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唯「あ、憂~、一緒に帰ろ~♪」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 11:48:32.98 ID:d6t/QwSKP [1/52]

「あ、お姉ちゃん」

はにかむ私が言うより先に抱きついてくる姉。
横で梓ちゃんがやれやれと言った顔でため息をつくのが分かった。

「今日部活ないの?」

お姉ちゃんと梓ちゃんの肩にはギターがかけられていた。
にも関わらずげた箱に向かっているので不思議思ったのだ。

「うん、実は律先輩が今日お休みで…」

「風邪引いたんだって~」

ずびび~っと鼻をすするようなリアクションをする姉。
その子供っぽい仕草が可愛らしい。

「律先輩大丈夫かな…」

私が心配そうに尋ねると梓ちゃんもすこし元気がなさそうに言う。

「なんか今日急に調子が悪くなったみたい…」

どうやら昨日までは元気いっぱいだったようだ。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 11:50:44.69 ID:d6t/QwSKP
「早く良くなるといいね」

私は本当にそう思った。
部活にいけないお姉ちゃんが残念そうだったし、
なにより、先輩達の体調が気になるのは当然である。
でも、律先輩が休んだだけでなんで部活が休みになるのかな?
ふとそんな疑問が頭をよぎる。


「じゃあ、今日はかえろ~かえろ~♪」

お姉ちゃんが元気良さそうにげた箱へと向かう。
そしてすぐに立ち止まり、くるりと向きを変えてこっちを向く。

「あ、せっかくだからどっか寄ってかない?」

にやぁっと笑う笑顔が可愛い。
私もその奇妙な笑顔を見て顔がにやける。
そして「うん」と頷くのだった。
ふと横を見ると、まるで私の心を読んだかのように
「可愛いかな?」と顔をしかめる梓ちゃんがいた。

私は姉のどんな仕草も好きだ。

にやけてだらしない顔も。
怒ってるふりして実は怒ってない顔も。
やる気なさそうにぐぅたら寝ている顔も。
もちろん、真剣な顔も…

私は姉が大好きだった。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 11:53:21.78 ID:d6t/QwSKP
「あ、あずにゃんも一緒に行く?」

「行くってどこへですか?」

「う~ん、どこがいいかな?」

「ってまだ決めてなかったんですか」

まるでコントのようなやりとりが微笑ましい。
でも梓ちゃんと話しているお姉ちゃんが嬉しそうなのがちょっと悔しかった。

「憂~?どっか行きたいとこない?」

「買い物がいいな」

実は私は今日の夕食のおかずの材料を買うためにスーパーに行く予定だったのだ。
姉は一瞬「えぇ~買い物か~」っとしぶった様な顔をしたが、
すぐに何か閃いたようだ。

「アイス買う?私が選んであげようか?」

手を胸のあたりでむんすとやって、真剣な目をして言った。
でも残念ながら今日はアイスを買う予定はない。

「買わないよ」

ニコッと笑顔で返すとたちまちに姉の顔が曇る。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 11:56:35.37 ID:d6t/QwSKP
「買お~よ~、いいじゃ~ん」

「買わないの」

「えぇ~だって今日ムギちゃんのケーキ食べてないし~」

その仕草はまるで子供だ。
でも私は悪い気はしない。
こうやって姉の甘える姿もまた好きなのだ。
でもお菓子ばっかり食べてたら体に悪い。
私は姉のために心を鬼にする。

「めっ!」

「ふぇぇん、あずにゃ~ん、憂が怒ったよぉ~」

お姉ちゃんが泣きながら梓ちゃんにすがりつく。
梓ちゃんも困ってるようだ。

「クスクス」

自然な笑いが私の声となって現れた。
そんなのどかな帰り道。
私は普段とは違う下校が何だか新鮮で嬉しかった。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 11:59:59.62 ID:d6t/QwSKP
途中まで3人で歩いていたが、途中で梓ちゃんが立ち止まる。

「あ、私今日用事があるからここで失礼します。
 唯先輩も、あんまり憂に迷惑かけちゃ駄目ですよ」


…憂に迷惑かけないように…

それは聞き慣れた言葉だった。
親にも、親戚にも言われている言葉。
姉と妹の立場逆転を皆が当たり前のように言う。
皆が私の方が優秀だと言ってくれる。
でも私はそうは思わない。
誰も姉の良さを分かっていない。
皆が姉を馬鹿にする度に不快になる。
馬鹿にしてるつもりはないにしても私と比較することが気に入らなかった。

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:02:48.30 ID:d6t/QwSKP
「うん♪あずにゃんばいばーい」

その当たり前になった言葉を当たり前のように受け止める姉。
本人も妹に迷惑をかけているという自覚があるのだろうか?
それが何だかおかしくてクスクスと笑ってしまった。

「なぁに、憂?」

「うぅん、なんでもないよ♪」

「そっか」

満面の笑みで答えてくれる姉。
その笑顔がすごく嬉しい。

「今日は二人っきりだね、お姉ちゃん」

その日は仲良く手をつないで買い物に出かけた。
ずっとこんな時間が続いたらいいなと思った帰り道。



3日目 平沢憂  終

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:05:29.82 ID:d6t/QwSKP
4日目 秋山 澪


「さぁて、練習するぞぉ!」

みんなを盛り上げようと、私が元気よく声を張り上げと、
「おー」っという威勢のいい声が…

聞こえない。

毎日毎日ケーキを食べるだけ食べて練習はしない。
しかし、最近はそんな環境にも慣れてしまい怒る気にもならなかった。

「もう、先輩達…いつになったら練習するんですか?」

「あぁ明日やるよぉ、あずにゃん☆」

ぐてっとした顔で唯が答える。
それを見た梓は困ったように「やれやれ」という。

「それよりりっちゃん!」

「なんだぁ唯」

「風邪はもう大丈夫かい?」

「大丈夫じゃねーよ、ったく…なんで私だけ…」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:07:43.06 ID:d6t/QwSKP
確かに律は今日も調子が悪そうだ。
だが昨日に比べるとずいぶん良くなった方である。
昨日私は律の家にお見舞いに行った。
寝てるだけでもぜぇぜぇ言うくらいつらそうだった。

最近の律を思い出していると、ふと、自分自身のこともを思い出してしまう。
そして、あきれてしまうのだ。何であんなことをやってしまったのか…と。
でも、それがなんだか面白くて、顔がゆるんでしまった。
いや、それは決して面白いことではないのだが…

「あら?澪ちゃん思い出し笑い?」

不覚…
私の微妙な顔の変化に気付いたムギは攻撃をしかける。

「い、いや…そんなことないよ」

「みお~また変なこと考えてたんだろ?」

律の追撃が加わる。

「変なことってなんだよ?」

「えっちな事とか」

律がにやりと言い放った。
横でムギが「わぁ」っと嬉しそうに驚いたのを見逃さない。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:10:41.92 ID:d6t/QwSKP
皆の視線が私に集まる。
決してそんなことを考えていたわけではない。
…いたわけではないのだが、そう言われるとつい考えてしまう。
○○○に○○○を入れてそしたら、○○ト○○を…
あぅぅ…
顔が熱くなるのが分かる。

「澪ちゃんははしたないなぁ」

ぼそっと唯に言われたのが何だか悔しくて反論してしまう。

「な、なんだよ、そういうお前らだって変なこと考えることあるだろ?」

「あれ?ってことはやっぱりエッチなこと考えてたんですか?」

梓が言い放った言葉が私の胸にぐさりと刺さる。
はぅ…しまった…

「ち、ちがう…考えてない考えてない考えてない」

首を横に振り否定しまくる。
しかし、今の私の顔では皆も面白がるだけだ。

「へぇ、どんなこと考えてたのかしら?」

ムギも目を輝かせながら興味深々といったそぶりで聞いてくる。
もう私の頭はパニックだ。
何を答えたらいいかわからない。
答えてもきっと的のはずれたわけのわからないことを言うに違いない。

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:14:04.68 ID:d6t/QwSKP
「澪って意外と結構すすんでるんだぜ」

律がまたわけのわからないことを言っている。

「へぇ、どんなどんな?」

誰の声というでもなく皆が律に耳を傾けた。


「実はこの間な…「わぁぁ!!!言うなぁぁ!」

私は律の声を遮り、大声をあげた。
なんとか誤魔化さなくちゃ…

「なんだよみ「わぁぁぁぁ!!!」

邪魔をする。

「ちょっとみ「わぁぁぁぁ!!」

誰も話させるもんか。

「澪せ「うわああああ!」

私は無我夢中だった。
恥ずかしさを大声で誤魔化した。

そして私が声を出すのをやめると場が一瞬で静まり返った。

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:17:19.38 ID:d6t/QwSKP
「…ごめん」

少しの沈黙のあと、律が面と向かって謝罪したところで私は我に返る。

「い、いや…こちらこそ」

私は恥ずかしくなって俯いてしまった。
別に怒ってるわけではないのだ。
だけど子供みたいに大声をあげてムキになっていたのが情けない。
そんな気まずい雰囲気を壊すかのように唯が口を開く。

「いやぁ、澪ちゃんは可愛いですなぁ、りっちゃん」

唯の言い方には棘がない。そして場を一気に明るくさせる。
これは唯の特技といってもいい。
「空気の読めなさ」が私たちから笑みを誘う。
それに合わせる律も口を開く。

「はっはっは…全くだよ、さすが私の嫁だ」

律がさらりととんでもないことを言った。
私は顔を(きっと)真っ赤にさせて俯く。

「ばか…」

と力ない返事をしたのは照れ隠しでしかなかった。



4日目 秋山澪 終

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:19:28.88 ID:d6t/QwSKP
7日目 ???

私は今興奮している?うん、している。
でも、今私は冷静だ。
興奮してるのに冷静?
矛盾する二つの感情が体の中で共存している。

神経が研ぎ澄まされる。

彼女の恐怖が伝わってくる。
血液が流れるのが分かる。
体が熱い。
はぁはぁっと吐息が漏れ、興奮してるのが分かる。
こういう状況下にも関わらず脳が活性化する。
自分の体が思った通りに動く。

「どうし…『サクッ』

言葉では表わしにくい音がなる。
グサッとういう表現よりもこちらの方が適当な気がする。
彼女が言い終わる前に私は突き刺した。
ケーキを切るためのモノは彼女の制服を赤く染める。

「せん…

彼女に何も喋らせまいとすぐさま私は喉にそれを刺した。
部室の中にあったカエルの置物に一筋の「赤色」が追加される。
パクパクと口を開く彼女はゆっくりとその場に倒れて行った。

7日目 ??? 終

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:21:42.69 ID:d6t/QwSKP
澪「いやあああああ!!!!なんだよこれなんだよこれなんだよこれ」

唯「だ、誰か死んじゃったね…」

梓「なんなんですかぁ!この展開は!?
  せっかくほのぼの系だと思ってたのに…」

紬「でも○日目とか怪しいと思ってたのよねぇ…」

唯「まるでエロゲだね」

律「選択肢次第で助かるのか?」

紬「あ、その可能性あるかも!」

梓「あ、あの…何の話をしてるんですか?」

※選択肢はありません

律「で、誰が誰を殺したんだ?」

唯「名前が???になってるね」

紬「殺された方が『せん…』って言ってるけど…」

律「先輩…って言おうとしたのか?」

唯「じゃあ、あずにゃんが死んだのかな?」

梓「ひっ…そんなこと言わないでください」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:25:38.77 ID:d6t/QwSKP
紬「でも私たちのこと先輩って言うのは梓ちゃんだけじゃないでしょ?」

律「憂ちゃんか…」

梓「うぅ…じゃ、じゃあ殺したのは先輩達の誰かなんですからね。
  私と憂の組み合わせはなくなったわけなんですから」

紬「そもそも、先輩っていったのかどうかも分からないわ」

律「うぅん…もしかして私たちとは全く関係ないことだったりして」

唯「部外者の人ってこと?」

梓「でも部室の中ですし…」

唯「うぅん…よくわかんないや…」

律「なぁ、澪はどう思…」

澪「いやだいやだいやだいやだいやだいやだ」

律「やっぱり…」

唯「とりあえず続き読もうよ~」

梓「そうですね。では、皆さんも一緒に考えながら続きを読んでいきましょー」

律紬「おーっ!」

澪「見たくない見たくない見たくない見たくない…」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:27:57.56 ID:d6t/QwSKP
2日目 田井中律


「よっと…」

人が少なくなったのを見計らい、
澪の歩く横で私は歩道わきの段差で平均台のようにバランスをとる。
その姿を見た澪の目が「また子供みたいなことをして」と訴えている様だ。

「あぁ、今日も部活大変だったなぁ」

「何言ってるんだよ、ずっとケーキ食べてただけだろ?」

「そうだっけ?」

ケラケラと笑ってみる。
こうやって澪の反応を見るのが楽しい。
すると案の定「もうっ」っと言ってそっぽを向いてしまう。
澪の行動は手に取るように分かるなぁ。くっくっく。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:30:14.15 ID:d6t/QwSKP
私はいつの間にか落っこちてしまった平均台に再び乗りなおす。
今度は落ちないように~♪
ふふ~んと鼻歌を歌いながらバランスをとる。
お、今回は調子がいいな。

「よっ」 「ほっ」 「はっ」

華麗なテクニックで交差点までたどり着く。
どうだ澪!見たか私の勇士を!

澪の方を向くと私の方なんて少しも見ていないことが分かり少し寂しくなった。
澪の目線の先には携帯があった。

「ん?メールか?誰だ?」

「梓」

「ふ~ん」

ひょい、と携帯を除き見ようとする…が隠されてしまう。

「なんだよ」

「律こそなんだ」

「見せてくれよ~」

「勝手に見るなよな…ったく…」

「ちぇ~」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:33:06.86 ID:d6t/QwSKP
面白くなくて私は小石を蹴飛ばした。
そこで、私の目の前に横切ったものを見て、またいたずらを思いつく。

「あ、梓だ」

私の声に反応する澪。

「えっ!えっ!」

キョロキョロする澪。
澪の妙に慌てた様がおかしかった。

「おい、律、どこだよ?」

澪が私に尋ねるが私は悪戯に目をそっちへ向けた。
それにつられ澪の目線もそちらへ行く。
その先には一匹の黒猫の姿があった。

「にゃあ」

猫はこっちを向くとまるで一礼をするかのよう鳴いた。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:36:36.44 ID:d6t/QwSKP
「なんだよ、猫じゃないか」

「猫だよ」

「律が梓だって言うから…」

「梓に似てるから間違えちった」

けらけらと笑ってみせると、澪がむっとする。
それが面白いからからかう甲斐がある。
決して澪も嫌がってるわけではないことが分かる。
茶化し茶化され、一見思いやりなさそうに思える。
でもそこには確かに友情があったのだ。


「なぁ、あの猫の後付けてみようぜ」

「もぅ…暇だな律は…」

そう言いながらも付いてきてくれる澪は優しかった。
こんな風にいつまでも澪とふざけあっていられたら…
いつまでもこんな笑いが続いたら…


2日目 田井中律 終

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:39:54.83 ID:d6t/QwSKP

唯「う~ん、りっちゃんと澪ちゃんの友情が眩しいねぇ」

律「なんか照れるな、これ…」

梓「ふふふ、羨ましいです」

唯「でも、事件と関係あるとは思えない普通の話だったね」

梓「特に今のところ変なところは見つかりませんね…」

紬「そうかしら?」

律「ムギ、何か分かったのか?」

唯「出番あんまりないのにねー」

梓「しーっしーっ」

紬「たぶん犯人は…」

律「お、おい…もう分かったのか?」

唯「教えて、教えて~」

紬「なんて嘘よ♪」

唯「なぁんだ…」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:44:03.52 ID:d6t/QwSKP
紬「でも…それぞれの日に怪しいところがあるわね」

律「そうか?」

唯「どこもおかしくないけど?」

紬「2日目の『おかしかった』は『面白い』じゃなくて『変だ』の意味じゃないかしら?」

唯「え!?私『面白い』だと思ってたよ。だっていつもりっちゃん人を小馬鹿にして笑ってるもん」

梓「ほんとだ、律先輩の性格だと、読み手は『面白い』の方だと思っても不思議じゃないですね」

律「おい…ひどい言われようだな…」

唯「じゃあ、3日目の憂はどうかなぁ?」

紬「この日は憂ちゃんじゃなくて、梓ちゃんが変ね」

梓「私がですか…?」

紬「ギターを持ってたわよね?」

梓「はい…部活があると思って…」

紬「じゃあ、なんで用事があったのかしらね。くすくす」

唯「あっほんとだ!怪しいなぁ…」ジロリ

梓「そ、そんなこと言われても…」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:47:07.11 ID:d6t/QwSKP
律「おい、澪~黙ってないでなんか喋ったらどうだ?」

澪「知らない知らない知らない知らない…」

律「まだやってたのか…」

紬「さぁ他の日も読んでみましょう!」

唯「さぁて次は誰の番かな?かな?」

梓「何で2回言うんですか?」

唯「いや…一応小ネタで言っといた方がいいかなと思って…」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:49:34.64 ID:d6t/QwSKP
1日目 平沢唯


「はい、これあげる」

半分個にちぎったまんじゅうを憂にあげる。
家を出る前に持ってきたのだ。
最初は「えぇ、いいよぉ、お姉ちゃん食べなよぉ」と言っていたけど結局は食べてしまうのだ。

それがおもしろくてもう一口。

「あ~ん」

私がそう言って手を憂の口元へ持っていくと、憂は顔を赤くして驚く。
少し考えたのち、「あ~ん」としてくれる。
話が妹ながら可愛い奴じゃ。
私は嬉しくなって顔がにやけてしまう。
憂もそれにつられてニコッと笑う。

「今日は一緒に登校できて嬉しいな」

憂は本当に嬉しそうだ。
そんな顔を見ると私も嬉しくなってしまう。
自然と手と手をつないで歩く。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:52:43.67 ID:d6t/QwSKP
学校へ着くとムギちゃんの姿があった。

「おはよ~ムギちゃん」

「あ、おはよう。唯ちゃん。憂ちゃんも」

「おはようございます」

ムギちゃんは挨拶を終えると私たちの間で繋がれた手を見る。

「あら?ラブラブね。ふふふ」

とちょっといやらしく笑った。

「い、いやぁ…」

と憂の顔が赤くなる。
なんで赤くなるんだろ?

「うん、ラブラブだよ~」

私は思った通りのことを口に出した。

「まぁ」

少し驚きながら顔が緩むムギちゃん。
さらに顔を赤くさせる憂。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 12:57:48.26 ID:d6t/QwSKP
すると後ろから声をかけられる。

「おはようございます」

ピコン!この声は!
ここで私のあずにゃんアンテナが反応した。

「おはよぉあずにゃん」

私は思わず抱きついてしまう。

「ちょっ、朝からなんですか」

「ええじゃないか、ええじゃないか」

顔を擦り付ける。
このあずにゃんのほっぺが気持ちいいんだ。

「駄目ですって…皆見てますから…」

「見てない見てない」

「見てる見てる見てる」

あまりにも可愛くて、耳をかぶりとかじってみる。

「ひゃあ!」

びっくりするあずにゃんも可愛い。

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:02:20.22 ID:d6t/QwSKP
「な、な、何するんですか!?」

「えへへ~」

私は満面の笑みで返す。
いつもより抵抗が強いのに気付いて私は周りを見渡してみる。
登校中の生徒達が私たちを見つめていた。
あれ?そんなに私のしてることが変だったかなぁ?
憂と目が合うと憂は「アハハ」と言ったものの、困った顔をして苦笑いしていた。
ふと、ムギちゃんに目を向ける。
ムギちゃんは驚きのあまり固まっていた。
なんでだろう?あずにゃんに抱きつくのは珍しいことじゃない。
でも、よく見るとムギちゃんの目線の先には憂がいた。

「あれ?どうしたのムギちゃん」

私は疑問に思ったので聞いてみた。
ムギちゃんは少し慌てた感じで

「うぅん、なんでもないわ。ちょっとびっくりしちゃって…」

「何が?」

本当に何がびっくりしたのかわからないから聞いてみる。

「い、いや…梓ちゃんに抱きついてるし…」

「だっていつものことじゃん」

私は何が何だかわからない。

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:05:54.84 ID:d6t/QwSKP

「も~唯先輩何言ってるんですか?」

あずにゃんが照れながら言う。
やっぱあずにゃんは可愛いなぁ。

「い、いや…その…」

慌てたムギちゃんがあたふたしながらチラリと憂の顔を見る。
それにつられて私も憂を見る…
…特に何もない。
憂も「?」と頭の上にはてなマークが浮かんでいる。

「変なムギちゃん」

「さぁさぁ、遅刻するわ教室に行きましょう」

ムギちゃんが誤魔化しながら言う。
よくわかんないけどまぁいいや。

今日もあずにゃん分、補給よし!


1日目 平沢唯 終

39 名前:>>36ありがとー[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:09:35.88 ID:d6t/QwSKP
律「…おまえら、朝っぱらから何やってんだよ…」

唯「別にいいじゃん。ねー?あずにゃん」

梓「言っときますけど、私は迷惑なんですからね!」

唯「そ、そうだったの…?」

梓「そうです!」キッパリ

唯「はぅ…もう生きていけない…」ふらっ…

紬「唯ちゃんは本当に梓ちゃんが好きねぇ」

唯「うん、好きだよ~」

梓「そんなさらっと言わないで下さい!」

律「ところで、ムギが見たのって…」

唯「なんか憂を見て驚いてたみたいだけど…」

紬「怖いものでも見たかの様子だったわね」

唯「怖いものって?」

律「だから憂ちゃんだろ」

唯「憂は怖くないよ」

40 名前:>>36ありがとー[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:12:23.20 ID:d6t/QwSKP
律「唯はほんとににぶいな」

梓「そうですよ、これってどう見ても憂が嫉妬してる描写じゃないですか」

唯「憂が嫉妬?誰に?」

梓「私にです!って自分で何言ってるんだろう…。
  恥ずかしいなぁもう。
  とにかく、謎はすべて解けました!」

唯「えぇ!?」

梓「犯人は憂。被害者は私。憂は唯先輩が私に取られたかと思って嫉妬して殺した。
  私が最後に言った『せん…』はやっぱり『先輩』で、
  憂はいつかみたいに唯先輩に変装して私を殺したんですよ!
  これなら全てつじつまが合います!」

律「おぉ!すばらしい推理だ」

紬「さすが梓ちゃんね」パチパチ

梓「えっへん」

唯「いやぁ…違うと思うなぁ」

梓「…何でですか?」

唯「だって憂そんなことしないし」にへら

梓「駄目だ…この人…何も考えてない…」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:15:32.51 ID:d6t/QwSKP
5日目 琴吹紬


「あっ…んっ…」

お尻…胸…そして陰部へと手が伸びる。
敏感なところを触ると体がピクンと跳ねる。

「あんっ…」

私は快感に身をゆだね自らの体を弄っていた。
ここ数日の出来事を思い出すと興奮する。

これ以上の快感を体が求める…
小さい殻を突き破り本能をさらけ出したい…
手が止まらない…

私はこのまま堕ちてしまうのだろうか…


5日目 琴吹紬 終

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:18:20.77 ID:d6t/QwSKP

梓「ちょっとまったあああああ!!!!」

律「おいおいおいおいおいおい、何だよこれ」

唯「ん?何これ?」

紬「まぁ…///」

澪「やっと勇気を出して読もうとしたんだ…
  読もうとしたんだよ…頑張って…そしたらいきなりこr…」プシュー

唯「これ、ムギちゃん何やってるの?」

梓「決まってるじゃないですか!オn…げふん…いや律先輩どうぞ」

律「どう見てもオナニーです。本当にありがとうございました」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:22:29.54 ID:d6t/QwSKP
唯「それっておいしいのかな?」

律「は?お前本気か?わざと言ってるんじゃないだろうな?」

梓「もう唯先輩はほかっときましょう。
  …で、なぜこのオナ…いや、この行為がいきなり出てきたんでしょう?」

律「事件に関係あるのかなぁ?」

梓「どうなんですか?ムギ先輩?」

紬「えっ…えっと…///」カァァ

唯「照れてるムギちゃん可愛い」ギュ

律「もう、何が何だかわからない…」

梓「この話は、きっと事件と関係ないですよ。
  やっぱり犯人は憂で被害者は私。
  これしかないです!」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:24:48.81 ID:d6t/QwSKP
唯「へ?犯人ならもうわかったじゃん?」

梓「え?」

律「このムギのオナニーでか?」

唯「いや、中身はよくわからないけど…」

梓「じゃあ何でです?
  中身分からないのにそんなこと言える根拠が知りたいですね」

唯「だって書いてあるし…」

律「どこにだよ」

唯「え?気づいてないの?」

律「全然わからーん」

梓「唯先輩に気付けて私たちには気付かないなんて…」

唯「むっ失礼な」プンプン

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:31:16.36 ID:d6t/QwSKP
紬「唯ちゃんは被害者もわかったの?」

唯「それは分かんない」

律「なんだそりゃ」

梓「で、犯人は誰なんですか?」

唯「ふっふ~ん♪教えてあげなーい♪」

紬「すごい上機嫌ね」

梓「よっぽど私たちを出し抜いたのが嬉しいんでしょうか…」

律「くそぅ!6日目だ!6日目持ってこい!絶対正体暴いてやる!」

梓「次は私の番…かな?」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:34:37.02 ID:d6t/QwSKP
6日目 中野梓

「…」

…ぺらり。

…ぺらり。

ページを捲る音だけが聞こえる。
私は休日に特にすることもなく部屋で本を読んでいた。

「あ、『コナン=新一』なんだ…へぇ…」

読書に集中する。
ひたすら読み続ける。
家でゴロゴロしてるのはもったいないと思いつつも、
特にやりたいことも思いつかないのでこうやって暇をつぶすのだ。

『♪ピンピロピロピロ♪』

突然携帯が鳴った。
誰かだろう?

「律先輩…?」

「はい、もしもし」

「お、梓か?」

「こんにちは。どうしたんですか?」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:38:29.80 ID:d6t/QwSKP
「今一人か?」

「えぇ、一人ですけど?」

「そっかわかった、じゃーな」

『ブチッ』

律先輩はそういうと電話を切ってしまった。

「はぃ?」

きっと今私の頭の上には?マークでも浮かんでいるに違いない。
気を取り直して再び本を読む。

…ぺらり。

…ぺらり。

たまには少年漫画を読むのもなかなか面白い。

「へぇ…犯人はこの中にいるんだ…」

…ぺらり。

『♪タララタラララタララ♪』

携帯が鳴る。
この着信音は唯先輩だ。

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:42:07.17 ID:d6t/QwSKP
「もしもし」

「あ、あずにゃーん?」

「こんにちは」

「今一人?」

「えっ…?」

何でまた同じこと聞くの?

「ひ、一人ですけど…」

「ふーん、家にいる?」

「は、はい…」

「ありがと~ばいばーい♪」

いつもの唯先輩の口調であったが、何だか気味が悪い。

「ちょっと!何ですかさっきk『ブチッ』

また電話が切れてしまう…。
いったい何だろう…

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:46:44.22 ID:d6t/QwSKP

『♪ピンピロピロピロ♪』

びくっ、私は驚いた。
また電話…?

今度はムギ先輩だ…

「も、もしもし…」

「あ、あずさちゃん?」

「私は今自分の部屋で一人でいますよ」

聞かれる前に先に答えた。

「えっ?」

「だってそれが聞きたかったんですよね?」

「えっと…違うけど…」

「あれ?」

「大丈夫?あずさちゃん?」

その声は本当に私のことを心配してくれているようだった。

「い、いえ…皆が私に電話をかけるんです」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:50:20.48 ID:d6t/QwSKP
「みんなって?」

「律先輩や唯先輩…それで同じことを聞くんです」

「あらぁ。なんて聞いてきたの?」

「今は一人か?って…それでその後ムギ先輩から電話があったから、
 これは皆でグルになった悪戯なのかなって思っちゃいました」

「あら、そういうことだったの。くすくす」

「さっきはすみませんでした無愛想に対応してしまって」

「いいのいいの。気にしないで」

「よかったです。で、用事は何でした?」

「そうそう、明日の部活私たちが遅れるって聞いてる?」

「いえ、聞いてませんが」

「あらやっぱり…実はクラスの行事で少し遅くなりそうなの。
 唯ちゃんが連絡してくれるって言ってたんだけど…」

後半ムギ先輩が口を逃がして言いずらそうにする。

「忘れてたみたいですね…」

「よかった連絡しておいて」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:52:42.03 ID:d6t/QwSKP
ほっとするムギ先輩。
私も聞いといてよかった。

「じゃあ、明日は部室で待ってますね」

「あ、紅茶飲んでていいからね、あと引き出しにクッキーも…」

クッキーと聞いて少し嬉しくなってしまう自分が恥ずかしい。
でも、駄目だ皆と一緒に食べるんだ。

「いえ、待ってます」

「そう」

ムギ先輩と簡単な挨拶を交わし電話を終えた。
さぁ漫画の続き続き。

こんな暇な一日も珍しい。


6日目 中野梓 終

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 13:57:11.79 ID:d6t/QwSKP
律「やっと事件っぽい感じの話になったなぁ」

梓「律先輩と唯先輩は何で電話かけてきたんでしょうか?」

唯「あずにゃんが一人かどうか知りたかったみたいだね」

紬「いや、もしかする別の誰かを探してたんじゃない?」

律「なるほど、探し人が梓と一緒にいると思ったのか」

唯「あ、私憂がいなくなったらあずにゃんに電話かけるかも…」

梓「なるほど、少し話が見えてきましたね」

律「でもこれじゃ全然わかんないな」

紬「ちょっと情報が少なすぎるわねぇ」

唯「私も犯人以外は何にもわかんないよぉ」

律「はやくその犯人を教えろよ」

唯「えへへ~内緒」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 14:01:09.88 ID:d6t/QwSKP
律「全然わかんねー」

梓「やっぱり憂が犯人で私が殺されたんですよ」

律「そうだよなぁ…それしか思い当たらないけど…」

唯「だから憂は違うって」ヘラヘラ

律「じゃあ誰なんだよ。さっさと教えろよ~」

唯「やだよぉ~」べぇ

梓「あ~気になる!ムギ先輩は誰だと思いますか?」

紬「えっと…憂ちゃん以外で、怪しいのは私と澪ちゃん…かな?」

律「へぇ?なんで?」

紬「なんとなく5日目と6日目が気になって…」

梓「どちらにせよ、全然情報が足りませんね…」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 14:04:20.83 ID:d6t/QwSKP
律「じゃあ2週目いきますか」

梓「行きますかって…用意されてるんですか?」

唯「さぁ…」

紬「とりあえず今日はここまで~」

澪「はぁ…はぁ…終わった…?」

唯「あ、澪ちゃん大丈夫?」

澪「もう終わった?」

梓「終わったみたいです」

澪「ふぅ…よかった…」ほっ

唯「じゃあ、みんなまたね~」

律「ばいばーい」

梓「ってほんとに終わり?」

唯「ばいばーい」にぱー

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 21:44:00.24 ID:d6t/QwSKP
どの日も、始まり方は「」から始まっています。

その下の本文の頭文字を日付け順にならべると?

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 22:21:43.47 ID:d6t/QwSKP
律「おぉ澪が犯人だったか」

梓「えぇ!?私の推理がはずれた…」

紬「でもよく気づいたわね。凄いわ唯ちゃん」

唯「えへへ。すごいでしょ」

澪「私が犯人…?なんでわたしが…」プシュー

梓「動機はなんでしょうね」

律「被害者もわかんないな」

唯「謎だらけだね」

紬「ねぇ本当に澪ちゃんが犯人なのかしら?」

梓「えっだってヒントではそうなっますけど」

紬「このヒントそのものがはフェイクとか…」

律「考えすぎじゃねーの?」

唯「とりあえず二週目読んでみよ~よ。もう考えるの疲れた~」

梓「てか、先輩ちゃんと考えてました?」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 22:38:25.26 ID:d6t/QwSKP
8日目 秋山 澪

親戚だけ出なく、同じクラスの生徒が夜に顔を合わせることになる。
いたるところから、すすり泣く声や、故人のことを語る声が聞こえる。

「うぇぇん…」

唯が涙だけでなく鼻水を垂らしながら泣く。
人一倍感情の強いこの子にとって人の死はつらいのだろう。

けいおん部の皆を見ると、皆それぞれの悲しみを表情に乗せていた。
だが、一人足りない…。

そうだ、足りないのは当たり前だ。

「ぐすっ…ぐすっ…」

「うぁぁあん…」

ムギと唯はお互い抱き合って慰め会っている。
私も一緒に抱き合いたい。

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 22:43:26.53 ID:d6t/QwSKP
「唯ちゃん…そろそろ…」

ムギが言う。何がそろそろなのだろう?

「うん、そうだね…そろそろ行かなきゃ」

どこに?今日はここに居てくれないの?

「澪ちゃん、あずにゃんも寂しがってると思うから…もう行くね」

私も寂しい。
ここに居て。

この願いは彼女達に届くことはなかった。
彼女達は踵を返し、葬儀上から出て行ってしまう。

私は布団の中で彼女達を見送ることしかできなかった…


8日目 秋山 澪 終

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 22:47:14.24 ID:d6t/QwSKP
律「あれ?澪死んでるじゃん」

唯「ほんとだね…」

梓「澪先輩が犯人じゃないのかな…?」

紬「でも、この後、皆は梓ちゃんのところ行くのよね?」

律「ほんとだ、何で梓がここにいないんだ?」

梓「っていうか、もしかして私も死んでる…?」

唯「そ、そんな感じだね…」

律「じゃあ澪が梓を殺した後、自殺したってことかな?」

梓「うぅ…被害者はやっぱり私ですか…」

紬「そんな感じね…でも動機は…?
  なんで澪ちゃんは梓ちゃんを殺す必要があったのかしら?」

梓「そうですよ!憂ならともかく!」

唯「もう、憂はそんなことしないって言ってるでしょ」プンスカ

梓「あ、そうでした。ごめんなさい」

唯「分かればいいんだよー」ぎゅー

梓「ちょっ、だからって抱きつかないでください」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 23:26:39.30 ID:d6t/QwSKP
1日目 中野 梓

今日は朝から唯先輩に捕まって大変だった。
部活以外で抱きつくなんて常識を疑ってしまう。
それに耳までかじって…

うぅ…思い出しただけでも恥ずかしい。
ムギ先輩のケーキを食べながら顔を赤らめてしまう。

「どうした梓?」

澪先輩私の変化に気づいたのか話しかける。

「いえ、何でもありません…」

「ならいいけど…」

「あれ?あずにゃん、ケーキいらないの?もーらい」

私達の会話の隙をついて唯先輩が私のケーキをフォークにさす。
「あっ」と言う前に、ケーキは唯先輩の口へと運ばれてしまった。

「もう…」

こういう自分勝手な行動をする唯先輩には呆れてしまう。
ほら、また口にクリームつけて。
私はハンカチを取り出すと唯先輩の口を丁寧に拭く。

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 23:35:09.21 ID:d6t/QwSKP
「ありがと~あずにゃん」

私はいつも嫌だ嫌だと言いつつも、
にこっと笑う唯先輩を可愛いと思ってしまう。
なんだかんだ言って好きなのかもしれない。

自分でもよく分からないけど、今の生活は嫌いじゃない。

「さて、今日はもう帰るか~」

律先輩が仕切る…が、まだ練習は少ししかしてない。
まぁ少ししただけでも今日はマシな方であるが…

「え?もう帰るんですか?練習は?」

「もう疲れちゃったよ~、ケーキも食ったしなぁ」

本当に疲れてるのか疑わしいポーズをとる律先輩。
でも、もうここまで来たら、あとは帰るしかないのだ。
これがいつもの部活だった。

帰り際、澪先輩に呼びとめられる。

「梓、今晩メールしていいか?」

メールしていいも何も、用があるならすればいいのでは?
と思いつつも、愛想よく返事した。

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 23:42:58.15 ID:d6t/QwSKP
その夜、澪先輩からメールが来る。
その内容は驚くくらい他愛のない雑談で、
特に内容のあるものではなかった。

それはまるで恋人のような…

ふと、私の頭に唯先輩が過ぎった。

「はは、何考えてるんだろ…」

どうも疲れてるらしい。
女性同士で恋人なんてありえないじゃないか。

今日はもう寝よう。

『そろそろ寝ます。澪先輩も寝てくださいね』

と、返信して私は床に着いた。

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 23:52:41.14 ID:d6t/QwSKP
2日目 秋山 澪

歩道脇の段差でバランスをとって遊んでいる律を横目に、
私はメールを打っていた。

相手は梓だ。
昨日から他愛のないメールしている。

なぜ急にこんなことをしだしたのか…
自分でもよくわからない。
梓ともっと親密になりたかったからだと思う。
それは唯と梓が仲良くしてる姿見る事によって沸いて出てきた焦燥感からかもしれない。

なぜ、私が梓を気にしなければならないのだろう…
よく分からない…

「あ、梓だ」

律が突然声をあげる。
私はドキッとした。
え?梓が何で?

あたふたした私を見て律が面白そうにしている。
律が振り向いた目線の先には黒猫がいた。

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/22(土) 23:59:30.33 ID:d6t/QwSKP
「なんだよ、猫じゃないか」

「猫だよ」

「律が梓だって言うから…」

「梓に似てるから間違えちった」

律が悪戯に笑う。
私は不愉快な思いで顔が強張ってしまう。
不愉快と言ってもすぐに許せてしまうから不思議だ。
こんなやり取りを昔から繰り返してきたのだ。

「なぁ、あの猫の後付けてみようぜ」

「もぅ…暇だな律は…」

私達は黒猫を追いかける。
不思議と猫は私達を怖がったりせず、
人の目など気にしないと言った感じででテクテクと歩いていく。

ツンとした素振りが何だか梓に似ていた。

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 00:05:44.33 ID:kyhXb4foP [1/27]
「結構歩いたな…」

「律?いつまで続けるんだ?」

特に狭い道にも入らずひたすら一般道を歩いていただけだったので
容易にここまで後をつけることができた。

だが、後をつければつけるほど、猫に対する親近感が沸いてくる。
猫の綺麗に整った黒い毛と、
梓のすらりと伸びた黒髪を重ね合わせていたのかもしれない。

最初は、「全く律は…」と言わんばかりの嫌々だったが、
今では私もこの猫の行方が気になってしまっていた。

だが、辺りも暗くなってきた。
これ以上しても…

と思ったその時、キキーっというブレーキの音がしたと思ったら、
その直後「ドン」という音が聞こえてきた。

「おい、澪」

律が目を丸くして見ている方へ私も目を向ける。
そこには先ほどまで、後をつけていた黒猫が横たわっている姿があった。
車は猫を無視してすぐにその場からすぐにいなくなる。

私は一瞬何が起こったのかわからずにその場に立ち尽くしてしまっていた。

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 00:11:53.97 ID:kyhXb4foP [2/27]
すぐに猫が居た場所までかけよる。
先に着いた律が猫を見下ろし絶句した。

私もすぐに猫を見る…

猫はすでに息絶えていた。
なぜ見ただけで分かるかと言うと、
臓器のほとんどが外にぶちまけられていたからだ。

ピンク色の臓物が私に吐き気を与える。

「うっ…」

私は口を手で押さえてジリジリと後ろへ下がる。

なんだこれ
なんだこれ
なんだこれ

頭がパニックになり何も考えられない。

その後私はどうやって帰ったのかも記憶に無いくらい気が動転していたのだった。


2日目 秋山 澪 終

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 00:44:20.90 ID:kyhXb4foP [3/27]
3日目 琴吹 紬

りっちゃんが風邪で休んだ為、部活が中止になった。

私は真っ直ぐに家には向かわず、買い物をしてから帰ることにした。
けいおん部の皆で行った、色んなお店。
自分一人では決して行く事のなかっただろうお店と出会えたことに喜びを感じる。

だから、時間があれば、皆で行ったお店でもう一度買い物をするのが楽しみであった。


そして商店街へ行く途中。
一人の見知った少女の姿を発見した。
梓ちゃんだ。

私はそこで声をかけようとする…が、思いとどまった。
何やら急いでいるようだ。
何か特別な用事でもあるのかと思い、邪魔するのも悪い。

そして、私はふとした好奇心から彼女のあとをつけてみることにした。
こんな悪戯心はいくつになってやめられないのだ。

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 01:09:41.51 ID:kyhXb4foP [4/27]
梓ちゃんの向かった先には澪ちゃんがいた。
なんで…?
わざわざ部活を中止にしたのに何で会うのかしら?

会話を盗み聞きする。

「あの…急に呼び出してどうしたんですか?」

「いや、梓の無事な姿が見たくて」

無事ってどういうことかしら…?
梓ちゃんもよく分からず首をかしげ「?」という顔になってる。

「い、いや何でもないんだ。梓に会えて嬉しいよ」

すると突然澪ちゃんが梓ちゃんを抱き寄せた。
なになに?二人はそういう関係!?
私はwktkが止まらない。

「ちょ、澪先輩…」

梓ちゃんは一瞬、拒もうとするが、すぐにやめる。
きっと澪ちゃんの行動にはわけがあると思ったのだろう。

そして、その後少しだけ会話を交わし二人は別れて行った。

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 01:22:18.46 ID:kyhXb4foP [5/27]
そして、今度は澪ちゃんの後をつける事にした。
この探偵モドキの行動がなにやら、乙女心をくすぐってしまう。

澪ちゃんはある場所で立ち止まる。
そこは普通の道路の上だった。

私は良く分からないまま様子を伺う。

道路を見下ろした澪ちゃんはしばらく動かない。
何をやっているのかしら…?

すると、突然澪ちゃんが自分の股間の辺りを触りだす。
私は驚いて目を丸くした。
何…?

それは、私の目からみたら自慰行為だった。
まだ明るい空の下道路の脇で何をやっているの?

偶然通行人はいないものの、いつ見られてもおかしくない状況だ。
これはどう見ても異常だ。

私はこのまま様子を伺うことにした。
ここで声をかけるわけにもいかない。
もし、誰かが来た場合は音でも出して教えてあげよう。

見てはいけないものを見てしまった背徳感と、
彼女の特殊な性癖に対する興奮が、
私の中で入り混じっていた。

3日目 琴吹 紬 終

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 01:28:03.84 ID:kyhXb4foP [6/27]
唯「一気に3日目まで終了~」

律「…」

梓「…」

紬「…」

澪「プシュー…」

唯「ん?どうしたの?」

律「なんか話が変な方向行ってないか?」

梓「そ、そうですよ、何ですかこれ?」

律「ムギだけじゃなくて澪までもオナニーするとは…」

梓「しかも、オナネタが…」

唯「オナネタってなぁに?」

梓「い、いや、何でもないです忘れてください///」カァァ

律「まさか、こんな感じで残り3日続くのか?」

梓「そうじゃないことを祈りますが…」

唯「まぁとり合えず続き読んでみようよ!」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 01:37:15.35 ID:kyhXb4foP [7/27]
4日目 田井中 律

昨日風邪を引いてしまったのは、
その前日に澪を介抱しながら家まで送っていった疲れが出たのだろう。

ちょっと遊び半分でやったことが、まさかあんなことになるとは…
でも1日休むだけで済んでよかった。

それに今日も澪は元気そうだ。
それだけでも私は嬉しかった。

澪は今もムギに突っ込まれてあたふたしている。
どれ、私もちょっとからかってやるか。

「みお~また変なこと考えてたんだろ?」

ムギの攻撃にあわせ、私が追い討ちをかける。

「変なことってなんだよ?」

「えっちな事とか」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 01:47:47.88 ID:kyhXb4foP [8/27]
こういう話題が苦手な澪は当然顔が赤くなる。
そして澪の性格だと、心の中で私が言ったようなことを考えてしまうのだ。
案の定、顔を真っ赤にしながら、ブツブツと独り言を言っている。

○○○に○○○を入れてそしたら、○○ト○○を…

えっ!?今変なこと言わなかったか?

オナカニナイフを入れてそしたら、クビトノドを…

聞き間違いだよ…な?
はっきりと喋ってたわけじゃない。
ぼそぼそっと言っただけだ。
おそらく私以外の誰の耳にも入ってないだろう。
気のせい。うん気のせいだ。

私はこのそら耳はすっかり忘れて、皆の会話に入る。

「澪って意外と結構すすんでるんだぜ」

ほんと、澪はからかい甲斐のあるいい友達だ。
実はその後、一悶着あったのだが、それはそれで無事解決したのだった。


4日目 田井中 律  終


107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 01:59:08.27 ID:kyhXb4foP [9/27]
唯「おぉ~複線がどんどん回収されていく~」

梓「でもこれって完全に澪先輩の殺人鬼フラグですね」

律「だな…」

唯「でも澪ちゃんってグロイのとか駄目だったよね?」

梓「そ、そういえば…性格変わっちゃたんですか?」

紬「たぶん、これは2日目でおかしくなっちゃんじゃないかしら?
  今まで物凄く嫌悪していたものが、
  あるきっかけでそれに対し性的興奮を覚える…
  心理学的にもまれに起こるそうよ」

律「猫の死体を思い出してオナネタにするなんて異常だな」

紬「ふぅ…そういう特殊なのも嫌いじゃないわ」

梓「ちょっと、ムギせんぱーい」

唯「じゃあ、あずにゃんは澪ちゃんの性的興奮の為に殺されたってこと?」

律「唯らしくない発言だな」

唯「もーう、私がちょっといいこと言うと、すぐ茶化す」ブー

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 02:04:35.96 ID:kyhXb4foP [10/27]
梓「私、そんなことの為に殺されちゃうんですか…」

律「まぁまぁ…作り話だしな…そこは多めに見ようよ」

紬「未来の出来事だったりして」

梓「」

律「そ、そんなわけあるか…ないよな?」

紬「さぁどうかしら。くすくす」


唯「じゃあ、残り2日分読んでいきましょー」

「ぉー」

唯「あれ?声小さいね」

梓「ちょっと元気なくなっちゃいました」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 02:19:33.60 ID:kyhXb4foP [11/27]
5日目 平沢 憂

今日は土曜日。
学校が休みだと姉は家でゴロゴロしてばかりいる。

「お姉ちゃん、起きてよ~」

「うぃ~わかったよ~あと5分…くかー」

という会話をもう5回も繰り返している。
でも姉の寝顔が可愛くてついつい気を許してしまうのだった。


♪ピンピロピロ♪

携帯が鳴る。この着信音はメールだ。
送信者は私のクラスメートだった。

『明日暇?もしよかったら買い物いかない?』

明日…明日は姉の為に料理掃除洗濯をする予定がある。
だが、せっかく誘ってくれたのに断るのも申し訳ない…
でも姉を一人にさせておくのは心配だ。
どうしようか迷ったあげく、その決断を姉に任せることにした。


114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 02:24:01.80 ID:kyhXb4foP [12/27]

「お姉ちゃん、起きて~」

「う~ん、もうちっと…」

「ねぇ、お姉ちゃん。私明日遊びに行ってもいいかなぁ?」

「はぃはぃ…いいよぉ…憂にはいつもお世話になってるからねぇ
 私に構わず…ゆっくり…遊んでき…て…ガク」

そう言って力尽きる姉。

「ちょっと、お姉ちゃん。大丈夫?」

「くかー」

どうやら大丈夫そうでほっとした。
でも、明日のことちゃんと覚えておいてくれるかな…

でも、少しくらい私がいなくても大丈夫だよ…ね?



5日目 平沢 憂  終


116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 02:29:33.78 ID:kyhXb4foP [13/27]
6日目 平沢 唯

憂がいない。
朝(と言っても11時だけど)起きたら憂がいなかった。

家の中のどこを探しても見当たらない。
トイレもお風呂も…

下駄箱からは一足靴がなくなっている…

憂が失踪した…

それは私にとっては死活問題である。
なぜならそれは私のお腹が告げていた。

ぐるるるるる~

「お腹空いたよぉ…」

早く憂を見つけないとこのまま家の中でミイラになってしまう…
どうしようどうしよう…


117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 02:36:14.08 ID:kyhXb4foP [14/27]
あ、そうだ。電話をかければいいんだ。
電話を取り出し、憂に電話する。

…現在電波の届かない…

「はぅ~、電波の届かないとこなんてあるの~」

はっ、もしかしたら誘拐犯に捕まって…
もしかしたら殺されてたりして…
自分の妄想で怖くなってしまう。
うぅ…はやく憂を見つけないと…

でもどうやって…?

そうだ、憂の友達に憂といるか聞いてみよう。
もし、一緒にいるなら安心だもんね。

よーし、まずはあずにゃんからだ。

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 02:40:26.55 ID:kyhXb4foP [15/27]
「もしもし」

「あ、あずにゃーん?」

「こんにちは」

「今一人?」

「えっ…?ひ、一人ですけど…」

「ふーん、家にいる?」

「は、はい…」

「ありがと~ばいばーい♪」


あずにゃんとは一緒にいない…と。
じゃあ次の友達だね。

「あれ?」

あずにゃん以外の憂の友達の番号知らないや。
これじゃ憂と連絡取れない…
どうしよう…

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 02:46:21.61 ID:kyhXb4foP [16/27]
♪タララタラララタララララ♪

あ、電話だ。
もしかして憂からかな、という期待はすぐに裏切られた。

「りっちゃんからだ」

「もしもし~」

「お、唯か?」

「ねぇねぇりっちゃん」

「何?」

「憂見なかった?」

「はぁ?」

「憂が朝起きたらいないんだよぉ」

「そんなの私が知るわけないだろ。本人に電話で聞いて見ろよ」

「電話かけたら~電波が繋がらないって言われて~」

「ってか私が用があって電話かけたんだけど…
 喋っていいかな?それとも聞いた方がいいか?」

「あ、そうだった…ごめんごめん。りっちゃん用事何?」

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 02:59:43.72 ID:kyhXb4foP [17/27]
「いや、私も同じようなことなんだが…唯、今日は澪と一緒じゃないか?」

ん?澪ちゃんも行方不明?

「一緒じゃないよ~ってか私もさっき起きたばっかりでさぁ」

「そ、そうか…悪かったな…」

「澪ちゃんに電話してみればいいじゃん」

「それが繋がらなくてさ」

「急な用事なの?」

と言いつつ、自分が憂を求めることの緊急性を自身に問うてみた。
ぐるる~
うん、緊急だ。

「最近、澪のやつ調子が悪そうでさ。
 気晴らしにどっか誘おうかと思ってたんだけど…」

「調子悪いかな?」

「あぁちょっとな…何か考え込んでるみたいで…」

そんなことちっとも気づかなかった私だけど、りっちゃんが言うのだからまちがいない。
私も澪ちゃんのことが心配になった。

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 03:10:18.99 ID:kyhXb4foP [18/27]
「また、分かったら連絡するよ」

そう言ってりっちゃんは電話を切った。
澪ちゃん、何かあったのかなぁ…

ぐるる~

澪ちゃんへの心配は空腹により消されてしまった。

「あぁ…憂…はやく帰ってこないかなぁ…」

ソファーでごろっと横になり時間を潰す。
それが妙に苦痛だった。

「お腹空いたよ~」



129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 03:16:02.88 ID:kyhXb4foP [19/27]
♪タララタラララタララララ♪

今度こそ憂!…かな?

「ちぇっ…またりっちゃんかよ~」

「もしもーし」

「あぁ唯、澪と連絡とれたよ。悪かったな」

「そうなんだ。どこ言ってたの?」

「何でもさっきまでムギと一緒にいたみたいだぞ。
 ムギに電話かけたら分かったんだ」

「へぇそうなんだぁよかったねぇ…」

「どうした?元気ないのか?」

「ちょっと空腹で…」

「だから憂ちゃん探してたのか。ははは…」

「うん、もう私辛いからもう寝るよ…」

そう言って私は通話を終えると、ソファーで寝ながら憂を待つことにした。


6日目 平沢 唯  終

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 03:25:47.41 ID:kyhXb4foP [20/27]
梓「あれ?2週目終わったのに伏線回収し切れてませんね…」

律「まだ澪の謎とか残ってるしなぁ」

梓「まさかの3週目ですか!?」

唯「え~もう読むの疲れちゃった。
  普通のssと違って考えなきゃいけないから疲れるよ~」

梓「その考えさせるのが売りだと思うんですが…」

紬「さて、ここまで読んでどうだった?」

律「結局犯人は澪、被害者は梓で決まりかな」

梓「納得できませんが、動機もはっきりしてますしね」

唯「でも、ちょっと気になることがあるんだ」

律「何だよ?」

唯「ヒントの『半人はみお…』なんだけど、犯人の犯の字が違うよね。
  これって感じの意味どおり半分って意味で、
  実はもう一人犯人がいるんじゃないないかな?」



131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 03:30:34.64 ID:kyhXb4foP [21/27]
梓「唯先輩…どうしちゃったんですか?」

律「いつからお前名探偵になったんだよ」

紬「すごいわ唯ちゃん」

唯「え?ほんとに?えへへ」テレ


梓「で、3週目やるんです?」

律「さぁ…」

紬「私はここで終了にしておいて、
  各個人で犯人を考えるのもいいと思うな」

梓「まぁ、余裕があれば解答編読んで行きましょう」

律「さすがに次が最後だよなぁ」

紬「じゃあとりあえず今日はここまでね」

唯「ばいばーい♪」


律「あ、そういえば澪どこいった?」

梓「あっちで不貞腐れてます」

澪「私は異常者…犯人…なんで私が…ブツブツ」

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 21:39:00.58 ID:kyhXb4foP [22/27]
梓「あれ?なかなか始まりませんね…」

唯「もうこれで終わり?」

唯「せっかく皆保守してくれてるのに…」

梓「そうですよ!レスしてくれる人に申し訳ないです!」

律「毎日書けるとは限らないのか…?」

梓「とにかく、これ以上皆さんに迷惑かけるわけにはいきません!」

律「もうこのスレ落としちゃうか」

紬「それがいいかもね」

唯「じゃあ、新犯人は自分たちで考えるしかないんだね」

梓「最終日を読めば、なんとなく予想は付きますが…」

紬「うん、その人で合ってると思うわ」


唯「じゃあ、これにて完結ってことで!」

梓「皆さんどうもお付き合いいただいてありがとうございました」ペコリ

唯「ばいばーい♪」

俺「ほんとすみません」(土下座)

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 22:14:08.04 ID:kyhXb4foP [23/27]
梓「すみません、最終日って言うのは6日目のことでした。
  8日目じゃありません。間違えちゃいました」

唯「あはは、あずにゃんのどじー」

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 22:36:28.87 ID:kyhXb4foP [24/27]
■ネ タ バ レ 注 意■

紬「いつ作者が書けるかわからないのでもうネタバレしちゃいまーす」

唯「えっ?ムギちゃん犯人知ってるの?」

紬「もう、1週目でわかってたわ」

梓「自分のことだから…ってことですか?」

紬「うん♪」

唯「えっ!?ムギちゃんだったの?
  それにしてもなんでムギちゃんが殺す必要あったの?」

紬「これは、殺すのが目的じゃなくて、私もただ特殊な性癖があっただけよ」

律「澪みたいなグロに興奮するってことか?」

紬「ちょっと違うわね…なんていうか…
  お友達が興奮してることに興奮する…ってやつかな…」

梓「あ、だからムギ先輩の5日目のオナネタは澪先輩だったんですね」

紬「そう、それで私は澪ちゃんがもっと興奮するように、
  『猫じゃなくて、もっと親しい人にしてみたら?』って助言した」

律「なるほど、ムギは澪がおかしくなる様を見て興奮してたわけか…」

梓「そして、澪先輩を口車にのせて私を殺すように誘導したと…」

174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 22:37:33.34 ID:kyhXb4foP [25/27]
唯「ムギちゃんひどいよー」

梓「まったくです…」

律「でも、何で澪は自殺したんだ?」

紬「これは、本当に自殺みたい。正気に戻った時の罪悪感だと思うわ」


唯「ムギちゃん…あずにゃんと、澪ちゃんに謝ってよ!」

紬「えっ?」

唯「だって死んじゃったんだよ…、ひどいよムギちゃん!」

梓「でも、これって作り話…」

律「そ、そうだぞそんなにムキになることじゃ…ってそうだよなムギ?」

紬「うふふ、ほとんど作り話よ…でも…私が異常な性癖があるのは、ほ・ん・と・う」

唯「む、ムギちゃん…?」

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 22:40:47.44 ID:kyhXb4foP [26/27]

梓「あれ?そういえば何で澪先輩寝てるんですか?」

唯「起きてよ~」ゆさゆさ

澪「…」

梓「し…死んでる…?」

唯「み、みおちゃん…冗談はやめて…」

律「あ、あれ…私もなんだか眠く…」

唯「わ、私も…」

梓「ちょっ、先輩た…ち…寝ないで…くだ…」ガク

……


紬「うふふ、実はさっきお菓子に毒を盛っておいたの…
  ちょっとやりすぎちゃったかしら…くすくす。
  でもこれでしばらくネタに困ることはなさそうね」

紬「それでは、皆さんそれではごきげんよう」

紬「ばいばい♪」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/23(日) 22:58:59.87 ID:kyhXb4foP [27/27]
無理やり終わらせちゃってすみませんでした。

皆に何日も保守をさせるというのが申し訳なくて、
この場ですぐ考えて終わらせちゃいました。

ご支援や保守ありがとうございました。ペコリ


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