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女「……うらめしや」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:06:45.34 ID:bkYSHE8w0 [1/65]
男「……んん」
女「……」
男「……ん?……」
女「……う、うらめしや」
男「……」ムクッ
女「……」
男「……」ジー
女「……うらめs…男「朝だろ」
女「……」
男「バイトの夜勤明けなんだからまだ俺は寝るけど世間的には朝だ。夜にならなきゃ言っちゃいけないんだぞうらめしやは」
女「……」
男「……別の奴脅かしに行け、じゃ」
女「……」
男「……zzz」
女「……」
男「……んん」
女「……」
男「……ん?……」
女「……う、うらめしや」
男「……」ムクッ
女「……」
男「……」ジー
女「……うらめs…男「朝だろ」
女「……」
男「バイトの夜勤明けなんだからまだ俺は寝るけど世間的には朝だ。夜にならなきゃ言っちゃいけないんだぞうらめしやは」
女「……」
男「……別の奴脅かしに行け、じゃ」
女「……」
男「……zzz」
女「……」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:10:25.50 ID:bkYSHE8w0
prrrr prrrr
ピッ
男「……んぁ?」
友「講義。10分前」
男「げ……代返。よろしく」
友「声マネなんて出来ないって、来な」
男「……うーん」
友「今日休んだら結構やばいよ」
男「なんでぇ?」
友「小テストある」
男「……oh」
友「来な」
男「うん、OK」
友「よし、じゃ切るわ」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:13:49.33 ID:bkYSHE8w0
ガラッ
教授「ん?遅いぞ。名前は」
男「履修番号928406の男です」
教授「……お前そろそろリーチだぞ」
男「え?」
教授「5回休んだら単位なし」
男「い、今何回ですか?」
教授「というか今講義してるから後で聞きに来い、説教もするから」
男「すみません」
男「…」キョロキョロ
男「……」ガタッ
友「……ばかだねあんたは」
男「やっべぇべ。おい小テストの範囲は?」
友「終わったけど。今」
男「……oh」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:19:16.38 ID:bkYSHE8w0
教授「というわけでだなガミガミ、お前はいつもガミガミ、もうちょっと生活態度の改善をだなガミガミ」
男「いやはやおっしゃる通りでハイハイ、いやホント反論の余地もハイハイ、ですよね直した方がいいですよねハイハイ」
教授「ガミガミ、ガミガミガミガミガミガミ」
男「ハイハイ、ハイハイハイハイハイハイ」
教授「ガミ」
男「ハイ」
教授「ガミ?」
男「ハイ」
教授「……じゃあ来週は最初からくるんだぞ。あとこのレポートな、やって出せば小テストやった事にしといてやる」
男「へへー、ありがたき幸せでございます」
教授「じゃ、次の講義行け」
男「へへー」
ガラッ バタンッ
男「……お」
友「さっさと行くよ」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:23:28.41 ID:bkYSHE8w0
男「終わった終わった」
友「お昼ごはんは?」
男「お金がないのでいらないです」 グー
友「……奢ったげる」
男「お前神様かよちょっと拝ませろよボケ」
友「いいから、行くよ」
男「へへー」
友「はぁ……」
男「うっま、この醤油ラーメン最強すぎるだろ」
友「よかったね」
男「あんがと」
友「いいけどさ、別に。今度何かお願い聞いてね」
男「……」ズズー
友「聞いてね?…………おい」
男「……」ズズーーーー
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:27:07.78 ID:bkYSHE8w0
男「そういやさ」
友「なに」
男「また幽霊見たぜ」
友「……出た」
男「いや、今回のはマジ」
友「じゃあ前回のは?」
男「……あれもまぁ…うん」
友「前回は嘘だったと、その前は?」
男「あれ……はまぁ……」
友「オオカミ少年というお話を知っているかね男くん」
男「……」ズズー
友「おい」
男「でも今日の朝来たんだよな」
友「普通に話をすすめるなっての……って朝?」
男「今朝」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:30:18.96 ID:bkYSHE8w0
友「嘘つくならもうちょっとうまくつきなよ」
男「えーでもなぁ…マジだって。夜勤明けで寝てたら何か声が聞こえるんだよ」
友「なんて?」
男「うらめしやって」
友「……朝じゃん」
男「だろ?だからそのお前のテンションと同じテンションで朝だから夜に出ろと言ってやって
そのまま寝て、お前に起こされて大学に来て今に至る」
友「……信じて欲しい?」
男「いや別に」
友「じゃあ信じる」
男「あっそう…」ズズー
友「……バイトは?」
男「これから……お、おかわりよかですか?」
友「………」
男「あ、腹八分目だよなやっぱ、うんうん」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:33:59.37 ID:bkYSHE8w0
男「らーしゃせー」
男「ありあとあしたー」
男「あたためますか?」
男「390円になりまーす」
男「ありあとしたー」
店長「男くん」
男「あ、はいー」
店長「もうちょっと元気よく」
男「あ、はいー!」
男「らーしゃっせー!」
男「ありあとやしたー!」
男「あたためますか!?」
男「540円になります!!」
店長「……まぁいっか」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:42:43.75 ID:bkYSHE8w0
男「おつかれっしたー」
男「ふー」
男「……ふぁぁ……」
男「……」 コキ コキ ゴキ
男「いっ!……くぅぅ…」
男「……はよ寝よ」
ガチャッ
男「ただいまー」
女「あ、お、おかえりなさい」
男「布団布団っとー」
女「あ、えっとここに敷いておきました」
男「さてとー、おやすみー」ゴロンッ
女「あ、えっと……おやすみなさいー………………あれ?」
男「……」
女「……」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:49:38.97 ID:bkYSHE8w0
女「……う、うらめしや」
男「……」
女「よ、夜ですよね今」
男「うん」
女「う、うらめしやー」
男「……」
女「……」
男「……」
女「……う、うらめし……ヒック…やー」
男「!? こ、コワイナー!オバケダー!ギャー!」
女「こ、怖がらないでぇ……ぅぅ」
男「ぇ……」
女「ヒック……」
男「じゃ、どうしろと?」
女「え?」
男「え?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:58:49.92 ID:bkYSHE8w0
5分後
男「はいティッシュ」
女「すみまぜ…」チーン
男「ゴミ箱そこ」
女「あ、はい」
男「じゃーえっと……寝ていい?」
女「あの…えっと……」
男「うん?」
女「今までも、幽霊とかに出会った事は…ありますよね?」
男「俺ってやっぱり遭いやすい体質とかそういうのなの?」
女「といいますか…」
男「?」
女「あの、驚かないで聞いて頂けますか?」
男「それは聞かないと分からないけど……何かあんの?」
女「はい。あの……あなたはこの地域で最もまともな方として知られてるんです」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:08:11.47 ID:bkYSHE8w0
男「何が?」
女「えっと…人間性といいますか」
男「褒められてる?」
女「あ、はい」
男「この地域ってのは?」
女「あの、死んだ物が魂を持つのは結構低い確率でして、現実世界の人が想像している程多くはないんです。
日本には私を含めて1000人程の幽霊がいるって事らしいんですが」
男「多いんじゃないかねそれは」
女「あ、でも八百万はいませんよって事です、はい」
男「ああ、うんうん。それで?」
女「そして、その幽霊という存在になったものは、地上にある程度自分の好きな時間滞在できて、満足したら成仏するという流れになるわけです」
男「あ……そう」
女「それで、幽霊が地上に滞在する場合は、ある程度の人間性を持っている幽霊を毛嫌いしていない、
幽霊を否定していない人間の所に身を置かないといけないんです」
男「なんで」
女「き、決まりなんだそうです……」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:15:09.27 ID:bkYSHE8w0
男「決まりか……じゃあしょうがない…のか?」
女「は、はい」
男「で、その人間が俺って事?」
女「その通りです。私は西日本出身の人間だったので、東日本の地を見てみたかったので、このあたりの地域を
幽霊として見てみたいと思いました。それで、この地域で人間性が高い人間というのを探したら……」
男「俺?」
女「ええ、あなたが一番幽霊がいて居心地がいいと……噂になっていまして」
男「噂て」
女「幽霊の方々が成仏する際に、自分が過ごした最後の現世について、居心地の良さを報告する場所がありまして」
男「……」
女「そこの…ええっと……ここでいう掲示板みたいなものに、あなたの所は、過ごしやすかったと…ありまして」
男「……その場所ってあれ?霊界的な所?」
女「……」
男「……うーん。何人かしか来たことないぞ?」
女「普通の方で、幽霊が何人か来ている方が、全国に何人いると思います?」
男「シラネ」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:19:11.65 ID:bkYSHE8w0
女「あなたの所には、今まで5人程の方がいらしている筈です」
男「んーと……うん。そんぐらいかも」
女「全国に5人も幽霊の方と関わりを持った事のある方は……全国にあなたを含めて…10人程だと言われています」
男「……褒められている気がしない……と、いうか」
女「あ、はい」
男「……別にいてもいいから。寝ていい?眠い」
女「あ……え、えっと」
男「つか……寝る。限界……」
女「あ…」
男「……zzz」
女「……」モジモジ
朝
prrrr prrr
ピッ
男「……もしm友「あと20分」……へい」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:25:20.91 ID:bkYSHE8w0
教授「で、あるからして~、ということであり~、そこで先程導き出した公式からの情報を入れて~~」
男「……」 ボー
友「……ノートとらないの?」コソッ
男「……ん……とるよ」
教授「んじゃここ消すぞー、それで~~」
男「あ」
友「……」 スッ
男「ありがたやありがたや」
友「はぁ……」
男「今日はこれで終わりかー」
友「あーそっか。私は次もある」
男「んじゃバイトまで仮眠取るかねぇ」
友「ふーん、まぁ無理しない様に」
男「ご忠告感謝感謝、じゃ」
友「…………」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:27:33.84 ID:bkYSHE8w0
ガチャッ
男「ふぁぁ……」
女「え?きゃぁ!!」
男「え……おおー……ナイスバデー」
女「み、見ないで下さい!」
男「あ、そうだね」
女「だから!み、見ないで下さいって!」
男「あ、そうだね」
女「……もう!」ササッ
男「あ」
女「見ないで下さい!」
男「……あ、そうだね」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:33:53.25 ID:bkYSHE8w0
5分後
男「……えーつと」
女「あの……?」
男「夜限定…じゃなかったっけ?」
女「?」
男「幽霊って……夜しか出ないんじゃないの?」
女「そ、その……それは現世の方々の想像でして、実際は……お昼もいられるんです」
男「あ、そう」
女「わ、私も生きていた頃はそう思っていましたので…気持ちはわかります」
男「ふーん」
女「あ、あの……男…さん?」
男「はいなんでございましょう」
女「し、暫く……お世話になります。よ、よろしくお願いいたします」 ペコッ
男「あ、これはどうも御丁寧に。こちらこそこちらこそ」ペコッ
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:38:10.73 ID:bkYSHE8w0
女「と、ところで」
男「なに」
女「男さんは……大学は?」
男「ああ。えっとね、今日はさっき受けた講義で終わりだから、今からバイトまで仮眠を取りに家に帰ってきたわけで」
女「あ、なるほど。大学というものについて、あまりよく知らないので」
男「大学行ってないの?」
女「あ、いえ。大学が…存在していなかった時の人間だったもので」
男「いつの人だったのさ」
女「……へ、平安時代……です」
男「…………実に面白い」
女「あ、あの……ほんと…なんですけど」
男「実に面白い」
女「え、えっと……その……」
男「話は変わりますが」
女「あ、はい」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:42:53.41 ID:bkYSHE8w0
男「こう、足あるじゃない、あなた」
女「? ええ」
男「あなたに、俺はこう、触れられるの?前に来たおっさんの幽霊は触れた気がするんだよね。
その前に来たおばさんは何か触れなかった」
女「あ、はい。幽霊として現世に降りる際に、触れられる体にするかそれこそ幽霊、という体にするかを選べるのです。
前者の場合は普通の人間として過ごせて、後者の場合は壁をすり抜けたり空を飛べたりできます」
男「……なるほど」
女「私は前者を選びましたので、触れますよ。普通の人間の女の方と一緒です」
男「ふむ」
女「触ってみますか?」
男「じゃ、握手しよう」
女「あ、はい」
ギュッ
男「……」
女「……あ、あの……どうでしょうか」
男「……うん。触れるな……って……感じ」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:49:02.91 ID:bkYSHE8w0
女「あ、あの……もういいですか?」
男「ん?……」
女「あ、あの……」
男「あり?この感じ……」
女「……ぁの…」
男「ん?」
女「……」
男「おおすまん!」 パッ
女「す、すみません……男の方に…あまり触れられた事のない人生でしたので……」
男「平安ってそうなの?」
女「私は……その……」
男「? まぁ別にいいけど、えっと。すまんね」
女「あ、いえ……あの、それで……」
男「どした?」
女「お、お風呂に……入らせて頂いても?」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:55:13.00 ID:bkYSHE8w0
男「ああ風呂ね。きったねーけどいいの?」
女「え、ええ。湯浴みができれば……」
男「シャワーの使い方とかは?」
女「お、男さんが大学に行ってらっしゃる間に、失礼ながら学習させていただいて……」
男「……あ、だから濡れてたと。シャワーと蛇口から出るのとミスって被っちゃったみたいな」
女「す、,鋭いです……お恥ずかしながらその通りで……」
男「ま、失敗は成功の母だよ。ファイト」
女「あ、はい」
男「じゃーまぁ、俺は寝るので、8時になったら起こしてもらえる?」
女「え、ええ。8時ですね。分かりました」
男「じゃあタオルは適当に使って洗濯物入れにポイってしといてくれればいいんで」
女「はい」
男「じゃあおやすみー」
女「はい、おやすみなさいー」
男「んー……」ゴロンッ
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:01:22.39 ID:bkYSHE8w0
女「こ、これでいいのよ…ね」
キュッ シャァァァ
女「ひゃ」
男(なんか、誰かと触れた時と同じ感じが……誰だっけか)
男(まー分かんねぇけども……)
男(というか十二単衣って奴を着てたりしたのだろうか……彼女は)
男(あ……てか名前聞いてねぇわ……)
男(ま……起きてから聞くか)
男「………zzz」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:07:45.17 ID:bkYSHE8w0
「ねぇ」
「なぁに?」
「私が気持ちが悪いとは思わないの?」
「どうして?」
「ど、どうしてってあなた……私はその…幽霊だからよ」
「幽霊なのかぁ」
「そうよ?」
「でも綺麗な人だから」
「え?」
「別に気持ちが悪いとか思わないけど?」
「……」
「あなたはあなたでしょ。俺は俺だし。一緒だよ。俺はあなたの事すきだよ、へへ」
「……ありがと…………なんであなたが推薦されてたのか……分かった気がする」
「え?どういう事?」
「ううん、何でもないの……それじゃあ………またね」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:12:49.97 ID:bkYSHE8w0
女「男さん、男さん」 ユサユサ
男「……」
女「男さーん。8時ですけど……あの、もしもし?」ユサユサ
男「……」パチッ
女「あ、男さん」
男「……どういう事?」
女「え?」
男「……」
女「8時に起こしてくれって、おっしゃいませんでしたか……で、ですから私……あの、何か私間違いを……」
男「え?あー……違う。ごめん。8時であってる」
女「あ……よかった」
男「……今のは、ですね。寝ぼけていたのですよええ」
女「あ……ふふ」
男「ええ、お恥ずかしい事ですな。はっはっはっ……さてとー……行くか」
女「アルバイトですか?」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:19:06.40 ID:bkYSHE8w0
男「そそ、えーと着替え……あ、そういや……」 チラッ
女「?」
男「んと……その服は?」
女「ああ、これは……その、現世に来る際に幾つかこの時代にあった服装を見繕ってもらえまして」
男「なるほど」
女「あ、でも数は少ないので……その、ご迷惑でしょうが少しだけ服を置くスペースを頂ければ」
男「いいよ、えーと、じゃあそこら辺に置いてね。俺は大体この一角に置いてるから」
女「あ、はい。ありがとうございます」 ペコッ
男「あーでも下着入れってどうすっかな。俺のはこれだけど下着は流石に…ねぇ?」
女「………」
男「………あの」
女「……し、下着は……その……まだ……」
男「まだ?……!……ま、まだって……えっと…もしや?」
女「……」コクッ
男「じゃあ今……と、とにかく!今からバイトに行ってきます!4時頃帰りますので、では!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:25:54.62 ID:bkYSHE8w0
男「しゃーせー」
男「405円になりますー」
男「ありあとしたー」
同僚「おーいあそこの棚の奴廃棄ね。」
男「あー今やります」
同「頼むわ」
男「……先輩」
同「なんだー?」
男「女に下着買うってやっぱ変態っすかね?」
同「ブッ……」
男「……」
同「……男」
男「……はい?」
同「童貞卒業おめでとうー!」
男「ちげぇっすよ」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:32:18.63 ID:bkYSHE8w0
同「なんだよエロゲの選択肢の話か?だった買っていったら下着で手コキプレイで、買っていかなかったら膝コキプレイだろうな」
男「だからエロゲの話でもないっすよ、というかしたことないですよ俺。なんすかそれは」
同「お前エロゲしてないとか人生損してるとしか言いようがないんだがマジで」
男「まー人には人それぞれの人生の価値観って奴がありますからねぇ」
同「バカにされた気がする。すっごく今バカにされた気がする」
男「気のせいっすよ」
同「で?…じゃあなんでそういう話を?」
男「えーと……あ、そうそう。俺の話ではないんですよ。知り合いの話ですええ」
同「知り合いとな」
男「左様で、知り合いの彼女が誕生日に下着をプレゼントしてほしいとかなんとか言ってきたそうで」
同「そいつエロゲしてるだけだろ。リアルでそんな彼女持ちだったとしたら世の中のあまりの理不尽具合に俺が精神を今まで異常にズタボロにされる」
男「じゃあ想像でもいいですけど、どうしたほうがいいっすかね?」
同「スルー!?まさかのスルーか!?」
男(……相談相手間違えた)
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:37:56.83 ID:bkYSHE8w0
30分後
同「さてあのあとすぐにお客さん来たり業者さん来たりで忙しかったわけだがその間に俺は考えてみた」
男「おー、助かります」
同「ズバリだな。彼女と一緒に買いに行くべきだと思う」
男「……おー」
同「結局は彼女に下着をプレゼントしてもそのセンスに彼女が納得しなかったら好感度が下がる→GAMEOVERなのは目に見えてる」
男「エロゲの話じゃないんすけど」
同「現実でもそうだよ。失礼な」
男「あんた経験したことないくせに」
同「ぐさっ!今来たよぐさっと!俺の心を抉る一撃を放つな男よ」
男「あ、すみませんつい」
同「ついじゃねぇよ!つい位でそんな一撃放てるんならお前が本気になったら俺を殺せるレベルの爆弾発言投げかけられるんじゃねぇの!?
怖いよ俺は……」
男(……実は俺の家に今女の子がいるんですけどノーパンノーブラの………い、言いたい……)
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:42:14.44 ID:bkYSHE8w0
同「まぁとにかくだ。普通の意見としても彼女と買いに行くのはありだと思うぞ」
男「……そうっすかねぇ?」
同「そうだよ!俺を信じろ!」
男「でもプレゼント……うーん……まぁいっか」
同「ああ!必ずそいつはハッピーエンドを手に入れるハズだ。いざとなったら攻略サイトにセーブデータが置いてある事を助言してやれ」
男「だからエロゲの話じゃねぇって言ってるっしょ」
同「あ、お客さんだ」
男「ああ、俺行きます。取り敢えず助言どうも」
同「なに、いいって事よ(キリッ」
男「……(見なかった事にしよう)……らっしゃせー……あ」
友「……」
男「……」 ピッ ピッ
友「……」 ジー
男「……735円になりまーす」
友「……」 チャリン
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:57:23.84 ID:bkYSHE8w0
男「ありあとしたー」
同「3時半か、そろそろお前上がりじゃね?」
男「そっすね。お疲れ様です」
同「うん」
男「じゃあ着替えますんで失礼します」
同「うい」
bbbb bbbb
男「……」
bbbb bbbb
男「……mailが来てますなぁ……5件ほど」
【何今の!】
【誰もいないんだから何か言いなさいよ!いいでしょ別に!】
【私は怒っています】
【というわけで】
【今から上がりでしょ?店の前に大至急来な】
男「……oh」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:11:12.16 ID:bkYSHE8w0
男「……」
友「……」
男「……ごめんなさい」
友「うん」
男「ところでなんで怒ってるんだ?」
友「いや、何か言いなさいよって話でしょ!せっかく来てあげたのにこんな時間に!」
男「はぁ……そういえば今4時前だけど何故に来たのさ」
友「……それは」
男「なにさ」
友「いや、あんた今日の朝何かボーっとしてて、わ、私さっきまでマックでレポートやってて……あんたバイトちゃんとやってんのかな
ってちょっと気になって……みたいな?アイス買いに来たのが90%の理由だけどね」
男「ほー……そんなn…友「い、いや別にそんなに心配してくれて嬉しいとか言われても嬉しくないから!!マジで!勘違いとかないわ!」
男「………そんなに時間かかるレポートってあったっけ?……と言おうとしたと……いいますか……」
友「あ……」
男「うん……それで?あったっけ?」
友「あ、あんたは取ってない講義の奴」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:14:23.82 ID:bkYSHE8w0
男「あ、そう」
友「そ、そう」
男「……」
友「……」
男「あなたはだんだん顔が赤くなぁーる、赤くなぁーる」
友「うるさい!」
男「そんなに心配してくれたなんて、うれしいなぁ」
友「ちがう!ばか!」
男「あんがと」
友「ぅ……ちがうっつってんで…しょ……」
男「ああそういえばさ」
友「な、なに……」
男「女に下着をプレゼントするって状況になったら自分で買いに行くべき?
それとも女の子にプレゼントするって事を知らせて一緒に買いに行くべき?」
バキッ
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:23:26.92 ID:bkYSHE8w0
友「……」
男「いたすぎる…」
友「何?変態になったわけ?」
男「失礼な。俺は元から変態だ」
友「余計悪いわ!」
男「なー、どっちだよ」
友「……私に下着プレゼントって……ほ、惚れてんの?」
男「お前じゃないけど」
友「え…」
男「うん」
友「……だれ?」
男「幽霊さん、持ってないんだと下着」
友「……」
男「……」
友「分かったよ。私が悪かった。……病院に行こう?大丈夫。治せるよ」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:28:44.29 ID:bkYSHE8w0
男「マジなんだってば」
友「あっそ」
男「マジで」
友「はいはい」
男「信じてねぇっすな」
友「信じてねぇっすよ。変なゲームでもしてるんでしょどうせ」
男「そうか、あれはゲームなのか」
友「知らんがな」
男「うーん……まぁ帰ってもういなかったらゲームという事にしよう」
友「そういえば明日は3講時目からだっけ」
男「ん」
友「もう眠そうだ」
男「うん」
友「帰ったらまたバタンキューって感じだ」
男「うん」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:30:58.69 ID:bkYSHE8w0
友「……ね」
男「うん」
友「ま……あれよ」
男「……ん?」
友「お疲れ様」 ナデナデ
男「………ん?」
友「……な、なに」
男「……ん?この感じは……」
友「は?」
男「なんだっけ?あれ?」
友「……」
男「……帰る」
友「ん、気をつけて」
男「ん、じゃ」
友「じゃ」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:36:39.84 ID:bkYSHE8w0
ガチャッ
女「あ、おかえりなさい」
男「あ、いた」
女「え?あ、あの……や、やっぱり……お邪魔……ですか?」
男「あ、違う違う。ちゃんといたって意味」
女「え?」
男「いやこっちの話。とにかく大丈夫。オールオッケィ」
女「……?」
男「あ、風呂入った?」
女「あ、はい。頂きました。えっと……男さんもお入りになってください。今沸かしている所なので」
男「おー、んじゃ入ろうかな」
女「はい」
男「どうもどうも」 ヌギヌギ
女「え?…!!ちょ、ちょっと!ここで脱がないで下さい」
男「え?……あ、そうか。ごめん」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:44:38.47 ID:bkYSHE8w0
男「いーい湯、だんなん。あははん。」
女「……歌ってる、なんの歌だろう……」
男「いーい湯、だんなん。あははん。」
女「……楽しそう」
男「ババンババンバンバン あびばびば ババンババンバンバン あびばびばよいしょよいしょ」
女「……あびばびば」
男「ババンババンバンバン♪」
女「ふふ」
男「ふー……」
女「あ」
男「いいお湯だったー、ありがとう沸かしてくれてて」
女「4時頃帰るとおっしゃっていたので」
男「うん、言っといて正解だったなこりゃ」
女「ふふ」
男「さてと……風呂入ったら急激に眠気が……お布団お布団……」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:51:26.82 ID:bkYSHE8w0
女「……いつも、こういう生活なんですか?」
男「まぁそうかも。ここ2年位は、学費を稼いでるので」
女「なるほど」
男「風呂に入ってる時に思い出したんだけど、去年来たおっさんはさ」
女「え?」
男「幽霊のおっさん」
女「あ、はい」
男「なんだっけか。いきなり目の前にいて、「ちょっと置いておくれ」とか言ってたので「いっすよ」っつって適当に住んでた」
女「はぁ……」
男「……んでなんか「今の日本はスゴイのぉ」とか言いまくってて「そっすかぁ」とか相槌打ってて」
女「……」
男「んで何かそのおっさんの現世の時の話を断片的に教えてくれたりね、俺のガキの頃の話聞きたがったり」
女「そ、その方はどんなお話を?」
男「なんか会社の社長さんだったらしくて色々部下をまとめるのが大変だとか言ってた様な……
苦労したんすねぇっつってお酒注いであげたりしてたらいつのまにかいなくなってたな。「君と話してると時間がゆっくり流れるね。実にいいよ」とか言ってた」
女「あの……その御方は……ですね」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:55:18.71 ID:bkYSHE8w0
男「ん?知り合い?」
女「……と、言いますか……あの……えっと……その方は…」
男「なに」
女「……私たちの時代の……天皇様でして……」
男「……」
女「……」
男「……」
女「……」
男「……名前さ、なんだっけ?」
女「え?」
男「あなたの。聞いてなかったけど」
女「!そ、そうでした……私、女と申します。申し遅れまして本当に申し訳ありません」
男「女さんね……いやぁ……あれだな。面白いねあなた」
女「え?」
男「じゃ、おやすみなさいー、適当にくつろいでくれていいからねー………zzzz」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 19:22:16.69 ID:bkYSHE8w0
男「……」パチッ
女「あ、おはようございます」
男「おはよー……腹へった」
女「あ、えっと」
男「そこのパンとってくれる?」
女「これですか?」
男「あんあと」 ムグムグ
女「……あ、あの、それだけですか?」
男「ん?んー……」ムグムグ
女「わ、私、何かお作りしましょうか?」
男「電化製品使えないでしょ?」
女「い、一応現世に降りる前に最低限の事は学習しましたので…大丈夫ですよ?」
男「シャワー使えなかったじゃん」
女「あ、あれは……ちょっと、学習不足でした。はい」
男「……んー……じゃあ明日にでも」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 19:31:18.21 ID:bkYSHE8w0
女「はい!あ、でも……あの、お味噌汁とかおにぎりしか出来ませんが」
男「別にそれでいいしめんどくさくなったら作らなくてもいいから気にしないでよ」
女「……」
男「あ。違う違う。迷惑とかじゃなくて、朝ごはんは基本的にあまり食べないのですはい」
女「そ、そうなのですか?」
男「そうなのです。でも最近はたまに食べる事にしてるだけなのです。今日もパンがなければないでよかったのです」
女「はぁ……」
男「いやなんか、友達にふと朝ごはんを食べてない事を知られると絶対朝は食べないとだめとか言われた」
女「お友達の方にですか」
男「だからまぁ、たまに食べてる、朝に」
女「……きっとその御方は男さんの事を心配していらっしゃるんだと思います」
男「倒れない様にとか言ってたからまぁそうなんだと思うよー、いや倒れねぇって言ったんだけどさ」
女「いいお友達をお持ちなんですね。男さんは」
男「まぁー、あいつは優しいね。何で俺なんかに優しいのかは永遠の謎になるんだろうけど……ああそうだ。連れてこようか?」
女「え?」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 19:37:37.04 ID:bkYSHE8w0
男「その姿って他の人にも見えるんでしょ?」
女「お、おそらくは」
男「んじゃ友達になればいいよ、あいつと。女さんや俺と同年代っぽいし、なにより女さんと同性だしね」
女「同性?……え!?そのお友達の方は女性なんですか!?」
男「そうだけど」
女「……」
男「どったの、目まん丸にして」
女「あ、いえ……私の時代では、異性のお友達というと……想像できなかったので」
男「そうなの?ふーん……え、でも」
女「な、なんですか?」
男「俺と女さんって、今同じ場所で生活?してるじゃん」
女「は、はい。……それが?」
男「俺と女さんって異性じゃん。それはいいの?客観的にみてこの状況って異性のお友達みたいな、てかそれ以上に見られてもおかしくn……どしたの女さん」
女「………………そ……う……です……ね」
男「やっぱ女さんは面白いね。そろそろ大学行くわ」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 19:47:28.49 ID:bkYSHE8w0
男「というわけで幽霊とお友達になろうキャンペーンを行う。参加してくれるな?」
友「え、やだ」
男「……」
友「……」
男「え、やだ?」
友「やだ」
男「なんで?」
友「なんとなく」
男「え、だって俺が幽霊見たって信じてないでしょ?」
友「うん」
男「その幽霊さんが今家にいるんだって、女さんっていうみたい」
友「……」
男「……俺が女さんの下着を買うって変態的な事をしてもいいと?」
友「それはだめ」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 19:53:27.09 ID:bkYSHE8w0
男「じゃあ参加してくれ」
友「えらく強引だなおい」
男「だって女さんも恥ずかしいだろうし」
友「……あのさぁ」
男「ん?」
友「あんたとその…女さん?はなんなの?同棲してるの?付き合ってるの!?Hしてたりするの!!?」
男「そのセリフを大声で言った事によって今現在周りの視線がすごい事になってるけどはっきり否定させてもらう。NO」
友「……あ、そう」
男「なんかそういう目で見てないんだよね今の所。幽霊さんだからかもね、美人な方だとは思うけども」
友「ふーん……それでも迫られたらどうなるか分からない癖に」 ボソッ
男「?」
友「……いいよ。会ったげる。あんたの妄想に付き合ったげる」
男「……んじゃ今夜俺んち来て」
友「ん」
友(……妄想じゃないのは……知ってるけど……会いたくないわね…………でも現状把握しなきゃ……)
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:13:16.70 ID:bkYSHE8w0
男「ただいま」
女「あ。おかえりなさい男さん、今日はバイトはないんですか?」
男「今日はやすみー、なのでのんびりする。うむ」
女「ふふっ」
男「そういえば、女さんは寝たりするの?」
女「あ、えっと……はい、寝ることも出来ますよ。必要はないんです」
男「便利すぎるなそれは。俺にも睡眠時間が必要なくなったらその分バイト入れるのに」
女「で、でもそれはお疲れになりませんか?」
男「……言ってみただけだよ」
女「!……ふふ、本当ですか?」
男「本当です」
女「そうですか」
男「笑わないの」
女「ごめんなさい、ふふっ」
男「あ、そうそう。朝に言った通りだけど、もうちょっとしたら友達来るから」
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:18:58.12 ID:bkYSHE8w0
女「あ、そういえばそんな事を仰ってましたね」
男「うん、友さんです」
女「友さん」
男「うん友さん。めっちゃいい奴」
女「あの、その方には……私の事は?」
男「言ってあるけどもしかしてダメだった?」
女「あ、いえ。でもあの、できるだけ口外はしないで頂けると有り難いかもしれないです。すみません」
男「わかった」
prrrr prrrr
男「もしも。あーうん。いいよ、アイス買ってきてくれ、お願い……ケチ」
ピッ
男「くるって」
女「……」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:27:04.89 ID:bkYSHE8w0
友「お邪魔しマース」
男「きゃー不審者よー警察警察♪」
友「殴るよ?」
男「既に痛いのは何故だ」
友「……で?」
男「ん?」
友「相変わらず汚い部屋だけど、その幽霊さんは?」
男「ああうん。えっと、あれ?どこ?」
友「それを聞いてるんだけど」
男「えっと……おーい、でーておいでー」
友「ふん」
男「いや、マジだって」
友「あっそう……あ」
男「あ」
女「……あ」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:33:39.47 ID:bkYSHE8w0
男「と、いうわけで。女さん、こちら友。友、こちら女さん」
友「ちょっと待て、なんで私は呼び捨てなのさ」
男「細かい事は気にしない」
友「ふん……なによ」
女「あ、あの」
友「ああ、うん。えっと、初めまして」
女「は、はい!初めまして」
友「あの、聞いていい?」
女「あ、はい。なんでしょうか?」
友「……ねぇ」
男「?」
友「ちょっと出てて」
男「は?」
友「いいから、女の子同士の会話ってのがあるの。ちょっとだけ出てて」
男「なにその秘密の花園の香りがしそうな話は……あ、はい。出ます。終わったら呼んでください」バタンッ
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:39:16.58 ID:bkYSHE8w0
友「……ふー」
女「え?あの……」
友「で、幽霊ってのはマジなの?」
女「……あ」
友「どうなの?」
女「そう、です」
友「……そう」
女「あの……あの!」
友「 なに」
女「あの、友…さん?」
友「うん。呼び捨てでいいよ」
女「……あなた…」
友「ふーん」
友「気付いた?」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:55:48.64 ID:bkYSHE8w0
女「……」
友「そんなに警戒しないでよ」
女「あの、えっと」
友「お察しの通り」
女「……何時の方ですか?」
友「江戸時代だね。知ってる?江戸時代」
女「はい、学習しましたので」
友「あなたは?」
女「……平安です」
友「H1?H2?」
女「H3です」
友「え!?」
女「H3です」
友「……何してた人?」
女「言いたく有りません」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:02:40.25 ID:bkYSHE8w0
友「それにしてもH3って……10人もいないっていう……」
女「はい……でも、あなたも」
友「まぁ私もE3だけど」
女「やっぱり、そうでしたか」
友「そうかぁ、H3かぁ」
女「……」
友「なんであいつの所に?」
女「知り合いの、推薦で……あなたは、何故あの方のお側に?」
友「私は、あいつと昔、友達だったから」
女「え?」
友「今のあなたと一緒よ。あいつが昔住んでいた所の近くで最期を過ごしたくなって、でも大人での適合者がいなくて」
女「それは、つまり」
友「あいつが唯一大丈夫そうだったから、小さい姿になって。ね?分かるでしょ」
女「……でもそれならば!今は」
友「今は、違う。今は……あいつの友達」
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:09:46.24 ID:bkYSHE8w0
女「……先程も友達と仰っていましたが」
友「そういう友達じゃない。あの時は友達。今は、女友達」
女「そんな事は、不可能だと聞いていましたが?」
友「昔、最期を過ごしたのに。今私がこうしてここに存在している事が、不思議に映ってるって事?」
女「はい」
友「何のために私達は現世に降りて来られるチャンスを得られたか知ってる?」
女「現世にいた頃に、周りに束縛された人生を送り、本当に自分が送りたかった人生を送れなかった人への救済措置……と聞いてます」
友「だから現世で最期に自由に過ごして、満足してほしいって事でしょ?」
女「はい、そういう事ではないんですか?」
友「あってるよ」
女「では……あの」
友「満足したよ。とっても、満足した……はずだったんだけどね」
女「え?」
友「さてと……もうこの話はおしまい。私はあなたに【こういう類からの干渉】はもうしない。ただの友達として、あなたの力になれると思う」
女「……わかり……ました」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:15:15.13 ID:bkYSHE8w0
友「ま、干渉はしないけれども、あなた側からのアプローチは全然受け付けるよ。何でも聞いて」
女「よろしく、お願いします」
友「……」
女「……」
友「今の私の話が意味不明?」
女「合点がいかない事は、少しあります」
友「分からないままの方がいいよ。もし分かっちゃったら、あなたは私のライバルになるかもしれないから」
女「え?」
友「どれぐらい、滞在するつもりとか、ある?」
女「……分かりません。とりあえず、のんびり今の日本で生活してみたいと…・・言いますか」
友「そう……おっけ、んじゃあいつ呼ぼうか」
女「あ……はい」
友「おーい!いいよ入って」
男「おい既に蚊が大量発生してるんですけど。めっちゃ噛まれて痒いんですけど」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:25:20.84 ID:bkYSHE8w0
友「あーあ、腕真っ赤じゃん」
男「いやあなたのせいです」
友「ウナコーワとかある?」
男「ねぇよー、かゆいよかゆいよ」
女「あ、えっと。氷で冷やせばいいんじゃないでしょうか?」
男「お!ナイスアイデア、友ちゃんや、ちょっと冷凍庫から氷をとってはくれまいかね」
友「自分で取れ」
男「つめてぇなおい……って、あの、それは?」
友「え? あ」
男「そのベトーってなってるのは?」
友「買ってきた アイス」
男「鳴らない 電話 みたいに言ってんじゃねぇですよあんた!あちゃー……べっとり」
女「ぞ、雑巾を取ってきますね」
友「……ごめん」
男「ま、しゃーねー。買ってきてくれた事は感謝、あんがと」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:33:44.79 ID:bkYSHE8w0
友「うーん……私はだめだな。一つの事に集中すると他の事がおろそかになる」
男「何かに集中するのはいいことだ」
友「でも昔からなんだよな、もう少し改善しないと。そう思うだろ?」
男「昔って言われてもお前の昔を俺はしらないわけで」
友「ぁ」
男「え?」
友「だ、大学で一緒になってからって事だよ分かるでしょ。ばーか」
男「あ、はい。すみません」
友「…」
男「?」
女「ぞ、雑巾です!」
男「よし!ありがとう!ではいざ!」 ゴシゴシ
男「あ……」
女「ど、どうしました?まだ雑巾がいりますか?」
男「いや、なんでもない!……これ、……僕の冬用の寝間着のズボン部分です」 ボソッ ゴシゴシ
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:42:43.29 ID:bkYSHE8w0
男「よし、綺麗になった」
友「ごめんね」
男「もういいよ、さてさて」
女「?」
男「友、女ちゃんと仲良くできそうか?」
友「そういう事を聞くってデリカシーの欠片もないけどまぁ、うん、大丈夫。ね?」
女「あ、はい。これから暫くの間、よろしくお願い致します」
友「うん。さっきも言ったけど、何か分からないことがあったら聞いてね」
女「はい」
男「じゃあ早速ですが助けてあげてくれ」
友「え?なにが?」
男「女ちゃん今下着持ってないんだ、ノーブラノーパンなんだ。それは流石にまずいというか変だと思うので
買ってきてあげてくれ。というか一緒に買い物にでも行ってきてあげてくれ」
女「……」
友「……」
女「………ふ……ぇ……グスッ……」
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:48:39.23 ID:bkYSHE8w0
5分後
男「……ひゃの(あの)」
友「なに」
男「ひゃんひぇひょれはひゃふりゃれひゃんひぇひょうひゃ(何で俺は殴られたのでしょうか)」
友「何言ってんのあんた、日本語喋れないんなら黙ってれば?」
男「……」
女「……す、すみません。取り乱してしまって」
友「いや、どう考えてもあれが悪い。耐性ないもんねしかも。……私も最初の頃はすごく驚いたんだから(ボソッ)」
女「すみません」
男「いひゃ、ひゃいひょうふ(いや、大丈夫)、こひひゃほほすはん(こちらこそすまん)」
友「はー……そうだった。あんたは元々その為に私を呼んだんだったわ。マジだと思わなかったけど真剣だったわけね」
男「」コクコク
友「はぁ……もう……分かった。何とかするから。あした休みでしょ、明日にでも買い物に行こう?」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:51:44.14 ID:bkYSHE8w0
女「あ……はい、よろしくお願いいたします」ペコッ
友「うん、カワイイの選んであげる」
女「わ、私には……そんなに可愛いものは、似合わないと思いますが」
友「大丈夫大丈夫。とっても美人だしもうオールオッケー」
男「……ふぅ」
友「あんたも行くのよ?」
男「!?」
友「バイトないでしょ明日、知ってんだからね」
男「にゃんでしっふぇんの?」
友「ッ!……いいから」
男「……」
友「……へ、返事は」
男「ひゃい」
友「ん」
女「……」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:01:10.37 ID:bkYSHE8w0
10分後
友「じゃ」
男「ん?」
友「そろそろ帰る」
男「あ、そう?」
友「明日の朝10時頃に来るから」
男「マジで来るのか」
友「女ちゃんの為にね」
男「ふむ、鍵は開けとく」
友「あんたは多分寝てるでしょうね」
男「ま、ね」
友「叩き起こす」
男「……」
友「じゃ おやすみ。女ちゃんもおやすみ」
男「ん」
女「おやすみなさい」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:06:10.05 ID:bkYSHE8w0
男「ふー」
女「あの、大丈夫ですか?頬」
男「うん、なんかごめん。デリカシーが無かった」
女「い、いえ……いいんです」
男「うん」
女「……あの」
男「なに?」
女「友さん、とてもいい方で、よかったです。紹介していただいてありがとうございます」
男「だろ?あいつは優しいからね。俺とは正反対」
女「男さんも優しいですよ?」
男「俺は優しいとかないから、基本あんまり物事に干渉しないだけなんだよ」
女「そうなんですか?」
男「だと自分では思ってる、他人からはどう思われてるかは興味ない」
女「……友さんの事を、男さんはどう思ってますか?」
男「ん?」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:21:00.10 ID:bkYSHE8w0
女「……」
男「好きだけど?」
女「えっと……それは、恋愛感情ですか?」
男「ん?……んー……あれ、考えた事なかったな」
女「……」
男「……よくわかんねぇや。でも好きだよ、優しい奴だしね。いい奴」
女「そうですか」
男「どったの?」
女「い、いえ!では、そろそろ寝ますか?」
男「ん、寝るかなー。そういや俺いっつも女さんより寝てるけど女さんは寝ないんだよね?」
女「あ、いえ。今日はその、寝ようかと」
男「んじゃ布団敷くわ」
女「あ、いえ、そんなお手数をおかけするわけには。私がやりますので」
男「そう?……んじゃ適当に使っていいから、おやすみ」
女「はい、おやすみなさい男さん」
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:24:23.31 ID:bkYSHE8w0
3時間後
男「……zzz」
女「……」
「……」
「……幽霊として現世に降りている間は、人間から恋愛感情を抱かれる事はない」
「そういう決まり。ルールだと、聞いていましたが」
「……やはり、そうだと思います。でも……それなら……」
女「……友さんは…………」
友「……」
友「…………忘れてるのは、当然。何ショック受けてるんだか……ばかじゃないの」
友「……」
「…………グスッ……」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 22:31:00.53 ID:bkYSHE8w0
続く
また来週にでも似た様な事するので(どっかで)
そんときゃよろしくお願いいたします。
女も友も幽霊です。
それぞれの時代で人生を過ごした人のなかで、特に位が高い人物として人生を過ごし、束縛されまくった方々を
ランク付けして、現在1000人程この女や友達の様な「満足キャンペーン」を行わせている所が存在するという感じで
ランクは平安時代出身ならH1、H2、H3。江戸時代出身E1、E2、E3と、三段階に分けられ
数字が大きいほど大変な地位にいた人物ですので「満足キャンペーン」も数字が低い人より優遇されます。という感じで。
女はH3(平安時代出身者で10人程) 友はE3(江戸時代出身者で30人程)という感じです。
男の所には過去女(と友もですね)を含めて6人の幽霊が現れています。全員がそれぞれの時代の【3】の方々という感じ。
ではまた来週にでも。乙でした。
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:34:33.63 ID:YEtOBu9f0 [3/4]
え、ちょっとまてよ
このスレは?
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 22:35:01.16 ID:ko+vel22O
ここで切んのかよw
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 22:38:01.60 ID:bkYSHE8w0
>>143
落として下さい
>>144
切ります
個人的には女は綺麗な腰まである黒髪ロングで友は方までのこれまた黒髪セミロングだと思って書いてました。
ではさようならありがとうございました。
prrrr prrrr
ピッ
男「……んぁ?」
友「講義。10分前」
男「げ……代返。よろしく」
友「声マネなんて出来ないって、来な」
男「……うーん」
友「今日休んだら結構やばいよ」
男「なんでぇ?」
友「小テストある」
男「……oh」
友「来な」
男「うん、OK」
友「よし、じゃ切るわ」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:13:49.33 ID:bkYSHE8w0
ガラッ
教授「ん?遅いぞ。名前は」
男「履修番号928406の男です」
教授「……お前そろそろリーチだぞ」
男「え?」
教授「5回休んだら単位なし」
男「い、今何回ですか?」
教授「というか今講義してるから後で聞きに来い、説教もするから」
男「すみません」
男「…」キョロキョロ
男「……」ガタッ
友「……ばかだねあんたは」
男「やっべぇべ。おい小テストの範囲は?」
友「終わったけど。今」
男「……oh」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:19:16.38 ID:bkYSHE8w0
教授「というわけでだなガミガミ、お前はいつもガミガミ、もうちょっと生活態度の改善をだなガミガミ」
男「いやはやおっしゃる通りでハイハイ、いやホント反論の余地もハイハイ、ですよね直した方がいいですよねハイハイ」
教授「ガミガミ、ガミガミガミガミガミガミ」
男「ハイハイ、ハイハイハイハイハイハイ」
教授「ガミ」
男「ハイ」
教授「ガミ?」
男「ハイ」
教授「……じゃあ来週は最初からくるんだぞ。あとこのレポートな、やって出せば小テストやった事にしといてやる」
男「へへー、ありがたき幸せでございます」
教授「じゃ、次の講義行け」
男「へへー」
ガラッ バタンッ
男「……お」
友「さっさと行くよ」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:23:28.41 ID:bkYSHE8w0
男「終わった終わった」
友「お昼ごはんは?」
男「お金がないのでいらないです」 グー
友「……奢ったげる」
男「お前神様かよちょっと拝ませろよボケ」
友「いいから、行くよ」
男「へへー」
友「はぁ……」
男「うっま、この醤油ラーメン最強すぎるだろ」
友「よかったね」
男「あんがと」
友「いいけどさ、別に。今度何かお願い聞いてね」
男「……」ズズー
友「聞いてね?…………おい」
男「……」ズズーーーー
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:27:07.78 ID:bkYSHE8w0
男「そういやさ」
友「なに」
男「また幽霊見たぜ」
友「……出た」
男「いや、今回のはマジ」
友「じゃあ前回のは?」
男「……あれもまぁ…うん」
友「前回は嘘だったと、その前は?」
男「あれ……はまぁ……」
友「オオカミ少年というお話を知っているかね男くん」
男「……」ズズー
友「おい」
男「でも今日の朝来たんだよな」
友「普通に話をすすめるなっての……って朝?」
男「今朝」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:30:18.96 ID:bkYSHE8w0
友「嘘つくならもうちょっとうまくつきなよ」
男「えーでもなぁ…マジだって。夜勤明けで寝てたら何か声が聞こえるんだよ」
友「なんて?」
男「うらめしやって」
友「……朝じゃん」
男「だろ?だからそのお前のテンションと同じテンションで朝だから夜に出ろと言ってやって
そのまま寝て、お前に起こされて大学に来て今に至る」
友「……信じて欲しい?」
男「いや別に」
友「じゃあ信じる」
男「あっそう…」ズズー
友「……バイトは?」
男「これから……お、おかわりよかですか?」
友「………」
男「あ、腹八分目だよなやっぱ、うんうん」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:33:59.37 ID:bkYSHE8w0
男「らーしゃせー」
男「ありあとあしたー」
男「あたためますか?」
男「390円になりまーす」
男「ありあとしたー」
店長「男くん」
男「あ、はいー」
店長「もうちょっと元気よく」
男「あ、はいー!」
男「らーしゃっせー!」
男「ありあとやしたー!」
男「あたためますか!?」
男「540円になります!!」
店長「……まぁいっか」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:42:43.75 ID:bkYSHE8w0
男「おつかれっしたー」
男「ふー」
男「……ふぁぁ……」
男「……」 コキ コキ ゴキ
男「いっ!……くぅぅ…」
男「……はよ寝よ」
ガチャッ
男「ただいまー」
女「あ、お、おかえりなさい」
男「布団布団っとー」
女「あ、えっとここに敷いておきました」
男「さてとー、おやすみー」ゴロンッ
女「あ、えっと……おやすみなさいー………………あれ?」
男「……」
女「……」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:49:38.97 ID:bkYSHE8w0
女「……う、うらめしや」
男「……」
女「よ、夜ですよね今」
男「うん」
女「う、うらめしやー」
男「……」
女「……」
男「……」
女「……う、うらめし……ヒック…やー」
男「!? こ、コワイナー!オバケダー!ギャー!」
女「こ、怖がらないでぇ……ぅぅ」
男「ぇ……」
女「ヒック……」
男「じゃ、どうしろと?」
女「え?」
男「え?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 06:58:49.92 ID:bkYSHE8w0
5分後
男「はいティッシュ」
女「すみまぜ…」チーン
男「ゴミ箱そこ」
女「あ、はい」
男「じゃーえっと……寝ていい?」
女「あの…えっと……」
男「うん?」
女「今までも、幽霊とかに出会った事は…ありますよね?」
男「俺ってやっぱり遭いやすい体質とかそういうのなの?」
女「といいますか…」
男「?」
女「あの、驚かないで聞いて頂けますか?」
男「それは聞かないと分からないけど……何かあんの?」
女「はい。あの……あなたはこの地域で最もまともな方として知られてるんです」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:08:11.47 ID:bkYSHE8w0
男「何が?」
女「えっと…人間性といいますか」
男「褒められてる?」
女「あ、はい」
男「この地域ってのは?」
女「あの、死んだ物が魂を持つのは結構低い確率でして、現実世界の人が想像している程多くはないんです。
日本には私を含めて1000人程の幽霊がいるって事らしいんですが」
男「多いんじゃないかねそれは」
女「あ、でも八百万はいませんよって事です、はい」
男「ああ、うんうん。それで?」
女「そして、その幽霊という存在になったものは、地上にある程度自分の好きな時間滞在できて、満足したら成仏するという流れになるわけです」
男「あ……そう」
女「それで、幽霊が地上に滞在する場合は、ある程度の人間性を持っている幽霊を毛嫌いしていない、
幽霊を否定していない人間の所に身を置かないといけないんです」
男「なんで」
女「き、決まりなんだそうです……」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:15:09.27 ID:bkYSHE8w0
男「決まりか……じゃあしょうがない…のか?」
女「は、はい」
男「で、その人間が俺って事?」
女「その通りです。私は西日本出身の人間だったので、東日本の地を見てみたかったので、このあたりの地域を
幽霊として見てみたいと思いました。それで、この地域で人間性が高い人間というのを探したら……」
男「俺?」
女「ええ、あなたが一番幽霊がいて居心地がいいと……噂になっていまして」
男「噂て」
女「幽霊の方々が成仏する際に、自分が過ごした最後の現世について、居心地の良さを報告する場所がありまして」
男「……」
女「そこの…ええっと……ここでいう掲示板みたいなものに、あなたの所は、過ごしやすかったと…ありまして」
男「……その場所ってあれ?霊界的な所?」
女「……」
男「……うーん。何人かしか来たことないぞ?」
女「普通の方で、幽霊が何人か来ている方が、全国に何人いると思います?」
男「シラネ」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:19:11.65 ID:bkYSHE8w0
女「あなたの所には、今まで5人程の方がいらしている筈です」
男「んーと……うん。そんぐらいかも」
女「全国に5人も幽霊の方と関わりを持った事のある方は……全国にあなたを含めて…10人程だと言われています」
男「……褒められている気がしない……と、いうか」
女「あ、はい」
男「……別にいてもいいから。寝ていい?眠い」
女「あ……え、えっと」
男「つか……寝る。限界……」
女「あ…」
男「……zzz」
女「……」モジモジ
朝
prrrr prrr
ピッ
男「……もしm友「あと20分」……へい」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:25:20.91 ID:bkYSHE8w0
教授「で、あるからして~、ということであり~、そこで先程導き出した公式からの情報を入れて~~」
男「……」 ボー
友「……ノートとらないの?」コソッ
男「……ん……とるよ」
教授「んじゃここ消すぞー、それで~~」
男「あ」
友「……」 スッ
男「ありがたやありがたや」
友「はぁ……」
男「今日はこれで終わりかー」
友「あーそっか。私は次もある」
男「んじゃバイトまで仮眠取るかねぇ」
友「ふーん、まぁ無理しない様に」
男「ご忠告感謝感謝、じゃ」
友「…………」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:27:33.84 ID:bkYSHE8w0
ガチャッ
男「ふぁぁ……」
女「え?きゃぁ!!」
男「え……おおー……ナイスバデー」
女「み、見ないで下さい!」
男「あ、そうだね」
女「だから!み、見ないで下さいって!」
男「あ、そうだね」
女「……もう!」ササッ
男「あ」
女「見ないで下さい!」
男「……あ、そうだね」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:33:53.25 ID:bkYSHE8w0
5分後
男「……えーつと」
女「あの……?」
男「夜限定…じゃなかったっけ?」
女「?」
男「幽霊って……夜しか出ないんじゃないの?」
女「そ、その……それは現世の方々の想像でして、実際は……お昼もいられるんです」
男「あ、そう」
女「わ、私も生きていた頃はそう思っていましたので…気持ちはわかります」
男「ふーん」
女「あ、あの……男…さん?」
男「はいなんでございましょう」
女「し、暫く……お世話になります。よ、よろしくお願いいたします」 ペコッ
男「あ、これはどうも御丁寧に。こちらこそこちらこそ」ペコッ
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:38:10.73 ID:bkYSHE8w0
女「と、ところで」
男「なに」
女「男さんは……大学は?」
男「ああ。えっとね、今日はさっき受けた講義で終わりだから、今からバイトまで仮眠を取りに家に帰ってきたわけで」
女「あ、なるほど。大学というものについて、あまりよく知らないので」
男「大学行ってないの?」
女「あ、いえ。大学が…存在していなかった時の人間だったもので」
男「いつの人だったのさ」
女「……へ、平安時代……です」
男「…………実に面白い」
女「あ、あの……ほんと…なんですけど」
男「実に面白い」
女「え、えっと……その……」
男「話は変わりますが」
女「あ、はい」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:42:53.41 ID:bkYSHE8w0
男「こう、足あるじゃない、あなた」
女「? ええ」
男「あなたに、俺はこう、触れられるの?前に来たおっさんの幽霊は触れた気がするんだよね。
その前に来たおばさんは何か触れなかった」
女「あ、はい。幽霊として現世に降りる際に、触れられる体にするかそれこそ幽霊、という体にするかを選べるのです。
前者の場合は普通の人間として過ごせて、後者の場合は壁をすり抜けたり空を飛べたりできます」
男「……なるほど」
女「私は前者を選びましたので、触れますよ。普通の人間の女の方と一緒です」
男「ふむ」
女「触ってみますか?」
男「じゃ、握手しよう」
女「あ、はい」
ギュッ
男「……」
女「……あ、あの……どうでしょうか」
男「……うん。触れるな……って……感じ」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:49:02.91 ID:bkYSHE8w0
女「あ、あの……もういいですか?」
男「ん?……」
女「あ、あの……」
男「あり?この感じ……」
女「……ぁの…」
男「ん?」
女「……」
男「おおすまん!」 パッ
女「す、すみません……男の方に…あまり触れられた事のない人生でしたので……」
男「平安ってそうなの?」
女「私は……その……」
男「? まぁ別にいいけど、えっと。すまんね」
女「あ、いえ……あの、それで……」
男「どした?」
女「お、お風呂に……入らせて頂いても?」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 07:55:13.00 ID:bkYSHE8w0
男「ああ風呂ね。きったねーけどいいの?」
女「え、ええ。湯浴みができれば……」
男「シャワーの使い方とかは?」
女「お、男さんが大学に行ってらっしゃる間に、失礼ながら学習させていただいて……」
男「……あ、だから濡れてたと。シャワーと蛇口から出るのとミスって被っちゃったみたいな」
女「す、,鋭いです……お恥ずかしながらその通りで……」
男「ま、失敗は成功の母だよ。ファイト」
女「あ、はい」
男「じゃーまぁ、俺は寝るので、8時になったら起こしてもらえる?」
女「え、ええ。8時ですね。分かりました」
男「じゃあタオルは適当に使って洗濯物入れにポイってしといてくれればいいんで」
女「はい」
男「じゃあおやすみー」
女「はい、おやすみなさいー」
男「んー……」ゴロンッ
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:01:22.39 ID:bkYSHE8w0
女「こ、これでいいのよ…ね」
キュッ シャァァァ
女「ひゃ」
男(なんか、誰かと触れた時と同じ感じが……誰だっけか)
男(まー分かんねぇけども……)
男(というか十二単衣って奴を着てたりしたのだろうか……彼女は)
男(あ……てか名前聞いてねぇわ……)
男(ま……起きてから聞くか)
男「………zzz」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:07:45.17 ID:bkYSHE8w0
「ねぇ」
「なぁに?」
「私が気持ちが悪いとは思わないの?」
「どうして?」
「ど、どうしてってあなた……私はその…幽霊だからよ」
「幽霊なのかぁ」
「そうよ?」
「でも綺麗な人だから」
「え?」
「別に気持ちが悪いとか思わないけど?」
「……」
「あなたはあなたでしょ。俺は俺だし。一緒だよ。俺はあなたの事すきだよ、へへ」
「……ありがと…………なんであなたが推薦されてたのか……分かった気がする」
「え?どういう事?」
「ううん、何でもないの……それじゃあ………またね」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:12:49.97 ID:bkYSHE8w0
女「男さん、男さん」 ユサユサ
男「……」
女「男さーん。8時ですけど……あの、もしもし?」ユサユサ
男「……」パチッ
女「あ、男さん」
男「……どういう事?」
女「え?」
男「……」
女「8時に起こしてくれって、おっしゃいませんでしたか……で、ですから私……あの、何か私間違いを……」
男「え?あー……違う。ごめん。8時であってる」
女「あ……よかった」
男「……今のは、ですね。寝ぼけていたのですよええ」
女「あ……ふふ」
男「ええ、お恥ずかしい事ですな。はっはっはっ……さてとー……行くか」
女「アルバイトですか?」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:19:06.40 ID:bkYSHE8w0
男「そそ、えーと着替え……あ、そういや……」 チラッ
女「?」
男「んと……その服は?」
女「ああ、これは……その、現世に来る際に幾つかこの時代にあった服装を見繕ってもらえまして」
男「なるほど」
女「あ、でも数は少ないので……その、ご迷惑でしょうが少しだけ服を置くスペースを頂ければ」
男「いいよ、えーと、じゃあそこら辺に置いてね。俺は大体この一角に置いてるから」
女「あ、はい。ありがとうございます」 ペコッ
男「あーでも下着入れってどうすっかな。俺のはこれだけど下着は流石に…ねぇ?」
女「………」
男「………あの」
女「……し、下着は……その……まだ……」
男「まだ?……!……ま、まだって……えっと…もしや?」
女「……」コクッ
男「じゃあ今……と、とにかく!今からバイトに行ってきます!4時頃帰りますので、では!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:25:54.62 ID:bkYSHE8w0
男「しゃーせー」
男「405円になりますー」
男「ありあとしたー」
同僚「おーいあそこの棚の奴廃棄ね。」
男「あー今やります」
同「頼むわ」
男「……先輩」
同「なんだー?」
男「女に下着買うってやっぱ変態っすかね?」
同「ブッ……」
男「……」
同「……男」
男「……はい?」
同「童貞卒業おめでとうー!」
男「ちげぇっすよ」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:32:18.63 ID:bkYSHE8w0
同「なんだよエロゲの選択肢の話か?だった買っていったら下着で手コキプレイで、買っていかなかったら膝コキプレイだろうな」
男「だからエロゲの話でもないっすよ、というかしたことないですよ俺。なんすかそれは」
同「お前エロゲしてないとか人生損してるとしか言いようがないんだがマジで」
男「まー人には人それぞれの人生の価値観って奴がありますからねぇ」
同「バカにされた気がする。すっごく今バカにされた気がする」
男「気のせいっすよ」
同「で?…じゃあなんでそういう話を?」
男「えーと……あ、そうそう。俺の話ではないんですよ。知り合いの話ですええ」
同「知り合いとな」
男「左様で、知り合いの彼女が誕生日に下着をプレゼントしてほしいとかなんとか言ってきたそうで」
同「そいつエロゲしてるだけだろ。リアルでそんな彼女持ちだったとしたら世の中のあまりの理不尽具合に俺が精神を今まで異常にズタボロにされる」
男「じゃあ想像でもいいですけど、どうしたほうがいいっすかね?」
同「スルー!?まさかのスルーか!?」
男(……相談相手間違えた)
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:37:56.83 ID:bkYSHE8w0
30分後
同「さてあのあとすぐにお客さん来たり業者さん来たりで忙しかったわけだがその間に俺は考えてみた」
男「おー、助かります」
同「ズバリだな。彼女と一緒に買いに行くべきだと思う」
男「……おー」
同「結局は彼女に下着をプレゼントしてもそのセンスに彼女が納得しなかったら好感度が下がる→GAMEOVERなのは目に見えてる」
男「エロゲの話じゃないんすけど」
同「現実でもそうだよ。失礼な」
男「あんた経験したことないくせに」
同「ぐさっ!今来たよぐさっと!俺の心を抉る一撃を放つな男よ」
男「あ、すみませんつい」
同「ついじゃねぇよ!つい位でそんな一撃放てるんならお前が本気になったら俺を殺せるレベルの爆弾発言投げかけられるんじゃねぇの!?
怖いよ俺は……」
男(……実は俺の家に今女の子がいるんですけどノーパンノーブラの………い、言いたい……)
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:42:14.44 ID:bkYSHE8w0
同「まぁとにかくだ。普通の意見としても彼女と買いに行くのはありだと思うぞ」
男「……そうっすかねぇ?」
同「そうだよ!俺を信じろ!」
男「でもプレゼント……うーん……まぁいっか」
同「ああ!必ずそいつはハッピーエンドを手に入れるハズだ。いざとなったら攻略サイトにセーブデータが置いてある事を助言してやれ」
男「だからエロゲの話じゃねぇって言ってるっしょ」
同「あ、お客さんだ」
男「ああ、俺行きます。取り敢えず助言どうも」
同「なに、いいって事よ(キリッ」
男「……(見なかった事にしよう)……らっしゃせー……あ」
友「……」
男「……」 ピッ ピッ
友「……」 ジー
男「……735円になりまーす」
友「……」 チャリン
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 08:57:23.84 ID:bkYSHE8w0
男「ありあとしたー」
同「3時半か、そろそろお前上がりじゃね?」
男「そっすね。お疲れ様です」
同「うん」
男「じゃあ着替えますんで失礼します」
同「うい」
bbbb bbbb
男「……」
bbbb bbbb
男「……mailが来てますなぁ……5件ほど」
【何今の!】
【誰もいないんだから何か言いなさいよ!いいでしょ別に!】
【私は怒っています】
【というわけで】
【今から上がりでしょ?店の前に大至急来な】
男「……oh」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:11:12.16 ID:bkYSHE8w0
男「……」
友「……」
男「……ごめんなさい」
友「うん」
男「ところでなんで怒ってるんだ?」
友「いや、何か言いなさいよって話でしょ!せっかく来てあげたのにこんな時間に!」
男「はぁ……そういえば今4時前だけど何故に来たのさ」
友「……それは」
男「なにさ」
友「いや、あんた今日の朝何かボーっとしてて、わ、私さっきまでマックでレポートやってて……あんたバイトちゃんとやってんのかな
ってちょっと気になって……みたいな?アイス買いに来たのが90%の理由だけどね」
男「ほー……そんなn…友「い、いや別にそんなに心配してくれて嬉しいとか言われても嬉しくないから!!マジで!勘違いとかないわ!」
男「………そんなに時間かかるレポートってあったっけ?……と言おうとしたと……いいますか……」
友「あ……」
男「うん……それで?あったっけ?」
友「あ、あんたは取ってない講義の奴」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:14:23.82 ID:bkYSHE8w0
男「あ、そう」
友「そ、そう」
男「……」
友「……」
男「あなたはだんだん顔が赤くなぁーる、赤くなぁーる」
友「うるさい!」
男「そんなに心配してくれたなんて、うれしいなぁ」
友「ちがう!ばか!」
男「あんがと」
友「ぅ……ちがうっつってんで…しょ……」
男「ああそういえばさ」
友「な、なに……」
男「女に下着をプレゼントするって状況になったら自分で買いに行くべき?
それとも女の子にプレゼントするって事を知らせて一緒に買いに行くべき?」
バキッ
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:23:26.92 ID:bkYSHE8w0
友「……」
男「いたすぎる…」
友「何?変態になったわけ?」
男「失礼な。俺は元から変態だ」
友「余計悪いわ!」
男「なー、どっちだよ」
友「……私に下着プレゼントって……ほ、惚れてんの?」
男「お前じゃないけど」
友「え…」
男「うん」
友「……だれ?」
男「幽霊さん、持ってないんだと下着」
友「……」
男「……」
友「分かったよ。私が悪かった。……病院に行こう?大丈夫。治せるよ」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:28:44.29 ID:bkYSHE8w0
男「マジなんだってば」
友「あっそ」
男「マジで」
友「はいはい」
男「信じてねぇっすな」
友「信じてねぇっすよ。変なゲームでもしてるんでしょどうせ」
男「そうか、あれはゲームなのか」
友「知らんがな」
男「うーん……まぁ帰ってもういなかったらゲームという事にしよう」
友「そういえば明日は3講時目からだっけ」
男「ん」
友「もう眠そうだ」
男「うん」
友「帰ったらまたバタンキューって感じだ」
男「うん」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:30:58.69 ID:bkYSHE8w0
友「……ね」
男「うん」
友「ま……あれよ」
男「……ん?」
友「お疲れ様」 ナデナデ
男「………ん?」
友「……な、なに」
男「……ん?この感じは……」
友「は?」
男「なんだっけ?あれ?」
友「……」
男「……帰る」
友「ん、気をつけて」
男「ん、じゃ」
友「じゃ」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:36:39.84 ID:bkYSHE8w0
ガチャッ
女「あ、おかえりなさい」
男「あ、いた」
女「え?あ、あの……や、やっぱり……お邪魔……ですか?」
男「あ、違う違う。ちゃんといたって意味」
女「え?」
男「いやこっちの話。とにかく大丈夫。オールオッケィ」
女「……?」
男「あ、風呂入った?」
女「あ、はい。頂きました。えっと……男さんもお入りになってください。今沸かしている所なので」
男「おー、んじゃ入ろうかな」
女「はい」
男「どうもどうも」 ヌギヌギ
女「え?…!!ちょ、ちょっと!ここで脱がないで下さい」
男「え?……あ、そうか。ごめん」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:44:38.47 ID:bkYSHE8w0
男「いーい湯、だんなん。あははん。」
女「……歌ってる、なんの歌だろう……」
男「いーい湯、だんなん。あははん。」
女「……楽しそう」
男「ババンババンバンバン あびばびば ババンババンバンバン あびばびばよいしょよいしょ」
女「……あびばびば」
男「ババンババンバンバン♪」
女「ふふ」
男「ふー……」
女「あ」
男「いいお湯だったー、ありがとう沸かしてくれてて」
女「4時頃帰るとおっしゃっていたので」
男「うん、言っといて正解だったなこりゃ」
女「ふふ」
男「さてと……風呂入ったら急激に眠気が……お布団お布団……」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:51:26.82 ID:bkYSHE8w0
女「……いつも、こういう生活なんですか?」
男「まぁそうかも。ここ2年位は、学費を稼いでるので」
女「なるほど」
男「風呂に入ってる時に思い出したんだけど、去年来たおっさんはさ」
女「え?」
男「幽霊のおっさん」
女「あ、はい」
男「なんだっけか。いきなり目の前にいて、「ちょっと置いておくれ」とか言ってたので「いっすよ」っつって適当に住んでた」
女「はぁ……」
男「……んでなんか「今の日本はスゴイのぉ」とか言いまくってて「そっすかぁ」とか相槌打ってて」
女「……」
男「んで何かそのおっさんの現世の時の話を断片的に教えてくれたりね、俺のガキの頃の話聞きたがったり」
女「そ、その方はどんなお話を?」
男「なんか会社の社長さんだったらしくて色々部下をまとめるのが大変だとか言ってた様な……
苦労したんすねぇっつってお酒注いであげたりしてたらいつのまにかいなくなってたな。「君と話してると時間がゆっくり流れるね。実にいいよ」とか言ってた」
女「あの……その御方は……ですね」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 09:55:18.71 ID:bkYSHE8w0
男「ん?知り合い?」
女「……と、言いますか……あの……えっと……その方は…」
男「なに」
女「……私たちの時代の……天皇様でして……」
男「……」
女「……」
男「……」
女「……」
男「……名前さ、なんだっけ?」
女「え?」
男「あなたの。聞いてなかったけど」
女「!そ、そうでした……私、女と申します。申し遅れまして本当に申し訳ありません」
男「女さんね……いやぁ……あれだな。面白いねあなた」
女「え?」
男「じゃ、おやすみなさいー、適当にくつろいでくれていいからねー………zzzz」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 19:22:16.69 ID:bkYSHE8w0
男「……」パチッ
女「あ、おはようございます」
男「おはよー……腹へった」
女「あ、えっと」
男「そこのパンとってくれる?」
女「これですか?」
男「あんあと」 ムグムグ
女「……あ、あの、それだけですか?」
男「ん?んー……」ムグムグ
女「わ、私、何かお作りしましょうか?」
男「電化製品使えないでしょ?」
女「い、一応現世に降りる前に最低限の事は学習しましたので…大丈夫ですよ?」
男「シャワー使えなかったじゃん」
女「あ、あれは……ちょっと、学習不足でした。はい」
男「……んー……じゃあ明日にでも」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 19:31:18.21 ID:bkYSHE8w0
女「はい!あ、でも……あの、お味噌汁とかおにぎりしか出来ませんが」
男「別にそれでいいしめんどくさくなったら作らなくてもいいから気にしないでよ」
女「……」
男「あ。違う違う。迷惑とかじゃなくて、朝ごはんは基本的にあまり食べないのですはい」
女「そ、そうなのですか?」
男「そうなのです。でも最近はたまに食べる事にしてるだけなのです。今日もパンがなければないでよかったのです」
女「はぁ……」
男「いやなんか、友達にふと朝ごはんを食べてない事を知られると絶対朝は食べないとだめとか言われた」
女「お友達の方にですか」
男「だからまぁ、たまに食べてる、朝に」
女「……きっとその御方は男さんの事を心配していらっしゃるんだと思います」
男「倒れない様にとか言ってたからまぁそうなんだと思うよー、いや倒れねぇって言ったんだけどさ」
女「いいお友達をお持ちなんですね。男さんは」
男「まぁー、あいつは優しいね。何で俺なんかに優しいのかは永遠の謎になるんだろうけど……ああそうだ。連れてこようか?」
女「え?」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 19:37:37.04 ID:bkYSHE8w0
男「その姿って他の人にも見えるんでしょ?」
女「お、おそらくは」
男「んじゃ友達になればいいよ、あいつと。女さんや俺と同年代っぽいし、なにより女さんと同性だしね」
女「同性?……え!?そのお友達の方は女性なんですか!?」
男「そうだけど」
女「……」
男「どったの、目まん丸にして」
女「あ、いえ……私の時代では、異性のお友達というと……想像できなかったので」
男「そうなの?ふーん……え、でも」
女「な、なんですか?」
男「俺と女さんって、今同じ場所で生活?してるじゃん」
女「は、はい。……それが?」
男「俺と女さんって異性じゃん。それはいいの?客観的にみてこの状況って異性のお友達みたいな、てかそれ以上に見られてもおかしくn……どしたの女さん」
女「………………そ……う……です……ね」
男「やっぱ女さんは面白いね。そろそろ大学行くわ」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 19:47:28.49 ID:bkYSHE8w0
男「というわけで幽霊とお友達になろうキャンペーンを行う。参加してくれるな?」
友「え、やだ」
男「……」
友「……」
男「え、やだ?」
友「やだ」
男「なんで?」
友「なんとなく」
男「え、だって俺が幽霊見たって信じてないでしょ?」
友「うん」
男「その幽霊さんが今家にいるんだって、女さんっていうみたい」
友「……」
男「……俺が女さんの下着を買うって変態的な事をしてもいいと?」
友「それはだめ」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 19:53:27.09 ID:bkYSHE8w0
男「じゃあ参加してくれ」
友「えらく強引だなおい」
男「だって女さんも恥ずかしいだろうし」
友「……あのさぁ」
男「ん?」
友「あんたとその…女さん?はなんなの?同棲してるの?付き合ってるの!?Hしてたりするの!!?」
男「そのセリフを大声で言った事によって今現在周りの視線がすごい事になってるけどはっきり否定させてもらう。NO」
友「……あ、そう」
男「なんかそういう目で見てないんだよね今の所。幽霊さんだからかもね、美人な方だとは思うけども」
友「ふーん……それでも迫られたらどうなるか分からない癖に」 ボソッ
男「?」
友「……いいよ。会ったげる。あんたの妄想に付き合ったげる」
男「……んじゃ今夜俺んち来て」
友「ん」
友(……妄想じゃないのは……知ってるけど……会いたくないわね…………でも現状把握しなきゃ……)
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:13:16.70 ID:bkYSHE8w0
男「ただいま」
女「あ。おかえりなさい男さん、今日はバイトはないんですか?」
男「今日はやすみー、なのでのんびりする。うむ」
女「ふふっ」
男「そういえば、女さんは寝たりするの?」
女「あ、えっと……はい、寝ることも出来ますよ。必要はないんです」
男「便利すぎるなそれは。俺にも睡眠時間が必要なくなったらその分バイト入れるのに」
女「で、でもそれはお疲れになりませんか?」
男「……言ってみただけだよ」
女「!……ふふ、本当ですか?」
男「本当です」
女「そうですか」
男「笑わないの」
女「ごめんなさい、ふふっ」
男「あ、そうそう。朝に言った通りだけど、もうちょっとしたら友達来るから」
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:18:58.12 ID:bkYSHE8w0
女「あ、そういえばそんな事を仰ってましたね」
男「うん、友さんです」
女「友さん」
男「うん友さん。めっちゃいい奴」
女「あの、その方には……私の事は?」
男「言ってあるけどもしかしてダメだった?」
女「あ、いえ。でもあの、できるだけ口外はしないで頂けると有り難いかもしれないです。すみません」
男「わかった」
prrrr prrrr
男「もしも。あーうん。いいよ、アイス買ってきてくれ、お願い……ケチ」
ピッ
男「くるって」
女「……」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:27:04.89 ID:bkYSHE8w0
友「お邪魔しマース」
男「きゃー不審者よー警察警察♪」
友「殴るよ?」
男「既に痛いのは何故だ」
友「……で?」
男「ん?」
友「相変わらず汚い部屋だけど、その幽霊さんは?」
男「ああうん。えっと、あれ?どこ?」
友「それを聞いてるんだけど」
男「えっと……おーい、でーておいでー」
友「ふん」
男「いや、マジだって」
友「あっそう……あ」
男「あ」
女「……あ」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:33:39.47 ID:bkYSHE8w0
男「と、いうわけで。女さん、こちら友。友、こちら女さん」
友「ちょっと待て、なんで私は呼び捨てなのさ」
男「細かい事は気にしない」
友「ふん……なによ」
女「あ、あの」
友「ああ、うん。えっと、初めまして」
女「は、はい!初めまして」
友「あの、聞いていい?」
女「あ、はい。なんでしょうか?」
友「……ねぇ」
男「?」
友「ちょっと出てて」
男「は?」
友「いいから、女の子同士の会話ってのがあるの。ちょっとだけ出てて」
男「なにその秘密の花園の香りがしそうな話は……あ、はい。出ます。終わったら呼んでください」バタンッ
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:39:16.58 ID:bkYSHE8w0
友「……ふー」
女「え?あの……」
友「で、幽霊ってのはマジなの?」
女「……あ」
友「どうなの?」
女「そう、です」
友「……そう」
女「あの……あの!」
友「 なに」
女「あの、友…さん?」
友「うん。呼び捨てでいいよ」
女「……あなた…」
友「ふーん」
友「気付いた?」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 20:55:48.64 ID:bkYSHE8w0
女「……」
友「そんなに警戒しないでよ」
女「あの、えっと」
友「お察しの通り」
女「……何時の方ですか?」
友「江戸時代だね。知ってる?江戸時代」
女「はい、学習しましたので」
友「あなたは?」
女「……平安です」
友「H1?H2?」
女「H3です」
友「え!?」
女「H3です」
友「……何してた人?」
女「言いたく有りません」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:02:40.25 ID:bkYSHE8w0
友「それにしてもH3って……10人もいないっていう……」
女「はい……でも、あなたも」
友「まぁ私もE3だけど」
女「やっぱり、そうでしたか」
友「そうかぁ、H3かぁ」
女「……」
友「なんであいつの所に?」
女「知り合いの、推薦で……あなたは、何故あの方のお側に?」
友「私は、あいつと昔、友達だったから」
女「え?」
友「今のあなたと一緒よ。あいつが昔住んでいた所の近くで最期を過ごしたくなって、でも大人での適合者がいなくて」
女「それは、つまり」
友「あいつが唯一大丈夫そうだったから、小さい姿になって。ね?分かるでしょ」
女「……でもそれならば!今は」
友「今は、違う。今は……あいつの友達」
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:09:46.24 ID:bkYSHE8w0
女「……先程も友達と仰っていましたが」
友「そういう友達じゃない。あの時は友達。今は、女友達」
女「そんな事は、不可能だと聞いていましたが?」
友「昔、最期を過ごしたのに。今私がこうしてここに存在している事が、不思議に映ってるって事?」
女「はい」
友「何のために私達は現世に降りて来られるチャンスを得られたか知ってる?」
女「現世にいた頃に、周りに束縛された人生を送り、本当に自分が送りたかった人生を送れなかった人への救済措置……と聞いてます」
友「だから現世で最期に自由に過ごして、満足してほしいって事でしょ?」
女「はい、そういう事ではないんですか?」
友「あってるよ」
女「では……あの」
友「満足したよ。とっても、満足した……はずだったんだけどね」
女「え?」
友「さてと……もうこの話はおしまい。私はあなたに【こういう類からの干渉】はもうしない。ただの友達として、あなたの力になれると思う」
女「……わかり……ました」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:15:15.13 ID:bkYSHE8w0
友「ま、干渉はしないけれども、あなた側からのアプローチは全然受け付けるよ。何でも聞いて」
女「よろしく、お願いします」
友「……」
女「……」
友「今の私の話が意味不明?」
女「合点がいかない事は、少しあります」
友「分からないままの方がいいよ。もし分かっちゃったら、あなたは私のライバルになるかもしれないから」
女「え?」
友「どれぐらい、滞在するつもりとか、ある?」
女「……分かりません。とりあえず、のんびり今の日本で生活してみたいと…・・言いますか」
友「そう……おっけ、んじゃあいつ呼ぼうか」
女「あ……はい」
友「おーい!いいよ入って」
男「おい既に蚊が大量発生してるんですけど。めっちゃ噛まれて痒いんですけど」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:25:20.84 ID:bkYSHE8w0
友「あーあ、腕真っ赤じゃん」
男「いやあなたのせいです」
友「ウナコーワとかある?」
男「ねぇよー、かゆいよかゆいよ」
女「あ、えっと。氷で冷やせばいいんじゃないでしょうか?」
男「お!ナイスアイデア、友ちゃんや、ちょっと冷凍庫から氷をとってはくれまいかね」
友「自分で取れ」
男「つめてぇなおい……って、あの、それは?」
友「え? あ」
男「そのベトーってなってるのは?」
友「買ってきた アイス」
男「鳴らない 電話 みたいに言ってんじゃねぇですよあんた!あちゃー……べっとり」
女「ぞ、雑巾を取ってきますね」
友「……ごめん」
男「ま、しゃーねー。買ってきてくれた事は感謝、あんがと」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:33:44.79 ID:bkYSHE8w0
友「うーん……私はだめだな。一つの事に集中すると他の事がおろそかになる」
男「何かに集中するのはいいことだ」
友「でも昔からなんだよな、もう少し改善しないと。そう思うだろ?」
男「昔って言われてもお前の昔を俺はしらないわけで」
友「ぁ」
男「え?」
友「だ、大学で一緒になってからって事だよ分かるでしょ。ばーか」
男「あ、はい。すみません」
友「…」
男「?」
女「ぞ、雑巾です!」
男「よし!ありがとう!ではいざ!」 ゴシゴシ
男「あ……」
女「ど、どうしました?まだ雑巾がいりますか?」
男「いや、なんでもない!……これ、……僕の冬用の寝間着のズボン部分です」 ボソッ ゴシゴシ
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:42:43.29 ID:bkYSHE8w0
男「よし、綺麗になった」
友「ごめんね」
男「もういいよ、さてさて」
女「?」
男「友、女ちゃんと仲良くできそうか?」
友「そういう事を聞くってデリカシーの欠片もないけどまぁ、うん、大丈夫。ね?」
女「あ、はい。これから暫くの間、よろしくお願い致します」
友「うん。さっきも言ったけど、何か分からないことがあったら聞いてね」
女「はい」
男「じゃあ早速ですが助けてあげてくれ」
友「え?なにが?」
男「女ちゃん今下着持ってないんだ、ノーブラノーパンなんだ。それは流石にまずいというか変だと思うので
買ってきてあげてくれ。というか一緒に買い物にでも行ってきてあげてくれ」
女「……」
友「……」
女「………ふ……ぇ……グスッ……」
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:48:39.23 ID:bkYSHE8w0
5分後
男「……ひゃの(あの)」
友「なに」
男「ひゃんひぇひょれはひゃふりゃれひゃんひぇひょうひゃ(何で俺は殴られたのでしょうか)」
友「何言ってんのあんた、日本語喋れないんなら黙ってれば?」
男「……」
女「……す、すみません。取り乱してしまって」
友「いや、どう考えてもあれが悪い。耐性ないもんねしかも。……私も最初の頃はすごく驚いたんだから(ボソッ)」
女「すみません」
男「いひゃ、ひゃいひょうふ(いや、大丈夫)、こひひゃほほすはん(こちらこそすまん)」
友「はー……そうだった。あんたは元々その為に私を呼んだんだったわ。マジだと思わなかったけど真剣だったわけね」
男「」コクコク
友「はぁ……もう……分かった。何とかするから。あした休みでしょ、明日にでも買い物に行こう?」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 21:51:44.14 ID:bkYSHE8w0
女「あ……はい、よろしくお願いいたします」ペコッ
友「うん、カワイイの選んであげる」
女「わ、私には……そんなに可愛いものは、似合わないと思いますが」
友「大丈夫大丈夫。とっても美人だしもうオールオッケー」
男「……ふぅ」
友「あんたも行くのよ?」
男「!?」
友「バイトないでしょ明日、知ってんだからね」
男「にゃんでしっふぇんの?」
友「ッ!……いいから」
男「……」
友「……へ、返事は」
男「ひゃい」
友「ん」
女「……」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:01:10.37 ID:bkYSHE8w0
10分後
友「じゃ」
男「ん?」
友「そろそろ帰る」
男「あ、そう?」
友「明日の朝10時頃に来るから」
男「マジで来るのか」
友「女ちゃんの為にね」
男「ふむ、鍵は開けとく」
友「あんたは多分寝てるでしょうね」
男「ま、ね」
友「叩き起こす」
男「……」
友「じゃ おやすみ。女ちゃんもおやすみ」
男「ん」
女「おやすみなさい」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:06:10.05 ID:bkYSHE8w0
男「ふー」
女「あの、大丈夫ですか?頬」
男「うん、なんかごめん。デリカシーが無かった」
女「い、いえ……いいんです」
男「うん」
女「……あの」
男「なに?」
女「友さん、とてもいい方で、よかったです。紹介していただいてありがとうございます」
男「だろ?あいつは優しいからね。俺とは正反対」
女「男さんも優しいですよ?」
男「俺は優しいとかないから、基本あんまり物事に干渉しないだけなんだよ」
女「そうなんですか?」
男「だと自分では思ってる、他人からはどう思われてるかは興味ない」
女「……友さんの事を、男さんはどう思ってますか?」
男「ん?」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:21:00.10 ID:bkYSHE8w0
女「……」
男「好きだけど?」
女「えっと……それは、恋愛感情ですか?」
男「ん?……んー……あれ、考えた事なかったな」
女「……」
男「……よくわかんねぇや。でも好きだよ、優しい奴だしね。いい奴」
女「そうですか」
男「どったの?」
女「い、いえ!では、そろそろ寝ますか?」
男「ん、寝るかなー。そういや俺いっつも女さんより寝てるけど女さんは寝ないんだよね?」
女「あ、いえ。今日はその、寝ようかと」
男「んじゃ布団敷くわ」
女「あ、いえ、そんなお手数をおかけするわけには。私がやりますので」
男「そう?……んじゃ適当に使っていいから、おやすみ」
女「はい、おやすみなさい男さん」
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:24:23.31 ID:bkYSHE8w0
3時間後
男「……zzz」
女「……」
「……」
「……幽霊として現世に降りている間は、人間から恋愛感情を抱かれる事はない」
「そういう決まり。ルールだと、聞いていましたが」
「……やはり、そうだと思います。でも……それなら……」
女「……友さんは…………」
友「……」
友「…………忘れてるのは、当然。何ショック受けてるんだか……ばかじゃないの」
友「……」
「…………グスッ……」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 22:31:00.53 ID:bkYSHE8w0
続く
また来週にでも似た様な事するので(どっかで)
そんときゃよろしくお願いいたします。
女も友も幽霊です。
それぞれの時代で人生を過ごした人のなかで、特に位が高い人物として人生を過ごし、束縛されまくった方々を
ランク付けして、現在1000人程この女や友達の様な「満足キャンペーン」を行わせている所が存在するという感じで
ランクは平安時代出身ならH1、H2、H3。江戸時代出身E1、E2、E3と、三段階に分けられ
数字が大きいほど大変な地位にいた人物ですので「満足キャンペーン」も数字が低い人より優遇されます。という感じで。
女はH3(平安時代出身者で10人程) 友はE3(江戸時代出身者で30人程)という感じです。
男の所には過去女(と友もですね)を含めて6人の幽霊が現れています。全員がそれぞれの時代の【3】の方々という感じ。
ではまた来週にでも。乙でした。
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 22:34:33.63 ID:YEtOBu9f0 [3/4]
え、ちょっとまてよ
このスレは?
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 22:35:01.16 ID:ko+vel22O
ここで切んのかよw
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 22:38:01.60 ID:bkYSHE8w0
>>143
落として下さい
>>144
切ります
個人的には女は綺麗な腰まである黒髪ロングで友は方までのこれまた黒髪セミロングだと思って書いてました。
ではさようならありがとうございました。
<<キョン「俺だけ一般人ってのは納得がいかない」another | ホーム | 男「お前胸ないしショートだし海パンでも大丈夫だろ」>>
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