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土御門「幻想少年!!」

140 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:37:18.70 ID:3CE/.fEo [1/15]

ヒャッハー新スレ>>1と先に上げた人全員に乙だっ

13レスほど、まったり投下させてもらいます
ほとんど箇条書き+どっかで見たネタだってのはご容赦を

141 名前:土御門「幻想少年!!」 1/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:39:47.49 ID:3CE/.fEo [2/15]


「?愛してる……?、?好きだ……?、?お前しか見えない……?…………」


―――――――――――――――


「なぁ、土御門。こんなんでいいのか?」

「オッケーオッケー! あとはこっちで勝手に編集するからカミやんの仕事はこれにてお終いぜよ」

「はぁ……。 どこの誰が好き好んで上条さんのこんな声を欲しがるんですかねー……、しかもこんな立派なスタジオで
 録音なんかしちゃって。あとでなんだかんだ言って代金請求しても絶対に払わないからな?」

「大丈夫だーって相変わらず心配性にゃー。それに需要は……、売り上げの一割がカミやんの口座に振り込まれるから
 すぐにわかるぜい」

「一割かよ! ってなんでそんなにニヤニヤしてるんだ? まぁ、期待してねぇけどよ。もう帰っていいか?」

「はいはーい、お疲れ様だったにゃー」

ひらひらと手を振り、帰る上条当麻の背を見つめる土御門。
そして完全に見えなくなったところで次の仕事へと乗り出す。

「レコーディング無事終了と、お次は――」

142 名前:土御門「幻想少年!!」 2/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:43:26.84 ID:3CE/.fEo [3/15]

―――――――――――――――


数日後のイギリス清教徒女子寮。
食事の時間でもないのにその食堂で人だかりが出来ている。

「一体なんの騒ぎですか?」

「あ、神裂さんちょうどいい時に! これちょっと見てください」

そう言ってアンジェレネが神裂に一枚のチラシを手渡す。

「??? 何です? …………携帯型恋愛擬似体験ゲーム、……『幻想少年』!?」

?英国王室も認める学園都市のアイドル、上条当麻!
 彼の思考、会話パターンを学園都市の科学力で完璧に分析し精巧にトレース!
 あの人と恋人になるなんて私には無理? その幻想をぶち壊す! 新感覚リアルタイム恋愛ゲームがついに登場!

上条ゲー

                    ~省略~

 注、完全受注生産。お一人様一つまで。
 〇月 ×日(日)発売。価格、五万八千円(税込み)。
                                       Tuchimikado Soft
                                                     ?
「………………………………本当に何ですかこれ、あの男は一体何を考えて……」

「ほ、本当なんですかこれ!?」

「シスター・アンジェレネ、欲望を少しは隠しなさい」

「あらあら?」

「ゲーム機本体も含めた値段とはいえ六万近くもするゲームなんてぼったくりもいいとこっすね、その前にこんなもん
 誰が欲しがりやがるんでしょうか?」

そんな中、一人のシスターがおずおずと一枚の用紙を呆れ顔だった神裂に差し出す。

「はい? 注文書? 何故私に……? え、あ、集める係?」

144 名前:土御門「幻想少年!!」 3/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:46:01.57 ID:3CE/.fEo [4/15]


「土御門…………!!」

『悪かったって、こっちがねーちんに説明するよりも早くチラシが貼られちまったんだにゃー。イギリスから学園都市に
 直接注文書を送るのはどっちも面倒に――、まっ! そ・ん・な・こ・と・よ・り! 何人くらい集まったのかにゃー?』

「………………一二名ほどです」

『ふむ、まずまずかにゃー。現物が届けばもう少し……、あ、ねーちんの分は入ってる?』

「入ってませんし! 要りません!!」

『えー、折角、人が親切で任命したっていうのにそれはあんまりぜよ……。ねーちんのことだからきっと恥ずかしがったり
 しちゃって注文書を人に渡せないだろうから収集係にしたのににゃー』

「切ります」

『ちょ――』

受話器を置き、神裂は溜息を吐く。

「誰がこんな……、こんなものを……、……………………………………………………こんなもの」

その時、コンコンと扉を叩く音が。来訪者はアニェーゼだった。

「あ、えと、その……非常に申し上げにくい……んですがね、その……」

注文者が一三名になった。



145 名前:土御門「幻想少年!!」 4/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:47:39.86 ID:3CE/.fEo [5/15]
―――――――――――――――


とある病院。

「ミサカ一九〇九〇号。それは本当の情報なのですか? とミサカ一三五七七号は正直に言って疑っています」

「か、確証はまだなのですが、このようなものをあの医師の机の上で見つけたのです! とミサカ一九〇九〇号はこの
 チラシをどどんと提示してみせます!」

「「「こ、これは……!?」」」


ミサカネットワークを介し、熾烈な論議が始まる。


「特定の人間を狙ったイタズラではないのですか? とミサカは~」

「しかし、先日とあるスタジオから出てくる姿を見たものもいるのです、とミサカは~」

「とりあえずこのミサカ一〇〇三二号が代表して一つ注文してみましょう、とミサカは~」

「それは抜け駆けではないのですか!? とミサカは~」

「代表を決めるというのなら、このミサカも立候補を表明する! とミサカは~」

「買いたい者は全員買ってしまえばいいのです、少々見も蓋もありませんがね、とミサカは~」

「しかし我々個人個人で購入するには資金が足りません!! とミサカは~」

「入電! 看護士の一人が先ほど注文書というものを!! どうやら本人も購入する気らしく、ミサカは~」

「どうやらここに入院している患者の中にも購入を希望する者がおり、このままでは! とミサカは~」

146 名前:土御門「幻想少年!!」 5/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:49:35.69 ID:3CE/.fEo [6/15]

―――――――――――――――


とある高校のあるクラス。

「ねぇ土御門君、これホントなの~?」

「面白そうだけどさ、高いよ? これ。粗利益絶対おかしいでしょ」

「うん、ちょっと高いね……」

「買う。この注文書はどこ」

「え、うちらだけ半額にしてくれんの? やったぁ!」

「待った! もう一声! 今月厳しいんだって!」

「これどうやって作ったの? あとちゃんと上条君に許可貰ってる? 一応は話した? 曖昧ねぇ……」

「その。注文書を」

「名前と生年月日とかこれ色々書くところあるけど何に使うの? へー、ゲームに反映されるんだ」

「ほらあんたも買うんでしょ? ほれ、さっさと書け書けっ!」

「うん……、でも、恥ずかしいよぉ……」

「上条当麻……、許さん!!」

「私にも。注文書を――」



147 名前:土御門「幻想少年!!」 6/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:50:51.50 ID:3CE/.fEo [7/15]

―――――――――――――――


常盤台中学寮、掲示板の前。

(……やっぱし朝見た時より注文書の残りが減ってる……まさか、この学校で私以外にもアイツと関わってるやつが
いるっていうの……?)

「………………………………………………怪しいけど、敵を知れば何とやらって言うしね。……そう! これはその為に
 買うのよ。断じて、アイツなんかに、断じて――」

「お姉様……」

「く、黒子!? いつからそこに!? ち、違うのよ!? こ、これはアイツを倒すために!」

「そんなにやけた顔で仰られても説得力がございませんの……」

「え? えへ? えへへ?」



148 名前:土御門「幻想少年!!」 7/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:52:15.47 ID:3CE/.fEo [8/15]

―――――――――――――――


風紀委員、第一七七支部。

「初春~、これ買うの?」

「どうしようかなって迷ってて……。先輩たちの中にも買うって人いるみたいだし、クラスの子の中にもね――」

「ん~でも、ちょっと高いよねぇ~」

「うん……、でもちょっとだけ、ちょっとだけ……ハッキングしちゃえば…………」

「初春?」

「あ、ううん!? なんでもない!!」



149 名前:土御門「幻想少年!!」 8/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:53:21.83 ID:3CE/.fEo [9/15]

―――――――――――――――


ロンドン、日本人街。天草式十字清教詰め所。

「一千本買います!!!!」

「落ち着くのよ五和!?」



150 名前:土御門「幻想少年!!」 9/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:53:54.85 ID:3CE/.fEo [10/15]

―――――――――――――――


とある学生寮。

「とうまー、お腹空いたー」



151 名前:土御門「幻想少年!!」 10/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:55:41.91 ID:3CE/.fEo [11/15]

―――――――――――――――


そんなこんなで発売日。

イギリス清教徒女子寮。

またもや食堂に集まったシスターたち。
色んな意味で悲喜交々ざわつく中、神裂が購入した者(あの後も少しずつ増え二二名)にそれぞれに配っていく。
受け取った者たちは、そそくさと部屋に引き篭もったり。奇異、好奇心の目で見るシスターに囲まれながらさっそく
その場で電源を入れたり。

「(あなたの分は先に部屋に届けておきましたので……)」

「(……申し訳ねーです)」

と、配り始めてからずっとちらちらこちらの様子を窺っているアニェーゼの後ろを通り過ぎる。
彼女はギクシャクしながら自分の部屋へすぐに戻って行った。

「シスター・オルソラ!? いきなりその選択肢を選ぶのはいかがなものかと!」

「大丈夫でございますよ。こういった交渉は得意ですもの」

「それ違うのでは!?」

既に食堂に散らばるいくつかの山からはキャー! とかグアー! だとか盛り上がっている声が。

(ふむ、悪くない出来なのでしょうか……)

複雑な心境である。配り終え、その様子を少し眺めたあと神裂も自分の部屋へと戻って行った。

152 名前:土御門「幻想少年!!」 11/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 22:58:25.27 ID:3CE/.fEo [12/15]


扉を閉め、鍵をし、何となく辺りを警戒し、深呼吸をする。そして、緊張した面持ちで机の上に置かれた小包を手に取り
? 神裂火織 様 ?と書かれた文字を凝視する。

(私は頼んでなどいない……! これは土御門が私の分と称し勝手に送りつけただけ、か、勝手に勘違いして……だから、
 やはり! ここはきっぱりと送り返して私の断固たる意志を……!)

『こんなに早く!? 大胆すぎますわ!』『なんというラブコメ展開! でもっ……!』『ふぅ……』『早く続きをっ!』

どたどたと去ってゆく足音とともに、廊下からそんな声が聞こえた。

「………………………………………………………………………………………………」

無言のまま、音も立てぬように丁寧に包装を剥いでゆく。

(そう、悪いのは土御門なのです! ちょっとだけ、ちょっとだけ遊んでつまらなかったと言って返してしまえば……)

電源を入れるとピコーン! という小気味好いサウンドとともにいくつかの製作に携わったらしい会社のロゴが表示される。
こういったゲームなんて殆どやったことはないのだが、わかる。本格的だ。
次に穏やかなBGMが流れ始め初回機動のメッセージとゲームの遊び方、キー操作などの説明画面。機械を扱うのは苦手な
神裂でも操作は実にシンプルなものであり説明書を読まずとも遊べそうである。そしてゲームスタート。

「まずは難易度を選択ですか……、いつもの、説教モード、相思相愛モード……。ここは普通にいつもので……、い、いえ、
この手のものは初めてですし、一番簡単であろう、そ、相思相愛モードを……!」

ピロリーン! と、画面が暗転し今度はチュートリアルが始まる。

153 名前:土御門「幻想少年!!」 12/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 23:00:38.90 ID:3CE/.fEo [13/15]

【上条当麻】
『よぉ、火織!』

「は、はいっ!?」

びっくりした。声が出るのだ! しかも名前を呼ばれた! それに本人がそこにいるようなグラフィック、これはすごい。

『どうした? 具合でも悪いのか?』

「い、いえ! 至って健康そのもので――(ってあれ? 普通に会話をしている?)」

そこでメッセージが出る。

[このゲームは実際に会話や音声でコミュニケーションをとる会話パートと、選択肢やミニゲームで進めるイベントパートに
 分かれており、両方を攻略しながら好感度や親密度を高めハッピーエンディングを目指すものです]

(驚嘆です……、このようなものだったとは……)

[会話パートは本作の特徴でもある上条AIと当麻Voによる本人と変わらないほどの自由なコミュニケーションが可能~――
 ただし会話不能とみなされる話題に対しては~――
 現実世界の時間とも同期しており、時間帯によって様々な~
 また、ここでしか上がらない隠しパラメータがあり、これを伸ばすことでシナリオの分岐や特殊なエンディングに~――]

(お、奥が深い……!)

開始から三分足らずで、どっぷりと嵌っていく聖人の姿があった。


三十分後――

「ふふ……。あなたがいけないんですよ、いつもいつもそんな無茶をするから……」


154 名前:土御門「幻想少年!!」 13/13[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 23:01:54.72 ID:3CE/.fEo [14/15]

最初の言葉はどこへやら。だが熱中している神裂を現実に引き戻したのはコンコンっ! という強めのノックの音だった。
思わず直立して驚き、ゲームを落としそうになる。

(こんないい時に!! って違う! 聞かれてしまった!? いえ、その前に誰が! とりあえず私のを隠さなくては!!)

聖人の力を無駄にフル活用し冷静に行動する。幻想少年をいったん閉じて隠し、説明書やケーブル、箱などを一瞬で片付け、
表情を作る。その間、僅か三秒。

扉を開けると、ずらっと三十名以上のシスターたち。誰も一枚の用紙を持って列を成していた。先頭になり神裂の目の前に
立っていたシスターが言う。

「あ、あのっ! まだ間に合いますか!!?」


―――――――――――――――

155 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/05(土) 23:04:37.90 ID:3CE/.fEo [15/15]

禁書がゲームになるなら上条さん攻略ゲーだろう!って思い立ち書いたが何か無理矢理だった

指摘とか
こうしたらいいとか
あったらください。

そしたらまだ続くかも

失礼しやした

Tag : とあるSS総合スレ

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