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上条「・・・死んだ世界戦線・・・?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 15:59:00.83 ID:vWCPusdY0 [1/23]
ゆり「そう。ここはごく一部の『死んだ人』が来る場所なの」

上条「どうしてこうなった…不幸だ…」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 16:04:59.53 ID:vWCPusdY0 [2/23]
そこらへんは融通きかせてちょうだい
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上条「まさか、いくら不幸だからって死滅ツートまで用意しなくてもいいでしょうカミサマ!?」

ゆり「説明は後でするからまずはコレ持って、ハイ銃」ポイッ

上条「おわっと!?」パシッ

銃「バリン!パラパラ・・・」

ゆり「」

上条「・・・あー、こりゃ説明が要るな・・・」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 16:12:43.51 ID:vWCPusdY0
上条「・・・っつーわけで、異能の力とか、それに準ずるものはなんでも消し飛ばしちまうってわけな」

ゆり「だから特殊な技法で作られたギルドの武器が消えたのね・・・」

ゆり「でも、この世界は生前の世界とは全く理屈が違うわよ?
   それさえも壊されたらどうなるの?」

上条「あー、そこらへんどうなんでせうか・・・」

竹山「それはボクが説明しましょう。あくまで仮説ですが」

ゆり「竹山くん!?何時からそこに?」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 16:21:15.31 ID:vWCPusdY0
竹山「きっと、その右手がこの世界に適応してるんです。この世界の秩序は当然のものだと認識したのでしょう。
   この世界の人間が生前の人間か死後の人間かくらいの違いですから、
   生前の世界となんら変わりないのかもしれません。あくまで仮説なので矛盾点があるかもしれませんし、
   それがきっかけで『ゆとり乙』とか言われるかもしれませんが。あと、僕の名前はクライストとお呼びくd」

上条「なんかよくわかんねーなー?」

ゆり「事情はあとでゆっくり話し合いましょう。いまは目の前の天使を退けるのが先よ」

上条「天使?」

上条「」

上条「天使って、エンゼルなんたらの時のミーシャみたいなんじゃねえだろうな!?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 16:28:56.73 ID:vWCPusdY0
天使「・・・アッチが何か騒がしい・・・?」

ゆり「科学が発達してたことは知ってるけど、魔術なんて知らないわね」

上条「どうせ信じられないと思ってましたのことよ!?
   しかしでも説明するのが上条さんクオリティですk」

天使「貴方達、何やってるの・・・?」

ゆり「ッ!? もうこんなとこまでッ!」バァン!!」

上条「ってェオオい!?」「バギン」

ゆり「ちょ、なんで銃弾を消しちゃうのよ!?」

上条「あんな子にライフル撃ったらどうなるかわかってんのか!?」

天使「・・・(あの人、右手で銃弾を・・・何かのバグかしら?)」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 16:39:19.33 ID:vWCPusdY0
天使「ハンドソニック・・・」「バイィンッ」

ゆり「!? ちぃッ、一旦退くわよ!?」「ガシッ」

上条「ってェ!?おいぃ!?」「ズルズル」

・・・・・・・・・校長室・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゆり「ってわけで、さっきの天使に従ったら消されちゃうの」

上条「だからって撃たんでもいいんじゃないか?」

野田「撃っても死なない、だから撃ってでも足止めするんだ」

上条「は? 撃っても死なない?」

日向「そうなんだよ、この世界はすでに死んだヤツの世界だからな、死んでも死ねないらしい」

上条「OH、なんという肉体再生(オートリバース)・・・」

ゆり「とりあえず、戦力にはなるだろうから貴方には消えてもらいたくないの」

上条「貴方様の手駒ですか!?」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 16:51:03.32 ID:vWCPusdY0
野田「ゆりっぺ、そろそろ晩だぜぇ?」

ゆり「そうね、上条君にも参加してもらいましょうか」

日向「おいおい大丈夫かよ? またオペレーショントルネードだろ?」

上条「オペレーション・・・トルネード?」

ゆり「戦線の雰囲気だけでもつかんでもらわないと困るわ」

上条「あのー、そのなんですそのオペレーションなんとか?」

ゆり「オペレーショントルネード。巻き上げるのよ、竜巻見たくね」

上条「・・・(巻き上げる? 風力使い(エアロシューター)みたいなか・・・?)」

日向「竜巻は大げさだろ?天使もいるけど、メインターゲットは食券だぞ?」

上条「食券かい!?しかも普通に犯罪だろソレ!!」

ゆり「消えないためと、食べるためよ。
   じゃ、オペレーションスタート!」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 17:00:26.61 ID:vWCPusdY0



一方「なァンかわけのわかンねェとこにきちまったなァコリャ。どォしてこォなった?」

天使「・・・」

一方「? なンだオメェは? こんなとこで何やってンだァ?」

天使「貴方こそなにやってるの? 食堂でご飯食べないの?」

一方「はァ? わけのわかンねェことをおっしゃりやがるこのチビ白髪・・・」

天使「白髪はあなたもでしょ?」

一方「っつってもコリャ天然じゃ・・・くっだらねェ、こんなことしてる場合じゃねェンだってのに」

一方「はやくあのミニアホ毛を探さねェとなァ」

天使「・・・?」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 18:48:27.95 ID:vWCPusdY0
上条「なかなか天使っての、こねえなー・・・」

日向「調子が狂うなコリャあ・・・」

野田「警戒は解くなよ、何時襲ってくるかわからん」

無線機「みんな聞こえる? そろそろファンを回すわ、いい?」

日向「もうそんな時間か? いいぜ、やってくれー」

野田「まさか天使が来ない日があるとは・・・」

上条「そういうモンなのか? ってか、ファン・・・?」

野田「食券を巻き上げるためのデカい扇風機のようなものだ。
   ・・・! きたぞ!」

日向「天使かっ!?」

上条「ッ、何!?」

大量の食券「バラララララ・・・」



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 18:59:00.95 ID:vWCPusdY0
上条「辛ッ!? 辛いけどこんな美味いご飯は久方ぶりだーー!!」

日向「(どういう生活してたんだコイツは)」

ゆり「みんな、お疲れ様」

野田「おぉ、ゆりっぺ」

上条「なあ? もしかしてこれ毎日やることでご飯食べてんのか?」

ゆり「言ってるじゃない。非常識なことをしないと消えちゃうんだから
   こうでもしないと、普通に食券買ってたら消えるかもしれないし」

上条「どんだけ晩飯食うの大変なんだよ・・・」

日向「なれるとなんでもないぜー? 気を抜くと天使にやられるがな」

ゆり「明日も朝、本部に集合だから。上条君も遅れないでね」

上条「ってか、どこで寝ればいいんだ?」

日向「一緒に寝るか? これからのことも説明したいし」

上条「・・・」

日向「その目はなんなんだ!? 変な意味なんてねえよ!」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 19:16:33.63 ID:vWCPusdY0
一方「で、なんでテメェは着いて来るんだよ?」

天使「道が一緒なだけじゃないの?」

~草の陰~
椎名「(あれは、新しい天使・・・?
    見た目はどちらかと言えば悪魔だが・・・NPCには見えない)」

椎名「(だが、天使になんの攻撃性も見せない・・・浅はかなり)」

一方「道が一緒ねェ・・・?」

一方通行が何気なく振り向いた先には、今にも一方通行の前頭葉を
貫かんとするクナイが宙を割いていた・・・が、

椎名「ッ!? グゥ!?」

それは一方通行にあたるやいなや方向を真逆に変え、
花壇の草花の一転を切り裂いた。

一方「オイオイ、どこの忍者好きだァ? 面白い御趣味を持ってるこったなァ」

椎名「クッ、無線機を・・・!?」

無線機「バギシャ」

一方「ダレにお話する気だォイ?」

椎名「こやつ、速い・・・」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 19:27:56.81 ID:vWCPusdY0
椎名「チィッ!?」

ボンッ、っとその瞬間椎名の煙玉が炸裂し、当たり一体が白煙に包まれる。

一方「逃げる間際まで忍者ごっこかよォ?」

一方通行は虫を払い除けるように手を振ると、直後に白煙は吹き飛び消えた。

一方「その年齢でごっこ遊びとァ、子供っぽくていいじゃねェか!」

一方通行は地面を蹴ると、砲弾のように椎名に肉薄する。

椎名「速い、振り切れんか!?」

一方「百年おっせェンだよォ格下ァ!」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 19:55:54.56 ID:vWCPusdY0
~翌朝~

上条「全然寝れんかった・・・」

日向「まあ、初めはそんなもんだかんなー」

ゆり「みんな、聞いてくれるかしら? 今日のオペレーションは重要よ」

野田「一体何やるってんだ、ゆりっぺ?」

ゆり「天使エリアへの侵入作戦よ」

上条「天使エリア?」

日向「色々と妄想膨らましてるだろうけど、女子寮の一室だからな?」

上条「いやいや女子寮はマズイだろ? そりゃ空に浮かぶ城とかでもヤバイけど
   女子寮は女子寮でマズイだろ!?」

ゆり「どこはポイントじゃないわよ、天使の本拠地ってほうが
   大いに重要な点だわ」

上条「どういう神経だよ、そらぁゆりは女子だから大して抵抗ないにしても」

ゆり「とりあえず、皆準備しといてね・・・(いきなり名前・・・)」

上条「・・・?」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 20:06:05.89 ID:vWCPusdY0
ゆり「では、今回の作戦内容ね」

ゆり「今回天使エリアに侵入するわけは、『天使二号』に関する情報収集よ」

日向「天使二号? なんだそりゃ?」

椎名「昨日の晩、天使に同行する黒い服を着た白髪の男がいた・・・。
   戦闘能力は未知数だ、あれは放っておいた結果、天使の味方であった場合
   パワーバランスはあちらに一気に傾くだろう」

日向「天使一体でも結構必死だもんな、二体になったらどうなるか・・・」

上条「で、その天使エリアに二号の情報がないかしらべに行くわけか」

ゆり「そういうこと。十分後にオペレーションスタートよ、各自準備にとりかかって」



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 20:26:25.27 ID:vWCPusdY0
一方「何も手を両手に広げて『とまって』なンて言わなくともいいだろォ?
   ちょっとあの忍者をからかっただけだっつの。あのままテメェが突進くらってりゃ砕け散ってたンだぞォ」

天使「暴力はよくないわ」

一方「クソ真面目なこった、生徒会長かなンかデスカァ?」

天使「うん、そうよ」

一方「うわ、当たった」

一方「・・・?」

一方通行の目線の先に会ったのは7,8人の団体だった。
ハルバードを担いでいたり、アサルトライフルを担いでいたり。

一方「(なんの集団だアリャァ・・・)」

そして、その中に居たウニ頭に気づくことはなかった。

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 20:37:01.48 ID:vWCPusdY0
~女子寮の一室・通称天使エリア~

上条「ここが天使エリアか・・・」

日向「見た目は普通だろ?」

ゆり「竹山君、お願いするわ」

竹山「やっと二度目の出番ですね、あと僕のことは」

野田「早くしろ100コンボくわらすぞー?」

竹山「・・・ふむ、パソコンには特に何もないようです」

ゆり「みんな、部屋中を徹底的に探して。些細なものでも良いわ」

上条「ムチャだろオイ!?」

日向「日記帳にもとくには何もねえなー?」

上条「何見てんだよ!? 何普通にみてるんでマスか!?」

ゆり「収穫はなしねー、まあ今夜の襲撃で動きがあるかもしれないわ」

日向「それはそれでなんかこええな・・・」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 20:55:33.88 ID:vWCPusdY0
ゆり「結局何の収穫もなく脱出と相成ったわね」

野田「ふむ、どういうことか・・・」

日向「そういえば、上条は過去に何があったんだ?」

上条「それがよー、学園都市やら、魔術だののことぁ覚えてんだけど、
   一体どうやって死んだか、大体死んだかどうかも怪しいんだよな・・・」

野田「単純に記憶がねえのか?」

上条「うーん、何がなんやら・・・」ポリポリ

上条が頭を掻き毟った瞬間、

バギン! という音が当たりに響いた

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 21:16:01.88 ID:vWCPusdY0
一方「!? ・・・あの走るウニ頭は・・・」

上条「ハァ、ハァ、・・・んッ!?」

一方「よォ三下ァ!? こンなとこで何やってンだお答えをどォぞ!!」

上条「メンドクセェ、答えはこれ一発だ!」

スパンッ、と上条は一方通行の頭を叩くと
バギンという音が周囲を埋める。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 21:18:43.76 ID:vWCPusdY0
一方「ッ!? ・・・そォいやァ変な鏡を持ったオッサンに
   鏡で自分自身を見せられ・・・思い出した思い出したァ!
   あっから記憶が吹っ飛ンでコッチの世界にいたってわけだァ!?」

上条「思い出したか!? この世界はただの現実世界だ!
   俺達の記憶がメチャクチャに改竄されてるだけだったんだよ!」

上条は走る。この周辺には学校しかない。
その学校のどこかに隠れているであろう記憶を改竄した魔術師を探して。


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 21:30:48.91 ID:vWCPusdY0
二手にわかれた上条と一方通行はしらみつぶしに校舎内を駆け巡る。

ガラガラとドアが開く音が続いていく。

と思えば、黒い服の白髪の男の方は爆発音が絶え間なく響く。

「ガラララッ」

上条「ここも違うか!? ・・・!」

「ゴガシャァン!」

一方「どこ行ったァあのクソオヤジはァ? ・・・!」

上条&一方「残ってんのは食堂か!?」

・・・・・・・食堂・・・・・・・・・
広い食堂の真ん中にポツリと佇む灰色の修道服の男が一人。
男は何かの物音に気づき、食堂の入り口にゆったりと首をまわした。
轟!! 直後、食堂の入り口は爆砕された。
同時に戦いの火蓋が切って落とさた。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 21:41:30.38 ID:vWCPusdY0
黒い布に包まれた1,5メートル程度の何かを持つ灰色の修道服の男、
『ゼン=ミラード』はゆったりと言葉を放った。

ゼン「来たか、若いモンよ」

一方「おォおォ、オヤジどころかジジィだったかァ。
   隠居もせずにテロるとはご苦労様なこったなァ!」

上条「お前は何が目的なんだよ!? 勝手に記憶を摩り替えやがって何のつもりだ!?」

ゼン「フム、確かに意味がなくこんなことはせんな・・・」

ゼン「神になってみたかったのじゃ。神に・・・」

一方「来世でガンバれクソジジィ」

少しも待たず、一方通行の一撃必殺の拳がミラードに放たれた。

しかし、ゴギンという音と共に・・・

ゼン「人の話は最後まで聞くものじゃ」

ミラードは黒い布の中から何かを取り出し、それで一方通行の拳を遮った。

一方「!? (手への反動のベクトル変換がきいてねェのかァ?どういうこった・・・)」

上条「一方通行!?」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 21:52:53.17 ID:vWCPusdY0
ゼン「不思議な鏡じゃろう」

ミラードが取り出したのは金の装飾が施された鏡だった。

一方「・・・チィ」

上条「神になるってのはどいうことだ!?」

ゼン「あらゆる世界を構築したのは神じゃ。その世界をやらを、
   この廃校舎一体に例えればどうなる・・・?」

一方「テメェが神ってことですねですねわかります」

ゼン「少々皮肉げじゃが、正解じゃ・・・」

上条「つまり、神様気分を味わうために勝手にこんだけ人を集めたってコトか?」

ゼン「少々皮肉げじゃが、正解じゃ・・・」

一方「ケッ、そんな中二みてェな夢のためによくもこンな
   おまじないを思いつくなァ?」

上条「神様のくせに根本的にやってることが違うだろうが!?」

一方「テメェがこのままエセ神様になろうってンならァ!」

上条「まずはその幻想をブチ殺す!!」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/03(土) 22:07:58.68 ID:vWCPusdY0
上条の右拳がミラードの顔面に向かって突き放たれる。

ゼン「・・・ホイ」

上条「っ!? ぅおああ!?」

しかし、ゼンはそれを敢えて避け、上段蹴りで上条を蹴り飛ばす。

一方「アクロバティックなジジィだなァオイ!」

一方通行も突進した姿勢のままミラードに肉薄するが・・・

ゼン「ムン・・・」

一方「ッガ!? ・・・」

鏡に接触した途端、突進の勢いは無くなり、
鏡が頑丈なのか一方通行の頭に多大な衝撃が伝わる。

上条「クソ、こうなったら! 一方通行!!」

一方「頭がガンガンしてんだァデケェ声だすなよォイ!!」

上条と一方通行は肩を並べると二人同時に駆け出した。

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/03(土) 22:14:57.37 ID:vWCPusdY0
一方通行「オラァッ!?」

先に拳を振りかぶったのは一方通行だ。

ゼン「フン・・・」

しかし、ミラードはそれを遮るように巨大な鏡をズン、と押し出す。

ゼン「ムダじゃ・・・」

上条「ホンットにそうかよ!?」

なんと、一方通行が拳を突き出す前に上条が鏡に触れていたのだ。

ゼン「なにぃ・・・」

バリン!! という轟音とともに鏡が砕けて床に・・・
落ちない。鏡の破片はどういう原理でか、一方通行の右手に
渦を巻くように収束される。

一方通行「オワリだぜェクソジジィ!!」

上条「おぁああああああ!!」

どんな幻想も食い殺す最凶の少年の拳と、
どんな強敵も爆砕する一撃必殺の少年の拳が

ミラードの胴に打ち込まれた。

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/03(土) 22:24:00.56 ID:vWCPusdY0
ゼン「クハァ・・・」

ミラードは数メートル転がった後、床に沈み込んだ。

一方「? ・・・外が騒がしィな・・・」

ゼン「わしが力尽きたことで・・・術式が無効になった・・・」

上条「みんな元に戻るのか・・・?」

ゼン「・・・戻る」

一方「ジジィ、ここァどこだ? とっとと家帰りてェんだけど」

ゼン「学園都市は、すぐ北じゃ・・・」

上条「おォ!? なんか近そうだなァ!? 交通費浮いて助かったぜ」

一方「ゴチャゴチャ言ってねェで行くぞ三下ァ」

上条「あれ? 一緒に帰るか?」

一方「ナッ!? 気分だ、き、気分!?」

上条「あ・・・?」

ゼン「フォフォ、わかいのう」


49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/03(土) 22:33:52.77 ID:vWCPusdY0
上条「お、ゆりー! 日向ー! みんないるじゃないか!」

ゆり「上条君、あなたあれからどこいっちゃってたの?」

日向「心配して探してたらなーんか過去を思い出してさあ?」

上条「いや、俺もちょっと忘れ物さがしてたらさあ! あっはっはー!」

一方「テメェも達者みてェだな」

天使「うん・・・」

一方「また道が一緒とかそういうコトかァ?」

上条「じゃ、道が一緒のところまではみんなで帰ろうぜ!」

一方「ふン・・・」

日向「よっしゃ、そうでなくっちゃな!」

ゆり「なんか不思議ね、一日ちょっと一緒にいただけなのに」

野田「確かになぁ」

上条「そういうもんなんじゃねーか?」



上条「俺の、消えて欲しくねえ幻想がまた一つできたぜ」
おわり


50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/03(土) 22:34:50.11 ID:vWCPusdY0
以上です。

本当にドヘタで申し訳なかった・・・orz
支援してくれた皆の衆ありがとう!

フォフォ、ではまた!


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