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上条「北野誠一郎?」 ACT.4
―とある教室―
上条「何で第10学区に清掃ロボがいないかって?」
北野「うん、皆がそこのゴミの事で噂をしてるの聞いて気になったんだけど…何でかな?」
北野(でも、スキルアウトのゴミって言ってたけど、どういうゴミなんだろ?)
上条(第10学区って確か…スキルアウトの溜まり場になっちゃったとこだよな)
上条「…あんな汚いとこに普通行く奴いないから、学園都市のお偉いさん方は必要ないと思って配備してないんだろきっと」
北野「そうなんだ…あ、僕授業始まる前にトイレ行ってくるね」
上条「あいよ」
ガラッ ピシャッ スタスタ
北野(しかし、勿体ないなあ…この学園都市は素敵な所なんだから全部綺麗にすればもっと素晴らしくなるのに……)トコトコ
北野(…よし、今日学校終わったら、第10学区を綺麗に掃除しよう…時間をかけてやれば大丈夫だよね」テクテク
上条「しかし、北野は相変わらず真面目な奴だなー…」
土御門「…これは事件の匂いがするぜよ」
青髪「ああ、しかもそんじょそこらのショボイ事件やない……大事件の匂いがするで」
上条「出たな…馬鹿コンビ」
青髪「カミやん!」ガシッ!
上条「き、急に何だよ青髪」
青髪「いい加減目を覚ますんや!君はあの悪魔に騙されてるんや!」
上条「…はぁ?」
土御門「カミやん…青ピの言う通りだにゃー、カミやんはあの悪魔に洗脳されてる…だから、早く目を覚まして俺達デルタフォースの輝かしい明日を再び取り戻そうだにゃー!」ググッ
上条「…あのなー、北野との会話後、何んでそんな大袈裟な話しになるんだよ」
134 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:28:49.15 ID:F7ZigsDO
青髪「…カミやんはさっきの北野の話しに何も気付かへんの?」
上条「?……第10学区のゴミの話しをしただけだろ」
土御門「そこだぜよ!」
上条「?」
青髪「北野が言ってたゴミっちゅうのは…あそこにおるスキルアウトの事だとボクは睨むんよ!」
土御門「第10学区は通称『ストレンジ』と呼ばれて、そこには『ビックスパイダー』っていうスキルアウトの溜まり場になってるんだぜぃ……それを知った後の北野の行動は…誰でも予想がつくぜよ」
上条「…だから、何が言いたいんだよ?」
青髪「ゴミ=スキルアウト…つまり北野によるゴミ掃除開始っちゅうことや!」
土御門「今日もまた、北野恐怖伝説の1ページが新たに記される日だにゃー!おお、恐ろしいにゃー…」
上条(…馬鹿ばっかりだな)
135 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:29:43.48 ID:F7ZigsDO
上条「はあ…あのなー北野はあそこに何で清掃ロ――」
ガラッ…トコトコ…ガタッ
上条「お、北野トイレ早かったな」
北野「うん」
上条(馬鹿二人のおかげでクラスの奴ら北野をまた誤解しちゃうから、早めに解かなきゃな)
上条「北野さっきの話しなんだけどさ」
北野「第10学区のゴミの事でしょ?うん、僕学校終わったらそこに行こうと思ってるんだ」
ザワっ!
クラス一同(まさか!?)
上条「え、何でだよ?」
北野「綺麗にする人がいないなら、僕がゴミ掃除してくるよ…例え時間がかかったとしてもね」
クラス一同(!?)
上条(ちょっ!何皆さんに誤解されるような事を自分から言っちゃってるんですか!あんた!)
青髪(やはり…)
土御門(俺達の予想は的中だったぜよ…)
青髪(恐るべし…)
土御門(北野誠一郎…!)
上条(はぁ…上条さんの努力も空しく結局こうなるのか……)
北野「?」
136 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:30:29.90 ID:F7ZigsDO
放課後
―とある路地裏―
北野「よーし、少しでも綺麗にしてこの街をもっと美しくしよう」テクテク
???(ん?あいつは…)
???「よう」
北野「?僕ですか?」
???「ああ、お前さんホウキなんて持ってどこに行くんだ?この先は第10学区……ストレンジだと知って向かってるのか?」
北野「(この人誰だろう?確かに第10学区には向かってるけど…それと……ストレンジって何かな?)
北野「はい、ゴミが溜まってると聞いたので、少しでも掃除して綺麗にしようと思いまして」
???「…ふっ、お前さん変わった奴だな」スッ…ゴクゴク
北野「あ、ムサシノ牛乳…それ美味しいですよね」
???「ああ、やっぱ牛乳はムサシノ牛乳が一番だ」
北野「ですね。僕も毎朝欠かさずムサシノ牛乳飲んでます」
???「へえ~、お前さん中々分かってるじゃないか」
137 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:31:00.71 ID:F7ZigsDO
???「ま、掃除するのは構わないが…あまり無茶はするなよ。じゃあな」スタスタ
北野「あ、はい…」
北野(無茶?……ハリキリ過ぎて体を痛めないようにって事?)
北野(…なんて親切な人だろう…)
???(あれが悪魔と噂されてる危険人物、北野誠一郎か……悪い奴じゃないみたいだな…まあ、奴の事はどうでもいい…問題はあいつだな)
黒妻「…蛇谷…」
138 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:32:19.25 ID:F7ZigsDO
―第10学区通称ストレンジ―
北野(う~ん、着いたそうそうこれはちょっと予想以上だなー。凄いゴミが散らかってる…)
北野(でも…誰かがやらなきゃもっとひどくなる……よし、頑張るぞ!)
男1「でよー、その能力者ボコボコにされた後、俺達に何て言ったと思う?『すいません、許してくださ~い』って泣きながら謝ってやがんのよww」テクテク
男2「ダッセェwwww所詮能力者なんて能力使えなかったらただの雑魚だからなwwwwww」テクテク
男3「それは言えてるぜwwww」テクテク
男1「ん?」ピタッ
男3「…あそこにいる奴…何してるんだ?」
男2「…何かを…やってるみたいだな」
139 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:33:49.82 ID:F7ZigsDO
男2「てめぇこんなとけで何やってんだよ」
男1「ここが俺達のシマだって分かっててやってんのかコラ」
北野「……」←掃除中
男3「おい、何無視してんだてめぇ!」
北野「えっ?」クルリ
男1、2、3「!!?――う、ぅわあああぁぁ!?」
北野「あ、僕に言ってたのか」
男3(な、なんだこの化け物は!)
男1(あぶねー面しやがって!?)
男2「くっ、て、てめぇ!ここに何しに来やがった!」
北野「何しに?…」スクッ
北野「…僕はただ、ゴミ掃除に来ただけですよ」
男2(お、俺達を)
男1(ゴミ…だと…!)
140 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:34:55.45 ID:F7ZigsDO
男3「てめぇ…どこのモン(スキルアウト)だ」ギリッ
北野「(…学校の事を言ってるのかな?)僕は○○高校の北野誠一郎といいます」
男123(!!)
男1「おい、北野って言ったら超電磁砲を負かした奴じゃねーか!」ヒソヒソ
男2「それだけじゃねー、薬もやってるっつー噂もあるぜ」ヒソヒソ
男「後、この前のスキルアウトとのケンカで消された奴が何人かいるらしいぞ」ヒソヒソ
男1「…まじかよ」ヒソヒソ
北野(この人達、何でかたまってヒソヒソ話しをしてるんだろ?)
141 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:35:55.86 ID:F7ZigsDO
北野(あ――後ろの方のゴミの中に刃物が埋もれてる…危ないなぁ誰が捨てたんだろ……誰か怪我しちゃ大変だからとりあえず拾っておかなきゃ)スタスタ
男1「お、おい!こいつやる気だぞ!」
男3「く、俺達だけじゃ無理だ!この事を黒妻さんに知らせよう!」
男2「おいてめぇ、○○○に来い!そこで黒妻さんと俺達がお前を歓迎してやるからよ!」
タッタッタッタッ……
北野(僕を歓迎する……?)ヒョイ
北野(ああ、あの人達も第10学区を掃除にきた人達なんだな、じゃあそこで一緒に掃除をしようと僕を誘ってくれたのか…なんて優しい人達なんだ)
142 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 16:40:04.44 ID:F7ZigsDO
北野(それに大勢でここを掃除すれば、すぐに綺麗になるなぁ、うんうん)
北野(よし、せっかくの親切だから、待たせちゃ申し訳ないよね…すぐ行かなきゃ……でも)チラリ
北野「これ…どうしようかな?」キラン
150 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:14:25.52 ID:yYpoi2DO [1/20]
蛇谷「何ぃ?あの北野がカチコミに来ただぁ?」
男1「は、はい…しかもたった一人で」
蛇谷「…なめやがって…上等じゃねーか…だが…これは都合がいいぜ」
男2「黒妻さん?」
蛇谷「能力者の連中と北野誠一郎……この2つを潰せばビックスパイダーの名が更に広まるってもんだ」クックック
アア、ナンダテメェラ?ガキノクルトコジャネーゾ。トットトカエリナ
蛇谷「あぁん?外が騒がしいな…」スタスタ
蛇谷(ん?…常盤台のガキが二人?…なんだこいつら…)
蛇谷「何の用だ」
151 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:14:59.35 ID:yYpoi2DO [2/20]
黒子「ジャッチメントですの」
蛇谷「あぁ?ジャッチメントだぁ?ここに何しにきた」
黒子「黒妻綿流‥ですわね」
蛇谷「ああ」
黒子「能力者を対象とした暴行事件の首謀者として、あなたを拘束しますわ」
蛇谷「…ほう」
黒子(ん?)
蛇谷「拘束…ねぇ、悪いがオママゴトに付き合ってる暇はねーんだ――帰りな」
美琴「‥言ってくれるわね」
152 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:15:32.55 ID:yYpoi2DO [3/20]
蛇谷「こっちは、親切で言ってやってんだぜ?…たが、それでも分からねーつんなら――」
蛇谷「体で分からせてやるよ」
美琴「……」スッ
黒子「お姉様、手出し無用ですわ」ピタッ
美琴「黒子」
黒子「この程度の連中‥私一人で十分ですわ」
蛇谷「十分かどうかは俺等の実力をみてからにしてもらおうか――よし、起動させろ!」
男3「はい!」カチッ
キイイイイィィィィィィンンンン!
美・黒「「ぐっ!?」」
美琴「な、何この音…頭に直接響く…」
黒子(こ‥これは…あの時と同じ音‥)
黒子「ぐ‥お、お姉様これは…能力者の演算を‥狂わせる音…ですわ」
美琴「そ、そんな事―」ビリ…ビリ
美琴(電撃が…!?)
153 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:16:08.34 ID:yYpoi2DO [4/20]
蛇谷「ほう、お前キャパシティダウンを知ってるのか?」
黒子「キャパシティ――」
美琴「ダウン?」
蛇谷「ああ、俺も詳しくは知らねーがそこのお嬢ちゃんの言う通り能力者の演算を狂わせる特殊な音波を発してるんだとよ――つまりだ…」ジャリッ
蛇谷「能力が使えねーてめぇ達はそこいらにいるガキと同じってことよ!」ドカッ!
黒子「ぁぐっ!」ズザー
美琴「黒子!」
154 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:17:21.87 ID:yYpoi2DO [5/20]
北野「ふう、急いであの辺り一帯を掃除したら、けっこう汗かいちゃったなあ…しかし、さっき拾ったこの鎌…どう処分しよう…」トコトコ
北野「あ~あ、頭に固めてたポマードが汗で落ちて、髪がボサボサだ……ちょっと恥ずかしいな」トコトコ
北野「…髪をセットし直したいけど…あの人達を待たせるわけにはいかないよね…うん」トコトコ
北野 ピタッ(ん?…さっきの人達だ…あそこにいるのは黒子ちゃんと美琴ちゃん…何してるんだろ…?険悪な雰囲気そうだけど…まさか…?)
155 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:17:50.57 ID:yYpoi2DO [6/20]
蛇谷「―――ガキと同じってことよ!」ドカッ!
黒子「ぁぐっ!」ズザー
美琴「黒子!」
北野「!!」
北野「た、大変だ、ケンカしてる!それに女の子のお腹を蹴るなんて――急いで止めさせなきゃ!」
北野「きえええええええええっ!!」ダダダダダダダダっ!
156 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:18:30.72 ID:yYpoi2DO [7/20]
黒子「……くっ…」ヨロヨロ スクッ
美琴「黒子!大丈夫!?――あんた…これ以上私の後輩に手を出したら…許さないわよ!」バリッ!……バリ…
美琴(チッ!やっぱダメか!)
蛇谷「何を許さないってぇ?クックック」
蛇谷「キャパシティダウンで能力が封じられたお前等なん――――」
「きええええええええっ!!」
蛇谷「なんだぁ?この奇声は?」
美琴(え…この奇声って)
黒子(もしや……?)
北野「きええええええっ!!」ダダダダダダダダっ!
美・黒(北野誠一郎!?)
157 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:19:06.85 ID:yYpoi2DO [8/20]
北野「きええええええっ!!」ダダダダダダダダッ!
蛇谷「な、なんだあの悪魔!?鎌持ってこっちに向かって来やがる!」
男1「黒妻さん!あいつです!あいつが北野誠一郎です!」
蛇谷「(!!)あ、あいつが…北野だと…」
蛇谷(くそっ!なんてこった…鎌振り回して走ってくるなんて…噂以上にヤバい奴じゃねーか!)
北野「きええええええっ!!(訳:ケンカしちゃ駄目だよー!!)」
158 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:19:46.66 ID:yYpoi2DO [9/20]
オイ、アイツコノニンズウニビビリモシネーゾ!
ナンテギョウソウナンダ・・・
ニンゲンジャネー
アクマダ!
ざわざわ!
蛇谷(!…チッ)
蛇谷「てめぇらぁ!何ビビってんだ!早くあいつをやりに行けよ!」
男3「で、でも黒妻さん―(カチャッ)―ひっ」
蛇谷「でもじゃねーんだよ……やらねーんなら俺がてめぇらをやるぞ!…こっちは武器(エモノ)だって持ってるんだ!‥‥ぶちのめせや!!」
ビックスパイダー一同『(!)…お‥おうーーー!?』
どどどどどどどどっ!!
159 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:20:14.99 ID:yYpoi2DO [10/20]
黒子(ま…まずいですわ…!)
美琴(いくらあいつが強いといっても…あの人数じゃあ…)
蛇谷(へっ…いくら奴が強かろうがこの人数じゃあ無理だろ)
北野「きえええ…?」ピタッ
ビックスパイダー一同『うおおぉぉぉぉっ!?』ドドドドドッ!
北野(ん?あれ?さっきのケンカじゃなかったのかな?…皆必死な顔でこちらに走って来てるけど…何だろう?)ジー
160 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:20:52.00 ID:yYpoi2DO [11/20]
男4「おらぁっ!」ブン!
北野「(えっ!?何で、攻撃してくるの!)き…きひゃい!」サッ
男6「があっ!」ブオン!
北野(鉄パイプ!?)
北野「あ、危な――!」クルッ スカッ ドコッ!
男6「ぐ、あ…」ドサッ
北野「(あ!肘を頭にぶつけちゃった!)だ、大丈――」
男3「野郎っ!」ビュン!
北野「きえええいっ!」スカッ バキッ!
男3「ぐふ…うぅ」ドサッ
北野(しまった!またやっちゃった!)
161 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:21:17.52 ID:yYpoi2DO [12/20]
男1「動くなてめぇ!撃つぞコラァッ!」カチッ
北野(よくできたオモチャの拳銃だなぁ ―コケッ― う! ヨロッ いけない!石で足躓いちゃった!くうぅぅ、転ぶもんか!)ズザザッ!
男1(こ、こいつ銃が怖くねえのかよ!)
北野(ぶ、ぶつかっちゃう!)ザザザザッ!
北野「きえええいっ!(危ない!)どいきえええっ!(どいてーっ!)」ズザザッ!
男1「くっ!」カチャッ
162 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:21:43.94 ID:yYpoi2DO [13/20]
北野(ああ!駄目だ転んじゃう!)ガクン!ブンッ!
男1「あ――」
ガキンッ!…カタン…ゴロン
シーン……
北野「いたたた…転んだ拍子に膝擦りむいちゃった………ん?」キョロキョロ
北野(ケンカが止まって良かったけど…何で皆さんは静かになってるんだろ?)
男1「…あ…あぁ」ガタガタブルブル
163 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:22:12.56 ID:yYpoi2DO [14/20]
(あ、あの野郎…迷う事なく男1の頭に持ってた鎌を振り下ろしやがった…)
(たまたま男1が咄嗟に拳銃を上げたから防げたものを……)
(じゃなかったら男1は…)
(あいつ…やべーよ!マジで俺達を殺す気だ!!)
(この前の噂は本当だったんだ!)
ざわざわ!
164 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:22:33.69 ID:yYpoi2DO [15/20]
蛇谷(くっ…)
蛇谷「な、何ビビってんだよお前等ぁ!早くいけよ!」
蛇谷「おいっ! ガシッ 男7「ひっ」 お前は何でいかねえんだよ!?」
男7「く、黒妻さん勘弁して下さい…あいつやべーっすよ…」
蛇谷「なんだとぉ…この腰抜けど―」
黒妻「おいおい、人に無理強いは良くないぜ?ま、とりあえずだ…」ブチン
キィィィン………
黒子「あ、音が」
美琴「消えた」
黒妻「大丈夫か?」
黒子「え、ええ…」
美琴「なんとか…ね」
165 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:22:56.60 ID:yYpoi2DO [16/20]
男10「なんだてめ――」
男10「――あっ!てめぇはこの前の!」
男9「黒妻さん!この前コウジ達をやった奴ってこいつです!」
男8「…黒妻さん?」
蛇谷「あ…あ…そんな…生きてたなんて…」
黒妻「久しぶりだな…お前、随分とつまらない奴になっちまったなぁ……蛇谷」
蛇谷「く…黒妻さ…ん」
166 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/16(水) 12:23:24.30 ID:yYpoi2DO [17/20]
美琴(えっ?)
黒子(どういう事ですの?黒妻綿流が…あの長髪の男?)
北野(ん?なんだなんだ?話しが全くみえないぞ?)
北野(それにこの人…あの時の)
北野「ムサシノ牛乳の人だ…」
176 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/17(木) 22:48:36.08 ID:ydgQuQDO [3/18]
黒妻「今は黒妻っていうのか…蛇谷」
蛇谷「う、うるせぇ!今頃アンタの居場所なんざここにはねぇんだよ!」
蛇谷「て、てめぇらぼっーとつっ立ってないであいつをやっちまえ!じゃねーと俺がてめぇらをやっちまうぞ!!」
蛇谷の怒号にビックスパイダーの一味は、はじかれるように黒妻に襲いかかろうとする
美琴「この――」バリバリッ!
黒妻「待った」
美琴「?」
黒妻「あんたらは手を出さないでくれ…」
黒子「……」
美琴「な、何いってん――」
黒妻「これは俺が残した……問題だからな」
177 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/17(木) 22:49:04.98 ID:ydgQuQDO [4/18]
北野(何かまた険悪な雰囲気になってるな…どうしよう…)
黒妻「北野…だったな」
北野「(あれ、なんで僕の名前知ってるのかな?)はい」
黒妻「俺達は今からお遊びをするが…お前も手を出さないで見ててくれよ」
北野(お遊び?……あ!そうか。あの人達僕を歓迎するって言ってたから、これは僕を驚かせるサプライズとして芝居で迎えてくれてるんだな……なんて心優しい人達なんだろう…でも、さっき僕に向かってきたときは凄い迫真の演技だったな……まあいいや、とりあえずこれからするお芝居の邪魔しちゃいけないよね)
北野「はい、わかりました」
178 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/17(木) 22:49:39.65 ID:ydgQuQDO [5/18]
蛇谷「おらぁ!てめぇらいけやー!?」
ビックスパイダー一同「うおぉぉっ!」ダダッ!
黒妻「……」グッ
蛇谷「あ……あぁ…」
黒妻「……」ズガッ!
男11「ごぅっ…」ドサッ
美琴「へえ~、一人で全部やっちゃうなんてね…」
黒子「…あの殿方、強いですわね」
北野(わあ~~、凄いなあ…まるで本当にケンカしてるみたいだ)
179 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/17(木) 22:50:11.51 ID:ydgQuQDO [6/18]
黒妻「…蛇谷…昔は良かったよな~」ザッザッザッ
蛇谷「!?」
蛇谷「く、来るな!近付くと撃つぞ!」カチャ
黒妻「…皆で馬鹿やって、騒いで…楽しかったよな…なのに…どうしてこうなった…」ザッザッザッ
蛇谷「~~っ!?あ、あんたが今頃ノコノコ来てもここの居場所は俺のもんなんだ!俺にはもうここしかないんだよ!」
黒妻「蛇谷…それは違うぞ…」ザッザッザッ
蛇谷「う、うるせぇぇぇぇっ!」バッ!
黒子(なっ)
美琴(ダイナマイト!?)
黒妻「……」
北野(う~ん皆、迫真の演技だなあ…)
180 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/17(木) 22:50:40.53 ID:ydgQuQDO [7/18]
蛇谷「それ以上近付いてみろ!火をつければこの辺り一帯木っ端微塵だぞ!――お前らもだ!下手に能力使う素振りでもしたら、火をつけるぞ!!」シュボッ
黒子(くっ!)
美琴(…不味いわね)
北野(あれ?……まさか…本物!)
黒妻「……」ザッザッザッ
蛇谷「(!)き、聞こえなかったのかよ!い、いいのか!全員吹き飛ぶんだぞ!?」
黒妻「…やるなら早くやれよ」ザッザッザッ
蛇谷「!」
黒妻「どうした…早くやれよ…」ザッザッザッ
181 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/17(木) 22:51:16.20 ID:ydgQuQDO [8/18]
蛇谷「~~~っ」ジリジリ
黒妻「蛇谷…もう無理をするのはやめろ…」ザッザッザッ
蛇谷「~~~っ、う、うるせぇぇぇぇっ!」ブン!
黒妻「…この――馬鹿野郎がっ!!」ドゴン!
蛇谷「ぐはぁっ!」ドサッ・・・
黒妻「……馬鹿野郎…」
美琴「ようやく――」
黒子「終わったみたいですわね」
北野(???お芝居じゃないの?ケンカだったの?さっきの爆弾は本物だったの?さっぱりわからないや)
182 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/17(木) 22:51:48.50 ID:ydgQuQDO [9/18]
黒妻「…すまなかったな、俺達のいざこざに巻き込んじまって……それと…美偉…そこにいるんだろ?」
固法「…」スッ
美琴「えっ?」
黒子「固法先輩…」
北野(?)
黒妻「ジャッジメントか…格好良いじゃねーか美偉……俺は逃げも隠れもしない…お前には後で詳しく話す…だから…今は何も言わずに手錠をかけろ」スッ
固法「…自分一人で背負うつもりなんですか?」
黒妻「ビックスパイダーは元々俺がつくったグループだ…頭が責任をとるのは当然だろ」
183 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/17(木) 22:52:48.08 ID:ydgQuQDO [10/18]
黒妻「…すまなかったな、俺達のいざこざに巻き込んじまって……それと…美偉…そこにいるんだろ?」
固法「…」スッ
美琴「えっ?」
黒子「固法先輩…」
北野(?)
黒妻「ジャッジメントか…格好良いじゃねーか美偉……俺は逃げも隠れもしない…お前には後で詳しく話す…だから…今は何も言わずに手錠をかけろ」スッ
固法「…自分一人で背負うつもりなんですか?」
黒妻「ビックスパイダーは元々俺がつくったグループだ…頭が責任をとるのは当然だろ」
184 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/17(木) 22:53:35.03 ID:ydgQuQDO [11/18]
固法「先輩…ズルいですよ」
黒妻「そうだな…」
固法「さっきの言葉…約束ですからね…先輩」
黒妻「ああ…」
固法「……黒妻綿流、能力者を対象とした暴行事件の首謀者としてあなたを拘束します」カチャ
美琴(あの二人…)
黒子(過去に何があったのでしょうか…)
北野(?今まで一体何だったんだろう…ん?―――あ!)
北野「危ない!」ダダッ!ドンッ
黒妻「うぉっ」ヨロ
185 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/17(木) 22:54:11.88 ID:ydgQuQDO [12/18]
ドガアアァァァン!
北野「ぎっ!」ドサッ!
北野「う……うぅ…」
美琴「北野さん!」
蛇谷「へ…へへへ ヨロ …全員まとめて…地獄に送ってやるよぉ!!!」
黒妻「あいつ!」
固法「もうやめなさい!蛇谷く――」
シュン 黒子「よくもやってくれましたわね」ブォッ バグン!
蛇谷「ぐふっ!」
黒子「ハアアアアアッ!」ヒュオッ ドゴン!
蛇谷「げ…ふぅぅ…」ドシャ
固法「あの娘…いつの間に」
黒妻「ヒュウ♪見事な回し蹴りだな」
186 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/17(木) 22:54:43.49 ID:ydgQuQDO [13/18]
黒子「はぁはぁ…そうだ北野さんは!」
美琴「北野さん大丈夫ですか!?北野さん!」
黒子「!」シュン
北野「うぅ……だ…大丈夫だよ……」
シュン 黒子「何仰ってるんですか!ダイナマイトの爆発を近くでくらったんですのよ!なんであんな危険なことを!」
北野「…気付いたら…つい…ね…」ガクッ
黒子「北野さん!――固法先輩!私北野さんを病院に連れて行きますので後はお願いしますわ!」シュン
美琴「あ、ちょっ!黒子!病院の行き先くらい言いなさ――ああ、もう!」タッタッタッ
187 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/17(木) 22:55:37.53 ID:ydgQuQDO [14/18]
黒妻「…助けられちまったな……北野誠一郎……死ぬなよ」
固法(あの娘が御坂さん以外に…しかも男性に対してあんなに必死になるなんて…白井さん変わったわね)
―数日後―
能力者狩事件は解決し、学園都市は再び平穏になり学生達は自分達の青春を再び謳歌し始めた……しかし、学生達は北野君がビックスパイダーと死闘を繰り広げ、彼等を潰したから事件は解決されたと噂されてまたしても北野君は一部を除き、全学生達に怖がられるようになってしまう
…そして…当の本人は……
188 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/17(木) 22:56:28.61 ID:ydgQuQDO [15/18]
―とある病室―
冥土返し「ふむ、このぐらいならもうすぐ退院できるよ」
北野「本当ですか先生!」
冥土返し「ああ……しかし…君は凄い幸運だね…話しを聞いたら爆弾を近くでくらったというのに、あの程度の怪我で済むなんて…まるで奇跡だよ」
北野「昔から怪我にはなれてますから」
冥土返し「まったく…最近の高校生はどうなってるんだ…ある高校生は記憶を失う大怪我をして運ばれてくるし…ブツブツ…」
189 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/17(木) 22:57:05.83 ID:ydgQuQDO [16/18]
北野「そうなんですか?」
冥土返し「ん?ああ、すまないつい愚痴を言ってしまった…とりあえず…もうすぐ退院だから安静にするようにね」
北野「はい」
北野「もうすぐ退院できるんだ…」
北野「早く学校に行きたいなあ」
ACT4終わり
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