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銀時「ひぐらしのなく……ってオイ、これ前も見たんだけど?」2

314 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 22:14:39.61 ID:qaDVTcAO [13/28]
銀八「こっから話がややこしくなるかもしれないんで分からない時は聞くようにー」

再開します

315 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 22:17:42.47 ID:qaDVTcAO [14/28]
---
翌日、学校

銀時「えー…じゃあ出席を取りまーす……」

富田「どうかしたんですか先生、元気ありませんね?」

銀時「いや別に?どっかの誰かさん達が?殴ってそのまま放置しやがった、みてーな?」

銀時「そこそこ頑張った人を殴り倒して放置とかさ、もう何なのって感じだよね」

銀時「いやまあ別に誰とは言わないけど?そういうことする奴がいるって先生残念だなー」

圭一「………」

魅音(あーあ…怒ってる怒ってる…まあ当たり前だけど)

レナ(今回は何にも言えないかな…かな…)

316 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 22:20:56.78 ID:qaDVTcAO [15/28]
ガラッ

沙都子「………」

梨花「沙都子!」

銀時「……よう、ギリギリ遅刻は回避だな」

沙都子「ご、ご心配をおかけしましたわね…私ならこの通り…大丈夫ですのよ?」

梨花「沙都子……!」

梨花(大丈夫なわけないじゃない…たった1日で…こんなに……!)

梨花(待ってて…あなたは…私たちが必ず助けるから!)

銀時「………」

銀時(よし…沙都子が登校してきたことで第一関門は抜けた……か)

317 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 22:28:44.72 ID:qaDVTcAO [16/28]
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同時刻、北条宅前

詩音「………」

詩音(上手くやらなきゃ…ここで失敗は出来ない!)

ピンポーン

鉄平「誰じゃ!沙都子ならおらんね!!」

詩音「初めまして…北条鉄平さん」

鉄平「あん?何じゃいお前……」

詩音「私…北条沙都子の保護者をしている志村妙と言います…こんにちは」

319 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 22:43:07.33 ID:qaDVTcAO [17/28]
鉄平「志村ぁ?知らんね、第一沙都子の保護者はワシじゃ!」

詩音「あれだけ沙都子を虐めてるあなたが保護者ですって?笑わせないで」

鉄平「な…何を……!」

詩音「都合の良いときだけ保護者面するあなたみたいな人を見ると虫ずが走る!」

鉄平「黙らんかい!女だろうとそれ以上言えば…」

詩音「何ですか…腰抜けのアンタに何か出来るって言うんですか?」

鉄平「!」

バキッ!

詩音「うあっ……」

鉄平「さっさと帰れ!じゃないとこの次は刃物の痛みを知ってもらうことになんね…!」

詩音「………!」ダッ

鉄平「女のくせに生意気な…!」

321 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 22:48:02.04 ID:qaDVTcAO [18/28]
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同日、学校-放課後

沙都子「では…私はお先に失礼させていただきますわ」

銀時「ちょーっと待てや沙都子、も少し学校に残ってけ」

沙都子「申し訳ございませんが…もう私は帰らなければ……」

沙都子「それと…叔父がもう先生達は家に来ないようにと……」

銀時「いやいや…そうもいかねーんだわ」

沙都子「………?」

銀時「沙都子…テメーにゃたった今から鬼隠しにあってもらうぜ」

沙都子「え……?」

322 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 22:55:27.70 ID:qaDVTcAO [19/28]
---
同日-夜、北条宅

鉄平「遅い!沙都子のヤツ何をやっとるんじゃ!」

鉄平「まさか…あのしつこい白髪頭の教師が何かしよったか!?」

prrr prrr

銀時『へいまいど、こちらクソレストラン…ご予約で?』

鉄平「ふざけるな!沙都子がまだ帰らんぞ!沙都子に代わらんかい!」

銀時『何だよオイ…豚ゴリラか、沙都子ならいねーぞ?』

鉄平「そんなわけあるかい!さっさと……」

銀時『いや……オイ、マジでこっちにゃいねーぞ』

鉄平「………」

銀時『アイツならとっくに帰ったぜ…早く帰るように言われてるとか言ってな』

鉄平「なっ…なんじゃと……」

323 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:07:59.02 ID:qaDVTcAO [20/28]
銀時『…オイ、これやべーんじゃねーのか?』

鉄平「………!」

ガチャ!

鉄平(学校におらん…?ならどこに……)

prrr prrr

鉄平「誰じゃ?」

銀時『あ、ついでだからTSUTAYAにタイタニックのDVD返しとい』

ガチャ

鉄平「………」

鉄平(まさか…今日来た保護者とか言うあのガキが……!)

prrr prrr

鉄平「おどれ!いい加減にせいよ!」

『北条鉄平氏ですね…?』

鉄平「ああん?誰じゃお前……」

魅音『初めまして…園崎家次期頭首、園崎魅音と申します』

鉄平「そ、園崎…頭首…?」

325 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:22:15.27 ID:qaDVTcAO [21/28]
魅音『さて、前置きは飛ばし本題に移らせていただきます…』

鉄平「ほ、本題……?」

魅音『聞くところによれば…あなたは私の大切な妹に危害を加えたとのことですが…』

魅音『念のために聞いておきます…それは事実ですか?』

鉄平「し、知らんね!ワシが園崎に手ェ出すはずが……」

魅音『妹は…本日、あなたと口論になった末に殴打されたと言っています』

鉄平「………!」

魅音『心当たりがあるようですね?』

鉄平「あ、あのガキは園崎なんて名じゃ…」

魅音『我々は常日頃から園崎の名を語り散らすわけではありません』

鉄平「ぎ…偽名……?」

328 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:29:53.20 ID:qaDVTcAO [22/28]
魅音『さて…頭首代行である私の妹に危害を加えたことに相違はありませんね?』

鉄平「だ、第一あれはあんガキが……」

魅音『言い訳は結構…園崎はあなたの行為を園崎本家に攻撃をしたものと見なします』

鉄平「!?」

鉄平「ま、待たんかい…!」

魅音『どうされましたか、この期に及んでまだ何か言い足りないのですか?』

鉄平「第一…お前が園崎本家の代行である証拠がないけんね!」

魅音『………』

鉄平「それに…たった一人が少し殴られたくらいで極道の一家そのものが動くかい!」

鉄平「おどれ!よくもそげな嘘を言えんの!」

329 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:38:00.15 ID:qaDVTcAO [23/28]
魅音『……鬼隠し、というものをご存知ですか?』

鉄平「鬼隠し……?」

魅音『毎年…綿流しの晩に一人が死に…一人が行方不明になる騒動を指します』

鉄平「綿流し?綿流しならもうとっくに終わっ…」

魅音『ええ…ですが、今年の綿流しでは誰もいなくならなかったのです……』

魅音『その時点では園崎に敵対する人間が一人もいませんでしたからね…』

鉄平「ま、まさか…その鬼隠しっちゅうのをやっとるんは……!」

魅音『さあ…どうでしょうね……』

鉄平「!」

鉄平(一人が死んで一人が行方不明…ま、まさか…沙都子の奴が消えたんは……!)

330 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:43:48.46 ID:qaDVTcAO [24/28]
魅音『とにかく…毎年起こっていた鬼隠しが今年はまだ起きていない……』

魅音『ゆめゆめお忘れなきよう…今年はまだ…鬼隠しが起きる可能性があることを』

鉄平「………」

331 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:44:52.44 ID:qaDVTcAO [25/28]
魅音『ああ…一つ言い忘れていました、あなたは先ほど私にこう問いましたね』

魅音『一人がやられたくらいで……と』

鉄平「!」

魅音『雛見沢を離れていたあなたにお教えしておきましょう…この雛見沢の精神を』

一人に石を投げられてたら二人で石を投げ返せ、二人で石を投げられたら 四人で石を
八人に棒で追われたら、十六人で追い返せ、そして千人が敵ならば村全てで立ち向かえ
一人が受けた虐めは全員が受けたものと思え、一人の村人のために全員が結束せよ
それこそが盤石な死守同盟の結束なり
同盟の結束は岩よりも硬く、水を通さないダムすら通さない

魅音『そして我々は…この伝統を持つ雛見沢を統べる御三家…園崎』

魅音『問いの解答は…これで納得していただけましたか?』

鉄平「………っ!!」

ガチャ

鉄平「はぁ…はぁ……」

332 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:46:22.65 ID:qaDVTcAO [26/28]
---
魅音宅

圭一「み、魅音…どうだった?」

魅音「あはは!電話越しからでも伝わるくらいビクビクしてたね」

梨花「魅ぃの迫真の演技のおかげなのです」

魅音「そ、そうかな……?」

圭一「ああ、ドスが効いてて演技だって分かっててもすっげぇ怖かったぞ」

詩音「さっすがお姉、黒い演技はお手のもの!ひょっとして素なんじゃないですか?」

魅音「し、詩音!アンタ何てこと言うのさ!」

レナ「アハハ、でもレナも怖かったかな?かな?」

333 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:50:58.55 ID:qaDVTcAO [27/28]
圭一「え?レナ、お前にも怖いものなんてあったんだ?」

レナ「………」

圭一「あ」

レナ「ねえ圭一君…それ、どういう意味なのかな?かな?」

圭一「いや…その…何て言うか……」

レナ「………」

グニャア~

圭一「」

圭一(な、何かレナを中心に空間が歪んで見えだしたァァァ!何あのオーラ!?)

詩音(加えて…あの無言の微笑みが何とも……)ブルブル

魅音(おじさんよりレナのがずっと怖いよ…)

梨花(バカね圭一…自ら地雷を踏みに行くなんて……)

334 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/22(木) 23:57:33.12 ID:qaDVTcAO [28/28]
銀時「ようテメーら、上手いこといったか?」

梨花「銀時!」

銀時「こっちはとりあえず上手いこと……」

レナ「………」

圭一「………」

魅音「………」

詩音「………」

銀時「………」

銀時(え?ちょ…え?待って、何なのこの空気?何この修羅場みたいな感じ?)


335 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 00:00:19.30 ID:B.Lc6MAO [1/19]
レナ「先生…来たんだ、早かったね?」

銀時「あ…ああ……」

レナ「ちょうどいいね…先生、ちょっと座って話を聞いてくれないかな?かな?」

銀時「い、いやー…あの、うん、僕ァちょっと外に行ってますわ」

レナ「座って」

銀時「いやいやいや…こういうのはお若い方だけでね……」

レナ「座って」

銀時「いや、ですから……」

レナ「座れ」

銀時「はい」

344 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 00:17:57.36 ID:B.Lc6MAO [2/19]
銀時『オイィィィ!何だこれ!?何がどうしてこんなことになってんだァァァァ!?』

圭一『す、すいません銀さん!俺が余計なこと言ったせいです!』

銀時『お前馬鹿かァァ!コイツが怒ったどうなるか知ってんだろ!!』

圭一『いやマジですいません!だってほんの軽い気持ちだったから!』

銀時『どうすんだコレェェェ!何がきっかけでスイッチが入るか分かんねーぞ!?』

銀時『これアレだよ、地雷原のド真ん中でスキップしてるみてーなモンだよ!?』

346 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 00:23:25.58 ID:B.Lc6MAO [3/19]
レナ「ねえ先生」

銀時「ん……?」

レナ「レナの怖い物って…何だと思う?」

銀時「………」

銀時(ど…どどどどうすりゃいいんだこれ?これ何て答えりゃ正解なんだ!?)

銀時(待て、考えるんだ……コイツが一番怖いもの?んなもん知らねーよ!)

銀時「……ちょっとよく分かんないです、はい」

347 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 00:26:51.81 ID:B.Lc6MAO [4/19]
レナ「ふーん…分からないんだ……」

銀時「いや…うん、これはマジで分かんないっすね、はい」

レナ「どうしてかな?かな?」

銀時「いや…普通の人間が怖いモンでもレナは怖くないだろうと思いまして…」

レナ「それって…レナが人間じゃないっていう意味なのかな?」

銀時「そーそー!………あっ!!」

レナ「………」

レナ「エフッ…エフッ……」

銀時「え…何その笑い方……ちょ、待って!一旦落ち着い」

ゴバキッッッ!!!!

350 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 00:41:53.61 ID:B.Lc6MAO [5/19]
銀時「………」

圭一「銀さんんんんんん!?」

魅音「ちょ…こ、これ…死んだんじゃ……?」

詩音「お姉!ぼやっとしてないで!!」

レナ「………」

レナ(レナ…いないほうがいいのかな、何か最近酷いことしてばっかり……)

羽入『あうあうあうあう!銀時!大丈夫なのですか!?』

梨花(大丈夫よ…生命力は無駄にあるから)

羽入『いや梨花…そういう問題では……』

沙都子「………」

354 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 00:54:52.30 ID:B.Lc6MAO [6/19]
沙都子「あの…みなさん……」

梨花「………?」

沙都子「私…本当にもう帰らないといけませんわ…でないと…お、怒られて……」

梨花「大丈夫…大丈夫なのです!沙都子は心配しなくていいのですよ…」

沙都子「みなさん…私のために何かなさってくれているようですが…心配いりませんわ」

梨花「沙都子……」

沙都子「わ、私は一人でもやれるんですのよ!一人でも……」

355 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 01:07:02.54 ID:B.Lc6MAO [7/19]
詩音「ダメよ、沙都子」

沙都子「し…詩音…さん?」

詩音「あなたはとても強い子…それは分かってる、でもね?」

詩音「仲間に頼るって…そんなにいけないこと?」

沙都子「私は…一人でもやっていけるようにならないと…にーにーに頼らないでも…」

詩音「違うわ沙都子…悟史君はそんなの望んでない!」

沙都子「………?」

詩音「悟史君が願っていたのは…沙都子、あなたがいつも笑顔でいられること」

詩音「今の沙都子の顔を見たら…悟史君、きっと悲しむと思う」

356 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 01:17:02.02 ID:B.Lc6MAO [8/19]
銀時「言うようになったじゃねーか、詩音」

圭一「銀さん!怪我は大丈夫なのか!?」

レナ「あの…先生、ホントにごめんね?」

銀時「心配ねーよ、何つーかいい加減に慣れてきたわ」

詩音「私は…銀さんに気づかされたからね…」

銀時「……沙都子よ、はっきり言ってテメーはまだまだガキだ」

銀時「そのくせ…無理して一人で耐えようとしてんじゃねーよ」

沙都子「でも私は…私は一人で……」

357 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 01:22:24.31 ID:B.Lc6MAO [9/19]
銀時「……沙都子よォ、周りを見てみな」

沙都子「………?」

銀時「圭一にレナ、魅音…詩音…それに梨花……全員、テメーの味方だ」

沙都子「………」

銀時「兄貴のために必死になるお前を否定するつもりなんざねーが…忘れんじゃねーぞ」

銀時「コイツらは全員…テメーを笑わせるために必死になってんだ」

沙都子「!」

358 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 01:29:42.73 ID:B.Lc6MAO [10/19]
沙都子「わ、私を…?」

銀時「バカな野郎共だよ全く…テメー一人のためにヤクザ相手に頭下げたり…」

銀時「わざわざテメーの叔父を挑発に行ったり…よくもまあそこまでやるな、マジで」

銀時「…テメーは幸せモンだぜ沙都子、こんな馬鹿共に囲まれてな」

沙都子「………」

銀時「助けが欲しけりゃ求めりゃいい…鼻水たらしながら泣いてすがりつきゃいい…」

銀時「そうすりゃコイツら…お前一人のために軍隊の一つや二つ、平気で潰そうとするぜ」

沙都子「う…うっ……」

359 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 01:37:42.47 ID:B.Lc6MAO [11/19]
沙都子「………けて」

銀時「ん?」

沙都子「助…けて……」

梨花「さ、沙都子!今……!」

沙都子「助けて…私を…助けて!」

詩音「………」

銀時「聞いたなテメーら…確かに俺たちは助けを求められた……」

圭一「ああ…なら話は早い、こっからは手加減なしだ……!」

魅音「リミッター外していかなきゃね…まあ今までも外してたけど」

レナ「みんな、必ず…必ず成功させようね!」

梨花「必ず…沙都子を救いますのです!」

羽入『あう!僕も協力するのです!』

梨花(あんたはすることないでしょ)

羽入『あうあう……』

銀時「よし…やるぞテメーらァァ!」

361 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 01:41:32.04 ID:B.Lc6MAO [12/19]
三年Z組ー銀八先生!

銀八「はい、そこそこ盛り上がってる所ですが今日はここまでで…」

銀八「あとすんませんね、一部の人間にしか分からないようなネタを何度も使って」

銀八「こっからは自重するんで勘弁してください」

銀八「あと、ややこしくなるとか言って構えさせたわりにゃまだそうでもないな」

銀八「冷静に考えてみりゃ単純なのか……まあいいか」

366 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 22:56:13.92 ID:B.Lc6MAO [13/19]
銀八「暑いとかは風鈴の音を聞けば涼しくなるって言うけどぶっちゃけそうでもない」

再開します

367 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 23:08:03.78 ID:B.Lc6MAO [14/19]
沙都子「あの…一つだけ聞きたいことがこざいますの」

銀時「ん?」

沙都子「私のために何かなさってくださっているようですが…一体どんなことを?」

銀時「何だ、お前聞いてなかったのか?」

沙都子「何と言いましょうか…いきなり鬼隠しだの魅音さんのお家に匿えだので…」

圭一「ああ…かなりバタバタしてたからな」

銀時「まあ…分かりやすく説明するとだ……」

369 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/07/23(金) 23:15:54.70 ID:B.Lc6MAO [15/19]
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遡ること…>>185

銀時「鉄平の豚ゴリラを園崎の名前使って脅しを掛ける」

魅音「脅し……?」

銀時「いくら野郎が強がってようとさすがに園崎家を相手にしたらビビんだろ?」

詩音「そりゃあそうですけど…それで一体何を……?」

銀時「まず魅音か詩音…お前らのどっちかが鉄平に接触して因縁つけるきっかけを作れ」

銀時「別に鉄平に痴漢されましたーでも精神的被害を受けましたーでも何でも良い」

銀時「ただ…接触するときは園崎家ってバレねーようにしろよ」

銀時「つか、この人痴漢ですって女だけが使える一撃必殺の技だよな」

銀時「あれ食らったらもう社会的に死ぬよね、回避不可の死の呪文ザキだよね」

魅音「………」

370 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 23:21:27.19 ID:B.Lc6MAO [16/19]
銀時「で、こっから園崎家の名前を借りてだ…」

詩音「…その因縁の件で鉄平に脅しを掛けるってことですね?」

銀時「まーそんな所だな……」

レナ「でも…それだけじゃ沙都子ちゃんは救えないんじゃ……?」

圭一「第一…鉄平もそれくらいで園崎本家が動くなんて信じないと思うんですけど」

銀時「だろうな」

圭一「だろうなって…」

銀時「つーわけで、秘密兵器の鬼隠しを使って沙都子を消しとく」

梨花「鬼隠し……?」

371 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 23:25:52.41 ID:B.Lc6MAO [17/19]
銀時「この村じゃまだ鬼隠しは園崎家がやらかしてるって信じてる輩も多いんだろ?」

魅音「うん…ばっちゃならそれぐらいのことはやりかねないって思ってるよね」

銀時「で…ラッキーなことに今年はまだ鬼隠しなんぞ起こっちゃいねーわけだ」

大石「んっふっふ…前原さん達が黒幕を捕まえて止めちゃいましたからね」

銀時「だから…明日登校してきた沙都子をどっかに匿っておく」

詩音「沙都子が消えたって…鉄平に思わせるんですね?」

銀時「ファイナルアンサー?」

詩音「へ?ファ…ファイナルアンサー」

銀時「…………」

詩音「………あ、あの…やっぱり止め」

銀時「正解!」

詩音「やったぁ!お姉!私やったよ!」

魅音「………」

373 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 23:40:30.57 ID:B.Lc6MAO [18/19]
魅音「……詩音、落ち着いた?」

詩音「私…何であんなはしゃいでたんだろ……」

梨花「………」

レナ「でも…沙都子ちゃん、明日学校に来るのかな?かな?」

銀時「そいつァ不確定だけどよ…まあ多分顔くらいは出すんじゃねーか?」

魅音「ど、どうしてそんな予想を?」

銀時「お前どんだけ俺がしつこく鉄平の豚ゴリラの家に押し掛けたと思ってんだ?」

レナ「あっ……!」

374 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/23(金) 23:47:35.13 ID:B.Lc6MAO [19/19]
銀時「テメーら連れて行って一回、ドアの外から歌った時で二回、当たり屋で三回…」

銀時「こんだけやっときゃアイツもうんざりしてんだろ」

銀時「で…家に押し掛けられてる理由は沙都子にあるってなりゃ……」

魅音「そうか…銀さんを大人しくさせるために一日くらい登校させようって気になる…!」

銀時「まー、あの豚ゴリラは頭悪そうだったから単純にそんなこと考えんだろ」

梨花「……!」

梨花(あのふざけているように見えた行動の全てが…この時のための……?)


375 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 00:18:08.78 ID:EXqIPMAO [1/39]
圭一「でもその後…鉄平はどうするんだ?」

銀時「アレだな、多分殺されることにビビって逃げ出すか…もしくは……」

大石「国家権力である警察に連絡して守ってもらおうとするか…ですな」

圭一「そうか…でも警察には北条鉄平をマークしてる大石さんがいるから……」

大石「んっふっふ…まぁ、市民を守るのが我々の仕事ですからね」

大石「通報があれば誰であろうと当然警護はさせていただきますが…」

大石「園崎に狙われる理由を確かめるため…家の中を少ーし調べさせてもらいましょうか」

銀時「そこで危ねー妙な薬物とかポカリとか千奈美ちゃんとか出てくりゃ万々歳だな」

圭一「先生、ポカリはヤバい薬じゃありません、あと千奈美ちゃんって誰ですか」

377 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 00:40:26.88 ID:EXqIPMAO [2/39]
---

銀時「……と、まあそんな感じか」

沙都子「わ…私一人のためにそこまで……?」

銀時「お前アレだ、めんどくせーことが全部終わったら後でパフェ奢れよ」

詩音「フフ…それくらいだったら私が何とかしますよ」

魅音「何にしても…全部上手くいったら、だね…」

銀時「………」

銀時(さーて…こっから野郎がどう動いてくるかだな…)

378 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 00:48:50.31 ID:EXqIPMAO [3/39]
---
鉄平宅

鉄平「くそっ…どないなっとるんね!」

鉄平(さ、沙都子が帰ってこん所を見ると…この次はワシが……)

鉄平「くっ……」

prrr prrr

警官『はい、こちら……』

鉄平「園崎!園崎が何や企んどるね!」

警官『は?』

鉄平「ワシが園崎に狙われとるって言うてるんじゃ!」

警官『園崎…少々お待ちください、専門の方に繋ぎます』

鉄平「早よせんね!」

379 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 00:51:15.85 ID:EXqIPMAO [4/39]
大石『はいはいどーも、お電話変わりました』

鉄平「ワシゃ園崎に狙われとる!アイツら鬼隠しとかゆう……」

大石『鬼隠し…確か今年は起こりませんでしたが……』

鉄平「それにワシが狙われとるんね!」

大石『なんと…あなたが?しかし…何故自分が狙われているとお分かりに?』

鉄平「あ、アイツらの頭首がワシに直接言ったんよ!」

大石『頭首が直接?ははは、そんな馬鹿な……』
鉄平「笑い事じゃなかね!早よワシを守らんかい!!」

380 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 00:51:58.34 ID:EXqIPMAO [5/39]
大石『ふーむ…あなた、何か園崎に目を付けられるようなことをなさいました?』

鉄平「……し、知らん」

大石『そうですか…では、今からお宅にお邪魔してもよろしいでしょうか?』

鉄平「な、何で家に…」

大石『いやね、あなたが園崎に狙われてる理由が何なのか調べようと思いまして…』

鉄平「よ、余計なことはせんでええ!ワシを守って園崎を捕まえりゃええんじゃ!」

大石『あなた…家の場所も教えないで我々に守れとおっしゃるんですか?』

鉄平「そうじゃ!おどれ警察じゃろ!」

大石『………』

大石(こりゃ相当パニックになってるなぁ…全くやりやすいんだかやりにくいんだが…)

382 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 00:56:00.74 ID:EXqIPMAO [6/39]
---

銀時「さーて…俺ァそろそろ行くぜ」

魅音「!」

梨花「どこにですか?」

銀時「アレだよ、今日はジャンプの発売日でな…」

圭一「こ、こんな時にジャンプって……」

銀時「ばっかオメー、こんな時だからこそのジャンプだろ」

詩音「いや…さすがにこの状況でその選択肢はないんじゃ……」

レナ「そ、そうだよ先生!今は大人しくしてたほうが……」

銀時「心配ねーよ、すぐに戻ってくっから」

魅音「……先生」

銀時「ん?」

魅音「……気をつけて」

銀時「……じゃ、ちょっと行ってくるぜ」

383 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:03:35.75 ID:EXqIPMAO [7/39]
---
鉄平宅

鉄平「警察ならごちゃごちゃ言わんではよワシを守らんかい!」

大石『いえ…そう言われましてもですね……』

鉄平「何ね!市民を守るのがおどれらの仕事じゃないんか!」

大石『ですから…あなたが私らを家に招いてくださればすべて解決なんです』

大石『そちらの状況も分からないのにどうやって守れとおっしゃるんですか?』

鉄平「そんなん園崎をまとめて捕まえりゃええんじゃ!」

大石『………』

大石(マズいな…まさかここまで取り乱しているとは……)

大石(図体も態度もデカいくせに肝っ玉だけは小さいんだからなぁ…)

384 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:12:42.46 ID:EXqIPMAO [8/39]
鉄平「もうええ!お前らには頼まん!」

大石『お、落ち着いてください!何も家にあげろと言っているわけではないんです!』

鉄平「黙らんかい!もう腰抜けのお前らなんぞに当てにせん!」

ガチャ

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警察署

大石「お、オイ!もしもし!?くそ…切られた!どっちが腰抜けだ!」

大石(これで私が鉄平を押さえることは出来ない…これじゃ坂田さんの策が…)

385 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:16:44.05 ID:EXqIPMAO [9/39]
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prrr prrr

詩音「はい、もしもし」

大石『申し訳ない…失敗です…!』

詩音「し、失敗!?」

梨花「!」

圭一「なっ……?」

レナ「そ、そんな……」

魅音「………!」

大石『北条鉄平がまさかあそこまで心が弱いとは…私のミスです!』

大石『いや!今はそれどころじゃない、とにかく坂田さんに代わってください!』

詩音「せ、先生は今ちょうど出掛けてて…」

大石『な、何ですって……!』

386 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:20:35.62 ID:EXqIPMAO [10/39]
魅音「詩音、電話代わって!」

詩音「お、お姉?」

魅音「大石さん!今すぐに北条鉄平の家に向かってください!」

大石『い、今からですか?しかし交渉は失敗して……』

魅音「いいから早く!でないと先生が……」

大石『!…分かりました、すぐに向かいます』

ガチャ

387 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:32:15.30 ID:EXqIPMAO [11/39]
魅音「………」

圭一「お…おい魅音!先生って一体どういうことだ!?」

梨花「銀時に…何かあるのですか?」

詩音「ま…まさか先生が外出したのって……?」

魅音「……沙都子の家、つまりは…」

圭一「て、鉄平がいるところじゃねえか!?」

レナ「ど、どうして…」

魅音「………」

詩音「話してお姉!何か知ってるんでしょ!?」

魅音「……前に、気絶してる銀さんをほったらかしにしてた時があったでしょ?」

魅音「その後でおじさんが家に帰った時に………」

388 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 01:35:03.58 ID:EXqIPMAO [12/39]
---
>>298から数十分後、魅音宅

銀時「………」

魅音「ありゃー…やっぱりまだ気絶してるか……起きてよ銀さん!」

銀時「……何だよお母さん、今日は日曜日だろ」

魅音「寝ぼけてないで…明日だよ?沙都子を助け出すのは」

銀時「つーかそんなこと言うなら何でテメーら気絶した俺を放置してた?」

魅音「えへへ…つい…」

銀時「えへへ…じゃねーよォォ!何ちょっと可愛い感じで誤魔化そうとしてんだ!!」

389 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:38:54.20 ID:EXqIPMAO [13/39]
魅音「でも…大丈夫なのかな……」

銀時「ん?」

魅音「もし…鉄平が警察に協力を求めなかったり家に上げるのを断ったりしたら……」

銀時「………」

銀時「もし…じゃねーな……あのビビりならやりかねねーよ」

魅音「そんな…それじゃ大石に鉄平を捕まえてもらうことなんか出来ないんじゃ……」

銀時「なら…とっ捕まえるきっかけを作りゃいいだろ」

魅音「え……?」

390 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:43:38.12 ID:EXqIPMAO [14/39]
銀時「俺ァ仕事柄、色んな輩を見てきてな…人を見る目なら少しはある」

銀時「あの豚ゴリラみてーな小者は…追ってくる奴を刺して逃げようとか考えかねねェ」

銀時「人間、追い詰められると何しでかすか分からねーからな……」

魅音「た、確かに……」

銀時「かといってテメーんとこの奴らに怪我させるわけにもいかねェ…」

銀時「なら…俺が行くしかねーだろ」

魅音「せ、先生が…?」

銀時「追っ手と勘違いして襲ってきた野郎を俺が組み伏せりゃ問題ねーよ」

銀時「鉄平のヤツも傷害未遂とかそんなんで捕まるし一石二鳥じゃねーか」

魅音「そ、そんなの危ないよ!間違えたら怪我ですまないかもしれない!」

銀時「………」

391 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:49:43.68 ID:EXqIPMAO [15/39]
銀時「……それでもだ」

魅音「……?」

銀時「体張ってでも…俺ァお前らのこと護りてーんだ」

魅音「ど、どうしてそんなに…私たち、まだ会ってから何日も……」

銀時「テメーらが俺のことを忘れてようが…俺にとっちゃテメーらは仲間だからな」

魅音「仲…間………?」

魅音「…………」

魅音(そうだ…私、何言ってるんだろ…銀さんはずっと前から銀さんで……)

魅音(一緒に…命懸けで鬼隠しを止めた…おじさんの大切な……!)

魅音「そうだよ…銀さんはずっと…おじさんの大切な仲間だったんだ……」

394 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 01:58:33.04 ID:EXqIPMAO [16/39]
眠くなってしまいました…すみません、明日の昼くらいにまた再開します

406 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 15:23:33.69 ID:EXqIPMAO [17/39]
銀八「苺牛乳のライバルにレモン牛乳ってのがあるらしい」

ペース遅くなりますが再開します

408 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 15:34:49.36 ID:EXqIPMAO [18/39]
銀時「どうしたよ、何か思い出したのか?」

魅音「思い出した…思い出したよ、銀さん…ずっと会えるのを待ってた……!」

銀時「ま…色々と話してーこともあるけどよ、今はそれどころじゃねーからな」

銀時「思い出話は鉄平の野郎を何とかしてからにしようや」

魅音「うん…分かってる……!」

銀時「それとアレだ、さっきの話は他の奴らには黙っとけよ」

魅音「ど、どうして?」

銀時「アイツらは良くも悪くもお人好しだからな…無駄な心配はかけたかねーんだ」

魅音「………!」

409 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 15:46:44.25 ID:EXqIPMAO [19/39]
---

魅音「……つまりは…そういうこと」

レナ「そんな……じゃあ先生は一人で北条鉄平を!?」

魅音「うん……」

詩音「お姉は何で止めなかったんですか!追い詰められた鉄平が刃物でも振り回したら!」

梨花「でも…銀時は木刀を持っていますのです、そこまで危険なことには……」

沙都子「梨花…私の家はお世辞にも広いとは言えませんわ」

梨花「み、みぃ……?」

魅音「狭い屋内じゃ木刀は使いにくい…あんまり役には立たないだろうね……」

魅音「つまり…銀さんは素手で武器を持ってる鉄平を組み伏せなきゃいけない…!」

圭一「そんな…いくら先生でも危なすぎるぞ!」

魅音「うん…危ないね……」

410 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 16:02:32.22 ID:EXqIPMAO [20/39]
詩音「そこまで分かってるならどうして止めなかったの!?危ないって分かってたのに!」

魅音「私だって止めたかった…止めようとした!でも…でも……」

魅音「覚悟を決めた銀さんの目を見たら…どうしても止められなかった……!」

圭一「………」

圭一「……行こう」

魅音「……?」

圭一「俺たちも行くんだ!銀さんを追いかける!」

魅音「ま、待ちなよ圭ちゃん!銀さんは私たちが来ないようにって……」

圭一「それでも!俺たちは行かなきゃダメだ!先生が俺たちを仲間と思うのと同じように…」

詩音「私たちも先生を…仲間だと思っているから……お姉だってそうでしょう!」

魅音「………」

411 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 16:31:58.57 ID:EXqIPMAO [21/39]
---
鉄平宅、室内

鉄平「くそ…一体どうなっとるじゃ……」

鉄平「まさか…もう園崎の奴らが来とるなんてことは…窓からは見え…」

葛西『………』

鉄平「あ…あれは園崎の…!な…何でワシの家の前を……」

鉄平(まさか…も、もう来おったんか!?)

鉄平「こ…殺される……殺される!」

412 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 16:43:39.19 ID:EXqIPMAO [22/39]
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北条家近辺

葛西「………」

銀時「よう…ワリーな面倒かけちまって」

葛西「いえ…茜さんからあなたには力を貸すように言いつけられていますので」

銀時「……で、どんな感じだ?」

葛西「先ほど、窓からこちらの様子を伺っているのを確認しました」

葛西「察すると…相当に動揺していたかと」

銀時「よし……ならぼちぼち行くか、お疲れマダオさん」

葛西「マダオ……?」

銀時「………違うからね、マダオってほめ言葉ですからね、うん」

415 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 18:02:47.97 ID:EXqIPMAO [23/39]
葛西「いえ…まるで何度もそう呼ばれているかのような……何故か心に響きまして」

銀時(心に響いたってアレだよね、長谷川さんと若干シンクロしてるよね)

葛西「とにかく…お気をつけて……」

銀時「心配ねーよ、マダオさん」

葛西「……そんなに誉めないで下さい」

---

圭一「見えた!沙都子の家だ!」

詩音「あそこにいるのって…か…葛西!何で葛西が……」

沙都子「それより先生は…先生はどちらにいらっしゃいますの?」

圭一「まさか…もう乗り込んじまったのか?」

魅音「とにかく行ってみようよ!」

423 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 19:00:37.38 ID:EXqIPMAO [24/39]
---
北条宅、玄関前

銀時「………」

銀時(よし…行くか)

ピンポーン

---

北条宅、室内
ピンポーン

鉄平「き、来おった…来おったな……!」

鉄平(こ、殺されるくらいなら…刺し違えてでも……!)

鉄平(部屋に入ってきたところで不意を突けば…やるしかなあね…やるしか!)

---

銀時「………」

銀時(反応はねーが…鍵は開いてんな……いつでも入って来いってか)

銀時「……行くか」

圭一「銀さん!」

銀時「おま…何でここに……!」

ガチャ

鉄平「うおあああぁ!」

銀時「!」

魅音「銀さん危ない!」

グサッ!

424 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 19:03:24.61 ID:EXqIPMAO [25/39]
銀時「ぐっ……!」

梨花「ぎ…銀時!!」

鉄平「はぁ…はぁ…何ねおどれら、コイツの仲間か……!」

魅音「銀さん…う、嘘だよ…こんなの…!」

鉄平「誰でもええ…ワシを捕まえようとする輩は全員……」

圭一「!」

銀時「…オイ待てよ、どこに行こうってんだ?」

梨花「!」

詩音「な…何で……?」

鉄平「なっ…は、腹ぁ刺したのに…」

銀時「テメーのせいで…せっかく買ったジャンプに穴が空いたじゃねーかァァァ!」バキッ

鉄平「あぐっ!」

436 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 20:25:17.95 ID:EXqIPMAO [26/39]
鉄平「………」

銀時「あーあー…どうすんだよこれ、もう読めねーじゃねーか」

詩音「ぎ、銀さん…寿命が縮まりましたよ……」

魅音「あ、あはは…ジャンプを買いに行ったって言うのは嘘じゃなかったんだね」

銀時「当たりめーよ、銀さん嘘つかないからね?」

銀時「つーかコイツ…ガキのお前らを追っ手と間違えるとかどんだけビビってたんだオイ」

438 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 20:41:19.27 ID:EXqIPMAO [27/39]
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大石「坂田さん!アンタ何て危ないことするんですか!!」

銀時「いや違うんすよ警部殿、俺ァ普通に交渉しようとしたら野郎がいきなりですね…」

大石「あのね…アンタ死ぬところだったんですよ?よくもまあそんな呑気に……」

銀時「アレだ、人生は常に誰かを犠牲にしあう…まーある意味で殺し合いだし?」

大石「……もう良いです、あなたには何を言っても無駄でしょうから…バカが」

銀時「お前がバカか」

大石「鉄平を説得しそこなった私のミスが招いたことでもありますから…死ね」

銀時「お前が死ね」

443 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 21:15:26.31 ID:EXqIPMAO [28/39]
大石「冗談はさておき…あなた、本当に危ないところだったんですよ?」

銀時「アレだ、終わりよけりゃすべて良しってわけにゃ…」

大石「本当ならいきませんが…ま、目をつぶりましょう…んっふっふ」

大石「その代わりと言ったらなんですが…今回の件はすべて私に任せて頂けませんか?」

銀時「警察が一般市民と妙な計画をやらかしてましたとは言えねーよな」

大石「なっはっは…いや、痛いところを突かれましたな」

銀時「心配すんな、俺ァそういうことは軽々しく口にしねーよ、多分」

大石「多分じゃ困るんですけどねぇ…ま、今度一杯奢らせてください」

444 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 21:18:57.16 ID:EXqIPMAO [29/39]
---

圭一「銀さん、鉄平は結局…」

銀時「家宅捜索したら持ってちゃならねー薬が出てきたらしいな」

銀時「それだけじゃなく奴さん、叩けば叩くほどホコリが出て来るらしくてよ…」

銀時「恐喝、傷害未遂、他にも色々とやらかしてるみてーだな」

梨花「で、では……!」

銀時「当分は外に出られねーな、ま…出て来てもこの村に戻って来ようとは思わねーだろ」

梨花「さ、沙都子!やったのですよ!これからも僕と一緒に暮らせるのです!」

魅音「良かった…本当に良かった……!」

446 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 21:43:55.30 ID:EXqIPMAO [30/39]
銀時「にしても…魅音、お前黙ってろって言ったじゃねーか」

魅音「ご、ごめん…でも……」

圭一「俺たちだって…先生の仲間だぜ?」

詩音「そうですよ…協力し合うのは当然じゃないですか」

レナ「確かに力にはなれなかったかもしれない…でもね」

沙都子「先生が先ほど私に…一人で何でも抱え込むなとおっしゃられたように……」

梨花「僕たちも…銀時にだけ何かを背負わせたくないのですよ」

魅音「……ってわけ、おじさんもみんなと同じ気持ちだったからね」

銀時「………」

447 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 21:46:46.29 ID:EXqIPMAO [31/39]
銀時「綺麗にまとめてくれやがって……テメーら打ち合わせでもしてたのか?」

銀時「まさかテメーらに何か物申されるとは思わなかったぜ…」

沙都子「先生…その……私、何と言ったらいいか……」

銀時「いやいいよ何にも言わねーで、コイツァ俺が好きでやったことだ」

沙都子「それでも……ありがとうございました、先生」

詩音「私からも…銀さん、沙都子を守ってくれて…本当にありがとう」

銀時「………」

448 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 22:07:29.25 ID:EXqIPMAO [32/39]
銀時「参ったなオイ…すげータイミングじゃねーか……」

詩音「………」

銀時「お前ら後ろ見てみろ」

沙都子「……?」

入江「こちらにいましたか……探しましたよ」

詩音「か、監督?」

詩音「どうして監督がこんな所に……」

入江「お二人に…会わせたい方がいましてね……」

沙都子・詩音「……?」

悟史「みんな…ただいま……!」

453 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 22:35:10.63 ID:EXqIPMAO [33/39]
---
翌日、魅音宅

銀時「ま…めでたしめでたしだったな」

魅音「うん…泣きながら喜ぶ詩音なんて生まれて初めてかな」

銀時「その辺の細けー事情はよく分からねーが…とりあえず魅音」

魅音「ん、何?」

銀時「傷薬くれ、マジで、出来ればすごいキズぐすりがいい」

魅音「あはは、ずいぶん酷くやられたね…まあアレは銀さんが悪いけど」

銀時「………」

454 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 22:57:26.64 ID:EXqIPMAO [34/39]
圭一「何か…俺たちはお邪魔みたいだな」

魅音「そうだね……私たちは帰ろうか」

銀時「よーし、じゃあテメーら…何か食い行くか、甘いモン限定で」

悟史「……あの、ちょっといいですか?」

銀時「ん?」

悟史「沙都子がお世話になったみたいで…本当にありがとうございました……」

銀時「………」

銀時(待て…この声どっかで……)

銀時脳内
---

あやめ『銀さあああん!!』

---

銀時「正体はテメーかァァァァ!!」バキッ

悟史「ぶっ!?」

沙都子「」

詩音「」

459 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 23:09:40.73 ID:EXqIPMAO [35/39]
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銀時「いや勘違いした俺も悪いけどね?ここまでボッコボコにしなくてもいくね?」

魅音「いや…この程度で済んで良かったと思うよ」

詩音「そうですよ、ちゃんと手加減したんですからね」

銀時「いや全身が包帯ぐるぐる巻きになってんだけど?これのどの辺が手加減?」

詩音「生きてるじゃないですか」

銀時「いやそこォォォォォ!?」

462 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 23:27:48.70 ID:EXqIPMAO [36/39]
魅音「ところで…銀さん、鬼隠しの時に銀さんがいたことを思い出してるのは…」

銀時「テメーら二人に…梨花のヤツも覚えてるな」

詩音「みんな暫くすれば思い出しますよ、きっと」

銀時「ならいいんだけどよ……何かきっかけみてーなのが必要なのかもな」

魅音「きっかけ…か……うーん…難しいね」

銀時「ま…もうしばらくは様子を見て考えるとするわ」

465 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 23:40:23.00 ID:EXqIPMAO [37/39]
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翌日、昼食

沙都子「うー、かぼちゃは嫌いですわ……」

詩音「ダメですよ沙都子、ちゃーんと食べないと」

沙都子「詩音さんの料理はかぼちゃが多すぎましてよ?それにセロリやアスパラも…」

詩音「沙都子の嫌いな物をなくすように考えてますからね」

沙都子「レナさんのお弁当のほうが美味しそうですわ……」

詩音「そういうことを言う沙都子には…ほら、アスパラの特別メニュー!」

沙都子「うわああああーん!あんまりですのー!」

469 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 23:48:13.02 ID:EXqIPMAO [38/39]
銀時「よう沙都子、カボチャ喰う方法を教えてやろうか?」

沙都子「そんな方法がございますの?」

銀時「口ん中にいれて噛んで飲み込みゃいいだろ、要するにど根性だ」

沙都子「………」

圭一「いや…ど根性ですんだら苦労しない気がするんですけど」

魅音「まあ…でも嫌いな物って結局そうやって食べるしかないよね」

銀時「情けねーなお前ら…じゃあ銀さんのとっておきを伝授してやるよ」

沙都子「……嫌な予感しかしませんわね」

471 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/24(土) 23:52:29.51 ID:EXqIPMAO [39/39]
銀時「はい、嫌いなモンでも何でも食える銀さん特製食べ方講座ー」

銀時「これには協力者が必要ですからそこんとこ注意しろよ」

詩音「二人っていう時点で嫌な予感しかしませんね…」

銀時「えー、まず沙都子…目ェ瞑って口開けろ」

沙都子「ふ、不安ですわね……あーん」

銀時「はい、そんでここで口の中に食べたいモンを協力者が入れてやります」ヒョイヒョイ

沙都子「むぐっ!?むー!むー!」

魅音「ちょ…ちょっと先生、これ大丈夫なの?こんな無理やり…」

銀時「我慢しろ沙都子、すぐに終わっから…口含んだままちょっと耳こっちに向けろ」

沙都子「……?」

銀時「行くぜ…『ど根性ォォォォォ!!!』」

沙都子「!!?」ゴクン

レナ「あ」

羽入『あうあう?耳元で叫ばれた沙都子が…びっくりしてカボチャを……?』

梨花「食べた…わね、一応」


475 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 00:04:17.85 ID:tHtbCIAO [1/14]
銀時「はい、よく食えました」

圭一「いやこれ明らかに食ったとは言えませんけど!?丸飲みじゃないですか!」

詩音「そ、そうです!こんなの絶対健康に悪いですよ!」

銀時「まままま、結果としてアイツを束縛してたモノは消えたわけだし?」

圭一「いや何を……」

沙都子「や、やりましたわ詩音さん!私、ちゃんと食べられましてよ!」

詩音「え…いや…沙都子?」

沙都子「おーっほっほっほ!もうかぼちゃでもアスパラでもへっちゃらですの!」

沙都子「詩音さん、これからはかぼちゃ料理もどんどん作って頂いて構いませんわ!」

詩音「………」

銀時「まあ自信だけはついたみてーだしいいだろ」

圭一「いや良くないでしょこれェェェ!間違った方向に自信つけてどうすんですか!」

478 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 00:17:34.68 ID:tHtbCIAO [2/14]
ちょこっと!お疲れさま会

レナ「沙都子ちゃん救出編を読んでくれたみなさん、本当にお疲れさまでした!」

魅音「いやーまさかこんなに長くなっちゃうとはねー…おじさんもびっくりだよ」

梨花「本当はこの半分くらいの短さになるはずだったのですよ、にぱー」

沙都子「色々と苦労もあったようですが…まあ言い訳にすぎませんわね」

圭一「もはやお疲れさま会ってよりむしろ普通の反省会だな…」

479 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 00:19:39.66 ID:tHtbCIAO [3/14]
詩音「何だか色々と場面が変わったり時間を遡ったりして忙しかったですねー」

魅音「まあ…うん、その辺はね」

レナ「ところで…本当は沙都子ちゃんを助けて悟史君と再会して終わるはずだったんじゃ?」

圭一「あー、そうらしいんだけどな…ここで終わったら中途半端だろ?」

圭一「いや終わっても良かったんだけどさ、何て言うか味気ないし」

梨花「中身のない無駄に長いだけの話に価値はないのですよ?にぱー」

魅音「あっはっは…痛いところを突くね、梨花ちゃん」

レナ「というわけで……もうちょっとだけ続くから暇な人は読んでほしいな!」

今日はここまでですがもうちっとだけ続きます
とりあえずここまで読んでくれてお疲れさまでした

480 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 00:25:25.18 ID:tHtbCIAO [4/14]
ほんのちょこっと!銀八先生!

銀八「ペンネーム>>476さんからのお便り…『忍たま?』…はい、すばり言いましょう」

銀八「>>476、それだ…いやーおかげさんでやーっと思い出したわ、うん」

銀八「いや、なんか嫌いモンを食うとか気合いとかって言うのが記憶の片隅にあってね」

銀八「何で見たんだっけか…とか思って使ってみたんだけどよ…そうか、それだ」

銀八「つーかアレってまだアニメやってんのか?」

497 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 22:30:58.11 ID:tHtbCIAO [5/14]
銀八「>>496…ワリーな勘弁してくれや、話がグダグダになんのはいつものことだ」

499 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 22:33:54.84 ID:tHtbCIAO [6/14]
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放課後

魅音「あれ、先生何書いてるの?」

銀時「これはアレだ、懸賞だよ懸賞」

圭一「へえ…何のですか?」

銀時「何かポカリ一年分とそれ入れるウォータージャグが二個当たるらしくてな」

沙都子「まあ…確かに当たれば嬉しいのは違いありませんが……」

魅音「でも何でポカリなのさ?」

銀時「いや…何つーか…ポカリにゃ世話んなったし?」

魅音「ああ…なるほどね……」

圭一「………?」

500 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 22:45:45.73 ID:tHtbCIAO [7/14]
魅音「っと……さーて、じゃあ今日も部活!行ってみようか?」

圭一「へへっ、今日は負けねえからなー!」

詩音「そうは行きませんよ、私がいるんですから」

沙都子「おーっほっほっ!私のトラップに掛かれば圭一さんなどイチコロですわ」

梨花「僕も負けませんですよ、必ず一番になって圭一と銀時を辱めてやるのです」

レナ「はう~、みんな気合いが入ってるね!レナも負けられないな!」

501 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 22:49:30.86 ID:tHtbCIAO [8/14]
魅音「銀さんはどうする?もちろんやるよね?」

銀時「いーよ、もうそういうの面倒くせーから…どうせ勝ち目はねーんだろ?」

圭一「何だ銀さん、敵前逃亡するのかよ?きったねえなー」

銀時「俺ァそういう安い挑発には乗らねーよ」

詩音「あー残念、優勝商品にデザートの食べ放題券を付けようと思ったんですけどねー」

銀時「テメーらまとめて潰してやらァ、どっからでも掛かってきやがれ」

圭一「………」

魅音「じゃあ今日のゲームは……」

503 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 23:03:14.39 ID:tHtbCIAO [9/14]
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十分後

銀時「………」

魅音「いやー…さすがは先生、綺麗に負けたねー」

梨花「お決まりのパターンでかわいそかわいそなのです」

魅音「さーて…じゃあ罰ゲームなんだけど何がいいかな……」

銀時「あ、俺これからちょっと出掛けなきゃいけないんだったわ」

レナ「どこに?」

銀時「その……アレだよ、シロガネヤマで修行してるレッド倒しに行くんだよ」

沙都子「シロガネ…何をおっしゃっているのかさっぱりでしてよ?」

梨花「気にしちゃだめなのですよ、バカが移ってしまうのです」

魅音「あ…じゃあこれにしよっか、知恵先生の前でカレーの悪口を言う!」

圭一「!?」

銀時「………は?」

504 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 23:13:42.12 ID:tHtbCIAO [10/14]
銀時「何それ、そんだけでいいのか?」

魅音「うん、出来るだけ酷く貶すことが望ましいけどね」

銀時「……簡単すぎて逆におかしかねーか?何企んでやがる?」

魅音「まさかまさか、そんなわけないじゃん!」

圭一『そうか…先生、智恵先生の趣向を知らないのか』

沙都子『しかも…確か今はカレーを我慢している期間だったような…』

梨花『魅ぃはホントに外道なのですよ』

銀時「まあ…前みてえに妙な服着せられるよかマシか……」

509 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 23:22:08.41 ID:tHtbCIAO [11/14]
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職員室

銀時「どーも」

智恵「あら先生、どうかなさいました?」

銀時「………」

銀時(何か嫌な予感がすんなオイ…ちょっと探り入れてみるか)

銀時「あの…どうでもいいことを聞いてすんませんけど、カレーってどう思います?」

智恵「……何故、そんなことを?」

銀時「」

銀時(な、何か空気変わったんだけど!俺おかしなこと言った!?)

銀時「いや…別に深い意味は……」

智恵「坂田先生…私がカレー断食を行っている時にその質問は…あてつけですか?」

智恵「答えによっては…そうですね、ちょっと粉々になるかもしれません」

銀時「粉々って何が!?明らかに何か破壊しようとしてるよね!?」

511 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 23:32:01.02 ID:tHtbCIAO [12/14]
智恵「答えてください…今の質問にはどんな意味が?」

銀時(オイィィィ!何だコレ!?軽い気持ちで此処まで来たのに何この状況!?)

銀時「あの…マジでそういうアレじゃないんで、偶然なんで、はい」

智恵「……………」

智恵「……そうですか、なら結構です」

銀時(ヤベーよこれ、これ以上ここにいたら腕の一本や二本確実に飛ぶよ)

銀時「じゃ、じゃー俺ァお先に失礼しま……」

智恵「待ってください」

銀時「」

512 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 23:45:18.06 ID:tHtbCIAO [13/14]
銀時「………?」

智恵「先生…あなた、ここに来て最初に何とおっしゃっいましたか?」

銀時「…ど、どーも?」

智恵「その後です」

銀時「……どうでもいいことを聞きますけど、うんたらかんたら?」

智恵「あなた…カレーをどうでもいいことだと?」

銀時「いやいやいやいやいや!違う!違うよ!?別にそういう意味じゃ…」

智恵「多くは語りません…坂田先生」

智恵「歯を食いしばって受け身の用意を」

514 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/25(日) 23:57:56.80 ID:tHtbCIAO [14/14]
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教室

銀時「……人間じゃないから、アレ」

沙都子「あの…心中お察しいたしますわ」

圭一「……先生、アンタすげーよ…よく生きて帰ってきた」

魅音「あっはは、先生もなかなかしぶといねー」

銀時「俺を殺す気かテメー!受け身しそこなったら投げ技で首やられてたからね!?」

魅音「でも…もう一回行くんだよ?」

銀時「………は?」

魅音「だって先生、悪口は言ってないじゃん」

銀時「いや無理だから、ちょっとカレーの話しただけでコレなのに悪口とか無理だから」

魅音「うーん…でも罰ゲームは絶対だからねぇ」

銀時「お前、罰ゲームと俺の命とどっちが大事だと思ってんの?」

魅音「あ、じゃあ校長先生の頭を触ってくるでもいいよ」

銀時「………」


517 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 00:11:52.64 ID:tDYMyIAO [1/11]
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廊下

銀時「で、何でテメーも一緒にいるんだ?」

圭一「先生が逃げ出さないように見張れって魅音が言ったんですよ」

銀時「オイ勘弁しろよ…もう逃げようぜ、命がいくつあっても足りねーよ」

圭一「いやいや、これぞ!部活の醍醐味だからな」

銀時「……やりたかなかったけどよ、テメーがそういうなら罰ゲームをやるしかねーな」

圭一「おっ、先生も覚悟を決めたか!」

銀時「ああ…圭一、テメーのこたァ忘れねーよ」

圭一「は……?」

銀時「罰ゲーム!マインド・クラァァァッシュ!」ゴンッ!!

圭一「ぎにゃあァァァ!?」

521 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 00:30:58.38 ID:tDYMyIAO [2/11]
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教室

レナ「よく聞こえないけど…何だか廊下で揉めてるみたいだね」

魅音「そりゃあの罰ゲームは命懸けだからねぇ、まあ圭ちゃんが見張って……」

銀時『マインド・クラァァァッシュ!』ゴンッ!!

圭一『ぎにゃあァァァ!?』

魅音「ちょ……叫び声!?」

詩音「一緒にゴンッって音もしてましたね…」

ガラッ

圭一「………」

魅音「け、圭…ちゃん…?」

レナ「先生…罰ゲームは……?」

銀時「やったよ?罰ゲームは」

沙都子「あの…私たちが決めた罰ゲームをやったのでございますか?」

銀時「だからやったって、なあ圭一君?」

圭一「センセイ、罰ゲームヤッタヨ」

銀時「ほら」

魅音「いやこれ明らかに圭ちゃんに何かしたでしょ!?記憶操作してない!?」

圭一「ドビー悪イ子」

魅音「け、圭ちゃん意識大丈夫!?しっかりしなって!」

522 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 00:49:24.19 ID:tDYMyIAO [3/11]
圭一「………俺は一体何をやってたんだ」

魅音「銀さん…罰ゲームを回避しようって根性は認めるけどさ…さすがにやり過ぎだよ」

銀時「いや、今まで俺が食らってきた攻撃と比べりゃ大したことなくね?」

詩音「た、確かに…否定できないですね」

圭一「今までの攻撃…例えば?」

銀時「そりゃオメー、あの馬鹿力の……」

レナ「それ…誰のことかな?かな?」

銀時「あ………」

523 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 01:01:57.31 ID:tDYMyIAO [4/11]
銀時「いや…あのですね、違うんすよ、うん」

レナ「分かった…分かったよ…レナのパンチが怖いんだね?」

レナ「なら速いパンチも力を込めたパンチもしない…ゆっくり当ててあげるから」

銀時「いやお前止めろォォォ!どんなんだろうが当たれば確実に…」

レナ「大丈夫、受けてみなよ…」ユルゥ~

圭一(あれ、本当に遅い…てかあんなんじゃ蚊も殺せないんじゃ?)

銀時「ほわあああぁぁぁぁ!?」

レナ「こんな遅いレナのパンチを逃げるんだ…何が怖いのかな?強い銀時先生…」ユルゥ~

銀時「!」

ドゴッッッ!!!

525 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 01:13:07.47 ID:tDYMyIAO [5/11]
銀時「………」チーン

圭一「消力(シャオリー)だッッ!己の体重をも消し去る程の脱力を生み出す消力…」

圭一「その究極のリラックスから繰り出される打拳…それがどれほどの威力かッッッ!」

詩音「圭ちゃん…さっき銀さんに何かされた後遺症ですか?」

梨花「ツッコミ役に回ったり説明役になったりてんやわんやなのですよ」

沙都子「……梨花が何を言ってるのかさっぱりでしてよ?」

レナ「ホントはね…レナ、こういう小技は嫌いなんだ」

レナ「闘いって力の解放だからね…力みなくして解放のカタルシスはありえないの…」

魅音「レナ、いい加減にしな…もうホントにみんな付いていけなくなるから」

527 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 01:23:08.71 ID:tDYMyIAO [6/11]
梨花『---楽しい日々が続いた、たわいもないが…本当に楽しい日々
---銀時が来てからと言うものはずっとこんな調子だ
---それは私にとっては凄く新鮮で、何にも代え難い幸せだった
---ずっと…こんな日々が続けばいい、銀時もずっとこっちにいればいい
---でも、それは叶わない願い…私の身勝手な願い
---だから私は…今を全力で楽しみたい、後悔しないように
---でもそんな私の日常に…ある…とても大きな危機が訪れる
---その危機は…私や仲間たち…そして銀時の運命を…大きく揺るがすこととなる』


544 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 23:11:22.96 ID:tDYMyIAO [9/11]
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数日後、魅音宅

銀時「………」

魅音「どったの先生、ぼやーっとしちゃって?」

銀時「いや……どうも俺ァポカリの神に祝福されてるらしいわ」

魅音「え…け、懸賞が当たったの?」

銀時「マジで、ほら」

魅音「こ、こんなに大量に…これ一人で飲みきれるの?」

銀時「デカいジャグが二個ついてきてっから一個は学校に置いときゃいいだろ」

銀時「昼休みの間にそっからポカリを一回百円で飲み放題にすりゃ銀さんボロ儲け…」

魅音「いや…そこはタダにしなよ」

545 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 23:14:03.97 ID:tDYMyIAO [10/11]
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学校

銀時「つーわけでポカリ入ってるジャグを後ろに置いとくから飲みてー奴は飲めよ」

富田「いいんですか先生!」

岡村「冷たい飲み物がいつでも飲めるなんてこの暑い時期には最高じゃないですか!」

銀時「ただ飲み過ぎて夜に便所行きたくなっても銀さん知らねーからな」

圭一『気前良いな銀さん…あの人なら一回百円とか言いそうだと思ったけど…』

魅音『いや実際に言ってたけどね…説得には苦労したよ、ホント』

銀時「じゃー出席を取るぞー」

546 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/26(月) 23:33:06.46 ID:tDYMyIAO [11/11]
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銀時「……ん?レナの奴だけいねーな」

魅音「おじさんは何も聞いてないよ?」

圭一「俺も知らないな…梨花ちゃんたちは?」

梨花「みぃ…知らないのです、病気なのかもしれないのですよ」

銀時「んなわけねーだろ…むしろアイツの中に入ったウィルスのが逆に死ぬんじゃね?」

ガラッ

レナ「………」

銀時「……って圭一の馬鹿が言ってました、ダメだろ圭一君、そういうこと言っちゃ」

圭一「いや何で俺が言ったことにしてんですか!」

レナ「……先生」

銀時「ひ、ひゃい!」

レナ「おはよう!遅れてごめんなさい」

銀時「……ん?あ、ああ…まあいいけどよ」

銀時(珍しく何もしてこなかったな…いやそのほうがいいんだけどよ)

梨花(レナ……?)


552 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 00:17:49.06 ID:2zbYv.AO [1/16]
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放課後

魅音「じゃー今日も部活を……」

レナ「ごめんね魅ぃちゃん…レナ、今日は用事があって帰らなきゃいけないんだ」

魅音「ふぇ?レナ帰っちゃうの?」

レナ「ごめんね…明日は必ず出るから!」

魅音「そう…分かった!じゃあまた明日ね!」

レナ「うん!バイバイ、みんな!」

圭一「………」

553 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 00:45:18.89 ID:2zbYv.AO [2/16]
圭一「気のせいかもしれないけど…今日のレナ、何だか妙によそよそしくなかったか?」

沙都子「やはり…圭一さんもお気づきになられましたの?」

圭一「ああ…何だか無理して明るく振る舞っているみたいでさ」

魅音「何か悩みでもあるのかな…おじさん達にも相談できないような……」

圭一「けど…俺たちはついこの前に確認したじゃないか、仲間だから助け合うんだって」

圭一「何かレナに事情があるなら…必ず俺たちに話してくれる、俺はそう信じたい」

魅音「何にしても…今日の部活はやめにしようか…レナがいないと…ね」

梨花「………」

554 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 00:57:25.65 ID:2zbYv.AO [3/16]
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解散後、スーパー

銀時「生クリーム生クリーム……あ、バニラエッセンスも買わねーと」

銀時「えーっと………ん?」

レナ「………」

銀時「何だお前、用事って買い物か?」

レナ「せ、先生…何でここに?」

銀時「スーパーっつったら……アレだよ、晩飯の材料買いにな」

レナ「そ…そうなんだ!……じゃ、じゃあレナはもう行くね!」

銀時「せわしねーなオイ、人生慌てて生きても良いことねーぞ?」

レナ「あ、アハハ!じゃあ先生、また……」

リナ「あら…礼奈ちゃん、どこかに行くの?」

レナ「あっ……!」

銀時「………?」

555 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 00:58:02.13 ID:2zbYv.AO [4/16]
リナ「この人…知り合いかしら?」

レナ「う、うん…学校の先生なんだよ!」

リナ「そう…初めまして、礼奈ちゃんと仲良くさせてもらってる間宮リナです」

銀時「……坂田銀時だ」

リナ「あら、無愛想な人ね…じゃあ礼奈ちゃん、行きましょうか?」

レナ「ご、ごめんなさい…レナ、先生に少しお話があるの」

リナ「そう…じゃあ私は先に帰ってるわね」

銀時「………」

556 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 01:02:17.18 ID:2zbYv.AO [5/16]
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レナ「………」

銀時「……リナっつったか、テメーの様子がおかしかったのはあれのせいか?」

レナ「先生、リナさんをそんな風に言わないで……良い人なんだから」

銀時「……意外だな」

レナ「……?」

銀時「俺にゃテメーが一番アイツを嫌ってるように見えたけどな」

レナ「そんなことないよ……」

銀時「ま…テメーがそういうなら深くは聞かねーけどよ」

レナ「………」

558 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 01:10:10.61 ID:2zbYv.AO [6/16]
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同日、梨花宅

梨花「………っ」

銀時「……つーことがさっきあったんだけどよ、俺ァどーもあの女が好きになれなくてな」

梨花「……どうしてですか?」

銀時「ああいう狐みてーな雰囲気の女は信用ならねーんだよ」

沙都子「それは……銀時先生の偏見ではございませんの?」

銀時「いやいや、アレは表じゃ良い子良い子してっけど裏で腹黒いこと考えてるタイプだな」

銀時「前に俺の身内…つーか、ダメガネが似たような馬鹿に引っかかりかけてな」

沙都子「だ、ダメガネ…?引っかかった…?」

銀時「アイツがなー、恋人詐欺みてーな女にやられかけてもう危ねーのなんのって」

銀時「ありゃ『てへっ!』とか真顔で言える女にはロクなのがいねーって証だな」

沙都子「は…はぁ……さようでございますか」

559 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 01:26:47.00 ID:2zbYv.AO [7/16]
梨花「……あながち、銀時の推理は間違ってないかもしれないのですよ」

沙都子「梨花……?」

梨花「………」

梨花(でもおかしい…鉄平は雛見沢に帰ってきていたのに……)

銀時「…何だ、やっぱあの女も叩けばホコリが出んのか?」

梨花「僕の知っている人物と同じなら…レナに元気がない理由も説明がつくのです」

沙都子「れ、レナさんに何か…酷いこと……を……?」

梨花「……沙都子が心配しているようなことではないのです、ただ…」

銀時「ただ……何だ?」

梨花「ある意味でレナには…最も辛いことなのですよ」

銀時「………?」

560 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 01:27:47.48 ID:2zbYv.AO [8/16]
今日はこれで終わりますが…すみません、勘弁してください

570 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 22:23:40.06 ID:2zbYv.AO [9/16]
梨花「今はもう少し調べてみる必要があるのですよ、僕のほうでも調べてみますです」

銀時「様子見ってわけか?んなことしてねーでとっとと……」

梨花「もし僕たちの勘違いならレナは…痛くもないお腹を探られてしまうのですよ」

銀時「……ああいう女のケツ追っかけ回すのは好きじゃねーが…そうも言ってられねェか」

沙都子「ぎ、銀時先生は表現が卑猥でしてよ!」

銀時「いや…これで?」

沙都子「当たり前ですわ、教師なのですからもっと言葉を選んでくださいませ!」

銀時「……お前、こっち(俺の世界)に来ないで良かったな」

沙都子「………?」

572 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 22:33:54.91 ID:2zbYv.AO [10/16]
梨花「ところで銀時はスーパーで何を買っていたのですか?」

銀時「いや…別に大したモンじゃ……」

ガサガサ

沙都子「苺に生クリームにバニラエッセンスに……これ、ケーキの材料ではございません?」

銀時「おうコラ、何勝手に漁ってんだお前」

沙都子「…先生、ケーキなんか作れますの?」

銀時「甘党を舐めんなお前、今度選挙に出ようかと思ってんだぞ」

沙都子「何と言いましょうか…先生もなかなか器用ですのね」

573 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 22:49:18.33 ID:2zbYv.AO [11/16]
梨花「そのケーキ一体誰のための物なのですか?」

銀時「……そりゃてめーで食うために…」

梨花「みー、てっきり僕はレナに食べさせてあげるつもりだったのかと思いましたです」

銀時「違うからね?甘いモン食えば元気になんだろとか適当に思ったわけじゃないからね?」

沙都子「きっかけはどうであれ…意外に気が利くんですのね、少々見直しましたわ」

梨花「銀時は照れ屋さんなのですよ、にぱー」

銀時「いや止めてくんない?俺ァ何かこういうフワッフワした空気苦手なんだけど」

574 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 23:02:44.34 ID:2zbYv.AO [12/16]
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夜、エンジェルモート

銀時「つーわけで、あのリナって奴について何か知らねーか?」モグモグ

詩音「どんなわけですか…せっかく来てくれたからサービスしようと思ったのに」

銀時「お前はサービスにかこつけて仕事サボリてーだけだろ」

詩音「ありゃ、バレました?じゃあ…店長!『R』入りまーす!」

店長「店長じゃない、マスターだ」

銀時「………」

577 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 23:18:45.27 ID:2zbYv.AO [13/16]
詩音「…さて、もう少し詳しく聞かせてください、さすがに名前だけじゃ分かりませんよ」

銀時「アレだ…いちご100%の西野つかさから良いところを全部取ったみてーな…」

詩音「いや銀さん、分からないから」

銀時「俺も詳しいこたよくわからねーんだが…どうにもきな臭くてよ」

詩音「梨花ちゃまが調べてるなら今は大人しくしてたほうがいいんじゃないですか?」

銀時「あいつはまだガキだからよ…まあ俺の方でも調べておこうかと思ってな」

578 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 23:26:26.18 ID:2zbYv.AO [14/16]
詩音「うーん…でも私が知らないって事は多分お姉も知りませんよ?」

銀時「参ったなオイ……かといってレナの奴に直接聞くわけにもいかねーしよ」

詩音「私から葛西に聞いてみましょうか?色々とそっち方面には詳しいですからね」

銀時「ああ、出来るほうのマダオさんね…あ、このチョコレートパフェ追加で」

詩音「マダオ……?マスター!追加オーダーでチョコレートパフェ二つ!」

店長「マスターじゃない、店長だ」

579 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 23:30:52.50 ID:2zbYv.AO [15/16]
銀時「つーか…何で二つ?」

詩音「ご馳走様、銀さん♪」

銀時「ふざけんな馬鹿」

詩音「とにかく…情報が少ない今の状況で私に出来るのはこれくらいです」

銀時「くっそ…梨花にもうちっとヤローの特徴を詳しく聞いときゃ良かったぜ」

詩音「何か分かればすぐに連絡しますから…マスター店長!『R』終わりまーす」

店長「マスター店長じゃない、キャプテン・マスータだ」

銀時「いや何その茶番、つかアンタそんなキャラだっけ?」

580 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/27(火) 23:51:39.35 ID:2zbYv.AO [16/16]
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同日、ゴミ山

レナ「………」

レナ(間違ってない…レナの考えは絶対に…間違ってない……)

レナ「レナはリナさんのことをちゃんと受け入れてる…理解してる……」

銀時『俺にゃテメーが一番アイツを嫌ってるように見えたけどな』

レナ「違う…違う…お父さんが幸せになれるなら…それが一番の……」

レナ「間違ってない…レナは『長い間ずっと』悩んで考えたんだから……」

レナ「ずっと…『一人』で……!」



581 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 00:01:10.89 ID:B.xmvoAO [1/12]
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翌日、学校…放課後

レナ「魅ぃちゃん!今日の部活は何なのかな?かな?」

魅音「レナ、その…もう大丈夫なの……?」

レナ「何のこと?おかしな魅ぃちゃん!」

魅音「あ、あっはは…何かごめんね!変な気を回しちゃって」

レナ「うん、ありがと…でも今は部活を楽しもうよ!」

沙都子「そうでございますわね、昨日の分も含めて思いっきり行きますわよ!」

レナ「あはは!レナも負けないからね!必ず沙都子ちゃんをお持ち帰りぃしちゃうよ!」

銀時「………」

590 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 22:02:27.25 ID:B.xmvoAO [2/12]
寝落ちしてしまいました…すみません、とりあえず鬼隠しにはあってないです

銀時「漫画のひぐらしが想像以上にエグくてちょっと『オイオイ…』ってなった」

591 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 22:10:05.61 ID:B.xmvoAO [3/12]
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同日…夜、魅音宅

銀時「レナのヤツ、明らかにおかしかねーか?」

魅音「うん…おじさんも気付いてた、レナ…何か悩んでいることが……?」

銀時「俺たちの予想よか…かなり事態は深刻なのかもしれねーな」

魅音「沙都子が助かって一息したから銀さんのことを色々聞こうと思ってたんだけど…」

魅音「もしかしたら…それがまた先に延びるかもしれないね……」

594 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 22:22:50.89 ID:B.xmvoAO [4/12]
prrr prrr

魅音「はい、もしもし……え?…うん、いるよ……分かった」

魅音「銀さん、詩音から電話だよ」

銀時「ん……よう、何か分かったか?」

詩音『葛西曰わく…間宮リナと言う女であれば知っていると』

銀時「ああ…確か名前だったな…で、何モンだそいつは?」

詩音『従業員です、ウチの…園崎の……ね』

銀時「…へー、『園崎の』従業員ね、なるほど……で?」

詩音『ウチの従業員って時点でそこまで誉められたら人間じゃないですけど……』

詩音『それを差し引いても妙な部分の多い人間みたいですね』

銀時「……もう少し詳しく聞かせてくれや」

595 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 22:32:32.42 ID:B.xmvoAO [5/12]
---

詩音「……とまあ、大体こんな所ですね」

銀時「美人局に結婚詐欺か……」

詩音「まあ…あくまで葛西の情報ですけどね」

銀時「……ついでだ、もう一つ確かめちゃくれねーか?」

詩音『え?別に良いですけど…何か?』

銀時「…レナの家と繋がりがねーか、出来るだけ緊急で頼むぜ」

詩音『れ、レナさんと…?ま、まさか……!』

銀時「………」

詩音『分かりました…少し時間をください』

ガチャ

596 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 22:43:00.89 ID:B.xmvoAO [6/12]
魅音「先生…今の電話……」

銀時「テメーにも教えといた方が良さそうだな…」

---

魅音「レナがそんな奴と一緒に……?」

銀時「聞いた話を考えるとまず間違いねーな」

魅音「じゃあ…レナの家が狙われてるってこと……?」

銀時「………」

魅音「そんな……!」

銀時「……参ったな、思ってたよりずっとめんどくせーことになりやがったな」

銀時「モタモタしてりゃ…最悪の事態になりかねねーな」

魅音「さ、最悪って…一体…」

銀時「弾みで取り返しのつかねーことしちまうかもしれねーってことだ」

魅音「冗談じゃ…ないんだよね?」

銀時「ギャグパートとシリアスパートの違いくれェなら分かるから心配すんな」

600 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 22:48:47.24 ID:B.xmvoAO [7/12]
---
同時刻、ゴミ置き場

梨花「………」

梨花(もしここにレナが一人でいたら…事態はかなり深刻ということに……)

梨花「レナがいるとすれば多分あの車の中…か」

梨花(お願い…そこまで事態が進行していないで……!)

梨花「確か…この辺に……」

レナ「うっ…うっ…」

梨花「!」

602 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 22:59:13.89 ID:B.xmvoAO [8/12]
梨花「……レナ?」

レナ「り、梨花ちゃん!何でこんな所にいるのかな?かな?」

梨花「宝探しなのですよ、にぱー☆」

レナ「宝探し?こんな時間に…?」

梨花「掘り出し物をこっそり探してレナにプレゼントしようとしていたのですよ」

レナ「そうなんだ…ご、ごめんね!その気持ちだけで……」

梨花「……レナ、泣いていますですか?」

レナ「な、泣いてないよ!レナはいつも元気だから心配しないで!」

梨花「…レナは泣いているのです、笑っている今でも心の中じゃ泣いていますです」

レナ「そ、そんなことないよ…心配しないで、梨花ちゃん……」

605 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 23:09:25.43 ID:B.xmvoAO [9/12]
>>601
そうです…すいません、指摘ありがとうございます

梨花「……何があったかは聞きませんです、でも…困った時は頼ってほしいのですよ」

梨花「沙都子の時と同じように…きっとみんな力を貸してくれますです」

レナ「………」

レナ「沙都子ちゃんと同じ…か……」

梨花「そうです、僕もレナが困っているなら…」

レナ「……ありがと梨花ちゃん、元気が出たよ」

梨花「………」

梨花(嘘だ…私の言葉はレナに届いていない…むしろ困惑させてしまった……?)

610 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 23:20:11.19 ID:B.xmvoAO [10/12]
梨花「…レナが元気になってくれたなら良かったのです、みんな心配していたのですよ?」

レナ「そうなんだ…でも梨花ちゃん、一つだけ約束して」

梨花「みぃ?」

レナ「レナがここにいたこと……誰にも言わないでね」

梨花「……分かりましたです」

レナ「みんなを信頼してないわけじゃないの…ちょっとだけ時間をくれないかな?」

梨花「無理強いはしませんです…僕はレナを信じるのですよ」

611 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 23:34:19.89 ID:B.xmvoAO [11/12]
---
魅音宅

魅音「その間宮リナのこと…レナに教えた方がいいのかな…?」

銀時「いずれはそうなっちまうだろうが…何の準備もなしに喋んのもマズいな」

魅音「確かに…ちょっと衝撃が強すぎるよね」

銀時「それに、今のレナはあの女を必死で受け入れようとしてっからな」

銀時「そん時に『実はその女ってクソヤローだから』とか言われたらどうなるよ?」

魅音「……考えたくもないね」

銀時「……ある意味じゃ沙都子ん時よかやりにくい問題だな」

612 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/28(水) 23:50:04.15 ID:B.xmvoAO [12/12]
銀時(かといってこのまま黙ってても事態は悪くなるだけか…どうしろってんだオイ)

銀時(こんな時にアイツらがいりゃ……)

---
銀時脳内

神楽『分かったアル!親父がドン引きするくらいに女の顔をボコボコにすれば解決ネ!』

新八『いやいや神楽ちゃん!?それ何の解決にもならないからね!?』

神楽『こういう時はとりあえず悪いヤツをぶっ飛ばせば丸く収まるのがお決まりアル』

新八『何かとんでもないこと言い出したよこの子!ねーよそんな無茶苦茶なお決まり!』

---

銀時「……いねーほうが良かったな、うん」

魅音「?」

614 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/29(木) 00:09:20.01 ID:xhg3b2AO [1/4]
---
翌日、昼休み

圭一「さあ、昼飯だ!」

梨花「机をくっつけるのですよ!ぺたー☆」

沙都子「私のお腹の中で空腹の虫が暴れ回ってますわ!」

レナ「あはは!大丈夫だよ沙都子ちゃん!レナ、いっぱいご飯作ってきたから!」

梨花「………」

梨花(レナ…どうしてあんな顔で泣いていたのに…そんな顔をしているの?)

梨花(何故…本当のあなたを私たちには見せてくれないの……?)

615 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/29(木) 00:18:14.80 ID:xhg3b2AO [2/4]
圭一「あれ、そういや銀時先生は?」

沙都子「先ほど魅音さんと一緒に家庭科室へ行ってましたわね…あ、来ましたわ!」

銀時「何だテメーら、まだ食ってなかったのか?」モグモグ

圭一「い、いや先生…パフェがお昼ご飯って……」

沙都子「ズルいですわ先生!いつの間にそんな物を買いましたの!?」

銀時「勘違いすんじゃねーよ、こいつァ俺が自分で作ったんだからな」

レナ「は、はうぅ…先生、お菓子作れるんだ……」

魅音「いや…結構本格的でおじさんもびっくりしたよ、ホント」

616 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/29(木) 00:30:31.35 ID:xhg3b2AO [3/4]
沙都子「……わ、私たちの分はございませんの?」

銀時「安心しろ、俺一人で全部食えるから」

沙都子「ふ、ふわあああーん!梨花ー!」

梨花「大丈夫ですよ沙都子、ああいう大人はいずれ体中が糖分まみれになりますです」

銀時「人が気にしてる血糖値をネタにして楽しいのかテメーは」

魅音「心配しなくていいよ沙都子、ほら!ちゃんとケーキもあるから!」

銀時「いや、それ俺が作ったやつなんだけど?」

魅音「そんな照れないでよ、どうせみんなに食べさせるつもりだったんでしょ?」

銀時「いや…マジでそれは俺の……もういいよ、但し食った分の材料費は払えよ」

643 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 11:02:39.86 ID:wQbsoF.0
せっかく復活した悟史がたった2レスしか出てない件


646 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 21:37:10.06 ID:/nrlVwAO [1/14]
銀八「はい、ペンネーム>>643からお便りからお便りがあったんで答えときます」

銀八「えー、悟史は一応意識は取り戻しましたが何やかんやで今も入院してます」

銀八「何かこう…そのアレだ、経過観察的なアレ」

銀八「まあ後々出てくるかもしれないけど出番は期待しないで下さい」

銀八「それよか手違いで書きためのデータが吹き飛んだときのショックはデカいな」

昨日来れなくてすみません、再開します

648 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 21:44:10.98 ID:/nrlVwAO [2/14]
詩音「はろろ~ん、みなさん」

魅音「げっ!し、詩音!アンタまた学校さぼったの!?」

詩音「嫌ですねぇさぼったなんて…ちゃんと『合法的』な手続きを踏んでますよ」

沙都子「何をしにいらっしゃいましたの?私、かぼちゃならもう克服しましてよ?」

詩音「沙都子、あれは克服したとは言えないから…っと、用があるのは銀さんなんです」

魅音「!」

詩音「ちょっと…いいですか?」

銀時「………」

649 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 21:55:37.29 ID:/nrlVwAO [3/14]
---
職員室

詩音「葛西曰く……最近の間宮リナは何かと金遣いが荒くなってるらしいです」

詩音「『雛見沢でデカい金づるを捕まえた』と漏らしているとか…」

銀時「……その金づるってのは竜宮って名前か?」

詩音「すみません、さすがに名前までは……」

銀時「いや…名前なんざ聞かなくても十中八九は間違いねーな」

詩音「……レナさんに…伝えるんですか?」

銀時「ま…黙っとくわけにもいかねーからな」

詩音「そうですよね……」

651 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 22:06:43.49 ID:/nrlVwAO [4/14]
銀時「……その前に、もう一つだけ聞きてーんだが…」

詩音「?」

銀時「間宮リナの金遣いが荒くなった『最近』っつーのは大体いつぐれーからだ?」

詩音「さ、さぁ…多分ここひと月くらいじゃないかと思いますけど」

銀時「ひと月…か……」

詩音「それが…何か……?」

銀時「……やっちゃったなーオイ、これやっちゃったなー」

詩音「………?」

652 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 22:16:59.74 ID:/nrlVwAO [5/14]
---
同日、放課後

魅音「さーて…じゃあ部活、始めるよ!」

レナ「ごめんね魅ぃちゃん…今日もレナ、早く帰らなきゃいけなくて…」

魅音「……そう、分かった!じゃあレナ!また明日ね!」

圭一「ずいぶん最近は忙しいんだな?何か俺たちに出来ることがあれば手伝うぜ?」

レナ「大丈夫だよ、そんなに大したことじゃないからね」

圭一「そうか…じゃあレナ、また学校でな!」

沙都子「ご機嫌よう、レナさん」

梨花「また明日…会いましょうです」

銀時「………」

653 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 22:25:26.97 ID:/nrlVwAO [6/14]
---
ゴミ山

レナ(どうして…用があるなんて嘘ついちゃったんだろ……)

レナ「………」

銀時「何だお前、こんなところにいやがったのか」

レナ「せ、先生!?」

銀時「しっかし懐かしいなオイ、この夢の島…最初に冨樫に会ったのもここだったか?」

レナ「……冨樫?」

銀時「本筋にゃ関係ねーから気にすんな」

レナ「……先生、ここに何しにきたのかな?」

銀時「……余計なおせっかいをしにな」

656 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 22:41:58.31 ID:/nrlVwAO [7/14]
---

レナ「………」

銀時「……で、どうも雛見沢で引っかかってる奴がいるらしくてな」

レナ「………」

銀時「話を聞く限りじゃどうもテメーの」

レナ「もういいよ、先生…分かった…いや、分かっていたから……」

銀時「………」

レナ「リナさんがお父さんと仲良くしてるのはお父さんを好きだからじゃない…」

レナ「自分のためにお金を使ってくれる人なら誰でも良かったんだよ」

レナ「でも…レナはお父さんの気持ちが収まるなら…リナさんと再婚してもいいと思ってた」

レナ「レナが甘かったんだね…それも間違いだったんだ……」

657 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 22:48:04.57 ID:/nrlVwAO [8/14]
レナ「先生、最後に確認させて…リナさん、お父さんと結婚する気はないんだね?」

レナ「美人局に結婚詐欺…そんなことをやってるのも本当なんだよね?」

銀時「……ああ、まず間違いはねーな」

レナ「……そう、分かった…ありがとう先生、大切なことを教えてくれて」

銀時「……やる気か、テメー」

レナ「…何のこと?」

銀時「テメー一人で…全部のケリを付けるつもりなのかって聞いてんだよ」

レナ「あはは…大丈夫、ちゃんとお父さんとお話するから」

銀時「………」

658 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 23:08:54.48 ID:/nrlVwAO [9/14]
---
レナ宅

レナ「……ただいま、お父さん」

リナ「あら礼奈ちゃん、お帰り」

レナ「………」

リナ「どうしたの?すっごく怖い顔してるけど…何か嫌なことでもあったのかしら?」

レナ「ううん…気にしないでください」

レナ「………」

レナ「リナさん、もう少し経ってお父さんがこなかったら…二人で散歩でもどうかな?」

リナ「散歩?うーん…散歩ねぇ……」

レナ「レナ、とっても静かで星がよく見える場所知ってるんだよ!」

リナ「そう…じゃあ行きましょうか、私も礼奈ちゃんと二人で話したかったし」

659 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 23:19:57.46 ID:/nrlVwAO [10/14]
---
一時間後

リナ「来ないわねお父さん…どこに行ってるのかしら」

レナ「じゃあリナさん……」

リナ「ええ…行きましょうか、良いわね…女二人で夜の散歩って」

レナ「あはは、そうですね!」

---
通り道

リナ「綺麗ね…本当に綺麗、ここからでも十分綺麗に見えるのに」

レナ「あっはは!レナのとっておきの場所はもっと凄いんだから!」

リナ「そうなの?楽しみね」

銀時「いやホント楽しみだな、うん」

リナ「」

レナ「」

662 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 23:32:51.31 ID:/nrlVwAO [11/14]
銀時「……何お前ら、『え?誰これ、何なのこの人?』みてーな面しやがって」

リナ「まさにそう思ってるからね」

レナ「先生…何しにきたのかな?」

銀時「いや、ただ何となくふらっふらしてたら偶然テメーらを見かけてよ」

レナ「へえ…『何となく』……?」

リナ「あなた確か…礼奈ちゃんの先生だったかしら?」

銀時「………」

レナ「ねえリナさん、ちょっと先に行っててくれるかな?」

レナ「この道をまっすぐ歩いて突き当たった所…そこで待っててね?」

リナ「あらあら、先生とお話?ま…いいけどね、じゃあごゆっくり」

663 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 23:41:37.12 ID:/nrlVwAO [12/14]
---

レナ「それで…本当は何をしにきたのかな?正直に答えないと…レナ、怒るよ?」

銀時「そんだけ殺気立ってるテメーを放置しとくわけにゃいかねーだろ」

レナ「ふーん…レナのことを見張ってたんだ?」

銀時「張り込みだよ張り込み…まさか本当に二人で出てくるたァ思わなかったぜ」

レナ「リナさんに本当のことを確かめようとしただけ…深い意味はないよ」

銀時「それを確かめるだけならわざわざ外に出るから必要はねーだろ、それに…」

銀時「この道の先にあんのは…テメーお気に入りのゴミ置き場じゃねーか」

銀時「誰もいねー夜にそんな所で何やらかすつもりだった?」

664 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 23:55:18.19 ID:/nrlVwAO [13/14]
レナ「………どいて」

銀時「馬鹿言ってんじゃねーよ」

レナ「どかないと…先生でも怒るよ?」

銀時「オイ…やっぱお前、何かおかしいんじゃねーか?」

レナ「どこもおかしくないよ…レナは普通」

銀時「どうも…今のテメーは突っ走りすぎてるように見えて仕方ねェ」

銀時「テメーは一人じゃねーんだ…周りみりゃ頼れる奴らがたくさんいるじゃねーか」

665 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/30(金) 23:59:38.90 ID:/nrlVwAO [14/14]
レナ「仲間…あははははは!そう、確かにみんなは仲間だよね!でもレナは違う!」

レナ「レナはみんなの仲間なんかじゃない…それはみんなも分かってることだよ」

銀時「お前…あんだけのダチ公に恵まれてんのにそいつらを信じられねーってのか?」

レナ「信じてたよ…最初は信じてた、みんなはレナにとって大切な仲間だって」

レナ「でも…みんなはレナのことを助けてくれなかった…手を差し伸べてくれなかった!」

レナ「だからレナは決めたの…どんなことでも最後は自分一人でやり抜くって」

銀時「………」


666 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/31(土) 00:05:08.70 ID:v7X1r6AO [1/25]
銀時「なら…テメーからは手を伸ばしたのか?」

レナ「………」

銀時「テメーは助けられるのを待つだけで…自分から助けを求めなかったんだろ?」

銀時「仲間に手ェ伸ばす度胸のねえテメーがアイツら責めんのはお門違いじゃねーか?」

レナ「……沙都子ちゃんは?」

銀時「………?」

レナ「沙都子ちゃんもレナと同じで助けを求めなかった…むしろ拒否してたよね?」

沙都子『わ、私は一人でもやれるんですのよ!一人でも……』

レナ「それでも沙都子ちゃんは助けられた……じゃあレナは?」

レナ「レナは沙都子ちゃんより前から…ずっと一人で悩んでた……」

レナ「なのに…どうして沙都子ちゃんだけ…」

銀時「………」

668 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/31(土) 00:15:29.56 ID:v7X1r6AO [2/25]
銀時「………」

銀時(どうなってんだオイ、言ってることがめちゃくちゃじゃねーか……)

銀時「お前…一体……」

レナ「レナは頼らない…頼っちゃいけない…そう言われたんだもの……」ガリガリ

銀時「な、何やってんだテメー…手首から血が出てんぞ……!」

レナ「レナは間違ってないよ…だって…オヤシロ様がそう言ったんだもの」ガリガリガリ

銀時「オヤシロ……?」

レナ「圭一君たちに助けを求めたら…また祟られちゃう…嫌!もう注射は嫌ぁぁぁ!」

669 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/31(土) 00:29:03.17 ID:v7X1r6AO [3/25]
銀時「待て待て待て、痛い!見てるだけで痛いから!うん分かった、一旦落ち着こう?」

レナ「オヤシロ様が来るの!言うことを聞かないとまた不幸になっちゃう!!」

銀時「オモシロだか桃城だかダンクスマッシュだか知らねーが落ち着け!」

銀時「何度でも言ってやらァ、テメーにゃ信用出来る野郎たちがいんだろうが!」

銀時「沙都子ん時だけじゃねェ…鬼隠しの時もテメーら全員で戦ったんだろうが!」

レナ「!」

674 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/31(土) 00:47:37.73 ID:v7X1r6AO [4/25]
レナ(そうだ…鬼隠しの時は先生も一緒に……先生も一緒?)

レナ(そんなわけないよ…先生が来たのはつい最近…鬼隠しの時にはいなかった…)

レナ(でも…何で?何で…銀さんがいたように感じてるの?)

レナ「う…ああああぁぁぁ!」ダッ

銀時「ま、待てテメー!どこに行きやがる!」

---

銀時「くっそ、見失ったか…土地勘がねーとやっぱダメだなオイ」

銀時(さっきの症状…あれが…前に聞いた雛見沢うんたらとかいうヤツか?)

銀時「……参ったな、まさかここまで大事になっちまうとはよ」

676 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/07/31(土) 00:57:40.20 ID:v7X1r6AO [5/25]
色々あって書きため吹き飛んだので今日はここまでで…
レナ派の人は大変気を悪くしてるかもしれませんが展開上の都合なので勘弁してください

銀八「言っときますけどフレッシュと人造人間18号は出てきません…赤坂?誰それ?」

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