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天使「……」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:19:37.94 ID:ER6WLBWgO [1/10]
音無「橘、みんなで釣りするんだけどさ、一緒にこないか?」
奏「まあいいけど」
直井「……」
音無「橘、みんなで釣りするんだけどさ、一緒にこないか?」
奏「まあいいけど」
直井「……」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/13(火) 23:21:50.25 ID:ER6WLBWgO [2/10]
音無「ほら、こうやってこうすると、上手く採れるんだぜ」
奏「あ……(手、触れてる……)」
直井「音無さん!ぼ、僕も上手く出来ないんです、教えて頂けませんか?」
音無「あー……また今度な 今、橘見てるし。 日向か藤なんとかにでもみてもらえよ」
直井「……」
奏「私はもう大丈夫だから、教えてきてあげて……」
音無「そ、そうか。 直井、今いく」
直井「は、はい!(どきどき)」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/13(火) 23:23:38.99 ID:ER6WLBWgO
直井(音無さんの手、おっきい……あったかい……)
音無「お前さ、生徒会だったよな」
直井「はい!生徒会前副会長現会長代理です、音無さん!」
音無「橘と、仲良いのか?」
直井「……いえ別に」
音無「じゃあさ、生徒会室で二人っきりになったり、するのか?」
直井「ごくたまにそういった事もありますが、僕は音無さんと二人っきりになりたいです!結婚してください!」
音無「あ、でけえ魚!橘がやばい!助けないと!」
直井「僕もイキます、音無さん!」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:27:36.15 ID:ER6WLBWgO
その後
音無「奏って良い名前だよな……呼んでいいか?」
奏「あなたがそうしたいなら、そうすれば……」
音無「俺のことはクライス……じゃなくて結弦と呼んでくれ」
直井「……」
日向「おっ、あの二人、なんか良い雰囲気だな」
直井「ふん、あんなの普通だ普通の友情程度だ」
日向「そういやお前、音無に抱き着いてわんわん泣いてたなー」
直井「あの時の、音無さん、良い匂いがした……」
日向「え?」
直井「貴様はデフォで納豆の臭いがする。死ね」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:35:46.59 ID:ER6WLBWgO
ある日
関根「『天使、音無』っと……うっしっし」
ひさ子「今時、相合い傘?うわ、チョークの粉、制服に飛ばすなよ」
関根「飛ばしてないですよっ」
ひさ子「今度はツバが飛んだよっ」
入江「二人ともー、そろそろあっちで練習再開するよぅー」
ユイ「トイレですかー?長いトイレですねー!大便ですかー?」
ひさ子「ったく、ユイのやつ……へいへい、いま行くよー」
関根「てっぺんにハートマーク描いて……、うし、完成ー、ちょ、置いてかないでくださいー」
直井「……」
天使の部分を文人に書き直す直井
直井「……えへへ」
そしてすぐに天使に書き直し去った
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:41:27.24 ID:ER6WLBWgO
善天使にたくさんの悪天使が融合し、寝たまんま天使になった。
直井(ここ最近、音無さんずっと保健室にいる……。音無さん、かなり疲れてるみたいだ……)
直井「音無さん、代わりますよ」
音無「……いや、いい。もう少し、ここに……奏の傍に、いたいんだ」
直井「でも、音無さん疲れてますよ!目の下のクマさん大きいです!」
音無「心配するな、俺は大丈夫だ……それより奏が」
直井「わかりました、でも音無さんの目マジやばいんで、目薬とアイマスクと眼鏡とコンタクトレンズを置いておくんで、使ってくださいね」
音無「ああ……ありがとう」
直井「あ、あと、睡眠はちゃんとしてくださいね」
音無「わかったわかった……もう寝ろよ」
直井「はいっ、おやすみなさい、音無さん!」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:46:10.33 ID:ER6WLBWgO
天使と音無起床
音無「全部、思い出したよ。俺の命は、きっと、誰かを救えたんだ」
奏「その、見知らぬ誰かは、貴方に『ありがとう』って言い続けるわね」
直井(僕もあの日から、『ありがとう』って貴方に言い続けてるんですよ、音無さん……)
音無「よし、成仏って素晴らしい、ここから皆を卒業させよう、奏」
奏「……(こくん)」
直井(音無さんは僕を救ってくれた……だから)
直井(僕も陰から音無さんのお手伝いができたらいいな、えへへ)
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:50:28.89 ID:ER6WLBWgO
直井(音無さん、どこ行ったんだろ……ピンク頭とサッカーして、その後……)
直井「それにしても、今日は良い天気だなー……」
少し機嫌の良い直井であった。
直井「くーじけたぁぅー君にはーもぉぅーいちどぉぅ、たたぁぅーかえるぅー強さとぉぅー……♪」
奏「その曲……」
天使が現れた!
直井「うおっ、貴様いつからそこにいた!」
奏「なんだっけ……」
直井「え?」
奏「その曲……」
直井「……岩沢まさみが最後に歌ってた曲だ」
奏「思い出したわ……ありがとう、直井」
去っていく奏
奏「ないてるーきみこそーふんふふーん、んーんんんーんんんん……♪」
直井「下手な歌だな……」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:56:54.58 ID:ER6WLBWgO
遊佐「ゆりっぺさん、直井さんが影に襲われています」
ゆりっぺ「近くに他のメンバーは?」
遊佐「音無さんと日向さんがいます、武器も所持しているようです」
ゆりっぺ「それなら安心ね」
直井「あ、あぁん……う、ぁあっ入ってくるぅ! なんか入ってきます、音無さぁん!」
遊佐「ゆりっぺさん、直井さんが、卑猥です」
ゆりっぺ「は!?」
遊佐「私もなんだか、むずむずしてきました……」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:01:07.81 ID:Zd7wpYSjO [1/21]
直井(感動した! 音無さんの演説に感動した!)
関根「あっれぇ?直井くん、泣いてるのぉー?感動しちゃったー?」
直井「黙れモブキャラ」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:03:36.98 ID:ER6WLBWgO [10/10]
直井「モブキャラ共のお見送り、お疲れ様です、音無さん!」
直井「どこに行くんですか、音無さん!」
直井(音無さんと一緒にいられるのも、残り僅か、かな……)
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:06:02.83 ID:Zd7wpYSjO [2/21]
ラスボス石田を倒し、無事にゆりっぺは目を覚ました。
ゆりっぺ「……はて、ここは?って、ぉわあっ!」
ゆりっぺがよく見ると、ここは保健室で、野田が手を握って眠っていた。
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:08:28.97 ID:Zd7wpYSjO [3/21]
ゆりっぺ「野田くん!? ちょっと、重いのよ!こぉら起きろ、こらあ!!」
野田の頭を叩くゆりっぺ。
しかし寝起きのためか、あまり力が入らない。
野田「……無事だったか、良かった」
ゆりっぺ「あなたこそ、よく無事でいられたわね。 いつも真っ先にやられてるじゃない。 かませ犬の藤巻くんより先に」
野田「そりゃ、ゆりっぺに会うまでは、死ねないさ」
ゆりっぺ「っ、な、な、なに言ってんのよ、大体もう死んでるし!アホじゃないの、あなた!」
野田「ゆりっぺ……」
ぎゅっ
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:12:26.51 ID:Zd7wpYSjO [4/21]
抱きしめられるゆりっぺ。
ゆりっぺ「……なんなの、この状況」
野田「好きだ、ゆりっぺ……」
ゆりっぺ「す、す……っ!?あなたアホ!?アホなのね!アホなんでしょ!」
野田「確かにアホの極みだな、俺は」
ゆりっぺ「……好きって、あの、どういう…『好き』?」
野田「恋してるって方の、『好き』だ」
ゆりっぺ「どっかで聞いたことのある台詞ね、それ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:16:04.86 ID:Zd7wpYSjO [5/21]
野田「ゆりっぺ、顔が赤いぞ」
ゆりっぺ「っ!」
ゆりっぺ「う、うう……あたしはリーダーなのに、……色恋沙汰なんかで勝手に赤くなって、笑っちゃうでしょ、笑いなさいよ、笑えばいいじゃない、あーっはっはっはっ!って」
野田「はは……」
野田の笑顔が穏やかだったので、ゆりっぺはたじろいだ。
野田「戦いは終わったんだから、良いんじゃないか?普通の女の子みたいで」
ゆりっぺ「……そうだったわ、戦い、終わったんだ」
そういえば石田を倒したんだった。
野田「ああ、もう、ゆりっぺが寝ている間に、多くの仲間は、ここから卒業していった」
ゆりっぺ「え、マジで」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:19:54.38 ID:Zd7wpYSjO [6/21]
野田「ゆりっぺは、俺のことどう思ってるんだ……?」
ゆりっぺ「好き。マジラブCHUCHUよ」
野田「!!」
ゆりっぺ「って言ってあげなきゃ、あなた成仏できないんじゃないの?」
野田「……」
ゆりっぺ「もし、来世があったら、また会いにきなさい」
野田「……!」
ゆりっぺ「今度はきっと、私、普通の女の子だから……弱った時、慰めてあげて」
野田「当然だ……!」
ゆりっぺ「泣いてるときは、今みたいに、ぎゅってしてよね」
野田「絶対に、一人にはしないと、約束する」
ゆりっぺ「ありがとう……約束よ」
野田の体が消えかける。
野田「ああ、約束……むっ!」
ゆりっぺ「……またね」
ゆりっぺ「そういえば今の、最初で最後のキスだったわ……」
誰もいない保健室で呟いた。
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:22:43.99 ID:Zd7wpYSjO [7/21]
卒業式
直井「……女の泣き顔なんか見たくない。 僕が行く」
直井(あ、やば……涙出てきたマジやばい恥ずかしい)
直井「ちょっとトイレ」
一同「えー」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:23:59.26 ID:Zd7wpYSjO [8/21]
直井(ふー……トイレで泣きまくったらすっきりした)
直井(あ、音無さんと天使だ)
音無「消えないでくれええぇ、かなでえぇ!!!」
直井(えー)
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:25:18.45 ID:Zd7wpYSjO [9/21]
音無「かなでええええええ!!!!!」
消えてしまった奏をかき集めるように踊る音無。
音無「そんな……やっと、わかりあえたのに、かなで、……うぅ」
直井(音無さん……)
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:27:27.92 ID:Zd7wpYSjO [10/21]
音無「ひっく……うぅ」
直井「音無さん……」
音無「直井……まだいたのか」
直井「トイレ長くて……すみません。もろちん、手は綺麗に洗ってきましたよ」
音無「頼みがあるんだ、直井……」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:29:40.80 ID:Zd7wpYSjO [11/21]
音無「俺にさ、催眠術かけてくれないか……」
直井「……え?」
音無「奏と、一緒に、二人で、幸せな暮らしをする、夢がみたいんだ」
直井「それで、あなたは消えられるんですか……?」
音無「ああ……頼む」
直井「……そんな」
音無「……頼む」
直井「……」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:33:39.77 ID:Zd7wpYSjO [12/21]
直井「わかりました……僕の目をみてください」
音無「……」
音無の目の前に奏が現れる。
音無(……あ、奏)
奏「結弦、あなたは私を救ってくれた」
音無「俺も、お前に救われたさ……最後に誰かを救えた、それが俺の救いなんだ」
奏「うん、良かったね、結弦……」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:38:16.07 ID:Zd7wpYSjO [13/21]
奏「そして貴方は、私だけじゃない、たくさんの人を救った」
音無「ああ、だから、これからも二人で救っていこう、奏」
奏「それは、できません……」
音無「……え?」
奏「確かに、この、幻想の中なら、あなたも僕も幸せになれる」
奏「でも」
奏「あなたのここでの人生だって、本物だったはずじゃないですか!!音無さん!!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:41:25.05 ID:Zd7wpYSjO [14/21]
音無「……直井?」
直井「僕は音無さんがいなかったら、神になれたとしても、幸せにはなれなかった。 こんな幸せは知らなかった……」
直井「嘘のない思い出が、人生が、一番大切なものだって、」
直井「教えてくれたのは、音無さんじゃないですかっ!!!」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:43:29.45 ID:Zd7wpYSjO [15/21]
音無「……」
直井「あの日から、僕はずっと音無さんの背中を見て、ここまで来たんです」
直井「たとえ貴方が、僕を見てくれなくても」
直井「あの日、貴方がくれた言葉は本物だったから……だから」
音無「……直井」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:45:50.37 ID:Zd7wpYSjO [16/21]
音無「ごめんな、俺、どうかしてた……」
直井「いえ」
直井は頭をかなでなでされ、少しくすぐったかった。
音無「俺さ、ここに残るよ」
直井「え?」
音無「これからここに来るやつが、道を間違わないように。 卒業する手助けがしたいんだ。……だめ、かな?」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:49:03.65 ID:Zd7wpYSjO [17/21]
直井「だめじゃ、ないと思います」
音無「そうか……そう言ってもらえると、嬉しいよ。 お前もそろそろ消えるか?直井」
直井「そうですね……あの、抱きしめてください」
音無「え?」
直井「ぎゅーって、してください」
音無「わかったよ……」
直井(ああ、あの雨の日と同じだ。あったかくて、きもちいい……)
直井(……決めた)
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:50:52.41 ID:Zd7wpYSjO [18/21]
直井「……橘さんが消えたから、現生徒会長は僕、です」
音無「それが、どうしたんだ……?」
直井「……生徒の指導も、生徒会長の役目です」
直井「僕が残ります」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:55:15.96 ID:Zd7wpYSjO [19/21]
直井「音無さんは来世で、橘さんと幸せになってください」
音無「なに言ってんだよ、直井……。お前、卒業は」
直井「橘さんに会ったらまず、『羨ましくて仕方ないぞこの愚民って神が言ってた』って伝えてくださいね……」
音無「……」
直井「泣かないでくださいよ、音無さん……」
音無「あの時と、逆だな……俺が泣いてて、いつの間にか、お前が抱きしめてる形になってる」
直井「えへへ、成長したんですよ、僕も」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 01:01:52.72 ID:Zd7wpYSjO [20/21]
音無「もしさ、生徒会の活動が一段落ついて、今度こそお前がここから卒業したら」
音無「今度は、俺の子供になって欲しいんだ」
直井「はい……」
音無「たくさん甘えていいんだ、たくさん外で遊ぼう、思い出をいっぱい作ろう」
直井「……はい、音無さん」
しばらくの沈黙の後、音無は消えた。
直井「卒業、おめでとうございます……音無さん」
完
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 01:05:24.19 ID:Zd7wpYSjO [21/21]
現世では直井と結婚しましたが、来世では遊佐と結婚してきます
支援&読んでくれた方々ありがとうございました
音無「ほら、こうやってこうすると、上手く採れるんだぜ」
奏「あ……(手、触れてる……)」
直井「音無さん!ぼ、僕も上手く出来ないんです、教えて頂けませんか?」
音無「あー……また今度な 今、橘見てるし。 日向か藤なんとかにでもみてもらえよ」
直井「……」
奏「私はもう大丈夫だから、教えてきてあげて……」
音無「そ、そうか。 直井、今いく」
直井「は、はい!(どきどき)」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/13(火) 23:23:38.99 ID:ER6WLBWgO
直井(音無さんの手、おっきい……あったかい……)
音無「お前さ、生徒会だったよな」
直井「はい!生徒会前副会長現会長代理です、音無さん!」
音無「橘と、仲良いのか?」
直井「……いえ別に」
音無「じゃあさ、生徒会室で二人っきりになったり、するのか?」
直井「ごくたまにそういった事もありますが、僕は音無さんと二人っきりになりたいです!結婚してください!」
音無「あ、でけえ魚!橘がやばい!助けないと!」
直井「僕もイキます、音無さん!」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:27:36.15 ID:ER6WLBWgO
その後
音無「奏って良い名前だよな……呼んでいいか?」
奏「あなたがそうしたいなら、そうすれば……」
音無「俺のことはクライス……じゃなくて結弦と呼んでくれ」
直井「……」
日向「おっ、あの二人、なんか良い雰囲気だな」
直井「ふん、あんなの普通だ普通の友情程度だ」
日向「そういやお前、音無に抱き着いてわんわん泣いてたなー」
直井「あの時の、音無さん、良い匂いがした……」
日向「え?」
直井「貴様はデフォで納豆の臭いがする。死ね」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:35:46.59 ID:ER6WLBWgO
ある日
関根「『天使、音無』っと……うっしっし」
ひさ子「今時、相合い傘?うわ、チョークの粉、制服に飛ばすなよ」
関根「飛ばしてないですよっ」
ひさ子「今度はツバが飛んだよっ」
入江「二人ともー、そろそろあっちで練習再開するよぅー」
ユイ「トイレですかー?長いトイレですねー!大便ですかー?」
ひさ子「ったく、ユイのやつ……へいへい、いま行くよー」
関根「てっぺんにハートマーク描いて……、うし、完成ー、ちょ、置いてかないでくださいー」
直井「……」
天使の部分を文人に書き直す直井
直井「……えへへ」
そしてすぐに天使に書き直し去った
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:41:27.24 ID:ER6WLBWgO
善天使にたくさんの悪天使が融合し、寝たまんま天使になった。
直井(ここ最近、音無さんずっと保健室にいる……。音無さん、かなり疲れてるみたいだ……)
直井「音無さん、代わりますよ」
音無「……いや、いい。もう少し、ここに……奏の傍に、いたいんだ」
直井「でも、音無さん疲れてますよ!目の下のクマさん大きいです!」
音無「心配するな、俺は大丈夫だ……それより奏が」
直井「わかりました、でも音無さんの目マジやばいんで、目薬とアイマスクと眼鏡とコンタクトレンズを置いておくんで、使ってくださいね」
音無「ああ……ありがとう」
直井「あ、あと、睡眠はちゃんとしてくださいね」
音無「わかったわかった……もう寝ろよ」
直井「はいっ、おやすみなさい、音無さん!」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:46:10.33 ID:ER6WLBWgO
天使と音無起床
音無「全部、思い出したよ。俺の命は、きっと、誰かを救えたんだ」
奏「その、見知らぬ誰かは、貴方に『ありがとう』って言い続けるわね」
直井(僕もあの日から、『ありがとう』って貴方に言い続けてるんですよ、音無さん……)
音無「よし、成仏って素晴らしい、ここから皆を卒業させよう、奏」
奏「……(こくん)」
直井(音無さんは僕を救ってくれた……だから)
直井(僕も陰から音無さんのお手伝いができたらいいな、えへへ)
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:50:28.89 ID:ER6WLBWgO
直井(音無さん、どこ行ったんだろ……ピンク頭とサッカーして、その後……)
直井「それにしても、今日は良い天気だなー……」
少し機嫌の良い直井であった。
直井「くーじけたぁぅー君にはーもぉぅーいちどぉぅ、たたぁぅーかえるぅー強さとぉぅー……♪」
奏「その曲……」
天使が現れた!
直井「うおっ、貴様いつからそこにいた!」
奏「なんだっけ……」
直井「え?」
奏「その曲……」
直井「……岩沢まさみが最後に歌ってた曲だ」
奏「思い出したわ……ありがとう、直井」
去っていく奏
奏「ないてるーきみこそーふんふふーん、んーんんんーんんんん……♪」
直井「下手な歌だな……」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/13(火) 23:56:54.58 ID:ER6WLBWgO
遊佐「ゆりっぺさん、直井さんが影に襲われています」
ゆりっぺ「近くに他のメンバーは?」
遊佐「音無さんと日向さんがいます、武器も所持しているようです」
ゆりっぺ「それなら安心ね」
直井「あ、あぁん……う、ぁあっ入ってくるぅ! なんか入ってきます、音無さぁん!」
遊佐「ゆりっぺさん、直井さんが、卑猥です」
ゆりっぺ「は!?」
遊佐「私もなんだか、むずむずしてきました……」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:01:07.81 ID:Zd7wpYSjO [1/21]
直井(感動した! 音無さんの演説に感動した!)
関根「あっれぇ?直井くん、泣いてるのぉー?感動しちゃったー?」
直井「黙れモブキャラ」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:03:36.98 ID:ER6WLBWgO [10/10]
直井「モブキャラ共のお見送り、お疲れ様です、音無さん!」
直井「どこに行くんですか、音無さん!」
直井(音無さんと一緒にいられるのも、残り僅か、かな……)
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:06:02.83 ID:Zd7wpYSjO [2/21]
ラスボス石田を倒し、無事にゆりっぺは目を覚ました。
ゆりっぺ「……はて、ここは?って、ぉわあっ!」
ゆりっぺがよく見ると、ここは保健室で、野田が手を握って眠っていた。
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:08:28.97 ID:Zd7wpYSjO [3/21]
ゆりっぺ「野田くん!? ちょっと、重いのよ!こぉら起きろ、こらあ!!」
野田の頭を叩くゆりっぺ。
しかし寝起きのためか、あまり力が入らない。
野田「……無事だったか、良かった」
ゆりっぺ「あなたこそ、よく無事でいられたわね。 いつも真っ先にやられてるじゃない。 かませ犬の藤巻くんより先に」
野田「そりゃ、ゆりっぺに会うまでは、死ねないさ」
ゆりっぺ「っ、な、な、なに言ってんのよ、大体もう死んでるし!アホじゃないの、あなた!」
野田「ゆりっぺ……」
ぎゅっ
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:12:26.51 ID:Zd7wpYSjO [4/21]
抱きしめられるゆりっぺ。
ゆりっぺ「……なんなの、この状況」
野田「好きだ、ゆりっぺ……」
ゆりっぺ「す、す……っ!?あなたアホ!?アホなのね!アホなんでしょ!」
野田「確かにアホの極みだな、俺は」
ゆりっぺ「……好きって、あの、どういう…『好き』?」
野田「恋してるって方の、『好き』だ」
ゆりっぺ「どっかで聞いたことのある台詞ね、それ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:16:04.86 ID:Zd7wpYSjO [5/21]
野田「ゆりっぺ、顔が赤いぞ」
ゆりっぺ「っ!」
ゆりっぺ「う、うう……あたしはリーダーなのに、……色恋沙汰なんかで勝手に赤くなって、笑っちゃうでしょ、笑いなさいよ、笑えばいいじゃない、あーっはっはっはっ!って」
野田「はは……」
野田の笑顔が穏やかだったので、ゆりっぺはたじろいだ。
野田「戦いは終わったんだから、良いんじゃないか?普通の女の子みたいで」
ゆりっぺ「……そうだったわ、戦い、終わったんだ」
そういえば石田を倒したんだった。
野田「ああ、もう、ゆりっぺが寝ている間に、多くの仲間は、ここから卒業していった」
ゆりっぺ「え、マジで」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:19:54.38 ID:Zd7wpYSjO [6/21]
野田「ゆりっぺは、俺のことどう思ってるんだ……?」
ゆりっぺ「好き。マジラブCHUCHUよ」
野田「!!」
ゆりっぺ「って言ってあげなきゃ、あなた成仏できないんじゃないの?」
野田「……」
ゆりっぺ「もし、来世があったら、また会いにきなさい」
野田「……!」
ゆりっぺ「今度はきっと、私、普通の女の子だから……弱った時、慰めてあげて」
野田「当然だ……!」
ゆりっぺ「泣いてるときは、今みたいに、ぎゅってしてよね」
野田「絶対に、一人にはしないと、約束する」
ゆりっぺ「ありがとう……約束よ」
野田の体が消えかける。
野田「ああ、約束……むっ!」
ゆりっぺ「……またね」
ゆりっぺ「そういえば今の、最初で最後のキスだったわ……」
誰もいない保健室で呟いた。
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:22:43.99 ID:Zd7wpYSjO [7/21]
卒業式
直井「……女の泣き顔なんか見たくない。 僕が行く」
直井(あ、やば……涙出てきたマジやばい恥ずかしい)
直井「ちょっとトイレ」
一同「えー」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:23:59.26 ID:Zd7wpYSjO [8/21]
直井(ふー……トイレで泣きまくったらすっきりした)
直井(あ、音無さんと天使だ)
音無「消えないでくれええぇ、かなでえぇ!!!」
直井(えー)
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:25:18.45 ID:Zd7wpYSjO [9/21]
音無「かなでええええええ!!!!!」
消えてしまった奏をかき集めるように踊る音無。
音無「そんな……やっと、わかりあえたのに、かなで、……うぅ」
直井(音無さん……)
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:27:27.92 ID:Zd7wpYSjO [10/21]
音無「ひっく……うぅ」
直井「音無さん……」
音無「直井……まだいたのか」
直井「トイレ長くて……すみません。もろちん、手は綺麗に洗ってきましたよ」
音無「頼みがあるんだ、直井……」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:29:40.80 ID:Zd7wpYSjO [11/21]
音無「俺にさ、催眠術かけてくれないか……」
直井「……え?」
音無「奏と、一緒に、二人で、幸せな暮らしをする、夢がみたいんだ」
直井「それで、あなたは消えられるんですか……?」
音無「ああ……頼む」
直井「……そんな」
音無「……頼む」
直井「……」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:33:39.77 ID:Zd7wpYSjO [12/21]
直井「わかりました……僕の目をみてください」
音無「……」
音無の目の前に奏が現れる。
音無(……あ、奏)
奏「結弦、あなたは私を救ってくれた」
音無「俺も、お前に救われたさ……最後に誰かを救えた、それが俺の救いなんだ」
奏「うん、良かったね、結弦……」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:38:16.07 ID:Zd7wpYSjO [13/21]
奏「そして貴方は、私だけじゃない、たくさんの人を救った」
音無「ああ、だから、これからも二人で救っていこう、奏」
奏「それは、できません……」
音無「……え?」
奏「確かに、この、幻想の中なら、あなたも僕も幸せになれる」
奏「でも」
奏「あなたのここでの人生だって、本物だったはずじゃないですか!!音無さん!!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:41:25.05 ID:Zd7wpYSjO [14/21]
音無「……直井?」
直井「僕は音無さんがいなかったら、神になれたとしても、幸せにはなれなかった。 こんな幸せは知らなかった……」
直井「嘘のない思い出が、人生が、一番大切なものだって、」
直井「教えてくれたのは、音無さんじゃないですかっ!!!」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:43:29.45 ID:Zd7wpYSjO [15/21]
音無「……」
直井「あの日から、僕はずっと音無さんの背中を見て、ここまで来たんです」
直井「たとえ貴方が、僕を見てくれなくても」
直井「あの日、貴方がくれた言葉は本物だったから……だから」
音無「……直井」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:45:50.37 ID:Zd7wpYSjO [16/21]
音無「ごめんな、俺、どうかしてた……」
直井「いえ」
直井は頭をかなでなでされ、少しくすぐったかった。
音無「俺さ、ここに残るよ」
直井「え?」
音無「これからここに来るやつが、道を間違わないように。 卒業する手助けがしたいんだ。……だめ、かな?」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:49:03.65 ID:Zd7wpYSjO [17/21]
直井「だめじゃ、ないと思います」
音無「そうか……そう言ってもらえると、嬉しいよ。 お前もそろそろ消えるか?直井」
直井「そうですね……あの、抱きしめてください」
音無「え?」
直井「ぎゅーって、してください」
音無「わかったよ……」
直井(ああ、あの雨の日と同じだ。あったかくて、きもちいい……)
直井(……決めた)
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:50:52.41 ID:Zd7wpYSjO [18/21]
直井「……橘さんが消えたから、現生徒会長は僕、です」
音無「それが、どうしたんだ……?」
直井「……生徒の指導も、生徒会長の役目です」
直井「僕が残ります」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 00:55:15.96 ID:Zd7wpYSjO [19/21]
直井「音無さんは来世で、橘さんと幸せになってください」
音無「なに言ってんだよ、直井……。お前、卒業は」
直井「橘さんに会ったらまず、『羨ましくて仕方ないぞこの愚民って神が言ってた』って伝えてくださいね……」
音無「……」
直井「泣かないでくださいよ、音無さん……」
音無「あの時と、逆だな……俺が泣いてて、いつの間にか、お前が抱きしめてる形になってる」
直井「えへへ、成長したんですよ、僕も」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 01:01:52.72 ID:Zd7wpYSjO [20/21]
音無「もしさ、生徒会の活動が一段落ついて、今度こそお前がここから卒業したら」
音無「今度は、俺の子供になって欲しいんだ」
直井「はい……」
音無「たくさん甘えていいんだ、たくさん外で遊ぼう、思い出をいっぱい作ろう」
直井「……はい、音無さん」
しばらくの沈黙の後、音無は消えた。
直井「卒業、おめでとうございます……音無さん」
完
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/14(水) 01:05:24.19 ID:Zd7wpYSjO [21/21]
現世では直井と結婚しましたが、来世では遊佐と結婚してきます
支援&読んでくれた方々ありがとうございました
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No title
直井がちゃんと直井で安心した
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