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唯「クーラー……メタルクーラー……」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 18:19:12.60 ID:i0J6B9GLP
唯「冷蔵庫は壊れない」

閲覧注意

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 18:22:31.02 ID:i0J6B9GLP
冬の日

唯「かくれんぼしよ~」

和「うん、いいよ」

  「わー」

  「やるー」

  「私もやるー」

唯「じゃあじゃんけんね! じゃ~んけ~んポーイ!」

和「あっ」

唯「のどかちゃんがおにだね!」

唯「みんなかくれろ~!」

  「わー!」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 18:30:04.14 ID:i0J6B9GLP
唯「どこにかくれようかな……んお?」

唯「れいぞうこだ」

唯「この中に入れば見つからないよね」

唯「ふっふっふ」

ガヴァッ バタン

唯「くらい……ちょっとこわい」

唯「ちょっとだけアナがあいてる。でもやっぱりこわい」

和「○○ちゃんみつけた」

  「あちゃー」

唯(あ、アナからのどかちゃんが見える)

唯(しずかにしなくちゃ)
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 18:37:51.36 ID:i0J6B9GLP
和「みーつけた」

  「みつかっちった」

  「あとはゆいちゃんだけだね」

和「ゆいちゃんどこかな」

和「ゆいちゃんどこー?」



唯(なんだかねむくなってきちゃった)

唯(……)

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 18:46:07.34 ID:i0J6B9GLP
唯「――ん」

唯「ううーん」

唯「……あれ?」

唯「くらい」

唯「せまい」

唯「……さむい」

唯「そっか、れいぞうこにはいったんだっけ」

唯「あれ、アナからひかりがはいってこない」

唯「さむい」

唯「……もうでよう」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 18:53:11.74 ID:i0J6B9GLP
唯「ふっ」

唯「あれ」

唯「よっ!」

唯「あかない」

唯「えっ?」

唯「ふぬー!」

唯「あかない」

唯「……」

唯「のどかちゃーん!」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 19:02:39.43 ID:i0J6B9GLP
唯「……だれもへんじしてくれない」

唯「さむい」

唯「こわい」

唯「……」ガチガチガチガチ

唯「……ふ、ふええええん」

唯「だずげで~!!」

唯「あ゛ーーーー!!」

唯「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーー!!」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 19:24:43.14 ID:i0J6B9GLP
唯「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ! げほっ! ごほっ!」

唯「おえっ……けほけほ」

唯「ぐすっ」

ドンドンドンドン

唯「あかない」

唯「さむいよ……くらいよ……こわいよ」

唯「……」

唯「わたし、しぬのかな」

唯「い゛やだよ……やああああああああーーーー!!」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 19:32:31.42 ID:i0J6B9GLP
唯「……」

唯「……」ブルブルブルブル

  「ゆいー」

唯「えっ」

  「唯ーー」

唯「おかあさん?」

  「唯ーーーー!」

唯「おかあさっ……げほっげほっ」

唯「おがあざーーーーんっ!!」 ドンドンドンドン

――――

――――――――

――――――――――――
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 19:40:05.63 ID:i0J6B9GLP
「――っていうことがあってそれ以来狭い場所で寒いっていうのが苦手なんだ」

「閉所恐怖症に冷房恐怖症……っていうのかなぁ?」

「だから冷房はちょっとね」

「あと窓も開いてたほうがいいな」

「今思い出しても怖くて震えるんだ」

「……さっきの話でアナタがカナヅチっていうことを私に教えてくれたでしょ?」

「それでね、私の弱いところも知ってて欲しいな~って思ったの」

「このことを知ってるのは私の家族と和ちゃんと」

「それからアナタだけだよ」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 19:47:16.91 ID:i0J6B9GLP
「アナタの部屋は窓ある?」

「そっか、よかった~。それなら私も行けるよ」

「あ、えっと、アナタの家に行ってもいい?」

「やった~ありがと~」

「いつごろ?」

「来週? うんわかったよ~楽しみにしてるね!」



――――――――

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 19:54:48.57 ID:i0J6B9GLP
「……迷っちゃった」

約束の時間を10分ほど過ぎてから唯はアナタに電話をかけた。
アナタはすぐに唯を迎えにいった。

「ごめんね~。コンビニまでの道程はわかったんだけど……」

それから本当は10分前には着く予定だったんだよとか
迷ってたら可愛い猫がいたんだよという話をしながらアナタの家に向かう。

「おあーここがアナタの家かあ~。可愛い家だねっ!」

2階建てで全体的に丸みを帯びている少し特徴的な家だ。
窓も円形で飛び出ている。
唯にはこれが可愛いく見えるらしい。

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 20:02:32.81 ID:i0J6B9GLP
アナタは玄関を開けて唯を招き入れた。

「おじゃましまーす」

とりあえず1階のリビングへ案内する。

「…………こんな感じになってるんだ~」

部屋はコンクリートの壁に覆われていた。
照明や家具は無機質で植物や小物なども無くインテリアを気にしているようには見えないが
ある意味統一はされていた。
とりあえず感想を言おうとした唯は言葉に詰まってしまう。
アナタは特に気にした様子も無く
唯をソファに座るよう促して飲み物の用意をするためキッチンへ向かった。

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 20:09:19.04 ID:i0J6B9GLP
「ありがと~」

アナタはとりあえず、と言って冷たいオレンジジュースをテーブルに置く。
ジュースを入れたコップは既に汗を掻いていた。
唯は早速半分ほど飲む。

「ぷは~生き返る」

お菓子を用意すると言って再びキッチンに戻るアナタ。
唯はそれを見送りながらジュースに口をつける。

暫くして唯は強烈な睡魔に襲われた。

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 20:17:28.46 ID:i0J6B9GLP
――――――――――――

――――――――

――――

「……んん」

「んえ?」

唯の寝起きで働いていない頭は視界が真っ暗なところから夜中に目を覚ました、と錯覚した。
暫く寝ぼけたままぼーっとしていたが頭が覚醒してくると異変に気付く。
まず、窮屈だ。横を向き蹲って寝ている。
それから床が固い。壁も固い。
足を伸ばそうとしたが少し動かしたところで壁に当たってそれ以上伸ばせなかった。
すごく狭い場所にいることがわかる。
身体を動かそうとして足首が縛られていることに気付く。
腕は後ろ手に縛られていた。
ろくに身動きがとれなかった。
状況が飲み込めない。
しかし自分が暗くて狭い場所にいて自力で出られないことが分かりかけると
そこからは何も考えられなくなり、発狂した。

「い゛やああああああーーーーっ!!」

「たすけてっ!! だれかたすけてーーーー!!」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 20:24:46.23 ID:i0J6B9GLP
「あ゛っ! あっ! あー! いやっ! 助けてっ!」

ガタガタガタ。
激しく身体を動かす。
身体が壁にぶつかって痛いことも分からずひたすら動いて叫んだ。

「だれかっ! 誰か居ませんかっ!!」

「出して! ここから出してください!」

コンコン。

「っ!」

暫く叫んでいるとノックする音が聞こえた。
唯は焦りながらノックした相手に話しかける。

「あのっ、ここから出られなくなっちゃって、それで助けてもらいたいんですけどっ!」

涙声で心が弱りきっていることが分かる声だった。

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 20:32:00.15 ID:i0J6B9GLP
わかりました。そのかわりお願いがあるんですけど……。
そう聞こえると唯は話を遮って叫んだ。

「わかりました! だから早くここから出してくださいっ!!」

そこにいる人は誰なのかとか、お願いのことを考えているほど唯に余裕はなかった。
一瞬の間を置いてわかりましたと声がして、天井が開く音がする。

ガヴァッ

唯の渇望していた出口と光が与えられる。

「ありがとうございますっ!」

暗い場所に慣れきっていたため目を開けていられない。
暫くしてやっと恩人の顔を見ることができた。

「え……アナタは……」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 20:39:11.14 ID:i0J6B9GLP
唯を暗闇から解放したのはアナタ。
唯はとりあえず御礼を連呼する。
それから状況を確認しようと辺りを見回す。
まず、アナタの手でどけてもらった天井は扉だった。
初めて見る形だけど、それが冷蔵庫の扉だということがすぐに分かる。
身震いした。
横になった冷蔵庫に閉じ込められていたらしい。
一刻も早くここから出たいと思って再びアナタに助けを求めた。

「それで、私一人じゃここから出られないから助けて欲しいんだけど……」

アナタは何一つリアクションを取らなかった。
不審に思った唯が尋ねる。

「ど、どうしたの?」

アナタはその質問を無視して別のことを話し出す。
お願いを聞いてくれるんですよね。

「へ……? あ、あー、うん、いいよ」

その前にここから出して欲しいと言ったが、アナタはお願いが先だと言う。
唯の不安が膨らむ。
だが、何よりもここから出して欲しかった唯はお願いを聞くことにした。
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 20:46:12.94 ID:i0J6B9GLP
アナタは突然服を脱いで全裸になる。

「何、してるの?」

その言葉を無視して、唯の顔の前に腰を近づけた。

「…………え?」

アナタは無言で促す。

「ちょ、ちょっとまって。え、どういうこと?」

この時点で答えはひとつだが先程までパニック状態だった唯は理解するのに手間取った。

「それはちょっと……何か他のお願いじゃだめかな?」

アナタはそうですか、と言って立ち上がると冷蔵庫の扉に手をかけた。

「えっ」

それを見ていた唯に恐怖が押し寄せる。
明るくなりつつあった世界が段々と閉まっていく。

「待って! お願いやめて! いやっ! やめてよ!」

バタン

「いやあ゛あ゛あ゛あ゛――――!!」

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 20:54:46.07 ID:i0J6B9GLP
「やだ! やだっ! あけてよ! お願い! お願いします!」

「ぎゃああ! お願いだから! 何でもしますから!」

ドンドンドンドン。

「えっ、まだそこに居るんだよね!? ねえ! どっかいかないで! 開けて!」

暫くしてアナタが尋ねる。
お願いを聞いてくれるのかと。

「あ……! 聞きます! 聞きますからここから出して!」

ガヴァッ

「あっ! はあ……はあ……!」

扉が開いたことで唯は落ち着きを取り戻す。
しかし顔面は蒼白で、身体は震えていた。
アナタは唯の顔に腰を近づける。

「うう……はぁ、はぁ……あ、あむ」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 21:03:09.48 ID:i0J6B9GLP
「おえっ……ん」

断片的な知識を総動員して取り掛かった。
最悪の選択だったが閉所の恐怖には抗えなかった。
やり方を聞くだとか躊躇していてはまた狭くて暗い世界に閉じ込められてしまう。
そう思った唯はとにかく行動することにした。

「ん……む…………っ……じゅっ……」

冷蔵庫から出たい。
その一心だけを考える。
舌触りも臭いも閉所よりはマシなんだと思い込んだ。

「ん、ごっ……てゅく……おぁ……」

10分ほど唯にそうさせていたアナタは腰を上げて一旦唯の口から離れる。

「はあ……あ……?」

もういいのかなと思って安堵しかけた唯に向かって。

「んぶっ!? んんんんんーー!!」

小便をかけた。

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 21:12:13.71 ID:i0J6B9GLP
「う……ふぇ……」

泣きそうになっている唯を冷蔵庫から引っ張り出す。
ようやく冷蔵庫から開放された唯だが、不安を拭いきることは出来ない。
今の状況もそうだが唯のいる部屋は5畳ほどの部屋で壁はコンクリート、
そして窓の無い部屋だった。
だから閉塞感から開放されない。
発狂しそうになる精神を何とか誤魔化して、平静を装いながらお願いをする。

「ねえ……こ、ここから出して。窓が無い部屋だと苦しくて……」

アナタは無言で服を着終えるとそのまま部屋の出口に向かう。

「えっ、ま、まってよ! どこに行くの!? お願いここから出して! 縄を解いてよ!」

ドアを開けて部屋を出る。
ドアを閉める前に唯の方を見た。
唯は半分泣き叫びながら哀願している。
アナタはドアの隙間から右手を伸ばす。
右手にはリモコンが握られており、
スイッチを押すとピーという音が鳴っってクーラーが動き出す。
それからドアを閉めて鍵をかける。
部屋に残された唯は再び発狂した。
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 21:20:59.79 ID:i0J6B9GLP
「暗い」

「狭い」

「……寒い」

窓の無い密室に来てから数日が経った。
あの後も唯は何回も色々なお願いをきかせられた。
拒んだり失敗したりすれば冷蔵庫に詰め込まれるため、従わざるを得ない。
手足を縛っていた縄は解いてくれたがそれでも唯にはどうすることも出来なかった。
打開策を考えようとしたが、何も思い浮かばない。
考えて分かったのはここがアナタの家の地下室であることと防音なことくらいだった。

そんなある日、インターホンの音がした。
この部屋にスピーカーがついていたらしい。
唯はアナタのお願いを聞いた後で疲れきっていたが、耳をすませて外の様子を伺った。
……が、外の声が聞こえるはずも無い。
唯は必死に考えた。
何か出来ることはないかと。

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 21:30:21.18 ID:i0J6B9GLP
アナタが玄関の扉を開けると高校生くらいの女の子がいた。

「あの……平沢というものですけど」

彼女が話し始める。
話を聞くと姉が数日前から音信不通で探している、
何か知っていることがあれば教えて欲しいということらしい。
おそらく唯がアナタの話をしたこともあったのだろう。

「なんでもいいので……お願いします」

彼女には鬼気迫る雰囲気があった。
アナタが思い出すふりをしようとした時。

ダンッ

少量の物音と振動がした。

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 21:35:25.48 ID:i0J6B9GLP
「はあ……なんとかなった。これで気付いてくれるかな」

唯は横にしてあった冷蔵庫を立てて、それを思いっきり倒した。
音が伝わらなくても振動で気付くだろうと踏んでの行動だった。
これでだめなら1日は閉じた世界へ行くことになる。
1日だけではすまないかもしれないが。

「お願い……気付いて!」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 21:45:56.93 ID:i0J6B9GLP
「……今のはなんですか? アナタの家からだと思うんですけど」

アナタは誤魔化すために家の中を振り返ってよくわからないといった素振りをする。
それから彼女の方に向きなおそうとした時にバチッっという音がしてアナタは気を失った。

「はあ……はあ……」

彼女は震えながら両手でスタンガンをきつく握っている。
なんとか落ち着きを取り戻して、姉を探すためにアナタの家に入る。

「お姉ちゃん……待ってて」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 21:53:36.64 ID:i0J6B9GLP
部屋の扉は開かれた。

「お姉ちゃん!」

「えっ……憂?」

「お姉ちゃん!!」

彼女は泣きながら唯に抱きついた。
唯の身体は汚れていて異臭がした。
唯がどんなことをされてきたのか、憂には想像すら出来ない。

「うう……えぐっ……お゛ねえぢゃん」

「そっか、憂が来てくれたんだ……ありがとね」

「うん……あ、そうだ、早くここから出ようよおねえちゃん」

「そうだね……う……い……?」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 22:03:14.33 ID:i0J6B9GLP
唯が憂の肩越しに部屋の出口を見つめる。

「どうしたの? おね……ちゃ……はあ?」

憂が振り返るとそこにはアナタが立っていた。

「そんな……さっき気絶させたのに」

二人が驚愕しているとアナタの後ろから一人、また一人と人影が増えた。

「え……嘘」

「どうなってるの……?」

そこにはアナタと同じ顔の人物が3人立っている。
兄弟がいたのか、それとも別の何かなのか。
どちらにしてもこれだけのアナタを敵に回して戦える力はこの姉妹にはない。



たすけてよ

もうだめだ



END2 SHIIIIIIIIIT

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 22:09:10.38 ID:i0J6B9GLP
「――ぅ」

唯が目を覚ます。
首を上げるとそこにはアナタの姿をした人が三人いた。
今回は自分の置かれている立場を理解するのにそう時間は掛からなかった。
全裸で手枷を着けられており、その手枷は天井から垂れている縄で結ばれている。
おかげで満足に動くことも倒れることも出来ない。
それは唯の隣で吊るされている憂も一緒で、彼女達は衰弱していた。

「ぁ、ういまで……こんな」

「……おねえちゃん?」

2人が目を覚ましたところでアナタ達が動き始める。
唯の前に一人、憂の前に一人。

「やっ――」

唯が何か言う前にアナタは唯の性器へと手を伸ばし、無遠慮に弄った。
もう一人のアナタも憂に同じことをする。

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 22:18:56.03 ID:i0J6B9GLP
「うくっ……も、やだぁ」

「えっ!? いやっやめてぇ!」

二人の言葉を聞くつもりはなく、黙々と弄る。
包皮を剥いて陰核亀頭をすり潰し、大陰唇をつねり、
陰核小帯をなぞり、スキーン腺を指圧した。
それを執拗に、延々と繰り返す。

「…………んっ」

先に反応を示したのは唯だった。
腰が勝手にびくついている。
この数日の所為で身体が嫌でも反応させられる。

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 22:40:58.51 ID:i0J6B9GLP
次第に唯の身体が小刻みに震えてきて、息も荒くなっていく。
これは、こういうことだと。
唯の思考とは関係なしに身体はそう理解している。
だから反応が早い。

「んふっ……やっ、だ、ょ……ぃやあ」

妹の前でこれ以上の醜態を晒したくない。
そう思うと拒絶の言葉がどんどん増えていき、次第に哀願へと変化した。
アナタは全く意に介さずに行為を続ける。

「んっ……! ……っ!」

唯の足がガクガクと震えている。
醜態を晒す寸前だ。
アナタは中指を膣口に宛てがい、そのまま挿入した。

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 22:47:33.90 ID:i0J6B9GLP
「ひっ!」

「あ、はっ、はっ、あっ……!」

上擦った声。
それから小刻みに漏れる淫声と熱い息。
アナタは出し入れを繰り返していた中指を不意に折り曲げた。

「……っっ!」

グレフェンベルグスポットを抉られた唯はビクンと跳ねる。
激しい快感と恐怖感が唯を襲った。

「あっ……! ふぅぅ……! んっ! ふっ、ふっ! ふっふっふっ!」

「ふーーーー! ふーーーー!」

何度か不規則に腰が跳ねた後、唯はぐったりとうなだれた。
アナタは一時休めていた手を再び動かし始める。

「やあっ……い、いま……っめ……! ああああああっっ!」

唯がぶるぶると震えだしたと同時に、プシュッ、ぴちゃぴちゃと情けない音が鳴る。

「やあああああ……! もう、とめて、んっ、おねが……!」

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 22:55:36.05 ID:i0J6B9GLP
アナタが指を擦れば擦るほど唯から潮が漏れた。

「くふうううう……!!」

「お、おねえちゃ……んぁっ!!」

もう一人のアナタが憂にも同じことをする。
恐怖と痛みと快感に耐えていたが、時間が経つにつれて反応は唯に似てくる。
その間も唯は休む時間も与えられずに潮を吹き続けた。

「あ゛あ゛あ゛あ゛っっ! あ゛ーー……はっ、はっ、はあっ」

「んんんんっ! んふっ! やだよぅ……んっ!」

アナタ達はいくら二人が絶頂を迎えても指の動きを止めない。
だから二人も延々と潮を撒き散らす。
そうしてどれだけの時間が経ったのか――。

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 23:02:13.60 ID:i0J6B9GLP
ようやく指から開放された平沢姉妹は虫の息だった。
喋る気力も無いように見える。
アナタ達はぐったりして動かない二人を見つめた後、部屋を出ようとする。
ピチャ、ピチャ。
水浸しになった床を数歩すすんだところで、

「……んっ、んぁ」

唯の声がした。

「……あ、う……」

失神していたはずの憂も声を出している。
アナタ達は再び平沢姉妹の前まで行く。
唯に声をかけようとしたところで、唯の身体がビクンと跳ねた。

「んああっ!」

それと同時に潮が吹き出した。

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 23:08:04.99 ID:i0J6B9GLP
「んうううう……! っあ!」

同様に憂も潮を吹いている。
アナタは何もしていないのに。
アナタは暫くそれを見つめていたが止まる気配はなかった。

「ひゃあああああああ!」

「いぎぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

二人は全身を痙攣させながら潮を吹く。
意識があるのかどうかもわからない。
アナタ達は唖然としてその様子を眺めていた。

ピチャピチャピチャピチャ。
ピシャピシャピシャピシャ。
プシャアアアアアアアア。
ジョババババババババ。
ビチャビチャビチャビチャ。
ジャバジャバジャバジャバ。

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 23:14:23.50 ID:i0J6B9GLP
アナタが我に返った時には既に腰の位置にまで水かさが増していた。
アナタは急いでこの部屋を出ようとする。
だが急速に増えていく潮の所為で思うように動けない。
ようやく扉の前までたどり着くが、その時には水かさが胸の位置にまで来ていた。
扉を引こうにも水圧が邪魔をして開かない。
とうとうアナタの身長よりも水かさが増してしまった。
アナタは必死にもがいた。
しかしどうにもならない。
アナタはカナヅチだから。

部屋の中にいたアナタ達は残らず溺死した。

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/05/25(火) 23:23:03.16 ID:i0J6B9GLP
「……っぷはぁ!」

「おねえちゃん!?」

「ぶはっ! 憂、大丈夫!?」

「うん、私は平気!」

部屋の天井付近にまで増した水面から顔を出す。
二人に長時間泳ぐ力は残されていなかった。
しかし皮肉にも身動きを取れなくするために天井から吊るされていた縄に捕まり、
倒れていた冷蔵庫を足場にして難を逃れたのである。
こうして平沢姉妹は未来をつかみ取った。

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