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梓「この星は…渡しません……!」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 19:38:29.64 ID:I+cGB4810 [1/31]
律「はぁあぁああああーーッ!!?!? 梓、てめッ…何をっ……!!」
澪「お、おい梓!何を言い出すんだっ…!?この星が無いと律は出られないんだぞ!?」
梓「いい」
澪「!!」
唯「あ…あずにゃんっ……!りっちゃんの作戦忘れたのっ…!?」
梓「忘れました。たった今」
律「~~~ッッッ!!?!?ぁあぁああぁ゛あ゛ぁーーッッ!!!」ドンッガンッ
律「はぁあぁああああーーッ!!?!? 梓、てめッ…何をっ……!!」
澪「お、おい梓!何を言い出すんだっ…!?この星が無いと律は出られないんだぞ!?」
梓「いい」
澪「!!」
唯「あ…あずにゃんっ……!りっちゃんの作戦忘れたのっ…!?」
梓「忘れました。たった今」
律「~~~ッッッ!!?!?ぁあぁああぁ゛あ゛ぁーーッッ!!!」ドンッガンッ
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 19:39:40.79 ID:I+cGB4810
律「お゛い゛澪ッ!!唯ィィイイィイっ!!なんとかしろよろぉおぉーッ!!」バンバン
澪「あ、あぁ大丈夫だ分かってる!落ち着け律! …おい、梓!」
梓「はい?」
澪「お前気でも違ったのか!?今律がここから出られなかったら、律がどうなるか…」
梓「分かってますよ」
澪「っ!!」
梓「律先輩は地下強制労働施設へ連れて行かれて、そこでツルハシを振って一生を終えるんです」
唯「そ、そうだよ!そんなの絶対にだめだよっ…!」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 19:42:21.79 ID:I+cGB4810
梓「……ハァ…唯先輩、ちょっといいですか?」
唯「な、何?あずにゃ
バチンッ!
唯「あぐっ!? い、いたっ…!何するのあずにゃん!」ヒリヒリ
梓「先輩、ムギ先輩にギター代返したんですか?」
唯「えっ?ま、まだだけど…だって二十万円もそんなすぐには返せないよ…」
梓「私達が手にしている余り星…今なら多分、一つ三百…いや、五百万はカタいはずです」
唯「え」
梓「分かりますよね?このお金さえあれば二十万なんて瞬殺で返せます」
唯「あ…あぁっ……!」
澪「!? 唯!おいっ、お前まさか…」
唯「ご、ごめん澪ちゃん…私やっぱり、星を売るよ…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 19:50:39.37 ID:I+cGB4810
澪「か、考え直せ唯!ギター代なら私も一緒にバイトしてやるから!だからその星はっ…」
梓「澪先輩。先輩も新しいベース買ってもいいんですよ?」
澪「!!」
律「なっ…おい黙れ梓ァアア!澪っ、変な空気入れられんなよ!?分かってんだろうなーッ!!」
澪「……」プルプル
梓「それに毎週スタジオを借りて練習だって出来るだろうし…」
澪「うっ」
梓「オシャレな服もいっぱい買えて、脱しまむら出来ますよ」
澪「ううっ…!」
ドンッドンッ!
律「澪ぉ~っ!こっちを見ろ!!お前は私の親友だろ!?小学校からずっとっ…!!」
澪「……」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:00:05.66 ID:I+cGB4810
律「何黙ってるんだよ親友ならそこのボケ二人殴り倒して私を救えーーーッ!!」
澪「……」
澪「ごめん…」ボソッ
律「!!!!!!!!!!?!?」
律「ふざっ…ふざけろっ…!!!くそやろうっ……!!ふざけろぉおおおーーっ!!!」ガンッ! バン!
律「ふざ…けろぉ~ッ…! うぅ……」ズズル…
梓「ふふ、悪く思わないでくださいよ律先輩。これが軽音部のためなんです」
律「てめー梓ぬけぬけとっ…!何が軽音部のためだ部長の私がいなくちゃ始まらねーだろーがーッ!!」
梓「いえ、先輩は居ないほうがいいんです。だってバンドの唯一の課題は先輩のヘタクソなドラムだったんですから」
律「!!」ザワッ
梓「それを解消できる上に多額のお金まで手に入る。本当に素晴らしいゲームでしたね、このジャンケンは」
律「ぐぅっ… うぅううーーっ……!!」ワナワナ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:02:36.69 ID:I+cGB4810
律「殺す…お前ら絶対に殺す……殺してやるぞっ……!覚えてやがれよっ……!!」ギリッ
澪「あ、あんな事言ってるぞ梓…なぁ、やっぱり……」
梓「大丈夫ですよ。何びびってるんですか、どうせもう一生あのデコに日の光が反射する事はありませんよ」
唯「そうだよ~。それよりあずにゃん、早くしないと時間無くなっちゃうよ!」
梓「おっとそうでしたね。さ、それでは…」スゥ
律「ま、待てっ 待ってくれ梓ぁっ… 待っ
梓「"星"欲しい奴ッ!売ってやるです!!一つ…五百でっ……!!」
ざわっ…!
律「あぁ゛あぁあ゛ぁ゛ああああ~~~ッ;;」ぐにゃあああ~
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:06:34.12 ID:I+cGB4810
ドワワァーッ…!
「俺にくれー!」
「俺だ!俺に売ってくれ!」
「おい邪魔だぞっ、俺に売れ!俺だーーッ!!」
律「あぁ…星っ… 私の命のっ……!!」ポロポロ
さわ子「りっちゃん、諦めましょう。もう無理なの、終わったのよ私達は…フッ……フフ…」
梓「うーん、どうしようかなー。じゃあ… そこのあなた!」
男「よっしゃーッ!! ありがてぇ…この恩は一生忘れねーぜ!!じゃあ早速星を」
梓「待ってください。お金が先です」
男「あ、あぁスマン…ほら」バサ
梓「…?なんです、これは?三百万しかないじゃないですか」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:08:45.24 ID:I+cGB4810
男「いっ、いや今はこれしか…でもここから出たら必ず払う!親が出す!だから…」
「何ーっ!?それなら俺も親が出すぞ!五百と言わず八百用意させる!!だから俺に売れー!!」
「おいっ、じゃあ俺の親は千は出すぞ!政治家だからなぁーッ!!おい俺に売れっ!!」
ざわざわ…
梓「ふざけるなっ!!」
「「「!!?」」」ビクッ
シーン…
梓「親が出す?そんな言葉信じられない。今ここで!キャッシュで出せる奴だけですっ…!」
「キャッシュで払いま~す♪くださ~い♪」
梓「よーし!いくつ買うn… えっ!?」
澪「むっ……」
唯「ムギちゃん!?」
紬「星みっつ、くーださーいな~♪」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:11:32.09 ID:I+cGB4810
梓「ちょっ、ちょ…ムギ先輩、何考えてるんですか!?私達の星はもうとっくに足りて…」
紬「キャッシュでいいのね?はいっ」ドンッ!
梓「うっ」
紬「じゃあいただくわね~」パシッ
唯「む、ムギちゃんそれどうするの…?」
紬「ふふふ…黒服さ~ん♪この星でそのオデコの子を出して欲しいんですけど…」ジャラ
唯澪梓律「!!??」
さわ子「何ィいいイーーッ!!?!?」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:14:12.17 ID:I+cGB4810
梓「む、ムギ先輩!どういうことですかっ!?」
紬「あら、星は私が買ったんだからどう使おうといいじゃない……ダメ?」
梓「だ、だっ…ダメとかって問題じゃっ……このままじゃ…!」
黒服「いち、にぃ… …よし、構わん」
黒服「おいお前!出ていいぞ!」
律「……」スッ
さわ子「り…りっちゃん!待ってっ…私を置いていくの!?私はあなた達の顧問よっ…!」ギュウ
律「…ごめんさわちゃん。離してくれないかな」
さわ子「!!」
律「じゃあねさわちゃん。地下でも元気で…」ガチャ
バタンッ…
さわ子「……うっ…うぅ……」ポロポロ
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:16:58.04 ID:I+cGB4810
…
ガチャ!
唯澪梓「!!!」ビクッ
ギギィ…
律「……」ヌッ
澪「ひぃっ!り、りt
律「…!!」ダッ!
梓「!律先輩っ、ちょっと待っ…
ドグシャ!
梓「ぶぁはっ!!!」ブーッ!
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:19:41.39 ID:I+cGB4810
律「てめええええーーーッ!このクソゴキブリヤローッ!!!」バキッ!ドガァッ!
梓「ぐっ!ぐほっ…!!ぐぁ…!」
律「よくも裏切りやがったなッ…!!このっ…!このぉーーーっ……!!」ズガッ!グシャアッ!
梓「あぶッ ぷぁっ…!! ……」ピクピク
唯「あっあっ、あずにゃ…」
律「はぁはぁはぁっ…!はぁ……!」クルッ
唯「!! わわ、りっちゃんたんま!話を聞いt」
律「るせェーッ!!」ズドボゥ!
唯「ぇぼァっ!!げぼっ…!!」ビチャチャ… ドサッ
澪「あわわわわわ」ガクガク
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:23:16.77 ID:I+cGB4810
律「……」ギロリ
澪「ひぃいい!!」ビクッ
律「澪ぉお…」
澪「ま、ままま待て律ぅ!私達はっ…ほらっ!親友じゃないかっ!!」
律「」ビキッ
澪「っていうかこれはあれだよ!作戦だったんだっ、私の!一旦寝返ったフリをしておいて、それd
律「さえずるなァーッ!!!!」バゴムッ!
澪「ぎゃぷぇ!!」
律「何が親友だコラァーッ!!裏切りやがってどのクチがほざくんだえぇー!?」ズドッ!バギャッ!
澪「ぴぎっ!ひゃぐ!!」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:29:48.28 ID:I+cGB4810
紬「りっちゃん、それぐらいにしておいてあげたら?」
律「はぁはぁ… そ、そうだな、もうこれぐらいにしておいてやr」
律「と見せかけてキーックッッッ!!!」ドンッ!
澪「ぉ゛え゛え゛ッ!!」ゲボッ オロロロロ
律「…これで許しておいてやる……!クソどもめっ……!」ペッ
紬「これにて一見落着♪かな?」
律「あぁ…さぁ、とっととこんなクソな船からはおさらばしようぜ」
唯澪梓「」ピクピク…
…
……
………
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:36:20.87 ID:I+cGB4810
―――
キーンコーンカーンコーン…
ガチャ
律「おっす、おはよー」
紬「おはようりっちゃん」
唯「!」ビクッ
律「おはようムギ」
唯「……」
律「よう唯。寝たフリか?」
唯「あっ!?り、りっちゃん来てたんだ!おはよー!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:38:53.18 ID:I+cGB4810
律「はははは、まぁそんなにキンチョーすんなって。ははは」ポンポン
唯「えっ?」
紬「唯ちゃんったらかわいー♪」
唯「あっ…えへへへ……へへ…」
唯(……)
ガチャッ
「えー、授業を始める前にお知らせがあります」
「山中先生は一身上の都合により本校をやめられましたので、担任は私が引き継ぎます」
ざわざわ…
律(さわちゃん…今頃頑張ってツルハシ振ってるのかな……)
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:50:32.44 ID:I+cGB4810
――放課後――
律「部活だー!ティータイムだやっほーっ!」
紬「あらあら、りっちゃんったら…ふふふ」
唯「……」
律「部室にとうちゃーく!」ガチャッ
澪梓「!」
律「あっ、なんだお前らもう来てたのかー。早いな」
澪「あ、あぁ…ははは」
梓「……」キョドキョド
律「なーにキョドってんだよ梓っ」
梓「あっ!あっあっ…お疲れ様デース!」キョドッ
律「はははは」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:53:26.13 ID:I+cGB4810
紬「今お茶淹れるね~」
律「サンキューむぎぃ、今日のお菓子はなーんだーろなーっと」ガサガサ
律「おっ!チーズケーキじゃーん!!」
唯「! ほんと!?わ~いちーずけーきだー♪」ルンルン
律「ん?いやまぁほんとだが…お前らの分は無いみたいだぞ?」
唯「えっ」
律「なームギぃ、ケーキ二つっきゃ持ってきてないんだろー?」
紬「うん、そうなの~…ごめんね唯ちゃん。澪ちゃんに梓ちゃんも…今度から3人は自分で何か買ってきて?」
澪梓「……」
律「まぁ地下に落ちたさわちゃんの事を考えればなんてことないだろー」
澪「そっ そうだな… ははっ、ガマンするよ……」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:04:51.10 ID:I+cGB4810
―――
さわ子「うぅ……一日の労働終わりのティータイム…
500ペリカの柿ピー小袋一つがこれからのおやつ…」チビチビ
さわ子(本当は7000ペリカのショートケーキを3000ペリカのリプトンリモーネで嗜みたいっ…!)
さわ子(でもここはガマン!とりあえず半年ほど我慢してペリカを貯めこめば…一日外出券に手が届く…!)
さわ子(それまでは…)
スッ
さわ子「?」
班長「気持ちは分かるよ。外出券だろ? となりゃあ、こんなとこで無駄ペリカは使っちゃいられねえ」
班長「だが無理はいけねえ。ここはあんたが思っているよりずっと過酷な場所なんだ…
息抜きの一つもねえと、ペリカを貯める前にまいっちまうよ」
さわ子「あっ、えと…」
班長「このリプトンはわしからの入所祝い…とでも言っておくかな。遠慮せずやってくれ…」
さわ子「ど、どうも…」
さわ子(班長……)ジーン…
さわ子(本当はどうせならビールが良かったけど…)
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:20:10.76 ID:I+cGB4810
―――
律「ふー。やっぱりムギの淹れるお茶はうまいなーっ!さいこー!」ゴクゴク
紬「もう、りっちゃんったら…」
律「チーズケーキもうめーっ!まさに至福!圧倒的至福っ!」バクモグ
紬「あらあらあら…ふふふふ」
唯「……ぅう…」グゥーッ
澪「こっ、こら唯!腹なんか鳴らすな、みっともない!」ゴンッ
唯「あいた!うぅー、でもぉ…」チラチラ
律「うめっ!うめーっ!」
梓「……や、やっぱり納得いきません」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:22:12.09 ID:I+cGB4810
澪「!? お、おいあずs
律「あ?なんだ、今何か言ったか?」
梓「納得いかないって言ったんですよっ…!」
紬「あらあらあら…」
梓「船で私達のことしこたま殴った後に『これぐらいで許してやる』って言ってたじゃないですか!」
唯「!そ、そうだよそういえば言ってたよー!もうちゃらだよ、私もけーきたべたい!」
律「……」
梓「大体冷静に考えてみれば仕方無いって分かるはずです!もし律先輩が逆の立場ならどうしました!?」
律「はぁ?」
梓「あの時私達は何百万…下手すれば何千万かもしれないお金を手にしていたんです!」
梓「普通の女子高生には到底考えられない額のお金ですよっ!?そんなものを目の前にすれば…」
律「なんだよ。言ってみろよ」
梓「せっ、正常な判断なんて出来なくなるのが人のサガってものじゃないですか!」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:34:01.81 ID:I+cGB4810
律「ギャラクシアンエクスプロージョンっ!!」バキィ!
梓「あじゅぱっ!?」ビタンッ!
唯「ひぃ!あじゅにゃん!」
律「…お前らほんっとに反省してねーのな」
梓「うっ…うっうっ……」ポタタ
律「お前らがいくら屁理屈こねて自分を正当化しようとしてもなぁ、
もうガッツリと卑怯でクソな裏切り者の烙印を押されちまってるっての、理解しろよ」
澪「ぐっ……」
唯「…で、でもあれは最初にあずにゃんが言い出したんだよ!あずにゃんがあんな事言い出さなかったらわt
―――
律「…はぁ。分かったか?唯」フキフキ
唯「ごェんなひゃいしゅいまふぇん」ボタボタ…
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:46:12.10 ID:I+cGB4810
律「お前らは我慢が足りないなんだよ。すぐに欲に流される」
律「まずはその腐り捻じ曲がった根性を叩き直すために、お菓子抜きの罰を与える事にしたんだ」
紬「昨日りっちゃんと話し合って決めたの…皆のためになると思って」
澪「……」
梓「」ピクピク
唯「しょ、しょうれふね、がまんひまふ」
律「そうそう唯、その意気だ。まずは…そうだな、半年ぐらい我慢してみろ」
律「そうすれば今より少しはマシになるだろうよ」
唯「(はっ、半年!?冗談じゃないよぉおお)ひゃい…わはりまふは……」
澪「あ、あのームギ、ちょっといいか?」
紬「…なぁに?澪ちゃん」
澪「ちょ、ちょっとこっちで…」コソコソ
紬「いいけど…」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:52:20.36 ID:I+cGB4810
澪「なぁ、私は今日の事に関して別に言い訳も抗議もしなかったろ?」
紬「?うん… えっと…そうね~」
澪「だろ?…でもさぁ、その…罰は同じなのか?」
紬「え?」
澪「だ、だからさぁ…文句垂れた梓達と同じ半年間抜かれるのかってこと…」
紬「うーん…でもこれはりっちゃんが決めたことだから…」
澪「ええー!?嘘だろぉ!?」
紬「そう言われても…」
澪「おかしくないか?なんていうか…不公平じゃあ、ないのか?筋が通ってないって言うか…」
紬「えっ!?えぇっと…じゃあ考えてみるね」
澪「ほ、ほんとか!?ははっ、助かるよームギぃ!」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:04:02.52 ID:I+cGB4810
澪「ふー!よーしおいしい水道水でも飲むとするかなー」ガタッ
梓「…どこ行ってたんですか二人で…」
澪「いやいや別に!気にするなって、ほらお前らも水道水汲んでこいよー、これから慣れなくちゃだろ!」
唯「う、うん…あずにゃん行こ?」ガタッ
梓「……」ガタン
澪「ははは、いやー水道水うまいわー」ゴクゴク
紬「あのねりっちゃん、澪ちゃんが自分の罰の期間短くならないかって」
澪「ブッフォッ!!」バブーッ!
律「は?」
澪「む、むむむムギ何言ってんだよっ!」
紬「で、でもりっちゃんが決める事かなと思って…」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:08:19.72 ID:I+cGB4810
律「何、どういうこと?」
紬「えっとね、澪ちゃんが言うには…」
澪「なぁーんでもないってええ!なんでもないから!」
律「いいから黙ってろよ澪。殴るぞ」
澪「うっ…」
―――
紬「…っていう主張をされてね……」
律「……」
澪「い、いやっ……だからその…なんていうか……」
律「お前は本当に終わってるな、澪。話にならないな」
律「なぁムギ、ムギのとこがやってるあれ…なんだっけ?矯正施設の…」
紬「人間学園?」
律「そう、それそれ。席空いてるかな?こいつもうそこに入れた方がいいと思うんだけど…」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:18:12.13 ID:I+cGB4810
澪「えッ!?ななななんだそれ、頼むやめてくれ行きたくないよそんなとこ!!」
律「そう言われても…もう澪レベルのクズを矯正するとなったらそこぐらいしか」
澪「嫌だぁああ!何か知らないけど"施設"なんてとこに入りたくないっ!
頼むよ土下座するから許してくれーッ!」ズザッ
律「あ。そうそう、こんな感じなんだろ?」
紬「うん、確か…」
澪「えっ?」
律「いやな、なんかマッパでそんな体勢で何週間もほっとかれるらしいぞ、そこ」
澪「」ぐにゃあああ…
澪「やめてくれぇえーッ!!頼むっ、浅ましい真似した私が悪かったからッ!!」グリグリ…
澪「頼む!たの…頼むよぉっ…!うぅっ……ヒグッ…!」ポロポロ
ガチャ
唯「ふいー… あれ?」
梓「あっ(澪先輩土下座してる…くくっ、無様~。何か余計な事したんだろな)」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:33:14.46 ID:I+cGB4810
――そして時は過ぎ、半年後――
アハハ… フフフ…
律「ふー、じゃあ今日もおいしいお茶頼むよムギー」
紬「は~い♪すぐ準備するから待っててねぇ」
澪「よーし、今日は唯の番だったな!何買ってきたんだ?」
唯「じゃーん!うまい棒だよー!」バラッ
梓「またですか…これで唯先輩の回、7連続ぐらいうまい棒じゃないですか?」
澪「ははっ、まぁいいだろ唯らしくて!じゃあ私は水道水汲んでくるなー」
澪「ってあれ?カップが…」
紬「あ、いいのよ澪ちゃん今日は私がお茶淹れてあげるから~」カチャカチャ
澪「えっ?」
梓「え」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:36:58.16 ID:I+cGB4810
唯「…あっ。もしかして!」
紬「そう!今日で半年が過ぎたの~!だから皆おやつ解禁よ~♪」
澪「ほ、ホントか!」パァア
律「…よく我慢したな!お前ら!」
唯「うわぁああんりっちゃん私ついにやったんだね成し遂げたんだねぇええ!」
律「そうだ、お前らは勝ったんだ!やったな、これで全部元通りだ!はははは」
梓「良かった…ぐじゅっ」
唯「あははあずにゃんが泣いてる~!あははは グスッ 良かったよぉお~」
澪「ゆ、唯だって泣いてるじゃないか…グスン」
律「はは、なんだ私まで泣けてきたぞ…」
紬「皆本当によく頑張ったわね、良かった…」
律「あぁ、良かっt
「よくないわーい!!!」バァーンッ!
一同「!?」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:40:17.78 ID:I+cGB4810
さわ子「はぁっ…はぁっ…!」
律「さっ…」
唯「さわちゃん!!?!?」
澪「なな、なんで先生がここにっ…地下にいるはずじゃあ」
さわ子「……ここに来るまで、この世の物とは思えぬ修羅場をくぐり抜けて来たわ…」
さわ子「よくもまぁ私を見捨ててノンビリとティータイムなんぞっ……!」
律「い、いやさわちゃんが落ちたのは完全に自業自得だし…」
さわ子「うるさいッ!もうそんな事はどーだっていいのよっ、とにかく私にはまだ
最後の一勝負が残ってるの!地下に残してきたヨンゴー組の皆のためにも!」
律「よん…は?何?」
さわ子「後で説明するわ、とにかく来なさいっ!協力してもらうわよ!」グイッ
律「ちょっ!」
さわ子「私達の戦いはこれからよ!!!!」
~"希望の船"編 完~
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:55:52.63 ID:I+cGB4810 [31/31]
あ、いやサッカー始まるまでの暇つぶしだったんで続かないっす
続き書く時はまた立てるんで落としていいっすよ
律「お゛い゛澪ッ!!唯ィィイイィイっ!!なんとかしろよろぉおぉーッ!!」バンバン
澪「あ、あぁ大丈夫だ分かってる!落ち着け律! …おい、梓!」
梓「はい?」
澪「お前気でも違ったのか!?今律がここから出られなかったら、律がどうなるか…」
梓「分かってますよ」
澪「っ!!」
梓「律先輩は地下強制労働施設へ連れて行かれて、そこでツルハシを振って一生を終えるんです」
唯「そ、そうだよ!そんなの絶対にだめだよっ…!」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 19:42:21.79 ID:I+cGB4810
梓「……ハァ…唯先輩、ちょっといいですか?」
唯「な、何?あずにゃ
バチンッ!
唯「あぐっ!? い、いたっ…!何するのあずにゃん!」ヒリヒリ
梓「先輩、ムギ先輩にギター代返したんですか?」
唯「えっ?ま、まだだけど…だって二十万円もそんなすぐには返せないよ…」
梓「私達が手にしている余り星…今なら多分、一つ三百…いや、五百万はカタいはずです」
唯「え」
梓「分かりますよね?このお金さえあれば二十万なんて瞬殺で返せます」
唯「あ…あぁっ……!」
澪「!? 唯!おいっ、お前まさか…」
唯「ご、ごめん澪ちゃん…私やっぱり、星を売るよ…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 19:50:39.37 ID:I+cGB4810
澪「か、考え直せ唯!ギター代なら私も一緒にバイトしてやるから!だからその星はっ…」
梓「澪先輩。先輩も新しいベース買ってもいいんですよ?」
澪「!!」
律「なっ…おい黙れ梓ァアア!澪っ、変な空気入れられんなよ!?分かってんだろうなーッ!!」
澪「……」プルプル
梓「それに毎週スタジオを借りて練習だって出来るだろうし…」
澪「うっ」
梓「オシャレな服もいっぱい買えて、脱しまむら出来ますよ」
澪「ううっ…!」
ドンッドンッ!
律「澪ぉ~っ!こっちを見ろ!!お前は私の親友だろ!?小学校からずっとっ…!!」
澪「……」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:00:05.66 ID:I+cGB4810
律「何黙ってるんだよ親友ならそこのボケ二人殴り倒して私を救えーーーッ!!」
澪「……」
澪「ごめん…」ボソッ
律「!!!!!!!!!!?!?」
律「ふざっ…ふざけろっ…!!!くそやろうっ……!!ふざけろぉおおおーーっ!!!」ガンッ! バン!
律「ふざ…けろぉ~ッ…! うぅ……」ズズル…
梓「ふふ、悪く思わないでくださいよ律先輩。これが軽音部のためなんです」
律「てめー梓ぬけぬけとっ…!何が軽音部のためだ部長の私がいなくちゃ始まらねーだろーがーッ!!」
梓「いえ、先輩は居ないほうがいいんです。だってバンドの唯一の課題は先輩のヘタクソなドラムだったんですから」
律「!!」ザワッ
梓「それを解消できる上に多額のお金まで手に入る。本当に素晴らしいゲームでしたね、このジャンケンは」
律「ぐぅっ… うぅううーーっ……!!」ワナワナ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:02:36.69 ID:I+cGB4810
律「殺す…お前ら絶対に殺す……殺してやるぞっ……!覚えてやがれよっ……!!」ギリッ
澪「あ、あんな事言ってるぞ梓…なぁ、やっぱり……」
梓「大丈夫ですよ。何びびってるんですか、どうせもう一生あのデコに日の光が反射する事はありませんよ」
唯「そうだよ~。それよりあずにゃん、早くしないと時間無くなっちゃうよ!」
梓「おっとそうでしたね。さ、それでは…」スゥ
律「ま、待てっ 待ってくれ梓ぁっ… 待っ
梓「"星"欲しい奴ッ!売ってやるです!!一つ…五百でっ……!!」
ざわっ…!
律「あぁ゛あぁあ゛ぁ゛ああああ~~~ッ;;」ぐにゃあああ~
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:06:34.12 ID:I+cGB4810
ドワワァーッ…!
「俺にくれー!」
「俺だ!俺に売ってくれ!」
「おい邪魔だぞっ、俺に売れ!俺だーーッ!!」
律「あぁ…星っ… 私の命のっ……!!」ポロポロ
さわ子「りっちゃん、諦めましょう。もう無理なの、終わったのよ私達は…フッ……フフ…」
梓「うーん、どうしようかなー。じゃあ… そこのあなた!」
男「よっしゃーッ!! ありがてぇ…この恩は一生忘れねーぜ!!じゃあ早速星を」
梓「待ってください。お金が先です」
男「あ、あぁスマン…ほら」バサ
梓「…?なんです、これは?三百万しかないじゃないですか」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:08:45.24 ID:I+cGB4810
男「いっ、いや今はこれしか…でもここから出たら必ず払う!親が出す!だから…」
「何ーっ!?それなら俺も親が出すぞ!五百と言わず八百用意させる!!だから俺に売れー!!」
「おいっ、じゃあ俺の親は千は出すぞ!政治家だからなぁーッ!!おい俺に売れっ!!」
ざわざわ…
梓「ふざけるなっ!!」
「「「!!?」」」ビクッ
シーン…
梓「親が出す?そんな言葉信じられない。今ここで!キャッシュで出せる奴だけですっ…!」
「キャッシュで払いま~す♪くださ~い♪」
梓「よーし!いくつ買うn… えっ!?」
澪「むっ……」
唯「ムギちゃん!?」
紬「星みっつ、くーださーいな~♪」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:11:32.09 ID:I+cGB4810
梓「ちょっ、ちょ…ムギ先輩、何考えてるんですか!?私達の星はもうとっくに足りて…」
紬「キャッシュでいいのね?はいっ」ドンッ!
梓「うっ」
紬「じゃあいただくわね~」パシッ
唯「む、ムギちゃんそれどうするの…?」
紬「ふふふ…黒服さ~ん♪この星でそのオデコの子を出して欲しいんですけど…」ジャラ
唯澪梓律「!!??」
さわ子「何ィいいイーーッ!!?!?」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:14:12.17 ID:I+cGB4810
梓「む、ムギ先輩!どういうことですかっ!?」
紬「あら、星は私が買ったんだからどう使おうといいじゃない……ダメ?」
梓「だ、だっ…ダメとかって問題じゃっ……このままじゃ…!」
黒服「いち、にぃ… …よし、構わん」
黒服「おいお前!出ていいぞ!」
律「……」スッ
さわ子「り…りっちゃん!待ってっ…私を置いていくの!?私はあなた達の顧問よっ…!」ギュウ
律「…ごめんさわちゃん。離してくれないかな」
さわ子「!!」
律「じゃあねさわちゃん。地下でも元気で…」ガチャ
バタンッ…
さわ子「……うっ…うぅ……」ポロポロ
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:16:58.04 ID:I+cGB4810
…
ガチャ!
唯澪梓「!!!」ビクッ
ギギィ…
律「……」ヌッ
澪「ひぃっ!り、りt
律「…!!」ダッ!
梓「!律先輩っ、ちょっと待っ…
ドグシャ!
梓「ぶぁはっ!!!」ブーッ!
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:19:41.39 ID:I+cGB4810
律「てめええええーーーッ!このクソゴキブリヤローッ!!!」バキッ!ドガァッ!
梓「ぐっ!ぐほっ…!!ぐぁ…!」
律「よくも裏切りやがったなッ…!!このっ…!このぉーーーっ……!!」ズガッ!グシャアッ!
梓「あぶッ ぷぁっ…!! ……」ピクピク
唯「あっあっ、あずにゃ…」
律「はぁはぁはぁっ…!はぁ……!」クルッ
唯「!! わわ、りっちゃんたんま!話を聞いt」
律「るせェーッ!!」ズドボゥ!
唯「ぇぼァっ!!げぼっ…!!」ビチャチャ… ドサッ
澪「あわわわわわ」ガクガク
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:23:16.77 ID:I+cGB4810
律「……」ギロリ
澪「ひぃいい!!」ビクッ
律「澪ぉお…」
澪「ま、ままま待て律ぅ!私達はっ…ほらっ!親友じゃないかっ!!」
律「」ビキッ
澪「っていうかこれはあれだよ!作戦だったんだっ、私の!一旦寝返ったフリをしておいて、それd
律「さえずるなァーッ!!!!」バゴムッ!
澪「ぎゃぷぇ!!」
律「何が親友だコラァーッ!!裏切りやがってどのクチがほざくんだえぇー!?」ズドッ!バギャッ!
澪「ぴぎっ!ひゃぐ!!」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:29:48.28 ID:I+cGB4810
紬「りっちゃん、それぐらいにしておいてあげたら?」
律「はぁはぁ… そ、そうだな、もうこれぐらいにしておいてやr」
律「と見せかけてキーックッッッ!!!」ドンッ!
澪「ぉ゛え゛え゛ッ!!」ゲボッ オロロロロ
律「…これで許しておいてやる……!クソどもめっ……!」ペッ
紬「これにて一見落着♪かな?」
律「あぁ…さぁ、とっととこんなクソな船からはおさらばしようぜ」
唯澪梓「」ピクピク…
…
……
………
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:36:20.87 ID:I+cGB4810
―――
キーンコーンカーンコーン…
ガチャ
律「おっす、おはよー」
紬「おはようりっちゃん」
唯「!」ビクッ
律「おはようムギ」
唯「……」
律「よう唯。寝たフリか?」
唯「あっ!?り、りっちゃん来てたんだ!おはよー!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:38:53.18 ID:I+cGB4810
律「はははは、まぁそんなにキンチョーすんなって。ははは」ポンポン
唯「えっ?」
紬「唯ちゃんったらかわいー♪」
唯「あっ…えへへへ……へへ…」
唯(……)
ガチャッ
「えー、授業を始める前にお知らせがあります」
「山中先生は一身上の都合により本校をやめられましたので、担任は私が引き継ぎます」
ざわざわ…
律(さわちゃん…今頃頑張ってツルハシ振ってるのかな……)
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:50:32.44 ID:I+cGB4810
――放課後――
律「部活だー!ティータイムだやっほーっ!」
紬「あらあら、りっちゃんったら…ふふふ」
唯「……」
律「部室にとうちゃーく!」ガチャッ
澪梓「!」
律「あっ、なんだお前らもう来てたのかー。早いな」
澪「あ、あぁ…ははは」
梓「……」キョドキョド
律「なーにキョドってんだよ梓っ」
梓「あっ!あっあっ…お疲れ様デース!」キョドッ
律「はははは」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 20:53:26.13 ID:I+cGB4810
紬「今お茶淹れるね~」
律「サンキューむぎぃ、今日のお菓子はなーんだーろなーっと」ガサガサ
律「おっ!チーズケーキじゃーん!!」
唯「! ほんと!?わ~いちーずけーきだー♪」ルンルン
律「ん?いやまぁほんとだが…お前らの分は無いみたいだぞ?」
唯「えっ」
律「なームギぃ、ケーキ二つっきゃ持ってきてないんだろー?」
紬「うん、そうなの~…ごめんね唯ちゃん。澪ちゃんに梓ちゃんも…今度から3人は自分で何か買ってきて?」
澪梓「……」
律「まぁ地下に落ちたさわちゃんの事を考えればなんてことないだろー」
澪「そっ そうだな… ははっ、ガマンするよ……」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:04:51.10 ID:I+cGB4810
―――
さわ子「うぅ……一日の労働終わりのティータイム…
500ペリカの柿ピー小袋一つがこれからのおやつ…」チビチビ
さわ子(本当は7000ペリカのショートケーキを3000ペリカのリプトンリモーネで嗜みたいっ…!)
さわ子(でもここはガマン!とりあえず半年ほど我慢してペリカを貯めこめば…一日外出券に手が届く…!)
さわ子(それまでは…)
スッ
さわ子「?」
班長「気持ちは分かるよ。外出券だろ? となりゃあ、こんなとこで無駄ペリカは使っちゃいられねえ」
班長「だが無理はいけねえ。ここはあんたが思っているよりずっと過酷な場所なんだ…
息抜きの一つもねえと、ペリカを貯める前にまいっちまうよ」
さわ子「あっ、えと…」
班長「このリプトンはわしからの入所祝い…とでも言っておくかな。遠慮せずやってくれ…」
さわ子「ど、どうも…」
さわ子(班長……)ジーン…
さわ子(本当はどうせならビールが良かったけど…)
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:20:10.76 ID:I+cGB4810
―――
律「ふー。やっぱりムギの淹れるお茶はうまいなーっ!さいこー!」ゴクゴク
紬「もう、りっちゃんったら…」
律「チーズケーキもうめーっ!まさに至福!圧倒的至福っ!」バクモグ
紬「あらあらあら…ふふふふ」
唯「……ぅう…」グゥーッ
澪「こっ、こら唯!腹なんか鳴らすな、みっともない!」ゴンッ
唯「あいた!うぅー、でもぉ…」チラチラ
律「うめっ!うめーっ!」
梓「……や、やっぱり納得いきません」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:22:12.09 ID:I+cGB4810
澪「!? お、おいあずs
律「あ?なんだ、今何か言ったか?」
梓「納得いかないって言ったんですよっ…!」
紬「あらあらあら…」
梓「船で私達のことしこたま殴った後に『これぐらいで許してやる』って言ってたじゃないですか!」
唯「!そ、そうだよそういえば言ってたよー!もうちゃらだよ、私もけーきたべたい!」
律「……」
梓「大体冷静に考えてみれば仕方無いって分かるはずです!もし律先輩が逆の立場ならどうしました!?」
律「はぁ?」
梓「あの時私達は何百万…下手すれば何千万かもしれないお金を手にしていたんです!」
梓「普通の女子高生には到底考えられない額のお金ですよっ!?そんなものを目の前にすれば…」
律「なんだよ。言ってみろよ」
梓「せっ、正常な判断なんて出来なくなるのが人のサガってものじゃないですか!」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:34:01.81 ID:I+cGB4810
律「ギャラクシアンエクスプロージョンっ!!」バキィ!
梓「あじゅぱっ!?」ビタンッ!
唯「ひぃ!あじゅにゃん!」
律「…お前らほんっとに反省してねーのな」
梓「うっ…うっうっ……」ポタタ
律「お前らがいくら屁理屈こねて自分を正当化しようとしてもなぁ、
もうガッツリと卑怯でクソな裏切り者の烙印を押されちまってるっての、理解しろよ」
澪「ぐっ……」
唯「…で、でもあれは最初にあずにゃんが言い出したんだよ!あずにゃんがあんな事言い出さなかったらわt
―――
律「…はぁ。分かったか?唯」フキフキ
唯「ごェんなひゃいしゅいまふぇん」ボタボタ…
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:46:12.10 ID:I+cGB4810
律「お前らは我慢が足りないなんだよ。すぐに欲に流される」
律「まずはその腐り捻じ曲がった根性を叩き直すために、お菓子抜きの罰を与える事にしたんだ」
紬「昨日りっちゃんと話し合って決めたの…皆のためになると思って」
澪「……」
梓「」ピクピク
唯「しょ、しょうれふね、がまんひまふ」
律「そうそう唯、その意気だ。まずは…そうだな、半年ぐらい我慢してみろ」
律「そうすれば今より少しはマシになるだろうよ」
唯「(はっ、半年!?冗談じゃないよぉおお)ひゃい…わはりまふは……」
澪「あ、あのームギ、ちょっといいか?」
紬「…なぁに?澪ちゃん」
澪「ちょ、ちょっとこっちで…」コソコソ
紬「いいけど…」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 21:52:20.36 ID:I+cGB4810
澪「なぁ、私は今日の事に関して別に言い訳も抗議もしなかったろ?」
紬「?うん… えっと…そうね~」
澪「だろ?…でもさぁ、その…罰は同じなのか?」
紬「え?」
澪「だ、だからさぁ…文句垂れた梓達と同じ半年間抜かれるのかってこと…」
紬「うーん…でもこれはりっちゃんが決めたことだから…」
澪「ええー!?嘘だろぉ!?」
紬「そう言われても…」
澪「おかしくないか?なんていうか…不公平じゃあ、ないのか?筋が通ってないって言うか…」
紬「えっ!?えぇっと…じゃあ考えてみるね」
澪「ほ、ほんとか!?ははっ、助かるよームギぃ!」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:04:02.52 ID:I+cGB4810
澪「ふー!よーしおいしい水道水でも飲むとするかなー」ガタッ
梓「…どこ行ってたんですか二人で…」
澪「いやいや別に!気にするなって、ほらお前らも水道水汲んでこいよー、これから慣れなくちゃだろ!」
唯「う、うん…あずにゃん行こ?」ガタッ
梓「……」ガタン
澪「ははは、いやー水道水うまいわー」ゴクゴク
紬「あのねりっちゃん、澪ちゃんが自分の罰の期間短くならないかって」
澪「ブッフォッ!!」バブーッ!
律「は?」
澪「む、むむむムギ何言ってんだよっ!」
紬「で、でもりっちゃんが決める事かなと思って…」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:08:19.72 ID:I+cGB4810
律「何、どういうこと?」
紬「えっとね、澪ちゃんが言うには…」
澪「なぁーんでもないってええ!なんでもないから!」
律「いいから黙ってろよ澪。殴るぞ」
澪「うっ…」
―――
紬「…っていう主張をされてね……」
律「……」
澪「い、いやっ……だからその…なんていうか……」
律「お前は本当に終わってるな、澪。話にならないな」
律「なぁムギ、ムギのとこがやってるあれ…なんだっけ?矯正施設の…」
紬「人間学園?」
律「そう、それそれ。席空いてるかな?こいつもうそこに入れた方がいいと思うんだけど…」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:18:12.13 ID:I+cGB4810
澪「えッ!?ななななんだそれ、頼むやめてくれ行きたくないよそんなとこ!!」
律「そう言われても…もう澪レベルのクズを矯正するとなったらそこぐらいしか」
澪「嫌だぁああ!何か知らないけど"施設"なんてとこに入りたくないっ!
頼むよ土下座するから許してくれーッ!」ズザッ
律「あ。そうそう、こんな感じなんだろ?」
紬「うん、確か…」
澪「えっ?」
律「いやな、なんかマッパでそんな体勢で何週間もほっとかれるらしいぞ、そこ」
澪「」ぐにゃあああ…
澪「やめてくれぇえーッ!!頼むっ、浅ましい真似した私が悪かったからッ!!」グリグリ…
澪「頼む!たの…頼むよぉっ…!うぅっ……ヒグッ…!」ポロポロ
ガチャ
唯「ふいー… あれ?」
梓「あっ(澪先輩土下座してる…くくっ、無様~。何か余計な事したんだろな)」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:33:14.46 ID:I+cGB4810
――そして時は過ぎ、半年後――
アハハ… フフフ…
律「ふー、じゃあ今日もおいしいお茶頼むよムギー」
紬「は~い♪すぐ準備するから待っててねぇ」
澪「よーし、今日は唯の番だったな!何買ってきたんだ?」
唯「じゃーん!うまい棒だよー!」バラッ
梓「またですか…これで唯先輩の回、7連続ぐらいうまい棒じゃないですか?」
澪「ははっ、まぁいいだろ唯らしくて!じゃあ私は水道水汲んでくるなー」
澪「ってあれ?カップが…」
紬「あ、いいのよ澪ちゃん今日は私がお茶淹れてあげるから~」カチャカチャ
澪「えっ?」
梓「え」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:36:58.16 ID:I+cGB4810
唯「…あっ。もしかして!」
紬「そう!今日で半年が過ぎたの~!だから皆おやつ解禁よ~♪」
澪「ほ、ホントか!」パァア
律「…よく我慢したな!お前ら!」
唯「うわぁああんりっちゃん私ついにやったんだね成し遂げたんだねぇええ!」
律「そうだ、お前らは勝ったんだ!やったな、これで全部元通りだ!はははは」
梓「良かった…ぐじゅっ」
唯「あははあずにゃんが泣いてる~!あははは グスッ 良かったよぉお~」
澪「ゆ、唯だって泣いてるじゃないか…グスン」
律「はは、なんだ私まで泣けてきたぞ…」
紬「皆本当によく頑張ったわね、良かった…」
律「あぁ、良かっt
「よくないわーい!!!」バァーンッ!
一同「!?」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:40:17.78 ID:I+cGB4810
さわ子「はぁっ…はぁっ…!」
律「さっ…」
唯「さわちゃん!!?!?」
澪「なな、なんで先生がここにっ…地下にいるはずじゃあ」
さわ子「……ここに来るまで、この世の物とは思えぬ修羅場をくぐり抜けて来たわ…」
さわ子「よくもまぁ私を見捨ててノンビリとティータイムなんぞっ……!」
律「い、いやさわちゃんが落ちたのは完全に自業自得だし…」
さわ子「うるさいッ!もうそんな事はどーだっていいのよっ、とにかく私にはまだ
最後の一勝負が残ってるの!地下に残してきたヨンゴー組の皆のためにも!」
律「よん…は?何?」
さわ子「後で説明するわ、とにかく来なさいっ!協力してもらうわよ!」グイッ
律「ちょっ!」
さわ子「私達の戦いはこれからよ!!!!」
~"希望の船"編 完~
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/26(土) 22:55:52.63 ID:I+cGB4810 [31/31]
あ、いやサッカー始まるまでの暇つぶしだったんで続かないっす
続き書く時はまた立てるんで落としていいっすよ
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