2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

唯「としでんせつ!」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:09:16.82 ID:7jCXo92k0 [1/40]
教室

さわ子「平沢さん!また進路にこんなこと書いて!」

律「あらら、さわちゃん怒ってるよ、唯今度はなんて書いたんだよ」

唯「えーとね、カッコイイ人」

澪「ぷっ!なんだよそれ」

唯「だって、カッコイイ人になりたいんだもん」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:12:41.75 ID:7jCXo92k0
さわ子「もう、いい加減にしてよもっと真剣に考えなさい」

唯「真剣だよ~昨日の人みたいにカッコイイ人になるんだもん」

紬「昨日の人?」

律「何の話だよ」

さわ子「もう、自分の将来のことなのよ」

澪「また何かに影響されたのか?」

紬「まあまあ唯ちゃんの説明聞きましょうよ」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:16:51.04 ID:7jCXo92k0
唯「昨日ね河川敷のところでギターの練習してたんだ」

律・澪・紬「珍しい」

唯「なんだよ~、だってあずにゃんにフレーズの宿題出されてんだもん」

律「まあ唯はそれくらいしないとな、普段ケーキ食ってばっかりだし」

澪「おまえが言うな」

紬「それでそれで~?」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:21:22.60 ID:7jCXo92k0
唯「そしたらなんか悪そうな男の子達に遊びに行こうって誘われちゃって」

さわ子「ええっ不良にナンパ?」

律「うわ、なんか古い言い回し」

唯「そそ、不良さん達なんだよ」

澪「さんはいらないだろ」

律「まさかついて行ったのかよ」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:26:24.11 ID:7jCXo92k0
唯「ううん、お腹すいたんで帰りますって断ったんだよ」

澪「なんとも唯らしい断り方だ」

唯「でも今度は食事に行こうって囲まれちゃった」

律「囲まれた?何人いたんだ?」

唯「4人だったよ」

紬「怖かったでしょ」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:30:36.11 ID:7jCXo92k0
唯「うん、もうね怖くなって走って逃げようとしたんだけど
  ギー太を掴まれちゃって、取り上げられそうになったんだ」

澪「それはひどいな」

律「大きな声出せばよかったのに」

唯「うん、出そうと思ったんだよ。でもその前にね男の人が来てくれてね」

紬「それがカッコイイ人ね」

唯「うん、女の子が嫌がってるからやめてやってくれって」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:35:25.82 ID:7jCXo92k0
さわ子「なによ、ほんとにカッコいいじゃない」

律「その人が追い払ってくれたんだな」

唯「頭下げたのぺこぺこ」

律・澪・紬「え?」

さわ子「……」

唯「でも不良さん達怒っちゃって、出しゃばるなって、こうパーンチ!」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:39:20.20 ID:7jCXo92k0
律「わかった、今度こそそれをその人がサッと避けて、バンバンってやっつけちゃったんだな」

唯「ううん、抵抗しないで皆に殴られてたバッコンバッコン」

律「なんだよそれ、カッコよくないよ」

唯「でもその人が耐えてるの見てたらカッコいいと思っちゃったんだよ」

律「そうかあ?」

澪「無抵抗で耐えてるっていうのもカッコいいかも」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:45:47.52 ID:7jCXo92k0
唯「そうなんだよ澪ちゃん、見ててジーンと来ちゃったんだよ」

律「そんなもんかなあ、それでどうなったんだ?」

紬「やられちゃったの?」

唯「ボコボコに叩かれてたんだけど、全然平気そうだったよ」

澪「へえ」

唯「逆に殴ってる不良さん達が変な顔になって  
  手が痛いとか気味悪いとか言ってどっか行っちゃった」

澪「ビビったのかな、うーんそれって凄いのかも」

律「本当に強いひとはケンカしないって言うしな」

唯「カッコよかったよー」

さわ子「……」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:51:09.18 ID:7jCXo92k0
さわ子「唯ちゃん唯ちゃん」

唯「なあに?」

さわ子「ちなみにね、参考までに聞くんだけど…その人歳は幾つくらい?」

唯「うーん、さわちゃん先生くらいかなぁ」

さわ子「まあ!まあまあ」

律「さわちゃん、なんか目の色変わった」

さわ子「な、名前とか聞かなかったの?」

唯「聞くの忘れた、お礼言う間もなく『じゃあ』って行っちゃったし」

さわ子「ダメでしょ!そういう大事なことはちゃんと聞かないと!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:54:01.02 ID:7jCXo92k0
唯「でもあの人、前にどこかで見た気がするんだよねえ」

さわ子「なんですって、じゃあこのあたりに住んでる人じゃないの?」

唯「うーん、どうだったけなあ」

さわ子「思い出しなさいよ」

律「さわちゃんなんか必死だな~」

澪「進路の話はどうなったんだろう」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:56:56.18 ID:7jCXo92k0
さわ子「あんた達は黙ってなさい、どう?以前にどこで会ったの?」

唯「うーん、昨日から考えてるんだけど……ああ、和ちゃんと」

さわ子「和ちゃん?眞鍋さんがどうかしたの?」

唯「前に見た時に和ちゃんも一緒にいたような気がするなあ」

さわ子「眞鍋さんが?しめた」

紬「しめたって…先生」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 17:59:34.29 ID:7jCXo92k0
さわ子「彼女ならしっかりしてるからきっと覚えてるわ」

唯「なによーその私がしっかりしてないみたいな言い方」

澪「全然してないじゃないか」

唯「ぶー」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:04:31.59 ID:7jCXo92k0
さわ子「眞鍋さん生徒会かしら?」

紬「見てきましょうか?」

さわ子「いいわ、校内放送で呼びだすから」

律「あら?私用で校内放送使っていいのかな」

さわ子「あ?文句あるの?」

律「さわちゃん怖い」


♪ピンポンピンポーン
    3年2組の眞鍋……

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:09:01.01 ID:7jCXo92k0
和「そんなことで呼び出したんですか」

さわ子「そんなことってね、私の人生の転機かもしれないのよ」

律「大袈裟だなー」

紬「さわ子先生の進路ね」

律「生徒の進路より自分の進路か」

さわ子「う・る・さ・い・の」


和「でも、私はちょっと記憶にないんですけど」

さわ子「ええっ?」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:14:21.38 ID:7jCXo92k0
和「唯と一緒に男の人と……そんなことあったかしら?」

さわ子「ええぇぇぇぇ……」

和「ねえ唯、それどのくらい前のこと?」

唯「うーんとね、だいぶ前だと思うんだけど……」

和「その時私が一緒にいたのは確かなのね」

唯「うん、あの人のこと思い出そうとすると、頭のこっちの方に和ちゃんも出てくるんだ」

律「どっちだよ」

澪「記憶で繋がってるのか」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:18:08.85 ID:7jCXo92k0
和「その人となにか話した?」

唯「ううん、見ただけだったと思う」

和「うーん……」

さわ子「なにか思い出した?」

和「全然です」

さわ子「もう、それでも生徒会長なの?」

和「そんなこといわれても」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:22:39.32 ID:7jCXo92k0
さわ子「いいわ、時間をあげるから思い出して調査してきなさい」

和「えぇっ?私がですか」

さわ子「頼れるのはあなた以外にいないのよ、お願い」

和「そんな大事なことなんですか?」

さわ子「大事なことなの、私と同じ歳くらいのカッコイイ人がこの街にいるのよ
     その人が教え子を助けてくれたんだからきっちりお礼を言わせていただきます」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:25:37.54 ID:7jCXo92k0
律「絶対お礼が目的じゃないよな……」ヒソヒソ

澪「うんうん」

さわ子「あぁ?なんか言った?」

律・澪「ナニモイッマセン」

紬「ふふ、なんか楽しいわね」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:31:24.48 ID:7jCXo92k0
律「さわちゃん飢えすぎだよ、なんなら聡の友達紹介してもらってあげようか?」

さわ子「聡くんって弟さんでしょ、まだ中学生じゃないの。
     いくらなんでも中学生とはお付き合いできません」

律「いや、冗談だし真剣に受け取られても困るよなあ」

澪「うわぁ」

紬「ほんと飢えてますね」

さわ子「あなた達だってこの年になれば分かるわよ!」

律「その年で彼氏がいなけりゃだろ」ボソ

さわ子「……あら早死したいのはこの子かしら」

律「きゃああああ!」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:44:06.97 ID:7jCXo92k0
河川敷

和「ここでその人に助けてもらったのね、唯」

唯「そうだよ、ここんとこ座ってたの」

和「うーん、来てみたけどやっぱり無駄だったかしら」

唯「あの人いないかな~」

和「それらしい人いる?」

唯「うーん、いないな~」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 18:46:45.01 ID:7jCXo92k0
唯「あっそうだ、また不良さん達に絡まれたら助けに来てくれるかも」

和「あのね」

唯「不良さん達いないかな~」

和「唯ったら、もっと男の人に警戒心持ちなさいよ。いいひとばかりじゃないのよ」

唯「わかってるよー男は狼なんだよねー がおー」

和「まあそういうことなんだけど……」

唯「憂に教えてもらったんだよー がおー」

和「そういうことを妹に教えてもらう姉ってのもね……」

唯「がおー」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 19:27:10.67 ID:7jCXo92k0
和「仕方ないわね、帰りましょうか」

唯「お腹すいたねー」

和「さっき部室でケーキ食べてたじゃない」

唯「ああいうのは別腹なんだよね」

和「ふふ、変わらないわね唯は」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 19:31:13.80 ID:7jCXo92k0
唯「憂待ってるかな~」

和「唯とこうして帰るのも久しぶりね」

唯「そうだねいつもは部活と生徒会ですれ違いだもんね」



和「この公園でもよく遊んだわね」

唯「うん覚えてるよ」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 19:34:22.57 ID:7jCXo92k0
唯「おう、憂いの待つマイスイートホームが見えてきたよ」

唯「あれ?」

和「どうしたの?唯」

唯「ほら和ちゃん、あれ、あの人」

和「えっ?」

唯「あの人だよっ、おーいおーい!」

和「あれは……」

唯「おーい!……あ、行っちゃったぁ」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 19:37:51.25 ID:7jCXo92k0
唯「どうしたんだろ?私の家に来てくれたのかなぁ?」

和「……」

唯「待っててくれたらよかったのに、私ちょっと走ってみてくるよ」

和「あ、唯ちょっと待ちなさい、行っちゃダメよ」

唯「ええ?なんでー?」



和(もしかして唯の家を探ってたの……?)

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 19:42:54.07 ID:7jCXo92k0
和「じゃあ帰るけど、ちゃんとしっかり鍵かけてね、窓にも」

唯「うんわかった、でも和ちゃん心配性だなぁ。あの人は狼なんかじゃないよ~」

和「用心に越したことはないのよ、憂ちゃんにも言っとこうか?」

唯「大丈夫だよ、私が言っとくから。信用してよ がおー」

和「そういうところが心配なのよ、ほんとに注意するのよ」

唯「了解しました~」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 19:46:42.03 ID:7jCXo92k0
和(ほんとに大丈夫かしら……)

和(でもあの人……遠目だったけど)

和(たしかにどこかで……)



和(たしかにどこかで見たような……)

和「うーん、ここまで思い出しかけてるんだけど」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 19:50:44.20 ID:7jCXo92k0
和(そうどこかで……見た)

和(見た?私会ったじゃなくて見たって)

和(そう、確かに唯と……)

和(最近じゃないわ……かなり前……唯と公園で遊んでた頃)


和(そう見た…見たんだ……唯と一緒に)

和(唯の家の周辺……)


和(あ……もしかして)

和「そうだ」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 19:58:20.32 ID:7jCXo92k0
平沢家のおとなり


和「お久しぶりです、いきなりお邪魔して申し訳ありません」

とみ「いいのよそんなかしこまらなくたって、ほんとお久しぶり。
   小さい頃は唯ちゃんとよく遊びに来てくれたわね、あらたまってどんなご要件かしら?」

和「今日はその小さい頃に見た写真のことで」

とみ「写真?」

和「はい、そのお仏壇のところの…」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:02:30.46 ID:7jCXo92k0
和「おばあちゃん、この写真の人は?」

とみ「ああ、これは若いときに行方不明になった私の弟よ」

和「おばあさんの弟さん……」

とみ「もう40年近くになるかしらカメラマンでね、外国の戦場に行ったっきりで」



私「そうなんですか」

とみ「それがどうかしたのかしら?」

和「実は……唯がこの人に助けてもらったって」

とみ「唯ちゃんが?」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:06:33.00 ID:7jCXo92k0
とみ「そんなことがあったの……」

和「私も遠目だったけどこの人によく似ていたと思います」

とみ「でもこれ何十年まえの写真なのよ、弟が生きていればもういいおじさんよ」

和「それは……そうですね」

とみ「もしかして弟の幽霊かしらね?」

和「いえそんなことは、幽霊には見えませんでした」

とみ「いやねえ冗談よ、まだ死んだとは限りませんからね」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:11:51.84 ID:7jCXo92k0
和「おばあさんはいつか弟さんが帰ってくると信じてらっしゃるんですね」

とみ「ふふ……若い頃からふたりっきりの身内なのよ。私一人くらいは待っててあげてもいいと思ってるわ
    いつかひょっこり帰ってくるなんて、考えるだけで楽しいじゃない」

和「すいません、私……つらいこと思い出させてしまったみたいで」

とみ「いいえ、あの子のこと覚えてくれてる人がいて、とっても嬉しかったわ」

和「そうですか…そう言っていただけると」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:14:42.50 ID:7jCXo92k0
和「どうも今夜は失礼しました」

とみ「いいの?独りで帰れるかしら?唯ちゃんに声かける?」

和「いえ、大丈夫です、それにまだ唯には……」

とみ「そう、じゃあ気をつけてね」

和「はい、ありがとうございました」

とみ「こちらこそ、ありがとう」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:19:09.52 ID:7jCXo92k0
とみ(この近所にねえ……)

とみ(私を見守ってくれてるのかい)

とみ(この一文字の家は私がしっかり守ってますよ)



とみ「……隼人……」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:23:22.90 ID:7jCXo92k0
次の日 教室

唯「和ちゃ~ん」

和「ああ唯、おはよう」

唯「今朝来るときにね、また会ったんだよ」

和「え?誰に?」

唯「あの人に決まってるよ~」

和「ほんと!」

唯「うわ大きな声、びっくりしたよ」

和「ごめん。で、なにか話したの?」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:27:47.96 ID:7jCXo92k0
唯「うん、今度はちゃんとお話したよ。でももう街を出ていくんだって」

和「そう、そうなんだ……で、他にはなにか聞いた?」

唯「うん、お兄さんは何をしてる人ですかって」

和「なにしてるって?」

唯「うーん、笑って正義の味方で都市伝説とか言ってた」

和「……お名前は?聞いた?」

唯「それが内緒なんだって」

和「……」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:31:42.33 ID:7jCXo92k0
唯「それからねえ」

和「うん」

唯「いつも姉さんと仲良くしてくれてありがとうって」

和「姉さん……」

唯「誰のことって聞いたんだけど笑って教えてくれなかった」

和「そう……それで都市伝説…やっぱりそういうことなの?」




さわ子「平沢さん!、進路希望都市伝説の人ってなんなのこれ!ちょっときなさい!」

唯「は~い」


和「さて、さわ子先生にはなんて説明しようかしら」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:38:30.05 ID:7jCXo92k0
町外れ

「一文字、もういいのか」

「ああ、すまんな寄り道させちまって」

「会えたんだな、姉さんに」

「声は掛けられなかったが」

「そうか……驚かしてしまうだけ……か」

「ああ、いまさらこの若いままの姿で会ったとしてもな」

「……」

「隣に住んでる女の子が仲良くしてくれてたよ、幸せそうに笑ってた」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 20:40:46.76 ID:7jCXo92k0
「しかし寂しいもんだ、昔の自分を知っている人が年老いていくのは
 自分だけが……取り残されていくようで」

「お前だけじゃないさ、一文字」

「そうだな、柄にもなく感傷的になっちまった」

「たまにはいいさ」


「行くか、本郷」

「おう」


一文字隼人・仮面ライダー2号

彼の姉の存在を知るものは少ない

                            END

コメント

No title

まさかのダブルライダー
何という俺得

No title

2号ヲタの俺感涙
スピリッツの作者に読ませてえ

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)