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律「これは唯の陰毛、こっちが澪の陰毛、そしてこれがムギの陰毛」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:14:54.35 ID:LOiuP+By0 [1/76]
紬の別荘で合宿中。
澪「はー、今日はいっぱい練習できたなー」
唯「汗かいちゃったよ」
紬「お風呂、入りましょうか」
澪「そうだな」
紬の別荘で合宿中。
澪「はー、今日はいっぱい練習できたなー」
唯「汗かいちゃったよ」
紬「お風呂、入りましょうか」
澪「そうだな」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:21:11.47 ID:LOiuP+By0 [2/76]
唯「りっちゃーん、お風呂だって」
律「くかー」
紬「寝てるわ」
澪「よっぽど疲れたんだな」
唯「おーいりっちゃーん起きてーおいー
りっちゃんりっちゃんーお風呂だよー
おーい起きてりっちゃーんりっちゃんりっちゃーん」
律「ふんごー」
紬「起きないわね」
澪「無理に起こすこともないよ。
私たちだけで先に入ろう」
紬「そうね。じゃあいきましょう」
唯「わーい、露天風呂~ろってんぶっろー」
律「ぐおー」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:25:29.10 ID:LOiuP+By0
律「ぐー」
律「すかー」
律「ふごー」
律「すぴー」
律「ふがー」
律「ぐかー」
律「う~ん……」
唯「あ、やっと起きた」
律「ん? あれ、寝てた?」
澪「爆睡してたよ」
唯「だから先にお風呂入っちゃった」
律「えー、何でだよ~。
起こしてくれりゃ良かったのに」
紬「なんども起こそうとしたけど、
全然起きなかったじゃない」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:30:00.04 ID:LOiuP+By0
律「えー、起こされた記憶なんてないけど」
澪「そりゃそうだろ」
唯「りっちゃんも、早くお風呂入ってきたら?」
律「一人で入るのかよ~。
それなら入らない方がましだよ」
澪「何いってんだ、汗臭いから早く入ってこい」
律「やだよー、じゃあ澪ちゃん一緒に入ろうよー」
澪「嫌だよ」
唯「まあまありっちゃん、
一人で入るってことは、あの広い露天風呂を独占できるってことだよ。
泳いだり潜ったり、思いのままだよ」
律「おお、そう言われればそうだな!」
澪「人んちのお風呂で遊ぶなよ」
律「よーし、じゃあ早速風呂に入ってくる!
イエーイ!」だだだだっ
唯「あはは、りっちゃんって単細胞だよね」
澪「お前が言うか……」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:36:48.61 ID:LOiuP+By0
風呂。
律「おー、やっぱこの露天風呂は広いな!」
律「クロールも平泳ぎもやり放題だな!
あはははは!」ざんぶざんぶ
律「水泳50m自由形、
田井中律選手、飛び込み台に立ちました!」
律「しなやかなフォルムで飛び込みます!
豪快な水しぶきとともに今スタート!」ざっぱーん
律「世界記録の壁を破れるか、田井中選手!」ざっぷざっぷ
律「あはははは、あはははは」
律「飽きた」
律「やっぱ風呂はゆっくり入るべきだな」ちゃぷちゃぷ
律「うぇーい、いいお湯だ」
律「…………ん、これは……」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:45:12.88 ID:LOiuP+By0
律は湯船にたゆたう一本の毛を見つけた。
太く短く縮れたそれは、まぎれもない陰毛だった。
律「……」
湯船に陰毛が浮いている。
それは別に珍しい光景ではない。
田井中家の風呂でも毎日のように見かけるし、
あまりにも当然のことで特に意識すらもしていなかった。
しかし今は自宅の時とは状況が違う。
この陰毛は家族のものではなく、
間違いなく友人のものなのだ。
そう考えると律の胸の内には
得体の知れない感情が沸き起こってきた。
そして律は、謎の好奇心に駆られて
その陰毛を手に取ったのだった。
律「これは……唯の、か?」
手の中で茶色に光る陰毛。
律はそれから目を離すことができなかった。
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:53:35.97 ID:LOiuP+By0
5分ほどその陰毛をじっくりと観察して、
律はあることに気がついた。
律「唯のがあるってことは……
澪やムギのも探せば見つかるかも知れない」
それを思いついた次の瞬間には
もう律は陰毛捜索モードに入っていた。
律はなぜ自分が陰毛を欲するのか分かっていなかった。
ただ友人の陰毛を見たいという、
心の底に芽生えた欲求に従ってのみ動いていた。
律は目を皿のようにして、湯をかき分け、
ひたすらに陰毛を探し求めた。
律「どこだ……どこにある、澪の陰毛、ムギの陰毛……
出てこいよ、早く……」
この陰毛探しは、2時間ほど経って
律が出てこないのを心配した唯たちが
風呂にやってくるまで続けられた。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:59:02.87 ID:LOiuP+By0
唯「りっちゃーん」ガラガラ
律「うおっ、な、なんだよ」
澪「律、いつまで入ってんだ」
紬「のぼせて倒れてるんじゃないかと思ったわ」
律「は、ははは、そんなわけないだろー。
一人水泳大会やってただけだよ、
今バタフライの世界チャンピオンと泳いでたところだ」
唯「あはは、虚しい遊びだね」
澪「もう……遊んでないで早く上がれよ。
私たち、早く寝たいんだからさ」
律「えー、もう寝るのかよ。
最後の夜くらい遊びたおそうぜ」
澪「やだよ、明日の電車間に合わなくなるだろ。
いいから早く上がれって」
律「へーい……」ざぶざぶ
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:06:43.76 ID:LOiuP+By0
寝室。
律が入ったときには、
唯たちは既に布団を敷いておやすみモードだった。
律「いえーい、待たせたな!
りっちゃん登場だゼーット!」
澪「あー、やっと来たか……
じゃあもう電気消すぞー」
紬「はーい」
律「何だよー、夜はまだまだこれからだろ!
夜通し語り明かそうぜ!」
澪「やだよ、みんな眠いんだから。
唯なんて目を開けるだけで必死だぞ」
唯「……早く電気消してえ」
律「ちぇー、分かったよ。
じゃあ早く電気消しゃいいだろ」
澪「分かってるよ、律もおとなしく寝ろよ。
じゃあおやすみ」パチッ
紬「おやすみなさーい」
律「…………」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:15:28.09 ID:LOiuP+By0
唯「すー……」
澪「ぐーぐー」
紬「Zzz...」
律「…………」ごそごそ
暗闇に目が慣れた頃、
律は手の中に隠していたものを取り出した。
それは3本の陰毛だった。
律「これは唯の陰毛、こっちが澪の陰毛、そしてこれがムギの陰毛」
律は風呂における2時間の捜索の末に、
見事に3人分の陰毛を見つけ出していたのだ。
茶色と、黒と、金色の陰毛を見つめ、律は静かにため息をつく。
律「これが……澪たちのあそこに生えてるんだよな」
律「誰にも見せたことのないヒミツの場所に」
律「その毛を私が持ってるんだ」
律「みんなの恥ずかしい毛を」
律「私だけが、知ってるんだ」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:21:07.41 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
澪「起きろーっ、律ーっ!!」
律「はうあっ!?」
澪「まったく、いつまで寝てるんだよ……
唯もムギも、もう朝ごはんの準備してるぞ」
律「え、も、もう朝……?」
澪「そうだよ朝だよ。
早く布団片付けて、着替えて降りてこいよ。
じゃあ台所で待ってるから」
ガチャバタン
律「え、あ、ああ……」
律「……」
律「…………」
律「はっ、陰毛!!」
律「…………良かった、ちゃんとあったよ……」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:27:47.62 ID:LOiuP+By0
台所。
律「おっはろー」
唯「あー、ねぼすけりっちゃんだ」
澪「寝坊した罰として、
後片付けは全部律にやってもらうからな」
紬「頑張ってね、りっちゃん」
律「えー、そりゃないよ。
ところで朝食のメニューは?」
紬「ぶりの照り焼き、おひたし、酢の物、味噌汁、納豆、だし巻きよ」
律「旅館のようだ」
唯「頑張って作ったんだよー」
澪「律が寝てる間にな」
律「嫌味っぽいなあ……」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:32:37.62 ID:LOiuP+By0
唯「じゃ、いただきまーす」
澪「いただきます」
紬「いただきまーす」
律「いただきま~っす」
唯「もぐもぐ……んー、おいしー」
紬「唯ちゃん、ほっぺにご飯ついてるわよ」
唯「えー、どこどこ?
取って取って~」
紬「ここよ、ほら」
唯「えへへ、ありがとムギちゃん」
律「…………」
澪「どうした律、食べないのか」
律「えっいや、何でもないよ、ちゃんと食べるよ。
あーおいしーなーあははのは」もぐもぐ
澪「……?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:40:24.54 ID:LOiuP+By0
律(こんなふうに子供みたいに無邪気に笑ってるけど……
唯にもあの陰毛が生えてるんだよな……股間にびっしりと……
表向きはまだまだ子供なのに……
衣服に隠された肉体はもう毛がボーボーの大人なんだよな)
紬「澪ちゃん、お茶のおかわりいる?」
澪「うん、ちょうだい」
律(そうだよ、ムギだって……
お上品なお嬢様って感じだけど……
アソコには私たちと同じように
汚らしい陰毛がもじゃもじゃ生えてるんだな)
澪「このだし巻き美味しいな」
唯「あ、それムギちゃんが作ったんだよ」
紬「上手く出来てたかしら?」
澪「うん、おいしいよ」
律(澪だってそうだ、
誰にも内緒の陰毛を生やしてる。
こいつら、私が陰毛を持ってるって知ったら
どんな顔するだろう……?)
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:46:43.94 ID:LOiuP+By0
澪「律……箸が進んでないけど、大丈夫か?」
紬「あ、なにか嫌いなものとかあった?」
律「え!? あーいや、別にそんなんじゃないんだ、
ただちょとまあ、うん、まだ眠気がとれてなくてさ、
あははは、ははは、はははは!」
唯「りっちゃんったらホントにねぼすけさんだね」
澪「まーったく……
寝るんなら帰りの電車で寝ろよ?」
律「わかってるよ、はは……」もぐもぐ
律(うーん……意識がこいつらの陰毛に集中して、
ろくに食事もできない……)
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:55:28.58 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
食事が終わったあと、
唯たち4人はさっさと荷物をまとめて別荘を出た。
そして駅まで歩き、地元行きの電車に乗った。
唯「くかー」
澪「すぴー」
紬「ぐー」
律「お前らが寝るんかい……まあいいや」
律はポケットから陰毛を取り出した。
律「みんなが知られたくない恥ずかしい毛を、
私が独り占めしてるんだ……
なんか変な気分だな。
でも悪くない」
電車が地元の駅につくまで、
律はずっと陰毛を眺めていた。
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:10:58.23 ID:LOiuP+By0
家に帰ったあとも、
律は陰毛から目が離せなかった。
朝も昼も夜もずっと陰毛を愛でて過ごしたのだ。
律「ああ……唯の陰毛」
陰毛の何がそれほどまでに律の心を捉えたのか。
律はおそらく、友人たちの陰毛を持っているという背徳感、
優越感、罪悪感、その他もろもろ湧き上がる感情に
ほのかな快感を覚えていたのかも知れない。
律「ふう……澪の陰毛」
しかし律自身はそれを自覚していなかった。
ただ友人たちの陰毛に惹かれる。
友人たちの陰毛を見つめる。
それだけで良かった。
律「YES……ムギの陰毛」
そんな生活が一週間続いた。
その頃にはもう、
陰毛は干からびてぼろぼろになってしまっていた。
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:21:08.99 ID:LOiuP+By0
律「ああ……せっかくのみんなの陰毛が……」
律「こんなボロボロになっちゃったら
魅力9割減だよ」
律「どうしよう……どうにかして、
新しい陰毛を手に入れたいなぁ……」
律「3人全員分とは言わないから、
せめて1本だけでも欲しいな……」
律「うーん」
律「…………」
律「そうだ、澪にメールを……
『夏休みの宿題見せて~』っと、送信」
律「これで澪を私の家に呼び出して……」
澪からの返信は『自分でやれ』というものだった。
しかし律はしつこく頼めば澪が折れることをわかっていた。
結局、澪は断りきることができず、
律の家へと宿題を持っていくことになった。
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:27:49.98 ID:LOiuP+By0
翌日、田井中家。
澪「きたぞー」
律「おお、来たか……あがってあがって」
澪「まったくもう、
なんでこのクソ暑い中、
わざわざ宿題を見せに来なきゃいけないんだ」
律「まあまあまあ、クーラー効いてるし、
アイスもジュースも冷えてるよ」
澪「クーラーもアイスもジュースもうちにあるんだよ」
律「うちのクーラーは澪ちゃんの家のより高性能です!」
澪「意味分からん。帰りたい」
律「おいおい、いきなり帰りたいはないだろー。
ほら、私の部屋に」
澪「はいはい……まったく」
律「……」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:34:30.33 ID:LOiuP+By0
律の部屋。
澪「きたなっ。片付けろよ」
律「いやー、夏休みはついだらけちゃって」
澪「夏休みだからこそ掃除をするべきだろ」
律「まあまあ、座る場所はちゃんと確保してあるから」
澪「ぎりぎり座る場所しかない部屋って酷いな……
よっこらしょっと」
律「じゃあ澪ちゃん。宿題見せておくんなまし」
澪「分かったよ、もう……
丸写しはだめだぞ、適当に間違えろよ。
あと後半の応用問題は空白のままにしとけ。
そのほうがリアリティがある」
律「やだよ、それじゃ私が馬鹿みたいじゃん」
澪「馬鹿だろう」
律「ひどいなあ、ははは」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:40:23.13 ID:LOiuP+By0
澪「……」
律「……」カリカリカリカリ
澪「漫画貸して」
律「うん」
澪「……」
律「……」
澪「……」
律「……」
澪「ぷっ」
律「……」
澪「……」
律「よーしっ、数学は全部写せた!」
澪「あ、そう」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:43:49.67 ID:LOiuP+By0
律「次、現国貸して」
澪「現国か。いま出張中だ」
律「じゃあ古文」
澪「古文かー。生物なら今大売出しなのになあ」
律「それもあったわ」
澪「たった今、生物は閉店になりました」
律「もうええわ……ってこんなお約束の流れは
ホントにいらないから、早く貸してくれ」
澪「やだよ、貸してもらう態度じゃないだろ、それ」
律「くっ……か、貸してください」
澪「んー、どうしよっかなー」
律「お願いします……」
澪「喉かわいちゃったなー」
律「はっ、少々お待ちをー!」
ガチャバタン
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:49:04.32 ID:LOiuP+By0
澪「……」
ガチャ
律「持ってきた!」
澪「はやっ」
律「田井中家特製の特濃トマトジュース……
うわあっ!」
澪「おわっ!」
律は足元に散らばっていた雑誌を踏んで滑ってしまい、
手に持っていたトマトジュースは
澪のお腹にぶちまけられた。
澪「な、何すんだよ律ぅ!」
律「ご、ごめん澪」
澪「もう、服がべちょべちょじゃないか……」
律「すぐ洗わないとシミになっちゃうぞ。
着替え用意するから、すぐに脱げ」
澪「わ、分かった……」ぬぎぬぎ
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:55:08.55 ID:LOiuP+By0
律「ごめんな澪」
澪「ホントだよ……
あー、もう下着までびちょびちょ」
律「早く脱いだ方がいいよ」
澪「分かってるよ……見るなよ」
律「見てないから早く脱げよ」
澪「うん……」ぬぎぬぎ
律「ほら、着替え」
澪「ありがとう」
律「じゃあ澪の服は、洗濯機にかけとくから。
ちゃんと洗って乾かして返すよ」
澪「おう……」
律は澪の衣服を抱えて出て行った。
部屋に残されたのは澪一人。
澪「…………あっ、私の宿題までべちょべちょ……」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:01:20.52 ID:LOiuP+By0
澪が半泣きで宿題にかかったトマトジュースを
必死に拭き取っている頃、
律はと言えば。
律「はあ、はあ……あったぁ!」
澪のパンツを裏返して、
血眼になってパンツに付いた陰毛を探していた。
そしてそれはすぐに見つかったのだ。
律「くそっ、一本だけか……
でもまあいい、手に入っただけで喜ぶべきだな」
律はその陰毛を一通り眺め回したあと、
ポケットに忍ばせておいたチャック付きのビニール袋に
大事にしまった。
そして澪の衣服を洗濯機に放り込んだ。
律は最初からこのつもりで
澪を家に呼び、そしてジュースをぶっかけたのだ。
こんな下らない作戦がうまく行くとは律自身思っていなかったが、
なんと見事なまでに成功してしまった。
これには律も苦笑い。
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:10:00.10 ID:LOiuP+By0
ふたたび律の部屋。
律「ただいま、澪ちゃ~ん☆」
澪「なんでそんなゴキゲンなんだよ!」
律「なんでそんな怒ってんの?」
澪「怒るに決まってるだろ、
服だけじゃなくて宿題までトマトジュースまみれだ!」
律「ありゃー、ごっめんごめん!
でもこれじゃもう宿題写せないな~」
澪「そういう問題じゃないだろっ!
ていうかなんだよその態度は」
律「だからごめんってば。
申し訳ないと思ってるよ、な、このとーり」
澪「嘘つけ、ぜったい本心じゃないだろ。
もういいよ、私帰る」
律「あ、そう? じゃーな」
澪「じゃーね!」
ガチャバタン
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:19:27.27 ID:LOiuP+By0
律「…………」
澪を怒らせてしまったが、
そんなことは律にとってはどうでもいいことだった。
今の律にはさっき採取した陰毛を
心ゆくまで愛でることが最優先だったのだ。
むしろ邪魔者がいなくなってくれて
ラッキーだったくらいである。
律「はあはあ……澪の陰毛……」
律は澪の陰毛を取り出した。
取れたての瑞々しい張りがある陰毛だ。
窓から入る日光に照らされて、
つやつやと黒く光っている。
律「そうだよ、これだよ、私が求めてたのは……
やっぱ陰毛は新鮮なものに限る」
律はその後、何時間も陰毛を愛で続けた。
もはや律は理屈も理由も抜きにして
ただ本能から陰毛を求めるようになっていた。
夏休みの間、律は澪の陰毛を片時も手放さなかった。
しかしその日採取した澪の陰毛も、
夏休みが終わって学校が始まる頃には
乾いてボロボロになってしまったのだ。
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:27:18.41 ID:LOiuP+By0
そして2学期が始まった。
律「おはよー、澪」
澪「……おはよう」
律「どうした、元気ないな」
澪「元気ないわけじゃないけど……
まあいいや」
律「あ、そうだ。はい、服」
澪「うん」
律「私の服も返してくれよ」
澪「分かってるよ」
律「……もしかしてまだ怒ってんの?」
澪「……」つーん
律「澪ちゅわーん」
律「ぷいっ」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:33:55.86 ID:LOiuP+By0
律「もう、澪は頑固だな」
澪「お前が悪いんだろ……
ていうか宿題はちゃんとやったのか」
律「んー……やってない」
澪「やってないのかよ」
律は夏休み中ずっと陰毛を眺めていたために
宿題などやる暇はなかったのだ。
いや、宿題をやろうとしたこともあった。
しかし意識が陰毛のほうに反れてしまい、
集中して宿題を続けることができなかったのだ。
澪「もう……宿題くらいちゃんとやれよな」
律「私は澪に写させてもらわないと宿題できないんだよ」
澪「開き直んな」
律「へっへー……」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:39:17.41 ID:LOiuP+By0
こうして澪とふざけて会話をしている最中も、
律の意識は常に澪の股間に向いていた。
この制服のスカートの下に、パンツの下に、
陰毛がそれはもうびっしりと生えている……
考えてはいけないとわかっていながらも
頭の中はそのことで占められていた。
夏休み中に手に入れた澪の陰毛がひからびてから、
律は陰毛を愛でることも見ることもしていない。
そのために一種の禁断症状のような状態に陥っていたのだ。
律「…………」
澪「律?」
律「…………」
澪「おい、律」
律「…………」
澪「律っ!」
律「はっ……な、なんだ!?」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:43:43.02 ID:LOiuP+By0
澪「なんだ、じゃないよ。
どしたんだよ、ボーッとして」
律「あ、いやー、
なんでもないなんでもない……っはは……」
澪「? ……
具合悪いなら帰ったほうがいいぞ、
どうせ今日は始業式だけだろうし」
律「だ、大丈夫だよ、元気だよ、
元気だ元気だ、むっきっきー」
澪「むっきっきー?」
律「とにかく大丈夫だから、
心配してくれなくても……うん」
澪「ああ、そう。
それならいいんだけど」
紬「おはよう、久しぶりね」
澪「おームギ、おはよー」
律「…………」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:54:18.34 ID:LOiuP+By0
久々に会った紬に挨拶をすることも忘れて
律はただ陰毛のことだけを考えていた。
どすうればもう一度澪や紬、そして唯の陰毛を
手にすることが出来るのか……
陰毛を見たい、触れたい、愛したい……
律の頭にあるのはそれだけだった。
始業式の最中も陰毛は頭を離れなかった。
体育館に整列した数百人の生徒、
その全員に陰毛が生えているかと思うと
頭がフットーしそうだった。
校長の長ったらしい話を聞きながら
陰毛が欲しい、陰毛が欲しいという
本能的な欲求をひたすらに抑えつけていた。
そして始業式が終わり、教室でのHRも済んで、
いつもより何時間も早い放課後を迎えたとき、
ついに律の我慢は爆発してしまったのだ。
第一部 完
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:55:26.36 ID:LOiuP+By0
第2部予告!
ムギちゃんは多分出番なし!
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:00:11.73 ID:LOiuP+By0
第2部ゴー
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:05:39.21 ID:LOiuP+By0
律「…………」
澪「律~」
律「…………」
澪「律?」
律「…………」
澪「オラァ!」ボカッ
律「いでっ!! な、なんだよ」
澪「いや、またボーッとしてたから……
ほんとに大丈夫か?
朝からずーっとボーッとしてるじゃないか」
律「大丈夫だってば……
で、なんか用?」
澪「えっああ、私、職員室行かなきゃいけないから。
先に音楽室いっといて」
律「……ああ、分かったよ」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:12:24.21 ID:LOiuP+By0
律の頭は未だに陰毛でいっぱいだった。
むしろ陰毛で溢れかえってしまいそうだった。
こんな状態のままでは、
部活に行ったところで意味が無いだろう。
みんなの下着のさらに下に隠された陰毛に気を取られてしまって、
まともに練習など出来ないに決まっている。
しかしこのまま帰るとまた澪に心配されてしまうので、
とりあえず音楽室に行くことにした。
壁にぶつかったり階段を踏み外したりしながらも
ようやく校舎3階の音楽室に到着した。
ドアを開けると、既に唯が来ていた。
律「よう、唯」
唯「……」
律「唯~?」
唯「す~……」
唯はテーブルに突っ伏して寝息を立てていた。
その唯の向かい側の席に律は腰掛けた。
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:16:26.63 ID:LOiuP+By0
律「しかし睡眠中のシーンが多いな」
唯「くかー」
律「…………」
唯「すー」
律「…………」
唯「すぴー」
律「…………」
唯「くー」
律「…………」
唯「かー」
律「…………」
唯「ふすー」
律「今ならバレないんじゃね」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:28:17.49 ID:LOiuP+By0
はっ、とした。
自分は何を考えているんだ、と律は思った。
大切な友人の寝込みを襲って陰毛を取ろうなど、
絶対に許されることではない。
律はかぶりを振って、
自分の頭に浮かんでしまった邪な考えを散らせようとした。
しかし一度思いついてしまったことが
そう簡単に頭から離れてくれるわけがない。
唯のノンキな寝顔を見ているうちに、
その下に隠された陰毛への欲求は大きくなっていく。
そして律にささやく悪魔の声は
律をただひたすらに煽るのだ。
唯の陰毛を見たい。触れたい。
でも唯は大切な友達だ。
こんな犯罪まがいのことをしてはいけない。
でも唯は寝ている。
爆睡している。
ちょっとやそっとじゃ起きそうにない。
そっとやればバレないかも知れない。
バレないだろう。
バレないようにやろう。
やろう。
やろう。
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:37:54.74 ID:LOiuP+By0
律は机の下に潜り込んだ。
唯のスカートから伸びる、
黒いストッキングに包まれた脚が目に入った。
普段はなんとも思っていなかったが、
今日はなぜかエロティシズムを感じた。
別に細くも長くも、特に綺麗な脚でもないのだが。
作業の流れはこうだ。
唯のストッキングとパンツを脱がし、
パンツに付いているであろう陰毛を入手、
そして後はすべてを元に戻す。
文字に起こすと簡単そうに見えるが、
実際にやるとなるとかなり大変だろう。
まず唯が目覚めるとそこで終わりだ。
唯を起こさないよう、慎重に慎重にやらねばならない。
そしてこの音楽室に誰かが入ってきてもアウトなのだ。
つまり慎重さとスピードの両方が必要になる。
しかし律にとって、そんなハードルは屁でもなかった。
唯の陰毛を手に入れる。
その情熱によってのみ律は動いていた。
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:45:38.86 ID:LOiuP+By0
律「はあ、はあ、はあ」
律は唯のスカートに手を入れ、
ストッキングに指を掛けた。
それをゆっくり、ゆっくりとずり下ろしていく。
しかしお尻のほうが圧迫されていて
うまく下ろすことが出来ない。
律が必死に下ろそうとしていると。
唯「う……ううん」
律「!!」
唯「んー……」
唯が目覚めてしまったと思われたが、大丈夫だった。
肝を冷やしながらも、ストッキング下ろしを再開する。
一旦机の下から出て、唯のうしろにまわり、
ゆっくりとお尻を浮かせることで
なんとかストッキングを下ろすことができた。
しかしもう15分が経ってしまっている。
早くしなければ澪がやってくる。
それまでにすべてをやり終えてしまわなければならない。
律はもう一度机の下に潜った。
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:53:07.33 ID:LOiuP+By0
唯のストッキングを足元までずり下ろす。
次はパンツだ。
ここさえ乗り越えれば、
唯の陰毛を手に入れられる。
そう思うと、律の中で抑え切れないほどの興奮が湧き上がった。
律「はあはあはあ……」
律はパンツに手を掛けた。
ストッキングと同じ要領で、
唯を起こさないように、
少しずつ、少しずつ、
ずり下ろしていく。
1回やったことなので、
もう手馴れたものだ。
徐々にパンツをずらしていくと、
やがて陰毛が見えてきた。
律「!!!」
ついに念願の陰毛が、
目の前に現れた……という
逸る気持ちを抑えつつ、
律は慎重にパンツを脱がしていく。
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:01:57.58 ID:LOiuP+By0
律「はあっ、はあっ、はあっ……!!」
そして律は、苦労の末、
ついに唯のパンツを
脱がせることに成功したのだ!!
律「うおおおおおあああああああ!!」
歓喜の雄叫びを上げ、
唯の股間にむさぼりつく律。
至近距離に広がる陰毛パラダイスを前に、
律はもはや当初の目的など忘れ去ってしまっていた。
律「はあああっ、陰毛、陰毛ぅ……
陰毛、はあはあ、陰毛、陰毛、陰毛……!!!」
律はもっしゃもっしゃと豪快に陰毛を愛撫する。
だが撫で回すだけでは飽き足らず、
キスをし、しゃぶりつき、なめまわし、
唯から生えたナマ陰毛を味わい尽くした。
律「はあああああ、陰毛、陰毛……陰毛!」
唯「ん、んー…………ん?」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:09:51.81 ID:LOiuP+By0
律「はあ、はあ、陰毛陰毛……」もしゃもしゃ
唯「…………」
律「はあああ、陰毛……」もしゃもしゃ
唯「いっ」
律「陰毛……はああん」もしゃもしゃ
唯「いやああああああああっ!!!!」
ボカッ
律「いでっ!!」
唯「ななななんあななななんああ、
何やってっ、……な、な、な、なんで……
な、な、な、りっちゃん……何して……っ」
律「はっ……あっ……
あ、いや、これは、違うんだ、
いやこれは違うんだ、唯!」
唯「いやっ! こないでっ!」
今さら我に返ったところで、手遅れだった。
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:16:20.20 ID:LOiuP+By0
唯は泣きながらパンツとストッキングを履き直した。
唯の顔に浮かんでいるのは、紛れもない恐怖の表情だった。
律「違うんだ、違うんだよお、唯……
話を、話を聞いてくれえ」
唯「いやっ……いやああ、
こっち来ないで……来ないでよっ……!」
詰めよる律。
あとずさる唯。
やがて唯は、音楽室の隅にまで
追い詰められてしまった。
律「な、何をそんなに怖がってんだよお……
なあ、正気に戻れって……」
唯「いやっ……いや……」
律「なあっ、唯!!」がっ
唯「い……いやああああああああっ!!!!」
ガチャ
澪「ど、どした、唯!!」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:22:30.16 ID:LOiuP+By0
律「み、澪……」
唯「澪ぢゃんだすげでえええ!!
りっぢゃんが、りっぢゃんがあああぁぁぁ!!!」
澪「だ、大丈夫か、唯!」
唯は澪に抱きついた。
そして澪は唯の体が尋常じゃないくらいに
震えていることを感じた。
澪「おい律、唯に何をしたんだ!!」
律「ち、違うんだってば!
私は別に、そんな、何も……」
澪「何もせずに唯がこんなに泣くわけないだろ!!
おい、何をしたんだよ、律!!」
律「わ、私はっ……私は……!」
澪「律っ!!」
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:27:16.89 ID:LOiuP+By0
唯「うわああああああん!
うああああん!」
澪「よ、よしよし唯……
もう大丈夫だから」
泣きじゃくる唯の背中を優しく撫でる澪。
何があったか知らないが、
唯をこんなに泣かせるほど恐ろしい目に合わせたとすれば
親友として律を許すことはできない……
澪はそう思った。
唯「うあああああん!」
澪「おい、律……
何があったんだよ、正直に言えよ」
律「違うんだ、違うんだよ」
澪「何が違うんだよ!?
それをはっきりと言えよ!!」
律「……違っ……違うんだあああああああああ!!!」
澪「律っ……!」
律は叫びながら音楽室を飛び出していった。
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:35:03.85 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
田井中家。
律「はあ、はあ、はあ」
音楽室を飛び出した律は、
そのまま全力疾走で家まで帰っていた。
汗だくでフラフラの体を、ベッドに横たえる。
律「なんで、なんでこんなことになってしまったんだ……
なんで、なんで、なんで……」
律「私のせいじゃない……
私はただ唯の陰毛を欲しくて、それで……
音楽室で寝てる唯のパンツを……」
律「そしたら唯が起きたんだ……
いや違う……ああ、そうだ……
唯の陰毛が……そうだ……」
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:38:46.79 ID:LOiuP+By0
律「唯の陰毛……柔らかくて、気持ちよくて……」
律「そうだ……唯が泣き出したんだ……
なんで……」
律「ああ、そうか……
いきなりパンツ脱がせて……
股間をまさぐってたら誰だって泣くよな……
はは……」
律「何やってんだろう、私は……」
律「はははは、はは……」
律「はは……」
律「……」
律「……」
律「……」
律「……」
律「……」
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:45:17.74 ID:LOiuP+By0
あっ
律が唯の陰毛に到達したらダメなんだった
まあいいか
191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:47:13.40 ID:LOiuP+By0
律「くかー」
澪「オイこら律」ボカッ
律「いだっ……
な、なんで澪がここに……?」
澪「カバンを持ってきてやったんだ。
音楽室に置きっぱなしだったろ」
律「え、ああ……ありがとう」
澪「昼寝して落ち着いたか?」
律「ん……まあ」
澪「で?」
律「で、って?」
澪「……唯に何をしたのか、ってことだよ」
律「え、ああ……」
澪「唯に聞こうとも思ったけど……
あんな怯えてたのに、また思い出させるのもよくないと思って」
律「……」
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:50:58.51 ID:LOiuP+By0
澪「……早く言えよ。
言ってくれないと、私はお前のこと許さないぞ。
まあ、言っても許さないけど」
律「…………」
澪「…………」
律「……真面目に聞いてくれよ」
澪「うん」
律「私な……私……」
澪「なんだよ……」
律「陰毛が……好きなんだ」
澪「インモ?」
律「陰毛だよ。俗にチン毛やマン毛とも言う、あれだよ」
澪「っ…………ふ、ふざけてんのか!?」
律「ふざけてないよ、真面目に聞けって言ったろ!」
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:56:25.65 ID:LOiuP+By0
澪「ああ、すまん……
で? それが唯となんの関係が……」
律「唯が、音楽室で寝てたんだ……」
澪「……ああ」
律「だ、だいたい分かった?」
澪「なんとなくは……
陰毛見たさに唯の寝込みを襲った、とか?」
律「そうなんだ」
澪「お前……最低だな」
律「分かってるよ……」
澪「お前のシュミについては
好きにすればいいと思うけどさあ……
人を傷つけるようなことしちゃダメだろ」
律「うん……」
澪「特に唯みたいなのは、そういうのに耐性ないだろうし」
212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:02:50.66 ID:LOiuP+By0
律「…………」
澪「見ただろ?
あの唯の怯えかた……
本気で泣きじゃくってたぞ。
あんな唯は初めて見た」
律「うん……」
澪「ああいうのは、本当に一生モノのトラウマになっちゃうから」
律「うん……
唯に悪いことしちゃったな」
澪「ほんとだよ」
律「……」
澪「唯に謝りに行こう」
律「うん」
澪「許してもらえるか分からないけど……
もとの楽しい軽音部に戻るために、さ」
律「それは無理だ……」
217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:07:15.16 ID:LOiuP+By0
澪「は? 無理? ……なんで?」
律「私にはもう軽音部は苦しすぎる。
あんな空間にいたら……
私はみんなの陰毛のことで
頭が一杯になっちゃうんだよ……」
澪「り、律……」
律「唯には許してもらえるかも知れない……
でも私のこの内から沸き上がる欲望はどうなる?
消えるのか? なくなるのか?
いや、これからもどんどん膨らんでいく……」
澪「……」
律「そうさ……今だって頭は陰毛のことばかりさ……
さっき触れた唯の陰毛……
そして、澪、お前の陰毛……」
澪「……」
律「またいつ爆発してしまうか分からない。
また誰かを傷つけてしまうかも知れない……
そんなことになったら……」
219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:08:35.32 ID:LOiuP+By0
あ、無理っていうのは
唯に謝りに行くのが無理ってんじゃなくて
元の楽しい軽音部に戻るのが無理ってことで
223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:13:55.20 ID:LOiuP+By0
澪「律……」
律「…………」
澪「……陰毛に触れられれば……いいんだな」
律「えっ」
そういうと澪は立ち上がった。
そして、パンツを脱ぐ体勢になった。
律「な、何してんだ、澪……!」
澪「律……これからは、
私が陰毛をお前に提供する……だから」
律「何いってんだ、そんなこと……」
澪「でも、これで律の欲求は収まるんだろ?」
律「それは……そうだけど」
澪「なら、ためらう理由なんてない」
律「澪っ……!」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:20:06.74 ID:LOiuP+By0
澪「なんだよ……
こっちだって恥ずかしいんだから、
止めないでくれ」
律「でも……」
澪「困ったときはお互い様だ……
今までだってそうだっただろ?
だから、これからも」
律「澪……」
澪はパンツを脱いだ。
澪「ほら……律」
律「あ……ああ……」
律は澪のスカートをめくった。
そこにはあった。陰毛が。
それは唯のものよりもずっと濃かった。
陰毛パラダイス……いや、
それはまさに陰毛ヘヴン。
律は澪の股間に顔をうずめた。
247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:27:08.32 ID:LOiuP+By0
挿入歌 陰毛時間
作詞・田井中律
キミを見てるといつも陰毛MOJA☆MOJA
揺れる思いは陰毛みたいにちり☆ちり
いつも抜けてる君の陰毛
ずっと見てても気づかないよね
夢の中なら二人の陰毛ちぢれさせるのにな
あぁ カミサマお願い
二人だけのInmou Timeください☆
お気に入りの陰毛抱いて今夜ももじゃもじゃ♪
陰毛時間 陰毛時間 陰毛時間
253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:29:04.27 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
律「はあ……」
澪「もう、満足か」
律「ああ……
ありがとう、澪」
澪「いや、いいんだ……
じゃあ、行こうか」
律「え、どこに?」
澪「唯のところだよ。
謝りにいかないと……」
律「ああ……そうだな」
澪「今度は襲ったりしちゃだめだぞ」
律「うん、今のでスッキリしたから大丈夫だよ」
263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:38:55.38 ID:LOiuP+By0
平沢家。
憂「あ、澪さんに律さん……」
澪「やあ。唯の調子、どう?」
憂「あ、いえそれが……
さっき帰ってきてからずっと部屋に閉じこもってて……
私が話しかけても何も言ってくれなくて」
澪「そっか」
憂「あの……学校で何があったんですか?」
澪「それはおいおい話すよ。
今は私と律と、唯との3人で話したい」
律「うん」
憂「はあ……じゃあ、どうぞ」
澪「ああ、お邪魔するよ」
律「……」
273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:46:55.56 ID:LOiuP+By0
唯の部屋。
澪「唯……入るぞ」
まず澪だけが唯の部屋に入った。
律が入るとまた唯を怯えさせてしまうと思ったからだ。
唯はベッドの上に座っていた。
しかし視線を澪の方に向けることはなかった。
ただ生気の抜けた顔で俯いているだけだった。
澪「唯……大丈夫か」
唯「ああ……澪ちゃん」
唯はゆっくりと顔を上げた。
そして悲壮感の漂う愛想笑いを浮かべた。
澪にはそれが痛々しくて見ていられなかった。
澪「隣、いいか」
唯「うん」
澪は唯の隣に腰掛けた。
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:55:20.66 ID:LOiuP+By0
澪「あー……あのな、唯……
律のことなんだけど」
唯「!」
律、という言葉が出た瞬間に
唯は体をこわばらせた。
澪「律だってな、悪気があってやったわけじゃないんだ……
ただ、その……我慢できなくなったというか」
唯「……」
澪「だから、その、なんだ、えっと……んーと」
唯「……仲直り、しろって?」
澪「……まあ、平たく言えば」
唯「……」
澪「無理なら無理でいいんだ……
その……2人が元の仲いい状態に戻ればいいな、っていう
私のワガママみたいなもんだし……」
唯「……」
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:59:33.77 ID:LOiuP+By0
澪「唯はこんなに傷付いたんだもんな……
謝らせて欲しいなんて、虫のいい話か」
唯「私も……りっちゃんとは仲直りしたいよ……
大切な友達だから」
澪「唯」
唯「でも……大切な友達だからこそ……怖いの。
ああいうことされたのが……
また、ああいうことされるんじゃないか、っていうのが……」
澪「……」
唯「また同じことされたら……
私……私、もう……」
澪「それは大丈夫だ、唯……
律はもう二度とお前にあんなことはしない」
唯「……ほ、ほんとに? 保証は?」
澪「律の欲求が、また今日みたいに爆発しそうになったら、
私が抑えてやるってことになったんだ。
だから大丈夫」
293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:05:29.34 ID:LOiuP+By0
唯「そうなんだ……
よく分かんないけど」
澪「だから……大丈夫。
これからの未来の不安は、もうない。
あとは、これまでの過去の過ちを償えば、
そして唯がそれを許せば……」
唯「うん……」
澪「実はさ、ここに律が来てるんだ」
唯「えっ」
澪「律ー、入ってこい」
ガチャ
律「……やあ、唯」
唯「り……りっちゃん」
少しだけ、唯の顔に恐怖の色が浮かぶ。
それに気づいた澪は、唯の手を握ってやった。
304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:13:26.99 ID:LOiuP+By0
律「唯……本当にすまなかった。
許してくれ」
そういうと律は部屋の真ん中で土下座をした。
唯「りっちゃん……」
律「……」
澪「唯……
律だってこんなに反省してるんだ。
どうか、許してやってくれないか」
唯「……」
唯が、ぎゅっと澪の手を握り返した。
仲直りをしたいとは言っていたが、
いざやるとなると
簡単にできることではなかった。
唯「……」
澪「……」
律「……」
311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:22:49.26 ID:LOiuP+By0
沈黙は5分ほど続いた。
唯が口を開いた。
唯「りっちゃん……」
律「……」
律はずっと土下座の体勢のままで固まっていた。
唯「りっちゃんにされたこと……
最初はほんとにびっくりして……そして、怖かったよ。
今までにないくらい怖かった……
思い出すと今でも泣きそうになるよ」
律「……」
唯「でも、りっちゃんは私の大切な友達だから……
私はりっちゃんのこと信じてるから」
律「……」
唯「今日のあれは……ちょっと我慢できなかっただけなんだよね。
ほんとのりっちゃんは、優しくて明るい良い子だよね」
律「……」
316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:28:35.98 ID:LOiuP+By0
唯「だから……これからもりっちゃんが……
そういう感じでいてくれるんなら……」
律「……」
唯「私も、これからもずっと仲良くしていきたいと思ってるよ」
律「……」
唯「顔を上げて、りっちゃん」
律「……」
澪「律?」
唯「り……りっちゃん?」
律「ふひ」
唯「!?」
澪「おい、律!」
律「ふひ……ひ……」
328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:33:53.83 ID:LOiuP+By0
そこで律はやっと顔を上げた。
しかしその顔は、
奇妙な笑みを浮かべ、目がすわっていて、
おおよそ普通の状態には見えなかった。
唯「り……りっ……ちゃん……?」
唯が澪の腕にすがりつく。
澪「おい、律、いったいどうし……、……!!」
澪は気がついた。
部屋の床に、
正確に言えば律が土下座して頭を付けていた位置に、
一本の毛が落ちていたのだ。
それは何の毛なのか、
もはや言うまでもないことだろう。
澪「おい、だめだぞ、律……
分かってるよな……」
律「ふひひ……ひひ」
唯「がくがくがくがく」
331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:38:32.69 ID:LOiuP+By0
澪「ダメだっ、正気に戻るんだ、律っ!!
ここで同じことをしたら、唯はっ……
お前は、もう二度と……!!」
律「ふひーひーひひひーひー!!!」
澪の声は律に届いていなかった。
律の頭にあるのはただひとつ、
陰毛のことだけであった。
律「ふひっひー!!」
律は唯に飛びかかった。
唯「い、いやああああああああっ!!!!」
音楽室のときと同じ悲鳴がこだまする。
唯は必死に抵抗するが、
律の力に勝つことはできなかった。
唯「いやああああ、やめてええええええっ!!!
澪ちゃん、澪ちゃん助けてええええええ!!!」
律「ふひーひひー!!」
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:43:28.58 ID:LOiuP+By0
澪「やめろ、律っ!!
おい、聞いてんのか、律!」
唯「いやああああ、あああああ!!」
律「ふひひひひー!」
澪「はっ……そうだ!!」
澪はその場で自らのパンツを脱ぎ捨て、
スカートをめくりあげた。
澪「ほら、律、陰毛だ陰毛!!
こっち見ろ、こっちに陰毛があるぞー!!」
律「そんなもんもう飽きたわー!!」
澪「なっ!?」
律「唯の陰毛が至高なんじゃあああああ!!」
唯「いやああああああああああああ!!!」
律の手によって、
唯の部屋着のズボンとパンツが、
一気に下ろされた。
361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:51:53.04 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
嫌な事件だった……
澪は当時のことをこう振り返る。
あの事件のせいで、
結成から半年も経たないうちに
桜高軽音部は崩壊してしまったのだ。
もうみんなで楽器をすることも、
お菓子を食べて喋ることも、
遊びにいくこともない。
唯はあれから一度も学校に来ていない。
いや、学校どころか部屋の外にも出ていない。
完全な引きこもりとなってしまっていたのだ。
澪はときどき唯の様子を見に、平沢家に出向く。
しかし唯が部屋の扉を開いたことはない。
澪はいつも扉の外から一方的に唯に話しかけるだけだ。
当然、唯からの返事は聞こえない。
でも澪はこれをずっと続けている。
唯がいつか部屋から出てくると信じて。
380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 23:04:01.17 ID:LOiuP+By0
律はというと、
唯の叫びを聞きつけて部屋にやってきた憂が警察を呼び、
そして警察によって取り押さえられた。
丸出しの陰毛を警察の人に見られたのは恥ずかしかった……
と澪は当時を振り返って語る。
その後、律は精神病院に入れられたが、
未だに陰毛発狂病(澪命名)は治っていないらしい。
律と澪がふたたび会えるのは、
いつのことになるのだろうか。
紬はあの事件の直後、
「チベットの老師に弟子入りする」というメールを
澪に送ったきり、消息がつかめていない。
まったく意味が分からない行動であるが、
紬にもなにか思うところがあるのだろう……
と澪はむりやり自分に言い聞かせた。
澪はあの事件のことを忘れたことはなかった。
そして、なぜあんなことが起こってしまったのか、
どうすれば止めることができたかを
ずっと考え続けた。
しかし、答えはいつまでたっても出なかった。
389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 23:10:17.86 ID:LOiuP+By0
事件についての思考は、
いつしか陰毛についての思考に擦り変わっていた。
なぜ律はあんなに陰毛に囚われていたのか。
なぜ唯の陰毛に執着したのか。
なぜ自分の陰毛は飽きられたのか。
良い陰毛と悪い陰毛の違いとは。
色は。艶は。長さは。濃さは。
そもそも陰毛の魅力とは。
陰毛の存在意義は。
たかが陰毛、
されど陰毛。
ああ陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 23:18:01.26 ID:LOiuP+By0
2年生に進級した4月。
澪はこの日も音楽室で一人、
物思いにふけっていた。
なんだかんだでこの音楽室が一番落ち着く。
陰毛について考えるには持ってこいなのだ。
紬が残していったティーセットで
安物の紅茶を淹れ、テーブルにクッキーを広げる。
一人でティータイムをしながら
陰毛について思考を巡らせる。
それが澪の放課後の習慣だった。
しかしこの日は、音楽室の静寂が
突然の来訪者によって破られた。
梓「あのー……」
澪「?」
梓「入部……したいんですけど」
一年生の入部希望者。
名前やクラスや希望のパートなど
先輩として色々と聞くべきなのではあるが、
澪は、この子はどんな陰毛が生えているのだろう、と
そればかりを気にしていた。
お わ り
404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 23:18:49.12 ID:LOiuP+By0 [76/76]
これでおしまい
さあみんなで叫ぼう
陰毛、大好きー!
唯「りっちゃーん、お風呂だって」
律「くかー」
紬「寝てるわ」
澪「よっぽど疲れたんだな」
唯「おーいりっちゃーん起きてーおいー
りっちゃんりっちゃんーお風呂だよー
おーい起きてりっちゃーんりっちゃんりっちゃーん」
律「ふんごー」
紬「起きないわね」
澪「無理に起こすこともないよ。
私たちだけで先に入ろう」
紬「そうね。じゃあいきましょう」
唯「わーい、露天風呂~ろってんぶっろー」
律「ぐおー」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:25:29.10 ID:LOiuP+By0
律「ぐー」
律「すかー」
律「ふごー」
律「すぴー」
律「ふがー」
律「ぐかー」
律「う~ん……」
唯「あ、やっと起きた」
律「ん? あれ、寝てた?」
澪「爆睡してたよ」
唯「だから先にお風呂入っちゃった」
律「えー、何でだよ~。
起こしてくれりゃ良かったのに」
紬「なんども起こそうとしたけど、
全然起きなかったじゃない」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:30:00.04 ID:LOiuP+By0
律「えー、起こされた記憶なんてないけど」
澪「そりゃそうだろ」
唯「りっちゃんも、早くお風呂入ってきたら?」
律「一人で入るのかよ~。
それなら入らない方がましだよ」
澪「何いってんだ、汗臭いから早く入ってこい」
律「やだよー、じゃあ澪ちゃん一緒に入ろうよー」
澪「嫌だよ」
唯「まあまありっちゃん、
一人で入るってことは、あの広い露天風呂を独占できるってことだよ。
泳いだり潜ったり、思いのままだよ」
律「おお、そう言われればそうだな!」
澪「人んちのお風呂で遊ぶなよ」
律「よーし、じゃあ早速風呂に入ってくる!
イエーイ!」だだだだっ
唯「あはは、りっちゃんって単細胞だよね」
澪「お前が言うか……」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:36:48.61 ID:LOiuP+By0
風呂。
律「おー、やっぱこの露天風呂は広いな!」
律「クロールも平泳ぎもやり放題だな!
あはははは!」ざんぶざんぶ
律「水泳50m自由形、
田井中律選手、飛び込み台に立ちました!」
律「しなやかなフォルムで飛び込みます!
豪快な水しぶきとともに今スタート!」ざっぱーん
律「世界記録の壁を破れるか、田井中選手!」ざっぷざっぷ
律「あはははは、あはははは」
律「飽きた」
律「やっぱ風呂はゆっくり入るべきだな」ちゃぷちゃぷ
律「うぇーい、いいお湯だ」
律「…………ん、これは……」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:45:12.88 ID:LOiuP+By0
律は湯船にたゆたう一本の毛を見つけた。
太く短く縮れたそれは、まぎれもない陰毛だった。
律「……」
湯船に陰毛が浮いている。
それは別に珍しい光景ではない。
田井中家の風呂でも毎日のように見かけるし、
あまりにも当然のことで特に意識すらもしていなかった。
しかし今は自宅の時とは状況が違う。
この陰毛は家族のものではなく、
間違いなく友人のものなのだ。
そう考えると律の胸の内には
得体の知れない感情が沸き起こってきた。
そして律は、謎の好奇心に駆られて
その陰毛を手に取ったのだった。
律「これは……唯の、か?」
手の中で茶色に光る陰毛。
律はそれから目を離すことができなかった。
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:53:35.97 ID:LOiuP+By0
5分ほどその陰毛をじっくりと観察して、
律はあることに気がついた。
律「唯のがあるってことは……
澪やムギのも探せば見つかるかも知れない」
それを思いついた次の瞬間には
もう律は陰毛捜索モードに入っていた。
律はなぜ自分が陰毛を欲するのか分かっていなかった。
ただ友人の陰毛を見たいという、
心の底に芽生えた欲求に従ってのみ動いていた。
律は目を皿のようにして、湯をかき分け、
ひたすらに陰毛を探し求めた。
律「どこだ……どこにある、澪の陰毛、ムギの陰毛……
出てこいよ、早く……」
この陰毛探しは、2時間ほど経って
律が出てこないのを心配した唯たちが
風呂にやってくるまで続けられた。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 14:59:02.87 ID:LOiuP+By0
唯「りっちゃーん」ガラガラ
律「うおっ、な、なんだよ」
澪「律、いつまで入ってんだ」
紬「のぼせて倒れてるんじゃないかと思ったわ」
律「は、ははは、そんなわけないだろー。
一人水泳大会やってただけだよ、
今バタフライの世界チャンピオンと泳いでたところだ」
唯「あはは、虚しい遊びだね」
澪「もう……遊んでないで早く上がれよ。
私たち、早く寝たいんだからさ」
律「えー、もう寝るのかよ。
最後の夜くらい遊びたおそうぜ」
澪「やだよ、明日の電車間に合わなくなるだろ。
いいから早く上がれって」
律「へーい……」ざぶざぶ
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:06:43.76 ID:LOiuP+By0
寝室。
律が入ったときには、
唯たちは既に布団を敷いておやすみモードだった。
律「いえーい、待たせたな!
りっちゃん登場だゼーット!」
澪「あー、やっと来たか……
じゃあもう電気消すぞー」
紬「はーい」
律「何だよー、夜はまだまだこれからだろ!
夜通し語り明かそうぜ!」
澪「やだよ、みんな眠いんだから。
唯なんて目を開けるだけで必死だぞ」
唯「……早く電気消してえ」
律「ちぇー、分かったよ。
じゃあ早く電気消しゃいいだろ」
澪「分かってるよ、律もおとなしく寝ろよ。
じゃあおやすみ」パチッ
紬「おやすみなさーい」
律「…………」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:15:28.09 ID:LOiuP+By0
唯「すー……」
澪「ぐーぐー」
紬「Zzz...」
律「…………」ごそごそ
暗闇に目が慣れた頃、
律は手の中に隠していたものを取り出した。
それは3本の陰毛だった。
律「これは唯の陰毛、こっちが澪の陰毛、そしてこれがムギの陰毛」
律は風呂における2時間の捜索の末に、
見事に3人分の陰毛を見つけ出していたのだ。
茶色と、黒と、金色の陰毛を見つめ、律は静かにため息をつく。
律「これが……澪たちのあそこに生えてるんだよな」
律「誰にも見せたことのないヒミツの場所に」
律「その毛を私が持ってるんだ」
律「みんなの恥ずかしい毛を」
律「私だけが、知ってるんだ」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:21:07.41 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
澪「起きろーっ、律ーっ!!」
律「はうあっ!?」
澪「まったく、いつまで寝てるんだよ……
唯もムギも、もう朝ごはんの準備してるぞ」
律「え、も、もう朝……?」
澪「そうだよ朝だよ。
早く布団片付けて、着替えて降りてこいよ。
じゃあ台所で待ってるから」
ガチャバタン
律「え、あ、ああ……」
律「……」
律「…………」
律「はっ、陰毛!!」
律「…………良かった、ちゃんとあったよ……」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:27:47.62 ID:LOiuP+By0
台所。
律「おっはろー」
唯「あー、ねぼすけりっちゃんだ」
澪「寝坊した罰として、
後片付けは全部律にやってもらうからな」
紬「頑張ってね、りっちゃん」
律「えー、そりゃないよ。
ところで朝食のメニューは?」
紬「ぶりの照り焼き、おひたし、酢の物、味噌汁、納豆、だし巻きよ」
律「旅館のようだ」
唯「頑張って作ったんだよー」
澪「律が寝てる間にな」
律「嫌味っぽいなあ……」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:32:37.62 ID:LOiuP+By0
唯「じゃ、いただきまーす」
澪「いただきます」
紬「いただきまーす」
律「いただきま~っす」
唯「もぐもぐ……んー、おいしー」
紬「唯ちゃん、ほっぺにご飯ついてるわよ」
唯「えー、どこどこ?
取って取って~」
紬「ここよ、ほら」
唯「えへへ、ありがとムギちゃん」
律「…………」
澪「どうした律、食べないのか」
律「えっいや、何でもないよ、ちゃんと食べるよ。
あーおいしーなーあははのは」もぐもぐ
澪「……?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:40:24.54 ID:LOiuP+By0
律(こんなふうに子供みたいに無邪気に笑ってるけど……
唯にもあの陰毛が生えてるんだよな……股間にびっしりと……
表向きはまだまだ子供なのに……
衣服に隠された肉体はもう毛がボーボーの大人なんだよな)
紬「澪ちゃん、お茶のおかわりいる?」
澪「うん、ちょうだい」
律(そうだよ、ムギだって……
お上品なお嬢様って感じだけど……
アソコには私たちと同じように
汚らしい陰毛がもじゃもじゃ生えてるんだな)
澪「このだし巻き美味しいな」
唯「あ、それムギちゃんが作ったんだよ」
紬「上手く出来てたかしら?」
澪「うん、おいしいよ」
律(澪だってそうだ、
誰にも内緒の陰毛を生やしてる。
こいつら、私が陰毛を持ってるって知ったら
どんな顔するだろう……?)
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:46:43.94 ID:LOiuP+By0
澪「律……箸が進んでないけど、大丈夫か?」
紬「あ、なにか嫌いなものとかあった?」
律「え!? あーいや、別にそんなんじゃないんだ、
ただちょとまあ、うん、まだ眠気がとれてなくてさ、
あははは、ははは、はははは!」
唯「りっちゃんったらホントにねぼすけさんだね」
澪「まーったく……
寝るんなら帰りの電車で寝ろよ?」
律「わかってるよ、はは……」もぐもぐ
律(うーん……意識がこいつらの陰毛に集中して、
ろくに食事もできない……)
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 15:55:28.58 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
食事が終わったあと、
唯たち4人はさっさと荷物をまとめて別荘を出た。
そして駅まで歩き、地元行きの電車に乗った。
唯「くかー」
澪「すぴー」
紬「ぐー」
律「お前らが寝るんかい……まあいいや」
律はポケットから陰毛を取り出した。
律「みんなが知られたくない恥ずかしい毛を、
私が独り占めしてるんだ……
なんか変な気分だな。
でも悪くない」
電車が地元の駅につくまで、
律はずっと陰毛を眺めていた。
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:10:58.23 ID:LOiuP+By0
家に帰ったあとも、
律は陰毛から目が離せなかった。
朝も昼も夜もずっと陰毛を愛でて過ごしたのだ。
律「ああ……唯の陰毛」
陰毛の何がそれほどまでに律の心を捉えたのか。
律はおそらく、友人たちの陰毛を持っているという背徳感、
優越感、罪悪感、その他もろもろ湧き上がる感情に
ほのかな快感を覚えていたのかも知れない。
律「ふう……澪の陰毛」
しかし律自身はそれを自覚していなかった。
ただ友人たちの陰毛に惹かれる。
友人たちの陰毛を見つめる。
それだけで良かった。
律「YES……ムギの陰毛」
そんな生活が一週間続いた。
その頃にはもう、
陰毛は干からびてぼろぼろになってしまっていた。
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:21:08.99 ID:LOiuP+By0
律「ああ……せっかくのみんなの陰毛が……」
律「こんなボロボロになっちゃったら
魅力9割減だよ」
律「どうしよう……どうにかして、
新しい陰毛を手に入れたいなぁ……」
律「3人全員分とは言わないから、
せめて1本だけでも欲しいな……」
律「うーん」
律「…………」
律「そうだ、澪にメールを……
『夏休みの宿題見せて~』っと、送信」
律「これで澪を私の家に呼び出して……」
澪からの返信は『自分でやれ』というものだった。
しかし律はしつこく頼めば澪が折れることをわかっていた。
結局、澪は断りきることができず、
律の家へと宿題を持っていくことになった。
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:27:49.98 ID:LOiuP+By0
翌日、田井中家。
澪「きたぞー」
律「おお、来たか……あがってあがって」
澪「まったくもう、
なんでこのクソ暑い中、
わざわざ宿題を見せに来なきゃいけないんだ」
律「まあまあまあ、クーラー効いてるし、
アイスもジュースも冷えてるよ」
澪「クーラーもアイスもジュースもうちにあるんだよ」
律「うちのクーラーは澪ちゃんの家のより高性能です!」
澪「意味分からん。帰りたい」
律「おいおい、いきなり帰りたいはないだろー。
ほら、私の部屋に」
澪「はいはい……まったく」
律「……」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:34:30.33 ID:LOiuP+By0
律の部屋。
澪「きたなっ。片付けろよ」
律「いやー、夏休みはついだらけちゃって」
澪「夏休みだからこそ掃除をするべきだろ」
律「まあまあ、座る場所はちゃんと確保してあるから」
澪「ぎりぎり座る場所しかない部屋って酷いな……
よっこらしょっと」
律「じゃあ澪ちゃん。宿題見せておくんなまし」
澪「分かったよ、もう……
丸写しはだめだぞ、適当に間違えろよ。
あと後半の応用問題は空白のままにしとけ。
そのほうがリアリティがある」
律「やだよ、それじゃ私が馬鹿みたいじゃん」
澪「馬鹿だろう」
律「ひどいなあ、ははは」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:40:23.13 ID:LOiuP+By0
澪「……」
律「……」カリカリカリカリ
澪「漫画貸して」
律「うん」
澪「……」
律「……」
澪「……」
律「……」
澪「ぷっ」
律「……」
澪「……」
律「よーしっ、数学は全部写せた!」
澪「あ、そう」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:43:49.67 ID:LOiuP+By0
律「次、現国貸して」
澪「現国か。いま出張中だ」
律「じゃあ古文」
澪「古文かー。生物なら今大売出しなのになあ」
律「それもあったわ」
澪「たった今、生物は閉店になりました」
律「もうええわ……ってこんなお約束の流れは
ホントにいらないから、早く貸してくれ」
澪「やだよ、貸してもらう態度じゃないだろ、それ」
律「くっ……か、貸してください」
澪「んー、どうしよっかなー」
律「お願いします……」
澪「喉かわいちゃったなー」
律「はっ、少々お待ちをー!」
ガチャバタン
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:49:04.32 ID:LOiuP+By0
澪「……」
ガチャ
律「持ってきた!」
澪「はやっ」
律「田井中家特製の特濃トマトジュース……
うわあっ!」
澪「おわっ!」
律は足元に散らばっていた雑誌を踏んで滑ってしまい、
手に持っていたトマトジュースは
澪のお腹にぶちまけられた。
澪「な、何すんだよ律ぅ!」
律「ご、ごめん澪」
澪「もう、服がべちょべちょじゃないか……」
律「すぐ洗わないとシミになっちゃうぞ。
着替え用意するから、すぐに脱げ」
澪「わ、分かった……」ぬぎぬぎ
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 16:55:08.55 ID:LOiuP+By0
律「ごめんな澪」
澪「ホントだよ……
あー、もう下着までびちょびちょ」
律「早く脱いだ方がいいよ」
澪「分かってるよ……見るなよ」
律「見てないから早く脱げよ」
澪「うん……」ぬぎぬぎ
律「ほら、着替え」
澪「ありがとう」
律「じゃあ澪の服は、洗濯機にかけとくから。
ちゃんと洗って乾かして返すよ」
澪「おう……」
律は澪の衣服を抱えて出て行った。
部屋に残されたのは澪一人。
澪「…………あっ、私の宿題までべちょべちょ……」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:01:20.52 ID:LOiuP+By0
澪が半泣きで宿題にかかったトマトジュースを
必死に拭き取っている頃、
律はと言えば。
律「はあ、はあ……あったぁ!」
澪のパンツを裏返して、
血眼になってパンツに付いた陰毛を探していた。
そしてそれはすぐに見つかったのだ。
律「くそっ、一本だけか……
でもまあいい、手に入っただけで喜ぶべきだな」
律はその陰毛を一通り眺め回したあと、
ポケットに忍ばせておいたチャック付きのビニール袋に
大事にしまった。
そして澪の衣服を洗濯機に放り込んだ。
律は最初からこのつもりで
澪を家に呼び、そしてジュースをぶっかけたのだ。
こんな下らない作戦がうまく行くとは律自身思っていなかったが、
なんと見事なまでに成功してしまった。
これには律も苦笑い。
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:10:00.10 ID:LOiuP+By0
ふたたび律の部屋。
律「ただいま、澪ちゃ~ん☆」
澪「なんでそんなゴキゲンなんだよ!」
律「なんでそんな怒ってんの?」
澪「怒るに決まってるだろ、
服だけじゃなくて宿題までトマトジュースまみれだ!」
律「ありゃー、ごっめんごめん!
でもこれじゃもう宿題写せないな~」
澪「そういう問題じゃないだろっ!
ていうかなんだよその態度は」
律「だからごめんってば。
申し訳ないと思ってるよ、な、このとーり」
澪「嘘つけ、ぜったい本心じゃないだろ。
もういいよ、私帰る」
律「あ、そう? じゃーな」
澪「じゃーね!」
ガチャバタン
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:19:27.27 ID:LOiuP+By0
律「…………」
澪を怒らせてしまったが、
そんなことは律にとってはどうでもいいことだった。
今の律にはさっき採取した陰毛を
心ゆくまで愛でることが最優先だったのだ。
むしろ邪魔者がいなくなってくれて
ラッキーだったくらいである。
律「はあはあ……澪の陰毛……」
律は澪の陰毛を取り出した。
取れたての瑞々しい張りがある陰毛だ。
窓から入る日光に照らされて、
つやつやと黒く光っている。
律「そうだよ、これだよ、私が求めてたのは……
やっぱ陰毛は新鮮なものに限る」
律はその後、何時間も陰毛を愛で続けた。
もはや律は理屈も理由も抜きにして
ただ本能から陰毛を求めるようになっていた。
夏休みの間、律は澪の陰毛を片時も手放さなかった。
しかしその日採取した澪の陰毛も、
夏休みが終わって学校が始まる頃には
乾いてボロボロになってしまったのだ。
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:27:18.41 ID:LOiuP+By0
そして2学期が始まった。
律「おはよー、澪」
澪「……おはよう」
律「どうした、元気ないな」
澪「元気ないわけじゃないけど……
まあいいや」
律「あ、そうだ。はい、服」
澪「うん」
律「私の服も返してくれよ」
澪「分かってるよ」
律「……もしかしてまだ怒ってんの?」
澪「……」つーん
律「澪ちゅわーん」
律「ぷいっ」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:33:55.86 ID:LOiuP+By0
律「もう、澪は頑固だな」
澪「お前が悪いんだろ……
ていうか宿題はちゃんとやったのか」
律「んー……やってない」
澪「やってないのかよ」
律は夏休み中ずっと陰毛を眺めていたために
宿題などやる暇はなかったのだ。
いや、宿題をやろうとしたこともあった。
しかし意識が陰毛のほうに反れてしまい、
集中して宿題を続けることができなかったのだ。
澪「もう……宿題くらいちゃんとやれよな」
律「私は澪に写させてもらわないと宿題できないんだよ」
澪「開き直んな」
律「へっへー……」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:39:17.41 ID:LOiuP+By0
こうして澪とふざけて会話をしている最中も、
律の意識は常に澪の股間に向いていた。
この制服のスカートの下に、パンツの下に、
陰毛がそれはもうびっしりと生えている……
考えてはいけないとわかっていながらも
頭の中はそのことで占められていた。
夏休み中に手に入れた澪の陰毛がひからびてから、
律は陰毛を愛でることも見ることもしていない。
そのために一種の禁断症状のような状態に陥っていたのだ。
律「…………」
澪「律?」
律「…………」
澪「おい、律」
律「…………」
澪「律っ!」
律「はっ……な、なんだ!?」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:43:43.02 ID:LOiuP+By0
澪「なんだ、じゃないよ。
どしたんだよ、ボーッとして」
律「あ、いやー、
なんでもないなんでもない……っはは……」
澪「? ……
具合悪いなら帰ったほうがいいぞ、
どうせ今日は始業式だけだろうし」
律「だ、大丈夫だよ、元気だよ、
元気だ元気だ、むっきっきー」
澪「むっきっきー?」
律「とにかく大丈夫だから、
心配してくれなくても……うん」
澪「ああ、そう。
それならいいんだけど」
紬「おはよう、久しぶりね」
澪「おームギ、おはよー」
律「…………」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:54:18.34 ID:LOiuP+By0
久々に会った紬に挨拶をすることも忘れて
律はただ陰毛のことだけを考えていた。
どすうればもう一度澪や紬、そして唯の陰毛を
手にすることが出来るのか……
陰毛を見たい、触れたい、愛したい……
律の頭にあるのはそれだけだった。
始業式の最中も陰毛は頭を離れなかった。
体育館に整列した数百人の生徒、
その全員に陰毛が生えているかと思うと
頭がフットーしそうだった。
校長の長ったらしい話を聞きながら
陰毛が欲しい、陰毛が欲しいという
本能的な欲求をひたすらに抑えつけていた。
そして始業式が終わり、教室でのHRも済んで、
いつもより何時間も早い放課後を迎えたとき、
ついに律の我慢は爆発してしまったのだ。
第一部 完
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 17:55:26.36 ID:LOiuP+By0
第2部予告!
ムギちゃんは多分出番なし!
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:00:11.73 ID:LOiuP+By0
第2部ゴー
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:05:39.21 ID:LOiuP+By0
律「…………」
澪「律~」
律「…………」
澪「律?」
律「…………」
澪「オラァ!」ボカッ
律「いでっ!! な、なんだよ」
澪「いや、またボーッとしてたから……
ほんとに大丈夫か?
朝からずーっとボーッとしてるじゃないか」
律「大丈夫だってば……
で、なんか用?」
澪「えっああ、私、職員室行かなきゃいけないから。
先に音楽室いっといて」
律「……ああ、分かったよ」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:12:24.21 ID:LOiuP+By0
律の頭は未だに陰毛でいっぱいだった。
むしろ陰毛で溢れかえってしまいそうだった。
こんな状態のままでは、
部活に行ったところで意味が無いだろう。
みんなの下着のさらに下に隠された陰毛に気を取られてしまって、
まともに練習など出来ないに決まっている。
しかしこのまま帰るとまた澪に心配されてしまうので、
とりあえず音楽室に行くことにした。
壁にぶつかったり階段を踏み外したりしながらも
ようやく校舎3階の音楽室に到着した。
ドアを開けると、既に唯が来ていた。
律「よう、唯」
唯「……」
律「唯~?」
唯「す~……」
唯はテーブルに突っ伏して寝息を立てていた。
その唯の向かい側の席に律は腰掛けた。
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:16:26.63 ID:LOiuP+By0
律「しかし睡眠中のシーンが多いな」
唯「くかー」
律「…………」
唯「すー」
律「…………」
唯「すぴー」
律「…………」
唯「くー」
律「…………」
唯「かー」
律「…………」
唯「ふすー」
律「今ならバレないんじゃね」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:28:17.49 ID:LOiuP+By0
はっ、とした。
自分は何を考えているんだ、と律は思った。
大切な友人の寝込みを襲って陰毛を取ろうなど、
絶対に許されることではない。
律はかぶりを振って、
自分の頭に浮かんでしまった邪な考えを散らせようとした。
しかし一度思いついてしまったことが
そう簡単に頭から離れてくれるわけがない。
唯のノンキな寝顔を見ているうちに、
その下に隠された陰毛への欲求は大きくなっていく。
そして律にささやく悪魔の声は
律をただひたすらに煽るのだ。
唯の陰毛を見たい。触れたい。
でも唯は大切な友達だ。
こんな犯罪まがいのことをしてはいけない。
でも唯は寝ている。
爆睡している。
ちょっとやそっとじゃ起きそうにない。
そっとやればバレないかも知れない。
バレないだろう。
バレないようにやろう。
やろう。
やろう。
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:37:54.74 ID:LOiuP+By0
律は机の下に潜り込んだ。
唯のスカートから伸びる、
黒いストッキングに包まれた脚が目に入った。
普段はなんとも思っていなかったが、
今日はなぜかエロティシズムを感じた。
別に細くも長くも、特に綺麗な脚でもないのだが。
作業の流れはこうだ。
唯のストッキングとパンツを脱がし、
パンツに付いているであろう陰毛を入手、
そして後はすべてを元に戻す。
文字に起こすと簡単そうに見えるが、
実際にやるとなるとかなり大変だろう。
まず唯が目覚めるとそこで終わりだ。
唯を起こさないよう、慎重に慎重にやらねばならない。
そしてこの音楽室に誰かが入ってきてもアウトなのだ。
つまり慎重さとスピードの両方が必要になる。
しかし律にとって、そんなハードルは屁でもなかった。
唯の陰毛を手に入れる。
その情熱によってのみ律は動いていた。
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:45:38.86 ID:LOiuP+By0
律「はあ、はあ、はあ」
律は唯のスカートに手を入れ、
ストッキングに指を掛けた。
それをゆっくり、ゆっくりとずり下ろしていく。
しかしお尻のほうが圧迫されていて
うまく下ろすことが出来ない。
律が必死に下ろそうとしていると。
唯「う……ううん」
律「!!」
唯「んー……」
唯が目覚めてしまったと思われたが、大丈夫だった。
肝を冷やしながらも、ストッキング下ろしを再開する。
一旦机の下から出て、唯のうしろにまわり、
ゆっくりとお尻を浮かせることで
なんとかストッキングを下ろすことができた。
しかしもう15分が経ってしまっている。
早くしなければ澪がやってくる。
それまでにすべてをやり終えてしまわなければならない。
律はもう一度机の下に潜った。
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 19:53:07.33 ID:LOiuP+By0
唯のストッキングを足元までずり下ろす。
次はパンツだ。
ここさえ乗り越えれば、
唯の陰毛を手に入れられる。
そう思うと、律の中で抑え切れないほどの興奮が湧き上がった。
律「はあはあはあ……」
律はパンツに手を掛けた。
ストッキングと同じ要領で、
唯を起こさないように、
少しずつ、少しずつ、
ずり下ろしていく。
1回やったことなので、
もう手馴れたものだ。
徐々にパンツをずらしていくと、
やがて陰毛が見えてきた。
律「!!!」
ついに念願の陰毛が、
目の前に現れた……という
逸る気持ちを抑えつつ、
律は慎重にパンツを脱がしていく。
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:01:57.58 ID:LOiuP+By0
律「はあっ、はあっ、はあっ……!!」
そして律は、苦労の末、
ついに唯のパンツを
脱がせることに成功したのだ!!
律「うおおおおおあああああああ!!」
歓喜の雄叫びを上げ、
唯の股間にむさぼりつく律。
至近距離に広がる陰毛パラダイスを前に、
律はもはや当初の目的など忘れ去ってしまっていた。
律「はあああっ、陰毛、陰毛ぅ……
陰毛、はあはあ、陰毛、陰毛、陰毛……!!!」
律はもっしゃもっしゃと豪快に陰毛を愛撫する。
だが撫で回すだけでは飽き足らず、
キスをし、しゃぶりつき、なめまわし、
唯から生えたナマ陰毛を味わい尽くした。
律「はあああああ、陰毛、陰毛……陰毛!」
唯「ん、んー…………ん?」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:09:51.81 ID:LOiuP+By0
律「はあ、はあ、陰毛陰毛……」もしゃもしゃ
唯「…………」
律「はあああ、陰毛……」もしゃもしゃ
唯「いっ」
律「陰毛……はああん」もしゃもしゃ
唯「いやああああああああっ!!!!」
ボカッ
律「いでっ!!」
唯「ななななんあななななんああ、
何やってっ、……な、な、な、なんで……
な、な、な、りっちゃん……何して……っ」
律「はっ……あっ……
あ、いや、これは、違うんだ、
いやこれは違うんだ、唯!」
唯「いやっ! こないでっ!」
今さら我に返ったところで、手遅れだった。
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:16:20.20 ID:LOiuP+By0
唯は泣きながらパンツとストッキングを履き直した。
唯の顔に浮かんでいるのは、紛れもない恐怖の表情だった。
律「違うんだ、違うんだよお、唯……
話を、話を聞いてくれえ」
唯「いやっ……いやああ、
こっち来ないで……来ないでよっ……!」
詰めよる律。
あとずさる唯。
やがて唯は、音楽室の隅にまで
追い詰められてしまった。
律「な、何をそんなに怖がってんだよお……
なあ、正気に戻れって……」
唯「いやっ……いや……」
律「なあっ、唯!!」がっ
唯「い……いやああああああああっ!!!!」
ガチャ
澪「ど、どした、唯!!」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:22:30.16 ID:LOiuP+By0
律「み、澪……」
唯「澪ぢゃんだすげでえええ!!
りっぢゃんが、りっぢゃんがあああぁぁぁ!!!」
澪「だ、大丈夫か、唯!」
唯は澪に抱きついた。
そして澪は唯の体が尋常じゃないくらいに
震えていることを感じた。
澪「おい律、唯に何をしたんだ!!」
律「ち、違うんだってば!
私は別に、そんな、何も……」
澪「何もせずに唯がこんなに泣くわけないだろ!!
おい、何をしたんだよ、律!!」
律「わ、私はっ……私は……!」
澪「律っ!!」
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:27:16.89 ID:LOiuP+By0
唯「うわああああああん!
うああああん!」
澪「よ、よしよし唯……
もう大丈夫だから」
泣きじゃくる唯の背中を優しく撫でる澪。
何があったか知らないが、
唯をこんなに泣かせるほど恐ろしい目に合わせたとすれば
親友として律を許すことはできない……
澪はそう思った。
唯「うあああああん!」
澪「おい、律……
何があったんだよ、正直に言えよ」
律「違うんだ、違うんだよ」
澪「何が違うんだよ!?
それをはっきりと言えよ!!」
律「……違っ……違うんだあああああああああ!!!」
澪「律っ……!」
律は叫びながら音楽室を飛び出していった。
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:35:03.85 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
田井中家。
律「はあ、はあ、はあ」
音楽室を飛び出した律は、
そのまま全力疾走で家まで帰っていた。
汗だくでフラフラの体を、ベッドに横たえる。
律「なんで、なんでこんなことになってしまったんだ……
なんで、なんで、なんで……」
律「私のせいじゃない……
私はただ唯の陰毛を欲しくて、それで……
音楽室で寝てる唯のパンツを……」
律「そしたら唯が起きたんだ……
いや違う……ああ、そうだ……
唯の陰毛が……そうだ……」
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:38:46.79 ID:LOiuP+By0
律「唯の陰毛……柔らかくて、気持ちよくて……」
律「そうだ……唯が泣き出したんだ……
なんで……」
律「ああ、そうか……
いきなりパンツ脱がせて……
股間をまさぐってたら誰だって泣くよな……
はは……」
律「何やってんだろう、私は……」
律「はははは、はは……」
律「はは……」
律「……」
律「……」
律「……」
律「……」
律「……」
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:45:17.74 ID:LOiuP+By0
あっ
律が唯の陰毛に到達したらダメなんだった
まあいいか
191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:47:13.40 ID:LOiuP+By0
律「くかー」
澪「オイこら律」ボカッ
律「いだっ……
な、なんで澪がここに……?」
澪「カバンを持ってきてやったんだ。
音楽室に置きっぱなしだったろ」
律「え、ああ……ありがとう」
澪「昼寝して落ち着いたか?」
律「ん……まあ」
澪「で?」
律「で、って?」
澪「……唯に何をしたのか、ってことだよ」
律「え、ああ……」
澪「唯に聞こうとも思ったけど……
あんな怯えてたのに、また思い出させるのもよくないと思って」
律「……」
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:50:58.51 ID:LOiuP+By0
澪「……早く言えよ。
言ってくれないと、私はお前のこと許さないぞ。
まあ、言っても許さないけど」
律「…………」
澪「…………」
律「……真面目に聞いてくれよ」
澪「うん」
律「私な……私……」
澪「なんだよ……」
律「陰毛が……好きなんだ」
澪「インモ?」
律「陰毛だよ。俗にチン毛やマン毛とも言う、あれだよ」
澪「っ…………ふ、ふざけてんのか!?」
律「ふざけてないよ、真面目に聞けって言ったろ!」
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:56:25.65 ID:LOiuP+By0
澪「ああ、すまん……
で? それが唯となんの関係が……」
律「唯が、音楽室で寝てたんだ……」
澪「……ああ」
律「だ、だいたい分かった?」
澪「なんとなくは……
陰毛見たさに唯の寝込みを襲った、とか?」
律「そうなんだ」
澪「お前……最低だな」
律「分かってるよ……」
澪「お前のシュミについては
好きにすればいいと思うけどさあ……
人を傷つけるようなことしちゃダメだろ」
律「うん……」
澪「特に唯みたいなのは、そういうのに耐性ないだろうし」
212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:02:50.66 ID:LOiuP+By0
律「…………」
澪「見ただろ?
あの唯の怯えかた……
本気で泣きじゃくってたぞ。
あんな唯は初めて見た」
律「うん……」
澪「ああいうのは、本当に一生モノのトラウマになっちゃうから」
律「うん……
唯に悪いことしちゃったな」
澪「ほんとだよ」
律「……」
澪「唯に謝りに行こう」
律「うん」
澪「許してもらえるか分からないけど……
もとの楽しい軽音部に戻るために、さ」
律「それは無理だ……」
217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:07:15.16 ID:LOiuP+By0
澪「は? 無理? ……なんで?」
律「私にはもう軽音部は苦しすぎる。
あんな空間にいたら……
私はみんなの陰毛のことで
頭が一杯になっちゃうんだよ……」
澪「り、律……」
律「唯には許してもらえるかも知れない……
でも私のこの内から沸き上がる欲望はどうなる?
消えるのか? なくなるのか?
いや、これからもどんどん膨らんでいく……」
澪「……」
律「そうさ……今だって頭は陰毛のことばかりさ……
さっき触れた唯の陰毛……
そして、澪、お前の陰毛……」
澪「……」
律「またいつ爆発してしまうか分からない。
また誰かを傷つけてしまうかも知れない……
そんなことになったら……」
219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:08:35.32 ID:LOiuP+By0
あ、無理っていうのは
唯に謝りに行くのが無理ってんじゃなくて
元の楽しい軽音部に戻るのが無理ってことで
223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:13:55.20 ID:LOiuP+By0
澪「律……」
律「…………」
澪「……陰毛に触れられれば……いいんだな」
律「えっ」
そういうと澪は立ち上がった。
そして、パンツを脱ぐ体勢になった。
律「な、何してんだ、澪……!」
澪「律……これからは、
私が陰毛をお前に提供する……だから」
律「何いってんだ、そんなこと……」
澪「でも、これで律の欲求は収まるんだろ?」
律「それは……そうだけど」
澪「なら、ためらう理由なんてない」
律「澪っ……!」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:20:06.74 ID:LOiuP+By0
澪「なんだよ……
こっちだって恥ずかしいんだから、
止めないでくれ」
律「でも……」
澪「困ったときはお互い様だ……
今までだってそうだっただろ?
だから、これからも」
律「澪……」
澪はパンツを脱いだ。
澪「ほら……律」
律「あ……ああ……」
律は澪のスカートをめくった。
そこにはあった。陰毛が。
それは唯のものよりもずっと濃かった。
陰毛パラダイス……いや、
それはまさに陰毛ヘヴン。
律は澪の股間に顔をうずめた。
247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:27:08.32 ID:LOiuP+By0
挿入歌 陰毛時間
作詞・田井中律
キミを見てるといつも陰毛MOJA☆MOJA
揺れる思いは陰毛みたいにちり☆ちり
いつも抜けてる君の陰毛
ずっと見てても気づかないよね
夢の中なら二人の陰毛ちぢれさせるのにな
あぁ カミサマお願い
二人だけのInmou Timeください☆
お気に入りの陰毛抱いて今夜ももじゃもじゃ♪
陰毛時間 陰毛時間 陰毛時間
253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:29:04.27 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
律「はあ……」
澪「もう、満足か」
律「ああ……
ありがとう、澪」
澪「いや、いいんだ……
じゃあ、行こうか」
律「え、どこに?」
澪「唯のところだよ。
謝りにいかないと……」
律「ああ……そうだな」
澪「今度は襲ったりしちゃだめだぞ」
律「うん、今のでスッキリしたから大丈夫だよ」
263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:38:55.38 ID:LOiuP+By0
平沢家。
憂「あ、澪さんに律さん……」
澪「やあ。唯の調子、どう?」
憂「あ、いえそれが……
さっき帰ってきてからずっと部屋に閉じこもってて……
私が話しかけても何も言ってくれなくて」
澪「そっか」
憂「あの……学校で何があったんですか?」
澪「それはおいおい話すよ。
今は私と律と、唯との3人で話したい」
律「うん」
憂「はあ……じゃあ、どうぞ」
澪「ああ、お邪魔するよ」
律「……」
273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:46:55.56 ID:LOiuP+By0
唯の部屋。
澪「唯……入るぞ」
まず澪だけが唯の部屋に入った。
律が入るとまた唯を怯えさせてしまうと思ったからだ。
唯はベッドの上に座っていた。
しかし視線を澪の方に向けることはなかった。
ただ生気の抜けた顔で俯いているだけだった。
澪「唯……大丈夫か」
唯「ああ……澪ちゃん」
唯はゆっくりと顔を上げた。
そして悲壮感の漂う愛想笑いを浮かべた。
澪にはそれが痛々しくて見ていられなかった。
澪「隣、いいか」
唯「うん」
澪は唯の隣に腰掛けた。
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:55:20.66 ID:LOiuP+By0
澪「あー……あのな、唯……
律のことなんだけど」
唯「!」
律、という言葉が出た瞬間に
唯は体をこわばらせた。
澪「律だってな、悪気があってやったわけじゃないんだ……
ただ、その……我慢できなくなったというか」
唯「……」
澪「だから、その、なんだ、えっと……んーと」
唯「……仲直り、しろって?」
澪「……まあ、平たく言えば」
唯「……」
澪「無理なら無理でいいんだ……
その……2人が元の仲いい状態に戻ればいいな、っていう
私のワガママみたいなもんだし……」
唯「……」
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:59:33.77 ID:LOiuP+By0
澪「唯はこんなに傷付いたんだもんな……
謝らせて欲しいなんて、虫のいい話か」
唯「私も……りっちゃんとは仲直りしたいよ……
大切な友達だから」
澪「唯」
唯「でも……大切な友達だからこそ……怖いの。
ああいうことされたのが……
また、ああいうことされるんじゃないか、っていうのが……」
澪「……」
唯「また同じことされたら……
私……私、もう……」
澪「それは大丈夫だ、唯……
律はもう二度とお前にあんなことはしない」
唯「……ほ、ほんとに? 保証は?」
澪「律の欲求が、また今日みたいに爆発しそうになったら、
私が抑えてやるってことになったんだ。
だから大丈夫」
293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:05:29.34 ID:LOiuP+By0
唯「そうなんだ……
よく分かんないけど」
澪「だから……大丈夫。
これからの未来の不安は、もうない。
あとは、これまでの過去の過ちを償えば、
そして唯がそれを許せば……」
唯「うん……」
澪「実はさ、ここに律が来てるんだ」
唯「えっ」
澪「律ー、入ってこい」
ガチャ
律「……やあ、唯」
唯「り……りっちゃん」
少しだけ、唯の顔に恐怖の色が浮かぶ。
それに気づいた澪は、唯の手を握ってやった。
304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:13:26.99 ID:LOiuP+By0
律「唯……本当にすまなかった。
許してくれ」
そういうと律は部屋の真ん中で土下座をした。
唯「りっちゃん……」
律「……」
澪「唯……
律だってこんなに反省してるんだ。
どうか、許してやってくれないか」
唯「……」
唯が、ぎゅっと澪の手を握り返した。
仲直りをしたいとは言っていたが、
いざやるとなると
簡単にできることではなかった。
唯「……」
澪「……」
律「……」
311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:22:49.26 ID:LOiuP+By0
沈黙は5分ほど続いた。
唯が口を開いた。
唯「りっちゃん……」
律「……」
律はずっと土下座の体勢のままで固まっていた。
唯「りっちゃんにされたこと……
最初はほんとにびっくりして……そして、怖かったよ。
今までにないくらい怖かった……
思い出すと今でも泣きそうになるよ」
律「……」
唯「でも、りっちゃんは私の大切な友達だから……
私はりっちゃんのこと信じてるから」
律「……」
唯「今日のあれは……ちょっと我慢できなかっただけなんだよね。
ほんとのりっちゃんは、優しくて明るい良い子だよね」
律「……」
316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:28:35.98 ID:LOiuP+By0
唯「だから……これからもりっちゃんが……
そういう感じでいてくれるんなら……」
律「……」
唯「私も、これからもずっと仲良くしていきたいと思ってるよ」
律「……」
唯「顔を上げて、りっちゃん」
律「……」
澪「律?」
唯「り……りっちゃん?」
律「ふひ」
唯「!?」
澪「おい、律!」
律「ふひ……ひ……」
328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:33:53.83 ID:LOiuP+By0
そこで律はやっと顔を上げた。
しかしその顔は、
奇妙な笑みを浮かべ、目がすわっていて、
おおよそ普通の状態には見えなかった。
唯「り……りっ……ちゃん……?」
唯が澪の腕にすがりつく。
澪「おい、律、いったいどうし……、……!!」
澪は気がついた。
部屋の床に、
正確に言えば律が土下座して頭を付けていた位置に、
一本の毛が落ちていたのだ。
それは何の毛なのか、
もはや言うまでもないことだろう。
澪「おい、だめだぞ、律……
分かってるよな……」
律「ふひひ……ひひ」
唯「がくがくがくがく」
331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:38:32.69 ID:LOiuP+By0
澪「ダメだっ、正気に戻るんだ、律っ!!
ここで同じことをしたら、唯はっ……
お前は、もう二度と……!!」
律「ふひーひーひひひーひー!!!」
澪の声は律に届いていなかった。
律の頭にあるのはただひとつ、
陰毛のことだけであった。
律「ふひっひー!!」
律は唯に飛びかかった。
唯「い、いやああああああああっ!!!!」
音楽室のときと同じ悲鳴がこだまする。
唯は必死に抵抗するが、
律の力に勝つことはできなかった。
唯「いやああああ、やめてええええええっ!!!
澪ちゃん、澪ちゃん助けてええええええ!!!」
律「ふひーひひー!!」
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:43:28.58 ID:LOiuP+By0
澪「やめろ、律っ!!
おい、聞いてんのか、律!」
唯「いやああああ、あああああ!!」
律「ふひひひひー!」
澪「はっ……そうだ!!」
澪はその場で自らのパンツを脱ぎ捨て、
スカートをめくりあげた。
澪「ほら、律、陰毛だ陰毛!!
こっち見ろ、こっちに陰毛があるぞー!!」
律「そんなもんもう飽きたわー!!」
澪「なっ!?」
律「唯の陰毛が至高なんじゃあああああ!!」
唯「いやああああああああああああ!!!」
律の手によって、
唯の部屋着のズボンとパンツが、
一気に下ろされた。
361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 22:51:53.04 ID:LOiuP+By0
――
――――
――――――
嫌な事件だった……
澪は当時のことをこう振り返る。
あの事件のせいで、
結成から半年も経たないうちに
桜高軽音部は崩壊してしまったのだ。
もうみんなで楽器をすることも、
お菓子を食べて喋ることも、
遊びにいくこともない。
唯はあれから一度も学校に来ていない。
いや、学校どころか部屋の外にも出ていない。
完全な引きこもりとなってしまっていたのだ。
澪はときどき唯の様子を見に、平沢家に出向く。
しかし唯が部屋の扉を開いたことはない。
澪はいつも扉の外から一方的に唯に話しかけるだけだ。
当然、唯からの返事は聞こえない。
でも澪はこれをずっと続けている。
唯がいつか部屋から出てくると信じて。
380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 23:04:01.17 ID:LOiuP+By0
律はというと、
唯の叫びを聞きつけて部屋にやってきた憂が警察を呼び、
そして警察によって取り押さえられた。
丸出しの陰毛を警察の人に見られたのは恥ずかしかった……
と澪は当時を振り返って語る。
その後、律は精神病院に入れられたが、
未だに陰毛発狂病(澪命名)は治っていないらしい。
律と澪がふたたび会えるのは、
いつのことになるのだろうか。
紬はあの事件の直後、
「チベットの老師に弟子入りする」というメールを
澪に送ったきり、消息がつかめていない。
まったく意味が分からない行動であるが、
紬にもなにか思うところがあるのだろう……
と澪はむりやり自分に言い聞かせた。
澪はあの事件のことを忘れたことはなかった。
そして、なぜあんなことが起こってしまったのか、
どうすれば止めることができたかを
ずっと考え続けた。
しかし、答えはいつまでたっても出なかった。
389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 23:10:17.86 ID:LOiuP+By0
事件についての思考は、
いつしか陰毛についての思考に擦り変わっていた。
なぜ律はあんなに陰毛に囚われていたのか。
なぜ唯の陰毛に執着したのか。
なぜ自分の陰毛は飽きられたのか。
良い陰毛と悪い陰毛の違いとは。
色は。艶は。長さは。濃さは。
そもそも陰毛の魅力とは。
陰毛の存在意義は。
たかが陰毛、
されど陰毛。
ああ陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
陰毛。
402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 23:18:01.26 ID:LOiuP+By0
2年生に進級した4月。
澪はこの日も音楽室で一人、
物思いにふけっていた。
なんだかんだでこの音楽室が一番落ち着く。
陰毛について考えるには持ってこいなのだ。
紬が残していったティーセットで
安物の紅茶を淹れ、テーブルにクッキーを広げる。
一人でティータイムをしながら
陰毛について思考を巡らせる。
それが澪の放課後の習慣だった。
しかしこの日は、音楽室の静寂が
突然の来訪者によって破られた。
梓「あのー……」
澪「?」
梓「入部……したいんですけど」
一年生の入部希望者。
名前やクラスや希望のパートなど
先輩として色々と聞くべきなのではあるが、
澪は、この子はどんな陰毛が生えているのだろう、と
そればかりを気にしていた。
お わ り
404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 23:18:49.12 ID:LOiuP+By0 [76/76]
これでおしまい
さあみんなで叫ぼう
陰毛、大好きー!
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