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海原「上条当麻が気になります」 一方・結標・土御門「えっ?」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 00:19:23.15 ID:C2j7jZyr0
海原「はぁ……」

土御門「どうしたエツァリ、溜息なんかついて。また超電磁砲の事でも考えてるのか?」

海原「まぁ、そんなところです。自分が表に立って彼女を助ける訳にもいきませんので、彼がちゃんと彼女を守れているのか心配でして」

結標「別にあの男なら問題ないでしょう?……レベル5の超能力者を素手で殴り倒すような人間なんだし」

一方「おい、何でそこでこっちを見てンだよ。確かに俺はアイツに敗れたかもしれねェけど、これとそれとは関係ねェだろうが!?」

結標「敗れたかも、じゃなくて実際に負けてるじゃない。嘘は良くないわよ嘘は」

一方「あァ?何ですかァ?お前は俺に喧嘩でも売るつもりなんですかァ!?さすがショタコンは怖いもの知らずって訳だなァ!!」

結標「ちょっと、今の発言は聞き捨てならないわよ。自称・最強の超能力者さん?」

未完
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 00:27:26.27 ID:C2j7jZyr0
海原「……、はぁ」

土御門「あの馬鹿二人は放っておくとして、今日はやけに落ち込んでる様子だな」

海原「そうなんですよ。最近は仕事続きで御坂さんを近くで見ることも叶わないんですから、落ち込むのも仕方ないでしょう」

土御門「見方を変えればその行為もかなりアレな気もするが……なら明日あたりグループの仕事は俺達に任せて休暇でも取るといい」

海原「えっ?いやさすがにそれは上の判断を仰ぐ必要があるんじゃないですか?」

土御門「お前の力が必要になるような事になったら、問答無用で呼び出すがな。そうでなければ別に構わんだろ」

一方「だから、何でそこで俺を見るんだよ!? あー、別に、いいンじゃねーの? ストーカー野郎なんざいなくても全然困らねェし?」

結標「素直じゃないわね。羽を伸ばしてゆっくり休んでいいから次から頑張れ期待してる、って何で言えないのかしら」

一方「そンな事ちっとも考えてないンですけどォ!!……もう今日はする事ねェンだったら俺は帰るからな」


海原「お疲れ様でした。それじゃあ自分はお言葉に甘えて、明日は思う存分に御坂さんを後ろから眺めさせていただきますので」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 00:45:11.63 ID:C2j7jZyr0
一方「なァ……コイツが警備員とか風紀委員に捕まらないように誰か監視してた方がよくねェか?」

土御門「もしそんな事になったら上が何とかしてくれるから問題ないだろ」

一方「そンな事に無駄に金を使うのがもったいないって話だろうが」

結標「いいんじゃない?むしろそうなった方が面白そうじゃない」

一方「お前等、俺だけじゃなくてコイツにもそういう扱いなのかよォ……」

海原「大丈夫ですよ、全然気にしてませんし。乗り越える困難が大きければ、それだけ得る物も大きくなると思いませんか?」

一方「悪ィ。お前が何言ってるのか全然理解できねェわ。つーか理解したくねェ」

土御門「まぁそういう事だから、明日は俺とお前と結標だけで暗いお仕事をするって訳だにゃー。今日はこれで解散としようぜい?」

結標「ん、じゃあ何かあったら私が呼びに行くから。その時は頼むわよ」

海原「ありがとうございます。それではまた次の仕事で (……、これで明日は彼を一日監視することができますね)」

一方「なンか嫌な予感がするのは俺だけか……?」


土御門(エツァリの奴、周りの人間が気付いてないとでも思ってるのかにゃー)
結標(一方通行は全然分かってないみたいだけど……正直、丸分かりなのよね)

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 01:20:21.79 ID:C2j7jZyr0
次の日 AM7:30

海原「ふぅ……、今日は彼を近くで堪能できると思うと昨日はよく眠れませんでしたよ」

海原「でもこうして朝から寮の前で待機していれば、いつサプライズが起きても問題ないですね」


上条「ふわぁぁぁ……ったく、インデックスの奴。せっかく用意しておいた上条さんの朝食を夜食に食っちまいやがって……」

海原「!?」

上条「おかげでいつもより早く家を出て、途中で飯を買わなきゃいけない羽目になったじゃねーか。朝っぱらから不幸とかついてねぇよな……」

海原(不幸どころか、ご褒美と言ってもいいぐらいの僥倖ですよ!!)

上条「あ?あれ、何でお前がウチの寮の入り口にいるんだ?まさか、また俺の命を狙いに来ましたとか言わねぇよな!?」

海原「いえ、そんな事をする理由はありませんよ。ここに自分がいたのも偶然の産物ですし」

上条「なんだよ、ただの通りすがりって訳ですか。ごめんな、なんか勝手に悪い方向に結びつけちまって……」

海原「はは、気にしないでください。それより、近くにおいしいファーストフード店があるんですが一緒にいかがです?」

上条「俺がお前と一緒に食事?……、いや、まぁ別に断る理由もねぇけどさ。上条さんは何でもいいから早くお腹に入れたいんだよな」

海原「決まりですね。ではこちらへ、すぐ近くですから」

上条「言っとくけど、値段の高い店ならお断りだからな?」

海原(……夢でも見てるんでしょうか。いえ、しっかりしなさいエツァリ!これは現実。確かに現実なんです!!)

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 01:37:18.44 ID:C2j7jZyr0
上条「けど、なんでまた俺なんかと飯を食う気になったんだよ?お前は俺の事が嫌いだって前に言ってなかったっけか?」

海原「確かに以前にあなたと一戦交えた時、そんな台詞を言いましたが今は状況が違いますので」

上条「……、御坂とあいつの周りの世界を守るって約束ならちゃんと守ってる、と思うけど」

海原「そうですね。ですから、自分はあなたに対してそのような感情を持つ必要はない。分かりますか?」

上条「まぁ、何となくだけど。っても、そう簡単に人の気持ちなんて変わるもんじゃないだろ」

海原「あっ、そこの角を右に曲がってください。値段も安い割りに人も少ないので落ち着いて食事が出来ると思いますよ」

上条「上条さんはとりあえず、安ければ他の部分には目を瞑る所存ですけどね」

海原(あまり不用意に話をするのも良くないですね。今はまだ彼にこの気持ちを伝えるタイミングではありませんし)


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 01:55:40.08 ID:C2j7jZyr0
上条「モーニングセットが1000円……だと……?」

海原「お手頃な価格ですよね。まともな店なら倍以上はしますからね」

上条「…………、」

海原「あれ、ガックリと肩を落としてどうかしたんですか?どこか調子でも悪くしましたか」

上条「悪いな、海原。上条さんは牛丼屋に用があるのでここでお別れだ」

海原「どうしたんです?ほら、席も空いてますし休むなら店の中の方がいいと思いますよ?」

上条「どうしたんです、じゃねーだろ!この価格を見て何とも思わないの!?お金持ちのお坊ちゃんはこれが普通の感覚なのか、そうなんだな!?」

海原「ちょっと落ち着いてください。お金なら心配いりませんよ。自分が全部出しますから」

上条「えっ?」

海原「ニコリ」

上条「うぅ……いつもならムカつくだけのこの笑顔が、今は天使の笑顔に見えるのは気のせいでせうかー!?」

海原「さて、心配が無事に解決したところで早く入りましょうか。モタモタしてると登校時間が過ぎてしまいますよ」

上条「それもそうだな……奢られる理由は分からないけど、とりあえずお言葉に甘えさせてもらうとしますかね……」

海原(御坂さんと違ってちょっと単純なところがたまりませんね)


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 02:28:52.61 ID:C2j7jZyr0
上条「一応確認しとくけど、本当に全部お前が払うつもりなのか?後で請求されたりなんかしたら上条さんはマジ泣きしちゃうぞ?」

海原「大丈夫ですよ。そうですね、これはあなたがちゃんと自分との約束を守ってくれているお礼とでも解釈してください」

上条「別に約束したからって訳じゃねーよ。お前だって、いざという時は自分の身を投げ出してアイツを守るつもりなんだろ」

海原「口で言うのは簡単ですがね。やはり状況というものがありますから、だからあなたがいるんですよ」

上条「俺だって、いつも御坂の近くにいるとは限らないんだぜ。そもそも俺自身がピンチになったら助けようがないしな」

海原(もしそんな事があるようなら、仕事を投げ出してでもあなたの元へと駆けつけますよ)


上条「……ニヤニヤしてこっちを見る意味がどこにあるのか知らないけど、とりあえずやめてくれ。ちょっと気持ち悪いから」

海原「あぁ、すいません。ちょっと考え事をしていたもので。他意があった訳ではありませんから、気にしないでください」

海原(気持ち悪い!気持ち悪いって言われましたよ!!)

上条「ならいいけど」


女性店員「お待たせしました。モーニングセットお二つになります。ご注文は以上でよろしかったですか?」

海原「ありがとうございます。あ、そうだ、食後にデザートもお願いします」 ニッコリ

女性店員「か、かしこまりました。あ、あの…ど、どどどどうぞごゆっくり」 ///////


上条「何だろうな、この胸に渦巻くドス黒い感情は」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 02:55:56.04 ID:C2j7jZyr0
海原「あまり深く考えない方がいいですよ。こういう時ぐらいしか役に立たない、ただの仮面に嫉妬してもしょうがないでしょう?」

上条「いつ、誰が、お前に嫉妬したんだよ」

海原「あれ、違うんですか。僕はてっきり女性店員といい感じになった自分を見て、そういう感情を持たれたんじゃないかと思ったんですが」

上条「俺の右手にかけて、そんなつもりは全然ありませんのことよ?」

海原「プルプルと震えながら言っても説得力がないですけどね」

上条「……、そりゃまぁ。上条さんも世間的にはいわゆるお年頃の高校生ですから、そういうのを羨ましいと思ったり思わなかったりするけど!」

海原「御坂さんが聞いたら多分怒りますよ、その発言は」

上条「……?何で俺がそれを羨ましがったらアイツが怒るんだよ?」

海原「いえ、何でもありません。どちらかというと今の発言は自分も少しイラっと来たとだけ言っておきます」

上条「えぇっと、その、もし俺が言ったのが気に障ったんなら謝る。せっかく奢ってくれるってのに嫌な気分にさせたら駄目だよな」

海原「そんな事はないですよ。お互いに近すぎない、これぐらいの関係が丁度いいと思いますけど」

海原(御坂さんの気持ちに気付いてない、そんな鈍感な所が嫌いでもあり好きでもあり……自分でもこの気持ちがよく理解できませんね)


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 03:19:11.89 ID:C2j7jZyr0
海原(このままずっと、御坂さんの気持ちに気付かず、応えることなく過ごすつもりなんでしょうか)

上条「料理も来たことだし、さっさと食おうぜ。……、さすがに野口英世が一枚飛んでいく値段だけあって普通に美味いな」 モグモグ

海原「一つだけいいですか?」

上条「ん」 モグモグ


海原「もし、御坂さんがあなたの事を好きだとしたらどうしますか?」


上条「ブホァッ!!!」

上条「あ、あの海原さん?それは一体どのような趣旨のジョークなのでせうか?」

海原「あいにく、これはジョークでもなければただの世間話でもありません。
    もっともこの質問をする事に彼女の意思が考慮されていない時点で、悪質な質問であるのに間違いはありませんが」

上条「……、」

海原「答えられますか」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 12:41:18.36 ID:C2j7jZyr0
上条「正直、反応に困るってのが一番大きいな。だってアイツは俺を見るたびに電撃を浴びせてくるんだぜ?」

上条「……それが、本当は好きだったって言われても、な」

海原「確かにそれが一番妥当な判断かもしれませんね。きっと、あなたの性格からしてそういう反応になると想像はしてましたが」

上条「なんだよそりゃ。……そうだな、一つだけはっきりしてる事があるとすれば、俺は御坂美琴が──────」


海原「それが、あなたの答えですか」

上条「お前の期待したものとは違うかもしれないけどな」

海原「ええ全く、その通りですよ。とても最低な返事です」


上条「そっか、せっかくの食事だったのに不味くなるような台詞で悪かったな。……、代金はここにおいて置く。悪いけど先に出るわ」

海原「先程も言いましたが、あなたが払う必要なんてないですよ。これは自分が望んでしてる行為なんですから」

上条「いいから、俺にだってプライドぐらいあるんだよ。……そんじゃ、またな」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 12:42:37.28 ID:C2j7jZyr0
海原「いつになるか分かりませんが楽しみにしておきますよ。ああ、その時はちゃんと自分が奢ってあげますからご心配なく」

上条「別に心配なんかしてねーし、そもそも何で食事するのが前提になってるのか意味分かんねーし!!」

海原「食事じゃなければ一緒にショッピングでもしますか?」

上条「はいはい、お前の発言が色々ヤバくなる前にさっさと消えさせてもらうとしますかねー」  スタスタ

海原「おや、ちょっと調子に乗りすぎたようですね。そうだ、最後にもう一言だけいいですか?」

上条「何だよ」


海原「御坂さんはあなたに全て任せますので」

海原「自分が言いたいのはそれで全てです。では、またどこかで偶然に出会うのを期待してますよ」

上条「俺は全然ちっともこれっぽっちも期待してないけどな。つーか、今日のこれも本当に偶然の出来事なんだよな?」

海原「当然じゃないですか、あなたが寮から出てくるのを心待ちにして待ってる必要がどこにあるんです?」

上条「想像しただけで気持ち悪い。それは本当だとしたら、もっと気持ち悪いな」

海原(もっと!もっと気持ち悪いって言われました!!)

上条「話はそれで終わりか?そろそろ本気で時間がヤバいんで上条さんは失礼しますよ」

海原「今日も一日、しっかり勉学に励んでください。夏休みに宿題に追われるようなヒーローは格好悪いですからね」

上条「へいへい、お前も優等生のツラを被ってるならちゃんと学校にいけよ?」


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/19(水) 12:45:24.49 ID:C2j7jZyr0
再開できるのは3時ぐらいになるかと。その頃にはあちらが復活してるかもしれないので、一旦中断するかもしれませんが。


ここでスレ落ち

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