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憂「お姉ちゃんのいない世界…」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/27(日) 01:42:01.54 ID:crK1aGwW0 [1/34]
新学期…今日は始業式です。私は高3になりました。でも、私の隣にはお姉ちゃんはいません。
「はあ…」
隣のお婆ちゃんの家の桜は満開です。空は青空です。でも、私の心は灰色です。
それは、いつも私の隣にいたお姉ちゃんがいないからです。
お姉ちゃんがいない世界がこんなにも辛いとは知りませんでした…
私が物心着いた頃から、いつも私の隣にいたお姉ちゃん…
お姉ちゃんが隣にいることが当たり前だと思っていた…
でも、そのお姉ちゃんは春になり私の側からいなくなった…
梓「おーい!憂ーっ!」
憂「おはよ、梓ちゃん…」
梓「うわっ、目、真っ赤だよ…」
憂「そ、そう…?そんなことないと思うけど…」
梓「いやいや、真っ赤だよ、目…」
新学期…今日は始業式です。私は高3になりました。でも、私の隣にはお姉ちゃんはいません。
「はあ…」
隣のお婆ちゃんの家の桜は満開です。空は青空です。でも、私の心は灰色です。
それは、いつも私の隣にいたお姉ちゃんがいないからです。
お姉ちゃんがいない世界がこんなにも辛いとは知りませんでした…
私が物心着いた頃から、いつも私の隣にいたお姉ちゃん…
お姉ちゃんが隣にいることが当たり前だと思っていた…
でも、そのお姉ちゃんは春になり私の側からいなくなった…
梓「おーい!憂ーっ!」
憂「おはよ、梓ちゃん…」
梓「うわっ、目、真っ赤だよ…」
憂「そ、そう…?そんなことないと思うけど…」
梓「いやいや、真っ赤だよ、目…」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/27(日) 01:52:35.71 ID:crK1aGwW0
そうです…私の目は真っ赤です。
昨日はお姉ちゃんがいない悲しみから、布団に入ってからずっと泣いていました。
寝よう、寝ようと考えても、私の中ではお姉ちゃんが溢れていきます。
お姉ちゃんの事を考えない様にしても、私の中でお姉ちゃんが溢れていきます。
『お姉ちゃん…お姉ちゃん…』
どんなに考えに様にしても、考えるのはお姉ちゃんのことばかり…
そうしてるうちに目からは涙が溢れて、哀しくなり外が明るくなるまで私は泣いていました。
梓「でもねーっ、唯先輩が大学受かるだなんて凄いよね」
憂「うん…」
梓「しっかし、遠いよね…大学…」
憂「うん…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 01:53:47.38 ID:crK1aGwW0
お姉ちゃんは大学に合格しました。でも、よりにもよってあんな遠い大学に合格するとは思いませんでした。
お姉ちゃんも喜び、両親も喜びました。
私もお姉ちゃんの大学合格に喜びました。でも、内心では悲しくてたまりませんでした。
どう考えても大学には通える距離じゃありません。
4月にはお姉ちゃんは私の前から姿を消す…
でも、私はお姉ちゃんの前では気丈に振る舞いました。
そして3月の終わりの週末、お姉ちゃんは大学のために家から出ていきました。
梓「ねぇ、唯先輩から連絡ある?」
憂「うん、毎日メールしてるよ」
梓「心配だよね、唯先輩…ほんと大丈夫かな…」
憂「多分、大丈夫だと思うよ。メールからだととっても楽しそうだよ」
梓「そっかー、唯先輩頑張ってるんだね、私も頑張らないと!」
憂「そうだね、軽音部、梓ちゃん一人だからね」
梓「このままいったら廃部になるからね、どうにか新入生に入部してもらわないと」
憂「だねーっ」
梓「うん!頑張るよ!」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 01:54:56.10 ID:crK1aGwW0
梓ちゃんとお話をしているうちに学校に到着しました。
梓ちゃんに会えて感謝しています。今の私一人だと多分学校には着けなかったと思います。
玄関を入ってクラス分けが貼ってある黒板まで向かいました。
梓「あっ!私と憂、同じクラスだ!」
憂「えっ、ほんと?」
梓「うん、あそこ!」
憂「わあ、良かった!」
梓「あっ、純も一緒だ!」
憂「わーっ、良かった。また1年みんな一緒だね」
梓「うん!」
教室に向かうと純ちゃんがいました。
私達3人はまた1年一緒にいれる事に喜びました。
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 01:56:06.13 ID:crK1aGwW0
梓「でも、このクラス分け凄いよね」
純「うん、まるで誰かが仕組んだかのようだね」
憂「うん」
ガチャ
さわ子「はーい、みんな席に着いて」
そうか…さわ子先生が私達3人を同じクラスにしてくれたんだ…
まるでお姉ちゃん達と同じ…お姉ちゃん…
さわ子「ん?平沢さん、顔色悪いけど大丈夫?」
憂「はい…大丈夫です…」
お姉ちゃんも去年、軽音部のみなさんと一緒になれて喜んだんだ…
お姉ちゃん…学校に着いて少し忘れていた淋しさが私の身体を襲います…
さわ子「平沢さん、本当に大丈夫?」
憂「大丈夫です…」
梓ちゃんもさわ子先生もお姉ちゃんの思い出の1ページ…
お姉ちゃんにとっての楽しい思い出…
私は泪が溢れてくるのを必死で堪えました。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 01:58:44.05 ID:crK1aGwW0
始業式が終わり、教室に戻りホームルームが始まりました。
今日は始業式とホームルームで終わりです。
さわ子「えー、みなさんも3年生です。自分の進路の事をちゃんと考えて…」
さわ子先生が話してる事が全然、耳に入ってきません…
考えるのはお姉ちゃんの事ばかり…
早く家に帰りたい…帰って、布団に潜って…寝てしまいたい…
寝てしまえばお姉ちゃんの事を一時でも忘れられる…
さわ子「平沢さん聞いてますか?」
憂「は、はい!」
気持ちが完全にどっかに行っていた…
そうしているうちに、ホームルームは終わりました。
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:00:49.57 ID:crK1aGwW0
梓「憂ー、お願いがあるんだけど…」
憂「なあに梓ちゃん」
梓「新勧ライブまで軽音部手伝ってくれないかな?お願い!」
憂「えーっ、私で良いの?」
梓「うん!お願いします」
憂「新勧ライブ終わるまでなら良いよ」
梓「ホント?うん、ありがとう!」
憂「うん!」
私は軽音部を手伝うことにしました。
そして、私と梓ちゃんは軽音部の部室へと向かいました。
梓「さあ、入って!」
憂「うん」
お姉ちゃんが3年間過ごした部室…
ここにもお姉ちゃんのたくさんの思い出がある…
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:02:46.76 ID:crK1aGwW0
梓「ごめんね。ムギ先輩、卒業したからお菓子はないけど…」
憂「全然いいよ…」
梓「でもね、ムギ先輩、ティーセット1セットだけ置いてってくれたんだ」
憂「そうなんだ…」
梓「うん、私に後輩が出来たら、これでお茶入れてあげてって。
ちょっと待ってて!今、お湯貰って来るから!」
憂「うん」
私は梓ちゃんがお湯を貰いに行ってる間、お姉ちゃんがいつも座っていた席に座り
目を瞑った。なんだか、部室にお姉ちゃんの匂いがするような気がした。
私は重症だ…
ゆっくりと目を開けると、今にでも入り口からお姉ちゃんが今にも入ってくる気がする…
お姉ちゃん…寂しいよ…
一人になるとお姉ちゃんのことを考えてしまう…この部屋にはお姉ちゃんの思い出が
一杯詰まっている…
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:05:28.47 ID:crK1aGwW0
ガチャ…
憂「おね…」
梓「遅くなってごめん!お湯の貰い方よくわからなくて。ムギ先輩に聞いておけば良かった。
ミルクティで良いよね!」
憂「うん」
梓ちゃんは紬先輩に教わった通りミルクティを入れてくれている。
私は一生懸命ミルクティを入れる梓ちゃんの後ろ姿を見ながらお姉ちゃんの事を考える。
今頃お姉ちゃんは何をしてるんだろう…
梓「はい。ムギ先輩の様にはいかないけど…」
憂「ありがとう。うん、美味しいよ!梓ちゃん」
梓「ありがとう!でも、ムギ先輩が入れてくれたお茶の方が美味しい」
憂「そんなこと無いよ」
梓「でね、新勧ライブなんだけど…」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:08:44.03 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・
梓ちゃんと新勧ライブの打ち合わせが終わり学校からの帰り道…
私は夕飯の仕度のためスーパーに買い物に行く。
お姉ちゃんが好きだったアイスを必ず買ってしまう…
家の冷蔵庫の中はお姉ちゃんが好きだったアイスで一杯になっている。
スーパーを出て家路を急ぐ、お姉ちゃんがいない家へと向かう。
「はぁ…」
溜息しか出ない…
お姉ちゃんがいなくなってからというもの夕方の夕焼けを見ると
淋しさが一層募る。いつもの帰り道、いつもの風景…
そこにはお姉ちゃんがいない…
泪が流れてくる…
「寂しいよぅ…」
そう、独り言を言った時だった…泪が溢れ出てきた。
泪で前が見えない…
私は路地裏に入って声を出して泣いてしまった。
家に着いて着替えをして夕御飯の支度。
そして一人での食事。
今までだったら私の向かいにはお姉ちゃんがいて、軽音部の事とかを
楽しそうに話してくれる。でも、私の向かい側にはお姉ちゃんはいない。
「美味しくないよぅ…」
決して料理を失敗したわけじゃない、お姉ちゃんがいない食事、お姉ちゃんがいない家…
全てが灰色の世界…全てが沈黙の世界…
私はお姉ちゃんに依存してたと今になって気が付く。
「お姉ちゃん…」
私は泣きながらご飯を食べる。泪のせいで塩っぱく感じる。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:11:19.04 ID:crK1aGwW0
食事の後、お姉ちゃんにメールをしました。メールを打つ手が何だか震えてる気がする。
好きな異性に初めてメールをするときはこんな感じなのかもしれない。
メール送信…
お姉ちゃんからの返事を待つ間の時間がとても長く感じる…
心臓の音も高鳴りって何だかクラクラする。
携帯が鳴った…私は急いで携帯を開きメールに目を通す。
お姉ちゃんからのメール、お姉ちゃんが私の為だけに打ったメール。
お姉ちゃんと離られてからやり取りしたメールは全て保護してある。
今の私にはお姉ちゃんからのメールだけが心の支えだ。
「うん!元気だよ♪大学は大変だよ↓でも楽しいよ♪」
いつものお姉ちゃんだ。
『お姉ちゃん、ご飯はちゃんと食べてる?』
メール送信…
そしてまたドキドキしながらお姉ちゃんからの返事を待つ私…
pririririri
「自炊は大変だけど何とかやってるよ!やっぱり憂は凄いな♪憂の作るご飯の方が全然美味しいもん↑
憂のご飯が恋しいよう♪」
違うのお姉ちゃん…私はお姉ちゃんの喜ぶ顔がみたくて料理を頑張ってたの…
お姉ちゃんが『美味しい』って言ってくれるのが嬉しくて頑張って料理作ってたの…
『じゃあ、ご飯作りに行こうかな?』
メール送信…
返信が来るまでの沈黙が辛い…
pririririri
「えーっ、遠いし憂も学校あるからダメだよ!私も一人暮し頑張るから憂も学校頑張らないと」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:14:27.69 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
お姉ちゃんとのメールのやり取りが終わりました。
沈黙の世界…私はまた淋しさに襲われています…
お姉ちゃんとのメールやり取りの後は一層寂しく感じてしまいます。
私はお風呂に入り、直ぐにお布団に入り目を瞑りました…
でも、瞼の裏にはお姉ちゃんの笑顔が浮かびます…
「お姉ちゃん…お姉ちゃん…うううっ…淋しいよ…お姉ちゃん…」
目が熱くなり泪が溢れてくるのが分かります…
新学期が始まって1週間ほど立ちました。
学校では普通に振舞っていますが、家に帰るとお姉ちゃんがいない淋しさで
泣いている毎日です…
お姉ちゃんが毎日通ってた軽音部の部室…お姉ちゃんの思い出がたくさん詰まった軽音部の部室…
梓「でね、憂にはボーカルやって欲しいんだ!」
憂「良いけど、曲は何を演奏するの?」
梓「ふわふわ時間かな」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:17:02.52 ID:crK1aGwW0
憂「それなら私もギター引けるかも…お姉ちゃんの練習に付き合ってたから…」
梓「ほんと!じゃあ、ふわふわ時間にしよう!ギターどうする?」
憂「新勧ライブまでギター借りられるように、さわ子先生に相談してみる」
梓「そうだね。後はどうしようか…」
憂「純ちゃんにベースお願いしてみたら?」
梓「でも、ジャズ研あるからどうだろ?」
憂「一応聞きに行ってみようよ」
梓「そうだね!」
そうして、私達はさわ子先生にギターを借り、純ちゃんにお願いをして
どうにか新勧ライブの練習を行う事ができました。
新勧ライブはどうにか成功して、軽音部には1年生が4人入ってくれました。
梓ちゃんは毎日忙しそうです。後輩に楽器を教えたり部長として色々やる事が一杯のようです。
私と云えば学校が終わるとスーパーに買い物に行き家に帰り一人で食事を取って
お姉ちゃんとメールをしてお布団に入り泣く毎日です…
でも、もうすぐゴールデンウィークです。
ゴールデンウィークになればお姉ちゃんが帰ってくる…そうすれば…
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:19:07.45 ID:crK1aGwW0
ゴールデンウィークまで3日…後、3日経てばお姉ちゃんが帰ってくる。
そう思うと私の心は薔薇色一色です。今まで灰色だった私の世界は
ゴールデンウィークが近づくに連れて色が付き今では薔薇色です。
「ふんふんふふふっ…♪」
お姉ちゃんが帰ってきたらお姉ちゃんが好きなものたくさん作ってあげよう。
冷蔵庫にはお姉ちゃんの好きなアイスもたくさんある。
お姉ちゃんが好きな入浴剤も買ってきた。
お姉ちゃんが帰ってくるそう思うだけで夜も泣かないで過ごせる。
梓「憂、最近、目赤くないね」
憂「えっ?そうなか?」
梓「何だか楽しそうだし」
憂「えへへっ…」
梓「なんかイイ事あったの?」
憂「うん、もう少しでゴールデンウィークでしょ?そうしたら、お姉ちゃん帰ってくるから」
梓「そっかぁ、唯先輩帰ってくるんだね。ところで、憂、唯先輩に確認したの?」
憂「へっ!?」
梓「だから、唯先輩に帰ってくるか確認したの?」
憂「そ、それは…確認してない…でも、長い休みだよ…帰ってくるよ…」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:22:55.91 ID:crK1aGwW0
私は馬鹿だ、お姉ちゃんがゴールデンウィークに帰ってくると決め付けていた。
私は舞い上がっていた、毎日お姉ちゃんとはメールしてるのに、どうして確認しなかったのだろうか…
どうしよう…お姉ちゃんが帰ってこなかったら…お姉ちゃんに会えなかったら…
そう思うと背中に冷たいものが走り、視界が暗く感じる…
梓「憂?顔色悪いよ?」
憂「えっ!?だ、だ、大丈夫だよ…」
梓「ホント?一応、保健室に行ってきたら?」
憂「お、大袈裟だよ…梓ちゃん。私は大丈夫だよ…」
今直ぐ、家に帰って布団に潜り込みたい…そして、お姉ちゃんにメールしたい…
ああ、薔薇色に染まっていた私の世界は、何だか足元から灰色が上がってくるような気がする。
梓ちゃんとの会話の後の授業の内容は全然覚えていない…
放課後になり私はフラフラと家路に向かっている…
お姉ちゃんは帰ってくる…絶対に帰ってくる…だって私のお姉ちゃんだもの…
どこをどう歩いて帰ってきたのかわからない、気が付くと私は家の前に佇んでいた。
家に入り自分の部屋へと向かい制服のまま布団に潜り込んだ。
「お姉ちゃん…お姉ちゃん…お姉ちゃん…お姉ちゃん…」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:25:16.29 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
気が付くと外は暗くなっていました。私はあのまま寝てしまったようです。
時計を見ると7時を過ぎていました。帰りに買い物に行かなかったので
冷蔵庫にあるもので夕食の支度をします。
夕食を取りながら出るのは溜息ばかりです。ご飯が美味しくない…
久しぶりに感じる感覚と孤独感…お姉ちゃん…私は帰って来るって信じてるよ。
夕食を取り終え、いつもならお姉ちゃんにメールするところですが、
お姉ちゃんにはメールせずお風呂に入りました。
体を清めてからお姉ちゃんにメールした方が良い返事が貰えるような気がしたからです。
「はぁ…」
私は携帯を握り締めながらプルプルと震えていました。
もし、お姉ちゃんから悪い返事が来らどうしよう…
世間ではゴールデンウィークでもお姉ちゃんが帰ってこなかったら
私にとってはデスウィークでしかない…
怖い…お姉ちゃんにメールするのがすごく怖い…
でも、メールしないと確認できない。
私はお姉ちゃんにゴールデンウィークどうするかメールしました。
お姉ちゃんからの返事が来るまで私は目を瞑り携帯を握りしめてプルプルと震えていました。
pririririririri
メールが来ました。私は恐る恐る携帯を開けメールを見ました。
お姉ちゃんからのメールです。
メールの内容を確認します…
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:29:27.76 ID:crK1aGwW0
私はメールの内容を確認して目の前が真っ暗になりました。
お姉ちゃんは帰ってきません…どうやら、大学の軽音部に入っていたお姉ちゃんは
合宿があるらしく休み中も練習だそうです。
私の世界はまたも灰色に変わってしまいました。
今まで浮かれていた分だけ淋しさが凄い勢いで襲ってきます。
口の中は乾いて、泪が止まりません…
「い、いやぁ…お姉ちゃん帰ってきてよ…じゃないと私…死んじゃうよ…」
私は奮える手でお姉ちゃんに返信します。
priririririri
お姉ちゃんからの返事が来ました…どうやら、1日でも帰ってくるのは難しいみたいです。
お姉ちゃんも帰ってきたいようですが我慢すると書いてあります。
「嫌だよぅ…お姉ちゃんに会いたいよぅ…」
私はさらにメールしました。お姉ちゃんが帰って来れないなら、私がお姉ちゃんの所へ行くと
書きメールしました。
priririririri
お姉ちゃんからの返事でさらに絶望が襲います。
どうやら合宿は泊り込みで行くらしく、ゴールデンウィークに入って直ぐに合宿で会えないと
書いてありました。
「うううっ…お姉ちゃん会いたいよぅ…お姉ちゃん…」
諦めるしかないようです…私はこの先、何を生きがいに生きていけば良いのでしょうか…
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:32:47.95 ID:crK1aGwW0
ゴールデンウィーク中私はずっと布団の中で過ごしていました。
起きているとお姉ちゃんの事ばかり考えて寂しくなるので、
出来るだけ寝るようにしていました。それでも、そんなに長い時間
寝ていることなど出来ず、起きてる間はずっと泣いていました。
途中、梓ちゃんからメールが来て遊ぼうと誘われましたが、そんな気力もなく丁寧に断わりました。
ご飯を作る気にもなれず、お姉ちゃんが帰ってくると思い買って置いたお菓子を食べていました。
ゴールデンウィーク最終日、明日から学校なので休み中初めて布団から出て買い物のため外に出ました。
ずっと泣いていた私の目には太陽の光がとても明るく感じましたが目に見える世界は灰色の世界です。
フラフラと歩きながら下ばかり見て歩いている私に誰かが声を掛けてきました。
××「憂じゃない。どうしたの?」
声の方を見てみるとそこのは和さんがいました。
憂「和さん…」
和「うわっ…顔色悪いし、目も真っ赤に腫れてるよ?何かあったの?」
憂「何も無いです…何も無いですよ…」ポロポロ
和「やっぱり何かあったんじゃない!立ち話もなんだから、取り敢えず私の家に行きましょ」
そうして、私は和さんの家に行きました。
和さんもまた、お姉ちゃんの思い出です…いえ、私とお姉ちゃんの思い出です。
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:35:10.40 ID:crK1aGwW0
和「で、どうしたの?憂、何かあったの?」
憂「私…もう駄目なんです…辛くて…辛くて…」
和「まさか、学校でイジメにでもあってるの?」
憂「違います…私…お姉ちゃんがいなくて…寂しくて…辛くて…」ポロポロ
和「そっか…あなた達姉妹はいつも一緒だったものね…」
和さんはそう言うと私をギュッと抱きしめて頭を撫でてくれました。
私は和さんの優しさに触れて今まで一人で苦しんでいたものが一気に溢れ出して声をあげて泣きました。
和さんはそんな私を優しく見てさらにギュッと抱きしめてくれます。
和「今はたくさん泣きなさい…そして泣き止んだらいつもの憂に戻って…そうじゃないと今の憂を見たら、きっと唯もとても心配するわ…」
憂「うん…」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:38:00.67 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ゴールデンウィーク明け…今日から学校です。
昨日、和さんに会って泣いたおかげで少しだけ気持ちが楽になっていました。
学校へ着いて教室に入るとそこには梓ちゃんと純ちゃんが既に来ていて二人で話をしていた。
二人は私に気が付き私は二人の元へと向かった。
梓「憂!元気だった?せっかく純と3人で動物園に行こうと思ってたのに…」
憂「ごめんね…」
純「そうだよ、憂!憂が断るから、その後の梓ったらもう…凶暴で…」
梓「な、なによ…凶暴って」ポカポカ
純「きゃーっ!梓が凶暴に…」バタバタ
憂「ふふふっ…」
梓「あっ!?純の事はほっといて、唯先輩帰ってきたの?」
私は梓ちゃんからの問い掛けに哀しさが込み上げてくる…その哀しさをグッと飲み込んで
梓ちゃんに答える。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:41:18.01 ID:crK1aGwW0
憂「…お姉ちゃん…帰ってこなかったの…」
梓「そうなんだ…唯先輩の事だから帰ってくると思ったんだけどな…」
憂「大学で入った軽音部の合宿で帰って来れないってメールあったんだ…」
梓「へーっ…唯先輩も頑張ってるんだ…私も軽音部頑張らないと!」
憂「そうだね…」
そうして私のゴールデンウィーク明けの学校は終わった。
梓ちゃんも純ちゃんも最後の1年だってことで部活に燃えている…
私は相変わらずお姉ちゃんがいない寂しさでどうにかなってしまいそうだ。
放課後になれば私は一人…家に帰っても誰もいない…
早く夏休みにならないかな…そうすればお姉ちゃんが帰ってくる…
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:43:54.62 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
お姉ちゃんのいない毎日を過ごす私には、夏休みだけが唯一の心の支えだ…
梓ちゃんとは毎日離してはいるけど、放課後になると一緒にいる時間はない…
もちろん純ちゃんとも一緒にいる時間はない…
二人共最後の1年なので部活で忙しそうだ…
軽音部には4人新入生が入ったけど、2人は殆ど楽器を演奏したことがないらしい
なので、梓ちゃんはその二人にギターやベースを教えている。
大変だけど楽しいよと言っている梓ちゃん…
毎日生き生きしてる…
私といえば毎日、お姉ちゃんのいない生活をお姉ちゃんを思いながら過ごす日々…
進路調査があり、第1志望はもちろんお姉ちゃんと同じ大学を迷わず書き込んだ。
さわ子先生は私の親露調査票を見て頑張ってねと言ってくれました。
今の私の目標はお姉ちゃんと同じ大学に行くこと、お姉ちゃんがいる大学に行くことだ。
ああ…お姉ちゃん…一年が過ぎるのが遅すぎるよ…
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:47:16.91 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
7月に入って後すこしで夏休みに入る…夏休みになればお姉ちゃんが帰ってくる…
私の中のお姉ちゃんがもう少しでなくなりそうだ…
お姉ちゃんが帰ってくるか、私の中のお姉ちゃんがなくなるか毎日が戦いだ…
梓「憂、最近痩せた?ちゃんとご飯食べてる?」
憂「えっ!?どうして?」
梓「うーん…なんとなくなんだけど…顔色も悪いし、なんだか窶れてるし…」
私は梓ちゃんに精いっぱいの痩せ我慢をする…
憂「そんなコトないよ!ちょっと夏バテ気味なんだよね…」
梓「そうなんだ、ダメだよちゃんとご飯だけは食べないと!」
憂「うん」
ご飯はちゃんと食べてはいる…でも、食べる量は減っている…
一人で摂る食事が辛くて小食になってしまった。
それに、誰かのために作るご飯は色々考えて作るけど、自分の為だけに作るご飯は
何を作っていいのか分からなくなってしまった。
お姉ちゃんの為にご飯を作りたい…お姉ちゃんの好きな物を作りたい…
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:50:14.47 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
7月も半分を過ぎた頃、私は学校で倒れてしまった。
さわ子先生は家の家庭の事情を知っているので、両親に連絡は取らないでおいてくれた。
さわ子先生の車で家まで送ってくれて学校が終わった後、晩御飯を作るためにもう一度来てくれた。
梓ちゃんも私を心配して部活を休んでさわ子先生と一緒に来てくれた。
さわ子「ごめんね、あまり料理しないから見た目は悪いけど…味は大丈夫だと思うわ…」
憂「すいません…晩御飯まで作ってもらって…アリガトウございます…」
さわ子「良いのよ憂ちゃん、今まで憂ちゃんの料理食べさせて貰ってるし」
梓「私も手伝ったんだよ!てか、憂、食べさせてあげようか?」
憂「大丈夫だよ、梓ちゃん…」
さわ子「それにしても、しっかり者の憂ちゃんが倒れるなんて何かあったの?」
私はグッと飲み込んだ…お姉ちゃんがいない淋しさでご飯もあまり食べてないなんて言えない…
それに毎日、毎日、お姉ちゃんがいない淋しさのあまり泣いているなんてとてもじゃないけど言えない…
さわ子「もしかして、唯ちゃんいなくて寂しくて御飯食べてないなんて事はないわよね…」
憂「えっ…!?」
梓「えっ?憂…そうなの?」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:53:43.17 ID:crK1aGwW0
さわ子先生にはお見通しなのかも知れない…さわ子先生は軽音部の顧問で3年間お姉ちゃんを見てきた人だ…
それに私の事も見てきた人だ…
私は耐え切れなくなってしまった…涙が溢れてくる…
憂「…ううっ…」ポロポロ
梓「えっ?憂?」
さわ子「あら、やっぱりそうだったのね…もう、憂ちゃんたら…辛いなら、私や梓ちゃんに相談してくれれば…」
憂「うわーん…そうなんですッ…私…お姉ちゃんがいなくて淋しくて寂しくて…」
梓「憂…うううっ…」ポロポロ
さわ子「梓ちゃん?」
梓「ど、どうして…私に話してくれなかったの…?私だって、唯先輩や澪先輩や律先輩やムギ先輩がいなくて…うわーん」ポロポロ
憂「ごめんね…梓ちゃん…」ポロポロ
梓「う…うん…これからはちゃんと話して…」ポロポロ
さわ子「あらあら…もう…」クスン
私と梓ちゃんは声を上げて泣いた…泣いた後…今までの辛い気持ちをさわ子先生と梓ちゃんに全て話した…
私の話を黙って聞いてくれているさわ子先生…私の話に泪を流して聞いてくれる梓ちゃん…
私は馬鹿だ…もっと早く話せば良かった…私の周りにはこんなに優しい人達がいる…
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:57:11.60 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
夏休みまで後1週間と迫った…私の気持ちは梓ちゃんとさわ子先生に話したお蔭で少し安定している。
でも、お姉ちゃんがいない淋しさ、お姉ちゃんに会いたい気持ちは変わらない。
早く、夏休みに入って欲しい…そして、今度こそお姉ちゃんに帰ってきて欲しい…
私は毎日携帯を見つめ固まっている、ゴールデンウィークの時のようにお姉ちゃんに帰ってくるかの確認メールをするか悩んでいる…
ゴールデンウィークの様にメールを送って帰ってこないって言われたら…今度こそ私はどうにかなってしまいそうだ…
携帯を握り締めている手から汗が滲み出てるのが分かる…
憂「はあ…どうしよう…」
pririririririririri
その時、携帯が徐に鳴った。私はビクッと跳び上がり携帯を落としてしまった…
まさか…お姉ちゃんからの死の宣告…?
ドキドキしながら携帯を拾い上げて液晶を覗き込むと梓ちゃんからのメールでした。
梓『夏休み、唯先輩帰ってくるの?』
梓ちゃんからの核心を付いたメールを見て私の心臓の鼓動は高鳴っていく…
ドキドキしながら梓ちゃんに返事のメールを送る。
憂「まだ、確認してないよ↓」
これ以上は今の私には考えつかない…
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:00:27.83 ID:crK1aGwW0
pririririririririri
携帯が鳴る…
梓『そうなんだ。もしかして唯先輩に確認するの怖い?』
梓ちゃんの言う通り私はお姉ちゃんに確認するのが怖い…
憂「うん…怖い…↓」
今の私の気持ちを素直に梓ちゃんにメールする。
pririririririririri
梓『そっかぁ…じゃあ、協力してあげようか?唯先輩が必ず帰ってくるように』
梓ちゃんからのメールに私は少し混乱する…どうやって?えっ…嫌だよ…私が寂しいってお姉ちゃんに言うのは…
憂「協力してくれるのは嬉しいけど…私が寂しいってお姉ちゃんに言うのは絶対にイヤ…」
pririririririririri
梓『分かってるって↑ちょっと待ってて!ちょっと根回しするから♪』
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:03:17.67 ID:crK1aGwW0
そうして梓ちゃんからの返事を待っている…どれぐらい時間が過ぎただろう…
返事を待つ時間がとても長く感じる…
梓ちゃんはどんな根回しをしてるんだろう…本当にお姉ちゃんは帰ってくるんだろうか…
不安と期待が感情の中で入り混じって行く…梓ちゃんからのメールを待つ時間は本当に長く感じる…
pririririririririr
携帯が鳴る…私は恐る恐る携帯を覗き込む…メールのタイトルには『作戦成功!!』とある。
私はタイトルを見て慌ててメールの内容を確認する。
梓『唯先輩、夏休み入ったら直ぐ帰って来るよ↑安心して!憂の事は言ってないから↑』
私は梓ちゃんからのメールを読み心臓の鼓動が高鳴っていくのが分かる。
今にも心臓が口から出てきそうな…頭も熱くなりクラクラする…
クラクラする頭のまま梓ちゃんに返事を書く。
憂「ありがとう↑てか、どうやったの??」
pririririririririri
梓『詳しくはメールじゃあれだから明日話すよ♪ヒントは放課後ティータイムだよ♪てか、早く唯先輩にメールしなよ♪』
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:06:37.70 ID:crK1aGwW0
梓ちゃんからのヒントを見ても今の私には考える事が出来ない…そして私はお姉ちゃんへとメールを送る…
お姉ちゃんが帰ってくると分かっていても手が震える…
憂「お姉ちゃん、夏休み帰ってくるよね?」
混乱した頭で打てるメールはこれが精一杯だった。
直ぐにお姉ちゃんから返事が来る、私はその返事のメールを読んで泪が出てきた…
唯『うん♪夏休みになったら直ぐに帰るよ♪なんだか、りっちゃん達からもメール着てね、
放課後ティータイムで集まるから直ぐに帰って来いってさ。それにみんなからもメールが着て大変だったんだよ↑」
お姉ちゃんからのメールで全てが分かった。梓ちゃんは、律さん、澪さん、紬さん、みんなに協力して貰ったんだ…
そして私はお姉ちゃんに返事を送る。
憂「うん♪じゃあ、お姉ちゃんの好きな物沢山作って待ってるね♪」
直ぐにお姉ちゃんからの返事が来る。
唯『わーぃ♪じゃあ唐揚げ沢山作って♪憂の唐揚げ食べたい↑』
私はお姉ちゃんからのそのメールを見て泪が止まらない…
やっとお姉ちゃんに会える…お姉ちゃんの為にご飯を作れる…お姉ちゃんの近くにいれる…お姉ちゃんと話せる…
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:09:16.42 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
次の日…私の世界は薔薇色だ…後少しでお姉ちゃんに会える。自然と顔がニヤけるのが分かる。
後ろから私を呼ぶ声が聞こえてくる。
梓「おーぃ!憂ー!」
私は笑顔で振り返る…
憂「梓ちゃん!!」
梓「憂、スキップしてたよ…(笑)」
憂「えっ!?嘘…」
梓「う・そ(笑)」
憂「もう!!梓ちゃんたら!!」
梓「なんだか、憂の笑顔久しぶりに見たな」
憂「うん…そうかも!」
梓「良かったね!唯先輩帰ってきて!」
憂「うん!!」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:13:15.73 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
お姉ちゃんが帰って来る日、私は前日から寝れないでいた…
お姉ちゃんに会ったら何を話そう…唐揚げの他に何を作ろう…そんな事を考えると鼓動が早くなり心が踊る…
外が明るくなると私はお布団から出て茶の間へと向かった。
でも、何をしたら良いのか分からない。それぐらい私は舞い上がっていた。
そうしてると携帯が鳴った。お姉ちゃんからの帰るメールだった。
そのメールを見て私は頬っぺたを両手で軽く叩いた。
それから家の掃除、洗濯をこなす。急いで買い物に向かい、持ち切れないほどの買い物袋を持って帰って来た。
お姉ちゃんが帰ってくるまで後2時間。早くお姉ちゃんに会いたい。
踊る心を抑えご飯の準備をする。お姉ちゃんの好きな唐揚げ。他にも沢山作る。
そして、お姉ちゃんからのメールが来た。近くの駅に着いたと。
私は迎に行こうか?とメールしたけど、お姉ちゃんから大丈夫とメールがくる。
ドキドキが止まらない…後少しでお姉ちゃんに会える。
玄関の前に正座をして座る。落ち着かせる為に何度も深呼吸をする。
でも、心臓のドキドキは一層早くなる…
待ってる時間が凄く長く感じる…もう直ぐお姉ちゃんに会える…
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:20:13.90 ID:crK1aGwW0
玄関のチャイムが鳴る…私は立ち上がると深呼吸をして飛び切りの返事をする。
憂「はい!!」
そして、玄関を開けた先にはちょっと大人に成ったお姉ちゃんが立っていた…
憂「お姉ちゃん!!お帰りなさい♪♪」
唯「ただいま♪憂♪」
ーおしまいー
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:30:05.65 ID:crK1aGwW0
すいません。これで終わりです。
唯が自分の周りからいなくなった憂の葛藤を書きたかっただけなので。
書き溜めてたものの全てです。
お姉ちゃん大好きな憂ならこうなるだろうと思い書きました。
自分で書いてても憂が可哀想で、何回にも分けて書いたので文調がバラバラなのは許してください。
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:41:55.02 ID:crK1aGwW0
みなさんありがとうごさいます。
また何か書くので、その時は読んでやってください。
それでは!
そうです…私の目は真っ赤です。
昨日はお姉ちゃんがいない悲しみから、布団に入ってからずっと泣いていました。
寝よう、寝ようと考えても、私の中ではお姉ちゃんが溢れていきます。
お姉ちゃんの事を考えない様にしても、私の中でお姉ちゃんが溢れていきます。
『お姉ちゃん…お姉ちゃん…』
どんなに考えに様にしても、考えるのはお姉ちゃんのことばかり…
そうしてるうちに目からは涙が溢れて、哀しくなり外が明るくなるまで私は泣いていました。
梓「でもねーっ、唯先輩が大学受かるだなんて凄いよね」
憂「うん…」
梓「しっかし、遠いよね…大学…」
憂「うん…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 01:53:47.38 ID:crK1aGwW0
お姉ちゃんは大学に合格しました。でも、よりにもよってあんな遠い大学に合格するとは思いませんでした。
お姉ちゃんも喜び、両親も喜びました。
私もお姉ちゃんの大学合格に喜びました。でも、内心では悲しくてたまりませんでした。
どう考えても大学には通える距離じゃありません。
4月にはお姉ちゃんは私の前から姿を消す…
でも、私はお姉ちゃんの前では気丈に振る舞いました。
そして3月の終わりの週末、お姉ちゃんは大学のために家から出ていきました。
梓「ねぇ、唯先輩から連絡ある?」
憂「うん、毎日メールしてるよ」
梓「心配だよね、唯先輩…ほんと大丈夫かな…」
憂「多分、大丈夫だと思うよ。メールからだととっても楽しそうだよ」
梓「そっかー、唯先輩頑張ってるんだね、私も頑張らないと!」
憂「そうだね、軽音部、梓ちゃん一人だからね」
梓「このままいったら廃部になるからね、どうにか新入生に入部してもらわないと」
憂「だねーっ」
梓「うん!頑張るよ!」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 01:54:56.10 ID:crK1aGwW0
梓ちゃんとお話をしているうちに学校に到着しました。
梓ちゃんに会えて感謝しています。今の私一人だと多分学校には着けなかったと思います。
玄関を入ってクラス分けが貼ってある黒板まで向かいました。
梓「あっ!私と憂、同じクラスだ!」
憂「えっ、ほんと?」
梓「うん、あそこ!」
憂「わあ、良かった!」
梓「あっ、純も一緒だ!」
憂「わーっ、良かった。また1年みんな一緒だね」
梓「うん!」
教室に向かうと純ちゃんがいました。
私達3人はまた1年一緒にいれる事に喜びました。
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 01:56:06.13 ID:crK1aGwW0
梓「でも、このクラス分け凄いよね」
純「うん、まるで誰かが仕組んだかのようだね」
憂「うん」
ガチャ
さわ子「はーい、みんな席に着いて」
そうか…さわ子先生が私達3人を同じクラスにしてくれたんだ…
まるでお姉ちゃん達と同じ…お姉ちゃん…
さわ子「ん?平沢さん、顔色悪いけど大丈夫?」
憂「はい…大丈夫です…」
お姉ちゃんも去年、軽音部のみなさんと一緒になれて喜んだんだ…
お姉ちゃん…学校に着いて少し忘れていた淋しさが私の身体を襲います…
さわ子「平沢さん、本当に大丈夫?」
憂「大丈夫です…」
梓ちゃんもさわ子先生もお姉ちゃんの思い出の1ページ…
お姉ちゃんにとっての楽しい思い出…
私は泪が溢れてくるのを必死で堪えました。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 01:58:44.05 ID:crK1aGwW0
始業式が終わり、教室に戻りホームルームが始まりました。
今日は始業式とホームルームで終わりです。
さわ子「えー、みなさんも3年生です。自分の進路の事をちゃんと考えて…」
さわ子先生が話してる事が全然、耳に入ってきません…
考えるのはお姉ちゃんの事ばかり…
早く家に帰りたい…帰って、布団に潜って…寝てしまいたい…
寝てしまえばお姉ちゃんの事を一時でも忘れられる…
さわ子「平沢さん聞いてますか?」
憂「は、はい!」
気持ちが完全にどっかに行っていた…
そうしているうちに、ホームルームは終わりました。
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:00:49.57 ID:crK1aGwW0
梓「憂ー、お願いがあるんだけど…」
憂「なあに梓ちゃん」
梓「新勧ライブまで軽音部手伝ってくれないかな?お願い!」
憂「えーっ、私で良いの?」
梓「うん!お願いします」
憂「新勧ライブ終わるまでなら良いよ」
梓「ホント?うん、ありがとう!」
憂「うん!」
私は軽音部を手伝うことにしました。
そして、私と梓ちゃんは軽音部の部室へと向かいました。
梓「さあ、入って!」
憂「うん」
お姉ちゃんが3年間過ごした部室…
ここにもお姉ちゃんのたくさんの思い出がある…
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:02:46.76 ID:crK1aGwW0
梓「ごめんね。ムギ先輩、卒業したからお菓子はないけど…」
憂「全然いいよ…」
梓「でもね、ムギ先輩、ティーセット1セットだけ置いてってくれたんだ」
憂「そうなんだ…」
梓「うん、私に後輩が出来たら、これでお茶入れてあげてって。
ちょっと待ってて!今、お湯貰って来るから!」
憂「うん」
私は梓ちゃんがお湯を貰いに行ってる間、お姉ちゃんがいつも座っていた席に座り
目を瞑った。なんだか、部室にお姉ちゃんの匂いがするような気がした。
私は重症だ…
ゆっくりと目を開けると、今にでも入り口からお姉ちゃんが今にも入ってくる気がする…
お姉ちゃん…寂しいよ…
一人になるとお姉ちゃんのことを考えてしまう…この部屋にはお姉ちゃんの思い出が
一杯詰まっている…
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:05:28.47 ID:crK1aGwW0
ガチャ…
憂「おね…」
梓「遅くなってごめん!お湯の貰い方よくわからなくて。ムギ先輩に聞いておけば良かった。
ミルクティで良いよね!」
憂「うん」
梓ちゃんは紬先輩に教わった通りミルクティを入れてくれている。
私は一生懸命ミルクティを入れる梓ちゃんの後ろ姿を見ながらお姉ちゃんの事を考える。
今頃お姉ちゃんは何をしてるんだろう…
梓「はい。ムギ先輩の様にはいかないけど…」
憂「ありがとう。うん、美味しいよ!梓ちゃん」
梓「ありがとう!でも、ムギ先輩が入れてくれたお茶の方が美味しい」
憂「そんなこと無いよ」
梓「でね、新勧ライブなんだけど…」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:08:44.03 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・
梓ちゃんと新勧ライブの打ち合わせが終わり学校からの帰り道…
私は夕飯の仕度のためスーパーに買い物に行く。
お姉ちゃんが好きだったアイスを必ず買ってしまう…
家の冷蔵庫の中はお姉ちゃんが好きだったアイスで一杯になっている。
スーパーを出て家路を急ぐ、お姉ちゃんがいない家へと向かう。
「はぁ…」
溜息しか出ない…
お姉ちゃんがいなくなってからというもの夕方の夕焼けを見ると
淋しさが一層募る。いつもの帰り道、いつもの風景…
そこにはお姉ちゃんがいない…
泪が流れてくる…
「寂しいよぅ…」
そう、独り言を言った時だった…泪が溢れ出てきた。
泪で前が見えない…
私は路地裏に入って声を出して泣いてしまった。
家に着いて着替えをして夕御飯の支度。
そして一人での食事。
今までだったら私の向かいにはお姉ちゃんがいて、軽音部の事とかを
楽しそうに話してくれる。でも、私の向かい側にはお姉ちゃんはいない。
「美味しくないよぅ…」
決して料理を失敗したわけじゃない、お姉ちゃんがいない食事、お姉ちゃんがいない家…
全てが灰色の世界…全てが沈黙の世界…
私はお姉ちゃんに依存してたと今になって気が付く。
「お姉ちゃん…」
私は泣きながらご飯を食べる。泪のせいで塩っぱく感じる。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:11:19.04 ID:crK1aGwW0
食事の後、お姉ちゃんにメールをしました。メールを打つ手が何だか震えてる気がする。
好きな異性に初めてメールをするときはこんな感じなのかもしれない。
メール送信…
お姉ちゃんからの返事を待つ間の時間がとても長く感じる…
心臓の音も高鳴りって何だかクラクラする。
携帯が鳴った…私は急いで携帯を開きメールに目を通す。
お姉ちゃんからのメール、お姉ちゃんが私の為だけに打ったメール。
お姉ちゃんと離られてからやり取りしたメールは全て保護してある。
今の私にはお姉ちゃんからのメールだけが心の支えだ。
「うん!元気だよ♪大学は大変だよ↓でも楽しいよ♪」
いつものお姉ちゃんだ。
『お姉ちゃん、ご飯はちゃんと食べてる?』
メール送信…
そしてまたドキドキしながらお姉ちゃんからの返事を待つ私…
pririririri
「自炊は大変だけど何とかやってるよ!やっぱり憂は凄いな♪憂の作るご飯の方が全然美味しいもん↑
憂のご飯が恋しいよう♪」
違うのお姉ちゃん…私はお姉ちゃんの喜ぶ顔がみたくて料理を頑張ってたの…
お姉ちゃんが『美味しい』って言ってくれるのが嬉しくて頑張って料理作ってたの…
『じゃあ、ご飯作りに行こうかな?』
メール送信…
返信が来るまでの沈黙が辛い…
pririririri
「えーっ、遠いし憂も学校あるからダメだよ!私も一人暮し頑張るから憂も学校頑張らないと」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:14:27.69 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
お姉ちゃんとのメールのやり取りが終わりました。
沈黙の世界…私はまた淋しさに襲われています…
お姉ちゃんとのメールやり取りの後は一層寂しく感じてしまいます。
私はお風呂に入り、直ぐにお布団に入り目を瞑りました…
でも、瞼の裏にはお姉ちゃんの笑顔が浮かびます…
「お姉ちゃん…お姉ちゃん…うううっ…淋しいよ…お姉ちゃん…」
目が熱くなり泪が溢れてくるのが分かります…
新学期が始まって1週間ほど立ちました。
学校では普通に振舞っていますが、家に帰るとお姉ちゃんがいない淋しさで
泣いている毎日です…
お姉ちゃんが毎日通ってた軽音部の部室…お姉ちゃんの思い出がたくさん詰まった軽音部の部室…
梓「でね、憂にはボーカルやって欲しいんだ!」
憂「良いけど、曲は何を演奏するの?」
梓「ふわふわ時間かな」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:17:02.52 ID:crK1aGwW0
憂「それなら私もギター引けるかも…お姉ちゃんの練習に付き合ってたから…」
梓「ほんと!じゃあ、ふわふわ時間にしよう!ギターどうする?」
憂「新勧ライブまでギター借りられるように、さわ子先生に相談してみる」
梓「そうだね。後はどうしようか…」
憂「純ちゃんにベースお願いしてみたら?」
梓「でも、ジャズ研あるからどうだろ?」
憂「一応聞きに行ってみようよ」
梓「そうだね!」
そうして、私達はさわ子先生にギターを借り、純ちゃんにお願いをして
どうにか新勧ライブの練習を行う事ができました。
新勧ライブはどうにか成功して、軽音部には1年生が4人入ってくれました。
梓ちゃんは毎日忙しそうです。後輩に楽器を教えたり部長として色々やる事が一杯のようです。
私と云えば学校が終わるとスーパーに買い物に行き家に帰り一人で食事を取って
お姉ちゃんとメールをしてお布団に入り泣く毎日です…
でも、もうすぐゴールデンウィークです。
ゴールデンウィークになればお姉ちゃんが帰ってくる…そうすれば…
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:19:07.45 ID:crK1aGwW0
ゴールデンウィークまで3日…後、3日経てばお姉ちゃんが帰ってくる。
そう思うと私の心は薔薇色一色です。今まで灰色だった私の世界は
ゴールデンウィークが近づくに連れて色が付き今では薔薇色です。
「ふんふんふふふっ…♪」
お姉ちゃんが帰ってきたらお姉ちゃんが好きなものたくさん作ってあげよう。
冷蔵庫にはお姉ちゃんの好きなアイスもたくさんある。
お姉ちゃんが好きな入浴剤も買ってきた。
お姉ちゃんが帰ってくるそう思うだけで夜も泣かないで過ごせる。
梓「憂、最近、目赤くないね」
憂「えっ?そうなか?」
梓「何だか楽しそうだし」
憂「えへへっ…」
梓「なんかイイ事あったの?」
憂「うん、もう少しでゴールデンウィークでしょ?そうしたら、お姉ちゃん帰ってくるから」
梓「そっかぁ、唯先輩帰ってくるんだね。ところで、憂、唯先輩に確認したの?」
憂「へっ!?」
梓「だから、唯先輩に帰ってくるか確認したの?」
憂「そ、それは…確認してない…でも、長い休みだよ…帰ってくるよ…」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:22:55.91 ID:crK1aGwW0
私は馬鹿だ、お姉ちゃんがゴールデンウィークに帰ってくると決め付けていた。
私は舞い上がっていた、毎日お姉ちゃんとはメールしてるのに、どうして確認しなかったのだろうか…
どうしよう…お姉ちゃんが帰ってこなかったら…お姉ちゃんに会えなかったら…
そう思うと背中に冷たいものが走り、視界が暗く感じる…
梓「憂?顔色悪いよ?」
憂「えっ!?だ、だ、大丈夫だよ…」
梓「ホント?一応、保健室に行ってきたら?」
憂「お、大袈裟だよ…梓ちゃん。私は大丈夫だよ…」
今直ぐ、家に帰って布団に潜り込みたい…そして、お姉ちゃんにメールしたい…
ああ、薔薇色に染まっていた私の世界は、何だか足元から灰色が上がってくるような気がする。
梓ちゃんとの会話の後の授業の内容は全然覚えていない…
放課後になり私はフラフラと家路に向かっている…
お姉ちゃんは帰ってくる…絶対に帰ってくる…だって私のお姉ちゃんだもの…
どこをどう歩いて帰ってきたのかわからない、気が付くと私は家の前に佇んでいた。
家に入り自分の部屋へと向かい制服のまま布団に潜り込んだ。
「お姉ちゃん…お姉ちゃん…お姉ちゃん…お姉ちゃん…」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:25:16.29 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
気が付くと外は暗くなっていました。私はあのまま寝てしまったようです。
時計を見ると7時を過ぎていました。帰りに買い物に行かなかったので
冷蔵庫にあるもので夕食の支度をします。
夕食を取りながら出るのは溜息ばかりです。ご飯が美味しくない…
久しぶりに感じる感覚と孤独感…お姉ちゃん…私は帰って来るって信じてるよ。
夕食を取り終え、いつもならお姉ちゃんにメールするところですが、
お姉ちゃんにはメールせずお風呂に入りました。
体を清めてからお姉ちゃんにメールした方が良い返事が貰えるような気がしたからです。
「はぁ…」
私は携帯を握り締めながらプルプルと震えていました。
もし、お姉ちゃんから悪い返事が来らどうしよう…
世間ではゴールデンウィークでもお姉ちゃんが帰ってこなかったら
私にとってはデスウィークでしかない…
怖い…お姉ちゃんにメールするのがすごく怖い…
でも、メールしないと確認できない。
私はお姉ちゃんにゴールデンウィークどうするかメールしました。
お姉ちゃんからの返事が来るまで私は目を瞑り携帯を握りしめてプルプルと震えていました。
pririririririri
メールが来ました。私は恐る恐る携帯を開けメールを見ました。
お姉ちゃんからのメールです。
メールの内容を確認します…
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:29:27.76 ID:crK1aGwW0
私はメールの内容を確認して目の前が真っ暗になりました。
お姉ちゃんは帰ってきません…どうやら、大学の軽音部に入っていたお姉ちゃんは
合宿があるらしく休み中も練習だそうです。
私の世界はまたも灰色に変わってしまいました。
今まで浮かれていた分だけ淋しさが凄い勢いで襲ってきます。
口の中は乾いて、泪が止まりません…
「い、いやぁ…お姉ちゃん帰ってきてよ…じゃないと私…死んじゃうよ…」
私は奮える手でお姉ちゃんに返信します。
priririririri
お姉ちゃんからの返事が来ました…どうやら、1日でも帰ってくるのは難しいみたいです。
お姉ちゃんも帰ってきたいようですが我慢すると書いてあります。
「嫌だよぅ…お姉ちゃんに会いたいよぅ…」
私はさらにメールしました。お姉ちゃんが帰って来れないなら、私がお姉ちゃんの所へ行くと
書きメールしました。
priririririri
お姉ちゃんからの返事でさらに絶望が襲います。
どうやら合宿は泊り込みで行くらしく、ゴールデンウィークに入って直ぐに合宿で会えないと
書いてありました。
「うううっ…お姉ちゃん会いたいよぅ…お姉ちゃん…」
諦めるしかないようです…私はこの先、何を生きがいに生きていけば良いのでしょうか…
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:32:47.95 ID:crK1aGwW0
ゴールデンウィーク中私はずっと布団の中で過ごしていました。
起きているとお姉ちゃんの事ばかり考えて寂しくなるので、
出来るだけ寝るようにしていました。それでも、そんなに長い時間
寝ていることなど出来ず、起きてる間はずっと泣いていました。
途中、梓ちゃんからメールが来て遊ぼうと誘われましたが、そんな気力もなく丁寧に断わりました。
ご飯を作る気にもなれず、お姉ちゃんが帰ってくると思い買って置いたお菓子を食べていました。
ゴールデンウィーク最終日、明日から学校なので休み中初めて布団から出て買い物のため外に出ました。
ずっと泣いていた私の目には太陽の光がとても明るく感じましたが目に見える世界は灰色の世界です。
フラフラと歩きながら下ばかり見て歩いている私に誰かが声を掛けてきました。
××「憂じゃない。どうしたの?」
声の方を見てみるとそこのは和さんがいました。
憂「和さん…」
和「うわっ…顔色悪いし、目も真っ赤に腫れてるよ?何かあったの?」
憂「何も無いです…何も無いですよ…」ポロポロ
和「やっぱり何かあったんじゃない!立ち話もなんだから、取り敢えず私の家に行きましょ」
そうして、私は和さんの家に行きました。
和さんもまた、お姉ちゃんの思い出です…いえ、私とお姉ちゃんの思い出です。
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:35:10.40 ID:crK1aGwW0
和「で、どうしたの?憂、何かあったの?」
憂「私…もう駄目なんです…辛くて…辛くて…」
和「まさか、学校でイジメにでもあってるの?」
憂「違います…私…お姉ちゃんがいなくて…寂しくて…辛くて…」ポロポロ
和「そっか…あなた達姉妹はいつも一緒だったものね…」
和さんはそう言うと私をギュッと抱きしめて頭を撫でてくれました。
私は和さんの優しさに触れて今まで一人で苦しんでいたものが一気に溢れ出して声をあげて泣きました。
和さんはそんな私を優しく見てさらにギュッと抱きしめてくれます。
和「今はたくさん泣きなさい…そして泣き止んだらいつもの憂に戻って…そうじゃないと今の憂を見たら、きっと唯もとても心配するわ…」
憂「うん…」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:38:00.67 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ゴールデンウィーク明け…今日から学校です。
昨日、和さんに会って泣いたおかげで少しだけ気持ちが楽になっていました。
学校へ着いて教室に入るとそこには梓ちゃんと純ちゃんが既に来ていて二人で話をしていた。
二人は私に気が付き私は二人の元へと向かった。
梓「憂!元気だった?せっかく純と3人で動物園に行こうと思ってたのに…」
憂「ごめんね…」
純「そうだよ、憂!憂が断るから、その後の梓ったらもう…凶暴で…」
梓「な、なによ…凶暴って」ポカポカ
純「きゃーっ!梓が凶暴に…」バタバタ
憂「ふふふっ…」
梓「あっ!?純の事はほっといて、唯先輩帰ってきたの?」
私は梓ちゃんからの問い掛けに哀しさが込み上げてくる…その哀しさをグッと飲み込んで
梓ちゃんに答える。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:41:18.01 ID:crK1aGwW0
憂「…お姉ちゃん…帰ってこなかったの…」
梓「そうなんだ…唯先輩の事だから帰ってくると思ったんだけどな…」
憂「大学で入った軽音部の合宿で帰って来れないってメールあったんだ…」
梓「へーっ…唯先輩も頑張ってるんだ…私も軽音部頑張らないと!」
憂「そうだね…」
そうして私のゴールデンウィーク明けの学校は終わった。
梓ちゃんも純ちゃんも最後の1年だってことで部活に燃えている…
私は相変わらずお姉ちゃんがいない寂しさでどうにかなってしまいそうだ。
放課後になれば私は一人…家に帰っても誰もいない…
早く夏休みにならないかな…そうすればお姉ちゃんが帰ってくる…
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:43:54.62 ID:crK1aGwW0
・・・・・・・・・・・・
お姉ちゃんのいない毎日を過ごす私には、夏休みだけが唯一の心の支えだ…
梓ちゃんとは毎日離してはいるけど、放課後になると一緒にいる時間はない…
もちろん純ちゃんとも一緒にいる時間はない…
二人共最後の1年なので部活で忙しそうだ…
軽音部には4人新入生が入ったけど、2人は殆ど楽器を演奏したことがないらしい
なので、梓ちゃんはその二人にギターやベースを教えている。
大変だけど楽しいよと言っている梓ちゃん…
毎日生き生きしてる…
私といえば毎日、お姉ちゃんのいない生活をお姉ちゃんを思いながら過ごす日々…
進路調査があり、第1志望はもちろんお姉ちゃんと同じ大学を迷わず書き込んだ。
さわ子先生は私の親露調査票を見て頑張ってねと言ってくれました。
今の私の目標はお姉ちゃんと同じ大学に行くこと、お姉ちゃんがいる大学に行くことだ。
ああ…お姉ちゃん…一年が過ぎるのが遅すぎるよ…
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:47:16.91 ID:crK1aGwW0
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7月に入って後すこしで夏休みに入る…夏休みになればお姉ちゃんが帰ってくる…
私の中のお姉ちゃんがもう少しでなくなりそうだ…
お姉ちゃんが帰ってくるか、私の中のお姉ちゃんがなくなるか毎日が戦いだ…
梓「憂、最近痩せた?ちゃんとご飯食べてる?」
憂「えっ!?どうして?」
梓「うーん…なんとなくなんだけど…顔色も悪いし、なんだか窶れてるし…」
私は梓ちゃんに精いっぱいの痩せ我慢をする…
憂「そんなコトないよ!ちょっと夏バテ気味なんだよね…」
梓「そうなんだ、ダメだよちゃんとご飯だけは食べないと!」
憂「うん」
ご飯はちゃんと食べてはいる…でも、食べる量は減っている…
一人で摂る食事が辛くて小食になってしまった。
それに、誰かのために作るご飯は色々考えて作るけど、自分の為だけに作るご飯は
何を作っていいのか分からなくなってしまった。
お姉ちゃんの為にご飯を作りたい…お姉ちゃんの好きな物を作りたい…
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:50:14.47 ID:crK1aGwW0
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7月も半分を過ぎた頃、私は学校で倒れてしまった。
さわ子先生は家の家庭の事情を知っているので、両親に連絡は取らないでおいてくれた。
さわ子先生の車で家まで送ってくれて学校が終わった後、晩御飯を作るためにもう一度来てくれた。
梓ちゃんも私を心配して部活を休んでさわ子先生と一緒に来てくれた。
さわ子「ごめんね、あまり料理しないから見た目は悪いけど…味は大丈夫だと思うわ…」
憂「すいません…晩御飯まで作ってもらって…アリガトウございます…」
さわ子「良いのよ憂ちゃん、今まで憂ちゃんの料理食べさせて貰ってるし」
梓「私も手伝ったんだよ!てか、憂、食べさせてあげようか?」
憂「大丈夫だよ、梓ちゃん…」
さわ子「それにしても、しっかり者の憂ちゃんが倒れるなんて何かあったの?」
私はグッと飲み込んだ…お姉ちゃんがいない淋しさでご飯もあまり食べてないなんて言えない…
それに毎日、毎日、お姉ちゃんがいない淋しさのあまり泣いているなんてとてもじゃないけど言えない…
さわ子「もしかして、唯ちゃんいなくて寂しくて御飯食べてないなんて事はないわよね…」
憂「えっ…!?」
梓「えっ?憂…そうなの?」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:53:43.17 ID:crK1aGwW0
さわ子先生にはお見通しなのかも知れない…さわ子先生は軽音部の顧問で3年間お姉ちゃんを見てきた人だ…
それに私の事も見てきた人だ…
私は耐え切れなくなってしまった…涙が溢れてくる…
憂「…ううっ…」ポロポロ
梓「えっ?憂?」
さわ子「あら、やっぱりそうだったのね…もう、憂ちゃんたら…辛いなら、私や梓ちゃんに相談してくれれば…」
憂「うわーん…そうなんですッ…私…お姉ちゃんがいなくて淋しくて寂しくて…」
梓「憂…うううっ…」ポロポロ
さわ子「梓ちゃん?」
梓「ど、どうして…私に話してくれなかったの…?私だって、唯先輩や澪先輩や律先輩やムギ先輩がいなくて…うわーん」ポロポロ
憂「ごめんね…梓ちゃん…」ポロポロ
梓「う…うん…これからはちゃんと話して…」ポロポロ
さわ子「あらあら…もう…」クスン
私と梓ちゃんは声を上げて泣いた…泣いた後…今までの辛い気持ちをさわ子先生と梓ちゃんに全て話した…
私の話を黙って聞いてくれているさわ子先生…私の話に泪を流して聞いてくれる梓ちゃん…
私は馬鹿だ…もっと早く話せば良かった…私の周りにはこんなに優しい人達がいる…
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 02:57:11.60 ID:crK1aGwW0
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夏休みまで後1週間と迫った…私の気持ちは梓ちゃんとさわ子先生に話したお蔭で少し安定している。
でも、お姉ちゃんがいない淋しさ、お姉ちゃんに会いたい気持ちは変わらない。
早く、夏休みに入って欲しい…そして、今度こそお姉ちゃんに帰ってきて欲しい…
私は毎日携帯を見つめ固まっている、ゴールデンウィークの時のようにお姉ちゃんに帰ってくるかの確認メールをするか悩んでいる…
ゴールデンウィークの様にメールを送って帰ってこないって言われたら…今度こそ私はどうにかなってしまいそうだ…
携帯を握り締めている手から汗が滲み出てるのが分かる…
憂「はあ…どうしよう…」
pririririririririri
その時、携帯が徐に鳴った。私はビクッと跳び上がり携帯を落としてしまった…
まさか…お姉ちゃんからの死の宣告…?
ドキドキしながら携帯を拾い上げて液晶を覗き込むと梓ちゃんからのメールでした。
梓『夏休み、唯先輩帰ってくるの?』
梓ちゃんからの核心を付いたメールを見て私の心臓の鼓動は高鳴っていく…
ドキドキしながら梓ちゃんに返事のメールを送る。
憂「まだ、確認してないよ↓」
これ以上は今の私には考えつかない…
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:00:27.83 ID:crK1aGwW0
pririririririririri
携帯が鳴る…
梓『そうなんだ。もしかして唯先輩に確認するの怖い?』
梓ちゃんの言う通り私はお姉ちゃんに確認するのが怖い…
憂「うん…怖い…↓」
今の私の気持ちを素直に梓ちゃんにメールする。
pririririririririri
梓『そっかぁ…じゃあ、協力してあげようか?唯先輩が必ず帰ってくるように』
梓ちゃんからのメールに私は少し混乱する…どうやって?えっ…嫌だよ…私が寂しいってお姉ちゃんに言うのは…
憂「協力してくれるのは嬉しいけど…私が寂しいってお姉ちゃんに言うのは絶対にイヤ…」
pririririririririri
梓『分かってるって↑ちょっと待ってて!ちょっと根回しするから♪』
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:03:17.67 ID:crK1aGwW0
そうして梓ちゃんからの返事を待っている…どれぐらい時間が過ぎただろう…
返事を待つ時間がとても長く感じる…
梓ちゃんはどんな根回しをしてるんだろう…本当にお姉ちゃんは帰ってくるんだろうか…
不安と期待が感情の中で入り混じって行く…梓ちゃんからのメールを待つ時間は本当に長く感じる…
pririririririririr
携帯が鳴る…私は恐る恐る携帯を覗き込む…メールのタイトルには『作戦成功!!』とある。
私はタイトルを見て慌ててメールの内容を確認する。
梓『唯先輩、夏休み入ったら直ぐ帰って来るよ↑安心して!憂の事は言ってないから↑』
私は梓ちゃんからのメールを読み心臓の鼓動が高鳴っていくのが分かる。
今にも心臓が口から出てきそうな…頭も熱くなりクラクラする…
クラクラする頭のまま梓ちゃんに返事を書く。
憂「ありがとう↑てか、どうやったの??」
pririririririririri
梓『詳しくはメールじゃあれだから明日話すよ♪ヒントは放課後ティータイムだよ♪てか、早く唯先輩にメールしなよ♪』
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:06:37.70 ID:crK1aGwW0
梓ちゃんからのヒントを見ても今の私には考える事が出来ない…そして私はお姉ちゃんへとメールを送る…
お姉ちゃんが帰ってくると分かっていても手が震える…
憂「お姉ちゃん、夏休み帰ってくるよね?」
混乱した頭で打てるメールはこれが精一杯だった。
直ぐにお姉ちゃんから返事が来る、私はその返事のメールを読んで泪が出てきた…
唯『うん♪夏休みになったら直ぐに帰るよ♪なんだか、りっちゃん達からもメール着てね、
放課後ティータイムで集まるから直ぐに帰って来いってさ。それにみんなからもメールが着て大変だったんだよ↑」
お姉ちゃんからのメールで全てが分かった。梓ちゃんは、律さん、澪さん、紬さん、みんなに協力して貰ったんだ…
そして私はお姉ちゃんに返事を送る。
憂「うん♪じゃあ、お姉ちゃんの好きな物沢山作って待ってるね♪」
直ぐにお姉ちゃんからの返事が来る。
唯『わーぃ♪じゃあ唐揚げ沢山作って♪憂の唐揚げ食べたい↑』
私はお姉ちゃんからのそのメールを見て泪が止まらない…
やっとお姉ちゃんに会える…お姉ちゃんの為にご飯を作れる…お姉ちゃんの近くにいれる…お姉ちゃんと話せる…
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:09:16.42 ID:crK1aGwW0
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次の日…私の世界は薔薇色だ…後少しでお姉ちゃんに会える。自然と顔がニヤけるのが分かる。
後ろから私を呼ぶ声が聞こえてくる。
梓「おーぃ!憂ー!」
私は笑顔で振り返る…
憂「梓ちゃん!!」
梓「憂、スキップしてたよ…(笑)」
憂「えっ!?嘘…」
梓「う・そ(笑)」
憂「もう!!梓ちゃんたら!!」
梓「なんだか、憂の笑顔久しぶりに見たな」
憂「うん…そうかも!」
梓「良かったね!唯先輩帰ってきて!」
憂「うん!!」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:13:15.73 ID:crK1aGwW0
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お姉ちゃんが帰って来る日、私は前日から寝れないでいた…
お姉ちゃんに会ったら何を話そう…唐揚げの他に何を作ろう…そんな事を考えると鼓動が早くなり心が踊る…
外が明るくなると私はお布団から出て茶の間へと向かった。
でも、何をしたら良いのか分からない。それぐらい私は舞い上がっていた。
そうしてると携帯が鳴った。お姉ちゃんからの帰るメールだった。
そのメールを見て私は頬っぺたを両手で軽く叩いた。
それから家の掃除、洗濯をこなす。急いで買い物に向かい、持ち切れないほどの買い物袋を持って帰って来た。
お姉ちゃんが帰ってくるまで後2時間。早くお姉ちゃんに会いたい。
踊る心を抑えご飯の準備をする。お姉ちゃんの好きな唐揚げ。他にも沢山作る。
そして、お姉ちゃんからのメールが来た。近くの駅に着いたと。
私は迎に行こうか?とメールしたけど、お姉ちゃんから大丈夫とメールがくる。
ドキドキが止まらない…後少しでお姉ちゃんに会える。
玄関の前に正座をして座る。落ち着かせる為に何度も深呼吸をする。
でも、心臓のドキドキは一層早くなる…
待ってる時間が凄く長く感じる…もう直ぐお姉ちゃんに会える…
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:20:13.90 ID:crK1aGwW0
玄関のチャイムが鳴る…私は立ち上がると深呼吸をして飛び切りの返事をする。
憂「はい!!」
そして、玄関を開けた先にはちょっと大人に成ったお姉ちゃんが立っていた…
憂「お姉ちゃん!!お帰りなさい♪♪」
唯「ただいま♪憂♪」
ーおしまいー
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:30:05.65 ID:crK1aGwW0
すいません。これで終わりです。
唯が自分の周りからいなくなった憂の葛藤を書きたかっただけなので。
書き溜めてたものの全てです。
お姉ちゃん大好きな憂ならこうなるだろうと思い書きました。
自分で書いてても憂が可哀想で、何回にも分けて書いたので文調がバラバラなのは許してください。
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/27(日) 03:41:55.02 ID:crK1aGwW0
みなさんありがとうごさいます。
また何か書くので、その時は読んでやってください。
それでは!
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