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CD「おめでとうございます。あなたは能力に目覚めました」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:05:35.00 ID:zbnLKYpE0 [1/8]
男「呪いのCD?」
男友「そうなんだよ……マジであるらしいぜ」
男「ケケーーwwww」
男友「うわ!びっくりしたぁ~」
男「んなもんある訳ねーじゃん!wwwwマジ爆笑wwwww」
男友「いや、マジらしいぞ…ほら誰だっけ…ほら~!え~っと」
男友「あ!思い出した!2組の谷田部!あいつ急に学校来なくなったじゃん?」
男「あぁ~。そういえばそんな奴いたっけか」
男「どうせ勉強する意味がわかりまとぅえ~ん!とか言うパンナコッタな頭してんだろ」
男友「そいつが聞いたらしいんだよ!!呪いのCD!」
男「へぇ~~。そう~~」ホジホジ
男友「お前ムカツクわ。その顔を筆頭に」
男「はいはい」ピトッ
男友「あ”----!!!鼻くそつけんな糞!!!!」
男「呪いのCD?」
男友「そうなんだよ……マジであるらしいぜ」
男「ケケーーwwww」
男友「うわ!びっくりしたぁ~」
男「んなもんある訳ねーじゃん!wwwwマジ爆笑wwwww」
男友「いや、マジらしいぞ…ほら誰だっけ…ほら~!え~っと」
男友「あ!思い出した!2組の谷田部!あいつ急に学校来なくなったじゃん?」
男「あぁ~。そういえばそんな奴いたっけか」
男「どうせ勉強する意味がわかりまとぅえ~ん!とか言うパンナコッタな頭してんだろ」
男友「そいつが聞いたらしいんだよ!!呪いのCD!」
男「へぇ~~。そう~~」ホジホジ
男友「お前ムカツクわ。その顔を筆頭に」
男「はいはい」ピトッ
男友「あ”----!!!鼻くそつけんな糞!!!!」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:10:44.47 ID:zbnLKYpE0
キーンコーンカーンコーン
委員長「きーりつ!れーい!」
皆「ありがとうございました~」
男友「早く学食行こうぜ!!俺並ぶのやだ!」
男「俺だってやだい!走るぞ友!風の如く!」
ダダダダ ドンッ
傷女「あいたっ!」
男「オヌフッ!」
傷女「あててて……ご、ごめんなさい!」ペコッ
男「気ぃつけろこの爆弾岩が!!って女か……」
傷女「ごめんなさい!ごめんなさい!!」ペコペコ
男「あ~。いいよいいよ。こっちも良く見てなかったし」
傷女「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」ペコペコペコ
男「っていうか……君顔に絆創膏何個はっつけてんの…?ひ~ふ~み~…」
傷女「あっ…こ、これは……転んじゃって……あの…私…ど、ドジだから…」アセアセ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:17:49.23 ID:zbnLKYpE0
男友「おい男!!何してんだよ!!早く行くぞ!!」タッタッタ
男「あ~すまんすまん!そんじゃあ俺急いでるから!ごめんな!」ダダダ
傷女「あっ!はい!あっえっと!はいっ!」ワタワタ
―食堂―
男友「ガツガツガツガツ」
男「」ぼ~…
男友「チャーシューゲ~~ッツ!」ヒョイッ
男「」ぼ~……
男友「?」
男友「どうした?男」ヒョイッ…モグ
男「ん…なんかさっき食堂来る時ぶつかった女がさ。体中に絆創膏はっつけててさ」
男友「へぇ~モグモグ」ヒョイヒョイッ…モグモグモグッ
男「顔にも凄まじく絆創膏貼りまくってたな。なんかエヴァの初期綾波ばりに痛々しい子だった」
男友「なんだよ。お前モグモグ…ミサトさん派じゃなかったっけ?」
男「ったりめーよ!そしてお前勝手に俺のラーメン食ってんじゃねえ」バコッ
男友「アインッ!!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:28:52.10 ID:zbnLKYpE0
放課後
チャラ女「んでさ~。これマジやばそうだからアンタもらってくんね?」
男友「はぁ~!?ざけんなよ!!」
チャラ女「マジ谷田部入院とかパネェーし。ウチマジホラーとかありえないから」
男友「いや、俺もありえないから…」
チャラ女「はい!わ~たしたっ!」グイッ
男友「あ!おい!」
チャラ女「まぁまぁ。今度やらしてやっから」
男友「え!///////////」ドキンッ
チャラ女「うっわ……本気にしてんなよ。マジキメェ…じゃーな!」ダダダ
男友「あ!!おい!!」
男友「僕はキモくない!!!」
―教室―
男「よー。お前のシャウト教室まで聞こえてたぞ。僕はキモくなーい!って」
男友「うっせ!!」
男「あ?なんだそのCD」
男友「これな……呪いのCD…」
男「はぁ!?なんでお前持ってんの?」
男友「なんか回ってきた……これ1週間以内に回さないと死ぬらしい…」
男「はぁ?wwwwwそれなんてTUTAYA?wwwwwwwww」
男友「やべぇ……マジどうしよう……うわぁ…マジどうしよう……うわぁ…」
男「貸せよ」ヒョイッ
男友「あ!男!!バカ!!お前知らねーぞ!」
男「ダイジョブダイジョブ~!ダイジョブダイジョブ~!」
男友「小島よしおとか面白くねぇよ!いいから返せって!どうなっても知らんぞ!!」
男「バーカ!100回聴いてやんよ!んじゃなー!」タッタッタッタ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:39:43.02 ID:zbnLKYpE0
―男の家―
男「さ~ってと。飯も食ったし風呂にも入った!」
男「オナニーは昨夜未明おごそかに執り行ったし」
男「さっそく呪いのCDと対決してやるか」
パクッ
男「ん…不思議なCD『おいでませ能力!』っだってさ。ケ---wwwww」
男「監修…特殊能力発現委員会……ケケーーーwwwwwwwwwwうさんくせっwwwwww」
男「早速聴いてやんよwwwwこれで能力発現しなかったら弁償1000万な!wwww」
男「……誰に言ってんだ俺は…独り言とかマジ危ないからやめとこ…」
カチャッ…ウィ~ン……
ブ~~ン……
カチカチッ
男「iTunesでアーティストとかジャンルとか出ないな。不明なアーティスト。オーディオトラック01とかしか出ねぇ」
男「まぁインポートしとくか」カチカチッ
インポート完了
男「早速聴くぞ~!!」ドキドキ
男「やっべwwwちょっとビビるwwww」
男「でも聴く俺wwwプライスレスwwwwww」スチャッ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:44:39.14 ID:zbnLKYpE0
ボォ~~~~~~~ン……
ボォ~~~~~~~ン……………
ボォ~~~~~~~~~~ン…………
男(……重低音の聴いた鐘の音みたいなのがずっと鳴ってる……やべ…のっけからちょっと怖ぇ…)
ボォ~~~~~~~~~~~~~~~ン………
ボォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン………
男(まぁ、ただの音だし……ってかいきなり女の悲鳴とか聞こえてこねえよなコレ…)ビクビク
ザッ……ザッ…ザーーーーーーーーーーーーッ
男(なんかテレビの砂嵐みたいな音だな……)
ピーーーーーーーーッ
男(今度はピー音だ)
バシュゥ~~~ンッ!!
男「うわっ!」ビクゥッ
男「ビビッたぁ…!」
CD「おめでとうございます。あなたは能力に目覚めました」
男「え…?もう終わり?」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:55:22.09 ID:zbnLKYpE0
男「なんだよ!!全然大した事ねぇーな!!」
男「何が呪いのCDだ!ケケーーーwwwwしょうもなっ!wwwww」
CD「能力習得おめでとうございます。あなたの能力が何なのかはあなた自身でお確かめください」
CD「尚、能力者同士はお互いを波動で能力者であると知覚できます」
男「は?ww」
CD「そして、能力者になったあなたは、サンプルデータ採集のため、」
CD「もれなく私達特殊能力発現委員会にマークされます。ご了承ください」
男「え?」
CD「それではありがとうございました!」
男「いやおい待てよ!!最後に重要な事さらっと言っただろ今!!」
男「マークされるって何!?えっ!?」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:04:38.46 ID:zbnLKYpE0
―翌日・学校―
男友「男ーー!!!無事でなによりだーーー!!」ガシッ
男「フンヌッ!!」ブゥンッ!!
男友「オヘェッ!!」ガシャーーン
男「朝から暑苦しいんだよお前は…」
男友「だ…大丈夫だったか?ハァハァ…」ピュー
男「お前が大丈夫かよ。頭から血吹いてるぞ」
男友「CDはどうだったんだよ!!」
男「あぁ、あんなもんチャラへッチャラよ~!脳内で影山ヒロノブがスパーキングしてたわ!」
男友「お前ほんっとに何も無いんだな!?ほんとにほんとだな!?」
男「だから大丈夫だって!」
男友「もしお前が死んだら俺責任重大だから心配で心配で…!!ほらっ!早くCD渡せ!!すぐ回すから!!」
男「あーわり。忘れたわ」
男友「バッッッッッカかお前!!!!?」
男「バカはおめーだ。大丈夫だよ」
男「1週間以内に回さないと死ぬとか、谷田部の入院とか」
男「あれ誰かが面白がって噂に尾ひれつけてんだよ。呪いのCDとかご大層な名前付けてさ」
男友「そ、そうなのか?」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:09:56.99 ID:N2z+tk1Q0 [1/38]
男友「で、CDは、ど……どんな内容だったんだ……!?」ゴクリ
男「ん~。なんかなぁ鐘の音がボーンって鳴って~…ザーってなってピーってなってバッシュウ~ン」
男友「怖いな…」
男「どこがだよwww」
男「んで最後に~…あなたは能力に目覚めました~!おめでとう~!とか言われてさ」
男友「なんだそれ」
男「知らね」
男友「お前なんともないか!?本当に大丈夫か?」
男「しつこいなー。マジで大丈夫だって」
男「あっ。後最後にあなたはマークされましたとか言われた。それだけはなんか不気味だったな」
男友「えーーー!!KOEEEEEEE!!!」
男「まぁ、あのCD自体イタズラみたいなもんだし。悪ふざけだろ。気にする事ねぇよ」
男友「なんだ……なんかマジで大丈夫そうだな…」
男友「はぁ~~~」ドサッ
男「なんだよ。マジで心配してくれてたのか?」
男友「あたりめーだろバカ………」
男「友…」
男友「男……」
クラスメートの女達「どっちが受けでどっちが責めだと思う?」ヒソヒソ
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:15:59.38 ID:N2z+tk1Q0 [2/38]
授業中
男「すぴー…すぴー…」Zzzzz
男友(糞……こいつ授業中いっつも寝てんのになんで成績良いんだよ……)
――――バチィッ――――
男「!!!」ガタタッ
皆「シーーーーーーーン」
先生「……あ~。男。どうした?」
男「あ……いや、なんでもねぇっす……」
男(なんだ……今の………頭の中で何か火花が散るみたいな……)
男友「おーい男ー。どうしたー。落ちる夢でも見たかー」ヒソヒソ
男「別になんでもねーよ」ヒソヒソ
先生「おほん!」
男「……」
男友「……」
クラスメートの腐れ女「……(友君が受けの方が無難だけどそこを敢えて逆転させる事によって興奮度が増すわよね…)」
クラスメートの腐れ女「……(Yes。腐女子の方程式)」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:21:31.30 ID:N2z+tk1Q0 [3/38]
―休み時間―
男友「お~い男~。なんか女子がお前の事呼んでるぞ~」
男「え!?俺モテ期来た!?」
男友「昨日お前が言ってた傷だらけの女っぽい」ヒソヒソ
男「えーーーマジかよ。俺ミサトさん派だしちょっと考えるわ~」ヒソヒソ
男友「いいから会ってこいよ。良く見たら結構可愛かったぞ。可憐な感じして」ヒソヒソ
男「わかった」ヒソヒソ
タッタッタ
傷女「あ!」
男「よー。この前ぶりだn……」
傷女&男「!!」
―――バチィッ――――
男「!!」
傷女「!?」
傷女「え……あ…あなただったんですか……?」
男「え……?」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:32:27.58 ID:N2z+tk1Q0 [4/38]
男「……(何だ……この子に何か感じるぞ…シンパシーのような…同類だってのがわかる…)」
男「……(昨日は何も感じなかったのに……でも単なる気のせいか…?にしてはハッキリとした…)」ボー
傷女「……あの…」
男「あ!な、なに!?」
傷女「あ、あの……その…この前…ぶ、ぶつかった時……生徒…手帳……落としてたから……その…えっと」
男「え?俺生徒手帳なんか落としたっけ?」ガサゴソ
男「あ。マジだ。無いわ」
傷女「コ、コレ……返そうと思って……」サッ
男「あー。わざわざ届けてくれてサンキュー!」
傷女「それと……」
男「え?」
傷女「あの……もしよろしかったら……えと…お、お昼休みに、お、お、屋上で、あの、は、は、話し、しませんか?」
男「え……うん」ドキドキ
男友(告白フラグキターーーーーーーーーーーーーー!!!)←盗み聞き
傷女「そ、それじゃ!!」タッタッタッタ
男「おう……(やべぇ…俺告られる…)」ドキドキ
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:41:41.57 ID:N2z+tk1Q0 [5/38]
―昼休み―
男友「おい男!!!この糞野郎!!!」ドンッ
男「あはははwwwなんだよバカヤロウ!www」
男友「お前ついに彼女ゲットかコラ!!死ね!!いっぺん死ねこら!www」ドンドン
男「バーカwwwそんなんじゃねえよwwwヒッwwwヒヒッwwww」
男友「おめー顔ニヤケすぎだろバカwwww俺ぇ~ミサトさん派だしぃ~。とか言ってた癖にコラッwwww」ドンドン
男「うゼェよバーカwwww」
男友「んだよお前満更でもねーなwww死ね!www死ねコラwww」ゲシゲシ
男「ん~wwwまぁwww臨機応変っしょwww」
男友「かーーーーー!!wwwお前最低だな!!女の敵!!www成敗してやる!この!wwwこの!www」グリグリ
男「バーーーカwwwwうぜーっつのーーwwあははははwwwww」
クラスメートの腐れ女「……(やばい…萌える……)」
クラスメートの腐れ女「……(妄想が止まらない……やっぱり男君受けの方が萌える…)」
男「うっし!そんじゃあちょっと屋上行って来るわ!www」
男友「おう!行って来いヤリチン!ww」
25 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 00:54:37.70 ID:N2z+tk1Q0 [6/38]
なんか昔からID変わりやすい体質なんでトリップつけておきます。
それと、傷女はメガネッ子なんです。そこ書くの忘れてましたスイマセン!!!
―屋上―
男「おう…待った?」ドキドキ
傷女「いえ……全然」
傷女「……教室じゃ……出来ない話しだったんで……すいません…わざわざ」
男「(告白確定ーーー!!)あ~。いいよ全然」ドキドキ
男「でさ…は、話って何?」ドキドキ
傷女「……」スッ
男「(うお……メガネ外すとマジ美少女じゃん…やべぇ…マジ見惚れる…)……」ドキドキドキドキ!
傷女「あなた……」
男「う、うん。な、何?////」ドキドキドキドキドキドキ
ググググググ……グオオオオ!!
男「!?(か、影!?女の影が!)」
角の生えた巨大な影が傷女の背後に突如として現れた
傷女「あなた……敵ですか?味方ですか?」
27 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:01:19.12 ID:N2z+tk1Q0 [7/38]
6mはあろうかと言う巨大な角の生えた影が傷女の背後で不気味にゆらめく…
男「う、うおおおおお!!!!なんだコレェェエエエ!!!」
傷女「騒がないで」ギラッ
男「!!」ビクッ
傷女「もう一度質問します…あなた敵?それとも味方?」
男「な、何言ってんのかわかんねーよ!敵とか味方とか!っていうかソレなんだよ!」
傷女「とぼけないで!!」
傷女の巨大な影が男に迫る
男「うおお!!こっち来んな!!」ズザッ
傷女「あなたも聞いたんでしょ…?あのCD……」
男「え……?」
傷女「あなたも感じたはずです……私と今日出会った時……頭に散る火花のような物を…」
男「!」
傷女「それは能力者同士が感じる波動……もしあなたが敵なら…ここで叩く」
男「お、おいおい!!お前何言ってんのかさっぱりだよ!!あれただのイタズラCDだろ!!」
29 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:08:48.21 ID:N2z+tk1Q0 [8/38]
傷女「あなた……本当に何も知らないの?」
男「はぁ?」
傷女「能力を見せて」
男「俺能力なんかねぇよ!!」
傷女「いいえ!!あるわ必ず!あなたが能力を見せるまで私は影を解除しない!」
男「だからマジでねぇんだって!!」
傷女「あくまでシラを切るつもりね……3つ数える内に能力を出さないなら攻撃します」
男「え!えーーー!!」
傷女「命までは取らない…だけど再起不能は覚悟して下さい」
男「ちょ!マジでねえんだって!!」
傷女「ひとつ……」
男「おい!!人の話しを!!」
傷女「ふたつ……」
男「あーー!!糞!!(もうこうなったらヤケだ!!なんか出ろ!!俺の能力!!)」
傷女「みっつ……!!!」
男「うおおおおおおおお!!!!!!!!!!!なんか出ろーーーーーーー!!!!!」
ポンッ!
30 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:14:31.49 ID:N2z+tk1Q0 [9/38]
>>28思いつきで書いてるのでその可能性極めて薄いです…すいません!
――――――――――――――――――――――――――――――
ポン!
男「へ?」
傷女「え……?」
ポン!ポポポポポポン!!
男「手……から…から揚げ……」
傷女「……」
ポポンッ!!ポン!!ポンポポポン!!!ポヒュン!
男「わ!うわ!コレ!と、止まらない!」
ポポポポポン!!!ポン!!ポポポポン!!!!!
男「うおおお!!止まんねええええええ!!!!から揚げ止まんねええええええええ!!!!」
傷女「あははははははwwwwwwwヒャッwwwwヒャヒャーーーwwwwwwww」
男「うおおおおお!!止めて!!これ止めてーーー!!!」
ポポポポポポ!!!
傷女「手wwwww手wwwwからwwwwwwからwwwwあげwwwwwwwヒッwwwひぃっwwwwwww」
男「お前笑ってないで止めろーーーーー!!!!!」
ポポポポポポポポポポポポ!!
32 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:21:03.33 ID:N2z+tk1Q0 [10/38]
男「ハァ…ハァ……」
傷女「そう…心を落ち着けて……」
男「あ~~やっと止まった~~~はぁ~~」
傷女「ぷ…wwwヒャーーwwww手からから揚げwwww」
男「うるせえ!!!笑うなーー!!////」
傷女「ごめんなさいwwwwあなたもCDをmp3とかにエンコードしてから聴いたクチなんですねww」
男「はぁ?」
傷女「まぁ、それは後で話すとして、このから揚げ。どうします?」
男「このまま屋上に捨てとくわけにもいかねぇし……しょうがないから食うよ」
傷女「お手伝いしますwwちょうどお腹も減ってましたww」
男「…(以外とうまい)」モグモグモグモグ
傷女「…(あ…美味しい)」モキュモキュ
男「んでさ。お前も聴いたの?あのCD」
傷女「ん。ふぁい。わはひもひーひーふひはひは」モキュモキュ
男「ごめん何言ってるか全然わかんねぇ」
傷女「ごくん。私もCD聴きました」
34 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:29:48.16 ID:N2z+tk1Q0 [11/38]
傷女「私メガネしてるし、おとなしいから」
傷女「周りの人にすっごい勉強できる子って思われるんですけど……その……実は…けっこう馬鹿で…」
男「え!?そうなの!?全然見えねぇな~」
傷女「…よく言われます……」シクシク
傷女「それで……あのCDと出会ったんです…」
男「へぇ~。誰かから回ってきたの?」
傷女「あ、いえ。私の机の中に入ってて」
男「え…(それって軽いイジメ入ってるよな)」
傷女「それで……あれタイトルが『おいでませ能力!』とか書いてあるから……」
傷女「てっきり聴いたら右脳が物凄い事になる天才になれるCDだと思って…」
男「へぇ~そうなんだ(あぁ。この子本当にバカなんだなぁ)」
傷女「それで……家に帰ってパソコンにmp3でエンコードして…聴いてみたら」
男「うん」
傷女「なんか特殊能力に目覚めたらしくて……」
男「それがあのでっかい影の奴!?俺のとはエライ違いだな」
傷女「あ、いえ!最初から影は使えなかったんです」
男「そうなんだ。最初はどんな能力だったの?」
傷女「最初は………その……言いたくないです!」
男「え?なんだよ。言えよ」
傷女「い、嫌です!」
男「いいじゃん。言えって」
傷女「……笑いませんか?」
男「この目を見て欲しい。この目は死んでも誓いを守るジョースター家の目だ」
傷女「……です」
男「え?」
傷女「手からみそ汁です……」
35 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:39:40.89 ID:N2z+tk1Q0 [12/38]
男「ケケーーーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwwwwwwwww」
男「うははははははwwwwwwwwwwヒッwwwwwヒィイイッwwwwwwウヒヒヒヒwwwwwww」
男「ケケケケケケwwwwwwwwウケーーーーーwwwwwwwうはっはははははwwww」
傷女「ユー君!!!!!!」
グオオオオオオオ!!!
男「うおおおおおお!!お前影出すの卑怯だろ!!!!」ポンポポポンッ!!←から揚げ
―――――――――――――
傷女「後々CDの解説書を見てみると、あのCDはエンコードして聴いちゃいけないって事が書いてあって」
傷女「それで聴き直して今の能力に目覚めたって訳です」
男「へぇ~そうなんだ」モグモグ
傷女「なんでも、エンコードする時に人間では聞き取れない高周波がそぎ落とされるとかなんとか」
傷女「それでその高周波があのCDは大事なんだとかなんとか書いてあった気がします」
男「高周波ね~」モグモグ
男「っていうかさっき影の事ユー君って呼んでたけど、あれ名前?」
傷女「はい!昔飼ってた犬の名前なんです!可愛かったんですよぉ~!」
男「へぇ~。っていうかさ、出会い頭で敵か味方か聞いてたけど…アレは何なの?」
40 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:09:59.91 ID:N2z+tk1Q0 [13/38]
傷女「アレは……CD最後まで聞きました?」
男「え。うん」
傷女「最後に、あなたはマークされました…って言われたの覚えてます?」
男「あぁアレな。不気味だったわ」
傷女「私が思うに、たぶんそのマークしてる人達なんですけど…その人達が近々男君の所にも来ると思います」
男「へぇ~。え!?」
傷女「私も突然来たんで焦りましたけど…」
男「え!?マジで!?」
傷女「それで…たぶん戦う事になると思います」
男「えぇ~…少年漫画じゃないんだからさぁ…」
傷女「私もこの前敵の能力者が来て……こんな風に」
男「それで傷だらけなんだ…生きてて良かったなぁ~!」
傷女「はい……本当に怖かったです…」シクシク
傷女「それで能力者の人にはちょっと神経質になってて……ごめんなさい…」
男「でも参ったな……俺の能力手からから揚げ出す能力だし…」
傷女「!!」
41 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:15:14.82 ID:N2z+tk1Q0 [14/38]
傷女「男君!CDは!?」
男「え…家にあるけど」
傷女「早く帰って聴き直してください!」
男「どうしたんだよ急に…」
傷女「手からから揚げでどうやって戦うんですか!?」
男「あ…」
傷女「餌付けですか!?」
男「ねーよ」
傷女「それなら早く帰りましょう!私も家までお供しますから!」
男「いや、別にそんな焦らなくても良いんじゃないの?」
傷女「敵はいつどこから来るかわかりません!急がないと!」
グイッ
男「お、おい!引っ張るなよ」
傷女「急いで!」
タッタッタ
男「学校はどうすんだよ!お前成績悪いんだろ!」
傷女「背に腹は替えが効きませんから!」
男「背に腹は代えられない、な」
傷女「急ぎましょう!」
男「はいはい!(ごまかしたな)」
タッタッタ
42 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:21:12.67 ID:N2z+tk1Q0 [15/38]
―下校中―
傷女「ハァハァ」タッタッタッタ
男「ハァハァ…」タッタッタ
男(……汗でシャツが透けて見えてる…ブラ紐ハァハァ…)ドキドキ
ザッ
傷女「男君…!」
男「おう!(いきなり止まったからビックリした)」
傷女「わかりますか?」
男「え……」
男(シャツが透けてる事かな……ここはわからないと言っておいた方が…)
男(でも恥ずかしがるリアクションも見てみたい……ここは……)
男「さっきから丸見えだったよ…言おうかどうか迷ったんだけど」
傷女「え!?すごい……私より知覚能力あるんですね」
男「え?…まぁな(何の話だ?)」
傷女「じゃあ戦闘準備です!男君は下がってて下さい!」
男「えぇ!!?そっち!?」
43 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:29:42.46 ID:N2z+tk1Q0 [16/38]
―――バチィッ―――
男「うぐっ!」
傷女「うっ!」
???「……フフ」
傷女「あなた…!」
男「知り合い?」
傷女「この前私を襲った人です…」
男「え?…こいつが?」
そこにはフードを深くかぶり、目に包帯を巻いた少年が立っていた
傷女「狙いは私ですか…?」
少年「…お姉さんともうちょっと遊びたかったんだ」
傷女「クッ……男君」ヒソヒソ
男「何だ?」ヒソヒソ
傷女「私が抑えておきますから早く家に帰ってCDを聴いて来てください…」ヒソヒソ
男「わ、わかった」ヒソヒソ
少年「へえ~そこのお兄ちゃんも能力者なんだ。でも……ぷっwwwゴミって感じwww」
男「」カチーン
44 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:35:39.07 ID:N2z+tk1Q0 [17/38]
男「糞ガキ!!拳骨かますぞコラぁ!!」
少年「……フフww」
少年「雑魚は黙ってなよ…」
ゾワッ
男「!」ゾクゾクッ
男(な…何だ今の……急にものすごい殺気を感じたぞ…)
傷女「男君!ここは私に任せて早く!!」
男「クソッ…!!すぐ戻ってくるからな!!覚悟しとけよこのガキッ!!」
タッタッタ
男(クゥ~!俺情けねぇ~!)
タッタッタ
46 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 04:25:06.25 ID:N2z+tk1Q0 [18/38]
傷女「キャァッ!!」ズザザザザーーー
少年「……」サラサラ…
傷女「あぐぁっ!!」ズバッ
少年「おねーさんさー。pixivって知ってる?」サラサラ
傷女「ハァハァ……」
少年「僕さー。けっこう絵上手でさー。pixivでさー。けっこう絵描いてアップロードしたりしてたんだよねー」サラサラ
ザシュッ
傷女「いっ!!」
ドサッ
少年「だけどさー。…………だーれも見ないんだよね」サラサラ
少年「僕の絵……だーれもさ」
少年「そんでさ。良く見られてる絵見てビックリしたよ」
少年「有名なキャラのエロ絵」
ズバッ
傷女「痛いーーーーーーーー!!!!!!」
47 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 04:31:55.36 ID:N2z+tk1Q0 [19/38]
少年はしきりに持っているノートに鉛筆を走らせている
少年「ふざけんなよ……!」
ザシュッ
傷女「あ”あぁ!!」
少年「なんでだよ…!!!なんで僕の絵を見ないんだよ…!!!!!」サラサラ
ズギャッ
傷女「いぎっ!!」
少年「ふざけんなよチクショオ!!!!ドイツもコイツも萌えだのなんだのとよお!!!!」ガリガリガリ
少年「絵は芸術なんだよ!!!!!俺の芸術は完璧なのによぉお!!!!」ガリガリガリ
少年「どいつもこいつも鼻息ピーピーさせて画面の向こうでシコッてやがる!!!!ざけんなチキショオ!!!」ガリガリガリガリ
ズバンッ
傷女「ギャッ」
少年「おまけに目の病気ぃ!?ふざけんなっ!!ふざけんなっ!!ふざけんなチクショオ!!!!」ガリガリガリガリ
傷女「ハァハァ……ユー君……ユー君さえ自由になれば…」
傷女の影は謎の線に縛られていた
48 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 04:38:52.39 ID:N2z+tk1Q0 [20/38]
少年「無駄だ!!僕のスケッチブックからは逃げられないよ!」
少年「もう君達は画に収まってる!」
少年「ごめんねお姉さん。僕の目がちゃんと見えたならお姉さんをもっと美人に書いて上げられるんだけど…」
傷女「ハァハァ……」
少年「でも目が見えなくても僕には感じられるよ…お姉さんの呼吸が…その影に潜んだ歪んだ魂もね」
少年「ゆっくりとなぶってあげるよ。芸術的に」
少年がスケッチブックに線を引く
ザシュッ
傷女「痛ッ!!」
鮮血が傷女の腕から滴り落ちる…
少年「っていうか僕天才だよねー。目見えないのにたぶんこのスケッチブックには」
少年「目が見えていたときと大差ない芸術が宿ってる…わかるんだー。物心ついた時から描いてるからさー」
少年「目が見えなくても線は正確に引けるッ!」シャッ
ズバッ
傷女「あぐっ!!」
49 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 04:48:17.93 ID:N2z+tk1Q0 [21/38]
傷女「ハァハァ……痛い……痛いよぉ……」
少年「あはっwwお姉さんもしかして泣いてる?ww」
少年「あはっwwwあはっwwwあはっwww」
少年「僕よりずっとお姉さんなのにwwあはっwww」
少年「安心してー。まだ殺さないからさー」サラサラ
少年「僕のスケッチブックは描いた空間を超次元的に支配する…」
少年「だからさー。例えばこうやって…」サラサラ
少年「十字架に磔にされているお姉さんを描くとするじゃん?」サラサラ…
少年「そしたらほらっ!」
傷女「う!うわあ!」
突如として現れた十字架に傷女が磔にされる
傷女「はっな…してっ!!」
十字架から逃れようともがくが逃れる事は出来ない
少年「ダメだよー。これからが面白いんじゃないかー」
傷女(ユー君さえ…ユー君さえ動けたら…!!)
65 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 14:12:41.72 ID:N2z+tk1Q0 [22/38]
おはようございます。保守アリガトウございます!
――――――――――――――――――――――――――
一方その頃男は……
男「ハァハァ…!!」
バン!
―男の家―
男「CD…CDどこだ…!」
男「あの糞ガキに社会と言う物を教えてやる!!!」
ガサゴソ
男「あった!!!」
男「あーーくそ!!聴いてから行くの時間もったいねぇ!!」
男(でもポータブルCDプレーヤーなんか持ってねぇし…持ってたとしても音飛びするし…)
男「とりあえずパソコンの電源をONに」
カチッ フォオオオオン
男「クソッ!コンポあったら聴いてから即効行けるのに!!」
男「あーーチクショオ!!WindowsXPなんでこんなに立ち上がり遅いんだよ!!」
67 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 14:26:08.93 ID:N2z+tk1Q0 [23/38]
――ようこそ――
チャ~ラ~ラ~ラン♪
男「キター!!iTunes早く立ち上がれ!!」
カチカチッ
男「糞アップルが!!!!なんでこんなに重いんだよチクショオ!!!!」
男「」イライライライライラ
男「キター!!!でもやっぱり重い!!ケケーーwww」
男「あ”ー!!とりあえずCD入れて読み込みだ!!」
男「エンコードなしのPCM音源で取り込む!!」
男「さらにソレをiPodにぶち込む!!!」
男「やっぱり重てええええええええええ!!!」
68 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 14:37:40.92 ID:N2z+tk1Q0 [24/38]
傷女「……」
少年「…フフww」
少年「ちょっとやりすぎたかな」
少年「お姉さんの影も大分弱まってきているし」
少年「まだ死んでないよね?」
傷女「……」
少年「ねえってば」スッ
シュピンッ
傷女「いっ!!」
少年「お姉さん。今僕を無視したらイケナイよー」
少年「今お姉さんは僕に命を握られているんだから」
少年「そんな事されちゃうと僕さー。ちょっとイラついちゃうからさー」
少年「さっきまでの攻撃よりさー。もっと強い攻撃さー。やりたくなっちゃう」
少年「例えばさー。その綺麗な足さー。切り落としちゃったりさー。したくなっちゃう」
傷女「!!」ビクゥッ
少年「あはっwwwwビビッた?wwwあはっwwwwあはっwwww」
傷女「…」ガタガタ
少年「お姉さんさー。だけどさー。今のさー。冗談ですます気はないんだよねー」
傷女「!!」
少年「じゃあ右足からさー。スパッとさー。行ってみようか」
男「オオオォォォォォォォオオオオオオオ!!!!!!!!!!」ダダダダダダダダダ
69 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 14:53:56.12 ID:N2z+tk1Q0 [25/38]
少年「!?」
傷女「!」
傷女「男君!」
少年「くっ!!さっきの雑魚が戻ってきたのか!」
男「クゥソォガァァキィィィイイイ!!!!!!!」ダダダダダ
少年「くそっ!!!」サラサラサラ!
少年(だ、ダメだ…!!すごい勢いで迫ってくる!!)サラサラ
少年(間に合え!!間に合え!!)サラサラ
少年「!」
少年「やった!!間に合……」
少年「!?」
男「ぶっ飛べええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!」
バゴォオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!
少年「うげぇええ!!!」ドヒュゥ!
傷女「あ!解けた!」
傷女「お、男君それ…!」
少年を殴った男の右拳は、無骨な、機械の拳になっていた。
70 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 15:05:36.54 ID:N2z+tk1Q0 [26/38]
少年(な……なんだ……!?)
少年(殴られた瞬間から僕の心に流入してくるこの嵐のような…感情…!)
少年(怒り……怒りだ…!!ものすごい怒りが僕に流れ込んでくる……!!)
少年(この怒りは……あの男の怒りか!!)
少年「うぐぇえええええ!!」
ドサッ
男「ちったぁわかったか糞ガキが…!」
男「女をいたぶるようなゲスな趣味…ガキのうちからそんな趣味だと将来殺人趣味にでもなりかねん」
男「反省しろバカタレ」
少年「う…うぐ…」
少年「」ガタガタ
男「なんだお前…あんまり怒られた事ねぇのか?」
少年(な、なんだ…なんで震えてるんだ僕は…)
男「俺の拳は心を伝える拳。初めて他人の怒りに触れた気分はどうだ?」
少年「う、うるさい!!」ガタガタ
71 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 15:12:27.30 ID:N2z+tk1Q0 [27/38]
少年「お前は既にもう僕の絵に収まっているんだ!!!」
男「!!」
男「確かに……そうみたいだな」
傷女「え!?男君!」
少年「まずはその邪魔な右腕を切り落としてやる!!!」シュピンッ!
男「はっ!」バゴォン
パリン
少年「え?」
男「今、『お前の絵に俺の心を伝えた』…だから俺は死なない」
少年「え!えーーー!!そんなのありーー!?」
男「アリなんだから仕方ねぇ!!!悪いな糞ガキ!!」
男「病院のベッドで心入れ替えろ!!!」ゴォォォォオオ!!
バッグォオオオオオンン!!
少年「うぎゃああああああああああああ」
パサッ
男「ん…あのガキのスケッチブックか……どんな絵描いてたんだ…」パラッ
そこには、乱雑に引かれた線で真っ黒になったスケッチブックがあるだけだった
73 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 15:14:39.70 ID:N2z+tk1Q0 [28/38]
これからアルバイトなので行ってきます。帰ってくるのは10時頃です。
保守してくれた人達、支援してくれた人達、ありがとうございました!
別に落としてくれても構いません!もし残ってたらまた書かせていただきます。それではっ!
89 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 21:41:58.96 ID:N2z+tk1Q0 [29/38]
保守ありがとうございます!またツラツラと書かせていただきます。
92 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 21:55:19.11 ID:N2z+tk1Q0 [30/38]
傷女「ハァハァ……」
男「おいお前大丈夫か?」
傷女「ご…ごめんなさい…」
男「とりあえず病院か」
傷女「あ、いえ大丈夫です。能力者って常人に比べて傷の治り早いですから」
男「ほんとだ……もう傷口閉じてる…」
男(じゃあなんで絆創膏あんなに貼りまくってたんだろ…)
男「じゃあ家まで送るよ」
傷女「あ、悪いです悪いです。自分で帰りますかっらっ!ああぁ!」ズテーン
男「ほら。お姫様抱っこしてやるから」グイッ
傷女「あっ…///」
男「軽いなー。お前台風で飛ばされた事ない?」
傷女「いやいやいや!そんな事ないですよ!デブちんです…」
男「マッチ棒みたいな足してんのに…女は皆自分の事デブって言うよなー」
傷女「私はその…ほんとにデブなんで…」
男「よっ」ヒョイッ
傷女「わっ!」
男「いや、やっぱお前軽いよ。普通人間を重量挙げみたいに持ち上げられないって」
傷女「そ、そうですかね…」
男「お前ちゃんと飯食ってる?」
傷女「え~っと……まぁ、ぼちぼちと…」
傷女「その…男さん。手がお尻に当たってます…」
男「え?あっ!すまん!///」
93 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:04:16.14 ID:N2z+tk1Q0 [31/38]
男と傷女は傷女が住むマンションにやってきた。
―傷女の自宅―
男「お邪魔します」
傷女「すいません…狭苦しい所ですが…」
男(うげっ…すっごい汚い…!!)
傷女「あ!ご、ご、ご、ごめんなさい!!すぐ掃除しますんで!」
ガサガサガサガサ
男「あぁ、いいよいいよ」
男「っていうかお前一人暮らし?」
傷女「は、はい」
男「両親は?」
傷女「その…海外に単身赴任中?」
男「なんで疑問系?」
傷女「私ミステリアスな女なんで…とか言っちゃったりして」
男「へぇ~。手からみそ汁出してたのに」
傷女「それは言わない約束です!!///」
傷女「男君も手からから揚げポンポン出してたじゃないですか!」
男「お前美味そうにモグモグ食ってたじゃんか」
傷女「それは認めます。美味しかったです」
男「だろ?」
傷女「私のおみそ汁も絶妙に美味しかったんですよ~!」
男(手から出てきたみそ汁飲んだんだ…)
傷女「あ!いや、ちゃんと除菌してから飲みましたよ!?」
男「除菌!?」
94 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:11:07.90 ID:N2z+tk1Q0 [32/38]
傷女「粗茶ですが…」コト
男「ありがとう」
傷女「カポーン……ピヨピヨ」
男「どうした」
傷女「なんかこうしてるとお見合いみたいだな~と思って……ししおどし と スズメの効果音をば…」
男「お前バカだな」
傷女「!!」ガーン!!
男「ところで今日来た奴は一体誰なんだろうな…」
傷女「……さぁ…」
男「どうして襲われるのか何か心当たりある?」
傷女「まるで無いです」
男「謎だよなぁ…」
男「大体アイツがどこでCDを手に入れたのかも謎だ」
男「学校だけで出回ってるのかと思ってたのに…」
傷女「ですねぇ…」
男「それにしてもお前の能力全然役に立ってなかったな」
傷女「!!」ガーン!!
傷女「そ、それは!身動き取れないようにされてたからです!」
傷女「でも…男君が助けてくれなかったら…けっこう危なかったです…ありがとうございます!」ペコ
男「良いって良いって。俺もアイツムカついてたしな」
傷女「男君の能力も面白いですよね。その拳」
男「あぁ、これな」ジャキィーン
男拳を差し出す
男「思いが伝わる拳かぁ…」
男「熱血な能力だわ」
傷女「良いですね。カッコイイです!」
95 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:19:30.18 ID:N2z+tk1Q0 [33/38]
男「にしてもお前…食ってる物コンビニ弁当とかカップラーメンばっかりじゃんか」
傷女「す、すいません…」シュン
男「しょうがない。遂に俺の家事スキルを見せる時が来てしまったか…」
傷女「え?」
男「ちょっと台所借りるぞ」
傷女「え、あの!ちょ、ちょっと!」
―台所―
男「うっわぁ~~」
傷女「……」
男「お前これ何か月分の洗い物だよ…」
傷女「うぅ…すいません…」
男「しょうがない。お前ちょっと手伝え」
傷女「え?」
カチャカチャ…ピカーン☆
男「どうだ!」
傷女「すごいです!シンクが新品みたい!」
男「さぁて。次は料理行ってみようか」
傷女「」ワクワク
トントントン ジュ~! コトコト…
男「できたぁ!!」
傷女「キャーーー!!男君すごいですーー!」
96 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:25:34.90 ID:N2z+tk1Q0 [34/38]
男「まぁ食ってみろよ」
傷女「それでは…頂きます…!」パクッ
傷女(この芳醇な香り…!!とても冷蔵庫にあった残り物とは思えない采配…!!)
傷女(ほのかに漂う甘みと酸味が料理の旨みをさらに引き立てている…!!!)
傷女(それでいてコクのある味のハーモニーが奏でるカデンツァはG線上のアリア……!!)
ブワアアアアアア
傷女(こ、ここはどこ!?この美しい水の都は一体…!?ま、まさか!!!ここはーーーー!!!)
灯里「も~待ってくださいアリア社長~!」
アリア社長「ぷいにゅっ!」
傷女(ネネネ!!!ネオヴェネツィアですってーーーーーーーー!!!!?)ズガガーーン!!!
傷女(い、いえ!!これは幻想よ!!)
傷女(男君の料理があまりに美味しすぎて私にネオヴェネツィアを見せているんだわ!!)
男「お~い…お~い女~。お~いってば」ペシペシ
傷女「……」ウルウル
男(な、泣いてる…)
傷女「美味いでしゅ…グスッ……すごく…う、美味いでしゅ……!!!!」ブワッ
男「あ、ありがとう」
98 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:34:26.89 ID:N2z+tk1Q0 [35/38]
男「それじゃあまた明日学校で」
傷女「はい!今日は本当に色々ありがとうございました!」
男「あっ…忘れてた」
傷女「え?」
男「携帯の番号交換しようぜ」
傷女「え!え!?」
男「ほら、一人で戦うより二人で戦った方が何かと有利だろ」
傷女「あぁ、確かにそうですね」
赤外線通信完了
男「それじゃあまた学校でな」
傷女「は、はい!ありがとうございました!お料理物凄く美味しかったです!」
男「機会があったらまた作りに来るよ!そんじゃっ」
傷女「はい!さようなら~」
100 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 23:00:01.69 ID:N2z+tk1Q0 [36/38]
――男の家――
男「はぁ~!今日は色々あって疲れた…ぐっすり眠れるぜ…」
バタッ
男「はぁ~~!布団気持ちぃいいい~」
コンコン
男「?は~い。誰~」
ガチャ
妹「お…お兄ちゃん……」
男「なんだ~。俺眠いから勉強の手伝いなら明日にしてくんねーか。ふわぁ~」
妹「…お兄ちゃん…ごめん!」
男「え?」
妹「なんか…お兄ちゃんの部屋に置いてあるCD気になって……聴いてみたら」
男「!!!」ガバッ
男「お、お前もしかしてそれって…!!」
妹「聴いてみたら……目がこんな事に…」ギィーーン!!
102 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 23:06:04.12 ID:N2z+tk1Q0 [37/38]
妹の右目がサファイアのように青く輝いている
男「お、お前!!バカ!!」
妹「なんか…遠くの事も見えるようになっちゃって……別に見たくないのに…うぅぅ」シクシク
男「バカ!!お前狙われるぞ!!」
妹「え!?え!?」
男「くっそ!!」
男(しまった…!叩き割って捨てときゃ良かった…!!)
男「とりあえず女に伝えておこう」
ピルルルル
ガチャ
傷女「も、もしもし」
男「女。俺の妹が特殊能力に目覚めちまった…」
傷女「え!?」
男「右目がメッチャ光ってる……」
傷女「どうしよう…それじゃあ妹さんも狙われちゃうんじゃ…」
男「あぁ…まいったよ全く…」
103 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 23:10:37.05 ID:N2z+tk1Q0 [38/38]
男「幸い後2,3日で夏休みだし、学校はそれまで休ませようと思う」
傷女「うん。それが良いと思う。なんだか妹さんの能力戦闘向きじゃなさそうだし…」
男「あぁ、とりあえず俺達の安全のために明日作戦会議しよう」
傷女「うん。わかった」
男「それじゃあ」
傷女「うん。明日」
プツッ
男「こんの妹がぁあ!!」
妹「きゃあ!」
男は妹にコブラツイストをかけた!
妹「いたたたたた!!お兄ちゃん痛い!!」
男「アホタレ!!お前とんでもない事してくれやがって!!」
妹「ごめんなさい!ごめんなさいー!」
男「とりあえず夏休みに入るまで学校は休め!」
男「冗談じゃなくマジにヤバイ」
妹「え…う、うん」
男は能力者になると謎の能力者に狙われる危険性を説明した
妹「うわぁぁぁあん!どうしよーー!まだ死にたくないー!!」
106 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 00:00:15.97 ID:ZpuZ9gkV0
―翌日・学校・昼休み―
男「で、どうする」
傷女「…どうしよう…」
男「大体敵の能力者はこれからもやってくるのか…?あいつら何なんだ?」
傷女「わからない……来ない方が一番いいけど…」
傷女「それにしても男君の妹ちゃんまで能力者に…」
男「あぁ。アイツもバカだからなぁ~…でも逆に考えると今後助かるかもしれん」
傷女「え?」
男「あいつの能力。どうやら千里眼って奴らしい。遠くの事が鮮明に見えるんだと」
傷女「うんうん」
男「それでさ、その千里眼をレーダーみたいに使えば俺達比較的安全じゃないか?」
傷女「!」
傷女「確かに!」
男「ただ妹がそれを使いこなせるかどうか…」
男友「オーッスお前ら!寂しいから来ちまったぞコンチクショウ!」
男「げっ友」
男友「げってなんだよ。邪険にあつかうなよ。俺けっこうガラスのハートなんだからな」
男「今大事な話ししてるんだよ」
男友「おい男」グイッ
男「なんだ?」
男友「お前あの後どうなったんだよ。途中で学校帰っちまうしさ」ヒソヒソ
男友「無事付き合えたのか?」ヒソヒソ
男「あれな…俺の勘違いだった」ヒソヒソ
男友「うははははwwwマジでかwwwお前かっこ悪wwww」
傷女「?」
108 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 00:52:39.83 ID:wIeY4KXO0 [1/26]
男友「っと。わりっちょっと友達に連絡するわ」
男「おう」
傷女「さっき友君と何の話してたんですか?」
男「え?あ~っと…まぁアレだ。そろそろ俺達にも彼女が欲しいなぁ~って」
傷女「彼女…男君モテるでしょ?」
男「あぁ俺」
109 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 00:58:34.50 ID:wIeY4KXO0 [2/26]
途中送信スマセン
男友「っと。わりっちょっと友達に連絡するわ」
男「おう」
傷女「さっき友君と何の話してたんですか?」
男「え?あ~っと…まぁアレだ。そろそろ俺達にも彼女が欲しいなぁ~って」
傷女「彼女…男君モテるでしょ?」
男「あぁ俺はモテるね」
傷女「…!」
男「勉強も出来るしスポーツも出来る。顔も悪くないだろ?」
傷女「ウラヤマシイです…」
男「っていうかお前こそ実はモテるんじゃねーの?」
傷女「え!?わ、私ですか!?///」
男「なんか守ってあげたいって感じだもんなお前」
傷女「/////////」
傷女「え、あ、わ、わ、た、私は、そんな、事……モゴモゴ」
男友「何イチャついてんだ~!?」
男「別にイチャついてねーよ」
傷女「い、イチャ……タハーww」ポリポリ
男「友。電話はもういいのか?」
男友「あぁ。問題なし」
傷女「それじゃあ。ご飯にしましょうか!」
男「だな」
男友「俺もう腹ペコペコだよー!」
111 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [sage] 投稿日:2010/06/26(土) 01:26:00.13 ID:wIeY4KXO0 [3/26]
すいません。なんか書いててイラついてきました。
男はモテモテなのになんで俺はモテないんだろうとか考えてると心が燃えるように熱いです。
たぶんこれから先も俺はモテないし、後2~3回入院とかもするだろうし、
もうほんっと腹たってきました。ありがとうございました!!
113 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 01:37:16.61 ID:wIeY4KXO0 [4/26]
ごめんなさい。もうなんだか煮詰まってしまって…
頑張ります!!
――――――――――――――――――――――――――――
男友「さぁ食べるぞ~!今日はパン食だ!」
男友「ツナを敷き詰めたパンに、あんこ敷き詰めたパン!そして極めつけは!焼きそばギュウギュウ詰めパンだ!!」
男「俺はおにぎりだ!ツナマヨ握りを召喚し、これを生贄として胃袋に送る!」ガツガツガツ
男「そして……ついに来やがったぜ…!!最強のニギリが…!!」
男「俺は韓国風焼肉ニギリを召喚してターンエンドだ!!」
傷女「わ、私は普通に食パンと牛乳です…」
男「……」
男友「……」
男「この鮭おにぎり食えよ」スッ
男友「俺の焼きそばパン…あげる」スッ
傷女「え!で、でも悪いですし」ワタワタ
男「良いから食べろ」
男友「男をカッコつけさせるのが良い女ってもんだ!」
男「うんうん」コクコク
傷女「あ、ありがとうございます!」ペコ
ピルルルル ピルルルル
男「あん?…妹からだ。どうしたんだ?」ピッ
男「はいはいお兄ちゃんですよ」
妹「お兄ちゃん助けて!!!キャーーーーーー!!」ブツッ
114 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 01:42:13.56 ID:wIeY4KXO0 [5/26]
男「!?」
傷女「どうかしたんですか?」
男「ヤバイ!!妹が!!」
男友「んー?どした?」
男「くっ…」
男「女。どうやら妹がヤバイらしい!」ヒソヒソ
傷女「え!」
男「すまん友!!急用を思い出した!!俺は今日帰る!!」
傷女「ごめんなさい友君!わ、私も腹痛を思い出しました!!帰ります!!」
男友「え?」
男「お前腹痛思いだしたってなんだよ」
傷女「痛い!いたたたた!!思い出したらお腹がーー!!」
男「まぁ、いいか。それじゃあ悪いな友!」ダダダダ
傷女「あいて!あいててて!!ごめんなさい友君!」ダダダダ
男友「…えー」
男友「……えーーー」ポツーン
115 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 01:45:07.97 ID:wIeY4KXO0 [6/26]
ダダダダ
傷女「男君!妹さんに連絡は!?」
男「さっきから電話してるけどダメみたいだ!チクショウ早すぎだろ!!」
傷女「妹さんは家に?」
男「たぶん家にいるはずだ!でもあいつアウトドア派だからな…もしかしたら外に出てる時に出くわしたのかもしれん!」
傷女「それじゃあどこにいるのかわからないんじゃ…」
男「任せろ!!妹の行きそうな場所なら大体わかる!!」
傷女「じゃ、じゃあそこに行きましょう!」
男「おう!!」
ダダダダダダダ
117 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 01:53:41.29 ID:wIeY4KXO0 [7/26]
傷女「ハァハァ……男君…ここって…」
男「あぁ…THIS IS ファンシーショップ!!乙女の雑貨屋さんだ!!」
男「入るぞ…」
傷女「はい…」
ウィーン
男「なんだ…やけに静かだな…」
シーン
傷女「誰もいませんね…店員さんもいないみたい…今日はお休みなのかな…?」
男「いや、そんなはずない」
男「とりあえず妹の携帯に電話してみよう…」
ピルルルル
せ~かい~にひ~と~つだ~け~のは~な~♪
男「この大衆迎合の極地なメロディーは…!」
男「妹の着信音だ!」
傷女「あ、ありました男君!ここに妹さんの携帯落ちてます!」
男「!!」
男「女ーー!!!後ろだーーー!!!」
傷女「え?」
119 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:01:39.37 ID:wIeY4KXO0 [8/26]
傷女「ユー君!!!!」
傷女が影を呼び出し、巨大な何かの攻撃を受け止めた
ドゴォ!!
傷女「こ…これは…!」
傷女「ぬいぐる…み?」
男「なんだ…!?」
???「ちっ…」
男「誰だ!」
???「」コツコツコツ…
男(何だ…綺麗なお姉さんか…)
???「私はシルヴィア……あるお方の命によりあなた達の妹は始末したわ」
男「!?」
傷女「!?」
男「テメー!!!」ゴォッ
シルヴィア(単純ね!挑発に乗ってまっすぐ突っ込んできた!!)
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!」
巨大なぬいぐるみが男の足をすくいあげる
120 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:06:17.83 ID:wIeY4KXO0 [9/26]
男「ぬお!」
ぬいぐるみに足を摘み上げられて男が逆さで宙吊りになる
男「くそっ!!話しやがれ!!」
シルヴィア「あなたの能力聞いてるわ…思いが伝わる拳なんですってね…」
シルヴィア「悪いけどその右腕…粉々にさせてもらう!!」
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!!男の右腕を握りつぶせ!!」
メキメキメキ…!!
男「ぐああああああ!!」
傷女「ユー君!!!」
グオオォオ
ジョキンッ!
ドサッ
男「うぐっ」
巨大なハサミのように変化した傷女の影がぬいぐるみの腕を切り取った
シルヴィア「あなた…その能力は…!」
傷女「影絵って知ってますか……?」
傷女「今私がユー君に伝えた影は…チョキです」
122 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:14:54.51 ID:wIeY4KXO0 [10/26]
シルヴィア「ふん!だから何!?私のファンシーキューティーベイビーズはただのぬいぐるみじゃない!」
シルヴィア「その愛らしさに腰が砕けると良いんだわ!!」
切り落としたぬいぐるみの右腕がクマの人形に変わり傷女の目の前でダンスを踊り始める
傷女「クッ……!!」
傷女(か……可愛い……!!!)
ガクッ
男「えぇえ!?お前なに膝ついてんの!?」
傷女「ダ…ダメです男君……なんだか私…だんだんメルヘンチックな気分…に…」
男「えーー!お前シリアスな戦闘中にそりゃねーだろ!」
シルヴィア「ふふ…当然の反応…私のファンシーキューティーベイビーズの愛らしさからは誰も逃れえない!!」
男「お前もいい年こいてファンシーキューティーベイビーズとか恥ずかしい名前つけてんじゃねぇ!!」
シルヴィア「な!!なんですって!!?」
シルヴィア「と、年は関係ないでしょ!!可愛い物はいつになっても可愛いのよ!!」
男「現実見ろ!!スナックのババア達の擦れ具合をちったぁ見習えバカヤロウ!!」
シルヴィア「う、うるさーーい!!///」
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!!」
ファンシーショップのぬいぐるみ達が男の目の前でなにやらワタワタし始める
123 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:20:38.52 ID:wIeY4KXO0 [11/26]
シルヴィア「ふふ…どうかしら?愛らしいウサギや豚さんやクマさん達が目の前で転んだり…ワタワタしたり…」
シルヴィア「可愛いでしょう…?可愛いでしょう?…立っているのもやっとなんじゃなくて?フフフ…」
男「クソッ…!!」
男(た…確かに可愛い……!!なんて凶悪な可愛さなんだ…!!)
ガクッ
男「!!」
男(確かに立ってられねぇ…!!)
男(ベッドに寝転がってお花畑でウサギさん達と一緒に花冠を作るメルヘンな妄想をしているようだ…!!)
男(ハッ!!女は女は無事なのか!?)
チラッ
傷女「うふふふふ…www」
ぎゅ~…スリスリスリ
男(クマのぬいぐるみを抱っこして頬擦りしているだとーーー!!!?)
男「!!」
傷女「よちよち…可愛いでちゅね~…ふひゅっwwんふふふふwwww」
男「女ーーー!!!目を覚ませーーー!!!そのクマ吉ナイフもってやがるぞーー!!!」
125 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:27:40.33 ID:wIeY4KXO0 [12/26]
傷女「よちよち…」
男「うおおおお!!!」ダダダダ
スパーン
傷女「あいたーーー!!!」
男は間一髪女に平手打ちをかました
シルヴィア(わ、私のファンシーキューティーベイビーズの愛らしさから逃れた!?)
傷女(な、何…!?男君の感情が流れ込んでくる……!!思いが…!!思いが伝わってくる!!)
傷女(目を覚ませ…!!現実を見ろ…!!そんな思いが!!)
傷女「ハッ!!」
男「ハァハァ……目覚めたか女…!」
男「この腐れテディーが!!!」バコッ
クマのぬいぐるみは彼方にふっとんでいく
シルヴィア「あぁ!!私のクマさんが…!」
シルヴィア「ぬいぐるみを乱暴に扱うなんて……許せない!!だから男は野蛮で嫌いなのよ!!」
男「うるさい!!この処女!!」
シルヴィア「………!!!!!!!!!!///////////」
シルヴィア「だ、だ、だ、だ!!!!誰、が!!だ、だだだだ!!誰が処女よーーー!!!」
127 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:32:14.69 ID:wIeY4KXO0 [13/26]
男「どうせ今までろくに男とも付き合った事ないんだろうが!!処女野郎!!」
シルヴィア「しょ、しょ、処女じゃないもん!!!28で処女とか、あ、あ、アリエナクナーイ?」プルプル
男(絶対処女だーー!!)
男「おい女!ヒソヒソ……」
傷女「え///そ、そんな事言えません!」
男「いいからやるぞ!!生きるか死ぬかの瀬戸際だ!!」
傷女「うぐぅ……わ、わかりました///」
男「はい!せーーのっ!!」
男&傷女「しょーじょ。しょーじょ。しょーじょ。しょーじょ」パンパンパン
手拍子に合わせて繰り出される男と傷女の処女コール
シルヴィア「処女じゃなーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!//////////」
男「やべっ!!キレタ!!」
傷女「お、男君!!悪化してます!!」
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!!」
ぬいぐるみ達が男と傷女をサークル状に取り囲む
シルヴィア「二度と現実に帰れないようにしてやるっ!!!」
ぬいぐるみ達がそれはそれは可愛らしく踊りだす…!!
129 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:35:24.59 ID:wIeY4KXO0 [14/26]
>>124モロにその名前からパクりました。ファンモン自体は全然聞かないですけど、なんか語呂は最高ですよね
>>126なんか谷田部って発音すると、口が気持ち良いんですよね。
132 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:43:41.92 ID:wIeY4KXO0 [15/26]
キャンプファイヤーの周りを踊りながら回る学生達のように、
それはそれは愛らしいぬいぐるみ達がこけたり、つまづいたりしながら男と傷女の周りをぐるぐる踊り歩く
傷女「キャーーー!!」
男「お、女!!」
傷女「だ、ダメです…!!か、可愛すぎて…いや…ダメ…!!現実を…うあ…」
男「おい!!女!!」ユサユサッ
シルヴィア「ふふっww無駄よ!!このザ・メルヘン音頭は人間から現実を奪い取る!!」
シルヴィア「その子は今頃夢の国でフリフリのワンピースでも着て花摘み中よ!!」
男「おい!!女!!女ーー!!」バシッ!!バシィッ!!
シルヴィア(え、えーー…ビンタしまくっとる…)
男「起きろ!!お前アレだぞ!!お前!!お前アレだぞーーー!!!!」バシッバシッバシッ!!
傷女「ふふ…うふふふふww……」
男(な、なんでだ…なんで起きない…!?思いが伝わる拳のはずなのに…!!)
シルヴィア「うふふふww……思いが伝わる拳なのに…どうして女さんは起きないんでしょうね…?」
男「!?」
シルヴィア「それはね…」
シルヴィア「あなたも既に!!脳内でフリフリのワンピースを着てウサギさんやクマさんとピクニック中だからよ!!!」
男「!!!!」
133 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:52:32.48 ID:wIeY4KXO0 [16/26]
男(バ、バカなーー!!)
男「お、俺が脳内でそんなメルヘンな事…!!くっ…!!」
シルヴィア「あれあれ~?wwどうしたの?さっきの威勢のよさはww」
シルヴィア「どうして完璧に否定できないのかな~?ww」
シルヴィア「そんな思いを女さんに幾ら伝えても女さんのメルヘン気分を助長させるだけじゃなくって?w」
男「うるせー処女!!!!」
シルヴィア「う!!」グサッ
シルヴィア「こんのぉ……!!」
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!!!トドメよ!!!!」
ぬいぐるみ達の動きがピタリと止まったかと思うと、
それぞれ隠し持っていたナイフやらバットを構える
シルヴィア「やっちゃえーーー!!!」
ぬいぐるみ達が男達に襲い掛かる!!
男(ちくしょう……!!!足腰立たねぇ…!!)
妹「おにいちゃーーーん!!!!!!地面ーーーーーー!!!」
男「!!」
ドゴォッ!!
男は地面を力強くぶん殴った!
134 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:58:39.48 ID:wIeY4KXO0 [17/26]
地面がどんどん隆起していく。
男と傷女のいた場所が天上近くまでせり上がる
男「ハァハァ……危なかった…」
男「妹!!お前無事だったのか!!」
妹「うん!さっきまでぬいぐるみさん達と遊んでたんだけど…急に飛んで行っちゃって…」
シルヴィア「しまった……怒りのせいでぬいぐるみを全員集合させてしまったわ…」
シルヴィア「でもまだ終わりじゃない!!ファンシーキューティーベイビーズ!!よじ登ってトドメを刺して!!」
男「糞!おい!女!起きろ!!おい!!」バシッバシッ
傷女「うふふwww……うふww…いた……痛い……いっ……痛い!!」
傷女「痛いです!!!」ガバッ
男「起きたか!!」
傷女「ハッ…!こ、ここは?あ、あれ?クマさんの手作りハチミツケーキは…?」
男「バカヤロウ!!今大ピンチだ!!」
傷女「ふぇ?え?え?」
男「下見てみろ!」
鋭く光るナイフを口に咥えたクマさんのぬいぐるみやウサギのぬいぐるみが男達の場所めがけよじ登って来ている…!
傷女「うわぁ!!」
男「お前のユー君でなんとかできないか!?」
傷女「ま、まかせてください!」
135 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:03:52.87 ID:wIeY4KXO0 [18/26]
傷女「ユー君!!蝶々!!」
傷女は手で蝶々の影絵を作り、パタパタと動かした
ユー君「オォォオォォ…」
傷女の影が蝶々のように変化する…!
傷女「男君!乗ってください!あの人めがけて一直線です!」
男「おう!!」
シルヴィア「え!?ま、まずい!!ファンシーキューティーベイビーズ!!戻って!!」
しかし男達の蝶々の方が早い!!
男「俺の煮えたぎる思い……!!!熱く煮えたぎるこの思いをありったけ拳に詰め込んでやったぞ…!!!!」
シルヴィア「い、嫌!!キャー!!」タッタッタ
男の鋼の拳が熱くなり、真っ赤に燃える…!!
男「俺の思いを受け取れ処女野郎…!!!!!」
男「行くぞぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」
シルヴィア「い、いや!!!来ないで!!来ないでーーーー!!!」タッタッタッタッタ
男「うおらああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
ドッゴォォオオオオオオン!!!!!
136 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:09:00.18 ID:wIeY4KXO0 [19/26]
シルヴィア「キャーーーーーーーーーー!!!!!」
シルヴィア(な……なに!?この……熱く煮えたぎるような思いは……!!)
シルヴィア(伝わってくる……!!男の熱い思いが……!!)
シルヴィア(いい加減現実見ろと言う灼熱のような思いが!!!!!!)
シルヴィア(い、嫌…!!私は…!!私は一生お花畑でキャッキャウフフしてたいの!!!)
シルヴィア(まだ…!!まだ花も恥らう乙女でいたいのーーー!!!)
シルヴィア(で、でも…!!男のマグマのような…!!太陽なような熱い思いが…!!!私の心を…!!嫌!!)
シルヴィア(嫌ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!)
ドサッ
傷女「や、やりました!!」
男「ふぅ……いい加減良い男でも見つけて処女、派手に散らして来いよ…」
男「美人なのにもったいねぇ…」
シルヴィア「……」
妹「おにいちゃーーーん!」タッタッタッタ
137 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:12:44.93 ID:wIeY4KXO0 [20/26]
男「妹!」
妹が男に抱きつく
男「バカヤロウ!心配したんだぞ!」
が、男はすぐさま妹に卍固めを決める
妹「いたたたたたた!!!ギブ!!ギブギブ!!」パンパン!
妹はタップするが男は解除しない
男「このアホ妹がぁあぁああ!!出歩くなっつっただろうがーー!!」
傷女「お、男君!か、かわいそうです!もうそのへんに…」
男「ったく…」バッ
妹「うぅぅぅ……」
卍固めを解除され妹が床にうずくまる
男「ほら…帰るぞ。無事でなによりだ」スッ
妹「お兄ちゃん……」
男「よしよし…」ナデナデ
傷女(すごい……アメとムチだ……)
139 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:23:56.44 ID:wIeY4KXO0 [21/26]
からくも謎の刺客シルヴィアの魔の手を、否、クマさんの手を払いのけた男達。
それからしばらくは安全な毎日だった。
そしていよいよ、季節は夏になる…
夏休みだ!
妹「ねーー!!お兄ちゃん!!お兄ちゃんってば!!」ユサユサ
男「……あーもー」
テレビでは高校球児達がひと夏の青春を白球に込め、
打ったり投げたりしてなんやかんやしている。
男「俺は甲子園に目が無いんだよ…プールはまた今度な」
妹「この前は風鈴に目が無いとか言ってたくせにー!!」
男「うるさいなぁ…そんなに行きたいなら友達と行ってくればいいでしょ」
妹「だって友達今家族で旅行いってるんだもん!私もどっか行きたいー!!行きたい行きたい行きたい!!」ジタバタ
男「フンヌッ!!」ガバッ
男は妹にタワーブリッジをかける
妹「いたたたたたた!ギブ!!ギブギブ!!」パンパンパン
男「あ…暑い…」
今回は比較的早く技を解く男
男「あのなー妹。プールってあれだぞ?他人のオシッコとかもれなく染み込んでるんだぞ?」
妹「例えそうだとしても行きたいのー!!」ジタバタ
ピルルルルル
140 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:31:12.02 ID:wIeY4KXO0 [22/26]
男「ん…女から電話だ」ピッ
傷女「あ、も、もしもし」
男「おー女。どうした?」
傷女「あ、あの。その、も、もし良かったら、その、きょ、今日会えませんか?」
男「え…?」
傷女「今後の事もお話したいですし…」
男「わかった!」
―――――――
―――――――――
―――――――――――――
傷女「そ、それじゃあ駅前で12時に待ち合わせで」
男「わかった。それじゃあ駅前で」
ピッ
妹「女さんから電話?」
男「良かったな妹!今からでかけるぞ」
妹「え!!ほんと!?やったーーー!!!」ピョンピョン
男「40秒で支度しなぁ!」
妹「うん!」ダダダダ
141 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:54:27.45 ID:wIeY4KXO0 [23/26]
―駅前―
傷女「あ!こっちです~!」フリフリ
男「オーッス」
妹「おーっす!」
傷女「どこ行きましょう?」
男「そうだな…あんまり真昼間から動き回るのも敵に見つかりそうだし…」
妹「プール!プール行きたい!」
男「水着持ってきてねーしなー」
傷女「わ…私も…」
妹「え”---!!」
男「まぁ、妹の意見はシカトしても大丈夫だ。妹だからな」
傷女(扱いがペットみたいだ…)
男「逆に人通りの多い所は安全かもな。街の方に行ってみるか」
傷女「はい!」
妹「やたー!」
―街・マクドナルド―
妹「ハムハフハフッ!」モグモグモグ
男「おい妹。お前食うのにばっかり集中してないでちゃんと半径1km四方は警戒しとけよ」
妹「大丈夫!モグ」
傷女「それにしても…この前のシルヴィアさんから色々聞き出すの忘れてましたね」
男「あぁ…あれは勿体無かったな」
傷女「誰かから命令されて私達を襲おうとしてたみたいですけど…」
男「アレだろ?特殊能力発現委員会とか言うのが俺達マークしてるらしいじゃん」
男「たぶんそいつらだよ」
傷女「何のために?」
男「さぁ…サンプルデータを取るためとかCDで言ってたからそれかもな」
142 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 04:03:14.31 ID:wIeY4KXO0 [24/26]
傷女「サンプルデータ……」
男「にしてはやり方がひどいけどな…特に最初のスケッチブック持ってた奴なんてやりすぎだろ」
傷女「うぅ…思い出したら怖いです」
男「あぁ、すまんすまん」
――バチィッ――
男「!!」
傷女「!!」
妹「!?」
男「今の!!」
傷女「はい!います!近くに!」
妹「え!ど、どうしよー!」
男「妹!お前ちゃんと見張ってたのか!?」
妹「み、見張ってたよー!能力者が近づいて来てたらすぐわかるよー!」
傷女「とりあえずこの店を出ましょう!!」
???「いや…その必要はない」
男「!?」バッ
???「すまない…驚かせてしまったね」
傷女「だ、誰ですか!?」
???「私は特殊能力発現委員会の者だ…名前は氷室」
男「特殊能力発現委員会……!!!」
144 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 04:43:21.68 ID:wIeY4KXO0 [25/26]
氷室「君達の事はしばらく観察させてもらっていた…」
男「どうして気配を感じなかったんだ…!」
氷室「君達の能力はまだ幼い…上級者になると能力者同士の波動は隠せるんだ」
男「って事は…」
氷室「そう。敢えて今波動を出した。君達に気づいて欲しくてね」
男(不意打ちしようと思えばいつでもやれたって訳か…)
氷室「私は、特殊能力発現委員会は、敵じゃあない」
傷女「そ、そうなんですか…?」
男「待て女。簡単に信じちゃマズい」
氷室「そうだな。君達の今までの境遇を考えれば簡単には信じられないだろう」
氷室「何せ君達は、襲ってきているのは委員会の者だと思っているだろうからね」
男「違うのか?」
氷室「君達を襲っているのは委員会じゃない。黒アゲハだよ」
男「…黒アゲハ?……なんかまた痛い名前だな」
傷女「わ、私はちょっとカッコイイと思いますけど…」
145 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 04:58:23.80 ID:wIeY4KXO0 [26/26]
すいません。寝ます。また明日残っていたら書こうと思います。
支援ありがとうございました。興味を持ってもらえて嬉しいです。ではっ
ここでスレ落ちです。
キーンコーンカーンコーン
委員長「きーりつ!れーい!」
皆「ありがとうございました~」
男友「早く学食行こうぜ!!俺並ぶのやだ!」
男「俺だってやだい!走るぞ友!風の如く!」
ダダダダ ドンッ
傷女「あいたっ!」
男「オヌフッ!」
傷女「あててて……ご、ごめんなさい!」ペコッ
男「気ぃつけろこの爆弾岩が!!って女か……」
傷女「ごめんなさい!ごめんなさい!!」ペコペコ
男「あ~。いいよいいよ。こっちも良く見てなかったし」
傷女「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」ペコペコペコ
男「っていうか……君顔に絆創膏何個はっつけてんの…?ひ~ふ~み~…」
傷女「あっ…こ、これは……転んじゃって……あの…私…ど、ドジだから…」アセアセ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:17:49.23 ID:zbnLKYpE0
男友「おい男!!何してんだよ!!早く行くぞ!!」タッタッタ
男「あ~すまんすまん!そんじゃあ俺急いでるから!ごめんな!」ダダダ
傷女「あっ!はい!あっえっと!はいっ!」ワタワタ
―食堂―
男友「ガツガツガツガツ」
男「」ぼ~…
男友「チャーシューゲ~~ッツ!」ヒョイッ
男「」ぼ~……
男友「?」
男友「どうした?男」ヒョイッ…モグ
男「ん…なんかさっき食堂来る時ぶつかった女がさ。体中に絆創膏はっつけててさ」
男友「へぇ~モグモグ」ヒョイヒョイッ…モグモグモグッ
男「顔にも凄まじく絆創膏貼りまくってたな。なんかエヴァの初期綾波ばりに痛々しい子だった」
男友「なんだよ。お前モグモグ…ミサトさん派じゃなかったっけ?」
男「ったりめーよ!そしてお前勝手に俺のラーメン食ってんじゃねえ」バコッ
男友「アインッ!!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:28:52.10 ID:zbnLKYpE0
放課後
チャラ女「んでさ~。これマジやばそうだからアンタもらってくんね?」
男友「はぁ~!?ざけんなよ!!」
チャラ女「マジ谷田部入院とかパネェーし。ウチマジホラーとかありえないから」
男友「いや、俺もありえないから…」
チャラ女「はい!わ~たしたっ!」グイッ
男友「あ!おい!」
チャラ女「まぁまぁ。今度やらしてやっから」
男友「え!///////////」ドキンッ
チャラ女「うっわ……本気にしてんなよ。マジキメェ…じゃーな!」ダダダ
男友「あ!!おい!!」
男友「僕はキモくない!!!」
―教室―
男「よー。お前のシャウト教室まで聞こえてたぞ。僕はキモくなーい!って」
男友「うっせ!!」
男「あ?なんだそのCD」
男友「これな……呪いのCD…」
男「はぁ!?なんでお前持ってんの?」
男友「なんか回ってきた……これ1週間以内に回さないと死ぬらしい…」
男「はぁ?wwwwwそれなんてTUTAYA?wwwwwwwww」
男友「やべぇ……マジどうしよう……うわぁ…マジどうしよう……うわぁ…」
男「貸せよ」ヒョイッ
男友「あ!男!!バカ!!お前知らねーぞ!」
男「ダイジョブダイジョブ~!ダイジョブダイジョブ~!」
男友「小島よしおとか面白くねぇよ!いいから返せって!どうなっても知らんぞ!!」
男「バーカ!100回聴いてやんよ!んじゃなー!」タッタッタッタ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:39:43.02 ID:zbnLKYpE0
―男の家―
男「さ~ってと。飯も食ったし風呂にも入った!」
男「オナニーは昨夜未明おごそかに執り行ったし」
男「さっそく呪いのCDと対決してやるか」
パクッ
男「ん…不思議なCD『おいでませ能力!』っだってさ。ケ---wwwww」
男「監修…特殊能力発現委員会……ケケーーーwwwwwwwwwwうさんくせっwwwwww」
男「早速聴いてやんよwwwwこれで能力発現しなかったら弁償1000万な!wwww」
男「……誰に言ってんだ俺は…独り言とかマジ危ないからやめとこ…」
カチャッ…ウィ~ン……
ブ~~ン……
カチカチッ
男「iTunesでアーティストとかジャンルとか出ないな。不明なアーティスト。オーディオトラック01とかしか出ねぇ」
男「まぁインポートしとくか」カチカチッ
インポート完了
男「早速聴くぞ~!!」ドキドキ
男「やっべwwwちょっとビビるwwww」
男「でも聴く俺wwwプライスレスwwwwww」スチャッ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:44:39.14 ID:zbnLKYpE0
ボォ~~~~~~~ン……
ボォ~~~~~~~ン……………
ボォ~~~~~~~~~~ン…………
男(……重低音の聴いた鐘の音みたいなのがずっと鳴ってる……やべ…のっけからちょっと怖ぇ…)
ボォ~~~~~~~~~~~~~~~ン………
ボォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン………
男(まぁ、ただの音だし……ってかいきなり女の悲鳴とか聞こえてこねえよなコレ…)ビクビク
ザッ……ザッ…ザーーーーーーーーーーーーッ
男(なんかテレビの砂嵐みたいな音だな……)
ピーーーーーーーーッ
男(今度はピー音だ)
バシュゥ~~~ンッ!!
男「うわっ!」ビクゥッ
男「ビビッたぁ…!」
CD「おめでとうございます。あなたは能力に目覚めました」
男「え…?もう終わり?」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/24(木) 23:55:22.09 ID:zbnLKYpE0
男「なんだよ!!全然大した事ねぇーな!!」
男「何が呪いのCDだ!ケケーーーwwwwしょうもなっ!wwwww」
CD「能力習得おめでとうございます。あなたの能力が何なのかはあなた自身でお確かめください」
CD「尚、能力者同士はお互いを波動で能力者であると知覚できます」
男「は?ww」
CD「そして、能力者になったあなたは、サンプルデータ採集のため、」
CD「もれなく私達特殊能力発現委員会にマークされます。ご了承ください」
男「え?」
CD「それではありがとうございました!」
男「いやおい待てよ!!最後に重要な事さらっと言っただろ今!!」
男「マークされるって何!?えっ!?」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:04:38.46 ID:zbnLKYpE0
―翌日・学校―
男友「男ーー!!!無事でなによりだーーー!!」ガシッ
男「フンヌッ!!」ブゥンッ!!
男友「オヘェッ!!」ガシャーーン
男「朝から暑苦しいんだよお前は…」
男友「だ…大丈夫だったか?ハァハァ…」ピュー
男「お前が大丈夫かよ。頭から血吹いてるぞ」
男友「CDはどうだったんだよ!!」
男「あぁ、あんなもんチャラへッチャラよ~!脳内で影山ヒロノブがスパーキングしてたわ!」
男友「お前ほんっとに何も無いんだな!?ほんとにほんとだな!?」
男「だから大丈夫だって!」
男友「もしお前が死んだら俺責任重大だから心配で心配で…!!ほらっ!早くCD渡せ!!すぐ回すから!!」
男「あーわり。忘れたわ」
男友「バッッッッッカかお前!!!!?」
男「バカはおめーだ。大丈夫だよ」
男「1週間以内に回さないと死ぬとか、谷田部の入院とか」
男「あれ誰かが面白がって噂に尾ひれつけてんだよ。呪いのCDとかご大層な名前付けてさ」
男友「そ、そうなのか?」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:09:56.99 ID:N2z+tk1Q0 [1/38]
男友「で、CDは、ど……どんな内容だったんだ……!?」ゴクリ
男「ん~。なんかなぁ鐘の音がボーンって鳴って~…ザーってなってピーってなってバッシュウ~ン」
男友「怖いな…」
男「どこがだよwww」
男「んで最後に~…あなたは能力に目覚めました~!おめでとう~!とか言われてさ」
男友「なんだそれ」
男「知らね」
男友「お前なんともないか!?本当に大丈夫か?」
男「しつこいなー。マジで大丈夫だって」
男「あっ。後最後にあなたはマークされましたとか言われた。それだけはなんか不気味だったな」
男友「えーーー!!KOEEEEEEE!!!」
男「まぁ、あのCD自体イタズラみたいなもんだし。悪ふざけだろ。気にする事ねぇよ」
男友「なんだ……なんかマジで大丈夫そうだな…」
男友「はぁ~~~」ドサッ
男「なんだよ。マジで心配してくれてたのか?」
男友「あたりめーだろバカ………」
男「友…」
男友「男……」
クラスメートの女達「どっちが受けでどっちが責めだと思う?」ヒソヒソ
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:15:59.38 ID:N2z+tk1Q0 [2/38]
授業中
男「すぴー…すぴー…」Zzzzz
男友(糞……こいつ授業中いっつも寝てんのになんで成績良いんだよ……)
――――バチィッ――――
男「!!!」ガタタッ
皆「シーーーーーーーン」
先生「……あ~。男。どうした?」
男「あ……いや、なんでもねぇっす……」
男(なんだ……今の………頭の中で何か火花が散るみたいな……)
男友「おーい男ー。どうしたー。落ちる夢でも見たかー」ヒソヒソ
男「別になんでもねーよ」ヒソヒソ
先生「おほん!」
男「……」
男友「……」
クラスメートの腐れ女「……(友君が受けの方が無難だけどそこを敢えて逆転させる事によって興奮度が増すわよね…)」
クラスメートの腐れ女「……(Yes。腐女子の方程式)」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:21:31.30 ID:N2z+tk1Q0 [3/38]
―休み時間―
男友「お~い男~。なんか女子がお前の事呼んでるぞ~」
男「え!?俺モテ期来た!?」
男友「昨日お前が言ってた傷だらけの女っぽい」ヒソヒソ
男「えーーーマジかよ。俺ミサトさん派だしちょっと考えるわ~」ヒソヒソ
男友「いいから会ってこいよ。良く見たら結構可愛かったぞ。可憐な感じして」ヒソヒソ
男「わかった」ヒソヒソ
タッタッタ
傷女「あ!」
男「よー。この前ぶりだn……」
傷女&男「!!」
―――バチィッ――――
男「!!」
傷女「!?」
傷女「え……あ…あなただったんですか……?」
男「え……?」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:32:27.58 ID:N2z+tk1Q0 [4/38]
男「……(何だ……この子に何か感じるぞ…シンパシーのような…同類だってのがわかる…)」
男「……(昨日は何も感じなかったのに……でも単なる気のせいか…?にしてはハッキリとした…)」ボー
傷女「……あの…」
男「あ!な、なに!?」
傷女「あ、あの……その…この前…ぶ、ぶつかった時……生徒…手帳……落としてたから……その…えっと」
男「え?俺生徒手帳なんか落としたっけ?」ガサゴソ
男「あ。マジだ。無いわ」
傷女「コ、コレ……返そうと思って……」サッ
男「あー。わざわざ届けてくれてサンキュー!」
傷女「それと……」
男「え?」
傷女「あの……もしよろしかったら……えと…お、お昼休みに、お、お、屋上で、あの、は、は、話し、しませんか?」
男「え……うん」ドキドキ
男友(告白フラグキターーーーーーーーーーーーーー!!!)←盗み聞き
傷女「そ、それじゃ!!」タッタッタッタ
男「おう……(やべぇ…俺告られる…)」ドキドキ
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/25(金) 00:41:41.57 ID:N2z+tk1Q0 [5/38]
―昼休み―
男友「おい男!!!この糞野郎!!!」ドンッ
男「あはははwwwなんだよバカヤロウ!www」
男友「お前ついに彼女ゲットかコラ!!死ね!!いっぺん死ねこら!www」ドンドン
男「バーカwwwそんなんじゃねえよwwwヒッwwwヒヒッwwww」
男友「おめー顔ニヤケすぎだろバカwwww俺ぇ~ミサトさん派だしぃ~。とか言ってた癖にコラッwwww」ドンドン
男「うゼェよバーカwwww」
男友「んだよお前満更でもねーなwww死ね!www死ねコラwww」ゲシゲシ
男「ん~wwwまぁwww臨機応変っしょwww」
男友「かーーーーー!!wwwお前最低だな!!女の敵!!www成敗してやる!この!wwwこの!www」グリグリ
男「バーーーカwwwwうぜーっつのーーwwあははははwwwww」
クラスメートの腐れ女「……(やばい…萌える……)」
クラスメートの腐れ女「……(妄想が止まらない……やっぱり男君受けの方が萌える…)」
男「うっし!そんじゃあちょっと屋上行って来るわ!www」
男友「おう!行って来いヤリチン!ww」
25 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 00:54:37.70 ID:N2z+tk1Q0 [6/38]
なんか昔からID変わりやすい体質なんでトリップつけておきます。
それと、傷女はメガネッ子なんです。そこ書くの忘れてましたスイマセン!!!
―屋上―
男「おう…待った?」ドキドキ
傷女「いえ……全然」
傷女「……教室じゃ……出来ない話しだったんで……すいません…わざわざ」
男「(告白確定ーーー!!)あ~。いいよ全然」ドキドキ
男「でさ…は、話って何?」ドキドキ
傷女「……」スッ
男「(うお……メガネ外すとマジ美少女じゃん…やべぇ…マジ見惚れる…)……」ドキドキドキドキ!
傷女「あなた……」
男「う、うん。な、何?////」ドキドキドキドキドキドキ
ググググググ……グオオオオ!!
男「!?(か、影!?女の影が!)」
角の生えた巨大な影が傷女の背後に突如として現れた
傷女「あなた……敵ですか?味方ですか?」
27 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:01:19.12 ID:N2z+tk1Q0 [7/38]
6mはあろうかと言う巨大な角の生えた影が傷女の背後で不気味にゆらめく…
男「う、うおおおおお!!!!なんだコレェェエエエ!!!」
傷女「騒がないで」ギラッ
男「!!」ビクッ
傷女「もう一度質問します…あなた敵?それとも味方?」
男「な、何言ってんのかわかんねーよ!敵とか味方とか!っていうかソレなんだよ!」
傷女「とぼけないで!!」
傷女の巨大な影が男に迫る
男「うおお!!こっち来んな!!」ズザッ
傷女「あなたも聞いたんでしょ…?あのCD……」
男「え……?」
傷女「あなたも感じたはずです……私と今日出会った時……頭に散る火花のような物を…」
男「!」
傷女「それは能力者同士が感じる波動……もしあなたが敵なら…ここで叩く」
男「お、おいおい!!お前何言ってんのかさっぱりだよ!!あれただのイタズラCDだろ!!」
29 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:08:48.21 ID:N2z+tk1Q0 [8/38]
傷女「あなた……本当に何も知らないの?」
男「はぁ?」
傷女「能力を見せて」
男「俺能力なんかねぇよ!!」
傷女「いいえ!!あるわ必ず!あなたが能力を見せるまで私は影を解除しない!」
男「だからマジでねぇんだって!!」
傷女「あくまでシラを切るつもりね……3つ数える内に能力を出さないなら攻撃します」
男「え!えーーー!!」
傷女「命までは取らない…だけど再起不能は覚悟して下さい」
男「ちょ!マジでねえんだって!!」
傷女「ひとつ……」
男「おい!!人の話しを!!」
傷女「ふたつ……」
男「あーー!!糞!!(もうこうなったらヤケだ!!なんか出ろ!!俺の能力!!)」
傷女「みっつ……!!!」
男「うおおおおおおおお!!!!!!!!!!!なんか出ろーーーーーーー!!!!!」
ポンッ!
30 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:14:31.49 ID:N2z+tk1Q0 [9/38]
>>28思いつきで書いてるのでその可能性極めて薄いです…すいません!
――――――――――――――――――――――――――――――
ポン!
男「へ?」
傷女「え……?」
ポン!ポポポポポポン!!
男「手……から…から揚げ……」
傷女「……」
ポポンッ!!ポン!!ポンポポポン!!!ポヒュン!
男「わ!うわ!コレ!と、止まらない!」
ポポポポポン!!!ポン!!ポポポポン!!!!!
男「うおおお!!止まんねええええええ!!!!から揚げ止まんねええええええええ!!!!」
傷女「あははははははwwwwwwwヒャッwwwwヒャヒャーーーwwwwwwww」
男「うおおおおお!!止めて!!これ止めてーーー!!!」
ポポポポポポ!!!
傷女「手wwwww手wwwwからwwwwwwからwwwwあげwwwwwwwヒッwwwひぃっwwwwwww」
男「お前笑ってないで止めろーーーーー!!!!!」
ポポポポポポポポポポポポ!!
32 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:21:03.33 ID:N2z+tk1Q0 [10/38]
男「ハァ…ハァ……」
傷女「そう…心を落ち着けて……」
男「あ~~やっと止まった~~~はぁ~~」
傷女「ぷ…wwwヒャーーwwww手からから揚げwwww」
男「うるせえ!!!笑うなーー!!////」
傷女「ごめんなさいwwwwあなたもCDをmp3とかにエンコードしてから聴いたクチなんですねww」
男「はぁ?」
傷女「まぁ、それは後で話すとして、このから揚げ。どうします?」
男「このまま屋上に捨てとくわけにもいかねぇし……しょうがないから食うよ」
傷女「お手伝いしますwwちょうどお腹も減ってましたww」
男「…(以外とうまい)」モグモグモグモグ
傷女「…(あ…美味しい)」モキュモキュ
男「んでさ。お前も聴いたの?あのCD」
傷女「ん。ふぁい。わはひもひーひーふひはひは」モキュモキュ
男「ごめん何言ってるか全然わかんねぇ」
傷女「ごくん。私もCD聴きました」
34 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:29:48.16 ID:N2z+tk1Q0 [11/38]
傷女「私メガネしてるし、おとなしいから」
傷女「周りの人にすっごい勉強できる子って思われるんですけど……その……実は…けっこう馬鹿で…」
男「え!?そうなの!?全然見えねぇな~」
傷女「…よく言われます……」シクシク
傷女「それで……あのCDと出会ったんです…」
男「へぇ~。誰かから回ってきたの?」
傷女「あ、いえ。私の机の中に入ってて」
男「え…(それって軽いイジメ入ってるよな)」
傷女「それで……あれタイトルが『おいでませ能力!』とか書いてあるから……」
傷女「てっきり聴いたら右脳が物凄い事になる天才になれるCDだと思って…」
男「へぇ~そうなんだ(あぁ。この子本当にバカなんだなぁ)」
傷女「それで……家に帰ってパソコンにmp3でエンコードして…聴いてみたら」
男「うん」
傷女「なんか特殊能力に目覚めたらしくて……」
男「それがあのでっかい影の奴!?俺のとはエライ違いだな」
傷女「あ、いえ!最初から影は使えなかったんです」
男「そうなんだ。最初はどんな能力だったの?」
傷女「最初は………その……言いたくないです!」
男「え?なんだよ。言えよ」
傷女「い、嫌です!」
男「いいじゃん。言えって」
傷女「……笑いませんか?」
男「この目を見て欲しい。この目は死んでも誓いを守るジョースター家の目だ」
傷女「……です」
男「え?」
傷女「手からみそ汁です……」
35 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 01:39:40.89 ID:N2z+tk1Q0 [12/38]
男「ケケーーーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwwwwwwwww」
男「うははははははwwwwwwwwwwヒッwwwwwヒィイイッwwwwwwウヒヒヒヒwwwwwww」
男「ケケケケケケwwwwwwwwウケーーーーーwwwwwwwうはっはははははwwww」
傷女「ユー君!!!!!!」
グオオオオオオオ!!!
男「うおおおおおお!!お前影出すの卑怯だろ!!!!」ポンポポポンッ!!←から揚げ
―――――――――――――
傷女「後々CDの解説書を見てみると、あのCDはエンコードして聴いちゃいけないって事が書いてあって」
傷女「それで聴き直して今の能力に目覚めたって訳です」
男「へぇ~そうなんだ」モグモグ
傷女「なんでも、エンコードする時に人間では聞き取れない高周波がそぎ落とされるとかなんとか」
傷女「それでその高周波があのCDは大事なんだとかなんとか書いてあった気がします」
男「高周波ね~」モグモグ
男「っていうかさっき影の事ユー君って呼んでたけど、あれ名前?」
傷女「はい!昔飼ってた犬の名前なんです!可愛かったんですよぉ~!」
男「へぇ~。っていうかさ、出会い頭で敵か味方か聞いてたけど…アレは何なの?」
40 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:09:59.91 ID:N2z+tk1Q0 [13/38]
傷女「アレは……CD最後まで聞きました?」
男「え。うん」
傷女「最後に、あなたはマークされました…って言われたの覚えてます?」
男「あぁアレな。不気味だったわ」
傷女「私が思うに、たぶんそのマークしてる人達なんですけど…その人達が近々男君の所にも来ると思います」
男「へぇ~。え!?」
傷女「私も突然来たんで焦りましたけど…」
男「え!?マジで!?」
傷女「それで…たぶん戦う事になると思います」
男「えぇ~…少年漫画じゃないんだからさぁ…」
傷女「私もこの前敵の能力者が来て……こんな風に」
男「それで傷だらけなんだ…生きてて良かったなぁ~!」
傷女「はい……本当に怖かったです…」シクシク
傷女「それで能力者の人にはちょっと神経質になってて……ごめんなさい…」
男「でも参ったな……俺の能力手からから揚げ出す能力だし…」
傷女「!!」
41 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:15:14.82 ID:N2z+tk1Q0 [14/38]
傷女「男君!CDは!?」
男「え…家にあるけど」
傷女「早く帰って聴き直してください!」
男「どうしたんだよ急に…」
傷女「手からから揚げでどうやって戦うんですか!?」
男「あ…」
傷女「餌付けですか!?」
男「ねーよ」
傷女「それなら早く帰りましょう!私も家までお供しますから!」
男「いや、別にそんな焦らなくても良いんじゃないの?」
傷女「敵はいつどこから来るかわかりません!急がないと!」
グイッ
男「お、おい!引っ張るなよ」
傷女「急いで!」
タッタッタ
男「学校はどうすんだよ!お前成績悪いんだろ!」
傷女「背に腹は替えが効きませんから!」
男「背に腹は代えられない、な」
傷女「急ぎましょう!」
男「はいはい!(ごまかしたな)」
タッタッタ
42 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:21:12.67 ID:N2z+tk1Q0 [15/38]
―下校中―
傷女「ハァハァ」タッタッタッタ
男「ハァハァ…」タッタッタ
男(……汗でシャツが透けて見えてる…ブラ紐ハァハァ…)ドキドキ
ザッ
傷女「男君…!」
男「おう!(いきなり止まったからビックリした)」
傷女「わかりますか?」
男「え……」
男(シャツが透けてる事かな……ここはわからないと言っておいた方が…)
男(でも恥ずかしがるリアクションも見てみたい……ここは……)
男「さっきから丸見えだったよ…言おうかどうか迷ったんだけど」
傷女「え!?すごい……私より知覚能力あるんですね」
男「え?…まぁな(何の話だ?)」
傷女「じゃあ戦闘準備です!男君は下がってて下さい!」
男「えぇ!!?そっち!?」
43 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:29:42.46 ID:N2z+tk1Q0 [16/38]
―――バチィッ―――
男「うぐっ!」
傷女「うっ!」
???「……フフ」
傷女「あなた…!」
男「知り合い?」
傷女「この前私を襲った人です…」
男「え?…こいつが?」
そこにはフードを深くかぶり、目に包帯を巻いた少年が立っていた
傷女「狙いは私ですか…?」
少年「…お姉さんともうちょっと遊びたかったんだ」
傷女「クッ……男君」ヒソヒソ
男「何だ?」ヒソヒソ
傷女「私が抑えておきますから早く家に帰ってCDを聴いて来てください…」ヒソヒソ
男「わ、わかった」ヒソヒソ
少年「へえ~そこのお兄ちゃんも能力者なんだ。でも……ぷっwwwゴミって感じwww」
男「」カチーン
44 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 03:35:39.07 ID:N2z+tk1Q0 [17/38]
男「糞ガキ!!拳骨かますぞコラぁ!!」
少年「……フフww」
少年「雑魚は黙ってなよ…」
ゾワッ
男「!」ゾクゾクッ
男(な…何だ今の……急にものすごい殺気を感じたぞ…)
傷女「男君!ここは私に任せて早く!!」
男「クソッ…!!すぐ戻ってくるからな!!覚悟しとけよこのガキッ!!」
タッタッタ
男(クゥ~!俺情けねぇ~!)
タッタッタ
46 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 04:25:06.25 ID:N2z+tk1Q0 [18/38]
傷女「キャァッ!!」ズザザザザーーー
少年「……」サラサラ…
傷女「あぐぁっ!!」ズバッ
少年「おねーさんさー。pixivって知ってる?」サラサラ
傷女「ハァハァ……」
少年「僕さー。けっこう絵上手でさー。pixivでさー。けっこう絵描いてアップロードしたりしてたんだよねー」サラサラ
ザシュッ
傷女「いっ!!」
ドサッ
少年「だけどさー。…………だーれも見ないんだよね」サラサラ
少年「僕の絵……だーれもさ」
少年「そんでさ。良く見られてる絵見てビックリしたよ」
少年「有名なキャラのエロ絵」
ズバッ
傷女「痛いーーーーーーーー!!!!!!」
47 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 04:31:55.36 ID:N2z+tk1Q0 [19/38]
少年はしきりに持っているノートに鉛筆を走らせている
少年「ふざけんなよ……!」
ザシュッ
傷女「あ”あぁ!!」
少年「なんでだよ…!!!なんで僕の絵を見ないんだよ…!!!!!」サラサラ
ズギャッ
傷女「いぎっ!!」
少年「ふざけんなよチクショオ!!!!ドイツもコイツも萌えだのなんだのとよお!!!!」ガリガリガリ
少年「絵は芸術なんだよ!!!!!俺の芸術は完璧なのによぉお!!!!」ガリガリガリ
少年「どいつもこいつも鼻息ピーピーさせて画面の向こうでシコッてやがる!!!!ざけんなチキショオ!!!」ガリガリガリガリ
ズバンッ
傷女「ギャッ」
少年「おまけに目の病気ぃ!?ふざけんなっ!!ふざけんなっ!!ふざけんなチクショオ!!!!」ガリガリガリガリ
傷女「ハァハァ……ユー君……ユー君さえ自由になれば…」
傷女の影は謎の線に縛られていた
48 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 04:38:52.39 ID:N2z+tk1Q0 [20/38]
少年「無駄だ!!僕のスケッチブックからは逃げられないよ!」
少年「もう君達は画に収まってる!」
少年「ごめんねお姉さん。僕の目がちゃんと見えたならお姉さんをもっと美人に書いて上げられるんだけど…」
傷女「ハァハァ……」
少年「でも目が見えなくても僕には感じられるよ…お姉さんの呼吸が…その影に潜んだ歪んだ魂もね」
少年「ゆっくりとなぶってあげるよ。芸術的に」
少年がスケッチブックに線を引く
ザシュッ
傷女「痛ッ!!」
鮮血が傷女の腕から滴り落ちる…
少年「っていうか僕天才だよねー。目見えないのにたぶんこのスケッチブックには」
少年「目が見えていたときと大差ない芸術が宿ってる…わかるんだー。物心ついた時から描いてるからさー」
少年「目が見えなくても線は正確に引けるッ!」シャッ
ズバッ
傷女「あぐっ!!」
49 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 04:48:17.93 ID:N2z+tk1Q0 [21/38]
傷女「ハァハァ……痛い……痛いよぉ……」
少年「あはっwwお姉さんもしかして泣いてる?ww」
少年「あはっwwwあはっwwwあはっwww」
少年「僕よりずっとお姉さんなのにwwあはっwww」
少年「安心してー。まだ殺さないからさー」サラサラ
少年「僕のスケッチブックは描いた空間を超次元的に支配する…」
少年「だからさー。例えばこうやって…」サラサラ
少年「十字架に磔にされているお姉さんを描くとするじゃん?」サラサラ…
少年「そしたらほらっ!」
傷女「う!うわあ!」
突如として現れた十字架に傷女が磔にされる
傷女「はっな…してっ!!」
十字架から逃れようともがくが逃れる事は出来ない
少年「ダメだよー。これからが面白いんじゃないかー」
傷女(ユー君さえ…ユー君さえ動けたら…!!)
65 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 14:12:41.72 ID:N2z+tk1Q0 [22/38]
おはようございます。保守アリガトウございます!
――――――――――――――――――――――――――
一方その頃男は……
男「ハァハァ…!!」
バン!
―男の家―
男「CD…CDどこだ…!」
男「あの糞ガキに社会と言う物を教えてやる!!!」
ガサゴソ
男「あった!!!」
男「あーーくそ!!聴いてから行くの時間もったいねぇ!!」
男(でもポータブルCDプレーヤーなんか持ってねぇし…持ってたとしても音飛びするし…)
男「とりあえずパソコンの電源をONに」
カチッ フォオオオオン
男「クソッ!コンポあったら聴いてから即効行けるのに!!」
男「あーーチクショオ!!WindowsXPなんでこんなに立ち上がり遅いんだよ!!」
67 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 14:26:08.93 ID:N2z+tk1Q0 [23/38]
――ようこそ――
チャ~ラ~ラ~ラン♪
男「キター!!iTunes早く立ち上がれ!!」
カチカチッ
男「糞アップルが!!!!なんでこんなに重いんだよチクショオ!!!!」
男「」イライライライライラ
男「キター!!!でもやっぱり重い!!ケケーーwww」
男「あ”ー!!とりあえずCD入れて読み込みだ!!」
男「エンコードなしのPCM音源で取り込む!!」
男「さらにソレをiPodにぶち込む!!!」
男「やっぱり重てええええええええええ!!!」
68 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 14:37:40.92 ID:N2z+tk1Q0 [24/38]
傷女「……」
少年「…フフww」
少年「ちょっとやりすぎたかな」
少年「お姉さんの影も大分弱まってきているし」
少年「まだ死んでないよね?」
傷女「……」
少年「ねえってば」スッ
シュピンッ
傷女「いっ!!」
少年「お姉さん。今僕を無視したらイケナイよー」
少年「今お姉さんは僕に命を握られているんだから」
少年「そんな事されちゃうと僕さー。ちょっとイラついちゃうからさー」
少年「さっきまでの攻撃よりさー。もっと強い攻撃さー。やりたくなっちゃう」
少年「例えばさー。その綺麗な足さー。切り落としちゃったりさー。したくなっちゃう」
傷女「!!」ビクゥッ
少年「あはっwwwwビビッた?wwwあはっwwwwあはっwwww」
傷女「…」ガタガタ
少年「お姉さんさー。だけどさー。今のさー。冗談ですます気はないんだよねー」
傷女「!!」
少年「じゃあ右足からさー。スパッとさー。行ってみようか」
男「オオオォォォォォォォオオオオオオオ!!!!!!!!!!」ダダダダダダダダダ
69 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 14:53:56.12 ID:N2z+tk1Q0 [25/38]
少年「!?」
傷女「!」
傷女「男君!」
少年「くっ!!さっきの雑魚が戻ってきたのか!」
男「クゥソォガァァキィィィイイイ!!!!!!!」ダダダダダ
少年「くそっ!!!」サラサラサラ!
少年(だ、ダメだ…!!すごい勢いで迫ってくる!!)サラサラ
少年(間に合え!!間に合え!!)サラサラ
少年「!」
少年「やった!!間に合……」
少年「!?」
男「ぶっ飛べええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!」
バゴォオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!
少年「うげぇええ!!!」ドヒュゥ!
傷女「あ!解けた!」
傷女「お、男君それ…!」
少年を殴った男の右拳は、無骨な、機械の拳になっていた。
70 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 15:05:36.54 ID:N2z+tk1Q0 [26/38]
少年(な……なんだ……!?)
少年(殴られた瞬間から僕の心に流入してくるこの嵐のような…感情…!)
少年(怒り……怒りだ…!!ものすごい怒りが僕に流れ込んでくる……!!)
少年(この怒りは……あの男の怒りか!!)
少年「うぐぇえええええ!!」
ドサッ
男「ちったぁわかったか糞ガキが…!」
男「女をいたぶるようなゲスな趣味…ガキのうちからそんな趣味だと将来殺人趣味にでもなりかねん」
男「反省しろバカタレ」
少年「う…うぐ…」
少年「」ガタガタ
男「なんだお前…あんまり怒られた事ねぇのか?」
少年(な、なんだ…なんで震えてるんだ僕は…)
男「俺の拳は心を伝える拳。初めて他人の怒りに触れた気分はどうだ?」
少年「う、うるさい!!」ガタガタ
71 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 15:12:27.30 ID:N2z+tk1Q0 [27/38]
少年「お前は既にもう僕の絵に収まっているんだ!!!」
男「!!」
男「確かに……そうみたいだな」
傷女「え!?男君!」
少年「まずはその邪魔な右腕を切り落としてやる!!!」シュピンッ!
男「はっ!」バゴォン
パリン
少年「え?」
男「今、『お前の絵に俺の心を伝えた』…だから俺は死なない」
少年「え!えーーー!!そんなのありーー!?」
男「アリなんだから仕方ねぇ!!!悪いな糞ガキ!!」
男「病院のベッドで心入れ替えろ!!!」ゴォォォォオオ!!
バッグォオオオオオンン!!
少年「うぎゃああああああああああああ」
パサッ
男「ん…あのガキのスケッチブックか……どんな絵描いてたんだ…」パラッ
そこには、乱雑に引かれた線で真っ黒になったスケッチブックがあるだけだった
73 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 15:14:39.70 ID:N2z+tk1Q0 [28/38]
これからアルバイトなので行ってきます。帰ってくるのは10時頃です。
保守してくれた人達、支援してくれた人達、ありがとうございました!
別に落としてくれても構いません!もし残ってたらまた書かせていただきます。それではっ!
89 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 21:41:58.96 ID:N2z+tk1Q0 [29/38]
保守ありがとうございます!またツラツラと書かせていただきます。
92 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 21:55:19.11 ID:N2z+tk1Q0 [30/38]
傷女「ハァハァ……」
男「おいお前大丈夫か?」
傷女「ご…ごめんなさい…」
男「とりあえず病院か」
傷女「あ、いえ大丈夫です。能力者って常人に比べて傷の治り早いですから」
男「ほんとだ……もう傷口閉じてる…」
男(じゃあなんで絆創膏あんなに貼りまくってたんだろ…)
男「じゃあ家まで送るよ」
傷女「あ、悪いです悪いです。自分で帰りますかっらっ!ああぁ!」ズテーン
男「ほら。お姫様抱っこしてやるから」グイッ
傷女「あっ…///」
男「軽いなー。お前台風で飛ばされた事ない?」
傷女「いやいやいや!そんな事ないですよ!デブちんです…」
男「マッチ棒みたいな足してんのに…女は皆自分の事デブって言うよなー」
傷女「私はその…ほんとにデブなんで…」
男「よっ」ヒョイッ
傷女「わっ!」
男「いや、やっぱお前軽いよ。普通人間を重量挙げみたいに持ち上げられないって」
傷女「そ、そうですかね…」
男「お前ちゃんと飯食ってる?」
傷女「え~っと……まぁ、ぼちぼちと…」
傷女「その…男さん。手がお尻に当たってます…」
男「え?あっ!すまん!///」
93 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:04:16.14 ID:N2z+tk1Q0 [31/38]
男と傷女は傷女が住むマンションにやってきた。
―傷女の自宅―
男「お邪魔します」
傷女「すいません…狭苦しい所ですが…」
男(うげっ…すっごい汚い…!!)
傷女「あ!ご、ご、ご、ごめんなさい!!すぐ掃除しますんで!」
ガサガサガサガサ
男「あぁ、いいよいいよ」
男「っていうかお前一人暮らし?」
傷女「は、はい」
男「両親は?」
傷女「その…海外に単身赴任中?」
男「なんで疑問系?」
傷女「私ミステリアスな女なんで…とか言っちゃったりして」
男「へぇ~。手からみそ汁出してたのに」
傷女「それは言わない約束です!!///」
傷女「男君も手からから揚げポンポン出してたじゃないですか!」
男「お前美味そうにモグモグ食ってたじゃんか」
傷女「それは認めます。美味しかったです」
男「だろ?」
傷女「私のおみそ汁も絶妙に美味しかったんですよ~!」
男(手から出てきたみそ汁飲んだんだ…)
傷女「あ!いや、ちゃんと除菌してから飲みましたよ!?」
男「除菌!?」
94 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:11:07.90 ID:N2z+tk1Q0 [32/38]
傷女「粗茶ですが…」コト
男「ありがとう」
傷女「カポーン……ピヨピヨ」
男「どうした」
傷女「なんかこうしてるとお見合いみたいだな~と思って……ししおどし と スズメの効果音をば…」
男「お前バカだな」
傷女「!!」ガーン!!
男「ところで今日来た奴は一体誰なんだろうな…」
傷女「……さぁ…」
男「どうして襲われるのか何か心当たりある?」
傷女「まるで無いです」
男「謎だよなぁ…」
男「大体アイツがどこでCDを手に入れたのかも謎だ」
男「学校だけで出回ってるのかと思ってたのに…」
傷女「ですねぇ…」
男「それにしてもお前の能力全然役に立ってなかったな」
傷女「!!」ガーン!!
傷女「そ、それは!身動き取れないようにされてたからです!」
傷女「でも…男君が助けてくれなかったら…けっこう危なかったです…ありがとうございます!」ペコ
男「良いって良いって。俺もアイツムカついてたしな」
傷女「男君の能力も面白いですよね。その拳」
男「あぁ、これな」ジャキィーン
男拳を差し出す
男「思いが伝わる拳かぁ…」
男「熱血な能力だわ」
傷女「良いですね。カッコイイです!」
95 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:19:30.18 ID:N2z+tk1Q0 [33/38]
男「にしてもお前…食ってる物コンビニ弁当とかカップラーメンばっかりじゃんか」
傷女「す、すいません…」シュン
男「しょうがない。遂に俺の家事スキルを見せる時が来てしまったか…」
傷女「え?」
男「ちょっと台所借りるぞ」
傷女「え、あの!ちょ、ちょっと!」
―台所―
男「うっわぁ~~」
傷女「……」
男「お前これ何か月分の洗い物だよ…」
傷女「うぅ…すいません…」
男「しょうがない。お前ちょっと手伝え」
傷女「え?」
カチャカチャ…ピカーン☆
男「どうだ!」
傷女「すごいです!シンクが新品みたい!」
男「さぁて。次は料理行ってみようか」
傷女「」ワクワク
トントントン ジュ~! コトコト…
男「できたぁ!!」
傷女「キャーーー!!男君すごいですーー!」
96 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:25:34.90 ID:N2z+tk1Q0 [34/38]
男「まぁ食ってみろよ」
傷女「それでは…頂きます…!」パクッ
傷女(この芳醇な香り…!!とても冷蔵庫にあった残り物とは思えない采配…!!)
傷女(ほのかに漂う甘みと酸味が料理の旨みをさらに引き立てている…!!!)
傷女(それでいてコクのある味のハーモニーが奏でるカデンツァはG線上のアリア……!!)
ブワアアアアアア
傷女(こ、ここはどこ!?この美しい水の都は一体…!?ま、まさか!!!ここはーーーー!!!)
灯里「も~待ってくださいアリア社長~!」
アリア社長「ぷいにゅっ!」
傷女(ネネネ!!!ネオヴェネツィアですってーーーーーーーー!!!!?)ズガガーーン!!!
傷女(い、いえ!!これは幻想よ!!)
傷女(男君の料理があまりに美味しすぎて私にネオヴェネツィアを見せているんだわ!!)
男「お~い…お~い女~。お~いってば」ペシペシ
傷女「……」ウルウル
男(な、泣いてる…)
傷女「美味いでしゅ…グスッ……すごく…う、美味いでしゅ……!!!!」ブワッ
男「あ、ありがとう」
98 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 22:34:26.89 ID:N2z+tk1Q0 [35/38]
男「それじゃあまた明日学校で」
傷女「はい!今日は本当に色々ありがとうございました!」
男「あっ…忘れてた」
傷女「え?」
男「携帯の番号交換しようぜ」
傷女「え!え!?」
男「ほら、一人で戦うより二人で戦った方が何かと有利だろ」
傷女「あぁ、確かにそうですね」
赤外線通信完了
男「それじゃあまた学校でな」
傷女「は、はい!ありがとうございました!お料理物凄く美味しかったです!」
男「機会があったらまた作りに来るよ!そんじゃっ」
傷女「はい!さようなら~」
100 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 23:00:01.69 ID:N2z+tk1Q0 [36/38]
――男の家――
男「はぁ~!今日は色々あって疲れた…ぐっすり眠れるぜ…」
バタッ
男「はぁ~~!布団気持ちぃいいい~」
コンコン
男「?は~い。誰~」
ガチャ
妹「お…お兄ちゃん……」
男「なんだ~。俺眠いから勉強の手伝いなら明日にしてくんねーか。ふわぁ~」
妹「…お兄ちゃん…ごめん!」
男「え?」
妹「なんか…お兄ちゃんの部屋に置いてあるCD気になって……聴いてみたら」
男「!!!」ガバッ
男「お、お前もしかしてそれって…!!」
妹「聴いてみたら……目がこんな事に…」ギィーーン!!
102 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 23:06:04.12 ID:N2z+tk1Q0 [37/38]
妹の右目がサファイアのように青く輝いている
男「お、お前!!バカ!!」
妹「なんか…遠くの事も見えるようになっちゃって……別に見たくないのに…うぅぅ」シクシク
男「バカ!!お前狙われるぞ!!」
妹「え!?え!?」
男「くっそ!!」
男(しまった…!叩き割って捨てときゃ良かった…!!)
男「とりあえず女に伝えておこう」
ピルルルル
ガチャ
傷女「も、もしもし」
男「女。俺の妹が特殊能力に目覚めちまった…」
傷女「え!?」
男「右目がメッチャ光ってる……」
傷女「どうしよう…それじゃあ妹さんも狙われちゃうんじゃ…」
男「あぁ…まいったよ全く…」
103 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/25(金) 23:10:37.05 ID:N2z+tk1Q0 [38/38]
男「幸い後2,3日で夏休みだし、学校はそれまで休ませようと思う」
傷女「うん。それが良いと思う。なんだか妹さんの能力戦闘向きじゃなさそうだし…」
男「あぁ、とりあえず俺達の安全のために明日作戦会議しよう」
傷女「うん。わかった」
男「それじゃあ」
傷女「うん。明日」
プツッ
男「こんの妹がぁあ!!」
妹「きゃあ!」
男は妹にコブラツイストをかけた!
妹「いたたたたた!!お兄ちゃん痛い!!」
男「アホタレ!!お前とんでもない事してくれやがって!!」
妹「ごめんなさい!ごめんなさいー!」
男「とりあえず夏休みに入るまで学校は休め!」
男「冗談じゃなくマジにヤバイ」
妹「え…う、うん」
男は能力者になると謎の能力者に狙われる危険性を説明した
妹「うわぁぁぁあん!どうしよーー!まだ死にたくないー!!」
106 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 00:00:15.97 ID:ZpuZ9gkV0
―翌日・学校・昼休み―
男「で、どうする」
傷女「…どうしよう…」
男「大体敵の能力者はこれからもやってくるのか…?あいつら何なんだ?」
傷女「わからない……来ない方が一番いいけど…」
傷女「それにしても男君の妹ちゃんまで能力者に…」
男「あぁ。アイツもバカだからなぁ~…でも逆に考えると今後助かるかもしれん」
傷女「え?」
男「あいつの能力。どうやら千里眼って奴らしい。遠くの事が鮮明に見えるんだと」
傷女「うんうん」
男「それでさ、その千里眼をレーダーみたいに使えば俺達比較的安全じゃないか?」
傷女「!」
傷女「確かに!」
男「ただ妹がそれを使いこなせるかどうか…」
男友「オーッスお前ら!寂しいから来ちまったぞコンチクショウ!」
男「げっ友」
男友「げってなんだよ。邪険にあつかうなよ。俺けっこうガラスのハートなんだからな」
男「今大事な話ししてるんだよ」
男友「おい男」グイッ
男「なんだ?」
男友「お前あの後どうなったんだよ。途中で学校帰っちまうしさ」ヒソヒソ
男友「無事付き合えたのか?」ヒソヒソ
男「あれな…俺の勘違いだった」ヒソヒソ
男友「うははははwwwマジでかwwwお前かっこ悪wwww」
傷女「?」
108 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 00:52:39.83 ID:wIeY4KXO0 [1/26]
男友「っと。わりっちょっと友達に連絡するわ」
男「おう」
傷女「さっき友君と何の話してたんですか?」
男「え?あ~っと…まぁアレだ。そろそろ俺達にも彼女が欲しいなぁ~って」
傷女「彼女…男君モテるでしょ?」
男「あぁ俺」
109 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 00:58:34.50 ID:wIeY4KXO0 [2/26]
途中送信スマセン
男友「っと。わりっちょっと友達に連絡するわ」
男「おう」
傷女「さっき友君と何の話してたんですか?」
男「え?あ~っと…まぁアレだ。そろそろ俺達にも彼女が欲しいなぁ~って」
傷女「彼女…男君モテるでしょ?」
男「あぁ俺はモテるね」
傷女「…!」
男「勉強も出来るしスポーツも出来る。顔も悪くないだろ?」
傷女「ウラヤマシイです…」
男「っていうかお前こそ実はモテるんじゃねーの?」
傷女「え!?わ、私ですか!?///」
男「なんか守ってあげたいって感じだもんなお前」
傷女「/////////」
傷女「え、あ、わ、わ、た、私は、そんな、事……モゴモゴ」
男友「何イチャついてんだ~!?」
男「別にイチャついてねーよ」
傷女「い、イチャ……タハーww」ポリポリ
男「友。電話はもういいのか?」
男友「あぁ。問題なし」
傷女「それじゃあ。ご飯にしましょうか!」
男「だな」
男友「俺もう腹ペコペコだよー!」
111 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [sage] 投稿日:2010/06/26(土) 01:26:00.13 ID:wIeY4KXO0 [3/26]
すいません。なんか書いててイラついてきました。
男はモテモテなのになんで俺はモテないんだろうとか考えてると心が燃えるように熱いです。
たぶんこれから先も俺はモテないし、後2~3回入院とかもするだろうし、
もうほんっと腹たってきました。ありがとうございました!!
113 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 01:37:16.61 ID:wIeY4KXO0 [4/26]
ごめんなさい。もうなんだか煮詰まってしまって…
頑張ります!!
――――――――――――――――――――――――――――
男友「さぁ食べるぞ~!今日はパン食だ!」
男友「ツナを敷き詰めたパンに、あんこ敷き詰めたパン!そして極めつけは!焼きそばギュウギュウ詰めパンだ!!」
男「俺はおにぎりだ!ツナマヨ握りを召喚し、これを生贄として胃袋に送る!」ガツガツガツ
男「そして……ついに来やがったぜ…!!最強のニギリが…!!」
男「俺は韓国風焼肉ニギリを召喚してターンエンドだ!!」
傷女「わ、私は普通に食パンと牛乳です…」
男「……」
男友「……」
男「この鮭おにぎり食えよ」スッ
男友「俺の焼きそばパン…あげる」スッ
傷女「え!で、でも悪いですし」ワタワタ
男「良いから食べろ」
男友「男をカッコつけさせるのが良い女ってもんだ!」
男「うんうん」コクコク
傷女「あ、ありがとうございます!」ペコ
ピルルルル ピルルルル
男「あん?…妹からだ。どうしたんだ?」ピッ
男「はいはいお兄ちゃんですよ」
妹「お兄ちゃん助けて!!!キャーーーーーー!!」ブツッ
114 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 01:42:13.56 ID:wIeY4KXO0 [5/26]
男「!?」
傷女「どうかしたんですか?」
男「ヤバイ!!妹が!!」
男友「んー?どした?」
男「くっ…」
男「女。どうやら妹がヤバイらしい!」ヒソヒソ
傷女「え!」
男「すまん友!!急用を思い出した!!俺は今日帰る!!」
傷女「ごめんなさい友君!わ、私も腹痛を思い出しました!!帰ります!!」
男友「え?」
男「お前腹痛思いだしたってなんだよ」
傷女「痛い!いたたたた!!思い出したらお腹がーー!!」
男「まぁ、いいか。それじゃあ悪いな友!」ダダダダ
傷女「あいて!あいててて!!ごめんなさい友君!」ダダダダ
男友「…えー」
男友「……えーーー」ポツーン
115 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 01:45:07.97 ID:wIeY4KXO0 [6/26]
ダダダダ
傷女「男君!妹さんに連絡は!?」
男「さっきから電話してるけどダメみたいだ!チクショウ早すぎだろ!!」
傷女「妹さんは家に?」
男「たぶん家にいるはずだ!でもあいつアウトドア派だからな…もしかしたら外に出てる時に出くわしたのかもしれん!」
傷女「それじゃあどこにいるのかわからないんじゃ…」
男「任せろ!!妹の行きそうな場所なら大体わかる!!」
傷女「じゃ、じゃあそこに行きましょう!」
男「おう!!」
ダダダダダダダ
117 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 01:53:41.29 ID:wIeY4KXO0 [7/26]
傷女「ハァハァ……男君…ここって…」
男「あぁ…THIS IS ファンシーショップ!!乙女の雑貨屋さんだ!!」
男「入るぞ…」
傷女「はい…」
ウィーン
男「なんだ…やけに静かだな…」
シーン
傷女「誰もいませんね…店員さんもいないみたい…今日はお休みなのかな…?」
男「いや、そんなはずない」
男「とりあえず妹の携帯に電話してみよう…」
ピルルルル
せ~かい~にひ~と~つだ~け~のは~な~♪
男「この大衆迎合の極地なメロディーは…!」
男「妹の着信音だ!」
傷女「あ、ありました男君!ここに妹さんの携帯落ちてます!」
男「!!」
男「女ーー!!!後ろだーーー!!!」
傷女「え?」
119 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:01:39.37 ID:wIeY4KXO0 [8/26]
傷女「ユー君!!!!」
傷女が影を呼び出し、巨大な何かの攻撃を受け止めた
ドゴォ!!
傷女「こ…これは…!」
傷女「ぬいぐる…み?」
男「なんだ…!?」
???「ちっ…」
男「誰だ!」
???「」コツコツコツ…
男(何だ…綺麗なお姉さんか…)
???「私はシルヴィア……あるお方の命によりあなた達の妹は始末したわ」
男「!?」
傷女「!?」
男「テメー!!!」ゴォッ
シルヴィア(単純ね!挑発に乗ってまっすぐ突っ込んできた!!)
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!」
巨大なぬいぐるみが男の足をすくいあげる
120 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:06:17.83 ID:wIeY4KXO0 [9/26]
男「ぬお!」
ぬいぐるみに足を摘み上げられて男が逆さで宙吊りになる
男「くそっ!!話しやがれ!!」
シルヴィア「あなたの能力聞いてるわ…思いが伝わる拳なんですってね…」
シルヴィア「悪いけどその右腕…粉々にさせてもらう!!」
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!!男の右腕を握りつぶせ!!」
メキメキメキ…!!
男「ぐああああああ!!」
傷女「ユー君!!!」
グオオォオ
ジョキンッ!
ドサッ
男「うぐっ」
巨大なハサミのように変化した傷女の影がぬいぐるみの腕を切り取った
シルヴィア「あなた…その能力は…!」
傷女「影絵って知ってますか……?」
傷女「今私がユー君に伝えた影は…チョキです」
122 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:14:54.51 ID:wIeY4KXO0 [10/26]
シルヴィア「ふん!だから何!?私のファンシーキューティーベイビーズはただのぬいぐるみじゃない!」
シルヴィア「その愛らしさに腰が砕けると良いんだわ!!」
切り落としたぬいぐるみの右腕がクマの人形に変わり傷女の目の前でダンスを踊り始める
傷女「クッ……!!」
傷女(か……可愛い……!!!)
ガクッ
男「えぇえ!?お前なに膝ついてんの!?」
傷女「ダ…ダメです男君……なんだか私…だんだんメルヘンチックな気分…に…」
男「えーー!お前シリアスな戦闘中にそりゃねーだろ!」
シルヴィア「ふふ…当然の反応…私のファンシーキューティーベイビーズの愛らしさからは誰も逃れえない!!」
男「お前もいい年こいてファンシーキューティーベイビーズとか恥ずかしい名前つけてんじゃねぇ!!」
シルヴィア「な!!なんですって!!?」
シルヴィア「と、年は関係ないでしょ!!可愛い物はいつになっても可愛いのよ!!」
男「現実見ろ!!スナックのババア達の擦れ具合をちったぁ見習えバカヤロウ!!」
シルヴィア「う、うるさーーい!!///」
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!!」
ファンシーショップのぬいぐるみ達が男の目の前でなにやらワタワタし始める
123 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:20:38.52 ID:wIeY4KXO0 [11/26]
シルヴィア「ふふ…どうかしら?愛らしいウサギや豚さんやクマさん達が目の前で転んだり…ワタワタしたり…」
シルヴィア「可愛いでしょう…?可愛いでしょう?…立っているのもやっとなんじゃなくて?フフフ…」
男「クソッ…!!」
男(た…確かに可愛い……!!なんて凶悪な可愛さなんだ…!!)
ガクッ
男「!!」
男(確かに立ってられねぇ…!!)
男(ベッドに寝転がってお花畑でウサギさん達と一緒に花冠を作るメルヘンな妄想をしているようだ…!!)
男(ハッ!!女は女は無事なのか!?)
チラッ
傷女「うふふふふ…www」
ぎゅ~…スリスリスリ
男(クマのぬいぐるみを抱っこして頬擦りしているだとーーー!!!?)
男「!!」
傷女「よちよち…可愛いでちゅね~…ふひゅっwwんふふふふwwww」
男「女ーーー!!!目を覚ませーーー!!!そのクマ吉ナイフもってやがるぞーー!!!」
125 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:27:40.33 ID:wIeY4KXO0 [12/26]
傷女「よちよち…」
男「うおおおお!!!」ダダダダ
スパーン
傷女「あいたーーー!!!」
男は間一髪女に平手打ちをかました
シルヴィア(わ、私のファンシーキューティーベイビーズの愛らしさから逃れた!?)
傷女(な、何…!?男君の感情が流れ込んでくる……!!思いが…!!思いが伝わってくる!!)
傷女(目を覚ませ…!!現実を見ろ…!!そんな思いが!!)
傷女「ハッ!!」
男「ハァハァ……目覚めたか女…!」
男「この腐れテディーが!!!」バコッ
クマのぬいぐるみは彼方にふっとんでいく
シルヴィア「あぁ!!私のクマさんが…!」
シルヴィア「ぬいぐるみを乱暴に扱うなんて……許せない!!だから男は野蛮で嫌いなのよ!!」
男「うるさい!!この処女!!」
シルヴィア「………!!!!!!!!!!///////////」
シルヴィア「だ、だ、だ、だ!!!!誰、が!!だ、だだだだ!!誰が処女よーーー!!!」
127 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:32:14.69 ID:wIeY4KXO0 [13/26]
男「どうせ今までろくに男とも付き合った事ないんだろうが!!処女野郎!!」
シルヴィア「しょ、しょ、処女じゃないもん!!!28で処女とか、あ、あ、アリエナクナーイ?」プルプル
男(絶対処女だーー!!)
男「おい女!ヒソヒソ……」
傷女「え///そ、そんな事言えません!」
男「いいからやるぞ!!生きるか死ぬかの瀬戸際だ!!」
傷女「うぐぅ……わ、わかりました///」
男「はい!せーーのっ!!」
男&傷女「しょーじょ。しょーじょ。しょーじょ。しょーじょ」パンパンパン
手拍子に合わせて繰り出される男と傷女の処女コール
シルヴィア「処女じゃなーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!//////////」
男「やべっ!!キレタ!!」
傷女「お、男君!!悪化してます!!」
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!!」
ぬいぐるみ達が男と傷女をサークル状に取り囲む
シルヴィア「二度と現実に帰れないようにしてやるっ!!!」
ぬいぐるみ達がそれはそれは可愛らしく踊りだす…!!
129 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:35:24.59 ID:wIeY4KXO0 [14/26]
>>124モロにその名前からパクりました。ファンモン自体は全然聞かないですけど、なんか語呂は最高ですよね
>>126なんか谷田部って発音すると、口が気持ち良いんですよね。
132 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:43:41.92 ID:wIeY4KXO0 [15/26]
キャンプファイヤーの周りを踊りながら回る学生達のように、
それはそれは愛らしいぬいぐるみ達がこけたり、つまづいたりしながら男と傷女の周りをぐるぐる踊り歩く
傷女「キャーーー!!」
男「お、女!!」
傷女「だ、ダメです…!!か、可愛すぎて…いや…ダメ…!!現実を…うあ…」
男「おい!!女!!」ユサユサッ
シルヴィア「ふふっww無駄よ!!このザ・メルヘン音頭は人間から現実を奪い取る!!」
シルヴィア「その子は今頃夢の国でフリフリのワンピースでも着て花摘み中よ!!」
男「おい!!女!!女ーー!!」バシッ!!バシィッ!!
シルヴィア(え、えーー…ビンタしまくっとる…)
男「起きろ!!お前アレだぞ!!お前!!お前アレだぞーーー!!!!」バシッバシッバシッ!!
傷女「ふふ…うふふふふww……」
男(な、なんでだ…なんで起きない…!?思いが伝わる拳のはずなのに…!!)
シルヴィア「うふふふww……思いが伝わる拳なのに…どうして女さんは起きないんでしょうね…?」
男「!?」
シルヴィア「それはね…」
シルヴィア「あなたも既に!!脳内でフリフリのワンピースを着てウサギさんやクマさんとピクニック中だからよ!!!」
男「!!!!」
133 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:52:32.48 ID:wIeY4KXO0 [16/26]
男(バ、バカなーー!!)
男「お、俺が脳内でそんなメルヘンな事…!!くっ…!!」
シルヴィア「あれあれ~?wwどうしたの?さっきの威勢のよさはww」
シルヴィア「どうして完璧に否定できないのかな~?ww」
シルヴィア「そんな思いを女さんに幾ら伝えても女さんのメルヘン気分を助長させるだけじゃなくって?w」
男「うるせー処女!!!!」
シルヴィア「う!!」グサッ
シルヴィア「こんのぉ……!!」
シルヴィア「ファンシーキューティーベイビーズ!!!トドメよ!!!!」
ぬいぐるみ達の動きがピタリと止まったかと思うと、
それぞれ隠し持っていたナイフやらバットを構える
シルヴィア「やっちゃえーーー!!!」
ぬいぐるみ達が男達に襲い掛かる!!
男(ちくしょう……!!!足腰立たねぇ…!!)
妹「おにいちゃーーーん!!!!!!地面ーーーーーー!!!」
男「!!」
ドゴォッ!!
男は地面を力強くぶん殴った!
134 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 02:58:39.48 ID:wIeY4KXO0 [17/26]
地面がどんどん隆起していく。
男と傷女のいた場所が天上近くまでせり上がる
男「ハァハァ……危なかった…」
男「妹!!お前無事だったのか!!」
妹「うん!さっきまでぬいぐるみさん達と遊んでたんだけど…急に飛んで行っちゃって…」
シルヴィア「しまった……怒りのせいでぬいぐるみを全員集合させてしまったわ…」
シルヴィア「でもまだ終わりじゃない!!ファンシーキューティーベイビーズ!!よじ登ってトドメを刺して!!」
男「糞!おい!女!起きろ!!おい!!」バシッバシッ
傷女「うふふwww……うふww…いた……痛い……いっ……痛い!!」
傷女「痛いです!!!」ガバッ
男「起きたか!!」
傷女「ハッ…!こ、ここは?あ、あれ?クマさんの手作りハチミツケーキは…?」
男「バカヤロウ!!今大ピンチだ!!」
傷女「ふぇ?え?え?」
男「下見てみろ!」
鋭く光るナイフを口に咥えたクマさんのぬいぐるみやウサギのぬいぐるみが男達の場所めがけよじ登って来ている…!
傷女「うわぁ!!」
男「お前のユー君でなんとかできないか!?」
傷女「ま、まかせてください!」
135 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:03:52.87 ID:wIeY4KXO0 [18/26]
傷女「ユー君!!蝶々!!」
傷女は手で蝶々の影絵を作り、パタパタと動かした
ユー君「オォォオォォ…」
傷女の影が蝶々のように変化する…!
傷女「男君!乗ってください!あの人めがけて一直線です!」
男「おう!!」
シルヴィア「え!?ま、まずい!!ファンシーキューティーベイビーズ!!戻って!!」
しかし男達の蝶々の方が早い!!
男「俺の煮えたぎる思い……!!!熱く煮えたぎるこの思いをありったけ拳に詰め込んでやったぞ…!!!!」
シルヴィア「い、嫌!!キャー!!」タッタッタ
男の鋼の拳が熱くなり、真っ赤に燃える…!!
男「俺の思いを受け取れ処女野郎…!!!!!」
男「行くぞぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」
シルヴィア「い、いや!!!来ないで!!来ないでーーーー!!!」タッタッタッタッタ
男「うおらああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
ドッゴォォオオオオオオン!!!!!
136 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:09:00.18 ID:wIeY4KXO0 [19/26]
シルヴィア「キャーーーーーーーーーー!!!!!」
シルヴィア(な……なに!?この……熱く煮えたぎるような思いは……!!)
シルヴィア(伝わってくる……!!男の熱い思いが……!!)
シルヴィア(いい加減現実見ろと言う灼熱のような思いが!!!!!!)
シルヴィア(い、嫌…!!私は…!!私は一生お花畑でキャッキャウフフしてたいの!!!)
シルヴィア(まだ…!!まだ花も恥らう乙女でいたいのーーー!!!)
シルヴィア(で、でも…!!男のマグマのような…!!太陽なような熱い思いが…!!!私の心を…!!嫌!!)
シルヴィア(嫌ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!)
ドサッ
傷女「や、やりました!!」
男「ふぅ……いい加減良い男でも見つけて処女、派手に散らして来いよ…」
男「美人なのにもったいねぇ…」
シルヴィア「……」
妹「おにいちゃーーーん!」タッタッタッタ
137 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:12:44.93 ID:wIeY4KXO0 [20/26]
男「妹!」
妹が男に抱きつく
男「バカヤロウ!心配したんだぞ!」
が、男はすぐさま妹に卍固めを決める
妹「いたたたたたた!!!ギブ!!ギブギブ!!」パンパン!
妹はタップするが男は解除しない
男「このアホ妹がぁあぁああ!!出歩くなっつっただろうがーー!!」
傷女「お、男君!か、かわいそうです!もうそのへんに…」
男「ったく…」バッ
妹「うぅぅぅ……」
卍固めを解除され妹が床にうずくまる
男「ほら…帰るぞ。無事でなによりだ」スッ
妹「お兄ちゃん……」
男「よしよし…」ナデナデ
傷女(すごい……アメとムチだ……)
139 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:23:56.44 ID:wIeY4KXO0 [21/26]
からくも謎の刺客シルヴィアの魔の手を、否、クマさんの手を払いのけた男達。
それからしばらくは安全な毎日だった。
そしていよいよ、季節は夏になる…
夏休みだ!
妹「ねーー!!お兄ちゃん!!お兄ちゃんってば!!」ユサユサ
男「……あーもー」
テレビでは高校球児達がひと夏の青春を白球に込め、
打ったり投げたりしてなんやかんやしている。
男「俺は甲子園に目が無いんだよ…プールはまた今度な」
妹「この前は風鈴に目が無いとか言ってたくせにー!!」
男「うるさいなぁ…そんなに行きたいなら友達と行ってくればいいでしょ」
妹「だって友達今家族で旅行いってるんだもん!私もどっか行きたいー!!行きたい行きたい行きたい!!」ジタバタ
男「フンヌッ!!」ガバッ
男は妹にタワーブリッジをかける
妹「いたたたたたた!ギブ!!ギブギブ!!」パンパンパン
男「あ…暑い…」
今回は比較的早く技を解く男
男「あのなー妹。プールってあれだぞ?他人のオシッコとかもれなく染み込んでるんだぞ?」
妹「例えそうだとしても行きたいのー!!」ジタバタ
ピルルルルル
140 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:31:12.02 ID:wIeY4KXO0 [22/26]
男「ん…女から電話だ」ピッ
傷女「あ、も、もしもし」
男「おー女。どうした?」
傷女「あ、あの。その、も、もし良かったら、その、きょ、今日会えませんか?」
男「え…?」
傷女「今後の事もお話したいですし…」
男「わかった!」
―――――――
―――――――――
―――――――――――――
傷女「そ、それじゃあ駅前で12時に待ち合わせで」
男「わかった。それじゃあ駅前で」
ピッ
妹「女さんから電話?」
男「良かったな妹!今からでかけるぞ」
妹「え!!ほんと!?やったーーー!!!」ピョンピョン
男「40秒で支度しなぁ!」
妹「うん!」ダダダダ
141 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 03:54:27.45 ID:wIeY4KXO0 [23/26]
―駅前―
傷女「あ!こっちです~!」フリフリ
男「オーッス」
妹「おーっす!」
傷女「どこ行きましょう?」
男「そうだな…あんまり真昼間から動き回るのも敵に見つかりそうだし…」
妹「プール!プール行きたい!」
男「水着持ってきてねーしなー」
傷女「わ…私も…」
妹「え”---!!」
男「まぁ、妹の意見はシカトしても大丈夫だ。妹だからな」
傷女(扱いがペットみたいだ…)
男「逆に人通りの多い所は安全かもな。街の方に行ってみるか」
傷女「はい!」
妹「やたー!」
―街・マクドナルド―
妹「ハムハフハフッ!」モグモグモグ
男「おい妹。お前食うのにばっかり集中してないでちゃんと半径1km四方は警戒しとけよ」
妹「大丈夫!モグ」
傷女「それにしても…この前のシルヴィアさんから色々聞き出すの忘れてましたね」
男「あぁ…あれは勿体無かったな」
傷女「誰かから命令されて私達を襲おうとしてたみたいですけど…」
男「アレだろ?特殊能力発現委員会とか言うのが俺達マークしてるらしいじゃん」
男「たぶんそいつらだよ」
傷女「何のために?」
男「さぁ…サンプルデータを取るためとかCDで言ってたからそれかもな」
142 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 04:03:14.31 ID:wIeY4KXO0 [24/26]
傷女「サンプルデータ……」
男「にしてはやり方がひどいけどな…特に最初のスケッチブック持ってた奴なんてやりすぎだろ」
傷女「うぅ…思い出したら怖いです」
男「あぁ、すまんすまん」
――バチィッ――
男「!!」
傷女「!!」
妹「!?」
男「今の!!」
傷女「はい!います!近くに!」
妹「え!ど、どうしよー!」
男「妹!お前ちゃんと見張ってたのか!?」
妹「み、見張ってたよー!能力者が近づいて来てたらすぐわかるよー!」
傷女「とりあえずこの店を出ましょう!!」
???「いや…その必要はない」
男「!?」バッ
???「すまない…驚かせてしまったね」
傷女「だ、誰ですか!?」
???「私は特殊能力発現委員会の者だ…名前は氷室」
男「特殊能力発現委員会……!!!」
144 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 04:43:21.68 ID:wIeY4KXO0 [25/26]
氷室「君達の事はしばらく観察させてもらっていた…」
男「どうして気配を感じなかったんだ…!」
氷室「君達の能力はまだ幼い…上級者になると能力者同士の波動は隠せるんだ」
男「って事は…」
氷室「そう。敢えて今波動を出した。君達に気づいて欲しくてね」
男(不意打ちしようと思えばいつでもやれたって訳か…)
氷室「私は、特殊能力発現委員会は、敵じゃあない」
傷女「そ、そうなんですか…?」
男「待て女。簡単に信じちゃマズい」
氷室「そうだな。君達の今までの境遇を考えれば簡単には信じられないだろう」
氷室「何せ君達は、襲ってきているのは委員会の者だと思っているだろうからね」
男「違うのか?」
氷室「君達を襲っているのは委員会じゃない。黒アゲハだよ」
男「…黒アゲハ?……なんかまた痛い名前だな」
傷女「わ、私はちょっとカッコイイと思いますけど…」
145 名前:1 ◆NSLBm3kMR2 [] 投稿日:2010/06/26(土) 04:58:23.80 ID:wIeY4KXO0 [26/26]
すいません。寝ます。また明日残っていたら書こうと思います。
支援ありがとうございました。興味を持ってもらえて嬉しいです。ではっ
ここでスレ落ちです。
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