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妹「お兄ちゃんは巨乳好き」
の続きです
兄「どうして……」
妹「お兄ちゃん……?」
兄「どうして、かすみなんだ……」
妹「どうして……?」
兄「俺は、どうすればいいんだ!」
妹「……」
兄「誰のせいだ。誰のせいで、こんな終わりの見えない悪夢のような話に!」
妹「誰のせいでもないよ」
兄「……」
妹「魔王を倒したら救われるお姫様でもないし、魔法使いをやっつけたら解ける呪いでもない。そういうどうしようもないお話」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 03:09:04.74 ID:qet4dEjwP [3/28]
妹「それゆえに、私は何も望まないの」
兄「……」
妹「ただ、私はお兄ちゃんが好き。だから、お兄ちゃんの気持ちを聞きたいの」
兄「……」
妹「私の未来とか私の気持ちとか、そんなものはどうでもいいの。そんなものは気にしないで欲しいの」
兄「……」
妹「嫌いなら嫌いといって欲しい。恋愛感情がないならないといって欲しい。できれば――」
――わたしを、アイシテイルト、いって、ホシイ。
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 03:10:12.10 ID:qet4dEjwP
返答を。
1.嫌いー♪
2.その他具体的に
>>25
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 03:30:05.12 ID:C3lXdDdf0 [3/8]
「愛してる」でもいろんな意味があるからなぁ
だが、ここは一人の男として「愛してる」だな!
36 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 03:40:16.64 ID:qet4dEjwP
兄「……これはな」
妹「はい」
兄「兄貴としては墓場まで持って行きたかった気持ちだし、男としては――先に言いたかった気持ちだ」
妹「……えっ?」
兄「できることならば、こんな気持ちは封印すべきだと思っていたし、実際今の今までそうしてきた」
妹「それって……」
兄「なのに、なのに――なのに!」
妹「……」
兄「ちくしょう! ズルすぎる! ズルすぎるぞ!」
妹「教えて……教えてっ! その気持ちを!」
37 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 03:41:20.19 ID:qet4dEjwP
兄「愛してる」
妹「――っ!」
兄「かすみに迫られたからじゃない]
兄「肉親としてでもない」
兄「純粋に、ただ一人の男として――お前を、愛している」
兄「好きで悪いか、こんちくしょう!」
妹「――お兄ちゃんっ♪」
40 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 03:44:03.89 ID:qet4dEjwP
兄「だーっ、抱きつくな! 重いっ!」
妹「もう一回言って♪」
兄「あ、愛し……てる」
妹「もっと大きな声で!」
兄「愛してるよ、悪いか!」
妹「誰をですか? 誰を愛してるんですかっ!?」
兄「お前だよ、お前を愛してる!」
妹「『お前』じゃないです! 名前で呼んでください!」
兄「かすみを、愛してる。他の誰でもない、今俺の目の前にいる女を――愛してる!」
妹「お兄ちゃんっ♪」
42 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 03:47:49.57 ID:qet4dEjwP
妹「私のどういうところが好きですか?」
兄「料理がうまい」
妹「もっと好きなものをたくさん作ります。他には?」
兄「裁縫もうまいな」
妹「繕い物があればいくらでも繕わせてください。他には?」
兄「……まあ、顔も好きだ。化粧なしの方がよりよいが」
妹「化粧はもうしません。他には?」
兄「……話してて飽きないし、どこにでも連れて行きたいし、いつまでだって眺めていたい」
妹「私もですっ!」
兄「だから、抱きつくなっつーの!」
46 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 03:50:33.55 ID:qet4dEjwP
兄「ああ……もう、人生丸ごと間違った気分だ……」
妹「お兄ちゃんひとりなら、それはもうひどい人生ですね」
兄「フォローもなしかい」
妹「でも、大丈夫。こーんなに可愛い恋人さんが付いてるんだから♪」
兄「え、可愛い恋人? どこどこ?」
妹「おにーちゃーん……」
兄「あー、泣きそうな顔すんな。悪かった悪かった」
51 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [ありがとう] 投稿日:2010/06/20(日) 03:54:59.80 ID:qet4dEjwP
兄「母さんにはどう説明したものかな、これは……」
妹「ひとまず、大学は地方に出ましょう」
兄「地方?」
妹「はい。で、ふたりで同棲するんです♪」
兄「わぉ」
妹「そうしたら、誰も事情なんて知りません。完璧です!」
兄「いや、その後は?」
妹「働いてもいいですし、専業で家事をこなしてもいいですよ?」
兄「……付いてくることは確定なわけね」
妹「お兄ちゃんは、いやですか……?」
兄「……正直なところな」
妹「はい」
兄「すっげぇうれしい」
妹「お兄ちゃーん♪」
55 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [ございました] 投稿日:2010/06/20(日) 04:02:48.75 ID:qet4dEjwP
呆れ返るほどの不幸がとある少女を襲った。
その不幸だけを聞けば、誰もが目を覆いたくなるだろうし誰もが哀れむだろうものだった。
でも、今かたわらで楽しげに笑う彼女がその少女だなんて、誰が思うだろうか。
猫の子のように頭をすりつけ、撫でる手をねだる。
さらさらとした黒髪がするり、と抜けた。
ふと見れば、彼女は物欲しそうに俺を見上げていた。
ごまかそうかはぐらかそうか迷ったが、俺の中の天邪鬼な部分がそれらをひっくり返して行動させた。
俺と――そしておそらく――彼女の、それぞれの初めてのキス。
それ以上進むこともない。進むこともできない、最大級の愛情表現をして、俺たちは照れくさそうに笑いあった。
57 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:03:28.82 ID:qet4dEjwP
妹「お兄ちゃん巨乳云々」
~完~
58 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:04:18.94 ID:qet4dEjwP
完結したけど、まあ、もうちょっとお話があってもいいじゃないかと思ったり。
14時くらいに後日談でもやれたらやりたい。
66 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:06:33.74 ID:qet4dEjwP
ご読了ありがとうございました。
つたないお話ではありましたが楽しんでいただけたなら幸いです。
さて、質問とか解説の必要とかあればお答えします。
いろいろと仕組んである話なのでw
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/20(日) 04:08:49.18 ID:hx96vsjV0 [3/5]
この話の骨組みは組んでた?
71 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:11:26.06 ID:qet4dEjwP
>>70
おーざっぱに、ですけどね。
スレ書き始めの段階で、足が不自由で車椅子ってのは決めてた。
少なくとも>>5をやってたときにはすでにその意図を持ってミスリードしてた。
>兄「そのまま続けてはお前が体を壊す」
これが、「長時間立てない」という意味を持たせてあったりする。
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 04:14:13.54 ID:C3lXdDdf0 [6/8]
なぜ父をあまりださなかったの?
他のEDはどんな感じで考えてた?
76 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:18:59.09 ID:qet4dEjwP
>>72
父母はオマケに近い。できるだけこの兄妹のセリフだけでお話を進めようとしていました。
ノーマルEND:ほんわか終了。特に暗い話はなく、足についても治る前提のケガであるように匂わせるつもりだった。
トゥルーBAD:不幸な形での結末。暗い話を全部覗いた上で失敗するとこうなった。
トゥルー浅め:妊娠能力の有無には触れないでほんわか終了。ちなみに、私はトゥルーに行ったとしてもこれで終わるだろうと推測していた。
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 04:14:25.32 ID:wHKd/ndIO
やっと追い付いた…そして乙!とりあえず質問で、妹が屋上に行った理由は?ウーパールーパーの展示を見に行きたいと行ってたのに何故屋上に行ったんだ?
あと、廃工場に行った時に妹が買って欲しいと言っていたものはガラスの指輪だと思うんだが、あってる?
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 04:14:50.60 ID:XUt4pDH40 [4/4]
ガラス工房で作ってほしかったものってなんだったの?
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 04:15:51.40 ID:vg4H5yNp0
立てるってーことは、足はあるんですね?
よかった
78 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:23:09.38 ID:qet4dEjwP
>>73
屋上に行った理由は、人のいないところに行きたかったから。
車椅子のこともありますが、かすみは人いきれがするような場所が苦手です。
>>73-74
工房で作ってたものは何種類もあるんですが、かすみが欲しいといったのは嫁入り道具の類だと思ってもらえれば結構です。
>>75
あるよー。
ちなみに、この物語から数年後、医学に関して別口でのアプローチが始まります。
その結果については言及しませんが……彼らにとって好ましいものであった、とだけ付け加えておきますね。
79 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:34:28.30 ID:qet4dEjwP
あー、そうそう。
基本的に転載はご自由に。
ただ、誰が書いたかということは明らかにしておいてください。さすがに名前もなくなるのは寂しいw
あと、「転載しましたよ」って一言教えてくれるとこっそり喜びます。
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 04:38:30.73 ID:LWIkFNL90
妹の恋敵(胸の大きい人)は後日談に出てくる?
81 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:40:17.51 ID:qet4dEjwP
>>80
特に何を書くか考えてない。
なんか要望があったらその中から選ぶかも?
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 04:47:00.95 ID:C3lXdDdf0 [7/8]
妹の口調はなんで三種類あったの?
85 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 04:50:43.94 ID:qet4dEjwP
>>82
必要としては、兄との関係が特別視されるため、のもの。
理由としては、性格形成において、ふざけられる相手や素のままで向き合える相手が兄くらいしかいなかったことがあげられる。
わかりやすくいうと、使い分け。状況に応じて別の仮面をかぶっていた、と。
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 12:47:28.75 ID:jlb22boe0 [2/2]
吉里吉里みたいなもんか
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 13:05:08.23 ID:PDvfTZ+U0
「解せぬ」とかそういう言葉遣いをするのは
妹が兄に発する「今ちょっと構って欲しい」というメッセージが込められた、2人の間だけで通じる独特な意思表示なのかな
とか、
妹の"ノリ"につき合えるのは兄だけ、兄にとってもその"ノリ"につき合えるのは妹だけ、という
お互いがお互いにとって特別であることの確認の儀式のようなものなんだろうな
と、花火大会の辺り(普通の言葉遣いとの使い分けがどういう箇所であるか)を読んでいる時に考えていましたが、そうハズレてはいなかったようですね。
117 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 13:14:10.19 ID:qet4dEjwP
>>114
もっと簡単。
細かい部分も以前作ったものを転用しただけという。
>>115
ほぼぱーへくと。
話の切り出し方は大体いつも同じ。あの話し方をしたら開始、っていう。
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 13:14:00.08 ID:Kn/sY4r40 [3/5]
あの大型遊戯施設、「妹に胸がない」でも出てきたが、
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/20(日) 13:15:13.73 ID:Kn/sY4r40 [4/5]
>>116
途中で投下してしまったorz
ミミの中で1つの世界で繋がってるのか?と聞きたかったんだ…
119 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 13:18:17.52 ID:qet4dEjwP [27/28]
>>116>>118
あい、同じ世界です。同一世界九本目かな。
世界の大勢には影響のない人たちのちょっとしたお話。
ちなみに、『妹に胸がない』は若干影響あり。
123 名前:ミミ to I eva 聴音器官 ◆8VM5xLK5jw [] 投稿日:2010/06/20(日) 14:07:27.41 ID:qet4dEjwP [28/28]
ちょっと都合が調整付かなかったので遅れます。ごめんなさい。
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