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唯「もうやってらんないわ」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 20:48:43.42 ID:9Td3xDFt0 [1/32]
唯「ごめん。あたしやっぱこの曲ムリ。てか今までのも」
澪「・・・・何言ってんだよいまさら!」
唯「だってさ、こういう曲調で一生やってくの?高校の時とは違うんだよ?」
律「あー・・・・まー、どうでもいいじゃん。惰性でやってるバンドだし」
紬「あら?曲調が嫌なの? でも唯ちゃんが作っても無理よ。売れない。まあ詞が寒いのは同意見だけど」
唯「寒い曲しか作れないくせに偉そうな口。曲も詞も両方よ」
澪「はっ。ふざけんな。ならライブは中止か?このバンドは解散か?・・・・律も何とか言えよ!!!!」
律「あはは・・・・マジでいい加減にしてくんない?八つ当たりも良いとこだろ?あたしは曲調なんてどうでもいいって」
紬「中立気取るのホントに好きね。羨ましいわ」
律「・・・大概にしとけよ」
唯「あーなんかやる気なくなっちゃったなー」


梓「・・・・・」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 20:53:19.46 ID:9Td3xDFt0 [2/32]
唯「・・・・ねえ梓」
梓 ビクッ
唯「・・・・・返事くらいしろよ!!」
梓「は・・・・はい!」
律「あんまビビらしてやんなよ。てか声うるせえ」
唯「意見も言えないガキは黙ってて。梓はどう思うの?どう思ってるの?」
紬「それはあたしも気になるわ。梓ちゃん何も言ってくれないんだもん」
梓「わ、私は、先輩達と演奏が出来れば・・・」
澪「・・・そーいう事聞いてんじゃないだろ・・・」イラ
梓「わたしは・・・・」
唯「あずにゃんつまんなーい」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 20:58:58.84 ID:9Td3xDFt0
梓「わた、私は、澪先輩のように詞もかけないし、紬先輩のように作曲もできないし、」
梓「唯先輩のギターや律先輩のドラムも、欠かせないものになってると思ってます・・・」
梓「だから私は先輩達が凄いと思うし、尊敬もしてます・・・」
梓「だから・・・・・だから・・・」

唯「だからーそういうこと聞いてんじゃないってー。あずにゃん面白いね」
澪「梓も律と同じか。まあ感情論言えるだけマシか」
律「そろそろ表出るか?」
紬「泣かせる話。澪ちゃんこの事詞に書けば?」
澪「馬鹿にしてるのか?お前」
唯「話戻そうよー。」

唯「ね、なんで私達解散しないの?」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 21:08:05.16 ID:9Td3xDFt0
梓「!!」
唯「あはは、そんなビクビクしないでよ、梓。意見言い合いたいだけだからさ」
澪「唯は解散したい物言いだな」
唯「別に「したい」なんて言ってないじゃん。ほんと上げ足とるの好きだよね」
律「澪の得意技だな」
澪「・・・・まあいい。お前ら正直どう思ってんだ?続けていきたいのか?このバンド」
唯「だってさー」

唯「高校卒業して、大学は別々だったけどライブハウス通って」
唯「気づいたら22。けど作っていく曲やノリはあの頃のまま」
唯「あの頃と同じ気持ちや外見、の奴なんて一人もいないのに、あの頃からの感覚に縛られたまま」
唯「だいたい皆今好きな音楽だって昔と結構違うでしょ?」

律「だからそういう事を考えるのが面倒くさいから私は何も言いたくないってのに。言いだしたらキリねえだろ」
澪「でもちょうど今まさに売れるか売れないか、いい話がきだしてる時期じゃないか。これ、棒に振るのか?」
紬「まあ、私は別に音楽で食べていけなくても困らないしなあ」

梓「・・・・」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 21:12:50.69 ID:9Td3xDFt0
唯「澪ちゃんは、詞、本心で書いてんの?作曲は良くわかんないけどさ」
紬「曲は別に当たり障りないように作ってるだけよ。私が作らないと皆作らないでしょ?」
律「なんだか良いポジションだよな。適度に責任あって、それを押し付けられて」
紬「舌が良く回るようになってきたわね。何も出来ない要無しが」
唯「皆うるさい。質問、答えろよ、澪」

澪「・・・・・」
澪「あたしがあれを本心で書いてるって・・・?」




澪「馬鹿言うなよ」

梓 ビクッ

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 21:20:30.62 ID:9Td3xDFt0
澪「高校の時から今までにない詞を考えて書いてきた結果だよ」
澪「自分でもくだらない歌詞だと思ってるよ。でもさ」
澪「でもこの歌詞を聞いて素敵だの斬新だの、感動を勝手に覚えてくれる頭の軽い奴が増えてるんだよ、今」

澪「現に今少しずつ人気が出て、売れはじめてる」

律「まあ、結果論ではあるけど、こういう歌詞は今のニーズに当てはまってるよ。よくわからんけど」
唯「でもそれを本人がやりたいかどうかは別でしょ?曲が独り歩きしてるほど滑稽なバンドはないよ」

澪「何人の音楽家が同じこと思ったんだって話だ。綺麗事が好きだな。唯は」
澪「・・・・私以外に出来たか?こういう歌詞が、人を動かす事が」

紬「あんまり思いあがらない方がいいわよ。そうやって足元をすくわれるのよ、大抵は」
澪「そん時がやめ時だろ、音楽の」
紬「あらかっこいい。名言ばかりね」

梓「・・・・・」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 21:25:32.08 ID:9Td3xDFt0
梓「せ、先輩達は」
唯「お?」

梓「先輩達は音楽が嫌いになっちゃったんですか・・・?」

律「あはは。やっと喋りやがったこいつ」
梓 ビクッ
唯「ちょっと律。梓怖がらせていいのは私だけだよ?」
律「はいはい。つまんねえなお前」
唯「あんた程じゃないよ。 で、梓」
梓「・・・はい」


唯「私達音楽嫌いじゃないよ」
唯「それはきっと、澪ちゃんもりっちゃんも紬ちゃんも」
梓「なら、・・・・ならまだk
唯「楽しくなくなっただけでさ」

梓「え?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 21:32:09.32 ID:9Td3xDFt0
梓「楽しくないって・・・いつからですか?」
梓「前のライブ?その前?その前の前?」
梓「みなさんも・・・みなさんもですか?」

梓「何なんですか!!!!」

唯「きっとその前の前の前だよあずにゃん。やっと元気になったね」
律「4人はなんだかんだタメだしな、薄々気づいてただろ澪も紬も」
紬「口には出さないけどね。でも別につまらないってわけじゃないわよ?充実はしてる」
澪「仕事の感覚だからな。でも表に出したら無粋だろ」

梓「私だけだったんですか?」
梓「新曲作るのが、ライブするのが、皆で合わせるのが楽しかったのは」
梓「私だけ・・・なんですか・・・?」

紬「だから充実はしてるって言ってるじゃない」
紬「・・・子供みたいな事言わないで頂戴」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 21:39:08.08 ID:9Td3xDFt0
律「パンクでもないバンドなんて、メンバー間の距離感こんなもんだと思うけどな」
梓「それは・・・違います!」
律「言いきるのかよ。面白いなお前」
梓「・・・・ッ」
唯「まあまあまあー」

澪「でも梓は梓で楽しんでるならそれでいいじゃないか」
紬「ある意味一番幸せじゃない。ギターを楽しんで弾き続けて気づいたら売れてるなんて」
律「梓は案外色々考えてると思ってたんだけどなー」

梓「わ、私だって考えてます!考えてきました!」
梓「バンドの在り方や皆さんとの関係、作った曲や作っていく曲!」
梓「考えて考えて・・・・全部含めて・・・・」

梓「好きだから、皆好きだから楽しいんです!!!」

唯「いい加減にしろよ梓」




17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 21:46:05.49 ID:9Td3xDFt0
梓「!!」

唯「梓が楽しんでんのは分った」
唯「そういう気持ちでやってきてくれた事は、感謝してる」
唯「けどさ、そういうのさ、」

唯「口に出したら、お終い」

澪「皆が皆同じ気持ちで和気あいあいと出来るほど、私たちは子供じゃないんだよもう」
律「おいおい、あんま責めてやんなよ。こんくらい甘い考えも悪くない気がしてきたぞ私は」
紬「考え方までフラフラしてるのね。・・・まあいいわ。私も澪ちゃんと同意見」

梓「別に、考え方を押し付ける気は、ありません・・・」
梓「ただ、皆さんが同じ気持ちかどうか確認したかった・・・それだけですから・・」
唯「確認して、それであずにゃんはどうするっていうの?」
梓「・・・皆さんの気持ちは分りました」
梓・・・分ったから、だから私ももう子供じゃないので決めます・・・」

梓「私、もうこのバンドにはいられません」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 21:53:33.84 ID:9Td3xDFt0
律「あっはははは!脱退だよ脱退!」
唯「んー、あずにゃんも言うようになったねえー」
梓「茶化さないでください!!!!!!1」
ガタッ!

澪「・・・・まあ、わかった」
澪「悲しい事だけど、わかった」
紬「詩人は思ってもない事を言うのが得意なのね」
澪「本心さ。悲しいのは。 だから梓」

澪「これからどうするんだ?別のバンドに移るのか?」
紬「好きにして、良いと思うけどね。」
律「見切りをつけられただけでも偉いしなあ」

梓「これから・・・・これから皆さん意外とバンドを組んでる自分を想像出来ませんし、したくありません」
梓「先輩方がこのままバンドを続けていくと言うなら、私は・・・」

梓「・・・・私は音楽をやめて、先輩達を見守る事にします」

唯「高みの見物かよ!!あっはは・・・・ 





唯「・・・・・・・・・ふざけんな!!!!!!!」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 22:00:51.74 ID:9Td3xDFt0

唯「ふざけんなよ?取って変えれば代わりがいるようなパートのギターが・・・
唯「それを理解してて辞めて、それで冷めた目で見守る!?」
唯「私にもプライドがあるのよ!!!」

澪「まあ、あまり気分が良くはないな、確かに」
紬「随分と上から目線よね」
律「ははは、 なあ梓、もうこのバンドの事見下してるだろ?」

梓「そんなことありません!!」
律「じゃあどういうことだよ」
ガッ
梓「あっ・・・っく」

唯「今更辞められると思ってんの?そこまで言っておいて」
梓「皆さんとは・・・どの、みち・・続けられません・・・」
澪「はーー。どうする、紬」
紬「そうねえ・・・・」


・・・・・・・・



ガチャ!!

俺「スタンバイお願いしまーす!ってあ・・・れ?

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 22:06:19.46 ID:9Td3xDFt0
俺「あ、・・・す、すいませ
唯「黙って出てけ!!! 
澪「すみません、すぐ行きます」
俺「失礼、しま、した・・・・」 ガチャ

澪「おい律、下ろしてやれ」
律「命令すんなよ、私に」
紬「いいから」
律「・・・・・」スッ

梓「ケホッ・・・ケホッ」
唯「あーあー。ちょっとやりすぎたかな、私ら」
澪「頭を少し冷やした方がいいな確かに」
紬「梓ちゃん、怪我はない?」
梓「さ、触らないでください・・・・!」
紬「あらあら。嫌われちゃった」
唯「皆、ね」



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 22:12:35.96 ID:9Td3xDFt0
唯「あーあ。なんか本来の話忘れちゃったなー」
澪「私の詞だろ」
紬「曲もね。」
律「・・・・この話、また後にすっか。今はとりあえずスタジオいくぞ」
梓「・・・・」


そして数ヵ月後・・・・



放課後ティータイムはメジャーデビューを果たすが、そこに梓の姿はなかった

リードギターの位置に代わりに立っていたのは新メンバー「俺」

何も知らされず加入させられた俺だが、やがて過酷な現状を思い知ることになる


果たしてこの沈没寸前のバンドの運命や、如何に。



                               制作・NHK、 おわり

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 22:23:39.21 ID:9Td3xDFt0
梓「今、注目。放課後ティータイム か・・・」
梓「・・・・あれから半年・・・」

梓「先輩・・・・・」



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 22:25:21.99 ID:9Td3xDFt0
あれから半年、けれどもう随分とたった気がする。
一年か、二年。もっとか

梓「逃げ出すように抜けてきてしまったけれど

梓「先輩達は、今、どういう気持ちで音楽を続けているんだろう」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:00:08.83 ID:9Td3xDFt0
チャーハン食べてました


梓「チャーハンってさあ」
憂「なに!?突然」
梓「チャーハンって自分で作るより冷色のがおいしいよね」
憂「梓ちゃん・・・仕事、見つかった?」
梓「・・・・まだ」

私の生活はというと、目下こんな感じである。

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:03:49.71 ID:9Td3xDFt0
憂「梓ちゃん、・・・なんで大学やめちゃったの?」
梓「さー・・・なんでだろ」
憂「純ちゃんも心配してるんだよ。梓が急に変わった、って」
梓「あはは・・・・面目ない・・・」
憂「・・・やっぱり・・」
梓「?」
憂「やっぱりお姉ちゃん達と何かあったの?」
梓「・・・その話は・・・」

梓「お願い、やめて」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:05:45.82 ID:9Td3xDFt0
憂「ごめん。でも・・・お姉ちゃんとたまにあっても、梓ちゃんの話しないし・・・」
憂「急にバンドやめちゃったって聞いて、なんだかその時から梓ちゃんおかしいよ」
梓「・・・おかしいのは」
憂「え?」

梓「おかしいのは、どっちだったんだろう」
憂「梓ちゃん・・・?」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:08:41.38 ID:9Td3xDFt0
憂「お姉ちゃんが、何か梓ちゃんにしたの・・・かな?」
梓「そういう訳じゃ、ないよ。たぶんなるようにしてなっただけ」
梓「たぶん」

憂「私、バンドの事とか、難しい事わからないけど・・・」
憂「梓ちゃんはもう音楽、やらないの?」
梓「そんなこと・・・出来ないよ」
憂「・・・嫌いになっちゃったの?」
梓「まさか」

梓「好きじゃなくなっただけだよ」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:10:38.74 ID:9Td3xDFt0
憂「好きじゃなくなったって・・・」
梓「昔は楽しかったなー」
憂「梓ちゃん?」
梓「先輩達も楽しそうでさ。からかわれたり、練習あんまりしなかったり、色々あったけど」
梓「けど」

梓「楽しかったな・・・」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:14:13.35 ID:9Td3xDFt0
憂「やめようよ、梓ちゃん。良くないよ」
梓「良くないって・・・何が?振り返っちゃ駄目?」
憂「・・・浸ることがだよ。・・・・ギター」
梓「?」
憂「ギター、売っちゃったの?」
梓「うん・・・・もったいないことしたかな、はは」

梓「思い出、振り返るのは好きなくせにさ、」
梓「持っているのは辛くなっちゃったんだ・・・」

憂「ね、梓ちゃん」
憂「バンド、やらない?」

梓「え・・・?」


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:16:32.53 ID:9Td3xDFt0
梓「・・・あ、あは、あははは!何言い出すかと思ったら」
梓「憂と?私が?」
梓「冗談やめてよ」
憂「じょ、冗談なんかじゃ・・」
梓「だったら、もっとやめてよ」
憂「・・・っ」
梓「変な慰め、しないでよ・・・」

梓「駄目だよ・・・」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/19(月) 23:21:58.15 ID:9Td3xDFt0
憂「む、難しく考えないで、気晴らしとか、ならないかな?」
梓「気晴らしって・・・・遊びでやるってこと?」
梓「私が今まであのバンド、どれだけ好きだったか、頑張ってきたか」
梓「やめてすぐにおちゃらけて自己満足なバンドで楽しむなんて、出来ると思う?」

憂「ごめん・・・・」
梓「・・・・」
梓「・・・私こそ、ごめん。やな言い方したね・・・」
梓「憂は、いいよね。・・・ギター、まだ弾けるんだっけ?」
憂「う、うん。コードくらいだけど、まだ」
梓「そっか」

梓「そっか・・・」



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:24:15.69 ID:9Td3xDFt0
梓「・・・おちゃらけ」
憂「え?」
梓「遊びで、おちゃらけ、か」
憂「梓ちゃん?」

梓「音楽やろうとすることを遊びや気晴らしなんて見下して」
梓「じゃあ私がやってきた音楽ってなんだったんだろうね」

梓「結局、誰より全部見下してたのは私・・・だったのかなあ・・・」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:34:29.02 ID:9Td3xDFt0

・・・先輩達は、今も続けているんだろうか
あの殺伐とした空気の中、生存競争のようなバンドの世界を

楽しくないと言いながら、でも充実してると言い聞かせながら

梓「ねえ憂、私まだ、・・・音楽楽しめるのかな」
憂「どうだろう。でも少なくとも梓ちゃんは、楽しもうと思ってるんだよね?」
梓「あはは・・・もうとは思ってるんだけどね・・・」
憂「なら、たぶんきっと出来るよ」
憂「だって、音を楽しむから、音楽 なんでしょ?」

梓「憂・・・・・  ・・・・

梓「・・・・・・あは!・・・あはははははは!!」
憂「梓ちゃん!?」
梓「憂・・・セリフが、はは・・・!くさい・・あはは!」
憂「ひ、ひどいよ梓ちゃん!!」
梓「ご、ごめ・・・ふふ」
憂「もー!」
梓「ごめんってば!ふふ・・・ ありがと。元気、少し出た」
梓「・・・そういえば、」
憂「?」

梓「そういえば、軽い音楽だと思ってバンド始めた先輩が、」


梓「いたかあ」



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:37:01.55 ID:9Td3xDFt0
梓「先輩達、待っててくれるかな?」
憂「え?梓ちゃん?」
憂「もしかして・・・バンドまた戻るの?」
梓「まさか。・・・でも」

梓「新しく作ってみるなら、いいかなあ」



それから3年後。

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:42:29.89 ID:9Td3xDFt0
俺「おおおおおおお」
律「おい!走ってんぞ!」
紬「さっきから、ミスが続くわね・・・!」
俺「しゅ、しゅいませんん」

唯「情けないとこ、見せないようにしよう皆。なんせ」
唯「なんせリタイアしたあの子がまた音楽始めて、初めて対バンに呼んだライブだもの!」

ライブハウス。規模はそこまで大きくないものの、ここまで人が集まるのは
放課後ティータイムというバンドとそして

澪「あの子達の力も、大きいんだろうな」

俺「おおおおおおおおお」
律「いい加減にしろ!!クビにするぞ!!」
俺おおおおおおおおおおおおおお」


控え室

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:47:55.26 ID:9Td3xDFt0
女「梓、水」
梓「あ、ありがと」
男「緊張してるのか?」
梓「あはは・・・うん。でも」

あれから、私はまたバンドを始めた。
結局、憂と組むことはなかったけど、必死にメンバーを集めて、また。

男「てかよく対バン許可してくれたな。梓、半ば喧嘩別れだったんだろ?」
梓「うん・・・でも、だから許可してくれたんだと思う」
男「あ?なんだそりゃ」
梓「あはは・・・私もよくわかんない」

きっと先輩達は、あれから私を見ていてくれたんだろう。
お前は楽しんでやっていけるのか、
お前達は気持ちを忘れずに入れるのかと。



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/19(月) 23:52:36.13 ID:9Td3xDFt0

スタッフ「すいませーん、スタンバイお願いしますー」
梓「あ、はい!」


梓「・・・試されてるのかも、なあ」
女「? でも確かに試されてるよねこのライブ!」
男「食われないように、食ってやろう」
梓「・・・うん。うん!」

そうだ。先輩達にみせてやるんだ。
私は、私たちは凄いんだぞって、負けてないんだぞって

梓「行こう!」

彼女達すら巻き込んだ、楽しい音楽を


―――――私たちは、やってやるんだ





俺「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


                   制作・NHK  おわり



コメント

No title

頭悪い話し方だなぁ

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