び人「変なこと言うんじゃねえ!」
勇者「ふぐ…ナイスパンチ…」
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:11:33.08 ID:FaxjPTvc0
勇者「さすがに30匹もいらないと思ったから、1匹にしてもらったぜ」
遊び人「…」ツーン
勇者「…どうしたんだよ?」
遊び人「お前と俺はカップルじゃねぇ!」
勇者「ああ、そんなことか」
遊び人「そんなこと? なにがそんなことなんだよ!?」
勇者「今日だけカップルでも、いいじゃねえか」
遊び人「///」
勇者「今日くらい楽しもうぜ? な?」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:22:38.20 ID:FaxjPTvc0
勇者「あと、ほい、これ」
遊び人「あ、金魚…」
勇者「おう、俺ん家は危険人物がいるからさ、飼うのは無理だな」
遊び人「そうなのか…」
勇者「うおっ…にしても…だんだん混んできたな…!」
遊び人「そ、そうだな…うわっ!」
勇者「! 遊び人!」ガシッ
遊び人「あっ…」カァァ
勇者「ふう、大丈夫か?」
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:29:22.92 ID:FaxjPTvc0
遊び人「…勇者…」
勇者「ん?」
遊び人「…ついて来て、くれるか?」
勇者「おう、いいぜ」
遊び人「…ついてこい」ギュッ
勇者「ん、おう」
魔王「ん? …どこに行くつもりだ…?」
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:34:50.19 ID:FaxjPTvc0
遊び人「…」
勇者「ここは…」
遊び人「…昔、俺たちがいっつも二人で行ってた…場所だ」
勇者「ああ…そういえば、そうだな。…懐かしい」
遊び人「ま、まあ、座ろうぜ」
勇者「おう」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:37:46.37 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
遊び人「…」ドギマギ
勇者「…」
遊び人「…」ドギマギ
勇者「…あ」
遊び人「んあっ!? なんだよっ!?」ドキドキ
勇者「星が、綺麗だ」
遊び人「え? …ほんとだ」
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:46:04.27 ID:FaxjPTvc0
勇者「子供の頃ってさ、こういう星とかに興味持ってなかったよな」
遊び人「…」
勇者「…遊び人?」
遊び人「うえっ!? なんだよ?」
勇者「あ、見入ってたのか」
遊び人「わ、悪いかよ!? …綺麗だから…さ」
勇者「…はは、やっぱり遊び人も女なんだな」
遊び人「んだと!?」
勇者「ははは! 照れるな照れるな」
遊び人「て、照れてねぇよ…」
169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 00:53:08.82 ID:FaxjPTvc0
遊び人「俺…さ」
勇者「ん?」
遊び人「昔から、親、いなかっただろ?」
遊び人「町の人達は結構優しくしてくれたから、寂しくなかった」
遊び人「友達も普通に接してくれたし、俺は満足だった」
遊び人「それでも、友達みんなが帰るとき、俺はひとりぼっちだった」
勇者「…」
遊び人「でも、お前がいてくれた。お前も、俺とおんなじだったから」
遊び人「…夜遅くまで、遊んでも、お前はいっつも側にいてくれた。ずっと、ずっとずっと」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 01:00:54.88 ID:FaxjPTvc0
遊び人「でも、俺とお前は、まったく違うところがあった」
遊び人「勇者の血を受け継いでいること…お前は、俺の遠い存在になっちまった」
勇者「そ、それは…」
遊び人「それを知ってからは、お前とは、あんまり話さなくなったよな」
勇者「…」
遊び人「俺は、お前が俺と一緒にいちゃいけないんだって、思ったんだ」
遊び人「ただの子供と、勇者が遊ぶなんて、変なことだって」
遊び人「…そしたら、こんな遊んでばっかりになっちまった」
遊び人「…お前が旅立ったことも、知らずにな」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 01:12:19.11 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
遊び人「もしかしたら、お前以外に、ちゃんとした友達なんてやつは、いなかったのかもな」
勇者「…」
遊び人「お前が旅立ったことを聞いて、スッキリした。けど…」
遊び人「……なんか、ぽっかり、気持ちの中に穴ができたんだ」
遊び人「なんなんだろうな…これ…胸が、痛くなる…気持ち」
遊び人「…本当に、なんなんだろうな?」
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 01:43:27.70 ID:FaxjPTvc0
勇者「遊び人」
ギュッ
遊び人「…」
勇者「俺は、ここにいるから」
勇者「…お前のぽっかり開いちまった穴…埋めてやるから」
勇者「…だから…もっと俺に、甘えていいんだぞ?」
遊び人「…勇者」
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 01:53:51.06 ID:FaxjPTvc0
本格的に過疎ったなw
こっからはsage進行で行くわ。
ageてんの恥ずかしくなってきたから…。
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 01:57:48.04 ID:FaxjPTvc0
魔王「…」ガサッ
勇者(ん? 今、音が…)
遊び人「勇者…」
勇者「ん? なんだ?」
遊び人「…俺は昔から、オマエのことが…」
勇者「…?」
遊び人「好き…なんだ」
勇者「…へえ、そうだったのか」
遊び人「…変だとか、思わないのか?」
176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:02:30.29 ID:FaxjPTvc0
勇者「? 全然」
遊び人「…よかった…笑われると、思ってたから」
勇者「その心配してるところが笑えるぜ」
遊び人「…うう…」カァァ
勇者「!」
勇者「…遊び人」
遊び人「な、なに?」
勇者(なんだよ…)
勇者(遊び人が…こんなに可愛く見えるなんて…)
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:06:00.32 ID:FaxjPTvc0
遊び人「…勇者……」スッ
勇者「…」
遊び人「…」
勇者「…」
遊び人「…」
勇者(唇が、微かに震えてる…)
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:09:47.23 ID:FaxjPTvc0
遊び人「もう…いじわる」
勇者「え?」
遊び人「…女が目を閉じて待ってるのに…ほんとにお前は…」
勇者「?」
遊び人「もういいよ…」
勇者「よくわかんないけど、悪かった」
遊び人「もういいって…そのかわり…」
遊び人「もう一回、抱いて」
勇者「…おう」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:14:14.85 ID:FaxjPTvc0
>>179
恥ずかしいからやめいw
見てる人だけに見ていただければそれでいいんだよ…
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:17:23.38 ID:FaxjPTvc0
盗賊「ただいま…」
魔王「…」
盗賊「…? 魔王?」
魔王「お、おかえ、り。盗賊」
盗賊「どうしたの?」
魔王「な、んでも、な、ない」
盗賊「…変。何かあったでしょう」
魔王「わ、たしのことはいいかっら…、今日はとうぞ、く、ど、うだったの?」
183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:23:37.17 ID:FaxjPTvc0
盗賊「…今日は、面白かった」
魔王「そ、そう。よ、かったね」
盗賊「…剣士ちゃん…すっごく可愛かった」
魔王「は、はは…あ、やつは男じゃ、ぞ……」
盗賊「…うん、それでも、私より女の子っぽいの」
魔王「あ、やつにき、きいた、らかな、しくなるかもし、れんぞ」
184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:27:37.74 ID:FaxjPTvc0
勇者「ただいまー」
魔王「!!」
盗賊「…あ、おかえりなさい」
勇者「おお、盗賊、どうやら楽しんだみたいだな」
盗賊「う、うん…」
魔王「さて、私は、ね、るよ」
勇者「ん? そうか」
魔王「…おやす、み」
勇者「おやすみー」
盗賊「…おやすみなさい」
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:30:11.86 ID:FaxjPTvc0
>>181
どの魔王スレかわからん…
187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:37:52.76 ID:FaxjPTvc0
魔王「…」
勇者「盗賊、今日はどうだった?」
盗賊「…そんなことより、勇者」
勇者「ん?」
盗賊「魔王の様子が、おかしい」
勇者「そうだったか?」
盗賊「…さっきも、なんだか喋り方が変だった」
勇者「眠かったんじゃないか? 俺たちの事、待っててくれたんだろ」
盗賊(…そうだったらいいけど…)
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:42:04.20 ID:FaxjPTvc0
>>186
ああ、あれかw
あれは面白かったなw
でも残念ながらあんなに天才的な物は俺には書けん。人違いだ。
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:00:42.68 ID:FaxjPTvc0
勇者「ふわぁぁ…」
盗賊「…おつかれ?」
勇者「おう……」
勇者「…」
盗賊「か、風邪、ひいちゃうよ…」
勇者「…」
盗賊「寝ちゃった…?」
勇者「…」
盗賊(とりあえず、毛布かけて…っと)
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:10:41.44 ID:FaxjPTvc0
盗賊「…」
勇者「…」
盗賊「…ふわぁふ…」
盗賊「…おやすみ、勇者」
盗賊「…」
196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:15:03.48 ID:FaxjPTvc0
コンコン
勇者「…ふわぁ?」
コンコン
勇者「…なんだよ…こんな朝っぱらに…」
コンコン ガチャ
勇者「誰だよ…いきなり入ってくるな…」
剣士「勇者さん! 大変です!」
勇者「ん? 剣士か」
197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:23:09.96 ID:FaxjPTvc0
剣士「早く、城に来て下さい!」
勇者「! なにかあったのか?」
剣士「はい、詳しくは城でお話します」
勇者「わかった。盗賊、起きろ」
盗賊「…んん?」
勇者「俺はこれからすこし、出てかけるから、魔王は起きるまで起こしに行かなくていいぞ」
盗賊「…なんで?」
勇者「昨日は遅くまで待っててくれたからさ。な?」
盗賊「…わかった」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:27:49.24 ID:FaxjPTvc0
城
王「よく来てくれたな! 勇者よ」
勇者「はっ…。で、どういたしましたか?」
王「うむ…実はな、西に、大きな洞窟があるだろう?」
勇者「ああ、あそこですか」
王「どうやらあそこに、ドラゴンが住み着いたようでな」
勇者「ドラゴン…?」
王「お前の力をあまり借りたくなかったので、すこし様子を見ていたのだが…」
勇者「な、なぜですか?」
王「お前には、ずいぶんと助けられているからな」
勇者「王様、その言葉は嬉しいですが、俺は結構退屈してるんです。だから、そのような事が会ったら是非呼んでください」
王「…そうか。わかった。これからはそうしよう」
199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 03:28:36.79 ID:FaxjPTvc0
>>198訂正。
×どういたしましたか?
○どうなさいましたか?
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 03:31:15.48 ID:FaxjPTvc0
よし、そろそろageよう。
脇腹も痛くなってきたことだし…。
201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 03:38:27.11 ID:FaxjPTvc0
王「それでは、勇者に命ずる。西の洞窟におもむき、ドラゴンを退治せよ」
勇者「了解しました」
剣士「王様! 私もついていっていいでしょうか?」
勇者「剣士…」
王「だめだ」
剣士「なぜですか!?」
王「女子供はダメだ」
剣士「男ですよ!」
202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 03:41:33.38 ID:FaxjPTvc0
勇者「と、いうわけで西の洞窟に行くことになった」
盗賊「…そう」
勇者「まあ、そんなに遅くならないけど、三日は家を空けるかもな」
盗賊「…」
勇者「ま、心配するな。って、それにしても、あいつはまだ起きてないのか?」
盗賊「…」コクリ
勇者「そうか…けっこう疲れてたんだな」
203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 03:49:02.37 ID:FaxjPTvc0
あーあ。
脇腹の猛攻撃始まった。
寝ます。
たぶん過疎ってるからこのまま落ちます。
本当に、変にシリーズ化とかしちゃってごめんなさい。
225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:22:32.53 ID:FaxjPTvc0
保守、ありがとう。
あ、支援かな?
脇腹が痛くなるのは昔からだから気にせんでくれ。
しかし、投下中になると人が少なくなるのはなぜだろう
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:25:06.83 ID:FaxjPTvc0
勇者「まあ、気が済むまで眠らせてやってくれ。祭の時は、悪いことしちまったし」
盗賊「…うん」
勇者「それじゃあ、行ってくる」
盗賊「…あ、行って…らっしゃい」
勇者(ちゃっちゃと帰って、魔王に謝らないとな…)
盗賊「…ご飯の、支度…しとかないと」
230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:30:09.09 ID:FaxjPTvc0
盗賊「…魔王…?」
盗賊「もう…お昼になっちゃうよ?」
盗賊「…」
盗賊「…本当に、おつかれなの?」
盗賊「…返事、返してくれ…ないんだね」
231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:31:55.23 ID:FaxjPTvc0
>>227
ああ、そうか! だからか!
>>228
まとめてくれたところは、たしかあったはず。
>>229
起きてると痛くなるから、多分持病だけど、すごくまずいものじゃないとは思う。
232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 12:35:11.26 ID:FaxjPTvc0
盗賊「…ご飯作って、待ってるからね」
盗賊「…魔王の大好きなの、作るからね」
盗賊「…」
盗賊「…」
コンコン
盗賊「!」ビクッ
コンコン
盗賊「…」ゴクリ
ガチャ
遊び人「やっほー…って、勇者は?」
盗賊「…行った」
遊び人「え?」
盗賊「西の洞窟…に、行った」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 13:54:14.23 ID:FaxjPTvc0
遊び人(あいつ…また私になにも言わず…)
盗賊「…?」
遊び人「そうか、ありがとう」
盗賊「…昨日は、どう、でしたか?」
遊び人「え? 昨日?」
盗賊「…昨日、勇者とは…どうでしたか?」
遊び人「…」カァァ
遊び人「べ、別にたいしたことはなかったよ、うん」
237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 13:57:42.19 ID:FaxjPTvc0
盗賊(口調が…前と違う)
遊び人「それじゃあ」
盗賊「…さようなら」
ガチャ バタン
盗賊「…ふぅ」
盗賊「…勇者……早く、帰ってきてね」
238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:06:12.82 ID:FaxjPTvc0
勇者「それにしても、俺ひとりでドラゴンはきついかもしれないな…」
勇者(だからといって剣士を連れて行くのも、なんだしなぁ…)
勇者「女の子に戦わせるなんて、ひどいこと、できねぇし」
剣士「もしかして、僕のこと、勇者さんも女だと思ってませんか?」
勇者「おう、剣士」
剣士「僕は男ですからね!?」
勇者「じゃあ、証拠を見せてくれよ。今のお前はただの可愛い美少女だぞ」
剣士「可愛くないです! 僕は全然可愛くないですぅ!」
239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:13:41.07 ID:FaxjPTvc0
勇者「はっはっは。そうかそうか」
剣士「うぅ…」プクー
勇者「剣士、お前はこの町を守らないといけないんだ。そのおかげで、俺は安心して洞窟にいける」
剣士「…勇者さん」
勇者「お前は男なんだろ? 守れるもんは、なにがなんでも守れ」
剣士「…わかりました!」
勇者「んじゃあ、頼んだぜ、剣士」
剣士「勇者さんも、ちゃんと退治しなかったら、ひどいんですからね!!」
勇者「…」(可愛い…)
240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:18:37.50 ID:FaxjPTvc0
「おお、勇者さん! 今から出発ですか?」
勇者「はい、ちょっと家空けるんで、よろしくお願いします」
「勇者さんの家は可愛い子がいるからなぁ、あぶないよな!」
勇者「ははは、それじゃあ、行ってきます」
「行ってらっしゃーい!」
「お土産よろしくねー」
「ドラゴンの爪は美容に効果が…」
勇者「はーい行ってきまーす」
遊び人「待て!」
241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:23:11.20 ID:FaxjPTvc0
勇者「ん? 遊び人か」
遊び人「はぁはぁ…」
勇者「わりぃ、また少しだけ、ここから離れちまう」
遊び人「…また、私になにも言わずに…行こうとしたのか?」
勇者「ん、ああ、悪かった。急な用事だったんでな」
遊び人「…そうか…。早く、帰ってこいよ」
勇者「おう」
遊び人「…あと、勇者」
勇者「ん?」
チュッ
遊び人「帰ってこなかったら、ぶっ殺す」
勇者「…おう」
242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:43:39.10 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
勇者「久々の一人旅…だな」
勇者「そして、久々の野宿…か」
勇者「洞窟まで半日かかるからなぁ…」
勇者「ま、洞窟に入れば、ドラゴンは大きいだろうから、すぐにでも見つかるだろ」
?「…ちょっとそこのお兄ちゃん!」
勇者「ん?」
244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 14:55:07.75 ID:FaxjPTvc0
?「悪いんやけど、お金ちょっとばかし貸してくれへんかな?」
勇者「ん? なんだチビ」
?「チビとはなんや! しばくぞ!」
勇者「…まずは名乗れよ」
?「ウチは、武闘家や! 金を貸してくれへんかな?」
勇者「初対面のやつにそうですかって金を貸せるか!」
女武闘家(以下、武闘家)「ほう? そんなことゆうてえーんかな?」
245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:00:20.06 ID:FaxjPTvc0
>>243
姫様→勇者様に憧れから
魔王→初めての友達
盗賊→優しいから
って、感じで。
246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:15:46.95 ID:FaxjPTvc0
武闘家「せいけんづきー!」
勇者「のわっ!? いきなりなにしやがる!」
武闘家「とびひざげりー!」
勇者「あぶねぇ!」
武闘家「きゅうしょづきー!」
勇者「それは女の子がやっちゃだめだろ!」
武闘家「うるさいお兄ちゃんやなー、金貸してくれたらなにもせえへんよ」
248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:26:44.26 ID:FaxjPTvc0
勇者「俺はお前に関わりたくなかった!」
武闘家「なんやてー! こんな可愛い子に声かけられたのにその言い草はなんや!」
勇者「うるせー! とりあえず殴ってくるな!」
武闘家「ウチがほしぃんは金だけや! はよ金貸してーな!」
勇者「お前絶対に返さねぇだろ! それは貸すんじゃなくてとるって言うんだ!」
武闘家「人聞き悪いことゆわんといてーな! せいけんづき!」
勇者「ぬおっ! やめろってマジで!」
武闘家「にしても、お兄ちゃん結構動きええな! ウチの攻撃避けるなんて。褒めたるわ!」
250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:31:40.85 ID:FaxjPTvc0
武闘家「でも、これならどうや?」
勇者「!」
武闘家「ばくれつけん!」
勇者「ぬお!」ドガガッ
武闘家「ほれ、これで終いや! ヒップアタック!」
勇者「! くっそ!」
武闘家「ひゃうぅ!?」
勇者「…ん?」
武闘家「お、お尻…触らんといてぇな……」カァァ
勇者「あ、つい、手で防いじまった!」
251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:39:37.35 ID:FaxjPTvc0
武闘家「へえ! あんたが勇者さんなんか!」
勇者「知ってるのか?」
武闘家「当たり前や。どこ行ってもよく聞く名前やで」
勇者「ふーん。まあ、悪い気はしないけどな」
武闘家「まさか、これからどっかいくつもりやったん?」
勇者「まあな」
武闘家「連れてってーな」
勇者「ダメだ」
武闘家「なんで?」
勇者「女の子には危険すぎるからだ」
252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:44:10.40 ID:FaxjPTvc0
武闘家「ふーんまあええけど」
勇者「…じゃあな」
武闘家「お尻触られたこと、みんなに言いふらすからな」
勇者「!」
武闘家「勇者はたちまちエロ勇者や! なはは!」
勇者「…」
勇者(魔王「やっぱり変態だったのか!」 盗賊「…変態」)
勇者「や、やめろ! それだけは…」
武闘家「なら、連れてってくれる? それやったら別にええけど?」
勇者「…ちっ…わかったよ」
253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 15:59:43.15 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
武闘家「~♪」
勇者「お前、金出せって言うのかと思ってたんだけどな」
武闘家「もしかしたら、約束破るかもしれへんやろ? それやったら」
武闘家「お金取られた挙句、噂もたったら、お兄ちゃんもいややろ?」
勇者「…けっこうちゃんとしてるんだな」
武闘家「そうか? あいがとぉな」
254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:04:46.71 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
武闘家「どうしたん? 浮かない顔して」
勇者「いや、お前に怪我でもあったら、どうしようかと思ってな…」
武闘家「ははは! ウチも馬鹿にされたもんやなぁ」
武闘家「大丈夫や! ウチは結構やるほうやで?」
勇者「…まぁ、度胸はあるよな」
255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:14:20.83 ID:FaxjPTvc0
武闘家「ここが、その、洞窟か?」
勇者「おう」
勇者(やっぱり変わってねぇなぁ…)
グゥゥゥゥゥ…
勇者(前言撤回。なんだ、あの唸り声…)
武闘家「さっそく入ろうや!」
勇者「バカ。もう夜遅い。中が相当暗くなっちまうから、早朝に入るぞ」
武闘家「え? じゃあどうするん?」
勇者「寝る」
武闘家「ここで!? アホはお前やで!」
勇者「野宿もできねーでついてくるなよ!」
257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:20:35.66 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…わかったわ、あんたの魂胆が」
勇者「あん?」
武闘家「ウチが可愛いからって、おいしくいただこうと思ってるんやろ!?」
勇者「思ってねぇよ! なんでお前を食わなきゃいけないんだよ!」
武闘家「さっきのお尻モミモミで全部わかってもーたわ!」
勇者「揉んでねーよ!」
武闘家「いーやお兄ちゃん、揉んでたわ。あんなに揉みしだかれるとは思わんかったわ!」
勇者「言いがかりだろそれ!!」
258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:28:44.94 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…でも、こんな地べたに寝るのはいやや」
勇者「…じゃあ、これでいいか?」
武闘家「?」
勇者「俺の服の上だったら、眠れるだろ?」
武闘家「おお、お兄ちゃん、いい子やな~」
勇者「…うっせー、早く眠れ」
武闘家「はいはい、おやすみぃ、お兄ちゃん」
勇者「…おやすみ」
259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:34:50.06 ID:FaxjPTvc0
武闘家「ほら、はよおきぃ、お兄ちゃん!」
勇者「ん? ふぐっ!?」
武闘家「ひゃん! 次は前かいなー!」
勇者「お前、なんで俺の顔に…!!」
武闘家「もう、お兄ちゃんエロの塊やんか!」
勇者「さっきのはお前が悪い!」
武闘家「でもまぁ、ええやん! もうウチら、仲間やろ?」
勇者「親しき仲にも礼儀ありっつー言葉があるんだぞ?」
武闘家「もう、ウチらは下もわかりあってる仲やろぉ?」
勇者「意味わかんねーこと言ってんじゃねぇよ!!」
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:37:26.50 ID:FaxjPTvc0
>>260
ソノツモリデス。
264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:49:36.41 ID:FaxjPTvc0
武闘家「そんな怒らんといてーなぁ、怖いわー」
勇者「怒らせてるのはお前だろ!」
武闘家「ほな、そろそろ行こか?」
勇者「…ああ、そうだな」
武闘家「…」
勇者「…?」
265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 16:53:17.48 ID:FaxjPTvc0
勇者(いきなり真面目な顔に…)
武闘家「! お兄ちゃんあぶない!」
勇者「えっ?」ドン
武闘家「ふぅ、あぶなかったなぁ。もうすこしで死んでたで」
勇者「お、おう…ありがとう」
武闘家「…礼なんか、ええよ」
勇者「…」
268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:23:34.33 ID:FaxjPTvc0
勇者「ふう、結構奥まで来たな」
武闘家「…そやな」
勇者「腹、減ってないか?」
武闘家「大丈夫や、ちょいと小腹が空いてるくらい」
勇者「減ってんじゃねぇか」
武闘家「はは、普通のツッコミやな」
勇者「…」
269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:26:45.01 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…ん?」
勇者「どうした?」
武闘家「なんか、来とる…!!」
勇者「!!」
ドゴォォォォン…
勇者「くっそ! 早速おでましかよ!」
武闘家「ど、ドラゴン…?」
「くっくっく…久々の人間か…」
勇者「っへ、喋れるのか。利口なこった」
武闘家「おい、ドラゴン!」
勇者「?」
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:34:01.34 ID:FaxjPTvc0
武闘家「ウチの…家族をどうした!」
「…貴様は…?」
武闘家「東村の武闘家だ! 忘れたとはゆわせへんで!」
「…ああ、あの時の…」
「くく…どうやら我から運良く逃げたようだな…ノコノコとあらわれよって…」
武闘家「質問に答えんかい!」
勇者「…」
武闘家「ウチの…家族をどうしたんや!」
「悪いが、貴様らのような下等生物の顔をいちいち覚えておくほど、無駄なことはしないのだよ」
武闘家「え…?」
「連れてきた者はずべて、我が頂いたよ…」
武闘家「…そ、そんな…」
271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:48:53.68 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…許さへん」
「む?」
武闘家「オマエのこと、絶対許さへん!」
「…貴様に何ができる?」
武闘家「うるさい! うおーーー!」
勇者「バカ! いきなり突っ込むな…!」
武闘家「はぁ!」ドス
武闘家「たぁ!」ドス
武闘家「はぁぁぁ!」ドスドス
「…なにをしている?」
武闘家(き、きいてへん!?)
ドゴッ
武闘家「がっ…はぁ!」
勇者「畜生!」
273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 17:54:05.46 ID:FaxjPTvc0
勇者「大丈夫か!? 武闘家っ」
「…貴様は……ふむ…」
勇者「…なんだよ?」
「勇者…か?」
勇者「…魔物にまで知れわたってるとはな…」
「くく…出来損ないは元気にしておるか?」
勇者「…?」
「あの、雷の出来損ないだ」
勇者「!!」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:06:10.37 ID:FaxjPTvc0
「噂は聞いておる…あの出来損ないとお前は、仲良くしているそうだな…」
勇者「…お前……」
「くく…あやつは既に、魔王ではない」
勇者「…だろうな」
「人間と手を組んだ挙句、貴様を復活させ…」
「…そうか、貴様を殺せば、やつはここにくる…か」
勇者「…根拠でもあるのかよ?」
「まあ、我が手を出さんでも、そろそろ終わるかもしれぬがな…」
勇者「…お前の行ってること、1ミリもわかんねぇ」
276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:11:49.25 ID:FaxjPTvc0
「…そうか」
勇者(…待っとけよ、武闘家、こいつを、すぐにぶっ倒してやるから)
「ならば…特別に教えてやろう」
勇者「…」
ポワァァン
勇者「…なんだよ、その、水晶は」
「覗いてみろ」
勇者「…」
魔王<はぁはぁ…>
勇者「! 魔王!?」
魔王<くっそ…まだ追いかけてくるか…!>
277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:16:56.83 ID:FaxjPTvc0
勇者「あ、あいつは…昨日、眠ってて…」
勇者(まさか、あいつ、寝るって言いながら…!?)
「殺されるのも時間の問題だろうなぁ…」
魔王<くぅ! 貴様らなど!>
<MPが足りません。>
魔王<くぅう! こんな時まで…!!>
勇者「ふざけるな! こいつがなにをしたって言うんだよ!?」
「人間界に、魔界の者が住み着くことなど、あってはならないのだよ」
勇者「お前もだろうが!」
「我は住み着いているのではない。この人間界を滅ぼすために、君臨しているのだ」
278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:23:46.35 ID:FaxjPTvc0
勇者「…」
「くく…早く我を倒さんと…あやつのところには行けぬぞ?」
武闘家「…ゆ、勇者…」
勇者「武闘家、喋らなくていい。すぐに、決着つけるから」
武闘家「…」
勇者「今は眠っとけ…
武闘家「…」コクッ
勇者「…またせたな」
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:28:31.93 ID:FaxjPTvc0
「…ほう、死ぬ覚悟はできたのか?」
勇者「…」
「…ぬ? なぜ剣をしまう?」
勇者「もう、終わったからだよ」
「…? ふははははっはははは! なにをわけのわからんことを…!」
勇者「…」
「…んん? んんんんんん!?」
勇者「まだ、気づいてないのか?」
「んぐぅうう!? ぐはぁぁぁっぁああああああ!!」
勇者「…たいしたことねぇなぁ…ドラゴン」
282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 18:57:43.64 ID:FaxjPTvc0
「き、貴様…何をした?」
勇者「こっちは急いでんだ。お前に説明する時間だって惜しい」
「く…そぉ…」
武闘家「…ん?」
勇者「おお、気がついたか?」
武闘家「…」
勇者「どうした?」
武闘家「なんでウチはお兄ちゃんにお姫様抱っこされてるん?」
勇者「そりゃお前が眠ってたからさ」
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:22:59.54 ID:FaxjPTvc0
武闘家「お尻、また触ってるん?」
勇者「仕方ないだろ」
武闘家「乙女の尻を仕方なく触るとはなんやねん!」
勇者「うお! 落ち着けって!」
武闘家「許せへんわ! 考えられへん!」
勇者「こっちのが走りやすいんだよ!」
285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:28:26.20 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…うぅ」カァァ
勇者「? 熱でも出したか?」
武闘家「アホ! はよ走らんかい!」
勇者「お、おう」
武闘家「…って、どこ行くつもりなん?」
勇者「お前を近くの町に送り届けるつもりだ」
武闘家「なんで!? なんでなん!?」
勇者「怪我してるからだ」
武闘家「! こんな傷、全然大丈夫や!」
勇者「大丈夫なもんか。ドラゴンは俺がぶっ倒したから、お前はもう気がすんだだろ?」
武闘家「でも、このまま町に入ったら、現在進行形で尻触ってることになるで?」
勇者「…それでも、いいさ」
武闘家「なんや、エロエロゆわれたいんか? 変態やんか!」
勇者「俺のことより、お前のほうが心配だからな」
武闘家「え…」カァァ
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:34:54.09 ID:FaxjPTvc0
武闘家「なに変なことゆーとんねん!」
勇者「俺とお前はもう、仲間なんだろ?」
武闘家「っ…」
勇者「それに、なんだっけ? 下もわかりあってる仲、なんだろ?」
武闘家「…! エロいことゆーな!」バシッ
勇者「ぐはっ! いきなり殴るな!」
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:40:40.39 ID:FaxjPTvc0
勇者「武闘家、お前はきっとすごいやつになるぜ」
武闘家「は? いきなりなんなん?」
勇者「パンチに迷いがない。すげえしっかりしてる」
武闘家「お、おだててもなにも出えへんよ?」
勇者「率直な意見だ。ほら、ついたぜ」
武闘家「え…」
勇者「とりあえず宿に入ろう」
武闘家「いやや!」
勇者「は?」
武闘家「このままでええ!」
勇者「なにわけわかんねーこと行ってんだよ?」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:46:22.09 ID:FaxjPTvc0
武闘家「お兄ちゃん、ウチを置いてどっか行こうと思ってるんやろ?」
勇者「まあな」
武闘家「それやったらこのままでええわ。ずっとお兄ちゃんにお姫様抱っこされとく!」
勇者「だから、何意味わかんねぇこといってんだよ?」
武闘家「お兄ちゃんと離れたくないってゆーてるんや!」
勇者「はぁ!? 俺だってお前と離れたくねぇよ」
武闘家「ほんま!?」
勇者「友達になったやつの別れるのは、さびしいもんだからな」
武闘家「やろ? やろ? そうやろ?」
293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 19:57:42.00 ID:FaxjPTvc0
勇者「でも、お前にはすぐに、再会できる気がする」
武闘家「!」
勇者「だから、少しの間、さよならだ」
武闘家「そんな、いやや! お兄ちゃんが死んだら、もう会えへんやろ!?」
勇者「死なねぇよ。なんだったら落ち着いたら、すぐにでもお前のところに来てやるさ」
武闘家「いやや! 離れたくない!」
勇者「わがまま言うなよっ…」
武闘家「お兄ちゃんと離れたくない!」
勇者「なんでそんなに…」
武闘家「だって、死んだお兄ちゃんが、そう言って…結局帰ってこうへんかったもん!」
勇者「!」
298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:03:18.73 ID:FaxjPTvc0
>>296
一気に死にたくなった…
301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:09:36.46 ID:FaxjPTvc0
武闘家「…お兄ちゃん」
勇者「…わかった。でも、お前の体に異常が出たら、すぐに町に戻す。いいな?」
武闘家「うん!」
勇者「素直でよろしい。よし、じゃあ行くぞ!」
勇者(無事でいてくれ…魔王!)
304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:20:55.94 ID:FaxjPTvc0
魔王「ぐわっ!」
魔王「はぁ…はぁ…貴様ら、何故私を襲う!?」
「メイレイダ」
魔王「だ、誰のだ!」
「…」
魔王「答えろ! がはっ…」
308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:42:15.24 ID:FaxjPTvc0
魔王「…」
「…ソロソロオワリダナ」
魔王「は、離せ!」
「…ツレテイケ」
魔王「どこに…連れて行くつもりだ!」
「…コノセカイニハモウ、モドレナイダロウ」
「ムノクウカンダ」
魔王「むの…くうかん!? やめろ! あそこはいやだ!」
「ウルサイ」
ゴスッ
魔王「…」
314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 20:54:29.54 ID:FaxjPTvc0
「…ホントウニコイツガマオウナノカ?」
「アタリマエダ」
「シカシ、ワレワレヨリチイサイゾ」
「ソレニ、ワレワレヨリヨワイ」
「エムピーモゼロダシ」
「…イイカラハコベ。ワレワレハドンナメイレイデアロウトスイコウシナケレバナラナイノダ」
「…リョウカイ」
320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:03:53.24 ID:FaxjPTvc0
勇者(あの水晶では、どこかの森だったはず…)
武闘家「なに探してるん?」
勇者「人探しだ」
武闘家「人?」
勇者「ああ。大事な人だ」
武闘家「ウチが力になれればえーんけどな」
勇者「なぁに、お前がいるだけで力になるさ」
武闘家「嬉しいことゆーてくれるやん! お兄ちゃん!」
323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:12:58.41 ID:FaxjPTvc0
「ソレデハ、ハジメルゾ」
「イエッサー」
「…ムゥン」
ボヤァン…
「…ココニホウリコメバイインダナ?」
「ウム。シカシ、カナシイコトダナ」
「ナゼダ? ナニガカナシイ?」
「コノヨウナコムスメヲムノクウカンニシュウヨウスルコトガ、ダ」
「コムスメデハナイ。コイツハマオウダ」
「ワカッテハイルガ…」
「ヨシ、ジュンビガデキタ。ホウリコムゾ」
「イエッサー」
325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:25:08.01 ID:FaxjPTvc0
魔王「ん……」
魔王「…ここは?」
魔王「!! いやだ…いやだ…!!」
魔王「無の…空間……」
魔王「私はまた…ここに…いやぁぁあああああああああああああ!!!!!!!!!」
魔王「出して! 出して! 出して! 出して! 出して! 出して! 出して!」
326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:30:02.75 ID:FaxjPTvc0
魔王「いやだ! いやだ! 出して!」
魔王「寂しい! 苦しい!」
魔王「ああああああああ……ああぁぁぁぁ…」
魔王「…死にたい…死にたい…死にたい…」
魔王「いやだ…寂しいよぅ……」
327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:36:39.21 ID:FaxjPTvc0
勇者「ん…? なんだ、あの魔物は…?」
武闘家「ここらへんではあんま見かけへんやつやな」
勇者「しかも、相当な数だな…」
「…ヨシ、ソロソロツギノメイレイヲスイコウスルゾ」
「ツギハユウシャノトウバツカ…マオウガコノザマジャ、ユウシャモラクショウダロウ」
勇者「…! 今…魔王って…」
329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 21:47:20.04 ID:FaxjPTvc0
「…フム、ユウシャイメージインプットカンリョウ」
「イマカラコウドウニハイル」
勇者「おい」
「?」
勇者「魔王はどこだ?」
「ユウシャ、ハッケン」シュッ
勇者「!」
330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 22:02:11.27 ID:FaxjPTvc0
勇者「ぐわっ!」
武闘家「きゃっ!」
勇者「す、すまん、武闘家! いきなりなにしやがる…!」
「…ユウシャヲカクニン」
勇者「のわっ! やめろ!」
シューン
勇者「がっ…!」
武闘家「お兄ちゃん!」
337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 22:36:09.02 ID:FaxjPTvc0
魔王「…」
ポワァン…
魔王「! …これは…?」
勇者<遊び人待てよー!>
魔王「…! ゆーしゃ…!」
勇者<え? 魔王がどこかに行った?>
魔王「…」
勇者<あんなやつどうでもいいだろ~!>
魔王「…!!!!!!!」
341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:07:38.52 ID:FaxjPTvc0
魔王「う、うそだろ…?」
勇者<あいつがいなくなって清々するぜ>
魔王「…あ、あああ…」
勇者<俺は昔からあいつがいなくなりゃどれだけ幸せだろうって思ってたぜ>
魔王「ゆ、ゆーしゃはそんなこと言わない!!」
勇者<なに言ってんだよ>
魔王「!」
勇者<これが俺の本音だ>
魔王「そ、そんな…違う…違う…ちがうぅぅぅうぅ……」
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:15:02.61 ID:FaxjPTvc0
勇者<毎日お前の相手する身にもなってみろよ>
勇者<めんどくせぇしわがままだし>
勇者<キレると雷出しやがって…>
勇者<いつもはMP0のくせに魔法使おうとして>
勇者<毎回毎回つまんねぇんだよ>
魔王「あ、あ…あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:21:12.26 ID:FaxjPTvc0
勇者「がぁ! て…めぇら…」
「…ハイジョ」
「ハイジョ…」
勇者(やべえ…数が多すぎる…!)
「ム…」
勇者「?」
「…メイレイヘンコウ、メイレイヘンコウ」
勇者「!! な、なにしやがる…!?」
「ユウシャヲムノクウカンヘムノクウカンヘ」
武闘家「お、お兄ちゃんをどないすんねん!」
「…フンッ」
勇者「は、離せ!」
349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:23:54.41 ID:FaxjPTvc0
ボヤァン
「ヨシ、イケ」
勇者「うおっ!? ぬわぁぁぁぁぁ!!!!!」
武闘家「お、お兄ちゃん!?」
勇者「…ん……」
勇者「こ、ここは…?」
351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:32:16.28 ID:FaxjPTvc0
勇者「…ん?」
魔王「」
勇者「魔王!」ダッ
魔王「…」
勇者「よかった…無事だったんだな…」
勇者「それにしても、ここ…どこだ?」
ザスッ
勇者「…え?」
ドサッ
勇者「…ま、魔王…どうし…て」
魔王「あーーっひゃっひゃっひゃっひゃ!!!!! どうしてだって!? 当たり前だろうが!」
魔王「私は世界を、滅ぼすのさ!!」
358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/28(日) 23:44:29.17 ID:FaxjPTvc0
勇者「…お前…どうした…グフッ!」
魔王「なぁ、勇者ぁ? 踏まれると気持ちいいのか? ああん?」
勇者「やめろ…やめてくれ…」
魔王「やめて欲しいのか…? やめないけどなっ」
勇者「ふぐっ! ぐわぁ!!」
魔王「ああ、気持ちいい…もっといたぶってやるぅ…ふふふ…」
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:33:37.23 ID:1uirbXzz0
勇者「魔王…お前…変態だったのか…!」
魔王「ふむ…変態…ではないな、これは」グリッ
勇者「ぐわぁ!」
魔王「…お前、本当に勇者か? まだ全力ではない気がするのだが…」
勇者「…っへ…お前に本気なんて、もったいねーよ」
魔王「…ふふふ、戯言を言うな!」
バチチッ
勇者「ぬわぁぁぁ!!」
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:37:07.56 ID:1uirbXzz0
魔王「…ふん」
勇者「おいおい…お前こそ、本気じゃねぇんじゃねえの?」
魔王「ほう、まだ喋る余裕があるか…」
バチッ
勇者「ぐわっ!」
魔王「…ふん、口程にもない」
勇者「っへ…まだまだ…」
魔王「…さすがは勇者…と、言っておこう」
375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:40:35.10 ID:1uirbXzz0
勇者「…ちっ」
勇者(どんなに魔王が変わっちまっても…殺すことなんてできねぇ…)
魔王「なら、これでどうだ…?」
バチバチバチッ!
勇者「ぐ、ぁぁあああああああああ!!!!」
勇者「…」シュゥゥゥ…
魔王「…はぁ、はぁ…これで、私の勝ちだ…」
376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:47:06.20 ID:1uirbXzz0
勇者「…お、い……」
魔王「!! なんで…なぜまだ…!」
勇者「…やっぱり……お前は…魔王…なんだな…」
魔王「な、なにをわけのわからんこと言っている!! 食らえっ!」
バチチバチィ
勇者「…ぐっ…!」
魔王「くそ…なぜだ…」
魔王(なぜ、本気を出せない!?)
377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 00:54:24.25 ID:1uirbXzz0
勇者「魔王…お前、俺のこと…殺せねぇんだろ…?」
魔王「! うるさいうるさい! そんなこと、あるはずがないだろう!」
バリバリバリッ
勇者「がぁぁ!!! …まだ、まだだ…」
魔王「貴様…いいかげんに…」
勇者「お前じゃ俺を殺せねぇ…」
魔王「うるさい!」バチバチバチバチ! ドンガラガシャーン
勇者「…それは、マジでやばいかもな…」
魔王「ふ、ふふふ…これで、終りだ!」
379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:02:49.68 ID:1uirbXzz0
勇者「…魔王」
魔王「…?」
勇者「助けることできなくて、ごめんな」
魔王「はぁ? 私を助ける? 何をバカなことを言っているのだ」
勇者「…はは……今のお前にはそう思われても当たり前か…」
魔王「まあ、周りには私しかいない。最後の言葉は私にしか伝わらんからな」
魔王「さらばだ、勇者よ!」
MPが足りません。
380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:13:26.44 ID:1uirbXzz0
魔王「…ふ」
勇者「へへ…やっぱり…な」
魔王「ふぇぇ…ゆーしゃーーーー!!」
勇者「よしよし、怖かったな。よしよし」
魔王「うわーーーん! ごめんなさい!」
勇者「気にするなって…」
382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:27:59.51 ID:1uirbXzz0
魔王「…ぐすっ…えぐっ…」
勇者「…魔王…ここは…どこなんだ?」
魔王「ここは…無の空間だ」
勇者「? なんだそりゃ?」
魔王「…この空間には、何もないのだ。この通り、真っ暗で、なにもないのだ」
384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:44:20.43 ID:1uirbXzz0
勇者「…そうか…あと、一つ、いいか?」
魔王「なんだ?」
勇者「なんでそんなに俺にしがみついてるんだ?」
魔王「…怖い…から」
勇者「え?」
魔王「私は…生まれた時から、ここにいたから…寂しい気持ちに…なるんだ」
勇者「…そうか」
385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 01:59:44.62 ID:1uirbXzz0
勇者「魔王」
魔王「な、なんだ?」
勇者「ここでだから言っておくけどな」
魔王「…」
勇者「俺はお前が好きだ」
勇者「だから、お前がどこに行こうが、俺は探し出す」
勇者「迷惑な男かもしれないけど」
勇者「俺は、お前が好きなんだ。この気持ちは誰にも負けない」
勇者「…祭だって、お前と行きたかった」
魔王「…!」
勇者「まあ、正直に言えば…誘うの、恥ずかしかったんだ」
387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:11:50.27 ID:1uirbXzz0
勇者「……と、とりあえずここから抜けだそう!」
魔王「…ゆーしゃ」
勇者「な、なんだ?」
魔王「今の勇者の言葉…嬉しかったぞ」
勇者「そ、そうか?」
魔王「だから…私は頑張る!」
バチバチバチバチ
勇者「うお!?」
魔王「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
勇者「おお…! 空間が…!」
388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:15:10.24 ID:1uirbXzz0
魔王「…ふははははっははは!!!! これが本当の…私の実力だ!」
勇者「すげえ、すげえよ魔王!」
「コ、コレハイッタイ!?」
魔王「む! さっきはよくもやってくれたな…!」
「ソウインカカレー!」
魔王「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!」
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチッ
「…」プシュー
勇者「おお! 一発!!」
魔王「ふふ…や、やった…!」
390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:18:57.64 ID:1uirbXzz0
勇者「魔王!」
魔王「ゆーしゃ…!」
武闘家「お兄ちゃーん!」
勇者「ぬおわっ! 武闘家!」
武闘家「お兄ちゃん! ウチさみしかったんやでー! もう、離さへんもん!」
魔王「…!!! ゆ~しゃ~?」バチバチバチ
勇者「ま、待て! これは…!」
魔王「問答無用!」
MPが足りません。
魔王「うわーん! 結局こうなのかーーー!!」
THE END
393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:22:38.21 ID:1uirbXzz0
もう、二度とシリーズ化なんて…!
とかいいながら、また戻ってくるかもしれないけど。
その時はまた、よろしくな。
それにしても長く続いた魔王シリーズも、これでおしまいです。
ネタも無くなったのでw ね。
これから見てた人、前回のから見てた人も、本当にありがとうございました。
またどこかで会いましょ~
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:24:41.80 ID:1uirbXzz0
最後は本当にごめんなさいw
いろんなこと放り投げた感が否めないので、後日談書かせていただきます。
本当に、ほんのちょっとだから、期待しないでね?
395 名前:おまけ[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:28:26.58 ID:1uirbXzz0
剣士「あ、あの! 盗賊さん…!」
盗賊「は、はい…?」
剣士「ぼ、僕は…あ、あなたのことを、死んでも、守りましゅ!」
盗賊「…」
剣士(噛んじゃったー!)
盗賊「…クスクス」
剣士「…?」
盗賊「…嬉しい」
剣士「ほ、ほんとですか!?」
盗賊「…」コクリ
剣士「え、えへへ…」
盗賊(可愛い…)
396 名前:おまけ[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:30:58.11 ID:1uirbXzz0
勇者「…」
武闘家「…お兄ちゃんから離れんかい!」
魔王「お前こそ、ゆーしゃから離れろ!」
勇者「あ、あのなぁ…お前ら…」
魔王・武闘家「なに!? なんや!?」
勇者「いや、なんでもない…」
武闘家「お兄ちゃん! ウチな、大きくなったら、お兄ちゃんのお嫁さんになるわ!」
魔王「なにを言う! 私は既にゆーしゃとキスをするほどの仲で…」
武闘家「ふーん! ウチなんて下もよーわかっとる仲じゃ!」
勇者(…やれやれ)
397 名前:おまけ[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:33:05.40 ID:1uirbXzz0
賢者「…むぅ」
賢者「今回はまったく出れんかったのう…」
戦士「そうですねぇ…」
賢者「いつか私だって、勇者を…!」
戦士「そうですねぇ…」
賢者「それより、戦士よ、私になぜバニーガールを着せるのじゃ?」
戦士「とってもお似合いですよぉ! 賢者様ー!」
賢者「…むむぅ…」
THE END
398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/01(月) 02:34:28.15 ID:1uirbXzz0
そして誰もいなくなった…てわけか。
本当にどうもありがとう。
んじゃ、さいならー
<<男「……なんだこれ?」 | ホーム | のび太「ミサカちゃんは…僕が守る!」>>
コメント
コメントの投稿
トラックバック
| ホーム |