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とある無能力者と大能力者の日常

233 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 22:38:05.58 ID:gNJ079Ao [2/8]
さあて、ここで空気を読まずにまさかの浜滝もの投下ですよー、と
……にしてもタイミング悪いな俺
ただ今日中にどうしても投下しておきたい

5レスほど借ります

234 名前:とある無能力者と大能力者の日常[] 投稿日:2010/07/06(火) 22:39:20.50 ID:gNJ079Ao [3/8]
浜面「ふー、いい湯だった」

 タオルを頭に乗せて出てきた浜面。
 髪はまだいくらかの水分を含んでいる。

滝壺「ごめんはまづら。ドライヤーこっちに持ってきたまんまにしてた」

浜面「いいよ別に、ほっときゃそのうち乾くだろうし」

滝壺「かぜひいちゃう」

浜面「こんなんで風邪ひくほどヤワな体してねえよ」ヨッコラショ


滝壺「……」ジー

浜面「どうした?」

滝壺「私が乾かしてあげる」

浜面「えっ、いや、別にいいって」

滝壺「嫌なの?」

浜面「いや、嫌じゃないけど、なんていうか」

滝壺「一度してみたかったんだけど。……だめ?」

浜面「だ、だめじゃないです」

235 名前:とある無能力者と大能力者の日常[] 投稿日:2010/07/06(火) 22:40:35.60 ID:gNJ079Ao [4/8]
滝壺「はまづら、ここ座って」

浜面「お、おう」チョコン


浜面(こういう妄想も何度かしたことがあるが、いざやってもらうとなると思ったより恥ずかしいな。ただ髪乾かしてもらうだけなのに)


滝壺「ドライヤーの前に、まずはタオルで軽く拭こう」

浜面「オーケー」

 滝壺は、浜面の頭に乗ったタオルを取り払う。

滝壺「髪の毛ぺったんこだね」

浜面「濡れるとこうなるんだよ。なんかすごくダセえよな」

滝壺「これはこれでありだと思うよ」

浜面「そうか? 水も滴るいい男、なんてちって!」

滝壺「大丈夫。私はそんなはまづらを応援してる」

浜面「あれー、今俺何か応援されるようなこと言ったっけー」

ガシガシ

浜面「もうちょい強く。ちょい右。あー、そこそこ。あ゛ー」

滝壺「はまづらオッサンみたい」

浜面「うるせえよ」

滝壺「大丈夫。私はそんなオッサンはまづらを応援してる」

浜面「俺こうやってすました顔でいるけど地味に傷ついてるからな。好きな子にオッサンって呼ばれて悦ぶ奴はレアだからな」

237 名前:とある無能力者と大能力者の日常3[] 投稿日:2010/07/06(火) 22:42:17.48 ID:gNJ079Ao [5/8]
バサッ
カミノケクルーン

滝壺「あ、いつものはまづらだ」

浜面「いつものってなんだよ。にしてもだいぶ乾いたな。もうドライヤーする必要なくね」

滝壺「何言ってるの。ここからが本番だよ」

 ドライヤーを取り出す滝壺。

滝壺「熱かったら言ってね?」

浜面「ああ」

ヴゥゥゥン
ワシャワシャ

滝壺「髪痛んでる」

浜面「やっぱそうなの? 髪とか気にしないから特別な手入れなんて全然してないからな。染めてるし」

滝壺「……はまづららしいね」

浜面「どういうことだよ。やっぱ細かいところに気を使わない男は駄目か?」

滝壺「ううん。そうじゃないよ」

238 名前:とある無能力者と大能力者の日常4[] 投稿日:2010/07/06(火) 22:43:17.10 ID:gNJ079Ao [6/8]
 滝壺はドライヤーのスイッチを切った。
 髪はすでに乾いていた。


滝壺「はまづらは、もっと自分を大切にしたほうがいい」

浜面「何言ってんだ。自慢じゃないが、俺はスキルアウト時代『他人に厳しく自分に甘く』をモットーにしてたような男だぞ」

滝壺「麦野と戦ったときも、ロシアに行ったときも。はまづらはいつも自分のこと二の次にしてた」

浜面「ッ……」

滝壺「私怖かったよ。はまづらが傷つくのをただ見ることしかできなくて。本当に怖かった」

浜面「滝壺……」

滝壺「はまづらは、私にできた新しい居場所なの。だから、もっと自分に優しくしてあげて」


滝壺「……」

浜面「……」

滝壺「よしよし」ナデナデ

浜面「……なにやってんだよ」

滝壺「はまづらのかわりに、はまづらを大切にしてるの」

浜面「……小っ恥ずかしいんだが」

滝壺「大丈夫だよ。私たち以外に誰もいないし、恥ずかしがらなくても大丈夫」ナデナデ

240 名前:とある無能力者と大能力者の日常5[] 投稿日:2010/07/06(火) 22:45:41.01 ID:gNJ079Ao [7/8]
浜面(……ちくしょう、ガキ扱いしやがって。俺のほうが年は上なんだぞ。それに確かに俺はお姉さん好きだけど、どっちかっていうと誘惑系悪女的お姉さんが好きなのであって、こんな風に子ども扱いされても俺のプライドが許さないというかなんというか)ゴニョゴニョ


浜面(だー、くそっ。……幸せすぎる)

浜面「はあ」

滝壺「どうしたの」

浜面「いや、なんかさ、あまりにも幸せすぎてつい溜息が出た」

滝壺「何それ」

浜面「スキルアウト時代もそれなりに楽しかったけど、こんな風に落ち着いた幸せってのは感じなかったな」

 浜面は滝壺に向き合う。
 二人の目が合った。

浜面「それもこれも滝壺、お前のおかげだな」

滝壺「はまづら……」


浜面「俺は別に、自分を大切にしてないわけじゃないんだぜ。俺が傷ついたら悲しむ人がいるってのも理解してる。ただ、自分よりも大切なものを守るには、俺が傷つく以外に方法がなかったってだけで」

滝壺「だからそれが」

浜面「それに、滝壺だって俺のことは言えないぞ。お前ももっと自分のことを大切にしてくれ。見てるこっちがヒヤヒヤするんだよ」

滝壺「……」

浜面「お前は、俺にできた新しい居場所なんだからな」


滝壺「……」

浜面「……」

浜面「おりゃこのやろっ」ワシャワシャワシャー

滝壺「何するの」ウー

浜面「よし、明日は俺が髪乾かしてやるよ」



浜面「滝壺の変わりに、俺が滝壺を大切にする。これでおあいこだ」

滝壺「……うん」

おわり

245 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/06(火) 22:49:34.34 ID:gNJ079Ao [8/8]
いやあ初めてのss投下で心臓バクバク

……でもやっぱタイミング悪かったかな
あえて今投下したのは、やっぱり自分で求めるだけじゃ駄目で、それが好きならやっぱ自分で書いちゃおうゼ!
ってことが言いたかったのです

浜滝ssもっと増えろ

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