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小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>第十回目
365 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/07/21(水) 18:12:53.44 ID:T7318wDO [14/27]
これから小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>の第十回目を始めたいと思います
これから小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>の第十回目を始めたいと思います
366 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:13:19.70 ID:T7318wDO [15/27]
91、持ち物検査<ハンドチェック>
上条「女子ってなんか普段持ち歩かなそうなもの持ってるよな。なんでだ?」
姫神「なんでって。必要だから」
青髪「絆創膏ってそんなに必要あるんか?」
吹寄「なにかしら色々使うわよ? 最近だとニキビ潰しちゃった子にあげたし」
上条「あ、俺もこの間もらったわ」
土御門「でもティッシュとかハンカチとかは持ってないやつが多いのはどうしてぜよ?」
姫神「あ。そういえばなんでだろう?」
青髪「前に風邪引いてティッシュを箱で持ってきたらほとんど女子に使われた覚えがあるで」
吹寄「私もよく忘れるけど……謎ね」
上条「持ってないのによく使うよな。なかったらどうするんだよ」
姫神「ある人から貰う」
上条「その発想から既に……」
吹寄「男なら持ってなさいよ」
土御門「なんだか納得いかんぜよ」
青髪「今回ばかりは僕もその意見に賛成や」
姫神「ティッシュ。ちょーだい♪」
青髪「お安い御用や!!」
吹寄「これはなかなか破壊力があるわね……」
土御門「ちょっと危なかったぜい……」
上条「恐るべきポテンシャル……」
367 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:13:52.52 ID:T7318wDO [16/27]
92、テスト勉強<レディセット>
土御門「いやー、昨日は勉強しないで寝ちまったにゃー」
上条「はい、ダウトー」
青髪「僕は絶対に騙されへんぞ」
土御門「……俺、変なこと言ったかにゃー?」
上条「そういう奴に限ってしっかり勉強してんだよ!」
青髪「そうやそうや!」
土御門「なにをそんなに荒んでるのか知らんけど、やってみれば分かるぜよ……」
――――
土御門「どうぜよ?」
上条「あ、俺より悪い」
青髪「ほんまに寝てたん?」
土御門「だから最初からそう言ってるんだぜい」
上条(土御門が言うとなんでも胡散臭いよな)
青髪(せや。きっとわざとやわざと)
土御門「やっぱりなんか悪いことしたかにゃー?」
368 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:14:40.95 ID:T7318wDO [17/27]
93、廊下<パッセージ>
上条「……」
青髪「……」
上条「…………!」
青髪「…………?」
上条「………………!?」
青髪「………………!?」
上条「!……………」
青髪「……! ……」
上条「……」
青髪「……」
土御門「清々しい顔してどうしたぜよカミやん?」
上条「いやーちょっとな」
姫神「……」
姫神「…………」
姫神「………………」
姫神「…………」
姫神「……」
吹寄「おはよう姫神さん」
姫神「おはよう吹寄さん」
※フェイントの掛け合いです
369 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:15:13.75 ID:T7318wDO [18/27]
94、旅行<トラベル>
禁書「とうまとうま」
上条「どうしたインデックス?」
禁書「最近物が増えてきたような気がするんだけど、気のせいじゃないよね?」
上条「確かに増えてきたかもなー」
禁書「どうするの?」
上条「他に置く場所ないからこのままにするしかないんじゃねえか?」
禁書「誰かにあげるとか?」
上条「お土産をあげるってそれはちょっと悪いだろ」
禁書「売るとか?」
上条「どっか盛大に食べに行ける額くらいにはなるかもな」
禁書「売るんだよ! 今すぐ!」
上条「ダメだ。親父からのお土産を売るわけにはいかないだろ」
禁書「だよね。でもやっぱり多いと思うんだよ」
上条「だなぁ……。毎月お土産送ってくれるのはそれはそれでいいんだけど、出来れば米とかの方がありがたかったりするんですが……」
禁書「むむ、配置によっては特別な術式になるかも」
上条「本当か? なんか変な感じがしたらすぐに教えろよ?」
禁書「へ? あ、うん。分かったんだよ」
370 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:15:42.03 ID:T7318wDO [19/27]
95、告白<コンフェッション>
垣根「お前が呼び出すなんて珍しいじゃねえか。なにかあったのか?」
上条「ちょっと相談があってな」
垣根「相談? なんだ、恋の悩みか?」
上条「ぶふっ!! ゴホッゴホッ!」
垣根「ちょっとかかったぞオイ!?」
上条「悪いっ。まさかピンポイント爆撃をくらうとは思わなかったわけでして……」
垣根「いや、俺も適当に言っただけなんだがな。それでなにを相談したいんだ?」
上条「……告白ってどうすりゃいいんだ?」
垣根「……どうもこうも、メールなり電話なり直接なり人伝なり、気持ちを伝えればいいんじゃね?」
上条「もっと具体的な案が欲しいんです。じゃないと恋愛経験豊富そうな垣根に聞いた意味がない!」
垣根「豊富って……普通だよ普通。女友達は多いが、彼女は片手で間に合うくらいしか付き合ったことない」
上条「十分じゃねえかこのリア充め! とにかくいい方法が知りたいんですよ」
垣根「上条、お前器用な方じゃないだろ?」
上条「ああ。それに鈍感……らしい」
垣根「らしいって認識かよ。まぁ俺が思うに鈍感で不器用なお前は、回りくどいやり方をしても空回りを起こすだけだ。それだけはやめとけ」
上条「正面突破ってことか?」
垣根「俺はそれがいいと思うけどな」
上条「そうか。俺もそれしかねーと思ってたから気が楽になった。ありがとな」
垣根「どうも。で、相手は誰なんだよ? ん?」
上条「……御坂。第三位の御坂美琴だ」
垣根「ほぉ……なら尚更正面突破しかねえな! 行ってこいヒーロー!」
371 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:16:12.81 ID:T7318wDO [20/27]
96、掲示板<コルクボード>
打止「んー、んー」
一方「なにやってンだお前?」
打止「この前、あなたと撮った写真をコルクボードに貼ろうと思ったんだけど、届かないのってミサカはミサカは落ち込んでみたり……」
一方「あン時のかァ。オラ、貸してみろ」
打止「貼ってくれるの? ありがとってミサカはミサカはあなたを見上げてみる」
一方「下向いたり、上向いたり忙しいやつだな。それに俺だって別に背は高い方じゃねェよ。……ン、こンなもンか?」
打止「もうちょっと右の方がいいな? ってミサカはミサカは指で作った枠を覗いてみる」
一方「……。……こンな感じか?」
打止「オッケーってミサカはミサカは親指を立ててみる!」
一方「しっかし写真も段々増えてきたなァ」
打止「思い出がいっぱいだよ! ミサカはミサカは貼られたコルクボードを眺めてみたり」
一方「……ほら、よ」
打止「わわっ、なんでミサカは突然抱っこされてるのかな? ってミサカはミサカはあなたの突然の行動に同様してみるるる」
一方「見上げるより正面から見た方がよく見えンじゃねェか?」
打止「あ、そうだね! うん。やっぱり少し右にしたのは正解ってミサカはミサカはガッツポーズしてみる!」
一方「ンじゃあ下ろすぞ」
打止「だめ、待って」
一方「あン? まだなンかあンのかよ?」
打止「もうちょっと抱っこってミサカはミサカはあなたに甘えてみたりー」
一方「ガキ扱いすンなっていつも言ってるくせにこれかよ」
打止「今はガキでいいもんねーってミサカはミサカは超理論を展開してみるー」
一方「はいはい、そォですか」
打止「へへへー」
372 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:16:39.34 ID:T7318wDO [21/27]
97、買い食い<ドライブスルー>
禁書「……」
上条「今日は大人しいなインデックス?」
禁書「匂い嗅いだら食べたくなっちゃうから口で息してるんだよ」
上条「確かにいい匂いしてっけど……もしかして遠慮という言葉を覚えたんですか!?」
禁書「今日は奨学金の出る日の前の日だからお金ないんだよね? だから我慢してるの……」
上条「遠慮じゃなくて我慢か! つか奨学金なら今日出たぞ? 明日休みだし。だから今日、こうして買い物に出てるわけだ」
禁書「ほんとに!? じゃあ私のいままでの我慢はなんなの!?」
上条「なんなのって……。いやいやまず我慢じゃなくて遠慮って物をですね……」
禁書「とうまのケチんぼ! あのクレープで許してあげるんだよ!」
上条「クレープ? あぁ、あそこか。確か御坂一向が御用達の店だな」
禁書「短髪たちの?」
上条「そうだ。俺も何度か食べたけどなかなか美味しかったな」
禁書「とぉぉうまぁぁあ?」
上条「分かってる、クレープだな!? よし、いいぞ。好きなもの頼めよ! だからその歯をしまってぇ!」
禁書「とうまよりクレープの方が美味しそうだから今は勘弁してあげるんだよ」
上条「今は? 今はって言いましたよねぇインデックスさん!? あぁ、待て! 勝手に頼むんじゃありません!」
373 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:17:06.41 ID:T7318wDO [22/27]
98、ストーブ<ストーブ>
上条「御坂の能力って周りを暖めたり出来るのか?」
御坂「力加減が難しいと思うけど出来ないことはないと思う。自分を暖めるのは簡単だけどね」
上条「さすが電撃使いの頂点だなぁ。応用の幅が広い」
御坂「でも第一位と第二位は応用どころじゃないわ。一方通行は自分の体内のベクトル操作、垣根帝督は未元物質で寒さって法則そのものをねじ曲げちゃうから」
上条「夏はクーラー、外はストーブいらずかよ。なんて奴らだ」
御坂「寒さはなんとか出来ても暑さばっかりは私でもどうにもならないわ」
上条「これから寒くなってくるんだからいいじゃねぇか」
御坂「あ、先に言っとくけど電気ストーブとか言ったら、アンタの頭から砂鉄被せるから」
上条「いっ!? や、やだなぁ御坂さん。俺がそんな下らないこと言うわけないだろー?」
御坂「ふーん? どうかしらね?」スッ
上条「み、みひゃか!?」
御坂「ぷっ、なんて噛み方してんのよ! ちょっと心拍数とか計ろうと思って触れただけじゃない」
上条「きゅ、急に電撃を流されるかと思いましてですね……」
御坂「そんな危ないことしないわよ」
上条「どの口が言うんだよ!?」
御坂「このく、ち、び、る、だよ?」
上条「」
御坂「ちょっと、固まらないで突っ込んでよ!? 私一人でバカやったみたいじゃない!?」
374 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:17:35.53 ID:T7318wDO [23/27]
99、体育倉庫<ウェアハウス>
上条「女子校の体育倉庫ってどんな匂いするんだ?」
御坂「は?」
上条「俺の、というか男子全般のイメージとしては女子校はいい匂いがするってイメージがあるんですよ。だから体育倉庫もいい匂いすんのか? と思って。ましてお嬢様学校だしな」
御坂「なにその幻想……。私は女子校しか知らないから匂いについては分かんないけど、少なくとも体育倉庫は臭いわ」
上条「えっ……」
御坂「当たり前じゃない。新品の物が並んでるなら別だけど、毎日使われてるからいい状態のものなんてほとんどないわよ」
上条「アーソウカーソウダヨナー」
御坂「なんか幻想ぶち壊したみたいで悪かったわね。アンタのところの学校の匂いはどうなのよ?」
上条「前に御坂達の部屋に行って思ったけど、なんかこう薄いな」
御坂「薄い?」
上条「女子達が好き好んで使うような匂いの密度が男子の分少ないっつーかそんな感じ」
御坂「なーんか分かるような気がするわ。それで体育倉庫は?」
上条「カビとかサビとかに気をつけてんのか結構換気されてるからそうでもないな。おかげでゲームよろしく的な桃色イベントがないみたいだぜ」
御坂「アンタは歩くイベント野郎じゃない……」
上条「なにか言ったか?」
御坂「いいえ、なにもございませんっ」
上条「どうして不機嫌になってるんでせうか……?」
御坂「ま、いつも通りアンタのせいよ」
上条「うげっ、マジっすか……。参ったな……御坂に言いたかったことがあるんだけど、次にするか……」
御坂「言いたいこと? なによ、気になるじゃない」
上条「いや、ほら機嫌悪いみたいだから日を改めた方が上条さん的には助かるんですが……」
御坂「大丈夫だから。それともなに? 機嫌悪くなるようなことを言うつもり?」
上条「それはない、と思う……」
御坂「あーもうっ、焦れったい! 言いたいことがあるならハッキリ言ってよ!!」
375 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:18:13.79 ID:T7318wDO [24/27]
100、卒業<オープンロード>
上条「わ、分かった言うよ。俺は……御坂とこの関係を卒業したい」
御坂「え、は、卒業? なに、どういう意味?」
上条「御坂を好きにっちまったんだよ俺は。今まで色々あって、こういう温い関係になってるけど、その関係を卒業したいんだ」
御坂「わ、私を好き!? それに卒業ってことはははは……?」
上条「御坂、いや美琴。俺はお前が好きだ。気がついたら美琴が頭に浮かでどうしようもないんだ。今どうしてんのかとか、なんか厄介事に巻き込まれてないかとか」
御坂「……」
上条「美琴が俺の近くにいないと安心出来ないんだよ。だから美琴。俺と一緒になってくれないか?」
美琴「……一緒にってそれ、プロポーズじゃん……」
上条「あっ……。悪いそんなつもりじゃ……!」
美琴「謝ってどうすんのよ、バカっ」
上条「は、はは、だよな。格好悪いな俺……。返事はその内でいい、から。ま、またな!」
美琴「待ちなさいよ! そこで逃げたらもっと格好悪いわよ?」
上条「美琴……?」
美琴「耳の穴かっぽじってよく聞きなさい? 私、御坂美琴は上条当麻が大好きです。だから一緒になりたいと思います!」
上条「ほんとか!? いやったぁ!!」
美琴「やっぱりプロポーズよこれ!? ……あ、でも前にアンじゃなくてと、当麻にプロポーズしたことあったわね……」
上条「あれか。あれは不意打ち過ぎて鼻血出るかと思ったぞ。そういや俺も前に美琴に告白してたな」
美琴「月が綺麗だってやつ? あの後調べてびっくりしたわ。あの時は冗談だと思ってたけど」
上条「よく言えたもんだな、はは。でもやっと温い関係から卒業出来た。これからもよろしくな美琴」
美琴「うん。他の女の子に手を出したら今まで以上に容赦しないからそのつもりで」
上条「俺はそんなつもりないのに……ふこ、いや。幸せ、だな」
376 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:18:43.11 ID:T7318wDO [25/27]
???、欠番<ロストナンバー>
美琴「振り返れば色々あったわねー」
上条「そうだな。でもあれ実は全部じゃないんだぜ?」
美琴「え? でも百って……」
上条「実際には一つ抜けて九十九物語になってんだよ」
美琴「なにそれ、終われないじゃない!?」
上条「そう、だから終わらないんだ」
美琴「まだ続くってこと?」
上条「未完だからな。これじゃあ誰もが望むハッピーエンドなんてありえねーよ」
美琴「0が二つ付いてダブルオーなのに、このままじゃダブルナインだもんね」
上条「つまり俺たちの物語はこれからだってやつだ」
美琴「打ち切りエンドじゃないそれ! ダメよ、ちゃんとやらなきゃ」
上条「けど、次は弐佰か……」
美琴「ちょっとくらい長いプロローグで絶望してんじゃないわよ」
上条「だな。いいぜ、今回で終わりと思ったやつの」
上条美琴「その幻想をぶち壊す!!」
377 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:19:10.04 ID:T7318wDO [26/27]
これでとある小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>の第十回目を終わりたいと思います
91、持ち物検査<ハンドチェック>
上条「女子ってなんか普段持ち歩かなそうなもの持ってるよな。なんでだ?」
姫神「なんでって。必要だから」
青髪「絆創膏ってそんなに必要あるんか?」
吹寄「なにかしら色々使うわよ? 最近だとニキビ潰しちゃった子にあげたし」
上条「あ、俺もこの間もらったわ」
土御門「でもティッシュとかハンカチとかは持ってないやつが多いのはどうしてぜよ?」
姫神「あ。そういえばなんでだろう?」
青髪「前に風邪引いてティッシュを箱で持ってきたらほとんど女子に使われた覚えがあるで」
吹寄「私もよく忘れるけど……謎ね」
上条「持ってないのによく使うよな。なかったらどうするんだよ」
姫神「ある人から貰う」
上条「その発想から既に……」
吹寄「男なら持ってなさいよ」
土御門「なんだか納得いかんぜよ」
青髪「今回ばかりは僕もその意見に賛成や」
姫神「ティッシュ。ちょーだい♪」
青髪「お安い御用や!!」
吹寄「これはなかなか破壊力があるわね……」
土御門「ちょっと危なかったぜい……」
上条「恐るべきポテンシャル……」
367 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:13:52.52 ID:T7318wDO [16/27]
92、テスト勉強<レディセット>
土御門「いやー、昨日は勉強しないで寝ちまったにゃー」
上条「はい、ダウトー」
青髪「僕は絶対に騙されへんぞ」
土御門「……俺、変なこと言ったかにゃー?」
上条「そういう奴に限ってしっかり勉強してんだよ!」
青髪「そうやそうや!」
土御門「なにをそんなに荒んでるのか知らんけど、やってみれば分かるぜよ……」
――――
土御門「どうぜよ?」
上条「あ、俺より悪い」
青髪「ほんまに寝てたん?」
土御門「だから最初からそう言ってるんだぜい」
上条(土御門が言うとなんでも胡散臭いよな)
青髪(せや。きっとわざとやわざと)
土御門「やっぱりなんか悪いことしたかにゃー?」
368 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:14:40.95 ID:T7318wDO [17/27]
93、廊下<パッセージ>
上条「……」
青髪「……」
上条「…………!」
青髪「…………?」
上条「………………!?」
青髪「………………!?」
上条「!……………」
青髪「……! ……」
上条「……」
青髪「……」
土御門「清々しい顔してどうしたぜよカミやん?」
上条「いやーちょっとな」
姫神「……」
姫神「…………」
姫神「………………」
姫神「…………」
姫神「……」
吹寄「おはよう姫神さん」
姫神「おはよう吹寄さん」
※フェイントの掛け合いです
369 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:15:13.75 ID:T7318wDO [18/27]
94、旅行<トラベル>
禁書「とうまとうま」
上条「どうしたインデックス?」
禁書「最近物が増えてきたような気がするんだけど、気のせいじゃないよね?」
上条「確かに増えてきたかもなー」
禁書「どうするの?」
上条「他に置く場所ないからこのままにするしかないんじゃねえか?」
禁書「誰かにあげるとか?」
上条「お土産をあげるってそれはちょっと悪いだろ」
禁書「売るとか?」
上条「どっか盛大に食べに行ける額くらいにはなるかもな」
禁書「売るんだよ! 今すぐ!」
上条「ダメだ。親父からのお土産を売るわけにはいかないだろ」
禁書「だよね。でもやっぱり多いと思うんだよ」
上条「だなぁ……。毎月お土産送ってくれるのはそれはそれでいいんだけど、出来れば米とかの方がありがたかったりするんですが……」
禁書「むむ、配置によっては特別な術式になるかも」
上条「本当か? なんか変な感じがしたらすぐに教えろよ?」
禁書「へ? あ、うん。分かったんだよ」
370 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:15:42.03 ID:T7318wDO [19/27]
95、告白<コンフェッション>
垣根「お前が呼び出すなんて珍しいじゃねえか。なにかあったのか?」
上条「ちょっと相談があってな」
垣根「相談? なんだ、恋の悩みか?」
上条「ぶふっ!! ゴホッゴホッ!」
垣根「ちょっとかかったぞオイ!?」
上条「悪いっ。まさかピンポイント爆撃をくらうとは思わなかったわけでして……」
垣根「いや、俺も適当に言っただけなんだがな。それでなにを相談したいんだ?」
上条「……告白ってどうすりゃいいんだ?」
垣根「……どうもこうも、メールなり電話なり直接なり人伝なり、気持ちを伝えればいいんじゃね?」
上条「もっと具体的な案が欲しいんです。じゃないと恋愛経験豊富そうな垣根に聞いた意味がない!」
垣根「豊富って……普通だよ普通。女友達は多いが、彼女は片手で間に合うくらいしか付き合ったことない」
上条「十分じゃねえかこのリア充め! とにかくいい方法が知りたいんですよ」
垣根「上条、お前器用な方じゃないだろ?」
上条「ああ。それに鈍感……らしい」
垣根「らしいって認識かよ。まぁ俺が思うに鈍感で不器用なお前は、回りくどいやり方をしても空回りを起こすだけだ。それだけはやめとけ」
上条「正面突破ってことか?」
垣根「俺はそれがいいと思うけどな」
上条「そうか。俺もそれしかねーと思ってたから気が楽になった。ありがとな」
垣根「どうも。で、相手は誰なんだよ? ん?」
上条「……御坂。第三位の御坂美琴だ」
垣根「ほぉ……なら尚更正面突破しかねえな! 行ってこいヒーロー!」
371 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:16:12.81 ID:T7318wDO [20/27]
96、掲示板<コルクボード>
打止「んー、んー」
一方「なにやってンだお前?」
打止「この前、あなたと撮った写真をコルクボードに貼ろうと思ったんだけど、届かないのってミサカはミサカは落ち込んでみたり……」
一方「あン時のかァ。オラ、貸してみろ」
打止「貼ってくれるの? ありがとってミサカはミサカはあなたを見上げてみる」
一方「下向いたり、上向いたり忙しいやつだな。それに俺だって別に背は高い方じゃねェよ。……ン、こンなもンか?」
打止「もうちょっと右の方がいいな? ってミサカはミサカは指で作った枠を覗いてみる」
一方「……。……こンな感じか?」
打止「オッケーってミサカはミサカは親指を立ててみる!」
一方「しっかし写真も段々増えてきたなァ」
打止「思い出がいっぱいだよ! ミサカはミサカは貼られたコルクボードを眺めてみたり」
一方「……ほら、よ」
打止「わわっ、なんでミサカは突然抱っこされてるのかな? ってミサカはミサカはあなたの突然の行動に同様してみるるる」
一方「見上げるより正面から見た方がよく見えンじゃねェか?」
打止「あ、そうだね! うん。やっぱり少し右にしたのは正解ってミサカはミサカはガッツポーズしてみる!」
一方「ンじゃあ下ろすぞ」
打止「だめ、待って」
一方「あン? まだなンかあンのかよ?」
打止「もうちょっと抱っこってミサカはミサカはあなたに甘えてみたりー」
一方「ガキ扱いすンなっていつも言ってるくせにこれかよ」
打止「今はガキでいいもんねーってミサカはミサカは超理論を展開してみるー」
一方「はいはい、そォですか」
打止「へへへー」
372 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:16:39.34 ID:T7318wDO [21/27]
97、買い食い<ドライブスルー>
禁書「……」
上条「今日は大人しいなインデックス?」
禁書「匂い嗅いだら食べたくなっちゃうから口で息してるんだよ」
上条「確かにいい匂いしてっけど……もしかして遠慮という言葉を覚えたんですか!?」
禁書「今日は奨学金の出る日の前の日だからお金ないんだよね? だから我慢してるの……」
上条「遠慮じゃなくて我慢か! つか奨学金なら今日出たぞ? 明日休みだし。だから今日、こうして買い物に出てるわけだ」
禁書「ほんとに!? じゃあ私のいままでの我慢はなんなの!?」
上条「なんなのって……。いやいやまず我慢じゃなくて遠慮って物をですね……」
禁書「とうまのケチんぼ! あのクレープで許してあげるんだよ!」
上条「クレープ? あぁ、あそこか。確か御坂一向が御用達の店だな」
禁書「短髪たちの?」
上条「そうだ。俺も何度か食べたけどなかなか美味しかったな」
禁書「とぉぉうまぁぁあ?」
上条「分かってる、クレープだな!? よし、いいぞ。好きなもの頼めよ! だからその歯をしまってぇ!」
禁書「とうまよりクレープの方が美味しそうだから今は勘弁してあげるんだよ」
上条「今は? 今はって言いましたよねぇインデックスさん!? あぁ、待て! 勝手に頼むんじゃありません!」
373 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:17:06.41 ID:T7318wDO [22/27]
98、ストーブ<ストーブ>
上条「御坂の能力って周りを暖めたり出来るのか?」
御坂「力加減が難しいと思うけど出来ないことはないと思う。自分を暖めるのは簡単だけどね」
上条「さすが電撃使いの頂点だなぁ。応用の幅が広い」
御坂「でも第一位と第二位は応用どころじゃないわ。一方通行は自分の体内のベクトル操作、垣根帝督は未元物質で寒さって法則そのものをねじ曲げちゃうから」
上条「夏はクーラー、外はストーブいらずかよ。なんて奴らだ」
御坂「寒さはなんとか出来ても暑さばっかりは私でもどうにもならないわ」
上条「これから寒くなってくるんだからいいじゃねぇか」
御坂「あ、先に言っとくけど電気ストーブとか言ったら、アンタの頭から砂鉄被せるから」
上条「いっ!? や、やだなぁ御坂さん。俺がそんな下らないこと言うわけないだろー?」
御坂「ふーん? どうかしらね?」スッ
上条「み、みひゃか!?」
御坂「ぷっ、なんて噛み方してんのよ! ちょっと心拍数とか計ろうと思って触れただけじゃない」
上条「きゅ、急に電撃を流されるかと思いましてですね……」
御坂「そんな危ないことしないわよ」
上条「どの口が言うんだよ!?」
御坂「このく、ち、び、る、だよ?」
上条「」
御坂「ちょっと、固まらないで突っ込んでよ!? 私一人でバカやったみたいじゃない!?」
374 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:17:35.53 ID:T7318wDO [23/27]
99、体育倉庫<ウェアハウス>
上条「女子校の体育倉庫ってどんな匂いするんだ?」
御坂「は?」
上条「俺の、というか男子全般のイメージとしては女子校はいい匂いがするってイメージがあるんですよ。だから体育倉庫もいい匂いすんのか? と思って。ましてお嬢様学校だしな」
御坂「なにその幻想……。私は女子校しか知らないから匂いについては分かんないけど、少なくとも体育倉庫は臭いわ」
上条「えっ……」
御坂「当たり前じゃない。新品の物が並んでるなら別だけど、毎日使われてるからいい状態のものなんてほとんどないわよ」
上条「アーソウカーソウダヨナー」
御坂「なんか幻想ぶち壊したみたいで悪かったわね。アンタのところの学校の匂いはどうなのよ?」
上条「前に御坂達の部屋に行って思ったけど、なんかこう薄いな」
御坂「薄い?」
上条「女子達が好き好んで使うような匂いの密度が男子の分少ないっつーかそんな感じ」
御坂「なーんか分かるような気がするわ。それで体育倉庫は?」
上条「カビとかサビとかに気をつけてんのか結構換気されてるからそうでもないな。おかげでゲームよろしく的な桃色イベントがないみたいだぜ」
御坂「アンタは歩くイベント野郎じゃない……」
上条「なにか言ったか?」
御坂「いいえ、なにもございませんっ」
上条「どうして不機嫌になってるんでせうか……?」
御坂「ま、いつも通りアンタのせいよ」
上条「うげっ、マジっすか……。参ったな……御坂に言いたかったことがあるんだけど、次にするか……」
御坂「言いたいこと? なによ、気になるじゃない」
上条「いや、ほら機嫌悪いみたいだから日を改めた方が上条さん的には助かるんですが……」
御坂「大丈夫だから。それともなに? 機嫌悪くなるようなことを言うつもり?」
上条「それはない、と思う……」
御坂「あーもうっ、焦れったい! 言いたいことがあるならハッキリ言ってよ!!」
375 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:18:13.79 ID:T7318wDO [24/27]
100、卒業<オープンロード>
上条「わ、分かった言うよ。俺は……御坂とこの関係を卒業したい」
御坂「え、は、卒業? なに、どういう意味?」
上条「御坂を好きにっちまったんだよ俺は。今まで色々あって、こういう温い関係になってるけど、その関係を卒業したいんだ」
御坂「わ、私を好き!? それに卒業ってことはははは……?」
上条「御坂、いや美琴。俺はお前が好きだ。気がついたら美琴が頭に浮かでどうしようもないんだ。今どうしてんのかとか、なんか厄介事に巻き込まれてないかとか」
御坂「……」
上条「美琴が俺の近くにいないと安心出来ないんだよ。だから美琴。俺と一緒になってくれないか?」
美琴「……一緒にってそれ、プロポーズじゃん……」
上条「あっ……。悪いそんなつもりじゃ……!」
美琴「謝ってどうすんのよ、バカっ」
上条「は、はは、だよな。格好悪いな俺……。返事はその内でいい、から。ま、またな!」
美琴「待ちなさいよ! そこで逃げたらもっと格好悪いわよ?」
上条「美琴……?」
美琴「耳の穴かっぽじってよく聞きなさい? 私、御坂美琴は上条当麻が大好きです。だから一緒になりたいと思います!」
上条「ほんとか!? いやったぁ!!」
美琴「やっぱりプロポーズよこれ!? ……あ、でも前にアンじゃなくてと、当麻にプロポーズしたことあったわね……」
上条「あれか。あれは不意打ち過ぎて鼻血出るかと思ったぞ。そういや俺も前に美琴に告白してたな」
美琴「月が綺麗だってやつ? あの後調べてびっくりしたわ。あの時は冗談だと思ってたけど」
上条「よく言えたもんだな、はは。でもやっと温い関係から卒業出来た。これからもよろしくな美琴」
美琴「うん。他の女の子に手を出したら今まで以上に容赦しないからそのつもりで」
上条「俺はそんなつもりないのに……ふこ、いや。幸せ、だな」
376 名前:小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:18:43.11 ID:T7318wDO [25/27]
???、欠番<ロストナンバー>
美琴「振り返れば色々あったわねー」
上条「そうだな。でもあれ実は全部じゃないんだぜ?」
美琴「え? でも百って……」
上条「実際には一つ抜けて九十九物語になってんだよ」
美琴「なにそれ、終われないじゃない!?」
上条「そう、だから終わらないんだ」
美琴「まだ続くってこと?」
上条「未完だからな。これじゃあ誰もが望むハッピーエンドなんてありえねーよ」
美琴「0が二つ付いてダブルオーなのに、このままじゃダブルナインだもんね」
上条「つまり俺たちの物語はこれからだってやつだ」
美琴「打ち切りエンドじゃないそれ! ダメよ、ちゃんとやらなきゃ」
上条「けど、次は弐佰か……」
美琴「ちょっとくらい長いプロローグで絶望してんじゃないわよ」
上条「だな。いいぜ、今回で終わりと思ったやつの」
上条美琴「その幻想をぶち壊す!!」
377 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 18:19:10.04 ID:T7318wDO [26/27]
これでとある小咄の佰物語<ダブルオーストーリー>の第十回目を終わりたいと思います
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完走おめ
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