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唯「憂のココすごく可愛いよ…」憂「あぁん!お姉ちゃ~ん」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 22:17:16.87 ID:Gs9Jxn4+O [1/10]
憂「お姉ちゃんご飯出来たよー」
エプロン姿で手を両腰に当て憂が私を呼んでいる
暑さで参っている私は力なく返事をした
唯「いまいくー………」
あーだめだ
暑さでイライラする
私はゆっくりと体を起こすとフラフラとリビングに向かった食卓には既に準備してあり私は憂の正面に座った
憂は私をニコニコ笑いながら見つめてくる
憂「はい召し上がれ!」
唯「ありがと…頂きます…」
野菜炒めを箸でつまみ口に入れる
あぶらっこい……
こんな暑い日にこんなもの食べさせるなんて
憂「どうかな?」ニコニコ
唯「………」
私は無言で立ち上がり机を迂回し憂の目の前に立つ
憂「お姉ちゃんご飯出来たよー」
エプロン姿で手を両腰に当て憂が私を呼んでいる
暑さで参っている私は力なく返事をした
唯「いまいくー………」
あーだめだ
暑さでイライラする
私はゆっくりと体を起こすとフラフラとリビングに向かった食卓には既に準備してあり私は憂の正面に座った
憂は私をニコニコ笑いながら見つめてくる
憂「はい召し上がれ!」
唯「ありがと…頂きます…」
野菜炒めを箸でつまみ口に入れる
あぶらっこい……
こんな暑い日にこんなもの食べさせるなんて
憂「どうかな?」ニコニコ
唯「………」
私は無言で立ち上がり机を迂回し憂の目の前に立つ
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 22:24:16.52 ID:Gs9Jxn4+O
憂「お姉ちゃん……どうし」
憂が言いかけたその時
私は口の中の野菜炒めを憂の顔に吐きかけた
唯「こんなの食べれるわけないじゃん」
憂は目を見開き驚いた表情で私を見ている
唯「冷蔵庫にサンドイッチあったよね、私それ食べるから」
そういって憂の前から去る
後ろですすり泣く声が聞こえたが私は無視をした
サンドイッチを手に取りリビングから出て行く際に
唯「過保護すぎなんだよ」
と憂に吐き捨てる
憂は何も言わずうつむいたまま涙を流していた
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 22:35:32.00 ID:Gs9Jxn4+O
その日、憂とは一度も喋らなかった
暑さでイライラしていてやりすぎたとは思ったが
前々から憂の過保護をうざいとは思っていた
ちょっと灸をすえてやったんだ、これで私を見る目も少しは変わるだろう
そう考えながら唯は眠りについた
朝
憂「お姉ちゃん…朝だよ……?」
唯「起きてるよ」
憂が起こしにくる
目が赤い
無理やり笑顔を作っているのが分かった
憂「そっか……ご、ご飯出来てるから……」
唯「憂…昨日はごめんね、ちょっとイライラしてて……」
憂「え…!?き、気にしてないから!!!」
私があやまるとパッと明るくなった
単純な妹だ
唯「あと……」
憂「なぁに、お姉ちゃん?」
唯「明日から起こさなくていいよ」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 22:47:25.91 ID:Gs9Jxn4+O
憂「え………?」
驚いた表情で私を見つめている
唯「あと学校ではなるべく話しかけないでね、うざいから」
憂「…………」
憂はうつむく
両腕がぶらりとたれさがり全身に力を感じない
床にポタポタと涙が流れ落ちている
唯「憂、足下濡れてるよカビ生えるから掃除しておいてね」
唯「じゃあ私ご飯食べて学校行くから」
そう言うと私はうつむきすすり泣く憂を横ぎってリビングに向かった
その後私が家を出るまで憂はリビングに来ることはなかった
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:01:38.24 ID:Gs9Jxn4+O
唯「あーしまった」
今朝の憂とのやりとりで時間をくってしまいお弁当を持ってくるのを忘れてしまった
まぁどうせ食べるつもりはなかったが
財布の中を確認する
104円
コッペパンしか買えない
昼食をどうするか悩んだが憂にお金を貰うのがよいと判断した私は憂の教室に向かった
憂の教室
憂が友達と談笑しているのが見える
目は相変わらず赤く腫れていた
唯「憂!」
憂「あ……」
私が呼ぶと憂の顔から笑顔が消える
私がなぜここにきたのか悟ったように
カバンからお弁当を取り出し私に近寄ってきた
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:12:33.77 ID:Gs9Jxn4+O
憂「お姉ちゃん……お弁当……だよね……はい」
憂は私にお弁当を差し出す
私は構わず憂を見て口を開いた
唯「そうじゃなくて……ちょっと廊下来てくれる?」
そう言うと憂は無言でうなづき私についてくる
唯「実はお金ないからお昼ご飯が食べれないんだよ、お金かしてぇ」
憂は消えそうな声で答える
憂「お姉ちゃん……お弁当……あるから……」
憂はお弁当を私に差し出す
私はお弁当を受け取り蓋を空け中身を近くのゴミ箱に捨てた
唯「お弁当なくなっちゃった」
唯「早くお金貸してよ」
憂の目から涙が溢れ出す
無言で財布から1000円札を私に差し出した
唯「憂ーありがとーじゃあねー」
教室の門を曲がり見えなくなると憂の鳴き声が聞こえてきた
そんな中、私は今日食べる昼ご飯の事だけを考えていた
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:26:16.43 ID:Gs9Jxn4+O
自宅
唯「ただいま~」
唯「………」
返事はない、ただの~
憂の靴はある、聞こえてないだけだろうか
リビングにいくと憂がキッチンの前でぼーっとしている姿が目に入った
唯「憂?憂!!」
憂「え…?あ…お姉ちゃん……おかえりなさい」
憂の瞳に光はなくまるで生きた屍のようだ
憂が居ることを確認した私は黙って自室に向かった
夕食の時間になると憂に呼ばれることもなくリビングに行く
憂が配膳しているので私はソファーに座ってテレビを見て時間をつぶした
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:37:08.84 ID:Gs9Jxn4+O
夕食の準備が出来たようなので私はテーブルにつく
憂はご飯を盛って私の前に置く
憂も私の正面に座ったので合掌した
唯「いただきます!」
憂「め、召し上がれ……」
赤く腫れ上がった目で私を見つめる
私は憂そっちのけで肉じゃがを食べる
私の箸が進んで居るのを見て安心したのか憂の肩が落ちる
憂も箸を持ち口に付け食べ始めた
そして私は口を開く
唯「不味い………」
憂に聞こえるように言った
憂の動きが止まり瞳から光が消える
私はご飯にふりかけをまぶし一気に平らげた
他のおかずは全て残して私は何も言わずにリビングを去った
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:50:37.47 ID:Gs9Jxn4+O
朝
いいつけ通り憂は起こしに来なかった
まぁそんな必要はないけどね
余裕をもって起きた私は制服に着替えてリビングに向かった
憂が卵焼きを作っている
唯「おはよ~憂~」
憂「あ……お姉ちゃん……」
憂の表情が暗くなる
私は憂に歩み寄り卵焼きを作っている手を取る
憂「え……!?」
憂からフライパンを取りあげると中身をゴミ箱に捨てた
驚いた憂は私の顔を見る
唯「憂が料理なんて100年早いよ~、毎日毎日ペットのエサみたいなもの食べさせられてる私の身にもなってよぉ」
私はニコニコしながら憂に言った
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:59:16.37 ID:Gs9Jxn4+O [10/10]
その瞬間憂はペタンと床に座り込み大声で泣き出した
私はすぐそばにある冷蔵庫からリンゴジュースを取り出しコップに注いだ
唯「そうそう今度から家のお金は私が管理するから」
唯「お父さん達から生活費預かってるでしょ?」
唯「全部ちょうだい」
コップに注いだリンゴジュースを飲む
憂は座り込んだままずっと泣いている
唯「泣いてないでさっさとちょうだい!」
憂「うわああああああ!!!」ポロポロ
憂の顔が涙でくしゃくしゃになる
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 00:14:02.07 ID:Js2buLdfO [1/14]
憂は私の言葉が聞こえていないのか泣き続けている
唯「憂!!!」
憂「あう!!!」
痺れを切らした私は思わず憂の腹に蹴りを入れてしまった
蹴りの反動で憂は床に倒れる
私憂の体を起こしに通帳のありかを訪ねた
唯「憂!!!通帳はどこ!?!?」
憂「タ……タンスに………」
憂は腹を手で押さえうつむいたまま私に答えた
真っ赤に腫れた目からは涙が溢れ床に水たまりを作っている
唯「あっ、な~んだタンスか~」
唯「じゃあ私は先に学校に行くね、憂遅れたらダメだよ~」
私はニコニコしながら憂の前を去る
タンスから通帳を取り出し学校に向かった
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 00:33:00.76 ID:Js2buLdfO [2/14]
学校
梓「あの唯先輩ちょっといいですか?」
唯「あれ?あずにゃんここ3年生の階だよ?」
梓「それは分かっています……実は憂のことなんですけど……」
また何かやらかしたんだろうかまったく使えない妹だ
そう思いながら梓の口が開くのを待った
梓「最近憂の様子が変で……唯先輩の話をするとなんか黙り込むので…何か知りませんか?」
唯「んーよくわからないなぁ」
唯「私から憂に何があったか聞いてみるよ!」
梓「はい!お願いします!」
昼休み 憂の教室
あずにゃん達と楽しそうに食事している憂が見える
憂は無理やり笑顔を作っているように見えた
唯「憂ー!」
憂の体がビクッと跳ねる
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 00:42:09.46 ID:Js2buLdfO [3/14]
梓「憂、唯先輩が呼んでるよ!」
憂「う、うん」
憂は立ち上がり重い足取りで近寄ってきた
唯「憂、ちょっと話があるからこっちきて」
憂「でも梓ちゃん達とご飯……」
私は憂を睨みつける
憂「わかったよ……梓ちゃん達にひとこと言ってから行くね」
そう言うと憂はあずにゃんの所に戻りまた戻ってきた
唯「じゃあいこっか」
ニコニコと笑いながら私は憂に言った
屋上
憂「お姉ちゃん…それで…話っt…きゃあっ!!」
憂が言い終わる前に私は憂を突き倒し
腹を思いっきり蹴り飛ばした
憂「あう!!!!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 00:46:17.16 ID:Js2buLdfO [4/14]
唯「憂が学校で普通通りにしてくれないからあずにゃんから私が憂に何かしてるって疑われてるんだけど?」
憂「あああ………痛い………」ポロポロ
聞こえているのかいないのか
憂は泣きながら床にうずくまっている
唯「何にか言うことないの……?」
私は憂をグリグリと踏みつける
憂「お……姉ちゃん……ごめんな……さい……」ポロポロ
唯「今度からは気をつけてよね…次は容赦しないよ!」
憂を踏みつける足をどける
床にうずくまった憂を置いて私は屋上から去った
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 01:05:23.36 ID:Js2buLdfO [5/14]
家
唯「ただいま~」
唯「……………」
靴はある
リビングに向かうが姿はない
部屋に居るのだろうか、私は憂の部屋に向かった
唯「憂~?」
ノックをするが返事がない
鍵かかっていないので中に入る
するとカーテンを締めきった暗い部屋のベッドに憂は座り込んでいた
唯「憂~いるなら返事してよ~」
憂「…………」
私は無言で近づき憂の前に立った
そして憂の髪の毛を掴み顔を持ち上げる
憂「い!!!痛い!!!」
唯「そうやってはぶてていたら助かるなんて甘いことはないよ~憂~」
そう言うと私は憂を床に投げ飛ばし
倒れ込んだ憂を数回蹴った
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 01:24:31.86 ID:Js2buLdfO [6/14]
憂「あう!!い……いた……い……やめ……て……」ポロポロ
唯「言っても分からない子には体罰しかないよねー」
やめてと懇願する憂をさらに蹴りつける
唯「うんたん!」ゲシッ!
憂「あう!!いやああ!!」
唯「うんたん!うんたん!」ゲシッ!ゲシッ!
床に赤色の液体が散った
憂の口から血が流れ出てくる
流石にやりすぎたと感じた私は蹴るのを止めた
唯「憂はもう高校生だよね?障害者じゃないんだから言ったことくらい守ってね!」
唯「あと床についてる血はちゃんと拭き取って痕跡は消すんだよ!」
念を押して憂に言いつけて
床に倒れ込む憂を後目に自室に戻った
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 01:44:45.71 ID:Js2buLdfO [7/14]
朝
私は誰にも起こされることなく起床する
リビングに行くと憂は二人分の朝ご飯を準備していた
憂の額には絆創膏が張ってある
どうやら軽い怪我だったようだ
唯「なんで私の分まで作っているの?」
憂「お姉ちゃん……昔私の作った味噌汁美味しいって言ってくれたよね……だから……」
唯「ふ~ん」
あそこまでされてまだ私のこと慕ってくるなんて
私はソファーに座り込みテレビを付けてニュースを見る
憂「お…お姉ちゃん!ご飯出来たよ!」ニコッ
笑顔で私を呼ぶ
味噌汁に相当自信があるのだろう
私はテーブルに近づき憂の前に立った
憂は私を見つめる
私は味噌汁の入った茶碗を持つと憂の頭の上から味噌汁をかけた
唯「憂の料理なんて食べるわけないじゃん」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 02:25:52.39 ID:Js2buLdfO [8/14]
唯「私があの時本当に美味しいと思って言ったと思ってるの?」
憂「え……?」
唯「はぁ……嘘に決まってるじゃん……」
味噌汁まみれの憂は声を出して泣きだした
呆れた私は戸棚から食パンを取り出しトースターに入れる
天気予報を見て食パンが焼けるのを待つ
憂「ぅぅぅ……うわああああ!」ポロポロ
唯「静かにしてよ!テレビの音が聞こえないよ!」
チンッと食パンが焼ける音がする
手に取りバターを塗りかぶりついた
憂はそばでずっと泣いている
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 02:38:50.16 ID:Js2buLdfO [9/14]
憂「私……お姉ちゃんのこと……大好きで……」ポロポロ
涙混じりの声で語り出す
私は無視してテレビを見続けた
憂「私……お姉ちゃんに嫌われたくない……ぅぅぅ……」ポロポロ
私は何も言わずにテレビを見る
天気予報が終わると学校に行く支度を始めた
憂「お姉……ちゃん……」ポロポロ
泣きながら憂は私の返事を求めてくる
私は立ち上がり憂を見て口を開いた
唯「憂さー転校してくれない?」
憂「え……?」
唯「邪魔なんだよね、憂がいると」
憂「ぅぅぅ……うわあああああああ!!」ポロポロ
唯「あと味噌汁臭いからさっさとそこ片付けて着替えてね、じゃあ行くよ」
そして私は学校に向かう
憂は大きな声でずっと泣き続けた
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 03:02:14.39 ID:Js2buLdfO [10/14]
今日1日学校で憂と会うことはなかった
あずにゃんに抱きついてみんなでお茶して練習して……うん、私青春してるよ!
いい気分のまま私は家についた
無言でリビングまで行くと憂が洗い物をしていた
私に気づいた憂は洗い物を止めて自室に戻ろうとする
憂「私…部屋に戻るね……」
唯「憂待って!!」
私はリビングから出ていこうとする憂を呼び止めた
憂は立ち止まり私を見た
唯「こっちにきてよ」
憂を近くに呼び寄せた
不安そうな顔を浮かべ私の顔を見つめてきた
唯「憂ってさ私のこと好きなんだよね?」
憂「う、うん……」
唯「じゃあ、私が今から言うことやったら好きになってあげる!」
憂「え……!」
憂は驚いて目をパッチリと開いた
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 03:07:59.34 ID:Js2buLdfO [11/14]
憂「な、何をすればいいのお姉ちゃん!!」
憂は予想通り食いついてきた
唯「なんでもやれる?」
憂「う、うん!」
唯「だったら……」
唯はタイツとパンツを脱いでしゃがみこみ
お腹に力を入れる
おしりの下に新聞紙を敷くと唯のおしりからうんこが出てきた
唯「私のうんこ食べてよ」
憂「え………」
唯「私のこと好きなんだよね?」
唯「食べてくれたら憂のこと大好きになるよ!」
憂は黙ったままうつむいている
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 03:22:47.21 ID:Js2buLdfO [12/14]
憂「お姉ちゃん……それは無理……だよ」
唯「そっかぁ」
唯「まぁいいや片付けておいてね」
私は部屋に戻った
数日後、憂は近くの公立高校に転校する事になった
出来れば家からも出て行って欲しかったがわがままは言わない
転校してくれるだけでも気が晴れる
ある日の朝
いつものようにリビングに行くとキッチンで憂が倒れていた
酷く憔悴しきった表情で痩せている
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:34:22.45 ID:kFWBHYl8P [1/35]
唯「うーいー?」
憂は苦しそうに息をするだけで返事はしなかった
唯「憂…?」
唯「ウザいからさっさと起きてくれない?」
憂「…」
唯「おい!」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:38:16.05 ID:kFWBHYl8P [2/35]
憂「…!」
憂「ごめんね……ごめん……いまおきるからいまおきるから」
唯「さすがに死なれたら迷惑だからやめてね」
憂「ごめんね……ごめんね……」
憂はうわ言のようにその言葉を繰り返すだけで
起き上ろうとはしなかった
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:45:45.77 ID:kFWBHYl8P [3/35]
唯「…」イラッ
唯「起きろよ!」ガシッ
唯「…!」
憂の体は今まで経験したことのない熱さだった
憂「ハア…ハア…」
唯「うい……?大丈夫……?」
憂「ウンダイジョウブダヨダイジョウブ…」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:52:00.98 ID:kFWBHYl8P [4/35]
唯「チッ…」
ああめんどくさい
この感じだと憂は風邪なんだろう
多分ベッドから起き上がれないほど辛かったはずだ
それでも必死でキッチンへ向かった
食べて貰えない弁当を作るために
唯「本当にウザいよお前…」
このまま放置して学校に行ってもいいが
死なれた方がめんどくさいだろう
取り敢えず憂をベッドまで運ぶことにした
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:57:37.86 ID:kFWBHYl8P [5/35]
憂「あれ……?ベッド……」
朝朝食とお弁当を作りにキッチンに行った記憶はあるが
その後の記憶が一切ない
憂「もうお昼すぎだよ……」
憂「あれ……?」
テーブルの上に風邪薬とミネラルウォーター
そして……おかゆ……?
憂「蓋の上にメモ帳……?」
『レンジでチン』
憂「一体誰が…?」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:00:31.01 ID:kFWBHYl8P [6/35]
唯「うーいー……?」コソコソ
憂「お姉ちゃん!?」
唯「!!」ダッ
憂「もしかして……これお姉ちゃんが……?」
憂「とりあえず……おかゆを食べて薬を飲もう」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:04:31.93 ID:kFWBHYl8P [7/35]
チーン
憂「…おいしくない」モグモグ
憂「中にミカンとチョコレート…あとなんだろうアイス?」
憂「でも……なんか元気になる味」
憂「そういえば……小学校の時……」
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:07:59.59 ID:kFWBHYl8P [8/35]
~回想
唯「うーいー!?だいじょーぶー?」
憂「つらいよぉおねーちゃーん……」
唯「おかゆつくってきたよ!」
憂「わーい!」
憂「甘いよおねーちゃん」
唯「唯特製アイス入りおかゆ!」
唯「これ食べて元気になってね!」
憂「うん!」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:12:19.03 ID:kFWBHYl8P [9/35]
唯「…」コソコソ
憂「お姉ちゃん何やってるの?」
唯「!……なんでもない…」
憂「学校はどうしたの……?」
唯「今日は早く終わって……」
憂「嘘……」
憂「私の看病してくれてたんでしょ……?」
憂「どうして……?」
憂「私のこと嫌いになったんじゃないの……?」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:17:48.58 ID:kFWBHYl8P [10/35]
唯「……うるさいよ」
唯「お前ウザいんだよ」
唯「毎日毎日食べてもらえもしない弁当をつくるし」
唯「どれだけ殴っても」
唯「どれだけ蹴っても」
唯「終いには学校まで転校させたのに」
唯「二言目には『お姉ちゃん…私を嫌わないで…』?」
唯「頭おかしいんじゃないの?」
唯「こんなデキの悪い姉に執着して…」ポロッ
唯「おかしいよお前」ポロポロ
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:22:46.18 ID:kFWBHYl8P [11/35]
憂「おねえちゃん……?」
唯「ハッ!とにかく!」クルッ
唯「さっさと自分の部屋に行って」
唯「顔も見たくないから」
唯「あと今日の弁当はまだ食える味だったから食ってやったから」
憂「お姉ちゃん……」
唯「さっさと行けよ!」
憂「うん……」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:24:53.51 ID:kFWBHYl8P [12/35]
憂「お姉ちゃん…」
唯「なんだよ」
憂「ありがとう」
唯「うるさい」
憂「じゃあ部屋に行くね」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:29:46.05 ID:kFWBHYl8P [13/35]
どうして憂は私を嫌いにならないのだろう
初めはほんの出来心だった
唯「憂はどれだけやったら私のこと嫌いになるかな―?」
憂なら嫌いになったとしても本気で謝れば許してくれる
反省してる者に冷たくするような妹ではない
手始めに憂のご飯を台無しにした
顔に吐きかけるなんて……
これで絶対に私を嫌いになったはずだ
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:32:51.96 ID:kFWBHYl8P [14/35]
しかし憂は私を嫌いにならなかった
ここまでやってまだ嫌いにならないとは……
意地でも憂に嫌われてやる
それから、できうる限り憂に対する態度を冷たくして
暴力もふるい
考えるかぎりの最低な行為を憂に浴びせかけた
それでも憂は私を嫌いにならなかった
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:40:38.68 ID:kFWBHYl8P [15/35]
唯「憂…うい……」ポロポロ
もう取り返しがつかなかった
ただ一言憂に「嫌い」と言って欲しかった
本当に嫌われたいわけじゃなかった
見たことない表情を見たかっただけだった
でも……それだけのために
憂を傷つけてしまった
風邪をひいた憂に無理をさせて…
辛い思いを…
唯「ごめんね……ごめんね……憂……」ポロポロ
もう……私に生きている資格なんてない
そして唯はキッチンに向かった
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:41:23.20 ID:kFWBHYl8P [16/35]
>>110
あっ僕>>1じゃないです
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:46:38.54 ID:kFWBHYl8P [17/35]
唯「ごめんね……憂…」スッ
唯「あっ忘れるところだった」
唯は憂が寝ている間に書いた遺書を机の上に置いた
憂に冷たくした理由
本当は憂が大好きなこと
そして思い限りの謝罪の言葉
それを詰め込んだ「遺書」だ
唯「じゃあ…」
唯「!」ザクッ
唯「痛い……」
唯「憂はもっと辛い思いしてたんだろうね」ザクッザクッ
唯「あー眠くなってきた」
唯「さようなら」
唯「最愛の妹」
唯「ごめんね…」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:49:29.75 ID:kFWBHYl8P [18/35]
憂「おねーちゃーん!遅刻するよ―!早く起きて―!」
唯「うーん…今起きるよ憂ー」
憂「ご飯できてるからね」
憂「今日はお姉ちゃんが大好きなお味噌汁と焼き魚だよ!」
唯「わーい!いますぐ着替えるから待っててー!」
憂「はーい」クスッ
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:52:28.26 ID:kFWBHYl8P [19/35]
唯「うーんやっぱり憂のお味噌汁は絶品だよー!」
憂「そう?ありがとう!」
唯「ううん、お礼をいうのはこっちだよー」
唯「こんな料理上手な妹をもって私は幸せだよー」
憂「もう、お姉ちゃんってば…///」
唯「毎日でもこのお味噌汁食べたいよー」
憂「それは無理だよ」
唯「え?」
憂「お姉ちゃんは死ぬんだから」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:55:53.13 ID:kFWBHYl8P [20/35]
唯「そっかー私は死ぬんだったねー」
憂「うん♪」
唯「ごめんね 憂」
唯「最後においしいお味噌汁、ごちそうさまでした」
憂「いえいえお粗末さまでしたー」
唯「じゃあ行くね」
オネーチャーン
唯「サヨナラ」
オネーチャンオキテー
唯「…」
オネーチャーン
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:01:25.81 ID:kFWBHYl8P [21/35]
憂「オネーチャーン!ダメー!しんじゃダメー!」
唯「憂…!?」
多分私は貧血で倒れただけだったのだろう
憂が私の手首の傷を必死で押さえつけている
自分の服が血で汚れるのも気にしないで
憂「お姉ちゃん!?」
憂「よかった…」
憂「本当に……」
憂「お姉ちゃんのバカーー!!」
唯「ごめんね…お姉ちゃんバカだから……」
唯「罪を償って死ぬこともできないんだね……」
唯「もう憂の気のすむようにしていいよ」
唯「今ならほっとくだけで死ぬだろうし」
唯「今までの仕返しで殴ってもいいよ」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:05:42.38 ID:kFWBHYl8P [22/35]
憂「そんなことしないよ」グスッ
憂「机の上の手紙読んだよ」
憂「ごめんね お姉ちゃんの期待にこたえられなくて」
憂「私がバカだから…」
憂「お姉ちゃんを傷つけてたんだね」
憂「本当にごめんね……」
唯「なんで…?」
唯「なんで私を嫌いにならないの?」
憂「たった一人の……大事な大事な…大好きなお姉ちゃんだから」
唯「憂…」ジワッ
唯「ゴメンネーー!!!」ウワーーン
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:09:44.95 ID:kFWBHYl8P [23/35]
私…平沢唯はそれから1カ月入院しました
手首の傷は一生消えないと宣告されましたが…
どうやらギターを弾けるまでには回復したみたいです
この傷は私が犯した『罪』を忘れないための証
もう大事な妹を傷つけたりしません
そして…
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:17:15.29 ID:kFWBHYl8P [24/35]
憂「おねーちゃーん?遅刻するよー?」
まさか公立高校に転校しちゃった憂が桜が丘高校に戻れるなんて思っていませんでした
どうやら裏でさわ子先生や和ちゃんが動いてくれていたようです
二人と…あと軽音部の仲間にも『ありがとう』と『ごめんね』をいっぱい言わないと
憂「お姉ちゃん?」
唯「憂…」
唯「憂のココ(ポニテ)すごく可愛いよー!」シュルッ
憂「あぁん!お姉ちゃ~ん」
終わり
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:26:29.23 ID:kFWBHYl8P [25/35]
どうも
乗っ取っちゃってごめんなさい
あのまま終わると憂がかわいそうだったんで…
あぁ現実と架空の区別がついてない
できるだけ>>1の文章の癖を真似ようと思ったんですが
途中からだんだんと自分の文章になっていきました
さっき別のスレでSS書いたんですが、見事に誰も読まなかったので
悔しくてこんな行動に…
ハッピーエンドで終われてよかった
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:34:10.76 ID:kFWBHYl8P [26/35]
憂「ねえ…お姉ちゃん?」
唯「なに?憂?」
憂「私にうんこ食えって言ったよね?」
唯「うん…ごめんね…あの時はおかしかったんだ…」
憂「ううん…さすがにうんこはダメだけど…」
憂「実はあのとき…お姉ちゃんの大事なところが丸見えで…」
唯「あっ///」
憂「頭から離れないの」
憂「どうすればいいのかな」
唯「うーん…」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:36:52.21 ID:kFWBHYl8P [27/35]
唯「とりあえず…」
唯「憂も私に見せればいいんじゃないかなぁ」
憂「えっ!」
唯「私が酷いことしたんだから仕返ししたらいいよ!」
憂「うーん…」
憂「わかったよ」
憂「じゃあ…見せるね」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:41:34.60 ID:kFWBHYl8P [28/35]
憂「どう…かな…///」
唯「うわー…凄いよ…」
唯「なんていうか…」
唯「綺麗…」
憂「恥ずかしいよお姉ちゃん///」
唯「ね…触っていい?」
憂「え…?」
唯「だめ…かな…」
憂「えーと…さすがにそれは…」
唯「…」ウルウル
憂「…いいよ」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:45:58.78 ID:kFWBHYl8P [29/35]
唯「ハムッ」ピチャピチャ
憂「あっ…いきなり口で…」
唯「アムッ」コリコリ
憂「ああん!」ビクンッ
憂「お姉ちゃん…ダメだよ汚いよう…」
唯「ううん汚くなんかないよ」
唯「憂のココすごく可愛いよ…」憂「あぁん!お姉ちゃ~ん」
お わ る ?
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:49:14.87 ID:kFWBHYl8P [30/35]
唯「憂…」
憂「なあに?お姉ちゃん」ハアハア
唯「私も…我慢できない…」
憂「うんじゃあ舐めっこしようか」
唯「エヘヘ ありがとう」
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:53:41.53 ID:kFWBHYl8P [31/35]
唯「んっ…憂ぃ…」ピチャピチャ
憂「おねえちゃん…あっ…」クチュクチュ
唯「ん…気持ちいいよ憂…」ピチャピチャ
憂「お姉ちゃん…私もうダメ…あんっ…かも…」
唯「もー…憂お口動いてないよー」
憂「ごめんねお姉ちゃん…」
唯「そうだ!いいものがあります!」フンス
憂「?」
唯「双頭ディルドー!」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:59:58.60 ID:kFWBHYl8P [32/35]
憂「なんでそんなもの持ってるの?」
唯「多分ムギちゃんから貰ったものじゃないかなぁ」
憂「なるほど」
唯「じゃあ…」
憂「うん…」
クチュッ
唯「あっ…」
憂「ああっ」
ズポズポ
憂「あんっ!やっ!(凄い腰が勝手に…)」
唯「ぁあっ!はぁんっ(憂とひとつになってる…)」
憂「もう…ダメエ…」
唯「私ももうダメ…」
憂「ああああああああああっ!!!」プシャーー
唯「いやあああああああああっ!!!」ビクンビクン
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 07:02:33.99 ID:kFWBHYl8P [33/35]
憂「ハア…ハア…」
唯「あっ…ふう…」
憂「お姉ちゃん」
唯「うーいー」ダキッ
憂「お姉ちゃん?何やってるの?」
唯「えーとねー…憂をぉ」
唯「hug」
唯「してるのー」
憂「そう…えへへ…」
唯「憂…」
憂「お姉ちゃん…」
唯憂「大好き!」
終わり
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 07:07:41.48 ID:kFWBHYl8P [34/35]
蛇足
唯「憂は私の遺書を読んだんだよね?」
憂「うん」
唯「机の上にあったって言ってたし私がリスカしたあとだよね?」
憂「うん」
唯「なんで私を助けなかったの?」
憂「えっ?」
唯「だってキッチンのテーブルに置いてあったんだから」
唯「私に気付いてるはずだよね?」
憂「…」
唯「なんで私を助けようとする前に手紙を読んでたのかなーって」
憂「早くしないと遅刻するよ」
唯「そうだね」
憂「お姉ちゃん……どうし」
憂が言いかけたその時
私は口の中の野菜炒めを憂の顔に吐きかけた
唯「こんなの食べれるわけないじゃん」
憂は目を見開き驚いた表情で私を見ている
唯「冷蔵庫にサンドイッチあったよね、私それ食べるから」
そういって憂の前から去る
後ろですすり泣く声が聞こえたが私は無視をした
サンドイッチを手に取りリビングから出て行く際に
唯「過保護すぎなんだよ」
と憂に吐き捨てる
憂は何も言わずうつむいたまま涙を流していた
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 22:35:32.00 ID:Gs9Jxn4+O
その日、憂とは一度も喋らなかった
暑さでイライラしていてやりすぎたとは思ったが
前々から憂の過保護をうざいとは思っていた
ちょっと灸をすえてやったんだ、これで私を見る目も少しは変わるだろう
そう考えながら唯は眠りについた
朝
憂「お姉ちゃん…朝だよ……?」
唯「起きてるよ」
憂が起こしにくる
目が赤い
無理やり笑顔を作っているのが分かった
憂「そっか……ご、ご飯出来てるから……」
唯「憂…昨日はごめんね、ちょっとイライラしてて……」
憂「え…!?き、気にしてないから!!!」
私があやまるとパッと明るくなった
単純な妹だ
唯「あと……」
憂「なぁに、お姉ちゃん?」
唯「明日から起こさなくていいよ」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 22:47:25.91 ID:Gs9Jxn4+O
憂「え………?」
驚いた表情で私を見つめている
唯「あと学校ではなるべく話しかけないでね、うざいから」
憂「…………」
憂はうつむく
両腕がぶらりとたれさがり全身に力を感じない
床にポタポタと涙が流れ落ちている
唯「憂、足下濡れてるよカビ生えるから掃除しておいてね」
唯「じゃあ私ご飯食べて学校行くから」
そう言うと私はうつむきすすり泣く憂を横ぎってリビングに向かった
その後私が家を出るまで憂はリビングに来ることはなかった
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:01:38.24 ID:Gs9Jxn4+O
唯「あーしまった」
今朝の憂とのやりとりで時間をくってしまいお弁当を持ってくるのを忘れてしまった
まぁどうせ食べるつもりはなかったが
財布の中を確認する
104円
コッペパンしか買えない
昼食をどうするか悩んだが憂にお金を貰うのがよいと判断した私は憂の教室に向かった
憂の教室
憂が友達と談笑しているのが見える
目は相変わらず赤く腫れていた
唯「憂!」
憂「あ……」
私が呼ぶと憂の顔から笑顔が消える
私がなぜここにきたのか悟ったように
カバンからお弁当を取り出し私に近寄ってきた
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:12:33.77 ID:Gs9Jxn4+O
憂「お姉ちゃん……お弁当……だよね……はい」
憂は私にお弁当を差し出す
私は構わず憂を見て口を開いた
唯「そうじゃなくて……ちょっと廊下来てくれる?」
そう言うと憂は無言でうなづき私についてくる
唯「実はお金ないからお昼ご飯が食べれないんだよ、お金かしてぇ」
憂は消えそうな声で答える
憂「お姉ちゃん……お弁当……あるから……」
憂はお弁当を私に差し出す
私はお弁当を受け取り蓋を空け中身を近くのゴミ箱に捨てた
唯「お弁当なくなっちゃった」
唯「早くお金貸してよ」
憂の目から涙が溢れ出す
無言で財布から1000円札を私に差し出した
唯「憂ーありがとーじゃあねー」
教室の門を曲がり見えなくなると憂の鳴き声が聞こえてきた
そんな中、私は今日食べる昼ご飯の事だけを考えていた
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:26:16.43 ID:Gs9Jxn4+O
自宅
唯「ただいま~」
唯「………」
返事はない、ただの~
憂の靴はある、聞こえてないだけだろうか
リビングにいくと憂がキッチンの前でぼーっとしている姿が目に入った
唯「憂?憂!!」
憂「え…?あ…お姉ちゃん……おかえりなさい」
憂の瞳に光はなくまるで生きた屍のようだ
憂が居ることを確認した私は黙って自室に向かった
夕食の時間になると憂に呼ばれることもなくリビングに行く
憂が配膳しているので私はソファーに座ってテレビを見て時間をつぶした
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:37:08.84 ID:Gs9Jxn4+O
夕食の準備が出来たようなので私はテーブルにつく
憂はご飯を盛って私の前に置く
憂も私の正面に座ったので合掌した
唯「いただきます!」
憂「め、召し上がれ……」
赤く腫れ上がった目で私を見つめる
私は憂そっちのけで肉じゃがを食べる
私の箸が進んで居るのを見て安心したのか憂の肩が落ちる
憂も箸を持ち口に付け食べ始めた
そして私は口を開く
唯「不味い………」
憂に聞こえるように言った
憂の動きが止まり瞳から光が消える
私はご飯にふりかけをまぶし一気に平らげた
他のおかずは全て残して私は何も言わずにリビングを去った
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:50:37.47 ID:Gs9Jxn4+O
朝
いいつけ通り憂は起こしに来なかった
まぁそんな必要はないけどね
余裕をもって起きた私は制服に着替えてリビングに向かった
憂が卵焼きを作っている
唯「おはよ~憂~」
憂「あ……お姉ちゃん……」
憂の表情が暗くなる
私は憂に歩み寄り卵焼きを作っている手を取る
憂「え……!?」
憂からフライパンを取りあげると中身をゴミ箱に捨てた
驚いた憂は私の顔を見る
唯「憂が料理なんて100年早いよ~、毎日毎日ペットのエサみたいなもの食べさせられてる私の身にもなってよぉ」
私はニコニコしながら憂に言った
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/25(日) 23:59:16.37 ID:Gs9Jxn4+O [10/10]
その瞬間憂はペタンと床に座り込み大声で泣き出した
私はすぐそばにある冷蔵庫からリンゴジュースを取り出しコップに注いだ
唯「そうそう今度から家のお金は私が管理するから」
唯「お父さん達から生活費預かってるでしょ?」
唯「全部ちょうだい」
コップに注いだリンゴジュースを飲む
憂は座り込んだままずっと泣いている
唯「泣いてないでさっさとちょうだい!」
憂「うわああああああ!!!」ポロポロ
憂の顔が涙でくしゃくしゃになる
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 00:14:02.07 ID:Js2buLdfO [1/14]
憂は私の言葉が聞こえていないのか泣き続けている
唯「憂!!!」
憂「あう!!!」
痺れを切らした私は思わず憂の腹に蹴りを入れてしまった
蹴りの反動で憂は床に倒れる
私憂の体を起こしに通帳のありかを訪ねた
唯「憂!!!通帳はどこ!?!?」
憂「タ……タンスに………」
憂は腹を手で押さえうつむいたまま私に答えた
真っ赤に腫れた目からは涙が溢れ床に水たまりを作っている
唯「あっ、な~んだタンスか~」
唯「じゃあ私は先に学校に行くね、憂遅れたらダメだよ~」
私はニコニコしながら憂の前を去る
タンスから通帳を取り出し学校に向かった
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 00:33:00.76 ID:Js2buLdfO [2/14]
学校
梓「あの唯先輩ちょっといいですか?」
唯「あれ?あずにゃんここ3年生の階だよ?」
梓「それは分かっています……実は憂のことなんですけど……」
また何かやらかしたんだろうかまったく使えない妹だ
そう思いながら梓の口が開くのを待った
梓「最近憂の様子が変で……唯先輩の話をするとなんか黙り込むので…何か知りませんか?」
唯「んーよくわからないなぁ」
唯「私から憂に何があったか聞いてみるよ!」
梓「はい!お願いします!」
昼休み 憂の教室
あずにゃん達と楽しそうに食事している憂が見える
憂は無理やり笑顔を作っているように見えた
唯「憂ー!」
憂の体がビクッと跳ねる
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 00:42:09.46 ID:Js2buLdfO [3/14]
梓「憂、唯先輩が呼んでるよ!」
憂「う、うん」
憂は立ち上がり重い足取りで近寄ってきた
唯「憂、ちょっと話があるからこっちきて」
憂「でも梓ちゃん達とご飯……」
私は憂を睨みつける
憂「わかったよ……梓ちゃん達にひとこと言ってから行くね」
そう言うと憂はあずにゃんの所に戻りまた戻ってきた
唯「じゃあいこっか」
ニコニコと笑いながら私は憂に言った
屋上
憂「お姉ちゃん…それで…話っt…きゃあっ!!」
憂が言い終わる前に私は憂を突き倒し
腹を思いっきり蹴り飛ばした
憂「あう!!!!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 00:46:17.16 ID:Js2buLdfO [4/14]
唯「憂が学校で普通通りにしてくれないからあずにゃんから私が憂に何かしてるって疑われてるんだけど?」
憂「あああ………痛い………」ポロポロ
聞こえているのかいないのか
憂は泣きながら床にうずくまっている
唯「何にか言うことないの……?」
私は憂をグリグリと踏みつける
憂「お……姉ちゃん……ごめんな……さい……」ポロポロ
唯「今度からは気をつけてよね…次は容赦しないよ!」
憂を踏みつける足をどける
床にうずくまった憂を置いて私は屋上から去った
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 01:05:23.36 ID:Js2buLdfO [5/14]
家
唯「ただいま~」
唯「……………」
靴はある
リビングに向かうが姿はない
部屋に居るのだろうか、私は憂の部屋に向かった
唯「憂~?」
ノックをするが返事がない
鍵かかっていないので中に入る
するとカーテンを締めきった暗い部屋のベッドに憂は座り込んでいた
唯「憂~いるなら返事してよ~」
憂「…………」
私は無言で近づき憂の前に立った
そして憂の髪の毛を掴み顔を持ち上げる
憂「い!!!痛い!!!」
唯「そうやってはぶてていたら助かるなんて甘いことはないよ~憂~」
そう言うと私は憂を床に投げ飛ばし
倒れ込んだ憂を数回蹴った
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 01:24:31.86 ID:Js2buLdfO [6/14]
憂「あう!!い……いた……い……やめ……て……」ポロポロ
唯「言っても分からない子には体罰しかないよねー」
やめてと懇願する憂をさらに蹴りつける
唯「うんたん!」ゲシッ!
憂「あう!!いやああ!!」
唯「うんたん!うんたん!」ゲシッ!ゲシッ!
床に赤色の液体が散った
憂の口から血が流れ出てくる
流石にやりすぎたと感じた私は蹴るのを止めた
唯「憂はもう高校生だよね?障害者じゃないんだから言ったことくらい守ってね!」
唯「あと床についてる血はちゃんと拭き取って痕跡は消すんだよ!」
念を押して憂に言いつけて
床に倒れ込む憂を後目に自室に戻った
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 01:44:45.71 ID:Js2buLdfO [7/14]
朝
私は誰にも起こされることなく起床する
リビングに行くと憂は二人分の朝ご飯を準備していた
憂の額には絆創膏が張ってある
どうやら軽い怪我だったようだ
唯「なんで私の分まで作っているの?」
憂「お姉ちゃん……昔私の作った味噌汁美味しいって言ってくれたよね……だから……」
唯「ふ~ん」
あそこまでされてまだ私のこと慕ってくるなんて
私はソファーに座り込みテレビを付けてニュースを見る
憂「お…お姉ちゃん!ご飯出来たよ!」ニコッ
笑顔で私を呼ぶ
味噌汁に相当自信があるのだろう
私はテーブルに近づき憂の前に立った
憂は私を見つめる
私は味噌汁の入った茶碗を持つと憂の頭の上から味噌汁をかけた
唯「憂の料理なんて食べるわけないじゃん」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 02:25:52.39 ID:Js2buLdfO [8/14]
唯「私があの時本当に美味しいと思って言ったと思ってるの?」
憂「え……?」
唯「はぁ……嘘に決まってるじゃん……」
味噌汁まみれの憂は声を出して泣きだした
呆れた私は戸棚から食パンを取り出しトースターに入れる
天気予報を見て食パンが焼けるのを待つ
憂「ぅぅぅ……うわああああ!」ポロポロ
唯「静かにしてよ!テレビの音が聞こえないよ!」
チンッと食パンが焼ける音がする
手に取りバターを塗りかぶりついた
憂はそばでずっと泣いている
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 02:38:50.16 ID:Js2buLdfO [9/14]
憂「私……お姉ちゃんのこと……大好きで……」ポロポロ
涙混じりの声で語り出す
私は無視してテレビを見続けた
憂「私……お姉ちゃんに嫌われたくない……ぅぅぅ……」ポロポロ
私は何も言わずにテレビを見る
天気予報が終わると学校に行く支度を始めた
憂「お姉……ちゃん……」ポロポロ
泣きながら憂は私の返事を求めてくる
私は立ち上がり憂を見て口を開いた
唯「憂さー転校してくれない?」
憂「え……?」
唯「邪魔なんだよね、憂がいると」
憂「ぅぅぅ……うわあああああああ!!」ポロポロ
唯「あと味噌汁臭いからさっさとそこ片付けて着替えてね、じゃあ行くよ」
そして私は学校に向かう
憂は大きな声でずっと泣き続けた
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 03:02:14.39 ID:Js2buLdfO [10/14]
今日1日学校で憂と会うことはなかった
あずにゃんに抱きついてみんなでお茶して練習して……うん、私青春してるよ!
いい気分のまま私は家についた
無言でリビングまで行くと憂が洗い物をしていた
私に気づいた憂は洗い物を止めて自室に戻ろうとする
憂「私…部屋に戻るね……」
唯「憂待って!!」
私はリビングから出ていこうとする憂を呼び止めた
憂は立ち止まり私を見た
唯「こっちにきてよ」
憂を近くに呼び寄せた
不安そうな顔を浮かべ私の顔を見つめてきた
唯「憂ってさ私のこと好きなんだよね?」
憂「う、うん……」
唯「じゃあ、私が今から言うことやったら好きになってあげる!」
憂「え……!」
憂は驚いて目をパッチリと開いた
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 03:07:59.34 ID:Js2buLdfO [11/14]
憂「な、何をすればいいのお姉ちゃん!!」
憂は予想通り食いついてきた
唯「なんでもやれる?」
憂「う、うん!」
唯「だったら……」
唯はタイツとパンツを脱いでしゃがみこみ
お腹に力を入れる
おしりの下に新聞紙を敷くと唯のおしりからうんこが出てきた
唯「私のうんこ食べてよ」
憂「え………」
唯「私のこと好きなんだよね?」
唯「食べてくれたら憂のこと大好きになるよ!」
憂は黙ったままうつむいている
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 03:22:47.21 ID:Js2buLdfO [12/14]
憂「お姉ちゃん……それは無理……だよ」
唯「そっかぁ」
唯「まぁいいや片付けておいてね」
私は部屋に戻った
数日後、憂は近くの公立高校に転校する事になった
出来れば家からも出て行って欲しかったがわがままは言わない
転校してくれるだけでも気が晴れる
ある日の朝
いつものようにリビングに行くとキッチンで憂が倒れていた
酷く憔悴しきった表情で痩せている
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:34:22.45 ID:kFWBHYl8P [1/35]
唯「うーいー?」
憂は苦しそうに息をするだけで返事はしなかった
唯「憂…?」
唯「ウザいからさっさと起きてくれない?」
憂「…」
唯「おい!」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:38:16.05 ID:kFWBHYl8P [2/35]
憂「…!」
憂「ごめんね……ごめん……いまおきるからいまおきるから」
唯「さすがに死なれたら迷惑だからやめてね」
憂「ごめんね……ごめんね……」
憂はうわ言のようにその言葉を繰り返すだけで
起き上ろうとはしなかった
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:45:45.77 ID:kFWBHYl8P [3/35]
唯「…」イラッ
唯「起きろよ!」ガシッ
唯「…!」
憂の体は今まで経験したことのない熱さだった
憂「ハア…ハア…」
唯「うい……?大丈夫……?」
憂「ウンダイジョウブダヨダイジョウブ…」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:52:00.98 ID:kFWBHYl8P [4/35]
唯「チッ…」
ああめんどくさい
この感じだと憂は風邪なんだろう
多分ベッドから起き上がれないほど辛かったはずだ
それでも必死でキッチンへ向かった
食べて貰えない弁当を作るために
唯「本当にウザいよお前…」
このまま放置して学校に行ってもいいが
死なれた方がめんどくさいだろう
取り敢えず憂をベッドまで運ぶことにした
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 04:57:37.86 ID:kFWBHYl8P [5/35]
憂「あれ……?ベッド……」
朝朝食とお弁当を作りにキッチンに行った記憶はあるが
その後の記憶が一切ない
憂「もうお昼すぎだよ……」
憂「あれ……?」
テーブルの上に風邪薬とミネラルウォーター
そして……おかゆ……?
憂「蓋の上にメモ帳……?」
『レンジでチン』
憂「一体誰が…?」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:00:31.01 ID:kFWBHYl8P [6/35]
唯「うーいー……?」コソコソ
憂「お姉ちゃん!?」
唯「!!」ダッ
憂「もしかして……これお姉ちゃんが……?」
憂「とりあえず……おかゆを食べて薬を飲もう」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:04:31.93 ID:kFWBHYl8P [7/35]
チーン
憂「…おいしくない」モグモグ
憂「中にミカンとチョコレート…あとなんだろうアイス?」
憂「でも……なんか元気になる味」
憂「そういえば……小学校の時……」
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:07:59.59 ID:kFWBHYl8P [8/35]
~回想
唯「うーいー!?だいじょーぶー?」
憂「つらいよぉおねーちゃーん……」
唯「おかゆつくってきたよ!」
憂「わーい!」
憂「甘いよおねーちゃん」
唯「唯特製アイス入りおかゆ!」
唯「これ食べて元気になってね!」
憂「うん!」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:12:19.03 ID:kFWBHYl8P [9/35]
唯「…」コソコソ
憂「お姉ちゃん何やってるの?」
唯「!……なんでもない…」
憂「学校はどうしたの……?」
唯「今日は早く終わって……」
憂「嘘……」
憂「私の看病してくれてたんでしょ……?」
憂「どうして……?」
憂「私のこと嫌いになったんじゃないの……?」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:17:48.58 ID:kFWBHYl8P [10/35]
唯「……うるさいよ」
唯「お前ウザいんだよ」
唯「毎日毎日食べてもらえもしない弁当をつくるし」
唯「どれだけ殴っても」
唯「どれだけ蹴っても」
唯「終いには学校まで転校させたのに」
唯「二言目には『お姉ちゃん…私を嫌わないで…』?」
唯「頭おかしいんじゃないの?」
唯「こんなデキの悪い姉に執着して…」ポロッ
唯「おかしいよお前」ポロポロ
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:22:46.18 ID:kFWBHYl8P [11/35]
憂「おねえちゃん……?」
唯「ハッ!とにかく!」クルッ
唯「さっさと自分の部屋に行って」
唯「顔も見たくないから」
唯「あと今日の弁当はまだ食える味だったから食ってやったから」
憂「お姉ちゃん……」
唯「さっさと行けよ!」
憂「うん……」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:24:53.51 ID:kFWBHYl8P [12/35]
憂「お姉ちゃん…」
唯「なんだよ」
憂「ありがとう」
唯「うるさい」
憂「じゃあ部屋に行くね」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:29:46.05 ID:kFWBHYl8P [13/35]
どうして憂は私を嫌いにならないのだろう
初めはほんの出来心だった
唯「憂はどれだけやったら私のこと嫌いになるかな―?」
憂なら嫌いになったとしても本気で謝れば許してくれる
反省してる者に冷たくするような妹ではない
手始めに憂のご飯を台無しにした
顔に吐きかけるなんて……
これで絶対に私を嫌いになったはずだ
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:32:51.96 ID:kFWBHYl8P [14/35]
しかし憂は私を嫌いにならなかった
ここまでやってまだ嫌いにならないとは……
意地でも憂に嫌われてやる
それから、できうる限り憂に対する態度を冷たくして
暴力もふるい
考えるかぎりの最低な行為を憂に浴びせかけた
それでも憂は私を嫌いにならなかった
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:40:38.68 ID:kFWBHYl8P [15/35]
唯「憂…うい……」ポロポロ
もう取り返しがつかなかった
ただ一言憂に「嫌い」と言って欲しかった
本当に嫌われたいわけじゃなかった
見たことない表情を見たかっただけだった
でも……それだけのために
憂を傷つけてしまった
風邪をひいた憂に無理をさせて…
辛い思いを…
唯「ごめんね……ごめんね……憂……」ポロポロ
もう……私に生きている資格なんてない
そして唯はキッチンに向かった
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:41:23.20 ID:kFWBHYl8P [16/35]
>>110
あっ僕>>1じゃないです
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:46:38.54 ID:kFWBHYl8P [17/35]
唯「ごめんね……憂…」スッ
唯「あっ忘れるところだった」
唯は憂が寝ている間に書いた遺書を机の上に置いた
憂に冷たくした理由
本当は憂が大好きなこと
そして思い限りの謝罪の言葉
それを詰め込んだ「遺書」だ
唯「じゃあ…」
唯「!」ザクッ
唯「痛い……」
唯「憂はもっと辛い思いしてたんだろうね」ザクッザクッ
唯「あー眠くなってきた」
唯「さようなら」
唯「最愛の妹」
唯「ごめんね…」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:49:29.75 ID:kFWBHYl8P [18/35]
憂「おねーちゃーん!遅刻するよ―!早く起きて―!」
唯「うーん…今起きるよ憂ー」
憂「ご飯できてるからね」
憂「今日はお姉ちゃんが大好きなお味噌汁と焼き魚だよ!」
唯「わーい!いますぐ着替えるから待っててー!」
憂「はーい」クスッ
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:52:28.26 ID:kFWBHYl8P [19/35]
唯「うーんやっぱり憂のお味噌汁は絶品だよー!」
憂「そう?ありがとう!」
唯「ううん、お礼をいうのはこっちだよー」
唯「こんな料理上手な妹をもって私は幸せだよー」
憂「もう、お姉ちゃんってば…///」
唯「毎日でもこのお味噌汁食べたいよー」
憂「それは無理だよ」
唯「え?」
憂「お姉ちゃんは死ぬんだから」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 05:55:53.13 ID:kFWBHYl8P [20/35]
唯「そっかー私は死ぬんだったねー」
憂「うん♪」
唯「ごめんね 憂」
唯「最後においしいお味噌汁、ごちそうさまでした」
憂「いえいえお粗末さまでしたー」
唯「じゃあ行くね」
オネーチャーン
唯「サヨナラ」
オネーチャンオキテー
唯「…」
オネーチャーン
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:01:25.81 ID:kFWBHYl8P [21/35]
憂「オネーチャーン!ダメー!しんじゃダメー!」
唯「憂…!?」
多分私は貧血で倒れただけだったのだろう
憂が私の手首の傷を必死で押さえつけている
自分の服が血で汚れるのも気にしないで
憂「お姉ちゃん!?」
憂「よかった…」
憂「本当に……」
憂「お姉ちゃんのバカーー!!」
唯「ごめんね…お姉ちゃんバカだから……」
唯「罪を償って死ぬこともできないんだね……」
唯「もう憂の気のすむようにしていいよ」
唯「今ならほっとくだけで死ぬだろうし」
唯「今までの仕返しで殴ってもいいよ」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:05:42.38 ID:kFWBHYl8P [22/35]
憂「そんなことしないよ」グスッ
憂「机の上の手紙読んだよ」
憂「ごめんね お姉ちゃんの期待にこたえられなくて」
憂「私がバカだから…」
憂「お姉ちゃんを傷つけてたんだね」
憂「本当にごめんね……」
唯「なんで…?」
唯「なんで私を嫌いにならないの?」
憂「たった一人の……大事な大事な…大好きなお姉ちゃんだから」
唯「憂…」ジワッ
唯「ゴメンネーー!!!」ウワーーン
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:09:44.95 ID:kFWBHYl8P [23/35]
私…平沢唯はそれから1カ月入院しました
手首の傷は一生消えないと宣告されましたが…
どうやらギターを弾けるまでには回復したみたいです
この傷は私が犯した『罪』を忘れないための証
もう大事な妹を傷つけたりしません
そして…
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:17:15.29 ID:kFWBHYl8P [24/35]
憂「おねーちゃーん?遅刻するよー?」
まさか公立高校に転校しちゃった憂が桜が丘高校に戻れるなんて思っていませんでした
どうやら裏でさわ子先生や和ちゃんが動いてくれていたようです
二人と…あと軽音部の仲間にも『ありがとう』と『ごめんね』をいっぱい言わないと
憂「お姉ちゃん?」
唯「憂…」
唯「憂のココ(ポニテ)すごく可愛いよー!」シュルッ
憂「あぁん!お姉ちゃ~ん」
終わり
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:26:29.23 ID:kFWBHYl8P [25/35]
どうも
乗っ取っちゃってごめんなさい
あのまま終わると憂がかわいそうだったんで…
あぁ現実と架空の区別がついてない
できるだけ>>1の文章の癖を真似ようと思ったんですが
途中からだんだんと自分の文章になっていきました
さっき別のスレでSS書いたんですが、見事に誰も読まなかったので
悔しくてこんな行動に…
ハッピーエンドで終われてよかった
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:34:10.76 ID:kFWBHYl8P [26/35]
憂「ねえ…お姉ちゃん?」
唯「なに?憂?」
憂「私にうんこ食えって言ったよね?」
唯「うん…ごめんね…あの時はおかしかったんだ…」
憂「ううん…さすがにうんこはダメだけど…」
憂「実はあのとき…お姉ちゃんの大事なところが丸見えで…」
唯「あっ///」
憂「頭から離れないの」
憂「どうすればいいのかな」
唯「うーん…」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:36:52.21 ID:kFWBHYl8P [27/35]
唯「とりあえず…」
唯「憂も私に見せればいいんじゃないかなぁ」
憂「えっ!」
唯「私が酷いことしたんだから仕返ししたらいいよ!」
憂「うーん…」
憂「わかったよ」
憂「じゃあ…見せるね」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:41:34.60 ID:kFWBHYl8P [28/35]
憂「どう…かな…///」
唯「うわー…凄いよ…」
唯「なんていうか…」
唯「綺麗…」
憂「恥ずかしいよお姉ちゃん///」
唯「ね…触っていい?」
憂「え…?」
唯「だめ…かな…」
憂「えーと…さすがにそれは…」
唯「…」ウルウル
憂「…いいよ」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:45:58.78 ID:kFWBHYl8P [29/35]
唯「ハムッ」ピチャピチャ
憂「あっ…いきなり口で…」
唯「アムッ」コリコリ
憂「ああん!」ビクンッ
憂「お姉ちゃん…ダメだよ汚いよう…」
唯「ううん汚くなんかないよ」
唯「憂のココすごく可愛いよ…」憂「あぁん!お姉ちゃ~ん」
お わ る ?
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:49:14.87 ID:kFWBHYl8P [30/35]
唯「憂…」
憂「なあに?お姉ちゃん」ハアハア
唯「私も…我慢できない…」
憂「うんじゃあ舐めっこしようか」
唯「エヘヘ ありがとう」
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:53:41.53 ID:kFWBHYl8P [31/35]
唯「んっ…憂ぃ…」ピチャピチャ
憂「おねえちゃん…あっ…」クチュクチュ
唯「ん…気持ちいいよ憂…」ピチャピチャ
憂「お姉ちゃん…私もうダメ…あんっ…かも…」
唯「もー…憂お口動いてないよー」
憂「ごめんねお姉ちゃん…」
唯「そうだ!いいものがあります!」フンス
憂「?」
唯「双頭ディルドー!」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 06:59:58.60 ID:kFWBHYl8P [32/35]
憂「なんでそんなもの持ってるの?」
唯「多分ムギちゃんから貰ったものじゃないかなぁ」
憂「なるほど」
唯「じゃあ…」
憂「うん…」
クチュッ
唯「あっ…」
憂「ああっ」
ズポズポ
憂「あんっ!やっ!(凄い腰が勝手に…)」
唯「ぁあっ!はぁんっ(憂とひとつになってる…)」
憂「もう…ダメエ…」
唯「私ももうダメ…」
憂「ああああああああああっ!!!」プシャーー
唯「いやあああああああああっ!!!」ビクンビクン
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 07:02:33.99 ID:kFWBHYl8P [33/35]
憂「ハア…ハア…」
唯「あっ…ふう…」
憂「お姉ちゃん」
唯「うーいー」ダキッ
憂「お姉ちゃん?何やってるの?」
唯「えーとねー…憂をぉ」
唯「hug」
唯「してるのー」
憂「そう…えへへ…」
唯「憂…」
憂「お姉ちゃん…」
唯憂「大好き!」
終わり
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/26(月) 07:07:41.48 ID:kFWBHYl8P [34/35]
蛇足
唯「憂は私の遺書を読んだんだよね?」
憂「うん」
唯「机の上にあったって言ってたし私がリスカしたあとだよね?」
憂「うん」
唯「なんで私を助けなかったの?」
憂「えっ?」
唯「だってキッチンのテーブルに置いてあったんだから」
唯「私に気付いてるはずだよね?」
憂「…」
唯「なんで私を助けようとする前に手紙を読んでたのかなーって」
憂「早くしないと遅刻するよ」
唯「そうだね」
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