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唯「私とあずにゃんのサイケロック! ~つまりセックス~」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 17:57:48.66 ID:uMhXHVEWO [1/52]
『strawberry fields forever』

ある夏の日の中野家。

梓「そろそろ休憩しましょうか」

唯「ふひー……疲れた~……あづ~い……」

梓「でも次のライブは大丈夫そうですね」

唯「うん!あずにゃんお師匠サマのおかげだよ!ありがとう!」

唯「ところでこのリビング……レコードとCDがいっぱいだね~」

梓「両親の職業柄、溜まっちゃうんですよ」

唯「なんか聴こうよ」

梓「うーん、唯先輩でも知ってそうなのってビートルズくらいしかないですよ?」

唯「それでいいよ」

梓はmagical mystery tourと書かれたCDを手に取ると、それをデッキに入れた。
右手に持ったリモコンの再生ボタンを押すと、スピーカーから流れる軽快なバンドサウンドが部屋に響いた。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:03:11.43 ID:uMhXHVEWO
唯「あ、私このCD知ってるよ。なんで知ってるんだっけ……」

梓「この前まで憂に貸してましたから」

唯「ああ、そっかぁ。……あれ?あずにゃんそこ……」

唯は梓の首を指差した。

梓「あ……。皮が剥けてるみたいですね」

唯「脱皮?あずにゃんって爬虫類だったんだね」

梓「んな……違います!日焼けした皮が剥けてきただけですよ!」

梓「はぁ……。これ見た目汚くなるから嫌なんですよね」ペリペリ

唯「……」ジー

梓「あ、すいません。お見苦しいものを見せちゃって……」

唯「それちょーだい!」

梓「え」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:04:49.90 ID:uMhXHVEWO
唯「ほしい!」

梓「えっと……この皮の事ですか?」

唯「うん!」

梓「こんなの貰ってどうするんですか……」

唯「食べたい!」

梓「……」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:09:17.78 ID:uMhXHVEWO
唯「ちょーだい!」

梓「……」

唯「あずにゃんの皮ちょーだい!」

梓「……い、嫌です!」

唯「なんで~!?いいじゃんいいじゃん!」

梓「食べるなんてなんか気持ち悪いから嫌です!」

唯「気持ち悪くないよ。あずにゃんの皮なんだから」

梓「私が気持ち悪いんですってば」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:14:13.78 ID:uMhXHVEWO
唯「むぅ。じゃあいいもん。勝手に食べるから」

梓「へっ?……あっ、ちょ……何す……」

唯は梓を抱き寄せると、梓の首筋に舌を這わせた。

唯「ん~……」

梓「なっ……何してるんですか!?」

唾液と汗で湿った梓の皮膚がふやけ始めると、唯は唇の先で首筋を優しく挟んだ。

梓「や、 やだ……やめてくださいよ!」

唯「……あずにゃん、お日様の匂いがするね」

梓「っ……!」

唯が梓の耳元で小声混じりに囁いた。
その声は、梓の身体を貫いた。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:19:03.80 ID:uMhXHVEWO
梓「あっ、や、やめて……」

唯は音を立てて、梓の首を吸った。
そうすると、日焼けした梓の首の薄皮がめくれた。
唯は吸い付きながら、それを舌で舐めとった。

梓「お、お願いっ……唯先輩やめて……っ。こんな……」

「こんな所で」と言いかけて、 梓は言葉を飲み込んだ。
今この家にいるのは、唯と梓の二人だけ。
誰に見られているわけでもなく、何をしようと気兼ねする事もない。
今、この部屋には、倫理も規範も存在しない。
梓はその事に気づいた梓の中に、今までひた隠しにしてきた欲望の火種が燻り始めた。

梓の肌にぷつぷつと汗が滲む。

梓の脚は震え始め、その身を唯に預けてしまっていた。

唯は構わず、抗う事のできない梓の首を舐め続けた。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:22:41.14 ID:uMhXHVEWO
梓は左手で唯の腕をつかみ、引き離そうとする。

梓「ほ……本当にやめて……やめてください……」

無駄と理解しながら、上擦った声で梓は言った。

筋肉は弛緩していたが、梓は右手に持ったリモコンを落とさないように、なけなしの力をこめた。
何の助けにもならないが、このリモコンだけが梓の理性の拠り所になっていた。

唯「もうちょっとだけだから……ね?」

唯の声は呪文の様に、強烈に梓の頭に響いた。
梓は頭蓋を内側から叩き割られるような衝撃を覚えた。

梓「あ……あ、唯せんぱ……」

梓は、唯の腕を掴んでいた左手を唯の背中に回すと、肩のあたりをぎゅっと掴んだ。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:26:27.34 ID:uMhXHVEWO
唯「んー…………」

唯は梓の首筋をさらに強く吸った。

梓「やっ……」

梓は唯の身体にしがみついたまま、なんとか崩れ落ちそうになるのを堪えた。
二人の素脚が触れ合うと、その柔らかさと滑らかさに、いよいよ梓の身体は力を失い、もつれた足が後ずさった。

すぐ後ろの壁に梓は押し付けられ、唯は梓の身体と壁の間に手を入れて、梓を支えた。
重心を唯に委ねた事で、心も明け渡してしまったような感覚に梓は襲われた。

梓の頬を汗が伝い、首筋に流れていく。

梓「せっ……先輩、汗……汗、きたな……いですからっ……もうやめて……」

息も絶え絶えに梓がそう言うと、唯は鼻を小さく鳴らして笑い、梓の皮ごと汗を舐めとった。

汚れすら欲する唯のその行為が、首の皮と一緒に梓の理性を剥がし始めた。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:30:41.34 ID:uMhXHVEWO
唯の歯が梓の首筋に当たった。

梓の身体が、空気が抜けたように崩れる。

唯と壁に挟まれたまま、梓はぺたんと地面に腰を落とした。

唯もその動きに合わせて自身もしゃがみ、梓の首筋の皮を舐めとり続けた。

梓「それ……いい……」

絞り出された梓の言葉に気を良くした唯は、舌先でちろちろと梓の首筋を刺激し、軽く歯を立て、優しく噛んだ。

梓「あっ、んっ……あ……唯先輩……唯先輩!ああっ!」

一際大きく鳴いた梓の甘ったるい声が、部屋に響いた。
スピーカーからは相変わらずビートルズの曲が流れている。

初めて耳にした梓の嬌声に唯は驚き、唇を梓の首から離した。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:38:27.59 ID:uMhXHVEWO
唯は両手を梓の頬に当て、その声を出したのが梓である事を確認するように、輪郭を包んだ。

梓「は……ぁ……唯…せ……んぱい……」

溶けたアイスのような梓の顔を、唯は具に見る。

瞳は物乞いのように唯をじっと見据え、いじらしく涙を溜めている。
陽で焦げた頬は赤く染まり、小鼻がひくひくと震えている。
薄く開いた口からは蠱惑的な吐息が漏れ、言葉が出口を見失ったようだった。

唯「あずにゃん……?」

唯にとってはいつものスキンシップの延長だったが、梓にとっては違った。
踏み込んではいけない領域に不用心に足を突っ込んだ事に気づいた唯は、困惑した。

そしてそれに気づいた事で、唯自身にとってもただのスキンシップではなくなっていた。

二人の本能が呼応し始める。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:43:56.02 ID:uMhXHVEWO
梓「やめ……ないで……もっ……と……」

言葉に加えて眼差しでそう懇願する梓の目は、唯の知るどんな梓よりも従順だった。

なんで私は唯先輩にこんな事を言っているんだろう。暑さでおかしくなっちゃったのかな。

梓は自問するが、陽炎のように揺らめく理性では、その答えを見つけられなかった。

唯は梓の頬を手で覆ったまま、おでこをくっつけた。

唯「私の視界、あずにゃんでいっぱいだよ……」

梓「はい……」

唯「あずにゃんの息、いい匂いがするよ……」

梓「はい……」

唯「あずにゃん……」

これ以上、どんな言葉を添えればいいのか、唯にはわからなかった。
ただ、梓の唇が、強力な磁力を持って唯の心を引きつけていた。
唯は、自分の裡に生まれた卑しさに戸惑い、恐怖していた。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:49:04.61 ID:uMhXHVEWO
唯は、自分の細胞のひとつひとつから発せられる遺伝子の命令に従うべきかどうか迷っていた。

私がしようとしている事は……あずにゃんが今私にして欲しいと思っている事は、いつものじゃれ合いとは違う。
私の知らないあずにゃんを知ると同時に、私の知らない私を知る作業。

行き過ぎた好奇心は時として不安を生む。それが唯を迷わせた。

梓の唇はすぐ目の前にある。
しかし、唯にはその数センチが途方に暮れるほど遠く思えた。

唯「あず……にゃん……」

梓は、自分の名前を呼ぶ唯の声にこもるものが変わった事に気づいた。
唯の声は、梓に最後の意志の確認をするように、真実味を帯びていた。

ずるい。
唯先輩はずるい。
こんなの嫌なのに、嫌じゃない。
嫌じゃなくしてしまう唯先輩はずるい。


梓は、唯がその最後の一歩を踏み出すのを待ち、目を閉じた。

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:52:51.63 ID:uMhXHVEWO
唯「あずにゃん、睫毛きれい……」

梓は何も答えなかった。

唯は自分を詰った。

私はまだ言葉に頼っている。
もうそんな段階は過ぎてるのに。
あずにゃんは覚悟を決めたのに。

唯は梓の頬に添えた手の親指で、その形を確かめるように梓の唇をなぞった。
梓は目を閉じたまま、小さく身体を震わせた。

鼓動は鳴る。
お互いを欲しくて欲しくてたまらないから、それを伝えあうように脈打つ。
スピーカーから流れる音楽の様にはっきりと聞こえるわけではなかったが、互いの耳にそれは届いていた。

ポール・マッカートニーの歌声の中、二人の吐息が舞った。

聞こえる。
あずにゃんの鼓動が。
唯先輩の鼓動が。

唯「……」

もう言葉に用はない。
あとは互いが発する引力に身を委ね、熱と優しさを分け合うだけだ。

唯は目を閉じると、ついに数センチの距離を埋めた。

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 18:57:25.64 ID:uMhXHVEWO
唯はすぐに顔を離した。

梓「先輩……」

目を開けた梓の頬に伝うのが、汗なのか涙なのか、唯にはわからない。

唯はまた唇を重ねた。
そしてまたすぐに離す。
それを繰り返していると、二人の身体に宿る熱はがむしゃらな衝動を生んでいった。

唯の肩を掴む梓の手に少しずつ力がこもる。

最初は優しく触れ合うだけだった二人の唇は、徐々に無遠慮に、暴力的になっていった。

唯「ん、ん……っ」

梓「ふっ……ん……む……」

唯は舌で梓の唇をこじ開けた。
唯に侵入された梓の身体に、未曽有の快感が走った。

唾液は無味でありながら、樹液のように甘く広がる。

唯はゆっくりと手に力を込め、梓の身体を倒し、梓に乗る格好になった。

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:02:48.87 ID:uMhXHVEWO
口の中を蹂躙されながら、梓は薄く目を開けた。

自分の上に乗り、目を閉じて夢中になっている唯を見た梓に去来したのは無諺の飢餓感だった。

唯先輩、まだ足りない。
もっともっと、私を求めて。
私の隙間を全部埋めて。


梓は唯の身体をきつく抱き、積極的に舌を絡めた。
三十八度の唾液は混ざり、二人の舌が溶け合う。
そうしていると、二人の存在の境界がぼやけていく気がした。

それでも二人の飢餓に終わりは見えない。

唯「あ……あずにゃ……むっ……うむっ……ん」

梓「はっ……あ、せんぱ……唯先輩っ……」

舌を絡め、身を捩りながら、唯は掻き毟るように梓の髪を撫で、梓は引っ掻くように唯の身体を触った。

少しでも身体がひっつくように、太股をこすりつけ、腕を絡めた。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:07:01.04 ID:uMhXHVEWO
梓はリモコンのスイッチを押し、コンポの電源を切った。
梓の右手からするりとリモコンは滑り落ち、理性の鎖から解き放たれたその手が、唯の身体に回される。
歌声はぷっつりと途切れ、二人が互いの名を囁く声と唇の触れ合う音だけが、セミの合唱の中、蒸した部屋に響く。


歌うための唯の声と、ギターを弾くための梓の指は、もはやその目的を失い、論理のない行為のためだけに存在していた。

あずにゃんに溶けたい。
唯先輩とひとつになりたい。

そう願ってもなお、二つの鼓動は交わらない。


聞こえる。
重なった身体から鼓動が聞こえる。
まだ聞こえる。

心臓が、身体が、私たちが二つである事がもどかしい。
私達は本当はひとつなのに、ずっと分けられて生きている。
だからこんなに惹かれ合う。
だからこんなに求め合う。

どれだけ唇を貪っても埋まらない隙間に耐えかね、唯は梓のノースリーブシャツの中に手を滑らせると、下腹部を撫でた。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:11:12.98 ID:uMhXHVEWO
梓「あっ……」

戸惑い混じりの嬌声を梓が漏らした。

唯はそれに気づいたが、意志の確認をする理性は残っていなかった。

梓が発する匂い。
シャンプーとか吐息とか、そういうものとは別の……梓自身から香る、甘くすえた匂いが、夏を照らす太陽のように唯を眩ませた。

唯 「はぁ……はぁっ……ん……ふ……」

めちゃくちゃに梓の舌を舐めまわしながら、唯は梓の胸を触った。

梓「あっ、あ……ん」

蕾の様に微かに膨らんだ乳房、その先端を摘むと、梓の身体が仰け反った。

梓「あっ、あ……」

濁り、遠のく梓の意識に反比例して、感覚は研ぎ澄まされていく。

梓「んっ……あっ……うあっ……んっ……んん」
唯の鼓膜を震わせる梓の声は、唯の脳髄に届き、針を突き刺すように響いた。

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:14:46.87 ID:uMhXHVEWO
それは唯にほんの少しの恐怖と、際限のない喜びを与えた。

その声は、梓自身も刺激した。
唯の指先から伝わる体温が、未知の梓を引き出した。

梓は唯の太股をすっと撫で、唯の腰に巻かれたベルトに手をかけた。

唯「あずにゃん……」

唯は泣きそうになるのをやっとの思いで堪えた。
梓がここまで踏み込んでまで自分を求めている事が、この上なく嬉しかった。

唇を離し、互いの顔をじっと見詰めあう。

カチャカチャという金属の擦れる音がして、ベルトは外された。

梓「唯先輩……」

梓はデニムの中に手を滑らせると、唯の下着の上から恥部をなぞった。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:19:22.89 ID:uMhXHVEWO
唯「んっ!あ、あっ!ま、待って……」

構わず、梓は触り続ける。

唯 「やっ、だっ……め……!あっ、あっ、あ……ああ……ん……!」

弱々しく顔をしかめ、唯は喘いだ。

梓「はぁ……はぁ……唯先輩、可愛い……」

息を荒げながら、梓は唯の下着の中に指を入れた。

唯の湿りが、梓の指先に触れた。

そこから伝わる原始的な熱が、梓の情欲を更に加速させる。

子供のように柔らかく、母親のように温かい。
その感触は、唯の存在そのものを、弁舌な詩人のそれよりも遥かに正確に梓に伝えた。

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:24:03.70 ID:uMhXHVEWO
唯「あっあっ……やだっ、は……あ……うぁっ……ああっ!」

梓の上に乗る唯の身体が、大きく脈打った。

唯の喘ぎが、天使と悪魔の紙一重、その丁度真ん中で揺れる。

聞いた事のない声。
見た事のない顔。
私の知らない唯先輩。
可愛い。
唯先輩、もっと可愛くなって。
私の指で、もっともっと可愛くなって。

唯「あっあっああっ!うあ…………あっ……!ひっ……いい…っ」

汗ばんだ唯の頬に、栗色の髪が張りつく。

唯は梓の唇に、自分の唇をあてがった。
そこにかつての迷いはもうなかった。

なおも唯は喘ぎ続け、唇から直接伝わる嬌声は、梓の本能をさらに刺激した。

未発達な身体からフェロモンは搾り出され、四方に広がる。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:29:50.32 ID:uMhXHVEWO
蒸した部屋は、汗と欲にまみれた二人の熱でいっそう温度を増し、蝉の合唱も打ち消すような嬌声が響き渡った。

梓の指に弄ばれる唯の恥部からは、卵を混ぜるような卑猥な音が鳴り続ける。

身体を貫く、閃光のような快感で霞む意識の中、唯は梓を求めた。

唯は梓のショートパンツの中に手を入れ、優しさを余す事なく伝えた。

梓「んっ……ん……あ……はあぁっ……」

それから唯と梓は、愛情を存在ごとぶつけあうように、激しく手を動かし、お互いを確かめ合った。

世界を吹き飛ばす快楽の中、衝突し合う二人の存在は潰れ、溶け合い、人の容を捨ててひとつになっていく。

より強く舌を絡め、嵐のように手を動かし続ける唯と梓は、二人の鼓動の鳴るリズムが重なった事に気づいた。

行為を通して、唯と梓はついにひとつの心臓を共有したのだ。

梓「あ、ああっ……唯先輩…… 唯先輩……っ!」

唯「あっ、うあ……ふあぁ……あ、あ……もっ……もっとぉ……!」

至上の幸福に包まれた二人は、より高次へと昇っていく。

最後の快感が、二人を真っ白に塗りつぶた。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:33:15.46 ID:uMhXHVEWO
唯「は…ぁ……はぁ……」

梓「はっ……はっぁ……」

力の抜けた二つの身体が不規則に震えた。

部屋は、撒き散らされた女の匂いで充満していた。

唯「えへへ……」

唯は梓の下着から手を抜き、指先についた粘液を舐めた。

しょっぱい。
苦い。
でも、とっても甘い。
これがあずにゃんの味……。

梓の味は、摘んだばかりの青い苺のように瑞々しく、唯の口の中に広がった。

梓「はぁ……はぁ……唯、せん……ぱい……」

のしかかる唯の身体の重みを感じながら、梓は無意識に唯の名を呼んだ。

梓は少しずつ言葉を取り戻していったが、不埒に揺れる焦点は合わない。

それでも梓は唯の顔を見つめる。
唯も慈愛に満ちた眼差しを梓に送る。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:38:47.13 ID:uMhXHVEWO
呼吸が整い、身体の熱が逃げると、鼓動はまた二つに分かれた。
別々の身体に宿りなおした二人の意識。
それでもなお、共通の時間が彷徨う。

梓は唯の鼓動に耳を澄ませながら、床に転がるリモコンに手を伸ばした。

私達は、これからも別々なまま。
だから、これからも求め合い、今の行為を繰り返す。
飽きる事なく貪り、心と身体を開拓していく。

唯は向日葵の綿にそうするように、静かに梓の首に唇を当て、剥けた皮を舐めとった。

唯「気持ち悪い?」

梓は目を閉じ、リモコンのボタンを押した。

梓「気持ち悪くないです……」

唯は満足気な笑みを見せるとスピーカーから流れる音楽に耳を傾けた。

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 19:45:22.47 ID:uMhXHVEWO
唯は梓から唇を離し、呟いた。

唯「あ……私、この歌知ってるよ……」

梓は目を開けて、唯の顔を見上げた。

唯「ストロベリーフィールズ……」

唯が囁き、あやすように歌う。
今の心持ちのまま、梓が緩慢な眠りにつけるように、唯は優しく歌う。



唯「ストロベリーフィールズフォーエバー……」

しかし、梓が唯の下着の中に入れたままの手を動かすと、歌声はまた嬌声に変わった。


唯梓編」完

参考BGM



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